以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
本サーボモータの駆動装置1は、図1〜図6に示す如く、交流電源(交流電源装置30)に第1系統用コンバータ31Lと第2系統用コンバータ31Rとを並列に接続し、同一構造の被駆動体20(20A、20B、20C)を駆動するための対をなすサーボモータ(例えば、22AL,22AR)を第1系統に属するサーボモータ(22AL)と第2系統に属するサーボモータ(22AR)とに分け、第1系統1Kに属するサーボモータ(22AL)を当該インバータ(36AL1)を介して第1系統用コンバータ31Lに接続しかつ第2系統2Kに属するサーボモータ(22AR)を当該インバータ(36AR1)を介して第2系統用コンバータ31Rに接続した構成である。
被駆動体20は、図3に示す搬送(X)方向に配列された2台のサーボプレス機械10A、10Bにワークを搬送(搬入・搬出)するための3台のワーク搬送手段20A、20B、20Cとされている。いわゆる個別ロボット型である。3台以上の場合には、ワーク搬送手段は搬送経路に沿って列配された複数(N)台のプレス機械の最初のプレス機械(一台目)の前、各プレス機械の間および最後のプレス機械(N台目)の後に配置された複数(N+1)台から形成しかつ独立に駆動すれば、つまり位相ずれ駆動させれば、全台数同期駆動の場合よりも被駆動体全体でのコンバータ容量をさらに小さくできる。この実施の形態では、両駆動方式について説明する。なお、被駆動体20はサーボプレス機械用のワーク搬送手段に限定されない。
図3において、サーボプレス機械10A(10B)は、サーボモータ11A(11B)を駆動することで、クランク軸15を回転させかつコンロッド16を介してスライド17を昇降可能に形成されている。そして、スライド17側の上型とボルスタ18側の下型との協働により、下型にセットされたワークにプレス加工を施すことができる。クランク軸15とサーボモータ11A(11B)とは、ギヤ(減速機)を介して間接的に連結させてもよい。
なお、スライド駆動機構は、クランク機構(クランク軸15およびコンロッド16)に限定されない。例えば、偏心駆動機構、リンク駆動機構あるいはねじ駆動機構でもよい。
ここで、図2について説明しておく。全体駆動制御部50は、CPU,不揮発性メモリやRAM等を含み、プレスシステム全体を監視・指令する機能を有し、スライドモーション情報、搬送モーション情報、プレス運転制御プログラム、搬送運転制御プログラム等を記憶保持している。
また、全体駆動制御部50は、異常発生確認手段、接続切換制御手段、プレス低速化運転制御手段、搬送軽負荷化運転制御手段等を構成する。これら各手段は、当該各制御プログラムを格納させた不揮発性メモリと制御プログラムを実行するCPUから形成されている。
スライドモーション情報は、行程(時間t)ごとのスライド位置Pとして規定される。操作部52(設定入力手段)を用いて設定(変更)入力することができる。搬送モーション情報は、行程(時間t)ごとのハンド(例えば、25AL、25AR)位置Phとして規定される。操作部52(設定入力手段)を用いて設定(変更)入力することができる。スライドモーション情報と搬送モーション情報とは、同期対応されている。同様に、低速化スライドモーション情報および軽負荷化(低速化)搬送モーション情報も、元のスライドモーション情報と搬送モーション情報に同期対応されて記憶されている。
この全体駆動制御部50には、入力・選択・設定用の操作部52と情報確認用の表示部53を一体的に形成するタッチパネル51、プレス駆動制御部58、搬送駆動制御部55A,55B、55Cおよび接続切換制御部56が接続されている。
サーボプレス機械10A(10B)は、全体駆動制御部50およびプレス駆動制御部58によって駆動される。全体駆動制御部50は、プレス運転制御プログラムに基づきかつ選択されたスライドモーション情報に対応するプレス駆動指令信号Sabを出力する。これを受信したプレス駆動制御部58は、プレス駆動指令信号Sabに基づきプレス駆動信号SptAおよびSptBを生成出力する。インバータ39A(39B)は、入力されたプレス駆動信号SptA(SptB)にしたがってサーボモータ11A(11B)を回転駆動する。
プレス駆動信号SptA、SptBは、例えばサーボモータ11A(11B)の回転位置、回転速度あるいはトルクを指令する信号であり、装置構成により適宜選択される。また、サーボプレス機械10A(10B)は搬送レライン(搬送経路)の中に組み込まれているので、2つのサーボプレス機械10A、10Bのプレス動作は同じとは限らず、動作位相も異なる場合がある。プレス動作は、全体駆動制御部50で決められる。2つのサーボプレス機械10A、10Bの動作が違うときは、プレス駆動信号SptA、SptBが異なるのは当然である。なお、図2では、プレス駆動制御部58が2つのサーボプレス機械10A、10Bに共通として示したが、各プレス機械用として別々に設けることができる。
