JP2009287575A - 可変バルブタイミング機構の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

可変バルブタイミング機構の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】エミッション性能などを悪化させずに最遅角の位相を学習する。
【解決手段】ECUは、エンジンが駆動中であると(S100にてYES)、最遅角の位相を含まない第2範囲で位相が変化するようにインテーク用VVT機構を制御するステップ(S102)と、フューエルカットを実行する場合(S110にてYES)、またはエンジンが停止した状態でMG(2)のみの駆動力を用いる第2走行モードでハイブリッド車が走行する場合(S112にてYES)、位相が機械的に定まる最遅角の位相になるようにインテーク用VVT機構を制御するステップ(S114)と、カムポジションセンサにより検出される位相を、最遅角の位相として学習するステップ(S116)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】図16

Description

本発明は、可変バルブタイミング機構の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体に関し、特に、バルブの位相を検出する検出器により検出される位相を学習する技術に関する。
従来より、インテークバルブやエキゾーストバルブが開閉する位相(クランク角)を運転状態に応じて変更するVVT(Variable Valve Timing)が知られている。一般的に、VVTにおいてはインテークバルブやエキゾーストバルブを開閉させるカムシャフトをスプロケット等に対して相対的に回転させることにより位相を変更する。カムシャフトは、油圧や電動モータ等のアクチュエータにより回転される。
ところで、クランクシャフトとカムシャフトとを連結するチェーンの伸びなどの影響により、位相が変化し得る範囲が変化し得る。したがって、内燃機関の経年変化に伴なって、機械的に定まる最遅角の位相および最進角の位相が変化する。この場合、たとえば最遅角の位相に対応する出力値として記憶されていたカムポジションセンサからの出力値と、実際の最遅角の位相に対応する出力値とが異なり得る。そこで、機械的に定まる最遅角の位相においてカムポジションセンサにより検出される位相を定期的に学習する必要がある。
特開2001−82190号公報(特許文献1)は、可変バルブタイミング機構の基準位置に対するズレの学習値がクリアされている場合、早期に基準位置に対する学習を実施するバルブタイミング制御装置を開示する。特許文献1に記載のバルブタイミング制御装置は、可変バルブタイミング機構の基準位置とクランク角及びカム位置から算出した実バルブタイミングとのズレを学習して実バルブタイミングを校正し、校正した実バルブタイミングがエンジン運転状態に基づいて設定した目標バルブタイミングに収束するよう可変バルブタイミング機構を制御するエンジンのバルブタイミング制御装置である。バルブタイミング制御装置は、可変バルブタイミング機構の基準位置と実バルブタイミングとのズレを学習する学習値がクリアされている場合、エンジン始動後の設定時間の間、強制的に目標バルブタイミングを可変バルブタイミング機構の基準位置として学習を実施させる学習強制部を含む。
この公報に記載のバルブタイミング制御装置によれば、可変バルブタイミング機構の基準位置と、クランク角及びカム位置から算出した実バルブタイミングとのズレを学習する学習値がクリアされている場合、エンジン始動後の設定時間の間、強制的に目標バルブタイミングを可変バルブタイミング機構の基準位置にして学習が実施される。これにより、早期に実バルブタイミングの基準位置に対するズレを学習してバルブタイミング制御に反映させることができる。そのため、制御精度を確保してエンジン出力性能を十分に引き出すことが可能となる。
特開2001−82190号公報
ところで、始動時の振動を低減するために、始動時におけるインテークバルブの位相を大きく遅角することにより、クランキング時における圧縮比を小さくすることが考えられる。位相がこのように制御される内燃機関においては、バルブの最遅角の位相など、位相
の基準に用いられるべき位相は駆動中に用いる位相としては適さない。この内燃機関において、特開2001−82190号公報に記載のように、内燃機関の始動後、すなわち内燃機関が駆動している状態において位相を学習するようにした場合、バルブの位相が必要以上に遅角され得る。この場合、エミッション性能などが悪化する。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、エミッション性能などが悪化しないようにすることができる可変バルブタイミング機構の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体を提供することである。
第1の発明に係る可変バルブタイミング機構の制御装置は、内燃機関のインテークバルブおよびエキゾーストバルブのうちの少なくともいずれか一方のバルブの位相を第1の位相から第2の位相までの第1の範囲で変更可能な可変バルブタイミング機構の制御装置である。この制御装置は、内燃機関が駆動している場合において、第3の位相を含まない第2の範囲でバルブの位相が変化するように制御するための手段と、内燃機関が駆動していない場合において、バルブの位相が第3の位相になるように制御するための制御手段と、バルブの位相が第3の位相になるように制御されている状態において、バルブの位相を検出する検出器により検出される位相を学習するための手段とを含む。第5の発明に係る可変バルブタイミング機構の制御方法は、第1の発明に係る可変バルブタイミング機構の制御装置と同様の要件を備える。
第1もしくは第5の発明によれば、可変バルブタイミング機構は、内燃機関のインテークバルブおよびエキゾーストバルブのうちの少なくともいずれか一方のバルブの位相を第1の位相から第2の位相までの第1の範囲で変更する。内燃機関が駆動している場合、第3の位相を含まない第2の範囲でバルブの位相が変化される。内燃機関が駆動していない場合、バルブの位相が第3の位相になるように制御される。これにより、内燃機関が駆動していないために、エミッション性能が悪化し難い状態において、バルブの位相を第3の位相にすることができる。バルブの位相が第3の位相になるように制御されている状態において、バルブの位相を検出する検出器により検出される位相が学習される。そのため、第3の位相において検出器により検出される位相を学習する際、エミッション性能などが悪化しないようにすることができる。その結果、エミッション性能などが悪化しないようにすることができる可変バルブタイミング機構の制御装置もしくは制御方法を提供することができる。
