JP2009249636A - 銀含有ポリウレタンウレア溶液 - Google Patents
銀含有ポリウレタンウレア溶液 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009249636A JP2009249636A JP2009093844A JP2009093844A JP2009249636A JP 2009249636 A JP2009249636 A JP 2009249636A JP 2009093844 A JP2009093844 A JP 2009093844A JP 2009093844 A JP2009093844 A JP 2009093844A JP 2009249636 A JP2009249636 A JP 2009249636A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silver
- solution
- polyurethaneurea
- mol
- coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L29/00—Materials for catheters, medical tubing, cannulae, or endoscopes or for coating catheters
- A61L29/14—Materials characterised by their function or physical properties, e.g. lubricating compositions
- A61L29/16—Biologically active materials, e.g. therapeutic substances
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L29/00—Materials for catheters, medical tubing, cannulae, or endoscopes or for coating catheters
- A61L29/08—Materials for coatings
- A61L29/085—Macromolecular materials
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L31/00—Materials for other surgical articles, e.g. stents, stent-grafts, shunts, surgical drapes, guide wires, materials for adhesion prevention, occluding devices, surgical gloves, tissue fixation devices
- A61L31/08—Materials for coatings
- A61L31/10—Macromolecular materials
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L31/00—Materials for other surgical articles, e.g. stents, stent-grafts, shunts, surgical drapes, guide wires, materials for adhesion prevention, occluding devices, surgical gloves, tissue fixation devices
- A61L31/14—Materials characterised by their function or physical properties, e.g. injectable or lubricating compositions, shape-memory materials, surface modified materials
- A61L31/16—Biologically active materials, e.g. therapeutic substances
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L2300/00—Biologically active materials used in bandages, wound dressings, absorbent pads or medical devices
- A61L2300/10—Biologically active materials used in bandages, wound dressings, absorbent pads or medical devices containing or releasing inorganic materials
- A61L2300/102—Metals or metal compounds, e.g. salts such as bicarbonates, carbonates, oxides, zeolites, silicates
- A61L2300/104—Silver, e.g. silver sulfadiazine
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L2300/00—Biologically active materials used in bandages, wound dressings, absorbent pads or medical devices
- A61L2300/40—Biologically active materials used in bandages, wound dressings, absorbent pads or medical devices characterised by a specific therapeutic activity or mode of action
- A61L2300/404—Biocides, antimicrobial agents, antiseptic agents
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Public Health (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Surgery (AREA)
- Vascular Medicine (AREA)
- Heart & Thoracic Surgery (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Materials For Medical Uses (AREA)
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
【課題】抗菌性を備え、従来技術の欠点を有さない被膜を提供する。
【解決手段】抗菌物質としての銀含有成分を含んでなる非イオン性ポリウレタンウレア溶液。
【選択図】なし
【解決手段】抗菌物質としての銀含有成分を含んでなる非イオン性ポリウレタンウレア溶液。
【選択図】なし
Description
本発明は、抗菌性銀含有成分を含有するポリウレタンウレア溶液に関する。また、本発明は、対応するポリウレタンウレア溶液の製造方法およびその使用も提供する。
プラスチック製および金属製の物品は、医療分野で頻繁に使用されている。そのような用具の例は、インプラント、カニューレまたはカテーテルである。これら製品の使用に関する問題は、この材料の表面に細菌が容易に定着することである。細菌が定着した物品(例えばインプラント、カニューレまたはカテーテル)を使用すると、しばしば、バイオフィルム形成を介して感染が起こる。そのような感染は、中心静脈カテーテルの分野およびカテーテルを使用する泌尿器分野において特に深刻である。
これまで、細菌の表面定着、従って感染を防ぐため、多くの試みが行われてきた。しばしば、医療用インプラントまたはカテーテルの表面に抗生物質を含浸する試みが行われてきた。しかしながら、この場合、耐性菌の形成および淘汰を考慮しなければならない。
インプラントまたはカテーテルを使用する際に感染を防ぐための別の試みは、例えばカテーテルの場合、金属または合金を使用することである。
これに関して、銀の抗菌効果が特に重要である。銀および銀塩は、長年、抗菌活性物質であることが知られている。銀含有表面の抗菌効果は、銀イオンの放出による。銀の利点は、極めて低い濃度でさえも細菌に対する毒性が高いことにある。Hardesら、Biomaterials 28 (2007) 2869-2875は、35ppbまで低くした濃度における銀の抗菌活性を報告している。一方、銀は、著しく高い濃度でさえ、哺乳類細胞に対する毒性を有さない。更なる利点は、細菌が銀に対する耐性を生じる傾向が低いことである。
メディカルデバイス(例えばカテーテル)に銀を適用する様々な試みは、文献に記載されている。1つの試みは、カテーテル表面に金属銀を使用することである。外壁に銀被覆表面を有するカテーテルはUS 3,800,087に記載されている。その欠点は、カテーテルに関する難題(例えば、尿のような体液中での保存、体内への挿入および体内からの取り出しの際の摩擦、またはカテーテルの繰り返される曲げ)を考えた場合に、銀の付着が不十分なことである。良好に付着する金属層をプラスチックと銀被膜との間に適用することによる、カテーテルプラスチックへの銀被膜の付着に対する改良は、DE 43 28 999 Aに記載されている。記載されている製品の場合、真空室での蒸着、スパッタリングまたはイオン注入によって、銀が適用される。これらの方法は非常に複雑かつ高価である。更なる欠点は、蒸着により適用される銀元素の量は比較的多いのに、極めて少量の活性銀イオンしか周囲流体に供給されないことである。また、これらの方法は、インプラントまたはカテーテルの外側を被覆するためにしか使用できない。しかしながら、細菌は、カテーテルの内側にも容易に付着し、バイオフィルムを形成し、患者に感染をもたらすことが知られている。