インバータ39A(39B)の構造・機能は、基本的に、詳細後記のインバータ36AL1等と同様である。なお、インバータ39A(39B)に対するコンバータについては図示省略した。
かくして、スライドモーション(スライド軌跡)を自由に変えられるから、スライド速度を自由に変更できるばかりか、スライド17を一時停止させ、正逆回転によりスライド17を昇降反転させることもできる。生産サイクル時間も当然に設定変更できる。よって、プレス成形態様に対する適応性を拡大できかつ高品質製品を生産することができる。
さて、被駆動体を形成するワーク搬送手段は、搬送経路を挟む一方(左)側に配設された第1系統用搬送部と他方(右)側に配設された第2系統用搬送部との対から形成されている。
すなわち、ワーク搬送手段20Aは、図3に示す如く、サーボプレス機械10AのX方向に延びる搬送経路の上流側に配設されかつX方向の上流側から下流側を見て左(L)側の第1系統用搬送部(21AL、22AL、23AL、24ALおよび25AL)と、右(R)側の第2系統用搬送部(21AR、22AR、23AR、24ARおよび25AR)との対からなる。
第1系統用搬送部は、第1サーボモータ22ALで第1アーム21ALを回動しかつ第2サーボモータ24ALで第2アーム23ALを回動させることで、ハンド25ALの位置制御を行なう。第2系統用搬送部の場合も同様である。つまり、左右1対のサーボモータ22AL(24AL)、22AR(24AR)は、同一の被駆動体20Aを駆動することになる。左右の動作バランスがよく、同期性も担保できる。
サーボプレス機械10Bの上流側に配置されたワーク搬送手段20Bも、同様な構成[左(L)側の第1系統用搬送部(21BL、22BL、23BL、24BLおよび25BL)と、右(R)側の第2系統用搬送部(21BR、22BR、23BR、24BRおよび25BR)との対からなる。]である。また、サーボプレス機械10Bの下流側に配置されたワーク搬送手段20Cも、同様な構成[左(L)側の第1系統用搬送部(21CL、22CL、23CL、24CLおよび25CL)と、右(R)側の第2系統用搬送部(21CR、22CR、23CR、24CRおよび25CR)との対からなる。]である。
したがって、ワーク搬送手段20Aは、ワーク(被加工物)をサーボプレス機械10Aに搬入した後に、ワーク供給部(元の位置)に戻って次のワークを取りに行く。ワーク搬送手段20Bは、サーボプレス機械10Aからプレス前加工後のワークを搬出しかつサーボプレス機械10Bに搬入する。ワーク搬送手段20Cは、サーボプレス機械10Bからプレス後加工後のワークを搬出して製品回収部に搬入する。
この搬送動作は、図2に示す全体駆動制御部50および搬送駆動制御部55A,55B、55Cによって実行(駆動)される。全体駆動制御部50は、選択されたスライドモーション情報に対応する搬送モーション情報(搬送運転制御プログラム)に基づく搬送駆動指令信号Sa,Sb,Scを搬送駆動制御部55A,55B,55Cに出力する。上記したプレス駆動信号Sabと同期調整が取られている。図3のようなプレスラインが高速に搬送動作をしている場合、各ワーク搬送手段は同一位相で動作をせず位相差をもった動作となり、搬送駆動指令信号Sa,Sb,Scは同一時刻では違う指令信号となる。
これを受信した搬送駆動制御部55Aは、搬送駆動指令信号Saに基づく搬送駆動信号Sal1,Sar1,Sal2,Sar2を図1に示す当該各インバータ36AL1,36AR1,36AL2,36AR2に出力する。同様に、搬送駆動制御部55Bは、搬送駆動指令信号Sbに基づく搬送駆動信号Sbl1,Sbr1,Sbl2,Sbr2を図1に示す当該各インバータ36BL1,36BR1,36BL2,36BR2に出力する。さらに、同様に、搬送駆動制御部55Cは、搬送駆動指令信号Scに基づく搬送駆動信号Scl1,Scr1,Scl2,Scr2を図1に示す当該各インバータ36CL1,36CR1,36CL2,36CR2に出力する。
図1の第1系統用インバータ36AL1,36AL2、36BL1,36BL2、36CL1,36CL2および第2系統用インバータ36AR1,36AR2、36BR1,36BR2、36CR1,36CR2は、それぞれ位置速度制御部(電流制御部を含む。)から形成されている。
位置制御部は、搬送駆動信号に相応するものとして入力された位置偏差信号に位置ループゲインを乗じ、速度信号を生成出力する。速度比較器は速度信号と速度検出器(図示省略)からの速度信号(この場合は信号の速度成分)とを比較して速度偏差信号を生成出力する。他の一部を構成する速度制御部は、入力された速度偏差信号に速度ループゲインを乗じ電流指令信号を電流制御部(アンプ)に生成出力する。この電流指令信号は、実質的にはサーボモータトルク信号である。
