JP2009259884A - 電子機器並びにその筺体及びコンポーネント容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子機器において、効率の良い放熱を可能とし、空冷ファンに起因する騒音発生を抑制し、静穏化を図ることができる構造を提供する。
【解決手段】各種電子部品を収容したコンポーネント容器(容器)21の上面、底面及び側面21a上に、樹脂材料を含む熱伝導性の容器側熱伝導板25を設け、コンポーネント容器21内部に側面21aを押し出す機構を設ける。筺体30には容器21を一方向に押し付ける押圧機構と、容器側熱伝導板25と面接触し、熱を筺体に伝達する部材(符号32、33)を設ける。筺体30に装着された容器21は、押圧機構で押し付けて固定するとともに、押し出し機構で側面21aを筺体30の側壁又は隣接する容器21に押し付ける。これにより、容器21と筺体30との接触部分の熱抵抗が低下し、熱を筺体30側に効率よく伝達できる。
【選択図】図9
【解決手段】各種電子部品を収容したコンポーネント容器(容器)21の上面、底面及び側面21a上に、樹脂材料を含む熱伝導性の容器側熱伝導板25を設け、コンポーネント容器21内部に側面21aを押し出す機構を設ける。筺体30には容器21を一方向に押し付ける押圧機構と、容器側熱伝導板25と面接触し、熱を筺体に伝達する部材(符号32、33)を設ける。筺体30に装着された容器21は、押圧機構で押し付けて固定するとともに、押し出し機構で側面21aを筺体30の側壁又は隣接する容器21に押し付ける。これにより、容器21と筺体30との接触部分の熱抵抗が低下し、熱を筺体30側に効率よく伝達できる。
【選択図】図9
Description
本発明は、ブレードサーバやUNIXサーバ等の据え置き型の電子機器並びにその筺体及びコンポーネント容器に関する。
ブレードサーバやUNIXサーバ等の据え置き型の電子機器は、システム構成の拡張の自由度を向上させるべく、各種機能を備えたコンポーネントと呼ばれる単位で増設が可能となっている。このコンポーネントは、例えば図10に示すような一定の大きさの箱型のコンポーネント容器101内に、特に図示しないCPU(Central Processing Unit;中央演算装置)、メモリ及びハードディスク装置等の電子部品が納められている。そして、例えば図11に示すように電子機器100の筺体(ラック)110に、コンポーネント容器101を差し込んで様々な性能や機能を備えた電子機器100を構成することができる。
このようなコンポーネント容器101内の電子部品の冷却は、従来、筺体110側の空冷ファン119で発生させた風を電子部品付近に導くことで行っていた。
近年、電子機器の省スペース化と高性能化の進展により、コンポーネントの高密度実装化、高発熱量化が進み、コンポーネント容器内の冷却能力の向上も求められている。このため、従来の電子機器100では空冷ファン119の回転数を増大させるなどして対応していた。空冷ファン119の回転数の増大により、電子機器の振動や騒音が増大するが、従来は据え置き型の電子機器オフィスと隔離した場所に設置される限り電子機器の騒音はあまり問題とはならなかった。
その他、発熱量の多い電子部品(トランジスタ)を容器に密着させて容器全体で冷却を行う構造が知られている(例えば特許文献1等)。また、電子回路基板を筺体に設けられたレールで挿抜可能に保持する構造が知られている(例えば特許文献2又は特許文献3等)
特開2000−299580号公報
特開2002−299858号公報
特開平08−23181号公報
ところが、最近、電子機器のオフィス内への設置が求められるようになっており、電子機器の静穏化が求められるようになってきた。
