JP2009269913A - テトラゾイルオキシム誘導体を有効成分とする農薬 - Google Patents

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睦幸 斎賀
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Abstract

【課題】植物病原菌の中でも卵菌類に対して有効な防除剤を提供する。
【解決手段】式(1)
Figure 2009269913

[式中、Xはハロゲン原子、アルキル基等を示す。Aは、テトラゾイル基を、Hetは、ハロゲン、アミノ又はアシルアミノ基等で置換されたピリジン基、又はチアゾイル基を表す。]で表されるテトラゾイルオキシム誘導体等を、有効成分として含有するピシウム(Pythium)属等に属する卵菌類の防除剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、テトラゾイルオキシム誘導体を、有効成分として含有する植物病原性卵菌類の防除剤に関する。
特許文献1には、テトラゾイルオキシム誘導体及びこれを有効成分とする農薬が、種々の植物病原菌に対して強力な活性を有し、植物病原菌により引き起こされる植物病害の予防と治療に強い防除効果を発揮することが記載されている。
しかしながら、当該文献のテトラゾイルオキシム誘導体が卵菌類による植物病害の防除に用いられること、及び、卵菌類の例示としてPythium属菌の記載があるものの、当該誘導体がPythium属の卵菌類について効果があることは確認されていない。
WO03/016303
本発明は、植物病原菌の中でも卵菌類に対して有効な防除剤を提供することを課題とする。
本発明は、
(1)式(1)
Figure 2009269913
[式中、Xはハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、メタンスルホニル基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又は(アルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよい)アリール基を示す。nは0〜5のいずれかの整数を示し、nが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
Aは、式(2)
Figure 2009269913
(式中、Yはアルキル基を示す。)で表されるテトラゾイル基又は式(3)
Figure 2009269913
(式中、Yはアルキル基を示す。)で表されるテトラゾイル基を表す。
Hetは、式(4)
Figure 2009269913
{式中、Rはハロゲン原子を示す。mは0〜4のいずれかの整数を表し、mが2以上の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。Zは水素原子、アミノ基、又は式(5)
Q−C(=O)−NH− (5)
(式中、Qは水素原子、C1−8アルキル基、C1−8ハロアルキル基、C3−6シクロアルキル基、C1−8アルコキシ基、C3−6シクロアルキルオキシ基、ベンジルオキシ基、2−フェニルエチルオキシ基、C1−4アルキルチオ基、C1−4アルキルチオC1−4アルキル基、C1−4アルコキシC1−2アルキル基、C1−5アシルアミノC1−6アルキル基、C1−5アシルアミノC1−6アルコキシ基、C1−8アルキルアミノ基、C2−6アルケニル基、アラルキル基又はフェニル基を示す。)で表される基を示す。}で表されるピリジン基又は式(6)
Figure 2009269913
(式中、R’は水素原子又はハロゲン原子を表す。Zは前記式(4)と同様の意味を示す。)で表されるチアゾイル基を示す。]で表されるテトラゾイルオキシム誘導体を、有効成分として含有するピシウム(Pythium)属、アファノマイセス(Aphanomyces)属又は近縁の属に属する卵菌類の防除剤、及び、
(2)式(1)で表されるテトラゾイルオキシム誘導体が、
nが0〜2でXがハロゲン原子であり、Aが式(2)で表されるテトラゾイル基であり、Hetが式(4)で表されるピリジン基{ただし、式中、Zは式(5)で表される基(ただし、式中、QはC1−8アルキル基又はC1−8アルコキシ基を表す)}であることを特徴とする、(1)に記載のピシウム(Pythium)属、アファノマイセス(Aphanomyces)属又は近縁の属に属する卵菌類の防除剤に関する。
本発明によれば、植物病原菌の中でも卵菌類、例えば各種作物の苗立枯病菌(Pythium ultimum)の如きPythium属、アファノマイセス(Aphanomyces)属等の菌に対して有効な防除剤を提供することができる。
(式(1)で表されるテトラゾイルオキシム誘導体)
