JP2009505330A - 損傷を回避してバッテリ容量の使用を最大化させるバッテリの作動方法及び装置 - Google Patents

損傷を回避してバッテリ容量の使用を最大化させるバッテリの作動方法及び装置 Download PDF

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Abstract

バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、バッテリの使用を最大化させるための方法は、(a)バッテリ容量を判定する段階(204)、(b)容量判定の容量結果を記憶する段階(206)、(c)バッテリ電圧を判定する段階(208)、(d)監視されたバッテリ動作中に、ある間隔時間にわたって電流量を積分し、間隔時間終了時に積分された電荷値を判定する段階、(e)間隔時間終了時に今なお残っている放電深度を判定する段階、(f)今なお失われずに残っている放電深度が最大放電深度の第1の範囲内になく、バッテリ電圧が最小バッテリ電圧の第2の範囲内にもない場合には、段階(d)から段階(f)までを実行する段階、(h)今なお失われずに残っている放電深度が最大放電深度の第1の範囲内にあるか、またはバッテリ電圧が最小バッテリ電圧の第2の範囲内にある場合には(210、212、214)、監視したバッテリ動作を終了させる段階(220)、を含む。

Description

本発明は、バッテリに損傷を与える前に、バッテリの放電終了を確保するための、バッテリの動作制御法に関する。
バッテリに損傷を与えることを回避するために、バッテリの放電は、特定の充電状態またはそれ以上の充電状態で行われる必要があることが知られている。過去、バッテリの放電を終了させるかどうかを判定するための充電状態は、所定の電圧に基づいて判定されている。しかし、バッテリに負荷が加えられているときのバッテリ端子電圧は、2つの要素から成る。(1)バッテリの開回路電圧特性に基づいた所定のバッテリ電圧値、及び(2)バッテリ内部の回路抵抗(IR)降下によって決められるバッテリの内部インピーダンス。所定のバッテリ終了電圧は、バッテリと接続されている負荷によって引き起こされる端子電圧の変化を反映していない。さらに、所定のバッテリ終了電圧は、バッテリの経年変化にしたがって生ずるバッテリの内部抵抗の変化を反映していない。
この明細書では、「経年変化」の用語は、バッテリが存在した経年時間ではなく、バッテリが受けた充放電サイクル数を参照することを意図している。
新しいバッテリに関しては、開回路充電状態と比較して、所定の充電電流での充電状態の差は小さい。しかし、経年変化によってバッテリの内部抵抗が増すので、充電状態の差はバッテリが経年変化するにしたがって著しく増大する。一例であって、これに制限されるものではないが、リチウムイオンバッテリの内部抵抗は、300充放電サイクルの後5倍に増大する。
バッテリの経年変化に伴うバッテリ内部の内部IRドロップの変化を考慮せず、バッテリの所定の終了電圧にのみ依存するという不利な結果から言って、バッテリ動作は有効利用されているとは言えない。すなわち、所定の終了電圧でバッテリの放電を終了させることは、かなりの量の未使用のバッテリ容量を残していることになる。バッテリの内部インピーダンスの増大のため、バッテリの放電が所定の終了電圧に基づいてのみ終了した時点で、バッテリの化学容量の約30%までが今なお使用可能である。
バッテリ容量を最大化する一方でバッテリに対する損傷を回避するため、バッテリの放電を制御する方法及び装置が必要とされている。
(要約)
バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、バッテリの使用を最大化させるための方法は、(a)バッテリ容量を判定する段階、(b)容量判定の容量結果を記憶する段階、(c)バッテリ電圧を判定する段階、(d)監視されたバッテリ動作中に、ある間隔時間にわたって電流量を積分し、間隔時間終了時に積分された電荷値を判定する段階、(e)間隔時間終了時に今なお残っている放電深度を判定する段階、(f)今なお失われずに残っている放電深度が最大放電深度の第1の範囲内になく、バッテリ電圧が最小バッテリ電圧の第2の範囲内にもない場合には、段階(d)から段階(f)までを実行する段階、(h)今なお失われずに残っている放電深度が最大放電深度の第1の範囲内にあるか、またはバッテリ電圧が最小バッテリ電圧の第2の範囲内にある場合には、監視したバッテリ動作を終了させる段階、を含む。
バッテリの損傷を回避すると共に、バッテリの化学容量の使用を実質的に最大化させるために、バッテリの動作を制御するための装置は、(a)バッテリと接続された処理制御ユニット、を含む。その処理制御ユニットは、第1のバッテリ動作の開始前、バッテリがリラックス状態にある間、バッテリの第1の放電深度を判定する。その処理制御ユニットは、第1のバッテリ動作の完了後、バッテリがリラックス状態にある間、バッテリの第2の放電深度を判定する。(b)バッテリ及び処理制御ユニットと接続された第1の測定ユニット。その第1の測定ユニットは、第1のバッテリ動作中バッテリからの電流量を判定する。(c)バッテリ及び処理制御ユニットと接続された第2の測定ユニット。その第2の測定ユニットは、バッテリにかかるバッテリ電圧を判定する。その処理制御ユニットは、第1のバッテリ動作の完了後、バッテリの最大化学容量を判定するための電流量、第1の放電深度、及び第2の放電深度を採用する。第1のバッテリ動作に続く次のバッテリ動作の間、その処理制御ユニットは、ある間隔時間にわたる時間に関してバッテリからの電流量を積分し、実質的に間隔が終了する間隔時間終了時に、積分された電荷値を判定する。その処理制御ユニットは、最大化学容量、積分電荷値及び第1の放電深度を採用し、間隔時間終了時に今なお残っている放電深度を判定する。今なお残っている放電深度が、予め定義された最大放電深度の第1の予め定められた範囲内になく、バッテリ電圧が予め定義された最小電圧の第2の予め定められた範囲内にもない場合、その処理制御ユニットは、第1及び第2測定ユニットと協働し、次に続く時間に次に続く放電深度を判定する。今なお残っている放電深度が、予め定義された最大放電深度の第1の予め定められた範囲内にあるか、バッテリ電圧が予め定義された最小電圧の第2の予め定められた範囲内にある場合、次のバッテリ動作が終了させられる。