電流制御部は、各相目標電流信号とサーボモータ(例えば、22AL)に流れる電流により電流偏差信号を生成出力する。引続き、PWM制御、すなわちパルス幅変調により電流偏差信号から各相のPWM信号が生成される。最終的には、インバータのパワー素子が各PWM信号でスイッチング(ON/OFF)制御され、各相(例えば、U,V,W)用のサーボモータ駆動電流を出力することができる。かくして、サーボモータ(例えば、22AL)を回転駆動制御することができる。
なお、サーボモータ(例えば、22AL)は交流サーボモータとされているが、これに限定されない。例えば、直流サーボモータやリアクタンスサーボモータとしてもよい。プレス機械(10A)用のサーボモータ(例えば、11A)についても同様である。
図1において、交流電源装置30に、第1系統(1K)用のコンバータ31Lと第2系統(2K)用のコンバータ31Rが並列に接続されている。各コンバータ31L、31Rは、整流回路、スイッチング回路、平滑コンデンサ等を含み、商用交流電源を直流電源に変換する。コンバータ31L、31Rは交流を直流に変換する機能だけをもつものでもよいし、この機能に加え直流を交流に変換する、すなわち、直流電源を交流電源に変換する回生機能付のものであってもよい。回生機能付の場合は、ワーク搬送手段の動作にもよるが、その回生機能によりコンバータの変換容量を小さくできる。さらに、ワーク搬送手段の動作の短時間のピーク電力に対応するために、コンバータ31L、31Rの直流側にエネルギー蓄積装置を付加してもよい。この場合は、さらにコンバータの変換容量を小さくできる。
図3も参照し、同一の被駆動体(20A、20B、20C)を駆動する対をなすサーボモータは、それぞれ別の直流電源系統に接続される。すなわち、第1系統(左側)1Kに属するサーボモータ22AL,24AL、22BL,24BL、22CL,24CLと、第2系統(右側)2Kに属するサーボモータ22AR,24AR、22BR,24BR、22CR,24CRとに分ける。また、第1系統1Kに属するサーボモータは当該各インバータ36AL1,36AL2、36BL1,36BL2、36CL1,36CL2を介して第1系統用コンバータ31Lに接続され、第2系統2Kに属するサーボモータは当該各インバータ36AR1,36AR2、36BR1,36BR2、36CR1,36CR2を介して第2系統用コンバータ31Rに接続されている。
以上のように、対をなすサーボモータ駆動用インバータはそれぞれ別のコンバータに接続され、独立なワーク搬送手段20A、20B、20Cをまたがって第1系統(左側)1Kに属するインバータ群は同一のコンバータ31Lに接続され、第2系統(右側)2Kに属するインバータ群は同一のコンバータ31Rに接続されることが特徴である。
まず、図1のように第1系統(左側)1K,第2系統(右側)2Kに分けたときのコンバータ31L、31Rの容量について説明する。図4は従来対応として考えられるワーク搬送手段ごとにコンバータを設けた場合のコンバータ所要電力、図5は図1の構成によってコンバータを設置した場合の第1系統(左側)1Kのコンバータ所要電力を示す。図において、横軸が時間、縦軸が所要電力を示す。搬送手段20Aが最大速度で最大重量のワーク搬送をしているとき、図4(A)に示すように、サーボモータ22ALの所要電力が破線(最大所要電力「100」)、サーボモータ24ALの所要電力が一点鎖線(最大所要電力「50」)で与えられる例を考える。最大速度で、最大重量のワーク搬送であるから、各サーボモータにとって最大の電力を必要とする。搬送手段20Aは左側第1系統用搬送部の22AL、24ALと右側第2系統用搬送部の22AR、24ARのサーボモータで構成され、左側と右側の対になるサーボモータ22ALと22AR、および24ALと24ARは互いに同一動作をする。搬送手段20Aの所要電力は図4(A)の各サーボモータの所要電力の和の2倍であり、同図(B)のようになる。つまり、図のように、搬送手段20Aの所要電力は回生機能付で最大「300」となる。すなわち、従来対応として考えられる各搬送手段にコンバータを設ける場合にコンバータは「300」の変換容量が必要となる。
次に、図1のように第1系統(左側)1K,第2系統(右側)2Kに分けたときのコンバータ31L、31Rの容量を検討する。ワーク搬送手段(搬送装置)は同一動作ではなく位相差をもった動作である。例として、1サイクルで1/3ずつ位相が違っている場合、図5(A)のように搬送手段20Aの左側サーボモータの所要電力は(22AL+24AL)は実線、搬送手段20Bの左側サーボモータの所要電力は(22BL+24BL)は破線、搬送手段20Cの左側サーボモータの所要電力は(22CL+24CL)は一点鎖線のようになる。このとき、図1の第1系統(左側)1Kの所要電力は図5(A)の各搬送装置左側モータの所要電力の和となる。これを同図(B)に示す。各搬送装置が異なる動作をしているので、図5(B)のようにコンバータ31Lの変換容量は「100」である。
