JP2009294136A - 管状試験体の引張曲げ試験方法及び装置 - Google Patents
管状試験体の引張曲げ試験方法及び装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009294136A JP2009294136A JP2008149458A JP2008149458A JP2009294136A JP 2009294136 A JP2009294136 A JP 2009294136A JP 2008149458 A JP2008149458 A JP 2008149458A JP 2008149458 A JP2008149458 A JP 2008149458A JP 2009294136 A JP2009294136 A JP 2009294136A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tubular
- cooling head
- tubular test
- test body
- specimen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)
Abstract
【課題】管状試験体の軸線と直交する方向へ直接荷重を掛けることなく、引張荷重の付与にて管状試験体に曲げ応力を作用させることができ、装置の簡略化とコストダウンを図り得ると共に、引張ユニットと管状試験体とを接合するためにどうしても必要となる溶接部を高温部から遠ざけて低温で運用でき、試験評価部以外での変形・破損を回避し得、信頼性の高い試験結果が得られるようにする。
【解決手段】加熱炉5内部に配設される管状試験体4の両端部外周を、加熱炉5外部に配設され且つ冷却媒体が流通される冷却ヘッド6に溶接し、管状試験体4の両端部内面側に冷却ヘッド6の中心部から延びるチャック手段7を嵌入して冷却ヘッド6に管状試験体4の両端部を固定した状態で、管状試験体4の軸線から所要量だけ偏心する位置において冷却ヘッド6に引張荷重を付与することにより、管状試験体4に曲げ応力を作用させる。
【選択図】図2
【解決手段】加熱炉5内部に配設される管状試験体4の両端部外周を、加熱炉5外部に配設され且つ冷却媒体が流通される冷却ヘッド6に溶接し、管状試験体4の両端部内面側に冷却ヘッド6の中心部から延びるチャック手段7を嵌入して冷却ヘッド6に管状試験体4の両端部を固定した状態で、管状試験体4の軸線から所要量だけ偏心する位置において冷却ヘッド6に引張荷重を付与することにより、管状試験体4に曲げ応力を作用させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、高温状態で曲げ応力が作用する鋼管等に生じる応力や歪を計測する際に用いられる管状試験体の引張曲げ試験方法及び装置に関するものである。
一般に、ボイラの蒸気配管のような高温に晒される鋼管等には、一次応力(内圧等による荷重一定で変動しない応力)と、二次応力(熱応力のように変位量一定に固定され、応力はクリープにより緩和していく)とが複合的にかかる状態となる箇所が存在し、その箇所におけるクリープ寿命が問題となっている。
このため、前記一次応力+二次応力の状態、即ち前記鋼管等に曲げ応力が作用し且つその片側に引張が生じる一般的な状態(図6(b)参照)を試験装置で模擬して、その挙動を調査する必要がある。
前述の如き試験装置と関連する一般的技術内容を示すものとしては、従来、例えば、特許文献1が存在し、該特許文献1には、円筒状圧力容器からなる試験体の円筒軸を水平に配置した状態でその両端部を支持し、該試験体を外周から加熱して所定温度に保持し、該試験体の内部に水を注入して蒸気を発生させ蒸気圧を掛けて所定圧力に保持し、該試験体の円筒軸方向中央部に上方から下方へ荷重を掛けて保持した状態を長時間継続することにより、温度及び圧力に加えて曲げ応力の条件を付加できるようにした高温内圧曲げクリープ試験方法及び試験装置が開示されている。
特開2004−170161号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているような試験方法及び装置では、試験体に曲げ応力を付与するための荷重装置は、試験体の円筒軸方向中央部に該円筒軸と直交する方向へ直接荷重を掛ける形式で、しかも、加熱炉内に設けられており、該加熱炉を特別に製造する必要が生じると共に、前記荷重装置を冷却するための冷却装置も大型のものが必要となり、装置全体が大掛かりなものとなって、大幅なコストアップにもつながるという欠点を有していた。
一方、通常行われている、管状試験体を加熱炉内に配設した状態での引張試験等においては、引張ユニットと管状試験体とをボルト接合したような場合、ボルトだけの接合は応力が集中して破壊する可能性があるので、どうしても溶接が必要となるが、溶接部では高温でのクリープが進みやすいため、試験条件が正確に保持されなくなって試験結果の信頼性低下につながると共に、温度が高すぎると管状試験体の試験評価部よりも先に溶接部が破壊してしまう虞があった。
