JP2009266141A - データ処理装置、及びデータ処理方法 - Google Patents

データ処理装置、及びデータ処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009266141A
JP2009266141A JP2008118009A JP2008118009A JP2009266141A JP 2009266141 A JP2009266141 A JP 2009266141A JP 2008118009 A JP2008118009 A JP 2008118009A JP 2008118009 A JP2008118009 A JP 2008118009A JP 2009266141 A JP2009266141 A JP 2009266141A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat source
efficiency
input
display
property
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008118009A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhisa Suzuki
康央 鈴木
Kenichi Imafuku
賢一 今福
Masayoshi Tanoya
正義 丹生谷
Akira Ono
明 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Azbil Corp filed Critical Azbil Corp
Priority to JP2008118009A priority Critical patent/JP2009266141A/ja
Publication of JP2009266141A publication Critical patent/JP2009266141A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】複数の熱源機器を有する熱源システムにおいて、エネルギー効率を簡便に算出することができるデータ処理装置、及びデータ処理方法を提供する。
【解決手段】本発明にかかるデータ処理装置は、複数の熱源機器2を有する熱源システムにおけるユーティリティーフローを表示するための処理を行うデータ処理装置である。機器オブジェクトを記憶するオブジェクト記憶部22と、入力パラメータと出力パラメータとを含むプロパティを記憶するプロパティ記憶部23と、機器オブジェクトを選択して、表示画面上での機器オブジェクトの表示レイアウトを入力する入力部12とを備えている。入力パラメータ、出力パラメータから熱源機器2の効率を算出する効率演算式が記憶され、入力パラメータ、及び出力パラメータの測定データ取得元が定義されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、データ処理装置、及びデータ処理方法に関し、特に詳しくは、複数の熱源機器を有する熱源システムにおけるユーティリティーフローを表示するための処理を行うデータ処理装置、及びデータ処理方法に関するものである。
近年、ボイラやタービンなどの熱源機器を複数有する熱源システムにおいて、熱源システム全体の動作を管理するため、ユーティリティーフローを表示するデータ処理装置が用いられている。すなわち、ユーティリティーフローを表示画面上に表示することによって、熱源システムの運転状況を監視、把握することができる。
また、プラントモデルを用いてプラントの運転計画を立案する方法が開示されている(特許文献1)。この方法では、グラフィックソフトウェア(Visio)を用いて、機器オブジェクトを入力している(段落0029)。そして、オブジェクトや配管をパレット上に配置している。オブジェクトのパラメータ定義に、汎用表計算ソフトウェアが用いられる。さらに、この方法では、機器間の制約条件を用いて、運転コスト、1次エネルギー、CO排出量などを最小にする最適化条件を求めている。
特開2007−122231号公報
しかしながら、上記の方法は、最適化条件がオブジェクト単位ではなく、統合的なものを意図しているため、最適化計算が冗長になってしまうおそれがある。すなわち、各機器間の制約条件を用いて、プラント全体の運転効率を最適化する最適化演算を行っている。このため、特許文献1の方法では、リアルタイムで測定データを表示するランタイム表示には適していない。すなわち、プラントが大きくなると計算時間が長くなるため、測定データ等を随時更新して表示することも困難である。このように従来技術では、プラント等の熱源システムでの運転状況に応じて変化するエネルギー効率を求めることが困難である。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、複数の熱源機器を有する熱源システムにおいて、エネルギー効率を簡便に算出することができるデータ処理装置、及びデータ処理方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかるデータ処理装置は、複数の熱源機器を有する熱源システムにおけるユーティリティーフローを表示するための処理を行うデータ処理装置であって、前記熱源機器の種類に応じた機器オブジェクトをライブラリとして記憶する機器オブジェクト記憶部と、前記熱源機器に対する入力パラメータと出力パラメータとを含み、前記機器オブジェクトに対応付けられたプロパティを記憶するプロパティ記憶部であって、前記入力パラメータ、及び出力パラメータから前記熱源機器の効率を算出する効率演算式を含むプロパティを記憶するプロパティ記憶部と、前記ライブラリに記憶されている機器オブジェクトを選択して、表示画面上での前記機器オブジェクトの表示レイアウトを入力する入力部と、を備え、前記表示レイアウトにおける前記機器オブジェクトの接続関係に応じて、前記入力パラメータ、及び出力パラメータの測定データ取得元が定義されているものである。このように、各機器オブジェクトのプロパティに熱源機器の効率演算式を含ませることで、簡便に単体機器効率を算出することができる。
本発明の第2の態様にかかるデータ処理装置は、上記のデータ処理装置であって、前記表示レイアウトには、複数の前記機器オブジェクトを含むグループが設定され、前記グループのプロパティに前記グループ全体の効率演算式が設定されているものである。このように、グループを設定して、そのプロパティに効率演算式を含ませることで、簡便に複合機器効率を算出することができる。
本発明の第3態様にかかるデータ処理装置は、上記のデータ処理装置であって、前記入力パラメータ、及び出力パラメータの測定データを取得して、前記表示レイアウト中に前記効率演算式の演算結果を表示する表示部をさらに備え、前記演算結果の表示を更新するものである。簡便に効率を算出することができるため、速やかに演算結果を更新することができる。
本発明の第4態様にかかるデータ処理方法は、複数の熱源機器を有する熱源システムにおけるユーティリティーフローを表示するための処理を行うデータ処理方法であって、
