JP2009501035A - 哺乳類の生殖状態、特に発情周期を検知する装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
哺乳類の生殖状態、特に発情期を検知し、哺乳類の生殖状態を正確且つ信頼できる方法で決定する装置と方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
哺乳類の生殖状態を、特に発情周期を、検知する装置であって、前記装置は、哺乳類の膣管の所定領域を流れる血量を検知するための検知手段(10)を有し、それに対応するメインシグナル(20)を発する。前記装置(1)は、前記検知手段(10)と関連する処理部(40)をさらに有し、メインシグナル(20)に応じて前記哺乳類の生殖状態を判断する。また、哺乳類の生殖状態を、特に発情周期を検知する方法が開示されている。
【選択図】図7
哺乳類の生殖状態、特に発情期を検知し、哺乳類の生殖状態を正確且つ信頼できる方法で決定する装置と方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
哺乳類の生殖状態を、特に発情周期を、検知する装置であって、前記装置は、哺乳類の膣管の所定領域を流れる血量を検知するための検知手段(10)を有し、それに対応するメインシグナル(20)を発する。前記装置(1)は、前記検知手段(10)と関連する処理部(40)をさらに有し、メインシグナル(20)に応じて前記哺乳類の生殖状態を判断する。また、哺乳類の生殖状態を、特に発情周期を検知する方法が開示されている。
【選択図】図7
Description
本発明は、哺乳類の生殖状態、特に発情周期、を検知する装置と方法に関する。
牧畜業者の成功と利益は、飼育されている動物を大きく、数多く、さらに生存能力のある子孫を作ることに主に依存していることが知られている。
したがって、成熟した卵子の最も確立の高い受精を保証して出生率を増加させることが望まれている。実際に、特に豚の生産においては、タイミングの合わないもしくは早期の受精が不妊の主な原因である。
雌が雄を受け入れる期間を一般的に発情と言う。
特に、豚の種での発情は18から24日間の間で、平均的には21日間である。この発情期は、発情前期と発情期(真の発情期は後者)の2つの期間を有する。発情期は、雌豚で排卵が起きる期間である。現在、発情期(始まりと終わり)の同定は、動物の行動および視覚的変化を観察して行われており、または卵巣性ステロイドを測定しながら行われる。
行動および視覚的変化を観察する場合、牧畜業者の彼/彼女が、動物の妊娠可能期と典型的に関連する以下の項目の一つ以上に気付くことにかかっている。
−外陰部の赤みと腫れ
−繊維質な粘液が分泌され、さらに粘性を帯びている
−異常な食欲
−落ち着きのなさが増し、それに伴って鳴く
−耳がまっすぐになる(耳がたっている種では)
−擦りつける傾向
−背中に圧力を感じても動かない
−交尾を受け入れる
−雄に興味をもつ
−動物が檻に入れられている場合では、ひっくり返る傾向がある。
−外陰部の赤みと腫れ
−繊維質な粘液が分泌され、さらに粘性を帯びている
−異常な食欲
−落ち着きのなさが増し、それに伴って鳴く
−耳がまっすぐになる(耳がたっている種では)
−擦りつける傾向
−背中に圧力を感じても動かない
−交尾を受け入れる
−雄に興味をもつ
−動物が檻に入れられている場合では、ひっくり返る傾向がある。
任せられている作業者が行う観察にのみ基づいて動物の発情期を決定するのは、様々な弱点があることは明らかである。
第一に、信頼できる兆候を提供するためには、作業者はその分野で多くの経験を積んでいなければならない。したがって、例えば未経験な協力者はこの種の検知を行うことができないため、検知には能力のあるスタッフが必要である。
さらには、動物の観察は少なくとも一日二回行われなければならない。そのために、経験豊富なエキスパートはまさにその能力からその他の仕事もするべきであるのに、彼らから時間をとってしまう。
そして、観察者の能力とは別に、上記項目に従って決定しても、資源の効率の良い最適化と人工受精後の受精卵の割合の最大化に必要な正確性と信頼性を備えていない。
ホルモンの変化を観察する場合、性腺刺激ホルモンとエストラジオールやプロゲステロンなどの性的ステロイドの血清レベルを排卵が起きる時期を強調するのに使用できる。
しかしながら、前記ホルモンの変化を検知するための免疫アッセイ/放射性免疫アッセイの結果を得るには長い時間がかかるため、この技術は商業用の家畜交配の作業としては、技術面と経済面の双方において効率的ではない。
図1は、豚種の発情周期における時間に対する生殖ホルモンの分泌を示したものである。
排卵は、不動反射で予測される真の発情期のおおよそ3分の2で恒常的に起こる。
しかしながら、発情期間は一定ではないため(12から88時間で振幅)、この分析は、帰納的な排卵時の予測しか提供せず、そのため受精に有利な時期の後の評価しか提供しない。
豚での人工授精は、排卵前24時間以内に行われなければならない。これをできる限り達成し、最後の人工授精が排卵期において遅すぎず、もしくは発情期の終わりのほうで行われないために、数回の人工授精が行われている。そうでなければ、受精率と生まれてくる新生児の数が減ってしまうためである。
現在、人工授精の時期は、発情期の始まりに基づいて選択されているが、排卵は発情期の始まりと比較して非常に変動する期間(10から85時間)で起きる。
この不安定さのために、発情期の始まりは人工授精を計画するのに信頼できる要因とはいえない。
したがって、哺乳類の生殖状態、特に発情期を検知し、哺乳類の生殖状態を正確且つ信頼できる方法で決定する装置と方法を提供することが本発明の目的である。
哺乳類の生殖状態、特に発情期を検知して最適な受精計画を取り入れられるようにし、人工授精の損害を減らし出生率を増加させることも本発明のさらなる目的である。
続くさらなる目的は、添付の請求項に記載されている本発明の装置と方法によって実質的に達成されている。
好ましいがそれに限定されない本発明の実施形態の詳細な説明において、さらなる特徴と利点は明らかになるものである。
この説明は添付の図面の参照であり、非限定的例示である。
図1は、豚種の発情周期における生殖ホルモンの分泌を時間をおって示したものである。
図2は、人工授精の計画を表す図である。
図3は、使用されている本発明に係る装置の一部を模式的に示したものである。
図4aは、部分的に解体した本発明に係る装置の第一実施形態の他の一部分の模式側面図である。
図4bは、部分的に解体した図4aに示す一部分の模式平面図である。
図5aは、図4aに示す部分の第二実施形態の模式側面図である。
図5bは、図5aに示す部分の模式平面図である。
図6は、本発明に係る装置の詳細な側面図である。
図7は、使用中の本発明の装置を示す。
図8は、図4a、4b、5a、と5bに示す装置の一部分を組み立てたものの平面図を模式的に示したものである。
図9aは、図8に示す装置の一部分の他の実施形態の正面図を示す。
図9bは、図8に示す装置の一部分の他の実施形態の側面図を示す。
図9cは、図8に示す装置の一部分の他の実施形態の平面図を示す。
図10aは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第一正面図である。