前記一般式(1)で表わされるテトラゾイルオキシム誘導体において、Xは、その置換位置に特に限定はなく、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、メタンスルホニル基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又は(アルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよい)アリール基を表わす。nは0〜5のいずれかの整数を示し、0〜2であることがさらに好ましい。nが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
Xを表わすハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子が挙げられる。これらの中でも、Xが塩素原子又はフッ素原子である化合物が低薬害性で防除効果に優れるので、特に好ましい。
Xを表わすアルキル基としては、炭素原子数1〜4のアルキル基が好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。これらの中でも、Xがメチル基又はtert−ブチル基である化合物が低薬害性で防除効果に優れるので、特に好ましい。
また、Xを表わすアルコキシ基としては、炭素原子数1〜3のアルコキシ基が好ましく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基が挙げられる。これらの中でも、Xがメトキシ基又はエトキシ基である化合物が低薬害性で防除効果に優れるので、特に好ましい。
また、Xを表わすアルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基としては、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−クロロフェニル基などが挙げられる。これらの中でも、Xがフェニル基である化合物が低薬害性で防除効果に優れるので、特に好ましい。
上記のうち、nが0〜2でXがハロゲン原子であることがさらに好ましい。
前記一般式(2)又は前記一般式(3)で表わされるテトラゾイル基において、Yはアルキル基を表わす。アルキル基の中でも、炭素原子数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。これらの中でも、Yがメチル基又はエチル基である化合物が低薬害性で防除効果に優れるので、特に好ましい。
前記一般式(1)で表わされるテトラゾイルオキシム誘導体におけるHetは、前記一般式(4)で表わされるピリジン基又は前記一般式(6)で表わされるチアゾイル基のいずれかであり、前記一般式(4)におけるZは、水素原子、アミノ基又は一般式(5) Q−C(=O)−NH−で表わされる基を表わす。
前記一般式(4)で表わされるピリジン基におけるRは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子等のハロゲン原子を表わす。mは0〜4のいずれかの整数を表し、mが2以上の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。これらの中でも、mが0の化合物、及びRが塩素原子である化合物が、低薬害性で防除効果に優れるので、特に好ましい。
前記一般式(6)で表されるチアゾイル基におけるR’は、水素原子又はハロゲン原子を表す。ハロゲン原子としては前記Rのハロゲン原子と同じものが挙げられる。
前記一般式(5) Q−C(=O)−NH−で表わされる基におけるQは、水素原子、C1−8アルキル基、C1−8ハロアルキル基、C3−6シクロアルキル基、C1−8アルコキシ基、C3−6シクロアルキルオキシ基、ベンジルオキシ基、2−フェニルエチルオキシ基、C1−4アルキルチオ基、C1−4アルキルチオC1−4アルキル基、C1−4アルコキシC1−2アルキル基、C1−5アシルアミノC1−6アルキル基、C1−5アシルアミノC1−6アルコキシ基、C1−8アルキルアミノ基、C2−6アルケニル基、アラルキル基又はフェニル基を示す。
Qを表わす「C1−8アルキル基」としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソアミル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、n−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
Qを表わす「C1−8ハロアルキル基」は、ハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜8のアルキル基を意味し、具体的には、クロロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ジフルオロクロロメチル基、ペンタフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル基、1−クロロヘキシル基等が挙げられる。
Qを表わす「C3−6シクロアルキル基」は、環状部分を有するC3−6アルキル基を意味し、具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロプロピルメチル基、シクロペンチルメチル基等が挙げられる。
