JP2009500392A - 親油性パーソナルケア組成物 - Google Patents

親油性パーソナルケア組成物 Download PDF

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Abstract

(a)2〜15単位のポリグリセリン及びそこに結合した少なくとも5個の脂肪酸残基を有し、前記脂肪酸残基が18〜24個の炭素を有する、約5重量%〜約50重量%のポリグリセリン脂肪酸エステル、(b)式(I):
XOC(O)−(CH2)n−CH(NHCOR)−C(O)OY (I)
(式中、X及びYの一方は、フィトステロール、コレステロール、ラノステロール、スチグマステロール、その水素化物、及びその誘導体から成る群から選択されるステロールのエステル残基であり、他方は、H、8〜30個の炭素を有するアルキル又はアルケニル、及び12〜38個の炭素を有する一価固体アルコールのエステル残基から選択され、CORは8〜22個の炭素を有する長鎖アシル基であり、nは1又は2の整数である)を有し、少なくとも400%の水保持能を有し、及び25℃で液体である、約5重量%〜約50重量%のステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステル、(c)約5重量%〜約50重量%のダイマー酸エステル、を含む親油性のパーソナルケア組成物を開示する。

Description

本発明は、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステル、及びダイマー酸エステルを含む親油性パーソナルケア組成物に関する。前記組成物は、リップスティック、リップグロス、ファンデーション、及びクリームといった化粧品組成物を作製するのに特に有用である。
近年、リップスティック市場は、耐用利益と、潤いを与える利益と、耐用利益及び潤いを与える利益のバランスとを求める消費者に分けられている。リップスティックは、主に親油性又は疎水性材料で作製される。唇に潤いを与える利益を提供するために設計されたリップスティックは、極性溶媒、又は多少親水性のその他の潤いを与える構成成分をさらに含有する傾向がある。会合構造及びゲル構造を利用することにより、PCT国際公開特許WO02/26198にあるように、リップスティックの親油性マトリックス中にこうした極性溶媒を結合させることが提案されている。こうしたリップスティック組成物は唇に望ましい潤いを与える利益を提供するものの、一部の組成物で物理的安定性が不十分であったり、一般的でない装置又は追加の処理工程が必要となるものもあった。
一方で、潤いを与える利益を求める消費者はまた、唇の理想的な質感、すなわち柔らかさ、ふっくらした外見を所望する傾向がある。こうした質感の改善は、極性溶媒を使用することだけでは達成される場合も達成されない場合もある。
ステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステルを利用する化粧品組成物が、例えば日本公開A−7−258019に開示されている。こうした組成物では、べたつかない感触や高度に潤いを与える利益を提供することが開示されているが、さらなる改善が望まれている。
前述した通り、改善された湿潤性及び改善された皮膚の質感を与えると共に、良好な物理的安定性も有する親油性パーソナルケア組成物が必要とされている。また、使用時に清々しい感触を与えるパーソナルケア組成物が必要とされている。さらに、一般に使用される装置及びプロセスを利用することによって製造できるパーソナルケア組成物が必要とされている。
本発明は、(a)2〜15単位のポリグリセリン及びそこに結合した少なくとも5個の脂肪酸残基を有し、前記脂肪酸残基が18〜24個の炭素を有する、約5重量%〜約50重量%のポリグリセリン脂肪酸エステル、(b)式(I):
XOC(O)−(CH2)n−CH(NHCOR)−C(O)OY (I)
(式中、X及びYの一方は、フィトステロール、コレステロール、ラノステロール、スチグマステロール、その水素化物、及びその誘導体から成る群から選択されるステロールのエステル残基であり、他方は、H、8〜30個の炭素を有するアルキル又はアルケニル、及び12〜38個の炭素を有する一価固体アルコールのエステル残基から選択され、CORは8〜22個の炭素を有する長鎖アシル基であり、nは1又は2の整数である)を有し、少なくとも400%の水保持能を有し、及び25℃で液体である、約5重量%〜約50重量%のステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステル、並びに(c)約5重量%〜約50重量%のダイマー酸エステル、を含む親油性のパーソナルケア組成物を対象とする。
本発明はさらに、皮膚の改善された質感に関する必要性を満たすと共に、皮膚に潤いも与え、使用時に清々しい感触を与え、且つ良好な物理的安定性を有する親油性のパーソナルケア組成物を対象とする。
添付の特許請求の範囲と共に本明細書の開示内容を読むことによって、本発明におけるこれら並びにその他の特徴、態様、及び利点が当業者に明らかになる。
次のリストは本明細書において使用する用語の定義である。
「含む」とは、最終結果に影響を及ぼさない他の工程及び他の成分を加えることができることを意味する。この用語には、「から成る」及び「から本質的に成る」という用語が包含される。
特に記述されない限り、全ての百分率は、組成物全体の重量によるものである。
引用した参照文献は全て、それらの全体が本明細書に参考として組み込まれる。いかなる参照文献の引用も、特許請求した発明の従来技術としての有用性についての限定に関する容認ではない。
特に記載のない限り、全ての比率は重量比である。
本発明をその生成物及びプロセス態様に関して、次のように詳細に記載する。
