JP2009293138A - 段ボール用中芯原紙の製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】薬品が白水へ混入することを回避し、薬品使用量の歩留りを向上させる。
【解決手段】次記A及びBの段ボール用中芯原紙段ボール用中芯原紙の製造方法である。A.次記の(1)〜(5)の連続的な工程が順に組み込まれている。(1)少なくともギャップフォーマー方式で抄紙される層と、長網部を有するフォードリニア方式で抄紙される層を抄き合わせた、少なくとも2層から成る湿紙を形成する抄紙工程、(2)前記湿紙をシュープレスを含む搾水設備により搾水する搾水工程、(3)搾水湿紙を、予備乾燥する予備乾燥工程、(4)予備乾燥後の湿紙に薬品を塗工して塗工紙を得る塗工工程、(5)塗工後の塗工紙を乾燥する後乾燥工程。B.前記塗工工程は、予備乾燥後の湿紙外面及び裏面の少なくとも一方の面に紙力増強剤を含む段ボール用中芯原紙用薬品を塗工する塗工工程であること。
【選択図】なし

Description

本発明は、段ボール用中芯原紙の製造時の製造方法に関する。
板紙は、抄紙機上で複数の紙層が重ねられたもので、段ボール原紙としてあるいは包装用資材として使用されている。
例えば、段ボールの場合、コルゲーター(貼合機)で波状に加工された段ボール用中芯原紙を段ボール用ライナーに糊付けし、さらにその上に別の段ボール用ライナーを糊付けした3層からなる構造体である。
段ボール用原紙は、従来から古紙利用が多い製品であるが、近年の古紙パルプは、幾度となく繰り返されるリサイクル処理により、パルプ繊維が疲弊しルンケル比が高くなり、繊維長がリサイクル処理の都度短くなり、これらの古紙パルプを用いた段ボール用原紙は、圧縮強度が低下する傾向にある。
そこで、段ボール用ライナー及び段ボール用中芯原紙の製造方法に際し、強度向上を図る場合、圧縮強度向上のために紙力増強剤を原料パルプ中に添加する方法が行われている。この紙力増強剤として、天然高分子である澱粉や合成高分子であるポリアクリルアミドなどが汎用されている。
しかし、従来、紙力増強剤は原料パルプ中に含有させる(すなわち内添する)ため、抄紙段階でパルプ繊維に定着しない紙力増強剤の余剰分が白水中に流出し、設備の汚染、排水処理設備の負荷増加(例えばCOD値の増加)、ウエットエンドコントロールの安定性を損なう問題を生じる。
一方、無機酸と尿素を添加した澱粉の水性懸濁液を連続糊化装置に通して熱化学変性により低粘度化した澱粉糊液を、段ボール用中芯原紙の表面に塗布する技術が開示されている(特許文献1)。
特許文献1のものは、現時点で約20年前の発明であり、当時の古紙パルプの品質は良好であったのに対し、現在の古紙パルプの品質は低下していることは前述のとおりである。また、特許文献1のものは、実験室レベルでの研究にとどまり、連続生産、とりわけ高速での生産が考慮されていない。
いずれにしても、現状の汎用技術は、紙力増強剤などの各種機能薬品は紙料に内添するものであり、古紙パルプの品質低下に対しては、機能薬品の添加量を増量することで対処するようにしている。
一部の製造メーカーにおいては、段ボール用中芯原紙の製造に対しては、サイズプレスにより紙力増強剤を塗工することも行われている。本出願人も、特許文献2において開示を行った。
しかし、本発明者の知る限り、とりわけ抄紙速度500m/分以上で段ボール用中芯原紙を製造する場合、紙力増強剤をサイズプレスなどで塗工する技術は存在しない。
特開平07−26494号 特開2007−177331号
したがって、本発明の主たる課題は、紙力増強剤が白水へ混入し、設備の汚染を招き、排水処理設備の負荷増加(例えばCOD値の増加)などの問題を解消することにある。また、紙力増強剤の歩留りを向上することにある。他の課題は、以下の説明から明らかになるであろう。
本発明者は、例えば抄紙速度500m/分以上で段ボール用中芯原紙を抄造する場合、紙力増強剤をサイズプレスにより塗工することを試みる過程で、地合を良好にし、しかも急速搾水すれば、紙力増強剤が、予備乾燥後の湿紙外面に均一に塗工できること、並びにサイズプレスによる紙力増強剤の塗工によって強度、特に圧縮強度を高めることができることを知見し本発明を完成するに至った。
前記課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
下記A及びBの条件を有し、抄紙速度500m/分以上で段ボール用中芯原紙を製造することを特徴とする段ボール用中芯原紙の製造方法。
A.次記の(1)〜(5)の連続的な工程が順に組み込まれていること。
(1)少なくともギャップフォーマー方式で抄紙される層と、長網部を有するフォードリニア方式で抄紙される層を抄き合わせた、少なくとも2層から成る湿紙を形成する抄紙工程、
(2)前記湿紙をシュープレスを含む搾水設備により搾水する搾水工程、
(3)搾水湿紙を、予備乾燥する予備乾燥工程、
(4)予備乾燥後の湿紙に薬品を塗工して塗工紙を得る塗工工程、
(5)塗工後の塗工紙を乾燥する後乾燥工程、
B.段ボール用中芯原紙の製造時の前記塗工工程は、予備乾燥後の湿紙外面及び裏面の少なくとも一方の面に紙力増強剤を含む段ボール用中芯原紙用薬品を塗工する塗工工程であること。
(作用効果)
本発明は、生産効率を高めるために、抄紙速度500m/分以上で段ボール用中芯原紙を抄造することができるものである。また、本発明によれば、段ボール用中芯原紙として必要な強度を得るために、紙力増強剤を、必要な紙力を得るに必要な量のすべてをサイズプレスなどにより塗工すること、あるいは主としてサイズプレスなどにより塗工することにより、前述の紙力増強剤が白水へ混入し、設備の汚染を招き、排水処理設備の負荷増加(例えばCOD値の増加)などの問題を軽減または解消できるものである。
抄紙速度500m/分以上の高速抄紙の場合、地合の悪下及び搾水性の低下を招く。そして、紙力増強剤をサイズプレスにより塗工するためにも、地合が良好で、しかも急速搾水を完遂する必要がある。そこで、例えば、少なくともギャップフォーマー方式で抄紙される層と、長網部を有するフォードリニア方式で抄紙される層にて形成される抄紙機により、抄き合わせて少なくとも2層からなる湿紙を形成すると、抄紙速度500m/分以上の高速抄紙でありながら、地合に優れた湿紙を得ることができるのである。
そして、湿紙は、シュープレスを含む搾水設備により搾水するようにすると、急速搾水が可能であり、搾水予備乾燥後の湿紙に対して紙力増強剤をサイズプレスにより塗工する場合、湿紙に均一に紙力増強剤を塗工できる。
段ボール用中芯原紙を製造する場合、従来の原料パルプに紙力増強剤を添加する(内添する)場合との対比を説明すると、好適には、少なくともギャップフォーマー方式で抄紙される層と、長網部を有するフォードリニア方式で抄紙される層にて形成される抄紙機により、抄き合わせて少なくとも2層からなる湿紙に、主としてサイズプレスなどにより必要な量の紙力増強剤を湿紙に塗工し、紙力増強剤を表面部分に集中的に偏在させる。これにより、目標の強度の達成のための紙力増強剤の使用量が低減し、歩留り向上が向上する。より好適には、最下層をギャップフォーマー方式で抄紙し、少なくとも上層が長網部を有するフォードリニア方式で形成することが、紙力増強剤を湿紙の表裏面部分に集中的に偏在させるに好ましい。
このように、サイズプレスなどにより紙力増強剤を湿紙の表面部分に均一に集中的に偏在させるためにも、湿紙に良好な地合の確保しておき、且つ塗工前に十分にシュープレスを含む搾水設備により搾水されていることが必要なのである。
また、段ボール用中芯原紙の製造時において、従来内添で設けられていた主としての紙力増強剤の添加量を抑制し、しいては紙力増強剤を外添のみで付与できるため、上記の問題、すなわち、各種機能薬品が白水へ混入し、設備の汚染を招き、排水処理設備の負荷増加(例えばCOD値の増加)などの問題を解消することができる。
ここで、段ボール用中芯原紙の製造時に際しては、紙力増強剤は、予備乾燥後の湿紙外面又は裏面の一方に塗工して含浸によって強度の増強を図るほか、塗工工程の設備として、両面からの塗工が可能となっているので、予備乾燥後の湿紙外面及び裏面のそれぞれに紙力増強剤を含む段ボール用中芯原紙用薬品を塗工することができる。
〔請求項2記載の発明〕
原料パルプとして、段ボール古紙からなる古紙パルプを50重量%以上含有する請求項1記載の段ボール用中芯原紙の製造方法。
(作用効果)
幾度となく繰り返されるリサイクル処理を経た段ボール古紙からなる古紙パルプを50重量%以上含有するとしても、地合の確保及び紙力増強剤による強度発現が達成されるため、段ボール用中芯原紙として必要な特性を得ることができる。
〔請求項3記載の発明〕
塗工工程が、フィルムトランスファー方式またはポンド方式からなるサイズプレスにより塗工する請求項1または2記載の段ボール用中芯原紙の製造方法。