こうした不具合を避けるべく、試験装置や治具、接合部を水等の冷却媒体によって冷却し熱から守ることがどうしても必要となるが、冷やしすぎると管状試験体の温度分布が不均一になり、試験結果への影響が懸念され、その誤差発生の一因となる可能性が高まることとなる。
本発明は、斯かる実情に鑑み、管状試験体の軸線と直交する方向へ直接荷重を掛けることなく、引張荷重の付与にて管状試験体に曲げ応力を作用させることができ、装置の簡略化とコストダウンを図り得ると共に、引張ユニットと管状試験体とを接合するためにどうしても必要となる溶接部を高温部から遠ざけて低温で運用でき、試験評価部以外での変形・破損を回避し得、信頼性の高い試験結果が得られる管状試験体の引張曲げ試験方法及び装置を提供しようとするものである。
本発明は、加熱炉内部に配設される管状試験体の両端部外周を、加熱炉外部に配設され且つ冷却媒体が流通される冷却ヘッドに溶接すると共に、前記管状試験体の両端部内面側に前記冷却ヘッドの中心部から延びるチャック手段を嵌入して前記冷却ヘッドに前記管状試験体の両端部を固定した状態で、前記管状試験体の軸線から所要量だけ偏心する位置において前記冷却ヘッドに引張荷重を付与することにより、前記管状試験体に曲げ応力を作用させることを特徴とする管状試験体の引張曲げ試験方法にかかるものである。
一方、本発明は、管状試験体を内部に配設して加熱する加熱炉と、
該加熱炉外部に配設されて前記管状試験体の両端部外周が溶接され且つ冷却媒体が流通される冷却ヘッドと、
該冷却ヘッドの中心部から延び且つ前記管状試験体の両端部内面側に嵌入可能なチャック手段と、
前記管状試験体の軸線から所要量だけ偏心する位置において前記冷却ヘッドに引張荷重を付与する引張ユニットと
を備えたことを特徴とする管状試験体の引張曲げ試験装置にかかるものである。
該加熱炉外部に配設されて前記管状試験体の両端部外周が溶接され且つ冷却媒体が流通される冷却ヘッドと、
該冷却ヘッドの中心部から延び且つ前記管状試験体の両端部内面側に嵌入可能なチャック手段と、
前記管状試験体の軸線から所要量だけ偏心する位置において前記冷却ヘッドに引張荷重を付与する引張ユニットと
を備えたことを特徴とする管状試験体の引張曲げ試験装置にかかるものである。
上記本発明の管状試験体の引張曲げ試験方法及び装置によれば、管状試験体の冷却ヘッドに対する溶接部で引張荷重を負担し且つ管状試験体の両端部内面側に嵌入されるチャック手段で曲げ荷重を負担しつつ、曲げモーメントを管状試験体の試験評価部に確実に与え、該管状試験体に生じる応力や歪を計測することが可能となる。
そして、前記管状試験体の軸線から所要量だけ偏心する位置において前記冷却ヘッドに引張荷重を付与して前記管状試験体に曲げ応力を作用させる形式を採用したことにより、特許文献1に開示されたもののように、試験体の円筒軸方向中央部に該円筒軸と直交する方向へ直接荷重を掛けることによって試験体に曲げ応力を付与する荷重装置を加熱炉内に設ける必要がなくなり、加熱炉を特別に製造せずに既存の加熱炉を使用可能となると共に、冷却装置としては冷却ブロックを冷却できる小型のものがあれば良く、装置全体が簡略なもので済み、コストダウンにもつながる。
しかも、前記溶接部は、加熱炉外部にあって比較的低温に保持され、クリープが進みにくいため、試験条件が正確に保持されて試験結果の信頼性が高まると共に、管状試験体の試験評価部よりも先に溶接部が破壊してしまう心配もなくなる。又、前記溶接部が加熱炉外部にあって比較的低温に保持されることから、該溶接部を極端に冷却する必要がなくなり、冷却ヘッドの冷却媒体が流通される箇所を管状試験体の試験評価部から遠ざけることが可能となり、該管状試験体の試験評価部全体の温度分布が均一となり、試験結果における誤差が発生しにくくなる。
前記管状試験体の引張曲げ試験装置においては、前記チャック手段を、
基端部が前記冷却ヘッドの中心部に固定され且つ先端部に軸線方向へ延びる複数のスリットが形成されて管状試験体内部に拡縮自在に嵌入される先割れ円筒状のチャック本体と、
該チャック本体内部にその軸線方向へ進退自在に配設され且つ該軸線方向への進退動により前記チャック本体を拡縮させる楔状の圧着プラグと
から構成することができ、このようにすると、前記チャック手段のチャック本体及び圧着プラグにより、管状試験体の試験評価部以外での管断面変形(つぶれ)を確実に抑える上で有効となる。
基端部が前記冷却ヘッドの中心部に固定され且つ先端部に軸線方向へ延びる複数のスリットが形成されて管状試験体内部に拡縮自在に嵌入される先割れ円筒状のチャック本体と、
該チャック本体内部にその軸線方向へ進退自在に配設され且つ該軸線方向への進退動により前記チャック本体を拡縮させる楔状の圧着プラグと