前記熱源機器の種類に応じた機器オブジェクトをライブラリとして記憶するステップと、前記熱源機器に対する入力パラメータと出力パラメータとを含み、前記機器オブジェクトに対応付けられたプロパティを設定するステップであって、前記入力パラメータ、及び出力パラメータから前記熱源機器の効率を算出する効率演算式を含むプロパティを設定するステップと、前記ライブラリに記憶されている機器オブジェクトを選択して、表示画面上での前記機器オブジェクトの表示レイアウトを設定するステップと、前記熱源システムにおける前記熱源機器の配置に応じて、前記機器オブジェクトの入出力間を結ぶステップと、前記選択された機器オブジェクトのプロパティに、前記熱源機器の機器情報を入力するステップと、を有するものである。このように、各機器オブジェクトのプロパティに熱源機器の効率演算式を含ませることで、簡便に単体機器効率を算出することができる。
本発明の第5の態様にかかるデータ処理方法は、上記のデータ処理方法であって、前記複数の熱源機器を含むグループを設定して、前記グループ全体の効率を算出する効率演算式を定義するステップとを有するものである。このように、グループを設定して、そのプロパティに効率演算式を含ませることで、簡便に複合機器効率を算出することができる。
本発明の第6の態様にかかるデータ処理方法は、上記のデータ処理方法であって、前記入力パラメータ、及び出力パラメータの測定データを取得して、前記効率演算式の演算結果を表示レイアウト上に表示させ、前記表示レイアウト上での前記演算結果を更新することを特徴とするものである。簡便に効率を算出することができるため、速やかに演算結果を更新することができる。
本発明によれば、複数の熱源機器を有する熱源システムにおいて、エネルギー効率を簡便に算出することができるデータ処理装置、及びデータ処理方法を提供することができる。
以下に、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、熱源システムの全体構成を模式的に示す図である。
<1>全体構成
熱源システムは、例えば、発電所、プラント、建物、工場などの設備である。熱源システムには、例えば、複数の熱源機器2が設けられている。熱源機器2は、設備内の所定の位置に配置されている。例えば、熱源システムには、ボイラ(B)と、タービン(TG)と、蒸気ヘッダ(HD)、冷凍機(R)などが熱源機器2として設けられている。すなわち、エネルギーの入出力が行なわれる機器が熱源機器2となる。そして、各熱源機器2からのエネルギーの入出力が設定されている。従って、熱源機器2の接続関係によって、ユーティリティーフローが決まる。
例えば、ボイラ(B)は、燃料、及び水が供給される。ボイラが燃料によって水を加熱することで水蒸気が発生する。従って、ボイラ(B)には水と燃料が入力される。ボイラ(B)からは水蒸気が出力される。タービン(TG)には、蒸気が供給される。そして、タービン(TG)に供給された蒸気に応じて回転して、電力を出力する。さらに、タービンからは残った蒸気が出力される。従って、タービン(TG)には、蒸気が入力される。タービン(TG)からは蒸気、及び電力が出力される。
蒸気ヘッダ(HD)は、供給された蒸気を減圧して出力する。例えば、蒸気ヘッダ(HD)は、圧力の異なる蒸気が入力される。そして、蒸気ヘッダ(HD)からは、減圧された蒸気が出力される。冷凍機(R)では、水が循環している。従って、冷凍機(R)には水が供給される。また、冷凍機(R)からは、供給された水が出力される。さらに、冷凍機(R)には、蒸気、又は電力が供給される。冷凍機(R)では、供給された蒸気、又は電力によって、供給された水の温度が上昇する。すなわち、冷凍機(R)からは、温度が上昇した水が出力される。
そして、熱源システムでは、各熱源機器2が接続されている。例えば、ボイラ(B)で生成された蒸気が、タービン(TG)や蒸気ヘッダ(HD)や冷凍機(R)に供給される。タービン(TG)からの蒸気が蒸気ヘッダ(HD)や冷凍機(R)に供給される。またタービン(TG)からの電力が冷凍機(R)に供給される。蒸気ヘッダ(HD)からの蒸気が冷凍機(R)に供給される。このように、各熱源機器2の入出力に対応する接続関係が設定されている。さらに、水温、水の流量、蒸気量、蒸気温度、電力量などを検出するセンサが設けられ、このセンサから、測定データを示すセンサ信号がデータ処理装置1に入力される。もちろん、熱源機器2自体にセンサが設けられていてもよい。
データ処理装置1は、熱源システムにおけるユーティリティーフローを表示するためのデータ処理を行う。例えば、ユーティリティーフローの表示画面では、熱源システムにおける熱源機器の設置状態に応じたレイアウトで表示が行われる。すなわち、熱源システムに応じたモデルを構築する。さらに、この表示画面上に、熱源機器単体のエネルギー効率を表示させるようにする。
次に、データ処理装置1の構成について説明する。データ処理装置1は、例えば、パーソナルコンピュータなどの演算処理装置であって、ユーザが入力した内容に応じてユーティリティーフローを表示するための処理を実行する。具体的には、データ処理装置1は、処理部11、入力部12、表示部13、及び記憶部20を有している。データ処理装置1は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)である。
処理部11は、CPU、MPU等を有しており、様々な演算処理を行う。入力部12は、マウスやキーボードなどの入力手段を有している。そして、ユーザが入力部12を操作することで各種データが入力される。表示部13にはCRTや液晶ディスプレイ等のデータ処理装置を有している。表示部13は、表示画面のウィンドウ上に処理結果等を表示する。また、表示部13は、ユーティリティーフローを表示する。記憶部20は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク等の内部又は外部の記憶手段を備えている。また、ハードディスクには、PCのオペレーティングシステム、情報処理プログラム及び多数のアプリケーションプログラムがインストールされている。また、記憶部20には、後述するようにユーティリティーフロー図中にデータを表示させるためのデータ表示プログラムが格納されている。入力部12によって入力された情報に基づいて、処理部11が処理を行い、その結果を表示部13に表示させる。あるいは、処理結果を記憶部20に記憶させることが可能となる。
次に、ユーティリティーフロー図の作成処理を行うための構成に付いて説明する。記憶部20は、描画ツール記憶部21、オブジェクト記憶部22と、プロパティ記憶部23、表示レイアウト記憶部24と、測定データ記憶部25と、を備えている。なお、記憶部20に含まれる各記憶部は、物理的に1つの記憶装置などから構成されていてもよい。
描画ツール記憶部21には、オブジェクトを作成するための描画ツールが記憶されている。描画ツールは、例えば、マイクロソフトオフィスのVisioなどの描画用アプリケーションプログラムである。もちろん、Visio以外の汎用グラフィックソフトウェアを用いてもよい。このアプリケーションプログラムを起動することで、表示部13上に表示する、熱源機器2に応じた機器オブジェクト、及びその表示レイアウトを設定することができる。表示レイアウトは、熱源システムにおける熱源機器2の配置に基づいて設定される。
例えば、ユーザが入力部12のマウス等を用いて、熱源機器2の種類に応じた機器オブジェクトの形状を入力する。さらに、機器オブジェクトの大きさや色などを設定してもよい。ここで、機器オブジェクトの一例を図2に示す。図2は、ボイラ(B)の機器オブジェクト40と、そのオブジェクトに対応付けられているプロパティ41を示す図である。図2に示すように、ボイラ(B)の機器オブジェクト40を所定の大きさ、色のボックスとする。すなわち、ボイラ(B)の機器オブジェクト40を矩形状する。ここでは、描画用のアプリケーションソフトを用いることで、容易に機器オブジェクトを設定することができる。例えば、ツールバーの矩形、円形、台形などのボタンをクリックすることで、機器オブジェクト40の形状を決定することができる。
