JP2009265761A - 多数の書店の在庫を適正化するための情報処理を個別に行なう書店情報集中管理システム - Google Patents

多数の書店の在庫を適正化するための情報処理を個別に行なう書店情報集中管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】広域売れ行き情報と個別書店の事情を考慮して各書店の在庫を適正化する。
【解決手段】書店情報集中管理システムの制御手段は、各書店システムから受信したデータに基づき書店別販売実績データベースと書店別在庫データベースを更新し、書店別販売実績データベースに基づき売れ行き順位表データベースを更新し、書店別在庫データベースから書店IDの銘柄IDの在庫冊数を抽出し、銘柄IDの商品属性IDを抽出し、書店別演算方式設定表データベースの書店IDの演算方式設定表から商品属性IDに該当の売れ行き順位表特定情報、第1/第2基準順位、第1/第2適正在庫冊数を抽出し、在庫冊数が第1適正在庫冊数を下回れば特定された売れ行き順位表の銘柄IDの順位を抽出し、第1基準順位を上回れば第1適正在庫冊数への不足数を、第1基準順位を下回り第2基準順位を上回れば第2適正在庫冊数への不足数を、銘柄IDの推奨発注冊数とし、書店IDの書店システムに銘柄ID別推奨発注冊数を送信する。
【選択図】図2

Description

この発明は、各書店のPOSレジ端末や店舗コンピュータおよび出版・書籍業界のサプライチェーン・マネジメントシステムなどを統合した情報処理システムに関し、とくに、書籍の売れ行きに関する広域の統計情報と個別の書店の事情を考慮して各書店の在庫冊数を適正化するための技術に関する。
出版・書籍業界では、サプライチェーン・マネジメントシステムが採用され、様々な出版社が扱う多様な書籍を、少数の取次店を介して多数の書店間で流通させている。取次店の管理下にある物流センターのホストコンピュータは、各書店のPOSレジ端末からの販売実績情報を収集して分析したり、各書店の店舗コンピュータから注文を受け付けて出版社に取り次いだりする、多様な処理を行っている。
書店が取り扱う書籍は、本質的にその内容は多岐にわたりあらゆるジャンルのものが存在するため、種類は非常に多いが、売り場面積の制約などからそれぞれの在庫数は大半が1冊からせいぜい数冊程度と少数であることに特徴がある。そのため、1冊売れれば在庫が減って売り上げに大きく影響するので、できるだけ早く補充する必要がある。また、各書籍の出版から販売に至るサイクルもさまざまで、雑誌のような短期間での売り切りタイプもあれば、たまにしか売れないが常時取り揃えて揃えておくべき長年にわたるベストセラーもあり、在庫の補充・管理は煩雑を極める。しかも、その品揃えは、単に全国的に売れ行きがよい書籍だけを取り揃えておけばよいのではなく、各店の立地条件や周辺の顧客層によるところが大きい。そのため、周辺の住民や企業の需要に答えるべく特定のジャンルの書籍について品揃えを厚くするなど、各店が独自色を出す工夫をしている場合も多い。
また非常に多種類の書籍を限られた売り場に陳列するため、書店に特有の陳列方法をとっている。よく売れている書籍や売りたい書籍は、お客さまの目につきやすく手に取って見やすいように、書棚の手前や店内の中央などに設置された低めの平台に種類ごとに積み上げて並べられる。いわゆる平台置きとよばれる陳列法で、この場合は各書籍5冊程度を積み上げておく場合が多い。一方、平台置きにできるスペースは限られ、平台置きで取り扱える書籍の種類は少ないため、大半の書籍は書棚に収められて陳列される。いわゆる棚差しと呼ばれる陳列法で、通常は各書籍1冊ずつである。このように、どの書籍を何冊ずつ平台置きにするかについても、売り上げに対する影響が大きく各店の工夫が必要とされるが、各書店の品揃えは、その冊数も含めて、主に店主の経験と勘に基づいて決定されてきた。
そのような実情を考慮して、特開2002−183548号公報には、書店内に構築されたシステムによって、当該書店の売り上げ実績や在庫状況に基づいて各書籍の発注量を算出する技術が開示されている。
特開2002−183548号公報
サプライチェーン・マネジメントシステムに関しては、コンビニエンスストアや外食産業、ガソリンスタンドなど、店舗を全国にチェーン展開している業態で発展している。周知のPOSシステムを導入して広域の販売実績情報を収集・管理しており、在庫管理や発注管理に連動させたりしている。このようなPOSシステムと連動させた発注管理業務に関連して、多数の技術が開示されているが、これらの業態では、物流センターが各チェーン店舗に供給する商品量を管理することを基本としている。
これに対して出版・書籍業界では、上述したように各店の事情が様々に異なり、それが品揃えに与える影響は大きいため、一律に物流センターで供給量を管理するような形態をそのまま適用することはできない。
そこで本出願人は、現存する書籍・出版業界のサプライチェーン・マネジメントシステムで流通している情報を活用して、各書籍の売れ行き状況の他に、各書店の事情を考慮した多角的かつ客観的な観点から、各書店の各書籍に対してきめ細かく適正な在庫数を推奨できれば、書店の在庫管理業務が大幅に合理化され喜ばれるだろうと考え、本発明を創作した。
この発明は、つぎの事項(1)〜(21)により特定される書店情報集中管理システムである。
(1)通信手段と、記憶手段と、制御手段を備えた書店情報集中管理システムであること
(2)通信手段は、各書店に備えられた書店システムとネットワークを介して個別に通信可能とすること
(3)記憶手段は、書店別在庫データベースと、書店別販売実績データベースと、売れ行き順位表データベースと、書店別演算方式設定表データベースを格納すること
(4)書店別在庫データベースは、書店IDと、銘柄IDと、在庫冊数の対応付けを複数集約すること
