JP2009290669A - 無線通信方法および無線通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】通信方式に依存することなく、特定の範囲に位置する機器にデータを配信することができるようにする。
【解決手段】送信側では、第1のデータ暗号鍵を生成し、秒(少数)、秒(整数)、分、度によって階層的に区分された領域(エリアA〜エリアD)に対応してそれぞれ決定された鍵暗号鍵(秒(少数)情報、秒(整数)情報、分情報、度情報)を用いて暗号処理を繰り返し行うことで暗号鍵情報を取得し、当該暗号鍵情報と暗号化データA〜Dとをパケットとして送信し、受信側では、位置範囲の階層に基づいて使用する鍵暗号鍵を決定し、送信されたパケットに含まれている暗号鍵情報を鍵暗号鍵(度情報、分情報、秒(整数)情報、秒(少数)情報)を順に用いて復号化することで階層的なデータ暗号鍵を繰り返し生成し送信された暗号化データD〜Aを復号化する。
【選択図】図10
【解決手段】送信側では、第1のデータ暗号鍵を生成し、秒(少数)、秒(整数)、分、度によって階層的に区分された領域(エリアA〜エリアD)に対応してそれぞれ決定された鍵暗号鍵(秒(少数)情報、秒(整数)情報、分情報、度情報)を用いて暗号処理を繰り返し行うことで暗号鍵情報を取得し、当該暗号鍵情報と暗号化データA〜Dとをパケットとして送信し、受信側では、位置範囲の階層に基づいて使用する鍵暗号鍵を決定し、送信されたパケットに含まれている暗号鍵情報を鍵暗号鍵(度情報、分情報、秒(整数)情報、秒(少数)情報)を順に用いて復号化することで階層的なデータ暗号鍵を繰り返し生成し送信された暗号化データD〜Aを復号化する。
【選択図】図10
Description
本発明は、データの無線通信を行う機器の少なくとも一つが移動体に搭載された構成を適用した無線通信方法および無線通信システムに関する。
この種の無線通信方法として、物理的な配信可能エリアにおいてある特定端末に対してのみ情報を配信したい場合には、例えばデジタル携帯電話機などによる無線通信が用いられる。すなわち、電話番号のような識別符号(ID)を特定端末に割り当て、特定端末のみが解読可能な通信プロトコルを用いるのが一般的である。電話番号のような識別符号を用いた場合には、特定の範囲内に位置する機器にデータを配信したい場合には適用が難しい。そこで、位置情報を用いて特定位置の機器のみが解読可能な通信プロトコルを用いる技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の技術思想では、送信側で予測した位置情報に基づく通信パターンを、スペクトラム拡散方式におけるPN系列によって生成して送信し、上記位置に該当する受信側が同じ通信パターンを生成することで信号の受信を可能としている。
特開2000−269886号公報
しかしながら、特許文献1の技術思想では、送信機および受信機が、スペクトラム拡散無線通信方式による暗号化の特殊な通信方式に対応した構成であるため、通信機器および設備等のインフラを構築する必要があり、膨大な費用と時間を要するため好ましくない。この場合、その他の通信方式を採用しているシステムには適用することができない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、通信方式に依存することなく、特定の範囲に位置する機器にデータを配信することを可能とした無線通信方法および無線通信システムを提供することにある。
請求項1または8に係る方法またはシステムによれば、送信側において、第1のデータ暗号鍵を生成し、所定の第1領域から第1領域を含むと共に当該第1領域よりも広い第N領域(N≧2)にかけて階層的に区分された区分別に前記第1ないし第N領域に対応してそれぞれ決定された第1ないし第Nの鍵暗号鍵を用いた暗号化であって、生成された第k(1≦k≦N)の鍵暗号鍵を用いて第kのデータ暗号鍵を順に暗号化することで第k+1のデータ暗号鍵を繰り返し生成して第N+1のデータ暗号鍵を暗号鍵情報として取得し、前記暗号鍵情報と、少なくとも前記第1のデータ暗号鍵によって暗号化されたデータとをパケットとして送信し、受信側において、自身がデータを受信する位置範囲について予め定められている鍵暗号鍵を選択するか、又は前記位置範囲の階層に基づいて使用する第n(N≧n≧m:但しN≧m≧1)の鍵暗号鍵を決定し、送信されたパケットに含まれている暗号鍵情報を、第nの鍵暗号鍵を順に用いて復号化することで第nのデータ暗号鍵を繰り返し生成し前記送信されたデータを復号化するため、通信方式に依存することなく、特定の範囲に位置する機器にデータを配信することができる。
請求項2または9に係る方法またはシステムによれば、送信側において、第1ないし第Nのデータ暗号鍵を用いて第1ないし第Nのデータをそれぞれ暗号化して第1ないし第Nの暗号化データとして前記暗号鍵情報と共に送信し、受信側において、第Nないし第mのデータ暗号鍵を用いて第Nないし第mのデータをそれぞれ復号化するため、広い範囲に属している場合には広い範囲に対応したデータを送受信でき、狭い範囲に属している場合には狭い範囲に対応したデータを送受信できる。
請求項3または10に係る方法またはシステムによれば、前記送信側は、第kのデータ暗号鍵について第kのチェックコードを生成して付加したデータについて第kの鍵暗号鍵を用いて順に暗号化することで第k+1のデータ暗号鍵を繰り返し生成して最終的に第N+1のデータ暗号鍵を暗号鍵情報として取得して送信し、前記受信側は、送信されたパケットに含まれている暗号化情報を、第n(N≧n≧m)の鍵暗号鍵を順に用いて復号化することで第nのチェックコードを繰り返し計算し、第nのチェックコードを用いてエリア内であるか否かを判定するため、対応した位置範囲に属しているか否かを容易に判定できる。
請求項4または11に係る方法またはシステムによれば、前記送信側は、データの有効期間を定める有効期間データをパケットに含んで送信し、前記受信側では、パケットに含まれる有効期間データをデータの使用期間として適用するため、データの使用期間を定めることができ、新鮮なデータのみを使用することができる。
