JP2009279314A - 加熱機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御基板を設計変更することなく、既存構成でヒータの断線を検出可能とするとともに、断線発生状態での更なる問題の発生を確実に防止する。
【解決手段】被加熱物を収容する容器22に、並列に接続した2以上のヒータ35,44と、被加熱物の温度を検出する温度検出手段(サーミスタ54)とを配設し、温度検出手段54の検出温度に基づいてヒータ35,44を制御して被加熱物を加熱する加熱機器において、非断線状態でヒータ35,44に対して通電した際の温度上昇勾配と、いずれかが断線した状態でヒータ35,44に対して通電した際の温度上昇勾配とに基づいて予め判定値Thを設定し、ヒータ35,44による加熱動作時に、所定時間内に判定値を越えるか否かによりいずれかのヒータ35,44が断線したことを判断する断線判断工程を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気ポット、加湿器および炊飯器などの加熱機器に関するものである。
この種の加熱機器は、被加熱物を収容する容器を備え、該容器に加熱手段としてヒータを配設することにより、前記容器を介して被加熱物を加熱するものである。具体的には、電気ポットでは、容器の内部に被加熱物として水が収容され、ヒータが動作されることにより、水を沸騰させ、所定温度に保温する。加湿器では、容器の内部に被加熱物として水が収容され、ヒータが動作されることにより、水を沸騰させ、その蒸気を室内に供給することにより、室内を加湿する。炊飯器では、着脱可能な容器(鍋)の内部に被加熱物として米と水とが収容され、容器を本体の収容部(容器)にセットしてヒータを動作することにより、水を沸騰させ、米を炊き上げる。
この加熱機器では、2以上のヒータを並列に接続して配設したものが提供されている。具体的には、この加熱機器は、各ヒータのニクロム線の両端をそれぞれ共通電極に接続し、この共通電極と電源との間に切換回路を設けている。そして、マイコンによって、正常時のニクロム線の合成抵抗と、1本または複数本の断線時の合成抵抗との比較により、各ヒータの断線の有無を検出する構成としている。
特開平11−149973号公報
しかしながら、この特許文献1に記載の加熱機器では、マイコンによりヒータの合成抵抗を検出する必要があるため、マイコンの制御プログラムは勿論、制御基板自体の大幅な設計変更を行う必要がある。また、この特許文献1では、一部のヒータが断線しても、他のヒータで加熱制御を継続する構成としているが、この場合には、通常(非断線時)よりも長い加熱時間が必要になるため、非断線状態のヒータの周囲が異常加熱される。その結果、その周囲の樹脂部品が溶損する可能性がある。
本発明は、従来の問題に鑑みてなされたもので、制御基板を設計変更することなく、既存構成でヒータの断線を検出可能とするとともに、断線発生状態での更なる問題の発生を確実に防止できる加熱機器を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明の加熱機器は、被加熱物を収容する容器に、並列に接続した2以上のヒータと、前記容器を介して被加熱物の温度を検出する温度検出手段とを配設し、前記温度検出手段の検出温度に基づいて前記ヒータを制御して被加熱物を加熱する加熱機器において、非断線状態で前記ヒータに対して通電した際の前記温度検出手段の検出値による温度上昇勾配と、いずれかが断線した状態で前記ヒータに対して通電した際の前記温度検出手段の検出値による温度上昇勾配とに基づて予め判定値を設定し、前記ヒータによる加熱動作時に、所定時間内に前記判定値を越えるか否かによりいずれかのヒータが断線したことを判断する断線判断工程を実行する構成としている。
ここで、「全ての前記ヒータに対して通電した状態」とは、電気ポットのように、沸騰処理時に動作させる沸騰ヒータと、保温処理時に動作させる保温ヒータとが区別されている加熱機器の場合、全ての沸騰ヒータまたは全ての保温ヒータを意図する。
この加熱機器によれば、既存の温度検出手段の検出値と、予め設定した判定値によってヒータの断線の有無を判断するものであるため、制御基板の設計変更は必要ない。そのため、安価かつ容易に実現可能である。