第2の発明に係る可変バルブタイミング機構の制御装置においては、第1の発明の構成に加え、制御手段は、内燃機関における燃料噴射が停止している場合において、バルブの位相が第3の位相になるように制御するための手段を含む。第6の発明に係る可変バルブタイミング機構の制御方法は、第2の発明に係る可変バルブタイミング機構の制御装置と同様の要件を備える。
第2もしくは第6の発明によれば、内燃機関における燃料噴射が停止していることによりエミッション性能などが悪化しない場合に、第3の位相において検出器により検出される位相を学習することができる。
第3の発明に係る可変バルブタイミング機構の制御装置においては、第1の発明の構成に加え、内燃機関は、内燃機関の駆動力を用いて走行する第1のモードおよび内燃機関が停止した状態で内燃機関とは異なる駆動源の駆動力を用いて走行する第2のモードを選択可能な車両に搭載される。制御手段は、車両が第2のモードで走行する場合において、バルブの位相が第3の位相になるように制御するための手段を含む。第7の発明に係る可変バルブタイミング機構の制御方法は、第3の発明に係る可変バルブタイミング機構の制御装置と同様の要件を備える。
第3もしくは第7の発明によれば、内燃機関が停止した状態で内燃機関とは異なる駆動源の駆動力を用いて走行することによりエミッション性能などが悪化しない場合に、第3の位相において検出器により検出される位相を学習することができる。
第4の発明に係る可変バルブタイミング機構の制御装置においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加え、第3の位相は、第1の範囲における最遅角の位相である、第8の発明に係る可変バルブタイミング機構の制御方法は、第4の発明に係る可変バルブタイミング機構の制御装置と同様の要件を備える。
第4もしくは第8の発明によれば、最遅角の位相において検出器により検出される位相を学習することができる。
第9の発明に係るプログラムは、第5〜8のいずれかの発明に係る制御方法をコンピュータに実現させるプログラムであって、第10の発明に係る記録媒体は、第5〜8のいずれかの発明に係る制御方法をコンピュータに実現させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
第9または第10の発明によると、コンピュータ(汎用でも専用でもよい)を用いて、第5〜8のいずれかの発明に係る可変バルブタイミング機構の制御方法を実現することができる。
ハイブリッド車のパワートレーンを示す概略構成図である。 動力分割機構の共線図である。 変速機の共線図である。 ハイブリッド車両のエンジンを示す概略構成図である。 インテークバルブの位相を定めたマップを示す図である。 インテーク用VVT機構を示す断面図である。 図6のVII−VII断面図である。 図6のVIII−VIII断面図(その1)である。 図6のVIII−VIII断面図(その2)である。 図6のX−X断面図である。 図6のXI−XI断面図である。 インテーク用VVT機構全体としての減速比を示す図である。 スプロケットに対するガイドプレートの位相とインテークバルブの位相との関係を示す図である。 ECUの機能ブロック図である。 位相が変化する範囲を示す図である。 ECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る制御装置を搭載したハイブリッド車のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る制御装置は、たとえば、ECU(Electronic Control Unit)100のROM(Read Only Memory)102に記録されたプログラムをECU100が実行することにより実現される。なお、ECU100は複数のECUに分割するようにしてもよい。また、ECU1000により実行されるプログラムをCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に記録して市場に流通させてもよい。
図1に示すように、パワートレーンは、エンジン1000と、MG(Motor Generator)(1)200と、これらエンジン1000とMG(1)200との間でトルクを合成もしくは分配する動力分割機構300と、MG(2)400と、変速機500とを主体として構成されている。
エンジン1000は、燃料を燃焼させて動力を出力する公知の動力装置であって、スロットル開度(吸気量)や燃料供給量、点火時期などの運転状態を電気的に制御できるように構成されている。その制御は、例えば、マイクロコンピュータを主体とするECU100によって行なわれる。なお、エンジン1000の詳細については後述する。
MG(1)200は、一例として三相交流回転電機であって、電動機(モータ)としての機能と発電機(ジェネレータ)としての機能とを生じるように構成される。インバータ210を介してバッテリなどの蓄電装置700に接続されている。インバータ210を制御することにより、MG(1)200の出力トルクあるいは回生トルクを適宜に設定するようになっている。その制御は、ECU100によって行なわれる。なお、MG(1)200のステータ(図示せず)は固定されており、回転しないようになっている。
動力分割機構300は、外歯歯車であるサンギヤ(S)310と、そのサンギヤ(S)310に対して同心円上に配置された内歯歯車であるリングギヤ(R)320と、これらサンギヤ(S)310とリングギヤ(R)320とに噛合しているピニオンギヤを自転かつ公転自在に保持しているキャリヤ(C)330とを三つの回転要素として差動作用を生じる公知の歯車機構である。エンジン1000の出力軸がダンパを介して第1の回転要素であるキャリヤ(C)330に連結されている。言い換えれば、キャリヤ(C)330が入力要素となっている。