しかし、従来の電子機器に用いられるコンポーネント容器101や筺体110は、鉄板等の金属板を板金加工して製造されていた。このため、コンポーネント容器101及び筺体110の接触部分には凹凸やうねり等による隙間が存在し、その接触部分の熱抵抗は比較的高かった。また、コンポーネント容器101と筺体110との接触部分にガタつきが生じる場合があり、空冷ファン119に起因する振動で大きな騒音を発生させてしまうおそれがあった。さらに、コンポーネント容器101の挿抜の際の摩擦で、金属屑が出る原因ともなっていた。この金属屑がコンポーネント容器101と筺体110の接触部分に入り込むと熱抵抗の増大やガタつきによる騒音の増大を招くおそれがある。
また、従来の電子機器100では、図10及び図11に示すように、隣接するコンポーネント容器101同士の間に金属布を捲いたスポンジ状の緩衝材102が取り付けられていた。この緩衝材102は隣接するコンポーネント容器101間の接触防止、電磁波漏洩防止及び空気流をコンポーネント容器101側に導くためのものであって電子機器100の冷却への寄与はわずかであった。
さらに、今後電子部品の発熱量の増大や高密度実装の進展により、空冷ファンで発生させた空気流のみでは電子機器の冷却が追い付かなくなるおそれもある。
そこで、電子機器において、効率の良い放熱を可能とし、空冷ファンに起因する騒音発生を抑制して静穏化を図ることを目的とする。
上記の目的は、データの記憶及び演算処理を行う電子部品を収容した箱状のコンポーネント容器と、前記コンポーネント容器を挿抜可能に収容する筺体とを有する電子機器であって、前記コンポーネント容器の1つ以上の面に設けられ、樹脂材料を含んだ熱伝導性の容器側熱伝導板と、前記筺体に設けられ、前記コンポーネント容器の挿抜方向を案内するとともに、前記容器側熱伝導板と面接触する熱伝導性の筺体側熱伝導板と、前記コンポーネント容器を押圧して前記容器側熱伝導板と前記筺体側熱伝導板とを密着させる押圧機構と、を備えたことを特徴とする電子機器によって達成することができる。
すなわち、上述の電子機器において、コンポーネント容器側には樹脂材料を含んだ熱伝導性の容器側熱伝導板が設けられ、筺体側には容器側熱伝導板と面接触する筺体側熱伝導板が設けられる。さらに筺体側にコンポーネント容器を押圧する押圧機構が設けられている。この押圧機構によれば、容器側熱伝導板と筺体側熱伝導板とを押し付けることができる。容器側熱伝導板は樹脂材料を含んでいるため、筺体側熱伝導板の表面に凹凸やうねり等があってもそれに合わせて変形して、筺体側熱伝導板及び容器側熱伝導板が隙間なく密着する。このため、接触部分の熱抵抗が従来よりも低下し、コンポーネント容器の熱を筺体側に効率よく伝えて表面積の大きな筺体を放熱に利用できる。また、筺体を利用した放熱量に応じて空冷ファンの回転数が減少し、空冷ファンの風切り音や振動に起因する騒音を抑制できる。
さらに、押圧機構によってコンポーネント容器が筺体に押圧されているため、コンポーネント容器と筺体とのガタつきによる騒音発生を抑制できる。また、容器側熱伝導板が樹脂材料を含むため、コンポーネント容器と筺体との間の振動(騒音)伝搬を抑制できる。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。なお、図1に示す電子機器の筺体30において、紙面左手前側が前面であり、その反対側の右奥側の面が背面であり、紙面上側の面が上面であり、その反対側の下側の面が底面である。また、図1において、紙面左奥の面及びその面と対向する面(図示せず)が筺体30の側面である。
図1は、本発明の実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。なお、図1に示す電子機器の筺体30において、紙面左手前側が前面であり、その反対側の右奥側の面が背面であり、紙面上側の面が上面であり、その反対側の下側の面が底面である。また、図1において、紙面左奥の面及びその面と対向する面(図示せず)が筺体30の側面である。
