JP2009251043A - 照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像表示装置の設置環境に関わらず所望の照明環境を実現することができる照明装置を提供する。
【解決手段】データ比較部108は、受光部91で反射面(壁面)の輝度、色度、輝度分布などを検出して得られた光情報Sと、受光データ記憶部107に記憶された光情報Tとを比較する。データ比較部108は、比較結果を光源制御部103へ出力する。光情報S、Tとしては、輝度、色度、輝度分布などの情報を含む。受光データ記憶部107に予め記憶された光情報Tは、理想的な壁面の前方の所定位置に画像表示装置及び照明装置を設置した場合の壁面における光情報とすることができる。光源制御部103は、入力された比較結果に応じて、光源部2、3の光量を増減し、あるいは、色度を調整する。
【選択図】図9
【解決手段】データ比較部108は、受光部91で反射面(壁面)の輝度、色度、輝度分布などを検出して得られた光情報Sと、受光データ記憶部107に記憶された光情報Tとを比較する。データ比較部108は、比較結果を光源制御部103へ出力する。光情報S、Tとしては、輝度、色度、輝度分布などの情報を含む。受光データ記憶部107に予め記憶された光情報Tは、理想的な壁面の前方の所定位置に画像表示装置及び照明装置を設置した場合の壁面における光情報とすることができる。光源制御部103は、入力された比較結果に応じて、光源部2、3の光量を増減し、あるいは、色度を調整する。
【選択図】図9
Description
本発明は、画像表示装置等の機器が設置された室内で当該機器の周辺の照明を行う照明装置に関する。
近年、液晶表示装置やEL(Electroluminescence)表示装置等の画像表示装置の高性
能化及びデジタル放送技術の進展による放送配信技術の発達により、高品質な映像を観賞することができる環境が整備されつつある。また、臨場感を高めて映画等の映像を観賞する方法の一つとして、画像表示装置が設置された室内の照明の明るさ(照度)を下げて観賞する方法がある。
能化及びデジタル放送技術の進展による放送配信技術の発達により、高品質な映像を観賞することができる環境が整備されつつある。また、臨場感を高めて映画等の映像を観賞する方法の一つとして、画像表示装置が設置された室内の照明の明るさ(照度)を下げて観賞する方法がある。
例えば、室内の照明の明るさを下げて観賞する場合に、観賞者が画像表示装置の画面を見た場合に画像表示装置の周辺を明るくすることにより、より高い臨場感を感じて映像を観賞することができる照明装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開2006−19095号公報
特許文献1の照明装置は、室内の照度を下げて映画等を観賞する場合に、画像表示装置の画面と画面周辺の明るさの差を徐々に小さくすることができ、画像表示装置の画面の映像によるグレアを緩和することができるとともに、臨場感を高めることができる。しかしながら、観賞者が画像表示装置の画面に映し出される映像を観賞する場合、画像表示装置の後方にある壁面等で反射された光が観賞者にとってどのように見えるかが重要である。例えば、画像表示装置が室内のどのような場所に設置されるかに応じて、画像表示装置の設置環境、特に後方の壁面等の状態が異なるため、観賞者が所望の照明環境を得ることができないという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、画像表示装置の設置環境に関わらず所望の照明環境を実現することができる照明装置を提供することを目的とする。
本発明に係る照明装置は、画像表示装置等の機器の周辺を照明する光源を備える照明装置において、前記周辺における輝度、輝度分布、色度等の照明環境の情報を取得する取得部を有し、前記照明環境の情報に応じて前記光源の輝度及び/又は色度を制御して所望の照明環境を得ることを特徴とする。
本発明に係る照明装置は、光源を備えた照明装置において、前記光源から照射された光が反射する反射面の輝度を検出する検出部と、該検出部で検出した輝度と閾値とを比較する輝度比較手段と、該輝度比較手段での比較結果に応じて、前記光源の光量を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る照明装置は、前記取得部又は前記検出部は、前記周辺からの反射光を受光する受光部であることを特徴とする。
本発明に係る照明装置は、前記受光部は、該受光部への入射光の方向を規制する規制部を備えることを特徴とする。
本発明に係る照明装置は、前記受光部を複数備え、該受光部は、適長離隔して配置してあることを特徴とする。
本発明に係る照明装置は、前記受光部は、前記画像表示装置等の機器の周縁部付近の周辺からの反射光を検知することを特徴とする。
本発明に係る照明装置は、前記受光部は、カラーセンサであることを特徴とする。
本発明に係る照明装置は、前記取得部は、前記画像表示装置等の機器の周辺の画像を取得する画像取得部であり、取得した画像から、輝度、輝度分布、色度等の照明環境の情報を算出することを特徴とする。
本発明に係る照明装置は、遠隔操作端末を備え、前記画像取得部は、前記遠隔操作端末に備えられていることを特徴とする。
本発明に係る照明装置は、前記機器は、画像表示装置であることを特徴とする。
本発明にあっては、照明装置は、画像表示装置等の機器の周辺を照明する光源を備え、機器の周辺における輝度、輝度分布又は色度等の照明環境の情報を取得し、取得した照明環境の情報に応じて光源の輝度及び/又は色度を制御して所望の照明環境を得る。照明環境の情報は、直接センサ等で検出してもよく、あるいは、検出したデータに基づいて算出する構成でもよい。なお、取得部は、照明装置本体に設置してもよく、画像表示装置等の機器の背面に設置してもよい。照明装置は、例えば、取得した照明環境の情報で、輝度が所定値よりも低い場合には、機器の周辺の輝度を高くすべく光源の光量を多くする。また、取得した照明環境の情報で、色度が所定値よりも低い場合には、機器の周辺の色度を高くすべく光源の色度を高くする。これにより、機器の周辺の状態にかかわらず、所望の照明環境を実現することができる。