から構成することができ、このようにすると、前記チャック手段のチャック本体及び圧着プラグにより、管状試験体の試験評価部以外での管断面変形(つぶれ)を確実に抑える上で有効となる。
この場合、前記冷却ヘッドに、その軸心部を貫通して先端が前記圧着プラグの基端に当接するよう調整ボルトを螺合せしめ、該調整ボルトの締め付けにより前記圧着プラグの進退動調整を行うよう構成することが、試験の途中で管状試験体が熱膨張しチャック本体が緩んだような場合に増し締めできるようにする上で好ましい。
又、前記管状試験体の引張曲げ試験装置においては、前記冷却ヘッドに、前記管状試験体の軸線から所要量だけ偏心する位置に偏心孔が穿設された偏心プレートを装着し、該偏心プレートの偏心孔に挿入され且つ前記管状試験体の軸線と直交する方向へ延びる連結軸を介して前記引張ユニットの引張台座と前記冷却ヘッドとを連結するよう構成することができ、このようにすると、偏心孔の穿設位置を変えた偏心プレートを複数用意しておけば、それらを必要に応じて単に交換するだけで、他の部品等を全て共通部品として、試験パラメータとなる曲げモーメントを調整可能となる。
本発明の請求項1及び2記載の管状試験体の引張曲げ試験方法及び装置によれば、管状試験体の軸線と直交する方向へ直接荷重を掛けることなく、引張荷重の付与にて管状試験体に曲げ応力を作用させることができ、装置の簡略化とコストダウンを図り得ると共に、引張ユニットと管状試験体とを接合するためにどうしても必要となる溶接部を高温部から遠ざけて低温で運用でき、試験評価部以外での変形・破損を回避し得、信頼性の高い試験結果が得られるという優れた効果を奏し得る。
本発明の請求項3記載の管状試験体の引張曲げ試験装置によれば、上記効果に加え更に、チャック手段のチャック本体及び圧着プラグにより、管状試験体の試験評価部以外での管断面変形(つぶれ)を確実に抑えることができるという優れた効果を奏し得る。
本発明の請求項4記載の管状試験体の引張曲げ試験装置によれば、上記効果に加え更に、試験の途中での管状試験体の熱膨張に伴うチャック本体の緩みに対し増し締めで対応でき、管状試験体の支持をより確実に行い得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の請求項5記載の管状試験体の引張曲げ試験装置によれば、上記効果に加え更に、偏心孔の穿設位置を変えた偏心プレートの交換のみにより、他の部品等を全て共通部品として、試験パラメータとなる曲げモーメントの調整を行い得るという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図7は本発明を実施する形態の一例であって、門型に組まれた架台1の柱部材2から張り出す支持フレーム3に、鋼管等の管状試験体4を内部に配設して加熱する加熱炉5を取り付け、該加熱炉5外部に、前記管状試験体4の両端部外周が溶接され且つ冷却媒体が流通される冷却ヘッド6を配設し、該冷却ヘッド6の中心部に、前記管状試験体4の両端部内面側に嵌入可能なチャック手段7を設け、前記架台1に、前記管状試験体4の軸線から所要量だけ偏心する位置において前記冷却ヘッド6に引張荷重を付与する引張ユニット8を吊り下げるように設けたものである。
本図示例の場合、前記冷却ヘッド6は、図3〜図5(a),(b)に示す如く、円柱状で且つその外周面所要箇所に後述する偏心プレート23を取り付けるためのフラットな平坦面9a(図5参照)が形成されたヘッド本体9の底部(管状試験体4の上端側に配設されるヘッド本体9では上部)に、円環状の冷却媒体流通路10を形成して該冷却媒体流通路10に蓋をするようOリング等のシール部材11により液密を保持可能な蓋板12を取り付けると共に、前記冷却媒体流通路10に連通する冷却媒体導入口13と冷却媒体排出口14(図4参照)とを設けてなる構成を有し、該冷却ヘッド6の冷却媒体導入口13と冷却媒体排出口14とにそれぞれ、冷却媒体導入ノズル15と冷却媒体排出ノズル16(図2参照)とを接続し、該冷却媒体導入ノズル15と冷却媒体排出ノズル16とにそれぞれ、冷却媒体導入管17と冷却媒体排出管18(図1参照)とを接続するようにしてある。
前記チャック手段7は、図3及び図4(a),(b)に示す如く、前記冷却ヘッド6の中心部に、先端部に軸線方向へ延びる複数のスリット19が形成されて管状試験体4内部に拡縮自在に嵌入される先割れ円筒状のチャック本体20の基端部を螺合させるように固定し、該チャック本体20内部に、楔状の圧着プラグ21をその軸線方向へ進退自在に配設し、前記冷却ヘッド6に、その軸心部を貫通して先端が前記圧着プラグ21の基端に当接するよう調整ボルト22を螺合せしめ、該調整ボルト22の締め付けにより前記圧着プラグ21の進退動調整を行い、該圧着プラグ21の進退動により前記チャック本体20を拡縮させるよう構成してある。尚、前記調整ボルト22は、六角穴付きボルトとし、その頭部22aを冷却ヘッド6の蓋板12の外部に露出させ、該頭部22aの六角穴22bに六角レンチ等の工具を挿入できるようにしてある。