ポリグリセリン脂肪酸エステル
本発明の組成物は、2〜15単位のポリグリセリン及びそこに結合した少なくとも5個の脂肪酸残基を有するポリグリセリン脂肪酸エステルを含み、ここで脂肪酸残基は18〜24個の炭素を有する。本明細書で有用なポリグリセリン脂肪酸エステルは、室温で液体であり、高い水保持能を有し、親油性パーソナルケア組成物を作製するのに有用な多くの油性材料と適合性である。驚くべきことに、ポリグリセリン脂肪酸エステルがステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステル及びダイマー酸エステルと組み合わされる場合、清々しい感触を有する親油性組成物が得られることが見出された。こうした利益は、かかる構成成分の3つ全てが高い水保持能を有し、べたつき感を与える傾向があるかもしれないという点で、予期しえないものである。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、組成物全体の重量に対して約5重量%〜約50重量%で含まれる。特に好ましいリップスティック実施形態において、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、組成物全体の重量に対して約5重量%〜約30重量%、好ましくは約10重量%〜約25重量%で含まれる。
本明細書の有用なポリグリセリン脂肪酸エステル類としては、ポリグリセリル−2、ポリグリセリル−4、ポリグリセリル−6、又はポリグリセリル−10と、少なくとも5個のイソステアレート残基とで構成されるエステル類が挙げられる。
本明細書で有用な市販のポリグリセリン脂肪酸エステル類としては、坂本薬品工業(Sakamoto Pharmaceuticals)から入手可能な商標名S−フェイス(FACE)IS−1009Pのポリグリセリル−10ノナイソステアレートが挙げられる。
ステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステル又はジエステル
本発明の組成物は、式(I)を有するステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステルを含む。
XOC(O)−(CH2)n−CH(NHCOR)−C(O)OY (I)
式中、X及びYの一方は、フィトステロール、コレステロール、ラノステロール、スチグマステロール、その水素化物、及びその誘導体から成る群から選択されるステロールのエステル残基であり、他方は、H、8〜30個の炭素を有するアルキル又はアルケニル、及び12〜38個の炭素を有する一価固体アルコールのエステル残基から選択され、CORは8〜22個の炭素を有する長鎖アシル基であり、nは1又は2の整数である。エステルは、モノエステル又はジエステルであってもよい。好ましくは、ステロールのエステル残基ではないX及びYの一方は、2−オクチルドデシルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール(benenyl alcohol)、及びこれらの混合物から選択される。本発明のステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステルは、少なくとも400%の水保持能を有し、及び25℃で液体である。こうした物理的特性を有することにより、本明細書のステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステルは、傷んだ皮膚を緩和するのに有効であり、親油性パーソナルケア組成物を作製するのに有用な多くの油性材料と適合性であり、且つ皮膚に望ましい感触を与えると考えられる。
ステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステルは、組成物全体の重量に対して約5重量%〜約50重量%で含まれる。特に好ましいリップスティック実施形態において、ステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステルは、組成物全体の重量に対して約5重量%〜約25重量%、好ましくは約10重量%〜約20重量%で含まれる。
本明細書で有用な市販のステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステルとしては、両方とも味の素(Ajinomoto Ltd.)から入手可能な、商標名エルデュー(ELDEW)PS−203のフィトステリル/オクチルドデシルラウロイルグルタメート、及び商標名エルデュー(ELDEW)CL−202のコレステリル/オクチルドデシルラウロイルグルタメートが挙げられる。
ダイマー酸エステル
本発明の組成物は、ダイマー酸のモノエステル又はジエステルであってもよいダイマー酸エステルを含み、ここで少なくとも1つの基は、フィトステロール、コレステロール、ラノステロール、スチグマステロール、その水素化物、及びその誘導体から成る群から選択されるステロールでエステル化されている。ダイマー酸エステルはまた、脂肪族アルコールでエステル化されたダイマー酸のジエステルであってもよい。残存する基又は両方の基は、1〜34個の炭素を有する直鎖アルコール、3〜34個の炭素を有する分枝鎖アルコール、又は6〜34個の炭素を有する不飽和アルコールでエステル化されてもよい。本発明のダイマー酸エステルは、好ましくは少なくとも240%の水保持能を有し、及び25℃で液体である。
ダイマー酸エステルは、組成物全体の重量に対して、約5重量%〜約50重量%で含まれる。特に好ましいリップスティック実施形態において、ダイマー酸エステルは、組成物全体の重量に対して約5重量%〜約25重量%、好ましくは約10重量%〜約20重量%で含まれてもよい。