これに対して第2の回転要素であるサンギヤ(S)310にMG(1)200のロータ(図示せず)が連結されている。したがってサンギヤ(S)310がいわゆる反力要素となっており、また第3の回転要素であるリングギヤ(R)320が出力要素となっている。そして、そのリングギヤ(R)320が、駆動輪(図示せず)に連結された出力軸600に連結されている。
図2に、動力分割機構300の共線図を示す。図2に示すように、キャリヤ(C)330に入力されるエンジン1000の出力するトルクに対して、MG(1)200による反力トルクをサンギヤ(S)310に入力すると、これらのトルクを加減算した大きさのトルクが、出力要素となっているリングギヤ(R)320に現れる。その場合、MG(1)200のロータがそのトルクによって回転し、MG(1)200は発電機として機能する。また、リングギヤ(R)320の回転数(出力回転数)を一定とした場合、MG(1)200の回転数を大小に変化させることにより、エンジン1000の回転数を連続的に(無段階に)変化させることができる。すなわち、エンジン1000の回転数を例えば燃費が最もよい回転数に設定する制御を、MG(1)200を制御することによって行なうことができる。その制御は、ECU100によって行なわれる。
走行中にエンジン1000を停止させていれば、MG(1)200が逆回転しており、その状態からMG(1)200を電動機として機能させて正回転方向にトルクを出力させると、キャリヤ(C)330に連結されているエンジン1000にこれを正回転させる方向のトルクが作用し、MG(1)200によってエンジン1000を始動(モータリングもしくはクランキング)することができる。その場合、出力軸600にはその回転を止める方向のトルクが作用する。したがって走行のための駆動トルクは、MG(2)400の出力するトルクを制御することにより維持でき、同時にエンジン1000の始動を円滑におこなうことができる。なお、この種のハイブリッド形式は、機械分配式あるいはスプリットタイプと称されている。
図1に戻って、MG(2)400は、一例として三相交流回転電機であって、電動機としての機能と発電機としての機能とを生じるように構成される。インバータ310を介してバッテリなどの蓄電装置700接続されている。インバータ310を制御することにより、力行および回生ならびにそれぞれの場合におけるトルクを制御するように構成されている。なお、MG(2)400のステータ(図示せず)は固定されており、回転しないようになっている。
変速機500は、一組のラビニョ型遊星歯車機構によって構成されている。それぞれ外歯歯車である第1サンギヤ(S1)510と第2サンギヤ(S2)520とが設けられており、その第1サンギヤ(S1)510に第1のピニオン531が噛合するとともに、その第1のピニオン531が第2のピニオン532に噛合し、その第2のピニオン532が各サンギヤ510,520と同心円上に配置されたリングギヤ(R)540に噛合している。
なお、各ピニオン531,532は、キャリヤ(C)550によって自転かつ公転自在に保持されている。また、第2サンギヤ(S2)520が第2のピニオン532に噛合している。したがって第1サンギヤ(S1)510とリングギヤ(R)540とは、各ピニオン531,532と共にダブルピニオン型遊星歯車機構に相当する機構を構成し、また第2サンギヤ(S2)520とリングギヤ(R)540とは、第2のピニオン532と共にシングルピニオン型遊星歯車機構に相当する機構を構成している。
さらに、変速機500には、第1サンギヤ(S1)510を選択的に固定するB1ブレーキ561と、リングギヤ(R)540を選択的に固定するB2ブレーキ562とが設けられている。これらのブレーキ561,562は摩擦力によって係合力を生じるいわゆる摩擦係合要素であり、多板形式の係合装置あるいはバンド形式の係合装置を採用することができる。そして、これらのブレーキ561,562は、油圧による係合力に応じてそのトルク容量が連続的に変化するように構成されている。さらに、第2サンギヤ(S2)520に前述したMG(2)400が連結される。キャリヤ(C)550が出力軸600に連結される。
したがって、上記の変速機500は、第2サンギヤ(S2)520がいわゆる入力要素であり、またキャリヤ(C)550が出力要素となっており、B1ブレーキ561を係合させることにより変速比が“1”より大きい高速段が設定される。B1ブレーキ561に替えてB2ブレーキ562を係合させることにより、高速段より変速比の大きい低速段が設定される。
この各変速段の間での変速は、車速や要求駆動力(もしくはアクセル開度)などの走行状態に基づいて実行される。より具体的には、変速段領域を予めマップ(変速線図)として定めておき、検出された運転状態に応じていずれかの変速段を設定するように制御される。
図3に、変速機500の共線図を示す。図3に示すように、B2ブレーキ562によってリングギヤ(R)540を固定すれば、低速段Lが設定され、MG(2)400の出力したトルクが変速比に応じて増幅されて出力軸600に付加される。これに対してB1ブレーキ561によって第1サンギヤ(S1)510を固定すれば、低速段Lより変速比の小さい高速段Hが設定される。この高速段Hにおける変速比も“1”より大きいので、MG(2)400の出力したトルクがその変速比に応じて増大させられて出力軸600に付加される。
なお、各変速段L,Hが定常的に設定されている状態では、出力軸600に付加されるトルクは、MG(2)400の出力トルクを変速比に応じて増大させたトルクとなるが、変速過渡状態では各ブレーキ561,562でのトルク容量や回転数変化に伴う慣性トルクなどの影響を受けたトルクとなる。また、出力軸600に付加されるトルクは、MG(2)400の駆動状態では、正トルクとなり、被駆動状態では負トルクとなる。
本実施の形態において、ハイブリッド車は、エンジン1000のみの駆動力を用いる第1走行モード、エンジン1000が停止した状態でMG(2)400のみの駆動力を用いる第2走行モード、エンジン1000およびMG(2)400の両方の駆動力を用いる第3走行モードのうちのいずれかのモードで走行する。アクセル開度、蓄電装置700の残存容量などの種々のパラメータに基づいて、走行モードが選択される。
なお、走行モードの選択方法については、ハイブリッド車の技術分野において周知の技術を利用すればよいため、ここでは更なる詳細な説明は繰り返さない。また、モードの数は3つに限らない。
図4を参照して、エンジン1000についてさらに説明する。
