JP2009250101A - ピストンポンプ及びこのピストンポンプを用いた造水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】損傷が生じにくく、省エネルギー効率に優れたピストンポンプ及びこのピストンポンプを用いた造水装置を提供する。
【解決手段】内部空間21を有するシリンダ2と、内部空間21に摺動可能に配置される複数のピストン3とを備えるピストンポンプ1であって、シリンダ2は、第1の流体が内部空間21に流出入可能な第1流出入部22と、第1流出入部22を挟んだ両側にそれぞれ配置され、第2の流体が内部空間21に流出入可能な第2流出入部23とを備えており、各ピストン3は、第1流出入部22と各第2流出入部23との間にそれぞれ配置されるピストンポンプ1。
【選択図】図1

Description

本発明は、ピストンポンプ及びこのピストンポンプを用いた造水装置に関する。
海水等の被処理液から水(淡水)を分離する装置として、例えば、特許文献1に開示されている造水装置が知られている。この造水装置は、図4に示すように、逆浸透膜装置101と、この逆浸透膜装置101に海水等の被処理液を供給するピストンポンプ102とを備えている。
ピストンポンプ102は、複動液圧式アクチュエータ103の両側に配置される2つのチャンバ104を有し、各チャンバ104内において往復並進運動可能なピストン105を有している。2つのピストン105、105は、複動液圧式アクチュエータ103が有する滑動シャフト106によって相互に連結されている。滑動シャフト106の略中央部には、ピストン107が設けられており、このピストン107の一方側107aに駆動作動液を供給することにより、滑動シャフトが往動し、ピストン107の他方側107bに駆動作動液を供給することにより、滑動シャフト106が復動するように構成されている。
特表2003−502544号公報
しかしながら、上述のピストンポンプを用いて海水等の被処理液を逆浸透膜装置に圧送する場合、ピストン同士を連結する滑動シャフトに高い圧力が繰り返し作用するので、滑動シャフトに摩耗等の損傷が発生しやすいという問題があった。
また、上述のピストンポンプを駆動するためには多大なエネルギーが必要であり、効率よくピストンポンプ及び造水装置を駆動することが困難であるという問題もあった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、損傷が生じにくく、省エネルギー効率に優れたピストンポンプ及びこのピストンポンプを用いた造水装置を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、内部空間を有するシリンダと、前記内部空間に摺動可能に配置される複数のピストンとを備えるピストンポンプであって、前記シリンダは、第1の流体が前記内部空間に流出入可能な第1流出入部と、前記第1流出入部を挟んだ両側にそれぞれ配置され、第2の流体が前記内部空間に流出入可能な第2流出入部とを備えており、前記各ピストンは、前記第1流出入部と前記各第2流出入部との間にそれぞれ配置されるピストンポンプにより達成される。
また、このピストンポンプにおいて、前記各ピストンの前記第1流出入部側の端部には、前記ピストンの摺動方向に沿う凹部が形成されており、前記第1流出入部には、第1の流体を前記各凹部に導く案内管が設けられており、前記案内管の一部は、前記各凹部の内周面と摺接可能に構成されていることが好ましい。
また、前記各ピストンの少なくともいずれか一方は、前記シリンダの内周面と摺接するピストンヘッドと、前記ピストンヘッドの直径よりも小さい直径を有し、前記ピストンヘッドよりも前記第1流出入部側に設けられるピストン軸とを備えており、前記シリンダは、その内周面、前記ピストンヘッド及び前記ピストン軸の間で密閉空間を形成するエンドプレートと、前記密閉空間に連通すると共に、第3の流体が前記密閉空間に流出入可能な第3流出入部とを備えており、前記エンドプレートには、前記ピストン軸の外周面が摺接可能な開口が形成されていることが好ましい。
