JP2009291701A - エアーブロー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理物に形成された有底穴の内部から異物を確実に除去し得るエアーブロー装置を提供する。
【解決手段】エアーブロー装置は、被処理物としてのシリンダブロックWに形成されたねじ穴H内から異物を除去するために適用されている。底付き穴としてのねじ穴H内にはノズル24が軸方向に挿入されるようになっており、ノズル24にはエアー供給部からエアーが供給される。ノズル24の先端部にはこれよりも大径の拡径部41が設けられており、この拡径部41とねじ穴Hの内周面との絞り流路の断面積は、開口部27の断面積よりも小さくなっている。開口部から吐出したエアーは、絞り流路で絞られた後に拡径部41を通過すると膨張して流速が低下する。流速が変化して脈動となってエアーがねじ穴Hの内周面に吹き付けられて異物の除去が行われる。
【選択図】図5

Description

本発明はワークに形成された底付き穴内に付着している異物を除去するためのエアーブロー装置に関する。
車両用エンジンはシリンダ孔が形成されたシリンダブロックと、これに取り付けられるシリンダヘッドとを有しており、シリンダヘッドはシリンダブロックに形成された底付きのねじ穴にねじ止めされるボルトによりシリンダブロックに締結される。シリンダブロックは鋳造された後にシリンダ孔つまりシリンダボアの機械加工やボルトが取り付けられるねじ穴の機械加工工程を経て製品化される。
エンジン主機であるシリンダブロックを製造するには、機械加工された底付きのねじ穴を洗浄液により洗浄した後、洗浄液を確実にねじ穴から排出するためにねじ穴に圧縮空気を吹き付けて水切り処理が行われている。洗浄液がねじ穴に残った状態でシリンダヘッドをシリンダブロックにねじ止めすると、ボルトの締め付けトルクにばらつきが発生し、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に配置されるガスケットの間から燃焼ガスの吹き抜けが発生する恐れがあるため、エアーブローによる水切り管理を確実に行う必要がある。
シリンダブロックに限られず、種々のワークを被処理物としてそれに形成された底付きの穴つまり有底穴内の異物を除去するためにエアーブロー装置が提案されている。例えば、特許文献1には、オイルポンプカバーに形成された有底穴内の切り粉を除去するために、圧縮空気を噴出させるノズルを有底穴内に挿入するようにしたエアーブロー装置が記載されている。特許文献2には、ワークに形成された加工穴を洗浄液で洗浄した後に熱風をブロー用ノズルから吹き付けるようにした洗浄装置が記載されている。さらに、特許文献3には、ワークを洗浄液に浸した状態のもとで、ワークに形成された有底穴に噴射ノズルから脈動された洗浄液を噴射することにより有底穴の内面に残留付着した異物を除去するようにした洗浄装置が記載されている。
特開2002−96034号公報 特開平6−15242号公報 特開2005−230742号公報
従来のように、ワークつまり被処理物を洗浄液に浸した状態のもとで有底穴に脈動洗浄液を噴射すると、切り粉等の異物を除去することができるが、洗浄液に脈動を発生させる装置を設ける必要があるだけでなく、後工程において洗浄液をエアーブロー装置によって除去する必要がある。洗浄液や切り粉等の異物をノズルから圧縮空気を噴出するようにしたエアーブロー装置においては、ノズルを有底穴の内部に挿入することにより、圧縮エアーを有底穴の底面に到達させることができるようにしている。しかしながら、従来のノズル構造では、底面近傍で空気が攪拌されることになり、洗浄液や切り粉を有底穴の外部に確実に除去するには、エアーブロー処理の時間を長くする必要があった。
エンジン主機を初めとして量産品に加工された有底穴内から異物を除去するには、加工能率を向上させるために、如何にして短時間で異物の除去を行うことができるかが重要な解決課題となっている。このため、有底穴から洗浄液や切り粉を除去するために長時間のエアーブロー処理が必要となると、ワークの加工効率を向上させることができなくなる。