図1に示すように、実施形態に係る電子機器40は、挿抜式のコンポーネント20及びコンポーネント20を収容する筺体30を備えている。筺体30は、前面側に開口部が形成され、その開口部からコンポーネント20を抜き差しできるようになっている。筺体30内の背面寄りの部分にはコンポーネント20と接続される背部基板36が設けられ、筺体30の背面にはコンポーネント20内の電子部品を冷却するための空冷ファン39が設けられている。
以下、本実施形態の電子機器の各部の構成についてさらに説明する。
(1)コンポーネント
図2は、本発明の実施形態に係るコンポーネントの外観を示す斜視図である。図3は、図2に示すコンポーネントのA−A線に沿った断面を示す断面図である。図4は、図2に示すコンポーネントのB−B線に沿った断面を示す断面図である。図5は、図2に示すコンポーネントのC−C線に沿った断面を示す断面図である。なお、図2に示すコンポーネント容器21において、紙面左手前側の面が前面であり、右奥に隠れた面が背面であり、左奥側の面が上面であり、右手前側の面が底面である。また、図2において紙面上側及び下側の面が側面である。特に容器側熱伝導板26が形成される面が側面21aである。
図2は、本発明の実施形態に係るコンポーネントの外観を示す斜視図である。図3は、図2に示すコンポーネントのA−A線に沿った断面を示す断面図である。図4は、図2に示すコンポーネントのB−B線に沿った断面を示す断面図である。図5は、図2に示すコンポーネントのC−C線に沿った断面を示す断面図である。なお、図2に示すコンポーネント容器21において、紙面左手前側の面が前面であり、右奥に隠れた面が背面であり、左奥側の面が上面であり、右手前側の面が底面である。また、図2において紙面上側及び下側の面が側面である。特に容器側熱伝導板26が形成される面が側面21aである。
図2に示すように、本実施形態のコンポーネント20は、扁平な箱型のコンポーネント容器21と、その上面及び底面に設けられた容器側熱伝導板25と、一方の側面21a上に設けられた熱伝導板26とを有している。また、コンポーネント容器21の前面側にはロックレバー24が設けられている。
コンポーネント容器21は、CPUなどの発熱量の大きな電子部品22a(図3参照)が搭載された基板22c(図3参照)やメモリ及びハードディスク装置などの等の各種電子部品(図示せず)を収容している。コンポーネント容器21の前面及び背面には、通気口(図示せず)が設けられており、この通気口からコンポーネント容器21内に空気流を導入して内部の電子部品22a等を冷却することができる。コンポーネント容器21は、例えば、鉄板、ステンレス板、アルミニウム板等の金属板を板金加工して作製される。
容器側熱伝導板25は、コンポーネント容器21の上面及び底面に、それぞれの面の全面を覆うように接合されている。容器側熱伝導板25の厚さは例えば、1〜3mm程度とすることができる。容器側熱伝導板25は、樹脂材料を含んだ熱伝導性の材料からなる。この熱伝導性の材料は、母材となる樹脂に熱伝導性の良い材料のフィラー(充填材)と潤滑性及び耐摩耗性を付与するフィラー(充填材)とを混入した材料を用いることができる。ここで、母材となる樹脂材料には、例えばナイロン、ポリエステル、ABS樹脂又はこれらの複合体などを用いることができる。また、熱伝導性の良い材料のフィラーとしては、例えばアルミニウム、銅、ダイヤモンド等の金属系のフィラーや、酸化亜鉛(ZnO)やアルミナ(Al2O3)等のセラミック系のフィラーを用いることができる。また、潤滑性や耐摩耗性を付与する材料のフィラーとしては、例えばポリエチレンなどを用いることができる。熱伝導性の良い材料のフィラーによって、容器側熱伝導板25の熱伝導性を高めることができる。また、潤滑性や耐摩耗性を付与する材料のフィラーによって、コンポーネント容器21を挿入する際に、容器側熱伝導板25と筺体側熱伝導板32とをスムーズに摺動させることができる。これにより、コンポーネント20の脱着操作を繰り返しても摩耗による異物発生を抑制できる。
