JP2009504154A - 決定された細孔形状を有する分離および濃縮通路 - Google Patents
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Abstract
本明細書は、特に、流体流れの迂回領域を有する基体の方法およびシステムを開示する。この基体は、複数の流体流れ通路を含み、これらの流体流れ通路はそれぞれ、流体流れを許し、同時に標的粒子または物体の通過を妨げるように構成されている。
Description
(政府基金)
本明細書に記載される内容は、米国立衛生研究所(NIH)の助成金番号R01 GM65293およびPuget Sound Partners for Global Health Pilot Project(PSPGH)の下に、米国政府の支援を受けて実施された。米国政府は本発明に対して一定の権利を有する。
本明細書に記載される内容は、米国立衛生研究所(NIH)の助成金番号R01 GM65293およびPuget Sound Partners for Global Health Pilot Project(PSPGH)の下に、米国政府の支援を受けて実施された。米国政府は本発明に対して一定の権利を有する。
本明細書は一般に、複合的な生物流体混合物から生物細胞および生物粒子を隔離、分離および濃縮する方法およびシステムに関し、特に、細胞および粒子の隔離および分離中の細胞溶解または細胞膜損傷を低減させる特徴を有する方法およびシステムに関する。ただしこれらに限定されるわけではない。
体液は、さまざまな細胞タイプおよび生物粒子の複合混合物である。例えば血液は、血漿および細胞(赤血球、白血球、血小板)を含み、これらの細胞は、血液の約55%を占める。血漿は大部分が水であり、タンパク質、イオン、ビタミン、酵素、ホルモンおよび他の化学物質を体内の細胞へ運ぶ。赤血球の大きさは約6から8μmであり、細胞に酸素を供給する役目を果たす。白血球の直径は約10から13μmであり、免疫系の一部として、外来ウイルスおよび細菌と戦うことによって、病気から体を守る。血小板は、1.5から3μmの最も小さな細胞であり、血餅を形成することによって出血を止める。唾液、涙、尿、脳脊髄液、ならびにさまざまな器官(例えば肺)と接触する他の体液など、血液以外の流体も、細胞および生物粒子の混合物を含む。
特定の体液(例えば血液)中に存在する細胞および生物粒子のタイプおよび量は、その生物の健康についての情報を含み、病気に感染した個体の場合には、その病気の診断および予後についての情報を含む。例えば、貧血は、血液の単位体積中の赤血球数を計数することによって診断することができる。同様に、高い白血球数は、しばしば感染による免疫応答の高まりを映し出す標準スクリーンである。
HIVなどの病気では、血液中のCD4+Tリンパ球(CD4+T細胞)の濃度が、病気の進行の程度を指示する。実際、CDC公衆衛生局は、適当な治療戦略を開始する一の方法として、全てのHIV感染者について、CD4+T細胞濃度を3〜6ヶ月ごとに監視することを推奨している。他の例はマラリアの診断であり、この診断では、正常な赤血球の中の寄生赤血球および白血球の数が計数される。他の例は、癌の診断および予後においてである。腫瘍細胞は、充実性腫瘍から剥脱し、血流または他の体液によって全身に運ばれうる(例えば、肺癌細胞は、肺と接触した血液中に剥脱し、前立腺癌細胞は尿中へ剥脱する可能性がある)。これらの循環性腫瘍細胞は、極めて低い濃度で存在し、診断および予後のためには、流体中に存在する他の細胞の中でそれらを隔離および検出することが要求される。
一例では、本明細書の内容が、分離し、除外するように構成された通路を有するマイクロ製造またはナノ製造された装置を含む。
本明細書の内容を使用して、関心の細胞(例えば癌細胞、リンパ球、マラリア感染赤血球)を、体液中に存在しうる他の細胞から分離し、濃縮することができる。一部の生物細胞は、堅くない細胞膜を有し、したがって、物理的な除外および分離過程においてしばしば存在する局所圧力の変化に非常に敏感である。例えば、機械的除外によって細胞を隔離する際には、細胞が高圧環境にさらされることによって、細胞溶解が起こりうる。生物細胞および粒子の分離および濃縮におけるこれらの問題を解決するため、本明細書の内容は、生物細胞および粒子を分離し、濃縮する装置および方法であって、分離、濃縮、濾過または隔離手順中の細胞溶解の発生率を低減させる装置および方法を含む。
本明細書の内容は、細胞の亜集団を生物流体から分離し、または混ざらない物体を流体から分離する特定の断面形状を有する通路を含む。本明細書の内容の実施形態において使用される通路の断面形状は、分離、隔離および濃縮過程中に細胞が経験する流体力学的圧力を低減させ、したがって細胞損傷の可能性を低減させる。
本明細書の内容は、白血球の計数、マラリアにおける寄生生物の数量化、HIV感染症の進行監視におけるCD4+Tリンパ球細胞の計数、癌の監視におけるまれな循環性腫瘍細胞(CTC)の捕獲、および遺伝的障害の出生前診断における循環性胎児細胞の捕獲のための診断補助として使用することができる。
必ずしも一定の尺度では描かれていないこれらの図面では、図面全体を通じて、同様の符号が、実質的に同様の構成要素を指す。異なる添字を有する同様の符号は、実質的に同様の構成要素の異なる事例を表す。図面は一般に、本明細書で論じられるさまざまな実施形態を例示するものであり、それらを限定するものではない。
以下の詳細な説明は、添付図面を参照することを含み、添付図面は、以下の詳細な説明の一部を構成する。図面は、本発明を実施することができる特定の実施形態を例示する。本明細書では「例」とも呼ばれるこれらの実施形態は、当業者が本発明を実施することができるように、十分に詳細に記載される。これらの実施形態を組み合わせることができ、他の実施形態を利用することができ、または本発明の範囲を逸脱しない構造的、論理的および電気的な変更を加えることができる。したがって、以下の詳細な説明を限定するものと捉えるべきではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物によって定義される。
本明細書では、用語「a」または「an」が、特許文献においては一般的であるように、1つまたは2つ以上を含むものとして使用される。本明細書では、用語「または」が、特に明記しない限り、非排他的な「または」を指すものとして使用される。さらに、本明細書内で参照される全ての出版物、特許および特許文献は、あたかも参照によって個別に組み込まれるかのように、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。本明細書と参照によって組み込まれる文献との間で語法に矛盾がある場合、組み込まれた参照文献中の語法は、本明細書の語法を補足するものと考えるべきであり、両立しない矛盾については、本明細書中の語法が優先する。