(作用効果)
この態様によれば、良好な塗工を行うことができる。
〔請求項4記載の発明〕
搾水工程において、上流側から下流側にかけて第1プレス、第2プレス及び第3プレスを備えるトライニッププレスを使用し:
前記第1プレスは、1対のサクションロールと溝付ロールとで形成されるプレスニップにより2枚のフェルトを介して湿紙から搾水を行うダブルフェルトプレスであり、前記溝付ロールがゴム被覆ロールであって、そのゴム硬度(JIS K6253)が95°以上のゴム層で形成されている;
前記第2プレスは、サクションロールと表面セラミックコーティングしたロールまたは表面人工石カバーロールとで形成されるプレスニップにより1枚のフェルトを介して湿紙から搾水を行うシングルフェルトプレスであり;
前記第3プレスは、表面セラミックコーティングしたロールまたは表面人工石カバーロールとシュープレスとで形成されるプレスニップにより1枚のフェルトを介して湿紙から搾水を行うシングルフェルトプレスである;
請求項1または2記載の段ボール用中芯原紙の製造方法。
(作用効果)
この態様によれば、急速かつ適切な搾水を行うことができる。
本発明によると、各種機能薬品が白水へ混入し、設備の汚染を招き、排水処理設備の負荷増加(例えばCOD値の増加)などの従来の問題を解決できる。
そして、例えば抄紙速度500m/分以上の高速抄紙でありながら、必要な特性を示す段ボール用中芯原紙を製造できる。また、製造設備を共用しながら、必要な特性を段ボール用ライナーも製造できる。
次に、本発明の実施の形態を説明する。
以下に説明する製造設備例は、本発明に段ボール用中芯原紙の製造方法に適用できるほか、段ボール用ライナーの製造方法についても適用できるので、両者について説明することとする。
まず、以下に説明する段ボール用中芯原紙は、段ボールの製造において、コルゲーター(貼合機)で波状に加工され、段ボール用ライナーに糊付けし、さらにその上に別の段ボール用ライナーを糊付けされ、段ボール箱の成型において強度を確保する段ボールの基幹素材を言う。段ボール箱の成型において、表出する段ボール用ライナーと異なり、段ボール用ライナー間に隠蔽されるため、好適には美粧性や印刷適性は要求されず、強度確保に特化される構造体を形成するものである。
<原料パルプについて>
本発明の段ボール用中芯原紙は、原料パルプとして、段ボール古紙からなる古紙パルプを50重量%以上含有するものを使用できる。本発明に従えば、古紙パルプを50重量%以上の原料パルプを使用しても、抄紙速度500m/分以上で抄造して坪量が75〜200g/m2の必要な特性を有する段ボール用中芯原紙を製造できるのである。
中芯原紙は、JIS P 3904に規定されている表示坪量115〜200g/m2の規格商品が主流で流通しているものの、近年では省資源、軽量化が求められ、坪量が75g/m2の軽量中芯のニーズも多くなっており、本発明に基づく中芯は、前記軽量化においても、十分に必要な特性を示す段ボール用中芯原紙を製造できる。また、製造設備を共用しながら、必要な特性を段ボール用ライナーも製造できる。
段ボール用中芯原紙の原料となるパルプスラリーは、パルプの全乾燥重量を基準として、古紙パルプを少なくとも50重量%以上含むものにおいて特に本発明の利点が顕在化する。また、実質的に古紙パルプのみからなるパルプスラリーであってもよく、あるいは古紙パルプ以外に他のパルプを50重量%未満配合したものであってもよい。すなわち、実質的に古紙パルプのみからなるパルプスラリーであってもよく、あるいは古紙パルプ以外に他のパルプを配合したものであってもよい。
なお、古紙パルプの配合量が50重量%未満では、圧縮強度が低下することが少なく、また紙紛の発生は少ないが、製造コストが高くなり、さらに省資源化に逆行することになる。
近年の省資源、再利用の中で、中芯原紙に用いられる古紙においても、再生によって得られる古紙パルプの品質低下が進み、従来では古紙の配合率が50%を上回る古紙配合率の中芯原紙であっても、必要十分な圧縮強度が得られていたものが、近年では古紙パルプの品質低下が著しく、古紙パルプの配合率が50%を上回ると、十分な圧縮強度が得難くなっている。そこで、本発明においては、古紙パルプの配合率が50%を上回る原料パルプを用いても、更に近年の抄紙速度500m/分以上の高速抄紙においても、必要な特性を示す段ボール用中芯原紙を製造できる。また、製造設備を共用しながら、必要な特性を段ボール用ライナーも製造できる。
古紙パルプとしては、段ボール古紙、雑誌古紙、製本、印刷工場、裁断所等において発生する裁落、損紙、幅落としした古紙である上白、特白、中白、白損等の未印刷古紙を解離した古紙パルプ、上質紙、上質コート紙、中質紙、中質コート紙、更紙等に平版、凸版、凹版印刷等、電子写真方式、感熱方式、熱転写方式、感圧記録方式、インクジェット記録方式、カーボン紙などにより印字された古紙、及び水性、油性インクや、鉛筆などで筆記した古紙、新聞古紙を離解後脱墨したパルプ(以下、DIPと略記する)等を用いることができる。
本発明の段ボール用中芯原紙の原料パルプには、上記古紙パルプ以外に、バージンのケミカルパルプ(CP:広葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹晒亜硫酸パルプ、針葉樹晒亜硫酸パルプ、広葉樹未晒亜硫酸パルプ、針葉樹未晒亜硫酸パルプ等の木材及びその他の繊維原料を化学的に処理して作製されたパルプ)や、木材またはチップを機械的にパルプ化したグランドパルプ、木材またはチップに薬液を滲み込ませた後、機械的にパルプ化したケミグランドパルプ、ケミメカニカルパルプ及びチップをやや柔らかくなるまで蒸解した後、リファイナーでパルプ化したセミケミカルパルプ等のバージンパルプを含有させてもよい。しかしながら、省資源及び原料コストの観点からバージンパルプの使用は極力少なくするのが望ましい。
古紙パルプを用いることによる紙層の形成は、古紙中に含有される微細繊維の影響で密になり易く、繊維自体が脆く平坦になっているため、古紙パルプの使用割合が多いほど、得られる紙質の強度は低く、腰のない紙製品が得られるものの、本発明において用いるギャップフォーマーとフォードリニアによる湿紙形成においては、強制搾水されるギャップフォーマーによるZ軸に配向した繊維配向による紙層と、緩慢搾水となるフォードリニアの微細繊維の多い紙層との組合わせによる抄紙により、さらに好適には、紙層間に付与する層間薬品により、従来にない高い強度と紙層間強度を持つ段ボール用中芯原紙が得られ、本発明に基づく、外添薬品との組合わせにより、好適な態様においては、紙中に各種の機能薬品を含有させずとも、従来品と遜色の無い段ボール用中芯原紙が得られる。
<製造設備例について>
図面は製造設備例を示したもので、図面番号の順に上流から下流に流れるものである。また、当該製造設備により、段ボール用中芯原紙のほか段ボール用ライナーをも抄紙できる抄紙機である。以下においては、段ボール用中芯原紙の製造を中心にして説明し、続いて段ボール用ライナーの製造方法についても説明する。
実施の形態では、第1層と第2層との2層抄き合わせ段ボール用中芯原紙を製造するものである。
(湿紙形成工程10)
下層(第1層)は、幅方向濃度をコントロールできる第1ヘッドボックス11を備え、ギャップフォーマー方式で抄紙されるようになっている。上層(第2層)は、第2ヘッドボックス12を備え、長網部を有するフォードリニア方式で形成される抄紙機により抄紙されるようになっている。上下層は、抄き合わされて2層からなる湿紙が形成される。
上述の製造設備例におけるギャップフォーマー方式の第1ヘッドボックス11は、水平または下流側に傾斜した状態で上向き設置され、紙料吐出方向線が水平線となすと吐出角度θが、0度〜45度であるのが望ましい。幾度となく繰り返され疲弊が進んでいるパルプ繊維を多く含む下層の層構成においては、高速抄紙の下で高速搾水を行いながら、地合、Z軸強度、表裏差、繊維配向角などの点から、繊維重量の影響が小さくなる上向きヘッドボックスであることが望ましい。ギャップタイプのツインワイヤーフォーマにおいて、ヘッドボックスが鉛直などであると、高速抄紙の下で、搾水効果を高める付帯設備必要になり、段ボール用ライナーとして求める特性が得難い。
上層は長網タイプのフォードリニア方式で湿紙の表面が、下層側になるように、上層を抄き合わせることが好適である。フォードリニア方式で湿紙の表面には、裏面と比較して比較的微細繊維が多く残っており、湿紙の状態で下層と抄き合わせることで、次工程でのプレス搾水時に対応する湿紙外面との絡み合いが多く得られるとともに、後述する層間接着強度を向上する澱粉の分散液をスプレーする際に、澱粉の分散液が紙層中に取り込まれにくく、層間強度を向上させることができる。