この加熱機器では、前記断線判断工程によって異常を判断した際に表示する表示部を設け、前記ヒータが断線したと判断すると、前記各ヒータによる加熱動作を停止するとともに、前記表示部を表示することが好ましい。このようにすれば、異常状態で加熱を継続することによって、周囲の樹脂部品が溶損するなどの問題が生じることを防止できる。しかも、異常状態を表示部にて表示するため、その異常状態を確実にユーザに知らせることができる。
また、前記断線判断工程による異常判断結果を記憶する不揮発性の記憶手段を配設し、異常判断が所定回数以上の場合には、前記ヒータによる加熱動作を実行不可能とすることが好ましい。このようにすれば、短い時間でも加熱動作を行わないため、更なる異常が発生することを確実に防止できる。
さらに、前記断線判断工程を、前記ヒータによる加熱動作の実行から、所定の遅延時間を経て開始することが好ましい。この構成は、特に電気ポットに有効である。即ち、電気ポットでは、保温処理の実行中に水が継ぎ足されると、加熱処理が実行され、その注入状態では温度検出手段による検出温度は低下する。そのため、所定の遅延時間を経て断線判断工程を実行することにより、確実に断線の有無を検出することができる。
この場合、前記遅延時間の計時中に、前記温度検出手段によって温度の低下を検出すると、計測時間をクリアして再び計測を行うことが好ましい。このようにすれば、例えばユーザが複数回に分けて水の継ぎ足しを行った場合に、断線判断工程にて確実に断線の有無を検出することができる。
また、前記断線判断工程の実行時に、前記温度検出手段による検出温度が低下すると、該断線判断工程を終了することが好ましい。このようにすれば、例えばユーザが複数回に分けて水の継ぎ足しを行った場合に、ヒータが断線していると誤判断することを防止できる。
本発明の加熱機器では、既存の温度検出手段の検出値と、予め設定した判定値によってヒータの断線の有無を判断するものであるため、制御基板の設計変更は必要ない。ヒータが断線していると判断すると、加熱動作を停止するため、周囲の樹脂部品が溶損するなどの問題が生じることを防止できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る加熱機器である電気ポットを示す。この電気ポットは、外装体10の内部に被加熱物である水を収容する容器22を配設し、この容器22内の水を複数の沸騰ヒータ35,44で加熱するとともに、給湯ポンプ26を動作させることにより、揚水管28を介して吐出部30からお湯を吐出するものである。
前記外装体10は、筒状をなす胴体11と、該胴体11の上部に装着された肩体17と、該肩体17に開閉可能に取り付けた蓋体21を備えている。
前記胴体11には、正面に外向きに突出するノーズ部12が設けられ、その先端近傍に下向きに開口した吐出用開口部13が設けられている。また、胴体11の下端開口部は、下板14により閉塞されている。また、胴体11の正面側には、矩形状の開口部15が設けられ、この開口部15に内部を透視可能な透明の窓部材16が配設されている。
前記肩体17は、前記胴体11の上端開口と一致する下端形状をなし、その背面側には蓋体21を着脱可能でかつ回動可能に取り付けるためのヒンジ接続部18が設けられている。この肩体17は、ノーズ部12の上側に位置する部分が先端に向けて下向きに湾曲した形状をなし、その部分に操作パネル部19が設けられている。この操作パネル部19の背面側には、下向きに窪む蓋配設部20が設けられ、この蓋配設部20に容器22の内部を露出させる開口部(図示せず)が設けられている。
前記蓋体21は、肩体17の蓋配設部20と同一形状をなし、ヒンジ接続部18に軸着されることにより、容器22の上端開口を開閉可能に密閉するものである。この蓋体21は、肩体17に開放不可能な状態にロックし、開放操作によりロックを解除する操作部材(図示せず)を備えている。