細胞膜は堅くないため、生物細胞は、局所圧力の変化にしばしば敏感である。機械的除外によって細胞を濾過または隔離する際には、細胞が高圧環境にさらされることによって、細胞溶解が起こりうる。溶解は、細胞または細菌の崩壊、破裂または破壊を指す。細胞では、このような破壊が、原形質(外)膜の損傷、および細胞に対する物理的な傷害に起因する、続いて起こる細胞内容物(細胞質、細胞器官または核)の損失によって引き起こされる。本明細書の内容は、分離、濃縮、濾過または隔離の際の溶解の発生率を低減させる。
本明細書の内容は、生物細胞、巨大分子、コロイド粒子、微粒子、マイクロビーズ、ナノビーズなどのマイクロスコピックまたはナノスコピックな物体を1次元通路のアレイを使用して分離、濃縮および隔離するのに有用なマイクロ製造およびナノ製造された装置および方法に関する。マラリア、AIDS、癌などの病気の臨床診断を容易にするため、この装置を使用して、生物細胞の亜集団を隔離、精製および濃縮することができる。
本明細書で使用されるとき、流体は、液体または気体を含むことができ、物体または標的粒子は、細胞、バクテリア、ウイルス、生物ナノ微粒子、生物マイクロ微粒子または他の物体を含むことができる。標的粒子は、有機または無機物体を含むことができる。
図1Aおよび1Bは、細胞、微粒子または他の混ざらない物体を、浸漬されたキャリヤ流体から機械的に除外するジオメトリ(geometry)の例を示す。図1Aは、円形通路20を使用して標的粒子35を除外するジオメトリを示す。この図では、通路20の管孔25の近くに標的粒子35が置かれており、矢印30が流体流れの方向を表し、この流体流れは、通路20の入力側と出力側との間の圧力差の発現である。標的粒子35の近似の外径は管孔25の直径よりも大きく、流体流れが通路に沿って、矢印30によって示されているように流れると、管孔25は閉ざされる。管孔25が閉ざされると、通路20内の流体流れは止む。例えばこの流れを再び確立しようとするなどして、この圧力差が継続的に加えられると、ある状況下で標的粒子35は歪み、ことによると破裂する。
通路20は円形断面を有するように示されており、このような通路20は時に0次元通路と呼ばれる。0次元通路は、その通過を遮ろうとする物体の寸法よりも小さな直径(または架橋しまたは高度に枝分れしたマトリックスに基づくフィルタの場合には平均直径)を有する細孔を有し、したがって、通路の直径よりも大きな直径の物体が通路を通り抜けることを機械的に妨げる。通路の入口では、除外された物体が濃縮され、時に濾液と呼ばれる通路を通過した流体は、除外された物体を含まず、したがって、物体の隔離、濾液からの物体の分離、および入口付近における物体の濃縮を達成する。
図1Bは、やはり矢印110によって指示された流体流れの方向に標的粒子35を機械的に除外する本明細書の内容に基づく断面ジオメトリを有する通路100Aを示す。この図では、通路100Aが時に1次元通路と呼ばれる。1次元通路は、除外される物体の直径よりも長い弦を引くことができるような開口断面ジオメトリを有する。加えて、この断面ジオメトリはさらに、物体の幅よりも短い弦を有する。例えば、この図では、通路100Aが、長方形の外形および均一な壁厚を有し、したがって長方形の開口105を形成する。開口105は、寸法120によって示される直径および寸法115によって示される幅を有する。標的粒子35は、寸法37によって示される平均直径を有する。図示のとおり、幅寸法115は寸法37よりも小さく、したがって、粒子35が通路100Aを通過することは妨げられる。直径寸法120は直径寸法37よりも大きいため、幅寸法115と直径寸法37の間の寸法差によって形成される狭窄によって標的粒子35が留め置かれても、通路100Aの中の流体流れは流れ続けることができる。圧力差が継続的に加えられると、流体は、この狭窄を迂回し、標的粒子35を避けて進む。流体は迂回することができるため、標的粒子35の表面の圧力の増大は比較的に低いままである。
図1Cおよび1Dは、本明細書の内容に基づく通路ジオメトリを示す。図1Cは、長方形の断面ジオメトリを有する開口Aを示す。寸法DAは開口の直径を表し、寸法WAは開口の幅を表す。この幅は、2本の平行な支持線間に引くことができる最小距離を表す。これらの支持線は開口の周界の接線である。この直径は、2本の平行な支持線間に引くことができる最大距離を表す。長方形開口の場合、これらの支持線は開口の辺と同一直線上にある。
図1Dは、ある特定の断面に関してWOによって示される幅およびDOによって示される直径を有する任意の物体Oを示し、幅および直径はそれぞれ、2本の平行支持線間に引くことができる最小および最大距離と定義される。物体Oの場合、直径支持線はDSLで示され、幅支持線はWSLで示される。
ある特定の断面に関してWOがWAよりも大きいとき、開口Aは物体Oを除外する。開口Aは、凸と記述することができる断面ジオメトリを有する。ある形状の内部の任意の2点を結ぶ直線を完全に含む場合、その形状は凸である。図1Gは、凸形状P1を示し、線分L1は、その線分上の点全体が形状P1の周界の内部に含まれる代表的線分を示す。
本明細書の内容によれば、(凸断面ジオメトリを有する開口を有する)1次元通路を、通路の開口幅が除外される物体の幅よりも小さく、通路の開口直径が除外される物体の直径よりも大きく、かつ開口の幅よりも大きい通路と記述することができる。開口直径が開口幅に等しい円形開口の通路は、1次元通路とはみなされない。
より一般的には、本明細書の内容は、除外される物体の直径よりも長い弦を引くことができるような開口断面ジオメトリを有する通路を含む。弦は、その形状の周界上の2点間に形成される直線である。弦は周界を横切ってもよい。言い換えると、弦は、周界によって囲まれた領域および周界の外側の領域を通過することができる。図1G、1Hおよび1Jは、それぞれ弦C1(周界P1)、C2(周界P2)およびC3(周界P3およびP4)を有する例示的な形状を示す。
図1Hおよび1Jに示された形状は、非凸または凹と記述することができる。ある形状の内部の任意の2点を結ぶ線分が全てその形状の内部に含まるわけではないという特性を有する場合、その形状は凹ないし非凸である。例えば図1Hおよび1Jに示された形状は、その形状の境界または周界を横切るように線分L2およびL3を引くことができるため、凹である。
本明細書の内容によれば、(凹断面ジオメトリを有する開口を有する)1次元通路は、除外される物体の幅よりも小さな幅の内接凸多角形と、除外される物体の直径よりも大きな直径を有する凸閉包とを特徴とする開口を有すると記述することができる。内接は、あるジオメトリの内側に別のジオメトリを、両者が共通の点を有し、かつ内接側形状が、他方の形状の外側にはみ出した部分を一切持たないように構築することを意味する。凸閉包は、内側の非凸形状を囲む最小の外接凸形状である。外接は、あるジオメトリの外側に別のジオメトリを、両者が共通の点を有し、かつ外接側形状が、他方の形状の内側に含まれる部分を一切持たないように構築することを意味する。図1Eおよび1Fは、それぞれ周界P5、P6、内接多角形ICP1、ICP2および凸閉包H1、H2を有する例示的な凹開口を示す。