先にも述べたが、古紙パルプの割合が50%以上の原料パルプを用いた段ボール用中芯原紙の抄造において、湿紙形成段階は、強度の高い段ボール用中芯原紙を製造するにおいて重要な工程であり、紙層を構成する繊維の配向を決める湿紙形成段階において、強制搾水されるギャップフォーマーと緩慢搾水のフォードリニアにおける紙層を組合わせ、Z軸方向、幅・流れ方向相互に繊維配向させることで、好適には原料パルプ中に各種薬品を含有させる必要がなく、外添により薬品を付与することで、本発明の課題である、紙力増強剤が白水へ混入し、設備の汚染を招き、排水処理設備の負荷増加(例えばCOD値の増加)などの問題の解消と紙力増強剤の歩留りを向上させることができる。
多層抄き抄紙機において、例えば上層と下層(あるいは中層を介して)を抄き合わせるに際し、層間接着強度を向上させるために、澱粉の分散液をスプレーすると効果的である。
最下層が、幅方向に濃度調整が可能なヘッドボックス11によるギャップフォーマー方式で形成されるのが好ましい。幅方向に濃度調整が可能なヘッドボックスは公知であり、その構造などについての説明を省略するが、例えばメッツオ社製「オプティーフローヘッドボックス」、川之江造機−GL&V「BTF−ダイリューションシステム」などを挙げることができる。
ヘッドボックスに幅方向の原料濃度調整機構がない場合は、ワイヤーパートでの紙の地合による厚薄差が大きくなり、プレスパートのシュープレスでは修正できにくい。したがって段割れを防止するためにカレンダー処理により厚薄差の是正を行わざるをえず、圧縮強度が低下する。またシュープレスを用いない場合は、前記ヘッドボックスにより紙の厚薄差を小さくできても、プレスでの紙厚低下が大きく、キャレンダー処理を行わなくても圧縮強度で必要な強度を得ることはでき難い。また、ヘッドボックスでの原料濃度は薄い方がパルプ繊維の分散性がよい。しかし、設備費と品質との兼ね合いから印刷用紙用の抄紙機の場合、ヘッドボックスでの原料濃度は通常0.6〜0.7%であるのに対し、段ボール用中芯原紙の場合は、印刷適性は要求されないので、濃度はもう少し高く0.8〜1.2%である。
(搾水工程20)
記湿紙は第1プレス、第2プレス及び第3プレスを備える搾水設備としてのトライニッププレス21により搾水される。
シュープレスを含む搾水設備として、上流側から下流側にかけて第1プレス、第2プレス及び第3プレスを備えるトライニッププレスを使用し:前記第1プレスは、1対のサクションロールと溝付ロールとで形成されるプレスニップにより2枚のフェルトを介して湿紙から搾水を行うダブルフェルトプレスであり、前記溝付ロールがゴム被覆ロールであって、そのゴム硬度(JIS K6253)が95°以上のゴム層で形成されてる;前記第2プレスは、サクションロールと表面セラミックコーティングしたロールまたは表面人工石カバーロールとで形成されるプレスニップにより1枚のフェルトを介して湿紙から搾水を行うシングルフェルトプレスであり;前記第3プレスは、表面セラミックコーティングロール又は表面人工石カバーロールとシュープレスとで形成されるプレスニップにより1枚のフェルトを介して湿紙から搾水を行うシングルフェルトプレスであるものが最適である。このトライニッププレスは、印刷用用紙用途においては使用されているが、段ボール用ライナーの製造設備として通常は使用されない。
上記のプレス配置においては、通常第1プレスは搾水負荷が高いこと、また紙品質の対称性を得るために、2枚のフェルトで湿紙を挟んだ状態でニップ圧力により搾水を行うダブルフェルトプレス機構が用いられる。このダブルニッププレス機構においては、次段プレスに湿紙を移送していく側にサクションロールを、それとニップを形成する相手ロールにはフェルトの水を逃がすための溝を有するグルーブドロールが用いられる。
上記溝付ロールがゴム被覆ロールであって、そのゴム硬度(JIS K6253)が95°以上のゴム層で形成されているゴム被覆ロールを好適に用いることができる。
比較的軟質なゴム素材を用いることで、比較的厚味を有する段ボール用中芯原紙の湿紙を過度に潰すことなく緩慢に搾水可能になり、嵩高な段ボール用中芯原紙を得ることができる。
本発明において好適に用いることができるトライニッププレスにより、湿紙形成段階で得られた、Z軸方向、幅・流れ方向相互に繊維配向させた紙層の特性を毀損することなく好適な搾水が可能になり、好適には原料パルプ中に各種薬品を含有させる必要がなく、後の段階で薬品を外添により付与することで、本発明の課題である、紙力増強剤が白水へ混入し、設備の汚染を招き、排水処理設備の負荷増加(例えばCOD値の増加)などの問題の解消と紙力増強剤の歩留りを向上させることができる。
シュープレスとしては、シムベルトSプレス(METSO社製)、ニプコフレックスプレス(VOITH社製)などを使用できる。
シュープレスは、2ロールニッププレスに比べて搾水能力が高いと言うこと以外に、紙厚の減少を抑制しながら搾水できることが知見された。特に段ボール用中芯原紙を得る場合においては、コルゲーターでの成形時の段割れ防止に効果がある。
(予備乾燥工程30)
搾水湿紙はプレドライヤー31により予備乾燥される。
プレドライヤーパートは、ノーオープンドロー形式のシングルデッキドライヤーで、上側が加熱ロール、下側が真空ロールの適宜本数のロール構成であるのが好適である。シングルデッキ方式のドライヤーは、本発明が対象とする500m/分以上の高速抄紙において、嵩を落とすことなく高効率に乾燥を行え、品質・操業面において優れている。
シングルデッキ式のプレドライヤーパートでは、上段には複数のドライヤーヤロール、下段には複数の真空ロールがそれぞれ配置され、これらドライヤーロールと真空ロールとに帯状のカンバスが交互に巻き掛けられている。上流のプレスパートで搾水された紙ウェブ(湿紙)は、カンバスによって片面を支持されながらドライヤーロールと真空ロールとを交互に周回走行していく。紙ウェブはカンバスの下面側で支持されており、ドライヤーロール上において紙ウェブはカンバスによりドライヤーロールの表面に押し付けられ、ドライヤーロールの熱によって乾燥される。
乾燥効率の高いシングルデッキ式にて早期に乾燥を進ませ、次工程でのダブルデッキ式による乾燥によりを安定化させる。ダブルデッキ式のドライヤーパートでは、上段及び下段の二段に複数のドライヤーヤロールがそれぞれ配置され、これらドライヤーロールにカンバスが巻き掛けられている。プレスパートからの紙ウェブ(湿紙)は、カンバスによって支持されながら、上段のドライヤーロールと下段のドライヤーロールとを交互に周回走行していく。紙ウェブはドライヤーロール周面を走行する過程でドライヤーロールにより直接またはカンバスを介して加熱され乾燥される。
本発明においては、ギャップフォーマー方式で抄紙される層と、長網部を有するフォードリニア方式で抄紙される層を抄き合わせた、紙層の形成態様が異なる少なくとも2層から成る湿紙の乾燥において、上側が加熱ロール、下側が真空ロールの適宜本数のロール構成にて乾燥することで、とりわけ抄紙速度500m/分以上で段ボール用中芯原紙を製造する場合における表裏差の改善等に効果的であり、また、本発明においては、予備乾燥後の湿紙外面及び裏面の少なくとも一方の面に紙力増強剤を含む段ボール用中芯原紙用薬品を塗工することを特徴とし、プレドライヤーパートにて乾燥効率の高いシングルデッキ式にて早期に乾燥を進ませることで、塗布液の十分な吸収乾燥を促すことが可能になり、本発明が課題とする、段ボール用中芯原紙薬品を内添することによる、薬品が白水へ混入し、設備の汚染を招き、排水処理設備の負荷増加(例えばCOD値の増加)などの問題解消に有効に作用する。
シングルデッキ式、ダブルデッキ式にて乾燥する方式を組み合わせることで、高速抄紙におけるキャンバスマーク、高速乾燥における断紙、シワ、紙継ぎ等の操業性の面を改善できるとともに、通気性の高いギャップフォーマーによる下層側から、水分を効率よく除去可能になり、さらに、水分が抜け難い、比較的微細繊維の多いフォードリニアによる上層をダブルデッキ式のドライヤーで乾燥させることで、表裏均質な乾燥処理を行うことが可能になり、好適には原料パルプ中に各種薬品を含有させる必要がなく、外添により薬品を付与することで、本発明の課題である、紙力増強剤が白水へ混入し、設備の汚染を招き、排水処理設備の負荷増加(例えばCOD値の増加)などの問題の解消と紙力増強剤の歩留りを向上させることができる。
(塗工工程40)
予備乾燥後の湿紙は、サイズプレス41により、外面及び裏面に塗液が塗工される。外面及び裏面には、少なくとも紙力増強剤を塗工し、塗工紙を得る。
塗工工程は従来公知の塗工手段が用いられるが、段ボール用ライナーに用いられる各種機能薬品を板紙表裏面に設けるに場合においては、表裏面の固形分濃度差異、塗工量差異を容易に付けることができるフィルムトランスファー方式またはポンド方式が好適に採用できる。