図10bは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第一側面図である。
図10cは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第一平面図である。
図11aは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第二正面図である。
図11bは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第二側面図である。
図11cは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第二平面図である。
図12aは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第三正面図である。
図12bは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第三側面図である。
図12cは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第三平面図である。
図13は、図4a、4b、5a、5b、8,9aから9c、10aから10c、11aから11c、12aから12cに示す装置の一部分の詳細な第一実施形態の構成図である。
図14は、図4a、4b、5a、5b、8,9aから9c、10aから10c、11aから11c、12aから12cに示す装置の一部分の詳細な第二実施形態の構成図である。
図15は、図9aから9cと10aから10cの構造素子の他の実施形態を模式的に示したものである。
図1は、豚種の発情周期における生殖ホルモンの分泌を時間をおって示したものである。
図2は、人工授精の計画を表す図である。
図3は、使用されている本発明に係る装置の一部を模式的に示したものである。
図4aは、部分的に解体した本発明に係る装置の第一実施形態の他の一部分の模式側面図である。
図4bは、部分的に解体した図4aに示す一部分の模式平面図である。
図5aは、図4aに示す部分の第二実施形態の模式側面図である。
図5bは、図5aに示す部分の模式平面図である。
図6は、本発明に係る装置の詳細な側面図である。
図7は、使用中の本発明の装置を示す。
図8は、図4a、4b、5a、と5bに示す装置の一部分を組み立てたものの平面図を模式的に示したものである。
図9aは、図8に示す装置の一部分の他の実施形態の正面図を示す。
図9bは、図8に示す装置の一部分の他の実施形態の側面図を示す。
図9cは、図8に示す装置の一部分の他の実施形態の平面図を示す。
図10aは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第一正面図である。
図10bは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第一側面図である。
図10cは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第一平面図である。
図11aは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第二正面図である。
図11bは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第二側面図である。
図11cは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第二平面図である。
図12aは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第三正面図である。
図12bは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第三側面図である。
図12cは、図9a、9b、9cに示す装置の一部分の詳細な第三平面図である。
図13は、図4a、4b、5a、5b、8,9aから9c、10aから10c、11aから11c、12aから12cに示す装置の一部分の詳細な第一実施形態の構成図である。
図14は、図4a、4b、5a、5b、8,9aから9c、10aから10c、11aから11c、12aから12cに示す装置の一部分の詳細な第二実施形態の構成図である。
図15は、図9aから9cと10aから10cの構造素子の他の実施形態を模式的に示したものである。
図面に関し、哺乳類の生殖状態、特に発情期を検知する本発明に係る装置は、全体として1とされる。
装置1は生殖分野において使用され、特に豚、牛、バッファローなどに関する生殖に使用される。当然ながら、装置1はその他の哺乳類でも使用でき、好ましくは繁殖用に飼われている哺乳類に使用できる。
装置1は、検査される哺乳類の膣管の特定領域Zを流れる血液の量を検知する検知手段10を有する。
検知手段10は、この血液の量を示すメインシグナル20を生成する。
実際には、検知手段10は好ましくはプレチスモグラフ系のセンサー11(図3、4a、4b、5a、5b、9aから9c、11aから11c、13、14)を有する。前記センサーの役割としては、膣管の特定領域Zで反射された光の量と種類(膣粘膜を流れる血液の量を表す)を検知して、センサー11の好ましい実施形態と共に以下に詳しく説明されるように処理部40で赤みの度合いを処理し数値化できるようにすることである。
使用中の状態において、検知手段10は、哺乳類の膣管に少なくとも部分的に挿入されて正確且つ信頼できる方法で必要な検知作業が行えるようにする。
検知手段10は、少なくとも検知作業を行うのに必要な回路を持つ収納部14を有することができる。収納部14は、哺乳類の膣管に挿入しやすいように好ましくは長く伸びた形をしており、例えば収納部14は、膣管の長さによるが、軸方向の長さ(つまり、哺乳類の膣管に挿入する方向に沿う)が4から20cm以内である。
収納部14は、第一部分14aと第二部分14dを持ち、第二部分14dはセンサー11を有することができる。第一部分14aは、第二部分14dがある位置に第一端部14bを有し、さらに第二端部14cを接続手段16が装着される位置に有する。接続手段16は、装置1の残りの部分にメインシグナル20を供給できるようにする。
第一部分14aに収納されているのはハードウェア(80として記載)で、このハードウェアは、センサー11で検知された大きさを処理するのと、メインシグナル20を得るのに必要である。
図4a、4b、5aと5bは、特に実質的に単体で出来た収納部14の構造例を示している。
図4a、4b、5aと5bは、特に実質的に単体で出来た収納部14の構造例を示している。
図4a、4b、5aと5bの組み立て図に示すように、接続手段16は、三極コネクタ16aとL型コネクタ16bと、を有する。
図4a、4bの実施形態には、ワイヤー16dがL型コネクタ16bに接続されてメインシグナル20が装置1の残りの機器に伝わるようになっている。
図5a、5bに示す実施形態において、アンテナ16cがワイヤレス伝達用にL型コネクタ16bに接続される。尚、現実にはアンテナ16cの長さは8から10cm以上でもよいが、明確にするために前記アンテナ16cは残りの図面と比較して示していない。