前記容器22は、肩体17の開口部に装着される円筒状の容器胴体23と、該容器胴体23の下端開口を閉塞する容器底体24とからなる金属製(ステンレス(SUS436L))のものである。容器底体24には、給湯ポンプ26を接続する接続孔25が設けられている。また、給湯ポンプ26には、略L字形状をなす継手部材27を介して窓部材16の背部に位置する揚水管28が接続されている。そして、この揚水管28の上端には、転倒時の漏水を防止するための弁セット29が接続され、この弁セット29に吐出用開口部13内に配置される吐出部30が設けられている。また、容器22には、容器底体24における接続孔25を除く位置に容器22内に向けて上向きに窪むヒータ取付部31が設けられ、このヒータ取付部31の中心に更に円形状をなすように上向きに窪むセンサ配設部32が設けられている。
そして、前記容器22のヒータ取付部31には、容器22内に貯留された水を沸騰および保温するための底ヒータユニット34が被覆部材33によって離脱不可能に配設されている。また、本実施形態の容器22には、外周部である容器胴体23の下端に胴ヒータユニット43が配設されている。
前記底ヒータユニット34は、図2に示すように、底沸騰ヒータ35と、底保温ヒータ36と、各ヒータ35,36間および両端を絶縁する絶縁板39と、これらを内部に積層配置するヒータカバー40とを備えている。底沸騰ヒータ35は、沸騰処理時に動作(通電)されるもので、例えば905Wの出力が可能なものである。底保温ヒータ36は、保温処理時に動作されるもので、例えば65Wの出力が可能なものである。これらヒータ35,36は、中央に貫通孔37aを備えたマイカ板37にニクロム線38を巻回したものである。絶縁板39は、中央に貫通孔39aを備えたマイカ板である。ヒータカバー40は金属(アルミ)製であり、内部のヒータ35,36の発熱を平均化して容器底体24に供給する放熱板の役割をなすもので、ヒータ取付部31より僅かに小さい形状をなすベース板部41と、折り曲げにより該ベース板部41と略同形状をなす3枚の折曲板部42a,42b,42cとを備えている。
前記胴ヒータユニット43は、図3に示すように、矩形(バンド)状をなす胴沸騰ヒータ44と、平面視C字形状をなす保持枠47と、胴沸騰ヒータ44を保護する保護部材51とを備えている。胴沸騰ヒータ44は、沸騰処理時に動作されるもので、例えば底沸騰ヒータ35と合わせて1200Wとなるように295Wの出力が可能なものである。この胴沸騰ヒータ44は、板状をなすマイカ板45に対して螺旋状をなすようにニクロム線46を巻回したものである。保持枠47は、金属(アルミ)製であり、放熱板の役割をなすもので、内面部48と外面上枠部49と外面下枠部50とを備えた断面略C字形状をなす。保護部材51は、金属(鉄)製であり、容器胴体23の外形より僅かに小さい直径のものである。この保護部材51の両端には、外向きに突出する被締付部52が設けられている。この被締付部52は、図示しない締付金具によってネジ締めされることにより、内側に位置する胴沸騰ヒータ44および保持枠47を容器胴体23に締め付けるものである。なお、この保護部材51には、内側に位置する胴沸騰ヒータ44の接続部46aを露出させる露出孔53が設けられている。
前記電気ポットには、図1に示すように、容器22を介して内部の水温を検出するための温度検出手段であるサーミスタ54が、底ヒータユニット34を貫通してセンサ配設部32に接触するように配設されている。また、容器22と外装体10の底との間には、容器22の底を覆うように底遮熱部材55が配設され、制御基板ケース56に対する底ヒータユニット34の熱を遮断するように構成している。さらに、容器22と外装体10の側部との間には、容器胴体23を覆うように胴遮熱部材57が配設され、揚水管28などの近接した樹脂製品に対する胴ヒータユニット43の熱を遮断するように構成している。
なお、前記ノーズ部12の上部外面に形成した操作パネル部19は、図4に示すように、複数のスイッチ59,60,62,63と、複数の表示部65〜69とを備え、これらが操作パネル部19の背部に位置する操作基板58に実装されている。この操作基板58は、後述する制御基板70に接続されている。