請求項5または12に係る方法またはシステムによれば、受信側では、送信側が送信したい所望の位置範囲に入っていないときに前記パケットを受信した場合において、送信側が送信した所望の位置範囲内に入ったことを条件として受信データの復号処理を開始または再開するため、たとえ送信側の配信時に受信側がその位置範囲内で受信していなかったとしても、その位置範囲内に入ったときにデータを使用できるようになり配信データを有効に活用できる。
請求項7または14に係る方法またはシステムによれば、階層的な区分として住所を適用しているため、より実用的に用いることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を、車車間通信または路車間通信に適用した第1の実施形態について図1ないし図13を参照しながら説明する。
図1は、車車間通信または路車間通信による無線通信システムの構成を機能ブロック図によって示している。この図1に示すように、無線通信システムSは、送信側機器1と受信側機器2とから構成されている。送信側機器1は、通信処理部11と暗号処理部12とデータ処理部13とを相互に接続して構成された制御部10と当該制御部10に接続された送信機14とによって構成され送信機14を通じて電波信号を送信可能に構成されている。 車車間通信には、例えばIEEE802.11P等に準拠したプロトコルが用いられる。
以下、本発明を、車車間通信または路車間通信に適用した第1の実施形態について図1ないし図13を参照しながら説明する。
図1は、車車間通信または路車間通信による無線通信システムの構成を機能ブロック図によって示している。この図1に示すように、無線通信システムSは、送信側機器1と受信側機器2とから構成されている。送信側機器1は、通信処理部11と暗号処理部12とデータ処理部13とを相互に接続して構成された制御部10と当該制御部10に接続された送信機14とによって構成され送信機14を通じて電波信号を送信可能に構成されている。 車車間通信には、例えばIEEE802.11P等に準拠したプロトコルが用いられる。
データ処理部13は、送信データ処理部14を備え送信用のデータを加工して暗号処理部12に与える。暗号処理部12は、チェックサム演算処理部15、暗号鍵取得部16、主暗号処理部17を備えている。チェックサム演算処理部15は、送信データのチェックサム(チェックコード)を作成する。
暗号鍵取得部16は、内部で発生させるランダム値(乱数)により第1のデータ暗号鍵を決定する。主暗号処理部17は、暗号鍵取得部16にて取得された第1のデータ暗号鍵に基づいて暗号鍵情報を取得し通信処理部11に与える。尚、主暗号処理部17による具体的な暗号鍵情報の取得処理は後述する。通信処理部11は、通信データ処理部18および通信制御部19を備えており、通信データ処理部18にて処理された通信データを通信制御部19から送信機14を通じて電波信号により送信する。
他方、受信側機器2は、通信処理部21と復号処理部22とデータ処理部23とを相互接続して構成された制御部20と当該制御部20に接続された受信機24とによって構成され当該受信機24を通じて電波信号を受信可能に構成されている。
受信側機器2は、受信機24を通じて電波信号を受信すると通信制御部26を通じて通信データ処理部25との間で通信データの処理を行い、復号処理部22に受信データを与える。復号処理部22は、主復号処理部27、暗号鍵取得部28、チェックサム演算処理部29、現在位置特定部30を備えており、制御部20の外部に位置検出器31を接続して構成されている。
位置検出器31は、GPS(Global Positioning System)受信機32、Gセンサ33、ジャイロ装置34などにより構成されている。GPS受信機32は、衛星軌道上のGPS衛星から送信されるGPS信号を複数受信して処理することで車両(移動体)の現在位置を特定し、位置信号を出力する。Gセンサ33は、衝突事故などが発生するなどして車両に作用する過大な加速度を検知した場合に検知信号を出力する。ジャイロ装置34は、車両の垂直軸回りの角速度を検知した信号を出力する。現在位置特定部30は、当該位置検出器31からの各種信号が与えられることによって当該信号に基づいて車両の現在位置を補間して正確に特定する。
暗号鍵取得部28は、現在位置特定部30が特定した正確な現在位置に基づいて鍵暗号鍵を決定し主復号処理部27に与える。主復号処理部27は、通信処理部21を通じて受信した受信データを決定された鍵暗号鍵に基づいて復号処理する。チェックサム演算処理部29は、主復号処理部27にて復号処理された復号データについてチェックサム(チェックコード)の演算を行いデータ処理部23に与える。データ処理部23の受信データ処理部35は、これらの受信データを処理する。
図2は、送信側機器と受信側機器との間で送受信処理が行われる場合に用いられるパケットのデータフォーマットの一例を示している。この図2に示すように、このパケットは、有効期間データ、範囲種別データ、暗号化情報、暗号化データA〜D、フッタを含んでいる。有効期間データとは、データの有効期限を定める期日、時間などを期間指標によって示すもので、リアルタイムに変化する情報(コンテンツ)を伝える有効な期限を示している。この有効期間データは、受信側の機器2が、特定位置に入場していないときに当該パケットのデータを受信した場合に用いられるデータであり、この有効期間データの示す期間までに特定位置に入場したことを条件として当該パケットに含まれるデータを使用可能であることを示すデータである。尚、有効期間データとしては、有効期日などの期限データ(何月何日)、期間データ(例えば、1日間)でも良い。また、現時点を含む必要はなく未来のある期間を示すデータであっても良い。
図3は、位置の範囲種別データの内容を示している。送信側機器1は、パケットを作成するときに範囲種別データをパケットに入れて緯度、経度の単位を割り当てて送信し、受信側機器2では、この範囲種別データを参照して復号処理を行う。この図3に示すように、範囲種別データとは、特定の狭い範囲(緯度、経度の長さが共に短い)から階層的に区分された徐々に広い範囲(緯度、経度の長さが共に長い)にかけて割り当てられた範囲の単位を所定バイト(例えば2バイト)のデータによって示している。具体的には、範囲種別データの値が小さい(例えば「0x01」)場合には、緯度、経度の範囲が小さい(例えば0.001秒(約3cm))範囲の単位を示しており、範囲種別データの値が大きい(例えば「0x08」)場合には緯度、経度の範囲が大きい(例えば1度(約108km))範囲の単位を示している。
