≪ゲームシステムの説明≫
図面を参照して、本発明が適用されるゲームシステム6について説明する。
図1は、ゲームシステム6を説明するための外観図である。以下、据置型ゲーム装置を一例にして、本発明のゲームシステム6について説明する。
図1において、ゲームシステム6は、スピーカ9aおよびディスプレイ9bを備えた家庭用テレビジョン受像機等のモニタ装置9に、接続コードを介して接続される据置型ゲーム装置(以下、単にゲーム装置と記載する)10および当該ゲーム装置10に操作情報を与えるコントローラ7によって構成される。ゲーム装置10には、交換可能な記憶媒体の一例である光ディスク4がセットされるとともに、ゲームのセーブデータ等を不揮発的に記憶する着脱自在のメモリカード5が必要に応じて装着される。ゲーム装置10には、ゲームの主電源である電源ON/OFFスイッチ、光ディスク4の着脱を行うイジェクトスイッチが設けられている。
コントローラ7は、遊戯者によって操作され、その操作内容を示す操作信号をゲーム装置10に対して送信する装置である。ゲーム装置10は、コントローラ7から送信されてくる操作信号に応じてゲームを開始・終了させ、ゲームを進行させる等の制御を行う。コントローラ7とゲーム装置10との通信は、無線で行われる。通信方式としては、たとえばBluetooth(ブルートゥース)(登録商標)の方式が用いられる。この通信のための通信ユニットとしては、コントローラ7は通信部75(図4参照)を備え、ゲーム装置10は受信ユニット36a(図2参照)を備えている。なお、1台のゲーム装置10に対して1台〜4台のコントローラ7を無線接続することが可能である。すなわち、ゲーム装置10は、4台までの異なるコントローラ7から送られてくる操作信号をそれぞれ識別して受信する機能を備えている。
なお、モニタ装置9の左右上面には、コントローラ7に対してモニタ装置9の位置を知らせるための発光部8L,Rが取り付けられている。発光部8L,Rは、それぞれ赤外線LEDを内蔵しており、ゲーム装置10の動作中は赤外線で発光する。
次に、図2のブロック図を参照して、ゲーム装置10の機能的構成について説明する。図2において、ゲーム装置10は、各種プログラムを実行する例えばリスク(RISC)CPU(Central Processing Unit)30を備える。CPU30は、図示しないブートROMに記憶された起動プログラムを実行し、メインメモリ33等のメモリの初期化等を行った後、光ディスク4に記憶されているゲームプログラムを実行し、そのゲームプログラムに応じたゲーム処理等を行うものである。CPU30には、メモリコントローラ31を介して、GPU(Graphics Processing Unit)32、メインメモリ33、DSP(Digital Signal Processor)34、およびARAM(Audio RAM)35が接続される。また、メモリコントローラ31には、所定のバス42を介して、コントローラI/F(インターフェース)36、ビデオI/F37、外部メモリI/F38、オーディオI/F39、およびディスクI/F41が接続され、それぞれ受信ユニット36a、モニタ装置9、外部メモリカード5、スピーカ9a、およびディスクドライブ40が接続されている。
GPU32は、CPU30の命令に基づいて画像処理を行うものであり、例えば、3Dグラフィックスの表示に必要な計算処理を行う半導体チップで構成される。GPU32は、図示しない画像処理専用のメモリやメインメモリ33の一部の記憶領域を用いて三次元の仮想空間(ゲーム空間)の各コマの画像(公知の透視投影法による二次元画像)を生成し、この画像にカーソル等の画像を合成する等して生成したゲーム画像をメモリコントローラ31およびビデオI/F37を介してモニタ装置9(ディスプレイ9b)に出力する。
メインメモリ33は、CPU30で使用される記憶領域であって、光ディスク4から読み出されたゲームプログラムや各種データ等を適宜記憶する。
DSP34は、ゲームプログラム実行時にCPU30において生成されるサウンドデータ等を処理するものであり、そのサウンドデータ等を記憶するためのARAM35が接続される。ARAM35は、DSP34が所定の処理(例えば、先読みしておいたゲームプログラムやサウンドデータの記憶)を行う際に用いられる。DSP34は、ARAM35に記憶されたサウンドデータを読み出し、メモリコントローラ31およびオーディオI/F39を介してモニタ装置9に備えるスピーカ9aに出力させる。
メモリコントローラ31は、データ転送を統括的に制御するものであり、上述した各種I/Fが接続される。受信ユニット36aは、コントローラI/F36を介してメモリコントローラ31に接続される。上述したように受信ユニット36aは、コントローラ7からの送信データを受信し、コントローラI/F36およびメモリコントローラ31を介して当該送信データをCPU30へ出力する。ビデオI/F37には、モニタ装置9が接続される。外部メモリI/F38には、外部メモリカード5が接続され、その外部メモリカード5に設けられたバックアップメモリ等とアクセス可能となる。