(5)書店別販売実績データベースは、書店IDと、銘柄IDと、日付と、販売冊数の対応付けを複数集約すること
(6)売れ行き順位表データベースは、書店属性と商品属性とに基づく複数の区分ごとに集計された売れ行き順位表を集約すること
(7)売れ行き順位表は、複数の銘柄IDの順列を記述すること
(8)書店別演算方式設定表データベースは、書店IDと、演算方式設定表の対応付けを複数集約すること
(9)演算方式設定表は、商品属性IDと、売れ行き順位表を特定する情報と、第1基準順位と、第1適正在庫冊数と、第2基準順位と、第2適正在庫冊数の対応付けを複数集約すること
(10)商品属性IDは、銘柄IDに含まれること
(11)制御手段は、書店情報収集処理と、売れ行き順位表更新処理と、書店別適正在庫演算処理と、推奨報告処理を可能とすること
(12)書店情報収集処理は、各書店システムから受信したデータに基づいて書店別販売実績データベースおよび書店別在庫データベースを更新すること
(13)売れ行き順位表更新処理は、書店別販売実績データベースに基づいて売れ行き順位表データベースを更新すること
(14)書店別適正在庫演算処理は、第1〜第6処理を行なうこと
(15)第1処理は、書店別在庫データベースにおける書店ID(ア)の在庫データの中から銘柄ID(イ)の在庫冊数(ウ)を抽出するとともに、銘柄ID(イ)の商品属性ID(エ)を抽出すること
(16)第2処理は、書店別演算方式設定表データベースにおける書店ID(ア)の演算方式設定表の中から商品属性ID(エ)に該当する、売れ行き順位表を特定する情報(オ)と、第1基準順位(カ)と、第1適正在庫冊数(キ)と、第2基準順位(ク)と、第2適正在庫冊数(ケ)を抽出すること
(17)第3処理は、在庫冊数(ウ)が第1適正在庫冊数(キ)を下回る場合、情報(オ)によって特定される売れ行き順位表における銘柄ID(イ)の順位(コ)を抽出すること
(18)第4処理は、順位(コ)を第1基準順位(カ)および第2基準順位(ク)と比較し、順位(コ)が第1基準順位(カ)を上回る場合には第5処理を行ない、順位(コ)が第1基準順位(カ)を下回り第2基準順位(ク)を上回る場合には第6処理を行なうこと
(19)第5処理は、第1適正在庫冊数(キ)に対する在庫冊数(ウ)の不足冊数を計算して銘柄ID(イ)の推奨発注冊数として記録すること
(20)第6処理は、第2適正在庫冊数(ケ)に対する在庫冊数(ウ)の不足冊数を計算して銘柄ID(イ)の推奨発注冊数として記録すること
(21)推奨報告処理は、書店ID(ア)の書店に備えられた書店システムと通信し、書店別在庫データベース中の当該書店ID(ア)の在庫データに基づいて書店別適正在庫演算処理により記録した銘柄ID別の推奨発注冊数を送信すること
この発明において、次の特定事項(31)〜(39)を含むことが望ましい。
(31)記憶手段は、推薦書籍ランク表を含むこと
(32)推薦書籍ランク表は、銘柄IDと、推薦ランクの対応づけを複数記述すること
(33)演算方式設定表は、商品属性IDに対応付けした基準推薦ランクと推薦書籍適正在庫冊数の記述を含むこと
(34)書店別適正在庫演算処理は、第11〜第15処理を可能とすること
(35)第11処理は、書店別在庫データベースにおける書店ID(ア)の在庫データの中から銘柄ID(イ)の在庫冊数(ウ)を抽出するとともに、銘柄ID(イ)の商品属性ID(エ)を抽出すること
(36)第12処理は、書店別演算方式設定表データベースにおける書店ID(ア)の演算方式設定表の中から商品属性ID(エ)に該当する基準推薦ランク(a)と推薦書籍適正在庫冊数(b)を抽出すること
(37)第13処理は、推薦書籍ランク表から銘柄ID(イ)の推薦ランク(c)を抽出すること
(38)第14処理は、推薦ランク(c)と基準推薦ランク(a)とを比較し、推薦ランク(c)が基準推薦ランク(a)を上回る場合、第15処理を行うこと
(39)第15処理は、推薦書籍在庫冊数(b)に対する在庫冊数(ウ)の不足冊数を計算して銘柄ID(イ)の推奨発注冊数として記録すること
また、次の特定事項(41)〜(47)を含むことが望ましい。
(41)書店別在庫データベースは、書店IDと銘柄IDに対応づけした非稼働日数と稼動書籍適正在庫冊数の記述を含むこと
(42)演算方式設定表は、商品属性IDに対応づけした基準非稼働日数の記述を含むこと
(43)書店別適正在庫演算処理は、第21〜第24処理を可能とすること
(44)第21処理は、書店別在庫データベースにおける書店ID(ア)の在庫データの中から銘柄ID(イ)の在庫冊数(ウ)と非稼動日数(あ)を抽出するとともに、銘柄ID(イ)の商品属性ID(エ)を抽出すること
(45)第22処理は、書店別演算方式設定表データベースにおける書店ID(ア)の演算方式設定表の中から商品属性ID(エ)に該当する基準非稼動日数(い)と稼動書籍適正在庫冊数(う)を抽出すること
(46)第23処理は、非稼動日数(あ)と基準非稼動日数(い)とを比較し、非稼動日数(あ)が基準非稼動日数(い)を下回る場合、第24処理を行うこと
(47)第24処理は、稼動書籍適正在庫冊数(う)に対する当該銘柄IDの在庫冊数(ウ)の不足冊数を推奨発注冊数として記録すること
また、次の特定事項(51)〜(57)を含むことが望ましい。
(51)書店別在庫データベースは、書店IDと銘柄IDに対応づけした直近販売冊数の記述を含むこと
(52)演算方式設定表は、商品属性IDに対応づけした基準直近販売冊数と好調書籍適正在庫冊数の記述を含むこと
(53)書店別適正在庫演算処理は、第31〜第34処理を可能とすること
(54)第31処理は、書店別在庫データベースにおける書店ID(ア)の在庫データの中から銘柄ID(イ)の在庫冊数(ウ)と直近販売冊数(か)を抽出するとともに、銘柄ID(イ)の商品属性ID(エ)を抽出すること