収納部14は、洗濯でき、さらに多孔性プラスチックではない材料で出来ているため、動物の膣管に容易に挿入できる。
図8は、コネクター16a、16bが収納部14に装着される図4a、4b、5a、5bの検知手段10を示す。特に、これらのコネクター16aと16bは、以下のより詳しく説明されるハードウェア80と連結部15の間に設置されている。
他の実施形態(図9aから9c、10aから10c、11aから11c)において、収納部14は、収納部14の第二部分14dと第一部分14a(特に第一端部14b)を互いに接続する好ましくはエラストマー素材でできた伸縮可能な伸長部材17を有する。
さらに詳細には、収納部14の第二部分14dには、伸長部分14d’とセンサー11が装着される半径方向伸長部分14d’’が提供される(図9aから9c,11aから11c)。
装置1は、例えば実質的に管状または楕円状の筒状構造18をさらに有し、筒状構造18は半径方向に内側で実質的に硬い第一筒状体18aと、半径方向に外側でエラストマー素材または一般的に柔軟な素材からなる第二筒状体18bとを含む。
第一筒状体18aの内側の面から、第一筒状体18aで区切られた内側領域に伸びているのは、収納部14の第二部分14dの伸長部分14d’と、例えばスナップ装着などで、連結するための少なくとも一対の突起18cである。
好ましくは二対の突起18cが提供され、それらは第一筒状体18aの内側の面から内部に向かって伸び、前記二対の突起18cは、収納部14の第二部分14dに対して軸状に対向するように設置されて伸長部分14d’と連結する。
有利には、第一筒状体18aで区切られる内側の領域は収納部14の第二部分14dを収納する十分な大きさを有している。言い換えると、第一筒状体18aは、第二部分14dを第一筒状体18aの内側領域に軸方向に挿入でき、さらに第一筒状体18aと突起18cは、第二部分14dの伸長部分14d’と連結できるように設計されている。
筒状構造18は、開口部18dを側面に有し、センサー11が少なくとも部分的に膣管の所定領域Zと面するようになっている。特に、収納部14の第二部分14dの上に筒状構造をのせた後、センサー11は前記開口部18dと合わせてあり、好ましくは部分的に開口部18dの中に挿入されている。
有利には、センサー11と筒状構造の側面にある開口部18dの間の中間層は、第二部分14d(したがって、センサー11自体も)と筒状構造18が互いに軸方向にスライドするのを防いでいる。
筒状構造18の主な役割は、センサー11を哺乳類の膣管で固定して正確且つ信頼できる検知が行えるようにすることである。
さらには、第一筒状体18aの内部空洞は人工授精のためのカテーテルが挿入できるようにするのに役立っている。
好ましくは、筒状構造18は、図9aと10aで示されているように、断面図が円形でない外表面を有し、それにより筒状構造18の長手軸に沿って筒状構造18とセンサー11が回転するのを防いでいる。
好ましくは、筒状構造18は、収納部14の第一部分14aから遠ざかるに従って断面を小さくする先細末端18f(図15)を有し、それにより筒状構造18を膣管に挿入しやすくしている。
尚、収納部14の第二部分14dは、筒状構造に違った方法で連結していてもよい。例えば、伸長部分14d’が筒状構造18の外表面に固定されていてもよい。
伸長部材17のおかげで、収納部14の第二、第一部分14dと14aの部分的な動きが許されるため、装置1は、検査されている動物の膣管の形に適応することができる。言い換えると、動物の好ましくない動きに対しても、上述の構造のおかげで、センサー11は正しい位置に保たれ、哺乳類の発情周期の検知はどの場合においても信頼できるものにしている。
センサー11と収納部14の第一部分14aの上にあるハードウェアとを繋ぐ電気的接続は伸長部材17の筒状長手軸の穴に一つ以上のケーブルを配置することで得られる。
上述のように、収納部14は少なくともセンサー11を収納できる。行うべき機能を行えるように検知手段10を正しい位置に保つのに、装置1は固定手段30(図6)を有し検知手段10を哺乳類の膣管に固定する。
固定手段30は本体31を有し、好ましくは棒状構造を有し、さらに長手軸Xに沿って伸びている。本体31は、哺乳類の膣陰唇に形成された穴に挿入するのに適応しており、前記膣陰唇2と検知手段10の繋がりを形成している。特に、この穴は二つある膣陰唇のうち上方部分に形成することができる。言い換えると、前記膣陰唇の穴は、この膣陰唇の下側ではない。
この方法では、前記膣陰唇の穴は繊維組織ではなく弾性組織が最も提供される膣陰唇部位に形成され、感染のリスクを最小にしている。
例えば、穴は、膣陰唇の結合部位から約1〜2cmの距離に形成することができる。
固定手段30は、哺乳類の膣唇に接する接触表面32bを持つ接続部材32をさらに有し、好ましくは接続部材32はプレート状の形状をしている。
接続部材32は、本体31が挿入される、好ましくは実質的に中心位置にスルーホール32aをさらに有する。
尚、補助接続部材32’も使用することができ、この補助接続部材は、検知手段10の連結部15に接する接触表面32b’を持っている。補助接続部材32’も好ましくはプレート状の形状を有している。
補助接続部材32’も、本体31が挿入される実質的に中心位置にスルーホール32a’を有している。
固定手段30は、本体32の軸末端の少なくとも一つと関連する締結部33をさらに有し、検知手段10が哺乳類の膣陰唇と連結するようにしている。
さらに詳細には、締結部33は、それぞれが本体31の軸末端と関連し、本体にそってスライドできる一対のナット部材34を有している。
さらに少なくとも一対のヘッドレススクリュー35aが提供され、それぞれが対応するナット部材34と関連し、前記ナット部材を本体31に固定している。
好ましい実施形態において、一対のヘッドレススクリュー35bがさらに用意され、本体31とナット部材34の相互連結をさらに確実にしている。
有利には、検知手段10は、固定手段30の本体31が挿入されるスルーホール15aが提供される連結部15を有している。好ましくは、連結部15は収納部14の一部である。
図5aと5bの実施形態では(典型的にはワイヤレス送信専用)、検知手段10と特に収納部14は、スルーホール15a’を持つ補助環状部15’を提供することもできる。このようにすると、作業者が動物の膣管の中での検知手段10の位置を決定することができる。
尚、図8は図4a、4bに示されている実施形態と図5a、5bに示されている実施形態に言及しているため、収納部は連結部15、15’と共に示されている。当然ながら、図4a、4bの実施形態に関しては、収納部14は連結部15のみが提供される。
図4aと4b、5aと5b、8に示されている穴の代わりとして、連結部15は第一部分14aと共にくびれ14eを形作る先細り部位を示していてもよい(つまり、断面が減少している部位)。その上に乗っているのが、実質的に環状もしくはC型の形状をしたロック部材19である(図9a−9c、11a−11c、12a−12c)。
ロック部材19は、検査される動物の膣陰唇と、例えば上述した固定手段30を介して、連結するためのスルーホール19bを持つ突起19aを有する。特にこのような結合を得るために固定手段30の本体31は前記突起19aのスルーホール19bに挿入することができる。