さらに、容器側熱伝導板25は母材として樹脂材料を含んでいるため、容器側熱伝導板25の被接触部材側に凹凸やうねり等があっても、比較的小さな圧力を加えるだけで非接触部材側に合わせて変形させることができる。このため、簡易な押圧機構によってコンポーネント容器21を押圧することで、被接触部材と容器側熱伝導板25とを隙間なく密着させることができ、従来よりも接触部分の熱抵抗を低減させることができる。
容器側熱伝導板26は、コンポーネント容器21の側面21aの上に接合されており、側面21aの大部分を覆うように配置されている。なお、容器側熱伝導板26の厚さ及び材質は容器側熱伝導板25と同様とすることができる。
以下、図3〜図5を参照しつつ、コンポーネント20の内部構造について説明する。図3に示すように、コンポーネント容器21内には、電子部品22aを搭載した基板22cが収容されている。電子部品22aの上には、放熱のための冷却フィンを備えた放熱板22bが取り付けられている。その放熱板22bには熱伝導性に優れる熱伝導シート23の一方の端部が接続されている。熱伝導シート23の他方の端部は、図3に示すようにコンポーネント容器21の側面21aに接合されており、電子部品22aの熱をコンポーネント容器21側に伝えることができる。熱伝導シート23としては、例えば、カーボンシート、銅板又はシート状のヒートパイプなど、可撓性(フレキシブル性)を有するもの用いると側面21aの移動に追随できて好適である。
側面21aは図3の矢印Dに示す方向に可動となっている。以下に、側面21aを可動させる機構について説明する。
側面21aの内側には、図3〜図5に示すように、側面21aから直立し、コンポーネント容器21の前面側から背面側に伸びた板状部材27が形成されている。この板状部材27の所定位置には、案内溝27aが形成されている。案内溝27aは、図4に示すように、背面側が高くなるような傾斜が設けられている。
また、図3〜5に示すように、コンポーネント容器21内には、その前面側から背面側に伸びる棒状部材28が、板状部材27に隣接して配置されている。棒状部材28は前面側の端部でロックレバー24の基端部と連結されており、ロックレバー24の動作によって、図4及び図5の矢印E方向に移動可能となっている。すなわち、ロックレバー24をF0に示す位置から矢印F方向に変位させてF1の位置に倒すことで、棒状部材28はコンポーネント容器21の前面寄りに変位する。逆に、ロックレバー24をF1の位置からF0の位置に立てることで、棒状部材28はコンポーネント容器21の背面寄りに変位する。
棒状部材28には突起部28aが形成されており、この突起部28aは板状部材27の案内溝27aに係合している。突起部28aは棒状部材28の変位に伴って案内溝27aを摺動しながら移動することができる。
コンポーネント容器21を筺体30(図1参照)に挿入又は取り外すときは、図5で破線部に示すようにロックレバー24をF0の位置に立てた状態で行う。このとき、棒状部材28及び突起部28aはコンポーネント容器21内の背面寄りの位置にあり、板状部材27及び側面21aはコンポーネント容器21の内側に位置する。次に、コンポーネント容器21を筺体30内に固定すべく、ロックレバー24をF1の位置に倒すと、棒状部材28が前面寄りに変位する。そして、突起部28aが案内溝27aを摺動しながら前面側へ移動する。これにより、背面側が高くなるように傾斜した案内溝27a及び板状部材27が持ち上げられ、側面21aがコンポーネント容器21の外側に押し出される。なお、側面21aの押し出し量は、接触する部分に十分な圧力を印加できる程度とすればよく、例えば1〜2mm程度とすることができる。
このように、本実施形態のコンポーネント20は、取り付け動作と同時にコンポーネント容器21の側面21aを外側(側方)に押し出すことができる。
(2)筺体
以下、図6を参照しつつ、実施形態に係る筺体30について説明する。
以下、図6を参照しつつ、実施形態に係る筺体30について説明する。