したがって、本発明の目的は、バッテリ容量の使用を最大化する一方で、バッテリに対する損傷を回避するために、バッテリの放電を制御するための方法及び装置を提供することにある。
図1は、バッテリの内部インピーダンスを周波数の関数として表したグラフであり、それらの関係がバッテリの経年変化にしたがって変化する様子を表わしているグラフである。図1において、グラフ表示10は、第1軸12上のインピーダンスZ(オーム)及び第2軸14上の周波数(ヘルツ、H)に関するデータを示す。表示されたデータは、複数の曲線20に配列されている。複数の曲線20は、経年初期の(すなわち、比較的少ない充放電サイクルを受けている)バッテリからのデータを表わしている初期曲線22から、経年後期の(すなわち、極めて多くの充放電サイクルを受けている)バッテリからのデータを表わしている後期曲線24まで分布している。図1から、低周波数では、バッテリの内部インピーダンスZがバッテリの経年変化の増加とともに増大するということがわかる。バッテリは普通ラップトップコンピュータや同様の装置などの供給装置すなわちホスト装置に直流(DC)−低周波数−電力を供給するために用いられるので、このことは重要な結果である。
図2は、バッテリの端子電圧をバッテリ容量の関数として表したグラフであり、それらの関係がバッテリの経年変化にしたがって変化する様子を表わしているグラフである。図2において、グラフ表示30は、第1軸32上の電圧(ボルト、V)及び第2軸34上のバッテリ容量(%)に関するデータを示す。表示されたデータは、複数の曲線40に配列されている。複数の曲線40は、経年初期の(すなわち、比較的少ない充放電サイクルを受けている)バッテリからのデータを表わしている初期曲線42から、経年後期の(すなわち、極めて多くの充放電サイクルを受けている)バッテリからのデータを表わしている後期曲線44まで分布している。図2から、バッテリ容量がバッテリの経年変化の増加とともに減少するということがわかる。例えば、リチウムイオンバッテリの場合、典型的には、バッテリ経年変化でのIRドロップ増大による容量損失が、バッテリの総容量について与える影響は、バッテリの経年変化によって引き起こされる化学容量のみの変化よりも大きい。一例であって、これに制限されるものではないが、10時間放電速度でのリチウムイオンバッテリの容量は、100サイクルでおよそ6%変化する。
図3は、バッテリの端子電圧を第1の放電速度に対するバッテリの放電深度の関数として表したグラフであり、それらの関係がバッテリの経年変化にしたがって変化する様子を表わしているグラフである。図3において、グラフ表示50は、第1軸52上の端子電圧(ボルト、V)及び第2軸54上のバッテリの化学放電深度(DOD,%)に関するデータを示す。表示されたデータは、複数の曲線60に配列されている。複数の曲線60は、新品のバッテリ(すなわち、充放電サイクルを受けていない)からのデータを表わしている新バッテリ曲線62、100回の充放電サイクルを受けているバッテリからのデータを表わしている100サイクルバッテリ曲線64、200回の充放電サイクルを受けているバッテリからのデータを表わしている200サイクルバッテリ曲線66及び300回の充放電サイクルを受けているバッテリからのデータを表わしている300サイクルバッテリ曲線68を含んでいる。3ボルトの代表的な端子電圧において、新バッテリ曲線62は新しいバッテリがD1NEWのDODを持つことを示していることがわかる。3ボルトの端子電圧において、100サイクルバッテリ曲線64は、100サイクルまで経年変化を受けたバッテリがD1100のDODを持ち、D1100<D1NEWであること示している。3ボルトの端子電圧において、200サイクルバッテリ曲線66は、200サイクルまで経年変化を受けたバッテリがD1200のDODを持ち、D1200<D1100であること示している。3ボルトの端子電圧において、300サイクルバッテリ曲線68は、300サイクルまで経年変化を受けたバッテリがD1300のDODを持ち、D1300<D1200であること示している。したがって、図3からバッテリの放電深度(DOD)は、バッテリの経年変化が増加するにしたがって、利用可能な容量の利用可能な割合が一層小さくなるように影響を受けることがわかる。