画像表示装置等の機器を室内に設置する場合、機器の後方の壁の材質、向き若しくは角度、又は機器と壁面との距離などに応じて、観賞者が機器の画面に映し出される映像を観賞する場合、機器の後方にある壁面等の見え方(例えば、輝度、輝度分布状態など)が異なる。本発明では、照明環境の情報を取得することにより、機器の設置環境が変化した場合であっても、観賞者の所望の照明環境を実現することができる。
本発明にあっては、照明装置は、光源から照射された光が反射面で反射された場合、その反射面の輝度を検出部で検出する。なお、検出部は、照明装置本体に設置してもよく、画像表示装置等の機器の背面に設置してもよい。検出部で検出した輝度と閾値とを比較し、比較結果に応じて、光源の光量を制御する。例えば、検出した輝度が閾値より低い場合には、反射面の輝度を高くすべく光源の光量を多くする。また、検出した輝度が閾値より高い場合には、反射面の輝度を低くすべく光源の光量を少なくする。反射面の輝度を検出することにより、反射面の状態の如何にかかわらず、所望の照明環境を実現することができる。
画像表示装置等の機器を室内に設置する場合、機器の後方の壁の材質、向き若しくは角度、又は機器と壁面との距離などに応じて、観賞者が機器の画面に映し出される映像を観賞する場合、機器の後方にある壁面等の見え方(例えば、輝度、輝度分布状態など)が異なる。本発明では、反射面の輝度を検出することにより、機器の設置環境が変化した場合であっても、観賞者の所望の照明環境を実現することができる。
本発明にあっては、照明装置は、画像表示装置等の機器の周辺からの反射光を受光部で受光する。受光部は、例えば、光を検出することができるセンサである。これにより、機器の周辺における輝度、輝度分布又は色度等の照明環境の情報を取得することができる。
本発明にあっては、機器の周辺からの反射光(反射面からの反射光)を受光部で受光する場合、受光部への入射光の方向を規制部で規制する。例えば、受光部に入射する入射角が略0度、すなわち、受光部の受光面に対して略垂直に入射する光だけを受光するように受光部の指向性を規制する。規制部としては、例えば、スリット若しくはピンホールを有する部材、偏光フィルタなどを用いることができる。そして、受光部の指向性の方向が、観賞者が画像表示装置等の機器を見る方向と一致又は近似するように受光部を設ける。これにより、画像表示装置等の機器の後方の反射面(例えば、壁面など)からの光のうち、観賞者が画像表示装置等の機器の画面上の映像を観賞する際の観賞者の目線で捉えることが可能な光を検出することができ、観賞者の目線で視認することができる壁面の輝度又は色度などを精度よく取得することができる。
本発明にあっては、複数の受光部を適長離隔して配置してある。これにより、機器の周辺の異なる領域(反射面の異なる領域)における輝度、輝度分布又は色度等の照明環境の情報を取得することができる。
本発明にあっては、画像表示装置等の機器の周縁部付近の周辺からの反射光を検知する。例えば、照明装置を画像表示装置等の機器の背面側(後方)に配置した場合、画像表示装置等の機器の左右両方の縁部に近い位置に受光部を設ける。また、画像表示装置等の機器の上側縁部の略中央に近い位置に受光部を設けることもできる。観賞者が画像表示装置等の機器の画面上の映像を観賞する場合、観賞者は画像表示装置等の機器で遮蔽されない後方の反射面(例えば、壁面)からの光を捉える。このため、受光部を画像表示装置等の機器の縁部付近に設けることにより、観賞者が視認することができる反射光をできるかぎり正しく検出することが可能となる。
本発明にあっては、受光部は、カラーセンサである。カラーセンサとしては、例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)のフォトセンサを用いることができる。受光部で検出した色度と所定値とを比較し、比較結果に応じて、光源の色度を制御する。所定値は、予め設定された値でもよく、あるいは、観賞者が好みに応じて設定できるようにしてもよい。これにより、画像表示装置等の機器の設置環境が変化した場合であっても、観賞者の所望の色合いの照明環境を実現することができる。
本発明にあっては、取得部は、画像表示装置等の機器の周辺の画像を取得する画像取得部であり、取得した画像から、輝度、輝度分布、色度等の照明環境の情報を算出する。画像取得部で画像表示装置等の機器を含む周辺(例えば、後方の壁面)の画像を取得する。取得した画像に基づいて輝度、輝度分布、色度等の照明環境の情報を算出する。これにより、観賞者が画像表示装置等の機器の画面上の映像を観賞する場合、観賞者の視野内の反射面(例えば、壁面)全体の輝度、輝度分布、色度などを精度良く検出することができる。
本発明にあっては、画像取得部は、遠隔操作端末(例えば、リモコン)に備えられている。これにより、観賞者は、遠隔操作端末(例えば、リモコン)に備えられた画像取得部で画像表示装置等の機器の周辺の所望の領域(例えば、後方の壁面)を撮像することができ、所望の領域の照明環境を好みに応じた環境にすることができる。また、照明環境をより的確に実現することができる。
本発明にあっては、機器は、画像表示装置である。これにより、画像表示装置の周辺の状態にかかわらず、所望の照明環境を実現することができる。
本発明にあっては、画像表示装置等の機器の設置環境が変化した場合であっても、観賞者の所望の照明環境を実現することができる。
実施の形態1
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る照明装置100の外観斜視図であり、図2は本発明に係る照明装置100の外観正面図である。照明装置100は、複数の発光ダイオード(以下、「LED」という。)が直線状に配置された光源部2、3、光源部2、3を支持するための金属製(例えば、アルミニウム)の支持部4を備えている。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る照明装置100の外観斜視図であり、図2は本発明に係る照明装置100の外観正面図である。照明装置100は、複数の発光ダイオード(以下、「LED」という。)が直線状に配置された光源部2、3、光源部2、3を支持するための金属製(例えば、アルミニウム)の支持部4を備えている。