図2Aおよび2Bは、通路または通路(1つまたは複数)のアレイを主な流れの方向に関して構成することができる方法を示す。図2Aは、軸方向流用に構成された基体200Aを示し、流体は、矢印112Aによって示された方向に流入し、矢印110によって示された方向に基体を通過する。時に濾過物と呼ばれるこの流体流れは、流体の主な流れと実質的に平行、または流体の主な流れと同じ方向である。一例では、基体200Aが、1次元ジオメトリを有する複数の通路を含む。
図2Bは、半径方向流または横方向流用に構成された基体200Bを示し、流体流れは軸112Bに沿って流入し、矢印110の方向に基体を横断する。基体200Bは複数の1次元通路を含む。この例示的な装置に示された横方向流構成では、濾過物の方向が主な流れに対して実質的に垂直である。横方向流は時にクロス流れと呼ばれる。
流れに関するこの議論は単なる例にすぎない。例えば、特定の分離目的を達成するために、流体を第1の方向に移動させ、後に、別の目的を達成するために第2の方向に移動させることができる。一例として、除外された物体を通路から取り除くために、または特定の物体を隔離するために、流体流れを反転させることができる。
1次元通路または1次元通路のアレイは、マイクロフルイディクス装置のサブユニット内で使用することができる。図3Aおよび3Bは、(200Dに示された1次元通路のアレイを有するように製造された基体200Cを挟み込むことによって形成された)2つの基体、すなわち入力導管を形成する基体80と出力導管を形成する基体90の間の1次元通路の一実施形態を示す。破断図3B−3Bが図3Bに示されている。基体200Cは、入力導管80Aを通して濾過物を受け取り、出力導管90Aを通して濾液を排出する。入力導管80A内の流体流れは矢印81の方向にそろい、基体200C内の流体流れは矢印201Cの方向にそろい、出力導管90A内の流体流れは矢印91の方向にそろう。基体200Cの構造は、側面から見たときに、複数の通路を含み、基体200Dではこれらの通路がそれぞれ、1本の線として示されている。図示の例ではこの流れが軸方向構成であるが、基体およびそれに埋め込まれた通路は、横方向流構成の向きに配置することができる。さまざまな実施形態が、任意の数の入力導管および出力導管を含む。一例では、上基体または下基体に1次元通路が直接に製造され、したがって中間の基体、すなわち挟み込まれた基体が除外される。
図4A〜4Gは、(その多くが多角形の形状を有する)さまざまな開口断面ジオメトリを示し、これらはそれぞれ、一領域において標的粒子を捕捉し、他の領域において流体の通過を許すようなサイズおよび形状に構成することができる細長い部分を有する。例えば、図4Aは、環の一部または半円形の弧の形状を有し、細長い部分が湾曲部分を含む開口を示す。そのため、標的粒子は開口の2つの曲面間に留め置かれ、流体は、弧の一端または両端の付近を通過し続けることができる。図4Bは、2つの鋭角の内角および2つの鈍角を有する細長い菱形の開口を示す。(鈍角に最も近い)開口の幅の狭い部分が標的粒子を捕捉し、流体は鋭角の領域を流れる。図4Cは、1つの鈍角および2つの鋭角を有する三角形の開口を示す。(鈍角に最も近い)開口の幅の狭い部分が標的粒子を捕捉し、流体は鋭角の領域を流れる。図4D〜4Gは、星形および十字形の開口を示し、これらはそれぞれ、2つ以上の細長い部分を有すると見ることができる。図4D、4Fおよび4Gは、三角形開口または菱形開口の組合せと見ることができ、図4Eは、長方形開口の組合せと見ることができる。
図示の開口のほか、例えば図示の形状の組合せを含む、他の開口も企図される。例えば、開口は、楕円形または長円形の形状、あるいは側辺に平らな部分を有する(文字Dのような形状の)弓形を含むことができる。さらに、特定の基体は、2つ以上の形状または2つ以上の特定のサイズの開口を有することができる。
図5A〜5Dおよび図6A〜6Dは、本明細書の内容に基づくチップの一実施形態をマイクロ製造する例示的な手順を示す。図5A〜5Dは、1次元通路のアレイを含むポリジメチルシロキサン(PDMS)の平板をそれから複製することができる種型をシリコンウェーハ上に製造する手順を示す。図5Aでは、シリコンウェーハ上にネガ型フォトレジストがスピンコーティングされる。図5B〜5Cに示されているように、フォトレジストはベークされ、次いで、マスクアライナ(mask aligner)を使用して、パターン形成されたフォトマスクを通して紫外光で部分的に露光される。フォトレジスト層の紫外光で露光された部分は、紫外光によって橋かけされ、現像液に対して不溶となる。図5Dにおいてフォトレジスト層を現像液にさらすと、橋かけされていないフォトレジストが除去され、シリコンの表面に、橋かけされたフォトレジストの一段高い構造が残される。この構造は本質的に、最初のフォトマスクのネガレリーフ像である。フォトレジストの塗布、紫外光による露光、および現像液中での現像を繰り返して、多層積層構造を生み出すことができる。所望のトポグラフィを完成させた後、種型上にPDMS平板を注型し、取り外すことを可能にするため、得られた種型がフルオロシランで不動態化される。代替法では、ポジレリーフ像を生み出すためにポジ型フォトレジスト層が使用される。1つの方法では、気相または液相反応性化学物質でエッチングすることによって、あるいは集束させたレーザビームで削摩することによって、あるいはイオン、電子、プラズマなどの誘導荷電粒子線で衝撃することによって、シリコンまたは他の基体材料中にマイクロ構造が直接に生み出される。
図6A〜Dは、種型を使用したPDMSマイクロフルイディクス装置の製造を示す。図6A〜Bでは、フォトリソグラフィおよび追加の表面修飾によって、種型が形成される。図6Cでは、種型の表面に液体PDMSが注がれ、この液体PDMSを硬化させて軟かい半固体の平板にするためにベークされる。図6Dでは、硬化したPDMS平板が種型から剥がされ、酸素プラズマ中で酸化され、次いで、囲われた通路を形成するために別のPDMS平板に接合される。1つの方法では、硬化したPDMSが種型から剥がされ、ガラス、石英、シリコンなどの材料の基体に接合される。1つの方法では、注型−複製工程後に、PDMSの代わりに、熱硬化性ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチルなどの硬化可能な熱硬化性または光硬化性ポリマーが使用される。1つの方法では、前述のマイクロ構造が、化学エッチング、レーザアブレーションまたは荷電粒子衝撃によって基体内に直接に形成され、囲われた通路を形成するために別の基体に接合される。
図7は、熱可塑性材料の射出成形によってマイクロフルイディクスチップを複製する例示的な一方法を示す。固体プラスチックペレットがホッパに装填され、油圧および温度下で軟化される。次いで、この液化材料が、通路特徴を有する種型の中へ注入される。冷却後、このプラスチック複製物は凝固し、取り外され、囲われた流体装置を形成するために他の基体に接合される。
剥がす
