JP2009258307A - レンズ交換式デジタルカメラシステム - Google Patents

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JP2009258307A JP2008106089A JP2008106089A JP2009258307A JP 2009258307 A JP2009258307 A JP 2009258307A JP 2008106089 A JP2008106089 A JP 2008106089A JP 2008106089 A JP2008106089 A JP 2008106089A JP 2009258307 A JP2009258307 A JP 2009258307A
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Abstract

【課題】レンズ交換式デジタルカメラシステムにおける偽合焦を少なくすること。
【解決手段】カメラ本体10の制御/処理部11は、当該カメラ本体10に対して装着されるレンズユニット20のレンズ情報収集部25で収集し、レンズ側の通信部26及びカメラ側の通信部16を介して取得したレンズユニット20の情報から、AF評価値出力部13のHPFのカットオフ周波数の計算、HPF,HPHの選択を行い、また、閾値TH,THを演算して、撮像素子12の出力よりAF評価値出力部13にて得られたAFに必要なAF評価値ピーク超え判定に、HPF,HPHの出力するAF評価値HPF(x),HPH(x)と閾値TH,THの関係から使用可能ではないと判別されるAF評価値HPF(x)及びレンズ位置xをピーク位置検出に使用しないようにすることで、偽合焦を少なくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、オートフォーカス機能を有するレンズ交換式デジタルカメラシステムに関する。
従来、一般的にレンズ交換式の一眼レフレックスタイプ(以下、単に一眼レフと略記する)のスチルカメラのオートフォーカス(AF)機構としては、TTL(Through The Lens)位相差AFが用いられている。この位相差AFの機構は、カメラ本体に焦点位置のズレを検出するための専用機構が設けられ、その機構により検出された焦点ズレ量により、交換レンズユニット内の焦点調節用のレンズ(フォーカスレンズ)の移動位置を決定している。
一方、コンパクトデジタルカメラやビデオカメラ等では、例えば特許文献1に開示されているような、撮像素子のコントラスト情報を利用した、いわゆるイメージャAFが多く用いられている。イメージャAFは山登り検出方式とも呼ばれ、レンズユニットのフォーカスレンズを光軸方向に移動させながら、AF評価値、例えばコントラストの高周波成分を繰り返し検出し、そのAF評価値が最大になるピーク位置を合焦位置として決定する。即ち、イメージャAFにおいては、一つ前のAF評価値と現時点のAF評価値との関係が所定の判定値(閾値)を越えたとき、例えば、変化率が所定の変化率を越えた場合や、両者の差が所定の差分を越えた場合に、その時点までに検出しているAF評価値の極大値を含む例えば3点のデータから2次の近似曲線を引き、その2次近似曲線のピーク位置をAF評価値が最大になる点として合焦位置を決定するものである。
また、特許文献2には、AF評価値を取得するためカットオフ周波数の異なる複数のハイパスフィルを備え、撮影光学系の焦点調節範囲の全域に対して粗サーチを行い、その結果を基に焦点調節範囲を絞って詳細サーチする際に、粗サーチで取得したAF評価値の最大値が所定値以上であった場合には、その粗サーチで用いたハイパスフィルタよりもカットオフ周波数の高いハイパスフィルタを用いてAF評価値を取得することで、詳細サーチでは被写体に適したハイパスフィルタを選択して、焦点調節を高精度に行う手法が開示されている。
TTL位相差AFとイメージャAFは、例えば、TTL位相差AFはより高速に合焦し、イメージャAFはより高精度に合焦するといったように、それぞれ特徴があり、用途に応じて使い分けられている。
レンズ交換式デジタル一眼レフカメラでも、光学ファインダや位相差AFセンサへ光を導くミラーを退避させ、撮像素子で連続的に画像を取り込んでカメラ背面の液晶モニタにリアルタイムに画像を表示させて、コンパクトデジタルカメラのように液晶モニタを見ながらイメージャAFを行うことが可能である。