オーディオI/F39にはモニタ装置9に内蔵されるスピーカ9aが接続され、DSP34がARAM35から読み出したサウンドデータやディスクドライブ40から直接出力されるサウンドデータをスピーカ9aから出力可能に接続される。ディスクI/F41には、ディスクドライブ40が接続される。ディスクドライブ40は、所定の読み出し位置に配置された光ディスク4に記憶されたデータを読み出し、ゲーム装置10のバス42やオーディオI/F39に出力する。
次に、図3を参照して、コントローラ7について説明する。
コントローラ7は、例えばプラスチック成型によって形成されたハウジング71を有している。ハウジング71は、その前後方向を長手方向とした略直方体形状を有しており、全体として大人や子供の片手で把持可能な大きさである。
ハウジング71上面の中央前面側に、十字キー72cが設けられる。この十字キー72cは、十字型の4方向プッシュスイッチであり、矢印で示す4つの方向(前後左右)に対応する操作部分が十字の突出片にそれぞれ90°間隔で配置される。遊戯者によって十字キー72cのいずれかの方向の操作部が押下されると、その方向を示す操作信号が、コントローラ7からゲーム装置10に送信される。遊戯者が十字キー72cを操作することにより、例えば、ゲーム空間に登場するキャラクタの移動方向を指示したり、カーソルの移動方向を指示したりすることができる。
ハウジング71上面の十字キー72cより後側には、多数のボタンスイッチが設けられており、各ボタンがオンされると、対応する操作信号がコントローラ7からゲーム装置10へ送信される。これらのボタンスイッチのうち、最も前方(十字キー72c寄り)に設けられているものが、Aボタン72aである。
一方、ハウジング71下面には、凹部が形成されている。ハウジング71下面の凹部は、遊戯者がハウジング71を把持したとき、この遊戯者の人差し指や中指が位置するような位置に形成される。そして、上記凹部の後面側傾斜面には、ボタンスイッチ72bが設けられる。このボタンスイッチ72bは、Bボタンとして機能する操作部である。
これらAボタン72a、Bボタン72bは、ゲームプログラムにおいて、遊戯者がゲームに対する主要な操作を行うボタンスイッチとして設定される。
なお、ハウジング71上面の十字キー72cより前面側に設けられているボタンスイッチ72hは、遠隔からゲーム装置10本体の電源をオン/オフする電源スイッチである。
また、ハウジング71前面には、コントローラ7前方の画像を撮像するための撮像素子743(図4参照)が設けられている。撮像素子743は、撮像情報演算部74(図4参照)の一部を構成している。撮像素子743は、コントローラ7がモニタ装置9に向けて支持されているとき、モニタ装置9の上面に設けられた発光部8L,Rを撮像する。撮像情報演算部74は、撮像素子743における発光部8L,Rの撮像位置によってコントローラ7の向きを検出する。
次に、図4のブロック図を参照して、コントローラ7の内部構成について説明する。
図4において、コントローラ7は、上述した操作部72および撮像情報演算部74の他に、その内部に通信部75、加速度センサ701およびバイブレータ704を備えている。
撮像情報演算部74は、赤外線フィルタ741、レンズ742、撮像素子743、および画像処理回路744を含んでいる。赤外線フィルタ741は、コアユニット70の前方から入射する光から赤外線のみを通過させる。レンズ742は、赤外線フィルタ741を透過した赤外線を集光して撮像素子743へ出射する。撮像素子743は、例えばCMOSセンサのような固体撮像素子であり、レンズ742が集光した赤外線を撮像する。したがって、撮像素子743は、赤外線フィルタ741を通過した赤外線だけを撮像して画像データを生成する。撮像素子743で生成された画像データは、画像処理回路744で処理される。具体的には、画像処理回路744は、撮像素子743から得られた画像データを処理して高輝度部分、すなわち発光部8L,Rからの光を検出し、それらの位置座標を示す座標データを通信部75へ出力する。
加速度センサ701は、コントローラ7の上下方向、左右方向および前後方向の3軸でそれぞれ加速度を検知する加速度センサである。なお、加速度センサ701は、必要な操作信号の種類によっては、上下方向、左右方向の2軸でそれぞれ加速度を検出する加速度センサが用いられてもかまわない。加速度センサ701が検知した加速度を示すデータは、通信部75へ出力される。なお、加速度センサ701は、典型的には静電容量式の加速度センサが用いられるが、他の方式の加速度センサやジャイロセンサを用いてもかまわない。
通信部75は、マイクロコンピュータ(Micro Computer:マイコン)751、メモリ752、無線モジュール753、およびアンテナ754を含んでいる。マイコン751は、処理の際にメモリ752を記憶領域として用いながら、送信データを無線送信する無線モジュール753を制御する。
操作部72からの操作信号(キーデータ)、加速度センサ701からの加速度信号(加速度データ)、および撮像情報演算部74からの座標データは、マイコン751に出力される。マイコン751は、入力した各データ(キーデータ、加速度データ、座標データ)を受信ユニット36aへ送信する送信データとして一時的にメモリ752に格納する。