(55)第32処理は、書店別演算方式設定表データベースにおける書店ID(ア)の演算方式設定表の中から商品属性ID(エ)に該当する基準直近販売冊数(き)好調書籍適正在庫冊数(く)を抽出すること
(56)第33処理は、直近販売冊数(か)と基準販売冊数(き)とを比較し、直近販売冊数(か)が基準直近販売冊数(き)を上回る場合、第34処理を行なうこと
(57)第34処理は、好調書籍適正在庫冊数(く)に対する当該銘柄IDの在庫冊数(ウ)の不足冊数を推奨発注冊数として記録すること
また、通信手段は、操作入力手段と所定の認証手段とを備えた係員コンピュータと、ネットワークを介して通信可能とし、演算方式設定表は、係員コンピュータを介して所定の認証手段により認証された操作入力により設定可能とすることが望ましい。
さらにまた、書店別演算方式設定表データベースは、書店に関する所定の条件ごとの標準設定パターンを複数組記憶し、条件が選択されると該当する標準設定パターンが抽出され、当該標準設定パターンに従って演算方式設定表が設定可能であることが望ましい。
本発明によれば、各書店の地域や立地といった属性および各書籍のジャンルに基づいて設定された適正な在庫モデルに基づいて、多種類にわたる書籍の品揃えを適正に保持する提案を書店ごとにできる。しかも、多数冊を目立つように平台置きにするのがよいか、数冊を棚に差しておくだけで足りるかまで含めて、きめ細かい提案をすることができる。したがって、従来は書店主の経験や勘に頼っていた在庫管理業務を、客観的かつ合理的に遂行させることができる。
===実施の概要===
本実施例に係る書店情報集中管理システム(以下、適在適書システムとする)は、周知のPOSシステムにより収集・蓄積される全国各地の書店における販売実績データに基づいて、書籍のジャンルや書店の所在地域や立地条件などを組み合わせた多角的な条件を設定し、それぞれの条件下での販売実績の統計データをとり日々更新している。そして、各書店ではそれぞれの事情に応じてどの条件を適用するかをあらかじめ選択しておき、選択した条件下の統計データ(売れ行き状況)に基づいて、その書店の各書籍について適正な在庫数を通知し提案するものである。つまり本システムにより、各書店の事情に合った売れ行き状況をモデルケースとして参照し、販売されたりして在庫が不足している書籍について、どの程度を補充すべきかを書店に知らせることができる。
===ネットワーク構成===
図1は、本実施例に係る適在適書システムを含むネットワーク構成例を示している。各書店には、店舗コンピュータ1と、周知のPOSシステムを構成するPOSレジ端末2とを含む書店システム10が設置されている。
各書店のPOSレジ端末2は、全国に1ヶ所ある物流センターに設置された物流基地コンピュータ3(ホストコンピュータ)に、専用線4を介して接続されている。また、店舗コンピュータ1は、インターネット4に接続され、インターネット4を介して物流基地コンピュータ3とデータ通信可能である。
物流基地コンピュータ3は、周知のPOSシステムのホストコンピュータとして機能しており、POSレジ端末2からの販売実績データを集約したり、店舗コンピュータ1からの発注電文を受け付けて出版社に取り次いだりして、サプライチェーン・マネジメントに関わる様々な処理を実行している。
物流基地コンピュータ3が設置されている物流センターには、推奨情報処理コンピュータ6が設置され、物流基地コンピュータ3とは専用線7で接続されている。推奨情報処理コンピュータ6もまた、インターネット5に接続され、インターネット5を介して各書店の店舗コンピュータ1とデータ通信可能である。そして、本実施例の適在適書システム20は、物流基地コンピュータ3と推奨情報処理コンピュータ6により構成されている。この推奨情報処理コンピュータ6が、後述するように、本発明に特徴的な処理を実行するものである。
またインターネット5には係員コンピュータ8が接続され、インターネット5を介して推奨情報処理コンピュータ6と通信可能である。係員コンピュータ8は各書店内に設置されてもよい。
以上の各コンピュータは、いずれも汎用コンピュータと同様の構成であり、CPU・RAM・ROMを含む中央制御部(制御手段)がハードディスク装置(記憶手段)や通信制御部(通信手段)などの周辺構成部を統括している。
===書店の店舗属性===
図2は、以下に説明する適在適書システム20における情報処理の概要と、各種データベースの関連を例示したものである。
適在適書システム20における情報処理において、各書店の情報には、書店IDが付与され識別されている。また各書店の店舗属性として、北海道、東北、関東、東京といった地域や、ショッピングセンター型、駅ビル型、駅前型といった立地により複数種類のカテゴリが設定されている。本実施例では22種類あるそれぞれの属性には、店舗属性IDが付与されて識別されている。
これらの店舗属性は1書店につき該当する複数種類の属性が対応付けされている。たとえば東京郊外のショッピングセンター内にある書店については、東京、関東、全国、郊外型、ショッピングセンター型というように5種類の属性が対応づけられる。これらの店舗属性やその他の書店情報(書店名、店主名、所在地など)は、書店IDをキー情報にして適在適書システム20内の適宜な記憶部に格納され管理されている(店舗情報テーブル61とよぶことにする)。この店舗情報テーブル61を参照することにより、書店IDが特定されると、それに対応付けされた書店名や所在地や、複数の店舗属性IDなどの書店情報を抽出できるように構成されている。
===書籍の商品属性===
上記書店の識別と同様に、適在適書システム20で取り扱う書籍の情報には、書籍を識別するため銘柄IDが付与されている。そして、銘柄IDをキー情報として、書籍のタイトル、著作者、出版社、価格などの情報が対応づけされて、適在適書システム20の適宜な記憶部に記憶され管理されている(書籍情報テーブル62とよぶ)。したがって銘柄IDが特定されると、その書籍のタイトル、著作者、出版社などの情報を抽出できるように構成されている。この対応づけはPOSシステムの情報を取り寄せて流用することも可能である。
