JP2009504337A - 熱可塑性ポリウレタンゴルフボールカバーの処理方法 - Google Patents

熱可塑性ポリウレタンゴルフボールカバーの処理方法 Download PDF

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Abstract

ゴルフボールを製造する方法が開示される。この方法は、熱可塑性ポリウレタンと樹枝状構造ポリマーを有するカバーを備えるゴルフボール先駆体製品を、イソシアネート機能性反応材料を含む溶液内に置くことを含む。前記先駆体製品は取り出されて、加熱されて溶媒が除去され、最終的仕上げのための先駆体製品が準備される。

Description

本発明は、ゴルフボールに関する。特に、本発明は、熱可塑性ポリウレタンゴルフボールカバーを処理する方法に関する。
従来の伝統的なゴルフボールカバーはバラタ又はバラタと弾性材料又は可塑性材料とのブレンドの材料により造られてきた。この伝統的カバーは比較的ソフトでフレキシブルである。インパクトの時、このソフトでフレキシブルなバラタカバーはゴルフクラブの面に対して押し付けて高いスピンを生み出す。その結果、このソフトでフレキシブルなカバーは上級なゴルファーに対してドローやフェード、或いは、グリーンに接触したときに急激にボールが”バイト”又は停止するように、飛ぶボールをコントロールするようにスピンをかける能力を与える。更に、このソフトなバラタカバーはローハンデキャップのプレーヤーにソフトな感触を与える。このようなプレー特性(操作性、感触等)は低いスイングスピードのショートアイアンのプレーで特に重要であり、また、比較的上級のプレーヤーにとって特に利益をもたらす。
これらの全てのバラタの利益にもかかわらず、バラタカバーのゴルフボールはミスショットのとき傷付き易く、或いは損傷を受けやすい。バラタ又はバラタを含むカバー組成で造られたゴルフボールは、従って、寿命が比較的短い。
このマイナスの特性のため、バラタ或いはこの人工的代替物であるトランスポリブタジエン又はトランスポリイソプレンは、アイオノマー樹脂やポリウレタンのような他のカバー材料によって必然的に置き換えられてきた。
アイオノマー樹脂は相互連結するイオン結合を含むポリマーである。それらの強靱性、耐久性及び飛行特性のため、E.I. DuPont de Nemours & CompanyによってSurlyn(登録商標)の名称で販売されている、或いはExxon Corporation(米国特許第4,911,451号)によってEscor(登録商標)及びIotek(登録商標)の名称で販売されているような種々のアイオノマー樹脂が伝統的なバラタゴム(トランスポリイソプレン、天然又は人工の)に替わってゴルフボールの製造に広く使用されるようになってきた。上述のように、より柔らかいバラタカバーは、優れたプレー特性を有しているが、繰り返し利用するための耐久性(耐切り傷、摩耗性、耐疲労)に欠けている。
アイオノマー樹脂は、一般的には、エチレンのようなオレフィンとアクリル酸、メタクリル酸、又はマレイ酸のような不飽和カルボン酸の金属塩の共重合体である。ナトリウム、亜鉛のような金属イオンが共重合体の酸基の一部を中和するために使用され、その結果としてバラタより優れたゴルフボールカバーの製造のために耐久性のような優れた特性を示す熱可塑性エラストマーが得られる。しかしながら、耐久性が増加することにより得られる利益は操作性が減少することによりある程度相殺される。これは、アイオノマー樹脂が非常に耐久性があるが、ゴルフボールカバーの製造に使用されるとき非常に硬くなる傾向があり、したがって、飛ぶボールのコントロールに必要なスピンを与えるために要求される程度の柔らかさを欠くこととなる。アイオノマー樹脂はバラタより硬いため、アイオノマー樹脂のカバーはインパクト時にクラブフェースに大きく押し付けられず、したがって生ずるスピンが小さい。更に、より硬くより耐久性のあるアイオノマー樹脂はより柔らかいバラタカバーカバーが持つ”感触”において劣る。
その結果、DuPont 及びExxonから得られるアイオノマー樹脂の多くの異なる種類のアイオノマーが金属カチオンの種類と量、分子量、ベース樹脂の組成(例えば、エチレンとメタクリル及び/又はアクリル酸基の相対的含量)及び強化剤などの添加成分によって変化する広範囲の特性と共に入手できる一方、”硬い”アイオノマー樹脂によってもたらせられる改良されたインパクト時の抵抗と飛距離の特性ばかりでなく、より上級のゴルファーが未だに望んでいるような”ソフト”なバラタカバーに関連する特性であるプレー性(例えば、””スピン”、”感触”)を示すようなゴルフボールカバー組成を開発するための多大な研究が続けられている。
更に、ワンピース、ツーピース(ソリッド弾性芯又はコアと成形カバー)、スリーピース(リキッド又はソリッド芯、該芯の回りの弾性巻き糸、成形カバー)、及びマルチピースゴルフボールが優れたプレー性と耐久性を示すゴルフボールを造るために開発されてきた。これらのボールのコア、マントル、巻き糸、カバー等を形成するために使用される種々のタイプの材料がボールの全体の特性を大きく変えている。更に、一又は複数のアイオノマー樹脂又は他の材料を含む多層カバーが、全体距離、プレー性及び耐久性の所望される特性を持つゴルフボールを製造する試みにおいて生成されてきた。
例えば、耐久性のある、高いスピン特性を持つゴルフボールを製造する試みにおいて、ゴルフ産業界はハードのアイオノマー樹脂を多くのソフトのアイオノマー樹脂とブレンドし、これらのブレンドをツーピースやスリーピースのゴルフボールに適用してきた。米国特許第4884814号(特許文献1)及び米国特許第5120791号(特許文献2)はハードとソフトのアイオノマー樹脂のブレンドを含むカバー組成物に向けられている。しかしながら、ハードとソフトのアイオノマー樹脂ブレンドで形成されたゴルフボールカバーはハードアイオノマー樹脂単独で造られたカバーより、より容易に擦り傷がつき易いことが分かってきた。したがって、ハードとソフトのアイオノマーブレンドから造られるゴルフボールの柔らかさ-耐久性の組み合わせより良好な柔らかさと耐久性の組み合わせを持つゴルフボールを開発することは有益なことである。
更に、最近では熱硬化性及び熱可塑性のポリウレタンがゴルフボールカバーの製造に選択される一般的な材料となっている。しかしながら、これらのポリウレタンは、製造が難しく、また時間を要する。更に、比較的薄い壁のカバー層、例えば、断面において0.075インチ以下の厚さ、を成形を達成することは困難である。これは、距離の改善のような薄い壁のカバーの成形によって達成される所望される性能に制限を加えることとなる。更に、これらの材料を使用して製造されるゴルフボールは柔らかく擦り傷が付きやすいという傾向にある。
米国特許第6319152号「ゴルフボール」(特許文献3)は、カバー耐擦り傷性を改善するための熱可塑性ポリウレタン材料とスチレンベースブロックコポリマーから成るカバーを開示している。
