JP2009260816A - 振幅制御回路、ポーラ変調送信回路、及び、ポーラ変調方法 - Google Patents

振幅制御回路、ポーラ変調送信回路、及び、ポーラ変調方法 Download PDF

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Abstract

【課題】出力ノイズを低減し、受信感度の低下を抑圧すること。
【解決手段】振幅制御部120は、振幅データを差動振幅信号に変換して出力するDAコンバータ121と、送信電力情報Pに応じて、差動振幅信号のレベルを制御するレベル制御部122と、レベル制御部122によってレベル制御された差動振幅信号に、送信電力情報Pに応じたDC電圧を付与するオフセット演算部123と、を備えるようにしたので、差動振幅信号に変換せずD/A変換のみを行う同じビット数のDAコンバータを用いる場合に比べ、DAコンバータ121のダイナミックレンジを2倍にすることができ、DAコンバータ121の後段の差動シングル変換部124のゲインをその分小さくすることができるので、ノイズが差動シングル変換部124によって増幅されるのを回避し、振幅制御部120の出力ノイズを低減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯電話や無線LAN等の通信機器に用いられる振幅制御回路、ポーラ変調送信回路、及び、ポーラ変調方法に関し、より特定的には、高効率かつ低歪みで動作する振幅制御回路、ポーラ変調送信回路、及び、ポーラ変調方法に関する。
携帯電話や無線LAN等の通信機器は、広い出力レベルの範囲に渡って送信信号の線形性を確保しつつ、かつ低消費電力で動作することが求められている。そして、このような通信機器には、高効率かつ低歪みで動作する送信回路が用いられる。以下に、従来の送信回路について説明する。
従来の送信回路としては、例えば、直交変調等の変調方式を利用して、送信信号を生成する送信回路(以下、直交変調回路と記す)があった。なお、直交変調回路については、広く知られているため説明を省略する。また、直交変調回路よりも高効率に線形性の高い送信信号を出力する従来の送信回路としては、例えば、特許文献1に開示されている送信回路があった。図13は、特許文献1に開示されている従来の送信回路10の構成の一例を示すブロック図である。図13において、従来の送信回路10は、振幅位相抽出部11、振幅制御部12、位相変調部13、増幅部14、及び、出力端子15を備える。
振幅位相抽出部11は、入力データから振幅データ及び位相データを抽出する。振幅データは、振幅制御部12に入力される。振幅制御部12は、振幅データに応じた電圧を増幅部14に供給する。また、位相データは、位相変調部13に入力される。位相変調部13は、入力された位相データを位相変調して位相変調信号として出力する。位相変調信号は、増幅部14に入力される。増幅部14は、位相変調信号を振幅制御部12から供給された電圧に応じて増幅する。増幅部14で増幅された信号は、出力端子15から送信信号として出力される。送信信号の出力レベルは、振幅制御部12の出力電圧を変化させ、増幅部14に供給することで制御することができる。このように、入力データから振幅データと位相データとを分離し、これらを用いて変調をかける方式をポーラ変調方式(Polar Modulation)あるいは極座標変調方式という。そして、この方式を実施する送信回路10をポーラ変調回路(極座標変調回路ともいう)という。
特開2004−266351号公報(図9)
しかしながら、従来の送信回路10は、振幅制御部12の出力ノイズを抑えることが困難であるという課題があった。以下、その理由を説明する。図14に、振幅制御部12の具体的構成を示す。図14において、DAコンバータ12−1は、デジタル信号である振幅データをアナログ信号へ変換する。レベル制御部12−2は、送信回路10の平均出力電力の大きさを示す送信電力情報P(デジタル信号で表現されることが多い)に応じて、DAコンバータ12−1の出力レベルを変化させる。バッファ12−3は、レベル制御部12−2の出力を増幅して増幅部14に出力する。このように構成することで、送信回路10は、振幅制御部12の出力電圧を変化させ、増幅部14から出力される送信信号の出力レベルを制御することを可能とする。
ここで、増幅部14は、一般的にパワーアンプといわれる高出力増幅器を用いるため、増幅部14を駆動する振幅制御部12のバッファ12−3は、大電流を供給できる必要がある。また、振幅制御部のDAコンバータ12−1は、直交変調などで使用されるIQデータよりもはるかに帯域が広い振幅データをDA変換するため、高速のクロックを必要とする。
そのため、振幅制御部12をICチップ化する場合、DAコンバータ12−1と、デジタル信号で制御されるレベル制御部12−2には、高速動作が可能な低耐圧プロセスを用い、バッファ12−3には大電流を扱える高耐圧プロセスを用いることが多い。