図4は、バッテリの端子電圧を図3に示された第1の放電速度よりも大きい第2の放電速度に対するバッテリの放電深度の関数として表したグラフであり、それらの関係がバッテリの経年変化にしたがって変化する様子を表わしているグラフである。図4において、グラフ表示70は、第1軸72上の端子電圧(ボルト、V)及び第2軸74上のバッテリの化学放電深度(DOD,%)に関するデータを示す。表示されたデータは、複数の曲線80に配列されている。複数の曲線80は、新しいバッテリ(すなわち、充放電を受けていない)からのデータを表わしている新バッテリ曲線82、100回の充放電サイクルを受けているバッテリからのデータを表わしている100サイクルバッテリ曲線84、200回の充放電サイクルを受けているバッテリからのデータを表わしている200サイクルバッテリ曲線86及び300回の充放電サイクルを受けているバッテリからのデータを表わしている300サイクルバッテリ曲線88を含んでいる。3ボルトの代表的な端子電圧において、新バッテリ曲線82は新しいバッテリがD2NEWのDODを持つことを示していることがわかる。3ボルトの端子電圧において、100サイクルバッテリ曲線84は、100サイクルまで経年変化を受けたバッテリがD2100のDODを持ち、D2100<D2NEWであること示している。3ボルトの端子電圧において、200サイクルバッテリ曲線86は、200サイクルまで経年変化を受けたバッテリがD2200のDODを持ち、D2200<D2100であること示している。3ボルトの端子電圧において、300サイクルバッテリ曲線88は、300サイクルまで経年変化を受けたバッテリがD2300のDODを持ち、D2300<D2200であること示している。したがって、図4からバッテリの放電深度(DOD)は、バッテリの経年変化が増加するにしたがって、利用可能な容量の利用可能な割合が一層小さくなるように影響を受けることがわかる。
図3と図4を比較すると、一例であり、これに制限されるものではないが、3ボルトの代表的な端子電圧に対して、D2NEW<D1NEW、D2100<D1200、D2200<D1200及びD2300<D1300である。これは、図3に関連付けられた放電速度が図4に関連付けられた放電速度よりも小さいためである。図3及び図4に表されたバッテリの放電データによって示されているように、各所定の端子電圧及び類似の経年変化に対してより小さいDODを持つことから明らかにされる通り、より大きな放電速度(図4)は、バッテリ内の容量のより大きな損失をもたらす。
図5は、バッテリの端子電圧をバッテリ容量の関数として表したグラフであり、バッテリ容量の使用時に負荷がかかっているバッテリの内部抵抗の効果を説明しているグラフである。図5において、グラフ表示100は、第1軸102上の端子電圧(ボルト、V)及び第2軸104上のバッテリ容量(Q,アンペア−アワー,Ah)に関するデータを示す。曲線110は、端子電圧を、開回路電圧(OCV)状態にあるバッテリのバッテリ容量の関数として示している。曲線112は、端子電圧を、負荷のかけられた(すなわち、バッテリ端子間に与えられた負荷を持つ)バッテリのバッテリ電圧の関数として示している。
OCV条件下(曲線110)では、バッテリ端子に負荷が存在しない。バッテリ動作に影響を与えることなく時間が経過すると、容量が失われ、端子電圧が下降する。許容される容量が低すぎると、バッテリに害を与える危険性があり、一般に、バッテリ製造業者はバッテリが動作しなくなる電圧より低い推奨終了電圧VTERMを発表するか、さもなくば規定している。終了電圧VTERMで存在する容量は、そのバッテリの最大容量QMAXの一般的に許容される値である。バッテリ端子間に負荷がある場合と対照的に、バッテリ内の内部インピーダンスはIR(電流−抵抗)損失を引き起こし、その結果、バッテリはOCV状態(曲線110)におけるよりも急速に放電される。付加がかかっているバッテリ(曲線112)の終了電圧VTERMで存在する容量は、そのバッテリによって経験された負荷条件下で使用可能な容量QUSEである。使用可能な容量QUSEは、最大容量QMAXよりも少ない容量である。終了電圧VTERMにおいてバッテリから利用可能である以下の未使用容量QAVAILが存在する。
AVAIL = QMAX − QUSE (1)
(図1乃至図4に関連して論じられた)バッテリ状態が経年変化に伴って変化するとき、バッテリの経年変化は、経年変化がバッテリのOCV性能に影響を与える以上に、バッテリの内部インピーダンスに影響を与えるので、バッテリの経年変化曲線110と曲線112間の差Δ(差Δは、バッテリの内部インピーダンス損失、IR、に正比例する。)は広げられることになる。差Δが増大すると、QUSEよりもさらに低い容量で、終了電圧VTERMに到達することになる。その結果、バッテリが経年変化するにしたがって、より大きい利用可能な容量QAVAILが失われることになる。
実際問題として、ホスト装置は最小電圧VMINかそれ以上で動作する。すなわち、その電圧より低い電圧では装置が動作しなくなる最小電圧VMINが存在する。最小電圧VMINは、バッテリの放電を終了させるためバッテリ製造者によって推奨される終了電圧VTERMよりも小さいのが普通である。
バッテリの経年変化の影響を認識し、ホスト装置を動作させるためバッテリの使用を管理するために、バッテリの端子電圧がホスト装置の最小電圧VMINを下回ることがなく、最大容量QMAXが超過されない限り、バッテリの放電動作を継続するように、バッテリを動作させるべきである。この方法で、バッテリを過放電させる危険を冒すことなく、バッテリを使用するホスト装置を安全に動作させることができる。そのような方法をバッテリ動作管理に用いることで、バッテリからの利用可能な未使用容量QAVAILが次の値まで低減される。
AVAIL = QMAX − QREV (2)