市販のダイマー酸エステル類としては、全て日本ファインケミカル(Nippon Fine Chemical Co., Ltd.)から入手可能な、商標名ラスプラン(LUSPLAN) PI−DAのフィトステリルイソステアリルダイマージリノレート、商標名ラスプラン(LUSPLAN)DD−DHRのダイマージリノレイル水素添加ロジンエート、及び商標名ラスプラン(LUSPLAN)DD−DA5及びラスプラン(LUSPLAN)DD−DA7のダイマージリノレイルダイマージリノレートが挙げられる。
親油性組成物
本発明の組成物は、単一の連続した親油性相で構成される。本組成物は無水であってもよい。少量の水が組成物に含まれる場合、こうした水は組成物の親油性構成成分中に完全に溶解できるような量の範囲内である。例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステル、及びダイマー酸エステルは全て特定の水保持能を有する。本発明は、エマルションである組成物を排除する。
本発明の親油性のパーソナルケア組成物は、リップスティック、リップグロス、ファンデーション、スキンクリーム、制汗剤、ヘアトリートメントクリーム、軟膏、及びその他のものといった種々の消費者製品形態をとることができる。本組成物は、リップスティック、リップグロス、ファンデーション、及びクリームといった化粧品組成物を作製するのに特に有用である。
本発明の組成物はさらに、組成物の残部を構成するために親油性構成成分をさらに含有していてもよい。こうした構成成分は、パーソナルケア製品について有用で、製品を特徴付けるいずれかのものであることができる。その他の親油性構成成分の非限定的な例としては、低粘度植物油類、その他の不揮発性油類、及びアクリルアルキルシリコーンコポリマー類が挙げられる。本発明の好ましい化粧品組成物を提供するために、固体ワックス、着色粉末、皮膚感触改善粉末、皮膚処理剤、UV吸収剤、及びその他の成分といった構成成分が含まれてもよい。本発明の極めて好ましい実施形態の1つは、リップスティックである。本リップスティック組成物は、組成物を固化するための固体ワックス、及び唇に色を与えるための着色粉末を含む。
本発明の態様の1つでは、親油性組成物は極性溶媒を実質的に含まない。極性溶媒とは、親水性液体溶媒、例えば水、並びに一価及び多価アルコール類を意味する。極性溶媒を実質的に含まない組成物を提供することによって、組成物はまた、極性溶媒を保持するために親油性連続相にて特定の構造を提供する必要がなくなる。故に、極性溶媒を実質的に含まない本組成物は良好な物理的安定性を有する。極めて好ましいリップスティック実施形態において、良好な物理的安定性とは滲出防止及び色安定性を意味する。さらに、極性溶媒を実質的に含まない本組成物は、極性溶媒がないにも拘わらず、良好な潤いを与える効果を有する。
本発明の別の態様では、親油性組成物は極性溶媒を含む。極性溶媒は、親油性組成物に組み込まれるべき水溶性皮膚処理剤を溶解するための溶媒として使用されてもよい。
本発明のさらに別の態様では、親油性組成物は界面活性剤を実質的に含まない。本明細書の界面活性剤は乳化剤を含む。界面活性剤を実質的に含まない組成物を提供することによって、組成物は皮膚又は頭皮に刺激を生じる危険性を低減する。
「実質的に含まない」とは、かかる構成成分を組成物中に積極的には含まないことを意味する。しかしながら、本発明は、別の構成成分の不純物又は副生成物としてごく微量のかかる構成成分を持ち得る構成成分の使用を排除しない。
本発明の親油性組成物は、当該技術分野において既知の一般に使用される設備及びプロセスを利用することによって好適に製造することができる。本発明の組成物は、固体構成成分を流動化するために必要に応じて熱を加えて、タンクにて構成成分を都合よく混合することによって製造されてもよい。感熱性構成成分は混合物を冷却した後に添加されてもよい。
低粘度植物油
本発明の組成物はさらに、約300mPa・s以下、好ましくは約200mPa・s以下の粘度を有する低粘度植物油を含んでいてもよい。本明細書で有用な低粘度の植物油類は、グリセリドエステル類及びその水素添加生成物を主に含む植物源から抽出されるいずれかのものである。相対的に低粘度を有するものが、親油性組成物全体に望ましい清々しい感触を与えるのに本明細書で特に有用である。本明細書で有用な低粘度植物油類の非限定例は:スイートアーモンド油、菜種油、ウイキョウ油、オリーブ油、オレンジ油、キャノーラ油、カミツレ花油、キュウリ油、ククイナッツ(aleurites moluccana)種子油、桂皮油、コーン油、ゴボウ(arctium lappa)種子油、ゴマの種子油、米糠油、胚芽米油、サザンカ(camellia kissi)種子油、ベニバナ種子油、シアバター油、ジュズダマ種子油、ペパーミント油、大豆油、茶種子油、ツバキ(camellia japonica)種子油、ロサ・カニーナ果実油、アプリコット核油、パーム核油、パーム油、ハイブリッドベニバナ種子油、ハイブリッドヒマワリ油、ピーナッツオイル、ヒマワリ種子油、ブドウの種油、ホホバ油、マカダミアナッツ(macadamia integrifolia nut)油、メドウフォーム種子油、ココヤシ油、ユーカリ油、ユーカリ・クロブラス(eucalyptus clobulus)葉油、ローズマリー葉油、マツヨイグサ油、その水素添加生成物、及びこれらの混合物である。本明細書で使用するのに好ましいのは、マカダミアナッツ(macadamia integrifolia nut)油、メドウフォーム種子油、オリーブ油、ロサ・カニーナ果実油、ヒマワリ種子油、ココヤシ油、スイートアーモンド油、シアバター油、及びこれらの混合物である。
特に好ましいリップスティック実施形態において、低粘度植物油は、組成物全体の重量に対して約5重量%〜約20重量%、好ましくは約10重量%〜約15重量%で含まれてもよい。
