JP2009284903A - ホウレンソウ系統smb66−1082f - Google Patents

ホウレンソウ系統smb66−1082f Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明はSMB66-1082Fと命名したホウレンソウ系統の種子および植物を提供する。
【解決手段】
したがって、本発明は、ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの植物、種子および組織培養物、ならびに、ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの植物とそれ自体または他の系統の植物のような他のホウレンソウ植物とを交配させることによって生成するホウレンソウ植物を生成する方法を提供する。さらに、本発明は、かかる交配によって生成した種子および植物に関する。さらに、本発明は、かかる植物の果実および生殖体を含む、ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの植物の部分に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、植物育種の分野、より詳細には、ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの開発に関する。
蔬菜育種の目標は、単一の品種/雑種に種々の望ましい特性を結合することである。かかる望ましい特性には、より大きな収量、昆虫もしくは害虫に対する抵抗性、高温および渇水に対する耐性、より良好な農業的品質、より高い栄養価、生育速度および果実特性が含まれ得る。
育種技術は植物の受粉方法を利用する。受粉の2の一般的な方法が存在する:1の花からの花粉が同一の植物または植物品種の同一の花またはもう1の花に移行する場合の植物自家受粉。異なる植物品種の花からそれに花粉が来る場合の植物の他家受粉。
自家受粉し、多くの世代にわたって型について選抜した植物は、ほぼすべての遺伝子座において同型接合であり、真の育種子孫、同型接合植物の均一な集団を生成する。異なる品種の2のかかる同型接合植物間の交雑は、多くの遺伝子座について異型接合である雑種植物の均一な集団を生成する。それとは逆に、各々が多くの遺伝子座において異型接合である2の植物の交配は、遺伝的に異なり、かつ均一でない雑種植物の集団を生成する。得られる不均一性は予想できない性能を造り出す。
均一な品種の開発には、同型接合の同系繁殖植物の開発、これら同系繁殖植物の交配、および交配の評価が必要である。系統育種および循環選抜は、育種集団から同系繁殖植物を開発するために使用されている育種方法の例である。これらの育種方法は2もしくはそれを超える植物もしくは種々の他の広範囲の起源からの遺伝的背景を育種ツールに結合し、望ましい表現型を自殖および選抜することによってそこから新しい系統が開発される。新しい系統を評価して、商業的な潜在能力を有するものを決定する。
かかる育種プログラムに付し、かつ特に価値のある1の作物種はホウレンソウである。ホウレンソウ(Spinacia oleracea)は中央および南西アジアに起源を有するAmaranthaceae科の顕花植物である。今やホウレンソウは、世界の多くの温和な部分で生育されているが、高温はホウレンソウの抽薹を引き起こすため、冷涼な季節および天候において最も生産力が高い。それは幾つかの種子を含む約5−10mm幅の小さな硬い乾燥した塊で覆われた果房(fruit cluster)に成熟する一年草(わずかに越年)である。
ホウレンソウは、その生活環に2のステージを有し、それには生長力のあるロゼットステージ(ここで植物は市販可能(約35−40日)および薹立ち、薹ステージ(ここで植物はもはや市販可能でない)が含まれる。ホウレンソウは土壌が湿めった肥沃である限りその土壌の範囲、特に有機物を多く含む砂状のロームで生育することができる。しかしながら、植物は典型的には酸性土壌でほとんど生育せず、少なくともpH6.0でなければならず、pH6.2-6.9に至適pHを有する。
ホウレンソウは雑草に対してほとんど実行しない。雑草を制御するためには、通常2−4の栽培をホウレンソウ圃場で行うが、圃場はいずれの根も害しないように浅くしなければならない。ホウレンソウも浅い根系を有し、よってホウレンソウは均一に湿った条件で最良に生育する。圃場は、出水、溝または頭上のスプリンクラーによって潅漑するが、湿気の多い条件で繁殖する疾病のリスクおよびレベルが増大することによって頭上の潅漑は収量を減少し得るため、溝または出水潅漑が好ましい。
ホウレンソウは典型的に播種時期(春、夏および冬ホウレンソウ)および収穫方法によって分類される。植物当たり雄蘂を有する花に対する雌蘂を有する花の比率に関して雌雄同株の連続した範囲が存在するが、ホウレンソウは雌雄異株と考えられている。1954年、JanickおよびStevenson(1954)は雌蘂を有する、雄蘂を有するおよび雌雄同株型を含む選抜した交配からの子孫分離の実験を報告して、ホウレンソウにおいて雌雄同株の複雑を引き起こす遺伝的機構を明らかにした。ホウレンソウの雌雄異株系統の性決定は、あたかも単一の要素の対のように作用する機構によって制御される;雌蘂を有する植物は同型接合体(XX)であり、雄蘂を有する植物は異型接合体(XY)。ホウレンソウにおける雌雄同株特性は、1の主な遺伝子、XY要素対に対して対立することが見出されたXmによって制御されているようである。XmはXに対して不完全に優性である。Y対立遺伝子はXおよびXmに対して優性である。
現在までの育種努力により有利な特性を有する多くの有用なホウレンソウ系統が提供されているが、さらに改善された特性を有する新しい系統に対する要望が当該技術分野に残っている。かかる植物は、作物の収量および/または品質を改善することによって一様に農家および消費者のためになるであろう。
1の態様において、本発明は、SMB66-1082Fと命名する系統のホウレンソウ植物を提供する。また、SMB66-1082Fと命名するホウレンソウ系統のすべての生理学的および形態的特徴を有するホウレンソウ植物を提供する。また、本発明のホウレンソウ植物の部分も提供し、それには、例えば花粉、胚珠、果実および植物の細胞が含まれる。
また、本発明はホウレンソウ系統SMB66-1082Fの種子にも関する。本発明のホウレンソウ種子は、SMB66-1082Fと命名した系統のホウレンソウ種子の実質的に均一な集団として提供し得る。種子の実質的に均一な集団は、一般的に実質的な数の他の種子を含まない。したがって、系統SMB66-1082Fの種子は、少なくとも約98%、99%またはそれを超える種子を含む、全種子の少なくとも約97%を形成すると定義し得る。ホウレンソウ種子の集団は、特に、雑種種子を実質的に含まないと定義し得る。種子の集団は別々に生育して、SMB66-1082Fと命名したホウレンソウ植物の実質的に均一な集団を提供し得る。