図8は、例示的な装置300の走査電子顕微鏡像を示す。流体流れは、矢印によって示された方向にそろい、入口280から入り、出口290から出る。具体的には、拡大図310および拡大図340はそれぞれ、「コーナ要素」350を有するあるパターンに整列させた薄い複数の通路壁345を示す。薄い通路壁345間および薄い通路壁とコーナ要素350の間には、1次元通路(開口幅3μm×開口直径20μm×軸方向通路長20μm)が形成される。入口280と出口290の間の液面の高さの差に起因する静水圧差によって、分析物ないし生物流体が、入口280から装置300の中へ導入される。濡れを強化し、あるいは選択の細胞、粒子または分子の吸着を助けるため、通路の表面を化学的に修飾することができる。
図8は、例示的な装置300の走査電子顕微鏡像を示す。流体流れは、矢印によって示された方向にそろい、入口280から入り、出口290から出る。具体的には、拡大図310および拡大図340はそれぞれ、「コーナ要素」350を有するあるパターンに整列させた薄い複数の通路壁345を示す。薄い通路壁345間および薄い通路壁とコーナ要素350の間には、1次元通路(開口幅3μm×開口直径20μm×軸方向通路長20μm)が形成される。入口280と出口290の間の液面の高さの差に起因する静水圧差によって、分析物ないし生物流体が、入口280から装置300の中へ導入される。濡れを強化し、あるいは選択の細胞、粒子または分子の吸着を助けるため、通路の表面を化学的に修飾することができる。
装置300を使用して、全血から細胞の亜集団を分離することができる。全血は、白血球、赤血球、血小板および血漿の複合混合物を含む。白血球は、直径6μmから20μmの球形であり、核、細胞器官などの細胞内区画を含むため簡単には変形しない。一方、赤血球は、公称直径7μm、高さ2μmの円板形の流体嚢である。赤血球は主に流体を含み、高度の変形を支持するように設計された極めて柔軟な細胞骨格を有するため、容易に変形し、赤血球の最小寸法よりも狭い狭窄部をも通過することができる。1次元通路の使用は、白血球に対する1次元での機械的除外を提供し、捕獲または捕捉された白血球の隣りに、濾液またはキャリヤ流体が流れ続けることができるような開いた領域または迂回領域を残す。赤血球は、1次元通路を回避(sideways)モードで通過することができる。
装置300を使用して白血球を全血から分離するために、以下の例示的な手順を使用することができる。抗血液凝固薬としてのK3EDTA1.5mg/ml、PBS0.1M、NaCl0.15Mを含む等張リン酸緩衝食塩(PBS)溶液約0.2mlに、ヒト全血0.05mlを加える。この混合物約1μLを、ピペットで、装置の入口リザーバに入れ、重力駆動の定常流を保証するため、流体リザーバの上面に追加の緩衝液を加える。図9A〜9Fは、装置300を使用した全血混合物からの白血球の除外を立証する一連の写真を示す。混合物が装置300を通過するとき、白血球(図9A〜9Eの下中央および左下隅のそれぞれの通路開口のところの円形の物体)は1次元通路を通過することができず、通路の入口付近に蓄積する。しかし、開口の直径は白血球の直径よりも大きいため、白血球は流れを完全には遮らず、したがって、白血球は損傷を受けずに、無傷のまま残る。しかし、赤血球は、1次元通路を通り抜ける間、自由にフリップ(flip)し、または変形することができる。図9A〜9Eの白矢印は、1次元通路の側面にフリップすることによって1次元通路を通過する赤血球の軌跡を示す。図9Fは、細胞分離操作中の装置300のより大きな領域を示し、そこでは、90%を超える通路入口に蓄積した白血球(白い円形の物体)、および通路を自由に通過する赤血球を見ることができる。装置300の入口側は図9Fの右上隅に対応する。
比較のため、図10に示された0次元通路を使用して、白血球分離実験を実施することができる。図10Aおよび10Bは、それぞれ100μm×13μmの寸法を有する入力室および出力室に結合された、2μm×2μmの正方形の断面を有する軸方向長20μmの通路の上面および側面図を示す。血液混合物の調製には全く同じ調製方法が使用され、混合物を入口室に送達するために注射器が使用される。図10C〜10Hは、通路に接近し、通路を完全に遮断し、加えられた圧力の下でその内容物を部分的に放出した、白血球(矢印で示されている)の一連の画像を示す。0次元の狭窄を遮断する白血球は完全な遮断を形成し、流体流れが妨げられると分離機能は停止する。
細胞が経験する局所的圧力に対する通路遮断の物理的効果について理論が、図11A〜11C、12、13、14A、14B、15Aおよび15Bに示されている。図11A〜11Cは、分離過程において生物細胞が経験する局所的圧力に影響を及ぼしうるさまざまなシナリオを示す。図11Aは、キャリヤ流体が細胞を通り過ぎるときにキャリヤ流体が与える流体力学的圧力を示す。図11Bは、単一の通路を完全に詰まらせた細胞が経験する圧力を示す。図11Cは、流れの迂回路として使用可能な複数の平行通路が存在する状況下で、通路を詰まらせた細胞が経験する圧力を示す。本明細書で論じたとおり、1次元通路は、捕獲された細胞の先にキャリヤ流体が流れることを許し、0次元の通路の完全な遮断に関連した圧力の上昇を低減させるため、1次元通路は、細胞溶解の低減に関して、0次元通路の性能に比べて向上した性能を提供する。
図11Aは、流れの中の単一の細胞が遭遇する圧力を示す。分離環境下の細胞が経験する圧力は、キャリヤ流体が細胞の周囲を通過することができるどうかに強く依存する。1次元通路によって細胞が除外されるとき、流体は細胞の周囲を依然として流れることができ、したがって、その圧力は、細胞が流れの中の自由粒子である場合と本質的に同じである。細胞の上流側半分は、流体の直接の衝突によるより高い圧力を経験し、それは、下式によって与えられる細胞の周囲の圧力の局所的分布(P)に通じる。
上式で、P0は上流側圧力(便宜上、下流側圧力を0と仮定する)、μはキャリヤ流体の粘度、Rは細胞の半径、Vは流体の速度である。式(1)による圧力の角度分布が図12に示されている。図12は、球形の物体の周囲の流れによる圧力分布を示し、0度は、上流側の流れの方向と対向する角度と定義される。
0°(衝突流体)と180°(後流)との間の最大圧力差(ΔPmax)は、下式によって与えられる。
図11Bは、単一の通路を詰まらせている細胞を示す。細胞が0次元通路(または細孔)を完全に詰まらせた場合、キャリヤ流体は細胞の後ろで再び結合することができず、細胞を横切る圧力は単純に、外部から加えられた圧力差(すなわちシリンジポンプ圧)と同じである。この外部から加えられた圧力差は、フィルタ全体を通過するように流れを駆動するために必要な圧力差であり、細胞の周囲の流れによる圧力差は、細胞を包み込むように流れる流体による小さな圧力降下だけであるため、この外部から加えられた圧力差は常に、(例えば1次元通路によって細胞が捕獲されたときの)細胞の周囲の流れによる圧力差よりも大きく、時には数桁大きい。部分的に詰まらされた通路に関しては、一部の流体が細胞の先に流れ、細胞の前後の圧力差を軽減することが可能である。軽減の程度は、流れが使用可能な障害のない断面積に関係する。図13は、細胞が通路開口を覆うときの細胞圧力に対する効果を示す。言い換えると、図13は、細胞圧力を、遮断された通路面積の百分率の関数として示す。データ点は、5μm(直径)の細胞によって部分的に遮断された5μm(直径)×10μm(軸方向長)の円筒形通路について、ナビエ−ストークス方程式を数値的に解くことによって得られた。