図6に示すように、実施形態に係る筺体30は、背部基板36、筺体側レール32、押圧機構(押圧部34及び押圧板35)、放熱シート33、及び空冷ファン39を備えている。
筺体30は、箱型に形成され、前面側の大部分が開口部となっている。この前面側の開口部から上述のコンポーネント20を挿抜可能に収容する。また、筺体30の背面側には、空冷ファン39が設けられている。筺体30の底面側には、筺体側レール32が設けられている。筺体30は、鉄板、ステンレス板、アルミニウム板等を板金加工して作製される。
空冷ファン39は、筺体30の内部に冷却用の空気流を発生させる。空冷ファン39は前面の開口部側から空気を吸入し、背面側から排気を行うようにすると、電子機器40の前面側への騒音が低減して好適である。
背部基板36は、筺体30の背面側に設けられ、図示しない取り付け部で筺体30に固定されている。背部基板36の前面側には、メスコネクター37が設けられており、コンポーネント容器21(図1〜図5参照)のオスコネクター29a(図7参照)と接続することができる。また、検出スイッチ38は、コンポーネント容器21の挿入の完了を検出する。検出スイッチ38は筺体30の上面側に設けられた押圧機構(後述)と接続されている。
押圧機構は、押圧部34及び押圧板35とよりなり、筺体30上面側に設けられている。押圧部34は、例えば、ソレノイド、シリンダー、アクチュエータなどであり、検出スイッチ38からの電気信号に基づいて、シャフト34(図8参照)を突出させて押圧板35を押し下げる動作を行う。押圧機構は上述のコンポーネント容器21を押圧することにより、コンポーネント容器21の容器側熱伝導板25を後述する筺体側熱伝導板32に押し付ける。これにより、容器側熱伝導板25が筺体側熱伝導板32と隙間なく密着してコンポーネント容器21と筺体30との間の熱抵抗を低減させる。
押圧機構の押圧板35の表面(下側の面)には、図6に示すように、熱伝導シート33が接合されている。その熱伝導シート33は、筺体30の背面寄りの部分で筺体30の上面と接合されている。熱伝導シート33は可撓性を有しており、接合部以外の部分が可撓変形することで、押圧板35の押圧動作に追随することができる。熱伝導シート33には、熱伝導性の良い可撓性のシート材料を用いることができ、例えばカーボンシート、銅板、シート状のヒートパイプなどを用いることができる。
熱伝導シート33は、押圧機構でコンポーネント容器21を押し付けた際に、コンポーネント容器21上面側の熱伝導板25に押し付けられる。このとき、容器側熱伝導板25が熱伝導シート33の表面の凹凸やうねりに合わせて変形することで両者が隙間なく密着して、接触部分の熱抵抗が低下する。これにより、コンポーネント容器21の上面側からも筺体30側に効率よく熱を伝達することができる。
一方、筺体30の底面側には、筺体側熱伝導板32が設けられている。筺体側熱伝導板32は、上述のコンポーネント容器21の挿抜を行う際には容器側熱伝導板25と摺動するとともに、コンポーネント容器21の移動方向を案内する。コンポーネント容器21の装着完了後は、容器側熱伝導板25のほぼ全面と面接触し、上述の押圧機構の押圧により、容器側熱伝導板25と隙間なく密着する。そして、コンポーネント容器21の熱は、筺体側熱伝導板32を介して筺体30に伝達される。このため、筺体側熱伝導板32は熱伝導性に優れた材料で形成することが好ましく、例えば、アルミニウム又は銅などの金属や、容器側熱伝導板25と同様の材料を用いることができる。
以上のように実施形態に係る筺体30は、上面側に押圧部34及び押圧板35とよりなる押圧機構が設けられ、底面側に筺体側熱伝導板32が設けられている。これにより、装着されたコンポーネント容器21と筺体側熱伝導板32とを隙間なく密着させることができ、両者の接触部分の熱抵抗を減少させることができる。このため、挿入されたコンポーネント容器21の熱を筺体30側に効率よく伝達することができ、コンポーネント容器21をより効果的に冷却することができる。さらに、押圧機構が熱伝導シート33及び容器側熱伝導板25を介してコンポーネント容器21を押圧することにより、コンポーネント容器21の上面側からも筺体30へ熱の伝達を行うことができる。