しかしながら、メディカルデバイス上の金属被膜は、カテーテル材料への不十分な付着という欠点だけでなく、カテーテルの内側への適用が少なくとも非常に複雑であるという事実も有する。
数多くの特許出願が、医療用インプラントまたはカテーテルに適用される抗菌性被膜への銀塩の使用に関する。金属銀と比較すると、銀塩は、含浸被膜において、活性銀と一緒に、特定の状況下で有毒になり得るアニオン(例えば硝酸銀における硝酸イオン)も存在するという欠点を有する。更なる問題は、銀塩からの銀イオンの放出速度である。硝酸銀のようなある種の銀塩は、水に高溶解性であるので、表面被膜から周囲媒体への供給が場合により迅速すぎる。塩化銀のような別の銀塩は溶解性が低いので、銀イオンの流体への供給が緩慢すぎる場合がある。
例えば、WO 2004/017738 A、WO 2001/043788 AおよびUS 2004/0116551 Aなどの更なる特許公報は、銀イオンを連続的に放出する銀含有被膜に達するために異なった銀塩の組み合わせを含むという概念を記載している。様々な銀塩を様々なポリマー(例えばポリウレタン)と混合し、被覆デバイスを使用する期間全体にわたって銀が絶えず放出されるように、異なった水溶性を有する銀塩の組み合わせを作る。これらの方法は、複数の銀塩および複数のポリマーを使用するので複雑である。
銀イオンを用いる別の方法は、WO 2001/037670 AおよびUS 2003/0147960 Aに記載されている。WO 2001/037670 Aは、銀イオンがゼオライトに錯化されている抗菌性組成物を記載している。US 2003/0147960 Aは、銀イオンが親水性ポリマーと疎水性ポリマーとの混合物に結合している被膜を記載している。
銀塩を使用する上記方法は、先に言及した欠点を有し、更に実施が複雑であり、従って製造コストが高くなるので、製造方法および活性について改善された銀含有被膜に対する要求がなお存在する。
プラスチックに抗菌性を付与するための1つの興味深い可能性は、ナノ結晶銀粒子を使用することである。この金属銀での被覆の利点は、ナノ結晶銀の体積に対して極めて大きい表面積にある。この表面積により、金属銀被膜と比較して、銀イオンの放出が増加する。
Furnoら、Journal of Antimicrobial Chemotherapy 2004, 54, 第1019頁〜第1024頁は、超臨界二酸化炭素を使用してナノ結晶銀をシリコーン表面に含浸させる方法を記載している。複雑な含浸操作を考えれば、この方法は高価であり、利用しにくい。
また、ナノ結晶銀をプラスチックに配合するための様々な既知の方法がある。例えば、WO 01/09229 A1、WO 2004/024205 A1、EP 0 711 113 A、およびMuenstedtら、Advanced Engineering Materials 2000, 2(6), 第380頁〜第386頁は、ナノ結晶銀の熱可塑性ポリウレタンへの配合を記載している。市販熱可塑性ポリウレタンのペレットを、コロイド状銀を含有する溶液に浸す。抗菌活性を高めるため、WO 2004/024205 A1およびDE 103 51 611 A1は、更に、添加剤として硫酸バリウムを使用する可能性を言及している。これらの方法では、ドープされたポリウレタンペレットから、対応する製品(例えばカテーテル)を押出によって製造している。これらの刊行物に記載されている方法は、浸漬後にポリウレタンペレット上に残る銀の量が一定ではない、および/またはあらかじめ決定できないという事実の故に不利である。従って、得られた製品の実際の銀含有量を後に、即ち最終製品の製造後に測定しなければならない。一方、得られる最終製品に供給される銀の実際の量を正確に設定する方法は、これら刊行物からは分からない。
同様の方法は、EP 0 433 961 Aに記載されている。同特許でもまた、熱可塑性ポリウレタン(Pellethane)、銀粉末および硫酸バリウムの混合物を混合し、押出している。
この方法の欠点は、プラスチック要素全体に分布する比較的多量の銀である。従って、この方法は高価であり、コロイド状銀のプラスチックマトリックス全体への配合の故に、特定のケースにおける十分な活性には、銀の放出が緩慢すぎる。硫酸バリウムの添加による銀放出の改善は、更なる高価な作業工程を意味する。
人工血管を製造するための、有機溶媒中のナノ結晶銀を伴った熱可塑性ポリウレタンを含んでなる被覆溶液は、WO 2006/032497 Aに記載されている。ポリウレタンの構造は更には明記されていないが、熱可塑性プラスチックの請求項を見ると、尿素不含有ポリウレタンの使用が考えられる。抗菌効果は、試験要素表面に付着したStaphylococcus epidermidis細胞の増殖を、対照と比較することによって測定された。しかしながら、対照表面と比較して(所定の限界増殖から出発して)最大33.2時間までしか増殖遅延が見られなかったので、銀含有被膜について検出された抗菌作用は、低弱であると見なされ得る。従って、インプラントまたはカテーテルのような長期間使用する用途には、この被覆組成物は不適切である。
先に記載した刊行物は、銀が非常に興味深い抗菌性材料であることを示しているが、インプラントまたはカテーテルのための抗菌性表面の製造について公表されている技術的提案は、未だ満足のいく解決法ではない。
ポリウレタンウレア有機溶液は、フィルム特性の実質上無限の多様性を設定するために使用できるので、非常に興味深い被覆剤である。別の方法として、水性分散体としてポリウレタンウレアを調製することもできる。そのような全くの水溶液系は、ある種の毒物学的理由による代替法に相当するが、溶媒残渣を含有せずに、従って有機溶媒残渣に由来し得る毒性を伴うことなく、有機溶液からポリウレタンウレア被膜を製造することもできるということは経験的に知られている。
それにもかかわらず、従来技術から知られている被膜は、表面の滑らかさ、形成された被膜の強度、および抗菌活性物質の放出挙動の面で未だ十分ではない。
Hardesら、Biomaterials 28 (2007) 2869-2875
Furnoら、Journal of Antimicrobial Chemotherapy 2004, 54, 第1019頁〜第1024頁
Muenstedtら、Advanced Engineering Materials 2000, 2(6), 第380頁〜第386頁
従って、本発明の目的は、抗菌性を備え、好ましくは上記した欠点を有さない被膜を提供することである。
被膜は特に、滑らかな表面を有すべきである。
更に、被膜は十分な強度を示すべきである。
最後に、被膜は、抗菌活性物質の放出に関して、好ましくは十分な挙動を示すべきである。
被膜は特に、滑らかな表面を有すべきである。
更に、被膜は十分な強度を示すべきである。
最後に、被膜は、抗菌活性物質の放出に関して、好ましくは十分な挙動を示すべきである。
本発明の態様は、抗菌物質としての銀含有成分を含んでなる非イオン性ポリウレタンウレア溶液である。
本発明の別の態様は、前記非イオン性ポリウレタンウレアが、ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドを含んでなるコポリマー単位で終端されている、前記溶液である。
本発明の別の態様は、前記非イオン性ポリウレタンウレアが、少なくとも以下の合成成分:
a)少なくとも1種のマクロポリオール;
b)少なくとも1種のポリイソシアネート;
c)少なくとも1種のジアミンまたはアミノアルコール;
d)少なくとも1種の、ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドを含んでなるコポリマー単位で終端されている単官能性ポリオキシアルキレンエーテル;および
h)抗菌活性銀
から合成される、前記溶液である。
a)少なくとも1種のマクロポリオール;
b)少なくとも1種のポリイソシアネート;
c)少なくとも1種のジアミンまたはアミノアルコール;
d)少なくとも1種の、ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドを含んでなるコポリマー単位で終端されている単官能性ポリオキシアルキレンエーテル;および
h)抗菌活性銀
から合成される、前記溶液である。
本発明の別の態様は、前記銀含有成分が、高多孔性銀粉末、担体物質に担持された銀およびコロイド状銀ゾルからなる群から選択される、前記溶液である。
本発明の別の態様は、前記溶液が、1〜1000nmの範囲に平均粒度を有するナノ結晶銀粒子を含んでなる、前記溶液である。
本発明の別の態様は、固体状ポリマーの量に基づき、AgおよびAg+として計算された、前記溶液中の銀の量が、0.1〜10重量%の範囲である、前記溶液である。
本発明の更に別の態様は、
(a)少なくとも1種のマクロポリオール、少なくとも1種のポリイソシアネート、任意に少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキルエーテル、および任意に少なくとも1種のポリオールを、溶融体でまたは溶媒の存在下に溶液で、全ヒドロキシル基が消費されるまで互いに反応させてポリマーを生成し;
(b)(a)のポリマーに溶媒およびジアミンまたはアミノアルコールを添加してポリウレタンウレア溶液を生成し(前記ジアミンまたはアミノアルコールは、任意に前記溶媒に溶解してよい。);
(c)目的粘度に達した後、任意に、前記ポリウレタンウレア溶液のポリウレタンウレアの残留NCO基を、単官能性脂肪族アミンでブロックし;および