ここで、通信部75から受信ユニット36aへの無線送信は、所定の周期毎に行われるが、ゲームの処理は1/60を単位として行われることが一般的であるので、それよりも短い周期で送信を行うことが必要となる。具体的には、ゲームの処理単位は16.7ms(1/60秒)であり、Bluetooth(ブルートゥース;登録商標)で構成される通信部75の送信間隔は5msである。マイコン751は、受信ユニット36aへの送信タイミングが到来すると、メモリ752に格納されている送信データを一連の操作情報として出力し、無線モジュール753へ出力する。そして、無線モジュール753は、例えばBluetooth(ブルートゥース;登録商標)の技術を用いて、所定周波数の搬送波を用いて操作情報をその電波信号としてアンテナ754から放射する。
バイブレータ704は、例えば振動モータ又はソレノイド等が考えられる。バイブレータ704が作動することによってコアユニット70に振動が発生するので、それを把持している遊戯者の手にその振動が伝達され、いわゆる振動対応ゲームが実現できる。
≪ゲームプログラムの説明≫
次にこのゲーム装置で実行されるゲームプログラムについて説明する。このゲームプログラムは、いわゆるハンティングアクションゲームであり、遊戯者が操作するプレイヤキャラクタが村に住みついてハンターとなり、村で依頼を受けたモンスターの討伐・捕獲やアイテムの運搬・採取等の様々なミッション(クエスト)に挑むゲームである。
このゲームでは、通常のアクションゲームと異なり、プレイヤキャラクタが村の住人となって生活し、生活にまつわる種々の活動(食事、釣り等)をしながら、村人から依頼された狩猟等のクエストを行う。クエストをクリアすると、村人から報酬(資源)を受け取ることができる。クエストをクリアするためには薬草やキノコなどのアイテムを入手して体力回復や武器の強化を行うことが必要である。アイテムの中には、クエスト中での採取によってのみ入手可能なものがあるが、村の農場を利用すれば、クエストに向かうことなくこれらのアイテムを増やすことができる。すなわち、プレイヤキャラクタはクエスト中に採取したアイテムを村に持ち帰り、村の農場で栽培(複製)して増やし、収穫することができる。
図5は、ハンティングアクションゲームのゲーム空間を説明する図である。遊戯者が操作するプレイヤキャラクタ1は普段は村11で生活し、農場12にアイテムの栽培を依頼したり、栽培されたアイテムを収穫する。農場12では、ノンプレイヤキャラクタである管理人キャラクタ2と複数の耕作者キャラクタ(生産者キャラクタ)3a、3b等が活動している。なお、耕作者キャラクタの数は二匹に限定されない。管理人キャラクタ2は、プレイヤキャラクタ1から栽培の依頼を受けると、耕作者キャラクタ3a、3b等に栽培の指示を出し、耕作者キャラクタ3a、3b等は、栽培の依頼内容の通りにアイテムを栽培する。プレイヤキャラクタ1は村11でクエストの依頼を受けると、フィールド(ステージ)13aや13bでモンスターの狩猟等のクエストを行う。プレイヤキャラクタ1は、クエストを実行するためにフィールド13へ出掛けたとき、そのフィールドに存在する各種のアイテムを採取することができる。採取したアイテムはプレイヤキャラクタの所持品リストに加えられ、いつでも使用できるようになる。
図6は、ゲーム空間内に生成された農場12を説明する図であり、図6(A)は、ゲーム開始時の最小規模の農場12の説明図、図6(B)は、ゲームの進行により最大規模に拡張された農場12の説明図である。農場12の管理人キャラクタ2は老人の外観をしており、耕作者キャラクタ3(3a、3b、3c)は猫の外観をしている。プレイヤキャラクタ1は、農場12において、管理人キャラクタ2にアイテムと資源(お金)を渡してアイテムの栽培を依頼する。栽培が完了すると、栽培結果物(栽培アイテム)は栽培1回ごとに、アイテムを溜めておくことができる仮想のゲーム空間上の箱(収穫BOX)に入れられる。その後、プレイヤキャラクタ1は農場12へ行って、その栽培結果物(栽培アイテム)を収穫BOXからプレイヤキャラクタ1の所持品リストに追加する(収穫する)ことができる。
管理人キャラクタ2は、耕作者キャラクタ3にこのアイテムの栽培を行わせる。アイテムの栽培はゲームにおける1昼夜で完了する。1昼夜は、プレイヤキャラクタ1がクエストをクリアするためにフィールドへ出掛け、村に戻ってきたとき、ゲーム空間内で経過している時間である。したがって、プレイヤキャラクタ1が、1つのクエストをクリアして村に戻ってきたとき、農場12におけるアイテムの栽培が終了しており、その栽培結果物(栽培アイテム)を収穫することができる。なお、プレイヤキャラクタ1がクエストを達成することができなかった場合でも、5分以上のフィールド等の村の外へ外出していたときは、ゲーム空間内では1昼夜が経過し、栽培結果物(栽培アイテム)の収穫が可能になる。5分以内の村外への外出を1回として処理しないのは、アイテムの栽培のみが目的で、5分以内の短時間で村へ戻り、回数を稼ぐような行為を排除するためである。
このように、プレイヤキャラクタ1が農場12にアイテムの栽培を依頼したのち1つのクエストをクリアすると、その栽培は完了するが、複数回の栽培を一括して依頼することも可能である。この場合、1回の依頼ののち、プレイヤキャラクタ1は複数回のクエスト(または外出)に出掛けるが、村に戻ってくる毎に毎回栽培結果物(栽培アイテム)を収穫するか、また後でまとめて栽培結果物(栽培アイテム)を収穫するかは自由に選択することができる。連続栽培が可能な回数は、農場施設の拡張のレベル(度合い)で異なる。