各書籍はその内容(ジャンル)によって、300余りのカテゴリにきめ細かく分類されている。たとえば雑誌、文庫、ハウジング、ペット、ダイエット、料理といった具合に分類されている。これらのカテゴリは商品属性IDにより識別されている。
本実施例においては、商品属性IDは銘柄IDの一部に含まれて構成されている(たとえば銘柄IDの上位桁から6桁を商品属性IDとする)。すなわち、銘柄IDを特定すれば、商品属性IDも特定できる構成になっている。
===各種データベースの概要===
適在適書システム20は、推奨情報処理コンピュータ6に各種データベースを付帯させ管理している。
書店別販売実績データベース63は、書店ID、銘柄ID、日付、処理内容、冊数などからなるレコードを集約したものである。処理内容には、発注、出荷、返品、販売などに対応する情報が記述されている。
書店別在庫データベース64は、書店ごとの各書籍の在庫状況を管理するもので、書店ID、銘柄ID、冊数のほか、在庫開始日、最新販売日、前回販売日などの項目を対応付けして管理している。
売れ行き順位表データベース65は、書店別販売実績データベースの販売レコードに基づいて、各書籍の売れ行き順位を集計したものであり、店舗属性IDごと、商品属性IDごとに、販売冊数の多い順に、その順位、販売冊数、銘柄IDなどが対応付けされて集約されている。
書店別演算方式設定表データベース66は、各書店別に、適在適書システムの情報処理に際して適用する演算方式を指定するものであり、書店IDごとに、商品属性ID別に、照合する売れ行き順位表を特定する情報、平台置きにする基準順位(第1基準順位)、平台置きにする適正在庫冊数(第1適性在庫冊数)、棚差しにする基準順位(第2基準順位)、棚差しにする適正在庫冊数(第2適性在庫冊数)、基準非稼動日数、14日間販売実績基準冊数、推薦ランク表の基準ランクなどの多数の項目を対応付けしたものの集合である。
以上のデータベースの作成・更新方法との各データ項目の詳細については、以下に説明する。
===書店情報収集処理===
上述したように、物流基地コンピュータ3は周知のPOSシステムのホストコンピュータとして機能しており、POSレジ端末2からの販売実績データを集約している。販売実績データの各レコードは、書店を識別するための書店IDと、書籍を識別する銘柄IDと、日付と、販売冊数とを含んで構成されている。
推奨情報処理コンピュータ6は、1日に少なくとも1回、物流基地コンピュータ3と通信して、集約された前日1日分の販売実績データを受け取っている。そして、ハードディスク装置など適宜な記憶部に蓄積し、書店別販売実績データベース63として管理している。すなわち、書店別販売実績データベース63の各レコードは、書店ID、銘柄ID、日付、販売冊数を含み、特定の書店IDについて、処理内容が「販売」であるデータを抽出することにより、書店ごとの販売実績データを抽出することが可能である。さらに銘柄IDを特定することにより、当該書店の特定の書籍についての販売実績データも抽出できる。また、日付の範囲を特定することにより、所定期間の販売実績データを抽出することもできる。
また、各書店の店舗コンピュータ1は、適宜な記憶部に在庫データベースを構築して、当該店舗内の書籍在庫を管理している。この在庫データベースの各レコードは、書店ID(固定)のほか、銘柄IDと冊数を含んでいる。店舗コンピュータ1は適宜にホストコンピュータと通信して、前日までの販売実績データを反映させて、在庫データベースを更新し管理している(なお、在庫データベースの更新管理については、もちろん、店舗コンピュータ1とPOSレジ端末2とを接続して、POSレジ端末2の販売実績データを直接反映させるように構成してもよい。)。
そして、推奨情報処理コンピュータ6は、1日に少なくとも1回、各書店の店舗コンピュータ1と通信して、書店ごとの在庫データを受け取っている。そして、ハードディスク装置など適宜な記憶部に蓄積し、書店別在庫データベース64を構築して管理している。すなわち、書店別在庫データベースの各レコードは、書店ID、銘柄ID、在庫冊数を含み、特定の書店IDについてのデータを抽出して、書店ごとの在庫データを抽出できるようになっている。
===売れ行き順位表更新処理===
推奨情報処理コンピュータ6は、前日分の販売実績データに基づいて、1日に少なくとも1回定期的に、広域での書籍の売れ行き状況についての統計データを作成している。この統計データは、書籍のジャンルや書店の所在地域や立地条件などを組み合わせた多角的な条件を設定し、各条件下での売れ行き状況を示すものとして作成されている。つまり、各販売実績データの書店IDに基づいて店舗情報テーブル61を参照して、当該販売実績データについての店舗属性IDを取り出す。また、各販売実績データの銘柄IDに基づいて商品属性IDを取り出す。そして、商品属性IDごとに、かつ店舗属性IDごとに、銘柄IDとその販売冊数とを集計し、販売冊数の多い順に、その順位と銘柄IDとを対応付けして集約し、統計データ(売れ行き順位表)としている。
図3に売れ行き順位表の作成イメージを例示している。本実施例では、商品属性IDごとに、店舗属性の異なる22種類(図3の横軸方向(1)〜(22))の売れ行き順位表を作成している。これを300余りある商品属性ID(図3の縦軸方向(A)〜(Z)・・・)ごとに繰り返すことにより、商品属性IDと店舗属性IDとの組み合わせのそれぞれに対応する6000種類程度の売れ行き順位表を作成している。これらの売れ行き順位表は、商品属性IDおよび店舗属性IDと対応づけして記憶部に記憶され、売れ行き順位表データベース65として管理されている。したがって、商品属性IDおよび店舗属性IDを特定することにより、売れ行き順位表を特定できる。図2には商品属性IDがC(家庭医学・健康)、店舗属性IDが14(ショッピングセンター型)に該当する売れ行き順位表を例示している。