図11Cは、複数の平行通路からなるアレイの中の1つの通路の詰まりを示す。キャリヤ流体が迂回し、濾過領域の出口側で再び結合することが可能な詰まりのない平行通路の系が使用可能な場合、詰まらせた細胞が経験する圧力は、詰まりのない平行通路の前後の圧力降下に等しい。詰まりのない1つの平行通路に関しては、粘性散逸による圧力降下(ΔPchannel)が、以下のポアズイユの式によって与えられる。
n個の平行通路に関しては、流れに対してより多くの断面積が使用可能なあるため、圧力降下は、下式のように、1/nに低減される。
仮定を単純にすることによって、この圧力降下と、1次元通路内に捕獲された細胞の圧力(式(2))とを比較することができる。式(4)において、細孔の軸方向の長さが、細孔の直径の少なくとも5倍であり(L=5D)、この直径が、通路の半径の2倍である(D=2R)と仮定する。したがって、結果は下式によって与えられる。
式(5)を式(2)と比較すると、詰まらされた1つの通路の圧力を、1つの1次元通路による細胞捕獲に等しい点まで軽減するためには、詰まりのない迂回通路の数nが、約80/3すなわち27でなければならないことが明らかである。言い換えると、純粋に0次元の通路からなる基体の通路全体の4%超が詰まった場合、圧力の増大を回避することに対する詰まりのない残りの通路の効果は、単一の1次元通路の効果よりも小さい。これは、0次元通路に基づく装置が細胞を隔離するために使用されたときに、能力の問題を引き起こす。
したがって、細胞が溶解する確率の増大は、多数の0次元通路があることによって起こる。細胞が経験する圧力は、細胞膜上の引張力に直接に関係する。言い換えると、この圧力差は、細胞をむりやりに引き伸ばし、表面積の増大が最初の表面積の2〜4%を超えると、細胞は溶解する。
図14Aは、外径Routを有する細胞によって完全に詰まらされた直径2Rchの通路を示す。図14Aに示された単純化されたジオメトリでは、膜の引張力に対して曲率を維持するために必要な圧力は以下のラプラスの法則によって与えられる。
上式で、ΔPは、通路の外側(Pout)と内側(Pin)の間の圧力差、Rchは、通路の内側の曲率半径、Routは、通路の外側の残りの細胞体積の曲率半径であり、膜引張力τは表面積の変化に比例する。
図14Bは、細胞によって同時に詰まらされた2つの通路を示す。細胞が2つの細孔を同時に覆うこのような場合、膜引張力は、曲率を合計することによって与えられる。
式(7)から、圧力差が一定のとき、細胞がより多くの0次元通路(細孔)を覆う場合、膜引張力τは増大し、細胞溶解の確率が増大することに留意されたい。1次元通路と、ぎっしりと配置された多数の0次元通路(細孔)との違いには、先に分析されたように、同じ通路内にある細胞の周囲を流れが通過することを許し、それによって小さな細胞の前後の圧力降下を保ち、したがって捕獲された細胞の損傷を最小限に抑える1次元通路の能力が含まれる。1次元通路が高密度の細胞を捕獲する状況では、図15Aに示されているように、ぎっしりと詰め込まれた細胞間の間隙が、流体流れに対して使用可能である。図15Bに示された0次元通路は、間隙を提供しない。
複合生物流体混合物からの生物細胞の亜集団の分離、隔離および濃縮は、病気診断における臨床応用を有することができる。診断を容易にするために、本明細書の内容を使用して、細胞集団内の変化、および生物流体中の寄生生物または異物の存在を検出することができる。
一実施形態では、マラリア診断における白血球およびマラリア感染赤血球の収集および濃縮を容易にするため、1次元通路のアレイを診断装置に組み込むことができる。重症のマラリアは、寄生生物プラスモディウム・ファルシパルム(Plasmodium falciparum)によって引き起こされる。この寄生生物は血液中の赤血球に侵入し、その成熟過程により、赤血球はその変形能を失う。侵入された赤血球の細胞レベルでの物理的な変化には、細胞膜へのKAHRP(knob−associated histidine−rich protein)の取込み、寄生生物の存在による内部粘性の増大、およびより球形の表面積対体積比などが含まれる。マイクロフルイディクス観察によれば、寄生された赤血球が毛細管の閉塞をしばしば引き起こすことが視覚的に確認され、この閉塞が、根底にある病因機構として提案されている。
マラリア診断用の現行の診断プロトコルは、血液塗抹標本の顕微鏡検査およびマラリア原虫の視覚的な確認を含む。米疾病管理センター(Center for Disease control:CDC)および世界保健機構(WHO)によって2つの顕微鏡法が推奨されている。厚い塗抹標本では、赤血球を溶解させ、顕微鏡使用者が、100×油浸対物レンズ下の100視野の中に存在する寄生生物数を白血球に対して視覚的に計数し、それに応じてこの比を変換する。薄い塗抹標本では、赤血球を溶解させず、顕微鏡使用者が、同じ倍率で300視野を調べ、正常な赤血球の中の寄生赤血球を計数する。
本明細書の内容を、マラリア診断の分野に応用することができる。この装置は、白血球および寄生された赤血球を選択的に隔離し、正常な赤血球を通過させることができる。隔離された細胞が囲われた容積の中に蓄積し、したがって、厚い塗抹標本プロトコルに比べて、同じ細胞数を計数するのに必要な視野の数が低減するため、本明細書の内容はさらに、細胞濃縮装置の働きをする。さらに、本明細書の内容の一例は、基体の前後の圧力降下を低減させる。
図16A〜16Fは、例示的な装置を使用したマラリア感染赤血球(RBC)および白血球(WBC)の捕獲ならびに非感染赤血球の通過を示す一連の写真を示す。RPMI増殖培地で約10,000細胞/μLに希釈したヒトのマラリア感染血を含む分析試料1マイクロリットルをピペットで入口の中に移す。流量を制御し、細胞および寄生生物の可視化を向上させるために追加の増殖培地および色素を加えてもよい。一例では、所望の細胞の捕獲を向上させるため、通路の表面が化学的に修飾される。この例示的な装置は次いで、Nikon TE300倒立顕微鏡上に置かれ、100×油浸対物レンズ倍率下で調べられる。図16Aは、4つの長方形壁間に形成された、幅4μm×直径(通路の高さ)16μm、軸方向長20μmの開口寸法を有する3つの平行な1次元通路を示す。流体流れは右から左であり、入口リザーバと出口リザーバの間の静水学的な高さの差によって駆動される(重力駆動)。通路入口のすぐ隣りに、捕獲された1つの白血球(白血球)および4つの感染赤血球(RBC)がある。マラリア感染赤血球は球形であり、1次元通路を通過することができない。2つの感染赤血球の内側に、環段階栄養型の発育段階に対応する小さな白色粒状体の形態の若いピー・ファルシパルム(P.falciparum)が見える。図16A〜16Fは、非感染赤血球(黒い矢印によって示されている)が、1次元通路の側面にフリップすることによって、1次元通路の中を無制限に移動することを示す。したがって、1次元通路の入口側に、白血球および感染赤血球が濃縮する。これらの細胞を計数して寄生生物の濃縮を立証することができ、寄生生物の発育段階を正確に識別することができる。