エンジン1000は、「A」バンク1010と「B」バンク1012とに、それぞれ4つの気筒(シリンダ)からなる気筒群が設けられたV型8気筒エンジンである。なお、V型8気筒以外の形式のエンジンを用いるようにしてもよい。
エンジン1000には、エアクリーナ1020から空気が吸入される。吸入空気量は、スロットルバルブ1030により調整される。スロットルバルブ1030はモータにより駆動される電子スロットルバルブである。
空気は、吸気通路1032を通ってシリンダ1040に導入される。空気は、シリンダ1040(燃焼室)において燃料と混合される。シリンダ1040には、インジェクタ1050から燃料が直接噴射される。すなわち、インジェクタ1050の噴射孔はシリンダ1040内に設けられている。
燃料は吸気行程において噴射される。なお、燃料が噴射される時期は、吸気行程に限らない。また、本実施の形態においては、インジェクタ1050の噴射孔がシリンダ1040内に設けられた直噴エンジンとしてエンジン1000を説明するが、直噴用のインジェクタ1050に加えて、ポート噴射用のインジェクタを設けてもよい。さらに、ポート噴射用のインジェクタのみを設けるようにしてもよい。
シリンダ1040内の混合気は、点火プラグ1060により着火され、燃焼する。燃焼後の混合気、すなわち排気ガスは、三元触媒1070により浄化された後、車外に排出される。混合気の燃焼によりピストン1080が押し下げられ、クランクシャフト1090が回転する。
シリンダ1040の頭頂部には、インテークバルブ1100およびエキゾーストバルブ1110が設けられる。インテークバルブ1100はインテークカムシャフト1120により駆動される。エキゾーストバルブ1110はエキゾーストカムシャフト1130により駆動される。インテークカムシャフト1120とエキゾーストカムシャフト1130とは、チェーンやギヤ等により連結され、同じ回転数で回転する。
インテークバルブ1100は、インテークカムシャフト1120に設けられたインテーク用VVT機構2000により、位相(開閉タイミング)が制御される。エキゾーストバルブ1110は、エキゾーストカムシャフト1130に設けられたエキゾースト用VVT機構3000により、位相(開閉タイミング)が制御される。
本実施の形態においては、インテークカムシャフト1120およびエキゾーストカムシャフト1130がVVT機構により回転されることにより、インテークバルブ1100およびエキゾーストバルブ1110の位相が制御される。なお、位相を制御する方法はこれに限らない。
インテーク用VVT機構2000は、電動モータ2060(図4において図示せず)により作動する。電動モータ2060は、ECU100により制御される。電動モータ2060の電流や電圧は電流計(図示せず)および電圧計(図示せず)により検出され、ECU100に入力される。
エキゾースト用VVT機構3000は、油圧により作動する。なお、インテーク用VVT機構2000を油圧により作動するようにしてもよく、エキゾースト用VVT機構3000を電動モータにより作動するようにしてもよい。
ECU100には、クランク角センサ5000からクランクシャフト1090の回転数およびクランク角を表す信号が入力される。また、ECU100には、カムポジションセンサ5010からインテークカムシャフト1120およびエキゾーストカムシャフト1130の位相(回転方向におけるカムシャフトの位置)を表す信号(インテークバルブ1100およびエキゾーストバルブ1110の位相を表わす信号)が入力される。また、カムポジションセンサ5010からは、インテークカムシャフト1120およびエキゾーストカムシャフト1130の回転数を表す信号が入力される。
さらに、ECU100には、水温センサ5020からエンジン1000の水温(冷却水の温度)を表す信号が、エアフローメータ5030からエンジン1000の吸入空気量(エンジン1000に吸入される空気量)を表す信号が入力される。
さらに、ECU100には、回転数センサ5040から電動モータ2060の出力軸回転数を表す信号が入力される。
ECU100は、これらのセンサから入力された信号、メモリ(図示せず)に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、エンジン1000が所望の運転状態になるように、スロットル開度、点火時期、燃料噴射時期、燃料噴射量、インテークバルブ1100の位相、エキゾーストバルブ1110の位相などを制御する。
本実施の形態において、ECU100は、図5に示すように、エンジン回転数NEと吸入空気量KLとをパラメータとしたマップに基づいて、インテークバルブ1100の位相を決定する。インテークバルブ1100の位相を決定するためのマップは、水温別に複数記憶される。
以下、インテーク用VVT機構2000についてさらに説明する。なお、エキゾースト用VVT機構3000を、以下に説明するインテーク用VVT機構2000と同じ構成にするようにしてもよい。
図6に示すように、インテーク用VVT機構2000は、スプロケット2010、カムプレート2020、リンク機構2030、ガイドプレート2040、減速機2050、および電動モータ2060から構成される。
スプロケット2010は、チェーン等を介してクランクシャフト1090に連結される。スプロケット2010の回転数は、クランクシャフト1090の2分の1の回転数である。スプロケット2010の回転軸と同心軸で、スプロケット2010に対して相対的に回転可能であるように、インテークカムシャフト1120が設けられる。
カムプレート2020は、ピン(1)2070によりインテークカムシャフト1120に連結される。カムプレート2020は、スプロケット2010の内部において、インテークカムシャフト1120と一体的に回転する。なお、カムプレート2020とインテークカムシャフト1120とを一体的に形成するようにしてもよい。
リンク機構2030は、アーム(1)2031とアーム(2)2032とから構成される。図6におけるVII−VII断面である図7に示すように、インテークカムシャフト1120の回転軸に対して点対称になるように、一対のアーム(1)2031がスプロケット2010内に設けられる。各アーム(1)2031は、ピン(2)2072を中心として搖動可能であるようにスプロケット2010に連結される。