機器オブジェクトは、熱源機器2の種類毎に設定される。すなわち、異なる種類の熱源機器2に対しては、異なる形状の機器オブジェクト40が設定される。従って、ボイラ(B)、タービン(TG)、冷凍機(R)、蒸気ヘッダ(HD)のそれぞれに対して機器オブジェクト40を設定する。これにより、ボイラオブジェクト、タービンオブジェクト、冷凍機オブジェクト、蒸気ヘッダオブジェクトなどの単体機器オブジェクトが定義される。もちろん、同じ種類であっても、異なる機器オブジェクト40を設定してもよい。例えば、熱源機器2の型式などが異なる場合は、異なる機器オブジェクト40を設定する。具体的には、高圧ボイラオブジェクト、低圧ボイラオブジェクトなどを定義するようにしてもよい。このように、熱源機器2の種類に応じた数の機器オブジェクトを設定する。そした、複数の機器オブジェクトがライブラリとして、オブジェクト記憶部22に記憶される。
プロパティ記憶部23には、機器オブジェクト40に関するプロパティ41が記憶されている。プロパティ41は熱源機器2の種類毎に設定されている。すなわち、異なる機器オブジェクト40では、プロパティ41に含まれるデータが異なるものとなる。例えば、図2に示すように、機器オブジェクト40のプロパティ41には、機器種別、入力パラメータ、出力パラメータ、及び効率演算式等の項目を含むテーブルが用意されている。従って、プロパティ41には、これらの項目が、タグ定義される。なお、タグとは、プロパティ41に含まれている各項目に入力されるデータを示すものである。もちろん、プロパティ41にはこれら以外のタグが含まれていてもよい。機器種別に応じた種別情報を予めプロパティに入力しておく。さらに、プロパティには、後述する機器ID、機器名称などの機器情報が含まれている。
機器種別は、上記の通り、熱源機器2の種類を示すものである。従って、機器種別として、ボイラ、タービン、蒸気ヘッダ、冷凍機のいずれかを示すデータが入力される。この機器種別を参照することで、熱源機器2の種類が識別される。機器種別として機器種別名称、及び機器種別ID等を入力するようにしてもよい。
入力パラメータは、熱源機器2に入力されるユーティリティー値の属性を示すものである。例えば、ボイラに対応する機器オブジェクト40の場合、入力されるユーティリティーとして、水、及び燃料がある。従って、入力パラメータとしては、ボイラに供給される「水の流量」、「水の温度」、「燃料の供給量」が含まれる。入力される水と燃料に関する情報が入力パラメータとして設定される。具体的には、第1の入力パラメータとして水量、第2の入力パラメータとして水温、第3の入力パラメータとして燃料の供給量が設定される。このように、プロパティ41には、1以上の入力パラメータが含まれている。
出力パラメータは、熱源機器2から出力されるユーティリティー値の属性を示すものである。例えば、ボイラに対応する機器オブジェクト40の場合、出力されるユーティリティーとして、蒸気がある。出力パラメータとしては、ボイラから出力される「蒸気の流量」、「蒸気の温度」が含まれる。すなわち、出力される蒸気に関する情報が出力パラメータとして設定される。具体的には、第1の出力パラメータとして蒸気量、第2の出力パラメータとして蒸気温が設定される。このように、プロパティ41には、1以上の出力パラメータが含まれている。
これらの入力パラメータと出力パラメータとは熱源機器2の種別に応じたものとなる。従って、熱源機器2の種別が同じであれば、同じパラメータ設定でよい。プロパティ41には、それぞれのパラメータ毎にタグ定義されている。入力パラメータ、又は出力パラメータが複数設定される場合、プロパティ41にそれぞれの項目を設ける。
効率演算式は、熱源機器2単体のエネルギー効率を算出する演算式である。入力パラメータと出力パラメータを用いた演算式が設定されている。さらに、効率演算式には、単位換算するための係数が用いられてもよい。例えば、燃料の供給量を熱量に換算する係数が設定されている。この係数は使用される燃料(重油、都市ガス、コークスなど)に応じて異なっている。機器単体の効率を示す効率演算式は以下のようになる。
(機器から出力されたエネルギー)/(機器に入力されたエネルギー)
この効率演算式の具体例については後述する。
このように、プロパティ41には熱源機器2の特性に応じた固有の情報が含まれている。熱源機器2に対して、固有のプロパティ41が対応付けられている。プロパティ41には、機器種別、入力パラメータ、出力パラメータ、効率演算式等が定義されている。なお、これらは、予め設定されたデータベースなどを参照することで、タグ定義されていてもよい。例えば、効率演算式のデータベースが予め格納されている場合、効率演算式のID番号等によってタグ定義してもよい。
上記のような機器オブジェクト40とプロパティ41を対応付ける処理については、描画ツール記憶部21に記憶された描画ツールを利用することができる。例えば、マイクロソフトのVisioでステンシルの内に位置づけられるマスターシェイプを作成して、そのマスターシェイプを機器オブジェクト40とする。さらに、マスターシェイプに対応付けられた、カスタムプロパティをプロパティ41とする。すなわち、機器種別に応じたマスターシェイプを登録する。そして、そのマスターシェイプにカスタムプロパティを登録しておく。このようにすることで、機器オブジェクト40にプロパティ41を対応付けることができる。このようなマスターシェイプを保存して、ステンシルに追加しておく。
表示レイアウト記憶部24は、表示画面上においてユーティリティーフローを示すユーティリティーフロー図の表示レイアウトを記憶する。この表示レイアウトについて図3を用いて説明する。図3は、表示画面上に表示されている表示レイアウトを示す図である。すなわち、図3は、表示部13に表示されたユーティリティーフロー図を示している。
図3では、熱源システムに、4つのボイラ(B1〜B4)と、1つのタービン(TG)と、2つの蒸気ヘッダ(HD1〜HD2)と、5つの冷凍機(R1〜R5)が設置されている例が示されている。従って、これら熱源機器2に対応する機器オブジェクトが表示ウィンドウ50内に表示されている。ここで、4つボイラ(B1〜B4)の機器オブジェクトをボイラ51a〜51dとして示す。同様にタービン(TG)の機器オブジェクトをタービン52、2つの蒸気ヘッダ(HD1〜HD2)のオブジェクトを53a〜53b、5つの冷凍機(R1〜R5)のオブジェクトを冷凍機54a〜54eとして示す。さらに、表示ウィンドウ50上には、電力を供給する受電側のオブジェクトが受電55として示され、電力を蓄電する蓄電器のオブジェクトが蓄電器56として示されている。そして、表示ウィンドウ50中の矢印が、水、燃料、蒸気、電力などのユーティリティーのフローを示している。換言すると、表示ウィンドウ50の矢印が、配管や配線等の接続関係を示す接続オブジェクトとなる。
ボイラ51a〜ボイラ51dには、水と燃料が供給されている。図3では、ボイラ51aに供給される水をFW1として示している。同様に、ボイラ51b〜51dに供給される水を、それぞれFW2〜FW4として示している。また、ボイラ51aに供給される燃料をFL1として示している。ボイラ51b〜dに供給される燃料を、それぞれFL2〜FL4として示している。ボイラ51aで発生した高圧蒸気をHS1として示している。同様に、ボイラ51b、51c、51dで発生した高圧蒸気をそれぞれHS2、US1、LS2として示している。