マラリアの他に、本明細書の内容を、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の診断および監視の際のCD4+Tリンパ球(CD4+T細胞)の監視に使用することもできる。CD4+T−リンパ球の絶対数は、HIV感染患者の抗レトロウイルス治療および日和見感染の予防を開始する基準の役目を果たすことができる。白血球(白血球)の亜集団であるCD4+Tリンパ球の低減は、免疫学的防御の減退と強く相関する。適当な治療戦略を開始し、治効を評価する方法として、全てのHIV感染者について、CD4+Tリンパ球(CD4+T細胞)の濃度を3〜6ヶ月ごとに監視することが、CDCパブリックヘルスサービスによって推奨されている。
一部の検査室では、3つの検査技法の産物、全白血球数、リンパ球である白血球の百分率、およびCD4+T細胞であるリンパ球の百分率を使用して、CD4+T細胞の絶対数が確立される。FACSCount(BD Biosciences社)などの単一プラットホームフローサイトメータは、一部の開発途上国においてまたは携帯型装置として販売されていない。
CD4+T細胞を監視する低コストの代替法には、最小顕微鏡要件が最低限ですむ、磁気Dynabeads(DynalBiotech ASA社)、ラテックスCytospheres(Beckman Coulter社)などの非流動ビーズベースの標識法が含まれる。これらの方法による測定値は一般に、経験を積んだ人手によるフローサイトメトリによる測定値とよく相関したが、手作業の増大および測定の読みにより、結果が首尾一貫しないことがあり、最近の報告に例示されているように、陽性細胞の数が、試薬混合中に試料が撹拌された程度に左右されることがある。
他の白血球からCD4+Tリンパ球を区別する適当な免疫表現型識別の前に、本明細書の内容を使用して、赤血球を除去し、白血球を蓄積することができる。リンパ球は、サイズ、粒状度または形態に基づいて他の白血球(例えば単球および顆粒球)から区別することができ、リンパ球内のCD4+T細胞の絶対的な区別は、免疫表現型の識別によって達成することができる。全血中の白血球と赤血球の比は1:1000であるため、前述のDynabeadsおよびCytospheresなどの手動計数法では、白血球をはっきりと見ることができるように、適当な試薬によって赤血球を溶解させければならない。しかし、化学溶解試薬は、細胞膜および蛍光標識法に対するエピトープの破壊につながる可能性があるため、化学溶解試薬の使用は、CD4+T細胞のカウント数を、非溶解法に比べて10%も低減させることが知られている。このタイプの細胞カウント数の低減は、白血球のサブクラスの中で不均一に起こる。T細胞カウント数の低下が病気の進行を知らせるHIVの監視においては、絶対カウント数のこのような誤った低減は、治療の進捗状況を解釈する際に医師を誤った結論に導く可能性がある。
上記の病気診断応用の他に、本明細書の内容を使用して、癌に関係したまれな細胞を検出することもできる。腫瘍細胞は充実性腫瘍から剥脱し、血流によって全身に運ばれうる。これらの循環性腫瘍細胞(CTC)は、末梢血中に極めて低い濃度で存在し、単核細胞106から107個あたり1個程度と推定され、これは末梢血0.5mlから5mlあたり1つの腫瘍細胞に相当する。このような低い濃度で、少なくとも1つのCTCを99.995%の確実性で検出するためには、推定1億個の細胞を含む試料をスクリーニングしなければならない。800細胞/秒の一般的な速度でスキャンする自動ディジタル顕微鏡法(ADM)は、このサイズの試料をスキャンし終わるのに18時間を要するであろう。たとえ改良された光学システムを使用したとしても、スキャン作業に約1時間かかり、手作業による追加の検査が必要となろう。
CTCは、2つの物理特性によって正常細胞から区別することができる。(1)腫瘍細胞は、細胞骨格の一体成分としてサイトケラチンを優先的に発現し、そのため、腫瘍細胞は、特異抗体によって区別することができる。(2)大部分のCTCは、正常な白血球の2.8から5.7倍の全細胞面積を有する。現行のCTC濃縮法は、免疫学ベースのアプローチ(例えば正負のイムノマグネチック(immunomagnetic)分離)と、物理分離法(8μmの細孔を有するポリカーボネートフィルタを使用した濾過に基づく)とに分けることができる。濾過を使用して、研究者は、肝細胞癌を有する患者の手術前と手術中のCTCを比較し、乳癌患者の末梢血中のCTCを検出し、病期と相関させ、末梢血中のCTCの自然循環が、原発性肝臓癌患者の腫瘍進行および腫瘍拡散の徴候であり、これらは全て高い感度を有することを見い出した。
癌細胞と正常細胞の間のサイズ差はかなりあるため、本明細書の内容を使用して、全末梢血または脳脊髄液から循環性腫瘍細胞を隔離することができ、このシステムを、濾過ハウジングを取り外すことなく、また、まれな癌細胞を溶解させる心配なしに、顕微鏡下で検査するように構成することができる。
図17は、本明細書の内容を使用して隔離された結腸−直腸癌細胞(HT−29細胞系統)の写真を含む。図17の流れの方向は右から左であり、生物流体は、McCoyの細胞増殖培地で希釈したHT−29癌細胞の希釈混合物からなる。図17の矢印は捕獲された癌細胞を示す。さらに、隔離された癌細胞の識別を確認するために、細胞分離(例えば誘電泳動、電気泳動、動電学ベースの分離、磁気ベースの分離、光学ベースの細胞選別)、または細胞スクリーニング(例えば色素標識されたサイトケラチンの抗体で標識された癌細胞を他の細胞から識別する蛍光ベースのスクリーニング)用の追加の装置または方法を、この装置の下流に組み込むこともできる。
本明細書の内容が対象とする、分離、濃縮および隔離を含む追加の応用は、遺伝的障害の出生前診断およびプリオン検出のための母体血中の胎児細胞の監視を含む。プリオンは、核酸を変性する手法による不活化に耐える小さな感染性のタンパク様粒子を含む。さらに、本明細書の内容は、胎児細胞(胎児細胞は母親細胞よりも大きい)および他のマイクロ生物微粒子またはナノ生物微粒子とともに使用することができる。
本明細書で使用されるとき、濾過は、澄んだ濾液を集めること、および固体を隔離し、濃縮することを含む。濾過の例は、生物細胞およびマイクロ微粒子またはナノ微粒子を分画することを含む。本明細書の内容の諸例は、濾過、分離、隔離、濃縮および精製に使用することができる。
一例では、本明細書の内容が、ポリマー材料(ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリエチレン、ポリエステル(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、フルオロエチルプロピレン、レキサン(lexan)、ポリスチレン、環状オレフィン共重合体、ポリウレタン、ポリエステルカーボネート、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリアクリレート、ポリカプロラクトン、ポリケトン、ポリフタルアミド、酢酸セルロース、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、エポキシポリマー、熱可塑性樹脂、フルオロポリマーおよびポリフッ化ビニリデン、ポリアミド、ポリイミド)、無機材料(ガラス、石英、シリコン、GaAs、窒化シリコン)、溶融シリカ、セラミックス、ガラス(有機)、金属および/または他の材料ならびにこれらの組合せを含む基体材料を含む。ただし、基体材料はこれらに限定されるわけではない。