又、図5(a),(b)に示す如く、前記冷却ヘッド6のヘッド本体9の平坦面9aには、前記管状試験体4の軸線から所要量だけ偏心する位置に偏心孔23aが穿設された偏心プレート23を取付ボルト24にて装着し、該偏心プレート23の偏心孔23aを図3に示す如く前記引張ユニット8の引張台座25に穿設された取付孔25aと位置合わせし、該引張ユニット8の引張台座25の取付孔25aと前記偏心プレート23の偏心孔23aとに、前記管状試験体4の軸線と直交する方向へ延びる連結軸26を挿入することにより、前記引張ユニット8の引張台座25と前記冷却ヘッド6とを連結するよう構成してある。
次に、上記図示例の作用を説明する。
前述の如く、加熱炉5内部に配設される鋼管等の管状試験体4の両端部外周を、加熱炉5外部に配設され且つ冷却媒体が流通される冷却ヘッド6に溶接すると共に、前記管状試験体4の両端部内面側に前記冷却ヘッド6の中心部から延びるチャック手段7を嵌入して前記冷却ヘッド6に前記管状試験体4の両端部を固定した状態で、前記管状試験体4の軸線から所要量だけ偏心する位置において前記冷却ヘッド6に引張荷重を付与する(図6(a)参照)ことにより、前記管状試験体4に曲げ応力を作用させるようにすると、前記管状試験体4の冷却ヘッド6に対する溶接部で引張荷重を負担し且つ管状試験体4の両端部内面側に嵌入されるチャック手段7で曲げ荷重を負担しつつ、曲げモーメントを管状試験体4の試験評価部に確実に与え、該管状試験体4に生じる応力や歪を計測することが可能となる。この結果、ボイラの蒸気配管のような高温に晒される鋼管等において、一次応力と二次応力とが複合的にかかる状態、即ち前記鋼管等に曲げ応力が作用し且つその片側に引張が生じる一般的な状態(図6(b)参照)を模擬して、その挙動を調査することが可能となり、前記鋼管等におけるクリープ寿命の解明に大いに役立つこととなる。因みに、計測される応力と歪の時間経過に伴う変化の一例としては、例えば、図7に示すようになる。
そして、前記管状試験体4の軸線から所要量だけ偏心する位置において前記冷却ヘッド6に引張荷重を付与して前記管状試験体4に曲げ応力を作用させる形式を採用したことにより、特許文献1に開示されたもののように、試験体の円筒軸方向中央部に該円筒軸と直交する方向へ直接荷重を掛けることによって試験体に曲げ応力を付与する荷重装置を加熱炉5内に設ける必要がなくなり、加熱炉5を特別に製造せずに既存の加熱炉5を使用可能となると共に、冷却装置としては冷却ブロックを冷却できる小型のものがあれば良く、装置全体が簡略なもので済み、コストダウンにもつながる。
しかも、前記溶接部は、加熱炉5外部にあって比較的低温(実測で400[℃]程度)に保持され、クリープが進みにくいため、試験条件が正確に保持されて試験結果の信頼性が高まると共に、管状試験体4の試験評価部よりも先に溶接部が破壊してしまう心配もなくなる。又、前記溶接部が加熱炉5外部にあって比較的低温に保持されることから、該溶接部を極端に冷却する必要がなくなり、冷却ヘッド6の冷却媒体が流通される冷却媒体流通路10の形成箇所を管状試験体4の試験評価部から遠ざけることが可能となり、該管状試験体4の試験評価部全体の温度分布が均一となり(実測で試験評価部250[mm]の範囲が±3[℃]以内)、試験結果における誤差が発生しにくくなる。
又、前記チャック手段7は、図3及び図4(a),(b)に示す如く、基端部が前記冷却ヘッド6の中心部に固定され且つ先端部に軸線方向へ延びる複数のスリット19が形成されて管状試験体4内部に拡縮自在に嵌入される先割れ円筒状のチャック本体20と、該チャック本体20内部にその軸線方向へ進退自在に配設され且つ該軸線方向への進退動により前記チャック本体20を拡縮させる楔状の圧着プラグ21とから構成してあるため、前記チャック手段7のチャック本体20及び圧着プラグ21により、管状試験体4の試験評価部以外での管断面変形(つぶれ)を確実に抑えることが可能となる。
更に、前記冷却ヘッド6には、その軸心部を貫通して先端が前記圧着プラグ21の基端に当接するよう調整ボルト22を螺合せしめ、該調整ボルト22の締め付けにより前記圧着プラグ21の進退動調整を行い、該圧着プラグ21の進退動により前記チャック本体20を拡縮させるよう構成してあるため、試験の途中で管状試験体4が熱膨張しチャック本体20が緩んだような場合には、前記冷却ヘッド6の蓋板12の外部に露出させた調整ボルト22の頭部22aの六角穴22bに六角レンチ等の工具を挿入して回すことにより増し締めすることが可能となる。