具体的には、操作パネル部19の中央には、給湯ポンプ26を動作させるための給湯スイッチ59が設けられている。そして、この給湯スイッチ59の右横部には、給湯ポンプ26の動作を許可するためのロック解除スイッチ60が設けられている。また、給湯スイッチ59の下部には、保温温度を90℃、80℃および切(保温なし)のいずれかに選択するための保温選択スイッチ62が設けられている。さらにまた、給湯スイッチ59の左横部には、容器22内の水を再沸騰させるための再沸とうスイッチ63が設けられている。本実施形態のロック解除スイッチ60は、通常の吐出量で給湯するか、通常より少ないドリップ吐出量で給湯するかを選択するための吐出量選択スイッチの役割を兼用する。具体的には、1回目の操作により、通常の吐出量で給湯スイッチ59の操作による給湯処理を可能とする。また、続いて2回目の操作により、給湯可能状態を維持したままで、ドリップ吐出量で給湯処理を可能とする。なお、以後は、操作の度に通常とドリップとを順次変更する。
また、ロック解除スイッチ60の上部には、ドリップ吐出量が選択されていることを示すドリップ表示部65が設けられている。さらに、保温選択スイッチ62の左横部には、90℃保温が選択されていることを示す90℃表示部66が設けられるとともに、その下部に80℃保温が選択されていることを示す80℃表示部67が設けられている。さらにまた、保温選択スイッチ62の右横部には、保温切が選択されていることを示す切表示部68が設けられている。そして、再沸とうスイッチ63の上部には、再沸騰処理の実行状態であることを示す再沸とう表示部69が設けられている。なお、これら各表示部65〜69は、LEDによって構成されている。
前記電気ポットは、制御基板ケース56内に電源ユニットを含む制御基板70が配設され、この制御基板70に実装した制御手段であるマイコン71により、記憶手段であるROM72に予め記憶されたプログラムに従って沸騰処理、再沸騰処理および保温処理が実行される。そして、本実施形態では、沸騰処理時には、沸騰ヒータ35,44の断線の有無を検出する断線判断工程を実行する構成としている。
具体的には、沸騰処理は、ユーザが電源コードを商用電源に接続すると、または、保温処理中にユーザが水を継ぎ足すことにより10℃以上の温度低下を検出すると、実行されるものである。この沸騰処理では、切換手段であるリレー73を介して並列に接続した沸騰ヒータ35,44を動作させて容器22内の水を加熱し、予め設定された加熱オフ温度(98℃)まで湯温が上昇すると、沸騰ヒータ35,44をオフする。なお、加熱オフ温度は、100℃とした場合には使用場所の標高の違いにより検出できない状況があるうえ、沸騰ヒータ35,44の余熱により突沸が生じる可能性があるため、100℃未満に設定している。
再沸騰処理は、ユーザが操作パネル部19の再沸とうスイッチ63を操作すると、実行されるものである。この再沸騰処理では、沸騰処理と同様に、沸騰ヒータ35,44を動作させて容器22内の水を加熱し、予め設定された加熱オフ温度まで湯温が上昇すると、沸騰ヒータ35,44をオフするものである。
保温処理は、沸騰処理または再沸騰処理が終了すると、引き続いて実行されるものである。この保温処理では、ユーザが保温選択スイッチ62の操作により設定した保温温度を維持するように、サーミスタ54の検出温度に基づいて底保温ヒータ36をオンオフ制御する。
断線判断工程は、リレー73を介して並列に接続した定格電力が異なる底沸騰ヒータ35および胴沸騰ヒータ44の断線の有無を、サーミスタ54による検出温度に基づいて判断するものである。具体的には、ROM72には、全ての沸騰ヒータ35,44に対して通電した状態(非断線状態)でサーミスタ54によって検出した検出温度の温度上昇勾配と、所定の沸騰ヒータ35,44を意図的に断線させた状態(断線状態)でサーミスタ54によって検出した検出温度の温度上昇勾配と、に基づいて予め判定値Thが設定(記憶)されている。そして、沸騰ヒータ35,44による加熱(沸騰)動作を開始した後に、所定の遅延時間をもってサーミスタ54によって温度の検出を行い、所定時間内に判定値Thを越えるか否かにより沸騰ヒータ35,44が断線しているか否かを判断する構成としている。
