JP2009252652A - 組電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伝導性能を低下させることなく、接続部材の組付け性を向上させることができる組電池を提供する。
【解決手段】組電池1は、複数の電池10と、バスバー11〜13と、冷却フィン14〜16とから構成されている。バスバー11〜13は、正極端子101及び負極端子102の先端部に溶接され、複数の電池10を直列接続する。冷却フィン14〜16は、バスバー11〜13の下面に設けられている。そのため、冷却フィン14〜16の設けられたバスバー11〜13を正極端子101及び負極端子102の先端部に溶接する場合、バスバー11〜13の上面側に充分な作業スペースを確保することができる。従って、従来のように、作業スペースを確保するために、上面側に設けられた冷却フィンを部分的に削除する必要もない。これにより、熱伝導性能を低下させることなく、バスバー11〜13の組付け性を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の電池を接続部材によって電気的に接続した組電池に関する。特に、接続部材に、熱伝導部材が熱的に接続されている組電池に関する。
近年、自動車駆動用の電源として、高出力、高エネルギー容量であるリチウム電池やニッケル電池が実用化されている。これらの電池は、電極体と、端子と、電池容器とを備えている。そして、複数個組合わされ、組電池として用いられる。自動車駆動用として組電池が使用される場合、激しい充放電が繰返されることとなる。そのため、化学反応に伴う電極体の発熱によって温度が上昇し、電池の性能が劣化してしまう可能性があった。
従来、このような温度上昇を抑えることができる組電池として、例えば特許文献1に開示されている組電池がある。この組電池は、複数の単位電池と、複数のバスバーとから構成されている。単位電池の上面からは、一対の端子部材が突出している。複数の単位電池は、厚さ方向に積層されている。積層方向に隣接する単位電池は、バスバーによって電気的に接続されている。バスバーの上面には、冷却フィンが形成されている。そして、単位電池の上面に沿って積層方向に冷媒を流すことで、電極体で発生した熱が端子部材及びバスバーを介して冷媒へと放熱される。これにより、組電池の温度上昇を抑えることができる。
特開2005−71674号公報
ところで、単位電池は、バスバーによって電気的に接続されている。例えば、バスバーは、溶接によって端子部材に接続されている。溶接による単位電池への熱的影響を抑えるため、本体部分から離れた端子部材の上方端部に溶接されている。この場合、作業スペース等の関係から、上方側から溶接されることとなる。しかし、バスバーの上面には、冷却フィンが形成されている。そのため、上方側からの溶接が難しいという問題があった。これに対し、作業スペースを確保するために、冷却フィンを部分的に削除することも考えられる。しかし、冷却性能が低下してしまうという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、熱伝導性能を低下させることなく、接続部材の組付け性を向上させることができる組電池を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び発明の効果
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、熱伝導部材を接続部材の電池容器側の表面に設けることで、熱伝導性能を低下させることなく、接続部材の組付け性を向上させるとともに、組電池を小型化できることを思いつき、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載の組電池は、電池容器の表面から突出する一対の端子を有する複数の電池と、端子の先端部に接続され、複数の電池を電気的に接続する接続部材と、接続部材に熱的に接続される熱伝導部材と、を備えた組電池において、熱伝導部材は、接続部材の電池容器側の表面に接続した状態で設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、接続部材は、端子の先端部に接続される。熱伝導部材は、接続部材の電池容器側に設けられている。そのため、端子と接続部材とを接続する場合、反電池容器側に充分な作業スペースを確保することができる。従って、従来のように、作業スペースを確保するために、反電池側に設けられた熱伝導部材を部分的に削除する必要もない。これにより、熱伝導性能を低下させることなく、接続部材の組付け性を向上させることができる。また、熱伝導部材が、接続部材の電池容器側に設けられることから、従来のように、反電池容器側に設けられる場合に比べ、端子突出方向の寸法を小さくすることができる。そのため、組電池を小型化することもできる。