支持部4は、断面形状が矩形状であって適長の長さを有し、その両端には、光源部2、3の一端を軸支する軸(不図示)を有する回動部5、6を設けてある。これにより、光源部2、3は、回動部5、6の軸回りに回動可能に構成してある。なお、回動部5、6は、光源部2、3が所望の角度で保持されるように、所定の大きさの摩擦力を有する。なお、光源部2、3を所望の角度で安定して保持するための保持機構を設けてもよい。
光源部2、3の他端には、係止部7、8を設けてある。係止部7、8は、お互いに対向する面に凹部及び凸部からなる一組の嵌合構造(図示せず)を有し、凹部と凸部が嵌合することにより、光源部2、3の他端同士を固定することができる。係止部7、8を相互に係止することにより、光源部2、3及び支持部4とで略三角形状をなすように構成することができる。なお、係止構造としては、凹部及び凸部からなる嵌合構造に限定されず、他の形状の嵌合構造でもよく、あるいは、磁石などの磁性体により係止される構造でもよい。
支持部4の略中央部には、交流電圧(AC100V)を所定の直流電圧に変換するとともに、光源部2、3のLEDを所要の明るさ、色合いで点灯するため、LEDに供給する電流を制御するための制御回路が組み込まれた電源制御部10を設けてある。
支持部4の中央部から適長離隔した位置には、照明装置100を床に設置するための脚部12、13を固定してある。脚部12、13は、それぞれ、支持部4を挟持する断面形状がコの字状の保持部14、一端が保持部14に固定され、取り付けた状態で支持部4と所定の角度をなして保持部14を支持する脚本体部15、脚本体部15の他端に設けられ、照明装置100が安定に立設するように適度な重さを有する安定部16などを備えている。なお、支持部4、電源制御部10などを覆う部材(カバー)などを設けることもできる。
また、利用者の好み、画像表示装置の大きさ、光源部2、3の床面からの高さ調節のために、脚部12、13の脚本体部15が支持部4となす角度は、利用者が任意に設定できるように構成することもできる。
光源部2、3、支持部4で構成される三角形状の各頂点付近には、画像表示装置の周辺(後方)の壁面(反射面)の輝度、輝度分布、色度など照明環境の情報を取得する取得部としての受光部91、92、93を配置してある。なお、受光部91〜93の詳細は後述する。
なお、図1、図2では、2つの光源部2、3、及び支持部4とで三角形状を構成する例を示しているが、これに限定されるものではなく、四角形状、多角形状であってもよい。また、光源部の数は2つに限定されるものではなく、1つでもよく、あるいは、3つ以上でもよい。光源部を1つ備える場合には、例えば、直線状の光源部が画像表示装置の後方であって画像表示装置の上側縁部に沿って水平に配置されるような構成とすることができる。また、3つ以上の光源部を用いる場合には、各光源部が、略円状に配置されるように構成することができる。
図3は光源部2の構成の一例を示す説明図である。なお、光源部3も同様の構成を有するので、光源部2についてのみ説明する。光源部2は、筐体部21、筐体部21に収容される基板23、基板23に実装された複数のLED22などを備えている。
筐体部21は、適長のアルミニウム製の枠体であって、一側面が開口してあり、長手方向に基板23を収容する構成をなす。これにより、LED22で発生する熱を効率よく放熱することができる。筐体部21の開口側の断面には、基板23の裏面が当接する傾斜面211と底面212とを有し、基板23が傾斜面211に固定された状態で、基板23の基板面が所定の角度をなすように配置される。
例えば、傾斜面211と底面212とのなす角度を略30度とすることが好ましい。傾斜面211の傾斜角度が小さく、底面212と略同一面となる場合には、画像表示装置の後方の壁面と略平行な方向にLED22からの光が照射されることになり、壁面の照度(輝度)が低下する。また、傾斜面211の傾斜角度が大きく、底面212と略直角面となる場合には、画像表示装置の後方の壁面と略垂直な方向にLED22からの光が照射され、画像表示装置の直後方の壁面だけが照射されることになり、画像表示装置の後方周辺の壁面の照度(輝度)が低下するからである。従って、LED22からの光が効率よく画像表示装置の後方の壁面に照射されるためには、適度な角度が必要となる。なお、LED22から発せられる光が筐体部21自身で遮られないように、底面212の高さを設定することが好ましい。
基板23は、例えば、ガラスエポキシ基板であり、複数のLED22の他に、抵抗素子、コネクタ(いずれも不図示)などの実装部品を実装してある。なお、基板23の表面であって、LED22等の実装部品が実装されていない箇所は、LED22から発せられる光が基板23で吸収されないように、白色にしておくことが望ましい。
LED22は、例えば、赤色(R)LED素子、青色(B)LED素子、緑色(G)LED素子の三色のLED素子をパッケージした表面実装型のパッケージLEDである。RGBの各LED素子の発光強度を制御することができ、各色のLED素子の発光強度(輝度)を調整することによって、LEDは複数色の照射が可能である。これにより、利用者の好みの色で画像表示装置の周辺(後方の壁面など)を照明することができる。なお、LED22は、RGBのLED素子からなるパッケージLEDではなく、RGBの各色のLEDチップであり、光源部にRGBの各色のLEDチップを並べた構成でもよい。
特に、画像表示装置の画面に表示される映像(特に画面外周部の領域の映像)と同系色の色になるようにLED22の色度を制御して画像表示装置の周辺を照明することにより、利用者(観賞者)に画面の大きさ以上の広がりを有する映像を提供することができ、より高い臨場感を与えることができる。