送信側機器1は、パケットを作成するときに制御部10(データ処理部13および暗号処理部12)により暗号化情報および暗号化データA〜Dを作成する。図4は、送信側機器が行う一連の送信処理を概略的に示すフローチャートである。
まず図4に示すように、送信側機器1の制御部10は、情報の有効期間データを決定し(T1)、データを送信したい所望の配信エリアの位置情報を特定する(T2)。具体的には、制御部10が、前述の範囲種別データを指定することで配信エリアを詳細に指定する。
制御部10のデータ処理部13は、図3に示すように範囲種別データとして例えば1秒範囲の場合には「0x04」に設定する。次に、暗号鍵取得部16は、ランダム値を取得することで暗号鍵とする(T3)。次に、低階層(本実施形態の場合、「秒(少数)」)から順に高階層(本実施形態の場合、「度」))階層区分個数だけデータ暗号処理(T4)、チェックサム付加処理(T5)、鍵暗号化処理(T6)を区分別に繰り返し行う。
図5は、位置情報の変換処理の流れを流れ図によって概略的に示しており、図6は、特に暗号化情報および暗号化データの生成処理についての流れ図、すなわち図4のステップT4〜T6の処理を具体化した例を示している。送信側機器1のデータ処理部13では、ステップT2においてデータを送信したい所望の配信エリアの位置情報S1を特定したときに位置情報の変換処理が行われる。以下ではこの位置情報の変換処理について説明する。
まず、この位置情報のデータを緯度情報S2と経度情報S3とに分割する。緯度情報S2を、緯度の度情報S4、緯度の分情報S5、緯度の秒(整数部)情報S6、緯度の秒(少数部)情報S7に分割する。また、経度情報S3を、経度の度情報S8、経度の分情報S9、経度の秒(整数部)情報S10、経度の秒(少数部)情報S11に分割する。この後、緯度情報S2の各情報S4〜S7と経度情報S3の各情報S8〜S11とをそれぞれ階層別に組み合わせて変換することで度情報S12、分情報S13、秒(整数部)情報S14、秒(少数部)情報S15を得る。
例えば、緯度情報S2が「34.59.8.347」、経度情報S3が「137.0.19.253」の場合には、度情報S12は(緯度,経度)=(34,137)、分情報S13は(59,0)、秒(整数部)情報S14は(8,19)、秒(少数部)情報S15は(347,253)と得られる。
これらの情報S12〜S15を用いてステップT4に示すデータ暗号化処理が行われる。以下、図6を参照してその手順を説明する。尚、図6中のデータDは、位置情報が度情報の条件を満たしたときに受信側で受信可能になるデータを示している。例えば、前述の緯度情報S2、経度情報S3を用いた場合には、データDは、度情報S12が(34,137)であるため、度情報が緯度34度、経度137度であれば位置情報がその下位の階層の分情報S13、秒情報S14、S15の内容を共に満たしていなくともデータDを受信側で受信することを許容できるデータである。
同様に、データCは、位置情報が度情報および分情報S12〜S13の条件を満たしたときに受信側で受信可能になるデータを示している。データBは、位置情報が度情報、分情報および秒(整数)情報S12〜S14の条件を満たしたときに受信側で受信可能になるデータを示しており、データAは、これらに加えて秒(少数)情報S15の条件を満たしたときに受信側で受信可能になるデータを示している。このようにデータA〜Dに分けている理由は、地域別に配信データを変更可能にするためである。つまり、緯度、経度共に比較的広い地域にデータを配信したい場合もあれば、特定の狭い地域にデータを配信したい場合もあるためである。
図6に示すように、送信側機器1は、暗号処理部12によってデータ暗号鍵Aとなるランダム値を用いてデータAを暗号化し(U1:データ暗号処理T4)、暗号化データAを取得する。この後、データ暗号鍵Aにチェックサムを付加し(U2:チェックサム付加処理T5)、秒(少数部)情報により暗号処理を行う(U3)ことでデータ暗号鍵Bを取得する。その後、データ暗号鍵BによりデータBを暗号処理する(U4)ことで暗号化データBを取得する。その後、データ暗号鍵Bにチェックサムを付加し(U5)、さらに秒(整数部)情報により暗号処理を行う(U6)ことでデータ暗号鍵Cを取得する。これらの処理を分情報S13、度情報S12について順次繰り返し(U7〜U12)、暗号化データC、Dおよび暗号鍵情報を取得する。図4に示すように、送信側機器1は、このように得られたデータをパケット化してデータ送信する(T7)。
図7は、受信側の処理動作をフローチャートによって示している。
受信側機器2は、送信側機器1からパケットを受信すると(V1)、パケットに含まれる有効期間データを確認する(V2)。この有効期間データの示す有効期間が現時点を含んでいれば(V3:YES)、現在位置特定部30によって自身の位置情報を特定して当該位置情報を取得する(V4)。そして、当該位置情報を用いて鍵復号処理(V5)、チェックサム計算処理(V6)を行う。このとき、チェックサムが一致した場合(V7)、データの復号処理を行う(V8)。他方、ステップV7にてチェックサムが一致しなくなったときに受信データを保存し(V9)、高階層からステップV5,V6,V8において繰り返し処理された復号済みデータをメモリ(図示せず)に保存する(V10)。
受信側機器2は、送信側機器1からパケットを受信すると(V1)、パケットに含まれる有効期間データを確認する(V2)。この有効期間データの示す有効期間が現時点を含んでいれば(V3:YES)、現在位置特定部30によって自身の位置情報を特定して当該位置情報を取得する(V4)。そして、当該位置情報を用いて鍵復号処理(V5)、チェックサム計算処理(V6)を行う。このとき、チェックサムが一致した場合(V7)、データの復号処理を行う(V8)。他方、ステップV7にてチェックサムが一致しなくなったときに受信データを保存し(V9)、高階層からステップV5,V6,V8において繰り返し処理された復号済みデータをメモリ(図示せず)に保存する(V10)。