さらに、基体は、多孔質膜、羊毛の織または不織繊維(布、メッシュなど)、金属(例えばステンレス鋼またはモネル(Monel))、ガラス、紙、あるいは合成物(例えばナイロン、ポリプロピレンおよびさまざまなポリエステル)、焼結ステンレス鋼および他の金属、ならびにアルミナ、シリカ、炭素などの多孔質無機材料から製造することもできる。
流れは、例えば流体力学的流体圧を誘導する方法および装置によって送達することができ、このような方法および装置には、機械原理(例えば外部シリンジポンプ、空気式膜ポンプ、振動膜ポンプ、真空装置、遠心力および毛管作用)、電気または磁気原理(例えば電気浸透流、動電ポンプ圧電/超音波ポンプ、フェロフルイディックプラグ(ferrofluidic plug)、電気流体力学ポンプおよび磁気流体力学ポンプ)、熱力学原理(例えば気泡発生/相変化誘導性体積膨張)、表面濡れ原理(例えばエレクトロウェッティング(electrowetting)、化学、熱および放射能誘導性の表面張力勾配)に基づいて機能する方法および装置を含む。ただしこれらに限定されるわけではない。
さらに、重力送り、(毛管作用のような)表面張力、静電力(電気浸透流)、遠心流(コンパクトな円板上に基体を配置し、回転させる)、磁力(イオンの振動が流れを引き起こす)、磁気流体力学的な力、および真空または圧力差によって、流体駆動力を提供することもできる。
流体力学的流体圧または流体駆動力を誘導する方法および装置に関して列挙した装置などの流体流れ制御装置を、本明細書の内容の入力ポートまたは出力ポートに結合することができる。一例では、入口と出口のいずれかまたは両方に複数のポートが提供され、1つまたは複数のポートが流体流れ制御装置に結合される。
本明細書の内容は、複製または直接製造によって製造することができる。これらの例には、フォトリソグラフィ、結晶構造の成長およびエッチング(反応性イオンエッチングおよびウェットエッチング)を含む半導体製造技法および方法、レーザアブレーション、レプリカモールディング(replica molding)、射出成形およびエンボシング(embossing)(熱および圧力の適用)、ならびにインプリンティング(imprinting)が含まれる。
さまざまな例では、本明細書の内容が膜の形態に製造される。この膜は、均一な厚さまたは所定の厚さ勾配を有することができる。さらに、特定の用途に対して、細孔の均一性および数を調整することができる。さらに、基体の外面または内面に、1つまたは複数の特定のコーティングを配置することができる。例えば、装置の性能を高めるために、通路の表面を化学的に修飾して、物体または微粒子との表面相互作用を増大または低減させることができる。
本明細書の内容は、チップ上に一体に製造し、または、チップとは別に構築し、次いでチップ上に組み付けることができる。
本明細書の内容のマイクロ製造またはナノ製造された装置および方法を使用して、生物細胞、巨大分子、コロイド粒子、微粒子、マイクロビーズなどのマイクロスコピックまたはナノスコピックな生物物体を分離し、または濾過することができる。
それぞれの通路の縦軸が軸方向流と平行に整列するように、複数の1次元通路を構成することができる。(1点に収束する)縦軸の放射状構成は、クロス流フィルタを与える。例えば軸のランダム配置を含む他の構成も企図される。
一例によれば、装置は、除外される物体の直径よりも長い弦を引くことができるような開口断面ジオメトリを有する1つまたは複数の通路を有する。
具体的には、本明細書の内容の一例に基づく凸断面開口を有する通路は、除外される物体の幅よりも小さい開口幅を有し、開口直径は、物体の直径よりも大きく、かつ開口幅よりも大きい。
さらに、本明細書の内容の一例に基づく凹断面開口を有する通路は、除外される物体の幅よりも小さい幅および直径の内接凸多角形と、除外される物体の直径よりも大きな直径を有する凸閉包とを有する。
一例では、物体が、流体流れに平行な方向に移動することができる。他の例では、物体が、流体流れに対して特定の角度をなす方向に移動することができる。この角度は垂直とすることができ、または別の角度とすることができる。例えば、毛管作用または拡散によって、流体流れの方向と一致しない方向に物体を引っ張ることができる。
結論
以上の説明は、例示を意図したものであって、限定を意図したものではないことを理解されたい。例えば、上記の実施形態(および/またはその態様)は、互いに組み合わせて使用することができる。以上の説明を再検討すれば、当業者には、多くの他の実施形態が明白であろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲および該特許請求の範囲が資格を与える等価物の範囲全体に関して決定されなければならない。添付の特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「in which」が、用語「含む(comprising)」および「wherein」の平易な英語における等価物として使用される。さらに、添付の特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「含む(comprising)」が非限定的である。すなわち、1つの請求項においてこのような用語の前に記載された要素以外の要素を含むシステム、装置、物品またはプロセスも、依然として特許請求の範囲に含まれるものとみなされる。さらに、前記特許請求の範囲では、用語「第1」、「第2」および「第3」などは単に標識として使用され、これらの用語は、それらの物体に数値的要件を課すことを意図したものではない。
以上の説明は、例示を意図したものであって、限定を意図したものではないことを理解されたい。例えば、上記の実施形態(および/またはその態様)は、互いに組み合わせて使用することができる。以上の説明を再検討すれば、当業者には、多くの他の実施形態が明白であろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲および該特許請求の範囲が資格を与える等価物の範囲全体に関して決定されなければならない。添付の特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「in which」が、用語「含む(comprising)」および「wherein」の平易な英語における等価物として使用される。さらに、添付の特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「含む(comprising)」が非限定的である。すなわち、1つの請求項においてこのような用語の前に記載された要素以外の要素を含むシステム、装置、物品またはプロセスも、依然として特許請求の範囲に含まれるものとみなされる。さらに、前記特許請求の範囲では、用語「第1」、「第2」および「第3」などは単に標識として使用され、これらの用語は、それらの物体に数値的要件を課すことを意図したものではない。