ポンド方式ロールコーターは、ウェブと同一周速で回転する軸が互いに平行で、且つアプリケーターロール外周線で接触してニップを形成している一対のアプリケーターロールより構成され、また、2本のアプリケーターロールの中心を結ぶ線は水平かまたは若干傾斜しており、前記ニップが塗布液のポンド(液溜り)とされ、前記ポンド内をウェブが通過することにより塗布液をウェブに過剰に付着させ、その後アプリケーターロールのニップで絞られて塗布量の調整及びウェブへ塗布液を浸透させるものである。
フィルムトランスファー方式は、ゲートロールコーターに代表される塗工方式で、アウターロール、インナーロール及び一対のアプリケーターロールから構成されている。この方式はアウターロール、インナーロールの間のニップに塗布液のポンドを形成させ、塗布液はインナーロールからアプリケーターロールに転写され、該塗布液がアプリケーターロールの一方の周面に転写され、さらにウェブが一対のアプリケーターロールのニップを通過する際にウェブに転写されるものである。
アウターロール、インナーロールの代わりにロッドを用い、アプリケーターロール及びロッドの間に塗工液を噴射し、ロッドにて塗布液を掻き落とし、アプリケーターロールに転写され、さらにウェブが一対のアプリケーターロールのニップを通過する際にウェブに転写されるロッドメタリング方式は、ロールマークが生じ難く好適に使用できる。
本発明において得られる段ボール用中芯原紙においては、表裏面にギャップフォーマー方式で抄紙される層と、長網部を有するフォードリニア方式で抄紙される層を抄き合わせた構成を特徴とし、抄紙方法が異なる紙層のため、その表面に設ける塗布液の性状を紙層にあわせて異ならせることが好まく、表裏面への塗布液を異ならせると共に、後工程での乾燥付加を低減する目的で、塗布液の濃度を上げることが好ましい理由から、本発明においてはロッドメタリング方式を採用することが最も好ましい。
<表裏差塗工について>
段ボール用中芯原紙においては、段ボール用ライナーとの接着性を重視すればよく、紙力増強剤を含む表裏面に、一般的には均等に薬品を塗工するが、本発明においては、下層と上層との紙層構成が異なっているため、例えば、段ボール用ライナーに要求される表裏の品質の相違に応じて、表裏の別の薬品を塗工することも可能であり、好適な薬品の処方が可能になり、薬品使用量を減少させることができるものである。また、品質の低下した古紙の使用に対応して紙力増強剤を原料パルプに内添する際に、過度の紙力増強剤の添加は、紙表面が硬くなりすぎて、製函時に波型の形成不良を引き起こすことがあるため、表裏面に適した量の紙力増強剤を付与することで、品質の低下した古紙の使用の場合においても、製缶時の波型成型不良を防止できる。
このような表裏差塗工は、予期せぬ利点をもたらすことが明らかであろう。
(後乾燥工程50)
塗工後の塗工紙はドライヤー51により乾燥される。
アフタードライヤーはダブルデッキ式であり、上下2段に配置されたドライヤーロールに高張力を与えられたカンバスが順次巻き掛けられ、紙ウェブの表面をカンバスでドライヤーロールに押し当て拘束するようになっている。また、ボトム群のドライヤーロールに対向して乾燥装置が配置され、紙ウェブの裏面にカンバス越しに乾燥媒体を噴き付けて乾燥するようになっている。
塗工工程で、段ボール用ライナー表裏面に各種機能薬品を塗工した塗工紙は、水分率が例えば10〜40%の領域にあり、アフタードライヤーでの乾燥においては、表裏面均一に乾燥処理を施すことが好ましく、カンバスによって支持されながら上段のドライヤーロールと下段のドライヤーロールとを交互に周回走行させ、紙ウェブに対しドライヤーロール周面を走行する過程で表裏面均等にドライヤーロールにより直接またはカンバスを介して加熱され乾燥される。
(平坦化工程60)
塗工紙の表面は、平坦化設備としてのカレンダー61により平坦化処理される。
また、最も好適な構成においては、塗工工程40に至るまで、紙料に前記外面用薬品及び裏面用薬品が与えられないものである。
板紙の表裏面に各種機能薬品を含む塗工液を塗工して得られた板紙には、さらに、マシンカレンダー、ソフトカレンダー、スーパーカレンダー、グロスカレンダー等のカレンダー設備で平坦化処理を施すことが好ましい。これらカレンダー設備の中でも、板紙の表裏面において、ベック平滑度差等を容易に付与することができる、実用性などの点から、マシンカレンダーを用いることが好ましい。
また、ソフトカレンダーを使用することもでき、ソフトカレンダーによる通紙処理は、そのニップ圧を5〜50kN/m、さらには12〜25kN/mの範囲内に調整して行うことが好ましい。該ニップ圧が5kN/m未満であると、前記ドライヤーパートにおいて金属ロールに接しなかった紙面の平滑性が充分に向上しない恐れがあり、一方50kN/mを超えると、逆に紙面の平滑性が高くなりすぎてしまう恐れがある。
ソフトカレンダーの弾性ロールの硬度は、JIS Z 2246に記載の「ショア硬さ試験−試験方法」に準拠したショア硬さが87〜95°程度であることが好ましい。該ショア硬さが87°未満であると、弾性ロールの耐久性が低く、充分な平滑性が得られない恐れがあり、一方95°を超えると、均一なプロファイルが得られ難くなる恐れがある。また該弾性ロールの粗さは、JIS B 0601に記載の「製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語、定義及び表面性状パラメータ」に準拠した表面粗さの最大値が0.5μm程度未満であることが、板紙におけるコルゲーターにおける加工適性を改善することができるので、特に好ましい。また、ソフトカレンダーの金属ロールに接する面を平滑化するために、弾性ロールと対向する金属ロールの表面温度は、40〜200℃程度、さらには60〜150℃程度、特に80〜120℃程度とすることが好ましい。金属ロールの表面温度をこのような範囲内とすることにより、例えば僅かな密度ムラが影響するような印刷を表面に施すにおいても、より均一な濃度の印刷面を得ることができる。
(最終工程)
平坦化後は、巻取り機70により巻き取り、段ボール用中芯原紙製品とする。
本発明の塗工液の塗工量(片面)としては、例えば次記の量(乾燥固形分量)が好適である。
<湿紙形成段階で使用する薬品>
抄紙工程における最下層が、幅方向に濃度調整が可能なヘッドボックスによるギャップフォーマー方式で形成され、上層が長網部を有するフォードリニア方式で形成することで、原料パルプ中に機能薬品を添加しなくとも、従来と遜色のない圧縮強度の段ボール用中芯原紙が得られ、段ボール用中芯原紙を効率的に生産できる。
本形態で層間に使用される澱粉は、その種類が特に限定されず、例えば、コーンスターチ(とうもろこし澱粉)、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、アセチル化タピオカ澱粉等の各種の未加工、加工澱粉を使用することができるが、課題の一つとする経済性、圧縮強度を考慮すればコーンスターチが最も好適である。また、澱粉としては、酸化澱粉、アニオン性澱粉、カチオン性澱粉及び両性澱粉のいずれか一種、または併用して使用されていると、理由は定かではないが湿紙の層間において澱粉の分散性がよく、より好ましいものとなる。
澱粉分散液は、糊化澱粉でも未糊化澱粉でも好適な効果が得られるが、未糊化澱粉を用い、ドライヤーでの乾燥熱により糊化させることが、より層間強度を高めることができる。
ワイヤーパート(抄紙段階)において、例えば下側の湿紙上に澱粉の水溶液を設ける手段について、特に好適な手段として用いられるスプレー噴霧するについて、まず、スプレー噴霧は、1流体または気‐液の2流体スプレーを用いるのが好ましい。このスプレー噴霧におけるノズル径は、例えば未糊化の澱粉で孔が閉塞しないものを選べばよく、0.5〜2.5mm径、好ましくは0.8〜1.5mm径のノズルを適宜選択して用いる。このようなスプレーガンは、湿紙幅方向に一列設けられてもよいし、多系列設けられてもよく、湿紙の表面に均一に噴霧できるように工夫される。スプレーの圧力は、供給する空気圧にて微細な飛沫が得られれば特に制約はないが、0.3〜35kg/cm2、好ましくは2.0〜10kg/cm2とすることができる。吐出量は、0.4〜4.0リットル/分、好ましくは1.0〜3.0リットル/分である。
また、澱粉は、未糊化の澱粉が好ましく、未糊化でパルプ繊維間に歩留易い粒子径の例えば、平均粒子径12.0〜16.0μmのコーンスターチが好ましく、平均粒子径が6.0μm未満と小さいコメ澱粉はウエットエンドにおいて搾水とともに紙層を形成する繊維間に澱粉粒子が流入し、湿紙と湿紙に重ね合わされる上層との結合力を十部に得難い問題が生じやすく、平均粒子径が20.0μmを超えるコムギ澱粉や甘藷、馬鈴薯澱粉はウエットエンドにおいて表層に留まるものの、粒子径が大きいことが原因と推察される層間強度のバラツキや紙層間への澱粉粒子の含有量(流入)が少ないため、平均粒子径が6.0μ未満と小さいコメ澱粉と同様に紙層間強度向上にさほど寄与しない。