尚、上記の位置情報取得処理(V4)、鍵復号処理(V5)、チェックサム計算処理(V6)は、図5に示す位置情報変換処理を受信側でも行った後に、図8に示す暗号鍵情報の復号化、暗号化データA〜Dの復号化が行われることで実行される。図8は、暗号鍵情報、暗号化データの復号化処理を概略的に示している。
この図8に示すように、送信側から取得した暗号鍵情報は、度情報を用いてデータ暗号鍵Dとして復号され、さらに送信側のチェックサムが付加されている。このとき、受信側の位置情報のうち度情報が一致していればチェックサムの計算を行っても(W2)当該チェックサムが送信側から送信されたチェックサムと一致する(V7:YES)ため、データ暗号鍵Dを用いて暗号化データDを復号する(W3)ことで正常にデータDを得ることができる。逆に、受信側の位置情報の度情報が一致していなければチェックサムの計算を行ったとしても送信側から送信されたチェックサムと一致しない(V7:NO)ため、エリア外と判定され受信データを保存して(V9)終了する。つまり、送信側が設定した位置領域の緯度、経度のうち、度情報が現在の受信側の位置の度情報と一致していれば、暗号化データDの復号処理が正常に行われるようになり、逆に度情報が一致していなければ暗号化データDの復号処理が正常に行われない。この場合、分情報、秒情報(整数部、少数部)の一致/不一致は処理に関係しない。
次に、このデータ暗号鍵Dを、分情報を用いて復号する(W4)とデータ暗号鍵Cを取得でき、さらに送信側のチェックサムが付加されている。このとき、受信側の位置情報のうち度情報、分情報が一致していればチェックサムの計算を行っても(W5)、当該チェックサムが送信側から送信されたチェックサムと一致する(V7)ため、データ暗号鍵Cを用いて暗号化データCを復号する(W6)ことで正常にデータCを得ることができる。
逆に、受信側の位置情報の度情報および分情報が一致していなければチェックサムの計算を行ったとしても送信側から送信されたチェックサムと一致しない(V7:NO)ため、エリア外と判定され受信データを保存し(V9)さらに前述した復号処理(W3)にて復号したデータDを復号階層データとして保存する(V10)。すなわち、送信側が設定した位置領域と受信側の現在位置との度情報および分情報が共に一致している場合に限り暗号化データCの復号処理が正常に行われ、逆に度情報および分情報の何れか一方でも一致していなければデータCの復号処理が正常に行われない。この場合、秒情報(整数部、少数部)の一致/不一致は処理に関係しない。
同様に、データ暗号鍵Cについて、秒情報(整数部)を用いて復号する(W7)と、データ暗号鍵Bを取得でき、さらに送信側のチェックサムが付加されている。受信側の位置情報のうち度情報、分情報、秒情報(整数部)が共に一致していればデータ暗号鍵Bのチェックサムの計算を行った(W8)としても、当該チェックサムが送信側から送信されたチェックサムと一致する(V7)ため、データ暗号鍵Bを用いて暗号化データBを復号することで正常にデータBを得ることができる。逆に、受信側の位置情報の度情報、分情報および秒情報(整数部)が共に一致していなければチェックサムの計算を行ったとしても送信側から送信されたチェックサムと一致しない(V7:NO)ため、エリア外と判定され受信データを保存し(V9)、さらに前述した復号処理(W3、W6)にて復号したデータD、Cを復号階層データとして保存する(V10)。すなわち、送信側が設定した所望の位置領域と受信側の現在位置との度情報、分情報、秒情報(整数部)が全て一致している場合に限り暗号化データBの復号処理が正常に行われ、逆に度情報、分情報、秒情報(整数部)の何れか一部でも一致していなければデータBの復号処理が正常に行われない。この場合、秒情報(少数部)の一致/不一致は処理に関係しない。
同様に、データ暗号鍵Bについて、秒情報(少数部)を用いて復号する(W10)と、データ暗号鍵Aを取得でき、さらに送信側のチェックサムが付加されている。受信側の位置情報のうち度情報、分情報、秒情報(整数部、少数部)が共に一致していればデータ暗号鍵Aのチェックサムの計算を行った(W11)としても、当該チェックサムが送信側から送信されたチェックサムと一致する(V7)ため、データ暗号鍵Aを用いて暗号化データAを復号する(W12)ことで正常にデータAを得ることができる。
逆に、受信側の位置情報の度情報、分情報および秒情報(整数部、少数部)が共に一致していなければチェックサムの計算を行ったとしても送信側から送信されたチェックサムと一致しない(V7:NO)ため、エリア外と判定され受信データを保存し(V9)、さらに前述した復号処理(W3、W6、W9)にて復号したデータD、C、Bを復号階層データとして保存する(V10)。すなわち、送信側が設定した所望の位置領域と受信側の現在位置との度情報、分情報、秒情報(整数部、少数部)が全て一致している場合に限り暗号化データAの復号処理が正常に行われ、逆に何れか一部でも一致していなければデータAの復号処理が正常に行われない。尚、受信側機器2では復号に成功した階層(度情報、分情報、秒(整数部、少数部)情報)のフラグを記憶し、継続するときにフラグを参照し、すでに復号済みの階層については再度復号処理を実施しないように構成することもできる。この場合、計算回数を低減することができる。
図7に示すように、受信側で有効期間をチェックした(V2)結果、現時点がデータ有効期間内ではない(V3:NO)ものの、その期間が現時点から先の未来の期間を示している場合(V11:YES)がある。すなわち、受信側では所望の位置領域にデータを送信したものの、送信側が別の位置領域で電波信号を受信してしまった場合などである。この場合には、受信データを保存し(V9)復号済み階層データの保存処理を行う(V10)。つまり、いずれ送信側が送信したい所望の階層領域内に受信側が入った場合に備えてこの時点で受信データを記憶しておく。逆に有効期間が過ぎてしまっている場合(V11:NO)には、受信データを破棄する(V12)。