一方、図5(a),(b)に示す如く、前記冷却ヘッド6のヘッド本体9の平坦面9aには、前記管状試験体4の軸線から所要量だけ偏心する位置に偏心孔23aが穿設された偏心プレート23を取付ボルト24にて装着し、該偏心プレート23の偏心孔23aを図3に示す如く前記引張ユニット8の引張台座25に穿設された取付孔25aと位置合わせし、該引張ユニット8の引張台座25の取付孔25aと前記偏心プレート23の偏心孔23aとに、前記管状試験体4の軸線と直交する方向へ延びる連結軸26を挿入することにより、前記引張ユニット8の引張台座25と前記冷却ヘッド6とを連結するよう構成してあるため、偏心孔23aの穿設位置を変えた偏心プレート23を複数用意しておけば、それらを必要に応じて単に交換するだけで、他の部品等を全て共通部品として、試験パラメータとなる曲げモーメントを調整可能となる。又、前記偏心プレート23に複数の偏心孔23aを穿設し、必要に応じて前記取付孔25aと位置合わせする偏心孔23aを変えるようにしても良く、このようにすれば、偏心プレート23も一組で済む。
こうして、管状試験体4の軸線と直交する方向へ直接荷重を掛けることなく、引張荷重の付与にて管状試験体4に曲げ応力を作用させることができ、装置の簡略化とコストダウンを図り得ると共に、引張ユニット8と管状試験体4とを接合するためにどうしても必要となる溶接部を高温部から遠ざけて低温で運用でき、試験評価部以外での変形・破損を回避し得、信頼性の高い試験結果が得られる。
尚、本発明の管状試験体の引張曲げ試験方法及び装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
4 管状試験体
5 加熱炉
6 冷却ヘッド
7 チャック手段
8 引張ユニット
9 ヘッド本体
10 冷却媒体流通路
19 スリット
20 チャック本体
21 圧着プラグ
22 調整ボルト
23 偏心プレート
23a 偏心孔
24 取付ボルト
25 引張台座
25a 取付孔
26 連結軸
5 加熱炉
6 冷却ヘッド
7 チャック手段
8 引張ユニット
9 ヘッド本体
10 冷却媒体流通路
19 スリット
20 チャック本体
21 圧着プラグ
22 調整ボルト
23 偏心プレート
23a 偏心孔
24 取付ボルト
25 引張台座
25a 取付孔
26 連結軸
Claims (5)
- 加熱炉内部に配設される管状試験体の両端部外周を、加熱炉外部に配設され且つ冷却媒体が流通される冷却ヘッドに溶接すると共に、前記管状試験体の両端部内面側に前記冷却ヘッドの中心部から延びるチャック手段を嵌入して前記冷却ヘッドに前記管状試験体の両端部を固定した状態で、前記管状試験体の軸線から所要量だけ偏心する位置において前記冷却ヘッドに引張荷重を付与することにより、前記管状試験体に曲げ応力を作用させることを特徴とする管状試験体の引張曲げ試験方法。
- 管状試験体を内部に配設して加熱する加熱炉と、
該加熱炉外部に配設されて前記管状試験体の両端部外周が溶接され且つ冷却媒体が流通される冷却ヘッドと、
該冷却ヘッドの中心部から延び且つ前記管状試験体の両端部内面側に嵌入可能なチャック手段と、
前記管状試験体の軸線から所要量だけ偏心する位置において前記冷却ヘッドに引張荷重を付与する引張ユニットと
を備えたことを特徴とする管状試験体の引張曲げ試験装置。 - 前記チャック手段を、
基端部が前記冷却ヘッドの中心部に固定され且つ先端部に軸線方向へ延びる複数のスリットが形成されて管状試験体内部に拡縮自在に嵌入される先割れ円筒状のチャック本体と、
該チャック本体内部にその軸線方向へ進退自在に配設され且つ該軸線方向への進退動により前記チャック本体を拡縮させる楔状の圧着プラグと
から構成した請求項2記載の管状試験体の引張曲げ試験装置。 - 前記冷却ヘッドに、その軸心部を貫通して先端が前記圧着プラグの基端に当接するよう調整ボルトを螺合せしめ、該調整ボルトの締め付けにより前記圧着プラグの進退動調整を行うよう構成した請求項3記載の管状試験体の引張曲げ試験装置。
- 前記冷却ヘッドに、前記管状試験体の軸線から所要量だけ偏心する位置に偏心孔が穿設された偏心プレートを装着し、該偏心プレートの偏心孔に挿入され且つ前記管状試験体の軸線と直交する方向へ延びる連結軸を介して前記引張ユニットの引張台座と前記冷却ヘッドとを連結するよう構成した請求項2〜4のいずれか一つに記載の管状試験体の引張曲げ試験装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008149458A JP2009294136A (ja) | 2008-06-06 | 2008-06-06 | 管状試験体の引張曲げ試験方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008149458A JP2009294136A (ja) | 2008-06-06 | 2008-06-06 | 管状試験体の引張曲げ試験方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009294136A true JP2009294136A (ja) | 2009-12-17 |