また、コーンスターチは澱粉粒径が多角形であり、紙層を形成する際にパルプ繊維への絡み合いも多くなる点からもコーンスターチが好ましい。
湿紙の形成において、微細繊維が白水とともに抜け落ち難い湿紙の表面は、白水とともに抜けやすい湿紙の裏面と比較して微細繊維が多く分布するため、物理的外圧を加えることなく例えばスプレー噴霧にて設けるコーンスターチ等の未糊化澱粉の水性懸濁液を表層に留めやすい。好適には、未糊化の澱粉の水性懸濁液をスプレー噴霧した表層にさらに上側の湿紙を重ね、複数層の層構成後に、プレスパートでの搾水による強制的な搾水を付与することで、表層や湿紙層間に付与された未糊化の澱粉の水性懸濁液が湿紙層中に拡散し、100℃以上の熱が加えられるドライヤーにて糊化することで、紙層間及び紙層内部の強度向上を図ることができる。
ここで、湿紙間に澱粉の水溶液が設けられた積層体が形成するにあたり、湿紙を2層積層する場合は、下側の湿紙(下層)上に好適には未糊化の澱粉水溶液のスプレー噴霧を行い、上側の湿紙(上層)を積層するのが好ましい。他方、湿紙を3層以上の複数積層する場合は、上下に隣接する下側の湿紙及び上側の湿紙が複数存在することになるが、少なくともいずれか1つの下側の湿紙を対象として、好ましくは全ての下側の湿紙を対象として澱粉水溶液のスプレー噴霧を行うのが好ましい。
スプレー方式の塗布(噴霧)設備にて用いられる未糊化澱粉の水溶性懸濁液の調製方法は、特に限定されないが、好ましくは次のとおりである。すなわち、まず、未糊化の生澱粉を水に分散して、好ましくは最終澱粉糊液の濃度が10%以上になるように約10〜20%未満の濃度の水性懸濁液とする。本発明で言う「未糊化澱粉」とは、加熱処理等により生澱粉を糊化する処理を行っていない未処理の澱粉を言う。
未糊化澱粉の水溶性懸濁液のスプレーによる塗布(噴霧)は、上下に隣接する湿紙の一方の湿紙の表面(第1ワイヤー面)、好ましくは裏面(第2ワイヤー面)にもスプレーすることが可能であるが、本発明の課題である圧縮強度の高い中芯を得るに好適な構成においては、ワイヤーパートにおけるインレット吐出直後から湿紙を重ね合わせる間、好ましくは水切れ線後に噴霧されることが好適である。
スプレー付与された澱粉は、湿紙形成段階での強制搾水で比較的微細孔の多い下層に投錨性を有し、フォードリニア層との強固な層構成が得られ、好適には原料パルプ中に各種薬品を含有させる必要がなく、外添により薬品を付与することで、本発明の課題である、紙力増強剤が白水へ混入し、設備の汚染を招き、排水処理設備の負荷増加(例えばCOD値の増加)などの問題の解消と紙力増強剤の歩留りを向上させることができる。
<塗工工程で使用する薬品について>
本発明に基づく段ボール用中芯原紙は、段ボール用中芯原紙の製造時において、予備乾燥後の湿紙外面に少なくとも紙力増強剤を含む薬品を塗工する。
予備乾燥後の湿紙外面に設ける薬品としては、段ボール用中芯原紙として目標に必要な機能を付与するために、各種の機能薬品が含まれる。薬品としては、少なくとも紙力増強剤、防滑剤などを使用することができる。
これらの薬品は、予備乾燥後の湿紙外面に、サイズプレスなどにより、表面部分に集中的に偏在させるので、従来の原料パルプに添加する場合に比較して、目標の強度を得るための薬品使用量が低減し、歩留りが向上する。もちろん、従来例における、機能薬品が白水へ混入し、設備の汚染を招き、排水処理設備の負荷増加(例えばCOD値の増加)などの問題を解消できる。
「紙力増強剤について」
本発明に基づく段ボール用中芯原紙に用いられる紙力増強剤としては、表面紙力、乾燥紙力又は湿潤紙力の向上のために使用でき、例えば澱粉類、ポリビニルアルコール系(PVA)、植物性ガム、セルロース誘導体(CMCなど)、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド(PAM)、ホルムアルデヒド樹脂等が任意に使用できる。
紙力増強剤の塗布量としては、表面片面当たり固形分で0.30〜3.00g/m2、裏面片面当たり0.20〜3.00g/m2、好適には両面で0.6.0g/m2、さらに好適には0.6〜5.0g/m2が望ましい。
紙力増強剤の塗布量が表面0.30g/m2、裏面0.2g/m2未満では、表面処理剤を含む塗工液による、特に古紙パルプの配合割合が高い場合の、充分な表面強度や品質を得難い問題が生じる。塗工量が、表裏とも3.00g/m2を超えると、アフタードライヤーでの乾燥能力、機能薬品の効果ムラ、操業性の低下が生じる問題が発現するので、表面処理剤を含む塗工液は必要以上に塗工しないことが望ましい。
紙力増強剤としては、段ボール用中芯原紙の表裏面において、JIS P8129(1997)表面強さ試験のワックス法による表面強度が、8A〜20Aであることが望ましい。
紙力増強剤には、澱粉類を使用するのが好適である。アニオン性澱粉、カチオン性澱粉、及び両性澱粉の1種類または2種類以上を用いことができる。この澱粉水溶液に適用される原料澱粉は、特に限定されるものではなく、例えば、小麦、米、トウモロコシ、馬鈴薯、タピオカ等の生澱粉や、これらを原料として、例えば酸化澱粉、カチオン化澱粉、カルボキシメチル化澱粉、α化澱粉、リン酸エステル化澱粉、エステル変性澱粉、尿素リン酸変性澱粉、未変性澱粉等、公知の種々のものを単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。カルボキシメチルデンプン(アニオン性)、リン酸デンプン(アニオン性)等の変性澱粉は、紙中に浸透しながら、引張り強度や表面強度を向上させる効果を発揮する。
なお、これらの澱粉類は、単独で用いてもよいが、用途やニーズに応じて2種類以上を混合して用いてもよい。この本発明に基づくにおいて、前記澱粉は、分子量が300万未満で、かつ塗工濃度35%、粘度が85cp以下を示す化工澱粉であるものを使用することが望ましい。
また、塗布される澱粉水溶液の澱粉希釈濃度は、好ましくは、3.0〜15.0%に調整されているのが望ましい。澱粉水溶液の澱粉希釈濃度が3.0%未満であると、接着剤としての効果がなく、所望の表面強度を得ることができないので好ましくない。一方、澱粉水溶液の澱粉希釈濃度が15.0%より高いと、汚れが発生しやすくなり、且つ紙面の地合ムラや澱粉固まりによる粕混入等を引き起こす恐れがあるので好ましくない。
好適な澱粉としては、前記の通り、分子量が300万未満で、且つ塗工液(澱粉糊液)の濃度が35%、温度40℃での粘度が85cp以下、好ましくは10〜80cp、より好ましくは30〜75cpの化工澱粉を好適に使用できる。特に500m/分以上の高速抄紙になると澱粉粘度が低い場合には「ミスト」の問題、粘度が高いと「粘性で断紙」と言う問題がある。
これにより、段ボール用中芯原紙を、貼合性(貼合適性)や離解性、経済性を損なわずに、圧縮強さを改善した段ボール用の段ボール用中芯原紙を得ることができる。本発明においては、塗工工程で薬品を塗布するため、段ボール用中芯を略均等に厚み方向に2分割した状態における段ボール用中芯澱粉含有量を、表裏面で異ならせることができる。
なお、澱粉の塗布含有量について、表面側0.30g/m2未満、裏面側0.20g/m2未満では、圧縮強度の維持や紙粉の発生を抑制することが困難であり、一方、澱粉の塗布含有量が片面3.0g/m2超えると、既存のフィルムトランスファー方式に代表される塗布設備での塗布が困難であり操業性を大きく低下させるとともに、抄紙機の汚損、コスト負担が大きくなるので、澱粉の塗布含有量が表裏面側合わせて0.50〜6.00g/m2が望ましい。
また、澱粉は、前記澱粉の中でも変性澱粉を好適に用いることができるが、エステル変性澱粉を用いることがより好ましい。エステル変性澱粉であると、滑剤の定着性をより向上させることができると共に、コルゲーターで段ボール用中芯原紙の段繰りを行う際、段ロールとの摩擦係数を下げることができるので、段ボール用中芯原紙の軽量化に伴い紙の引張強度や、伸び率の絶対値が低くなっても、段割れが発生しない。
エステル変性澱粉において、そのエステル化の度合は特に制約されないが、導入されるエステル結合の平均数で、グルコース単位当り1〜3、好ましくは1〜2のものが好適である。このようなエステル変性澱粉の中でも、ヒドロキシエステル化澱粉が、原料澱粉に酸化処理を施し、カルボキシメチル基をヒドロキシエチル基へ還元反応させることにより容易にかつ安価に得ることができるので好ましい。より好適には、エステル変性された澱粉の末端基に疎水性基を導入した、疎水性基含有エステル変性タピオカ澱粉が好適に用いられる。さらに好適には、チキソトロピカルな挙動を示すエステル変性澱粉が用いられる。すなわち、このようなチキソトロピック性を有するエステル変性澱粉は、末端基にカルボン酸(−COOH)構造を有し、中性領域において、−COO−のようにイオン化することで水素結合による繋がりを確保できず、反発性を示す。従って、塗工において流動性を示し、基紙中に浸透しにくいため、基紙の表面に高い被膜性を呈するので好ましい。