ところが、一般的に、高速動作が可能なプロセスは大電流を扱えるプロセスとは異なり、耐圧が低下する傾向にあるため、出力振幅を大きくする、つまり、ダイナミックレンジを大きくとることが困難となる。そのため、バッファ12−3においてゲインを大きくする必要が生じ、レベル制御部12−2から出力されるノイズがバッファ12−3によって増幅されて、振幅制御部12の出力ノイズが増加してしまうという問題があった。振幅制御部12の出力ノイズは、増幅部14に出力されるため、特に受信帯域にノイズが出力されると、受信感度の低下につながり深刻な問題となる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、出力ノイズを低減し、受信感度の低下を抑圧することができる振幅制御回路、ポーラ変調送信回路、及び、ポーラ変調方法を提供することを目的とする。
本発明の振幅制御回路は、ポーラ変調送信回路に用いられる振幅制御回路であって、振幅データを差動振幅信号に変換して出力するDAコンバータと、送信電力情報に応じて、前記差動振幅信号のレベルを制御するレベル制御部と、前記レベル制御部によってレベル制御された前記差動振幅信号に、前記送信電力情報に応じたDCオフセットを付与するオフセット演算部と、を具備する構成を採る。
本発明のポーラ変調送信回路は、入力データから振幅データ及び位相データを抽出する振幅位相抽出部と、前記位相データを位相変調して位相変調信号として出力する位相変調部と、制御電圧に基づいて前記位相変調信号を増幅して、前記送信信号として出力する増幅部と、前記振幅データに応じて制御された電圧を前記制御電圧として前記増幅部に供給する振幅制御部と、を具備するポーラ変調送信回路であって、前記振幅制御部は、前記振幅データを差動振幅信号に変換して出力するDAコンバータと、前記送信信号の出力電力を示す送信電力情報に応じて、前記差動振幅信号のレベルを制御するレベル制御部と、前記レベル制御部によってレベル制御された前記差動振幅信号に、前記送信電力情報に応じたDCオフセットを付与するオフセット演算部と、前記オフセット演算部によってDCオフセットが付与された前記差動振幅信号を差動シングル変換し、シングルエンド信号を取得する差動シングル変換部と、を備え、前記増幅部は、前記シングルエンド信号を前記制御電圧とする構成を採る。
本発明のポーラ変調方法は、入力データから振幅データ及び位相データを抽出する振幅位相抽出ステップと、前記位相データを位相変調して位相変調信号として出力する位相変調ステップと、制御電圧に基づいて前記位相変調信号を増幅して、送信信号として出力する増幅ステップと、前記振幅データに応じて制御された電圧を前記制御電圧として供給する振幅制御ステップと、を有するポーラ変調方法であって、前記振幅制御ステップは、前記振幅データを差動振幅信号に変換する変換ステップと、前記送信信号の出力電力を示す送信電力情報に応じて、前記差動振幅信号のレベルを制御するレベル制御ステップと、レベル制御された前記差動振幅信号に、前記送信電力情報に応じたDCオフセットを付与するオフセット演算ステップと、DCオフセットが付与された前記差動振幅信号を差動シングル変換し、シングルエンド信号を取得する差動シングル変換ステップと、を含み、前記増幅ステップは、前記シングルエンド信号を前記制御電圧とするようにした。
本発明の振幅制御回路、ポーラ変調送信回路、ポーラ変調方法によれば、出力ノイズを低減し、受信感度の低下を抑圧することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るポーラ変調送信回路の構成の一例を示すブロック図である。図1において、ポーラ変調送信回路100は、振幅位相抽出部110、振幅制御部120、位相変調部130、増幅部140、及び、出力端子150を備える。
振幅位相抽出部110には、送信すべきデータとして変調データ(以下、入力データと記す)が入力される。振幅位相抽出部110は、入力データからデジタルデータである振幅成分及び位相成分を抽出し、振幅データ及び位相データとして出力する。
振幅データは、振幅制御部120に入力される。振幅制御部120は、振幅データに応じて制御された電圧を増幅部140に供給する。振幅制御部120の詳細については後述する。
位相データは、位相変調部130に入力される。位相変調部130は、入力された位相データを位相変調して位相変調信号として出力する。位相変調信号は、増幅部140に入力される。増幅部140は、振幅制御部120から供給された電圧に応じて、位相変調信号を増幅する。増幅部140によって増幅された信号は、出力端子150から送信信号として出力される。
次いで、振幅制御部120の詳細について説明する。振幅制御部120は、DAコンバータ121、レベル制御部122、オフセット演算部123、及び、差動シングル変換部124を有する。振幅制御部120において、振幅データは、DAコンバータ121に入力される。
DAコンバータ121は、入力された振幅データをアナログの差動信号に変換し、差動振幅信号として出力する。
DAコンバータ121から出力される差動振幅信号は、レベル制御部122に入力される。また、レベル制御部122には、ポーラ変調送信回路100の送信信号の平均出力電力の大きさを示す送信電力情報P(デジタル信号で表現されることが多い)が入力される。レベル制御部122は、送信電力情報Pが示すポーラ変調送信回路100の平均出力電力の大きさに応じた利得を用いて、入力された差動振幅信号を増幅又は減衰させる。レベル制御部122は、増幅又は減衰後の差動振幅信号をオフセット演算部123に出力する。
オフセット演算部123は、レベル制御部122のゲインが最大の場合にレベル制御部122から出力される振幅と、前記送信電力情報に応じてレベル制御されたレベル制御部122の出力振幅との差に相当するDC電圧(式(1))を算出する。