請求項2に記載の組電池は、請求項1に記載の組電池において、端子と接続部材とは、接続部材の反電池容器側で接続されていることを特徴とする。この構成によれば、接続部材の反電池容器側から、端子と接続部材とを電気的に接続することができる。
請求項3に記載の組電池は、請求項1又は2のいずれか1項に記載の組電池において、一対の端子は、それぞれ異なる材料からなり、接続部材は、一対の端子を構成するそれぞれの材料と同一の材料を電気的に接続して構成され、端子と接続部材とは、互いに同一の材料同士が溶接によって接続されていることを特徴とする。この構成によれば、同一の材料同士で溶接が行われることとなる。そのため、端子と接続部材とを容易に溶接でき、確実に電気的に接続することができる。
請求項4に記載の組電池は、請求項3に記載の組電池において、接続部材は、反電池容器側に、一対の端子を構成するそれぞれの材料と同一の材料がともに露出していることを特徴とする。この構成によれば、接続部材の反電池容器側から、端子と接続部材とを同一材料同士で容易に溶接することができる。
請求項5に記載の組電池は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組電池において、熱伝導部材は、接続部材の電池容器側の表面を構成する材料と同一の材料からなり、溶接又はろう付けによって接続されていることを特徴とする。この構成によれば、同一の材料同士で溶接又はろう付けが行われることとなる。そのため、熱伝導部材を接続部材に容易に溶接又はろう付けでき、確実に熱的に接続することができる。
請求項6に記載の組電池は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組電池において、互いに対向する熱伝導部材及び電池容器の表面の少なくとも一方に絶縁部を有することを特徴とする。この構成によれば、電池容器を介した短絡を防止することができる。
請求項7に記載の組電池は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組電池において、複数の電池は、車両に搭載されていることを特徴とする。この構成によれば、車両に搭載される組電池において、熱伝導性能を低下させることなく、接続部材の組付け性を向上させるとともに、小型化することができる。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。本実施形態では、本発明に係る組電池を、自動車等の車両に搭載されるリチウムイオン電池からなる組電池に適用した例を示す。
まず、図1〜図3を参照して組電池の構成について説明する。ここで、図1は、本実施形態における組電池の斜視図である。図2は、図1に対してバスバー及び冷却フィンが接続されていない状態の組電池の斜視図である。図3は、図1における端子周辺の拡大部分断面図である。なお、図中における前後方向、左右方向及び上下方向は、組電池を説明するために便宜的に導入したものである。また、図中における白抜き矢印は、冷媒の流通方向を示すものである。
図1に示すように、組電池1は、複数の電池10と、バスバー11〜13(接続部材)と、冷却フィン(熱伝導部材)14〜16とから構成されている。
図2に示すように、電池10は、リチウムを吸蔵、放出可能な正極及び負極と、電解質塩を非水溶媒に溶解してなる非水電解液とを、アルミニウムからなる直方体状のケース100(電池容器)に密封して構成されている。正極は、アルミニウムからなる正極集電体と、その表面に形成される正極活物質層とから構成されている。負極は、銅からなる負極集電体と、その表面に形成される負極活物質層とから構成されている。電池10は、ケース100の上面から上方に突出する一対の端子である正極端子101(端子)と負極端子102(端子)とを備えている。