ここで、前記判定値Thの設定方法について具体的に説明する。まず、沸騰処理が実行される条件は、前述のように、電力が投入された場合と、水が継ぎ足されることにより10℃以上の温度下降が生じた場合である。そして、水の継ぎ足しに要する時間は、ユーザによって誤差があるうえ、サーミスタ54による検出値も遅れて低下する。そのため、サーミスタ54による判断(検出)開始は、沸騰ヒータ35,44による加熱を開始した後、更に所定の遅延時間(例えば5秒)が経過した後に開始する。また、沸騰ヒータ35,44のいずれかが断線した状態で、長時間加熱動作を行うのは周辺の樹脂部品に影響が及ぶ可能性があるため、判断時間(異常検知時間)はできるだけ短く(例えば10秒)する。さらに、サーミスタ54の検出値による温度上昇勾配は、容器22内に貯留した水量は勿論、沸騰処理を行う供給電力環境や室内環境によって異なる。そのため、判定値Thは、沸騰ヒータ35,44が正常な非断線状態で、最も水温の上昇率が悪い条件(例えば、入力電圧90%、室内温度5℃、水量満水(1500ml))で昇温可能な温度で、かつ、いずれかの沸騰ヒータ35,44(例えば底沸騰ヒータ35)が断線した状態で、最も水温の上昇率が良い条件(例えば、入力電圧110%、室内温度30℃、水量少量(400ml))で昇温不可能な温度に設定(本実施形態では3℃)する。
そして、沸騰処理では、判断時間内に判定値Th以上の温度上昇を検出した場合には、沸騰ヒータ35,44のいずれも断線していない正常状態であると判断し、沸騰処理を継続する。また、判断時間内に判定値Th以上の温度上昇を検出しない場合には、いずれかの沸騰ヒータ35,44が断線している異常状態であると判断し、沸騰処理を停止するとともに異常報知工程を実行する。なお、本実施形態の異常報知工程は、既存の表示部65〜69のうち、90℃表示部66、80℃表示部67、切表示部68および再沸とう表示部69を兼用し、90℃表示部66、80℃表示部67および切表示部68と、再沸とう表示部69とを、交互に点滅させる構成としている。
また、断線判断工程にていずれかの沸騰ヒータ35,44の断線を検出すると、その異常判断結果を不揮発性の記憶手段であるEEPROM74に記憶させる。そして、沸騰処理の開始時(電力投入時)に、異常判断が所定回数(本実施形態では2回)になっていると、全ての加熱動作、即ち、沸騰処理、再沸騰処理および保温処理を実行不可能としている。
さらに、ユーザによる水の継ぎ足し作業は、複数回に分けて行われることがある。例えば、電気ポットをシンクから離れた場所に設置している場合で、かつ、容量が少ない容器22に水を入れて運ぶ場合には、異常判断工程中に水が足され、水温が上昇しない(降下する)場合がある。そのため、異常判断工程中にサーミスタ54による検出値が低下(例えば1℃)した場合には、断線判断工程を終了する構成としている。
次に、マイコン71による制御について具体的に説明する。
まず、ユーザが商用電源に電源コードを接続することにより電力が投入されると、図5に示すように、マイコン71は、ステップS1で、EEPROM74を読み込み、異常判断回数nが2(回)であるか否かを検出する。そして、異常判断回数nが2でない場合には、ステップS2に進み、異常判断回数nが2である場合には、ステップS12に進む。
ステップS2では、リレー73をオンさせるように信号を出力することにより、底沸騰ヒータ35および胴沸騰ヒータ44をオンさせた後、ステップS3で、遅延タイマ(5秒)をリセットしてスタートさせる。そして、ステップS4で、遅延タイマがカウントアップするまで待機し、遅延タイマがカウントアップするとステップS5に進む。
ステップS5では、後述する断線判断工程を実行した後、ステップS6で、断線していると判断したか否かを示すフラグfが1であるか否(0)かを検出する。そして、fが0(非断線判断)である場合にはステップS7に進み、fが1(断線判断)である場合にはステップS10に進む。
ステップS7では、サーミスタ54によって容器22内の液体が沸騰温度(98℃)に昇温したことを検出するまで待機し、沸騰温度まで昇温するとステップS8に進む。ついで、ステップS8で、ユーザが選択した保温設定に従って保温処理を実行した後、ステップS9で、サーミスタ54によって容器22内の水温が沸騰処理を実行する加熱開始温度まで低下したか否かを検出する。そして、加熱開始温度までの温度降下を検出した場合にはステップS1に戻り、加熱開始温度までの温度降下を検出しない場合にはステップS8に戻る。