特開平8−265631号公報 特開2004−325517号公報
しかし、レンズ交換式のカメラでは、コンパクトデジタルカメラとは異なり色々な特性のレンズが装着可能であるため、像倍率の大きな(1.0倍に近い)レンズやF値の小さなレンズなどではフォーカスレンズが合焦位置から離れると、大きなボケが発生し、ほとんど被写体像が結像しなくなる。このためAF評価値の変動は、被写体像による寄与よりも撮像ノイズや外光等の影響が大きくなり、変化ピークを誤検出してしまい偽合焦になり易い。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、偽合焦の少ないレンズ交換式デジタルカメラシステムを提供することを目的とする。
本発明のレンズ交換式デジタルカメラシステムの一態様は、カメラ本体と当該カメラ本体に着脱可能なレンズユニットから構成されるレンズ交換式デジタルカメラシステムであって、
上記レンズユニットは、
当該レンズユニットの焦点位置を調整するためのフォーカスレンズと、
上記フォーカスレンズを駆動するフォーカスレンズ駆動手段と、
上記フォーカスレンズ位置情報を出力するフォーカスレンズ位置情報出力手段と、
上記カメラ本体との間で通信を行うレンズ側通信手段と、
を有し、
上記カメラ本体は、
上記レンズユニットにより結像した被写体を繰り返し撮影する撮像素子と、
上記レンズユニットの上記フォーカスレンズの駆動を制御する命令を生成する制御手段と、
上記レンズユニットとの間で通信を行うカメラ側通信手段と、
カットオフ周波数の異なる複数のハイパスフィルタにより上記撮像素子の出力からAFに必要なAF評価値を出力するAF評価値出力手段と、
を有し、
前記制御手段は、
上記AF評価値出力手段の出力するAF評価値と、上記レンズ側通信手段及び上記カメラ側通信手段を介して取得した上記フォーカスレンズ位置出力手段の出力するフォーカスレンズ位置情報とを関係づけてAF評価値のピークに相当する位置を求め、上記カメラ側通信手段及び上記レンズ側通信手段を介して上記フォーカスレンズ駆動手段を制御して該ピーク位置に上記フォーカスレンズを移動させる焦点位置調整を行い、
上記複数のハイパスフィルタの出力するAF評価値間の関係から、AF評価値及びレンズ位置情報がピーク位置検出に使用可能か否かを判別し、使用可能ではないと判別されたAF評価値及びレンズ位置情報をピーク位置検出に使用しない、
ことを特徴とする。
本発明によれば、複数のハイパスフィルタの出力するAF評価値間の関係に基づいてピーク位置検出に使用可能でないと判別されたAF評価値及びレンズ位置情報をピーク位置検出に使用しないことで、AF評価値の変化ピークを誤検出する虞が無く、偽合焦の少ないレンズ交換式デジタルカメラシステムを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るレンズ交換式デジタルカメラシステムの構成を示す図である。
本実施形態に係るレンズ交換式デジタルカメラシステムは、カメラ本体10と、該カメラ本体10に対して着脱可能でカメラ本体10側と通信可能なレンズユニット20とからなる。
ここで、上記レンズユニット20は、フォーカスレンズ21A及びズームレンズ21Bを含む光学系21、フォーカスレンズ駆動部22、フォーカスレンズ位置検出部23A、ズーム位置検出部23B、レンズ情報記録部24、レンズ情報収集部25及び通信部26を有している。
フォーカスレンズ21Aは、当該レンズユニット20の焦点位置を調整するためのレンズであり、フォーカスレンズ駆動部22によって駆動され、また、そのフォーカスレンズ位置がフォーカスレンズ位置検出部23Aによって検出される。ズームレンズ21Bは、当該レンズユニット20の像倍率を調整するためのレンズであり、該レンズユニット20の図示しないズームリングに対するユーザの手動駆動によって、あるいはカメラ本体10に設けた図示しないズームボタンに対するユーザ操作に応じた図示しないズームレンズ駆動部によって駆動され、そのズーム位置がズーム位置検出部23Bによって検出される。