ロック部材19の内表面の形は、連結部15の先細り領域の外側表面と実質的に合致することにより、ロック部材19が連結部15に適合するようにできている。
ロック部材19と連結部15の固定は、例えばネジなどの従来の手段で得ることができる。
尚、図4aと4b、5aと5b、8に示されている連結部は、図9aから9c、11aから11c、12aから12cで示されている収納部14がある実施形態においても使用することができ、逆に、図9aから9c、11a、11c、12aから12cで示されている連結部とロック部材は、図4aと4b、5aと5b、8に示されている収納部14がある実施形態でも使用できる。
図8は、接続部材16のアウトレット部16b’が好ましくは長手方向軸Yに沿って伸びている所を示している。軸Yは、収納部14の長手方向の延長線に対して直角な軸Vに対して0でない角度に傾いている。
さらに詳細には、コネクター16bがこのように傾いているためにアウトレット部16b’は収納部14の第二部分14dから遠ざかるように伸び、さらに少なくとも部分的にアウトレット部16’のアウトレット口16’’を連結部15に向けさせる。言い換えると、アウトレット口16’’は、L型コネクタ16dとコネクタ16aで形作られる交差領域160よりもセンサー11から離れて配置されている。
実際には、検知手段10が哺乳類の膣管に固定されなければならない場合、以下の工程が行われる:
哺乳類の膣陰唇2にスルーホールを形成する(好ましくは上述した位置に)工程と、
本体31を前記スルーホールに挿入する工程と、
接続部材32自体のスルーホール32aに本体31を挿入することによって、哺乳類の膣陰唇に接続部材32の接触表面32bを接触する工程と、
接続部材32に対して反対側で、本体31をスルーホール15a(または19b)に挿入したまま、検知手段10(またはロック部材19の突起19a)の連結部15を哺乳類の膣陰唇2に接触させる工程と、
上述した部材が互いに固定されるまで、ナット部材34を本体31に沿ってスライドさせる工程と、
ヘッドレススクリュー35aと、もしヘッドレススクリュー35bが提供されていればヘッドレススクリュー35bと、を介してナット部材34の位置を固定する工程とを有する。
哺乳類の膣陰唇2にスルーホールを形成する(好ましくは上述した位置に)工程と、
本体31を前記スルーホールに挿入する工程と、
接続部材32自体のスルーホール32aに本体31を挿入することによって、哺乳類の膣陰唇に接続部材32の接触表面32bを接触する工程と、
接続部材32に対して反対側で、本体31をスルーホール15a(または19b)に挿入したまま、検知手段10(またはロック部材19の突起19a)の連結部15を哺乳類の膣陰唇2に接触させる工程と、
上述した部材が互いに固定されるまで、ナット部材34を本体31に沿ってスライドさせる工程と、
ヘッドレススクリュー35aと、もしヘッドレススクリュー35bが提供されていればヘッドレススクリュー35bと、を介してナット部材34の位置を固定する工程とを有する。
補助接続部材32’も使用する場合は、後者は接続部材32に対して軸末端の反対側の本体31の上に(補助接続素子32’のスルーホール32a’に後者を挿入することにより)設置される。
実際には、接続部材32が哺乳類の膣陰唇2に接している間、補助接続部材32’は検知手段10(またはロック部材19の突起19a)の連結部15に接している接触表面32b’を持つ。
上述の工程は、その順番通りに行われる必要がないことは明らかである。本体31が接続部材32のスルーホール32aに挿入され、動物の膣陰唇に形成された穴に挿入され、検知手段10の連結部15のスルーホール15’(または前記突起19のスルーホール19b)に挿入され、場合により補助接続部材32’のスルーホール32a’に挿入されてからナット部材34の少なくとも一つが本体31の上に設置されることのみが重要である。
固定手段30は、動物の膣陰唇と連結するのに適した他のセンサーや装置と共に使用できることも指摘すべき点である。
ここまでに説明された構造に基づいて、検知手段10は哺乳類の膣管の所定領域を流れる血液の量を正確に検知でき、それに対応するメインシグナル20を発することができる。
メインシグナル20は、哺乳類の生殖状態をメインシグナル20自体に応じて判断することを担う処理部40(図7)に送信される。
特に、中継点21はメインシグナル20の増幅とフィルタリングを行い、メインシグナル20が処理部40に送信されるのに適したものにされ、後続の処理作業に送られる。
好適には、処理部40はメモリ41を有し、このメモリ41には検査される哺乳類の生殖状態用の参照パラメータ41aが一以上保存されている。これらの参照パラメータ41aは、例えば、発情期の動物の陰唇の赤さの度合いの典型的な数値である。
これらの数値は、動物の膣管の内表面を流れる血液の量に相当する。つまり、上述のように、動物の陰唇部位の赤さの度合いと膣管を流れる血液の量は互いに厳密に繋がりのある二つの大きさである。
処理部40は、メモリー41と関連する比較ブロック42をさらに有し、一つ以上の参照パラメータ41aをメインシグナル20と比較する。この方法で、哺乳類の生殖状態を判断することができ、さらにそれに続く人工授精を計画することができる。
言い換えると、比較ブロック42で行われた比較は、メインシグナル20(陰唇の赤さの度合い/流れている血液の量)に組み込まれた大きさが実質的に前に保存された参照数値に対応するかを確認する。もしそうであれば、動物が妊娠可能期にあるチャンスが高いため人工授精を行うことができる。
さらに詳細には、処理部40は、制御ソフトウェアを備えており、メインシグナル20から得られたデータに応じて信頼できる方法で排卵を予測することができる。そのため、入念な人工授精の計画を立てることができる。
処理用の参照パラメータ41aは、陰唇の赤さとその強度の全体的な期間を言及することができる。
実際には、メモリー41と比較ブロック42は好適にプログラムされた従来のPCの形状からできていてよい。
有利には、赤さの測定は相対的な種類のものでよく、つまり血液の量の変化も考慮できる。この種類の分析では、システムの初期設定段階で、各動物の特定の基礎レベルを評価する必要がある。したがって、最終計測は基礎レベルに対する変動の量が表示される。
陰唇の色の変化は、発情前/発情期と循環しているエストロゲンの特徴的なサインであるため、これらの変化を観察し、その他のホルモン、例えばエストロゲンおよび/またはプロゲストロンなどとの関係に重点を置くことは、人工授精を計画する上で非常に有用な要素を表していることは明らかである。
図2は、膣の赤さの段階と動物の発情期の発達の関係を示す図である。特に、上方の図は時間をX軸に赤さの量をY軸に示している。
それからもわかるように、より強い赤さは排卵の直前に起きることがわかる。つまり、動物の最も妊娠しやすい期間である。
処理部40と特に比較ブロック42は、所定の動物が妊娠可能期に近づくと、通知シグナル50を発するように設定されている。
通知シグナルは、例えば、視覚的および/または音の種類のシグナルを起動できる。