Qを表わす「C1−8アルコキシ基」としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、1,1−ジメチルプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、イソペンチルオキシ基、1−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、ネオペンチルオキシ基、1−エチルプロポキシ基、n−ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基等が挙げられる。
Qを表わす「C3−6シクロアルキルオキシ基」は、環状部分を有するC3−6アルキル基と酸素原子が結合した基を意味し、具体的には、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロプロピルメチルオキシ基等が挙げられる。
Qを表わす「C1−4アルキルチオ基」としては、メチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ基等が挙げられる。
Qを表わす「C1−4アルキルチオC1−4アルキル基」としては、メチルチオメチル基、エチルチオエチル基、ブチルチオメチル基等が挙げられる。
Qを表わす「C1−4アルコキシC1−2アルキル基」としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、ブトキシメチル基が挙げられる。
Qを表わす「C1−5アシルアミノC1−6アルキル基」は、水素原子又はC1−4アルキル基がカルボニル基と結合したC1−5アシル基がアミノC1−6アルキル基と結合した基であり、具体的には、ホルミルアミノメチル基、アセチルアミノメチル基、2−(プロピオニルアミノ)エチル基、3−(アセチルアミノ)プロピル基、3−(プロピオニルアミノ)プロピル基、3−(イソプロピオニルアミノ)プロピル基、3−(ブチロイルアミノ)プロピル基、3−(イソブチロイルアミノ)プロピル基、3−(sec−ブチロイルアミノ)プロピル基、3−(tert−ブチロイルアミノ)プロピル基、4−(アセチルアミノ)ブチル基、5−(アセチルアミノ)ペンチル基および6−(アセチルアミノ)ヘキシル基等が挙げられる。
Qを表わす「C1−5アシルアミノC1−6アルコキシ基」としては、具体的には、ホルミルアミノメトキシ基、アセチルアミノメトキシ基、2−(プロピオニルアミノ)エトキシ基、3−(アセチルアミノ)プロポキシ基、3−(プロピオニルアミノ)プロポキシ基、3−(イソプロピオニルアミノ)プロポキシ基、3−(ブチロイルアミノ)プロポキシ基、3−(イソブチロイルアミノ)プロポキシ基、3−(sec−ブチロイルアミノ)プロポキシ基、3−(tert−ブチロイルアミノ)プロポキシ基、4−(アセチルアミノ)ブトキシ基、5−(アセチルアミノ)ペンチルオキシ基および6−(アセチルアミノ)ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
Qを表わす「C1−8アルキルアミノ基」としては、具体的には、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ネオペンチルアミノ基、1−エチルプロピルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基等が挙げられる。
Qを表わす「C2−6アルケニル基」としては、具体的には、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、5−ヘキセニル基等が挙げられる。
Qを表わす「アラルキル基」は、アリール基、好ましくは、C6−10アリール基と、アルキル基、好ましくは、C1−4アルキル基とが結合した基であり、具体的には、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
Qとしては、これらのうち、C1−8アルキル基又はC1−8アルコキシ基が好ましい。
以下に、本発明に包含される化合物の具体例を表に示す。
Figure 2009269913
Figure 2009269913
Figure 2009269913
Figure 2009269913
Figure 2009269913
Figure 2009269913
Figure 2009269913
Figure 2009269913
前記一般式(1)で表わされる化合物のうち、好ましい化合物としては、
nが0〜2でXがハロゲン原子であり、かつ、
Aが、式(2)で表されるテトラゾイル基であり、かつ、
Hetが、式(4)で表わされるピリジン基であって、そのうち、Zが式Q−C(=O)−NH−(式中、QはC1−8アルキル基又はC1−8アルコキシ基を表わす。)で表わされる基である、テトラゾイルオキシム誘導体が挙げられる。
前記一般式(1)で表わされるテトラゾイルオキシム誘導体で表わされるテトラゾイルヒドロキシイミノ誘導体に存在するオキシム部位には、(E)体と(Z)体の立体構造が存在し、これら2つの立体異性体およびその混合物はいずれも本発明に含まれる。通常、合成物は、(Z)体のみ、もしくは(E)体と(Z)体の混合物として得られる。