市販の低粘度植物油としては、フローラテック(Floratech)から入手可能な商標名フローラマック・ハワイアン・マカダミア(FLORAMAC HAWAIIAN MACADAMIA)のマカダミアナッツ(macadamia integrifolia nut)油、クローダ(Croda)から入手可能な商標名クロピュア(CROPURE)MDFのメドウフォーム種子油、クローダ(Croda)から入手可能な商標名クロピュア(CROPURE)OLのオリーブ油、ミツダ・トレーディング(Mitsuba Trading)から入手可能な商標名ホホバ油のホホバ油、及びNOF社(NOF Corporation)から入手可能な商標名ベニバナ種子油のベニバナ種子油が挙げられる。
その他の不揮発性油
本発明の組成物はさらに、パーソナル用途に適したその他の不揮発性油類を含んでいてもよい。不揮発性油は、組成物全体の重量に対して約1重量%〜約50重量%、好ましくは約5重量%〜約30重量%で含まれてもよい。
本明細書で有用な不揮発性油類は、例えば、トリデシルイソノナノエート、イソステアリルイソステアレート、イソセチルイソステアレート、イソプロピルイソステアレート、イソデシルイソノナノエート、セチルオクタノエート、イソノニルイソノナノエート、ジイソプロピルミリステート、イソセチルミリステート、イソトリデシルミリステート、イソプロピルミリステート、イソステアリルパルミテート、イソセチルパルミテート、イソデシルパルミテート、イソプロピルパルミテート、オクチルパルミテート、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、グリセリルトリ−2−エチルヘキサノエート、ジグリセリルセバケート、ネオペンチルグリコールジ(2−エチルヘキサノエート)、ジイソプロピルジメレート、トコフェロール、トコフェロールアセテート、ヒマシ油、カメ油、ミンク油、卵黄油、ヒマシ油、グリセロールトリオクタノエート(trioctanate)、グリセロールトリイソパルミテート、ポリグリセリル−2トリイソステアレート、トリメチロールプロパントリイソステレート、イソプロピルミリステート、グリセロールトリ−2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールテトラ−2−エチルヘキサノエート、ラノリン、液体ラノリン、液体パラフィン、スクアラン、ワセリン、シアバター、及びこれらの混合物である。市販の油類としては、例えばクローダ(Croda)から入手可能な商標名クローダモル(CRODAMOL)TNのトリデシルイソノナノエート、ニッシン・オイル・ミルズ(Nisshin Oil Mills, Ltd.)から入手可能なヘキサラン(HEXALAN)、エーザイ(Eisai)から入手可能なトコフェロールアセテート類、ニッシン・オイル・ミルズ(Nisshin Oil Mills,Ltd.)から入手可能な商標名コスモル(COSMOL)43Vのポリグリセリル−2トリイソステアレート、及びクローダ(Croda)から入手可能な商標名クロピュア(CROPURE)SBのシアバターが挙げられる。
本明細書において有用な不揮発性油類にはまた、次の構造(II)を有するポリアルキル又はポリアリールシロキサン類が包含される。
Figure 2009500392
式中、R93はアルキル又はアリール、pは約7〜約8,000の整数である。Z8はシリコーン鎖の末端をブロックする基を示す。シロキサン鎖(R93)上又はシロキサン鎖の末端Z8にて置換された前記アルキル又はアリール基は、結果として生じるシリコーンが室温で流体のままであり、分散性があり、皮膚に適用した時に刺激性がなく、毒性やその他の害もなく、前記組成物の他の構成成分と適合性があり、そして通常の使用及び保存条件下で化学的に安定している限り、いかなる構造をも有することができる。好適なZ8基としては、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、及びアリールオキシが挙げられる。ケイ素原子上の2つのR93基は、同一の基又は異なる基を表してもよい。好ましくは、2つのR93基は同一の基を表す。好適なR93基としては、メチル、エチル、プロピル、フェニル、メチルフェニル及びフェニルメチルが挙げられる。好ましいシリコーン化合物はポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、及びポリメチルフェニルシロキサンである。CTFA名称がジメチコンとしても知られるポリジメチルシロキサンは特に好ましい。これらのシリコーン化合物は、例えば、ビスカシル(登録商標)及びSF96シリーズでゼネラル・エレクトリック(General Electric Company)から、並びにダウ・コーニング(Dow Corning)200シリーズでダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能である。
ポリアルキルアリールシロキサン流体を使用することもでき、これらには、例えば、ポリメチルフェニルシロキサン類が包含される。CTFA名称がフェニルトリメチコンとしても知られるこうしたシロキサン類は、例えば、ゼネラル・エレクトリック(General Electric Company)からSF1075メチルフェニル液として、ダウ・コーニング(Dow Corning)から556コスメチック・グレード液、又は信越シリコーン(ShinEtsu Silicone)からシリコーンオイルKF−56として入手可能である。
本明細書において有用な不揮発性油はまた、種々の等級の鉱油類である。鉱油類は、石油から生成される炭化水素類の液体混合物である。適した炭化水素類の具体例としては、パラフィン油、鉱油、ドデカン、イソドデカン、ヘキサデカン、イソヘキサデカン、エイコセン、イソエイコセン、トリデカン、テトラデカン、ポリブテン、ポリイソブテン、及びそれらの混合物が挙げられる。