ボイラ51a、ボイラ51bで発生した蒸気HS1、HS2は、蒸気ヘッダ53aに供給される。そして、蒸気ヘッダ53aからは、蒸気HS3〜HS5が出力される。蒸気HS3は冷凍機54aに供給され、蒸気HS4は冷凍機54bに供給され、蒸気HS5は蒸気ヘッダ53bに供給される。
ボイラ51cで発生した蒸気US1は、タービン52に供給される。タービン52は蒸気US1によって発電を行う。そして発生した電力PW2が蓄電器56に供給される。また、受電55からの電力も蓄電器56に供給される。そして、蓄電器56からの電力が冷凍機54eに供給される。冷凍機54eは、蓄電器56からの電力によって動作する。
タービン52で発電に使用された後の蒸気LS1が蒸気ヘッダ53bに供給される。また、ボイラ51dで発生した蒸気LS2も蒸気ヘッダ53bに供給される。すなわち、蒸気ヘッダ53bには、蒸気HS5と蒸気LS1と蒸気LS2が入力される。そして、蒸気ヘッダ53bは、蒸気LS3を冷凍機54cに供給し、蒸気LS4を冷凍機54dに供給する。
冷凍機54a〜54eでは、水が循環している。冷凍機54aに供給される水をRW1とし、冷凍機54aから出力される水をCW1とする。同様に、冷凍機54b〜54eに供給される水をそれぞれRW2〜RW5とし、冷凍機54b〜54eから出力される水を、それぞれCW2〜CW5とする。
上記のような表示レイアウトにするため、ユーザが機器オブジェクトを配置していく。すなわち、オブジェクト記憶部22に記憶されている機器オブジェクト中から1つの機器オブジェクトを選択する。具体的には、ステンシルの中から所定の機器オブジェクトをクリックする。そして、入力部12のマウスなどを用いて、選択した機器オブジェクトを表示ウィンドウ50に配置する。熱源システムでの熱源機器2の配置に応じて、機器オブジェクトを配置していく。具体的には、選択した機器オブジェクトを表示ウィンドウ中の所定の位置までドラッグしていく。熱源システムに設置されている熱源機器2に応じた数の機器オブジェクトを配置する。このようにして、熱源システムに応じた表示レイアウトを作成する。そして、表示レイアウトをレイアウトファイルとして、表示レイアウト記憶部24に記憶させる。
具体的には、Visioで作成したマスターシェイプを選択して、表示ウィンドウ50上の背景画面上にドラッグする。これにより、表示ウィンドウ50の所定の位置に、ある一つの熱源機器2に対する機器オブジェクトが配置される。これを繰り返して、レイアウトを行う。この時、表示ウィンドウ50中に配置した機器オブジェクトに対応する熱源機器2の機器情報を入力する。すなわち、機器オブジェクトが実際に設置されている複数の同一種別の熱源機器2中で、どの熱源機器2に対応しているかを識別するための情報を入力する。例えば、配置した機器オブジェクトのプロパティに対して、機器名称、機器IDなどのタグを定義する。ボイラの機器オブジェクトを配置した場合、その機器オブジェクトがボイラ51a〜51dのいずれに対応するかを入力する。Visio上で、機器オブジェクトのプロパティに、熱源機器2固有の機器ID番号と機器名称等を追加入力する。
このように、熱源システムに設置されている熱源機器2と機器オブジェクトを1対1に対応付ける。すなわち、各機器オブジェクトに熱源機器2固有の機器情報を定義していく。これにより、各機器オブジェクトの入力パラメータと出力パラメータが熱源システムのどの熱源機器2におけるユーティリティーであるかを判別することができる。すなわち、ボイラ51aの機器オブジェクトにおける入力パラメータ、及び出力パラメータはボイラ(B1)のユーティリティーに関するものであることが分かる。これにより、入力パラメータ、及び出力パラメータの値を特定することができる。例えば、熱源機器2のセンサからは、流量や温度の測定結果がセンサ信号として出力されている。測定データの取得元となる機器IDを入力することで、熱源機器2での測定結果をその熱源機器2の機器オブジェクトに対応付けることができる。なお、必要なタグ定義が行われていない機器オブジェクトが存在する場合、アラームなどを表示させるようにしてもよい。
そして、熱源システムに含まれる熱源機器2の接続関係に応じて機器オブジェクトを結線する。例えば、ユーティリティーの入力側と出力側の機器オブジェクトを矢印で結ぶ。この矢印によって、各機器間のユーティリティーフローが示される。矢印の描画は、Visioなどの描画ツールで行われる。このようにして、機器オブジェクト間の接続情報を入力する。こうすることで、ある機器オブジェクトに対する接続元の機器オブジェクトと接続先の機器オブジェクトを特定することができる。すなわち、接続先と接続元の機器オブジェクトがリンクされる。
このように結線することで、接続先の入力パラメータと接続元の出力パラメータがリンクする。すなわち、接続元の出力パラメータが接続先の入力パラメータとが対応付けられる。例えば、図3の例では、ボイラ51aの蒸気量、蒸気温が出力パラメータとなっており、それらが、蒸気ヘッダ53aの入力パラメータとなる。そして、ユーザが入力パラメータと出力パラメータが対応するように、タグ定義する。
なお、入力パラメータと出力パラメータのタグ定義は、ユーティリティーフローの上流にある機器オブジェクトの出力に定義されているものを、下流にある機器オブジェクトの入力として取得するようにしてもよい。例えば、ユーザが結線した場合に、接続元の機器IDなどを取得して、接続先の機器オブジェクトのプロパティに自動的に入力するようにしてもよい。あるいは、ユーザが接続先の機器オブジェクトの機器IDを接続元の機器オブジェクトにプロパティに入力してもよい。このようにして、表示ウィンドウ50中に配置された機器オブジェクト毎に、入力パラメータ、及び出力パラメータの測定データ取得元をタグ定義する。各機器オブジェクトのプロパティにおいて、測定データの取得元となる機器IDやセンサが特定される。
表示レイアウト記憶部24は、表示ウィンドウ50中での各機器オブジェクトの位置、各機器オブジェクトのプロパティ、及び機器オブジェクト間の接続関係を表示レイアウトとして記憶する。従って、表示レイアウトには、表示ウィンドウ50に表示される機器オブジェクトの機器情報が含まれている。そして、データ表示プログラムにレイアウトファイルを読み込ませることで、図3に示す表示レイアウトを表示部13に表示させることができる。これらのデータが、データベースとして、表示レイアウト記憶部24に記憶されている。
測定データ記憶部25には、熱源機器2やセンサなどからの測定データが記憶される。この測定データに応じて、データ表示プログラムが表示部13にユーティリティーフローをランタイム表示する。すなわち、表示ウィンドウ50中の測定データを更新することで、リアルタイムでの表示が可能となる。ユーティリティーフローを示す矢印の近傍に測定データを表示させる。例えば、図3の蒸気HS3の位置に、HS3の流量、及び温度を表示させる。これにより、現在のユーティリティーフローを即座に把握することができる。測定データ記憶部25に記憶された測定データは、随時更新されていてもよい。
<2>単体機器効率
さらに、表示ウィンドウ50には、各熱源機器2に対するエネルギー効率が表示される。このエネルギー効率は、プロパティに設定されている効率演算式に基づいて算出される。すなわち、入力パラメータ、及び出力パラメータの測定データを、効率演算式に代入することで、単体機器効率を算出することができる。
例えば、ボイラ51aの場合、機器単体効率B1.Effを示す演算式は、以下の式(1)となる。