本発明の目的は、被処理物に形成された有底穴の内部から異物を確実に除去し得るエアーブロー装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、有底穴の内部から迅速に異物を除去し得るエアーブロー装置を提供することにある。
本発明のエアーブロー装置は、被処理物に形成された底付き穴内から異物を除去するエアーブロー装置であって、内部にエアー流路が形成され前記底付き穴内に軸方向に挿入されるノズルと、前記ノズルに接続され、前記ノズルの先端開口部から前記底付き穴の底面に向けて吐出されるエアーを前記エアー流路に供給するエアー供給部と、前記ノズルの先端部に設けられ、前記ノズルの外径よりも大径の外周面を備え、前記底付き穴の底面から反転して前記底付き穴の開口部に向かうエアーを前記外周面と前記底付き穴の内面との間で絞る拡径部とを有することを特徴とする。
本発明のエアーブロー装置は、前記拡径部の前記外周面と前記底付き穴の内面との間により形成される絞り流路の断面積は、前記ノズルの先端開口部の断面積よりも小さいことを特徴とする。また、本発明のエアーブロー装置は、前記拡径部の前記外周面に凹部を形成することを特徴とする。さらに、本発明のエアーブロー装置は、前記底付き穴はねじ穴であることを特徴とする。
本発明によれば、ノズルの先端部に拡径部が設けられているので、ノズル先端の開口部から底付き穴の底面に向けて吐出されたエアーは、底付き穴の開口部に向けて反転して流れる際に拡径部と底付き穴の内周面との間の隙間で絞られることになる。これにより、拡径部の外側で絞られて流速が高められたエアーは、拡径部を通過すると膨張して流速が低下することになり、拡径部の通過前後でエアーの流速が変化するので、ノズルの先端部は微小振動し、エアーは脈動することになる。脈動エアーが底付き穴の内周面に吹き付けられると、内周面に付着している異物は短時間で確実に除去される。
拡径部の外周面と底付き穴の内周面との間における絞り流路の断面積はノズル先端の開口部の断面積よりも小さく設定されている。これにより、開口部から吐出されたエアーは絞り流路による前後の圧力降下により流速が高められた流れとなり、拡径部を通過した後のエアーは膨張して流速が低下することになり、流速が変化するエアーにより底付き穴の内周面に付着した異物の除去が確実に行われる。
拡径部に凹部を形成すると、絞り流路を流れるエアーは蛇行することになり、蛇行するエアーの流れにより内周面に付着した異物を確実に除去することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態であるエアーブロー装置を示す一部切欠き正面図であり、図2は図1の平面図であり、図3は図1の一部を拡大して示す断面図であり、図4は図3の一部を拡大して示す断面図である。
このエアーブロー装置は、エンジンのシリンダブロックWを被処理物としている。シリンダブロックWには予め底付きのねじ穴Hが機械加工され、ねじ穴Hの内部に残留している洗浄液や切り粉等の異物を除去するために、このエアーブロー装置が使用される。エアーブロー装置は、図2に示されるように四辺形の板材からなる載置台10を有し、この載置台10は複数本の支柱11により図1に示されるように台座12の上方に取り付けられている。載置台10には、図2に示されるように、2つのシリンダブロックWが装着されるようになっており、それぞれのシリンダブロックWにはその長手方向に3つのねじ穴Hが一列となって2列形成されている。シリンダブロックWは、それぞれのねじ穴Hの開口部が下向きとなるように、シリンダヘッドが突き合わせられるヘッド合わせ面Mが下面となって載置台10に装着される。