また、レンズ情報記録部24は、当該レンズユニット20のF値や像倍率等の情報を記録しているメモリである。レンズ情報収集部25は、上記レンズ情報記録部24が記録している当該レンズユニット20の情報と、上記フォーカスレンズ位置検出部23A及び上記ズーム位置検出部23Bが検出したフォーカスレンズ位置情報及びズーム位置情報(焦点距離情報)を収集する。このように、上記レンズ情報記録部24及びレンズ情報収集部25は、レンズ情報記録手段として機能する。通信部26は、カメラ本体10との間で通信を行うレンズ側通信手段である。
一方、上記カメラ本体10は、制御/処理部11、撮像素子12、AF評価値出力部13、情報照合部14、取り込み信号発生部15及び通信部16を有している。
制御/処理部11は、電源スイッチ、レリーズボタンをはじめとする図示しない各種ボタン及びスイッチのユーザ操作に応じて、当該カメラ本体10内の各部を制御するもので、例えばCPUによって構成される。該制御/処理部11は、例えば、2段押しのボタンとなっているレリーズボタンの1段階目の操作、所謂1STレリーズ操作に応じてAF動作を行い、2段階目の操作、所謂2NDレリーズ操作に応じて実際の撮影動作を行う。
即ち、AF動作においては、所定のフレームレートで、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子12で上記光学系21を通して入ってきた被写体像をアナログ映像信号に変換し、図示しない信号処理回路で該アナログ映像信号のデジタル画像信号への変換を含む所定の信号処理を行って、得られた画像信号を、該カメラ本体10の背面に配された液晶モニタ等の図示しない画像表示部に表示する。
また、上記画像信号は、AF評価値出力部13にも送られ、そこでAFに必要なAF評価値が求められる。このAF評価値としては、画像のコントラストや高周波成分のAF領域内の積算値が用いられ、値が大きいほどフォーカスが合っていることを示している。本実施形態においては、カットオフ周波数の異なる複数のハイパスフィルタ(HPF,HPF,…,HPF)を用いて複数のAF評価値を出力する。情報照合部14は、取り込み信号発生部15が発生する上記AF評価値出力部13の出力を取得するための所定のタイミングで、上記AF評価値出力部13の出力と、カメラ側通信手段である通信部16により得られたフォーカスレンズ位置とを関係づける。そして、上記制御/処理部11は、上記情報照合部14によって関連づけられたAF評価値とフォーカスレンズ位置とに基づいてAF評価値のピークに相当する位置を求め、上記通信部16,26を介して上記フォーカスレンズ駆動部22を制御して該ピーク位置に上記フォーカスレンズ21Aを移動させる焦点位置調整を行う。なおこの場合、上記制御/処理部11は、上記情報照合部14からの上記AF評価値出力部13を構成する複数のハイパスフィルタの出力するAF評価値の関係から、有効なAF評価値か否かを判別し、無効と判断されたレンズ位置情報は使用しないようにしている。このように、上記情報照合部14、上記取り込み信号発生部15及び上記制御/処理部11は、制御手段として機能する。なお、上記制御/処理部11は、各種コマンド(命令)を生成し上記通信部16、26を介して上記レンズユニット20に送信する。
以下、上記のような構成のレンズ交換式デジタルカメラシステムの動作を詳細に説明する。
本実施形態では、山登り検出方式によるAF動作を行う。即ち、撮像素子12で繰り返し撮影されて図示しない信号処理回路から与えられる画像信号より、AF評価値出力部13において、後述するようにして選択されたハイパスフィルタにより所定の高周波成分を抽出して積算することによりAF評価値を作成する。ここで、フォーカスレンズ位置がxの場所で得られたAF評価値をY(x)とする。画像信号の高周波成分のレベルであるAF評価値は、撮像素子12上に形成された像が鮮鋭度が増すほど、即ちフォーカスレンズ21Aが合焦に近づくほど急激に上昇し、撮像素子12上の像が合焦しているときにピークに到達する。従って、フォーカスレンズ21Aを移動しながらAF評価値Y(x)を情報照合部14でフォーカスレンズ位置xに関連づけていき、制御/処理部11は、AF評価値が上昇しているときは、フォーカスレンズ21Aが合焦に近づく方向に移動しているものと判定し、また逆に、選択した周波数成分のレベルが下降しているときは、フォーカスレンズ21Aが合焦から遠ざかる方向に移動しているものと判定することができる。
従って、制御/処理部11は、まず、合焦に近づく方向にフォーカスレンズ21Aを移動させるよう、通信部16,26を介してフォーカスレンズ駆動部22に指示する。