このようなエステル変性澱粉の原料についても特に限定されるものではないので、例えば、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、甘薯澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、米澱粉、モチトウモロコシ粉、高アミロース含量、トウモロコシ澱粉などの未処理澱粉、小麦粉、タピオカ澱粉、コーンフラワー、米粉等の澱粉含有物、あるいはこのような未処理澱粉及び澱粉含有物の酸化、酸処理化等を行った処理澱粉等、種々の澱粉含有物を用いることができる。これらの中でも特に、タピオカ澱粉を主原料としてエステル変性させた1−オクテニルコハク酸エステル化澱粉が、粘性、被覆性、被膜弾力性、伸展性の面で他の澱粉よりも秀でているので好ましい。 本発明の特徴である、抄紙速度500m/分以上で段ボール用中芯原紙を製造し、少なくともギャップフォーマー方式で抄紙される層と、長網部を有するフォードリニア方式で抄紙される層を抄き合わせた、少なくとも2層から成る湿紙を形成し、予備乾燥後の湿紙外面及び裏面の少なくとも一方の面に紙力増強剤を含む段ボール用中芯原紙用薬品を塗工する塗工工程において、高速抄紙環境下で、異なる紙層を有する段ボール用中芯原紙の表裏面の少なくとも一方の面に紙力増強剤を含む段ボール用中芯原紙用薬品を付与するにおいて、薬品の選定は重要なファクターであり、本発明者らの知見では、紙層表面に均一に所望の塗布液を塗布するには、粘性、被覆性、被膜弾力性、伸展性ともに満足する塗布液の選択が重要であり、故に最も好適に用いることができる紙力剤として見出したのがエステル変性澱粉であり、その中でもタピオカ澱粉を主原料としてエステル変性させた1−オクテニルコハク酸エステル化澱粉である。
紙力増強剤として、前記澱粉と併用又は置換えてポリビニルアルコール(PVA)を使用することも有効である。ポリビニルアルコールは、特異なイオン性を示さないものの、分子量、ケン化度により流動性等の塗工性に顕著な影響を及ぼすため、他の機能薬品との相乗効果を発現させるため、分子量が76000、ケン化度90〜99モル%のポリビニルアルコールを固形分塗布量で0.30g/m2以上、塗布含有量が表裏面合わせて0.60g/m2以上塗工液に含有させることが望ましい。
「サイズ剤について」
外面用の薬品におけるサイズ剤は、アニオン性あるいはノニオン性ともに用いることができるが、塗工液のイオン性は各種薬品共に同じイオン性を用いることが望ましい。外面用塗工液中に含有させる紙力増強剤においても、サイズ剤と同じイオン性の薬品を用いることが好ましく、より好適には、アニオン性であるのが薬品の費用対効果において好適である。
本発明における中芯原紙において使用する表面サイズ剤としては、スチレン・アクリル酸(メタクリル酸)共重合体、スチレン・アクリル酸エステル共重合体若しくはこれらと他のモノマーとの共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体、オレフィン・マレイン酸共重合体、酢酸ビニル・マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミド、ポリアミン、コロイド状珪酸、ステアレートクロミッククロライド、アルキルケテンダイマー等が挙げられる。アクリル酸(メタクリル酸)エステルとしては、アクリル酸(メタクリル酸)のメチル、エチル、プロピル、ブチルエステルが挙げられる。また、その他のモノマーとは、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。なかでも、スチレン・アクリル酸エステル共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体、オレフィン・マレイン酸共重合体が好ましい。例えば荒川化学工業株式会社製「ポリマロン品番1329」や星光PMC株式会社製「BLS720」を挙げることができる。
これらの表面サイズ剤を含有する塗工層を段ボール用中芯原紙の表層面及び裏層表面に設けることにより印刷時のインク吸収を押さえ、インクのにじみを押さえることにより、印刷適性を向上させることができる。
「その他」
段ボール用中芯原紙の表裏面には、滑剤を併用することもできる。この滑剤としては、
ポリエチレンワックス、ステアリン酸亜鉛、ポリエチレンワックス乳化物、および酸化ポリエチレン系ワックスから選ばれたワックス類の溶液または分散液であり、1種または2種以上が好適に用いられる。滑剤は、塗工液中に0.005〜0.5重量%添加され、段ボール用中芯原紙の表層表面及び裏層表面に設けることにより、この段ボール用中芯原紙をコルゲーターにて波型加工を施した場合、波型に成形した際の段ボールの滑りを改善することができる。
[段ボール用ライナーの製造方法]について
これまでは、段ボール用中芯原紙の製造方法について説明を行ったが、本発明の製造方法は、段ボール用ライナーの製造方法にも好適に用いられ、以下に説明する段ボール用ライナーは、外面(最終的に段ボール製品の外面となる)を染料により着色したものを言う。また、裏面は基本的に原料パルプの色調のものを言う。ただし、塗工工程中又はその後に撥水剤などを塗工するだけで、基本的に外面を染料による着色を有する原紙は、「段ボール用ライナー」の概念に含まれる。
先に述べた段ボール用中芯原紙における製造方法と主たる製造方法は同等であり、以下に異なる工程について詳細に説明することとする。
(湿紙形成工程10)段ボール用中芯原紙における製造方法と同じ。
(搾水工程20)段ボール用中芯原紙における製造方法と同じ。
(予備乾燥工程30)段ボール用中芯原紙における製造方法と同じ。
(塗工工程40)予備乾燥後の湿紙は、サイズプレス41により、外面及び裏面に塗液が塗工される。そして、外面には少なくともサイズ剤及び染料を含む外面用薬品を塗工し、裏面に少なくとも紙力増強剤を含む裏面用薬品を塗工し、塗工紙を得る。
(後乾燥工程50)段ボール用中芯原紙における製造方法と同じ。
(平坦化工程60)段ボール用中芯原紙における製造方法と同じ。
また、最も好適な構成においては、塗工工程40に至るまで、紙料に前記外面用薬品及び裏面用薬品が与えられないものである。
<塗工工程で使用する薬品について>
段ボール用ライナーの製造時において、予備乾燥後の湿紙外面に少なくともサイズ剤及び染料を含む外面用薬品を塗工し、裏面に少なくとも紙力増強剤を含む裏面用薬品を塗工する。
外面用薬品及び裏面用薬品としては、段ボール用ライナーとして目標に必要な機能を付与するために、各種の機能薬品が含まれる。外面用薬品としては、少なくともサイズ剤及び染料を含み、その他必要により、(表面)紙力増強剤、歩留り向上剤、防滑剤及びインク受容剤などを使用することができる。裏面用薬品としては、紙力増強剤を含むが、その他必要により、サイズ剤や防滑剤などを使用することもできる。
これらの薬品は、予備乾燥後の湿紙外面に、サイズプレスなどによりサイズ剤及び染料を湿紙の外面に塗工し、表面部分に集中的に偏在させるので、従来の原料パルプに添加する場合に比較して、目標の強度及び着色を得るための薬品使用量が低減し、歩留りが向上する。もちろん、従来例における、機能薬品が白水へ混入し、設備の汚染を招き、排水処理設備の負荷増加(例えばCOD値の増加)などの問題を解消できる。
「染料について」
古紙パルプを多量に含むライナーの染色方法として、原料パルプ調成工程における前段部で直接染料を添加し、抄紙機直前の種箱において塩基性染料を添加するライナーの染色方法が提案されている(特開2002−88686号公報参照)。本発明は、染料をも塗工しようとするものである。染料を塗工することで、従来の原料パルプ中に染料を添加する場合に比較して、少ない染料使用量であっても着色ムラがないものとなる。
使用する染料に特に制限はなく、塩基性染料、酸性染料、アニオン系直接染料、カチオン性直接染料、ノニオン染料、必要により、染料のほか、有機顔料や無機顔料を併用することもできる。
使用する染料に特に制限はないが、塗工液を構成する各種薬品とイオン性を同じにすることが好ましく、アニオン性の紙力増強剤、アニオン性のサイズ剤を用いた場合には、アニオン系直接染料が最適である。安価に好適に用いられる染料にはアニオン系直接染料とカチオン性塩基性染料があるが、アニオン系直接染料のほうが退色性に優れている。しかるに、サイズ剤や紙力増強剤と同時に添加する際に、紙力増強剤としてはアニオン性澱粉を使用する例が多く、カチオン性染料の場合、凝集物を生成する可能性がある。そのために、アニオン系直接染料を用いることが望ましいのである。