本発明のもう1の態様において、付加された遺伝性の特性を含むホウレンソウ系統SMB66-1082Fの植物を提供する。遺伝性の特性には、優性または劣性の対立遺伝子である遺伝子座を含み得る。本発明の1の形態において、ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの植物は単一の遺伝子座の変換を含むと定義される。本発明の具体的な形態において、付加した遺伝子座は、例えば、除草剤耐性、昆虫抵抗性、疾病抵抗性および修飾された炭水化物代謝のような1またはそれを超える特性を付与する。特性は、例えば、戻し交配、天然もしくは誘導した突然変異による系統のゲノムへ導入された自然に発生する遺伝子、または遺伝子形質転換技術を介して植物またはそのいずれか以前の世代の先祖に導入されたトランスジーンによって付与し得る。形質転換を介して導入する場合、遺伝子座は単一の染色体場所に組み込まれた1またはそれを超えるトランスジーンを含み得る。
本発明のもう1の態様において、系統SMB66-1082Fの植物の再生可能な細胞の組織培養物を提供する。組織培養物は、好ましくは、系統のすべての生理学的および形態学的特徴を発現することができる植物を再生することができ、系統の他の植物と実質的に同一の遺伝子型を有する植物を再生することができる。系統SMB66-1082Fの幾つかの生理学的および形態学的特徴の例には、本明細書の表に記載する特性が含まれる。かかる組織培養物における再生可能な細胞は、例えば、胚、分裂組織、子葉、花粉、葉、葯、根、根端、雄蕊、花、種子および花軸に由来し得る。いまださらに、本発明は、本発明の組織培養物から再生したホウレンソウ植物を提供し、該植物は系統SMB66-1082Fのすべての生理学的および形態学的特徴を有する。
本発明のいまだもう1の態様において、ホウレンソウ種子、植物および果実を生成する方法を提供し、該方法は一般的に第1の親ホウレンソウ植物と第2の親ホウレンソウ植物とを交配することを含み、ここに第1または第2の親ホウレンソウ植物のうちの少なくとも1は、SMB66-1082Fと命名した系統の植物である。これらの方法は、さらに、第1のホウレンソウ植物を異なる別個の系統の第2のホウレンソウ植物と交配して、その親のうちの1としてホウレンソウ植物系統SMB66-1082Fを有する雑種を提供する、雑種ホウレンソウの種子または植物を調製する方法として例示し得る。これらの方法においては、交配は種子の生成を生じる。種子を収集するか否かに関わりなく、種子の生成は起こる。
本発明の1の形態において、「交配する」の第1の工程は、第1および第2の親ホウレンソウ植物の種子を、例えば昆虫ベクターによって媒介される受粉が起こるように近い場合がある、植栽することを含む。あるいは、花粉は手動で移すこともできる。植物を自家受粉する場合、受粉は植物の栽培以外は直接的なヒトの媒介の必要性なくして行う。
第2の工程は、第1および第2の親ホウレンソウ植物の種子を、花を有する植物に栽培または生育することを含み得る。第3の工程は、花の雄性部分を取り去ること(すなわち、花を処理または操作して雄蕊が取り除かれた親ホウレンソウ植物を生成すること)によるように、植物の自家受粉を妨げることを含み得る。同じ目的のために幾つかの雑種作物においては自家不和合性系も使用し得る。自家不和合性植物はまだ生存している花粉を落とし、他の品種であるがそれ自体または同一系統の他の植物を受粉することができない植物を受粉することができる。
雑種交配の第4の工程は、第1および第2の親ホウレンソウ植物の間の他家受粉を含み得る。いまだもう1の工程は、親ホウレンソウ植物の少なくとも1からの種子を収穫することを含む。収穫した種子を生育してホウレンソウ植物または雑種ホウレンソウ植物を生成することができる。
また、本発明は、第1の親ホウレンソウ植物と第2の親ホウレンソウ植物とを交配することを含む方法によって生成したホウレンソウ種子および植物も提供し、ここに第1または第2の親ホウレンソウ植物のうちの少なくとも1はSMB66-1082Fと命名した系統の植物である。本発明の1の形態において、方法によって生成したホウレンソウ種子および植物は、本発明に係る植物ともう1の別個の植物とを交配することによって生成した第1世代(F1)雑種ホウレンソウの種子および植物である。さらに、本発明は、かかるF1雑種ホウレンソウ植物の植物部分、およびそれを使用する方法も意図する。したがって、本発明のある種の例示的な形態は、F1雑種ホウレンソウ植物およびその種子を提供する。
いまだなおもう1の本発明の態様において、SMB66-1082Fと命名したホウレンソウ植物系統の遺伝子相補体(genetic complement)を提供する。「遺伝子相補体」なる語句を用いてヌクレオチド配列の集合をいい、その配列の発現は、本発明の場合、ホウレンソウ植物またはその植物の細胞または組織の表現型を決める。したがって、遺伝子相補体は、細胞、組織または植物の遺伝子構成を表し、雑種遺伝子相補体は雑種細胞、組織または植物の遺伝子構成を表す。したがって、本発明は、本明細書に開示するホウレンソウ植物細胞と一致する遺伝子相補体を有するホウレンソウ植物細胞、ならびにかかる細胞を含む植物、種子および植物を提供する。
植物遺伝子相補体は、遺伝子マーカープロフィールによってアッセイし得、遺伝子相補体の発現の特徴である表現型特性の発現、例えばアイソザイム分類プロフィール、によってアッセイし得る。系統SMB66-1082Fは、例えば単純配列長多型(SSLP)(Williamsら,1990)、ランダム増幅多型DNA(RAPD)、DNA増幅フィンガープリント(DAF)、配列特徴付け増幅領域(SCAR)、任意開始ポリメラーゼ連鎖反応(AP-PCR)、増幅断片長多型(AFLP)(出典明示して本明細書の一部とみなすEP 534 858)および単一塩基多型(SNP)(Wangら,1998)のような多くの周知技術のいずれかによって同定し得ることは理解される。
いまだなおもう1の態様において、本発明は、本発明のホウレンソウ植物の半数体遺伝子相補体と、第2のホウレンソウ植物の半数体遺伝子相補体、好ましくはもう1の別個のホウレンソウ植物、との組合せによって形成された、ホウレンソウ植物細胞、組織、植物および種子によって表される雑種遺伝子相補体を提供する。もう1の態様において、本発明は、本発明の雑種遺伝子相補体を含む組織培養物から再生したホウレンソウ植物を提供する。
いまだなおもう1の態様において、本発明は、中−晩抽薹、長い葉柄、開放型成長の性質、深緑の葉の色、一次市場ステージでの巻き上がった葉、とげのない種子(滑らか)、葯を有する低いパーセンテージの花、ストレス条件下でも緑色のままの特性およびべと病菌(Peronospora farinosa f.sp. spinaciae(Pfs)レースPf1ないしPfs7に対する抵抗性を含む特性の組合せを示す同系繁殖ホウレンソウ系統の植物を提供する。ある種の形態において、特性の組合せは、ホウレンソウ系統SMB66-1082Fに見出される特性の組合せを発現するための遺伝子手段によって制御されると定義し得る。