上述のように、図5の検証によって、バッテリの経年変化の効果を認識して、バッテリ作動装置の動作が管理されるとき、未使用の、したがって無駄にされる容量がより少なくなることがわかる。終了時間VTERMに達した後、ホスト装置は可動され続け、それによってバッテリを終了させるための従来の管理技術が採用された場合には未使用であった容量を使用できるので、バッテリを動作させるための改良された方法の現実的な利点は、稼働時間が増大されることである。
図1乃至図5に表わされたグラフ表示は、データ表示である。表示されたデータは、他の形式及び方法を使って表わされることを留意することが重要である。一例であって、これに制限されるものではないが、図1乃至図5の主題に関連するデータは、保持され、そして異なる放電速度、異なる経年変化及び異なる端子電圧をアドレス付けする。さらなる例であって、これに制限されるものではないが、そのようなデータは、表の系統あるいは図の系統に配列されている。データが記憶され、多次元マトリクスあるいは別の記憶装置アクセス装置を用いてアクセスされる。
図6は、バッテリを充電するための第1のバッテリ動作中、バッテリの端子電圧を時間の関数として表したグラフである。図6において、グラフ表示120は、第1軸122上の端子電圧(ボルト、V)及び第2軸124上の時間に関するデータを示す。表示されたデータは、曲線130に配列されている。バッテリを放電させるバッテリ動作が、時間tと時間tの間に行われ、バッテリを電圧レベルVから電圧レベルVまで放電させる。時間tでバッテリ動作が終了された後、端子電圧が電圧レベルVからVまで回復する。時間tで充電動作が開始され、端子電圧を電圧レベルVまで上げ、時間tで充電が終了させられる。時間tの前で、時間tに続くある時間バッテリはリラックス状態にある。そのバッテリはまた次に続く動作が開始される前で、時間tに続くある時間(図6に図示せず)リラックス状態にある。放電動作の完了後にリラックス状態を得るための整定時間(settling time)Δ及び充電動作の完了後にリラックス状態を得るための整定時間Δは、意義があり、時々500秒の位数にある。整定時間Δ、Δは、必ずしも等しい持続時間を持つものではない。
記憶された、あるいはそうではないアクセス可能なデータを用いて、第1の容量判定を確立するためにバッテリがリラックス状態にある間、開回路測定値に基づいてバッテリ容量を測定、あるいはそうでなければ判定する。そのような容量判定は、(バッテリ充電などの)バッテリ動作の開始前の時間t+Δと時間tの間の合間に行う。同様のデータを用いて、例えばバッテリ動作に続く時間t+Δの後に第2容量判定を行うために、開回路測定値に基づいてバッテリ容量を測定、あるいはそうでなければ判定する。第1及び第2容量判定は、バッテリ動作前の第1の放電深度(DOD)及びバッテリ動作後の第2の放電深度(DOD)によって確立される。この明細書では、バッテリが充電動作や放電動作などの先行するバッテリ動作から整定されたとき、バッテリはリラックス状態にある。
第1の容量判定と第2の容量判定の合間にバッテリを流れる電流を積分し、充電と電流の間の関係に基づいてその合間に使用される電荷量を判定する。
Figure 2009505330

ここで、Qは電荷、iは電流、そしてtは電流の流れる時間である。
図6に示された間隔時間t−tの間の充電動作などのバッテリ動作の後にバッテリの化学容量を判定するために、第1及び第2のDOD値及びバッテリ電流量が採用される。図1乃至図5に関連して説明された仕分けデータが、第1及び第2のDOD値を判定する際に有効に使用される。
最大容量QMAXの値が、放電中いつでも放電深度(DOD)の値を得ることを可能にさせることがわかった。最初に、充電又は放電動作の前にDODの初期値(DOD)を判定する。初期値DODは、前回の充電又は放電動作中に前回の判定から記憶されている。初期値(DOD)を得るための別の方法は、開回路電圧(OCV)を判定し、所定のすなわち予め定義された次の関係を採用することである。
DOD = f(OCV,T) (4)
ここで、OCVは開回路電圧、そしてTは温度である。
放電深度の初期値DODを得た。充電動作又は放電動作が始まると、通過電荷量(QPASS)を与えるために、電流が積分される。次の関係を用いて、現に今なお残っているDODが、充電又は放電中にいつの時点でも判定される。
Figure 2009505330
DODがゼロ未満(又は他の所定値未満)になったとき、あるいはバッテリ端子電圧がそのバッテリによって電力を供給されるホスト装置に対して確立された最小電圧VMIN未満になった場合は、バッテリを過放電させることによってバッテリに損傷を与えることを回避するため、バッテリの放電が停止されるべきである。
別の方法として、現に今なお残っているバッテリの状態(すなわち、残存容量QREM)から放電される最大電荷量が、次の関係式にしたがって判定される。
REM = (1−DOD)・QMAX (6)
放電動作が始まると、通過電荷量QPASSが残存電荷QREMと比較される。Qpass≧QREMのとき、又は端子電圧がバッテリによって電力を供給されるホスト装置に対して確立された最小電圧VMIN未満になったとき、放電が終了される。
バッテリの放電を制御するためのこの方法は、電力供給される装置(すなわち、バッテリ電力を使用するホスト装置)の最小動作電圧要求条件に達した時点、又は製造者推奨の端子電圧に達した時点のいずれかに最初に達した時点で、バッテリ放電を停止させることを許可する。この方法では、過放電によるバッテリへの損傷が回避され、しかも使用可能なバッテリ容量が犠牲にされない。特に古いバッテリにおいて、バッテリ稼働時間が増大されるという有益な結果が得られる。