アクリルアルキルシリコーンコポリマー
本発明の組成物はさらに、約40℃以下の融点を有するアクリルアルキルシリコーンコポリマーを含んでいてもよい。本明細書で有用なアクリルアルキルシリコーンコポリマー類としては、(メタ)アクリル主鎖及びシロキサン側鎖のグラフトコポリマー類であるものが挙げられ、ここでこの(メタ)アクリル主鎖には16〜22個の炭素を有するそのアルキル鎖が結合している。アクリルアルキルシリコーンコポリマーは、組成物に平滑度を与えると考えられる。
アクリルアルキルシリコーンコポリマーは、組成物全体の重量に対して約0.5重量%〜約15重量%、好ましくは約1重量%〜約10重量%で含まれてもよい。
市販のアクリルアルキルシリコーンコポリマーとしては、信越シリコーン(ShinEtsu Silicone)から入手可能な商標名KP−561Pのアクリレート/ステアリルアクリレート/ジメチコンメタクリレートコポリマーが挙げられる。
固体ワックス
本発明の組成物はさらに、固体ワックスを含んでよい。固体のパーソナルケア組成物、例えば、リップスティック、固体ファンデーション及び制汗剤スティックなどを提供するために、固体ワックスが通常含まれる。固体ワックスの量は、所望の硬度及び強度を製品に与えるように調整される。特に好ましいリップスティック実施形態において、固体ワックスは、組成物全体の重量に対して約5重量%〜約20重量%、好ましくは約8重量%〜約15重量%で含まれる。
本明細書において有用な固体ワックス類は、パラフィンワックス、微晶性ワックス、オゾケライトワックス、セレシンワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ベヘン酸エイコサニル、ポリエチレンワックス及びこれらの混合物である。ワックスの混合物が好ましく使用される。
本明細書で有用な市販の固体ワックス類としては、セラリカ・ノダ(Cerarica Noda Co., Ltd.)から入手可能なキャンデリラワックスNC−1630、シュトラール・アンド・ピッシュ(Strahl & Pitsh)から入手可能なオゾケライトワックスSP−1021、Casケミカル(Cas Chemical)から入手可能なベヘン酸エイコサニル、ウィトコ・ケミカル(Witco Chemical)から入手可能な商標名マルチワックス(MULTIWAX)180−Mイエローの微晶性ワックス、及びニュー・フェース・テクノロジー(New Phase Technology)から入手可能な商標名パフォーマレン(PERFORMALENE)PLのポリエチレンワックスが挙げられる。
着色粉末
本発明の組成物はさらに、着色粉末を含んでよい。本明細書にて、着色粉末としては、白色又はほぼ透明なものが挙げられる。好ましい化粧品組成物を提供するために、着色粉末構成成分は、組成物全体の重量に対して約1重量%〜約50重量%、好ましくは約2重量%〜約45重量%で含まれる。粉末の量及び種類は、製品の所望の特性、例えば陰影、適用範囲、UV保護効果、及び種々の肌触りに応じて選択される。
本明細書で有用な材料は、粘土鉱物粉末、例えばタルク、雲母、絹雲母、シリカ、ケイ酸マグネシウム、合成フッ素金雲母、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ベントナイト及びモンモリロナイト(montomorillonite);パール顔料、例えばアルミナ、硫酸バリウム、第二リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、超微粒子状酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、ヒドロキシアパタイト、酸化鉄、チタン酸鉄(iron titate)、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、酸化クロム、水酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト、酸化チタン被覆雲母;有機粉末、例えばポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、メチルメタクリレート(metharylate)樹脂、セルロース、12−ナイロン、6−ナイロン、スチレン−アクリル酸コポリマー類、ポリプロピレン、塩化ビニルポリマー、テトラフルオロエチレンポリマー、窒化ホウ素、鱗グアニン、レーキタールカラー染料、及びレーキ天然カラー染料である。
特定の割合で球状粉末を使用できる。好ましいファンデーション実施形態において、材料は粉末の油吸収能によって選択されてもよい。
疎水処理された粉末も使用できる。こうした疎水処理された粉末は、上記のようなベース材料を、例えばメチコン、ジメチコン及びペルフルオロアルキルシランなどのシリコーン;ステアリン酸などの脂肪族材料;ジミリスチン酸アルミニウムなどの金属石鹸;水素添加タローグルタミン酸アルミニウム、水素添加レシチン、ラウロイルリシン、ペルフルオロアルキルホスフェートのアルミニウム塩、並びにこれらの混合物を含む疎水性処理剤で処理することによって製造される。
極性溶媒
特定の実施形態において、本発明の組成物はさらに極性溶媒を含んでいてもよい。極性溶媒は皮膚に潤いを与える利益を提供する。極性溶媒はまた、親油性キャリアベースには相溶性でない水溶性皮膚処理剤を組み込むための溶媒としても作用する。
化粧品組成物を提供するために、極性溶媒は、含まれる場合、組成物全体の重量に対して約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜約8重量%で含まれる。