(d)前記ポリウレタンウレア溶液に銀含有成分を添加する
ことを含む、前記溶液の製造方法である。
(a)少なくとも1種のマクロポリオール、少なくとも1種のポリイソシアネート、任意に少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキルエーテル、および任意に少なくとも1種のポリオールを、溶融体でまたは溶媒の存在下に溶液で、全ヒドロキシル基が消費されるまで互いに反応させてポリマーを生成し;
(b)(a)のポリマーに溶媒およびジアミンまたはアミノアルコールを添加してポリウレタンウレア溶液を生成し(前記ジアミンまたはアミノアルコールは、任意に前記溶媒に溶解してよい。);
(c)目的粘度に達した後、任意に、前記ポリウレタンウレア溶液のポリウレタンウレアの残留NCO基を、単官能性脂肪族アミンでブロックし;および
(d)前記ポリウレタンウレア溶液に銀含有成分を添加する
ことを含む、前記溶液の製造方法である。
本発明の別の態様は、前記溶媒が、ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、芳香族溶媒、直鎖および環状のエステル、エーテル、ケトン、アルコール、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、前記方法である。
本発明の別の態様は、前記ポリウレタンウレア溶液の固形分が5〜60重量%の範囲である、前記方法である。
本発明の更に別の態様は、前記方法によって調製された非イオン性ポリウレタンウレア溶液である。
本発明の更に別の態様は、前記非イオン性ポリウレタンウレア溶液から製造された被膜である。
本発明の目的は、抗菌活性物質としての銀含有成分を含んでなるポリウレタンウレア溶液によって達成される。
本発明によれば、銀含有成分が添加されたポリウレタンウレア有機溶液の使用によって、表面の滑らかさ、形成された被膜の強度、および抗菌活性物質の放出挙動に関して申し分のない被膜を製造できることが見出された。この発見を裏付ける、本発明に従った対応実験および対応比較実験を後に記載する。
本発明の目的のためのポリウレタンウレアは、
(a)以下の一般構造:
で示されるウレタン基を含有する反復単位を少なくとも2つ、および
(b)
で示されるウレア基を含有する反復単位を少なくとも1つ
有するポリマー化合物である。
(a)以下の一般構造:
(b)
有するポリマー化合物である。
本発明の溶液は、実質上イオン変性されていないポリウレタンウレアを含んでなる。これは、本発明では、本発明に従って使用するためのポリウレタンウレアは、本質的に、イオン基、特に、スルホネート基、カルボキシレート基、ホスフェート基およびホスホネート基を有さないことを意味する。
用語「実質上イオン基を有さない」とは、本発明において、ポリウレタンウレアから得られる被膜が、通常2.50重量%以下、特に2.00重量%以下、好ましくは1.50重量%以下、特に好ましくは1.00重量%以下、とりわけ0.50重量%以下の割合でイオン基を含有し、特にイオン基を含有しないことを意味する。有機溶液中のイオン濃度が高いと、ポリマーがもはや十分に溶解できず、従って、安定な溶液を得ることができなくなるので、ポリウレタンウレアがイオン基を含有しないことが特に好ましい。本発明に従って使用されるポリウレタンがイオン基を含有するならば、その対象となる基は、好ましくはカルボキシレート基である。
メディカルデバイスの被膜のために本発明に従って供給されるポリウレタンウレアは、好ましくは実質上直鎖分子であり、あまり好ましくはないが分枝であってもよい。実質上直鎖分子とは、好ましくは1.7〜2.3、より好ましくは1.8〜2.2、特に1.9〜2.1の平均官能価を有する、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールおよびポリエステルポリオールからなる群から好ましくは選択されるマクロポリオール成分を合成成分として含んでなる、僅かな初期架橋度を有する系を意味する。
より詳細に以下で説明するように、マクロポリオールおよび適切な場合にポリオールの混合物をポリウレタンウレアに使用するならば、官能価は、マクロポリオールおよび/またはポリオールの全体についての平均値である。
本発明に従って好ましく使用されるポリウレタンウレアの数平均分子量は、好ましくは1000〜200,000、より好ましくは5000〜100,000である。本発明において数平均分子量は、30℃で、ジメチルアセトアミド中、標準としてのポリスチレンに対して測定される。
ポリウレタンウレア
以下に、本発明に従って有機溶液に使用されるポリウレタンウレアベース被膜系をより詳細に説明する。
本発明に従って使用されるポリウレタンウレアは、少なくとも1種のマクロポリオール成分、少なくとも1種のポリイソシアネート成分、好ましくは少なくとも1種のポリオキシアルキレンエーテル、少なくとも1種のジアミンおよび/またはアミノアルコール、および必要に応じてポリオール成分の反応によって生成される。
以下に、本発明に従って有機溶液に使用されるポリウレタンウレアベース被膜系をより詳細に説明する。
本発明に従って使用されるポリウレタンウレアは、少なくとも1種のマクロポリオール成分、少なくとも1種のポリイソシアネート成分、好ましくは少なくとも1種のポリオキシアルキレンエーテル、少なくとも1種のジアミンおよび/またはアミノアルコール、および必要に応じてポリオール成分の反応によって生成される。
(a)マクロポリオール成分
本発明に従って供給されるポリウレタンウレア組成物は、合成成分として、少なくとも1種のマクロポリオール成分に由来する単位を有する。
本発明に従って供給されるポリウレタンウレア組成物は、合成成分として、少なくとも1種のマクロポリオール成分に由来する単位を有する。
このマクロポリオール成分は、一般に、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオールおよびそれらの所望の混合物からなる群から選択される。
本発明の1つの好ましい態様では、合成成分は、ポリエーテルポリオールまたはポリカーボネートポリオール、並びにポリエーテルポリオールおよびポリカーボネートポリオールの混合物から形成される。
本発明の更なる態様では、マクロポリオールの合成成分は、ポリエーテルポリオール、特にポリエーテルジオールから形成される。ポリエーテルポリオール、特にポリエーテルジオールは、銀の放出にとって特に好ましい。これらの発見を裏付ける本発明の対応実験を後に示す。
以下、個々のマクロポリオール合成成分を、より詳細に記載する。本発明は、一般に、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールおよびポリカーボネートポリオールから選択される1種の合成成分しか含有しないポリウレタンウレアを包含し、これら合成成分の混合物も包含する。更に、本発明に従って供給されるポリウレタンウレアは、これらの種の合成成分の1種以上の異なった成分を含有してもよい。
本発明に従って供給されるポリウレタンウレアの上記官能価は、2種以上の異なったマクロポリオールおよびポリオールまたはポリアミン(後記c)およびe)で更に説明)がポリウレタンウレア中に存在する場合は、平均官能価であると理解される。
ポリエーテルポリオール
対象であるヒドロキシル含有ポリエーテルは、例えばBF3または塩基触媒の存在下で、環状エーテル(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、スチレンオキシドまたはエピクロロヒドリン)を重合させることによって、或いはこれら環状化合物と反応性水素原子含有スターター成分(例えば、アルコールおよびアミンまたはアミノアルコール、例えば、水、エチレングリコール、プロピレン1,2−グリコールまたはプロピレン1,3−グリコール)とを適切な場合には混合物としてまたは逐次的に付加反応させることによって、調製されるヒドロキシル含有ポリエーテルである。
対象であるヒドロキシル含有ポリエーテルは、例えばBF3または塩基触媒の存在下で、環状エーテル(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、スチレンオキシドまたはエピクロロヒドリン)を重合させることによって、或いはこれら環状化合物と反応性水素原子含有スターター成分(例えば、アルコールおよびアミンまたはアミノアルコール、例えば、水、エチレングリコール、プロピレン1,2−グリコールまたはプロピレン1,3−グリコール)とを適切な場合には混合物としてまたは逐次的に付加反応させることによって、調製されるヒドロキシル含有ポリエーテルである。
好ましいヒドロキシル含有ポリエーテルは、エチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはテトラヒドロフランまたはこれら環状エーテルの混合物に基づくポリエーテルである。特に好ましいヒドロキシル含有ポリエーテルは、重合テトラヒドロフランに基づくポリエーテルである。エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドに基づくポリエーテルのような他のヒドロキシル含有ポリエーテルを添加することもできるが、その場合、テトラヒドロフランに基づくポリエーテルは、好ましくは少なくとも50重量%存在する。
ポリカーボネートポリオール