なお、集計の際には、販売冊数について、当該書籍の販売開始からの経過日数などの条件を考慮した適宜な重み付けをして統計データを作成している。発売開始直後の書籍の販売冊数は他の本と比較して特異な売れ行き状況を示す傾向があることなどを考慮したものである。また集計期間についても適宜に商品属性を考慮して、商品属性IDごとに異なる集計期間を適用している。
===演算方式設定表===
推奨情報処理コンピュータ6は、深夜時間帯などに1日1回程度の適宜な機会に所定の間隔で、各書店の在庫と当該書店の条件に応じた売れ行き順位表を参照しつつ、各店の各書籍に対する適正な在庫数を算出する処理(書店別適正在庫演算処理、詳細は後述する。)を行っている。
各書店の条件は、演算方式設定表に記録されている。各書店用の演算方式設定表は、書店IDと対応づけして推奨情報処理コンピュータ6の記憶部に記憶され、書店IDをキー情報とした書店別演算方式設定表データベース66として管理されている。
なお、この演算方式設定表は、取次店の店員や本システムの保守要員や書店の店主など、所定の権限を持つ者のみが、所定の認証手段を備えた係員コンピュータ8を用いて推奨情報処理コンピュータ6にアクセスして、あらかじめ設定したり変更したりできるように構成されている。たとえば、推奨情報処理コンピュータ6は、書店IDと、該当書店の情報に対する権限者にわりあてられた係員IDとの対応付けを、係員管理表として管理しておく。そして係員コンピュータ8から転送される情報には、操作する係員の係員IDと対象書店の書店IDが付帯するように構成する。推奨情報コンピュータ6は、通知された係員IDと書店IDに基づいて係員管理表を参照し、権限者からのアクセスであることを認証する。
または、設定した演算方式設定表に係員IDを含めておき、同一の係員IDを伴う操作信号によってのみ変更を受け付けるようにしてもよい。
各書店用の演算方式設定表は、商品属性IDごとに、売れ行き順位表を特定する情報(つまり、商品属性IDと対応させる店舗属性ID)と、平台置きにする基準順位(第1基準順位)と、平台置きにする適正在庫冊数(第1適性在庫冊数)と、棚差しにする基準順位(第2基準順位)と、棚差しにする適正在庫冊数(第2適性在庫冊数)と含んで構成されたものの集合である。
たとえば、書店が東京都心の古い住宅街に存在する小規模な店舗である場合を一例にあげて設定表の設定方法を例示する。商品属性が「ハウジング」である書籍については、この書店の周辺住宅が古いことから、リフォームや住宅建替えなどの個人の需要が多く「ハウジング」カテゴリの書籍は豊富に用意しておきたいとする。まず「ハウジング」なる商品属性IDに対応する店舗属性として、「住宅街型」を設定する。そして「ハウジング」カテゴリの中でも全般によく売れている書籍を、客の目に着きやすいよう平台置きにするわけだが、その適正な在庫冊数は店の規模のわりには多めに「10冊」とし、平台置きの基準とする売れ行き順位は、書籍の種類を多くするよう「15位」以内と設定する。「ハウジング」カテゴリの中ではとくに売れ行きが良いわけではないが、取り揃えておくべき書籍は棚に差して陳列するわけが、その棚差しの適正在庫冊数は、「ハウジング」関連の書籍の需要の多さを見込んで「2冊」と、店の規模のわりには多めに、その基準とする売れ行き順位は、書籍種類を多くするよう「100位」以内と、これも店の規模のわりには多めに設定する。たとえばこのように演算方式設定表に設定することにより、この書店では「ハウジング」カテゴリの書籍について、店の規模のわりには豊富に取り扱うように設定できる。
あるいはまた、同一の書店でも、商品属性が「ペット」の書籍については、散歩の制約があるなど都心の事情を反映してペットが少ないため需要は少ない場合に、たとえば、店舗属性としては上記例とは異なる「東京」を選択して設定する。そして「ペット」カテゴリの書籍の需要は少ないため、平台置きの適正在庫冊数は少なめに「3冊」、その基準とする売れ行き順位も種類を少なくするよう「3位」に、棚差しの適正在庫冊数は「1冊」、その基準順位は「10位」と設定するなど、品揃えをやや浅くするように設定することができる。
上記は演算方式設定表の設定方法のほんの一例であるが、このように各書店用の演算方式設定表により、各書店専用に、書籍の商品属性IDごとに品揃えについての条件をきめ細かく設定しておくことが可能である。
なお、以上の説明からわかるように、演算方式設定表の設定方法について、入力が必要な項目が多くその内容も多様であるため、操作者が簡単に設定できるよう、店の規模や品揃えに対する希望などの条件ごとに標準となる設定パターンが用意されている。演算方式設定表を設定する操作者が、商品属性IDごとに店舗の規模や品揃えに対する希望条件などを選択する操作入力を行うことにより、用意されている複数の設定パターンの中から選択され、自動的に各項目が入力されるようしている。つまり、係員コンピュータ8の操作画面にて書店IDを指定入力すると、商品属性IDを選択入力できるように構成されており、選択された商品属性IDについて、店舗の規模、品揃えを厚くしたいか薄めにするかなどの条件を選択指定入力できるように構成されている。そして、選択された条件に対応する標準設定パターンが記憶部から取り出され、その標準設定内容が画面に表示される。表示されている設定内容は適宜に変更する操作入力も可能であり、確定入力することにより演算設定表が設定されるように構成される。
===書店別適正在庫演算処理===
推奨情報処理コンピュータ6は、上記のようにあらかじめ設定しておいた演算方式設定表に基づいて、各書店の書籍の適正な在庫数を算出する、書店別適正在庫演算処理を行っている。