有利には、哺乳類の生殖状態は、哺乳類の膣壁の色に応じて処理部40で決定され、この膣壁の色は膣管の所定領域Zを流れる血液の量を表すものである。
例えば、膣管の赤さの変化を決定するために、赤外線を発してこれに対応する領域Zで反射された放射光線を検知することが出来る。好ましくは、赤外線は760nmから1400nmの間の波長で、特に800nmから820nmの間(例えば810nm)または950nmから970nmの間(例えば960nm)である。
代案として、赤色光線を使ってもよい。このような光線は500nmから760nmの間に含まれる波長を持ち、好ましくは600nmから760nmの間で、例えば640nmである。
代案として、赤色光線を使ってもよい。このような光線は500nmから760nmの間に含まれる波長を持ち、好ましくは600nmから760nmの間で、例えば640nmである。
単一の波長が使用される場合、放射光線の強度は、さらなる実質的な処理をせずにそのまま膣管の赤さの計測とされる。
哺乳類の生殖状態は、膣壁の色を形成する色の要素の比較を基に処理部40で決定することもできる。
色の要素は、同じ電磁波の異なる波長、または異なる波長の別々の電磁波放射の要素でもよい。
第一実施形態によると、前記波長は760nmから1400nmの間に含まれる第一波長で、つまり第一波長は赤外線領域に入り、好ましくは第一波長は800nmから820nmの間(例えば810nm)または950nmから970nmの間(例えば960nm)の波長を有する。同第一実施形態によると、前記波長は、前記第一波長とは異なり好ましくは400nmから760nmの間に含まれ、特に好ましくは500nmから760nmの間で、さらに好ましくは600nmから760nmの間の少なくとも一つの第二波長をさらに有する。例えば、第二波長は640nmである。
好ましくは前記波長は、前記第一および第二波長とは異なる第三波長をさらに有し、第三波長は490nmから600nmの間に含まれていてもよい。
好ましい実施形態において、第二および第三波長は補色を同定することができ、哺乳類の発情周期を赤外線(第一波長)と二つの補色(第二および第三波長)の関数として決定する。
第二実施形態によると、第一および第二波長は補色を同定し、第一波長は500nmから760nmの間に含まれる(実際には、緑または赤)。
さらなる実施形態では、第一波長は、630nmから760nm(赤)の間に含まれ、第二波長は500nmから570nm(緑)の間に含まれ、第三波長は410nmから490nm(青)の間にある。
各波長の強度変動を検知したあと、第一および第二波長の放射光線または要素を比較すると、以下のことが明らかになる:
前記放射光線または要素が、一致した変動として送られる。つまり、例えば、同じ比例倍率(例えば、異なる放射光線と組成の強度が全て1.5倍増加する)に従って、異なる強度が同じ経過をたどって変動する。これは、哺乳類の膣壁の色としてはなにも変化がなかったことを意味するが、例えば動物が動いた結果、検知手段が膣壁に対して近づいたか遠ざかったしただけのことである;
前記放射光線または要素が、一致していない変動として送られる。つまり、例えば、異なる比例倍率(例えば、第一波長は1.5倍増加し、第二波長の放射光線または要素は実質的に変化しない)に従って、異なる強度が異なる経過をたどって変動する。これは、哺乳類の膣壁の色に変化があったことを意味し、特に赤組成の強度の増加は動物の妊娠可能期を表している。
前記放射光線または要素が、一致した変動として送られる。つまり、例えば、同じ比例倍率(例えば、異なる放射光線と組成の強度が全て1.5倍増加する)に従って、異なる強度が同じ経過をたどって変動する。これは、哺乳類の膣壁の色としてはなにも変化がなかったことを意味するが、例えば動物が動いた結果、検知手段が膣壁に対して近づいたか遠ざかったしただけのことである;
前記放射光線または要素が、一致していない変動として送られる。つまり、例えば、異なる比例倍率(例えば、第一波長は1.5倍増加し、第二波長の放射光線または要素は実質的に変化しない)に従って、異なる強度が異なる経過をたどって変動する。これは、哺乳類の膣壁の色に変化があったことを意味し、特に赤組成の強度の増加は動物の妊娠可能期を表している。
例えば、異なる波長における放射光線または要素の比較は、前記放射光線または要素の比率を計算することで出来る。
二つの前記波長が補色と同定された場合、第一波長強度の変動と前記補色の合計(または重ね合わせ)から得られる放射光線強度の変動を比較することで強度の比較が行われる。
実際には、第一波長強度の変動は補色の合計から得られる白/灰色/黒の強度の変動と比較される。
この場合も、発情周期は、一致しているかまたは一致していない変動の関数として判断される。
明らかに、第三波長の放射光線または要素が考慮される場合、上述した方法が第三波長にもあてはまる。
尚、第一波長(第一実施形態では赤外線、第二実施形態では赤−緑、第三実施形態では赤)は、膣管の所定領域Zの赤さを表すことができる。第二および好ましくは第三波長は、第一波長強度が膣管の赤さの変動に対応しているのか、それともセンサー11が動いたことに対応するのかを判断するのに使うことができる。
このような情報は、第一波長の強度が変動せず、第二波長(および/または第三波長)の強度が変動する場合においても明らかに得ることができる。
また代わりに、第一実施形態において第二波長(好ましくは600nmと760nmの間に含まれる場合)を膣管の赤さを表すものとして使用することができ、第一波長とできれば第三波長を膣管の赤さに変化が起きたかどうかを判断するために使うこともできる。
このような分析を行うために、センサー11は、哺乳類の膣壁の所定領域Zに向けて電磁波R1を少なくとも一つ生成する放射素子100を備えている。したがって、それに対応する反射波R2が得られる。
センサー11は、膣壁の所定領域Zからの前記反射波を受信するための受信素子120をさらに有している。そして、メインシグナル20は、受信素子120で受信された反射波R2に応じてメインシグナル20を発する。
上述のように、基本的で効果的な実施形態に従うと、用いることが出来る波長は一つだけである。前記波長は赤外線領域(760nmから1400nm、好ましくは800nmから820nmまたは950から970nm。例えば、810nmまたは960nm)、または赤色光領域(500nmから760nm、好ましくは600nmから760nm。例えば、640nm)に収まる。
哺乳類の生殖状態を二つ以上の波長を使って判断する場合は、二つの実施形態を想定する。
第一実施形態(図13)によると、放射素子100は異なる波長の要素を持つ電磁波を発生させ、特に、760nmから1400nmの範囲内の波長を有する第一要素と400nmから760nmの範囲内の波長を有する少なくとも一つの第二要素を発生させる。
好ましくは、第二要素は500nmから760nmの範囲内、特に600nmから760nmで、例えば640nmの波長を有する。
好ましくは、前記電磁波は、490nmから600nmの間に含まれる波長を持つ第三要素を有する。
受信素子120は、760nmから1400nmの範囲内の波長を持つ電磁波を検知するようになっている第一検知装置121と、400nmから760nmの範囲内、特に500nmから760nmの範囲内、さらに好ましくは600nmから760nm範囲内、例えば640nmの波長を持つ電磁波を検知するようにされた少なくとも一つの第二検知装置122を有している。