図6におけるVIII−VIII断面である図8、および図8の状態からインテークバルブ1100の位相を進角させた状態である図9に示すように、アーム(1)2031とカムプレート2020とが、アーム(2)2032により連結される。
アーム(2)2032は、ピン(3)2074を中心として、アーム(1)2031に対して搖動可能であるように支持される。また、アーム(2)2032は、ピン(4)2076を中心として、カムプレート2020に対して搖動可能であるように支持される。
一対のリンク機構2030により、インテークカムシャフト1120がスプロケット2010に対して相対的に回転し、インテークバルブ1100の位相が変更される。そのため、一対のリンク機構2030のうちのいずれか一方が破損等して折れた場合であっても、他方のリンク機構によりインテークバルブ1100の位相を変更することが可能である。
図6に戻って、各リンク機構2030(アーム(2)2032)のガイドプレート2040側の面には、制御ピン2034が設けられる。制御ピン2034は、ピン(3)2074と同心軸に設けられる。各制御ピン2034は、ガイドプレート2040に設けられたガイド溝2042内を摺動する。
各制御ピン2034は、ガイドプレート2040のガイド溝2042内を摺動することにより、半径方向に移動される。各制御ピン2034が半径方向に移動されることにより、インテークカムシャフト1120がスプロケット2010に対して相対回転せしめられる。
図6におけるX−X断面である図10に示すように、ガイド溝2042は、ガイドプレート2040が回転することにより各制御ピン2034を半径方向に移動させるように、渦巻形状に形成される。なお、ガイド溝2042の形状はこれに限らない。
制御ピン2034がガイドプレート2040の軸心から半径方向に離れるほど、インテークバルブ1100の位相はより遅角される。すなわち、位相の変化量は、制御ピン2034が半径方向に変化することによるリンク機構2030の作動量に対応した値になる。なお、制御ピン2034がガイドプレート2040の軸心から半径方向に離れるほど、インテークバルブ1100の位相がより進角されるようにしてもよい。
図10に示すように、制御ピン2034がガイド溝2042の端部に当接すると、リンク機構2030の作動が制限される。そのため、制御ピン2034がガイド溝2042の端部に当接する位相が、機械的に定まる最遅角もしくは最進角の位相になる。
図6に戻って、ガイドプレート2040には、ガイドプレート2040と減速機2050とを連結するための凹部2044が、減速機2050側の面において複数設けられる。
減速機2050は、外歯ギヤ2052および内歯ギヤ2054から構成される。外歯ギヤ2052は、スプロケット2010と一体的に回転するように、スプロケット2010に対して固定される。
内歯ギヤ2054には、ガイドプレート2040の凹部2044に収容される凸部2056が複数形成される。内歯ギヤ2054は、電動モータ2060の出力軸の軸心2064に対して偏心して形成されたカップリング2062の偏心軸2066を中心に回転可能に支持される。
図6におけるXI−XI断面を、図11に示す。内歯ギヤ2054は、複数の歯のうちの一部の歯が外歯ギヤ2052と噛合うように設けられる。電動モータ2060の出力軸回転数がスプロケット2010の回転数と同じである場合は、カップリング2062および内歯ギヤ2054は外歯ギヤ2052(スプロケット2010)と同じ回転数で回転する。この場合、ガイドプレート2040がスプロケット2010と同じ回転数で回転し、インテークバルブ1100の位相が維持される。
電動モータ2060により、カップリング2062が、軸心2064を中心に外歯ギヤ2052に対して相対的に回転されると、内歯ギヤ2054全体が軸心2064を中心に回転(公転)するとともに、内歯ギヤ2054が偏心軸2066を中心に自転する。内歯ギヤ2054の回転運動により、ガイドプレート2040がスプロケット2010に対して相対的に回転せしめられ、インテークバルブ1100の位相が変更される。
インテークバルブ1100の位相は、電動モータ2060の出力軸とスプロケット2010との相対回転数(電動モータ2060の作動量)が、減速機2050、ガイドプレート2040およびリンク機構2030において減速されることにより変化する。なお、電動モータ2060の出力軸とスプロケット2010との相対回転数を増速してインテークバルブ1100の位相を変更するようにしてもよい。
図12に示すように、インテーク用VVT機構2000全体の減速比(位相の変化量に対する電動モータ2060の出力軸とスプロケット2010との相対回転数の比)は、インテークバルブ1100の位相に応じた値をとり得る。なお、本実施の形態においては、減速比が大きいほど、電動モータ2060の出力軸とスプロケット2010との相対回転数に対する位相の変化量がより小さくなる。
インテークバルブ1100の位相が最遅角からCA(1)までの遅角領域にある場合では、インテーク用VVT機構2000全体の減速比はR(1)となる。インテークバルブ1100の位相がCA(2)(CA(2)はCA(1)よりも進角側)から最進角までの進角領域にある場合には、インテーク用VVT機構2000全体の減速比は、R(2)(R(1)>R(2))となる。
インテークバルブ1100の位相がCA(1)からCA(2)までの中間領域にある場合には、インテーク用VVT機構2000全体の減速比は、予め定められた変化率((R(2)−R(1))/(CA(2)−CA(1)))で変化する。
以下、可変バルブタイミング装置のインテーク用VVT機構2000の作用について説明する。
インテークバルブ1100の位相(インテークカムシャフト1120)を進角させる場合、電動モータ2060を作動させ、ガイドプレート2040をスプロケット2010に対して相対的に回転させると、図13に示すように、インテークバルブ1100の位相が進角される。
インテークバルブ1100の位相が最遅角とCA(1)との間の遅角領域にある場合、電動モータ2060の出力軸とスプロケット2010との相対回転数が減速比R(1)で減速されて、インテークバルブ1100の位相が進角される。
インテークバルブ1100の位相がCA(2)と最進角との間の進角領域にある場合、電動モータ2060の出力軸とスプロケット2010との相対回転数が減速比R(2)で減速されて、インテークバルブ1100の位相が進角される。