B1.Eff=(HS1.Flow[t/h]×HS1.H[GJ/t]−FW1.Flow[t/h]×FW1.H[GJ/t])/ (FL1.Flow[KL/h]×FL1.LHV[GJ/KL]) (1)
ここで、Flowが流量を示し、Hがエンタルピーを示し、LHVが低位発熱量を示している。HS1.Flowは出力される蒸気HS1の流量を示し、[t/h]はその単位である。HS1.Hは出力される蒸気HS1のエンタルピーを示し、[GJ/t]はその単位である。FW1.Flowは入力される水FW1の流量を示し、[t/h]はその単位である。FW1.Hは入力される水FW1のエンタルピーを示し、[GJ/t]はその単位である。なお、FW1.FlowをHS1.Flowと等しいとみなして式を簡略化しても良い。エンタルピーは、換算係数を用いて、蒸気温から換算することができる、あるいは定数を設定しておくことでも良い。同様に、FL1.Flowは、供給される燃料FL1の供給量を示し、[KL/h]はその単位である。FL1.LHVは供給される燃料FL1の低位発熱量を示している。なお、ボイラ51b〜51dについても、同様の効率演算式によって、効率を求めることができる。
タービン52の場合、機器単体効率TGEffを示す演算式は、以下の式(2)となる。
TGEff=(LS1.Flow[t/h]×LS1.H[GJ/t]+PW2.PWR[MW]×PW2.H[GJ/MWh])/ (US1.Flow[t/h]×US1.H[GJ/t]) (2)
ここで、Flowが流量を示し、Hがエンタルピーを示し、PWRが発電電力を示している。よって、LS1.Flowは出力される蒸気HS1の流量を示している。LS1.Hは出力される蒸気HS1のエンタルピーを示している。PW2.PWRは出力される電力を示している。同様に、US1.Flowは、供給される蒸気US1の流量を示し、US1.Hは供給される蒸気US1のエンタルピーを示している。なお、[]内はそれぞれ単位を示している。
冷凍機54aの場合、機器単体効率R1.Effを示す演算式は、以下の式(3)となる。
R1.Eff=(RW1.Temp[℃]−CW1.Temp[℃])×CW1.Flow[t/h]×α/ (HS3.Flow[t/h]×HS3.H[GJ/t]) (3)
ここで、Tempが温度を示し、Flowが流量を示し、Hがエンタルピーを示し、αが[Mcal]から[GJ]への換算定数(4.2/1000)を示している。よって、RW1.Tempは出力される水RW1の温度を示している。CW1.Tempは入力される水RW1の温度を示している。HS3.Flowは、入力される蒸気HS3の流量を示している。HS3.Hは、入力される蒸気HS3のエンタルピーを示している。なお、[]内はそれぞれ単位を示している。
もちろん、上記以外の熱源機器についても同様に効率演算式を定義することで、単体機器効率を算出することができる。すなわち、効率演算式において、単位換算して、単位を一致させる。そして、入力の合計と出力の合計に基づいて、単体機器効率を求めることができる。なお、上記の効率演算式は、四則演算のみから構成されていたが、微分積分や、その他非線形関数などを含んでいてもよい。
このように、機器オブジェクト毎に単体機器効率の効率演算式を設定する。そして、この単体機器効率をランタイム表示する。すなわち、表示ウィンドウ中に、各熱源機器2の単体機器効率を表示させる。単体機器効率は、対応する機器オブジェクトの中、又はその周辺に表示する。例えば、図3において、ボイラ51aの単体機器効率B1.EffをB1オブジェクトの中、又はその近傍位置に表示する。これにより、単体機器効率を含むユーティリティーフローを即座に把握することができる。この単体機器効率は、測定データ記憶部25に記憶されてもよい。単体機器効率を算出することで、熱源機器2の性能劣化を把握することができる。
<3>複合機器効率
次に、表示ウィンドウ50中に、複合機器効率を表示させることも可能である。ここで、複合機器効率を表示させるための処理について説明する。なお、複合機器効率とは2以上の熱源機器全体に対する効率である。すなわち、2以上の熱源機器2に対する入力エネルギーと出力エネルギーから複合機器効率を算出することができる。
図4は、複合機器効率を求めるグループが表示ウィンドウ50に示されている例を示す図である。表示ウィンドウ50には、複合機器効率を求めるグループ60が示されている。図4に示すように、点線で囲まれている矩形の領域に含まれる機器オブジェクトがグループ60に含まれる。ここでは、冷凍機54a〜54eが点線で囲まれた領域に含まれている。従って、冷凍機R1〜R5がグループ60に含まれる熱源機器2となる。例えば、入力部12のマウスを用いて、表示ウィンドウ中において領域を指定することで、グループ60に含まれる設備機器2を指定することができる。
グループ60を指定した場合、そのグループ60のプロパティを設定する。すなわち、グループ60に含まれる機器オブジェクトの機器IDなどをプロパティに定義する。また、各機器オブジェクトのプロパティにその機器オブジェクトが属するグループ番号を入力してもよい。さらに、ユーザが、グループ60全体の効率演算式を定義する。この効率演算式によって複合機器効率を算出することができる。すなわち、グループ60に含まれる熱源機器2の入力パラメータと出力パラメータの測定データを、効率演算式に代入することで、複合機器効率が算出される。
複合機器効率は、(各機器から出力されたエネルギーの合計)/(各機器に入力されたエネルギーの合計)で求めることができる。これは、複数の機器を1つの機器とみなしときの機器単体効率に相当する。例えば、図4に示すグループ60の複合機器効率BOX1.Effを示す効率演算式は、以下の式(4)となる。なお、式(4)における各記号については、式(1)〜式(3)の記号と同様であるため説明を省略する。
BOX1.Eff=((RW1.Temp[℃]−CW1.Temp[℃])×CW1.Flow[t/h]×α+(RW2.Temp[℃]−CW2.Temp[℃])×CW2.Flow[t/h]×α+(RW3.Temp[℃]−CW3.Temp[℃])×CW3.Flow[t/h]×α+(RW4.Temp[℃]−CW4.Temp[℃])×CW4.Flow[t/h]×α+(RW5.Temp[℃]−CW5.Temp[℃])×CW5.Flow[t/h]×α)/(HS3.Flow[t/h]×HS3.H[GJ/t]+HS4.Flow[t/h]×HS4.H[GJ/t]+LS3.Flow[t/h]×LS3.H[GJ/t]+LS4.Flow[t/h]×LS4.H[GJ/t]+PW3.PWR[MW]×PW3.H[GJ/MWh]) (4)
また、図5に別のグループ61が設定されている例を示す。図5では、ボイラ51c、ボイラ51d、タービン52、蒸気ヘッダ53b、冷凍機54c、及び冷凍機54dがグループ61に含まれている。このグループ61の複合機器効率BOX2.Effを示す効率演算式は以下の式(5)となる。
BOX2.Eff=((RW3.Temp[℃]−CW3.Temp[℃])×CW3.Flow[t/h]×α+(RW4.Temp[℃]−CW4.Temp[℃])×CW4.Flow[t/h]×α+PW2.PWR×PW2.H)/ (FL3.Flow[KL/h]×FL3.LHV[GJ/KL]+FL4.Flow[KL/h]×FL4.LHV[GJ/KL]+HS5.Flow[t/h]×HS5.H[GJ/t]) (5)