なお、光源としてはLEDに限定されるものではなく、蛍光灯又は冷陰極管等の他の光源を用いてもよい。ただし、LEDは指向性が強いので、画像表示装置の周辺の壁面を効率よく照射でき、照射方向の制御も容易である。なお、蛍光灯のように指向性が強くなく全方向に照射される光源を用いる場合には、光源部2の内部に照射された光を反射する反射部材を設けることが好ましい。
図3の例では、光源部2に1つの基板23を収容する構成であったが、これに限定されるものではなく、2つ以上の基板を収容する構成であってもよい。仮に基板上のLEDが故障した場合でも、故障したLEDが実装された基板のみを交換すればよく、取り替え時のコストを低減することができる。
また、複数の基板の寸法をさらに短くし、基板同士を離隔配置することにより、光源部2、3の中央部付近に実装されるLEDの数を削減することができ、照明装置全体のコストを下げることが可能である。図2に示すように、光源部2、3が三角形の2辺をなすように構成した照明装置100の場合に、この照明装置100を画像表示装置の後方(裏側)に配置したときには、光源部2、3の中央部付近のLEDが実装されていない部分は、画像表示装置の周辺縁から離れた位置にあるため、観賞者から見て画像表示装置の画面の上側周辺及び左右周辺の壁面の照度(輝度)に対する影響は小さく、観賞者に対する間接照明の効果(臨場感)を与えるための照明環境(光環境)を十分に確保することができる。
また、LED22が実装された基板23を保護するため合成樹脂製の透明のカバーを設けてもよい。また、カバーは、LED22から発せられる光を拡散させるための拡散フィルタなどを備えてもよい。これにより、指向性が高いLED22の光を拡散させて、画像表示装置の後方の壁面の明るさの分布をなだらかにすることができる。
図4は本発明に係る照明装置100の設置例を示す説明図である。図4に示すように、画像表示装置の後方であって、画像表示装置と後方の壁面(反射面)との間に照明装置100を設置する。照明装置100が設置された状態で、光源部3は、画像表示装置の後方の壁面を照射するように構成してある。また、光源部2(不図示)も同様である。
図5は受光部91の構成の一例を示す説明図である。なお、受光部92、93も同様の構成を有する。また、図6は受光部92の配置例を示す説明図である。図6は天井から床面を見た場合を示す。なお、受光部93も同様である。図5に示すように、受光部91は、フォトセンサ911、受光制限部912などを備えている。
フォトセンサ911は、少なくとも可視光波長領域に感度を有する光電変換素子、例えば、CdSセル、フォトダイオード、フォトトランジスタなどの素子を備え、光源部2、3のLED22から発せられた光が反射する反射面(壁面)の輝度を検出することができる。また、例えば、赤、青及び緑色それぞれに感度を有する3つのフォトダイオードを用いる構成、又は複数のフォトダイオードをアレイ状に配置して、赤、青及び緑色のカラーフィルタと組み合わせた構成であるカラーセンサとすれば、反射面の色度、色度分布などを検出することもできる。なお、この場合、フォトセンサ911のRGBの感度特性とLED22の発光波長特性とを整合することにより、より正確に反射面からの反射光の色度に応じた光源の制御ができるので、さらに好ましい照明環境を実現することができる。
受光制限部912は、例えば、ルーバー構造、所要の厚みを有するスリット又はピンホールなどの構造を有し、フォトセンサ911で検知する入射光の方向を制限する。なお、受光制限部912として、パーソナルコンピュータ又は携帯電話等の表示画面に、横からの覗き込みを防止する目的で設けられるフィルムと同様の働きを有するライトコントロールフィルム、偏光フィルタなどを用いることも可能である。
これにより、図5に示すように、例えば、受光部91に入射する入射角が(本実施の形態においては略0度)、すなわち、受光部の受光面に対して略垂直に入射する光(図中、○印)だけを受光するように受光部91の指向性を規制することができ、入射角の大きい入射光(図中、△印、×印)は受光されない。そして、図6に示すように、受光部92の指向性の方向が、観賞者が画像表示装置を見る方向と一致又は近似するように受光部92を設ける。これにより、画像表示装置の後方の反射面(例えば、壁面など)からの光のうち、観賞者が画像表示装置の画面上の映像を観賞する際の観賞者の目線で捉えることが可能な光を検出することができ、観賞者の目線で視認することができる壁面の輝度及び/又は色度などを精度よく取得することができる。また、画像表示装置の後方壁面の角度又は材質などの設置条件に関わらず、さらには太陽光又は他の照明装置による光の影響度合い等に関しても、観賞者の目線で壁面上の照明環境を取得することが可能となる。
図7は受光部91、92、93の設置位置の例を示す説明図である。図7(a)は、3つの受光部91〜93を適長離隔して設置する例であり、図7(b)は、2つの受光部92、93を適長離隔して設置する例である。図7(a)に示すように、照明装置100を画像表示装置の背面側(後方)に配置した場合、画像表示装置の左右両方の縁部に近い位置に受光部92、93を設け、画像表示装置の上側縁部の略中央に近い位置に受光部91を設ける。あるいは、図7(b)に示すように、画像表示装置の左右両方の縁部に近い位置に受光部92、93を設けることもできる。また、受光制限部として、ルーバー構造のものを用いる場合には、図7の受光部91〜93に線で示したような方向のルーバー構造を設けることにより、観賞者が視認することができる反射光をできるかぎり正しく検出することが可能となる。適長離隔した複数の受光部を備えることにより、画像表示装置等の機器の周辺の複数個所において、所望の照明環境を実現することができる。
観賞者が画像表示装置の画面上の映像を観賞する場合、観賞者は画像表示装置で遮蔽されない後方の反射面(例えば、壁面)からの光を視認する。このため、受光部91〜93を画像表示装置の縁部付近に設けることにより、観賞者が視認することができる反射光をできるかぎり正しく検出することが可能となる。また、画面の縁部の反射光を検出して光源を制御するので、画面の表示により忠実な照明となるので、画面の広がりを鑑賞者に感じさせて臨場感を向上させるといった間接照明の効果を高めることが可能となる。