本明細書で有用な極性溶媒としては、水、多価アルコール類、例えばグリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、プロパンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、ソルビトール、及び周囲温度にて液体形態のその他の糖類が挙げられる。本明細書で有用なものはまた、水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー類、例えばポリエチレングリコールである。
本明細書の市販の極性溶媒としては、旭電化(Asahi Denka)から入手可能なグリセリン、イノレックス(Inolex)から入手可能な商標名レキソール(LEXOL)PG−865/855のプロピレングリコール、BASFから入手可能な1,2−プロピレングリコールUSP、ダイセル化学工業(Daisel Kagaku Kogyo)から入手可能な1,3−ブチレングリコール、BASFから入手可能な商標名が同じジプロピレングリコール、ソルベイ(Solvay)GmbHから入手可能な商標名ジグリセロールのジグリセリンが挙げられる。
水溶性皮膚処理剤
本発明の組成物はさらに、上記極性溶媒に可溶な量で水溶性皮膚処理剤を、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約1重量%〜約5重量%で含んでいてもよい。
本明細書で有用な水溶性皮膚処理剤としては、ナイアシンアミド、パンテノール、細菌培養培地、アラントイン、乳酸ナトリウム、PCAソーダ、アミノ酸類、尿素、ヒアルロン酸ナトリウム、硫酸コンドロイチン、コラーゲン、エラスチン、ペクチン、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、トレハロース、月下香糖、キチン誘導体、キトサン誘導体、及びこれらの混合物が挙げられる。
市販の水溶性皮膚処理剤としては、ロッシュ(Roche)のナイアシンアミド及びパンテノール、アクティブ・オーガニクス(Active Organics)から入手可能な商標名アクチモイスト(ACTIMOIST)のヒアルロン酸ナトリウム、インテルガン(Intergen)から入手可能なアビアン(AVIAN)ヒアルロン酸ナトリウムシリーズ、及び一丸ファルコス(Ichimaru Pharcos)から入手可能なヒアルロン酸Naが挙げられる。
追加の構成成分
本発明の組成物は他の追加的な構成成分を含んでもよく、それは最終的な製品の所望の特性によって当業者により選択されてもよく、それは組成物をより美容的又は審美的に許容可能なものにしたり、付加的な使用による利益を組成物に提供するのに好適なものである。こうした追加構成成分は、一般に組成物の約5重量%以下の濃度でそれぞれ使用される。
本発明の組成物はさらに、通常シリコーンガムと呼ばれる不揮発性分散シリコーンを含有してもよい。本明細書で使用する時、「シリコーンガム」という用語は、25℃で1,000,000mPa・sより大きいか又はこれに等しい粘度を有するポリオルガノシロキサン物質を意味する。シリコーンガム類は、長期持続性効果のような改善された耐用性を提供すると考えられる。「シリコーンガム類」は、通常、約200,000を超える、一般に約200,000〜約1,000,000の質量分子量を有する。特定の例としては、ポリジメチルシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサン メチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン ジフェニルシロキサン メチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。市販のシリコーンガム類は、ゼネラル・エレクトリック・シリコーン・ラバー(General Electric Silicone Rubber)製品データシートにて、SE30、SE33、SE54及びSE76として記載されている。
本発明の組成物はさらに、高度に架橋したポリマーシロキサン系であるシリコーン樹脂を含有していてもよい。シリコーン樹脂は、皮膚に対して展延性を向上させ、感触を改善すると考えられている。架橋は、一官能性若しくは二官能性又はその両方のシラン類と三官能性及び四官能性シラン類を、シリコーン樹脂の製造中に組み込むことにより導入される。当該分野においてよく理解されているように、シリコーン樹脂を生成するために必要とされる架橋度は、シリコーン樹脂に組み込まれる特定のシラン単位によって異なる。一般に、十分な量の三官能性及び四官能性シロキサンモノマー単位を有しており、したがって、十分な量の架橋を有しており、その結果、乾燥すると堅いか、又は硬い被膜になるシリコーン物質が、シリコーン樹脂であると見なされる。酸素原子とケイ素原子との比は、特定のシリコーン物質における架橋のレベルを示す。ケイ素原子1個につき少なくとも約1.1個の酸素原子を有するシリコーン物質は、一般に本明細書のシリコーン樹脂となる。好ましくは、酸素:ケイ素原子の比は少なくとも約1.2:1.0である。シリコーン樹脂の製造に用いられるシラン類としては、モノメチル、ジメチル、トリメチル、モノフェニル、ジフェニル、メチルフェニル、モノビニル、及びメチルビニルクロロシラン類、及びテトラクロロシラン類が挙げられ、メチル置換シラン類が最も一般に利用される。好ましいのは、全てダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能な、商標名トレフィル(Trefil)E−505C、トレフィル(Trefil)E−506C、及び9506パウダーの架橋シリコーン粉末、商標名BY29−119及びBY29−122のシリコーンエラストマー粉末の懸濁液、並びに商標名SH5500、SC5570、及びSM5571を有するシリコーン化合物エマルションである。