そしてその後に、AF評価値の極大値(ピーク)を検出する。即ち、AF評価値の変化量により山の頂上の判断を行う。つまり、画像はピントが合うほど、その画像中に細かなディーテールが現れ、これは、画像のピントが合うほど画像の高周波成分が多いことを示す。山登り検出方式は、これを利用して、画像の高周波成分を抽出して積算した値を評価することにより、AFの評価をするというものである。
ここで、Y(i)<Y(i−1)となるレンズ位置(i−1)をAF評価値の極大値とする。そして、その極大値の検出後に閾値を越えたか否かの判断、即ち、Y(j−1)/Y(j)>閾値(但し、j≧i)となったか否かの判断を行う。これは、単純に極大値より小さいAF評価値を検出したというだけの判断では、ノイズの影響で小さくなることもあるので、ピーク位置を越えたとの判断を行うことは好ましくないからである。そして、閾値越えと判断したならば、そのときのレンズ位置をもって、ピーク位置を越えたと判断する。但し、この閾値越え判断中に極大値の条件を満たさなくなった場合は、再び極大値検出から始める。そして、上記検出した極大値を含む例えば3点のデータから2次の近似曲線を引き、その2次近似曲線のピーク位置をAF評価値が最大になる合焦位置として決定する合焦演算を行うものである。制御/処理部11は、フォーカスレンズ駆動部22に指示して、上記ピーク位置として検出した合焦位置へフォーカスレンズ21Aを移動させる。
そして、本実施形態では、上記AF評価値のピークを求める際に、上記AF評価値出力部13の中から、次のようにして選択された複数のハイパスフィルタの出力するAF評価値間の関係から、ピーク位置検出に使用可能か否かを判別し、使用可能ではないと判別されたAF評価値及びレンズ位置情報を使用しないようにしている。
以下、これにつき、詳細に説明する。
フォーカスレンズ位置がxの場所で得られたAF評価値としての複数のHPF出力をカットオフ周波数(ゲインが−3dBとなる周波数)ごとに、カットオフ周波数が低い側から高い側に向かって、HPF,HPF,HPF,…,HPFとして、フォーカスレンズ21Aを動かしながら、フォーカスレンズ位置xに対する各AF評価値HPF(x),HPF(x),HPF(x),…,HPF(x)の関係を求める。
図2は、その内の、HPF,HPF,HPFの各AF評価値HPF(x),HPF(x),HPF(x)のフォーカスレンズ位置xに対する関係を示す図である。図3は、それらHPF,HPF,HPFのカットオフ周波数fcut1,fcut2,fcut3の関係を示す図である。
図2に示すように、AF評価値HPF(x),HPF(x),HPF(x)は、合焦位置である位置A近傍では大きな値を示し、非合焦位置である位置Bでは小さな値となる。なお、この例では、位置C近辺において、撮像ノイズや外光等の影響によってAF評価値が大きくなっており、これをAF評価値のピークと誤検出して、偽合焦になる虞がある。
一方、図3に示すように、画像がボケるに従い、周波数成分はDCに近くなるので、
HPF(x)≒HPFj+1(x)≒HPFj+2(x)≒…≒HPF(x)
の関係となる。ここでjはレンズユニット20の特性とHPFのカットオフ周波数に依存する。
そこで、本実施形態では、通信によりレンズユニット20から取得したレンズユニット20の情報から、HPFのカットオフ周波数と、HPF,HPFを選択しておき、山登り検出方式でピークを検出する際に、HPF(x)をAF評価値として使用すると共に、
TH < HPF(x)/HPF(x) < TH …(1)
の関係を満たすレンズ位置はボケ状態であるとし、山登り検出から除外する。ただし、1≦j<k≦nである。なお、上記閾値TH及びTHは、通信によりレンズユニット20から取得したレンズユニット20の情報や、撮像素子12から得られた画像信号の輝度から求めるのが望ましい。
上記通信によりレンズユニット20から取得するレンズユニット20の情報としては、例えば、レンズのMTF情報がある。図4に示すように、レンズのMTF特性はF値によって異なり、また、AF領域が中央の場合と周辺の場合ではレンズのMTF特性が異なるため、抽出可能な周波数帯が異なる。なお、図4中のAF領域値Aは、図5に示すように、撮影可能領域17の中央の領域18Aであり、図4中のAF領域値Bは、撮影可能領域17の周辺の領域18Bである。