また、本発明の上記目的は、上記のピストンポンプと、前記第1流出入部に第1の流体を供給する第1流体供給手段と、前記第2流出入部に第2の流体を供給する第2流体供給手段と、第2の流体から水を分離する水分離手段と、を備える造水装置であって、前記第1流体供給手段は、第1の流体の供給圧力を変更可能に構成されており、前記ピストンポンプは、前記第1流体供給手段から供給される第1の流体による前記ピストンに対する押圧力を前記第2流体供給手段から供給される第2の流体による前記ピストンに対する押圧力よりも低くすることにより、前記各ピストンを前記第1流出入部側に摺動させて前記第2流出入部を介して第2の流体を前記内部空間内に導くと共に、前記第1流体供給手段から供給される第1の流体による前記ピストンに対する押圧力を前記第2流体供給手段から供給される第2の流体による前記ピストンに対する押圧力よりも高くすることにより、前記各ピストンを互いに離隔する方向に摺動させて前記第2流出入部を介して前記内部空間に導かれた第2の流体を前記水分離手段に導くことが可能に構成されており、前記水分離手段によって水が分離された残余の第2の流体である第3の流体が、前記第3流出入部を介して前記密閉空間に供給可能に構成されている造水装置により達成される。
本発明によれば、損傷が生じにくく、省エネルギー効率に優れたピストンポンプ及びこのピストンポンプを用いた造水装置を提供することができる。
以下、本発明に係るピストンポンプ及びこのピストンポンプを用いた造水装置について添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るピストンポンプ1の概略構成断面図であり、図2は、このピストンポンプ1を用いた造水装置5の概略構成図である。
本実施形態に係るピストンポンプ1は、図1に示すように、内部空間21を有するシリンダ2と、この内部空間21に摺動可能に配置される2つのピストン3とを備えている。シリンダ2は、その内部空間21に連通する第1流出入部22と2つの第2流出入部23とを備えている。第1流出入部22は、第1の流体がピストン2に形成される凹部32に流出入可能に構成されており、第2流出入部23は、第2の流体が内部空間21に流出入可能に構成されている。
第1流出入部22は、シリンダ2の略中央部に設けられている。この第1流出入部22には、各ピストン3に設けられる凹部32に第1の流体を導く案内管24が設けられている。この案内管24は、第1流出入部22に接続する管路24aと、ピストン3の摺動方向(図1における左右方向)に沿って延びる管路24bとを有しており、第1流出入部22に接続する管路24aの一方端が、ピストン3の摺動方向に沿って延びる管路24bの略中央部において接続する略T字状の形状を有している。ピストン3の摺動方向に沿って延びる管路24bの一部の外周面241は、ピストン3に形成される凹部32の内周面と摺接可能であり、かつ、案内管24を介して凹部32に供給される第1の流体が、凹部32から漏洩しないように構成されている。
第2流出入部23,23は、この第1流出入部22を挟んだ両側にそれぞれ配置されている。図1においては、第2流出入部23,23は、それぞれシリンダ2の両端部に設けられている。
ピストン3は、図1に示すようにピストンヘッド31とピストン軸33とを備えている。ピストンヘッドは、その外周面がシリンダの内周面21aに摺接するように形成されている。ピストン軸33は、その直径がピストンヘッド31の直径よりも小さくなるように形成されている。
また、シリンダ2は、第1流出入部22と各第2流出入部23との間にそれぞれ配置されるエンドプレート25を備えている。この各エンドプレート25の中央部には、開口が設けられており、この開口の内周面がピストン軸33の外周面と摺接するように形成されている。各エンドプレート25は、各ピストン3が所定の位置よりも第1流出入部22側に移動することを規制するストッパーとしての機能を有している。また、各エンドプレート25は、ピストンヘッド31、ピストン軸33、シリンダの内周面21aとの間で密閉空間4を形成する機能も有している。
また、シリンダ2は、ピストンヘッド31、ピストン軸33の外周面、シリンダの内周面21a及びエンドプレート25の間で形成される密閉空間4に連通するとともに、第3の流体がこの密閉空間4に流出入可能な第3流出入部26を備えている。
シリンダ2の内部空間21に摺動可能に配置される各ピストン3は、第1流出入部22と各第2流出入部23との間にそれぞれ配置されている。各ピストン3は、そのピストンヘッド31が、シリンダ2に設けられる各エンドプレート25よりも第2流出入部23側に位置するように配置されている。各ピストン軸33の第1流出入部22側の端部には、ピストン3の摺動方向に沿って延びる凹部32が形成されている。この凹部32の内周面は、上述のように案内管24の一部の外周面241と摺接可能に形成されている。