(3)電子機器
次に、実施形態に係る電子機器について、図7〜図9を参照しつつ説明する。ここに、図7は本発明の実施形態に係るコンポーネント容器を挿入している時の様子を示す断面図である。図8は、本発明の実施形態に係る電子機器において、コンポーネントを装着した時の状態を側面に平行な面で切断して示す断面図である。図9は、本発明の実施形態に係る電子機器において、コンポーネントを装着した時の様子を前面に平行な面で切断して示す断面図である。
次に、実施形態に係る電子機器について、図7〜図9を参照しつつ説明する。ここに、図7は本発明の実施形態に係るコンポーネント容器を挿入している時の様子を示す断面図である。図8は、本発明の実施形態に係る電子機器において、コンポーネントを装着した時の状態を側面に平行な面で切断して示す断面図である。図9は、本発明の実施形態に係る電子機器において、コンポーネントを装着した時の様子を前面に平行な面で切断して示す断面図である。
図7に示すように筺体30の前面側の開口部からコンポーネント容器21の挿抜が行われる。コンポーネント容器21は、底面側の熱伝導板25を筺体側熱伝導板32上で摺動させて挿入する。筺体側熱伝導板32によってコンポーネント容器21がガイドされるため、コンポーネント容器21の背面側の突出部29b及びオスコネクター29aは、横方向及び上下方向で位置決めされる。これにより、図7の鎖線の拡大部分に示すように、突出部29bとスイッチ38との横方向及び縦方向の位置が合う。
コンポーネント容器21を図7に示す状態からさらに押し込むと、図8に示すように、突出部29bがスイッチ38と当接して、スイッチ38から電気的な信号(オン信号)が出力される。また、オスコネクター29a及びメスコネクター37は、これらのコネクターの横に設けられた図示しないガイドピンに案内されつつ係合して、コンポーネント20と背部基板36とが電気的に接続される。
図8に示すように、押圧部34は、スイッチ38からの電気的な信号に基づいて、シャフト34を突出させ、押圧板35を下側に押し出す。これにより、押圧板35がコンポーネント容器21を押圧して、容器側熱伝導板25と筺体側熱伝導板32とを押し付ける。容器側熱伝導板25は樹脂材料を含むため、筺体側熱伝導板32の表面の凹凸やうねりに合わせて変形して隙間なく密着する。また、コンポーネント容器21の上面側の容器側熱伝導板25と放熱シート33も押し付けられて隙間なく密着する。これにより、コンポーネント容器21の上面及び底面と筺体30とが小さな熱抵抗で熱的に接触して、図8で矢印に示すように、コンポーネント容器21の熱を上面側及び底面側から筺体30に伝達すことができる。
また、コンポーネント容器21の挿入後にロックレバー24を倒すとコンポーネント容器21の側面21aが押し出され(図3〜5参照)、図9に示すように、容器側熱伝導板26が筺体30の側面又は隣接するコンポーネント容器21の側面と接触する。このとき、容器側熱伝導板26は被接触部材(筺体30の側面又はコンポーネント容器21の側面)の表面に押し付けられて、その凹凸やうねりに合わせて変形して隙間なく密着する。これにより、コンポーネント容器20の上下方向に加えて、横方向の熱伝導性が向上し、図9に示すように、コンポーネント容器20の側面側に熱を伝達することができる。
さらに、上述のようにコンポーネント20は発熱量の大きな電子部品22aに、空冷用の放熱板22bに加えて、コンポーネント容器21と接続された熱伝導シート23が取り付けられる。これにより、発熱量の大きな電子部品22aの熱を筺体30に効率よく伝えることで冷却能力の向上を図ることができる。