Vmax―V ・・・(1)
ここで、Vmaxは、レベル制御部122のゲインを最大にしたときにレベル制御部122から出力される差動振幅信号の片側振幅(ピークtoピークの値)を示す。又、Vは、前記送信電力情報に応じてレベル制御された、実際にレベル制御部122から出力される差動振幅信号の片側振幅(ピークtoピークの値)を示す。なお、Vは、送信電力情報Pに基づいて変動する。
なお、レベル制御部122の最大ゲインをGmax、レベル制御部122の実際のゲインをGとすると、(Vmax―V)は、式(2)のように表される。
Vmax―V=(1−G/Gmax)・Vmax ・・・(2)
つまり、オフセット演算部123が、予めレベル制御部122の最大ゲインGmaxと、最大ゲインGmaxにおける出力振幅Vmaxを予め取得しておくことにより、送信電力情報Pに応じて設定されるレベル制御部122のゲインGが分かれば、レベル制御部122から実際に出力される振幅Vが分かるので、レベル制御部122の出力をモニターすること無く、差動振幅信号に付与すべきDC電圧を算出することができる。なお、レベル制御部122の実際のGは、送信電力情報Pに応じて変動する。そこで、例えば、オフセット演算部123は、送信電力情報PとゲインGとの対応付けを保持し、送信電力情報Pに応じてゲインGを選択し、選択したゲインGを式(2)に代入して、DC電圧を算出する。
このように、オフセット演算部123は、レベル制御部122のゲインが最大の場合のレベル制御部122の出力振幅と、送信電力情報Pに応じてレベル制御されたレベル制御部122の出力振幅との差に相当するDC電圧(Vmax−V)を算出する。
オフセット演算部123は、算出したDC電圧(Vmax−V)を、レベル制御部122から出力される差動振幅信号に付与する。
図2及び図3を用いて、オフセット演算部123において付与されるDC電圧について説明する。なお、図2及び図3は、例示であり、各数値は一例にすぎない。また、以下では、レベル制御部122のゲインが最大ゲインGmaxの場合に、差動振幅信号として、レベル制御部122から、片側振幅1Vpp(pp:peak to peak)の正弦波が出力されると仮定して説明する。
図2及び図3において、実線は、レベル制御部122から出力される差動振幅信号の正相信号を示し、破線は、レベル制御部122から出力される差動振幅信号の逆相信号を示す。
図2Aに、レベル制御部122のゲインGが、最大の場合(Gmax)の波形を示す。図2Bに、レベル制御部122のゲインGが、最大ゲインGmaxの1/2の場合に、オフセット演算部123によって、差動振幅信号に、DC電圧が付与された後の波形を示す。
図2Bから分かるように、レベル制御部122のゲインGが、最大ゲインGmaxの1/2の場合、レベル制御部122からは、片側振幅が0.5Vppの差動振幅信号が出力される。このとき、オフセット演算部123では、式(2)が用いられて、DC電圧が、0.5Vと算出される。
そして、オフセット演算部123によって、正相信号と逆相信号とが、算出されたDC電圧だけ離れる向きにオフセットされるように、差動振幅信号にDC電圧が付与される。図2Bの例では、正相信号と逆相信号とが、0.5Vだけずらされている。このように、式(2)が用いられて算出されたDC電圧は、レベル制御部122から出力される正相信号と逆相信号とのオフセット電圧となるように、差動振幅信号に対して減算の極性で付与される。
図3Aに、レベル制御部122のゲインGが、最大の場合(Gmax)の波形を示す。図3Bに、レベル制御部122のゲインGが、最大ゲインGmaxの1/4の場合に、オフセット演算部123によって、差動振幅信号に、DC電圧が付与された後の波形を示す。
図3Bから分かるように、レベル制御部122のゲインGが、最大ゲインGmaxの1/4の場合、レベル制御部122からは、片側振幅が0.25Vppの差動振幅信号が出力される。このとき、オフセット演算部123では、式(2)が用いられて、DC電圧が、0.75Vと算出される。
そして、オフセット演算部123によって、正相信号と逆相信号とが、算出されたDC電圧だけ離れる向きにオフセットされるように、差動振幅信号にDC電圧が付与される。図3Bの例では、正相信号と逆相信号とが、0.75Vだけずらされている。このように、式(2)が用いられて算出されたDC電圧は、レベル制御部122から出力される正相信号と逆相信号とのオフセット電圧となるように、差動振幅信号に対して減算の極性で付与される。
オフセット演算部123の出力(差動振幅信号)は、差動シングル変換部124に入力され、差動シングル変換部124によって、差動振幅信号は、シングルエンドの振幅信号に変換される。図4に、差動シングル変換部124の一般的な回路構成を示す。
図4の差動シングル変換部124は、正相信号と逆相信号とを入力とし、正相信号の電圧(V1)から逆相信号の電圧(V2)を引いた値を、予め設定したゲイン(R2/R1)で増幅した後、所定のDC電圧(V3)を加えて、シングルエンドの振幅信号として出力する。
シングルエンドの振幅信号は、式(3)によって表される。式(3)から分かるように、差動シングル変換部124は、差動信号を、V3を中心に変動するシングルエンドの振幅信号Voutに変換する。
Vout=(R2/R1)(V1―V2)+V3 ・・・(3)