以上から分かるように、従来対応として考えられるワーク搬送手段(搬送装置)ごとにコンバータを設ける場合は、合計「300」×3=「900」の変換容量が必要であるが、図1のように第1系統(左側)1K,第2系統(右側)2Kに分ける場合には「100」×2=「200」の変換容量で済む。
このように対の動作をするサーボモータ駆動用インバータの電源をワーク搬送手段間にまたがって第1系統(左側)1Kまたは第2系統(右側)2Kに分けることにより、ワーク搬送手段ごとに電源を設ける場合に比較してコンバータ全体の変換容量を低減できる。各搬送手段の動作や搬送手段間の動作は装置(手段)の構成や運転態様によって異なる。コンバータ31Lと31Rの変換容量は上述の説明ようにすれば事前検討で算出できる。
次に、接続切換回路38の動作を説明する。接続切換回路38は、開閉器33L,33R,35から形成されている。すなわち、第1系統のコンバータ31Lと当該各インバータ36AL1,36AL2、36BL1,36BL2、36CL1,36CL2とを結ぶ電路32Lには開閉器33Lが設けられ、第2系統のコンバータ31Rと当該各インバータ36AR1,36AR2、36BR1,36BR2、36CR1,36CR2とを結ぶ電路32Rには開閉器33Rが設けられている。また、電路32Lと電路32Rとは、開閉器35を有するバイパス電路34で接続されている。
図2の全体駆動制御部(接続切換制御手段)50から接続切換指令信号Ssを受信した接続切換制御部56は、第1系統用切換信号Ssl、バイパス用切換信号Sscおよび第2系統用切換信号Ssrを図1に示す接続切換回路38に出力する。つまり、3つの切換信号Ssl、Ssc、Ssrの開成(OFF)・閉成(ON)の組合せにより、コンバータ31L、31Rに対するインバータの接続状態を切換えることができる。
かくして、第1系統1Kに属するサーボモータ用インバータ36AL1〜36CL2および第2系統2Kに属するサーボモータ用インバータ36AR1〜36CR2の全てを、健全な第1系統用コンバータ31L(または、第2系統用コンバータ31R)に選択的に接続することができる。この接続切換動作は、図2の操作部52を用いた手動操作で実行され、さらに操作部52を用いた自動選択操作(宣言)が成された場合には自動的に実行するように選択できる。
具体的には、手動操作により第1系統1Kが選択された場合(コンバータ31Lが健全)には、全体駆動制御部50からの選択切換指令信号Ssに基づく接続切換制御部56からの第1系統用切換信号Sslにより開閉器33Lを閉成し、第2系統用切換信号Ssrにより開閉器33Rを開成し、かつバイパス用切換信号Sscにより開閉器35を閉成する。逆に、第2系統2Kが選択された場合(コンバータ31Rが健全)には、第1系統用切換信号Sslにより開閉器33Lを開成し、第2系統用切換信号Ssrにより開閉器33Rを閉成しかつバイパス用切換信号Sscにより開閉器35を閉成する。
自動選択操作(宣言)が成された場合には、作業員の手動操作を待つことなく、自動的に接続切換される。異常発生確認手段(50)が、コンバータ31Lに付設された異常検出器(図示省略)およびコンバータ31Rに付設された異常検出器(図示省略)からの両検出信号を利用して異常が発生していることを確認すると、接続切換制御手段(50)が働く。
すなわち、接続切換制御手段(50)は、コンバータ31Lが異常であると確認(図6のST10でYES)されると、コンバータ31Rが正常である場合(ST11でYES)には、開閉器33LをONからOFFに、開閉器35をOFFからONに切換える(ST12)。開閉器33RはONのままである。かくして、第1系統用インバータ36AL1,36AL2、36BL1,36BL2、36CL1,36CL2、および第2系統用インバータ36AR1,36AR2、36BR1,36BR2、36CR1,36CR2の全てを健全な第2系統用コンバータ31Rに接続することができる。
コンバータ31Lが正常であると確認(ST10でNO)されかつコンバータ31Rが異常であると確認(ST13でYES)されると、開閉器33RをONからOFFに、開閉器35をOFFからONに切換える(ST14)。開閉器33LはONのままである。全てのインバータ(36AL1〜36CR2)を健全な第1系統用コンバータ31Lに接続することができる。
なお、コンバータ31Rも正常であると確認(ST13でNO)された場合は、通常運転(開閉器33L,33RがON、開閉器35がOFF)を続行する。また、ST11でコンバータ31Rも異常であると判断(ST11でNO)された場合は、2つのコンバータ31L、31Rとも異常なので、異常を表示して搬送手段の運転を停止(ST15)して、コンバータが正常に復帰するまでこの状態を維持する(ST16でNO)。