一方、ステップS10では、リレー73をオフさせるように信号を出力することにより、沸騰ヒータ35,44をオフさせた後、ステップS11で、EEPROM74の異常判定回数nに1を加算する。その後、ステップS12で表示部66〜69によって異常報知処理を実行して、全ての制御を終了する。なお、電力を投入した直後のステップS1で、異常判定回数nが2であった場合には、このステップS12に進むことにより、沸騰ヒータ35,44を動作(オン)させることなく、そのまま異常報知工程を実行して終了する。
次に、ステップS5の断線判断工程について具体的に説明する。
この断線判断工程では、図6に示すように、マイコン71は、ステップS5−1で、サーミスタ54によって容器22内の初期水温T0を検出した後、ステップS5−2で、異常検知タイマ(60秒)をリセットしてスタートさせる。
ついで、ステップS5−3で、再びサーミスタ54によって容器22内の水温Tnを検出した後、ステップS5−4で、直前に検出した水温Tn−1と比較し、水温が設定温度(1℃)以上低下したか否かを判断する。そして、水温が設定温度以上低下していない場合にはステップS5−5に進み、水温が設定温度以上低下している場合にはステップS5−9に進む。
ステップS5−5では、異常検知タイマがカウントアップした否かを検出する。そして、異常検知タイマがカウントアップした場合にはステップS5−6に進み、カウントアップしていない場合にはステップS5−3に戻る。
ステップS5−6では、最後に検出した水温Tnから最初に検出した比較基準温度T0との温度差が、判定値Th以上であるか否かを検出する。そして、温度差が判定値未満(Tn−T0<Th)である場合には、沸騰ヒータ35,44のいずれかが断線していると判断してステップS5−7に進み、断線判断フラグfに1を入力してリターンする。また、温度差が判定値以上(Tn−T0≧Th)である場合には、沸騰ヒータ35,44のいずれも断線していないと判断してステップS5−8に進み、断線判断フラグfに0を入力してリターンする。
一方、ステップS5−4で、容器22内の水温が低下したことを検出した場合には、ステップS5−9で、異常検出タイマを停止させてステップS5−8に進む。これにより、メインフローに戻ると、通常の沸騰処理が継続されることになる。
このように、本実施形態の電気ポットでは、既存のサーミスタ54の検出値と、予め設定した判定値Thによって沸騰ヒータ35,44の断線の有無を判断するため、従来から既存の制御基板70の設計変更は必要ない。そのため、安価かつ容易に実現可能である。そして、この構成は、本実施形態のように、定格電力が異なる底沸騰ヒータ35および胴沸騰ヒータ44を適用した状態で、定格電力が高い沸騰ヒータ35が断線している場合には、その断線状態を確実に検出できる。
また、断線判断工程によっていずれかの沸騰ヒータ35,44が断線しているという異常判断をした場合には、沸騰ヒータ35,44による加熱動作を停止するため、異常状態で加熱を継続することによって、周囲の樹脂部品が溶損するなどの問題が生じることを防止できる。しかも、異常状態を表示部66〜69にて表示するため、その異常状態を確実にユーザに知らせることができる。しかも、異常判断が所定回数以上の場合には、沸騰ヒータ35,44による加熱動作(沸騰処理)を実行不可能とするため、短い時間でも加熱動作を行うことによる更なる異常が発生することを確実に防止できる。
さらに、電気ポットの場合には、ユーザが水を継ぎ足すことにより沸騰処理を実行し、その直後はサーミスタ54による検出温度は低下するため、正確な異常判断を行うことができない。しかし、本実施形態では、所定の遅延時間を経て断線判断工程を実行するため、確実に断線の有無を検出することができる。しかも、ユーザが複数回に分けて水の継ぎ足しを行った場合には、水温が上昇しないため、沸騰ヒータ35,44が断線していないにも拘わらず断線していると判断する可能性がある。しかし、本実施形態では、断線判断工程の実行中にサーミスタ54による検出温度が低下した場合には断線判断工程を終了するため、誤判断を防止できる。