ここで、V1及びV2を正弦波と仮定すると、式(3)における(R2/R1)(V1−V2)の項は、GND基準(接地電位である0V)を中心に正負対称な波形となる。一般的に、図4に示したような差動シングル変換部124に供給される電源は、正電源のみが用いられることが多い。この場合、GND基準を下回る電圧は、差動シングル変換部124から出力することができない。よって、式(3)に示された差動シングル変換部124から出力される振幅信号の波形の下限(出力電圧の最小値)が、GND基準を下回らないようにしないと出力波形が歪んでしまう。これを避けるためには、差動シングル変換部124において加算されるDC電圧(V3)を、差動シングル変換部124から出力される最大振幅の1/2にすればよい。このようにすると、差動シングル変換部124に供給される電源を正電源のみで構成することができる。
なお、レベル制御部122における外来ノイズは、正相信号の電圧(V1)及び逆相信号の電圧(V2)に、同じ極性で付加される。したがって、差動シングル変換部124において、式(3)を用いてシングルエンド信号に変換されることにより、正相信号及び逆相信号に付加された外来ノイズは、互いに相殺し合ってキャンセルされるので、振幅制御部120の出力ノイズを低減することができ、この結果、増幅部140の出力ノイズを低減することができるようになる。
また、差動振幅信号に変換せずD/A変換のみを行う同じビット数のDAコンバータを用いる場合に比べ、DAコンバータ121のダイナミックレンジを2倍にすることができ、DAコンバータ121の後段の差動シングル変換部124のゲインをその分小さくすることができるので、ノイズが差動シングル変換部124によって増幅されるのを回避することができ、振幅制御部120の出力ノイズを低減することができる。
図5及び図6に、差動振幅信号を正弦波とした場合の、オフセット演算部123及び差動シングル変換部124の出力波形を示す。図5は、レベル制御部122のゲインが最大の場合のオフセット演算部123及び差動シングル変換部124の出力波形であり、図6は、レベル制御部122のゲインGが、最大ゲインGmaxの1/2の場合のオフセット演算部123及び差動シングル変換部124の出力波形である。
なお、図5及び図6では、図2及び図3と同様に、レベル制御部122のゲインが最大の場合に出力される差動振幅信号の片側振幅を1Vppとしている。又、差動シングル変換部124のゲインを1倍とし、差動シングル変換部124において加算する所定のDC電圧(V3)を1Vとしている。
図5は、レベル制御部122のゲインが最大の場合の例であり、レベル制御部122から片側振幅が1Vppの差動振幅信号が出力されるので、差動シングル変換部124の最大出力振幅は2Vppとなる。なお、この場合、V=Vmaxとなるので、式(2)よりDC電圧は0となる。したがって、オフセット演算部123は、差動振幅信号を差動シングル変換部124にそのまま出力する。
図6は、レベル制御部122のゲインが最大ゲインの1/2の場合の例であり、オフセット演算部123において、差動振幅信号に0.5VのDC電圧が付与される。なお、オフセット演算部123は、上述したように、差動振幅信号に対し減算の極性でDC電圧を付与する。そのため、レベル制御部122のゲインが変動するような場合においても、差動シングル変換部124の出力波形の下限値は、GND基準で一定となるので、レベル制御部122のゲインに応じて、出力波形の平均値が制御されるようになる。なお、差動シングル変換部124の出力波形は、既に述べたように、式(3)で表される。
差動シングル変換部124のゲインが1倍で、差動シングル変換部124が、差動振幅信号に対してDC電圧を減算の極性で付与するので、差動シングル変換部124の出力Voutは、式(4)のように表される。
Vout=V1−V2―(1−G/Gmax)・Vmax+V3 ・・・(4)
式(4)において、(1−G/Gmax)・Vmaxの項は、正相信号と逆相信号とのオフセット電圧が、式(2)のDC電圧となるように、オフセット演算部123がオフセットしたことによる。したがって、オフセット演算部123において、上述したオフセット処理が行われないような場合には、差動シングル変換部124の出力Voutは、式(5)のように表される。
Vout=V1−V2+V3 ・・・(5)
ここで、V1及びV2を正弦波と仮定すると、(V1−V2)の項はGND基準を中心に正負対称な波形となり、その振幅は、レベル制御部122のゲインGの変動にともない変動する。図7を用いて補足説明をする。
図7は、オフセット演算部123において、オフセット処理が行われない場合のオフセット演算部123及び差動シングル変換部124の出力波形を示す。図7から分かるように、オフセット演算部123において、オフセット処理が行われない場合、レベル制御部122のゲインが変動すると、差動シングル変換部124の出力波形の下限値がGND基準に合致せず、出力波形の平均値が一定になってしまう。
レベル制御部122のゲインは、ポーラ変調送信回路100の送信信号の平均出力電力の大きさを示す送信電力情報Pと等価であり、送信電力情報Pに応じて、レベル制御部122のゲインGは変動する。したがって、レベル制御部122のゲインGが変動する場合に、差動シングル変換部124の出力波形の平均値が一定となるということは、電力制御が行われていないことを意味する。