適当なヒドロキシル含有ポリカーボネートは、好ましくは400〜6000g/mol、より好ましくは500〜5000g/mol、特に600〜3000g/molの、ヒドロキシル価によって測定された分子量を有するポリカーボネートであり、それらは、例えば、カルボン酸誘導体(例えば、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネートまたはホスゲン)とポリオール(好ましくはジオール)との反応によって得られる。そのようなジオールの好ましい例は、エチレングリコール、1,2−および1,3−プロパンジオール、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、ジ−、トリ−またはテトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール、ポリブチレングリコール、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、およびラクトン変性ジオールを包含する。
適当なヒドロキシル含有ポリカーボネートは、好ましくは400〜6000g/mol、より好ましくは500〜5000g/mol、特に600〜3000g/molの、ヒドロキシル価によって測定された分子量を有するポリカーボネートであり、それらは、例えば、カルボン酸誘導体(例えば、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネートまたはホスゲン)とポリオール(好ましくはジオール)との反応によって得られる。そのようなジオールの好ましい例は、エチレングリコール、1,2−および1,3−プロパンジオール、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、ジ−、トリ−またはテトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール、ポリブチレングリコール、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、およびラクトン変性ジオールを包含する。
ジオール成分は、好ましくは40〜100重量%のヘキサンジオール、好適には1,6−ヘキサンジオールおよび/またはヘキサンジオール誘導体、好ましくは末端OH基の他にエーテル基またはエステル基も有するものを含有し、その例は、1molのヘキサンジオールと少なくとも1mol、好ましくは1〜2molのカプロラクトンとの反応によって、或いはジ−またはトリへキシレングリコールを与えるヘキサンジオール同士のエーテル化によって、得られる生成物である。ポリエーテル−ポリカーボネートジオールも使用できる。ヒドロキシルポリカーボネートは、実質上直鎖であるほうがよい。しかしながら必要に応じて、ヒドロキシルポリカーボネートは、多官能性成分、特に低分子量ポリオールの配合の結果として、やや分枝していてもよい。この目的に適した低分子量ポリオールの例は、グリセロール、トリメチロールプロパン、ヘキサン−1,2,6−トリオール、ブタン−1,2,4−トリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、キニトール、マンニトール、ソルビトール、メチルグリコシドまたは1,3,4,6−ジアンヒドロヘキシトールを包含する。好ましいポリカーボネートは、ヘキサン−1,6−ジオールに基づくポリカーボネート、および例えばブタン−1,4−ジオールのような変性作用を有するコジオールに基づくポリカーボネート、またはε−カプロラクトンに基づくポリカーボネートである。更に好ましいポリカーボネートジオールは、ヘキサン−1,6−ジオールおよびブタン−1,4−ジオールの混合物に基づくポリカーボネートジオールである。
ポリカーボネートは、構造上、好ましくは実質的に直鎖であり、僅かしか三次元架橋を有さない。その結果、上記した仕様を有するポリウレタンウレアが生成される。
ポリエステルポリオール
適当なヒドロキシル含有ポリエステルは、例えば、多価アルコール(好ましくは二価アルコール)と多塩基性(好ましくは二塩基性)ポリカルボン酸との反応生成物である。遊離カルボン酸の代わりに、対応するポリカルボン酸無水物または対応する低級アルコールとのポリカルボン酸エステル、或いはそれらの混合物を使用して、ポリエステルを調製することもできる。
適当なヒドロキシル含有ポリエステルは、例えば、多価アルコール(好ましくは二価アルコール)と多塩基性(好ましくは二塩基性)ポリカルボン酸との反応生成物である。遊離カルボン酸の代わりに、対応するポリカルボン酸無水物または対応する低級アルコールとのポリカルボン酸エステル、或いはそれらの混合物を使用して、ポリエステルを調製することもできる。
ポリカルボン酸は、脂肪族、脂環式、芳香族および/または複素環式であってよく、適切な場合は、例えばハロゲン原子によって置換されていてもよく、および/または不飽和であってもよい。脂肪族および脂環式ジカルボン酸が好ましい。それらの例は、以下を包含する:コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、テトラクロロフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、イタコン酸、セバシン酸、グルタル酸、スベリン酸、2−メチルコハク酸、3,3−ジエチルグルタル酸、2,2−ジメチルコハク酸、マレイン酸、マロン酸、フマル酸またはジメチルテレフタレート。これら酸の無水物も、それらが存在するならば同様に使用できる。それらの例は、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水グルタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸および無水テトラクロロフタル酸である。
少量で使用されるポリカルボン酸として、適切な場合には、トリメリット酸を挙げることができる。
使用される多価アルコールは、好ましくはジオールである。そのようなジオールの例は、エチレングリコール、プロピレン−1,2−グリコール、プロピレン−1,3−グリコール、ブタン−1,4−ジオール、ブタン−2,3−ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキサン−1,6−ジオール、オクタン−1,8−ジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオールまたはネオペンチルグリコールヒドロキシピバレートである。ラクトン、例えばε−カプロラクトンから生成されたポリエステルジオールを使用することもできる。適切な場合に同様に使用できるポリオールの例は、トリメチロールプロパン、グリセロール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、トリメチロールベンゼンまたはトリスヒドロキシエチルイソシアヌレートである。
(b)ポリイソシアネート
本発明に従って供給されるポリウレタンウレアは、合成成分として少なくとも1種のポリイソシアネートに由来する単位を含んでなる。
本発明に従って供給されるポリウレタンウレアは、合成成分として少なくとも1種のポリイソシアネートに由来する単位を含んでなる。
ポリイソシアネート(b)として、当業者に知られており、1以上、好ましくは2以上の平均NCO官能価を有する、芳香族、芳香脂肪族、脂肪族および脂環式イソシアネートの全てを、それらがホスゲン法またはホスゲンフリー法のどちらによって調製されたかに関係なく、単独でまたは互いの所望の混合物として使用することができる。ポリイソシアネートは、イミノオキサジアジンジオン、イソシアヌレート、ウレトジオン、ウレタン、アロファネート、ビウレット、ウレア、オキサジアジントリオン、オキサゾリジノン、アシルウレアおよび/またはカルボジイミド構造を含有してもよい。ポリイソシアネートは、単独でまたは互いの所望の混合物として使用してよい。
3〜30個、好ましくは4〜20個の炭素原子の(存在するNCO基を除く)炭素主鎖を有する、一連の脂肪族または脂環式の例からのイソシアネートを使用することが好ましい。
成分(b)の特に好ましい化合物は、脂肪族的および/または脂環式的に結合したNCO基を有する上記した種類、例えば、ビス(イソシアナトアルキル)エーテル、ビス−およびトリス(イソシアナトアルキル)ベンゼン、−トルエン、および−キシレン、プロパンジイソシアネート、ブタンジイソシアネート、ペンタンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネート(例えばヘキサメチレンジイソシアネート、HDI)、ヘプタンジイソシアネート、オクタンジイソシアネート、ノナンジイソシアネート(例えば、一般に2,4,4および2,2,4異性体の混合物としてのトリメチル−HDI(TMDI))、ノナントリイソシアネート(例えば4−イソシアナトメチル−1,8−オクタンジイソシアネート)、デカンジイソシアネート、デカントリイソシアネート、ウンデカンジイソシアネート、ウンデカントリイソシアネート、ドデカンジイソシアネート、ドデカントリイソシアネート、1,3−および1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)またはビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン(NBDI)
に従う。
に従う。
成分(b)の特に好ましい化合物は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチル−HDI(TMDI)、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート(MPDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,3−および1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン(NBDI)、3(4)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキシルイソシアネート(IMCI)および/または4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)或いはこれらイソシアネートの混合物である。更なる例は、ウレトジオン、イソシアヌレート、ウレタン、アロファネート、ビウレット、イミノオキサジアジンジオンおよび/またはオキサジアジントリオン構造および3つ以上のNCO基を含有する、上記ジイソシアネートの誘導体である。