(E)体と(Z)体の混合物から分離精製により2つの異性体を単離することができる。
前記一般式(1)のテトラゾイルオキシム誘導体は、(Z)体が(E)体よりも植物病害の防除活性に優れる。しかしながら、(Z)体も自然環境下で、光などの作用により、一部が(E)体に変化し、(E)体と(Z)体の混合物として、ある一定比率で安定化する傾向にあるので、両方の化合物およびそれらの混合物も有用である。なお、(E)体と(Z)体の安定化比率は各々の化合物により異なるため、一概に特定することはできない。
(製造方法)
前記式(1)で表されるテトラゾイルオキシム誘導体は、特許文献1(WO03/016303)記載の方法で製造することができる。しかし、本発明のテトラゾイルオキシム誘導体の製造方法はこの製造方法に限定されるものではない。
(植物病害防除剤)
本発明のテトラゾイルオキシム誘導体は、苗立枯病菌(Pythium ultimum)の如きピシウム(Pythium)属、アファノマイセス(Aphanomyces)属又は近縁の属に属する卵菌類に適用される。
近縁の属とは、卵菌類のうち具体的には例えば、スクレロフトラ(Sclerophthora)属、オルピディウム(Olpidium)属、ポリミキサ(Polymyxa)属、プラズモディオホラ(Plasmodiophora)属、スポンゴスポラ(Spongospora)属が挙げられる。
本発明のテトラゾイルオキシム誘導体を単独で農薬として使用することも可能であるが、通常、テトラゾイルオキシム誘導体を有効成分として、農薬の製剤に用いられる慣用の固体担体、液体担体、分散剤、希釈剤、乳化剤、展着剤および増粘剤などの補助剤と混合して、水和剤、液剤、油剤、粉剤、粒剤またはゾル剤(フロアブル)等の剤型に製剤して使用することができる。
固体担体又は液体担体としては、例えば、タルク、クレー、ベントナイト、カオリン、けいそう土、モンモリロナイト、雲母、バーミキュライト、石膏、炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、木粉、澱粉、アルミナ、珪酸塩、糖重合体、ワックス類、水、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、エチレングリコール、ベンジルアルコール等)、石油溜分(石油エーテル、ケロシン、ソルベントナフサ等)、脂肪族又は指環式炭化水素類(n−ヘキサン、シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、クメン、メチルナフタレン等)、ハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、ジクロロメタン等)、エーテル類(イソプロピルエーテル、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールアセタート、酢酸アミル等)、酸アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアニリド等)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、アルコールエーテル類(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等)、などが挙げられる。
補助剤としては、例えば、非イオン型界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル等)、陰イオン型界面活性剤(アルキルベンゼンスルホナート、アルキルスルホサクシナート、ポリオキシエチレンアルキルスルファート、アリールスルホナート等)、陽イオン型界面活性剤(アルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン類、第四級アンモニウム塩類等)、両性型界面活性剤(アルキルアミノエチルグリシン、アルキルジメチルベタイン等)、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、トラガントガム、キサンタンガム、ポリビニルアセタート、ゼラチン、カゼイン、アルギン酸ソーダ、などが挙げられる。
更に、本発明のテトラゾイルオキシム誘導体は、各種の公知慣用の農園芸用殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤、殺虫剤、殺ダニ剤等の農薬や、肥料等と混合して用いることもできる。本発明のテトラゾイルオキシム誘導体の農薬中の含有量は、製剤形態、施用方法、その他の条件によって種々異なるが、0.5〜95質量%が好ましく、2〜70質量%の範囲が特に好ましい。
本発明の農薬の施用方法としては、植物への施用(茎葉散布)、植物の生長土壌への施用(土壌施用)、田面水への施用(水面施用)、種子への施用(種子処理)等が可能である。