勿論、差動シングル変換部124の出力信号の下限値がGND基準に合致するように、DC電圧(V3)の値をレベル制御部122のゲインGに合わせて調整すれば、オフセット演算部123においてオフセット処理を行わなくても、電力制御を行うことができる。
しかし、レベル制御部122のゲインGが低下するのに伴い、差動シングル変換部124で付与されるDC電圧(V3)も低下するので、DC電圧(V3)がGND付近に近づくと、DC電圧(V3)を供給する回路を構成する素子に十分なDCバイアスがかからなくなるため、精度が低下してしまう。このように、DC電圧(V3)の値の調整には限界があり、そのため、精度が劣化する場合がある。
一方、本実施の形態では、オフセット演算部123が、上述のオフセット処理を行うことにより、レベル制御部122のゲインGが変動すると、式(4)における(1−G/Gmax)・Vmaxの項が変化するので、差動シングル変換部124の出力信号の下限値をGND基準に合致させることができる。つまり、オフセット演算部123が、オフセット処理を行うことにより、DC電圧(V3)の調整が不要となる。すなわち、本実施の形態では、差動振幅信号に対して、DC電圧(Vmax−V)を付与することにより、DC電圧(V3)の調整を回避することができ、精度を確保するためには、当該DC電圧(Vmax−V)の差電圧としての精度が確保されていればよいので、DC電圧(V3)を調整する場合に比べ精度をより向上することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、振幅制御部120は、振幅データを差動振幅信号に変換して出力するDAコンバータ121と、送信電力情報Pに応じて、差動振幅信号のレベルを制御するレベル制御部122と、レベル制御部122によってレベル制御された差動振幅信号に、送信電力情報Pに応じたDC電圧を付与するオフセット演算部123と、を備えるようにした。これにより、オフセット演算部123の後段の差動シングル変換部124において、式(3)を用いてシングルエンド信号に変換することにより、正相信号及び逆相信号に付加されたノイズが、互いに相殺し合ってキャンセルされるので、振幅制御部120の出力ノイズを低減することができ、この結果、増幅部140の出力ノイズを低減することができるようになる。
また、差動振幅信号に変換せずD/A変換のみを行う同じビット数のDAコンバータを用いる場合に比べ、DAコンバータ121のダイナミックレンジを2倍にすることができ、DAコンバータ121の後段の差動シングル変換部124のゲインをその分小さくすることができるので、ノイズが差動シングル変換部124によって増幅されるのを回避することができ、振幅制御部120の出力ノイズを低減することができ、この結果、増幅部140の出力ノイズを低減することができるようになる。
さらに、ポーラ変調送信回路100において、オフセット演算部123は、レベル制御部122によってレベル制御された差動振幅信号に、レベル制御部122のゲインが最大の場合のレベル制御部122の出力振幅と、送信電力情報Pに応じてレベル制御されたレベル制御部122の出力振幅との差に相当するDC電圧を、DCオフセットとして付与するので、レベル制御部122のゲインが変動し、差動振幅信号のレベルが変動するような場合においても、後段の差動シングル変換部124において加算されるDC電圧の調整を不要としつつ、差動シングル変換部124の出力波形の下限値を一定とし、送信電力情報Pに応じて電力制御を精度良く行うことができる。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2に係るポーラ変調送信回路の構成の一例を示すブロック図である。図8のポーラ変調送信回路200は、特に、増幅部140に、HBT(Hetero Bipolar Transistor)を用いたパワーアンプを用いる場合に好適である。なお、図8の本実施の形態に係るポーラ変調送信回路200において、図1と共通する構成部分には、図1と同一の符号を付して説明を省略する。図8のポーラ変調送信回路200は、図1のポーラ変調送信回路100に対して、振幅制御部120に代えて、振幅制御部210を備えて構成される。
振幅制御部210は、振幅制御部120に対し、オフセット演算部211をさらに追加した構成を採る。
オフセット演算部211には、増幅部140に固有のオフセット電圧(以下「増幅部オフセット電圧」と記す)の大きさを示すオフセット情報Q(デジタル信号で表現されることが多い)が入力される。オフセット情報Qは、オフセット演算部123に入力される送信電力情報Pとは異なる。増幅部オフセット電圧については、後述する。
オフセット演算部211は、オフセット演算部123から出力される差動振幅信号に、増幅部オフセット電圧を与える。なお、図8では、オフセット演算部211は、オフセット演算部123と差動シングル変換部124との間に配置されているが、オフセット演算部123の前段、あるいは、差動シングル変換部124の後段に配置されるようにしても動作上問題はない。ただし、差動シングル変換部124の後段に配置されるようにした場合は、シングルエンドの振幅信号に増幅部オフセット電圧が与えられることになる。