本発明に従って供給されるポリウレタンウレア中の成分(b)の量は、各々の場合にポリウレタンウレアの成分(a)に基づいて、好ましくは1.0〜4.0mol、より好ましくは1.2〜3.8mol、特に1.5〜3.5molである。
(c)ジアミンまたはアミノアルコール
本発明に従って供給されるポリウレタンウレアは、合成成分として少なくとも1種のジアミンまたはアミノアルコールに由来し、いわゆる連鎖延長剤(c)として作用する単位を含んでなる。
本発明に従って供給されるポリウレタンウレアは、合成成分として少なくとも1種のジアミンまたはアミノアルコールに由来し、いわゆる連鎖延長剤(c)として作用する単位を含んでなる。
そのような連鎖延長剤は、例えば、ジアミンまたはポリアミンおよびヒドラジド、例えば、ヒドラジン、1,2−エチレンジアミン、1,2−および1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、イソホロンジアミン、2,2,4−および2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンの異性体混合物、2−メチルペンタメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、1,3−および1,4−キシリレンジアミン、α,α,α’,α’−テトラメチル−1,3−および−1,4−キシリレンジアミンおよび4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、ジメチルエチレンジアミン、ヒドラジン、アジピン酸ジヒドラジド、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンおよび他の(C1〜C4)ジ−およびテトラアルキルジシクロヘキシルメタン、例えば4,4’−ジアミノ−3,5−ジエチル−3’,5’−ジイソプロピルジシクロヘキシルメタンである。
適当なジアミンまたはアミノアルコールは、一般に、NCO基に対する異なった反応性を有する活性水素を含有する低分子量のジアミンまたはアミノアルコール、例えば、第一級アミノ基の他に第二級アミノ基も含有するか、或いはアミノ基(第一級または第二級)の他にOH基も含有する化合物である。そのような化合物の例は、第一級および第二級アミン、例えば、3−アミノ−1−メチルアミノプロパン、3−アミノ−1−エチルアミノプロパン、3−アミノ−1−シクロヘキシルアミノプロパン、3−アミノ−1−メチルアミノブタン、およびアミノアルコール、例えば、N−アミノエチルエタノールアミン、エタノールアミン、3−アミノプロパノール、ネオペンタノールアミン、特に好ましくはジエタノールアミンである。
本発明に従って供給されるポリウレタンウレアの成分(c)は、ポリウレタンウレアの調製において、連鎖延長剤として使用され得る。
本発明に従って供給されるポリウレタンウレア中の成分(c)の量は、各々の場合にポリウレタンウレアの成分(a)に基づいて、好ましくは0.05〜3.0mol、より好ましくは0.1〜2.0mol、特に0.2〜1.5molである。
(d)ポリオキシアルキレンエーテル
本発明に従って供給されるポリウレタンウレアは、合成成分としてポリオキシアルキレンエーテルに由来する単位を好ましくは含んでなる。
本発明に従って供給されるポリウレタンウレアは、合成成分としてポリオキシアルキレンエーテルに由来する単位を好ましくは含んでなる。
ポリオキシアルキレンエーテルは、好ましくは、ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドのコポリマーである。これらのコポリマー単位は、ポリウレタンウレア内で末端基として存在し、ポリウレタンウレアを親水性にする効果を有する。
成分(d)の定義を満たす適当な非イオン性親水化化合物は、例えば、少なくとも1つのヒドロキシル基またはアミノ基を含有するポリオキシアルキレンエーテルである。これらのポリマーは、一般に、30〜100重量%の割合のエチレンオキシド由来の単位を含有する。
非イオン性親水化化合物(d)は、例えば、適当なスターター分子のアルコキシル化により常套法で得られる種類の、一分子あたり平均して5〜70、好ましくは7〜55のエチレンオキシド単位を含有する単官能性ポリアルキレンオキシドポリエーテルアルコールである(例えば、Ullmanns Enzyklopaedie der technischen Chemie, 第4版、第19巻、Verlag Chemie, ヴァインハイム、第31頁〜第38頁)。
適当なスターター分子の例は、飽和モノアルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール(各種異性体)、ヘキサノール(各種異性体)、オクタノール(各種異性体)およびノナノール(各種異性体)、n−デカノール、n−ドデカノール、n−テトラデカノール、n−ヘキサデカノール、n−オクタデカノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール(各種異性体)またはヒドロキシメチルシクロヘキサン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンまたはテトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル(例えばジエチレングリコールモノブチルエーテル))、不飽和アルコール(例えば、アリルアルコール、1,1−ジメチルアリルアルコールまたはオレイルアルコール)、芳香族アルコール(例えば、フェノール、クレゾール(各種異性体)またはメトキシフェノール(各種異性体))、芳香脂肪族アルコール(例えば、ベンジルアルコール、アニシルアルコールまたはシンナミルアルコール)、第二級モノアミン(例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ビス(2−エチルヘキシル)アミン、N−メチル−およびN−エチルシクロヘキシルアミンまたはジシクロヘキシルアミン)、並びに複素環式第二級アミン(例えば、モルホリン、ピロリジン、ピペリジンまたは1H−ピラゾール)である。好ましいスターター分子は、飽和モノアルコールである。スターター分子として、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを使用することが特に好ましい。
アルコキシル化反応に適したアルキレンオキシドは、特に、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドであり、それらは、アルコキシル化反応において、任意の順でまたは混合物として使用できる。
ポリアルキレンオキシドポリエーテルアルコールは、純粋なポリエチレンオキシドポリエーテルであるか、またはアルキレンオキシド単位が少なくとも30mol%、好ましくは少なくとも40mol%の範囲のエチレンオキシド単位で構成される混合ポリアルキレンオキシドポリエーテルである。好ましい非イオン性化合物は、少なくとも40mol%のエチレンオキシド単位および60mol%以下のプロピレンオキシド単位を含む単官能性混合ポリアルキレンオキシドポリエーテルである。
本発明に従って、ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドを含んでなる混合ポリオキシアルキレンエーテルに基づく末端基を含有するポリウレタンウレアが、とりわけ効果的に抗菌活性物質を放出する被膜を製造するのに特に適していると示すことができる。後に示すように、このことは、実験的にも証明されている。
アルキレンオキシドとして、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを使用する場合、それらは、アルコキシル化反応において、任意の順でまたは混合物として使用できる。
ポリオキシアルキレンエーテルの平均分子量は、好ましくは500g/mol〜5000g/mol、より好ましくは1000g/mol〜4000g/mol、特に1000g/mol〜3000g/molである。
本発明に従って供給されるポリウレタンウレア中の成分(d)の量は、各々の場合にポリウレタンウレアの成分(a)に基づいて、好ましくは0.01〜0.5mol、より好ましくは0.02〜0.4mol、特に0.04〜0.3molである。
(e)ポリオール
更なる態様では、本発明に従って供給されるポリウレタンウレアは、更に、合成成分として少なくとも1種のポリオールに由来する単位を含んでなる。これらのポリオール合成成分は、マクロポリオールと比較して比較的短鎖の合成成分であり、付加的ハードセグメントによって剛直をもたらすことができる。
更なる態様では、本発明に従って供給されるポリウレタンウレアは、更に、合成成分として少なくとも1種のポリオールに由来する単位を含んでなる。これらのポリオール合成成分は、マクロポリオールと比較して比較的短鎖の合成成分であり、付加的ハードセグメントによって剛直をもたらすことができる。
従って、ポリウレタンウレアを合成するために使用される低分子量ポリオール(e)は、一般に、ポリマー鎖を剛直および/または分岐する効果を有する。ポリオールの分子量は、好ましくは62〜500g/mol、より好ましくは62〜400g/mol、特に62〜200g/molである。