米国特許第6458307号「ゴルフボールを製造する方法」(特許文献4)は、カバー特性を改善するために熱可塑性ポリウレタンに浸透させるポリイソシアネート化合物の使用を開示している。
米国特許第6924347号「ゴルフボールに使用する樹枝状構造高分子組成物」(特許文献5)はゴルフボールのコア、境界層又はカバーに含まれる樹枝構造高分子の使用を開示している。
以上の結果から、薄い壁のカバー構造を持ち、優れた耐久性、即ち優れた耐切り傷及び擦り傷(割れ目)性を持ち、他方においてプレー性と距離のような特性を維持或いは改善する熱可塑性ポリウレタンカバーゴルフボールを製造することが更に望まれる。

米国特許第4884814号 米国特許第5120791号 米国特許第6319152号 米国特許第6458307号 米国特許第6924347号
本発明は、熱可塑性カバーを持つゴルフボールの耐久性、すなわち耐擦り傷性を改善する方法を提供する。本発明は、ポリウレタンにイソシアネート基と反応可能な化学成分を添加又は含有させることにより、また、イソシアネート基を与えることにより、熱可塑性ポリウレタンカバーを持つゴルフボールの耐久性を増すことを可能とする。
本発明の一つの態様は、熱可塑性ポリウレタン材料と樹枝状構造ポリマーを含むカバーを有するゴルフボールを形成する方法である。この方法は、溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品を造るためにゴルフボール先駆体製品をある溶液内に配置することを含む。この溶液はイソシアネート官能価と反応可能な化学成分を含む樹脂構造ポリマーを含む。次に、この溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品は溶液から取り出される。次に、溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品は加熱されて溶媒が除去される。次に、溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品は第2の溶液中に浸漬される。この溶液はアセトンとMDIを含む。この溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品は溶液から取り出される。次に、この溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品は最終ゴルフボール先駆体製品とするために加熱される。
本発明の他の態様はゴルフボールを形成する方法である。この方法はこの方法は、溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品を造るためにゴルフボール先駆体製品をある溶液内に配置することから始まる。ゴルフボール先駆体製品は、コアと、境界層と熱可塑性ポリウレタン材料と樹枝状構造ポリマーを含むカバーを有し、樹枝構造ポリマーは注入成形に先立ち、或いは注入成形の間に添加される。この溶液はアセトンとMDIを含む。次に、この溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品は溶液から取り出される。次に、この溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品は加熱されて溶媒が除去され、最終的なゴルフボール先駆体製品とされ、ここでは溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品は2〜4時間の間、125°F〜250°Fの範囲で加熱される。
図1に示すように、本発明の方法の全体は200で示される。ブロック202において、ゴルフボールが、熱可塑性ポリウレタン材料と機能性末端基を含む樹枝構造ポリマーからなるカバーを持つようにして形成される。樹枝構造ポリマーは浸漬プロセスの一部としてカバー内に組み入れるか、或いは注入成形プロセスに先立ち、或いは注入成形プロセスの間に組み入れることができる。好ましい実施例においては、ゴルフボール先駆体製品はスリーピースソリッドゴルフボールであり、また樹枝構造ポリマーの機能性末端基はイソシアネートと反応できるものである。これに替えて、ゴルフボール先駆体製品は熱可塑性ポリウレタンカバーを持つツーピースゴルフボールとすることができる。当業者は熱可塑性ポリウレタンカバーを持つ他のゴルフボールの構造も理解するであろう。
ブロック204において、ゴルフボール先駆体製品は溶液中に1〜2分間の間置かれる。この溶液は樹枝構造ポリマーの機能性基と反応することができる化学成分を含んでいる。そのような材料として、ポリエーテルベースのポリオール、ポリエステルベースのポリオール、ジアミン、ポリアミン、二酸、ポリ酸、及びそれらの混合物がある。好ましい溶液はイソシアネート溶液である。
イソシアネート溶液は脂肪族又は芳香族のイソシアネート又はジイソシアネート、或いは当業界で知られているそれらの混合物とすることができる。好適に使用されるイソシアネート或いはジイソシアネートはイソシアネート溶液の約1〜100重量%、好ましくはイソシアネート溶液の5〜50重量%、最も好ましくはイソシアネート溶液の10〜30重量%の固体含量を持つ。固体含量の調整が必要であれば、イソシアネートをポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレタン/ポリウレアのカバー材料内に浸透する溶媒を変形が生じるおそれのないようにして使用することができる。好適な溶媒の例としてはケトンとアセトンがある。
使用されるイソシアネートは、好ましくは、ケトンで15〜30%の固体含量に減少させたMDIタイプ(Bayer CorporationからのMondur ML(商標))で、2〜3分間浸漬される。最も好ましくは、固体のレベルは約16〜24%(20±4)である。MDIが室温で液体の状態を保っていることが有利である。しかしながら、この方法は、ポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレタン/ポリウレア材料の種類、使用されるイソシアネート、イソシアネート溶液の濃度、使用される溶媒、浸漬時間、又は上述の適用方法に限定されるべきでない。
ブロック206において、イソシアネート溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品は溶液から取り出される。ブロック208において、イソシアネート溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品は溶媒を除去するために加熱される。好ましくは、イソシアネート溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品は125°F〜250°Fの範囲で焼く2〜4時間加熱される。これに替えて、イソシアネート溶液で被覆されたゴルフボール先駆体製品は室温(略72°F)で2〜6時間、空気ドライ乾燥することができる。ブロック210において、最終ゴルフボール先駆体製品は少なくとも一のコーティング層と表示が施されて仕上げられる。