次いで、増幅部オフセット電圧について、図9を用いて説明する。図9は、増幅部140が、HBTを用いたパワーアンプから構成される場合に、パワーアンプの電源電圧と、パワーアンプの出力電圧との関係を示している。図9において、x軸は、パワーアンプの電源電圧(図8の振幅制御部210からの出力電圧に相当する)を示し、y軸は、パワーアンプの出力電力を50Ωの抵抗にかかる電圧として換算した電圧を示す。パワーアンプの電源電圧と出力電圧との関係を示すこの特性は、一般的にAM−AM(Amplitude Modulation to Amplitude Modulation)特性と呼ばれ、AM−AM特性が直線的に変化するパワーアンプは、ポーラ変調送信回路に好適である。
図9に示したAM−AM特性は、直線的に変化しているものの、その直線は、A点でx軸と交差しており、原点を通過していないため、パワーアンプの電源電圧と出力電圧とが比例関係になっていないことが分かる。そのため、A点における電圧Pよりも小さい電圧値の振幅信号が入力される場合、パワーアンプから信号が出力されなくなってしまう。図9においてA点における電圧Pが、上述の増幅部オフセット電圧に相当する。増幅部オフセット電圧があると、AM−AM特性が比例関係とならないため、当該増幅部オフセット電圧に起因して歪みが発生してしまう。
そのため、増幅部140を、図9に示すようなAM−AM特性を有するHBTを用いたパワーアンプから構成する場合には、増幅部オフセット電圧に相当する電圧Pをオフセット電圧として振幅信号に印加し、振幅信号を電圧Pだけシフトさせてから、増幅部140の電源電圧に入力させる必要がある。
当該増幅部オフセット電圧は、製造ばらつきや温度などで変動する。そのため、増幅部オフセット電圧を適宜調整できるようにするのが望ましい。本実施の形態では、オフセット演算部211が、この増幅部オフセット電圧を調整し、調整後の増幅部オフセット電圧を、オフセット演算部123から出力される差動振幅信号に対して付与するようにした。以下、増幅部オフセット電圧について、図10及び図11を用いて具体的に説明する。
図10は、差動振幅信号を正弦波とし、レベル制御部122のゲインが最大で、かつ、増幅部オフセット電圧が0.1Vの場合の、オフセット演算部123の出力波形(図10A)、オフセット演算部211の出力波形(図10B)、及び、差動シングル変換部124の出力波形(図10C)を示す。
また、図11は、差動振幅信号を正弦波とし、レベル制御部122のゲインが最大ゲインの1/2で、かつ、増幅部オフセット電圧が0.2Vの場合の、オフセット演算部123の出力波形(図11A)、オフセット演算部211の出力波形(図11B)、及び、差動シングル変換部124の出力波形(図11C)を示す。
なお、図10及び図11は、図2等と同様に、レベル制御部122のゲインが最大の場合にレベル制御部122から出力される差動振幅信号の片側振幅を1Vppとし、又、差動シングル変換部124のゲインを1倍とし、加算する所定のDC電圧(V3)を1Vとした場合の出力波形である。
図10は、レベル制御部122のゲインが最大の場合の例であり、レベル制御部122から片側振幅が1Vppの差動振幅信号が出力されるので、差動シングル変換部124の最大出力振幅は2Vppとなる。なお、この場合、V=Vmaxとなるので、式(2)よりDC電圧は0となる。したがって、オフセット演算部123は、差動振幅信号をオフセット演算部211にそのまま出力する(図10A参照)。オフセット演算部211は、増幅部オフセット電圧0.1Vを、差動振幅信号に付与する。増幅部オフセット電圧0.1Vは、オフセット情報Qに応じる。なお、オフセット情報Qに応じたDC電圧(増幅部オフセット電圧)は、図10Bから分かるように、差動振幅信号に対して加算の極性で付与される。増幅部オフセット電圧0.1Vが付与された差動振幅信号は、差動シングル変換部124によって、シングルエンドの信号に変換される。図10Cから分かるように、増幅部140に入力されるシングルエンドの信号は、増幅部オフセット電圧だけオフセットされるようになる。このようにすることで、増幅歪みの発生を回避することができるようになる。
図11は、レベル制御部122のゲインが最大ゲインの1/2の場合の例であり、レベル制御部122から片側振幅が1Vppの差動振幅信号が出力されるので、差動シングル変換部124の最大出力振幅は1Vppとなる。レベル制御部122のゲインが最大ゲインの1/2の場合、V=Vmax/2となるので、式(2)よりDC電圧は0.5Vとなる。したがって、オフセット演算部123は、差動振幅信号に増幅部オフセット電圧0.5Vを付与し、付与後の差動振幅信号をオフセット演算部211に出力する(図11A参照)。なお、オフセット情報Qに応じたDC電圧(増幅部オフセット電圧)は、図11Bから分かるように、差動振幅信号に対して加算の極性で付与される。増幅部オフセット電圧0.2Vが付与された差動振幅信号は、差動シングル変換部124によって、シングルエンドの信号に変換される。図11Cから分かるように、増幅部140に入力されるシングルエンドの信号は、増幅部オフセット電圧だけオフセットされるようになる。このようにすることで、増幅歪みの発生を回避することができるようになる。
以上のように、本実施の形態によれば、オフセット演算部211は、オフセット演算部123から出力される差動振幅信号に、増幅部140の増幅部オフセット電圧を付与することができるので、増幅部140に固有のオフセット電圧が変動するような場合においても、増幅部140のオフセット電圧を調整して、事前にオフセット電圧を補償することができ、オフセット電圧に起因して発生する歪みを回避することができる。