図8は受光部91の他の構成例を示す説明図である。図8の例は、受光部91で受光する光の指向性をさらに高めるため、相互に直交するルーバー構造を用いたものである。なお、ピンホールを用いる場合には、反射光が入光する方向に受光部91の長さ寸法をさらに長くすることにより、より確実に所定の角度の方向に反射される光のみを受光することができるようになる。また、受光する光の指向性を高めた場合には、受光制限部913を通過する光の量が少なくなるため、フォトセンサ911として、微弱な光でも電気信号への変換が可能な高感度の素子を用いればよい。
図9は本発明に係る照明装置100の構成を示すブロック図である。照明装置100は、リモコンなどの操作用端末に備えられた入力信号送信部101、入力信号受信部102、光源制御部103、LED22などの光源部2、3、混光部105、発光データ記憶部106、受光データ記憶部107、データ比較部108、前述の受光部91〜93などを備えている。
入力信号送信部101は、観賞者の操作に応じた入力信号を入力信号受信部102へ有線又は無線で送信する。入力信号は、例えば、照明装置100の照明をオン/オフするための照明オン/オフ信号、受光部91で反射面(壁面)の輝度等を検出するか否かを制御するためセンサオン/オフ信号、照明装置100の照明の輝度、輝度分布、色度などを制御する照明制御信号などを含んでいる。
入力信号受信部102は、受信した入力信号を光源制御部103へ出力する。
光源制御部103は、入力信号に照明オン信号が含まれる場合、取得した照明制御信号に応じて、発光データ記憶部106に記憶した発光データを取得し、取得した発光データに基づいて、光源制御データを生成し、生成した光源制御データを光源部2、3へ出力する。発光データは、複数の光源に対する調光用信号が含まれるが、例えば、光源がLEDの場合には、LEDに流す電流値、電流を流すタイミングを決定するパルス幅変調のためのデューティ比などである。
なお、光源が赤色(R)LED素子、青色(B)LED素子、緑色(G)LED素子の三色のLED素子をパッケージした表面実装型のパッケージLEDである場合には、RGBの各色のLED素子毎に輝度を制御することにより、色度が制御可能である。
光源部2、3は、入力された光源制御データに応じてLED等の光源を発光させる。
混光部105は、光拡散フィルタであり、光源部2、3で発せられた光をできるだけムラのない均一な光として照射する機能を有する。混光部105は、例えば、空隙又は曇りガラスなどを用いることができる。なお、光の透過率は高い方が好ましい。
データ比較部108は、入力信号にセンサオン信号が含まれる場合、光源制御部103の制御のもと、受光部91で反射面(壁面)の輝度、色度、輝度分布などを検出して得られた光情報Sと、受光データ記憶部107に記憶された光情報Tとを比較する。データ比較部108は、比較結果を光源制御部103へ出力する。光情報S、Tとしては、輝度、色度、輝度分布などの情報を含む。受光データ記憶部107に予め記憶された光情報Tは、理想的な壁面の前方の所定位置に画像表示装置及び照明装置を設置した場合の壁面における光情報とすることができる。
光源制御部103は、入力された比較結果に応じて、光源部2、3の光量を増減し、あるいは、色度を調整する。この処理は、光情報Sと光情報Tとが、所定の一致条件(例えば、光情報S、Tの差異が所定の範囲内に入る状態)を満たすまで光源部2、3の発光の調整を繰り返すことで、様々な設置場所に対応可能な照明装置100を実現することができる。
なお、画像表示装置が設置された環境によっては、壁面の輝度、色度、輝度分布などが通常の場合に比べて極端に異なる状況があり、このような場合に、壁面の輝度、色度、輝度分布などを所望の範囲内に調整することができない状況を起こり得るため、観賞者に対して何らかの警告を通知する必要がある。
図10は警告の表示例を示す説明である。画像表示装置が後方の壁面(反射面)から非常に離れて設置されている場合、壁面が黒色の壁紙又は壁材のように非常に反射率が低い場合、所望の輝度になるように光源部2、3の光量を増加し続けるおそれがある。この状況を防止するため、予め光量の上限を設定しておき、調整しようとする光量が上限を超える場合には、図10に示すように、観賞者にセンサオフ又は背面照明オフを促すような警告を表示させることもできる。
次に、照明装置100の動作について説明する。図11は照明装置100の処理手順を示すフローチャートである。光源制御部103は、照明オン信号を受信したか否かを判定し(S11)、照明オン信号を受信していない場合(S11でNO)、ステップS11の処理を続ける。
照明オン信号を受信した場合(S11でYES)、光源制御部103は、発光データを取得し(S12)、取得した発光データに応じた光源制御データを生成し(S13)、光源を点灯させる(S14)。
光源制御部103は、センサオン信号を受信したか否かを判定し(S15)、センサオン信号を受信した場合(S15でYES)、反射面(壁面)の輝度又は色度を検出する(S16)。光源制御部103は、検出した輝度又は色度と閾値又は所定値とを比較する(S17)。ここで、閾値は、反射面の輝度に対する閾値であり、所定値は、例えば、観賞者により設定された色度である。
光源制御部103は、比較結果に応じて光源部2、3の光量又は色度を制御し(S18)、照明オフ信号を受信したか否かを判定する(S19)。一方、センサオン信号を受信しなかった場合(S15でNO)、光源制御部103は、ステップS19の処理を行う。
照明オフ信号を受信しなかった場合(S19でNO)、光源制御部103は、ステップS19の処理を続け、照明オフ信号を受信した場合(S19でYES)、光源を消灯し(S20)、処理を終了する。