図9は、メモリに記憶された受信データについて送信側が送信したい所望の位置範囲(階層領域)内において有効期間内に受信側機器が入った場合の受信側の処理をフローチャートによって概略的に示している。この図9に示すように、受信側では自身の位置情報を現在位置特定部30によって取得し(X1)、復号済みのデータが保存されているか否かをチェックし(X2)、途中の階層まで復号したデータをメモリに保存している場合(図7のV10参照)、続きから復号処理を継続する。
図9に示すように、位置を特定した結果、位置情報の階層(度、分、秒(整数部、少数部)の何れか)を復号非対象位置(領域)の階層から移動(変化)していない場合(X3:NO)には復号処理を終了するが、階層を移動した場合、特に復号対象のデータに対応した階層に移動した場合(X3:YES)には、予めメモリに記憶されている受信データについて復号処理を開始または再開する(X4〜X7)。このとき、高階層側から順に鍵復号処理(X4)、チェックサム計算処理(X5)、データ復号処理(X7)を行い、全データの復号に成功するとメモリに記憶された受信データを破棄する(X8)。尚、ステップX5のチェックサム計算処理によってチェックサムが一致しなければ(X6:NO)、その時点で復号済みの階層データをメモリに保存して(X9)終了する。
すなわち、受信側機器2は、送信側機器1が送信した所望の位置範囲内に入っていないときにパケットを受信した場合において、受信側機器2の位置が区分別に規定された所定領域(時、分、秒(整数部、少数部))から変化したことを条件として受信データの復号処理を開始または再開しているため、受信側機器2が電波信号の受信時点で所望の位置領域内に位置しておらず受信データの復号処理を行うことができなくても復号処理を継続して行うことができる。すなわち、たとえ送信側の配信時に受信側がその位置範囲内で受信していなかったとしても、その位置範囲内に入ったときにデータを使用できるため配信データを有効に活用できる。これにより、送信側の配信回数を低減することができる。
また受信側機器2は、送信側機器1が送信した所望の位置範囲内に対して有効期間内に入ったことを条件として受信データの復号処理ができるため、電波信号の受信時点で前記所望の位置領域内に位置しておらず受信データの復号処理を行うことができなくても復号処理を継続して行うことができる。
図10は、このような階層エリアを移動したときに復号可能なデータの説明図を示している。送信側機器1が図10中のエリアA〜Dを含む所定範囲に向けて電波信号を送信した場合を考慮する。この図10に示すように、エリアB(第2領域)はエリアA(第1領域)を包含するように設定されており、エリアC(第3領域)はエリアB(第2領域)を包含するように設定されている。またエリアD(第4領域)はエリアC(第3領域)を包含するように設定されている。このとき、受信側機器2がエリアA〜Dの範囲外で情報を受信したときには全データ復号不可能であるものの、エリアDに入るとデータDを復号でき、さらにエリアCに入るとデータCを復号できる。さらにエリアBに入るとデータBを復号でき、さらにエリアAに入るとデータAを復号できる。このようにして地域毎に異なる情報を配信することができる。しかも、データ暗号鍵A〜Dを用いてデータ送受信を行っているため秘匿性を向上できる。
図11ないし図13は、本実施形態に係る実用例を概略的に示している。図11は海岸沿いの津波が到来しつつある領域に緊急避難を呼びかける場合に適用した例を示している。この図11に示すように、海岸沿いの矩形メッシュ状のエリアAreaに区分し、緊急に避難が必要なエリアAreaにのみ「避難勧告」を配信することができる。これにより、直接被害が生じないと想定される地域に対して避難勧告を配信することがなくなり余計な混乱を防ぐことができる。また、観光目的等で偶然対象エリアを走行中の車両の場合、ラジオ等で警報情報を入手しても現在位置を把握していない場合には警告に対しての対応が遅れることが予想されるものの、位置情報から避難勧告エリアを走行中であることが判別可能なため素早い対応が可能となる。さらに、送信側から情報を配信するときには配信必要外エリアであったとしても特定エリアに進入した時点で警告することができるため、利便性が向上する。
図12は、交差点に進入する緊急車両の周辺に位置する車両に対する緊急車両通行用に適用した例を示している。この図12に示すように、2車線の道路について、緊急車両Cが道路R1を走行して交差点R0に向かう場合、その交差点R0を含むメッシュに区分された特定配信エリアに対して警告情報を配信すると共に、緊急車両Cが走行予定の進行方向右折側の道路R1を含む特定配信エリアに対して警告情報を配信する。また、交差点R0に進入する道路R2を含む特定配信エリアに対しても警告情報を配信する。この場合、交差点R0から離れる車両が走行する走行車線R3には警告情報を配信しない。
すると、緊急車両Cが通過する交差点R0に進入する道路および未来の通行予定経路のみに警告情報を配信することができ、その対応が必要な車両内に設置された受信側機器2に対してのみ警告情報を配信できる。したがって、この警告情報を必要としない走行車線R3を走行中の車両内の受信側機器2では復号できないため当該警告情報が誤って配信されることはなく余計な混乱を避けることができる。
図13は、建造物内の情報配信用に適用した例を示している。この図13に示すように、高度が異なるフロア毎に情報を配信することもできる。この場合、位置情報として高度情報を追加する。すると、デパートや会社のビル内などで特定フロアの特定の一部エリア内にのみ情報を配信することができる。つまり、2次元的な配信処理以外にも3次元空間に対するスポット的な配信処理に適用できる。
例えば、車車間通信、路車間通信などでは電波信号を用いて通信するため、送信信号が到達する範囲はある程度の広がりを持つ。そのため、送信側では受信されることを想定していない範囲まで信号を送信してしまい、逆に受信側では不要とされる情報まで受信してしまう事態を生じる。
本実施形態によれば、送信側機器1は、第1のデータ暗号鍵としてランダム値を生成し、秒(少数)、秒(整数)、分、度によって階層的に区分された区分別の領域(エリアA〜エリアD)に対応してそれぞれ決定された鍵暗号鍵(秒(少数)情報、秒(整数)情報、分情報、度情報)を用いて暗号処理を繰り返し行う(U3、U6、U9、U12)ことで暗号鍵情報を取得し、当該暗号鍵情報と暗号化データA〜Dとをパケットとして送信し、受信側機器2では、位置範囲の階層に基づいて使用する鍵暗号鍵を決定し、送信されたパケットに含まれている暗号鍵情報を鍵暗号鍵(度情報、分情報、秒(整数)情報、秒(少数)情報)を順に用いて復号化することで階層的なデータ暗号鍵を繰り返し生成し送信された暗号化データD〜Aを復号化するため、通信方式に依存することなく、特定の範囲に位置する機器にデータを例えば秘匿性を高くしながら配信することができる。