(実施の形態3)
図12は、本発明の実施の形態3に係るポーラ変調送信回路の構成の一例を示すブロック図である。図12のポーラ変調送信回路300において、図1と共通する構成部分には、図1と同一の符号を付して説明を省略する。図12のポーラ変調送信回路300は、図1のポーラ変調送信回路100に対して、振幅制御部120に代えて、振幅制御部310を備えて構成される。
振幅制御部310は、振幅制御部120に対して、オフセット演算部123に代えて、オフセット演算部311を備えて構成される。
オフセット演算部311は、ポーラ変調送信回路300の送信信号の平均出力電力の大きさを示す送信電力情報Pに加えて、さらに、増幅部140の固有のオフセット(増幅部オフセット電圧)の大きさを示すオフセット情報Qを入力し、これら情報によって制御される。
具体的には、オフセット演算部311は、送信電力情報Pに応じたDC電圧と、オフセット情報Qに応じたDC電圧とのトータル電圧を、送信電力情報P及びオフセット情報Qから算出する。そして、オフセット演算部311は、算出したトータル電圧を、レベル制御部122から出力される差動振幅信号に付与する。以下、図10を再度参照して説明する。
図10は、レベル制御部122のゲインが最大の場合である。したがって、送信電力情報Pに応じたDC電圧は、ゼロである(図10A参照)。一方、増幅部オフセットは、0.1Vなので、オフセット情報Qに応じたDC電圧は0.1Vであり、差動振幅信号に対して加算の極性で付与される(図10B参照)。よって、トータルDC電圧の大きさは0.1V(|−0+0.1|V)となり、差動振幅信号に対しては加算の極性で付与される(図10C参照)。
また、図11は、レベル制御部122のゲインが最大ゲインGmaxの1/2である。したがって、送信電力情報Pに応じたDC電圧は、0.5Vであり、差動振幅信号に対しては減算の極性で付与される(図11A参照)。一方、増幅部オフセットは0.2Vなので、オフセット情報Qに応じたDC電圧は0.2Vであり、差動振幅信号に対して加算の極性で付与される(図11B参照)。よって、トータルDC電圧の大きさは、0.3V(|−0.5+0.2|V)であり、差動振幅信号に対して減算の極性で付与される(図11C参照)。
つまり、実施の形態2では、送信電力情報Pに応じたオフセット演算部123と、オフセット情報Qに応じたオフセット演算部211とを別々に設ける構成としたのに対し、本実施の形態では、送信電力情報Pに応じたDC電圧と、オフセット情報Qに応じたDC電圧とのトータル電圧を、あらかじめ、送信電力情報P及びオフセット情報Qから算出するようにすることで、図12に示したように、オフセット演算部311のみで構成することが可能となる。
先に述べたように、送信電力情報P及びオフセット情報Qは、デジタル信号で表現されることが多い。そのため、実施の形態2のように、オフセット演算を2箇所で行うのに比べ、本実施の形態のように、送信電力情報P及びオフセット情報Qからオフセット演算部311で付与すべきDC電圧を算出したほうが、回路規模を縮小することができることに加えて、出力精度を高めることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、オフセット演算部311は、レベル制御部122のゲインが最大の場合のレベル制御部122の出力振幅と、送信電力情報に応じてレベル制御されたレベル制御部122の出力振幅との差に相当するDC電圧に、増幅部140のオフセット電圧に相当するDC電圧を反映させた電圧を、差動振幅信号にDCオフセットとして付与するようにした。このようにすることで、実施の形態2に比べ、回路規模を縮小しつつ、出力精度を向上させることができるようになる。
以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されることはない。その要旨を逸脱しない範囲において、他の種々の形態によっても実施することが可能である。
本発明に係る振幅制御回路、ポーラ変調送信回路、及び、ポーラ変調方法は、出力ノイズを低減し、受信感度の低下を抑圧することができ、例えば、携帯電話や無線LANなどの通信機器等に有用である。
本発明の実施の形態1に係るポーラ変調送信回路の構成の一例を示すブロック図 オフセット演算部において付与されるDC電圧を説明するために供する図 オフセット演算部において付与されるDC電圧を説明するために供する図 差動シングル変換部の一般的な回路構成を示す図 オフセット演算部及び差動シングル変換部の出力波形を示す図 オフセット演算部及び差動シングル変換部の出力波形を示す図 オフセット演算部においてオフセット処理が行われない場合のオフセット演算部及び差動シングル変換部の出力波形を示す図 本発明の実施の形態2に係るポーラ変調送信回路の構成の一例を示すブロック図 増幅部が、HBTを用いたパワーアンプから構成される場合のAM−AM特性を示す図 差動振幅信号を正弦波とし、レベル制御部のゲインが最大で、かつ、増幅部オフセット電圧が0.1Vの場合の、オフセット演算部、オフセット演算部、及び、差動シングル変換部の出力波形を示す図 差動振幅信号を正弦波とし、レベル制御部のゲインが最大ゲインの1/2で、かつ、増幅部オフセット電圧が0.2Vの場合の、オフセット演算部、オフセット演算部、及び、差動シングル変換部の出力波形を示す図 本発明の実施の形態3に係るポーラ変調送信回路の構成の一例を示すブロック図 従来のポーラ変調回路の構成の一例を示すブロック図 振幅制御部の構成を示す図