好ましい実施例において、カバーは内側層、又はコアの周りに形成された層を備える多層カバーである。好ましくは、内側カバー層は外側カバー層より硬く、内側カバー層は、表面での測定でショアD硬度で60以上(又はショアC硬度80以上)の硬度を有し、より柔らかい外側カバー層は熱可塑性ポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレタン/ポリウレアで内側カバー層の周りに形成され、外側カバー層は表面で測定したとき、ショアC硬度で98未満、好ましくはショアC硬度で95以下、最も好ましくはショアC硬度で90以下であり、ゴルフボールカバーは改善された耐擦り傷性を有している。
好ましい実施例において、カバー材料は、カバーの50〜99.99重量%の量のポリウレタン材料とカバーの0.01〜50重量%の量の樹枝状構造ポリマーを含む。より好ましくは、カバー材料は、カバーの70〜99.99重量%の量のポリウレタン材料とカバーの0.01〜30重量%の量の樹枝状構造ポリマーを含む。更に好ましくは、カバー材料は、カバーの80〜99.99重量%の量のポリウレタン材料とカバーの0.01〜20重量%の量の樹枝状構造ポリマーを含む。樹枝状構造ポリマーは浸漬過程の一部として組み入れられるか、或いは、注入成形の間、或いはそれに先だって組み入れることができる。
他の態様において、本発明は、コアと、コアを覆う硬い内側カバーと、内側カバーを覆う柔らかい外側カバーを有するゴルフボールを提供する。内側カバーはその湾曲した面で測定するときショアD硬度で60以上(ショアC硬度で約80以上)であり、少なくとも、アイオノマー、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステルエラストマー、ポリエステルアミド、メタロセン触媒によるポリオレフィン、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくも一つの材料によって形成される。外側カバー層はその湾曲した表面で測定するとき、ショアC硬度が98未満、好ましくはショアC硬度が95以下、より好ましくはショアC硬度が90以下である。それは、少なくとも一つの熱可塑性ポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレタン/ポリウレア材料を含む組成によって形成される。
本発明により使用されるゴルフボール先駆体製品は標準のサイズか、又は大きいザイズとすることができる。コアは、球形芯又は内側コアと内側コアを囲むコア層を持つ二重コアのような複数の層を有していてもよい。更なるコア層を持つようにしてもよい。カバー層は、少なくとも内側カバー層と外側カバー層を持つ多層カバーが好ましいが、2,3、4,5又はそれ以上の層でも可能である。
ゴルフボール先駆体製品のコア又は二重コアはソリッド、リキッド、又は所望のCORとコンプレッションを持つ内側ボール(コア及び内側カバー層)となり得る他の材料で形成することができる。多層カバーは好ましくは2層:第1又は内側層又はプライと第2又は外側層又はプライを有する。内側層はアイオノマー、アイオノマーブレンド、非アイオノマー、非アイオノマーブレンド、或いはアイオノマーと非アイオノマーブレンドとすることができる。外側層は好ましくは内側層より柔らかく、熱可塑性ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタン/ポリウレアブレンド、又はポリウレタン/ポリウレアとアイオノマー又は非アイオノマーのブレンドとすることができる。
更なる実施例において、内側層は、硬く、高酸(即ち、16重量%より大きい酸)アイオノマー樹脂又は高酸アイオノマーブレンドを含む。好ましくは、内側層は異なる金属カチオンにより種々の範囲に中和された2又はそれ以上の高酸((即ち、16重量%より大きい酸)アイオノマー樹脂を含む。内側カバー層は金属ステアリン酸塩(例えば、ステアリン酸亜鉛)又は他の金属脂肪酸塩を含んでもよく、また含まなくてもよい。金属ステアリン酸塩又は他の金属脂肪酸塩の目的は最終のゴルフボールの全体的性能に影響を与えることなく製造費を低くすることにある。更なる実施例においては、内側層は硬く、低酸(即ち、16重量%以下の酸)アイオノマーブレンドである。内側カバー層は金属ステアリン酸塩(例えば、ステアリン酸亜鉛)又は他の金属脂肪酸塩を含んでもよく、また含まなくてもよい。
硬い内側層は既知の多層カバーボールより、弾性(即ち、優れた距離)を実質的に増加させることが知られている。より柔らかい外側層は、好ましい弾性を維持しつつ、望ましい感触と高いスピンレートを与える。柔らかい外側層はインパクトの間、カバーをより大きく変形させてクラブフェースとの間の接触面積を増加させ、これによりボールにより多くのスピンを与える。その結果、柔らかいソフトカバーは、ボールに距離と耐久性が改善され、且つバラタのような感触とプレー特性を与える。
従って、内側カバー層と外側カバー層の全体の組み合わせは、優れた弾性(改良された距離)と耐久性(即ち、耐切り傷性等)の特性をもたらし、一方において、多くのケースにおいてボールのプレー特性を維持する。
硬い内側カバー層と、柔らかくて比較的低い弾性係数を持つ熱可塑性ポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレタン/ポリウレアの外側カバー層の組み合わせは、内側カバー層によって生まれる改良された弾性により、全体として優れた反発係数(例えば、優れた弾性)を与える。外側カバー層によってもある程度の弾性が得られるが、一般的には、外側カバー層は、特に低いスイングスピードで大きいロフト角を持つウェッジのショットにおいては、より好ましい感触と高いスピン特性を与える。
好ましくは、内側カバー層は外側カバー層より硬く、厚さは1.68インチのボールでは、0.010〜0.15インチの範囲、好ましくは0.010〜0.100インチ、より好ましくは0.020〜0.060インチであり、1.72インチ(或いはそれ以上)のボールでは0.030〜0.100インチの範囲である。コアと内側カバー層とを併せたものは反発係数が0.750以上、より好ましくは0.790以上で、1.68インチのボール用では直径が1.48〜1.67インチの範囲であり、1.72インチ(又はそれ以上)のボール用では1.50〜1.71インチの範囲である。内側カバー層はショアD硬度が60以上(ショアCで少なくとも約80)である。本発明のゴルフボールは、特に、内側層がショアD硬度で65以上(少なくともショアCで約100)を持つことが有利である。内側カバー層があまり薄すぎると、ショアDを測定することが非常に難しくなり、時には内側層のショアCが層として正確なものとなる。更に、もしコアが硬ければ、その読みとりに影響を及ぼす。ショアC又はショアDが材料の断片で測定されれば、異なった値の結果となる。内側カバー層の上述の特性はPGAコンプレッションが100以下の内側ボールをもたらす。内側カバー層が90以下のPGAコンプレッションを持つとき、優れたプレー特性が得られることがわかっている。