本発明の農薬の施用量に関しては、適用植物、適用病害等によっても異なるが、茎葉散布の場合には有効成分濃度として1〜10000ppmの範囲、好ましくは10〜1000ppmの溶液を10アール当たり50〜300L施用するのが好ましく、土壌施用及び水面施用の場合には、有効成分量で10アール当たり0.1〜1000g、特に好ましくは10〜100g施用するのが好ましい。また、種子処理の場合には、種子1Kgに対して、0.001〜50gの有効成分を施用するのが好ましい。
(実施例)
次に本発明を製剤例及び試験例によって説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例においては、試験化合物として、表1中記載の化合物(1−13)を用いた。
(製剤例1) 粉剤
本発明化合物 0.5部
クレー 99.5部
以上を均一に混合して微細に粉砕して、有効成分0.5%の粉剤を得た。
(製剤例2) フロアブル剤
本発明化合物 10 部
ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテルエーテル 2 部
ジアルキルスルホサクシネートナトリウム塩 0.5部
グリセリン 5 部
キサンタンガム 0.3部
水 82.2部
以上を混合し、粒度が3ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、有効成分10%のフロアブル剤を得た。
次に、本発明が各種植物病害防除剤の有効成分として有用であることを試験例で示す。
(試験例1)粉剤混和によるイネ苗立枯病防除試験
あらかじめ、供試薬剤として所定量の0.5%の粉剤を均一に混和した土壌に、シバ種子培地で25℃、7日間培養したイネ苗立枯病菌(Pythium graminicola)の菌体を均一に接種した。小型育苗箱(15×10×4cm)にこの土壌を供試土壌として浸種および催芽処理によって鳩胸状態としたイネ種子(品種コシヒカリ)を育苗箱あたり乾燥籾として約10g量播種した。30℃、3日間育苗器中で出芽させ、その後3日間、4℃の低温処理を行った。低温処理後、ガラス温室内で育苗管理した。播種18日後に育苗箱中の健全苗数(A)、枯死苗数(B)および生育不良苗数(C)(健全苗の約1/2未満の草丈の苗)を調査し、発病苗率及び防除価を求めた。
発病苗率(%)=(B+C)/A×100
防除価=(1−薬剤処理区の発病苗率/無処理区の発病苗率)×100
その結果、化合物(1−13)は小型育苗箱当り4mgで、99%の防除価を示した。
(試験例2)フロアブル剤土壌潅注によるイネ苗立枯病防除試験
あらかじめ、床土を充填した小型育苗箱(15×10×4cm)に供試薬剤として所定量の10%のフロアブル剤をこの育苗箱あたり約80mL均一に潅注し、供試病原菌としてシバ種子培地で25℃、7日間培養したイネ苗立枯病菌(Pythium graminicola)の菌体を均一に接種した。この育苗箱に浸種および催芽処理によって鳩胸状態としたイネ種子(品種コシヒカリ)を育苗箱あたり乾燥籾として約10g量播種した。30℃、3日間育苗器中で出芽させ、その後3日間、4℃の低温処理を行った。低温処理後、ガラス温室内で育苗管理した。播種18日後に育苗箱中の健全苗数(A)、枯死苗数(B)および生育不良苗数(C)(健全苗の約1/2未満の草丈の苗)を調査し、発病苗率(%)を求めた。
発病苗率(%)=(B+C)/A×100
防除価=(1−薬剤処理区の発病苗率/無処理区の発病苗率)×100
その結果、化合物(1−13)は処理濃度50ppmで、99%の防除価を示した。
(試験例3)ピシウム抗菌試験
所定量の供試薬剤を添加したPDA培地(栄研化学製)にあらかじめ培養したPythium aphanidermatum(Pa)及びPythium graminicola(Pg)の含菌寒天を置床し、25℃で培養した。培養2−5日後に菌叢直径を測定し、菌糸生育阻害率を求めた。
菌糸生育阻害率(%)=(1−薬剤処理区の菌叢直径/無処理区の菌叢直径)×100
その結果を表5に示す。
Figure 2009269913
(試験例4)アファノマイセス抗菌試験
所定量の供試薬剤を添加したCMA培地にあらかじめ培養したAphanomyces sp.の含菌寒天を置床し、20℃で培養した。培養3日後に菌叢直径を測定し、菌糸生育阻害率を求めた。
菌糸生育阻害率(%)=(1−薬剤処理区の菌叢直径/無処理区の菌叢直径)×100
その結果を表6に示す。
Figure 2009269913
(試験例5)ショウガ根茎腐敗病防除試験
5号素焼き鉢でショウガ(品種:金時生姜)を栽培し、生育期に所定濃度に調製した10%フロアブル剤を3L/mに相当するように如雨露で潅注した。処理翌日にショウガ根茎腐敗病菌(Pythium zingiberis)の遊走子懸濁液を潅注接種し、ガラス温室内で静置した。接種1ヵ月後に処理区と無処理区の各茎の発病の有無を調査して発病茎率を求めた。
防除価=(1−薬剤処理区の発病茎率/無処理区の発病茎率)×100
その結果、化合物(1−13)は処理濃度100ppmで100%の防除価を示した。
結果を表7に示す。
Figure 2009269913
(試験例6)芝(ベントグラス)赤焼病防除試験