このようにして、コンバータ31Lか31Rのどちらかが異常になった場合は、健全なコンバータへの接続切換作動と同時的に、プレス低速化運転制御手段(50)および搬送軽負荷化運転制御手段(50)が同期作動する。被駆動体(ワーク搬送手段20)の負荷を1台のコンバータの容量以下に抑える軽負荷化運転(ST17)に切換え、かつサーボプレス機械10のスライドモーションを低速化運転(ST18)に切換える。なお、ここで注意するのは、サーボプレス機械10の制御手段は健全であるので、プレス低速化運転はスライドモーションの1サイクル全体で平均速度を低速化する、すなわち1サイクルでの運転時間を長くして達成できることである。このためには、スライドモーション全体を低速化(最高速度を下げる、加減速率を低くする。)してもよく、また、プレス作業や搬送手段との干渉の対応からサイクル内のある角度範囲でスライド速度を低速化してもよい。
コンバータ31L(コンバータ31R)の容量は、前記のようにして決定される。したがって、いずれかのコンバータ31L(31R)に異常が発生した場合に、両系統用の全てのサーボモータを健全なコンバータ31R(31L)に接続したのでは、上記最大負荷状態での搬送運転を続けることはできない。そこで従来は、搬送運転を全面停止していた。この全面停止は生産停止に直結する。本願発明は、生産を続行可能とするものである。
ここに、サーボモータの発生トルクTjmgは、サーボモータ軸に直結されたイナーシャJを回転させるためのトルクTjと、負荷Mを加速(減速)させるトルクTmと、負荷Mにかかる重力Gを支えるトルクTgとの和である。影響が大きな加速(減速)用トルクTmの値を小さくすれば、サーボモータの発生トルクの値を小さくできる。すなわち、インバータからサーボモータに供給する最大電流の値(負荷)を軽減させることができる。
一方において、ワーク搬送手段(20A,20B、20C)の搬送速度(搬送時間)は、通常運転におぃては、生産性向上のために加(減)速用時間を最短化しつつ最高的速度(最短的時間)で搬送運転できるように設定されている。搬送モーション情報として設定記憶されている。
したがって、搬送速度(搬送時間)を遅く(長く)すれば、加(減)速用時間を長くとれる。つまり、加(減)速率を低くできる。加(減)速率を低くすれば、サーボモータの発生トルクTjmgを半減することができる。かくして、搬送自体を全面停止しなくてもよい。かかる場合の負荷は健全な第1系統用コンバータ31Lまたは第2系統用コンバータ31Rの容量を超えない。この軽負荷化運転中に異常なコンバータの補修や、交換をすることができる。
ここに、搬送軽負荷化運転制御手段(50)は、軽負荷化(低速化)搬送モーション情報に基づく搬送駆動指令信号Sa,Sb,Scを出力して、第1系統に属するサーボモータ22AL,24AL、22BL,24BL、22CL,24CLおよび第2系統に属するサーボモータ22AR,24AR、22BR,24BR、22CR,24CRの全負荷が健全な第1系統用コンバータ31Lまたは第2系統用コンバータ31Rの容量を超えないように各インバータの当該各サーボモ−タへの供給電流を抑制した軽負荷化運転に切換える(ST17)。このワーク搬送手段(20)の軽負荷化運転は、加(減)速率を低くするので搬送低速化運転に等しい。最高的設定速度をも低くすれば、一段と搬送低速化つまり軽負荷化できる。
これと関連し、サーボプレス機械10A、10Bの1サイクル時間(spm)を今まで通りにしておくと、ワーク搬送とプレス加工との同期が崩れる。スライド17とワークとの干渉が生じる。しかるに、サーボモータ11A,11Bの回転制御によるサーボプレス機械10A,10Bでは、高速側のプレス(スライド)速度を低速側の搬送速度に対応するように低速度に切換えることは技術的に容易である。
そこで、プレス低速化運転制御手段(50)が、軽負荷化(低速化)搬送モーション情報に対応する低速化スライドモーション情報に基づくプレス駆動指令信号Sabに切換え、サーボプレス機械10A、10Bを低速化運転に切換える(ST18)。低速化スライドモーション情報は、前述のように1サイクル時間を延ばすことのできる情報で、軽負荷化(低速化)搬送モーション情報と同期がとられている。スライド速度および搬送速度の切換状態は、表示部53で目視確認することができる。
異常発生確認手段(50)により異常コンバータコンバータ31Lまたは31Rが正常復帰したと判別される場合(ST19でYES)、または、双方の異常コンバータコンバータ31Lと31Rが正常復帰したと判別される場合(ST16でYES)は、接続切換制御手段(50)が接続切換回路38に正常運転に戻すように接続切換する。開閉器33L,33RをONとしかつ35を開閉器OFFとする(ST20)。かくして、双方コンバータが健全である場合(ST10でNO、ST13でNO)と同様な運転をするため、搬送通常運転指令(ST21)およびプレス通常運転指令(ST22)が出力され、通常生産に復帰できる。なお、異常発生確認手段(50)のST16において、双方のコンバータが正常復帰されず、他方のコンバータだけが正常復帰された場合は、異常側コンバータが31Lか31Rかのどちらかに応じて、ST12またはST14以下のステップが実施される。