いまだなおもう1の態様において、本発明は、少なくとも第1の多型を植物のゲノム中に検出することを含む、ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの植物の遺伝子型を決定する方法を提供する。ある種の形態において、方法は、植物のゲノム中に複数の多型を検出することを含み得る。方法は、さらに、コンピュータ読込み可能な媒体に複数の多型を検出する工程の結果を保存することを含み得る。さらに、本発明は、かかる方法によって生成したコンピュータ読込み可能な媒体を提供する。
いまだなおもう1の態様において、本発明は系統SMB66-1082F由来の植物を生成する方法を提供し、該方法は(a)系統SMB66-1082Fに由来する子孫植物を調製し、ここに該調製は系統SMB66-1082Fの植物と第2の植物とを交配することを含み;ついで、(b)子孫植物とそれ自体または第2の植物とを交配して次世代の子孫植物の種子を生成する工程を含む。さらなる形態において、方法は、さらに、(c)該次世代の子孫植物の種子から次世代の子孫植物を生育し、次世代の子孫植物とそれ自体または第2の植物とを交配し;ついで、さらに3−10世代の間、工程を繰り返して系統SMB66-1082F由来の植物を生成することを含み得る。系統SMB66-1082F由来の植物は同系繁殖系統とすることができ、前記した繰り返し交配工程は、十分な同系繁殖を含んで同系繁殖系統を生成すると定義し得る。方法においては、工程(b)および(c)による連続した交配について工程(c)から得た特定の植物を選抜することが望ましい場合もある。1またはそれを超える望ましい特性を有する植物を選抜することによって、系統SMB66-1082F由来の植物を得、これは系統の望ましい特性ならびに潜在的な他の選択した特性の幾つかを有する。
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、本発明にかかるデバイスおよび方法の種々の例示的な形態の以下の詳細な説明に記載するか、またはそれから明らかである。
本発明は、ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの植物、種子および誘導体に関する方法および組成物を提供する。この系統は後記する特性に対する環境影響の制限内で均一性および安定性を示す。ホウレンソウ系統SMB66-1082Fは十分な種子収量を提供する。別個の第2の植物と交配することによって、均一なF1雑種子孫を得ることができる。
系統SMB66-1082Fは多くの有益な特性を示し、それには迅速な生育、中−晩抽薹、長い葉柄、非常に開放型成長の性質、深緑の葉の色、一次市場ステージでの巻き上がった葉、とげのない種子(滑らか)、葯を有する比較的低いパーセンテージの花(例えば、公然と知られている系統SSB66-17Fに見出されるような)、ストレス条件下でも緑色のままの特性、圃場抵抗性およびべと病菌(Peronospora farinosa f.sp. spinaciae(Pfs)レースPf1ないしPfs7に対する抵抗性が含まれる。系統の開発は以下のように要約し得る。
A.ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの起源および育種履歴
ホウレンソウ系統SMB66-1082Fは、Seminis雑種「Spitfier」からの系統選抜によって開発された。Spitfireは公然知られている系統で、Seminis雌性系統MSA66-1031Fと雄性系統SMB66-1025Mとの間の雑種である。Spitfireは番号14411(新番号SPN364)で2005年9月29日にNAK-Tに登録された。SMB66-1082Fの開発に通じた起源および選抜は、以下のように要約することができる。
1年目 Spitfireから生育したF1世代。選抜なし。
1年目 F2世代の生育。選抜なし。
2年目 F2.S1世代の生育。Pfs7抵抗性、色および耐久性について選抜。
2年目 F2.S2世代の生育。Pfs7抵抗性、収量および色について選抜。
4年目 F2.S3世代の生育。色、収量および耐久性について選抜。
5年目 F2.S3.M1世代の生育。均一性について選抜。
大量選抜の1年および他の年における貯蔵種子生産の間の知見により、SMB66-1082Fが均一かつ安定であることが確認された。他のホウレンソウ品種におけるのと同様に、繰り返し増殖の過程の間にほとんどいずれかの特徴について低いパーセンテージの型から外れたもの(off-type)が生じ得る。生じることが分かった品種は存在しない。
B.ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの生理学的および形態学的特徴
本発明の1の態様により、ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの生理学的および形態学的特徴を有する植物を提供する。ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの生理学的および形態学的特徴の詳細を表1に示す。
Figure 2009284903
Figure 2009284903
Figure 2009284903
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*これらは典型的な数値である。数値は環境に起因して変動し得る。実質的に同等である他の数値も本発明の範囲に入る。
系統SMB66-1082Fを自家受粉し、多数の世代にわたり植栽して同型接合性および表現型安定性を作ってこの系統を商業的種子生産において有用な系統とした。この系統について変異型特性は観察されず、また予想されない。
実質的に同型接合性であるホウレンソウ系統SMB66-1082Fは、系統の種子を植栽し、得られるホウレンソウ植物を自家受粉または親類受粉(sib-pollination)条件下で生育させ、ついで当業者によく知られている技術を用いて得られた種子を収穫することによって繁殖することができる。
C.育種ホウレンソウ系統SMB66-1082F
本発明の1の態様は、ホウレンソウ系統SMB66-1082Fとそれ自体または第2の植物とを交配する方法およびかかる方法によって生成した植物に関する。これらの方法は、系統SMB66-1082Fの繁殖に使用することができ、あるいはそれを使用して雑種ホウレンソウ種子を生成し、それから生育した植物を生成することができる。雑種種子は、系統SMB66-1082Fと第2のホウレンソウ親系統とを交配することによって生成する。系統SMB66-1082Fは雄性または雌性のいずれかの親として使用して雑種を生成することができる。1の形態において、系統SMB66-1082Fは雌性親として使用する。