Family
ID=41542436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008149458A Withdrawn JP2009294136A (ja) | 2008-06-06 | 2008-06-06 | 管状試験体の引張曲げ試験方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009294136A (ja) |
Cited By (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102435498A (zh) * | 2011-12-02 | 2012-05-02 | 中国石油天然气第七建设公司 | 拉脱力试验方法 |
KR101207753B1 (ko) | 2010-12-28 | 2012-12-03 | 주식회사 포스코 | 용접부 균열전파정지 인성측정 장치 및 방법 |
CN103454078A (zh) * | 2013-08-21 | 2013-12-18 | 奇瑞汽车股份有限公司 | 一种汽车散热器的进出口水管弯扭疲劳试验设备 |
CN103604690A (zh) * | 2013-11-26 | 2014-02-26 | 武钢集团昆明钢铁股份有限公司 | 一种用于检测连接套筒力学性能的试验芯棒及其检测方法 |
JP2014106026A (ja) * | 2012-11-26 | 2014-06-09 | Central Research Institute Of Electric Power Industry | 曲げねじり複合荷重試験方法および曲げねじり複合荷重試験用治具 |
CN104374689A (zh) * | 2014-11-13 | 2015-02-25 | 中国石油天然气集团公司 | 一种输送管道用管材适用性测试装置及测试判断方法 |
CN104568603A (zh) * | 2013-10-10 | 2015-04-29 | 湖北航天化学技术研究所 | 橡胶密封件使用寿命的工况仿真预估方法 |
CN104704341A (zh) * | 2012-08-08 | 2015-06-10 | Mts系统公司 | 用于高温环境的试验样品保持器 |
CN105181439A (zh) * | 2015-08-27 | 2015-12-23 | 余小刚 | 用于检测焊缝强度的杯凸装置 |
CN105548199A (zh) * | 2015-12-16 | 2016-05-04 | 清华大学 | 一种测量含轴向裂纹圆柱壳裂尖应力强度因子的方法 |
CN105547852A (zh) * | 2015-12-09 | 2016-05-04 | 重庆科技学院 | 地下洞室相似模拟试验系统 |
JP2017133837A (ja) * | 2016-01-25 | 2017-08-03 | 新日鐵住金株式会社 | 構造部材の評価方法及びこれに用いる評価部材 |
CN108489820A (zh) * | 2018-02-13 | 2018-09-04 | 鞍钢股份有限公司 | 一种高温拉伸试验真应力的获取方法 |
KR20180137066A (ko) * | 2017-06-15 | 2018-12-27 | 삼성디스플레이 주식회사 | 전단 응력 시험 장치 |
US10180379B2 (en) | 2014-06-06 | 2019-01-15 | Mts Systems Corporation | Airflow diverter for reduced specimen temperature gradient |
CN109916715A (zh) * | 2019-04-11 | 2019-06-21 | 西南交通大学 | 一种试验夹具 |
CN111351708A (zh) * | 2018-12-20 | 2020-06-30 | 中核北方核燃料元件有限公司 | 一种环形燃料组件缓冲管焊接拉伸检测的装置及方法 |
CN111351707A (zh) * | 2018-12-20 | 2020-06-30 | 中核北方核燃料元件有限公司 | 一种环形燃料组件导向管焊接拉伸检测的装置及方法 |
KR20210063809A (ko) * | 2019-11-25 | 2021-06-02 | 부산대학교 산학협력단 | 상온 및 온간 판재 압축시험 장치 |
CN113125250A (zh) * | 2019-12-30 | 2021-07-16 | 中核北方核燃料元件有限公司 | 一种燃料组件套管胀接拉伸检测装置 |