適当なポリオールは、脂肪族、脂環式または芳香族の群を包含し得る。本発明では、例えば一分子あたり約20個までの炭素原子を含有する低分子量ポリオール、例として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキノンジヒドロキシエチルエーテル、ビスフェノールA(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)、水素化ビスフェノールA(2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン)、およびトリメチロールプロパン、グリセロールまたはペンタエリスリトール、並びにそれらのおよび必要に応じて他の低分子量ポリオールとの混合物を挙げることができる。例えば、α−ヒドロキシブチル−ε−ヒドロキシカプロン酸エステル、ω−ヒドロキシヘキシル−γ−ヒドロキシ酪酸エステル、アジピン酸β−ヒドロキシエチルエステルまたはテトラテレフタル酸ビス(β−ヒドロキシエチル)エステルのようなエステルジオールを使用してもよい。
本発明に従って供給されるポリウレタンウレア中の成分(e)の量は、各々の場合にポリウレタンウレアの成分(a)に基づいて、好ましくは0.1〜1.0mol、より好ましくは0.2〜0.9mol、特に0.2〜0.8molである。
(f)更なるアミン−および/またはヒドロキシ−含有単位(合成成分)
イソシアネート含有成分(b)と、ヒドロキシ−またはアミン−官能性化合物(a)、(c)、(d)および使用する場合は(e)との反応は、典型的には、反応性ヒドロキシまたはアミン化合物に対してややNCO過剰で実施する。この場合、反応終了時、目標粘度の達成にもかかわらず、活性イソシアネート基が常に残留する。この基を、大きいポリマー鎖と反応しないように、ブロックしなければならない。この基とポリマー鎖との反応は、バッチの三次元架橋およびゲル化を招く。三次元架橋およびゲル化した被覆溶液の加工はもはや不可能であるか、または可能であるとしても制限を受ける。バッチは、典型的には多量のアルコールを含有する。何時間にもわたって、室温でバッチを放置または撹拌すると、アルコールは、まだ残留しているイソシアネート基をブロックする。
イソシアネート含有成分(b)と、ヒドロキシ−またはアミン−官能性化合物(a)、(c)、(d)および使用する場合は(e)との反応は、典型的には、反応性ヒドロキシまたはアミン化合物に対してややNCO過剰で実施する。この場合、反応終了時、目標粘度の達成にもかかわらず、活性イソシアネート基が常に残留する。この基を、大きいポリマー鎖と反応しないように、ブロックしなければならない。この基とポリマー鎖との反応は、バッチの三次元架橋およびゲル化を招く。三次元架橋およびゲル化した被覆溶液の加工はもはや不可能であるか、または可能であるとしても制限を受ける。バッチは、典型的には多量のアルコールを含有する。何時間にもわたって、室温でバッチを放置または撹拌すると、アルコールは、まだ残留しているイソシアネート基をブロックする。
しかしながら、残留イソシアネート含有物を迅速にブロックすることが望ましいならば、本発明に従って供給されるポリウレタンウレアは、各々の場合に鎖末端に位置してキャップする、モノマー(f)を含有してもよい。
これらの単位は、一方で、NCO基と反応する単官能性化合物、例えばモノアミン、特に第二級モノアミン、またはモノアルコールに由来する。本発明では、例えば、エタノール、n−ブタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、2−エチルヘキサノール、1−オクタノール、1−ドデカノール、1−ヘキサデカノール、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、イソノニルオキシプロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、N−メチルアミノプロピルアミン、ジエチル(メチル)アミノプロピルアミン、モルホリン、ピペリジンおよびそれらの適当な置換誘導体を挙げることができる。
単位(f)は、NCO過剰を解消するため、本発明の被膜に本質的に使用されるので、望ましい量は、本質的にNCO過剰量に依存し、一般的に明記できない。
好ましくは、これらの単位は、合成中に使用されない。その場合、未反応イソシアネートは、好ましくは、非常に高濃度で存在する溶媒アルコールにより末端ウレタンに転化される。
(g)更なる成分
本発明に従って、ポリウレタンウレア溶液は、銀含有成分により付与された抗菌性によって、既に十分に機能化されているが、特定の場合、溶液を更に機能化することが有利であり得る。これらの更なる可能な機能化を、以下でより詳細に記載する。
本発明に従って、ポリウレタンウレア溶液は、銀含有成分により付与された抗菌性によって、既に十分に機能化されているが、特定の場合、溶液を更に機能化することが有利であり得る。これらの更なる可能な機能化を、以下でより詳細に記載する。
また、本発明に従って供給されるポリウレタンウレア溶液は、意図した目的に典型的な更なる成分、例えば添加剤および充填材を含有してよい。そのような例は、活性薬物、薬剤および、活性薬物の放出を促進する添加剤(薬物溶出添加剤)である。
メディカルデバイス上の本発明の被膜に使用できる活性薬物および薬剤は、一般に、例えば、抗血栓剤、抗生物質、抗癌剤、成長ホルモン、抗ウィルス剤、抗血管形成剤、血管形成剤、抗有糸分裂剤、抗炎症剤、細胞周期調節因子、遺伝因子、ホルモン、およびそれらの同族体、誘導体、断片、薬物塩、並びにそれらの組み合わせである。
従って、そのような薬剤および活性薬物の特定例は、抗血栓剤(非血栓形成剤)、および動脈の急性血栓症、狭窄症または晩発性再狭窄症を抑制するための他の製剤を包含する。その例は、ヘパリン、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、組織プラスミノゲン活性化因子、抗トロンボキサン−B2剤;抗−B−トロンボグロブリン、プロスタグランジン−E、アスピリン、ジピリジモール、抗トロンボキサン−A2剤、マウス・モノクローナル抗体7E3、トリアゾロピリミジン、シプロステン、ヒルジン、チクロピジン、ニコランジルなどである。成長因子も同様に、動脈狭窄部位での内膜下線維筋過形成を抑制するために薬剤として使用でき、或いは、狭窄部位では、他のあらゆる細胞増殖阻害剤を使用できる。
薬剤または活性薬物は、血管痙攣を防ぐために、血管拡張剤、例えばパパベリンのような鎮痙剤からなってもよい。薬剤は、カルシウム拮抗薬のような血管作用剤自体、或いはα−およびβ−アドレナリン作動薬または拮抗薬であり得る。また、治療薬は、例えば、生体弁を冠動脈壁に結合するために使用される、医療グレードのシアノアクリレートのような生物接着剤、または線維素であり得る。
治療薬は、更に、好ましくは薬剤のための制御放出賦形剤(例えば、腫瘍部位における抗新生物薬の継続した制御放出のために使用される)を伴った、5−フルオロウラシルのような抗新生物薬であってよい。
治療薬は、好ましくは、体内の感染の局所病巣でメディカルデバイスの被膜から継続放出するための制御放出賦形剤と組み合わせた、抗生物質であってよい。同様に治療薬は、局所組織における炎症を抑制する目的または他の理由のため、ステロイドを含有できる。
適当な薬剤の特定例は、以下を包含する:
(a)ヘパリン、ヘパリン硫酸、ヒルジン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、ウロキナーゼおよびストレプトキナーゼを包含する細胞溶解物質、それらの同族体、類似体、断片、誘導体および薬物塩;
(b)抗生物質、例えば、ペニシリン、セファロスポリン、バンコマイシン、アミノグリコシド、キノロン、ポリミキシン、エリスロマイシン;テトラサイクリン、クロラムフェニコール、クリンダマイシン、リンコマイシン、スルホンアミド、それらの同族体、類似体、誘導体、薬物塩およびそれらの混合物;
(c)パクリタキセル、ドセタキセル、シロリムスまたはエベロリムスのような免疫抑制剤、メクロレタミン、クロラムブシル、シクロホスファミド、メルファランおよびイホスファミドを包含するアルキル化剤;メトトレキサート、6−メルカプトプリン、5−フルオロウラシルおよびシタラビンを包含する代謝拮抗物質;ビンブラスチンを包含する植物性アルカロイド;ビンクリスチンおよびエトポシド;ドキソルビシン、ダウノマイシン、ブレオマイシンおよびマイトマイシンを包含する抗生物質;カルムスチンおよびロムスチンを包含するニトロソウレア;シスプラチンを包含する無機イオン;インターフェロンを包含する生体反応修飾物質;アンギオスタチンおよびエンドスタチン;アスパラギナーゼを包含する酵素;およびタモキシフェンおよびフルタミドを包含するホルモン、それらの同族体、類似体、断片、誘導体、薬物塩並びにそれらの混合物;
(d)抗ウィルス剤、例えば、アマンタジン、リマンタジン、リバビリン、イドクスウリジン、ビダラビン、トリフルリジン、アシクロビル、ガンシクロビル、ジドブジン、ホスホノホルメート、インターフェロン、それらの同族体、類似体、断片、誘導体、薬物塩並びにそれらの混合物;
(e)抗炎症薬、例えば、イブプロフェン、デキサメタゾンまたはメチルプレドニゾロン。
(a)ヘパリン、ヘパリン硫酸、ヒルジン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、ウロキナーゼおよびストレプトキナーゼを包含する細胞溶解物質、それらの同族体、類似体、断片、誘導体および薬物塩;
(b)抗生物質、例えば、ペニシリン、セファロスポリン、バンコマイシン、アミノグリコシド、キノロン、ポリミキシン、エリスロマイシン;テトラサイクリン、クロラムフェニコール、クリンダマイシン、リンコマイシン、スルホンアミド、それらの同族体、類似体、誘導体、薬物塩およびそれらの混合物;