本開示の要約は、それを読んだ人が、当該技術開示の性質を素早く確認することができる要約を要求している連邦規則集37の1.72(b)条に従って提供される。この要約は、特許請求項の範囲または意味を解釈し、または限定する目的には使用されないとの理解の下で、提示される。さらに、上記の詳細な説明では、開示を簡素化するために、さまざまな特徴をひとまとめに記載している場合がある。請求された実施形態が、それぞれの請求項に明示的に記載されたものよりも多くの特徴を必要とするとの意図の反映として、この開示方法を解釈してはならない。むしろ、前記請求項が反映しているとおり、本発明の内容は、開示された単一の実施形態の全ての特徴を必ずしも含まない。したがって、これにより、前記請求項は、詳細な説明に組み込まれ、それぞれの請求項は、別個の実施形態として単独で有効である。
Claims (26)
- 流体から生物物体を分離するマイクロ製造された装置であって、
複数の通路を含み、ここで少なくとも1つの通路が流体から物体を除外するように構成された開口を含み、物体が物体直径および物体幅を含む断面ジオメトリを有し、
開口が、開口直径および開口幅を含むような凸の断面ジオメトリを有し、開口幅が物体幅よりも小さく、開口直径が物体直径よりも大きく、かつ開口幅よりも大きいか、または
開口が、開口に内接した凸多角形が凸多角形幅を有するような凹の断面ジオメトリを有し、開口が、凸閉包直径を有する凸閉包を有し、凸多角形幅が物体幅よりも小さく、凸閉包直径が物体直径よりも大きいところの、
装置。 - 複数の通路が流体の軸方向流の向きに配置されている、請求項1記載の装置。
- 複数の通路が流体の半径方向流の向きに配置されている、請求項1記載の装置。
- 物体が生物粒子の少なくとも1つを含む、請求項1記載の装置。
- 開口が白血球を除外するように構成されている、請求項1記載の装置。
- 開口が腫瘍細胞を除外するように構成されている、請求項1記載の装置。
- 開口が感染赤血球を除外するように構成されている、請求項1記載の装置。
- 複数の通路が、ポリカーボネート、シリコン、溶融シリカ、セラミックス、ガラス、熱硬化性ポリエステルおよび橋かけ重合体のうちの少なくとも1つを含む、請求項1記載の装置。
- 複数の通路が橋かけ重合体を含み、橋かけ重合体が、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリエチレン、ポリエステル(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、フルオロエチルプロピレン、レキサン、ポリスチレン、環状オレフィン共重合体、ポリウレタン、ポリエステルカーボネート、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリアクリレート、ポリカプロラクトン、ポリケトン、ポリフタルアミド、酢酸セルロース、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、エポキシポリマー、熱可塑性樹脂、フルオロポリマーおよびポリフッ化ビニリデン、ポリアミドならびにポリイミドのうちの少なくとも1つを含む、請求項1記載の装置。
- 生物流体から生物物体を隔離し、濃縮する方法であって、
マイクロ製造された基体にキャリヤ流体を供給することを含み、基体が複数の通路を有し、ここで少なくとも1つの通路が流体から物体を除外するように構成された開口を含み、物体が物体直径および物体幅を含む断面ジオメトリを有し、
排出ポートでキャリヤ流体を受け取ることを含み、さらに
開口が開口直径および開口幅を含むような凸の断面ジオメトリを有し、開口幅が物体幅よりも小さく、開口直径が物体直径よりも大きく、かつ開口幅よりも大きいか、または
開口が開口に内接した凸多角形が凸多角形幅を有するような凹の断面ジオメトリを有し、開口が凸閉包直径を有する凸閉包を有し、凸多角形幅が物体幅よりも小さく、凸閉包直径が物体直径よりも大きいところの、
方法。 - 複数の通路を製造することをさらに含む、請求項10記載の方法。
- 製造することが、レプリカモールディング、エッチング、アブレーション、射出成形、エンボシングおよびインプリンティングのうちの少なくとも1つを含む、請求項11記載の方法。
- 物体のおおよそのサイズが、癌細胞、マラリア感染細胞、HIV感染細胞、リンパ球、プリオン粒子、プリオン感染細胞および胎児細胞のうちの少なくとも1つのサイズである、請求項10記載の方法。
- キャリヤ流体の供給およびキャリヤ流体の受容が、圧力差、重力、表面張力、静電力、動電力、電気浸透力、遠心力、磁力および真空のうちの少なくとも1つを加えることを含む、請求項10記載の方法。
- 複数の通路の中のキャリヤ流体流れの方向を反転させることをさらに含む、請求項10記載の方法。
- 通路と流体連絡したリザーバの中に1つまたは複数の物体を受け取ることをさらに含む、請求項10記載の方法。
- 少なくとも1つの入力ポートと、
入力ポートと流体連絡したマイクロ製造された基体とを含み、基体が複数の通路を有し、少なくとも1つの通路が流体から物体を除外するように構成された開口を含み、物体が物体直径および物体幅を含む断面ジオメトリを有し、
ここで開口が開口直径および開口幅を含むような凸の断面ジオメトリを有し、開口幅が物体幅よりも小さく、開口直径が物体直径よりも大きく、かつ開口幅よりも大きいか、または
開口が開口に内接した凸多角形が凸多角形幅を有するような凹の断面ジオメトリを有し、開口が凸閉包直径を有する凸閉包を有し、凸多角形幅が物体幅よりも小さく、凸閉包直径が物体直径よりも大きく、さらに、
基体に結合された少なくとも1つの出力ポート
を含むシステム。 - ポートに結合された流体流れ制御装置をさらに含む、請求項17記載のシステム。
- 流体流れ制御装置が、圧力差、重力、表面張力、静電力、動電力、電気浸透力、遠心力、磁力および真空のうちの少なくとも1つを加えるように構成された、請求項18記載のシステム。
- 物体のおおよそのサイズが、癌細胞、マラリア感染細胞、HIV感染細胞、リンパ球、プリオン粒子、プリオン感染細胞および胎児細胞のうちの少なくとも1つのサイズである、請求項17記載のシステム。
- 血液媒介病を検出するように構成された、請求項17記載のシステム。
- 血液中の白血球を計数するように構成された、請求項17記載のシステム。
- 血液中のマラリア原虫を検出するように構成された、請求項17記載のシステム。
- 体液中の癌細胞を計数するように構成された、請求項17記載のシステム。
- 血液中の寄生生物感染赤血球を検出するように構成された、請求項17記載のシステム。
- HIV感染を検出するように構成された、請求項17記載のシステム。
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