このような構成により、第1流出入部22及び案内管24を介してピストン3の凹部32に導かれる第1の流体の供給圧力を適宜設定することによって、第1の流体が各ピストン3を押圧する押圧力を、第2流出入部23を介してシリンダ2の内部空間21に供給される第2の流体が各ピストン3を押圧する押圧力よりも低くすることにより、各ピストン3を第1流出入部22側に摺動させて、第2流出入部23を介して第2の流体を各ピストン3のヘッド31と第2流出入部23との間に形成される空間に導くことが可能になる。
また、第1流出入部22及び案内管24を介してピストン3の凹部32に導かれる第1の流体の供給圧力を変更することによって、第1の流体が各ピストン3を押圧する押圧力を、第2流出入部23を介してシリンダ2の内部空間21に供給される第2の流体が各ピストン3を押圧する押圧力よりも高くなるよう設定することにより、各ピストン3を互いに離隔する方向に摺動させて、各ピストン3のヘッド31と第2流出入部23との間に形成される空間に導かれた第2の流体を外部に吐出することが可能になる。
また、密閉空間4は、各ピストン3が互いに離隔する方向に摺動することにより、その容積が増加していくように、逆に、各ピストン3が互いに近づく方向に摺動することにより、その容積が減少するように形成されているので、各ピストン3が互いに離隔する方向に摺動することにより、第3流出入部26を介して密閉空間4に第3の流体を吸い込むことができ、また、各ピストン3が互いに近づく方向に摺動することにより、密閉空間4に吸い込まれた第3の流体を、第3流出入部26を介して外部に吐出することができる。
次に、上述したピストンポンプ1を用いて構成される造水装置5について説明する。図2の概略構成図に示すように、造水装置5は、上述のピストンポンプ1と、第1流体供給手段6と、第2流体供給手段7と、第3流体供給手段8と、逆浸透膜装置9とを備えている。
造水装置5は、ピストンポンプ1の作動により、各ピストンヘッド31と各第2流出入部23との間で形成される各空間に一端吸い込まれた海水等の被処理水を逆浸透膜装置9に圧送可能に構成されている。ピストンポンプ1は、上述の構成と同一であるので、詳細な説明は省略する。
第1流体供給手段6は、シリンダ2の第1流出入部22に第1の流体を供給するための手段であり、第1の流体の供給圧力を変更可能に構成されている。この第1流体供給手段6は、第1の流体である作動油等の作動流体を貯留する大気開放型のタンク61と、タンク61内の作動流体を圧送する第1流体ポンプ62と、第1流体ポンプ62により圧送される作動流体を第1流出入部22に導く第1流体供給配管63と、第1流出入部22から排出される作動流体をタンク61に戻すための第1流体リターン配管64とを備えている。第1流体ポンプ62としては、例えば体積式作動油ポンプを挙げることができる。この第1流体ポンプ62の回転数を変更することにより、シリンダ2に供給される作動流体の供給圧力を変更できる。第1流体供給配管63及び第1流体リターン配管64の途中には、それぞれ電磁弁等の弁体65,66が設けられている。
第2流体供給手段7は、シリンダ2の各第2流出入部23に例えば海水である第2の流体を導くものである。この第2流体供給手段7は、海水(第2の流体)を圧送する第2流体ポンプ71と、第2流体ポンプ71により圧送される海水を各第2流出入部23に導く第2流体供給配管72と、各第2流出入部23を介してシリンダ2内から排出される海水を逆浸透膜装置9に導く水分離手段供給配管73とを備えている。第2流体ポンプ71としては、一般的な渦巻きポンプを例示することができる。第2流体供給配管72及び水分離手段供給配管73の途中には、逆止弁74,75がそれぞれ配置されている。水分離手段供給配管73の一方端は、分岐して第2流体供給配管72に接続している。
第3流体供給手段8は、逆浸透膜装置9によって水が分離された残余の海水である第3の流体(濃縮海水)をシリンダ2の第3流出入部26に導くものであり、一方の端部が逆浸透膜装置9に接続し、他方の端部が分岐して各第3流出入部26に接続する第3流体供給配管81を備えている。この第3流体供給配管81の途中には、第3流体排出配管82が接続している。また、第3流体供給配管81及び第3流体排出配管82の途中には、例えば電磁弁等の弁体83,84がそれぞれ設けられている。