また、送信側機器1は、データ暗号鍵A〜Dを用いてそれぞれ暗号化データA〜Dを生成して暗号鍵情報と共に送信し、受信側機器2では広い範囲に属している場合には広い範囲に対応したデータを送受信でき、狭い範囲に属している場合には狭い範囲に対応したデータを送受信できる。
また、送信側機器1は、データ暗号鍵A〜Dについてそれぞれチェックサム(チェックコード)を付加したデータについて鍵暗号鍵(度情報、分情報、秒(整数)情報、秒(少数)情報)を用いて順に暗号化することで最終的に暗号鍵情報を取得して送信し、受信側機器2では、送信されたパケットに含まれている暗号化情報を鍵暗号鍵(度情報、分情報、秒(整数)情報、秒(少数)情報)を順に用いて復号化することで各チェックサムを繰り返し計算し、当該チェックサムを用いて対応した階層エリアA〜D内であるか否か判定するため、対応した位置範囲に属しているか否かを容易に判定することができる。チェックサムを利用しているため暗号化データを復号する以前の段階で簡単に確認することができる。
また、送信側機器1は、データの有効期間を定める有効期間データをパケットに含んで送信し、受信側機器2は、パケットに含まれる有効期間データをデータの使用期間として適用するため、データの使用期間を定めることができ、新鮮なデータのみを使用することができる。
また、受信側機器2は、送信側機器1が送信したい所望の位置範囲内に入っていないときにパケットを受信した場合において、送信側機器1が送信した所望の位置範囲内に入ったことを条件として受信データの復号処理を開始または再開するため、たとえ送信側機器1の情報配信時に受信側機器2がその位置範囲内で受信していなかったとしても、その位置範囲内に入ったときにデータを使用できるようになり配信データを有効に活用できる。
そして、基本的には暗号鍵を使用するものであり、暗号化・復号化のプロセスが特定の通信方式に依存しないので、どのようなプロトコルを採用する通信にも広く適用することができる。
そして、基本的には暗号鍵を使用するものであり、暗号化・復号化のプロセスが特定の通信方式に依存しないので、どのようなプロトコルを採用する通信にも広く適用することができる。
(第2の実施形態)
図14および図15は、本発明の第2の実施形態を示すもので、前述実施形態と異なるところは、送信側から送信する暗号化データとして第1のデータ暗号鍵によって暗号化されたデータのみの1種類としたところにある。前述実施形態と同一部分については同一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
図14および図15は、本発明の第2の実施形態を示すもので、前述実施形態と異なるところは、送信側から送信する暗号化データとして第1のデータ暗号鍵によって暗号化されたデータのみの1種類としたところにある。前述実施形態と同一部分については同一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
図14は、図6に代わる暗号化処理の流れを示している。この図14に示すように、送信側機器1は、暗号処理部12によってランダム値であるデータ暗号鍵を用いてデータAを暗号化処理する(Y1)ことで暗号化データとして取得する。
この後、データ暗号鍵にチェックサムを付加し(Y2)、秒(少数部)情報により暗号処理を行う(Y3)。本実施形態の場合、ステップY3にて暗号処理を行った後の情報は暗号化データとして用いず、順次、秒(整数部)情報(Y5)、分情報(Y7)、度情報(Y9)によって暗号処理を行った後に最終的に暗号化情報として取得する。
また、秒(少数部)情報(Y3)、秒(整数部)情報(Y5)、分情報(Y7)にて暗号処理を行った後の情報についてチェックサムの計算を行い(Y4、Y6、Y8)、当該計算後の情報に暗号処理(Y5、Y7、Y9)を行う。
他方、図15に示すように、受信側機器2では、送信側機器1からパケットに含まれる暗号化情報を受信すると、度情報により復号処理する(Z1)。すると送信側でステップY8にて計算されたチェックサムを取得できる。受信側ではチェックサムを計算する(Z2)。この場合、受信側の位置情報の度情報が、送信側の送信したい所望の位置情報の度情報と一致していなければチェックサムの計算を行ったとしても送信側から送信されたチェックサムと一致しないため、エリア外と判定され処理を中断する。
その後、同様に、分情報により復号処理し(Z3)、チェックサムを計算する(Z4)。この場合、受信側の位置情報の分情報が、送信側の送信したい所望の位置情報の分情報と一致していなければチェックサムの計算を行ったとしても送信側から送信されたチェックサムと一致しないため、エリア外と判定され処理を中断する。
秒情報(整数部、少数部)でも同様に復号処理を行い(Z5、Z7)、チェックサムを計算する(Z6、Z8)が、同様にチェックサムの一致/不一致を確認し、不一致であればエリア外と判定し処理を中断する。最終的にチェックサムの照合を終えると、データ暗号鍵を取得できる。このとき取得されたデータ暗号鍵を用いて暗号化データの復号処理を行う(Z9)ことでデータを取得することができる。このような実施形態によれば、前述実施形態とほぼ同様の作用効果が得られる。また前述実施形態に比較して、より信頼性の高い通信処理を行うことができる。
(第3の実施形態)
図16および図17は、本発明の第3の実施形態を示すもので、前述実施形態と異なるところは、階層的な区分として住所を適用したところにある。前述実施形態と同一部分については同一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
図16および図17は、本発明の第3の実施形態を示すもので、前述実施形態と異なるところは、階層的な区分として住所を適用したところにある。前述実施形態と同一部分については同一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