なお、本発明の加熱機器は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、断線判断工程の実行中にサーミスタ54による検出温度が低下すると、断線判断工程自体を終了(ステップS5−9)する構成としたが、ステップS5−1に戻り、低下した温度を比較基準温度T0として断線判断工程を再スタートする構成としてもよい。このようにすれば、ステップS3,4の断線判断工程の開始時間を調整するための遅延時間は不要である。
また、前記実施形態では、予め設定した遅延時間が経過(ステップS4)すると断線判断工程(ステップS5)を実行するようにしたが、この遅延時間の計時中(ステップS4)に、サーミスタ54によって湯温を検出し、検出温度の低下(例えば1℃)を検出すると、計測時間をクリアして再び遅延時間の計測を行う(ステップS3に戻る)ようにしてもよい。このようにすれば、遅延時間の計測中にユーザが複数回に分けて水の継ぎ足しを行った場合でも、断線判断工程にて確実に断線の有無を検出することができる。
さらに、前記実施形態では、沸騰ヒータ35,44の断線を検出すると、既存の表示部66〜69を利用してユーザに報知する構成としたが、専用の表示部を設けてもよい。
そして、前記実施形態では、沸騰ヒータ35,44の異常判断を電気ポットを例に挙げて説明したが、加湿器や炊飯器など、容器22にヒータを取り付ける加熱機器であればいずれでも適用可能であり、同様の作用および効果を得ることができる。
本発明の実施形態に係る加熱機器である電気ポットを示す断面図である。 容器の底に配設するヒータを示す分解斜視図である。 容器の側部に配設するヒータを示す分解斜視図である。 操作パネル部を含む電気ポットの構成を示すブロック図である。 マイコンによる制御を示すフローチャートである。 図5の断線判断工程を示すフローチャートである。
符号の説明
10…外装体
11…胴体
17…肩体
21…蓋体
22…容器
34…底ヒータユニット
35…底沸騰ヒータ
36…底保温ヒータ
43…胴ヒータユニット
44…胴沸騰ヒータ
54…サーミスタ(温度検出手段)
71…マイコン(制御手段)
74…EEPROM(記憶手段)

Claims (6)

  1. 被加熱物を収容する容器に、並列に接続した2以上のヒータと、前記容器を介して被加熱物の温度を検出する温度検出手段とを配設し、前記温度検出手段の検出温度に基づいて前記ヒータを制御して被加熱物を加熱する加熱機器において、
    非断線状態で前記ヒータに対して通電した際の前記温度検出手段の検出値による温度上昇勾配と、いずれかが断線した状態で前記ヒータに対して通電した際の前記温度検出手段の検出値による温度上昇勾配とに基づて予め判定値を設定し、
    前記ヒータによる加熱動作時に、所定時間内に前記判定値を越えるか否かによりいずれかのヒータが断線したことを判断する断線判断工程を実行するようにしたことを特徴とする加熱機器。
  2. 前記断線判断工程によって異常を判断した際に表示する表示部を設け、
    前記ヒータが断線したと判断すると、前記各ヒータによる加熱動作を停止するとともに、前記表示部を表示するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の加熱機器。
  3. 前記断線判断工程による異常判断結果を記憶する不揮発性の記憶手段を配設し、異常判断が所定回数以上の場合には、前記ヒータによる加熱動作を実行不可能としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加熱機器。
  4. 前記断線判断工程を、前記ヒータによる加熱動作の実行から、所定の遅延時間を経て開始するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の加熱機器。
  5. 前記遅延時間の計時中に、前記温度検出手段によって温度の低下を検出すると、計測時間をクリアして再び計測を行うようにしたことを特徴とする請求項4に記載の加熱機器。
  6. 前記断線判断工程の実行時に、前記温度検出手段による検出温度が低下すると、該断線判断工程を終了することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の加熱機器。
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