逆浸透膜装置9は、例えば海水から飲料用や工業用等の水(淡水)を分離生成する水分離手段である。逆浸透膜装置9は、内部が逆浸透膜91によって分割されており、逆浸透膜91の一方側が、水分離手段供給配管73を介してピストンポンプ1に接続されている。逆浸透膜装置9の他方側には、逆浸透膜91を通過した水(淡水)を排出する淡水排出配管92が接続されている。また、逆浸透膜装置9における逆浸透膜91の一方側には、第3流体供給配管81が接続しており、逆浸透膜91を通過せずに塩分が濃縮された濃縮海水を第3の流体として、ピストンポンプ1の第3流出入部26に導くように構成されている。
次に、本実施形態に係るピストンポンプ1とこのピストンポンプ1を用いた造水装置5の作動について説明する。
まず、第2流体供給手段7の第2流体ポンプ71を駆動し、海水等の被処理水を略一定の供給圧力にてシリンダ2ポンプの第2流出入部23に向けて供給する。また、第1流体供給手段6の第1流体供給配管63における弁体65を閉状態にするとともに、第1流体リターン配管64における弁体66を開状態とする。なお、第1流体供給手段6の第1流体ポンプ62は、その駆動が停止されている。この場合、第2流体供給手段7によって供給される海水(第2の流体)がピストン3を押圧する押圧力の方が、各ピストン3の凹部32に供給される作動流体(第1の流体)がピストン3を押圧する押圧力よりも高くなるので、図2示すように、シリンダ2の内部空間21内に配置される各ピストン3は、互いに近づく方向に摺動し、各ピストン3のヘッド31と第2流出入部23との間で形成される内部空間21内に海水が吸い込まれることになる。なお、各ピストン3は、ヘッド31が各エンドプレート25と当接する位置で停止する。
また、ピストンヘッド31、ピストン軸33の外周面、シリンダ2の内周面(摺動面)21a、及び、エンドプレート25により形成される各密閉空間4は、各ピストン3が互いに近づく方向に摺動することにより、その容積が減少していくことになる。このとき、密閉空間4内に吸い込まれている逆浸透膜装置9によって水が分離された残余の海水(濃縮海水)が、第3流体供給配管81の一部及び第3流体排出配管82を介して、外部に排出される。なお、第3流体供給配管81に設けられる弁体83は閉状態に設定され、第3流体排出配管82に設けられる弁体84は開状態に設定されている。
次に、第1流体供給手段6の第1流体供給配管63における弁体65を開状態に、第1流体リターン配管64における弁体66を閉状態に設定する。そして、第1流体供給手段6における第1流体ポンプ62を駆動することにより、作動流体(第1の流体)を第1流出入部22及び案内管24を介して各ピストン3に形成された凹部32内に供給する。このとき、第2流体供給手段7によって供給される海水(第2の流体)がピストン3を押圧する押圧力よりも、作動流体(第1の流体)がピストン3を押圧する押圧力の方が高くなるような供給圧力にて作動流体を圧送する。各ピストン3の凹部32内に導かれる作動流体によるピストン3に対する押圧力は、第2流体ポンプ71が供給する海水によるピストン3に対する押圧力よりも高いため、図3に示すように、各ピストン3は、互いに離隔する方向に摺動して、各ピストン3のヘッド31と各第2流出入部23との間の内部空間21内の海水を、水分離手段供給配管73を介して逆浸透膜装置9に向けて圧送する。なお、第2流体供給配管72の途中には逆止弁74が設けられているため、圧送される海水が、第2流体供給手段7を逆流することが防止される。
また、密閉空間4は、各ピストン3が互いに離隔する方向に摺動することにより、その容積が増加していくことになる。このとき、逆浸透膜装置9の作用により水が分離された海水(濃縮海水)が、第3流体供給配管81を介して密閉空間4内に吸い込まれていく。なお、第3流体供給配管81に設けられる弁体83は開状態に設定され、第3流体排出配管82に設けられる弁体84は閉状態に設定されている。
以上のように、第1流体供給手段6が供給する作動流体(第1の流体)によってピストン3に作用する押圧力と、第2流体供給手段7が供給する海水(第2の流体)によってピストン3に作用する押圧力とのバランスを繰り返し変更することにより、各ピストン3を往復動させて海水を逆浸透膜装置9に圧送していく。