図2に示されるように、載置台10にはシリンダブロックWに一列となって形成された3つのねじ穴Hのうち各列の端部に相当するねじ穴Hに対応させてワーク受け駒13が設けられている。各列の中央部に位置するねじ穴Hに対応させてガイド駒14が載置台10に設けられている。このように、1つのシリンダブロックWは長手方向端部の4つのワーク受け駒13を介して載置台10に装着されるようになっており、載置台10には2つのシリンダブロックWに対応させて合計8つのワーク受け駒13と、合計4つのガイド駒14が設けられている。それぞれのワーク受け駒13には、図3および図4に示されるように、円筒形状のノックピンPが嵌合する嵌合穴15が設けられており、ノックピンPはねじ穴Hの開口部側にヘッド合わせ面Mから突出してシリンダブロックWに取り付けられている。
したがって、シリンダブロックWはノックピンPと嵌合穴15との嵌合により図2において載置台10に対して上下左右方向に位置決めされてワーク受け駒13の上面に接触して載置台10に装着される。このように、ノックピンPがワーク受け駒13の嵌合穴15に嵌合されてワーク受け駒13を介してシリンダブロックWが載置台10に載置された状態のもとでは、ガイド駒14はシリンダブロックWのヘッド合わせ面Mには接触しないような高さ寸法となっている。ただし、それぞれのガイド駒14に代えてワーク受け駒13を載置台10に取り付けるようにしても良く、その場合にはそれぞれのシリンダブロックWは6つのワーク受け駒13により支持されることになる。
図1〜図3に示されるように載置台10の下方にはそれぞれのシリンダブロックWに対応させて2つのノズル駆動プレート16が上下方向に移動自在に装着されている。それぞれのノズル駆動プレート16の長手方向両端部を貫通してノズル駆動プレート16の上下動を案内するために、載置台10にはガイドロッド17が下方に突出して設けられ、ガイドロッド17の下端部は載置台10に固定される保持部材18により保持されている。ノズル駆動プレート16にはガイドロッド17に嵌合するガイドブッシュ19が設けられており、ノズル駆動プレート16の上下動に伴ってガイドブッシュ19はガイドロッド17に対して上下方向に摺動することになる。
ノズル駆動プレート16を上下動するために、図1に示されるように台座12にはエアーシリンダ21が上下方向を向いて取り付けられており、エアーシリンダ21により駆動されるピストンロッド22の先端部は締結ナット23によりノズル駆動プレート16に連結されている。図1および図3には、図2において下側に示されたシリンダブロックWに対応して設けられたノズル駆動プレート16とガイドロッド17とエアーシリンダ21とが示されている。他のシリンダブロックWに対応して同様のノズル駆動プレート16とガイドロッド17が載置台10に設けられるとともに、エアーシリンダ21が台座12に設けられているが、これらは図1および図3においては図示省略されている。
それぞれのノズル駆動プレート16には1つのシリンダブロックWに形成された6つのねじ穴Hに対応させて6つのノズル24が取り付けられており、それぞれのノズル24はねじ穴Hの中心軸に対して同軸状となっている。ワーク受け駒13とガイド駒14にはそれぞれのノズル24が貫通する貫通孔25が形成されている。したがって、エアーシリンダ21によりノズル駆動プレート16を上昇させると、ノズル24は貫通孔25を貫通した後にねじ穴H内に軸方向に挿入され、ノズル駆動プレート16を下降させると、ノズル24はねじ穴H内から軸方向に取り出されるとともに貫通孔25から離れることになる。
このように、ノズル駆動プレート16を最下降限位置までシリンダブロックWから離した状態のもとでは、ノズル24が貫通孔25から離れるようになっている。これにより、ノズル24に曲がりが発生していると、ノズル24が貫通孔25内に挿入される時にノズル24が貫通孔25に片当たりすることにより、ノズル24が触れたりノズル駆動プレート16が微小移動したりするので、これを監視することによってノズル24の曲がりや傾斜を外部から観察することができる。ただし、貫通孔25の内周面に接触センサを設けることにより、自動的にノズル24の曲がりを検出するようにして良い。