1またはそれを超える出発品種を用いる新品種の開発は、当該技術分野でよく知られている。本発明によれば、系統SMB66-1082Fを交配し、つづいてかかるよく知られた方法に従って複数世代の育種を行うことによって創製し得る。新品種はいずれの第2の植物との交配によっても創製し得る。新品種を開発するために交配するかかる第2の植物を選択することにおいて、それ自体が1またはそれを超える選択した望ましい特徴を示すか、または子孫において望ましい特徴を示すかのいずれかの植物を選抜することが望ましい場合がある。最初の交配を行えば、同系交配および選抜を行って新品種を生成する。均一な系統を開発するためには、5またはそれを超える世代の自家受粉および選抜が含まれる場合がある。
戻し交配を用いて同系繁殖植物を改良することもできる。戻し交配は、1の同系繁殖体または非−同系繁殖体起源からの特定の望ましい特性をその特性を欠く同系繁殖体に移す。これは、例えば優れた同系繁殖体(A)(反復親)を、問題の特性の適当な遺伝子座または複数の遺伝子座を運搬している供与同系繁殖体(非−反復親)に最初に交配することによって行うことができる。ついで、この交配の子孫を優れた反復親(A)に戻し交配し、つづいて非−反復親から移された望ましい特性について得られた子孫を選択する。5またはそれを超える望ましい特性について選抜した戻し交配世代の後、子孫は移された特性を制御する遺伝子座について異型接合性であるが、大部分またはほぼすべての他の遺伝子座について優れた親と同様である。最後の戻し交配世代は自家受粉して、移された特性についての純粋な育種子孫を得る。
本発明の系統は、系統の遺伝的背景の精鋭の性質に基づいて新系統の開発に特によく適する。新ホウレンソウ系統を開発する目的でSMB66-1082Fと交配する第2の植物を選抜することにおいて、それ自体が1またはそれを超える選択した望ましい特性を示すものまたは雑種の組合せにおいて望ましい特徴(または複数の特徴)を示すかのいずれかの植物を選抜することが典型的には好ましい。望ましい特性の例には、限定するものではないが、1またはそれを超えるウイルス(例えば、キュウリモザイクウイルス、テンサイ西部萎黄ウイルスおよびbeet curly top virus (BCTV)のような)、1またはそれを超える真菌類(例えば、Pythiumおよびsclerotinaによって引き起こされる白サビ病菌、青カビ、べと病、フザリウム属凋枯症、立枯れ病のような)、1またはそれを超える細菌(例えば、褐色根腐病および軟腐病のような)、および1またはそれを超える昆虫(例えば、モモアカアブラムシ、アカザモグリハナバエ(Pegomyia hyoscyami)、イモを食う毛虫による傷害(Hylemya cilicrura)、ハムシ科キュウリヒゲナガハムシ属昆虫、シルバーリーフコナジラミ、イラクサキンウワバ、ノミハムシ、根食い虫およびネキリムシ)に対する抵抗性;または抗酸化能を高める増大したフェノール性物質含量が含まれる。
トランスジェニック・ホウレンソウを作製するのに利用し得る遺伝子の非限定的な例には、例えば米国特許第7,098,378号に記載されているような、RAP1疾病抵抗性タンパク質、例えば米国特許第7,041,875号または米国特許第6,936,750号に記載されているような、高塩濃度条件に耐える能力;例えば米国特許第5,792,921号に記載されているような、種々のストレス、特に低下した水の利用能、に対する耐性を高めるためのトレハロースの量を増加するトレハロースシンターゼ;例えば米国特許第5,268,526号に記載されているような、増大した耐陰性および/または増大した深緑色のためのフィトクロムの過剰発現;例えば米国特許第6,194,638号に記載されているような、少なくとも変化した生育速度のための可逆性グリコシル化タンパク質(RGP)の発現;例えば米国特許第7,081,363号に記載されているようなCOP1を有するもののような弱光条件下での改善された生育などが含まれる。
D.能力特徴
上記したように、系統SMB66-1082Fは中−晩抽薹を含む望ましい農業的特性を示す。系統のこのおよび他の能力特徴は、他の系統に対するこの系統の能力特性の対象分析の主題であった。分析の結果を以下に示す。
Figure 2009284903
上記に示すように、系統SMB66-1082Fは匹敵する系統と比較して優れた抽薹を示す。したがって、本発明の1の重要な態様は、商業用途の品種の種子を提供する。
E.本発明のさらなる形態
本発明の文脈においてホウレンソウ系統SMB66-1082Fなる用語を用いる場合、これには、少なくとも第1の望ましい遺伝性の特性を含むよう改良された植物も含まれる。1の形態において、かかる植物は戻し交配と呼ばれる植物育種技術によって開発することができ、そこでは、戻し交配技術を介して植物に移った遺伝子座に加えて、品種の実質的にすべての望ましい形態学的および生理学的特徴が回復される。本明細書中で用いる単一遺伝子座変換植物なる語は、戻し交配と呼ばれる植物育種技術によって開発されたホウレンソウ植物をいい、そこでは、戻し交配技術を介して品種に移った単一の遺伝子座に加えて、品種の実質的にすべての望ましい形態学的および生理学的特徴が回復される。
戻し交配法は本発明と一緒に使用して、現在の品種を改良または特徴を導入することができる。望ましい特徴の遺伝子座に寄与する親ホウレンソウ植物は、非−反復または供与親という。この用語は、戻し交配プロトコールで非−反復親を1回使用し、したがって反復しない事実をいう。非−反復親から遺伝子座または複数の遺伝子座が移る親ホウレンソウ植物は、それが戻し交配プロトコールにおいて数ラウンド使用されるため、反復親として知られている。
典型的な戻し交配プロトコールにおいて、関心のある元の品種(反復親)を、移すべき関心のある単一の遺伝子座を運搬している第2の品種(非−反復親)に交配する。ついで、この交配から得られた子孫を反復親に再び交配し、このプロセスを、非−反復親からの単一の移された遺伝子座に加えて、反復親の実質的にすべての望ましい形態学的および生理学的特徴が変換された植物で回復するホウレンソウ植物が得られるまで繰り返す。
好適な反復親の選択は、首尾よい戻し交配法の重要な工程である。戻し交配プロトコールの目的は、元の品種の単一の特性または特徴を変化または置換することである。このことを行うために、残りの望ましい遺伝子の実質的にすべて、および、したがって元の品種の望ましい生理学的および形態学的構成を保持しながら、反復品種の単一の遺伝子座を非反復親からの望ましい遺伝子座で改良または置換する。特定の非反復親の選択は戻し交配の目的に依存し;主目的の1は植物に幾つかの商業的に望ましい特性を付加することである。正確な戻し交配プロトコールは、適当な試験プロトコールを決定する改変する特徴または特性に依存するであろう。移される特徴が優性対立遺伝子である場合には戻し交配法は単純化されるが、劣性対立遺伝子も移すことができる。この例においては、子孫の試験を導入して望ましい特徴が首尾よく移されたかを決定することが必要になる場合がある。