ここに記載される実施例の内側層の組成はE.I. DuPont de Nemours & Company により商標Surlyn(登録商標)として開発された、或いはExxon Corporation により商標Escor(登録商標)及び Iotek(登録商標)として開発された高酸アイオノマー、又はそれらのブレンドを含むことができる。
本発明の種々の実施例の内側層の組成を形成するために好適に使用される高酸アイオノマーは、炭素原子を約2〜8持つオレフィンと炭素原子を約3〜8持つ不飽和モノカルボン酸の反応生成物の金属(ナトリウム、亜鉛、マグネシウム等)塩であるイオン性コポリマーである。
好ましくは、アイオノマー樹脂は、エチレンとアクリル酸又はメタクリル酸のいずれかのコポリマーである。ある条件においては、より柔らかいターポリマーを得るためにアクリルエステル(例えば、イソ- 又はn-ブチルアクリラート等)のような追加的なコモノマーを含ませることができる。コポリマーのカルボン酸基は金属イオンにより部分的に(例えば、略10−100%、好ましくは30−70%)中和される。本発明の内側カバー層の組成に含ませることができる高酸アイオノマー樹脂の各々は約16重量%以上、好ましくは約17%〜約25重量%、より好ましくは約18.5%〜約21.5重量%のカルボン酸を含む。
ExxonからEscor(登録商標)又はIotek(登録商標)の名で得られる高酸アイオノマー樹脂は、Surlyn(登録商標)の商標で得られる高酸アイオノマー樹脂と幾分類似している。しかしながら、Escor(登録商標)/Iotek(登録商標)アイオノマー樹脂はポリ(エチレン-アクリル酸)のナトリウム又は亜鉛の塩であり、また、Surlyn(登録商標)樹脂はポリ(エチレン-メタクリル酸)の亜鉛、ナトリウム、マグネシウム等の金属塩であり、はっきりした特性の違いが存在する。
本発明において使用が好適とされる高酸メタクリル酸ベースのアイオノマーの例には、Surlyn(登録商標)8220及びSurlyn(登録商標)8240(共に以前はSurlyn(登録商標)AD-8422として知られていた)、Surlyn(登録商標)9229(亜鉛カチオン)、Surlyn(登録商標)SEP-503-1(亜鉛カチオン)、及びSurlyn(登録商標)SEP-503-2が含まれる。DuPontによると、これらの全てのアイオノマーは約18.5−21.5重量%のマタクリル酸を含む。
本発明において使用が好適とされる高酸アクリル酸ベースのアイオノマーの例には、Ex 1001,1002,959, 960, 989, 1003,1004, 993, 994 のようなExxonで製造されるEscor(登録商標)又はIotek(登録商標)の高酸エチレンアクリル酸アイオノマーが含まれる。この点に関しては、Escor(登録商標)又はIotek(登録商標)959はナトリウムイオンで中和されたエチレンアクリル酸コポリマーである。Exxonによれば、Iotek(登録商標)959及び960は約19.0−約21.0重量%のアクリル酸と夫々が、ナトリウム及び亜鉛で中和された約30−70の酸基を含んでいる。
更に、本出願人による、マグネシウム、リチウム、カリウム、カルシウム、及びニッケル等の種々の異なる金属カチオンにより種々の範囲に中和される多くの高酸アイオノマーについての開発の結果、ナトリウム、亜鉛及びマグネシウム高酸アイオノマー又はアイオノマーブレンドの他にいくつかの高酸アイオノマー及び/又は高酸アイオノマーブレンドがゴルフボールカバーの製造のために利用できるようになってきた。これらの追加されたカチオン中和高酸アイオノマーブレンドは、製造工程中に起きる相互作用により優れた硬さと弾性を示す内側カバー組成を生み出すことが分かった。したがって、最近に製造される金属カチオン中和高酸アイオノマー樹脂は、現在商業的に入手できる低酸アイオノマー内側カバー組成よりも実質的に高いCORを生み出すためにブレンドすることができる。
特に、いくつかの金属カチオンで中和された高酸アイオノマー樹脂が、広範囲の異なる金属カチオン塩により、α-オレフィン及びα、β-不飽和カルボン酸の高酸コポリマーを種々の範囲に中和することにより本発明の出願人により製造されてきた。この発見はここに参照として組み入れられる米国特許第5688869号の主題となっている。多くの金属カチオンで中和される高酸アイオノマー樹脂は、高酸コポリマー(即ち、16重量%以上、好ましくは17−25重量%、より好ましくは約20重量%の酸)所望の範囲(例えば、約10%〜90%)にイオン化又は中和することのできる金属カチオン塩と反応させることにより得られることが分かった。
ベースコポリマーは16重量%以上のα、β-不飽和カルボン酸とα-オレフィンにより造られる。選択的に、柔軟化剤コモノマーをコポリマーに含ませることができる。一般的にはα-オレフィンは2〜10の炭素原子を持ち、好ましくはエチレンであり、不飽和カルボン酸は約3から8の炭素原子を持つカルボン酸である。このような酸の例としては、阿アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイ酸、フメール酸、及びイタコン酸があり、アクリル酸が好ましい。
本発明のゴルフボールの内側層に選択的に含ませることができる柔軟化コモノマーは、酸が2〜10の炭素原子を持つ脂肪族カルボン酸のビニルエステル、アルキル基が1〜10の炭素原子を持つビニルエーテル、アルキル基が1〜10の炭素原子を持つアルキルアクリル酸塩又はメタクリル酸塩からなる群より選択することができる。好適な柔軟化コモノマーには、ビニルアセテート、メチルアクリラート、メチルメタクリラート、エチルアクリラート、エチルメタクリラート、ブチルアクリラート等が含まれる。
従って、本発明に含まれる高酸アイオノマーを造るために使用される好適なコポリマーの多くの例は、これに限定されるものではないが、エチレン/アクリル酸コポリマーの高酸実施態様、エチレン/マタクリル酸コポリマー、エチレン/アクリル酸コポリマー、エチレン/メタクリル酸コポリマー、エチレン/マレイ酸コポリマー、エチレン/メタクリル酸/ビニルアセテートコポリマー、エチレン/アクリル酸/ビニルアルコールコポリマー等がある。ベースコポリマーは、大凡、16重量%以上のカルボン酸と約39〜83重量%のエチレンと0〜約40重量%の柔軟化コモノマーを含む。コポリマーは、好ましくは、約20重量%の不飽和カルボン酸と約80重量%のエチレンを含む。より好ましくは、コポリマーは約20%のアクリル酸と残りのエチレンを含む。
これらの線に沿って、前述の基準を満たす好ましい高酸ベースのコポリマーの例は、ミシガン、ミッドランドのThe Dow Chemical CompanyからPrimacor(登録商標)の名で商業的に入手できる一連のエチレン-アクリルコポリマーである。