グループ61では、蒸気US1、蒸気LS1、蒸気LS2,蒸気LS3、及び蒸気LS4は、グループ61内で入出力が完結している。すなわち、グループ61に含まれる機器オブジェクトから出力され、グループ61に含まれる機器オブジェクトに入力されている。換言すると、蒸気US1、蒸気LS1、蒸気LS2,蒸気LS3、及び蒸気LS4のフローを示す矢印は、グループ61内の機器オブジェクトを結んでいる。よって、これらを、複合機器効率の効率演算式(5)の分子又は分母に含めてなくてよい。すなわち、グループ61内において接続されている機器オブジェクト間のフローを、効率演算式に考慮しなくてもよい。従って、グループ61を示す点線で囲まれた領域から外れた矢印のフローのみを考慮すればよい。
このようにグループの効率演算式を用いて複合機器効率を算出し、単体機器効率とともに、表示ウィンドウ50に表示させる。もちろん、測定データが更新された場合、複合機器効率、及び単体機器効率を算出して、表示を更新する。このようにすることで、熱源システムにおけるエネルギー効率を容易に確認、把握することができる。複合機器効率、及び単体機器効率は熱源システムをモニタリングするKPI(Key Perfomance Indicator)となる。よって、熱源システムのエネルギー管理指標を算出することができる。複合機器効率をランタイム表示することで、熱源システムを効率よく運転することができる。例えば、ある熱源機器2の単体機器効率が低下した場合、その熱源機器2に対してメンテナンス、交換などを行い、単体機器効率の改善を図る。複合機器効率が低下した場合、エネルギー供給のフローを調整して、複合機器効率の改善を図る。このようにすることで、省エネルギーに資することができる。
(4)処理フロー
次に、複合機器効率を表示する処理について図6を用いて説明する。図6は、複合機器効率を表示する処理を示すフローチャートである。
まず、ユーザがオブジェクトを設定する(ステップS101)。ここでは、上記のように、描画ツールを用いて機器オブジェクトを設定することができる。すなわち、描画用アプリケーションソフトなどを用いて、オブジェクト形状などを入力する。あるいは、予め設定されているファイルなどを読み込むことで、使用する機器オブジェクトを設定してもよい。これにより、熱源システムに設置されている熱源機器2の種別に応じた機器オブジェクトがライブラリとして記憶される。すなわち、ライブラリには、種別に応じて、複数の機器オブジェクトが設定されている。なお、1つの表示レイアウト中に、2以上のグループを設定するようにしてもよい。
次に、機器オブジェクトのプロパティを設定する(ステップS102)。ここでは、上記の描画ツールを用いることで、各機器オブジェクトの種別情報が入力される。もちろん、予め設定されているファイルを読み込みことで、プロパティを設定してもよい。例えば、描画用アプリケーションソフトの設定ファイルを記憶させておき、その設定ファイルを読み込むことで、機器オブジェクトとプロパティの設定を行ってもよい。これにより、機器種別、入力パラメータ、出力パラメータ、及び効率演算式がプロパティに定義される。このように、機器オブジェクトのプロパティに単体機器効率の効率演算式を格納させることで、容易に単体機器効率を算出させることができる。これにより、機器の性能劣化を即座に把握することができるため、省エネルギーに資することができる。
もちろん、ステップS101の機器オブジェクトの設定と、ステップS102のプロパティの設定とを交互に行ってもよい。すなわち、1つの機器オブジェクトに対するプロパティの設定が終了した後に、次の機器オブジェクトの設定を行ってもよい。この場合、ステップS101とステップS102を交互に繰り返し行うことで、機器オブジェクトのライブラリが作成される。
そして、設定した機器オブジェクトを用いて、表示画面上でのレイアウトを行う(ステップS103)。すなわち、機器オブジェクトを表示画面上に配置していく。例えば、描画ツールによって、ツールバーなどに示されている機器オブジェクトを選択する。そして、選択した機器オブジェクトを表示ウィンドウ50の所定の位置にドラッグする。熱源システムでの設備機器2の配置に応じてレイアウトを行う。熱源システムの熱源機器2の数だけ、機器オブジェクトを配置していく。このように、ライブラリに記憶されている機器オブジェクトを選択して、熱源システムの構成に応じた表示画面上での熱源機器2の表示レイアウトを設定する。もちろん、1つの熱源システムを2つ以上の表示レイアウトに分けてもよい。
次に、配置した機器オブジェクトに対して機器情報を入力する(ステップS104)。すなわち、機器オブジェクトに対して、対応する熱源機器2固有の情報が入力される。例えば、描画ツールを用いて機器IDや機器名称が入力される。さらには、このステップで、機器オブジェクトの入力パラメータや出力パラメータの測定データの取得元となるセンサタグを入力してもよい。これにより、各機器における入力パラメータ、及び出力パラメータのデータ取得元が定義される。
そして、ユーザが表示ウィンドウに表示されている機器オブジェクト間を結線する(ステップS105)。すなわち、接続元の機器オブジェクトと接続元の機器オブジェクトとの間を矢印で結ぶ。これにより、上流側の熱源機器2の出力パラメータと下流側の熱源機器の入力パラメータがリンクされる。このように、熱源システムにおける熱源機器2の配置に応じて、機器オブジェクトの入出力間を結ぶ。
また、入力パラメータと出力パラメータとのリンクは、ユーザが手動で行ってもよい。例えば、入力パラメータや出力パラメータの取得元となる機器IDを機器オブジェクトのプロパティに入力する。さらに、プロパティに必要な情報がタグ定義されていない場合、アラームを表示させるようにしてもよい。また、ステップS105において、機器オブジェクトの入力パラメータや出力パラメータのデータ取得元となる機器IDを入力してもよい。すなわち、表示レイアウトにおける機器オブジェクトの接続関係に応じて、入力パラメータ、及び出力パラメータのデータ取得元を定義する。なお、レイアウト、機器情報の入力、結線の処理順は特に限られるものではない。例えば、全ての機器オブジェクトを配置する前に、一部の機器オブジェクトに対して、機器情報の入力と結線を行ってもよい。
さらに、複合機器効率を設定する場合は、ユーザがグループ指定を行う(ステップS106)。すなわち、表示レイアウト中の機器オブジェクトの中から、グループに含まれる複数の機器オブジェクトを選択する。例えば、表示ウィンドウ50中において、領域を指定することで、領域に含まれる機器オブジェクトが同一グループに属することになる。あるいは、表示ウィンドウ50上において、同一グループに属する機器オブジェクトを選択していってもよい。例えば、機器オブジェクトのプロパティに、グループ番号を入力するようにしてもよい。すなわち、プロパティにグループの項目を設けても、そこに機器オブジェクトが属するグループ番号を入力するようにしてもよい。さらには、1つの機器オブジェクトが2以上のグループに含まれていてもよい。
そして、グループの効率演算式を定義する(ステップS107)。すなわち、複合機器効率を算出するための効率演算式を入力する。この効率演算式は、グループのプロパティに格納される。入力パラメータ、出力パラメータを設定し、その入力パラメータと出力パラメータを用いて、効率演算式を定義する。さらに、ここでは、グループに関する情報、例えば、グループ名称、グループ番号などが入力される。このように、グループを複合機器として、そのプロパティに対して、単体機器と同様にタグ定義する。これにより、グループ固有のグループ情報が入力される。もちろん描画ツールのソフトウエアによって、自動的に複合機器効率演算式を求めることが可能である。