図12は本発明に係る照明装置100による間接照明の一例を示す説明図である。図12に示すように、照明装置100は、観賞者から見て画像表示装置の背後に隠れて直接見ることはできない位置に配置されている。光源部2、3から発せられる光は、画像表示装置の背面側(裏側)から壁面を照射する。これにより、画像表示装置の周辺部(特に、上側縁部、左右縁部)周辺の壁面を明るくするとともに、画像表示装置の周辺部から離れるに応じて徐々に輝度が低くなるような輝度分布を有する照明環境を実現することができる。
観賞者が画像表示装置の画面に映し出される映像を観賞する場合、画像表示装置の後方の壁の材質、向き若しくは角度、壁面が平面であるか曲面か、又は画像表示装置と壁面との距離などに応じて、画像表示装置の後方にある壁面等の見え方(例えば、輝度、輝度分布等の照明環境などの状態)が異なるものの、反射面(壁面)の輝度を検出することにより、画像表示装置の設置環境が変化した場合であっても、観賞者の所望の照明環境を実現することができる。
また、反射面(壁面)の色度を検出することにより、画像表示装置の設置環境が変化した場合であっても、観賞者の所望の色度及び色度分布の照明環境を実現することができる。
実施の形態2
上述の実施の形態1では、照明装置100に固定された受光部91〜93で壁面の輝度等を検出する構成であったが、これに限定されるものではなく、観賞者が手元で操作するリモコンで画像表示装置の周辺(後方)の壁面の輝度、輝度分布、色度等の照明環境の情報を取得することにより、より観賞者の視点に近い状況で画像表示装置の周辺の照明環境を調整することができる。
上述の実施の形態1では、照明装置100に固定された受光部91〜93で壁面の輝度等を検出する構成であったが、これに限定されるものではなく、観賞者が手元で操作するリモコンで画像表示装置の周辺(後方)の壁面の輝度、輝度分布、色度等の照明環境の情報を取得することにより、より観賞者の視点に近い状況で画像表示装置の周辺の照明環境を調整することができる。
図13は実施の形態2の照明装置100の構成を示すブロック図であり、図14はリモコン部200の外観図である。実施の形態2の照明装置100は、照明環境の情報の取得部である画像取得部としての取得画像データ受信部121、データ比較部122、画像データ記憶部123、リモコン部200などを備える点が実施の形態1と異なる。なお、実施の形態1と同様の箇所は同一符号を付して説明を省略する。
リモコン部200は、撮像部201、撮像制御部202、信号入力部203、入力信号送信部204、画像解析部205、撮像状態表示部206、取得画像データ送信部207などを備えている。
観賞者は、信号入力部203を操作することにより、撮像部201での撮像を開始することができる。これにより、入力信号送信部204は、画像取得オン信号を入力信号受信部102へ送信する。
撮像部201は、レンズなどの光学系、CCD又はCMOS等の撮像素子を備え、可視光領域の光を電気信号に変換し、変換後の電気信号を撮像制御部202へ出力する。これにより、観賞者がリモコン部200を操作することにより、所望の風景を撮像することができる。
撮像制御部202は、ピント又は露光等の画質を確認し、必要に応じて動作信号を撮像部201へ出力し、撮像して得られた撮像画像の画質調整を行う。撮像制御部202は、撮像画像を画像解析部205へ出力する。
画像解析部205は、撮像画像の画素値によりエッジ検出を行い、エッジ画像に対してパターンマッチング等の手法を用いて、画像表示装置に対応する画像領域を特定する。画像解析部205は、特定した画像領域の大きさに応じて画角調整のための調整信号を撮像制御部202へ出力する。その後、画像解析部205は、特定した画像領域の撮像画像内の大きさに応じて、適切な大きさの取得画像範囲Rを取得することができたか否かを判定し、必要に応じて観賞者がリモコン部200の位置又は向きを調整するように撮像状態表示部206に操作を促すことができる。
撮像状態表示部206は、撮像画像及び観賞者に対する操作要求を表示する。観賞者は、撮像状態表示部206で表示される撮像画像の略中央に画像表示装置が位置するようにリモコン部200の位置又は向きを調整することができる。
図15は取得画像範囲の判定例を示す説明図である。図15に示すように、画像表示装置の画面の縦横寸法をそれぞれH、Wとし、取得画像範囲R内における画像表示装置の上、左、右それぞれの間隙寸法をL1、L2、L3とする。取得画像範囲Rが適切な大きさであるか否かの判定は、例えば、L1≧H、L2≧W/2、L3≧W/2を満たす場合に、適正な大きさであると判定することができる。
画像解析部205は、取得画像範囲Rの大きさが適切であると判定した場合、撮像画像から画像表示装置に対応する画像領域を除外した残りの撮像画像に基づいて、画像表示装置後方の反射面(壁面)の輝度、輝度分布、色度等を算出する。画像解析部205は、算出した結果に応じて取得画像データJを生成し、生成した取得画像データJを取得画像データ送信部207へ出力する。
取得画像データ送信部207は、取得画像データJを取得画像データ受信部121へ送信する。
取得画像データ受信部121は、受信した取得画像データJをデータ比較部122へ出力する。
データ比較部122は、画像データ記憶部123に予め記憶されている目標となる画像データKを取得し、取得画像データJと画像データKとを比較する。データ比較部122は、比較結果を光源制御部103へ出力する。ここで、目標となる画像データKは、理想的な壁面の前方の所定位置に画像表示装置を設置した場合の壁面における照明環境が表現されたデータとすることができる。なお、データ比較部122で比較されるデータは、例えば、輝度、輝度分布、色度などである。
光源制御部103は、入力された比較結果に応じて、光源部2、3の光量を増減し、あるいは、色度を調整する。すなわち、光源制御部103は、検出した輝度、色度などが予め定められた所定値(目標値)になるように光源2、3の光量、発光割合(RGBの比率)、色度等を制御する。
光源制御部103は、入力された比較結果に応じて、光源部2、3の輝度及び/又は色度を調整する。すなわち、光源制御部103は、検出した輝度、色度などが予め定められた所定値(目標値)になるように、光源の2、3の光量、RGB各色の色度等を制御する。