また、紙力増強剤としてはアニオン性の紙力増強剤が望ましく、サイズ剤との凝集を防止しできるからである。
染料は、他の塗工薬品との反応が生じる場合があるので、反応を避けるため、好適には予め分散させた染料を、塗工工程直前で塗工液に分散させることが好ましい。次に染料を例示する。
R1:赤色アニオン直接染料、東亜化成株式会社製 登録商標名トーアレッド2BP
R2K:赤色カチオン直接染料、クラリアントジャパン株式会社製 「カルタゾールレッドK2BNリキッド」
Y1:黄色アニオン直接染料、東亜化成株式会社製「ミカドファーストイエロー21R」
Y2K:黄色カチオン直接染料、クラリアントジャパン株式会社製「カルタゾールイエローKGLリキッド」
B1:青色アニオン直接染料、日本化薬株式会社製 「ダイレクトスカイブルー5B200」
B2K:青色カチオン直接染料、クラリアントジャパン株式会社製「カルタゾールブルーKRLリキッド」
B3:青色塩基性染料、BASFジャパン株式会社製「バサゾールブルー16L」
「紙力増強剤について」
段ボール用ライナーの製造時において、少なくとも裏面に紙力増強剤を塗工する。紙力増強剤としては、表面紙力、乾燥紙力又は湿潤紙力の向上のために使用でき、例えば澱粉類、ポリビニルアルコール系(PVA)、植物性ガム、セルロース誘導体(CMCなど)、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド(PAM)、ホルムアルデヒド樹脂等が任意に使用できる。紙力増強剤は外面に対しても塗工することができる。
外面及び裏面は、JIS P8129(1997)表面強さ試験のワックス法による表面強度が、8A〜20Aであることが望ましい。特に外面は必要な印刷適性を満たすため好ましい。表面強度が8Aより低いと印刷時に紙むけにより白ぬけの問題が発生することがある。上記の表面強度の範囲内であると必要にして充分な表面強度となる。
紙力増強剤においても、アニオン性を示す古紙パルプに対し、他の機能薬品との相乗効果を発現させるため、前述のように、アニオン性の紙力増強剤を用いることが、紙力増強効果を発揮させるために好ましい。
紙力増強剤には、澱粉類を使用するのが好適である。アニオン性澱粉、カチオン性澱粉、及び両性澱粉の1種類または2種類以上を用いことができる。この澱粉水溶液に適用される原料澱粉は、特に限定されるものではなく、例えば、小麦、米、トウモロコシ、馬鈴薯、タピオカ等の生澱粉や、これらを原料として、所定の熱化学処理を施したカチオン化澱粉、燐酸澱粉、尿素燐酸エステル澱粉など各種の変性澱粉が挙げられる。なお、これらの澱粉類は、単独で用いてもよいが、用途やニーズに応じて2種類以上を混合して用いてもよい。
また、塗布される澱粉水溶液の澱粉希釈濃度は、好ましくは、3.0〜15.0%に調整されているのが望ましい。澱粉水溶液の澱粉希釈濃度が3.0%未満であると、接着剤としての効果がなく、所望の表面強度を得ることができないので好ましくない。一方、澱粉水溶液の澱粉希釈濃度が15.0%より高いと、汚れが発生しやすくなり、且つ紙面の地合ムラや澱粉固まりによる粕混入等を引き起こす恐れがあるので好ましくない。
好適な澱粉としては、分子量が300万未満で、且つ塗工液(澱粉糊液)の濃度が35%、温度40℃での粘度が85cp以下、好ましくは10〜80cp、より好ましくは30〜75cpの化工澱粉を好適に使用できる。特に500m/分以上の高速抄紙になると澱粉粘度が低い場合には「ミスト」の問題、粘度が高いと「粘性で断紙」と言う問題がある。
澱粉としては、例えば酸化澱粉、カチオン化澱粉、カルボキシメチル化澱粉、α化澱粉、リン酸エステル化澱粉、エステル変性澱粉、尿素リン酸変性澱粉、未変性澱粉等、公知の種々のものを単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。カルボキシメチルデンプン(アニオン性)、リン酸デンプン(アニオン性)等の変性澱粉は、紙中に浸透しながら、引張り強度や表面強度を向上させる効果を発揮する。
本発明の特徴である、抄紙速度500m/分以上で段ボール用ライナーの製造においても、少なくともギャップフォーマー方式で抄紙される層と、長網部を有するフォードリニア方式で抄紙される層を抄き合わせた、少なくとも2層から成る湿紙を形成し、予備乾燥後の湿紙外面及び裏面の少なくとも一方の面に紙力増強剤を含む段ボール用ライナー用薬品を塗工する塗工工程において、高速抄紙環境下で、異なる紙層を有する段ボール用ライナーの表裏面の少なくとも一方の面に紙力増強剤を含む段ボール用ライナー薬品を付与するにおいて、薬品の選定は重要なファクターであり、本発明者らの知見では、先に段ボール用中芯原紙の製造方法と同様に、紙層表面に均一に所望の塗布液を塗布するには、粘性、被覆性、被膜弾力性、伸展性ともに満足する塗布液の選択が重要であり、故に最も好適に用いることができる紙力剤として見出したのがエステル変性澱粉であり、その中でもタピオカ澱粉を主原料としてエステル変性させた1−オクテニルコハク酸エステル化澱粉である。
上記澱粉は、TAPPI T419 om−91に基づく紙中澱粉量に準拠した分析値で、段ボール用ライナーを略均等に厚み方向に2分割した状態における段ボール用ライナー澱粉含有量が、段ボール用ライナーの表面側(段ボールシートを形成した際表出面)に0.3〜3.0g/m2、好適には0.5〜2.5g/m2、さらに好適には1.5〜2.4g/m2含有されるように、段ボール用ライナーの表面に塗布設備にて塗布される。また、裏面側(段ボールシートを形成した際に隠れる面)にも段ボール用ライナーの表面側と同様に、0.20〜3.00g/m2、好適には1.00〜2.40g/m2、さらに好適には1.00〜1.80g/m2含有されるように、段ボール用ライナーの表面に塗布設備にて塗布される。これにより、段ボール用ライナーを、貼合性(貼合適性)や離解性、経済性を損なわずに、圧縮強さを改善した段ボール用の段ボール用ライナーを得ることができる。なお、澱粉の塗布含有量が表面側0.30g/m2未満、裏面側0.20g/m2未満では、圧縮強度の維持や紙粉の発生を抑制することが困難であり、一方、澱粉の表面側の塗布含有量が15g/m2を、澱粉の裏面側の塗布含有量が3.00g/m2超えると、既存のフィルムトランスファー方式に代表される塗布設備での塗布が困難であり操業性を大きく低下させるとともに、抄紙機の汚損、コスト負担が大きくなるので、澱粉の塗布含有量が表裏面側合わせて0.50〜6.00g/m2が望ましい。
紙力増強剤として、ポリビニルアルコール(PVA)を使用することも有効である。ポリビニルアルコールは、特異なイオン性を示さないものの、分子量、ケン化度により流動性等の塗工性に顕著な影響を及ぼすため、他の機能薬品との相乗効果を発現させるため、分子量が76000、ケン化度90〜99モル%のポリビニルアルコールを固形分塗布量で0.30g/m2以上、塗布含有量が表裏面合わせて0.60g/m2以上塗工液に含有させることが望ましい。
「(表面)サイズ剤について」
本発明において使用する表面サイズ剤としては、スチレン・アクリル酸(メタクリル酸)共重合体、スチレン・アクリル酸エステル共重合体若しくはこれらと他のモノマーとの共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体、オレフィン・マレイン酸共重合体、酢酸ビニル・マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミド、ポリアミン、コロイド状珪酸、ステアレートクロミッククロライド、アルキルケテンダイマー等が挙げられる。アクリル酸(メタクリル酸)エステルとしては、アクリル酸(メタクリル酸)のメチル、エチル、プロピル、ブチルエステルが挙げられる。また、その他のモノマーとは、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。なかでも、スチレン・アクリル酸エステル共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体、オレフィン・マレイン酸共重合体が好ましい。例えば荒川化学工業株式会社製「ポリマロン品番1329」や星光PMC株式会社製「BLS720」を挙げることができる。これらの表面サイズ剤による機能層を多層抄き板紙の表層表面及び裏層表面に設けることにより印刷時のインク吸収を押さえ、インクのにじみを押さえることにより、印刷適性を向上させることができる。
「その他」
防滑剤を併用することができ、この防滑剤としてはスチレン系、スチレン・アクリル系、アクリル系及びコロイダルシリカから選ばれた1種または2種以上が好適に用いられる。例えば近代化学工業株式会社製「ケーコートUS200」や星光PMC株式会社製「ハマコートG280・315」を挙げることができる。これらの防滑剤による機能層を多層抄き板紙の表層表面及び裏層表面に設けることにより、この多層抄き板紙を段ボールケースに成形した際の段ボールの滑りを防止することができる。