それぞれのノズル24の内部には図3および図4に示されるようにエアー流路26が形成されており、ノズル24の先端にはエアー流路26により案内されたエアーを吐出する開口部27が設けられている。それぞれのノズル24の基端部にはエアー流路26に連通するエアー供給ホース28が図1に示されるように接続されている。それぞれのエアー供給ホース28は台座12に固定されたホース支持ブラケット29に集中して取り付けられており、それぞれのエアー供給ホース28は、エアー配管31に対して連通配管32を介して接続されている。エアー配管31は図示しない圧縮エアー供給源としてのコンプレッサに接続されており、サージタンクなどにより圧力変動が平滑化された圧縮エアーがエアー配管31に供給されるようになっている。連通配管32には圧縮エアー内の異物を除去するためのフィルタ33と、圧縮エアーの圧力を調整するレギュレータ34が設けられ、さらに、調圧後のエアー圧を検出する圧力計35と流路を開閉する電磁弁36が連通配管32に設けられている。それぞれのエアー供給ホース28には内部を流れるエアーの流量を検出するためにそれぞれ流量計37が設けられている。このように、エアー供給ホース28および連通配管32等により圧縮エアーをノズル24に供給するエアー供給部38が形成されている。
図1に示されるように、複数のノズル24のそれぞれに対応させて流量計37をそれぞれのエアー供給ホース28に設けることによって各ノズル24から吐出されるエアーの流量をノズル毎に監視することができる。流量計37に対応させて圧力計をそれぞれのノズル24に対応させてそれぞれのエアー供給ホース28に設けると、それぞれのノズル24から吐出されるエアーの圧力を監視することができる。
図3および図4に示されるように、ノズル24の開口部27から吐出した後にねじ穴Hの開口部側に流れるエアーを外部に排出するために、排気口39がワーク受け駒13に形成されている。ガイド駒14はシリンダブロックWのヘッド合わせ面Mに接触しないので、ねじ穴Hの開口部側に流れたエアーはねじ穴Hから直接外部に排出される。
図5は図4の一部を拡大して示す断面図であり、図6は図5における6−6線断面図である。
ノズル24はねじ穴Hの内径よりも小径となっており、ノズル24の基端部にはノズル駆動プレート16に固定される連結部40が設けられている。ノズル24の先端部にはノズル24の外径よりも大径の外周面を備えた拡径部41が設けられている。このように、ノズル24は小径のノズル本体部42の基端部に設けられた連結部40と先端部に設けられた拡径部41とを有している。ノズル24の先端部に拡径部41が設けられているので、エアー流路26に案内されて開口部27から吐出されるエアーは、ねじ穴Hの底面に向かった後にねじ穴Hの底面側で反転してねじ穴Hの開口部に向けて流れる際に、拡径部41とねじ穴Hとの間の隙間つまり絞り流路で絞られることになる。拡径部41とねじ穴Hとの間を通過する際にエアーが絞られると、エアーの流速は絞られる前よりも早くなる。そして、拡径部41の外周面を通過した後にノズル本体部42側に流れ込むとエアーは膨張し、その流速は絞り流路で絞られたときよりも低下する。したがって、エアーは拡径部41の通過前後で速度が変化するので、ノズル24の先端部は微小振動して開口部27から吐出されてねじ穴Hの開口部に向かうエアーには脈動が発生することになる。このように、開口部27から吐出されたエアーは拡径部41によって脈動したエアーとなってねじ穴Hの内周面を流れるので、ねじ穴Hの内面に洗浄液や切り粉等の異物が付着していても、脈動エアーにより迅速に異物が除去される。
拡径部41の軸方向の中央部には、図5に示されるように、環状の凹部43が形成されており、拡径部41とねじ穴Hの内周面との間で絞られて拡径部41の外周面に沿って流れるエアーは凹部43により径方向に蛇行することになる。この蛇行流れによって、ノズル24の先端部の微小振動が促進されてエアーの脈動が高められ、異物除去の処理効果が向上することになる。凹部43は拡径部41の最大径の部分からノズル24の基端部に向けて徐々に緩やか傾斜した緩傾斜面44と、この緩傾斜面44から径方向に大きく傾斜した急傾斜面45とにより形成されており、凹部43を横断するように拡径部41の外周面に沿って軸方向に流れるエアーは、急傾斜面45を通過する際に、拡径部41の径方向外方に偏向されてエアーの蛇行が促進される。