図4に書店別適正在庫演算処理のフロー図を示している。この図に示しているように、書店別適正在庫演算処理は、ある書店の在庫について、書籍の銘柄IDごとに適正在庫冊数についての判断を行ない、不足していれば推奨発注冊数を算出するものである。したがってまず、書店IDと銘柄IDとを特定し(図4のs41)、特定した書籍について書店別在庫データベース64を参照し、対応付けされている在庫冊数と商品属性IDとを抽出する(s42)。(ただし本実施例において、商品属性IDについては銘柄IDの一部となっているため、必ずしも書店別在庫データベース64から抽出しなくても特定可能である。)
次に、書店別演算方式設定表データベース66にアクセスして当該書店IDに対応する演算方式設定表を抽出するとともに、先にs32で抽出した在庫冊数とその商品属性IDに基づいて、演算方式設定表から当該商品属性IDに対応付けされている情報を抽出する(s43)。すなわち、商品属性IDに対応づけされた売れ行き順位表の特定情報(つまり商品属性IDと対応づけされた店舗属性IDとの組み合わせ)と、平台置きの基準順位(第1基準順位)と、平台置きの適正在庫冊数(第1適正在庫冊数)と、棚差しの基準順位(第2基準順位)と、棚差しの適正在庫冊数(第2適正在庫冊数)の各設定値を抽出する。
そして在庫冊数とこれらの設定値とを対比させる(s44)。在庫冊数が平台置き適正在庫冊数より多ければ、在庫の補充は必要なしとして、この銘柄IDに対する処理は終了させる。
一方、在庫冊数が平台置き適正在庫冊数を下回る場合には、売れ行き順位表データベース65にアクセスして、この書籍の商品属性IDについて(商品属性IDおよび店舗属性IDの組み合わせにより)特定されている売れ行き順位表を参照して当該銘柄IDの順位を抽出する(s45)。この順位を平台置きの基準順位と対比させ(s46)、基準順位以内であれば、平台置きにすべき書籍であって適正な在庫冊数より不足しているものとして、その推奨発注冊数を算出して記録する(s47)。すなわち、平台置きの適正在庫冊数と在庫冊数との差分を推奨発注冊数として算出し、算出した冊数を銘柄IDと対応づけして記憶させ、この銘柄IDについての処理を終了させる。
上記s46にて当該銘柄IDの順位が平台置きの基準順位を下回っている場合には、棚差しの基準順位と対比させ(s48)、基準順位以内であれば、棚差しにすべき書籍であって適正な在庫冊数より不足しているものとして、その推奨発注冊数を算出して記録する(s49)。すなわち、棚差しの適正在庫冊数と在庫冊数との差分を推奨発注冊数として算出し、算出した冊数を銘柄IDと対応づけして記憶させ、この銘柄IDについての処理を終了させる。
一方、上記s48にて当該銘柄IDの順位が棚差しの基準順位も下回っている場合には、在庫冊数が適正在庫冊数に足りているものとして、この銘柄IDについての処理を終了させる。
以上のようにして特定の銘柄IDについての処理が終了すると、同一書店IDの別の銘柄IDについて、同様の処理(s41〜s49)を行って、補充が必要ならば推奨発注冊数を算出して銘柄IDと対応づけして記憶させる。このようにして、書店別在庫データベース64に含まれる当該書店IDと対応づけされている全銘柄IDについて同様の処理を実行し、当該書店の在庫に対する適正在庫演算処理を完了させる。この適正在庫演算処理の結果、推奨情報処理コンピュータ6の記憶部には、当該書店IDについて、在庫冊数が適正在庫冊数より不足している書籍について、銘柄IDと推奨発注冊数との対応づけが複数、記憶される。
さらにこの特定の書店IDに対する適正在庫演算処理を、全ての書店IDについて実行し、書店別適正在庫演算処理を終了させる。したがって、書店別適正在庫演算処理を全て実行した結果、推奨情報処理コンピュータ6の記憶部には、書店IDごとに、補充が必要な書籍の銘柄IDとその推奨発注冊数との複数の組み合わせが記憶されることになる。(以下、この書店IDに対する銘柄ID別推奨発注冊数の集合を、書店IDに対応する報告ファイル67とよぶ。)
なお、書店別在庫データベース64には、出版されている全ての書籍についての銘柄IDが含まれているものとする。各書店で取り扱いのない書籍の銘柄IDも含まれ、その銘柄IDに対応する在庫冊数は0に設定される。そうすれば、まだ取り扱っていない書籍についても例外なく、書店別適正在庫演算処理により当該書籍の商品属性IDにより当該書店における適正在庫が1以上と判定された場合には、推奨発注冊数が算出されることになる。
===推奨情報報告処理===
推奨情報宝報告処理は、上記の書店別適正在庫演算処理にて記録された推奨発注冊数を、各書店の店舗コンピュータ1に提示する処理である。店舗コンピュータ1は、店主の所定の操作により、インターネット5を介して推奨情報処理コンピュータ6にアクセスし、当該書店IDに対応する報告ファイル(銘柄ID別の推奨発注冊数の集合)67を取り寄せることが可能である。
なお、この書店ID別の報告ファイルは、推奨情報処理コンピュータ6が適宜な機会に書店IDに該当する書店の店舗コンピュータ1に配信する方式をとってもよい。
店舗コンピュータ1は、報告ファイル67に含まれる各銘柄IDを書籍情報テーブル62に基づいて展開し、該当する書籍名、著作者名、出版社、価格などとともに、推奨発注冊数をディスプレイに表示させるなどして提示することができる。そして、提示されている情報に基づいてPOSシステムの適宜な装置に対する発注電文を生成可能に構成することにより、店主は提示されている情報に基づいて、所定の操作により、とくに発注冊数の数値を入力し直す必要もなく簡単に、推奨された冊数の発注業務を遂行できる。
===その他の実施形態===
本実施例における書店情報集中管理システム(適在適書システム)20を構成する物流基地コンピュータ3と推奨情報処理コンピュータ6とは、一体のハードウェアとすることも可能である。あるいは、3台以上のコンピュータに分散処理をさせるように構成することも可能である。本発明の書店情報集中管理システム20の構成は、上記実施例の形態に限定されるものではない。