このようにして、各種データを入力したら、表示レイアウトのレイアウトファイルを保存する。ここまでの処理は、Visioなどの描画ツールを用いて行うことができる。従って、簡便に表示レイアウトのレイアウトファイルを作成することができる。なお、グループを指定しない場合、ステップS106、及びステップS107の処理を省略することができる。
そして、表示レイアウトに従ってユーティリティーフローをランタイム表示させる(ステップS108)。すなわち、実際の測定データを表示ウィンドウ50中に表示させる。例えば、ネットワークを介して、熱源機器2やセンサが検出した測定データを、データ処理装置1に取り込む。そして、データ処理装置1が取得した測定データを表示する。ここでは、各機器オブジェクトのプロパティにデータ取得元が定義されているため、容易に測定データを表示させることができる。もちろん、表示ウィンドウ50中における測定データの表示場所をユーザが定義してもよい。
さらに、このとき、単体機器効率、複合機器効率を表示する。単体機器効率、複合機器効率は、表示ウィンドウ中の所定の位置にランタイム表示され、随時更新されていく。効率演算式がプロパティに定義されているため、簡便に単体機器効率、及び複合機器効率の演算結果を算出、更新することができる。これにより、現在の熱源システムの状況を即座に表示することができる。よって、ユーザにおける熱源システムの運転管理を効率的に行うことができる。
上記のように、単体機器効率の効率演算式を、各機器オブジェクトのプロパティに設定している。これにより、熱源システムに多数の熱源機器数が含まれる場合でも、単体機器効率を容易に算出することができる。また、グループに含まれる熱源機器2を指定した場合、そのグループ全体にかかるエネルギー効率を複合機器効率として定義する。この複合機器効率をグループのプロパティに設定しておく。これにより、複合機器効率を容易に算出することができる。そして、これらの効率演算式で算出されたエネルギー効率を表示する。これにより、簡便にエネルギー効率をランタイム表示することができる。よって、熱源システム全体の運転状況を即座に、把握することができる。また、複数の熱源機器2を含むグループ全体の効率を複合機器効率として算出することで、KPIの作成を容易に行うことができる。熱源システムでの運転状況に応じて変化するエネルギー効率を容易に算出、及び表示することができる。
もちろん、上記の装置は物理的に1つの装置でなくてもよい。また、表示レイアウトの作成処理と、ランタイム表示処理は異なるコンピュータで行ってもよい。データ処理装置1を構成するためにコンピュータにインストールされた各種のプログラムは記録媒体に格納することも可能であり、また通信媒体を介して伝達されることも可能である。熱源システムのユーティリティーフローの表示が可能となる。よって、熱源システムにおいて適切な制御を行っているかを容易に確認することができる。よって、省エネルギー管理の作業に資することができる。熱源システムの熱源機器2に対して追加、変更などが生じた場合は、表示レイアウトを更新する。尚、上述の実施の形態では、発電所、プラント、建物、工場のユーティリティーフローを表示する例について説明したが、これに限られず様々な建築物、建物設備、商業施設等に利用することが可能である。
熱源システムの構成を模式的に示すブロック図である。 機器オブジェクトとそのプロパティを示す図である。 本実施の形態にかかるデータ処理装置において表示されるユーティリティーフローを示す図である。 本実施の形態にかかるデータ処理装置において表示されるユーティリティーフローの一例を示す図である。 本実施の形態にかかるデータ処理装置において表示されるユーティリティーフロー図を示す図である。 実施の形態にかかるデータ処理方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1 データ処理装置
2 熱源機器
11 処理部
12 入力部
13 表示部
20 記憶部
21 描画ツール記憶部
22 オブジェクト記憶部
23 プロパティ記憶部
24 表示レイアウト記憶部
25 測定データ記憶部
40 機器オブジェクト
41 プロパティ
50 表示ウィンドウ
51a ボイラ
51b ボイラ
51c ボイラ
51d ボイラ
52 タービン
53a 蒸気ヘッダ
53b 蒸気ヘッダ
54a 冷凍機
54b 冷凍機
54c 冷凍機
54d 冷凍機
54e 冷凍機
55 受電
56 蓄電器
60 グループ
61 グループ

Claims (6)

  1. 複数の熱源機器を有する熱源システムにおけるユーティリティーフローを表示するための処理を行うデータ処理装置であって、
    前記熱源機器に応じた機器オブジェクトをライブラリとして記憶する機器オブジェクト記憶部と、
    前記熱源機器に対する入力パラメータと出力パラメータとを含み、前記機器オブジェクトに対応付けられたプロパティを記憶するプロパティ記憶部であって、前記入力パラメータ、及び出力パラメータから前記熱源機器の効率を算出する効率演算式を含むプロパティを記憶するプロパティ記憶部と、
    前記ライブラリに記憶されている機器オブジェクトを選択して、表示画面上での前記機器オブジェクトの表示レイアウトを入力する入力部と、を備え、
    前記表示レイアウトにおける前記機器オブジェクトの接続関係に応じて、前記入力パラメータ、及び出力パラメータの測定データ取得元が定義されているデータ処理装置。
  2. 前記表示レイアウトには、複数の前記機器オブジェクトを含むグループが設定され、
    前記グループのプロパティに前記グループ全体の効率演算式が設定されている請求項1に記載のデータ処理装置。
  3. 前記表示レイアウト中に前記効率演算式の演算結果を表示する表示部をさらに備え、
    前記演算結果の表示を更新する請求項1、又は2に記載のデータ処理方法。
  4. 複数の熱源機器を有する熱源システムにおけるユーティリティーフローを表示するための処理を行うデータ処理方法であって、
    前記熱源機器の種類に応じた機器オブジェクトをライブラリとして記憶するステップと、
    前記熱源機器に対する入力パラメータと出力パラメータとを含み、前記機器オブジェクトに対応付けられたプロパティを設定するステップであって、前記入力パラメータ、及び出力パラメータから前記熱源機器の効率を算出する効率演算式を含むプロパティを設定するステップと、
    前記ライブラリに記憶されている機器オブジェクトを選択して、表示画面上での前記機器オブジェクトの表示レイアウトを設定するステップと、
    前記熱源システムにおける前記熱源機器の配置に応じて、前記機器オブジェクトの入出力間を結ぶステップと、
    前記選択された機器オブジェクトのプロパティに、前記熱源機器の機器情報を入力するステップと、を有するデータ処理方法。
  5. 前記複数の熱源機器を含むグループを設定して、前記グループ全体の効率を算出する効率演算式を定義するステップとを有する請求項4に記載のデータ処理方法。
  6. 前記効率演算式の演算結果を表示レイアウト上に表示させ、
    前記表示レイアウト上での前記演算結果を更新することを特徴とする請求項4、又は5に記載のデータ処理方法。