従って、例えば図6に示すようなレンズのMTF情報を、レンズユニット20の情報の一つとしてレンズ情報記録部24に記録しておき、制御/処理部11が通信部16,26を介してレンズ情報収集部25によってそれを収集して、カットオフ周波数の計算、閾値TH,THの演算、HPFの選択に使用することができる。
なお、上記通信によりレンズユニット20から取得するレンズユニット20の情報としては、更に、レンズ情報記録部24に記録されたフォーカスレンズ21Aの総パルス数(移動可能量)、像倍率、F値や、フォーカスレンズ位置検出部23Aで検出されるズーム位置(焦点距離)などが使用可能である。また、レンズ情報記録部24には当該レンズユニット20を特定可能なID情報を記録しておき、複数のID情報毎に上記総パルス数(移動可能量)、像倍率、F値、MTF情報をカメラ本体10側に記憶しておいて、レンズユニット20から取得したID情報に基づいてカメラ本体10側で当該ID情報に対応する情報を選択使用するようにしても良い。
図7は、本実施形態に係るレンズ交換式デジタルカメラシステムのカメラ本体10とレンズユニット20のAF動作の動作フローチャートを示す図であり、図8A及び図8Bは、同じくAF動作のタイミングチャートを示す図である。ここで、図7中の各処理が図8A及び図8Bのタイミングチャート中の何処に対応するかが明確となるように、同じ参照符号を付してある。
即ち、まず、通信部16によるレンズユニット20との通信(以下、レンズ通信と称する)により、カメラ本体10の制御/処理部11は、レンズ情報収集部25にレンズ情報収集コマンドを送信する(ステップS101)。
通信部26によるカメラ本体10との通信(以下、カメラ本体通信と称する)によりレンズユニット20のレンズ情報収集部25が上記レンズ情報収集コマンドを受信すると(ステップS201)、レンズ情報収集部25は、レンズ情報記録部24から収集したレンズ情報を、カメラ本体通信により、カメラ本体10に送信する(ステップS202)。なお、このとき、フォーカスレンズ21Aは停止状態にある。
カメラ本体10の制御/処理部11は、レンズ通信により上記レンズ情報を取得し(ステップS102)、その取得したレンズ情報に基づいて、HPFのカットオフ周波数の計算、閾値TH,THの演算、HPF,HPHの選択を行う(ステップS103)。そして、情報照合部14にAF評価値出力部13からのAF評価値の取り込みを開始させると共に、取り込み信号発生部15の動作を開始させ(ステップS104)、また、レンズ通信により、フォーカスレンズ駆動部22にレンズ駆動開始コマンドを送信する(ステップS105)。その後は、取り込み信号発生部15からの取り込み信号によるAF評価値取り込みタイミング(情報照合部14のAF評価値出力タイミング)となるのを待つ(ステップS106)。
フォーカスレンズ駆動部22は、カメラ本体通信により、上記レンズ駆動開始コマンドを受信すると(ステップS203)、フォーカスレンズ21Aの駆動を行う(ステップS204)。これにより、停止状態にあったフォーカスレンズ21Aが移動を開始し、フォーカスレンズ位置検出部23Aがそのレンズ位置を検出していくこととなる。
そして、AF評価値取り込みタイミングとなると(ステップS106)、レンズ通信により、情報照合部14は、レンズ情報収集部25にレンズ位置取得コマンドを送信する(ステップS107)。
カメラ本体通信により、上記レンズ情報収集コマンドを受信すると(ステップS205)、レンズ情報収集部25は、その時点でフォーカスレンズ位置検出部23Aが検出しているフォーカスレンズ位置を収集して、カメラ本体通信により、カメラ本体10に送信する(ステップS206)。
情報照合部14は、レンズ通信により、上記フォーカスレンズ位置を取得すると(ステップS108)、その取得したフォーカスレンズ位置xとAF評価値出力部13が出力するAF評価値HPF(x),HPF(x)とを記録保存し(ステップS109)、それら記録保存したフォーカスレンズ位置xとAF評価値HPF(x)とを関連づける情報照合処理を行う(ステップS110)。そして、制御/処理部11は、上記AF評価値HPF(x),HPF(x)が上記(1)式の関係を満たしているかの閾値判別処理を行う。即ち、まず、AF評価値の比HPF(x)/HPF(x)が上記ステップS103で演算した閾値THより大きいか否かを判別し(ステップS111)、大きければ更に、その比HPF(x)/HPF(x)が上記ステップS103で演算した閾値THより小さいか否かを判別する(ステップS112)。これらの関係を満たさなければ、上記ステップS110の照合処理において関連づけたAF評価値HPF(x)とフォーカスレンズ位置xは、ピーク位置検出に使用可能ではないと判別して、つまりフォーカスレンズ位置xは非合焦状態の位置であると判別して、以下の処理に使用しないように、上記ステップS106に戻る。これにより、図2にCで示すような位置がピーク判定に使用されることが無く、よって、偽合焦の虞を少なくすることができる。