図7は、バッテリを放電するための第2のバッテリ動作中、バッテリの端子電圧を時間の関数として表したグラフである。図7において、グラフ表示140は、第1軸142上の端子電圧(ボルト)及び第2軸144上の時間に関するデータを示す。表示されたデータは、曲線150に配列されている。バッテリを放電させる第1のバッテリ動作が、時間tと時間tの間に行われ、バッテリを電圧レベルVから電圧レベルVまで放電させる。時間tでバッテリ動作が終了された後、端子電圧が電圧レベルVからVまで回復する。端子電圧を電圧レベルVに低下させるバッテリを放電させる第2のバッテリ動作が、時間tで開始される。第2のバッテリ動作が時間tで終了させられた後、端子電圧が電圧レベルVから電圧レベルVまで回復する。時間tの前で、時間tに続くある時間バッテリはリラックス状態にある。そのバッテリはまた次に続く動作が開始される前で、時間tに続くある時間(図7に図示せず)リラックス状態にある。第1のバッテリ動作の完了後にリラックス状態を得るための整定時間Δ及び第2のバッテリ動作の完了後にリラックス状態を得るための整定時間Δは、意義があり、時々500秒の位数にある。整定時間Δ、Δは、必ずしも等しい持続時間を持つものではない。
記憶された、あるいはそうではないアクセス可能なデータを用いて、第1の容量判定を確立するために例えば(第2のバッテリ動作などの)バッテリ動作の開始前の時間t+Δと時間tの間の合間などバッテリがリラックス状態にある間に、開回路測定値に基づいてバッテリ容量を測定、あるいはそうでなければ判定する。同様のデータを用いて、例えば第2のバッテリ動作に続く時間t+Δの後に第2容量判定を行うために、開回路測定値に基づいてバッテリ容量を測定、あるいはそうでなければ判定する。第1及び第2容量判定は、バッテリ動作前の第1の放電深度(DOD)及びバッテリ動作後の第2の放電深度(DOD)によって確立される。この明細書では、バッテリが充電動作や放電動作などの先行するバッテリ動作から整定されたとき、バッテリはリラックス状態にある。
第1の容量判定と第2の容量判定の合間にバッテリを流れる電流を積分し、式3に関連する前述の電荷と電流の間の関係に基づいてその合間に使用される電荷量を判定する。
図7に示された間隔時間t−tの間の放電動作などのバッテリ動作の後にバッテリの化学容量を判定するために、第1及び第2のDOD値及びバッテリ電流量が採用される。図1乃至図5に関連して説明された仕分けデータは、第1及び第2のDOD値を判定する際に有効に使用される。
最大容量QMAXの値が、放電中いつでも放電深度(DOD)の値を得ることを可能にさせることがわかった。最初に、充電又は放電動作の前にDODの初期値(DOD)を判定する。初期値DODは、前回の充電又は放電動作中に前回の判定から記憶されている。初期値(DOD)を得るための別の方法は、開回路電圧(OCV)を判定し、放電深度の初期値DODを得るための式4において前述された所定のすなわち予め定義された関係を採用することである。充電動作又は放電動作が始まると、通過電荷量(QPASS)を与えるために、電流が積分される。式5において前述された関係を用いて、現に今なお残っているDODが、充電又は放電中にいつの時点でも判定される。
DODがゼロ未満(又は他の所定値未満)になったとき、あるいはバッテリ端子電圧がそのバッテリによって電力を供給されるホスト装置に対して確立された最小電圧VMIN未満になった場合は、バッテリを過放電させることによってバッテリに損傷を与えることを回避するため、バッテリの放電が停止されるべきである。最小電圧VMINは、低電圧で動作するためのホスト装置の能力によって確立されている。
別の方法として、現に今なお残っているバッテリの状態(すなわち、残存容量QREM)から放電される最大電荷量が、式6において前述された関係にしたがって判定される。
放電動作が始まると、通過電荷量QPASSが残存電荷QREMと比較される。Qpass≧QREMのとき、又は端子電圧がバッテリによって電力を供給されるホスト装置に対して確立された最小電圧VMIN未満になったとき、放電が終了される。
バッテリの放電を制御するためのこの方法は、電力供給される装置(すなわち、バッテリ電力を使用するホスト装置)の最小動作電圧要求条件に達した時点、又は製造者推奨の端子電圧に達した時点のいずれかに最初に達した時点で、バッテリ放電を停止させることを許可する。この方法では、過放電によるバッテリへの損傷が回避され、しかも使用可能なバッテリ容量が犠牲にされない。特に古いバッテリにおいて、バッテリ稼働時間が増大されるという有益な結果が得られる。
図8は、本発明の方法を説明するフローチャートである。図8において、バッテリの損傷を回避してバッテリ容量の使用を最大化させるため、放電を停止させるための方法200は、START位置202で始まる。方法200は、ブロック204によって示されるように、続いてバッテリ容量の判定を周期的に行う。周期的な判定はバッテリの異なる経年変化において行われる。
方法200は、ブロック206に示されるように、容量の周期的な判定の最新の容量結果を少なくとも表わす値を記憶することにより継続する。
方法200は、さらに、ブロック208によって示されるように、バッテリから引き出されるバッテリ電圧を判定する。方法200は、特定の順序ではないが、(1)ブロック210によって示されるように、最新の容量結果をバッテリ電圧の所定値と比較する、また(2)ブロック212によって示されるように、バッテリ電圧を所定のバッテリ電圧値と比較する