好ましくは、受信素子は第三検知装置123をさらに有し、490nmから600nmの範囲内の波長を持つ放射光線を検知するようにされている。
また代案として、第一波長は500nmから760nmの範囲内にあってもよく、410nmから500nmの範囲内にある第二波長が第一波長の色に関連する補色を同定することもできる。
さらに別の代案として、第一波長は630nmから760nmの範囲内(赤)であってもよく、第二波長は500nmから570nmの範囲内(緑)でもよく、第三波長は410nmから490nmの範囲内(青)でもよい。
例えば、各検知装置は入口部フィルターFを有してもよく、入って来る放射光線を選別して受信するべき範囲の波長を選択する。そして、光ダイオードDのような感光装置で受信した放射光線を電子シグナルに変換する。
好ましくは、各検知装置は3x3マトリクスの光ダイオードを持つことで受信を向上し、さらにノイズと動物の動きによる不正確な検知を軽減する。
しかしながら、前記反射波を検知するのにどのような好適なセンサーを使ってもよい。例えば、小さなカメラを用いてもよい。
従って第一実施形態では、膣壁に当たる放射光線は対象となる全要素を有していて(例えば白色光でもよい)、膣壁で放射光線が反射されたあと、上述の構造により受信素子120で各要素が選別される。
管理部80bは、各要素の対象のパラメータ(強度)を組み合わせてメインシグナル20にし、後続の処理操作のために処理部40へメインシグナル20を送信する。
処理部40は、選択された異なる要素の強度を互いに比較し、検査されている動物の生殖状態を決定する。
第二実施形態(図14)において、放射素子100は、第一放射装置101を760nmから1400nmの範囲内にある第一波長に対する第一電磁波を生成させるために有し、第二放射装置102を400nmから760nmの範囲内にある第二波長に対する第二電磁波を少なくとも一つ生成させるために有する。
好ましくは、第二波長は500nmから760nmの範囲内で、特に600nmから760nmの範囲内、例えば640nmである。
好ましくは放射素子100は第三放射装置103を有して490nmから600nmの範囲内の第三波長に対する第三電磁波を生成させる。
好ましくは、放射素子100は各放射光線用に(つまり各波長のために)二つの放射装置を有する。第一と第二波長のみが使用された場合、放射素子100は各波長用に三つの放射装置を有していてもよい。
第三波長も使用された場合、二つの放射装置が各波長用に提供される。
したがって、放射素子100は6個の放射装置を正六角形の頂点に交互に配置して有することで、一対の同じ放射装置の間に異なる放射装置が少なくとも一つ配置される。好ましくは、前記六角形の中に受信素子120が配置される(特に、以下で開示される検知装置120a)。
第二実施形態において、受信素子120は、前記第一波長と前記第二波長に対する電磁波を検知できる検知装置120aを有する。放射素子100に前記第三放射装置103が備えてあれば、受信装置120の検知装置120aは第三波長に対する放射光線を検知するように設定される。
また、受信素子120は、二つ以上の特定の検知装置(図示されていない)を有してもよく、それぞれが好ましくは各放射装置から発せられた波長を検知するようになっている。特定の前記検知装置は、「チェス盤」構造に従って交互に設置され、このような波長の均一な検知を達成している。
検知手段10は、制御部80aをさらに有し、制御部80aは放射装置と機能的に関連し、異なる時間間隔において、電磁波を異なる波長にするように放射装置を動かす。
言い換えると、制御部80aは、連動して放射装置を起動することにより、第一波長に対する放射光線、第二波長に対する放射光線、もし第三放射装置が提供されているならば第三波長に対する放射光線を違う瞬間に発する。
第一波長、第二波長、さらに好ましくは第三波長に対する放射光線により発生した反射波は全て同じ検知装置120aで受信される(または、上記の特定検知装置で)。
メインシグナル20は、検知装置120a(または特定検知装置)で受信された互いに異なる波長の放射光線の強度を表したものである。
検知装置120aもしくは特定検知装置と機能的に関連する処理部40は、各放射光線が放射された瞬間(または間隔)を認知しているため、各反射波の強度を判断することができ、この反射波がどの瞬間の放射光線(つまりどの波長)に相等するかを決定することができる。
したがって、上述した技術を使って、異なる波長との強度を比較することで、動物の生殖状態を決定できる。
ここで説明された構造により、複数の動物を同時に監視することができ、作業者の負担を大きく軽減することができる。
特に、検査される動物はそれぞれ、各中継点21と関連しており、中継点21は動物の膣管に挿入された検知手段10と通信するように設定されている。違う中継点21もまた処理部40と繋がっていて、動物の発情周期を決定する作業は処理部40で集中管理されている。
上述のように、検知手段10と各中継点は好適なケーブルもしくはワイヤレス技術(例えばブルートゥース)で繋ぐことができる。
したがって、検知手段10は、装置1の残りの部分とケーブルで繋がっていなくても正しい検知がおこなえるように、持ち運び可能な充電器(例えば、適度な大きさのバッテリー)が提供される。
上記に加えて、検知手段10は、動物の膣管の内壁の「二度読み」を行ってもよい。言い換えると、この検知手段10は膣管の反対側どうしの検知作業を行う一対のセンサーを有してもよい。
実際には、収納部14の二つのプレチスモグラフ系センサーは、膣管の異なる部分に向けて固定され、特に膣管の反対側を向いている。
この場合、二つのシグナルが同時に得られ、二つの別個の検知作業が互いに一致した数値を提供した場合に限り、検知されたデータは処理部40で考慮される。
作業の観点から以下のことは指摘するべき点である。
はじめに、検知手段10は哺乳類の膣管に少なくとも部分的に挿入され、検知作業が正確かつ信頼できるものであるように固定される。
このために、上記の工程は、固定手段30(本体31、接続部材32、締結部33、と可能であれば補助接続部材32’)を使って行うことができる。
そして、動物の膣管の所定領域を流れる血液の量が検知される。この検知は好ましくは、特にプレチスモグラフ系のセンサーを通して実行され、外陰の内壁の赤さを検知するのに適したものである。
この検知を行うために、好ましくは760nmから1400nmの範囲内で、特に800nmから820nmの範囲内(例えば、810nm)または950nmから970nm(例えば960nm)の範囲内の波長を有する赤外線を使用できる。または、500nmから760nmの範囲内、好ましくは600nmから760nmの範囲内、例えば640nmの赤色光線を使うこともできる。
単一の波長が使用される場合、放射線の強度は、さらなる実質的な処理をせずにそのまま膣管の赤さの計測と判断される。
さらに複雑な技術によると、比較工程は、好ましくは、放射光線または放射光線要素を哺乳類の膣管の所定領域Zで反射された異なる波長と比較することで行われる。前記哺乳類の生殖状態は前記比較に応じて判断される。