(c)パクリタキセル、ドセタキセル、シロリムスまたはエベロリムスのような免疫抑制剤、メクロレタミン、クロラムブシル、シクロホスファミド、メルファランおよびイホスファミドを包含するアルキル化剤;メトトレキサート、6−メルカプトプリン、5−フルオロウラシルおよびシタラビンを包含する代謝拮抗物質;ビンブラスチンを包含する植物性アルカロイド;ビンクリスチンおよびエトポシド;ドキソルビシン、ダウノマイシン、ブレオマイシンおよびマイトマイシンを包含する抗生物質;カルムスチンおよびロムスチンを包含するニトロソウレア;シスプラチンを包含する無機イオン;インターフェロンを包含する生体反応修飾物質;アンギオスタチンおよびエンドスタチン;アスパラギナーゼを包含する酵素;およびタモキシフェンおよびフルタミドを包含するホルモン、それらの同族体、類似体、断片、誘導体、薬物塩並びにそれらの混合物;
(d)抗ウィルス剤、例えば、アマンタジン、リマンタジン、リバビリン、イドクスウリジン、ビダラビン、トリフルリジン、アシクロビル、ガンシクロビル、ジドブジン、ホスホノホルメート、インターフェロン、それらの同族体、類似体、断片、誘導体、薬物塩並びにそれらの混合物;
(e)抗炎症薬、例えば、イブプロフェン、デキサメタゾンまたはメチルプレドニゾロン。
更なる典型的な添加剤および助剤、例えば、増粘剤、風合い助剤、顔料、染料、艶消剤、紫外線安定剤、フェノール系酸化防止剤、光安定剤、疎水化剤および/または流れ制御剤も同様に、本発明に従って供給される被膜に使用できる。
(h)抗菌性銀
本発明のポリウレタンウレア溶液は、抗菌性銀含有成分を含んでなる。
本発明のポリウレタンウレア溶液は、抗菌性銀含有成分を含んでなる。
「抗菌性銀含有成分」とは、特定条件下で銀および/または銀イオンを放出し、従って抗菌作用を有する有効量の要素を含有する本発明のポリウレタン溶液の成分を意味する。本発明の目的に好ましい銀含有成分を本明細書において記載するが、本発明はこれら特定の系に限定されない。
銀の殺菌効果は、銀イオンと細菌との相互作用に由来する。元素銀から最大数の銀イオンを生成できるため、表面積の大きい銀が有利である。従って、抗菌用途には、主として、高多孔性銀粉末、担体物質に担持された銀またはコロイド状銀ゾルを使用する。
例えば、下記製品が市販されている:Ag-Ion(ゼオライト中銀、銀イオン、Wakefield(米国マサチューセッツ))、Ionpure(登録商標)(ガラス中Ag+、Ciba Spezialitaetenchemie GmbH(ドイツ国ラムペルトハイム)、Alphasan(登録商標)(AgZrホスフェート、Milliken Chemical(ベルギー国ヘント))、Irgaguard(登録商標)(ゼオライト/ガラス中銀)、Hygate(登録商標)(銀粉末、Bio-Gate(ドイツ国ニュルンベルク))、NanoSilver(登録商標)BG(懸濁液中銀)、およびNanocid(登録商標)(TiO2上銀、Pars Nano Nasb Co.(イラン国テヘラン))。
銀粉末は好ましくは気相から得られ、この場合、銀溶融物をヘリウム中で気化する。得られたナノ粒子は直ちに凝集し、高多孔性易濾過性粉末として得られる。しかしながら、これら粉末の欠点は、凝集物がもはや個々の粒子に分散できないことである。
コロイド状銀分散体は、有機媒体または水性媒体中で銀塩を還元することによって得られる。コロイド状銀分散体の製造方法は、銀粉末の製造方法より複雑であるが、未凝集ナノ粒子が得られる利点を与える。未凝集ナノ粒子を被覆剤に配合することによって、澄明なフィルムを製造できる。
本発明の銀含有ポリウレタンウレア溶液には、所望の銀粉末またはコロイド状銀分散体を使用できる。複数のそのような銀材料が市販されている。
本発明の銀含有ポリウレタンウレア溶液を調製するために好ましく使用される銀ゾルを、分散助剤の予備添加に続いて、ホルムアルデヒド水溶液のような還元剤で還元することによってAg2Oから調製する。この目的のため、例えば、急速な撹拌によって硝酸銀溶液とNaOHとを迅速に混合することにより回分式で、またはDE 10 2006 017 696に従ったマイクロミキサーを用いて連続操作で、Ag2Oゾルを調製する。その後、Ag2Oナノ粒子を回分式で過剰のホルムアルデヒドによって還元し、最後に、遠心分離または膜分離によって、好ましくは膜分離によって精製する。この方式の製造方法は、ナノ粒子表面に結合する有機助剤の量を最少にできるので、特に有利である。生成物は、約10〜150nm、より好ましくは20〜100nmの平均粒度を有する水中銀ゾル分散体である。
抗菌性被膜を製造するため、1〜1000nm、好ましくは5〜500nm、より好ましくは10〜250nmの平均粒度を有するナノ結晶銀粒子を使用できる。この粒度は、レーザー相関分光法によって測定する。
使用される銀粒子の結晶度は、好ましくは50%、より好ましくは70%、非常に好ましくは90%である。
銀ナノ粒子を、有機溶媒中に分散する。ポリウレタンウレア有機溶液に添加するため、ナノ結晶銀分散体の水を有機溶媒に置き換えなければならない。好ましくは、ポリウレタンウレアを溶解するために使用したのと同じ溶媒に、銀分散体を分散する。そのような溶媒の例は、トルエンのような芳香族溶媒、エタノールまたはイソプロパノールのようなアルコール、酢酸エチルまたは酢酸ブチルのような有機エステル、およびアセトンまたはメチルエチルケトンのようなケトンである。上記した溶媒の混合物も、銀分散体を分散させるのに適している。被覆剤原料は、銀分散体をポリウレタン溶液に添加し、次いで撹拌または振盪によって均一化を実施することにより調製される。
固体状ポリマーの量に基づき、AgおよびAg+として計算されたナノ結晶銀の量は、変えることができる。典型的な濃度は、0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜5重量%、より好ましくは0.5〜3重量%の範囲である。
多くの代替法と比較して、本発明の銀含有ポリウレタンの利点は、ポリウレタン溶液とコロイド状銀分散体との混合が極めて容易なことにある。要求に従い、種々の用途に応じて、異なった銀濃度を容易かつ正確に設定できる。多くの従来法は、本発明の製造方法より、実質上複雑であり、銀の量の計量添加に関して正確ではない。
1つの特に好ましい態様では、抗菌性銀は、高多孔性銀粉末、担体物質に担持された銀またはコロイド状銀ゾルの形態であり、固体状ポリウレタンポリマーに基づき、0.1〜10重量%の銀が存在する。
更に特に好ましい態様では、抗菌性銀は、1〜1000nmの粒度を有する、水性媒体中または水混和性有機溶媒中のコロイド状銀ゾルの形態であり、添加量は、固体状ポリウレタンポリマーに基づいて0.3〜5重量%である。
更に特に好ましい態様では、抗菌性銀は、1〜500nmの平均粒度を有する、水性媒体中のコロイド状銀ゾルの形態であり、添加量は、固体状ポリウレタンポリマーに基づいて0.5〜3重量%である。
ポリウレタンウレア組成物
1つの好ましい態様では、本発明のポリウレタンウレア溶液は、少なくとも以下の合成成分:
a)少なくとも1種のマクロポリオール;
b)少なくとも1種のポリイソシアネート;
c)少なくとも1種のジアミンまたはアミノアルコール;および
d)好ましくは少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキレンエーテル;並びに
h)少なくとも1種の抗菌性銀含有成分
から合成されるポリウレタンウレアを含んでなる。
1つの好ましい態様では、本発明のポリウレタンウレア溶液は、少なくとも以下の合成成分:
a)少なくとも1種のマクロポリオール;
b)少なくとも1種のポリイソシアネート;
c)少なくとも1種のジアミンまたはアミノアルコール;および
d)好ましくは少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキレンエーテル;並びに
h)少なくとも1種の抗菌性銀含有成分
から合成されるポリウレタンウレアを含んでなる。
本発明の更なる態様では、本発明のポリウレタンウレア溶液は、少なくとも以下の合成成分:
a)少なくとも1種のマクロポリオール;
b)少なくとも1種のポリイソシアネート;
c)少なくとも1種のジアミンまたはアミノアルコール;
d)少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキレンエーテル;および
e)少なくとも1種の更なるポリオール;並びに
h)少なくとも1種の抗菌性銀含有成分
から合成されるポリウレタンウレアを含んでなる。
a)少なくとも1種のマクロポリオール;
b)少なくとも1種のポリイソシアネート;
c)少なくとも1種のジアミンまたはアミノアルコール;
d)少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキレンエーテル;および
e)少なくとも1種の更なるポリオール;並びに
h)少なくとも1種の抗菌性銀含有成分
から合成されるポリウレタンウレアを含んでなる。
本発明の更なる態様では、本発明のポリウレタンウレア溶液は、少なくとも以下の合成成分:
a)少なくとも1種のマクロポリオール;
b)少なくとも1種のポリイソシアネート;
c)少なくとも1種のジアミンまたはアミノアルコール;
d)少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキレンエーテル;
e)少なくとも1種の更なるポリオール;および
f)少なくとも1種の、ポリマー鎖末端に位置するアミン−またはヒドロキシル含有モノマー;並びに
h)少なくとも1種の抗菌性銀含有成分
から合成されるポリウレタンウレアを含んでなる。
a)少なくとも1種のマクロポリオール;
b)少なくとも1種のポリイソシアネート;
c)少なくとも1種のジアミンまたはアミノアルコール;