方法200は、次に、照会ブロック214によって示されるように、最新の容量結果が所定のバッテリ容量値の第1の予め定められた範囲内にあるかどうか、またはバッテリ電圧が所定のバッテリ電圧値の第2の予め定められた範囲内かどうか照会する。最新の容量結果が、所定のバッテリ容量値の第1の予め定められた範囲内にもなく、バッテリ電圧が所定のバッテリ電圧値の第2の予め定められた範囲内にもない場合、方法200はNOの応答ラインを進み、ブロック208によって示されるように、再度バッテリ電圧を判定する。その後、方法200は、ブロック208、210、214によって表わされる段階を再び実行するように進む。最新の容量結果が所定のバッテリ容量値の第1の予め定められた範囲内にあるか、またはバッテリ電圧が所定のバッテリ電圧値の第2の予め定められた範囲内にある場合、方法200は、YESの応答ライン218を介して進み、その後、方法200はブロック220によって示されているように、バッテリの放電を終了する。方法200は、END位置222で終了する。
図9は、本発明の装置を説明する概略図である。図9において、装置300は、付加304に電力を供給するように、バッテリ302の動作を制御する。処理及び制御装置306は、バッテリ302への損傷を回避すると共に、バッテリ302の化学容量の使用を実質的に最大化するために、バッテリ302の放電終了を制御する。処理及び制御装置306は、バッテリに接続されている。処理及び制御装置306は、第1のバッテリ動作の開始前にバッテリ302がリラックス状態にある間に、バッテリ302の第1の放電深度を判定する。処理及び制御装置306は、第1のバッテリ動作の完了後にバッテリ302がリラックス状態にある間に、バッテリ302の第2の放電深度を判定する。
第1の測定装置308は、バッテリ302、及び処理及び制御装置306に接続されている。第1の測定装置308は、第1のバッテリ動作中にバッテリ302からの電流量を判定する。第2の測定装置310は、バッテリ302、及び処理及び制御装置306に接続されている。第2の測定装置310は、バッテリ電圧すなわちバッテリ302にかかる端子電圧を判定する。処理及び制御装置306は、第1のバッテリ動作の完了後にバッテリ302の最大化学容量を判定するため、第1の放電深度、第2の放電深度、及び電流量を採用する。
バッテリ302の最大化学容量が化学容量値の第1の予め定められた範囲内になく、バッテリ302の端子電圧が電圧値の第2の予め定められた範囲内にもない場合、処理及び制御装置306は、次のバッテリ動作の完了後にバッテリ302の最大化学容量を判定するために、測定装置308、310と協働する。
バッテリ302の最大化学容量が化学容量値の第1の予め定められた範囲内にあるか、またはバッテリ302の端子電圧が電圧値の第2の予め定められた範囲内にある場合、処理及び制御装置306は、バッテリの放電を終了する。
処理及び制御装置306は、スイッチユニット314を制御するために接続された処理装置312を含む。スイッチユニットは、処理装置312によって与えられる信号に応答し、バッテリ302と負荷304の間の接続を開閉する。
処理及び制御装置306は、バッテリ302の動作と関連付けられた少なくとも1つの測定可能なパラメータを持つ、放電深度に関連する予め確立されたデータを参照することによって、バッテリ302の第1の放電深度及び第2の放電深度の少なくとも1つを判定する。参照データは、一例であってこれに制限されるものではないが、処理装置312に接続された、またはそれに関連付けられたメモリ蓄積素子(図9に図示せず)内に記憶される。さらなる例であってこれに制限されるものではないが、バッテリ302の動作と関連付けられた測定可能なパラメータは、バッテリの端子すなわちバッテリ電圧及び経年変化を含む。さらなる例であってこれに制限されるものではないが、予め確立されたデータは、様々な経年変化のバッテリ302に対するバッテリ電圧を持つバッテリ302の放電深度に関係している。さらなる例であってこれに制限されるものではないが、予め確立されたデータは、様々な経年変化のバッテリ302に対するバッテリ電圧を持つバッテリ302の放電深度に関係している一群のデータ表示において具現化される。
バッテリの今なお残っている容量を監視し、その今なお残っている容量を最大容量パラメータQMAX及びホスト装置の最小動作電圧VMINと実時間で比較する、本発明の方法及び装置の性能は重要である。本発明の方法及び装置は、バッテリの経年変化がバッテリの内部抵抗に及ぼす影響及び内部抵抗の変化がバッテリの放電速度に及ぼす影響を考慮することなく採用され得る。本発明の方法及び装置は、(1)最大容量QMAXに到達、または(2)最小電圧VMINに到達、という所定の条件の一つが一度適合すると、バッテリの放電が継続されないことを保証する安全手段として採用され得る。残存容量を示すことあるいは残りの稼働時間を示すことなど、ガス計量機能を行うための機能は与えられていない。発明にはそのような予測機能は与えられていないので、現に今なお残されている容量の実際の値の実際の認識は判定されない。最大容量QMAXに到達する、または最小電圧VMINに到達する事態が観察され、バッテリの放電が終了されようとしている時を判定するために利用される。
本発明に関する当業者であれば、前述の幾つかの例が単に説明の目的のために与えられること、及び本願発明の範囲から逸脱することなく、それらの実施例に対して、付加、削除、代替及び変形がなされ、他の実施例が実現されることを理解できるだろう。