本発明で使用される金属カチオン塩は高酸コポリマーのカルボン酸基を種々の程度に中和することのできる金属カチオンを与えることのできる塩である。これらには、酢酸塩、リチウム、カルシウム、亜鉛、ナトリウム、カリウム、ニッケル、マグネシウム、マンガンの酸化又は水酸化塩である。
このようなリチウムのイオンソースの例は、水酸化リチウムモノハイドレート、水酸化リチウム、酸化リチウム及び酢酸リチウムがある。カルシウムイオンソースは、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム及び酸化カルシウムがある。好適な亜鉛イオンソースには、二水化酢酸亜鉛及び酢酸亜鉛、酸化亜鉛と酢酸の混合物がある。ナトリウムイオンソースの例には、水酸化ナトリウム及び酢酸ナトリウムがある。カリウムイオンソースには、水酸化カリウムと酢酸カリウムがある。ニッケルイオンソースには、酢酸ニッケル、酸化ニッケル及び水酸化ニッケルがある。マグネシウムソースには酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び酢酸マグネシウムがある。マンガンソースには酢酸マンガン及び酸化マンガンがある。
金属カチオンにより中和された高酸アイオノマー樹脂は高酸ベースのコポリマーを種々の量の金属カチオン塩で約200°F〜約500°Fの範囲、好ましくは250°F〜350°Fのようなコポリマーの結晶溶融点以上で、約10psi〜10,000psiの圧力で高い剪断条件の下で反応させることにより製造される。他の良く知られた混合技術も使用することができる。この新しい金属カチオン中和高酸ベースのアイオノマー樹脂を製造するのに使用される金属カチオン塩の量は、高酸コポリマーのカルボン酸基の所望の割合を中和するのに十分な量の金属カチオンを与えることのできる量である。中和の程度は通常は約10%〜約90%である。
多くの異なる種類の金属カチオン中和高酸アイオノマーは上述の方法で得ることができる。これらは、マンガン、リチウム、カリウム、カルシウム及びニッケルのカチオンにより種々の範囲で中和された高酸アイオノマー樹脂を含む。更に、高酸エチレン/アクリル酸コポリマーが本発明のベースコポリマーとして使用され、またこの成分が、続いて、金属カチオン塩で種々の範囲に中和されて、ナトリウム、カリウム、リチウム、亜鉛、マグネシウム、マンガン、カルシウム及びニッケルのような金属カチオンで中和されたアクリル酸ベースの高酸アイオノマー樹脂を製造すると、種々のカチオンにより中和されたアクリル酸ベースの高酸アイオノマー樹脂が生成される。
同様のカチオン中和アイオノマー樹脂の低酸バージョンのものと比較した場合、この新しい金属カチオン中和高酸アイオノマー樹脂は優れた硬度と弾性特性を示す。これらは、ゴルフボール製造分野を含む多くの熱可塑性分野において特に要望される特性である。
多層ゴルフボールの内側層の形成に使用されるとき、アクリル酸ベースの高酸アイオノマーは従来得られていたものに較べ広い範囲の硬度を示し、一方において、ここに参照として組み入れられる米国特許第4884814号及び第4911451号に開示されるような低酸アイオノマーを使用して得られるボールのように低酸アイオノマーのカバーを持つボールの特性(即ち、耐久性、打球音、感触等)の利点を有することが判明した。これらの高酸アイオノマー樹脂を使用することにより、より硬く、より堅固で高いCORを持つ内側カバーを得ることができ、したがって長い距離を得ることができる。
更に好ましくは、2又はそれ以上の上述の高酸アイオノマー、特に、ナトリウムと亜鉛高酸アイオノマーのブレンドが多層ゴルフボールのカバーを形成するために処理されるとき(例えば、一又は複数の内側カバー層)、それにより得られるゴルフボールは、ボールの優れた反発係数により、これまでに知られている低酸アイオノマー樹脂カバーを持つ多層ゴルフボールよりさらに距離が伸びることが分かった。
これとは別に、もし内側カバー層が低酸を含む場合は、本発明の内側カバー層の組成の形成に使用されるために好適となる低酸アイオノマーは、約2から8の炭素原子を持つオレフィンと約3から8の炭素原子を持つ不飽和モノカルボン酸の反応生成物の金属(ナトリウム、亜鉛、マグネシウム、等)の塩であるイオン性コポリマーである。好ましくは、このイオン性樹脂はエチレンとアクリル酸又はメタクリル酸のいずれかのコポリマーである。ある条件においては、アクリラートエステル(例えば、-イソ-又はn-ブチルアクリラート等)のような追加的なコモノマーがより柔らかいターポリマーを造るために含ませることができる。このコポリマーのカルボン酸基は金属イオンにより部分的に中和される(例えば略10〜100%、好ましくは30〜70%)。本発明の内側カバー組成に含ませることができる低酸アイオノマー樹脂の各々は16重量%以下のカルボン酸を含む。
内側層の組成はE.I. DuPont de Nemours & Company により商標Surlyn(登録商標)として開発され販売される、或いはExxon Corporation により商標Escor(登録商標)及び Iotek(登録商標)として開発され販売される低酸アイオノマー及びそれらのブレンドを含む。
Exxon Corporation から商標Escor(登録商標)及び Iotek(登録商標)の名称で入手できる低酸アイオノマーは、商標Surlyn(登録商標)で入手できる低酸アイオノマーの幾分類似している。しかしながら、Escor(登録商標)/Iotek(登録商標)アイオノマー樹脂はポリ(エチレン-アクリル酸)のナトリウム又は亜鉛の塩であり、また、Surlyn(登録商標)樹脂はポリ(エチレン-メタクリル酸)の亜鉛、ナトリウム、マグネシウム等の金属塩であり、はっきりした特性の違いが存在する。
多層ゴルフボールの内側層の形成に使用されるとき、低酸アイオノマーブレンドは従来得られていたものに較べて広い範囲のコンプレッションとスピンレートが得られることが判明した。更に好ましくは、2又はそれ以上の上述の低酸アイオノマー、特に、ナトリウムと亜鉛高酸アイオノマーのブレンドが多層ゴルフボールのカバーを形成するために処理されるとき(例えば、内側カバー層)、それにより得られるゴルフボールは、これまでに知られている持つ多層ゴルフボールよりさらに優れたスピンレートで距離が伸びることが分かった。このような改善は、特に、サイズの大きいボールで顕著である。
内側カバー層の一実施例において、高酸及び低酸アイオノマー樹脂が使用される。これらは上述のアイオノマーを、10−90から90−10の範囲の割合でで高酸と低酸を組み合わせて使用することができる。
内側カバー層の他の実施例は、主として、或いは全てを非アイオノマー熱可塑性材料としている。好適な非アイオノマー材料には、メタロセン触媒ポリオレフィン又はポリアミド、ポリアミド/アイオノマーブレンド、ポリフェニレンエーテル/アイオノマーブレンド、等であり、ショアD硬度が少なくとも60(ショアCで少なくとも約80)で弾性係数が約15,000psiより、好ましくは30,000psiより大きく、或いは上述のアイオノマーの特性と同等の他の硬度と弾性係を持つものである。他の好適な材料には、これに限定されるものでないが、熱可塑性又は熱硬化性ポリウレタン、熱可塑性ブロックポリマー、例えば、DuPontよりHytrel(登録商標)の名称で入手できるようなポリエステルエラストマー、例えばElfAtochemS.A.よりPebax(登録商標)の名称で入手できるようなポリエステルアミド、2又はそれ以上の非アイオノマー熱可塑性エラストマーブレンド、又は一又は複数のアイオノマーと一又は複数の非アイオノマーエラストマーのブレンドがある。これらの材料は、上述のアイオノマーとブレンドして高品質のアイオノマーを使用することに比較してコストを低減することができる。