1の形態において、SMB66-1082Fが反復親である戻し交配の子孫二倍体ホウレンソウ植物は、(i)非−反復親からの望ましい特性および(ii)同一環境条件下で生育した場合に5%危険率で決定される二倍体ホウレンソウ系統SMB66-1082Fのすべての生理学的および形態学的特徴を含む。
ホウレンソウ品種は、2を超える親から開発することもできる。修飾戻し交配として知られている技術は、戻し交配の間に異なる反復親を用いる。修飾戻し交配を用いて、元の反復親をある種のより望ましい特徴を有する品種で置き換えることができ、あるいは複数の親を用いて各々から異なる望ましい特徴を得ることができる。
新同系繁殖体の開発に通常は選択されないが、戻し交配によって改良することができる多くの単一遺伝子座特性が同定されている。単一遺伝子座特性はトランスジェニックであってもなくてもよく;これらの特性の例には、限定されるものではないが、雄性不稔、除草剤抵抗性、細菌、真菌類もしくはウイルス病に対する抵抗性、昆虫抵抗性、雄性不稔の回復、改良された脂肪酸または炭水化物代謝および高められた栄養品質が含まれる。これらには、核を介して一般的に遺伝する遺伝子が含まれる。
単一遺伝子座が優性特性として作用する場合には、直接選抜を適用し得る。優性特性の例は、炭疽病抵抗性特性である。この選抜プロセスのために、最初の公開の子孫を戻し交配の前に炭疽病胞子で噴霧する。噴霧は望ましい炭疽病抵抗性特徴を有さないいずれの植物をも排除し、炭疽病抵抗性遺伝子を有する植物のみつづく戻し交配で使用する。ついで、このプロセスをすべてのさらなる戻し交配世代に繰り返す。
育種するホウレンソウ植物の選抜は、必ずしも植物の表現型に依存するのではなく、その代わりに遺伝子研究に基づくことができる。例えば、関心のある特性に極めて遺伝学的に連鎖した好適な遺伝子マーカーを利用することができる。これらのマーカーのうちの1を用いて、特定の交配の子孫における特性の存在または不存在を同定することができ、続行する育種の子孫の選抜に用いることができる。この技術は、通常、マーカー支援選抜といわれる。植物中の関心のある特性の相対的な存在または不存在を同定することができるいずれか他の型の遺伝子マーカーまたは他のアッセイは、育種目的にも有用となり得る。ホウレンソウの育種に適用可能なマーカー支援選抜の方法は、当該技術分野でよく知られている。かかる方法は、劣性特性および変化し易い表現型の場合、あるいは従来のアッセイがより高価で、時間がかかり、または他の不利益を有し得る場合に特に有用であろう。本発明により使用し得る遺伝子マーカーの型には、限定されるものではないが、単純配列長多型(SSLP)(Williamsら,1990)、ランダム増幅多型DNA(RAPD)、DNA増幅フィンガープリント(DAF)、配列特徴付け増幅領域(SCAR)、任意開始ポリメラーゼ連鎖反応(AP-PCR)、増幅断片長多型(AFLP)(出典明示して本明細書の一部とみなすEP 534 858)および単一塩基多型(SNP)(Wangら,1998)が含まれる。
F.遺伝子工学によってホウレンソウ系統SMB66-1082Fから誘導された植物
戻し交配によってならびに直接植物に導入することができる多くの有用な特性は、遺伝子形質転換技術によって導入されるものである。したがって、遺伝子形質転換を用いて、選択したトランスジーンを本発明のホウレンソウ系統にインサートすることができ、あるいは、それを戻し交配によって導入し得るトランスジーンの調製に用いることができる。ホウレンソウを含む植物の形質転換方法は当該技術分野でよく知られている。ホウレンソウの遺伝子形質転換に用いることができる技術には、限定されるものではないが、エレクトロポレーション、マイクロプロジェクタイルボンバードメント、アグロバクテリウム媒介形質転換およびプロトプラストによる直接DNA取込みが含まれる。
エレクトロポレーションによって形質転換を行うために、細胞の懸濁培養物または胚形成カルスのようないずれかの脆い組織を用いることができ、あるいは、未成熟の胚または他の組織化された組織を直接的に形質転換することができる。この技術においては、細胞をペクチン分解酵素(ペクトリアーゼ)に曝すかまたは制御された様式で組織を機械的に損傷することによって選択した細胞の細胞壁を部分的に分解する。
少なくともSpinacia oleracea L.を含むトランスジェニック・ホウレンソウ植物の作製が確立されている。トランスジェニック・ホウレンソウを形質転換する例示的なプロトコールはZhangおよびZeevaat(1999)によって記載されており、その中では子葉外植片を例示的な選択マーカー遺伝子およびレポーター遺伝子を運搬するアグロバクテリウム・ツメファシエンスLBA4404株に感染させている。
形質転換するDNAセグメントを植物細胞に送達する特に効率的な方法は、マイクロプロジェクタイル・ボンバードメントである。この方法においては、粒子を核酸でコートし、推進力によって細胞に送達する。例示的な粒子には、タングステン、白金および好ましくは金からなるものが含まれる。ボンバードメントに際しては、懸濁液中の細胞をフィルターまたは固形培養培地上で濃縮する。あるいは、未成熟胚または他の標的細胞を固形培養培地上に配置することもできる。
爆撃すべき細胞は、マイクロプロジェクタイル停止プレートより下方の適当な距離に位置させる。
加速によってDNAを植物細胞に送達する方法の例示的な形態はBiolistics Particle Delivery Systemであり、これを用いてDNAでコートした粒子を推進しまたは細胞をステンレス鉱またはNytexスクリーンのようなスクリーンを通して標的ホウレンソウ細胞でカバーした表面に細胞を推進する。スクリーンは、粒子が大きな集合体で受容細胞に送達されないように粒子を分散する。プロジェクタイル装置と爆撃すべき細胞との間に介在するスクリーンは、プロジェクタイル集合体のサイズを減少し、大きすぎるプロジェクタイルによる受容細胞に加わる損傷を減少することによって高い頻度の形質転換に寄与し得ると考えられる。
マイクロプロジェクタイル・ボンバードメント技術は広く適用可能であり、それを用いて実質的にいずれの植物種も形質転換することができる。
アグロバクテリウム−媒介トランスファーは、遺伝子座を植物細胞に導入するもう1の広く適用可能な系である。この技術の利点は、DNAを全植物組織に導入することができ、それによってプロトプラストからインタクトな植物を再生する必要性を回避し得ることである。現代のアグロバクテリウム形質転換ベクターは、イー・コリ(E.coli)ならびにアグロバクテリウムで複製可能であり、簡便な操作を許容する(Kleeら,1985)。また、アグロバクテリウム−媒介遺伝子トランスファーのベクターにおける最近の技術的進歩により、ベクター中の遺伝子の配置および制限部位が改善されて種々のポリペプチドをコードする遺伝子を発現することができるベクターの構築が促進されている。記載するベクターは、挿入したポリペプチドをコードする遺伝子を直接発現するためにプロモーターおよびポリアデニル化部位によって挟まれた簡便なマルチリンカー領域を有する。また、病原化および非病原化の両方のTi遺伝子を含むアグロバクテリウムを形質転換に使用することができる。