図1は、バッテリの内部インピーダンスを周波数の関数として表したグラフであり、それらの関係がバッテリの経年変化にしたがって変化する様子を表わしているグラフである。 図2は、バッテリの端子電圧をバッテリ容量の関数として表したグラフであり、それらの関係がバッテリの経年変化にしたがって変化する様子を表わしているグラフである。 図3は、バッテリの端子電圧を第1の放電速度に対するバッテリの放電深度の関数として表したグラフであり、それらの関係がバッテリの経年変化にしたがって変化する様子を表わしているグラフである。 図4は、バッテリの端子電圧を図3に示された第1放電速度よりも大きい第2の放電速度に対するバッテリの放電深度の関数として表したグラフであり、それらの関係がバッテリの経年変化にしたがって変化する様子を表わしているグラフである。 図5は、バッテリの端子電圧をバッテリ容量の関数として表したグラフであり、バッテリ容量の使用時に負荷がかかっているバッテリの内部抵抗の効果を説明しているグラフである。 図6は、バッテリを充電するための第1のバッテリ動作中、バッテリの端子電圧を時間の関数として表したグラフである。 図7は、バッテリを放電するための第2のバッテリ動作中、バッテリの端子電圧を時間の関数として表したグラフである。 図8は、本発明の方法を説明するフローチャートである。 図9は、本発明の装置を説明する概略図である。

Claims (12)

  1. バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、前記バッテリの化学容量の使用を実質的に最大化させるよう、バッテリを作動させる方法であって、該方法が、
    第1のバッテリ動作の開始前、前記バッテリがリラックス状態にある間、前記バッテリの第1の放電深度を判定する段階
    前記第1のバッテリ動作中に前記バッテリからの電流量を判定する段階、
    前記第1のバッテリ動作の完了後、前記バッテリがリラックス状態にある間、前記バッテリの第2の放電深度を判定する段階、
    前記バッテリにかかるバッテリ電圧を判定する段階、
    前記第1のバッテリ動作の完了後、前記バッテリの最大化学容量を判定するため、前記第1の放電深度、前記第2の放電深度及び前記電流量を採用する段階、
    前記第1のバッテリ動作に続く次のバッテリ動作の間、ある間隔時間にわたる時間に関してバッテリからの電流量を積分し、実質的に前記間隔が終了する間隔時間終了時に、積分された電荷値を判定する段階、
    最大化学容量、前記積分電荷値及び前記第1の放電深度を採用し、間隔時間終了時に今なお残っている放電深度を判定する段階、
    前記今なお残っている放電深度が、予め定義された最大放電深度の第1の予め定められた範囲内になく、前記バッテリ電圧が予め定義された最小電圧の第2の予め定められた範囲内にもない場合、段階(f)から(g)を実行する段階、
    前記今なお残っている放電深度が、予め定義された最大放電深度の第1の予め定められた範囲内にあるか、前記バッテリ電圧が予め定義された最小電圧の第2の予め定められた範囲内にある場合、前記次のバッテリ動作を終了させる段階、
    から成ることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の、バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、前記バッテリの化学容量の使用を実質的に最大化させるよう、バッテリを作動させる方法において、前記第1の放電深度及び前記第2の放電深度の少なくとも1つを判定する段階が、前記バッテリの動作と関連付けられた少なくとも1つの測定可能なパラメータを持つ、放電深度に関係する予め確立されたデータを参照することによって行われることを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載の、バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、前記バッテリの化学容量の使用を実質的に最大化させるよう、バッテリを作動させる方法において、前記少なくとも1つの測定可能なパラメータが、前記バッテリ電圧及び前記バッテリの経年変化であることを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載の、バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、前記バッテリの化学容量の使用を実質的に最大化させるよう、前記バッテリを作動させる方法において、前記予め確立されたデータが、様々な経年変化の前記バッテリに対するバッテリ電圧を持つ前記バッテリの放電深度に関係していることを特徴とする方法。
  5. 請求項4に記載の、バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、前記バッテリの化学容量の使用を実質的に最大化させるよう、バッテリを作動させる方法において、前記予め確立されたデータが、様々な経年変化のバッテリに対するバッテリ電圧を持つバッテリの放電深度に関係する一群のグラフ表示において具現化されることを特徴とする方法。
  6. 請求項4に記載の、バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、前記バッテリの化学容量の使用を実質的に最大化させるよう、バッテリを作動させる方法において、前記予め確立されたデータが、様々な経年変化のバッテリに対するバッテリ電圧を持つバッテリの放電深度に関係する一群のデータ表示において具現化されることを特徴とする方法。
  7. バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、前記バッテリの使用を実質的に最大化させる方法であって、該方法が、
