JP2009273044A - 双方向無線システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 送信側無線機で、無線フレームにおける同期部の同期用コード、同期ワード、データ部のシステム情報をIDコードとして送信し、受信側無線機で、同期用コードで相関ピークを検出し、同期ワードで同期確立を行うと共に、同期用コード、同期ワード、システム情報をIDコードとしてID識別し、識別された場合にユーザのデータを受信する双方向無線システムである。
【選択図】 図2
Description
従来の双方向無線システムについて図6を参照しながら説明する。図6は、従来の双方向無線システムの概略図である。
従来の双方向無線システムとして、例えば、イベント型双方向無線システムは、図6に示すように、子機10と親機20の2つの無線機から成り、スペクトラム拡散方式(SS:Spread Spectrum)を採用した微弱電波で動作する無線機を用いている。
親機20は、TX(送信)部21と、RX(受信)部22と、LED等の表示装置23と、アンテナ24を備えている。
双方向無線システムは、対向する2つ、若しくは複数の無線機によって構成されている。
複数の無線機によって構成されている場合、それぞれの情報が混在しないように、ID(Identification)と呼ばれる個体識別を行うための符号を用いた技術が用いられている。
例えば、親機と子機との間で、個別にIDコードを持っていると、当該IDコードが一致した情報のみを受け取ることができるようになっている。
双方向無線システムにおける無線フレームについて図7を参照しながら説明する。図7は、従来の無線フレームを示す図である。
従来の無線フレームは、図7に示すように、同期部として、信号をオン/オフする時間となるガード、同期信号(Preamble)、先頭データ検知信号(Sync)、ガードで構成され、データ部として、システム情報(INFO)、ユーザのデータ(DATA)、ガードで構成されている。
特許文献1には、基地局は、使われていない符号があれば、その符号を選択し、選択した符号の識別子を含む受信確認のメッセージをユーザ装置に伝送することが示されている。
そして、識別子を送る手法は、ACKメッセージに余分なビットを付加することが記載されている。
[発明の概要]
本発明の実施の形態に係る双方向無線システムは、送信側で、無線フレームにおける同期部の同期用コード、同期ワード、データ部のシステム情報をIDコードとして送信し、受信側で、同期用コード、同期ワード、システム情報をIDコードとしてID識別するようにしているので、ユーザ自身がID識別システムを構築する必要がなく、データ内でID認識を行わないため、アクセス時間及びレスポンス時間が高速化し、ユーザアプリケーションでID照合を行わないため、消費電力を低減できる。
本発明の実施の形態に係る双方向無線システム(本システム)の無線機について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る無線機の構成ブロック図である。
本発明の実施の形態に係る無線機(本無線機)は、図1に示すように、制御部1と、信号処理部2と、無線部3と、アンテナ部4とを基本的に有している。
本無線機の各部について具体的に説明する。
制御部1は、接続する装置(図示していない)から入力されたデータを信号処理部2に出力する。
そして、制御部1は、そのデータ出力前に、同期用コード(プリアンブルコード)、同期ワード(Sync)、システム情報(Info)をIDコードとして出力する。
また、信号処理部2は、無線部1から入力された信号をキャリア復調し、逆拡散して同期した信号を復調し、受信データの復号を行って制御部1に出力する。
また、無線部3は、アンテナ部4から取り込まれた信号を増幅し、帯域制限してIF(中間周波数:Intermediate Frequency)帯域にダウンコンバートし、更に、信号処理部2への入力レベルに増幅する。
また、アンテナ部4は、取り込んだ電波を無線部3に出力する。
次に、本発明の実施形態に係る親機間欠受信処理の概略について図2を参照しながら説明する。図2は、親機間欠受信処理の概略を示すフローチャートである。
親機において、図2に示すように、間欠受信を行い(S1)、受信の期間に入ると、相関ピーク検出処理を行い(S2)、相関ピークの有無を判定する(S3)。相関ピークがなければ(Noの場合)、間欠受信S1に戻る。
そして、同期ワードについてIDコードの認証を行い(S8)、認証できなければ(Noの場合)、間欠受信S1に戻る。
そして、システム情報についてIDコードの認証を行い(S11)、認証できなければ(Noの場合)、間欠受信S1に戻る。
システム情報についてIDコードの認証処理S11で、認証できれば(Yesの場合)、親機の間欠受信処理を終了する。
同期用コード(プリアンブルコード)は、相互相関などにより、間違った相関ピークを誤検出してしまった場合に、正しい相関ピークであるかどうかをチェックするためのコードである。
同期用コードは、8ビットで構成されていて、「0」と「1」の数量の比率が同じで、それぞれ4ビットずつになる値のみが有効になり、そのような組合せが70通りある。
図3に示すように、同一パターンは10パターンになる。よって、同期用コードとして使用可能なIDコードは10通り存在する。
同期ワード(Sync)は、データ部の先頭を検知する。同期ワードで、同期が完了することで、ユーザデータを受信することができる。同期ワードは、8ビットで構成されていて、IDコードとして使用した場合、256パターンのIDを使用することが可能である。
システム情報(Info)は、受信したデータが命令データなのか、応答データなのかを識別するデータである。システム情報は、8ビットで構成されていて、H′(ヘキサ)00とH′FFは特殊なコードとして使用している。
尚、システム情報のステータスフラグのチェックは、ステータスフラグが送信側と受信側で一致していれば正常で、不一致の場合は誤検出となる。
上述したとおり、(1)同期用コードで10パターン、(2)同期ワードで256パターン、(3)システム情報で127パターンのIDが設定可能である。