正極端子101は、正極を外部に電気的に接続するためのアルミニウムからなる板状の部材である。正極端子101は、正極集電体に溶接されるため、正極集電体と同一材料であるアルミニウムによって構成されている。負極端子102は、負極を外部に電気的に接続するための銅からなる板状の部材である。負極端子102は、負極集電体に溶接されるため、負極集電体と同一材料である銅によって構成されている。複数の電池10は、一対の端子を結ぶ方向を左右方向に揃えた状態で、前後方向及び左右方向に並設されている。前後方向に並設される電池10は、正極端子101と負極端子102とが、互いに前後方向に対向するように配置されている。また、左右方向に並設される電池10は、正極端子101と負極端子102とが、互いに左右方向に対向するように配置されている。
図1に示すように、バスバー11は、組電池1の左右方向の中央に配設され、左右方向に並設された電池10間を電気的に直列接続するための金属からなる長方形板状の部材である。バスバー11は、第1板部110と、第2板部111とから構成されている。
第1板部110は、正極端子101と同一材料であるアルミニウムからなる左右方向に長い長方形板状の部位である。第2板部111は、負極端子102と同一材料である銅からなり、前後方向の寸法が第1板部110と同一で、左右方向の寸法が第1板部110より短い長方形板状の部位である。第2板部111は、第1板部110の板厚方向上方に積層された状態で接合され、電気的に接続されている。具体的には、第1板部110と第2板部111とは、アルミニウムと銅とを圧延又は鍛造により圧接接合したクラッド材で構成されている。これにより、バスバー11の上面側に、第1板部110と第2板部111とがともに露出することとなる。つまり、バスバー11の上面側に、正極端子101と同一材料であるアルミニウムと、負極端子102と同一材料である銅とがともに露出することとなる。バスバー11には、左右方向に所定間隔をあけ、正極端子101及び負極端子102が嵌合する長方形状の孔部112、113が形成されている。
冷却フィン14は、バスバー11のケース100側の表面である下面に配設され、熱を効率的に放熱するための金属からなる波板状の部材である。冷却フィン14は、バスバー11の下面側を形成する第1板部110と同一材料であるアルミニウムによって構成されている。冷却フィン14は、波状に成形された両端部を右方及び左方に向け、左右方向に延在した状態で、抵抗溶接やレーザー溶接又はろう付け等によってバスバー11の下面に溶接又はろう付けされ、熱的に接続されている。また、図1及び図3に示すように、ケース100と対向する冷却フィン14の下面及び左右方向両端部には、絶縁部140が形成されている。一方、冷却フィン14と対向するケース100の上面にも絶縁部103が形成されている。
冷却フィン14の配設されたバスバー11は、図3に示すように、孔部112、113に正極端子101及び負極端子102の上方端部を嵌合させた状態で、上方側から、抵抗溶接やレーザー溶接等によってそれぞれ溶接され、電気的に接続されている。バスバー11の上方側には、アルミニウムからなる第1板部110と、銅からなる第2板部111とがともに露出している。ともにアルミニウムからなる第1板部110と正極端子101の上方先端部とは、バスバー11の上方側で溶接されている。第1板部110の上面であって正極端子101の上方端部周辺には、溶接部114が形成されている。また、ともに銅からなる第2板部111と負極端子102の上方先端部とは、バスバー11の上方側で溶接されている。第2板部111の上面であって負極端子102の上方端部周辺には、溶接部115が形成されている。
ところで、冷却フィン14は、バスバー11の下面に配設されている。そのため、バスバー11の上方側には何も配設されておらず、充分な作業スペースがある。これにより、バスバー11と正極端子101及び負極端子102とを上方側から確実に溶接することができる。
図1に示すように、バスバー12は、組電池1の右方に配置され、前後方向に並設された電池10間を電気的に直列接続するための金属からなる長方形板状の部材である。バスバー12は、第1板部120と、第2板部121とから構成されている。