こうして、フォーカスレンズ21Aを動かしながら、フォーカスレンズ位置xに対する各AF評価値HPF(x),HPF(x)を取り込んでいく。そして、その比HPF(x)/HPF(x)が上記閾値THより大きく且つ上記閾値THより小さいと判断されたならば(ステップS111,S112)、AF評価値HPF(x)とフォーカスレンズ位置xはピーク位置検出に使用可能であるとして、上記AF評価値HPF(x)がピークを越えたか否か、即ちそれまで検出したAF評価値の極大値に対し所定の閾値よりも小さくなったか否かを判定する(ステップS113)。ここで、まだAF評価値のピークを越えていないと判定した場合には、上記ステップS106に戻る。
なお、実際には、制御/処理部11は、前述したように、AF評価値が上昇しているときは、フォーカスレンズ21Aが合焦に近づく方向に移動しているものと判定し、また逆に、選択した周波数成分のレベルが下降しているときは、フォーカスレンズ21Aが合焦から遠ざかる方向に移動しているものと判定して、合焦に近づく方向にフォーカスレンズ21Aを移動させるよう、通信部16,26を介してフォーカスレンズ駆動部22に指示するものであるが、それは既知の動作であるため、図面及び説明の簡単化のためにここでは省略する。
また、ピークを越えたと判定されることなく、例えばフォーカスレンズ21Aの移動可能範囲の端まで駆動してしまったり、図示しないレリーズボタンの1STレリーズ操作が解除されてしまった場合には、非合焦の結果を持って該AF動作を終了することとなる。
而して、上記ステップS113においてAF評価値がピークを越えたと判定したならば、制御/処理部11は、取り込み信号発生部15の動作を停止させると共に、上記情報照合部14によって関連づけられているフォーカスレンズ位置とAF評価値とに基づく既知のピーク位置算出処理を行って合焦フォーカス位置を求める(ステップS114)。そして、レンズ通信により、レンズ駆動停止コマンドをフォーカスレンズ駆動部22へ送信する(ステップS115)。
フォーカスレンズ駆動部22は、カメラ本体通信により、上記レンズ駆動停止コマンドを受けると(ステップS207)、フォーカスレンズ21Aの駆動を停止する(ステップS208)。
そして、制御/処理部11は、レンズ通信により、上記算出したピーク位置へレンズ駆動コマンドをフォーカスレンズ駆動部22へ送信して(ステップS116)、該AF動作を終了する。
フォーカスレンズ駆動部22は、カメラ本体通信により、上記ピーク位置へレンズ駆動コマンドを受けると(ステップS209)、フォーカスレンズ21Aをそのピーク位置つまり合焦フォーカス位置へ駆動して(ステップS210)、該AF動作を終了する。
以上のように、本一実施形態によれば、装着されたレンズユニット20から当該レンズユニット20の情報を取得して、HPFのカットオフ周波数の計算、閾値TH,THの演算、HPF,HPHの選択を行い、HPF,HPHの出力するAF評価値HPF(x),HPH(x)間の関係から、AF評価値HPF(x)及びレンズ位置xがピーク位置検出に使用可能か否かを判別し、使用可能ではないと判別されたAF評価値HPF(x)及びレンズ位置xをピーク位置検出に使用しないようにしているので、図2にCで示すようなレンズ位置がピーク判定に使用されることがなく、よって、偽合焦の虞を少なくすることができる。
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