符号の説明
100,200,300 ポーラ変調送信回路
110 振幅位相抽出部
120,210,310 振幅制御部
121 DAコンバータ
122 レベル制御部
123,211,311 オフセット演算部
124 差動シングル変換部
130 位相変調部
140 増幅部
150 出力端子

Claims (7)

  1. ポーラ変調送信回路に用いられる振幅制御回路であって、
    振幅データを差動振幅信号に変換して出力するDAコンバータと、
    送信電力情報に応じて、前記差動振幅信号のレベルを制御するレベル制御部と、
    前記レベル制御部によってレベル制御された前記差動振幅信号に、前記送信電力情報に応じたDCオフセットを付与するオフセット演算部と、
    を具備する振幅制御回路。
  2. 前記オフセット演算部は、
    前記レベル制御部によってレベル制御された前記差動振幅信号に、前記レベル制御部のゲインが最大の場合の前記レベル制御部の出力振幅と、前記送信電力情報に応じてレベル制御された前記レベル制御部の出力振幅との差に相当するDC電圧を、DCオフセットとして付与する、
    請求項1に記載の振幅制御回路。
  3. 入力データから振幅データ及び位相データを抽出する振幅位相抽出部と、
    前記位相データを位相変調して位相変調信号として出力する位相変調部と、
    制御電圧に基づいて前記位相変調信号を増幅して、前記送信信号として出力する増幅部と、
    前記振幅データに応じて制御された電圧を前記制御電圧として前記増幅部に供給する振幅制御部と、を具備するポーラ変調送信回路であって、
    前記振幅制御部は、
    前記振幅データを差動振幅信号に変換して出力するDAコンバータと、
    前記送信信号の出力電力を示す送信電力情報に応じて、前記差動振幅信号のレベルを制御するレベル制御部と、
    前記レベル制御部によってレベル制御された前記差動振幅信号に、前記送信電力情報に応じたDCオフセットを付与するオフセット演算部と、
    前記オフセット演算部によってDCオフセットが付与された前記差動振幅信号を差動シングル変換し、シングルエンド信号を取得する差動シングル変換部と、を備え、
    前記増幅部は、前記シングルエンド信号を前記制御電圧とするポーラ変調送信回路。
  4. 前記オフセット演算部は、
    前記レベル制御部によってレベル制御された前記差動振幅信号に、前記レベル制御部のゲインが最大の場合の前記レベル制御部の出力振幅と、前記送信電力情報に応じてレベル制御された前記レベル制御部の出力振幅との差に相当するDC電圧を、DCオフセットとして付与する、
    請求項3に記載のポーラ変調送信回路。
  5. 前記オフセット演算部は、第1のオフセット演算部と第2のオフセット演算部とを含み、
    前記第1のオフセット演算部は、前記レベル制御部のゲインが最大の場合の前記レベル制御部の出力振幅と、前記送信電力情報に応じてレベル制御された前記レベル制御部の出力振幅との差に相当するDC電圧をDCオフセットとして前記差動振幅信号に付与し、
    前記第3のオフセット演算部は、前記増幅部のオフセット電圧を示すオフセット電圧情報に応じて、前記増幅部のオフセット電圧に相当するDC電圧を算出して、当該DC電圧をDCオフセットとして前記差動振幅信号に付与する、
    請求項3に記載のポーラ変調送信回路。
  6. 前記オフセット演算部は、前記レベル制御部のゲインが最大の場合の前記レベル制御部の出力振幅と、前記送信電力情報に応じてレベル制御された前記レベル制御部の出力振幅との差に相当するDC電圧に、前記増幅部のオフセット電圧に相当するDC電圧を反映させた電圧を、前記差動振幅信号にDCオフセットとして付与する、
    請求項3に記載のポーラ変調送信回路。
  7. 入力データから振幅データ及び位相データを抽出する振幅位相抽出ステップと、
    前記位相データを位相変調して位相変調信号として出力する位相変調ステップと、
    制御電圧に基づいて前記位相変調信号を増幅して、送信信号として出力する増幅ステップと、
    前記振幅データに応じて制御された電圧を前記制御電圧として供給する振幅制御ステップと、を有するポーラ変調方法であって、
    前記振幅制御ステップは、
    前記振幅データを差動振幅信号に変換する変換ステップと、
    前記送信信号の出力電力を示す送信電力情報に応じて、前記差動振幅信号のレベルを制御するレベル制御ステップと、
    レベル制御された前記差動振幅信号に、前記送信電力情報に応じたDCオフセットを付与するオフセット演算ステップと、
    DCオフセットが付与された前記差動振幅信号を差動シングル変換し、シングルエンド信号を取得する差動シングル変換ステップと、を含み、
    前記増幅ステップは、前記シングルエンド信号を前記制御電圧とするポーラ変調方法。
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