特に、異なる前記波長は、
760nmから1400nmの間に含まれる第一波長と、
400nmから760nmの間に含まれる少なくとも一つの第二波長とを有する。
760nmから1400nmの間に含まれる第一波長と、
400nmから760nmの間に含まれる少なくとも一つの第二波長とを有する。
上記で指摘したように、第二波長は、好ましくは500nmから760nmの間に含まれ、特に600nmから760nmの間に含まれ、例えば640nmである。
有利には、互いに異なる波長は490nmから600nmの間に含まれる第三波長も有する。
一般的に、電磁波を少なくとも一つ所定領域Zに向けて発して、対応する反射波を得ることで、この反射波に応じてメインシグナルが生じる。
第一実施形態の工程に従い、電磁波は第一波長を少なくとも一つと、第二波長を少なくとも一つ有し、第一波長は760nmから1400nmの間に含まれ、第二波長は400nmから760nmの間に含まれる。
第二波長は500nmから760nmの間に含まれてもよく、好ましくは600nmから760nmの間で、特に640nmである。
また、電磁波は、490nmから600nmの間に含まれる第三波長を有していてもよい。
受信工程において、第一波長の第一要素、第二波長の第二要素、好ましくは第三波長の第三要素の選別が行われる。
したがって、哺乳類の生殖状態は前記要素の比較に応じ決定される。
また代わりに、第一波長は500nmから760nmの間に含まれてもよく、第二波長は第一波長と関連する色の補色を同定してもよい。第二波長は410nmから500nmの間に含まれる。
さらに別の代案として、第一波長は630nmから760nm(赤)の間に含まれてもよく、第二波長は500nmから570nm(緑)の間に含まれてもよく、第三波長は410nmから490nm(青)の間に含まれてもよい。
第二実施形態の工程において、760nmから1400nmの第一波長に対する第一電磁波がつくられ、400nmから760nmの間の第二波長に対する第二電磁波がつくられ、好ましくは500nmから760nmの間で、特に600nmから760nmの間である。
好ましくは、490nmから600nmの間に含まれる第三波長に対する第三電磁波もつくられる。
有利には、第一及び第二電磁波(好ましくは第三電磁波)は選択的に異なる時間間隔において発せられ、各瞬間において、電磁波が一つだけ発生する。
哺乳類の生殖状態は、第一波長に対する電磁波で発生した反射波少なくもと一つと第二波長に対する電磁波で発生した反射波少なくとも一つを比較することで決定される。
好ましくは、第三波長に対する電磁波で発生した反射波の比較も前記比較工程に含まれる。
また代わりに、第一波長は500nmから760nmの間に含まれてもよく、第二波長は第一波長に関連する色の補色を同定するこもでき、第二波長は410nmから500nmの間に含まれる。
さらに代案として、第一波長は630nmから760nm(赤)の間に含まれてもよく、第二波長は500nmから570nm(緑)の間に含まれてもよく、第三波長は410nmから490nm(青)に含まれてもよい。
上述の検知に続いて、検知手段10に面している膣壁を流れる前記血液の量および/または赤さを表すメインシグナル20が発せられる。
メインシグナル20は、事前に保存された一つ以上のパラメータと比較され、このパラメータは、検査される動物の生殖状態用の参照パラメータ41aである。
好ましくは、参照パラメータ41aは、システムの初期設定段階において検知された動物の基本レベルを表している。
この比較に応じて、動物の生殖状態は決定される。特に、有利には視覚的および/または音タイプの通知シグナル50は、来ることが予想される動物の妊娠可能期を作業者に知らせるために発せられる。
本発明は、重要な利点を達成している。
第一に、本発明の装置と方法は、繁殖用に飼われている動物の人工授精を正確且つ信頼できる方法で計画することを可能にしている。
加えて、このシステムの信頼性に起因して、人工授精に伴うコストが最小限に抑えられ、動物の新生児の出生率が最適化されている。
他の利点として、検知工程において、検知手段が実質的に動かないように膣管に固定されているため、計測の正確性が増している。
Claims (35)
- 哺乳類の生殖状態、特に発情期を検知する装置であって、
哺乳類の膣管の所定領域を流れる血液の量を検知して対応するメインシグナル(20)を発する検知手段(10)と、
前記検知手段(10)と機能的に関連して、前記メインシグナル(20)に応じて前記哺乳類の生殖状態を判断する処理部(40)とを有する装置。 - 前記検知手段(10)は、好ましくはプレチスモグラフ系のセンサー(11)を有する請求項1に記載の装置。
- 使用中において前記検知手段(10)は、前記哺乳類の膣管に少なくとも部分的に挿入されている請求項1または2に記載の装置。
- 前記検知手段(10)を前記哺乳類の膣管に固定するための固定手段(30)をさらに有する請求項1から3のいずれかに記載の装置。
- 前記固定手段(30)は、
長手方向軸(X)に沿って伸び、さらに前記検知手段(10)と連結するために形成された前記哺乳類の膣陰唇(2)の穴に挿入できる好ましくは棒状の本体(31)と、
前記哺乳類の膣陰唇(2)に面して接する接触表面(32b)を有すると共に、前記本体(31)と連結するためのスルーホール(32a)をさらに有する少なくとも一つの接続部材(32)と、
前記検知手段(10)と前記哺乳類の膣陰唇(2)の連結を維持するために前記本体(31)の軸端部の少なくとも一つと関連する締結部(33)と、を有する請求項4に記載の装置。 - 前記締結部(33)は、
前記本体(31)の端部それぞれと係合し、本体(31)に沿ってスライドできる一対のナット部材(34)と、
それぞれが対応するナット部材(34)の一つと機能的に関連して前記ナット部材を前記本体(31)に固定する少なくとも一対のヘッドレススクリュー(35a)と、を有する請求項5に記載の装置。 - 前記検知手段(10)は、スルーホール(15a)を持つ連結部(15)を有し、前記スルーホール(15a)は、前記本体(31)と連結するのに適している請求項5に記載の装置。
- 前記検知手段(10)は、先細りする領域を備えた連結部(15)を有し、前記装置(1)は、前記先細り領域の上に設置され、さらに前記本体(31)と連結するためのスルーホール(19b)を持つ突起(19a)を備えているロック部材(19)を有する請求項5に記載の装置。
- 前記検知手段(10)は、前記哺乳類の膣管に挿入するために好ましくは長形をした収納部(14)をさらに有する前記請求項1から8のいずれかに記載の装置。
- 前記連結部(15)は、前記収納部(14)の一部である請求項9に記載の装置。
- 前記処理部(40)は、
前記哺乳類の生殖状態用の一以上の参照パラメータ(41a)を有するメモリー(41)と、
前記メモリー(41)と関連して一以上の前記参照パラメータ(41a)と前記メインシグナル(20)を比較し、その比較の結果に応じて前記哺乳類の生殖状態を判断する比較ブロック(42)とを有する請求項1から10のいずれかに記載の装置。 - 前記処理部(40)は、
前記哺乳類の膣壁の所定領域(Z)で反射された異なる波長に対する放射光線の出力を比較、または放射光線の要素を比較し、その比較の結果に応じて前記哺乳類の生殖状態を決定するように適応した請求項1に記載の装置。 - 異なる前記波長は、