位相を遅角する場合は、位相を進角する場合とは逆方向に電動モータ2060の出力軸がスプロケット2010に対して相対回転される。位相を遅角する場合も、進角する場合と同様に、最遅角とCA(1)との間の遅角領域において、電動モータ2060の出力軸とスプロケット2010との相対回転数が減速比R(1)で減速されて、位相が遅角される。また、CA(2)と最進角との間の進角領域において、電動モータ2060の出力軸とスプロケット2010との相対回転数が減速比R(2)で減速され、位相が遅角される。
これにより、電動モータ2060の出力軸とスプロケット2010との相対的な回転方向が同じである限り、最遅角とCA(1)との間の遅角領域およびCA(2)と最進角との間の進角領域の両方の領域においてインテークバルブ1100の位相を進角させたり、遅角させたりすることができる。このとき、CA(2)と最進角との間の進角領域において、位相をより大きく進角させたり、遅角させたりすることができる。そのため、大きな範囲で位相を変化させることができる。
また、最遅角とCA(1)との間の遅角領域においては、減速比が大きいため、エンジン1000の運転に伴なってインテークカムシャフト1120に作用するトルクにより電動モータ2060の出力軸を回転させるためには大きなトルクが必要になる。そのため、電動モータ2060の停止時等において、電動モータ2060がトルクを発生しない状態であっても、インテークカムシャフト1120に作用するトルクにより電動モータ2060の出力軸が回転されることを抑制することができる。そのため、制御上の位相から実際の位相が変化することを抑制することができる。
ところで、インテークバルブ1100の位相がCA(1)とCA(2)との間の中間領域にある場合、予め定められた変化率で変化する減速比で、電動モータ2060の出力軸とスプロケット2010との相対回転数が減速されて、インテークバルブ1100の位相が進角されたり、遅角されたりする。
これにより、位相が遅角領域から進角領域に、もしくは進角領域から遅角領域に変化する場合において、電動モータ2060の出力軸とスプロケット2010との相対回転数に対する位相の変化量を漸増もしくは漸減させることができる。そのため、位相の変化量がステップ状に急変することを抑制して、位相が急変することを抑制することができる。その結果、位相の制御性を向上することができる。
図6に戻って、電動モータ2060は、EDU(Electronic Driver Unit)4000を介して、ECU100によりデューティ制御される。ここで、デューティ制御とは、EDU4000のスイッチング素子(図示せず)がオンにされる割合を示すデューティ比を設定し、このデューティ比でスイッチング素子を作動させることにより、電動モータ2060の作動電圧を制御することをいう。
すなわち、電動モータ2060の作動電圧は、デューティ比に応じた電圧となる。デューティ比が大きいほど、作動電圧が高くなる。作動電圧が高いほど、電動モータ2060で発生するトルクが大きくなる。また、電動モータ2060は、作動電流が高いほど、大きなトルクを発生する。
ECU100が設定したデューティ比を表わす信号がEDU4000に出力される。EDU4000は、デューティ比に応じた電圧を出力する。これにより、電動モータ2060が駆動する。
なお、デューティ比を設定する代わりに、電動モータ2060の作動電圧もしくは作動電流を直接設定するようにしてもよい。この場合、設定された作動電圧もしくは作動電流で電動モータ2060が駆動するように構成してもよい。
電動モータ2060の回転数は、電動モータ2060で発生するトルクに応じた回転数になる。電動モータ2060の回転数は、回転数センサ5040により検出され、検出結果を表す信号がECU100に送信される。
デューティ比は、たとえば、基本デューティ比と補正デューティ比との和として算出(設定)される。基本デューティ比および補正デューティ比は、たとえば、前述の図5に示したマップを用いて決定されるインテークバルブ1100の目標位相と、カムポジションセンサ5010を用いて検出されるインテークカムシャフト1120の回転数と位相(インテークバルブ1100の位相)とから設定される。
より具体的には、目標位相と検出された位相との差ΔCAに基づいて、電動モータ2060の出力軸とスプロケット2010との回転数差(相対回転数)の要求値(以下、要求回転数差とも記載する)が算出される。要求回転数差は、たとえばΔCAをパラメータとして予め作成されたマップを用いて算出される。なお、要求回転数差の算出方法はこれに限らない。
さらに、要求回転数差とインテークカムシャフト1120の回転数との和として、電動モータ2060の出力軸の回転数の要求値(以下、要求回転数とも記載する)が算出される。
要求回転数に基づいて、電動モータ2060の基本デューティ比が算出される。基本デューティ比は、要求回転数が高いほど、より高い値に算出される。基本デューティ比は、たとえば要求回転数をパラメータとして予め作成されたマップを用いて算出される。なお、基本デューティ比の算出方法はこれに限らない。
補正デューティ比は、回転数センサ5040を用いて検出された、電動モータ2060の出力軸回転数と要求回転数との回転数差ΔNに基づいて算出される。補正デューティ比は、回転数差ΔNに補正係数Kを乗算した値として算出される。なお、補正デューティ比の算出方法はこれに限らない。
図14を参照して、ECU100の機能について説明する。なお、以下に説明するECU100の機能はハードウェアにより実現してもよく、ソフトウェアにより実現してもよい。
ECU100は、第1位相制御部110と、第2位相制御部120と、第3位相制御部130と、学習部140とを含む。第1位相制御部110は、エンジン1000が駆動している場合(燃料が噴射され、かつ点火が行なわれることによりエンジン1000がトルクを出力している場合)において、図15に示すように、最遅角の位相から最進角の位相までの第1範囲のうちの第2範囲で位相が変化するようにインテーク用VVT機構2000(電動モータ2060)を制御する。第2範囲は、最遅角の位相を含まない。
本実施の形態においては、第1範囲のうち、最遅角の位相を含む第3範囲は、エンジン1000の始動時においてのみ使用される。これは、圧縮比を小さくすることにより始動時における振動を低減するために、インテークバルブ1100の位相を大きく遅角するように最遅角の位相が定められているためである。