ポリウレタン材料で形成した本発明によるゴルフボールの内側カバー層は、典型的には約0−60重量%の充填材料を含み、より好ましくは1−30重量%、最も好ましくは1−20重量%を含む。
その上に内側カバー層を持つコアはゴルフボールに反発力と距離を与えるものであるが、外側カバー層は内側カバー層より比較的柔らかいのが好ましい。この柔らかさは、バラタ又はバラタブレンドボールで代表されるような感触とプレー特性を与える。外側カバー層又はプライは比較的柔らかく、低い弾性係数(約1,000psi-約10,000psi、好ましくは約5,000psi-約70,000psi)の熱可塑性ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタン/ポリウレア、又は2又はそれ以上のポリウレタンブレンド、或いは一又は複数のアイオノマー又は熱可塑性ポリウレタンを含む一又は複数の非アイオノマー熱可塑性材料である。外側層は0.005−約0.150インチ、好ましくは0.010−0.075インチ、より好ましくは0.015−0.040インチの厚さを持つが、厚さは所望のプレー特性を最小の費用で達成できるようなものである。この厚さは外側カバー層のディンプルの無い領域の平均の厚さとして定義される。外側層は、ゴルフボールの表面で測定したとき、好ましくはショアC硬度で98より小さく、より好ましくは95以下、最も好ましくは90以下である。内側層及び/又はコアが外側層より硬いときは、このことは測定の読みに影響を与える。ショアCが材料の断片で測定されると、異なる値の結果となる。
本発明の外側カバー層はコア上に形成されて反発係数が0.750以上、より好ましくは0.780以上、最も好ましくは0.790以上のものとなる。ボールの反発係数はコアとカバーの特性に依存する。ゴルフボールのPGAコンプレッションは100以下、好ましくは90以下である。
ポリウレタンでは、架橋はイソシアネート基(-NCO)とポリオールヒ水酸末端基(-OH)及び/又は既に形成されたウレタン基との間で起きる。更に、ポリウレタンのエンドユース特性は反応成分の種類とプロセスパラメータによってコントロールできる。例えば、重合割合を制御するために触媒が使用される。
一般に、ポリウレタンはある程度の架橋を持つが、主として物理的手段によるものである。架橋結合は成形又は押出成形時のように、温度を上げることにより可逆的に壊れる。この点に関して、熱可塑性ポリウレタンは注入成形することができ、またシート及びブローフィルムとして押出成形ができる。これらは、350°F〜500°Fの範囲で使用でき、広範囲の種類の硬さで利用可能である。
ゴルフボールカバー用として選択される熱可塑性ポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレタン/ポリウレアは、好ましくは、ゴルフボールの表面で測定するとき、ショアC硬度で約98以下、より好ましくは95以下、最も好ましくは90以下の硬度を持つ。カバー層に使用される熱可塑性ポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレタン/ポリウレアは、好ましくは、約1−310Kpsiの曲げ係数、より好ましくは約5−100Kpsi、最も好ましくは約5−70Kpsiの曲げ係数を持つ。従って、これらの材料を含むカバーは同様な特性を示す。
外側カバー層に使用される好適なポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレタン/ポリウレアの非限定的な例として、BayerからTEXIN及びDESMOPANの商品名で入手できる熱可塑性ポリウレタン、BASFからELLASTOLANの商品名で入手できるポリウレタン、DowからPELLETHANEの商品名で入手できるポリウレタン、及びNoveon Incorporatedからの58132-XLK-040; 58132-XCT-040; 58134-XL2-040P; 58134-XL-040P; 58134-XC2-040P; 58134-XC4-040P; 5740x960-XL2; 5740x960-XL4; 5740x960-XC2; 及び5740x960-XC4のようなポリウレタンがある。
典型的には、二つのクラスの熱可塑性ポリウレタン材料が存在する:脂肪族ポリウレタンと芳香族ポリウレタンである。脂肪族材料はポリオールとH12MDI又は HDIのような脂肪族イソシアネートから造られ、芳香族材料はポリオールとMDI 又はTDIのような芳香族イソシアネートから造られる。熱可塑性ポリウレタンは、また、HDI及びTDIとポリオールのブレンドのような、脂肪族材料と芳香族材料のブレンドから製造することもできる。
一般的には、脂肪族熱可塑性ポリウレタンは耐光性を有する、即ち、紫外線の照射を受けても顕著には黄変しない。これとは逆に、芳香族熱可塑性ポリウレタンは紫外線を受けると黄変しやすい。芳香族材料の黄変を防止する一つの方法は、最終ボールの外面に二酸化チタンのような顔料を含む塗装を施し、紫外線がゴルフボールの表面に達しないようにすることである。他の方法は外側カバーのクリアコーティングと熱可塑性ポリウレタン材料そのものにUV吸収剤と安定剤を添加することである。熱可塑性ポリウレタンとコーティングにUV吸収剤と安定剤を添加することにより、脂肪族ポリウレタンはゴルフボールの外側カバー層に有効的に使用することができる。このことは、芳香族ポリウレタンは典型的に脂肪族ポリウレタンより優れた耐擦り傷性を有し、芳香族ポリウレタンは脂肪族ポリウレタンより典型的に低コストであるため、利点となる。
ポリウレタン材料で形成した本発明によるゴルフボールの外側カバー層は約0−約20重量%の充填材料、好ましくは約を含み、1−約10重量%、最も好ましくは約1−約5重量%の充填材料を含む。
更に、他の実施例においては、内側カバー層及び/又は外側カバー層のいずれかは100wt%までの柔らかい、低弾性率の非アイオノマー熱可塑性又は熱硬化性材料を追加的に含むことができる。非アイオノマー材料は、高酸アイオノマー樹脂の組成によって得られる優れた距離と耐久性に悪影響を与えることなくプレー特性と耐久性を与える限りにおいて好適である。これらには、これに限定されるものではないが、機能化スチレン-スチレンブロックコポリマー、Shell Chem Co.からのKraton(登録商標)のようなスチレン-エチレン-ブタジエン-スチレン(SEBS)、機能化SEBSブロックコポリマーを含むスチレン-ブタジエン-スチレンブロックコポリマー;メタロセン触媒ポリオレフィン;Spalding の米国特許第4,986,545号、第5,098,105号にあるようなアイオノマー/ゴムブレンド;DuPontからHytrel(登録商標)ポリエステルエラストマー及びElf Atochem S.A.からのPebax(登録商標)ポリエーテルアミドがある。内側又は外側カバー層に好適な非アイオノマーはポリウレタンを含む。