JP2008118009A 2008-04-30 2008-04-30 データ処理装置、及びデータ処理方法 Pending JP2009266141A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008118009A JP2009266141A (ja) 2008-04-30 2008-04-30 データ処理装置、及びデータ処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008118009A JP2009266141A (ja) 2008-04-30 2008-04-30 データ処理装置、及びデータ処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009266141A true JP2009266141A (ja) 2009-11-12

Family

ID=41391868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008118009A Pending JP2009266141A (ja) 2008-04-30 2008-04-30 データ処理装置、及びデータ処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009266141A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014054163A (ja) * 2012-09-04 2014-03-20 Samsung C&T Corp 産業施設のエネルギーを管理するシステム
JP2016110316A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 富士電機株式会社 省エネ対策事例提供システム、そのプログラム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06314310A (ja) * 1993-04-28 1994-11-08 Toshiba Corp プラント設計支援システム
JPH09138703A (ja) * 1995-11-15 1997-05-27 Yokogawa Electric Corp プラントマクロ監視装置
JP2000330622A (ja) * 1999-05-19 2000-11-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 遠隔操作可能な演算式システム
JP2004302889A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Hitachi Ltd エネルギー監視システム及びエネルギー監視方法
JP2007122231A (ja) * 2005-10-26 2007-05-17 Yokogawa Electric Corp プラントの計画立案システムおよび計画立案方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06314310A (ja) * 1993-04-28 1994-11-08 Toshiba Corp プラント設計支援システム
JPH09138703A (ja) * 1995-11-15 1997-05-27 Yokogawa Electric Corp プラントマクロ監視装置
JP2000330622A (ja) * 1999-05-19 2000-11-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 遠隔操作可能な演算式システム
JP2004302889A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Hitachi Ltd エネルギー監視システム及びエネルギー監視方法
JP2007122231A (ja) * 2005-10-26 2007-05-17 Yokogawa Electric Corp プラントの計画立案システムおよび計画立案方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014054163A (ja) * 2012-09-04 2014-03-20 Samsung C&T Corp 産業施設のエネルギーを管理するシステム
JP2016110316A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 富士電機株式会社 省エネ対策事例提供システム、そのプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2019201086B2 (en) Method and system for condition monitoring of a group of plants
US7515977B2 (en) Integrated configuration system for use in a process plant
JP6682411B2 (ja) プラント状態表示装置、プラント状態表示システム、及びプラント状態表示方法
US20070067142A1 (en) Aggregation of asset use indices within a process plant
US20180218277A1 (en) Systems and methods for reliability monitoring
US9279346B2 (en) Systems, methods, and apparatus for determining online stress and life consumption of a heat recovery steam generator
CN102537929B (zh) 用于评估涉及热回收蒸汽发生器的组成部分的方法和系统
CN106407640A (zh) 数据可靠性分析
JP2018081350A (ja) 運転支援装置及びプログラム
JP6900946B2 (ja) エンジニアリング支援システム及びエンジニアリング支援方法
CN110162743A (zh) 一种基于k邻域非线性状态估计算法的数据治理方法
JP2009266141A (ja) データ処理装置、及びデータ処理方法
JP2020035107A (ja) プラントデータ解析システム
WO2024098668A1 (zh) 基于5g的核电设备异常诊断方法、装置和计算机设备
WO2009055968A1 (en) Smart data access layer for supervisory information system
JP6554162B2 (ja) 発電プラント性能評価方法及び発電プラント性能評価プログラム
JP6612800B2 (ja) 設計支援システムおよび設計支援方法
WO2022130789A1 (ja) 原因推定システムおよび原因推定方法
JP5174525B2 (ja) データ処理装置、及びデータ処理方法
JP5225755B2 (ja) データ処理装置、及びデータ処理方法
JP7476920B2 (ja) 情報処理装置、情報出力方法及び情報出力プログラム
CN112764396B (zh) 一种组态方法和装置
JP6803999B1 (ja) 効率改善提案装置、効率改善提案方法及び効率改善提案プログラム
JP6139389B2 (ja) プラント制御ロジック設計支援システム、プラント制御ロジック設計支援方法、及びプログラム
JP5649004B2 (ja) 設定値管理装置、設定値管理方法及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120727

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121218