農場施設は、プレイヤキャラクタ1がフィールド13で農場用のアイテムを採取する、または、ゲーム空間に現れる交易船からアイテムを購入することによって拡張する(レベルを上げる)ことができる。農場施設が拡張されると、同時に栽培できるアイテム数が増加するとともに、連続して栽培できる回数も増加する。最大連続栽培回数は、例えば、最初は3回まで、次は5回まで、さらに10回まで、というように施設の拡張のレベルが上がるごとに増加する。
図6(A)は、初期設定時の最小規模の農場12であるため、農場施設が畑21とキノコ箱22しかなく、それぞれの施設の規模レベルも低い。畑21のうねの数が少なく、キノコ箱22の大きさも小さい。一方、図6(B)は、全施設の規模レベルが最大であるため、(A)に比べて農場施設にハチミツ箱23と虫箱24が増えており、畑21のうねの数も多く、キノコ箱22の大きさが大きい。このように、施設の規模レベルが上がると、その機能の向上とともにゲーム画面に表される画像も変化する。
耕作者キャラクタ3の数は、プレイヤキャラクタ1がフィールドで所定のアイテムを取得する、および、クエストをクリアしていくことにより増加する。耕作者キャラクタ3(3a、3b、3c)は、同時に1種類のアイテムの栽培しか行うことができない。すなわち、プレイヤキャラクタ1は、1匹の耕作者キャラクタ3に対して同時に複数種類のアイテムの栽培を依頼することができないため、耕作者キャラクタ3の数が少ない場合には、農場12で多種類のアイテムを並行して栽培することができない。そこで、耕作者キャラクタ3の数を増やすことによって、同時に栽培するアイテムの種類を増やすことができる。また、同じアイテムを複数の耕作者キャラクタ3(3a、3b、3c)に並行して栽培させることにより、収穫量を増やすことができる。図6(A)に示す農場12は、初期設定時の小規模なものであるため、耕作者キャラクタ3は、1匹(3a)である。一方、図6(B)に示す農場12は、ゲームが進行したのちの大規模なものであるため、耕作者キャラクタ3は3匹(3a、3b、3c)存在する。この3匹の耕作者キャラクタ3に複数回の栽培を依頼することにより、多くの収穫量を得ることができるとともに、各耕作者キャラクタ3a、3b、3cに同じアイテムを栽培させたり、それぞれ異なるアイテムを栽培させたりすることにより、さまざまなバリエーションの栽培を行わせることができる。
また、フィールド13には、薬草やキノコなどのアイテムの栽培時に肥料として使用できるアイテムも存在している。プレイヤキャラクタ1は、フィールド13で肥料になるアイテムを採取し、栽培を依頼するときに管理人キャラクタ2にこのアイテムを肥料として渡すことにより、収穫量を増やすことができる。なお、肥料はゲーム空間内に現れる交易船から購入することもできる。
このようなゲームを実行するゲームプログラムを上述したゲーム装置に読み込ませることにより、図7(A)に示すようなゲームシステムを機能的に実現することができる。ゲームシステムは、操作検出部50、ゲーム進行制御部51、描画処理部58からなっている。ゲーム進行制御部51は、プレイヤキャラクタ制御部52、ノンプレイヤキャラクタ制御部53、ゲーム空間制御部56を含んでいる。また、ノンプレイヤキャラクタ制御部53は、管理人キャラクタ2を制御する管理人キャラクタ制御部54および複数の耕作者キャラクタ3を制御する耕作者キャラクタ制御部55を含んでいる。さらに、ゲーム空間制御部56は、管理人キャラクタ2、耕作者キャラクタ3等が活動する農場を制御する農場制御部57を含んでいる。
操作検出部50は、CPU30、GPU32等のデータ処理部およびコントローラ7を含み、遊戯者の各種操作を検出して、ゲーム進行制御部51に伝達する。ゲーム進行制御部51は、CPU30、GPU32等のデータ処理部を含み、仮想のゲーム空間やキャラクタを生成するとともに、遊戯者の操作や時間の経過等に応じて、上述のゲーム空間を変化させたりキャラクタを活動させたりする等の処理を行ってゲームを進行させる。
プレイヤキャラクタ制御部52は、操作検出部50から入力される操作情報に基づいてプレイヤキャラクタ1を生成するとともに、その活動を制御する。ノンプレイヤキャラクタ制御部53は、生成されたゲーム空間内で活動する管理人キャラクタ2および耕作者キャラクタ3を含むノンプレイヤキャラクタを生成するとともに、その活動を制御する。管理人キャラクタ制御部54、耕作者キャラクタ制御部55は、それぞれ管理人キャラクタ2、耕作者キャラクタ3を生成するとともに、その活動を制御する。ゲーム空間生成部56は、操作検出部50から入力された操作情報に基づいて選択されたゲームエリアのゲーム空間を生成するとともに、そのゲーム空間の天候や昼夜の変更などの環境を制御する。農場制御部57は、ゲーム空間内の農場エリア12を生成し、その農場エリア12の環境を制御する。すなわち、農場制御部57は、プレイヤキャラクタ1が持ち込むアイテムに応じて畑のうね数やキノコ箱の大きさ等の施設の規模を設定するとともに、プレイヤキャラクタ1の依頼に応じたアイテムの栽培を制御する。このため、農場制御部57は、農場の規模、栽培アイテムの収穫量、最大連続栽培回数等を規定するデータを記憶する記憶部を有している。また、農場制御部57は、ゲームの進行に応じて耕作者キャラクタ3の数も制御する。描画処理部58は、ゲーム進行制御部51が生成したゲーム空間、キャラクタを二次元のスクリーンに投影したゲーム画像を生成してモニタ9bに出力する。