アグロバクテリウム−媒介形質転換が有効である植物株においては、遺伝子座トランスファーの容易および決まった性質のためにこの方法が選択される。DNAを植物細胞に導入するためのアグロバクテリウム−媒介植物組込みベクターの使用は、当該技術分野でよく知られている(Fraleyら,1985;米国特許第5,563,055号)。
植物プロトプラストの形質転換は、リン酸カルシウム沈殿、ポリエチレングリコール処理、エレクトロポレーションおよびこれらの処理の組合せに基づく方法を用いても行うことができる(例えば、Potrykusら,1985;Omirullehら,1993;Frommら,1986;Uchimiyaら,1986;Marcotteら,1988を参照されたい)。植物の形質転換および外来遺伝子要素の発現は、Choiら,(1994)およびEllulら,(2003)に例示されている。
多数のプロモーターが関心のあるいずれの遺伝子の植物遺伝子発現に有用性を有し、それには限定されるものではないが、選択マーカー、スコアブルなマーカー、害虫耐性、疾病抵抗性、栄養向上の遺伝子および農業的関心のあるいずれか他の遺伝子が含まれる。ホウレンソウ植物の遺伝子発現に有用な構成プロモーターの例には、限定されるものではないが、単子葉植物を含む(例えば、Dekeyserら,1990;TeradaおよびShimamoto,1990を参照されたい)大部分の植物組織における構成的な高レベルの発現を付与するカリフラワーモザイクウイルス(CaMV)P-35Sプロモーター(例えば、Odelら,1985を参照されたい);CaMV 35Sプロモーターのタンデムに重複したバージョン、強化型35Sプロモーター(P-e35S)、ノパリンシンターゼ・プロモーター(Anら,1988)、オクトピンシンターゼ・プロモーター(Frommら,1989);および米国特許第5,378,619号に記載されているゴマノハグサモザイクウイルス(P-FMV)およびP-FMVのプロモーター配列がタンデムに重複したFMVプロモーターの強化バージョン(P-eFMV)、カリフラワーモザイクウイルス19Sプロモーター、sugarcane bacilliformウイルスプロモーター、commelina yellow mottleウイルスプロモーターおよび植物細胞において発現することが知られている他の植物DNAウイルスプロモーターが含まれる。
環境、ホルモン、化学物質および/または発達シグナルに応答して調節される種々の植物遺伝子プロモーターを植物細胞中の作動可能に連結した遺伝子の発現に使用することができ、それには、(1)熱(Callisら,1988)、(2)光(例えば、エンドウrbcS-3Aプロモーター、Kuhlemeierら,1989;トウモロコシrbcSプロモーター、SchaffnerおよびSheen,1991;またはクロロフィルa/b−結合タンパク質プロモーター、Simpsonら,1985)、(3)アブシジン酸のようなホルモン(Marcotteら,1989)、(4)傷(例えば、wunl、Siebertzら,1989);または(5)ジャスモン酸メチル、サリチル酸または毒性緩和剤のような化学物質によって調節されるプロモーターが含まれる。器官−特異的プロモーターを用いることも有利な場合がある(例えば、Roshalら,1987;Schernthanerら,1988;Bustosら,1989)。
本発明のホウレンソウ系統に導入することができる例示的な核酸には、例えば、他の種からのDNA配列または遺伝子、または同一種に由来するかまたは存在する遺伝子または配列でさえも、しかし古典的な繁殖または育種技術ではなく遺伝子工学的方法によって受容細胞に取り込まれるものが含まれる。しかしながら、「外来」なる用語は、形質転換する細胞に通常は存在しない、またはおそらく形質転換DNAセグメントまたは遺伝子に見出される形状、構造ほかで存在しない遺伝子をいうことを意図し、または通常存在する遺伝子であって自然の発現パターンとは異なる様式、例えば過剰発現で発現することを望む遺伝子をいうことを意図する。したがって、「外来」遺伝子またはDNAという語は、同様の遺伝子がかかる細胞にすでに存在し得るか否かに関わりなく、受容細胞に導入されるいずれの遺伝子またはDNAセグメントをもいうことを意図する。外来DNAに含まれるDNAの型には、植物細胞中にすでに存在するDNA、他の植物からのDNA、異なる生物からのDNA、または遺伝子のアンチセンス・メッセージを含むDNA配列または遺伝子の合成もしくは改変バージョンをコードするDNA配列のような外部で作製したDNAを含むことができる。
数千とまでゆかないにせよ数百の異なる遺伝子が知られており、本発明に従ってホウレンソウ植物に潜在的に導入し得る。ホウレンソウ植物に導入するために選択することができる特定の遺伝子および対応する表現型の非−限定的な例には、Bacillus thuringiensis(B.t.)遺伝子のような昆虫耐性、真菌類疾病制御の遺伝子のような害虫耐性、グリフォセート耐性を付与する遺伝子のような除草剤耐性、および収量、栄養富化、環境またはストレス耐性のような品質改善用の遺伝子、または植物の生理、生育、発達、形態または植物産物(または複数の産物)におけるいずれか望ましい変化のための1またはそれを超える遺伝子が含まれる。
例えば、構造遺伝子には、限定されるものではないが、出典明示して本明細書の一部とみなすWO 99/31248、出典明示して本明細書の一部とみなす米国特許第5,689,052号、出典明示して本明細書の一部とみなす米国特許第5,500,365号および5,880,275号に記載されているBacillus昆虫制御タンパク質遺伝子が含まれる。もう1の形態において、構造遺伝子は遺伝子によって付与される除草剤グリフォセートに対する耐性を付与することができ、限定されるものではないが出典明示して本明細書の一部とみなす米国特許第5,633,435号に記載されているAgrobacterium CP4株のグリフォセート抵抗性EPSPS遺伝子(aroA:CP4)、または出典明示して本明細書の一部とみなす米国特許第5,463,175号に記載されているグリフォセートオキシレダクターゼ遺伝子(GOX)が含まれる。
あるいは、DNAコード配列が、例えばアンチセンス−またはコサプレッション−媒介機構(例えば、Birdら,1991を参照されたい)を介して、内来遺伝子の発現を標的化して阻害する非−翻訳性のRNA分子をコードすることによってこれらの表現型に影響し得る。RNAは、望ましい内在mRNA産物を切断するよう設計された(例えば、GibsonおよびShillito,1997を参照されたい)触媒RNA分子(すなわち、リボザイム)とすることもできる。したがって、関心のある表現型または形態変化を発現するタンパク質またはmRNAを生成するいずれの遺伝子も、本発明を実施するために有用である。
G.ホウレンソウの最終用途および製品