本発明の内側及び外側カバー層に、ボールのプレー特性を減少させない限り追加材料を添加することができる。そのような材料としては、染料(例えば、ニュージャージー、South Plains fieldのWhittker, Clark, and Daniels により販売されるUltramarine Blue(商標))(米国特許第4679795号参照);二酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム及び硫酸バリウムのような顔料;UV吸収剤;酸化防止剤;及び安定剤がある。更に、本発明のカバー材料組成は、また、米国特許第5312857号及び第5306760号に開示されているような柔軟化剤を含むことができ、それらは可塑剤、ステアリン酸金属塩、処理促進剤等が本発明のゴルフボールによって得られる所望の特性が損なわれない限りにおいて含む。
好適なイソシアネートの例としては、これに限定はされないが、4,4’-ジフェニルメタン ジイソシアネート(”MDI”);2,4-トルエン ジイソシアネート(”TDI”);m-キシレン ジイソシアネート(”XDI”);メチレン-bis-(4-シクロヘキシル イソシアネート)(”HMDI”);ヘキサメチレン ジイソシアネート(”HDI”);ナフタレン-1,5,-ジイソシアネート(”NDI”);3,3’-ジメチル-4,4’-ビフェニル-ジイソシアネート(”TODI”);1,4-ジイソシアネート ベンゼン(”PPDI”);フェニレン-1,4-ジイソシアネート;及び2,2,4-又は2,4,4-トリメチル ヘキサメチレン ジイソシアネート”TMDI”)がある。やや好ましさに劣るジイソシアネートとして、これに限定されないが、イソホロン ジイソシアネート(”IPDI”);1,4-シクロヘキシル ジイソシアネート(”CHDI”);ジフェニルエーテル-4,4’-ジイソシアネート;p,p’-ジフェニル ジイソシアネート;リシン ジイソシアネート”LDI”);1,3-bis(イソシアナト メチル)シクロヘキサン;ポリメチレン ポリフェニル ジイソシアネート(”PMDI”);及びメタ-テトラメチルキシレン ジイソシアネート(”TMXDI”)がある。好ましくは、ジイソシアネートはMDIである。ここで使用される用語の”イソシアネート”はこれらの化合物と他のイソシアネートの全てを含む。
既に一般的に述べたように、使用されるイソシアネートとジイソシアネートは約1−約100重量%、好ましくは約5−約50重量%、最も好ましくは約10−30重量%の固体成分を含有する。固体含量を調整する必要があるときは、ポリウレタンカバー材料内に歪みを生じることなくイソシアネートを浸透させることができる溶媒(ケトンやアセトンなど)を使用してもよい。
より好ましくは、使用されるイソシアネートは、Bayer Corporationにより製造されている芳香族ジイソシアネートであるMondur ML(商標)である。Bayerによると、Mondur ML(商標)は高い割合での2,4異性体を含むジフェニル メタン ジイソシアネート(MDI)の異性体の混合物である。より詳しくは、報告されるMondur ML(商標)は下記の明細と特性を有している。

A. 製品仕様書
含有量率 wt% 99.5 最小 2’,4’ 異性体 成分% 50-60
酸性度 (HCl, ppm) 30 最大 二量体 wt. % 0.3 最大

B. 代表的特性
外観 透明−黄色液 比重@ 25℃ 1.19
等量 125 氷結点 59-68F°
NOC濃度 % 33.4-33.6 引火点(setaflash) 388°F(198°C)
粘度@25°C 10 等量 wt., 平均(供給時) 125
重量/ガロン lb.@25°C 9.9
*これらの項目は一般的情報だけとして与えられたものである。これらは概略の数値で、製品の明細の一部とみなされるものではない。
本発明のゴルフボールのコアは典型的には約0.750以上の反発係数、より好ましくは約0.770以上を持ち、約90以下、より好ましくは70以下のPGAコンプレッションを持つ。更に、ある適用例においては、コアに約0.780から約0.790の反発係数を与えるようにすることが望ましい。本発明のゴルフボールに使用されるコアはソリッドであることが好ましい。ここで使用される用語“ソリッド”は、ワンピースコアだけでなく、中心のコアの周りで、カバーの下にある分離された層を持つコアも含んでいる。コアは25から40グラムの重量を持ち、好ましくは30から40グラムである。本発明のゴルフボールがソリッドコアであるとき、このコアは、高シス含有のポリブタジエンと亜鉛モノ-又はジアクリラート又はメタクリラートのようなα、βエチレン不飽和カルボン酸の金属塩を含有する未硬化又は軽く硬化されたエラストマー組成のスラグから形成される。コアについてより高い反発係数を達成するため及び/又は硬度を増すために、製造業者は酸化亜鉛のような酸化金属を少量だけ含ませることができる。更に、所望の反発係数を達成するために必要とされる量より多い量の酸化金属を含有させて最終のゴルフボールがU.S.G.A.の重量の上限である1.620オンスに近づくようにすることができる。コア組成に使用することができる限定的でない他の例には、同等のゴム或いはアイオノマー、及びステアリン酸のような低分子量の脂肪酸が含まれる。過酸化物のようなフリーラジカル開始触媒をコア組成に含有させて、加熱及び加圧時に硬化又は架橋反応が起きるようにする。
糸巻きコアは液体、ソリッド、ゲル又は多層芯を持つことができる。この糸巻きコアは典型的には、天然又は人工的ゴム糸、又はポリウレタン、ポリエステル、ポリアミドの熱可塑性又は熱硬化性エラストマー等の糸をソリッド、液体、ゲル又はガスが充填された芯に巻き付けてゴム糸層を形成することにより得られ、次いで一又は複数のマントル或いはカバーで被われる。更に、カバー層を施す前に、糸巻きコアは接着剤層、保護層、或いは糸巻きコアがカバー層を施される間に糸巻きコアの状態を完全に保つために、また、ゴルフボールとして最終的に完全性を保つことを改善する他の材料で被覆され、或いは処理することができる。
好ましい実施例において、最終的ゴルフボール先駆体製品は、典型的には、耐久性、耐摩耗性があり、比較的黄変しにくい仕上げ塗装(一又は複数)が必要に応じて施される。この仕上げ塗装には最終ゴルフボールの光沢を改善するために光学的光沢剤を含ませることができる。好ましい実施例においては、約0.001から約10%の光学的光沢剤を一又は複数の仕上げ塗装に添加する。好ましい仕上げ塗装は当業界で周知の溶媒ベースのウレタンコーティングである。