第1板部120は、正極端子101と同一材料であるアルミニウムからなる左右方向に長い長方形状の部位である。第2板部121は、負極端子102と同一材料である銅からなり、前後方向の寸法が第1板部120の1/2で、左右方向の寸法が第1板部120と同一である長方形板状の部位である。第2板部121は、第1板部120の板厚方向上方に積層された状態で、抵抗溶接やレーザー溶接等によって接合され、電気的に接続されている。具体的には、第1板部120と第2板部121とは、アルミニウムと銅とを圧延又は鍛造により圧接接合したクラッド材で構成されている。これにより、バスバー12の上面側に、正極端子101と同一材料であるアルミニウムと、負極端子102と同一材料である銅とがともに露出することとなる。バスバー12には、前後方向に所定間隔をあけ、正極端子101及び負極端子102が嵌合する長方形状の孔部122、123が形成されている。
冷却フィン15は、バスバー12のケース100側の表面である下面に配設され、熱を効率的に放熱するための金属からなる波板状の部材である。冷却フィン15は、バスバー12の下面側を形成する第1板部120と同一材料であるアルミニウムによって構成されている。冷却フィン15は、波状に成形された両端部を右方及び左方に向け、左右方向に延在した状態で、抵抗溶接やレーザー溶接又はろう付け等によってバスバー12の下面に溶接又はろう付けされ、熱的に接続されている。また、ケース100と対向する冷却フィン15の下面及び左右方向両端部には、絶縁部150が形成されている。さらに、冷却フィン15と対向するケース100の上面にも絶縁部103が形成されている。
冷却フィン15の配設されたバスバー12は、バスバー11と同様に、孔部122、123に正極端子101及び負極端子102の上方端部を嵌合させた状態で、上方側からそれぞれ溶接され、電気的に接続されている。
バスバー13は、組電池1の左方に配置され、前後方向に並設された電池10間を電気的に直列接続するための金属からなる長方形板状の部材である。バスバー13は、第1板部130と、第2板部131とから構成されている。
第1板部130は、正極端子101と同一材料であるアルミニウムからなるバスバー12の第1板部120に比べ左右方向の長さが短い長方形状の部位である。第2板部131は、負極端子102と同一材料である銅からなり、前後方向の寸法が第1板部130の1/2で、左右方向の寸法が第1板部130と同一である長方形板状の部位である。第2板部131は、第1板部130の板厚方向上方に積層された状態で、抵抗溶接やレーザー溶接等によって接合され、電気的に接続されている。具体的には、第1板部130と第2板部131とは、アルミニウムと銅とを圧延又は鍛造により圧接接合したクラッド材で構成されている。これにより、バスバー13の上面側に、正極端子101と同一材料であるアルミニウムと、負極端子102と同一材料である銅とがともに露出することとなる。バスバー13には、前後方向に所定間隔をあけ、正極端子101及び負極端子102が嵌合する長方形状の孔部132、133が形成されている。
冷却フィン16は、バスバー13のケース100側の表面である下面に配設され、熱を効率的に放熱するための金属からなる波板状の部材である。冷却フィン16は、バスバー13の下面側を形成する第1板部130と同一材料であるアルミニウムによって構成されている。冷却フィン16は、波状に成形された両端部を右方及び左方に向け、左右方向に延在した状態で、抵抗溶接やレーザー溶接又はろう付け等によってバスバー13の下面に溶接又はろう付けされ、熱的に接続されている。また、ケース100と対向する冷却フィン16の下面及び左右方向両端部には、絶縁部160が形成されている。さらに、冷却フィン16と対向するケース100の上面にも絶縁部103が形成されている。
冷却フィン16の配設されたバスバー13は、バスバー11と同様に、孔部132、133に正極端子101及び負極端子102の上方端部を嵌合させた状態で、上方側からそれぞれ溶接され、電気的に接続されている。
次に、図1を参照して組電池の冷却動作について説明する。図1に示す組電池1は、車両内における使用に伴って激しい充放電が繰返される。そのため、電池10内部の発熱によって温度が上昇する。組電池1は、冷媒によって冷却されている。具体的には、白抜き矢印で示すように、ケース100の上面に沿って左方から右方に向かって流れる冷媒としての空気によって、正極端子101及び負極端子102、並びに、バスバー11〜13が冷却されている。バスバー11〜13の下面には、冷却フィン14〜16が熱的に接続されている。そのため、電池10内部で発生した熱を、正極端子101及び負極端子102並びにバスバー11〜13を介して冷媒に放熱することができる。さらに、冷却フィン14〜16を介して効率的に冷媒に放熱することができる。なお、冷却フィン14〜16は、冷媒が流れる左右方向に延在している。そのため、冷媒の流れを妨げることなく、放熱することができる。