CN113203623A (zh) * | 2021-03-23 | 2021-08-03 | 核工业第八研究所 | 一种管状试样环向强度测试装置 |
CN117606904A (zh) * | 2023-11-28 | 2024-02-27 | 泗阳腾晖光电有限公司 | 一种光纤拉力检测设备 |
-
2008
- 2008-06-06 JP JP2008149458A patent/JP2009294136A/ja not_active Withdrawn
Cited By (32)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101207753B1 (ko) | 2010-12-28 | 2012-12-03 | 주식회사 포스코 | 용접부 균열전파정지 인성측정 장치 및 방법 |
CN102435498A (zh) * | 2011-12-02 | 2012-05-02 | 中国石油天然气第七建设公司 | 拉脱力试验方法 |
US9696218B2 (en) | 2012-08-08 | 2017-07-04 | Mts Systems Corporation | Test specimen holder for high temperature environments |
CN104704341A (zh) * | 2012-08-08 | 2015-06-10 | Mts系统公司 | 用于高温环境的试验样品保持器 |
CN108572108A (zh) * | 2012-08-08 | 2018-09-25 | Mts系统公司 | 用于高温环境的试验样品保持器 |
JP2014106026A (ja) * | 2012-11-26 | 2014-06-09 | Central Research Institute Of Electric Power Industry | 曲げねじり複合荷重試験方法および曲げねじり複合荷重試験用治具 |
CN103454078A (zh) * | 2013-08-21 | 2013-12-18 | 奇瑞汽车股份有限公司 | 一种汽车散热器的进出口水管弯扭疲劳试验设备 |
CN104568603A (zh) * | 2013-10-10 | 2015-04-29 | 湖北航天化学技术研究所 | 橡胶密封件使用寿命的工况仿真预估方法 |
CN103604690A (zh) * | 2013-11-26 | 2014-02-26 | 武钢集团昆明钢铁股份有限公司 | 一种用于检测连接套筒力学性能的试验芯棒及其检测方法 |
US10180379B2 (en) | 2014-06-06 | 2019-01-15 | Mts Systems Corporation | Airflow diverter for reduced specimen temperature gradient |
CN104374689A (zh) * | 2014-11-13 | 2015-02-25 | 中国石油天然气集团公司 | 一种输送管道用管材适用性测试装置及测试判断方法 |
CN105181439A (zh) * | 2015-08-27 | 2015-12-23 | 余小刚 | 用于检测焊缝强度的杯凸装置 |
CN105181439B (zh) * | 2015-08-27 | 2017-08-25 | 余小刚 | 用于检测焊缝强度的杯凸装置 |
CN105547852B (zh) * | 2015-12-09 | 2019-11-08 | 重庆科技学院 | 地下洞室相似模拟试验系统 |
CN105547852A (zh) * | 2015-12-09 | 2016-05-04 | 重庆科技学院 | 地下洞室相似模拟试验系统 |
CN105548199A (zh) * | 2015-12-16 | 2016-05-04 | 清华大学 | 一种测量含轴向裂纹圆柱壳裂尖应力强度因子的方法 |
JP2017133837A (ja) * | 2016-01-25 | 2017-08-03 | 新日鐵住金株式会社 | 構造部材の評価方法及びこれに用いる評価部材 |
KR20180137066A (ko) * | 2017-06-15 | 2018-12-27 | 삼성디스플레이 주식회사 | 전단 응력 시험 장치 |
KR102366031B1 (ko) | 2017-06-15 | 2022-02-22 | 삼성디스플레이 주식회사 | 전단 응력 시험 장치 |
CN108489820B (zh) * | 2018-02-13 | 2019-06-28 | 鞍钢股份有限公司 | 一种高温拉伸试验真应力的获取方法 |
CN108489820A (zh) * | 2018-02-13 | 2018-09-04 | 鞍钢股份有限公司 | 一种高温拉伸试验真应力的获取方法 |