同様に、各書店内に構築される書店システム10の構成も上記実施例の形態に限定されるものではない。つまり、書店システム10を構成する店舗コンピュータ1とPOSレジ端末2とを、一体のハードウェアにすることも可能である。また、係員コンピュータ8を書店システム10に含めて構成してもよい。
また、上記実施例で推奨情報処理コンピュータ6に付帯する書店別在庫データベース、書店別販売実績データベース、売れ行き順位表データベース、書店別演算方式設定表データベースの各データベースは適宜に、物流基地コンピュータ3に付帯させて推奨情報処理コンピュータ6がアクセス可能な構成にすることも可能である。あるいは、書店情報集中管理システム20を構成する他のコンピュータに付帯させて、推奨情報処理コンピュータ6アクセスする構成もとれる。
書店別の演算方式設定表については、上述した項目のほかにもさまざまな情報項目を追加して、上記実施例の書店別適正在庫演算処理に、他の適正在庫演算方式を追加することが可能である。
たとえば、書店情報集中管理システム20内の適宜な記憶部に、出版社や報道メディアの広告・紹介情報などに基づいて、推薦書籍とその推薦度合いに応じた適宜な推薦ランク(たとえば推薦度合いの大きい順にA〜Zの26ランクのいずれか)とを対応づけした推薦書籍ランク表を参照可能に記憶させておく。そして、適正在庫演算処理に際し、売れ行き順位表を参照する処理のほかに、推薦書籍ランク表でのランク付けを参照して適正在庫冊数を判定する処理を追加するように構成する。その場合、演算方式設定表には、平台置き/棚差しにする推薦書籍ランク表の基準ランク、平台置き/棚差しにする推薦書籍ランク表の適正在庫冊数、などの項目を追加して、推薦ランクが平台/棚差し基準ランクを上回れば、在庫冊数が平台/棚差し適正在庫冊数を充足するよう、推奨発注在庫冊数を算出する。新刊本やメディアに取り上げられた書籍などはその需要が急激に増加する状況に対応しやすくなる。
あるいは、各書籍について前回販売された日から直近に販売された日までの非稼動日数を参照可能に構成し、売れ行き順位表の順位にかかわらず非稼動日数が基準より少なければ、所定の適正在庫冊数を充足するように推奨発注冊数を算出する。その場合、演算方式設定表には、所定の適正在庫冊数を充足させる基準とする非稼動日数の項目を追加する。広域の売れ行き状況では上位に入らない書籍でもその書店ではよく売れていると判断できる場合など、書店特有の売れ行き状況に対応しやすくなる。
非稼動日数の他に、直近の14日間程度の短期間での販売冊数を参照して、売れ行き順位表の順位にかかわらず直近の販売冊数が基準より多ければ、所定の適正在庫冊数を充足させるよう推奨する構成にもできる。その場合には、演算方式設定表には、所定の適正在庫冊数を充足させる基準とする直近販売冊数の項目を追加する。新刊本の需要が激増している場合などに対応しやすくなる。
逆に、非稼働日数が長く売れ行き状況が基準以下の書籍について、在庫不要として抜き取りを推奨する処理を追加することもできる。この場合、演算方式設定表に、抜き取りの基準とする非稼働日数の項目や抜き取りの基準順位の項目を追加する。
以上のような演算方式設定表の設定例の他にも、演算方式設定表の項目を追加することにより多様な適正在庫冊数の演算処理を追加することができる。いずれにしても、書店情報集中管理システム20は、広域での売れ行き状況の統計データを多角的な条件の下で作成し、各書店に対してはそれぞれの事情に合わせてどの条件を適用するかをきめ細かく設定しておくことができ、各書店についてそれぞれの条件下の統計データを参照して各書店の各書籍の適正在庫冊数を判断することを基本とする。
本実施例に係る書店情報集中管理システムを含むネットワーク構成を例示している。 本実施例に係る書店情報集中管理システムにおける処理の概要とデータベースの論理構成を例示している。 本実施例における売れ行き順位表データベースの論理構成を例示している。 本実施例の書店別適正在庫演算処理の処理フロー図である。
符号の説明
10 書店システム
20 書店情報集中管理システム

Claims (6)

  1. 通信手段と、記憶手段と、制御手段を備えた書店情報集中管理システムであって、
    通信手段は、各書店に備えられた書店システムとネットワークを介して個別に通信可能とし、
    記憶手段は、書店別在庫データベースと、書店別販売実績データベースと、売れ行き順位表データベースと、書店別演算方式設定表データベースを格納し、
    書店別在庫データベースは、書店IDと、銘柄IDと、在庫冊数の対応付けを複数集約し、
    書店別販売実績データベースは、書店IDと、銘柄IDと、日付と、販売冊数の対応付けを複数集約し、
    売れ行き順位表データベースは、書店属性と商品属性とに基づく複数の区分ごとに集計された売れ行き順位表を集約し、
    売れ行き順位表は、複数の銘柄IDの順列を記述し、
    書店別演算方式設定表データベースは、書店IDと、演算方式設定表の対応付けを複数集約し、
    演算方式設定表は、商品属性IDと、売れ行き順位表を特定する情報と、第1基準順位と、第1適正在庫冊数と、第2基準順位と、第2適正在庫冊数の対応付けを複数集約し、
    商品属性IDは、銘柄IDに含まれ、
    制御手段は、書店情報収集処理と、売れ行き順位表更新処理と、書店別適正在庫演算処理と、推奨報告処理を可能とし、
    書店情報収集処理は、各書店システムから受信したデータに基づいて書店別販売実績データベースおよび書店別在庫データベースを更新し、
    売れ行き順位表更新処理は、書店別販売実績データベースに基づいて売れ行き順位表データベースを更新し、
    書店別適正在庫演算処理は、第1〜第6処理を行ない、