第2位相制御部120は、エンジン1000における燃料噴射を停止するフューエルカットを実行する場合、位相が機械的に定まる最遅角の位相になるようにインテーク用VVT機構2000を制御する。たとえば、カムポジションセンサ5010により検出される位相の変化量が「0」になるまで、一定のデューティ比で位相を遅角することにより、位相が最遅角の位相にされる。なお、位相を最遅角の位相にする方法はこれに限らない。
第3位相制御部130は、エンジン1000が停止した状態でMG(2)400のみの駆動力を用いる第2走行モードでハイブリッド車が走行する場合において、位相が機械的に定まる最遅角の位相になるようにインテーク用VVT機構2000を制御する。
学習部140は、位相が最遅角の位相になるようにインテーク用VVT機構2000が制御されている状態において、カムポジションセンサ5010の出力値、すなわちカムポジションセンサ5010により検出される位相を学習する。
すなわち、学習部140は、フューエルカットを実行する場合、またはMG(2)400のみの駆動力を用いてハイブリッド車が走行する場合において、最遅角の位相としてカムポジションセンサ5010により検出される位相を学習する。たとえば、最遅角の位相として記憶された初期値が検出される位相に置き換えられる。なお、初期値と検出された位相とのズレとを学習するようにしてもよい。また、位相を学習する方法はこれらに限らない。
図16を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU100が実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、以下に説明するプログラムは、予め定められた周期で繰返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU100は、エンジン1000が駆動中であるか否かを判断する。エンジン1000が駆動中であると(S100にてYES)、処理はS102に移される。もしそうでないと(S100にてNO)、処理はS110に移される。
S102にて、ECU100は、最遅角の位相を含まない第2範囲で位相が変化するようにインテーク用VVT機構2000を制御する。
S110にて、ECU100は、フューエルカットを実行するか否かを判断する。フューエルカットを実行する場合(S110にてYES)、処理はS114に移される。もしそうでないと(S110にてNO)、処理はS112に移される。
S112にて、ECU100は、エンジン1000が停止した状態でMG(2)400のみの駆動力を用いる第2走行モードでハイブリッド車が走行するか否かを判断する。第2走行モードで走行する場合(S112にてYES)、処理はS114に移される。もしそうでないと(S112にてNO)、この処理は終了する。
S114にて、ECU100は、位相が機械的に定まる最遅角の位相になるようにインテーク用VVT機構2000を制御する。S116にて、ECU100は、カムポジションセンサ5010により検出される位相を、最遅角の位相として学習する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置であるECU100の動作について説明する。
圧縮比を小さくすることにより始動時における振動を低減するために、インテークバルブ1100の位相を大きく遅角するように最遅角の位相が定められている。そのため、エンジン1000が駆動している状態において位相を最遅角の位相にした場合、位相が必要以上に遅角される。この場合、たとえばエミッション性能などが悪化し得る。また、エンジン1000の出力が低下することによるショックが発生し得る。
したがって、エンジン1000が駆動中であると(S100にてYES)、最遅角の位相を含まない第2範囲で位相が変化するようにインテーク用VVT機構2000が制御される(S102)。
一方、フューエルカットを実行する場合(S110にてYES)、またはエンジン1000が停止した状態でMG(2)400のみの駆動力を用いる第2走行モードでハイブリッド車が走行する場合(S112にてYES)、すなわち、エンジン1000が駆動していない場合は、エンジン1000において燃料の燃焼が行なわれていない。これらの場合、位相を最遅角の位相にしても、エミッション性能が悪化したり、ショックが発生したりしないといえる。
したがって、位相が機械的に定まる最遅角の位相になるようにインテーク用VVT機構2000が制御される(S114)。この状態においてカムポジションセンサ5010により検出される位相が、最遅角の位相として学習される(S116)。これにより、エミッション性能が悪化したり、ショックが発生したりすることなく、最遅角の位相を学習することができる。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置であるECUによれば、エンジンが駆動中であると、最遅角の位相を含まない第2範囲で位相が変化するようにインテーク用VVT機構が制御される。エンジンが駆動していない場合、位相が最遅角の位相になるようにインテーク用VVT機構が制御される。この状態においてカムポジションセンサにより検出される位相が学習される。これにより、エミッション性能が悪化したり、ショックが発生したりすることなく、最遅角の位相を学習することができる。
なお、機械的に定まる最進角の位相においてカムポジションセンサにより検出される位相を学習するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 ECU、102 ROM、110 第1位相制御部、120 第2位相制御部、130 第3位相制御部、140 学習部、200 MG(1)、300 動力分割機構、310 サンギヤ(S)、320 リングギヤ(R)、330 キャリア(C)、400 MG(2)、500 変速機、510 第1サンギヤ(S1)、520 第2サンギヤ(S2)、531 第1のピニオン、532 第2のピニオン、540 リングギヤ(R)、550 キャリア(C)、561 B1ブレーキ、562 B2ブレーキ、600 出力軸、700 蓄電装置、 1000 エンジン、1010 「A」バンク、1012 「B」バンク、1020 エアクリーナ、1030 スロットルバルブ、1040 シリンダ、1050 インジェクタ、1060 点火プラグ、1070 三元触媒、1090 クランクシャフト、1100 インテークバルブ、1110 エキゾーストバルブ、1120 インテークカムシャフト、1130 エキゾーストカムシャフト、2000 インテーク用VVT機構、2010 スプロケット、2020 カムプレート、2030 リンク機構、2031 アーム(1)、2032 アーム(2)、2034 制御ピン、2040 ガイドプレート、2042 ガイド溝、2044 凹部、2050 減速機、2052 外歯ギヤ、2054 内歯ギヤ、2056 凸部、2060 電動モータ、2062 カップリング、2064 軸心、2066 偏心軸、2070 ピン(1)、2072 ピン(2)、2074 ピン(3)、2076 ピン(4)、3000 エキゾースト用VVT機構、4000 EDU、5000 クランク角センサ、5010 カムポジションセンサ、5020 水温センサ、5030 エアフローメータ、5040 回転数センサ。