図16及び図17は実施の形態2の照明装置100の処理手順を示す説明図である。光源制御部103は、照明オン信号を受信したか否かを判定し(S31)、照明オン信号を受信していない場合(S31でNO)、ステップS31の処理を続ける。
照明オン信号を受信した場合(S31でYES)、光源制御部103は、発光データを取得し(S32)、取得した発光データに応じた光源制御データを生成し(S33)、光源を点灯させる(S34)。
光源制御部103は、画像取得オン信号を受信したか否かを判定し(S35)、画像取得オン信号を受信した場合(S35でYES)、撮像画像を取得し(S36)、取得した撮像画像で画像表示装置に対応する画像領域を特定する(S37)。
光源制御部103は、取得画像範囲Rが適正範囲であるか否かを判定し(S38)、取得画像範囲Rが適正範囲でない場合(S38でNO)、取得画像が不適正である旨の表示をし(S39)、ステップS36以降の処理を行う。取得画像範囲Rが適正範囲である場合(S38でYES)、光源制御部103は、特定した画像領域を除外した撮像画像における輝度、輝度分布、色度を算出する(S40)。
光源制御部103は、算出した結果と所定の輝度、輝度分布、色度とを比較し(S41)、比較結果に応じて、光源部2、3の輝度又は色度等を制御する(S42)。光源制御部103は、照明オフ信号を受信したか否かを判定する(S43)。一方、画像取得オン信号を受信しなかった場合(S35でNO)、光源制御部103は、ステップS43の処理を行う。
照明オフ信号を受信しなかった場合(S43でNO)、光源制御部103は、ステップS43の処理を続け、照明オフ信号を受信した場合(S43でYES)、光源を消灯し(S44)、処理を終了する。
上述したように、実施の形態2では、観賞者が画像表示装置の画面上の映像を観賞する場合、観賞者の視野内の反射面(例えば、壁面)全体の輝度、輝度分布、色度などを検出することができる。よって、実施の形態1のような検出部よりも広い領域の情報を得られるので、照明装置の設置された環境に対応する照明環境をより的確に実現することができる。また、画像表示装置からの光、特に画面上の映像による影響を防止して、観賞者の視野内の反射面(例えば、壁面)全体の輝度、輝度分布、色度などをさらに精度良く検出することができる。
実施の形態2では、取得画像データJと画像データKとを比較する構成であった。このため、リモコン部200から照明装置100の本体側へ送信される取得画像データJは、撮像画像の画素毎のRGB値を含むような静止画データであることが好ましい。また、それらのデータがリアルタイムに送信できるような映像データであれば、より詳細な照明環境の制御が可能となり、理想的である。
取得画像データの送信方式としては、一般的な無線通信方式を用いることができる。例えば、リモコン操作の距離は10メートル以内である場合が多いため、無線通信方式としては、いわゆる、無線PAN(パーソナル・エリア・ネットワーク)で使われる方式が適当であり、例えば、IEEE802.11b、g等に代表される無線LAN方式、Bluetooth、ZigBee、UWBなどを用いることが可能である。
また、取得画像データの送信方向は、リモコン部200から照明装置100の本体側への一方向で十分であることから、通常のリモコン操作によるデータの送信に用いられる赤外線通信を利用することができれば、画像データを送信するための機能を追加する必要がなく、また、リモコン部の寸法を大きくする必要もなく、消費電力も低減することができる。この場合、送信する画像データのデータ量を少なくすることが好ましい。以下、送信するデータ量を少なくする方法について説明する。
画像表示装置は、一般に床又は載置台の上に設置される場合が多く、その場合、画像表示装置の周辺の輝度分布で、観賞者にとって重要となるのは、画像表示装置の周辺縁の左右と上部への拡がりである。そこで、画像表示装置周辺の座標系を考える。
図18は画像表示装置周辺の座標系の一例を示す説明図である。図18に示すように、画像表示装置の中心部で交差する座標系(XR、XL、XT)を定義する。なお、各座標軸は、画像表示装置の表示面の3辺の中央から垂直の方向に定めている。
撮像部201で撮像して得られた画像データは、CCD等の撮像素子の解像度で決定される画素毎に、少なくともRGBの3刺激値で表現することができる。この3刺激値を用いる場合は、それらのデータをそのまま用いることもできるが、例えば、画素毎の明るさデータで照明環境を表現する場合には、国際照明委員会(CIE)が定めた標準的な等色関数に従って、明度YをY=1.0000R+4.5907G+0.00601Bなる式により算出することで、標準比視感度を考慮した明度の測光量を得ることができる。
図19は画像表示装置周辺の照明環境を計測するための実験環境の例を示す模式図であり、図20は照明環境の例を示す説明図である。図19に示すように、画像表示装置として52型の液晶テレビを用いて、図20に示すようなA〜Dの4種類の異なる照明環境を設定する。例えば、照明環境Aは、照明装置100を色温度5000K白色で点灯させ、天井照明は消灯させた状態である。以下、同様に照明環境B〜Dは、図20に示すとおりである。なお、天井照明の明るさは器具の直下で300ルクスであった。
図21、図22、図23及び図24は画像表示装置の後方にある壁面の輝度分布を示す説明図である。図21は照明環境Aの場合の輝度分布を示し、図22は照明環境Bの場合の輝度分布を示し、図23は照明環境Cの場合の輝度分布を示し、図24は照明環境Dの場合の輝度分布を示す。図21〜図24に示すように、照明環境A〜Dに応じて輝度分布には、それぞれ異なる特徴を有することがわかる。以下、その特徴を抽出する抽出例について説明する。
輝度分布の特徴を示す特徴量として、画像表示装置の縁部からの距離の長短、すなわち、画像表示装置から遠い領域の平均輝度I1と近い領域の平均輝度I2との比率、及び距離に対する輝度の微分値(輝度の微分平均値)を考える。画像表示装置から遠い領域は、例えば、画像表示装置の縁部からの距離が400〜500mm(画像表示装置の画面の対角長の比で3〜3.8)とし、近い領域は、例えば、画像表示装置の縁部からの距離が0〜100mm(画像表示装置の画面の対角長の比で0〜0.8)とする。