CN111351708A (zh) * | 2018-12-20 | 2020-06-30 | 中核北方核燃料元件有限公司 | 一种环形燃料组件缓冲管焊接拉伸检测的装置及方法 |
CN111351707A (zh) * | 2018-12-20 | 2020-06-30 | 中核北方核燃料元件有限公司 | 一种环形燃料组件导向管焊接拉伸检测的装置及方法 |
CN111351707B (zh) * | 2018-12-20 | 2022-12-20 | 中核北方核燃料元件有限公司 | 一种环形燃料组件导向管焊接拉伸检测的装置及方法 |
CN111351708B (zh) * | 2018-12-20 | 2022-12-20 | 中核北方核燃料元件有限公司 | 一种环形燃料组件缓冲管焊接拉伸检测的装置及方法 |
CN109916715A (zh) * | 2019-04-11 | 2019-06-21 | 西南交通大学 | 一种试验夹具 |
KR20210063809A (ko) * | 2019-11-25 | 2021-06-02 | 부산대학교 산학협력단 | 상온 및 온간 판재 압축시험 장치 |
KR102287660B1 (ko) | 2019-11-25 | 2021-08-09 | 부산대학교 산학협력단 | 상온 및 온간 판재 압축시험 장치 |
CN113125250A (zh) * | 2019-12-30 | 2021-07-16 | 中核北方核燃料元件有限公司 | 一种燃料组件套管胀接拉伸检测装置 |
CN113125250B (zh) * | 2019-12-30 | 2023-02-21 | 中核北方核燃料元件有限公司 | 一种燃料组件套管胀接拉伸检测装置 |
CN113203623A (zh) * | 2021-03-23 | 2021-08-03 | 核工业第八研究所 | 一种管状试样环向强度测试装置 |
CN117606904A (zh) * | 2023-11-28 | 2024-02-27 | 泗阳腾晖光电有限公司 | 一种光纤拉力检测设备 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009294136A (ja) | 管状試験体の引張曲げ試験方法及び装置 | |
RU2608864C2 (ru) | Способ формирования сварного уплотнения | |
JP4722107B2 (ja) | クリープ試験装置およびクリープ試験方法 | |
KR20010085839A (ko) | 파이프 구획의 시험 및 차단장치 | |
JP2017529523A (ja) | 締結具 | |
JPS6389233A (ja) | 接合ボルトおよびその締付力の調整方法 | |
US8479392B2 (en) | Anti-vibration bar clamping tool and method | |
CN107186342B (zh) | 一种薄壁管件焊接成型控制系统及方法 | |
KR20140043862A (ko) | 열교환기용 관다발의 기밀 시험 장치 | |
CN101767260A (zh) | 一种用于炉膛换热管检修的焊接方法 | |
JP5859305B2 (ja) | 大口径の金属管のクリープ部の再生装置及び該再生装置を用いた再生方法 | |
US7487745B2 (en) | Boiler tube position retainer assembly | |
JP5687481B2 (ja) | ジェットポンプ計測用配管の補修方法 | |
CN105136319A (zh) | 柴油机余热回收系统测温热电偶的固定装置 | |
JPS6056427A (ja) | 管又は管内のスリ−ブの拡管装置 | |
TWI823995B (zh) | 溫度感測器系統 | |
JP3855199B2 (ja) | 高温内圧曲げクリープ試験方法および試験装置 | |
CN110415841A (zh) | 临界热流密度增强试验装置 | |
JPH07181285A (ja) | 原子炉用蒸気発生器の損傷管下方部分の溶接装置及び方法 | |
KR101961738B1 (ko) | 화력발전소 보일러 수관 벽 튜브에 설치되는 열유속 센서 | |
JP6367681B2 (ja) | 配管の残留応力改善方法、氷栓間への不凍液供給方法、および配管の残留応力改善装置 | |
KR20180134046A (ko) | 밸브파이프 벌림 장치 | |
JP5409243B2 (ja) | 高温環境用光ファイバセンサ | |
JP5925090B2 (ja) | 曲り配管の検査用治具及び検査方法 | |
JP6556224B2 (ja) | 腐食プローブ及び腐食プローブの取付方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20110906 |