Claims (6)

  1. 内燃機関のインテークバルブおよびエキゾーストバルブのうちの少なくともいずれか一方のバルブの位相を第1の位相から第2の位相までの第1の範囲で変更可能な可変バルブタイミング機構の制御装置であって、
    前記内燃機関が駆動している場合において、第3の位相を含まない第2の範囲で前記バルブの位相が変化するように制御するための手段と、
    前記内燃機関が駆動していない場合において、前記バルブの位相が第3の位相になるように制御するための制御手段と、
    前記バルブの位相が前記第3の位相になるように制御されている状態において、前記バルブの位相を検出する検出器により検出される位相を学習するための手段とを含み、
    前記内燃機関は、前記内燃機関の駆動力を用いて走行する第1のモードおよび前記内燃機関が停止した状態で前記内燃機関とは異なる駆動源の駆動力を用いて走行する第2のモードを選択可能な車両に搭載され、
    前記制御手段は、前記車両が前記第2のモードで走行する場合において、前記バルブの位相が前記第3の位相になるように制御するための手段を含む、可変バルブタイミング機構の制御装置。
  2. 前記第3の位相は、前記第1の範囲における最遅角の位相である、請求項1に記載の可変バルブタイミング機構の制御装置。
  3. 内燃機関のインテークバルブおよびエキゾーストバルブのうちの少なくともいずれか一方のバルブの位相を第1の位相から第2の位相までの第1の範囲で変更可能な可変バルブタイミング機構の制御方法であって、
    前記内燃機関が駆動している場合において、第3の位相を含まない第2の範囲で前記バルブの位相が変化するように制御するステップと、
    前記内燃機関が駆動していない場合において、前記バルブの位相が第3の位相になるように制御するステップと、
    前記バルブの位相が前記第3の位相になるように制御されている状態において、前記バルブの位相を検出する検出器により検出される位相を学習するステップとを含み、
    前記内燃機関は、前記内燃機関の駆動力を用いて走行する第1のモードおよび前記内燃機関が停止した状態で前記内燃機関とは異なる駆動源の駆動力を用いて走行する第2のモードを選択可能な車両に搭載され、
    前記バルブの位相が前記第3の位相になるように制御するステップは、前記車両が前記第2のモードで走行する場合において、前記バルブの位相が前記第3の位相になるように制御するステップを含む、可変バルブタイミング機構の制御方法。
  4. 前記第3の位相は、前記第1の範囲における最遅角の位相である、請求項3に記載の可変バルブタイミング機構の制御方法。
  5. 内燃機関のインテークバルブおよびエキゾーストバルブのうちの少なくともいずれか一方のバルブの位相を第1の位相から第2の位相までの第1の範囲で変更可能な可変バルブタイミング機構の制御方法をコンピュータに実現させるプログラムであって、
    前記内燃機関が駆動している場合において、第3の位相を含まない第2の範囲で前記バルブの位相が変化するように制御するステップと、
    前記内燃機関が駆動していない場合において、前記バルブの位相が第3の位相になるように制御するステップと、
    前記バルブの位相が前記第3の位相になるように制御されている状態において、前記バルブの位相を検出する検出器により検出される位相を学習するステップとを含み、
    前記内燃機関は、前記内燃機関の駆動力を用いて走行する第1のモードおよび前記内燃機関が停止した状態で前記内燃機関とは異なる駆動源の駆動力を用いて走行する第2のモードを選択可能な車両に搭載され、
    前記バルブの位相が前記第3の位相になるように制御するステップは、前記車両が前記第2のモードで走行する場合において、前記バルブの位相が前記第3の位相になるように制御するステップを含む、可変バルブタイミング機構の制御方法をコンピュータに実現させるプログラム。
  6. 内燃機関のインテークバルブおよびエキゾーストバルブのうちの少なくともいずれか一方のバルブの位相を第1の位相から第2の位相までの第1の範囲で変更可能な可変バルブタイミング機構の制御方法をコンピュータに実現させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記内燃機関が駆動している場合において、第3の位相を含まない第2の範囲で前記バルブの位相が変化するように制御するステップと、
    前記内燃機関が駆動していない場合において、前記バルブの位相が第3の位相になるように制御するステップと、
    前記バルブの位相が前記第3の位相になるように制御されている状態において、前記バルブの位相を検出する検出器により検出される位相を学習するステップとを含み、
    前記内燃機関は、前記内燃機関の駆動力を用いて走行する第1のモードおよび前記内燃機関が停止した状態で前記内燃機関とは異なる駆動源の駆動力を用いて走行する第2のモードを選択可能な車両に搭載され、
    前記バルブの位相が前記第3の位相になるように制御するステップは、前記車両が前記第2のモードで走行する場合において、前記バルブの位相が前記第3の位相になるように制御するステップを含む、可変バルブタイミング機構の制御方法をコンピュータに実現させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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