図7(B)は、プレイヤキャラクタ制御部52に設定されているプレイヤキャラクタ1に関するデータ記憶エリアを示す図である。プレイヤキャラクタ制御部52は、プレイヤキャラクタ1が所持している資源(お金)の額を記憶する資源記憶エリアおよび所有アイテムを記憶する所有アイテム記憶エリアを有している。資源(お金)は、クエストをクリアすることによって報酬として獲得でき、アイテムはクエスト中に採取したり村の店で購入したりして取得できる。そして、農場での栽培依頼により資源(お金)は減少し、収穫によりアイテムは増加する。これらの資源(お金)、アイテムの増減をプレイヤキャラクタ制御部52が制御している。
図7(C)は、農場制御部57に設定されている農場管理テーブルを示す図である。このテーブルは、畑21、キノコ箱22、ハチミツ箱23、虫箱24の農場施設の各々について、規模レベル(0〜3)および最大連続栽培回数を記憶している。同図に示す例では、畑21は規模レベル1、キノコ箱22は規模レベル2である。規模レベルは、プレイヤキャラクタ1が施設拡張用のアイテムを管理人キャラクタ2に渡すことにより1ずつ上げることができる。なお、規模レベル0はその施設がないことを意味し、例えば、ハチミツ箱23および虫箱24は、初期設定時は存在しないため、アイテムにより出現させるまで規模レベル0である。施設の規模レベルが上がると、その機能の向上とともにゲーム画面に表される画像(うね数や箱の大きさ等)も変化する。
また、最大連続栽培回数は、1回の依頼で連続して栽培できる回数の上限であり、施設の規模レベルに応じた回数にゲームプログラムにより自動設定される。規模レベルが1のときは3回であり、規模レベルが2のときは5回であり、規模レベルが3のときは10回である。例えば、畑21は規模レベル1で3回、キノコ箱22は規模レベル2で5回である。規模レベル0(施設がない)では、栽培依頼をすることができないため、最大連続栽培回数は0になる。例えば、規模レベル0のハチミツ箱23、虫箱24は0回である。
さらに、農場管理テーブルは、耕作者キャラクタ3の数も記憶している。プレイヤキャラクタが所定のクエストをクリアし、所定のアイテムを取得した旨がプレイヤキャラクタ制御部52から通知されると、これに応じて農場制御部57が耕作者キャラクタ3の数を増加させる。農場制御部57は、耕作者キャラクタ制御部55に耕作者キャラクタ3の数を通知し、その人数(匹数)のキャラクタを農場で活動させる。
図7(D)は、農場制御部57が制御している栽培管理テーブルを示す図である。栽培管理テーブルは栽培を依頼した耕作者キャラクタ3ごとに設定されており、栽培を依頼していない耕作者キャラクタ3には設定されない。栽培管理テーブルには、耕作者キャラクタ3のそれぞれについて、栽培アイテム、使用施設、連続栽培回数、肥料アイテムのデータの記憶エリアが設定されている。栽培アイテムは、プレイヤキャラクタ1によって栽培を依頼されたアイテムの種類であり、使用施設は、そのアイテムを栽培するのに使用する施設である。また、連続栽培回数は、プレイヤキャラクタ1が選択した連続栽培回数のうち残りの回数であり、肥料アイテムは、プレイヤキャラクタ1が栽培に使用した肥料アイテムの種類である。
農場制御部57は、耕作者キャラクタ3のそれぞれについて栽培管理テーブルとともに収穫BOXも設けている。収穫BOXは、各耕作者キャラクタ3が栽培したアイテムを保管しておく仮想のゲーム空間上の箱であり、容量が一杯になるまで溜めておくことができる。プレイヤキャラクタ1は、この収穫BOXから、栽培されたアイテムを収穫して、自分の所持品に加えることができる。
≪栽培、収穫処理の説明≫
図8は、プレイヤキャラクタ1が農場に来て、管理人キャラクタ2にアイテムの栽培を依頼する場面の農場制御部57の処理を説明するフローチャートである。まず、遊戯者がコントローラ7を操作してプレイヤキャラクタ1をゲーム空間内の農場エリア12に行かせ、管理人キャラクタ2に話しかけさせると、農場制御部57は、モニタ9b内の農場エリア12に重なるようにウィンドウ画面を表示する。このウィンドウ画面に対する遊戯者の操作入力は、プレイヤキャラクタの動作に反映されるのではなく、直接農場制御部57に対するコマンドとして処理される。まず、そのウィンドウ画面で遊戯者の「栽培の依頼」、または、「収穫」のいずれかの選択を受け付ける。(S10)。遊戯者が「収穫」を選択した場合(S10で収穫)、後述する図10の収穫処理を行う。一方、遊戯者が「栽培の依頼」を選択した場合(S10で依頼)、耕作を依頼する耕作者キャラクタ3の選択を受け付ける(S11)。なお、耕作者キャラクタ3は、初期設定時には1匹しか存在しないが、プレイヤキャラクタ1が所定のアイテムを採取し、所定のクエストをクリアするという条件を満たすことによって増加し、それに伴って遊戯者が任意の耕作者キャラクタ3a、3b、3c等を選択できるようになる。