<製造設備の具体例について>
(湿紙形成工程10)段ボール用中芯原紙における製造方法と同じ。
(搾水工程20)段ボール用中芯原紙における製造方法と同じ。
(予備乾燥工程30)段ボール用中芯原紙における製造方法と同じ。
(塗工工程40)
塗工工程は従来公知の塗工手段が用いられるが、段ボール用ライナーに用いられる各種機能薬品を板紙表裏面に設けるに場合においては、表裏面の固形分濃度差異、塗工量差異を容易に付けることができるフィルムトランスファー方式またはポンド方式が好適に採用できる。
ポンド方式ロールコーターは、ウェブと同一周速で回転する軸が互いに平行で、且つアプリケーターロール外周線で接触してニップを形成している一対のアプリケーターロールより構成され、また、2本のアプリケーターロールの中心を結ぶ線は水平かまたは若干傾斜しており、前記ニップが塗布液のポンド(液溜り)とされ、前記ポンド内をウェブが通過することにより塗布液をウェブに過剰に付着させ、その後アプリケーターロールのニップで絞られて塗布量の調整及びウェブへ塗布液を浸透させるものである。
フィルムトランスファー方式は、ゲートロールコーターに代表される塗工方式で、アウターロール、インナーロール及び一対のアプリケーターロールから構成されている。この方式はアウターロール、インナーロールの間のニップに塗布液のポンドを形成させ、塗布液はインナーロールからアプリケーターロールに転写され、該塗布液がアプリケーターロールの一方の周面に転写され、さらにウェブが一対のアプリケーターロールのニップを通過する際にウェブに転写されるものである。
アウターロール、インナーロールの替わりにロッドを用い、アプリケーターロール及びロッドの間に塗工液を噴射し、ロッドにて塗布液を掻き落とし、アプリケーターロールに転写され、さらにウェブが一対のアプリケーターロールのニップを通過する際にウェブに転写されるロッドメタリング方式は、ロールマークが生じ難く好適に使用できる。
<表裏差塗工について>
段ボール用ライナーにおいては、外面においては、少なくとも見栄えが優れ、印刷適性が良好であることが要求されるので、少なくとも原料パルプの色調のままとせず染料、並びに印刷適性を高めるためのサイズ剤を含む外面用薬品を塗工することが必要となる。これに対し、裏面側は見栄及び印刷適性の配慮は不要であり、段ボール用中芯原紙との接着性を重視すればよく、紙力増強剤を含む裏面用薬品を塗工する。
したがって、上記例に従えば、段ボール用ライナーに要求される表裏の品質の相違に応じて、表裏の別の薬品を塗工するものであるから、薬品の歩留りを向上させることができるものである。また、品質の低下した古紙の使用に対応して紙力増強剤を原料パルプに内添する際に、過度の紙力増強剤の添加は、紙表面が硬くなりすぎて、製函時にいわゆる罫線割れを引き起こすことがある。そこで、外面に対しては、紙力増強剤を塗工しない、あるいは少ない量とすることで、品質の低下した古紙の使用の場合においても、製缶時の罫線割れを防止できる。
このような表裏差塗工は、予期せぬ利点をもたらすことが明らかであろう。
(後乾燥工程50)段ボール用中芯原紙における製造方法と同じ。
(平坦化工程60)段ボール用中芯原紙における製造方法と同じ。
(最終工程)
平坦化後は、巻取り機70により巻き取り、段ボール用ライナー製品とする。
本発明の塗工液の塗工量(片面)としては、例えば次記の量(乾燥固形分量)が好適である。
外面用塗工液における、サイズ剤がアニオン性で染料がアニオン性である、あるいはサイズ剤がノニオン性で染料がアニオン性であるのが望ましい。外面用塗工液中にさらに紙力増強剤を含有させることができ、この場合において、紙力増強剤がアニオン性であるのが好適である。
<段ボール用ライナーの色調について>
本発明においては、予備乾燥後の湿紙外面に少なくともサイズ剤及び染料を含む外面用薬品を塗工する。この場合、例えば、カレンダー61の出側に設ける既設のいわゆるBM計の近傍にカラーセンサ(例えばハネウェル社製MxOpen型カラーセンサまたは2000ETカラーセンサ、マクベス社製定点測定用カラーセンサ)80を設けて、その色調に基づき、サイズプレスに与える染料の調整(イエロー、ブラック、マゼンタの配合及び添加量の調整)を行うのが好ましい。幸い、本発明は染料を内添するのではなく、サイズプレス部位でサイズ剤とともに染料を塗工するものであるから、製造工程での色調の変動を迅速にフィードバックして調整できる利点があるのである。
次に実施例を示し本発明に基づく段ボール用中芯原紙の効果を明らかにする。
原料パルプの種別、古紙の由来、ヘッドボックスの濃度調整機能の有無、紙力増強剤の種別及びその使用量、サイズ剤の種別及びその使用量、サイズプレスでの染料添加の有無、塗工量などを変化させて、得られる特性を調べた。結果を表1に示す。
CODカット率は、以下方法にて測定した。
JIS K 0102の測定方法に準拠して行なった。また、CODカット率は、比較例1におけるワイヤー下白水を、内添薬品抄紙の場合のワイヤー下白水CODとして、以下の式で算出した。
CODカット率(%)=((内添薬品抄紙の場合のワイヤー下白水COD)−(外添薬品抄紙の場合のワイヤー下白水COD))/(内添薬品抄紙の場合のワイヤー下白水COD)×100
使用した薬品などは次記のとおりである。
酸化澱粉:エースAT−110(王子コーンスターチ社製)
両性澱粉:Cato3210(日本NSC社製)
エステル変性澱粉:コーンポールCP−5(王子コーンスターチ社製)
生澱粉:コーンスターチ(王子コーンスターチ社製)
カチオン澱粉:EX−3 (日澱化学社製)
PVA:PVA110(クラレ社製)
共重合PAM:ポリアクロンST−13(星光化学社製)
スチレン・アクリル酸エステル共重合体:ポリマロン品番1329(荒川化学社製)
Figure 2009293138
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本発明に係る製造設備例の上流側工程の概要図である。 本発明に係る製造設備例の下流側工程の概要図である。
符号の説明
10…湿紙形成工程、20…搾水工程、30…予備乾燥工程、40…塗工工程、50…後乾燥工程、60…平坦化工程。

Claims (4)

  1. 下記A及びBの条件を有し、抄紙速度500m/分以上で段ボール用中芯原紙を製造することを特徴とする段ボール用中芯原紙の製造方法。
    A.次記の(1)〜(5)の連続的な工程が順に組み込まれていること。
    (1)少なくともギャップフォーマー方式で抄紙される層と、長網部を有するフォードリニア方式で抄紙される層を抄き合わせた、少なくとも2層から成る湿紙を形成する抄紙工程、
    (2)前記湿紙をシュープレスを含む搾水設備により搾水する搾水工程、
    (3)搾水湿紙を、予備乾燥する予備乾燥工程、
    (4)予備乾燥後の湿紙に薬品を塗工して塗工紙を得る塗工工程、
    (5)塗工後の塗工紙を乾燥する後乾燥工程、
    B.段ボール用中芯原紙の製造時の前記塗工工程は、予備乾燥後の湿紙外面及び裏面の少なくとも一方の面に紙力増強剤を含む段ボール用中芯原紙用薬品を塗工する塗工工程であること。
  2. 原料パルプとして、段ボール古紙からなる古紙パルプを50重量%以上含有する請求項1記載の段ボール用中芯原紙の製造方法。
  3. 塗工工程が、フィルムトランスファー方式またはポンド方式からなるサイズプレスにより塗工する請求項1または2記載の段ボール用中芯原紙の製造方法。
  4. 搾水工程において、上流側から下流側にかけて第1プレス、第2プレス及び第3プレスを備えるトライニッププレスを使用し:
    前記第1プレスは、1対のサクションロールと溝付ロールとで形成されるプレスニップにより2枚のフェルトを介して湿紙から搾水を行うダブルフェルトプレスであり、前記溝付ロールがゴム被覆ロールであって、そのゴム硬度(JIS K6253)が95°以上のゴム層で形成されている;
    前記第2プレスは、サクションロールと表面セラミックコーティングしたロールまたは表面人工石カバーロールとで形成されるプレスニップにより1枚のフェルトを介して湿紙から搾水を行うシングルフェルトプレスであり;
    前記第3プレスは、表面セラミックコーティングしたロールまたは表面人工石カバーロールとシュープレスとで形成されるプレスニップにより1枚のフェルトを介して湿紙から搾水を行うシングルフェルトプレスである;
    請求項1から3いずれかに記載の段ボール用中芯原紙の製造方法。
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