図5および図6に示されるように、ノズル24内のエアー流路26の内径をd1とし、ノズル24の外径をd2とし、拡径部41の最大径の外径をBとし、ねじ穴Hの内径をCとすると、ノズル24の先端開口部27の断面積Aは、π(d1)2/4となる。一方、拡径部41の外周面とねじ穴Hの内周面との間により形成される絞り流路の断面積Sは、π(C2−B2)/4となる。ノズル24の拡径部41の外径Bは、絞り流路の断面積Sが開口部27の断面積Aよりも小さくなるように設定されている。これにより、開口部27からねじ穴Hの底面に向けて吐出された後に底面から反転してねじ穴Hの開口部に向かうエアーは、拡径部41の外周面で確実に絞られることになる。
上述したエアーブロー装置によってシリンダブロックWの底付きのねじ穴Hに対してエアーブロー処理を行うには、2つのシリンダブロックWをそれぞれのヘッド合わせ面Mを下側に向けて載置台10に装着する。それぞれのシリンダブロックWはノックピンPがワーク受け駒13の嵌合穴15に嵌合することによって載置台10に対して位置決めされる。位置決めされると、それぞれのねじ穴Hの軸心はノズル24の軸心に一致した状態となる。
この状態のもとで、ノズル駆動プレート16をエアーシリンダ21により上昇移動させる。ノズル駆動プレート16を上昇限位置まで移動させると、ノズル24は図4に示されるように、開口部27がねじ穴Hの底面に最接近した状態となる。この状態のもとで、図1に示される電磁弁36に駆動信号を送って連通配管32の流路を開放すると、ノズル24の開口部27からはねじ穴Hの底面に向けてエアーが吐出される。これと同時に、ノズル駆動プレート16をエアーシリンダ21により下降移動させる。エアーを吐出させながらノズル24をねじ穴H内から抜くように後退移動させると、内周面が凹凸形状となったねじ穴Hの内周面に付着した洗浄液等の異物が確実に除去される。ねじ穴Hの開口端部側はストレートの穴となっているが、このストレートの穴の内周面に付着した異物もノズル24を後退移動させることによって確実に除去される。
上述したエアーブロー装置は同時に2つのシリンダブロックWを処理するようにしているが、載置台10のサイズを変更することによって、任意の台数のシリンダブロックWを同時に処理することができる。
図7は比較例としてのノズル24aを示す断面図であり、図7においてはノズルのうち図5と同様の部分が示されている。このノズル24aには拡径部41が設けられておらず、ノズル24aの外径は、本発明のノズル24のノズル本体部42の外径と同一のd2となっている。
ねじ穴Hの内径Cを図5に示した場合と同一として、ねじ穴Hの内周面とノズルとの間を流れるエアーの流れを本発明と図7に示す場合とで比較すると、図7の場合はノズル24aの外径d2の部分とねじ穴Hの内周面で形成される環状通路の長さが長く、このためにエアーが流れる際の摩擦損失が大きくなり、環状通路を通過する際のエアーの流速が遅くなって効果的な水切りが行われ難い。殊に穴の内周面がねじ溝となっている場合はエアーの流れの抵抗が大きいから、このようなノズル形状は適当ではない。ノズルの理論によると円筒ノズルの場合はノズル内径と長さの比は4程度が最良とされていて、この比が4よりも大きくなると管壁の摩擦のために速度損失が大きくなるとされている。この比に着目して図7を検討すると環状通路の隙間は(C−d2)/2=2.35mmであり、隙間と長さとの比を4とすると、2.35×4=9.4mmとなる。この実施形態ではねじ内径が9.7mmでねじ穴の長さは40mmであるから、環状通路の隙間2.35mmとねじ穴長さとの比が40/2.35=17にもなり、この比4を大きく超えてしまうので、エアーが流れる際の摩擦損失が大きく、効果的な水切りが行われ難いことになる。
更に、図7においてノズルの断面積と環状隙間の断面積について比較すると、ノズルの肉厚が1mmであるとノズル内径d1は3mmとなる。直径3mmの穴の断面積は0.07cm2であり、一方において環状隙間の断面積は0.54cm2となる。従って、この実施の形態では環状隙間の断面積がノズル穴の断面積よりも7.7倍大きいことになり、高速度の流れはノズル内で発現するのみで環状隙間のエアー流速はノズル断面積よりも断面積が大きい分遙かに流速が遅くなって、水切り効果を期待し難いことになる。