図1は、本発明の一実施形態に係るレンズ交換式デジタルカメラシステムの構成を示す図である。 図2は、複数のHPFの各AF評価値のフォーカスレンズ位置に対する関係を示す図である。 図3は、合焦状態と非合焦状態の周波数分布の違いと複数のHPFのカットオフ周波数例を示す図である。 図4は、レンズのMTF特性を示す図である。 図5は、撮影可能領域とAF領域を示す図である。 図6は、レンズユニットの情報の一つとしてレンズ情報記録部に記録されるレンズのMTF情報の例を示す図である。 図7は、カメラ本体とレンズユニットのAF動作の動作フローチャートを示す図である。 図8Aは、AF動作の一連のタイミングチャートの第1の部分を示す図である。 図8Bは、AF動作の一連のタイミングチャートの第2の部分を示す図である。
符号の説明
10…カメラ本体、 11…制御/処理部、 12…撮像素子、 13…AF評価値出力部、 14…情報照合部、 15…取り込み信号発生部、 16,26…通信部、 17…撮影可能領域、 18A…中央の領域、 18B…周辺の領域、 20…レンズユニット、 21…光学系、 21A…フォーカスレンズ、 21B…ズームレンズ、 22…フォーカスレンズ駆動部、 23A…フォーカスレンズ位置検出部、 23B…ズーム位置検出部、 24…レンズ情報記録部、 25…レンズ情報収集部。

Claims (3)

  1. カメラ本体と当該カメラ本体に着脱可能なレンズユニットから構成されるレンズ交換式デジタルカメラシステムであって、
    上記レンズユニットは、
    当該レンズユニットの焦点位置を調整するためのフォーカスレンズと、
    上記フォーカスレンズを駆動するフォーカスレンズ駆動手段と、
    上記フォーカスレンズ位置情報を出力するフォーカスレンズ位置情報出力手段と、
    上記カメラ本体との間で通信を行うレンズ側通信手段と、
    を有し、
    上記カメラ本体は、
    上記レンズユニットにより結像した被写体を繰り返し撮影する撮像素子と、
    上記レンズユニットの上記フォーカスレンズの駆動を制御する命令を生成する制御手段と、
    上記レンズユニットとの間で通信を行うカメラ側通信手段と、
    カットオフ周波数の異なる複数のハイパスフィルタにより上記撮像素子の出力からAFに必要なAF評価値を出力するAF評価値出力手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、
    上記AF評価値出力手段の出力するAF評価値と、上記レンズ側通信手段及び上記カメラ側通信手段を介して取得した上記フォーカスレンズ位置出力手段の出力するフォーカスレンズ位置情報とを関係づけてAF評価値のピークに相当する位置を求め、上記カメラ側通信手段及び上記レンズ側通信手段を介して上記フォーカスレンズ駆動手段を制御して該ピーク位置に上記フォーカスレンズを移動させる焦点位置調整を行い、
    上記複数のハイパスフィルタの出力するAF評価値間の関係から、AF評価値及びレンズ位置情報がピーク位置検出に使用可能か否かを判別し、使用可能ではないと判別されたAF評価値及びレンズ位置情報をピーク位置検出に使用しない、
    ことを特徴とするレンズ交換式デジタルカメラシステム。
  2. 上記制御手段は、上記複数のハイパスフィルタの出力するAF評価値の比が、所定の判定値以内と判定することにより上記無効と判断することを特徴とする請求項1に記載のレンズ交換式デジタルカメラシステム。
  3. 上記レンズユニットの情報を記録しているレンズ情報記録手段を更に有し、
    上記制御手段は、上記レンズ情報記録手段が記録している上記レンズユニットの情報に基づいて上記判定値を算出し、
    上記レンズユニットの情報は、上記レンズユニットのF値またはズーム位置または像倍率またはMTFまたはIDの何れか一つを含むことを特徴とする請求項2に記載のレンズ交換式デジタルカメラシステム。
JP2008106089A 2008-04-15 2008-04-15 レンズ交換式デジタルカメラシステム Withdrawn JP2009258307A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9030597B2 (en) 2010-09-30 2015-05-12 Nikon Corporation Interchangeable lens and camera body
JP2015102840A (ja) * 2013-11-28 2015-06-04 株式会社ニコン 焦点検出装置

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