以上のように、本実施形態の電子機器40によれば、発生した熱を表面積の大きな筺体30に伝えることで、筺体30からの放熱効果も得られる。本願発明者が行った計算によれば、室温が25℃のときに筺体30の表面の温度を45℃程度にすることで、筺体30の表面積1m2当たり約75Wの冷却効果が期待される。この筺体30表面からの冷却効果の分、冷却に必要な空気の流量を低下させることができ、空冷ファン39の回転数を低下させられる。このため、空冷ファン39の風切り音や振動を低減することができる。
さらに、本実施形態の電子機器40は、コンポーネント容器21と筺体30とが押圧機構によって固定されているため、振動によるガタつき音の発生を抑制させることができる。また、コンポーネント容器21に取り付けられた容器側放熱板25、26は樹脂材料を含むため、接触部分の熱抵抗を低減させることができる。また、樹脂材料によって筺体30及びコンポーネント容器21の間を伝搬する振動や騒音も吸収できる。
以下、本発明の諸態様を、付記としてまとめて記載する。
(付記1)データの記憶及び演算処理を行う電子部品を収容した箱状のコンポーネント容器と、前記コンポーネント容器を挿抜可能に収容する筺体とを有する電子機器であって、前記コンポーネント容器の1つ以上の面に設けられ、樹脂材料を含んだ熱伝導性の容器側熱伝導板と、前記筺体に設けられ、前記コンポーネント容器の挿抜方向を案内するとともに、前記容器側熱伝導板と面接触する熱伝導性の筺体側熱伝導板と、前記コンポーネント容器を押圧して前記容器側熱伝導板と前記筺体側熱伝導板とを密着させる押圧機構と、を備えたことを特徴とする電子機器。
(付記2)さらに、一方の端部側が前記押圧機構の表面に取り付けられ、他方の端部側で前記筺体に密着された熱伝導性の放熱シートを備え、前記押圧機構は前記放熱シートと前記容器側熱伝導板とを介して前記コンポーネント容器を押圧することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
(付記3)さらに、前記コンポーネント容器の側面を押し出して、前記筺体の内壁又は隣接するコンポーネント容器と前記コンポーネント容器の側面上の容器側熱伝導板とを密着させる押出機構を備えたことを特徴とする付記1又は2に記載の電子機器。
(付記4)前記容器側熱伝導板は、熱伝導性フィラーを含んだ樹脂材料であることを特徴とする付記1に記載の電子機器。
(付記5)さらに、前記電子機器は、前記コンポーネント容器の挿入完了を検出する検出スイッチを備え、前記押圧機構が前記検出スイッチの検出結果に基づいて前記コンポーネント容器の挿入の完了後に前記コンポーネント容器を押圧することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
(付記6)前記コンポーネント容器内の発熱の大きな電子部品と前記コンポーネント容器とが熱伝導性シートによって接続されていることを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の電子機器。
(付記7)データの記憶及び演算処理を行う電子部品を収容した箱状のコンポーネント容器を挿抜可能に収容する電子機器の筺体であって、前記コンポーネント容器の挿抜方向を案内するとともに、前記コンポーネント容器の表面に設けられた容器側熱伝導板と面接触する熱伝導性の筺体側熱伝導板と、前記コンポーネント容器を押圧して前記容器側熱伝導板と前記筺体側熱伝導板とを密着させる押圧機構と、を有することを特徴とする電子機器の筺体。
(付記8)さらに、一方の端部側が筺体に密着され、他方の端部側が前記押圧機構の表面に取り付けられた熱伝導性の放熱シートを有することを特徴とする付記8に記載の電子機器の筺体。
(付記9)情報の記憶及び演算を行う電子部品を収納した1又は複数のコンポーネント容器が筺体に挿抜可能に収容されてなる電子機器に使用される1つのコンポーネント容器であって、外面の1面以上の面に設けられた容器側熱伝導板と、前記容器側熱伝導板が取り付けられた面を押し出して、前記筺体の内壁又は隣接するコンポーネント容器の外面と前記容器側熱伝導板とを密着させる押し出し機構と、を備えたことを特徴とするコンポーネント容器。