上記の3つのIDコードを使用することができ、それぞれのIDを組み合わせると、まず、(1)のみを使用する場合は、10パターン、(1)と(2)を使用する場合、2560パターン(10×256)、(1)と(2)と(3)を使用する場合、325120パターン(10×256×127)のIDを生成することができる。
また、上記(2)の同期ワードのみを使用する場合は、ノイズの影響で誤検出してしまう可能性があるため、(2)のみでの使用は妥当ではない。
本システムのように、同期用コード、同期ワード、システム情報を用いてID識別を行うようにしているので、ID識別システムをユーザ側のアプリケーションで構築する必要がなく、製品側のシステムで構築することが実現できる。これにより、以下の利点が生まれる。
ユーザがID識別システムを自ら構築する手間を除くことができるので、簡易なシステムとして構築できる。
ユーザデータの中にIDコードを組み込む必要がないため、ユーザデータの転送容量を削減することができ、送信時間(アクセス時間)を高速化でき、ユーザデータ転送効率を向上させることができる。
ユーザ側のアプリケーションにおいて、ID照合を行う必要がなくなり、処理時間を削減できる。
同一システムが多数存在するときに、製品のシステムでID照合を行うため、ユーザのシステムがその都度動作する必要がなくなり、消費電力を削減できる。
次ぎに、本無線機を実現するための具体的構成について図4、図5を参照しながら説明する。図4は、制御部の送信機能構成ブロック図であり、図5は、制御部の受信機能構成ブロック図である。尚、図4と図5は、各々(A)と(B)で接続され、一体の制御部を形成している。
制御部1の送信機能構成は、図4に示すように、ユーザインタフェース101と、ID記憶部102と、送信制御回路103と、ACKビット記憶部104と、INFOビット記憶部105と、同期ビット(プリアンブルコード/同期ワード)記憶部106と、送信バッファ107と、ステータス情報記憶部108とを有している。
同期ビット(プリアンブルコード/同期ワード)記憶部106は、ID記憶部102からのプリアンブルコード用のID部分と同期ワード用のID部分を記憶する。
INFOビット記憶部105は、ID記憶部102からのINFOビット用のID部分を記憶する。
送信制御回路103は、送信処理を行うに当たり、ID記憶部102に記憶されたIDコードについて対応するID部分を同期ビット記憶部106とINFOビット記憶部105に出力させる。
また、送信制御回路103は、送信に関するステータス情報をステータス情報記憶部108に出力する。
制御部1の受信機能構成は、図5に示すように、ユーザインタフェース101と、無線ステート・ベースカウンタ109と、受信制御回路110と、ACK判定回路111と、INFO判定回路112と、同期判定回路113と、受信バッファ114と、ステータス情報記憶部115とを有している。
ステータス情報記憶部115は、受信に関するステータス情報を記憶するもので、受信制御回路110、ACK判定回路111、INFO判定回路112、同期判定回路113からステータス情報を入力する。
そして、受信制御回路110は、同期判定回路113における同期判定がOKの場合に、INFO判定回路112にINFO判定を行わせると共に、受信バッファ114にデータを記憶する。同期判定がNGの場合は、INFO判定も受信バッファ114へのデータ格納も行わない。
また、受信制御回路110は、受信に関するステータス情報をステータス情報記憶部115に出力する。
図4において、送信制御回路103は、ユーザの仕様、システム環境に応じて、IDコードとして、プリアンブルコード、同期ワード、システム情報のいずれか、またはこれらの組合せを任意に選択でき、図5において、受信制御回路110は、送信側の選択に応じて、いずれの判定回路を動作可能にするかを選択できるようになっている。
本システムによれば、無線フレームにおける同期部の同期用コード、同期ワード、データ部のシステム情報をIDコードとしてID識別するようにしているので、ユーザ自身がID識別システムを構築する必要がなく、データ内でID認識を行わないため、アクセス時間及びレスポンス時間が高速化し、ユーザアプリケーションでID照合を行わないため、消費電力を低減できる効果がある。
Claims (5)
- 受信側無線機は送信側無線機からの送信信号を間欠受信し、送信側無線機と受信側無線機で個体識別を行う双方向無線システムであって、
送信側無線機が、無線フレームの同期部で、同期を検出するための同期信号を個体識別のコードとして送信し、
受信側無線機が、無線フレームの同期部における同期信号で同期を検出し、更に、当該同期信号が送受信間で予め定められた個体識別のコードである場合に、ユーザのデータを受信することを特徴とする双方向無線システム。 - 送信側無線機が、無線フレームの同期部で、データ部の先頭を検出するための同期ワードを個体識別のコードとして送信し、
受信側無線機が、無線フレームの同期部における同期ワードを検出し、更に、当該同期ワードが送受信間で予め定められた個体識別のコードである場合に、ユーザのデータを受信することを特徴とする請求項1記載の双方向無線システム。 - 送信側無線機が、無線フレームのデータ部で、システム情報を個体識別のコードとして送信し、
受信側無線機が、無線フレームのデータ部におけるシステム情報が送受信間で予め定められた個体識別のコードである場合に、ユーザのデータを受信することを特徴とする請求項1又は2記載の双方向無線システム。 - 受信側無線機が、個体識別が適正に為されてユーザのデータを受信すると、送信側にACKビットを送信することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の双方向無線システム。
- 送信側無線機と受信側無線機は、スペクトラム拡散方式を採用した微弱電波で動作する無線機であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の双方向無線システム。
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