ホウレンソウは多くのよく知られた最終用途を有し、そのうちのいずれか1を本発明の植物と関連して使用することができる。ホウレンソウは新鮮または冷凍した単一の野菜または野菜の混合物を含む形態で、および種々の予め調製したおよび/または予め梱包された品目を含む形態で消費者に販売される。一般的な例には、限定されるものではないが、単独または他の緑色野菜と混合したサラダに使用するために予め洗浄した袋詰めされたホウレンソウが含まれる。ホウレンソウは、冷凍または缶詰された単一の一盛り、調理などに使用するための単一もしくは混合した野菜パッケージのような、簡便に保存し得る形態で消費者に供給することもできる。ホウレンソウは高い栄養価を有し、したがって、本発明により提供される植物および植物の部分は、種々の食物製品中の成分として有利な用途を見出すであろう。
したがって、本発明のある種の態様において、本発明による植物またはそのいいずれかの部分を含む食物製品を提供する。かかる製品を製造する方法も提供する。本発明のある種の形態において、製品が本明細書に記載した植物からの葉組織を含む製品、またはそれを製造する方法を提供する。
H.定義
本明細書中の記載および表において、多数の用語を使用している。本願明細書および特許請求の範囲の明確かつ一貫した理解を提供するために、以下の定義を提供する:
A:特許請求の範囲中の言葉「含む」または他のオープン・ランゲージと結合して用いる場合、単数で表す言葉は「1またはそれを超える」を示す。
対立遺伝子:遺伝子座の1またはそれを超える択一的形態のいずれかであり、その対立遺伝子のすべてが1の特性または特徴に関連する。二倍体細胞または生物においては、所定の遺伝子の2の対立遺伝子が一対の相同染色体上の対応する遺伝子座を占める。
戻し交配:育種者が雑種子孫を繰り返し交配するプロセスであり、例えば雑種子孫の親の一方に戻した第1世代雑種(F)。戻し交配を用いて、1の遺伝子背景からの1またはそれを超える単一の座変換を他のものに導入することができる。
交配:2の親植物のかけ合わせ。
他家授粉:異なる植物からの2の配偶子の合体による受精。
二倍体:2組の染色体を有する細胞または生物。
雄蘂を取り去る:植物の雄性性器の除去、または雄性不稔性を付与する細胞質または核の遺伝因子または化学剤を用いた雄性性器の不活性化。
酵素:生物反応で触媒として作用し得る分子。
F1雑種:2の非同系植物の交配の第1の世代の子孫。
遺伝子型:細胞または生物の遺伝子構成。
半数体:二倍体における2組の染色体のうちの1組を有する細胞または生物。
連鎖:同一の染色体上の複数の対立遺伝子が、それらの伝達が独立である場合の機会で予想されるよりも高い頻度で一緒に分離する傾向がある現象。
マーカー:環境分散成分を有さない、すなわち1の遺伝率の、好ましくは共優性様式で遺伝する容易に検出可能な(二倍体異型接合体中の遺伝子座の両方の対立遺伝子が容易に検出可能である)表現型。
表現型:特徴が遺伝子発現の明示である細胞または生物の検出可能な特徴。
量的形質座位(QTL):量的形質座位(QTL)とは、通常は連続して分布するある程度の数値的に表示可能な特性を制御する遺伝子座をいう。
再生:組織培養物からの植物の発達。
自家受粉:葯から同一植物の柱頭への花粉の移動。
単一遺伝子座変換(変換)植物:戻し交配と呼ばれる植物育種技術によって開発された植物であって、戻し交配技術および/または遺伝子形質転換を介して品種に移された単一の遺伝子座の特徴に加えて、ホウレンソウ品種の実質的にすべての望ましい形態学的および生理学的特徴が回復した植物。
実質的に等価な:比較した場合に、平均値からの統計学上の有意差(例えば、p=0.05)を示さない特徴。
四倍体:4組の染色体を有する細胞または生物。
組織培養物:同一または異なる型の単離した細胞を含む組成物、または植物の部分に組織化したかかる細胞の収集物。
トランスジーン:形質転換によってホウレンソウ植物のゲノムに導入された配列を含む遺伝子座。
三倍体:3組の染色体を有する細胞または生物。
I.寄託情報
上記し、特許請求の範囲に記載したホウレンソウ系統SMB66-1082Fの寄託は、合衆国20110-2209バージニア州、マナッサス、ユニバーシティー・ボールバード10801のアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に行っている。寄託の日付は2008年5月5日であった。特許が発行される際、寄託に関する全ての制限は除去され、寄託は37 C.F.R.§1.801−1.809のすべての要件を満たすことを意図する。ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの寄託した種子の受託番号はATCC受託番号PTA-9188である。受託は受託機関で30年間、または最後の要求の後5年、または特許の有効期間維持され、その期間の間に必要な場合は置換される。
本発明を説明する様式で、明瞭なことを目的としてある程度詳細に記載したが、添付する特許請求の範囲の範囲のみによって限定されるように、ある種の変化および修飾を本発明の範囲内に実施することができることは明らかである。
本明細書中に引用したすべての刊行物は、出典明示して本明細書の一部とみなす。
参考資料
本明細書の記載に対する例示的な手続または他の詳細な補足を提供する範囲で、以下の参考資料は出典明示して本明細書の一部とみなす。
米国特許第5,268,526号
米国特許第5,378,619号
米国特許第5,463,175号
米国特許第5,500,365号
米国特許第5,563,055号
米国特許第5,633,435号
米国特許第5,689,052号
米国特許第5,792,921号
米国特許第5,880,275号
米国特許第6,194,638号
米国特許第6,936,750号
米国特許第7,041,875号
米国特許第7,081,363号
米国特許第7,098,378号

Anら,Plant Physiol.,88:547,1988.
Birdら,Biotech. Gen. Engin. Rev.,9:207,1991.
Bragdo,Euphytica.,11(2):143-148,1962.
Bustosら,Plant Cell,1:839,1989.
Callisら,Plant Physiol.,88:965,1988.
Choiら,Plant Cell Rep.,13: 344-348,1994.
Dekeyserら,Plant Cell,2:591,1990.
Ellulら,Theor. Appl. Genet.,107:462-469,2003.
欧州特許534 858
Fraleyら,Bio/Technology,3:629-635,1985.
Frommら,Nature,312:791-793,1986.
Frommら,Plant Cell,1:977,1989.
GibsonおよびShillito,Mol. Biotech.,7:125,1997
Howardら,J. Agric. Food Chem.,50 (21):5891-5896,2002.