次に、図4〜図7を参照して組電池の温度の測定結果に説明する。ここで、図4は、本実施形態における組電池を構成する所定電池を前方から見た図である。図5は、図5における組電池を構成する所定電池を右方から見た図である。図6は、比較例の組電池を構成する所定電池を前方から見た図である。図7は、比較例の組電池を構成する所定電池を右方から見た図である。図中における前後方向、左右方向及び上下方向は、組電池を説明するために便宜的に導入したものである。また、図中における白抜き矢印は、冷媒の流通方向を示すものである。さらに、図5及び図7におけるバスバー及び冷却フィンは、電池一つ当たりのバスバー及び冷却フィンを表している。
図4に示すように、本実施形態における組電池1の冷却フィン14〜16は、左右方向の全長(a+b+c)が、60mmになるように設定されている。また、図5に示すように、前後方向に波状に4山形成されるように設定されている。これに対し、比較例における組電池1’は、従来のように、上面側に冷却フィン14’〜16’が配設されたバスバー11’〜13’を正極端子101’及び負極端子102’の上方端部に溶接するものである。電池10’は、電池10と同一である。図6に示すように、冷却フィン14’〜16’は、左右方向の全長が図4における冷却フィン14〜16と同一寸法となるように設定されている。また、図7に示すように、上方側から溶接するため、冷却フィン14’〜16’の一部を部分的に削除している。そのため、前後方向に波状に2山しか形成することができない。
このように構成された本実施形態の組電池1及び比較例の組電池1’に、各電池10、10’毎に2Wの発熱をさせた状態で、冷媒としての空気を2m3/時の流量で流通させ、ケース100、100’の温度を測定した。
Figure 2009252652
表1に示すように、本実施形態における組電池1のケース100の温度は、46℃であった。これに対し、従来の構成である比較例における組電池1’のケース100’の温度は、53℃であった。
最後に、効果について説明する。本実施形態によれば、冷却フィン14〜16は、バスバー11〜13の下面に配設されている。そのため、バスバー11〜13の上方側には何も配設されておらず、充分な作業スペースがある。これにより、バスバー11〜13と正極端子101及び負極端子102とを上方側から確実に溶接することができる。従って、従来のように、作業スペースを確保するために、バスバーの上方側に設けられた冷却フィンを部分的に削除する必要もない。これにより、表1に示すように、車両に搭載される組電池1の冷却性能を低下させることなく、バスバー11〜13の組付け性を向上させることができる。また、冷却フィン14〜16が、バスバー11〜13の下面に配設されていることから、従来のように、バスバーの上面に配設される場合に比べ、端子突出方向の寸法を小さくすることができる。そのため、車両に搭載される組電池1を小型化することもできる。
また、本実施形態によれば、バスバー11〜13と正極端子101及び負極端子102とは、同一の材料同士で溶接が行われることとなる。そのため、バスバー11〜13と正極端子101及び負極端子102とを容易に溶接でき、確実に電気的に接続することができる。
また、本実施形態によれば、バスバー11〜13は、上面側に、正極端子101と同一材料であるアルミニウムと、負極端子102と同一材料である銅とがともに露出している。そのため、バスバー11〜13の上面側から、バスバー11〜13と正極端子101及び負極端子102とを同一の材料同士で容易に溶接することができる。
さらに、本実施形態によれば、冷却フィン14〜16は、バスバー11〜13の下面側を構成する第1板部110、120、130と同一材料であるアルミニウムによって構成されている。そのため、冷却フィン14〜16をバスバー11〜13に容易に溶接でき、確実に熱的に接続することができる。
加えて、本実施形態によれば、互いに対向する冷却フィン14〜16及びケース100の表面に、それぞれ絶縁部140、150、160、103がそれぞれ形成されている。そのため、冷却フィン14〜16とケース100との短絡を防止することができる。
なお、本実施形態では、互いに対向する冷却フィン14〜16及びケース100の表面に、それぞれ絶縁部140、150、160、103がそれぞれ形成されている例を挙げているが、これに限られるものではない。冷却フィン及びケースの少なくとも一方に絶縁部が形成されていればよい。また、冷却フィンに絶縁部が形成される場合、バスバーにも絶縁部を形成するとより好ましい。