逆浸透膜装置9である逆浸透膜装置9においては、逆浸透膜91を透過した水(淡水)が淡水排出配管92を経て外部に排出される一方、逆浸透膜91を通過しない濃縮海水が第3流体供給配管81を介してシリンダ2の第3流出入部26に供給される。淡水排出配管92を介して排出される水は、飲料用水や工業用水として使用される。また、シリンダ2の第3流出入部26に向けて供給された濃縮海水は、上述のように、ピストン3の往復動により密閉空間4に吸い込まれた後、第3流体排出配管82を介して外部に排出される。
本実施形態に係るピストンポンプ1は、第1の流体が内部空間21に流出入可能な第1流出入部22と、この第1流出入部22を挟んだ両側にそれぞれ配置されると共に内部空間21に連通し、第2の流体が内部空間21に流出入可能な第2流出入部23とを備えるようにシリンダ2を構成し、更に、内部空間21内において摺動可能な各ピストン3を、第1流出入部22と各第2流出入部23との間にそれぞれ配置するように構成されているため、従来のような各ピストン3を連結するシャフトを省略することができる。このように摩耗等の損傷が頻繁に発生するおそれのある部品を省略することができる結果、ピストンポンプ1及びこのピストンポンプ1を用いた造水装置5の長寿命化やメンテナンスに要する作業負荷を低減することが可能になる。また、シャフトを省略することにより、第1の流体(作動流体)や第2の流体(海水)の作用により往復動させるピストン3の重量が軽減される結果、ピストン3を往復動させるために消費されるエネルギーを大幅に低減することができ、ピストンポンプ1及びこのピストンポンプ1を用いた造水装置5の省エネルギー化を図ることができる。
また、本実施形態に係るピストンポンプ1は、各ピストン3の第1流出入部22側の端部にピストン3の摺動方向に沿う凹部32を形成するとともに、第1流出入部22には、第1の流体を各凹部32に導く案内管24を設け、案内管24の一部が、各凹部32の内周面と摺接可能となるように構成している。このような構成により、内部空間21内を往復動するピストン3を安定的に支持することができる。
また、ピストンヘッド31、ピストン軸33の外周面、シリンダの内周面21a及びエンドプレート25の間で密閉空間4を形成すると共に、この密閉空間4に連通する第3流出入部26を備えるように構成しているため、ピストン3の往復動によって、第1や第2の流体以外の第3の流体を密閉空間4に吸い込んだ後、圧送することが可能になる。特に第3流出入部26を介して密閉空間4に流入してピストンヘッド31を押圧する第3の流体の押圧力が、第2の流体がピストンヘッド31を押圧する押圧力よりも大きい場合、第3の流体は、各ピストン3を互いに離隔する方向に移動させる作用を発揮するため、第1流体供給手段6における第1流体ポンプ62の駆動エネルギーを低減することが可能になる。
以上、本発明に係るピストンポンプ1及びこのピストンポンプ1を用いた造水装置5の一実施形態について説明したが、本発明の具体的な構成は上記実施形態に限定されない。例えば、ピストンポンプを複数並列に並べて造水装置5を構成してもよい。このとき、例えば、一方のピストンポンプにおける各ピストンを両者が最も離れる位置に配置するとともに、他方のピストンポンプにおける各ピストンを両者が中間位置に配置するように構成する。このような構成により、一方のピストンポンプが海水を吸い込んでいる間に、他方のピストンポンプが海水を逆浸透膜装置9へ吐出することができるので、第1流体ポンプ62を起動、停止させることなく逆浸透膜装置9への連続的な海水供給を行うことができる。
また、上記実施形態においては、各ピストン3における第1流出入部22側の端部に各ピストンの摺動方向に沿う方向に延びる凹部32を設けるとともに、第1の流体を各凹部32に導く案内管24を第1流出入部22に設け、案内管24の一部が、各凹部32の内周面と摺接可能となるように構成しているが、これら凹部32及び案内管24を備えない構成を採用してもよい。
また、上記実施形態においては、各ピストンの往復動に伴って容積が増減する密閉空間4を、ピストンヘッド31、ピストン軸33の外周面、シリンダ2の内周面21a及びエンドプレート25の間で形成するように構成しているが、この密閉空間4を設けない構成を採用してもよい。