JanickおよびStevenson,Proc. Am. Soc. Hort. Sci.,63:444-146,1954.
Khattakら,Euphytica,148(3):311-318,2006.
Kleeら,Bio-Technology,3(7):637-642,1985.
Kuhlemeierら,Plant Cell,1:471,1989.
Marcotteら,Nature,335:454,1988.
Marcotteら,Plant Cell,1:969,1989.
Odelら,Nature,313:810,1985.
Omirullehら,Plant Mol. Biol.,21(3):415-428,1993.
Potrykusら,Mol. Gen. Genet.,199:183-188,1985.
Roshalら,EMBO J.,6:1155,1987.
SchaffnerおよびSheen,Plant Cell,3:997,1991.
Schernthanerら,EMBO J.,7:1249,1988.
Siebertzら,Plant Cell,1:961,1989.
Simpsonら,EMBO J.,4:2723,1985.
TeradaおよびShimamoto,Mol. Gen. Genet.,220:389,1990.
Uchimiyaら,Mol. Gen. Genet.,204:204,1986.
Wangら,Science,280:1077-1082,1998.
Williamsら,Nucleic Acids Res.,1 8:6531-6535,1990.
WO 99/31248
ZhangおよびZeevaart,Plant Cell Rep.,18:7-8,1999.

Claims (25)

  1. 種子の試料がATCC受託番号PTA-9188下で寄託されている、ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの種子。
  2. 請求項1の種子から生育した植物。
  3. 請求項2の植物の植物部分。
  4. 該部分が種子、花粉、胚珠、葉および細胞よりなる群から選択される請求項3に記載の植物部分。
  5. 請求項2のホウレンソウ植物のすべての生理学的および形態学的特徴を有するホウレンソウ植物またはその部分。
  6. 種子の試料がATCC受託番号PTA-9188下で寄託されている、ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの再生可能な細胞の組織培養物。
  7. 胚、分裂組織、子葉、花粉、葉、葯、根、根端、シュート、雌蘂、花、種子および花軸よりなる群から選択される植物の部分からの細胞またはプロトプラストを含む請求項6に記載の組織培養物。
  8. 系統の種子の試料がATCC受託番号PTA-9188下で寄託されているホウレンソウ系統SMB66-1082Fのすべての生理学的および形態学的特徴を発現する、請求項6に記載の組織培養物から再生したホウレンソウ植物。
  9. 請求項2に記載の植物とそれ自体または第2のホウレンソウ植物とを交配することを含む種子を生成する方法。
  10. ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの植物と、この系統と比較して異なる遺伝子型のホウレンソウ植物とを交配することを含む請求項9に記載の方法。
  11. 請求項10に記載の方法によって生成したF1雑種種子。
  12. 請求項11に記載の種子を生育することによって生成したF1雑種植物。
  13. 系統SMB66-1082F由来のホウレンソウ植物の種子を生成する方法であって、
    (a)系統の種子の試料がATCC受託番号PTA-9188下で寄託されている系統SMB66-1082Fのホウレンソウ植物と第2のホウレンソウ植物とを交配し;ついで
    (b)SMB66-1082F由来のホウレンソウ植物の種子を形成させる
    ことを含む該方法。
  14. さらに、
    (c)該SMB66-1082F由来のホウレンソウ植物の種子から生育した植物とそれ自体または第2のホウレンソウ植物とを交配してさらなるSMB66-1082F由来のホウレンソウの種子を得;
    (d)工程(c)の該さらなるSMB66-1082F由来のホウレンソウの種子を生育させて、さらなるSMB66-1082F由来のホウレンソウ植物を得;ついで、
    (e)(c)および(d)の交配および生育工程を繰り返して、さらなるSMB66-1082F由来ホウレンソウ植物を生成する
    ことを含む請求項13に記載の方法。
  15. (a)ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの植物から繁殖することができる組織を収集し、ここに該系統の種子の試料はATCC受託番号PTA-9188下で寄託されており;
    (b)該組織を培養して増殖したシュートを得;ついで、
    (c)該増殖したシュートを発根させて、発根した幼植物体を得る
    工程を含む、ホウレンソウ系統SMB66-1082Fの植物を生長力的に繁殖させる(vegetatively propagating)方法。
  16. さらに、該発根した幼植物体から植物を生育させることを含む請求項15に記載の方法。
  17. (a)系統SMB66-1082Fの植物と第2のホウレンソウ植物とを交配してF1子孫を生成し、ここに該系統の種子の試料はATCC受託番号PTA-9188下で寄託されており;
    (b)望ましい特性を含むF1子孫を選抜し;
    (c)選抜したF1子孫と系統SMB66-1082Fの植物とを交配して戻し交配子孫を生成し;
    (d)望ましい特性ならびにホウレンソウ系統SMB66-1082Fの生理学的および形態学的特徴を含む戻し交配子孫を選抜し;ついで、
    (e)連続して3回またはそれを超える回、工程(c)および(d)を繰り返して、望ましい特性を含む選択した第4またはそれを超える戻し交配子孫を生成することを含む、望ましい特性をホウレンソウ系統SMB66-1082Fに導入する方法。
  18. 請求項17に記載の方法によって生成したホウレンソウ植物。
  19. 望ましい特性を付与するトランスジーンをホウレンソウ系統SMB66-1082Fの植物に導入することを含むホウレンソウ系統SMB66-1082Fの植物を生成する方法であって、ここに該系統の種子の試料はATCC受託番号PTA-9188下で寄託されている該方法。
  20. 中−晩抽薹、長い葉柄、開放型成長の性質、深緑の葉の色、一次市場ステージでの巻き上がった葉、とげのない種子、葯を有する低いパーセンテージの花、ストレス条件下でも緑色のままの特性およびべと病菌レースPf1ないしPfs7に対する抵抗性を含む特性の組合せを示す同系繁殖ホウレンソウ系統の植物であって、ここに該特性の組合せがホウレンソウ系統SMB66-1082Fに見出されるかかる特性の組合せを発現するための遺伝子手段によって制御され、該系統の種子の試料がATCC受託番号PTA-9188下で寄託されている該植物。
  21. 請求項20に記載の植物の種子。
  22. 該植物からの核酸の試料を得、該核酸中に複数の多型を検出することを含む請求項2に記載の植物の遺伝子型を決定する方法。
  23. さらに、複数の多型を検出工程の結果をコンピュータ読出し可能な媒体に保存する工程を含む請求項22に記載の方法。
  24. 請求項23に記載の方法によって生成したコンピュータ読出し可能な媒体。
  25. (a)請求項2に記載の植物を得、ついで、
    (b)該植物から葉組織を収集することを含む、ホウレンソウを生成する方法。
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