成形後はゴルフボールは、米国特許第4911451号に記載されているように、バッフィング、塗装及び印字等更なる種々の処理が施される。
硬い内側層と、追加的なイソシアネートを持つ比較的柔らかく、低曲げ係数を持つ外側層によって造られたゴルフボールは、望ましい反発係数と耐久性を与え、同時に従来の柔らかいバラタ及びバラタのようなカバーが持つ感触とスピン特性を与える改良された多層ゴルフボールを与える。
本発明によって製造されるゴルフボールは通常の二成分スプレーコーティングを使用して塗装することができ、または、例えば、成形(in-molding)コーティング法を使用して処理中にコーティングすることもできる。
本発明は、熱可塑性ポリウレタンカバーの耐擦り傷性を改善するために広範囲の戦略と技術を含むものである。
本発明は、下記の実施例により、さらに説明されるが、一部の特定の成分が重要なものとして示されている。本発明は実施例に限定されるものでなく、種々の変形と改変が本発明の精神と範囲を離れない範囲でなされるべきである。
実施例1
熱可塑性ポリウレタンカバーを持つゴルフボール先駆体製品が製造された。結果が下記表1に示される。
耐擦る傷性のテストが以下の方法で実施された。テストされたボールは下塗り及びトップコートが施された。56°のウェッジ(256 ・12)がスイングマシンに装着された。クラブのスイングスピードは70mphである。各打撃の後、クラブフェースはナイロンブラシを用いて清掃される。各ボールについて少なくとも3回テストされた。各ボールは異なる3つの方向から互いに重ならないようにして3回ヒットされた。クラブヘッドの詳細は正確なものであり、下記のとおりである。

溝幅―0.026インチ
溝の深さ―0.014インチ
各打撃について、0.0から6.0のスケールで評価点が与えられ、0.0は打撃により視認できるマークが無い状態を表し、また、6.0はエンドユーザーがカバー損傷であると認知する可能性がある程度に材料が裂けた状態を表す。全ての打撃が終了した時点で、平均の評価点を決定する。この平均の評価点は、即ち、ランクは下記の表に相関される。

ランク 平均評価点
最優良 0.0−1.0
優良 1.1−2.0
良 2.1−3.0
可 3.1−4.0
境界線 4.1−5.0
不可 5.1−6.0
カットテスト(中心ずれカット)は次のようにして実施された。中心ずれカットテストは実際のプレーにより近づくように用いられた。この打撃の剪断成分は中心ずれカットテストを最も厳しいものとし、カバー材料の耐切り傷性を決定するには最も有効である。
Figure 2009504337
本発明の好ましい方法を示すフローチャートである。

Claims (20)

  1. 熱可塑性ポリウレタン材料と樹枝状構造のポリマーを含むカバーを有するゴルフボール先駆体製品を、溶液の0.1重量%から25重量%のイソシアネートと溶媒から成る溶液内に置き、溶液で被われたゴルフボール先駆体製品を製造する段階と、
    前記溶液で被われたゴルフボール先駆体製品を前記溶液から取り出す段階と、
    前記溶液で被われたゴルフボール先駆体製品を加熱して最終ゴルフボール先駆体製品を造る段階と、
    を有するゴルフボールを製造する方法。
  2. 前記樹枝上構造ポリマーは浸漬又はスプレー法によりゴルフボール先駆体製品内に含有される請求項1に記載の方法。
  3. 前記樹枝上構造ポリマーはゴルフボール先駆体製品のカバー内に注入工程に先立ち、又は注入工程中に含有させる請求項1に記載の方法。
  4. 前記ゴルフボール先駆体製品は前記溶液中に1分から2分の時間置かれる請求項1に記載の方法。
  5. 前記溶液で被われたゴルフボール先駆体製品は2時間から4時間125°Fから250°Fの範囲の温度で加熱される請求項1に記載の方法。
  6. 前記溶液で被われたゴルフボール先駆体製品の加熱は、前記溶液で被われたゴルフボール先駆体製品を略72°Fの温度で空気乾燥することを含む請求項1に記載の方法。
  7. 前記溶媒はアセトンである請求項1に記載の方法。
  8. 前記溶液はアセトンとMDIを含む請求項1に記載の方法。
  9. 前記溶媒は、メチルエチルケトンとトルエンからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  10. 前記溶液は溶液の16重量%の量のMDIとアセトンを含む請求項1に記載の方法。
  11. 前記樹枝状構造ポリマーはカバーの0.01から50重量%の量だけ存在する請求項1に記載の方法。
  12. 前記樹枝状構造ポリマーはカバーの0.01から25重量%の量だけ存在する請求項1に記載の方法。
  13. 前記樹枝状構造ポリマーはカバーの0.01から20重量%の量だけ存在する請求項1に記載の方法。
  14. カバーの50重量%から99.99重量%の量の熱可塑性ポリウレタン材料とカバーの0.01重量%から50重量%の量の反応性末端基を含む樹枝状構造のポリマーを含むカバーを有するゴルフボール先駆体製品を、前記樹枝状構造材料と反応することのできる化学機能性を持つ溶液内に置き、溶液で被われたゴルフボール先駆体製品を製造する段階と、
    前記溶液で被われたゴルフボール先駆体製品を前記溶液から取り出す段階と、
    前記溶液で被われたゴルフボール先駆体製品を加熱して最終ゴルフボール先駆体製品を造る段階と、
    を有するゴルフボールを製造する方法。
  15. 前記溶液は、更にアセトン、メチルエチルケトン及びトルエンから成る群より選択される溶媒を含む請求項14に記載の方法。
  16. 前記ゴルフボール先駆体製品は前記溶液中に1分から2分の時間置かれる請求項14に記載の方法。
  17. 前記溶液で被われたゴルフボール先駆体製品は2時間から4時間125°Fから250°Fの範囲の温度で加熱される請求項14に記載の方法。
  18. 前記溶液で被われたゴルフボール先駆体製品の加熱は、前記溶液で被われたゴルフボール先駆体製品を略72°Fの温度で空気乾燥することを含む請求項14に記載の方法。
  19. 前記ゴルフボール先駆体製品は、コアと前記コア上に形成された境界層と前記境界層上に形成されたポリウレタンカバーを更に有する請求項14に記載の方法。
  20. コアと、境界層と、カバーの50重量%から99.99重量%の量の熱可塑性ポリウレタン材料とカバーの0.01重量%から50重量%の量の反応性末端基を含む樹枝状構造のポリマーを含むカバーを有するゴルフボール先駆体製品を、アセトンとMDIを含む溶液内に置き、溶液で被われたゴルフボール先駆体製品を製造する段階と、
    前記溶液で被われたゴルフボール先駆体製品を前記溶液から取り出す段階と、
    前記イソシアネート溶液で被われたゴルフボール先駆体製品を125°Fから250°Fの範囲の温度で2時間から4時間加熱して最終ゴルフボール先駆体製品を造る段階と、
    を有するゴルフボールを製造する方法。
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