    第1処理は、書店別在庫データベースにおける書店ID(ア)の在庫データの中から銘柄ID(イ)の在庫冊数(ウ)を抽出するとともに、銘柄ID(イ)の商品属性ID(エ)を抽出し、
    第2処理は、書店別演算方式設定表データベースにおける書店ID(ア)の演算方式設定表の中から商品属性ID(エ)に該当する、売れ行き順位表を特定する情報(オ)と、第1基準順位(カ)と、第1適正在庫冊数(キ)と、第2基準順位(ク)と、第2適正在庫冊数(ケ)を抽出し、
    第3処理は、在庫冊数(ウ)が第1適正在庫冊数(キ)を下回る場合、情報(オ)によって特定される売れ行き順位表における銘柄ID(イ)の順位(コ)を抽出し、
    第4処理は、順位(コ)を第1基準順位(カ)および第2基準順位(ク)と比較し、順位(コ)が第1基準順位(カ)を上回る場合には第5処理を行ない、順位(コ)が第1基準順位(カ)を下回り第2基準順位(ク)を上回る場合には第6処理を行ない、
    第5処理は、第1適正在庫冊数(キ)に対する在庫冊数(ウ)の不足冊数を計算して銘柄ID(イ)の推奨発注冊数として記録し、
    第6処理は、第2適正在庫冊数(ケ)に対する在庫冊数(ウ)の不足冊数を計算して銘柄ID(イ)の推奨発注冊数として記録し、
    推奨報告処理は、書店ID(ア)の書店に備えられた書店システムと通信し、書店別在庫データベース中の当該書店ID(ア)の在庫データに基づいて書店別適正在庫演算処理により記録した銘柄ID別の推奨発注冊数を送信する
    書店情報集中管理システム
  2. 記憶手段は、推薦書籍ランク表を含み、
    推薦書籍ランク表は、銘柄IDと、推薦ランクの対応づけを複数記述し、
    演算方式設定表は、商品属性IDに対応付けした基準推薦ランクと推薦書籍適正在庫冊数の記述を含み、
    書店別適正在庫演算処理は、第11〜第15処理を可能とし、
    第11処理は、書店別在庫データベースにおける書店ID(ア)の在庫データの中から銘柄ID(イ)の在庫冊数(ウ)を抽出するとともに、銘柄ID(イ)の商品属性ID(エ)を抽出し、
    第12処理は、書店別演算方式設定表データベースにおける書店ID(ア)の演算方式設定表の中から商品属性ID(エ)に該当する基準推薦ランク(a)と推薦書籍適正在庫冊数(b)を抽出し、
    第13処理は、推薦書籍ランク表から銘柄ID(イ)の推薦ランク(c)を抽出し、
    第14処理は、推薦ランク(c)と基準推薦ランク(a)とを比較し、推薦ランク(c)が基準推薦ランク(a)を上回る場合、第15処理を行い、
    第15処理は、推薦書籍在庫冊数(b)に対する在庫冊数(ウ)の不足冊数を計算して銘柄ID(イ)の推奨発注冊数として記録する
    請求項1に記載の書店情報集中管理システム。
  3. 書店別在庫データベースは、書店IDと銘柄IDに対応づけした非稼働日数の記述を含み、
    演算方式設定表は、商品属性IDに対応づけした基準非稼働日数と稼動書籍適正在庫冊数の記述を含み、
    書店別適正在庫演算処理は、第21〜第24処理を可能とし、
    第21処理は、書店別在庫データベースにおける書店ID(ア)の在庫データの中から銘柄ID(イ)の在庫冊数(ウ)と非稼動日数(あ)を抽出するとともに、銘柄ID(イ)の商品属性ID(エ)を抽出し、
    第22処理は、書店別演算方式設定表データベースにおける書店ID(ア)の演算方式設定表の中から商品属性ID(エ)に該当する基準非稼動日数(い)と稼動書籍適正在庫冊数(う)を抽出し、
    第23処理は、非稼動日数(あ)と基準非稼動日数(い)とを比較し、非稼動日数(あ)が基準非稼動日数(い)を下回る場合、第24処理を行い、
    第24処理は、稼動書籍適正在庫冊数(う)に対する当該銘柄IDの在庫冊数(ウ)の不足冊数を推奨発注冊数として記録する
    請求項1または2に記載の書店情報集中管理システム。
  4. 書店別在庫データベースは、書店IDと銘柄IDに対応づけした直近販売冊数との記述を含み、
    演算方式設定表は、商品属性IDに対応づけした基準直近販売冊数と好調書籍適正在庫冊数の記述を含み、
    書店別適正在庫演算処理は、第31〜第34処理を可能とし、
    第31処理は、書店別在庫データベースにおける書店ID(ア)の在庫データの中から銘柄ID(イ)の在庫冊数(ウ)と直近販売冊数(か)を抽出するとともに、銘柄ID(イ)の商品属性ID(エ)を抽出し、
    第32処理は、書店別演算方式設定表データベースにおける書店ID(ア)の演算方式設定表の中から商品属性ID(エ)に該当する基準直近販売冊数(き)と好調書籍適正在庫冊数(く)を抽出し、
    第33処理は、直近販売冊数(か)と基準販売冊数(き)とを比較し、直近販売冊数(か)が基準直近販売冊数(き)を上回る場合、第34処理を行い、
    第34処理は、好調書籍適正在庫冊数(く)に対する当該銘柄IDの在庫冊数(ウ)の不足冊数を推奨発注冊数として記録する
    請求項1〜3のいずれかに記載の書店情報集中管理システム。
  5. 通信手段は、操作入力手段と所定の認証手段とを備えた係員コンピュータと、ネットワークを介して通信可能とし、
    演算方式設定表は、係員コンピュータを介して所定の認証手段により認証された操作入力により設定可能とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の書店情報集中管理システム。
  6. 書店別演算方式設定表データベースは、書店に関する所定の条件ごとの標準設定パターンを複数組記憶し、条件が選択されると該当する標準設定パターンが抽出され、当該標準設定パターンに従って演算方式設定表が設定可能である
    請求項1〜5のいずれかに記載の書店情報集中管理システム。
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