その他の有用なシリコーン樹脂は、例えばCTFAの呼称がポリメチルシルセスキオキサンである物質などのシリコーン樹脂粉末であり、トスパール(Tospearl)(商標)として東芝シリコーンズ(Toshiba Silicones)より市販されている。
シリコーン物質、特にシリコーン樹脂は、「MDTQ」命名法として当業者に周知である省略命名法のシステムに従って便利に同定できる。このシステムでは、シリコーンは、そのシリコーンを構成する種々のシロキサンモノマー単位の存在により記載される。簡潔に、記号Mは一官能性単位(CH33SiO0.5を示し、Dは二官能性単位(CH32SiOを示し、Tは三官能性単位(CH3)SiO1.5を示し、並びにQは4官能性単位SiO2を示す。単位記号のダッシュ記号、例えばM’、D’、T’、及びQ’は、メチル以外の他の置換基を示し、その都度特定しなければならない。典型的な代替置換基としてはビニル、フェニル、アミノ、ヒドロキシルなどの基が挙げられる。種々の単位のモル比は、シリコーンにおける各種の単位の総数若しくはその平均を示す記号の下付き文字か又は分子量と組み合わせて具体的に示された比として、MDTQシステムに基づくシリコーン物質の記載を完了させる。シリコーン樹脂内のD、D’、M、及び/又はM’に対する、T、Q、T’、及び/又はQ’の相対モル量がより高いことは、架橋の程度がより高いことを示している。しかし、前に議論したように、架橋の全体的なレベルはまた、酸素とケイ素の比によって示すことができる。
本明細書で使用される好ましいシリコーン樹脂は、MQ、MT、MTQ、MQ、及びMDTQ樹脂である。このように、好ましいシリコーン置換基はメチルである。特に好ましいのはMQ樹脂であり、ここでM:Q比は約0.5:1.0〜約1.5:1.0であり、樹脂の平均分子量は約1000〜約10,000である。市販のMQ樹脂は、例えばダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能な商標名BY11−018のトリメチルシロキシシリケートである。
本発明の組成物はさらに、水溶性ポリマーを含有してもよい。水溶性ポリマー類は長期持続性効果を与えると考えられる。有用な水溶性ポリマー類としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、寒天、プレラン(pulleran)、ベントナイト、及びこれらの混合物が挙げられる。市販の水溶性ポリマー類としては、B.F.グッドリッチ社(B. F. Goodrich Company)から入手可能なカーボポール(Carbopol)シリーズ、及びG.A.F.ケミカルズ(G.A.F. Chemicals)から入手可能なPVP K−30が挙げられる。
本発明の組成物はさらに、組成物の増粘剤として機能する油膨潤性粘土材料を含有していてもよい。本明細書において有用な油膨潤性粘土材料としては、油と相溶性となるように変性されたヘクトライト、ベントナイト、モンモリロナイト、及びベントン粘土が挙げられる。好ましくは、変性はアンモニウム化合物による四級化である。好ましい油膨潤性粘土材料としては、四級アンモニウム変性ヘクトライトが挙げられる。市販の油膨潤性粘土材料としては、レオックス(Rheox. Inc.)から入手可能な商標名ベントン(Bentone)38CG ORのベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライトが挙げられる。
本発明の組成物に配合できるその他の構成成分は、オクチルパルミテート、トリベヘニン、ソルビタンイソステアレート、及びパルミトイルオリゴペプチドを含有する、セデルマ(Sederma)から入手可能な商標名マキシ−リップ(MAXI-LIP)の皮膚軟化剤混合物、防腐剤、例えばベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、イミダゾリジニル尿素(area)など、並びにEDTA及びその塩類、香料、紫外線及び赤外線遮蔽及び吸収剤、例えばエチルヘキシルメトキシシンナメートなどである。
次の実施例は、本発明の範囲内の好ましい実施形態について更に記載し、実施するものである。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく本発明の多くの変形形態が可能であるので、これらの実施例は、単に例証を目的として与えるものにすぎず、本発明を制限するものとして解釈すべきではない。
実施例1〜5
次の化粧品組成物は、本明細書に記載される調製方法を用いて次の構成成分により形成される。
Figure 2009500392
構成成分の定義
*1 シアバター:クローダ(Croda)から入手可能なクロピュア(CROPURE)SB
*2 アクリレート/ステアリルアクリレート/ジメチコンメタクリレートコポリマー:信越シリコーン(ShinEtsu Silicone)から入手可能なKP−561P
*3 オクチルパルミテート、トリベヘニン、ソルビタンイソステアレート、及びパルミトイルオリゴペプチドの皮膚軟化剤混合物;セデルマ(Sederma)から入手可能なマキシ−リップ(MAXI-LIP)
*4 フェニルトリメチコン:信越シリコーン(Shinetsu Silicone)から入手可能なシリコーンオイルKF−56。
*5 フィトステリル/オクチルドデシルラウロイルグルタメート:味の素(Ajinomoto Ltd.)から入手可能なエルデュー(ELDEW)PS−203
*6 コレステリル/オクチルドデシルラウロイルグルタメート:味の素(Ajinomoto Ltd.)から入手可能なエルデュー(ELDEW)CL202
*7 フィトステロールイソステアリルダイマージリノレート:日本ファインケミカル(Nippon Fine Chemical)から入手可能なラスプラン(LUSPLAN) PI−DA