5号素焼き鉢でクリーピングベントグラス(品種:ペンクロス)を栽培し、生育期に所定濃度に調製した10%フロアブル剤を0.5L/mに相当するように肩掛け式散布器で散布した。散布翌日にV8ジュース寒天培地で培養したシバ赤焼病菌(Pythium aphanidermatum)の菌叢ディスク(直径15mm)をポット中央部に置床して接種した。接種後、湿潤状態の28℃恒温室で2日間保ち、その後ガラス温室内で静置した。接種9日後に処理区と無処理区の発病面積を調査して発病面積率を求めた。
防除価=(1−薬剤処理区の発病面積率/無処理区の発病面積率)×100
その結果、化合物(1−13)は処理濃度100ppmで100%の防除価を示した。
結果を表8に示す。
Figure 2009269913
(試験例7)キュウリ綿腐病防除試験
直径9cmのポリ鉢にキュウリ(品種:相模半白節成)を播種し、土フスマ培地で培養したキュウリ綿腐病菌(Pythium aphanidermatum)の培養物を混和した土壌を覆土として接種した。その後、所定濃度に調製した10%フロアブル剤を3L/mに相当するようにピペットで潅注し、ガラス温室内で静置した。播種2週間後に処理区と無処理区の発病苗数を調査して発病苗率を求めた。
防除価=(1−薬剤処理区の発病面積率/無処理区の発病面積率)×100
その結果、化合物(1−13)は処理濃度100ppmで100%の防除価を示した。
結果を表9に示す。
Figure 2009269913
(試験例8)テンサイ苗立枯病防除試験
口径19mmのペーパーポットでテンサイ(品種:モノホマレ)を栽培し、子葉の展開期に所定濃度に調製した10%フロアブル剤を3L/mに相当するようにピペットで潅注した。薬剤処理2時間後にテンサイ苗立枯病菌(Aphanomyces sp.)の遊走子懸濁液をペーパーポットに潅注接種し、その後、ガラス温室内で静置した。接種9日後に処理区と無処理区の発病苗数を調査して発病苗率を求めた。
防除価=(1−薬剤処理区の発病苗率/無処理区の発病苗率)×100
その結果、化合物(1−13)は処理濃度100ppmで100%の防除価を示した。
結果を表10に示す。
Figure 2009269913

Claims (2)

  1. 式(1)
    Figure 2009269913
    [式中、Xはハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、メタンスルホニル基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又は(アルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよい)アリール基を示す。nは0〜5のいずれかの整数を示し、nが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
    Aは、式(2)
    Figure 2009269913
    (式中、Yはアルキル基を示す。)で表されるテトラゾイル基又は式(3)
    Figure 2009269913
    (式中、Yはアルキル基を示す。)で表されるテトラゾイル基を表す。
    Hetは、式(4)
    Figure 2009269913
    {式中、Rはハロゲン原子を示す。mは0〜4のいずれかの整数を表し、mが2以上の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。Zは水素原子、アミノ基、又は式(5)
    Q−C(=O)−NH− (5)
    (式中、Qは水素原子、C1−8アルキル基、C1−8ハロアルキル基、C3−6シクロアルキル基、C1−8アルコキシ基、C3−6シクロアルキルオキシ基、ベンジルオキシ基、2−フェニルエチルオキシ基、C1−4アルキルチオ基、C1−4アルキルチオC1−4アルキル基、C1−4アルコキシC1−2アルキル基、C1−5アシルアミノC1−6アルキル基、C1−5アシルアミノC1−6アルコキシ基、C1−8アルキルアミノ基、C2−6アルケニル基、アラルキル基又はフェニル基を示す。)で表される基を示す。}で表されるピリジン基又は式(6)
    Figure 2009269913
    (式中、R’は水素原子又はハロゲン原子を表す。Zは前記式(4)と同様の意味を示す。)で表されるチアゾイル基を示す。]で表されるテトラゾイルオキシム誘導体を、有効成分として含有するピシウム(Pythium)属、アファノマイセス(Aphanomyces)属又は近縁の属に属する卵菌類の防除剤。
  2. 式(1)で表されるテトラゾイルオキシム誘導体が、
    nが0〜2でXがハロゲン原子であり、
    Aが式(2)で表されるテトラゾイル基であり、
    Hetが式(4)で表されるピリジン基(ただし、式中、Zは式(5)で表される基(ただし、式中、QはC1−8アルキル基又はC1−8アルコキシ基を表す))であることを特徴とする、請求項1記載のピシウム(Pythium)属、アファノマイセス(Aphanomyces)属又は近縁の属に属する卵菌類の防除剤。
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