耕作者キャラクタ3の選択後、その選択された耕作者キャラクタ3が既に栽培依頼を受けて耕作中か否か判定する(S12)。その耕作者キャラクタ3が耕作中の場合(S12でYES)、ゲーム画面に「耕作中」の表示をし(S13)、更なる栽培の依頼を受け付けないで、耕作者キャラクタ3の選択に戻る(S11)。なお、耕作中でも継続中の依頼内容を破棄することにより、新たな栽培依頼ができるようにしてもよく、S13の後、依頼内容を破棄してS14に進めるようにしてもよい。一方、耕作中でない場合(S12でNO)、その耕作者キャラクタ3の収穫BOXが一杯か否か判定する(S14)。収穫BOXが一杯である場合(S14でYES)、未収穫のアイテムが存在し、収穫BOXを空にしないと栽培を依頼できない旨の警告が表示される(S15)。この場合、「栽培の依頼」か「収穫」の選択(S10)に戻り、遊戯者(プレイヤキャラクタ1)は、先に収穫して収穫BOXを空にしてから栽培依頼をするか(図10)、別の耕作者キャラクタ3に栽培依頼するか(S11)しなければならない。一方、収穫BOXが一杯でない場合(S14でNO)、栽培依頼が可能であるから、栽培依頼画面を表示する(S16)。
この後、遊戯者による栽培依頼の具体的な内容の入力を受け付ける。まず、遊戯者にプレイヤキャラクタ1が所持しているアイテム(図7(B))の中で栽培可能なアイテムを表示し、遊戯者による栽培希望アイテムの選択入力を受け付ける(S17)。なお、プレイヤキャラクタがフィールドで採取したアイテムの全てが栽培できるわけではなく、一部のアイテムは栽培で増やすことができない。そして、選択入力を受け付けた栽培アイテムを当該耕作者キャラクタ3の栽培管理テーブル(図7(D))に記憶する(S18)。
次に、遊戯者により選択されたアイテムに対応する施設を自動で選択し(S19)、農場管理テーブル(図7(C))の中から当該施設の規模レベル(最大連続栽培回数)を読み出して(S20)、最大連続栽培回数の範囲内で遊戯者に連続栽培回数の選択を許可する(S21)。このゲームでは、1回依頼するだけで複数回連続して栽培可能であり、遊戯者は所望の栽培回数を選択できるが、農場制御部57は、1回の依頼で連続して栽培可能な回数を農場施設の規模レベルによって制限するため、予めゲーム画面上に最大連続栽培回数を表示し、それ以上の回数の入力を不可能にする。そして、遊戯者による連続栽培回数の選択入力を受け付け(S22)、受け付けた連続栽培回数を当該耕作者キャラクタ3の栽培管理テーブル(図7(D))に記憶する(S23)。
遊戯者による栽培アイテムと連続栽培回数の選択入力を受け付け、栽培管理テーブルに記憶した後、それらに応じて必要資源(お金)を算出する(S24)。必要資源は、栽培を依頼するのに必要な対価であり、栽培アイテムの種類と栽培回数によって決定する。プレイヤキャラクタの所持資源はプレイヤキャラクタ制御部52が記憶しており(図7(B))、そのデータを受け取ってゲーム画面の右上に表示する。プレイヤキャラクタの所持資源が必要資源に足りない場合、その内容の栽培依頼を行うことができない。
この後、遊戯者による肥料アイテムの選択入力を受け付ける(S25)。遊戯者は施設の能力を上げて収穫量を増やすために、1匹の耕作者キャラクタ3に対して1つ肥料アイテムを設定することができる。肥料アイテムは施設ごとに種類が異なり、連続栽培が終了するまで効果が持続する。遊戯者はゲーム空間内のフィールドや交易船で肥料アイテムを入手できる。遊戯者による肥料アイテムの選択入力があると(S25でYES)、選択入力を受け付けた肥料アイテムを当該耕作者キャラクタ3の栽培管理テーブル(図7(D))に記憶する(S26)。一方、肥料アイテムの選択入力がなくても(S25でNO)、栽培依頼を行うことができる。
以上の栽培依頼の各内容の入力を受け付けた後、ゲーム画面に最終確認のメッセージを表示し、遊戯者による最終確認の意思の入力を受け付ける(S27)。この確認メッセージに対する遊戯者の肯定の入力を受け付けることにより、選択した栽培依頼の内容が確定し、ゲーム内容に反映され、栽培が開始される。それとともに、栽培依頼された耕作者キャラクタ3を「耕作中」に設定し(S28)、プレイヤキャラクタ1の所持資源の値から必要資源の値を減算する(S29)。ゲーム画面上では、栽培依頼された耕作者キャラクタ3が、栽培アイテムに応じた栽培施設に行き、依頼されたアイテムを栽培する活動(畑を耕す等)を開始する。
図9(A)は、プレイヤキャラクタ制御部52が行うゲーム空間での1日経過監視処理を説明するフローチャートである。1日経過監視処理とは、アイテムの栽培はゲーム空間での1日(1昼夜)で完了するため、プレイヤキャラクタ制御部52が1日経過したか否か判定し、農場制御部57にそれを通知する処理をいう。