この問題に対処するには、ノズル内径d1を大きくするしかないが、ノズルの肉厚を薄くすることはできないから、内径d1を大きくするには外径d2を大きくすることに繋がる。すると、穴Cの内径が一定なので環状隙間がますます狭くなり、エアーが通過する際の摩擦損失がますます大きくなる。以上のことから、図7に示される一般的なノズルは効果的な水切り効果を期待し難いことになる。
本発明のノズル24は、拡径部41の外周面と底付き穴Hの内面との間により形成された絞り通路の断面積がノズルの先端開口部の断面積よりも小さいことに加えて外径d2が拡径部41よりも細くなっているのでねじ内径Cと外径d2で形成される環状通路の断面積を確保できて、この部分の流れの抵抗が少ないから、拡径部41の下流の背圧が低下して両者が協調して拡径部41での流速を高めることができる。更に開口部27から吐出したエアーに脈動が生じ、ねじ穴H内の異物除去処理が短時間で行われる。
本発明のノズル24によるエアーブロー効果と、比較例のノズル24aによるエアーブロー効果とを比較したところ、比較例のノズル24aでは10秒のエアーブローが必要であったが、本発明のノズル24を用いると、2秒の処理で同一のエアーブロー効果が得られた。したがって、本発明のエアーブロー装置を使用すると、ねじ穴Hの内面に残留付着した異物を短時間で効率的に除去することができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、実施の形態であるエアーブロー装置は、被処理物をシリンダブロックとしてそれに形成されたねじ穴Hの内部の異物を除去するために使用されているが、底付きの穴つまり有底穴を有する被処理物であれば、シリンダブロックに限られず種々の被処理物に対する異物の除去を行うことができる。また、異物を除去し得る有底穴としては、ねじ穴に限られず、ねじ面が形成されていないストレートの有底穴の内周面から異物を除去するためにこのエアーブロー装置を適用することができる。
本発明の一実施の形態であるエアーブロー装置を示す一部切欠き正面図である。 図1の平面図である。 図1の一部を拡大して示す断面図である。 図3の一部を拡大して示す断面図である。 図4の一部を拡大して示す断面図である。 図5における6−6線断面図である。 比較例としてのノズルを示す断面図である。
符号の説明
10 載置台
13 ワーク受け駒
16 ノズル駆動プレート
21 エアーシリンダ
24 ノズル
28 エアー供給ホース
38 エアー供給部
41 拡径部
42 ノズル本体部
43 凹部

Claims (4)

  1. 被処理物に形成された底付き穴内から異物を除去するエアーブロー装置であって、
    内部にエアー流路が形成され前記底付き穴内に軸方向に挿入されるノズルと、
    前記ノズルに接続され、前記ノズルの先端開口部から前記底付き穴の底面に向けて吐出されるエアーを前記エアー流路に供給するエアー供給部と、
    前記ノズルの先端部に設けられ、前記ノズルの外径よりも大径の外周面を備え、前記底付き穴の底面から反転して前記底付き穴の開口部に向かうエアーを前記外周面と前記底付き穴の内面との間で絞る拡径部とを有することを特徴とするエアーブロー装置。
  2. 請求項1記載のエアーブロー装置において、前記拡径部の前記外周面と前記底付き穴の内面との間により形成される絞り流路の断面積は、前記ノズルの先端開口部の断面積よりも小さいことを特徴とするエアーブロー装置。
  3. 請求項1または2記載のエアーブロー装置において、前記拡径部の前記外周面に凹部を形成することを特徴とするエアーブロー装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のエアーブロー装置において、前記底付き穴はねじ穴であることを特徴とするエアーブロー装置。
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