また、上記実施形態においては、第1流出入部22には、各ピストン3に設けられる凹部32に第1の流体を導く案内管24が設けられおり、この案内管24の一部の外周面241は、ピストン3に形成される凹部32の内周面と摺接可能に構成されている。このような構成を採用する場合、エンドプレート25,25間で挟まれるシリンダ2の内部空間を密閉空間とする必要はなく、例えば、案内管24を介して凹部32に流出入する第1の流体が、第1流出部22側のピストン3の端部から漏洩していないか否かを確認するための開口部をエンドプレート25,25間で挟まれる領域に相当するシリンダ2の一部領域に形成してもよい。
本発明の一実施形態に係るピストンポンプの概略構成断面図である。 図1に示すピストンポンプを用いた造水装置であって、海水(第2の流体)を吸い込む途中の状態を示す概略構成図である。 図1に示すピストンポンプを用いた造水装置であって、海水(第2の流体)を吐出する途中の状態を示す概略構成図である。 従来の造水装置を示す概略構成図である。
符号の説明
1 ピストンポンプ
2 シリンダ
21 内部空間
21a 摺接面(内周面)
22 第1流出入部
23 第2流出入部
24 案内管
25 エンドプレート
26 第3流出入部
3 ピストン
31 ピストンヘッド
32 凹部
33 ピストン軸
4 密閉空間
5 造水装置
6 第1流体供給手段
7 第2流体供給手段
8 第3流体供給手段
9 逆浸透膜装置(水分離手段)

Claims (4)

  1. 内部空間を有するシリンダと、前記内部空間に摺動可能に配置される複数のピストンとを備えるピストンポンプであって、
    前記シリンダは、第1の流体が前記内部空間に流出入可能な第1流出入部と、前記第1流出入部を挟んだ両側にそれぞれ配置され、第2の流体が前記内部空間に流出入可能な第2流出入部とを備えており、
    前記各ピストンは、前記第1流出入部と前記各第2流出入部との間にそれぞれ配置されるピストンポンプ。
  2. 前記各ピストンの前記第1流出入部側の端部には、前記ピストンの摺動方向に沿う凹部が形成されており、
    前記第1流出入部には、第1の流体を前記各凹部に導く案内管が設けられており、
    前記案内管の一部は、前記各凹部の内周面と摺接可能に構成されている請求項1に記載のピストンポンプ。
  3. 前記各ピストンの少なくともいずれか一方は、前記シリンダの内周面と摺接するピストンヘッドと、前記ピストンヘッドの直径よりも小さい直径を有し、前記ピストンヘッドよりも前記第1流出入部側に設けられるピストン軸とを備えており、
    前記シリンダは、その内周面、前記ピストンヘッド及び前記ピストン軸の間で密閉空間を形成するエンドプレートと、前記密閉空間に連通すると共に、第3の流体が前記密閉空間に流出入可能な第3流出入部とを備えており、
    前記エンドプレートには、前記ピストン軸の外周面が摺接可能な開口が形成されている請求項1又は2に記載のピストンポンプ。
  4. 請求項3に記載のピストンポンプと、
    前記第1流出入部に第1の流体を供給する第1流体供給手段と、
    前記第2流出入部に第2の流体を供給する第2流体供給手段と、
    第2の流体から水を分離する水分離手段と、を備える造水装置であって、
    前記第1流体供給手段は、第1の流体の供給圧力を変更可能に構成されており、
    前記ピストンポンプは、前記第1流体供給手段から供給される第1の流体による前記ピストンに対する押圧力を前記第2流体供給手段から供給される第2の流体による前記ピストンに対する押圧力よりも低くすることにより、前記各ピストンを前記第1流出入部側に摺動させて前記第2流出入部を介して第2の流体を前記内部空間内に導くと共に、前記第1流体供給手段から供給される第1の流体による前記ピストンに対する押圧力を前記第2流体供給手段から供給される第2の流体による前記ピストンに対する押圧力よりも高くすることにより、前記各ピストンを互いに離隔する方向に摺動させて前記第2流出入部を介して前記内部空間に導かれた第2の流体を前記水分離手段に導くことが可能に構成されており、
    前記水分離手段によって水が分離された残余の第2の流体である第3の流体が、前記第3流出入部を介して前記密閉空間に供給可能に構成されている造水装置。
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