図16は、図1の受信側機器に代わる電気的構成をブロック図によって概略的に示している。この図16に示すように、受信側機器2に代わる受信側機器36は住所経度緯度データベース37を具備しており、復号処理部22に代わる復号処理部38が住所経度緯度データベース37を備えて構成されている。
図17は、住所経度緯度データベースのフォーマットの一例を示している。
住所経度緯度データベース37内には、住所情報(都道府県情報、市町村情報、丁目情報、番地情報)が緯度情報、経度情報と対応して記憶されており、住所が特定できればその緯度情報、経度情報を取得でき、逆に緯度、経度を特定できれば住所を特定できるようになっている。例えば、図17の住所経度緯度のデータ例に示すように対応付けがなされている。
住所経度緯度データベース37内には、住所情報(都道府県情報、市町村情報、丁目情報、番地情報)が緯度情報、経度情報と対応して記憶されており、住所が特定できればその緯度情報、経度情報を取得でき、逆に緯度、経度を特定できれば住所を特定できるようになっている。例えば、図17の住所経度緯度のデータ例に示すように対応付けがなされている。
図16に示す復号処理部38は、GPS受信機32などの位置検出器31から経度緯度情報を取得すると住所経度緯度データベース37にアクセスして住所情報を取得できるように構成されている。この暗号鍵取得部28は、住所経度緯度データベース37から取得した住所情報に基づいて暗号鍵取得部28により暗号鍵を取得する。
送信側機器1は、前述実施形態の度情報、分情報、秒(整数部)情報、秒(少数部)情報に代えて、都道府県情報、市町村情報、丁目情報、番地情報を用いて暗号化処理を行い送信機14を通じて送信する。
受信側機器2は、受信機24を通じて当該情報を受信すると、復号処理部38が、前述実施形態の度情報、分情報、秒(整数部)情報、秒(少数部)情報に代えて、都道府県情報、市町村情報、丁目情報、番地情報を用いて復号化処理を行うことができる。
このような実施形態によれば、階層的な区分として住所情報を適用しているため、前述実施形態とほぼ同様の作用効果を奏すると共に、より実用的に用いることができる。
このような実施形態によれば、階層的な区分として住所情報を適用しているため、前述実施形態とほぼ同様の作用効果を奏すると共に、より実用的に用いることができる。
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形、拡張が可能である。
車車間通信、路車間通信に限らず、何れか一方が移動体に搭載されるものであれば良い。また、送信側および受信側の通信処理が基地局を介在して行われるシステムにも適用できる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形、拡張が可能である。
車車間通信、路車間通信に限らず、何れか一方が移動体に搭載されるものであれば良い。また、送信側および受信側の通信処理が基地局を介在して行われるシステムにも適用できる。
データ暗号鍵はランダム値により決定するものに限らず、例えば送信側の現在位置または時刻などに基づいて決定しても良い。受信側機器2では予め階層的な位置領域となる位置範囲毎に定められているデータ暗号鍵を用いて復号処理を行っても良い。すなわち、位置範囲に対応した鍵暗号鍵を予め決定しておき、データテーブルとして保持し、そのテーブルから読み出すことで選択しても良い。
チェックサムによる送受信データの誤り検出を行った実施形態を示したが、必要に応じて設ければ良く、またCRC、パリティコードなどのチェックコードを適用しても良い。
車車間通信に限らず、少なくとも一方が移動体であれば良く、また送信側および受信側が基地局を介して通信を行うシステム、方法に適用しても良い。
車車間通信に限らず、少なくとも一方が移動体であれば良く、また送信側および受信側が基地局を介して通信を行うシステム、方法に適用しても良い。
送信位置設定は、図11〜図13に示すように例えば特定の地図について予め設定されているメッシュを用いて設定しても良い。
パケットに含まれる暗号化情報の復号処理は、位置範囲の階層に基づいて決定される第n(N≧n≧m:但しN≧m≧1)の鍵暗号鍵を用いて復号化するのであれば1回の復号処理であっても2回以上の複数回の復号処理であっても本発明には適用できる。
パケットに含まれる暗号化情報の復号処理は、位置範囲の階層に基づいて決定される第n(N≧n≧m:但しN≧m≧1)の鍵暗号鍵を用いて復号化するのであれば1回の復号処理であっても2回以上の複数回の復号処理であっても本発明には適用できる。
暗号化データを送信する実施形態を示したが、暗号化していないデータのみを送信する場合、または、暗号化データと暗号化していないデータを配信する場合にも同様に適用できる。このとき、ヘッダ中に暗号化データ、非暗号化データのサイズを設定すると良い。この場合、送信側機器1は、暗号化しないデータを全ての受信側機器2を宛先として送信できるので、暗号化する必要がないデータは送信電波を受信可能な受信側機器2に全て受信させることができる。そして、車両間において直接通信を行う車車間通信に適用できるので、車両間において伝達する必要があるデータを、送信側,受信側の位置関係に応じて適切に選択することができる。尚、暗号化する対象のデータとしては、例えばドライバ個人や車両が特定されるような情報としても良い。
図面中、1は送信側機器、2は受信側機器、Sは無線通信システムを示す。
Claims (14)
- データの無線通信を行う機器の少なくとも一つが移動体に搭載されるもので、
送信側において、
第1のデータ暗号鍵を生成し、
所定の第1領域から第1領域を含むと共に当該第1領域よりも広い第N領域(N≧2)にかけて階層的に区分された区分別に前記第1ないし第N領域に対応してそれぞれ決定された第1ないし第Nの鍵暗号鍵を用いた暗号化であって、生成された第k(1≦k≦N)の鍵暗号鍵を用いて第kのデータ暗号鍵を順に暗号化することで第k+1のデータ暗号鍵を繰り返し生成して第N+1のデータ暗号鍵を暗号鍵情報として取得し、
前記暗号鍵情報と、少なくとも前記第1のデータ暗号鍵によって暗号化されたデータとをパケットとして送信し、