しかして、この実施の形態によれば、複数の被駆動体(20A、20B、20C)を駆動するための対をなす第1系統用インバータ(例えば、36AL1)を第1系統用コンバータ31Lに接続しかつ第2系統用インバータ(例えば、36AR1)を第2系統用コンバータ31Rに接続した構成であるから、コンバータ31L,31Rの大容量化を抑制でき、動作の円滑性・確実性を向上できるとともに、信頼性の高い駆動装置を確立できる。コスト低減化および小型化を促進できる。
また、被駆動体を構成するワーク搬送手段20A、20B、20Cが搬送経路を挟む一方側に配設された第1系統用搬送部と他方側に配設された第2系統用搬送部との対から形成されているので、サーボプレス機械10A、10Bにワークを円滑かつ確実に搬送できる。
また、第1系統用インバータおよび第2系統用インバータの全てを健全な第1系統用コンバータ31Lまたは第2系統用コンバータ31Rに選択的に接続可能に形成されているので、一方のコンバータに異常が発生した場合でも健全な他方のコンバータを用いて全サーボモータ(22AL〜24CR)の駆動を継続することができる。すなわち、生産を続行できる。
さらに、第1系統用コンバータ(第2系統用コンバータ)が異常である場合に、第1系統用インバータおよび第2系統用インバータの全てを健全な第2系統用コンバータ(第1系統用コンバータ)に接続可能に、かつ第1系統用サーボモータおよび第2系統用サーボモータの全負荷が健全な第1系統用コンバータ(第2系統用コンバータ)の容量を超えないように各インバータを軽負荷化(低速化)運転に切換駆動可能に形成されているので、取り扱いが一段と簡単である。
(第2の実施の形態)
この実施形態に係るサーボモータの駆動装置は、基本的な構成・機能が第1の実施形態の場合(図1、図2、図6)と同様であるが、第1の実施形態の場合と異なり一部のインバータ(37ZL、37ZR)を反対側の系統(2K、1K)用コンバータ(31R、31L)に接続した構成である。
また、サーボプレス機械10A、10Bは第1の実施形態の場合(図3)と同様な構造であるが、被駆動体たるワーク搬送手段20は、図8に示すように左右1対のフィードバー26L,26Rを3次元方向に往復移動させつつワーク搬送するトランスファー方式とされている。
図7において、第1系統(左側)1Kの搬送部は、アドバンス・リターン用サーボモータ27XLとリフト・ダウン用サーボモータ27ZLとクランプ・アンクランプ用サーボモータ27YLとを所定の順序で駆動することにより、フィードバー26Lを1サイクル移動することができる。つまり、フィードバー26Lをクランプ(CLP)方向に移動してワークをクランプさせ、次いでリフト(LFT)方向つまり紙面に直交しかつ立上がる方向に移動させ、その後にアドバンス(ADV)方向に移動させてワークをX方向に搬送する。引続き、ダウン(DWN)方向、アンクランプ(UCL)方向に移動させてワークを搬送後位置にセットする。セット後に、フィードバー26Lをリターン(RTN)方向に移動させて元の位置に戻して、次のワーク搬送に備える。
第2系統(右側)の搬送部も、アドバンス・リターン用サーボモータ27XRとリフト・ダウン用サーボモータ27ZRとクランプ・アンクランプ用サーボモータ27YRとを所定の順序で駆動することにより、フィードバー26Rをフィードバー26Lと同期させてかつフィードバー26Lの場合と同様に移動させる。これで、1サイクル移動が終了する。なお、フィードバー26Rに関するクランプ(CLP)・アンクランプ(UCL)用の移動方向は、フィードバー26Lの場合と逆である。
第1系統1Kに属するサーボモータ27XL、27YL、27ZLとインバータ37XL、37YL、37ZLとが対応し、第2系統2Kに属するサーボモータ27XR、27YR、27ZRとインバータ37XR、37YR、37ZRとが対応する。そして、この実施の形態では、インバータ37XL、37YLは原則通り第1系統用コンバータ31Lに接続するが、インバータ37ZLは第2系統用コンバータ31Rに接続してある。また、インバータ37XR、37YRは原則通り第2系統用コンバータ31Rに接続するが、インバータ37ZRは第1系統用コンバータ31Lに接続してある。
この理由は、1サイクル移動中の系統別差異を補正可能とするためである。すなわち、原則通りの接続に徹すると、例えばコンバータ31L・31R間に特性上のバラツキがあった場合、1サイクル移動終了時点においてフィードバー26Lと一体のフィンガー(図示省略)の位置とフィードバー26Rと一体のフィンガー(図示省略)の位置とに相対的な位置ズレが生じ、あるいは位置ズレがなくても位置決め終了時点に時間差が生じる虞がある。これらを放置すると、誤差が累積され円滑で正確な搬送ができなくなる。そこで、1サイクル移動中に位置的補正乃至時間的補正をするわけである。