    前記バッテリの容量判定を周期的に行う段階であって、前記周期的判定が前記バッテリの異なる経年変化において実行される段階、
    少なくとも、前記容量の前記周期的判定の最新の容量判定を表わす値を記憶する段階、
    前記バッテリから引き出されるバッテリ電圧を判定する段階、
    監視されたバッテリ動作中に、ある間隔時間にわたる時間に関して前記バッテリからの電流量を積分し、実質的に前記間隔が終了する間隔時間終了時に積分した電荷値を判定する段階、
    間隔時間終了時に今なお残っている放電深度を、順番を限定されない次の手順で判定する段階、
    (1) 前記今なお残っている放電深度を、最大放電深度の予め定められた値と比較すること、
    (2) 前記バッテリ電圧を予め定められたバッテリ電圧値と比較すること、
    今なお失われずに残っている放電深度が前記最大放電深度の前記予め定められた値の第1の予め定められた範囲内になく、前記バッテリ電圧がバッテリ電圧の前記予め定められた値の第2の予め定められた範囲内にもない場合、段階(d)から段階(f)までを実行する段階、
    今なお失われずに残っている放電深度が前記最大放電深度の前記予め定められた値の第1の予め定められた範囲内にあるか、または前記バッテリ電圧がバッテリ電圧の前記予め定められた値の第2の予め定められた範囲内にある場合、監視したバッテリ動作を終了させる段階、
    から成ることを特徴とする方法。
  8. バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、前記バッテリの化学容量の使用を実質的に最大化させるよう、前記バッテリの動作を制御する装置であって、該装置が、
    第1のバッテリ動作の開始前、前記バッテリがリラックス状態にある間、前記バッテリの第1の放電深度を判定し、前記処理制御ユニットが、前記第1のバッテリ動作の完了後、前記バッテリがリラックス状態にある間、前記バッテリの第2の放電深度を判定する、前記バッテリに接続された処理制御ユニットと、
    前記第1のバッテリ動作中に前記バッテリからの電流量を判定する、前記バッテリ及び前記処理制御ユニットに接続された第1の測定ユニットと、
    前記バッテリにかかるバッテリ電圧を判定する、前記バッテリ及び前記処理制御ユニットに接続された第2の測定ユニットを備え、
    前記処理制御ユニットが、前記第1のバッテリ動作の完了後、前記バッテリの最大化学容量を判定するため、前記第1の放電深度、前記第2の放電深度及び前記電流量を採用し、前記第1のバッテリ動作に続く次のバッテリ動作の間、前記処理制御ユニットが、ある間隔時間にわたる時間に関してバッテリからの電流量を積分し、実質的に前記間隔が終了する間隔時間終了時に、積分された電荷値を判定し、前記処理制御ユニットが、最大化学容量、前記積分電荷値及び前記第1の放電深度を採用し、間隔時間終了時に今なお残っている放電深度を判定し、前記の今なお残っている放電深度が、予め定義された最大放電深度の第1の予め定められた範囲内になく、前記バッテリ電圧が予め定義された最小電圧の第2の予め定められた範囲内にもない場合、前記処理制御ユニットが前記第1および第2の測定ユニットと協働して、次に続く時間に次に続く放電深度を判定し、前記今なお残っている放電深度が、予め定義された最大放電深度の第1の予め定められた範囲内にあるか、前記バッテリ電圧が予め定義された最小電圧の第2の予め定められた範囲内にある場合、前記次のバッテリ動作を終了させる、
    ことを特徴とする装置。
  9. 請求項8に記載の、バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、前記バッテリの化学容量の使用を実質的に最大化させるよう、バッテリの動作を制御する装置において、前記処理制御ユニットが、前記バッテリの動作と関連付けられた少なくとも1つの測定可能なパラメータを持つ、放電深度に関係する予め確立されたデータを参照することによって、前記第1の放電深度及び前記第2の放電深度の少なくとも1つを判定する段階を実行することを特徴とする装置。
  10. 請求項9に記載の、バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、前記バッテリの化学容量の使用を実質的に最大化させるよう、バッテリの動作を制御する装置において、前記少なくとも1つの測定可能なパラメータが、前記バッテリ電圧及び前記バッテリの経年変化であることを特徴とする装置。
  11. 請求項10に記載の、バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、前記バッテリの化学容量の使用を実質的に最大化させるよう、バッテリの動作を制御する装置において、前記予め確立されたデータが、様々な経年変化の前記バッテリに対するバッテリ電圧を持つ前記バッテリの放電深度に関係していることを特徴とする装置。
  12. 請求項11に記載の、バッテリの放電を終了させてバッテリの損傷を回避すると共に、前記バッテリの化学容量の使用を実質的に最大化させるよう、バッテリの動作を制御する装置において、前記予め確立されたデータが、様々な経年変化のバッテリに対するバッテリ電圧を持つバッテリの放電深度に関係する一群のデータ表示において具現化されることを特徴とする装置。
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