まず、プレイヤキャラクタ制御部52は、プレイヤキャラクタ1が村の外への外出から戻ったか否か判定し(S34)、戻っていなければ(S34でNO)、何の処理もせず終了するが、戻っている場合(S34でYES)、今回の外出がクエストのための外出であったか否かを判定する(S35)。クエストのための外出であった場合(S35でYES)、プレイヤキャラクタ1がクエストをリタイアせずに成功または失敗でクエストを終えたか否か判定する(S36)。クエストをリタイアした場合(S36でNO)、何の処理もせず終了するが、成功または失敗でクエストを終えた場合(S36でYES)、1日が経過しているとして、農場制御部57の栽培処理に1日経過を通知する(S37)。クエストのための外出ではない場合(S35でNO)、プレイヤキャラクタ1が遊戯者の実時間で5分以上外出していたか否か判定する(S38)。5分以上外出していた場合(S38でYES)、1日が経過しているとして、農場制御部57の栽培処理に1日経過を通知する(S37)。5分以上外出していない場合(S38でNO)、何の処理もせず終了する。以上のように、プレイヤキャラクタ制御部52がプレイヤキャラクタ1の行動に応じて1日の経過を決定することで、栽培処理の時間の制御を行っている。
このゲームでリタイアとは、プレイヤキャラクタ1が遊戯者の操作により、クエストの途中でクリアするのを諦めて村に戻ることをいう。また、クエスト失敗とは、クエスト中にプレイヤキャラクタ1がモンスター等の攻撃を受けて死亡することをいい、失敗するとプレイヤキャラクタ1が村に戻ってきたところからゲームが再開する。いずれの場合もプレイヤキャラクタは村に戻るが、上述のように、リタイアの場合は1日経過させず、クエスト失敗の場合は1日経過させる。
図9(B)は、農場制御部57が行うアイテム栽培処理を説明するフローチャートである。まず、同図(A)のプレイヤキャラクタ制御部52からの通知があって、1日経過したか否か判定する(S39)。1日経過していなければ(S39でNO)、何の処理もせず終了するが、1日経過した場合(S39でYES)、現在の耕作者キャラクタ3の数(k)を農場管理テーブル(図7(C))から読み出し(S40)、耕作者キャラクタ制御部55が記憶している耕作者キャラクタ番号1(i)のデータを読み出す(S41)。そして、その耕作者キャラクタに栽培依頼があるか否か判定し(S42)、依頼がなければ(S42でNO)栽培処理をしないが、依頼があれば(S42でYES)、アイテムの栽培処理を行う(S43)。
アイテム栽培処理は、プレイヤキャラクタ1(遊戯者)が図8の処理で依頼したアイテム栽培の結果物(栽培アイテム)の内容や量を決定する処理である。具体的には、まず、栽培結果物である栽培アイテムの量(抽選回数)を肥料の有無、施設の規模レベル等を考慮に入れて決定する。次に、その抽選回数だけ抽選を行って、栽培結果物である栽培アイテムの内容を決定する。すなわち、収穫結果物として栽培を依頼したアイテムが得られる(栽培成功)とは限らず、それ以外のアイテムが得られる場合(栽培失敗)がある。栽培失敗のときに得られるアイテムの多くは価値の低いアイテム(虫の死骸等)であり、栽培に失敗したことを象徴するものであるが、一部に価値の高いアイテムが含まれており、極めて低い確率でこの価値の高いアイテムを失敗として発生させることにより、ゲームに面白味を加えている。
アイテムが1回栽培されると、1回ごとに栽培結果物(栽培アイテム)であるアイテムが当該耕作者キャラクタの収穫BOXに入れられる(S44)。そして、栽培回数を1減算し(S45)、栽培処理を行った(または行わなかった)耕作者キャラクタが最後の番号の耕作者キャラクタか(i=k)か否か判定する(S46)。最後の耕作者キャラクタである場合(S46でYES)、処理を終了する。最後の耕作者キャラクタでない場合(S46でNO)、耕作者キャラクタ番号に1加えた次の耕作者キャラクタについて(S47)、S42〜S46の処理を行い、最後の耕作者キャラクタ(i=k)まで繰り返す。
図10(A)は、クエスト(または5分以上の外出)から戻ってきたプレイヤキャラクタ1が農場12に出向いて栽培結果物(栽培アイテム)を収穫する場面(図8のS10で収穫選択時)の農場制御部57の処理を説明するフローチャートである。耕作者キャラクタの収穫BOXに栽培結果物(栽培アイテム)であるアイテムが入っていると、遊戯者はそのアイテムを収穫することができる。本実施形態では、1回の栽培依頼だけで複数回連続して栽培を行わせることができるが、1回ごとに毎回収穫しても、複数回終了後まとめて収穫してもよく、遊戯者が任意に選択できる。これにより、遊戯者のプレイ状況、アイテム所持状況に応じて自由にアイテムを収穫し、使用することができる。
遊戯者が図8のS10で収穫を選択した場合、農場制御部57は、収穫を希望するアイテムを所持している耕作者キャラクタ3の選択入力を受け付け(S50)、その耕作者キャラクタ3の収穫BOXをゲーム画面に表示する(S51)。そして、遊戯者による、表示された収穫BOXの中で収穫を希望するアイテムの選択入力を受け付け(S52)、選択されたアイテムを収穫BOXから消去し(S53)、選択されたアイテムをプレイヤキャラクタ制御部52に送信する(S54)。その後、終了する場合(S55でYES)はそのまま終了する。終了しない場合(S55でNO)は収穫アイテムの選択入力受け付け(S52)に戻り、遊戯者による別のアイテムの収穫を行う。