(付記9)情報の記憶及び演算を行う電子部品を収納した1又は複数のコンポーネント容器が筺体に挿抜可能に収容されてなる電子機器に使用される1つのコンポーネント容器であって、外面の1面以上の面に設けられた容器側熱伝導板と、前記容器側熱伝導板が取り付けられた面を押し出して、前記筺体の内壁又は隣接するコンポーネント容器の外面と前記容器側熱伝導板とを密着させる押し出し機構と、を備えたことを特徴とするコンポーネント容器。
20…コンポーネント、21…コンポーネント容器、21a…側面、22a…電子部品、22b…放熱板、22c…基板、23…放熱シート、24…ロックレバー、25…容器側熱伝導板、26…容器側熱伝導板、27…板状部材、27a…案内溝、28…棒状状部材、28a…突起部、29a…オスコネクター、29b…突出部、30…筺体、32…筺体側熱伝導板、33…放熱シート、34…押圧部、34a…シャフト、35…押圧板、36…背部基板、37…メスコネクター、38…スイッチ、39…空冷ファン、40…電子機器、100…従来の電子機器、101…従来のコンポーネント容器、102…緩衝材、110…従来の筺体、111…背部基板、119…空冷ファン。
Claims (5)
- データの記憶及び演算処理を行う電子部品を収容した箱状のコンポーネント容器と、前記コンポーネント容器を挿抜可能に収容する筺体とを有する電子機器であって、
前記コンポーネント容器の1つ以上の面に設けられ、樹脂材料を含んだ熱伝導性の容器側熱伝導板と、
前記筺体に設けられ、前記コンポーネント容器の挿抜方向を案内するとともに、前記容器側熱伝導板と面接触する熱伝導性の筺体側熱伝導板と、
前記コンポーネント容器を押圧して前記容器側熱伝導板と前記筺体側熱伝導板とを密着させる押圧機構と、
を備えたことを特徴とする電子機器。 - さらに、一方の端部側が前記押圧機構の表面に取り付けられ、他方の端部側で前記筺体に密着された熱伝導性の放熱シートを備え、前記押圧機構は前記放熱シートと前記容器側熱伝導板とを介して前記コンポーネント容器を押圧することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- さらに、前記コンポーネント容器の側面を押し出して、前記筺体の内壁又は隣接するコンポーネント容器と前記コンポーネント容器の側面上の容器側熱伝導板とを密着させる押出機構を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
- データの記憶及び演算処理を行う電子部品を収容した箱状のコンポーネント容器を挿抜可能に収容する電子機器の筺体であって、
前記コンポーネント容器の挿抜方向を案内するとともに、前記コンポーネント容器の表面に設けられた容器側熱伝導板と面接触する熱伝導性の筺体側熱伝導板と、
前記コンポーネント容器を押圧して前記容器側熱伝導板と前記筺体側熱伝導板とを密着させる押圧機構と、
を有することを特徴とする電子機器の筺体。 - 情報の記憶及び演算を行う電子部品を収納した1又は複数のコンポーネント容器が筺体に挿抜可能に収容されてなる電子機器に使用される1つのコンポーネント容器であって、
外面の1面以上の面に設けられた容器側熱伝導板と、
前記容器側熱伝導板が設けられた面を押し出して、前記筺体の内壁又は隣接するコンポーネント容器の外面と前記容器側熱伝導板とを密着させる押し出し機構と、
を備えたことを特徴とするコンポーネント容器。
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-
2008
- 2008-04-14 JP JP2008104382A patent/JP2009259884A/ja not_active Withdrawn
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