第1系統用インバータ中の第2系統用コンバータ31Rに接続するインバータは、インバータ37ZLでなく、他のインバータ37XL、37YLとしてもよい。また、第2系統用インバータ中の第1系統用コンバータ31Lに接続するインバータは、インバータ37ZRでなく、他のインバータ37XR、37YRとしてもよい。ワーク搬送手段の機械的条件やサーボモータ27の特性の相違に照らして、運用の実際に即して決定すればよい。
ここにおいて、この実施の形態に係るサーボモータの駆動装置は、図7に示す如く、交流電源(30)に第1系統用コンバータ31Lと第2系統用コンバータ31Rとを並列に接続し、被駆動体(26L、26R)を駆動するための対をなすサーボモータ27XL,27YL,27ZL、27XR,27YR,27ZRを第1系統1Kに属するサーボモータ27XL,27YL,27ZLと第2系統2Kに属するサーボモータ27XR,27YR,27ZRとに分ける。
次いで、第1系統に属するサーボモータの中から選択されたサーボモータ27ZLを当該インバータ37ZLを介して第2系統用コンバータ31Rに接続しかつ残りのサーボモータ27XL,27YLを当該インバータ37XL,37YLを介して第1系統用コンバータ31Lに接続するとともに、第2系統に属するサーボモータ27XR,27YR,27ZRの中から選択されたサーボモータ27ZRを当該インバータ37ZRを介して第1系統用コンバータ31Lに接続しかつ残りのサーボモータ27XR,27YRを当該インバータ37XR,37YRを介して第2系統用コンバータ31Rに接続されている。
なお、全体駆動制御部50(異常発生確認手段、接続切換制御手段、プレス低速化運転制御手段、搬送軽負荷化運転制御手段)、搬送駆動制御部55L,55R、接続切換制御部56、接続切換回路38、プレス駆動制御部58等については、第1の実施の形態の場合と同様なので、詳細説明は省略する。
しかして、この実施の形態によれば、第1系統用の選択インバータ37ZLを第2系統用コンバータ31Rに接続しかつ残りのインバータ37XL、37YLを第1系統用コンバータ31Lに接続し、第2系統用の選択インバータ37ZRを第1系統用コンバータ31Lに接続しかつ残りのインバータ37XR、37YRを第2系統用コンバータ31Rに接続された構成であるから、第1の実施形態の場合と同様に、コンバータ31L,31Rの大容量化を抑制でき、動作の円滑性・確実性を向上できかつ信頼性を大幅に高められ、コスト低減化および小型化を促進できるとともに、対をなす各系統間のサーボモータ駆動(回転数や発生トルク)の同期性の維持が容易である。
(第3の実施の形態)
この実施の形態は、基本的な構成・機能が第2の実施形態の場合(図7、図8)と類似的であるが、第2の実施形態の場合と異なるところは各系統(1K、2K)内をそれぞれ第1グループ1Gと第2グループ2Gに区分している。なお、被駆動体(26L、26R)は、第2の実施形態の場合(図8)と同一である。
図9において、サーボモータの駆動装置は、交流電源(30)に第1系統用コンバータ31Lと第2系統用コンバータ31Rとを並列に接続するとともに第1系統用コンバータ31Lおよび第2系統用コンバータ31Rのそれぞれを第1グループ用コンバータ31L1、31R1と第2グループ用コンバータ31L2、31R2とから形成してある。
また、同一構造又は対称構造の被駆動体(26L、26R)を駆動するための対をなすサーボモータを第1系統1Kに属するサーボモータ27XL,27YL,27ZLと第2系統2Kに属するサーボモータ27XR,27YR,27ZRに分ける。
さらに第1系統に属するサーボモータおよび第2系統に属するサーボモータをそれぞれ第1グループに属するサーボモータ27YL,27ZL、27YR,27ZRと第2グループに属するサーボモータ27XL、27XRに小分けする。
そして、各第1グループ1Gに属するサーボモータ27YL,27ZL、27YR,27ZRを各第1グループ用コンバータ31L1、31R1に当該インバータ37YL,37ZL、37YR,37ZRを介して接続しかつ各第2グループ2Gに属するサーボモータ27XL、27XRを各第2グループ用コンバータ31L2、31R2に当該インバータ37XL、37XRを介して接続してある。
ここに、各第1グループ1Gに属するサーボモータと各第2グループ2Gに属するサーボモータとの小分けが、当該各第1グループ用コンバータ31L1、31R1の容量と当該各第2グループ用コンバータ31L2、31R2の容量との差が所定範囲内に収まるように選択されている。
比較便宜のために記載した図10(A)は、第2の実施形態の場合(図7)と同様な接続態様における個別負荷(電流I)を示し、図10(B)は合成負荷(電流I)を示す。