受信側において、
自身がデータを受信する位置範囲について予め定められている鍵暗号鍵を選択するか、又は前記位置範囲の階層に基づいて使用する第n(N≧n≧m:但しN≧m≧1)の鍵暗号鍵を決定し、
送信されたパケットに含まれている暗号鍵情報を、第nの鍵暗号鍵を順に用いて復号化することで第nのデータ暗号鍵を繰り返し生成し前記送信されたデータを復号化することを特徴とする無線通信方法。 - 送信側において、
第1ないし第Nのデータ暗号鍵を用いて第1ないし第Nのデータをそれぞれ暗号化して第1ないし第Nの暗号化データとして前記暗号鍵情報と共に送信し、
受信側において、
前記位置範囲に応じた第Nないし第mのデータ暗号鍵を用いて第Nないし第mのデータをそれぞれ復号化することを特徴とする請求項1記載の無線通信方法。 - 前記送信側は、第kのデータ暗号鍵について第kのチェックコードを生成して付加したデータについて第kの鍵暗号鍵を用いて順に暗号化することで第k+1のデータ暗号鍵を繰り返し生成して最終的に第N+1のデータ暗号鍵を暗号鍵情報として取得して送信し、
前記受信側は、送信されたパケットに含まれている暗号化情報を、第n(N≧n≧m)の鍵暗号鍵を順に用いて復号化することで第nのチェックコードを繰り返し計算し、第nのチェックコードを用いてエリア内であるか否かを判定することを特徴とする請求項1または2記載の無線通信方法。 - 前記送信側は、データの有効期間を定める有効期間データをパケットに含んで送信し、
前記受信側では、パケットに含まれる有効期間データをデータの使用期間として適用することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の無線通信方法。 - 前記受信側では、送信側が送信したい所望の位置範囲に入っていないときに前記パケットを受信した場合において、送信側が送信した所望の位置範囲内に入ったことを条件として受信データの復号処理を開始または再開することを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の無線通信方法。
- 緊急避難用、緊急車両通行用、建造物内の情報配信用に適用したことを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の無線通信方法。
- 前記階層的な区分として、住所情報を適用することを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の無線通信方法。
- データの無線通信を行う機器の少なくとも一つが移動体に搭載されるもので、
送信側機器は、所定の第1領域から第1領域を含むと共に当該第1領域よりも広い第N領域(N≧2)にかけて階層的に区分された区分別に前記第1ないし第N領域に対応してそれぞれ決定された第1ないし第Nの鍵暗号鍵を用いた暗号化であって、生成された第k(1≦k≦N)の鍵暗号鍵を用いて第kのデータ暗号鍵を順に暗号化することで第k+1のデータ暗号鍵を繰り返し生成して最終的に第N+1のデータ暗号鍵を暗号鍵情報として取得して、前記暗号鍵情報と、少なくとも前記第1のデータ暗号鍵によって暗号化されたデータとをパケットとして送信し、
受信側機器は、自身がデータを受信する位置範囲について予め定められている鍵暗号鍵を選択するか、又は前記位置範囲の階層に基づいて使用する鍵暗号鍵を決定し、送信されたパケットに含まれている暗号鍵情報を、第n(N≧n≧m:但しN≧m≧1)の鍵暗号鍵を順に用いて復号化することで階層的な第nのデータ暗号鍵を繰り返し生成し前記送信されたデータを復号化することを特徴とする無線通信システム。 - 前記送信側機器は、第1ないし第Nのデータ暗号鍵を用いて第1ないし第Nのデータをそれぞれ暗号化して第1ないし第Nの暗号化データとして前記暗号鍵情報と共に送信し、
前記受信側機器は、第Nないし第mのデータ暗号鍵を用いて第Nないし第mのデータをそれぞれ復号化することを特徴とする請求項8記載の無線通信システム。 - 前記送信側機器は、第kのデータ暗号鍵について第kのチェックコードを生成して付加したデータについて第kの鍵暗号鍵を用いて順に暗号化することで第k+1のデータ暗号鍵を繰り返し生成して最終的に第N+1のデータ暗号鍵を暗号鍵情報として取得して送信し、
前記受信側機器は、送信されたパケットに含まれている暗号化情報を、第n(N≧n≧m)の鍵暗号鍵を順に用いて復号化することで第nのチェックコードを繰り返し計算し、第nのチェックコードを用いてエリア外であるか否かを判定することを特徴とする請求項8または9記載の無線通信システム。 - 前記送信側機器は、データの有効期間を定める有効期間データをパケットに含んで送信し、
前記受信側機器は、パケットに含まれる有効期間データをデータの使用期間として適用することを特徴とする請求項8ないし10の何れかに記載の無線通信システム。 - 前記受信側機器は、前記送信側機器が送信したい所望の位置範囲に入っていないときに前記パケットを受信した場合において、当該受信側機器の位置が前記階層的な第1ないし第N領域で規定される位置範囲から変化したことを条件として受信データの復号処理を開始または再開することを特徴とする請求項8ないし11の何れかに記載の無線通信システム。
- 緊急避難用、緊急車両通行用、建造物内の情報配信用に適用したことを特徴とする請求項8ないし12の何れかに記載の無線通信システム。
- 前記階層的な区分として、住所情報を適用することを特徴とする請求項8ないし13の何れかに記載の無線通信システム。
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JP2008142479A JP2009290669A (ja) | 2008-05-30 | 2008-05-30 | 無線通信方法および無線通信システム |
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- 2008-05-30 JP JP2008142479A patent/JP2009290669A/ja active Pending
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