図25は特徴量の算出結果を示す説明図である。図25(a)は各照明環境A〜Dにおける画像表示装置から遠い領域の平均輝度I1と近い領域の平均輝度I2との比率を示し、図25(b)は輝度の微分平均値を示す。
観賞者が画像表示装置の画面に映し出される映像を高い臨場感で観賞するためには、照明装置100で画像表示装置の周辺を照らすとともに、天井照明を消灯させた照明環境Aが最も適した照明環境である。従って、図25(a)に示すように、画像表示装置から遠い領域の平均輝度I1と近い領域の平均輝度I2との比率I1/I2が、例えば、I1/I2<0.5である場合、他の照明環境B〜Dと区別することができるとともに、観賞者にとって良好な照明環境を実現することができるといえる。
また、図25(b)に示すように、輝度の微分平均値が、例えば、負の値であり、かつ、微分平均値の絶対値が1(nt/mm)以上である場合、他の照明環境B〜Dと区別することができるとともに、観賞者にとって良好な照明環境を実現することができるといえる。
撮像部201で撮像して得られた画像データ全体を送信する代わりに、上述の特徴量のみを照明装置100本体へ送信することにより、リモコンに備えられた赤外線通信のような通常の通信機能のみで最適な照明環境を実現することができる。
以上説明したように、本発明にあっては、反射面の輝度を検出することにより、画像表示装置の設置環境が変化した場合であっても、観賞者の所望の照明環境を実現することができる。また、観賞者の所望の色度分布の照明環境を実現することができる。また、画像表示装置の後方の反射面(例えば、壁面など)からの光のうち、観賞者が画像表示装置の画面上の映像を観賞する際の観賞者の目線で捉えることが可能な光を検出することができ、観賞者の目線で視認することができる壁面の輝度又は色度などを精度よく取得することができる。
上述の実施の形態において、壁面の輝度又は色度を検出するとともに、光源部からの光を直接受光して輝度又は色度を検出し、両者を比較することもできる。これにより、壁面の形状、材質等による反射率の相違を検出することができ、所望の照明環境を一層正確に制御することができる。なお、輝度と色度を共に検出できるようにしていてもよい。
2、3 光源部
91、92、93 受光部
911 フォトセンサ
912、913 受光制限部
101 入力信号送信部
102 入力信号受信部
103 光源制御部
105 混光部
106 発光データ記憶部
107 受光データ記憶部
108、122 データ比較部
121 取得画像データ受信部
123 画像データ記憶部
201 撮像部
202 撮像制御部
203 信号入力部
204 入力信号送信部
205 画像解析部
206 撮像状態表示部
207 取得画像データ送信部
91、92、93 受光部
911 フォトセンサ
912、913 受光制限部
101 入力信号送信部
102 入力信号受信部
103 光源制御部
105 混光部
106 発光データ記憶部
107 受光データ記憶部
108、122 データ比較部
121 取得画像データ受信部
123 画像データ記憶部
201 撮像部
202 撮像制御部
203 信号入力部
204 入力信号送信部
205 画像解析部
206 撮像状態表示部
207 取得画像データ送信部
Claims (10)
- 画像表示装置等の機器の周辺を照明する光源を備える照明装置において、
前記周辺における輝度、輝度分布、色度等の照明環境の情報を取得する取得部を有し、前記照明環境の情報に応じて前記光源の輝度及び/又は色度を制御して所望の照明環境を得ることを特徴とする照明装置。 - 光源を備えた照明装置において、
前記光源から照射された光が反射する反射面の輝度を検出する検出部と、
該検出部で検出した輝度と閾値とを比較する輝度比較手段と、
該輝度比較手段での比較結果に応じて、前記光源の光量を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする照明装置。 - 前記取得部又は前記検出部は、
前記周辺からの反射光を受光する受光部であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の照明装置。 - 前記受光部は、
該受光部への入射光の方向を規制する規制部を備えることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。 - 前記受光部を複数備え、
該受光部は、
適長離隔して配置してあることを特徴とする請求項3又は請求項4のいずれかに記載の照明装置。 - 前記受光部は、
前記画像表示装置等の機器の周縁部付近の周辺からの反射光を検知することを特徴とする請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載の照明装置。 - 前記受光部は、
カラーセンサであることを特徴とする請求項3から請求項6までのいずれか1項に記載の照明装置。 - 前記取得部は、
前記画像表示装置等の機器の周辺の画像を取得する画像取得部であり、
取得した画像から、輝度、輝度分布、色度等の照明環境の情報を算出することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 遠隔操作端末を備え、
前記画像取得部は、
前記遠隔操作端末に備えられていることを特徴とする請求項8に記載の照明装置。 - 前記機器は、
画像表示装置であることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の照明装置。
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- 2008-04-01 JP JP2008095409A patent/JP2009251043A/ja active Pending
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