図10(A)において、第1系統(左側)1K側のADV・RTN用サーボモータ27XLへの供給電流の値が“12”で、LFT・DWN用サーボモータ27ZLへの供給電流の値が“10”で、CLP・UCL用サーボモータ27YLへの供給電流の値が“6”であったとすると、フィードバー26Lを1サイクル移動させる期間中の最大電流の値は、図10(B)に示す期間T11および期間T12における合成電流の値“22”と等しい。期間T11はLFT動作の後半部とADV動作の前半部とが重畳し、期間T12はADV動作の後半部とDWN動作の前半部とが重畳するので、合成電流は大きい。
第2系統(右側)2K側のADV・RTN用のサーボモータ27XR、LFT・DWN用のサーボモータ27ZR、CLP・UCL用のサーボモータ27YRの場合も同様である。
すなわち、図7[図10(A)、(B)]、第1系統用コンバータ31Lの容量および第2系統用コンバータ31Rの容量は、どちらも合成電流の値“22”に対応するものとしなければならない。この大容量コンバータを2台製作することがコスト的に優位とは限らない。また、時刻tごとの負荷変動が大きく、平均的な負荷に対して瞬時的な最大値との差が大きいので、変換能力に対する設備使用が低く設備的に優位にならない。さらに、設備使用率が低いために、変換効率がわるくなることもある。
ここにおいて、この実施形態の場合は、図10(C)に示すように各第1グループ1G用コンバータ31L1、31R1の容量は、期間T11および期間T12における個別電流の値“10”に対応するものとされる。また、各第2グループ用コンバータ31L2、31R2の容量は、期間T11および期間T12における個別電流の値“12”に対応するものとされる。両者間の容量の差は、所定範囲(±“2”)内に収まる。
つまり、各コンバータ31L1,31L2、31R1,31R2を同一仕様(定格電流の値が例えば、“12”)として製作することができる。図10(B)に示すような大容量コンバータを必要としない。
接続切換回路38Dは、図9に示す如く、接続切換制御手段(50)から出力される6つの信号Ssl1,Ssc1,Ssr1、Ssl2,Ssc2,Ssr2の開成(OFF)・閉成(ON)の組合せによりコンバータ31L1,31L2、31R1,31R2に対する接続状態を切換可能に形成されている。第1(第2)の実施形態の場合(3)とは異なり、信号数が倍(6)である。
この接続切換回路38Dは、開閉器33L1,33L2、33R1,33R2、35N,35Mから形成されている。すなわち、第1系統1K(第1グループ1G)用のコンバータ31L1と当該各インバータ37YL,37ZLとを結ぶ電路32L1には開閉器33L1が設けられ、第1系統1K(第2グループ2G)用のコンバータ31L2と当該インバータ37XLとを結ぶ電路32L2には開閉器33L2が設けられている。
また、第2系統2K(第1グループ1G)用のコンバータ31R1と当該各インバータ37YR,37ZRとを結ぶ電路32R1には開閉器33R1が設けられ、第2系統2K(第2グループ2G)用のコンバータ31R2と当該インバータ37XRとを結ぶ電路32R2には開閉器33R2が設けられている。
また、各第1グループ1G用の電路32L1と電路32R1とは、開閉器35Mを有するバイパス電路34Mで接続されている。各第2グループ2G用の電路32L2と電路32R2とは、開閉器35Nを有するバイパス電路34Nで接続されている。
各コンバータ(31L1,31L2、31R1,31R2)が正常な場合は、開閉器33L1,33L2、33R1,33R2は閉成(ON)、開閉器35M、36Nを開成(OFF)して運転し、コンバータのどれかに異常が生じた場合は異常が生じたコンバータからそれに接続されるインバータへの電力供給をやめ、正常なコンバータから異常になったコンバータに接続されていたインバータに電力が供給されるように電路を形成するように開閉器(33L1,33L2、33R1,33R2,35M、36N)を適宜に開成または閉成して運転するのは、第1の実施形態の場合と同じである。
なお、上記した接続切換回路38D、接続切換制御手段(50)を除く、全体駆動制御部50異常発生確認手段(50)、プレス低速化運転制御手段(50)、搬送軽負荷化運転制御手段(50)並びに搬送駆動制御部55L,55R、接続切換制御部56、プレス駆動制御部58等については第1(第2)の実施の形態の場合と同様なので詳細説明は省略する。
しかして、この実施の形態によれば、各第1グループ用インバータ27YL,27ZL、27YR,27ZRを各第1グループ用コンバータ31L1、31R1に接続しかつ各第2グループ用インバータインバータ37XL、37XRを各第2グループ用コンバータ31L2、31R2に接続し、各第1グループ用コンバータ31L1、31R1の容量と各第2グループ用コンバータ31L2、31R2の容量との差が所定範囲内に収まるように選択されているので、第1の実施形態の場合と同様に、コンバータの大容量化を抑制でき、動作の円滑性・確実性を向上できかつ信頼性を大幅に高められ、コスト低減化および小型化を促進できるとともに、コンバータの容量を一段と小さくできる。