*8 ダイマージリノレイル水素添加ロジンエート:日本ファインケミカル(Nippon Fine Chemical)から入手可能なラスプラン(LUSPLAN)DD−DHR。
*9 ダイマージリノレイルダイマージリノレート:日本ファインケミカル(Nippon Fine Chemical)から入手可能なラスプラン(LUSPLAN)DD−DA5又はラスプラン(LUSPLAN)DD−DA7。
*10 マカダミアナッツ(Macadamia Integrifolia Nut)油:フローラテック(FLORATECH)から入手可能なフローラマック・ハワイアン・マカダミア(FLORAMAC HAWAIIAN MACADAMIA)
*11 リムナス・アルバ(Limnathes Alba)(メドウフォーム)種子油:クローダ(Croda)から入手可能なクロピュア(CROPURE)MDF
*12 オゾケライトワックス:シュトラール・アンド・ピッシュ(Strahl & Pitsh)から入手可能なオゾケライトワックスSP−1021
*13 微晶性ワックス:ウィトコ・ケミカル(Witco Chemical)から入手可能なマルチワックス(Multiwax)180−Mイエロー
*14 キャンデリラワックス:セラリカ・ノダ(Cerarica Noda Co., Ltd.)から入手可能なキャンデリラワックスNC−1630
*15 ポリエチレンワックス:ニュー・フェース・テクノロジー(New Phase Technology)から入手可能なパフォーマレン(PERFORMALENE)PL
*16 ポリグリセリル−2トリイソステアレート:ニッシン・オイル・ミルズ(Nisshin Oil Mills, Ltd.)から入手可能なコスモル(COSMOL)43V
*17 ポリグリセリル−10ノナイソステアレート:サカモト薬品工業(Sakamoto Pharmaceuticals)から入手可能なS−フェイス(FACE)IS−1009P
調製方法
実施例1から5の化粧品組成物は次のように好適に調製される。まず構成成分番号1〜18の混合物を、密閉タンク中で95℃にてプロペラミキサを用いて加熱分散させる。全ての構成成分を融解した後、混合物を85℃まで冷却する。その後、構成成分番号19を添加し、混合物を85℃で分散させる。最後に、分散液を気密容器に満たし、室温まで冷却させる。
実施例1から3はリップスティックを提供し、実施例4はリップグロスを提供し、実施例5はファンデーションを提供する。前述の実施例によって示されるこれらの実施形態は多くの利点を有する。例えば、化粧品組成物は、唇又は皮膚の質感を改善するとともに、唇又は皮膚に潤いも与え、使用時に清々しい感触を与え、且つ良好な物理的安定性も有する。
本発明の「発明を実施するための最良の形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲については、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
本発明の特定の実施形態について例示及び説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、その他の様々な変更及び修正が可能なことが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

Claims (7)

  1. (a)2〜15単位のポリグリセリン及びそこに結合した少なくとも5個の脂肪酸残基を有し、前記脂肪酸残基が18〜24個の炭素を有する、約5重量%〜約50重量%のポリグリセリン脂肪酸エステル、
    (b)式(I):
    XOC(O)−(CH2)n−CH(NHCOR)−C(O)OY (I)
    (式中、X及びYの一方は、フィトステロール、コレステロール、ラノステロール、スチグマステロール、その水素化物、及びその誘導体から成る群から選択されるステロールのエステル残基であり、他方は、H、8〜30個の炭素を有するアルキル又はアルケニル、及び12〜38個の炭素を有する一価固体アルコールのエステル残基から選択され、CORは8〜22個の炭素を有する長鎖アシル基であり、nは1又は2の整数である)を有し、及び少なくとも400%の水保持能を有し、及び25℃で液体である、約5重量%〜約50重量%のステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステル、並びに
    (c)約5重量%〜約50重量%のダイマー酸エステル
    を含む親油性パーソナルケア組成物。
  2. 前記ダイマー酸エステルが、少なくとも240%の水保持能を有し、及び25℃で液体である、請求項1に記載の親油性パーソナルケア組成物。
  3. 前記組成物が極性溶媒を実質的に含まない、請求項1に記載の親油性パーソナルケア組成物。
  4. 前記組成物が界面活性剤を実質的に含まない、請求項1に記載の親油性パーソナルケア組成物。
  5. リップスティックとして使用するための請求項1に記載の親油性パーソナルケア組成物であって、前記リップスティックが、
    (a)約5重量%〜約30重量%の前記ポリグリセリン脂肪酸エステル、
    (b)約5重量%〜約25重量%の前記ステロールのN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステル、及び
    (c)約5重量%〜約25重量%の前記ダイマー酸エステル
    を含む親油性パーソナルケア組成物。
  6. 固体ワックスをさらに含む、請求項5に記載のリップスティック組成物。
  7. 着色粉末をさらに含む、請求項5に記載のリップスティック組成物。
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