760nmから1400nmの範囲に含まれる第一波長と、
400nmから760nmの範囲に含まれる少なくとも一つの第二波長と、を有する請求項12に記載の装置。 - 前記センサー(11)は、
前記哺乳類の膣管の所定領域(Z)に向けられた電磁波(R1)に対応する反射波(R2)を得るための少なくとも一つの放射素子(100)と、
前記反射波(R2)を受信するための少なくとも一つの受信素子(120)とを有し、前記メインシグナル(20)は、前記反射波(R2)に応じて生成される請求項2に記載の装置。 - 前記電磁波(R1)は、第一波長を少なくとも一つと前記第一波長とは異なる少なくとも一つの第二波長を有し、前記第一波長は好ましくは760nmから1400nmの範囲に含まれ、前記第二波長は400nmから760nmの範囲に含まれることを特徴とする請求項14に記載の装置。
- 前記受信素子(120)は、
前記第一波長に対する電磁波放射の出力を検知するのに適応した第一検知装置(121)と、
前記第二波長に対する電磁波放射の出力を検知するのに適応した少なくとも一つの第二検知装置(122)と、を有し、
前記メインシグナル(20)は、
前記反射波(R2)の前記第一波長に対する要素強度と、前記反射波(R2)の前記第二波長に対する要素強度を表すもので、
前記処理部(40)は、前記検知装置(121、122)と機能的に関連して前記要素強度を比較することで前記哺乳類の生殖状態を決定する請求項15に記載の装置。 - 前記放射素子(100)は、
760nmから1400nmの範囲内にある第一波長に対する第一電磁波をつくる第一放射装置(101)と、
400nmから760nmの範囲内にある第二波長に対する第二電磁波をつくる第二放射装置(102)を少なくとも一つ有する請求項14に記載の装置。 - 前記検知手段(10)は、前記第一および第二放射装置(101、102)と機能的に関連する制御部(80a)を有し、前記放射装置を選択的に動かして、異なる時間間隔において異なる波長に対する電磁波の出力を生じさせる請求項17に記載の装置。
- 前記受信素子(120)は、
前記第一および第二波長に対する電磁波の出力を受信することができる検知部(120a)と、
前記第一波長に対する電磁波で生じた反射波の少なくとも一つと、前記第二波長に対する電磁波で生じた反射波の少なくとも一つとの比較に応じて前記処理部(40)が、前記検知部(120a)と機能的に関連して、前記哺乳類の生殖状態を決定する請求項17または18に記載の装置。 - 前記電磁波(R1)および/または反射波(R2)は、760nmから1400nm内、または500nmから760nm内に含まれる波長を有する請求項14に記載の装置。
- 前記収納部(14)は、
軸方向に対向する第一および第二端部(14b、14c)を有する第一部分(14a)と、
前記第一部分(14a)の第一端部(14b)と関連し、前記センサーが収納されている第二部分(14d)と、
好ましくはエラストマー材から作られ、前記第二部分(14d)を前記第一部分(14a)の第一端部(14b)に繋ぐための柔軟な伸長部材(17)を有する請求項9に記載の装置。 - 前記収納部(14)は、前記収納部(14)の前記第二部分(14d)と連結した筒状構造(18)をさらに有し、前記収納部(14)を前記哺乳類の膣管内の所定の位置で維持する請求項21に記載の装置。
- 前記筒状構造(18)は、
半径方向に内側にあり好ましくは実質的に硬い第一筒状体(18a)と、
半径方向に外側にあり好ましくは柔軟な素材からできている第二筒状体(18b)と、を有し、
前記筒状構造(18)は、少なくとも部分的にでも前記センサー(11)を収納するために、好ましくはその側面に開口部(18d)を有する請求項22に記載の装置。 - 哺乳類の生殖状態を検知する方法で、特に発情周期を検知する方法であって、
哺乳類の膣管の所定領域(Z)を流れる血液の量を検知する工程と、
前記血液の量を表すように対応するメインシグナル(20)を発する工程と、
前記メインシグナル(20)に応じて前記哺乳類の生殖状態を決定する工程と、を有する方法。 - 前記哺乳類の生殖状態を決定する工程は、
前記哺乳類の生殖状態用の一以上の参照パラメータ(41a)とメインシグナル(20)を比較する工程と、
その比較の結果に応じて前記哺乳類の生殖状態を決定する工程と、を有する請求項24に記載の方法。 - 哺乳類の生殖状態を検知する方法であって、
前記血液の量を検知するために、前記哺乳類の膣管に検知手段(10)を挿入する工程を有し、前記検知手段(10)は、好ましくは特にプレチスモグラフ系のセンサー(11)を有する請求項24または25に記載の方法。 - 前記哺乳類の膣管の所定領域(Z)を流れる血液の量を検知する工程は、
前記哺乳類の膣管の所定領域(Z)で反射される異なる波長に対する放射光線の出力との比較、または放射光線の要素を比較する工程を有し、前記哺乳類の前記生殖状態はその比較の結果に応じて決定される請求項24に記載の方法。 - 異なる前記波長は、
760nmから1400nmの範囲に含まれる第一波長と、
400nmから760nmの範囲に含まれる少なくとも一つの第二波長と、を有する請求項27に記載の方法。 - 膣管の所定領域(Z)を流れる血液の量を検知する工程は、
前記所定領域(Z)に向けられた電磁波を少なくとも一つ発生させて、対応する反射波を得る工程と、
前記反射波を受信する工程と、を有し、
前記メインシグナル(20)は、前記反射波に応じて発せられる請求項24から28のいずれかに記載の方法。 - 前記電磁波は、第一および第二波長を少なくとも一つ有し、前記第一波長は760nmから1400nmの範囲に含まれ、前記第二波長は400nmから760nmの範囲に含まれる請求項29に記載の方法。
- 前記反射波を受信する工程は、
前記第一波長に対する第一要素を選別する工程と、
前記第二波長に対する第二要素を選別する工程と、を有し、
前記哺乳類の生殖状態は前記第一要素および第二要素の比較に応じて判断される請求項30に記載の方法。 - 少なくとも一つの前記電磁波を発生させる工程は、
760nmから1400nmの範囲に含まれる第一波長に対する第一電磁波をつくる工程と、
400nmから760nmの範囲に含まれる第二波長に対する第二電磁波をつくる工程と、を有する請求項29に記載の方法。 - 前記第一および第二電磁波は異なる時間間隔において選択的につくられ、前記哺乳類の生殖状態は、前記第一波長に対する第一電磁波でつくられた少なくとも一つの反射波と、前記第二波長に対する第二電磁波でつくられた少なくとも一つの反射波との比較に応じて決定される請求項32に記載の方法。
- 前記メインシグナル(20)は、前記所定領域(Z)で反射される760nmから1400nm、または500nmから760nm以内に含まれる波長をもつ放射光線強度を表している請求項24または25に記載の方法。
- 前記反射波をつくるために760nmから1400nm、または500nmから760nm以内の波長を持つ放射光線を放射する工程をさらに有する請求項34に記載の方法。
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