また、本実施形態では、第1板部110、120、130と第2板部111、121、131とが、アルミニウムと銅とを圧延又は鍛造により圧接接合したクラッド材で構成されている例を挙げているが、これに限られるものではない。例えば、アルミニウムからなる第1板部と銅からなる第2板部とを、抵抗溶接やレーザー溶接等により溶接して構成してもよい。
また、本実施形態では、第1板部110、120、130と冷却フィン14〜16とが、ともにアルミニウムからなり、第2板部111、121、131が銅からなる例を挙げているが、これに限られるものではない。第1板部と冷却フィンとが銅からなり、第2板部がアルミニウムからなっていてもよい。また、第1板部、第2板部及び冷却フィンが、これら以外の材料からなっていてもよい。材質が限定されるものではない。
また、本実施形態では、冷媒として空気を用いた例を挙げているが、これに限られるものではない。冷媒は、空気以外の気体であってもよい。また、液体であってもよい。
さらに、本実施形態では、冷媒によって組電池を冷却する例を挙げているが、これに限られるものではない。温度の高い熱媒体によって組電池を加熱して温度を調整するようにしてもよい。
加えて、本実施形態では、リチウムイオン電池からなる組電池の例を挙げているが、これに限られるものではない。他の2次電池からなる組電池であってもよい。
本実施形態における組電池の斜視である。 図1に対してバスバー及び冷却フィンが接続されていない状態の組電池の斜視図である。 図1における端子周辺の拡大部分断面図である。 組電池を構成する所定電池を前方から見た図である。 図5における組電池を構成する所定電池を右方から見た図である。 比較例の組電池を構成する所定電池を前方から見た図である。 図6における組電池を構成する所定電池を右方から見た図である。
符号の説明
1・・・組電池、10・・・電池、100・・・ケース(電池容器)、101・・・正極端子(端子)、102・・・負極端子(端子)、103・・・絶縁部、11〜13・・・バスバー(接続部材)、110、120、130・・・第1板部、111、121、131・・・第2板部、112、113、122、123、132、133・・・孔部、114、115・・・溶接部、14〜16・・・冷却フィン(熱伝導部材)、140、150、160・・・絶縁部

Claims (7)

  1. 電池容器の表面から突出する一対の端子を有する複数の電池と、
    前記端子の先端部に接続され、複数の前記電池を電気的に接続する接続部材と、
    前記接続部材に熱的に接続される熱伝導部材と、
    を備えた組電池において、
    前記熱伝導部材は、前記接続部材の電池容器側の表面に接続した状態で設けられていることを特徴とする組電池。
  2. 前記端子と前記接続部材とは、前記接続部材の反電池容器側で接続されていることを特徴とする請求項1に記載の組電池。
  3. 一対の前記端子は、それぞれ異なる材料からなり、
    前記接続部材は、一対の前記端子を構成するそれぞれの材料と同一の材料を電気的に接続して構成され、
    前記端子と前記接続部材とは、互いに同一の材料同士が溶接によって接続されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の組電池。
  4. 前記接続部材は、反電池容器側に、一対の前記端子を構成するそれぞれの材料と同一の材料がともに露出していることを特徴とする請求項3に記載の組電池。
  5. 前記熱伝導部材は、前記接続部材の電池容器側の表面を構成する材料と同一の材料からなり、溶接又はろう付けによって接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の組電池。
  6. 互いに対向する前記熱伝導部材及び前記電池容器の表面の少なくとも一方に絶縁部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の組電池。
  7. 複数の前記電池は、車両に搭載されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の組電池。
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