図10(B)は、前記収穫処理時のプレイヤキャラクタ制御部52の処理を説明するフローチャートである。同図(A)のS54で、農場制御部57から収穫アイテムの情報を受信し(S56)、プレイヤキャラクタ1の所持品リストに当該アイテムを追加する(S57)。これにより、遊戯者は収穫したアイテムをプレイヤキャラクタの所持品として自由に使用することができるようになる。
上述したように、農場エリア12の施設はプレイヤキャラクタ1の活動によって拡張可能であり、栽培されたアイテムの収穫量は、農場施設の拡張のレベルによって変化する。図11(A)、(B)は、農場施設の拡張処理を説明するフローチャートであり、図11(A)はプレイヤキャラクタ制御部52の行う処理を、図11(B)は農場制御部57の行う処理を説明している。
同図(A)において、プレイヤキャラクタ1は、フィールド13で施設拡張用のアイテムを採取し(S60)、それを村に持ち帰って農場12へ持っていく(S61)。そして、プレイヤキャラクタ1は、施設拡張用のアイテムを、農場12を管理している管理人キャラクタ2に渡す(S62)。なお、農場施設拡張用のアイテムは、フィールド13で採取するのみならず、ゲーム空間に現れる交易船から購入することもできる。
同図(B)において、管理人キャラクタ2がプレイヤキャラクタ1から施設拡張用のアイテムを受け取る(S63)と、そのアイテムがどの施設を拡張するためのアイテムかを判断する(S64)。そして、そのアイテムに対応する新たな農場施設(ハチミツ箱、虫箱等)を設け、または、施設の規模レベルデータを一つ上に更新し、施設のグラフィックを変化させる(S65)。それに伴い、最大連続栽培回数を変更する(S66)。これにより、次回の栽培以降、新たな施設規模レベルに基づく有利な栽培を受けることができる。
なお、施設の拡張条件は所定のアイテムの取得に限定されず、所定のクエストのクリアなどゲームの進行に応じて拡張可能にしてもよい。
図11(C)(D)は、農場12でプレイヤキャラクタに依頼されたアイテムを栽培する耕作者キャラクタ3の数を増やす数制御処理を説明するフローチャートである。初期設定では耕作者キャラクタ3は1匹しか存在しないが、所定の条件を満たすごとに1〜3匹の間で1匹ずつ増えていく。図11(C)はプレイヤキャラクタ制御部52の耕作者キャラクタ数制御処理を示している。まず、プレイヤキャラクタ1がクエストをクリアしたか否か判断する(S70)。
クエストをクリアしていなければ(S70でNO)、数制御処理を行わずに終了し、クエストをクリアしていれば(S70でYES)、そのクエストが耕作者キャラクタ3を増加させる所定のクエストに該当するかを判断する(S71)。耕作者キャラクタ3を増加させる所定のクエストとは、全クエストの中の一部の予め定められた特定のクエストをいい、これらのクエストをクリアしたときのみ耕作者キャラクタ3の数制御処理の対象となる。
数制御処理の所定のクエストでなければ(S71でNO)、数制御処理を行わずに終了し、数制御処理の所定のクエストであれば(S71でYES)、耕作者キャラクタ3を増加させる所定のアイテムをプレイヤキャラクタ1が所持しているか否か判断する(S72)。
プレイヤキャラクタ1が所定のアイテムを所持していない場合(S72でNO)、数制御処理を行わずに終了し、所定のアイテムを所持している場合(S72でYES)、全ての条件を満たすため、農場制御部57に耕作者キャラクタ追加条件充足を通知する(S73)。
図11(D)は農場制御部57の耕作者キャラクタ数制御処理を示している。同図(C)のS73で、プレイヤキャラクタ制御部52から耕作者キャラクタ追加条件充足通知を受信すると(S74)、耕作者キャラクタ3を1匹増やし(S75)、描画処理部58にゲーム画面上に描画させ、耕作者キャラクタ制御部55に活動を制御させる。それに伴い、栽培依頼できる耕作者キャラクタ3のデータを1匹分増やし、対応するデータ領域を確保する(S76)。
なお、耕作者キャラクタ3の数増加条件は、所定のクエストのクリアおよび所定のアイテムの取得に限定されず、所定のクエストのクリアのみでもよく、また所定のアイテムの取得のみでもよい。
以上の処理で耕作者キャラクタ3の数を増やすことにより、新たにもう1匹以上の働き手が増えるため、複数の耕作者キャラクタ3に1種類のアイテムを連続栽培させると、初期設定の1匹のときと比べ、2匹、3匹となるにつれ、栽培を依頼できる回数の総数は2倍、3倍になる。これにより、栽培したアイテムの収穫量も約2倍、3倍となり、1回の依頼でより多くのアイテムを取得することができる。また、1匹の耕作者キャラクタ3は、1種類のアイテムしか栽培できず、複数種類のアイテムの栽培をかけもちすることはできないが、複数の耕作者キャラクタ3が存在すれば、それぞれに異なる種類のアイテムを栽培させ、1回の依頼で複数種類のアイテムを獲得することもできる。
したがって、複数の耕作者キャラクタ3に1種類のアイテムを栽培させてそのアイテムを重点的に増やすか、複数種類のアイテムを栽培させて幅広く多様なアイテムを増やすかを遊戯者が自由に選択することができ、アイテム栽培のバリエーションを広げることができる。
なお、本願発明は、本実施形態のような農場における農作物の栽培に限定されない。アイテム等を複製する場面であれば、本願発明を適用可能である。例えば、工場における工業製品の作成、店舗における商品の作成、飲食店における料理の作成等に適用可能である。