d)少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキレンエーテル;
e)少なくとも1種の更なるポリオール;および
f)少なくとも1種の、ポリマー鎖末端に位置するアミン−またはヒドロキシル含有モノマー;並びに
h)少なくとも1種の抗菌性銀含有成分
から合成されるポリウレタンウレアを含んでなる。
本発明によれば、以下の合成成分:
a)400〜6000g/molの平均分子量および1.7〜2.3のヒドロキシル官能価を有する少なくとも1種のマクロポリオール、またはそのようなマクロポリオールの混合物;
b)マクロポリオール1molあたり1.0〜4.0molの量の、少なくとも1種の脂肪族、脂環式または芳香族ポリイソシアネート或いはそのようなポリイソシアネートの混合物;
c)マクロポリオール1molあたり0.05〜3.0molの量の、いわゆる連鎖延長剤としての、少なくとも1種の脂肪族または脂環式ジアミン或いは少なくとも1種のアミノアルコールもしくはそのような化合物の混合物;
d)マクロポリオール1molあたり0.01〜0.5molの量の、500〜5000g/molの平均分子量を有する、少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキレンエーテルまたはそのようなポリエーテルの混合物;
e)必要に応じて、マクロポリオール1molあたり0.1〜1molの量の、62〜500g/molの分子量を有する1種以上の短鎖脂肪族ポリオール;および
f)必要に応じて、ポリマー鎖末端に位置してキャップするアミン−またはヒドロキシル含有単位;並びに
h)少なくとも1種の抗菌性銀含有成分
から合成されるポリウレタンウレアを含んでなるポリウレタンウレア溶液が特に好ましい。
a)400〜6000g/molの平均分子量および1.7〜2.3のヒドロキシル官能価を有する少なくとも1種のマクロポリオール、またはそのようなマクロポリオールの混合物;
b)マクロポリオール1molあたり1.0〜4.0molの量の、少なくとも1種の脂肪族、脂環式または芳香族ポリイソシアネート或いはそのようなポリイソシアネートの混合物;
c)マクロポリオール1molあたり0.05〜3.0molの量の、いわゆる連鎖延長剤としての、少なくとも1種の脂肪族または脂環式ジアミン或いは少なくとも1種のアミノアルコールもしくはそのような化合物の混合物;
d)マクロポリオール1molあたり0.01〜0.5molの量の、500〜5000g/molの平均分子量を有する、少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキレンエーテルまたはそのようなポリエーテルの混合物;
e)必要に応じて、マクロポリオール1molあたり0.1〜1molの量の、62〜500g/molの分子量を有する1種以上の短鎖脂肪族ポリオール;および
f)必要に応じて、ポリマー鎖末端に位置してキャップするアミン−またはヒドロキシル含有単位;並びに
h)少なくとも1種の抗菌性銀含有成分
から合成されるポリウレタンウレアを含んでなるポリウレタンウレア溶液が特に好ましい。
本発明によれば、以下の合成成分:
a)500〜5000g/molの平均分子量および1.8〜2.2のヒドロキシル官能価を有する少なくとも1種のマクロポリオール、またはそのようなマクロポリオールの混合物;
b)マクロポリオール1molあたり1.2〜3.8molの量の、少なくとも1種の脂肪族、脂環式または芳香族ポリイソシアネート或いはそのようなポリイソシアネートの混合物;
c)マクロポリオール1molあたり0.1〜2.0molの量の、いわゆる連鎖延長剤としての、少なくとも1種の脂肪族または脂環式ジアミン或いは少なくとも1種のアミノアルコールもしくはそのような化合物の混合物;
d)マクロポリオール1molあたり0.02〜0.4molの量の、1000〜4000g/molの平均分子量を有する、少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキレンエーテルまたはそのようなポリエーテルの混合物;
e)必要に応じて、マクロポリオール1molあたり0.2〜0.9molの量の、62〜400g/molの分子量を有する1種以上の短鎖脂肪族ポリオール;および
f)必要に応じて、ポリマー鎖末端に位置してキャップするアミン−またはヒドロキシル含有単位;並びに
h)少なくとも1種の抗菌性銀含有成分
から合成されるポリウレタンウレアを含んでなるポリウレタンウレア溶液が更に好ましい。
a)500〜5000g/molの平均分子量および1.8〜2.2のヒドロキシル官能価を有する少なくとも1種のマクロポリオール、またはそのようなマクロポリオールの混合物;
b)マクロポリオール1molあたり1.2〜3.8molの量の、少なくとも1種の脂肪族、脂環式または芳香族ポリイソシアネート或いはそのようなポリイソシアネートの混合物;
c)マクロポリオール1molあたり0.1〜2.0molの量の、いわゆる連鎖延長剤としての、少なくとも1種の脂肪族または脂環式ジアミン或いは少なくとも1種のアミノアルコールもしくはそのような化合物の混合物;
d)マクロポリオール1molあたり0.02〜0.4molの量の、1000〜4000g/molの平均分子量を有する、少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキレンエーテルまたはそのようなポリエーテルの混合物;
e)必要に応じて、マクロポリオール1molあたり0.2〜0.9molの量の、62〜400g/molの分子量を有する1種以上の短鎖脂肪族ポリオール;および
f)必要に応じて、ポリマー鎖末端に位置してキャップするアミン−またはヒドロキシル含有単位;並びに
h)少なくとも1種の抗菌性銀含有成分
から合成されるポリウレタンウレアを含んでなるポリウレタンウレア溶液が更に好ましい。
本発明によれば、以下の合成成分:
a)600〜3000g/molの平均分子量および1.9〜2.1のヒドロキシル官能価を有する少なくとも1種のマクロポリオール、またはそのようなマクロポリオールの混合物;
b)マクロポリオール1molあたり1.5〜3.5molの量の、少なくとも1種の脂肪族、脂環式または芳香族ポリイソシアネート或いはそのようなポリイソシアネートの混合物;
c)マクロポリオール1molあたり0.2〜1.5molの量の、いわゆる連鎖延長剤としての、少なくとも1種の脂肪族または脂環式ジアミン或いは少なくとも1種のアミノアルコールもしくはそのような化合物の混合物;
d)マクロポリオール1molあたり0.04〜0.3molの量の、1000〜3000g/molの平均分子量を有する、少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキレンエーテルまたはそのようなポリエーテルの混合物(ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドの混合物が特に好ましい。);および
e)必要に応じて、マクロポリオール1molあたり0.2〜0.8molの量の、62〜400g/molの分子量を有する1種以上の短鎖脂肪族ポリオール;並びに
h)少なくとも1種の抗菌性銀含有成分
から合成されるポリウレタンウレアを含んでなるポリウレタンウレア溶液が更により好ましい。
a)600〜3000g/molの平均分子量および1.9〜2.1のヒドロキシル官能価を有する少なくとも1種のマクロポリオール、またはそのようなマクロポリオールの混合物;
b)マクロポリオール1molあたり1.5〜3.5molの量の、少なくとも1種の脂肪族、脂環式または芳香族ポリイソシアネート或いはそのようなポリイソシアネートの混合物;
c)マクロポリオール1molあたり0.2〜1.5molの量の、いわゆる連鎖延長剤としての、少なくとも1種の脂肪族または脂環式ジアミン或いは少なくとも1種のアミノアルコールもしくはそのような化合物の混合物;
d)マクロポリオール1molあたり0.04〜0.3molの量の、1000〜3000g/molの平均分子量を有する、少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキレンエーテルまたはそのようなポリエーテルの混合物(ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドの混合物が特に好ましい。);および
e)必要に応じて、マクロポリオール1molあたり0.2〜0.8molの量の、62〜400g/molの分子量を有する1種以上の短鎖脂肪族ポリオール;並びに
h)少なくとも1種の抗菌性銀含有成分
から合成されるポリウレタンウレアを含んでなるポリウレタンウレア溶液が更により好ましい。
先に定義したポリウレタン溶液の組成物は、更に少なくとも1種の有機溶媒を含んでなる。
これらの有機溶媒は、例えば、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、テトラメチルウレア、塩素系溶媒、芳香族溶媒、エーテル、エステル、ケトンおよびアルコールからなる群から選択され得る。この場合、芳香族溶媒、エーテル、エステル、ケトンおよびアルコールが特に好ましく、トルエンおよびアルコールの混合物が更に好ましい。
本発明のポリウレタンウレア溶液を、被膜を製造するために使用できる。
被覆できる基材は、金属、布地、セラミックおよびプラスチックのような多数の様々な基材を包含する。金属製またはプラスチック製のメディカルデバイスの被膜が好ましい。金属の例は、医療用のステンレス鋼またはニッケル−チタン合金を包含する。メディカルデバイスを構成し得るものから多くのポリマー材料を考えることができ、その例は、ポリアミド;ポリスチレン;ポリカーボネート;ポリエーテル;ポリエステル;ポリ酢酸ビニル;天然および合成ゴム;スチレンおよび不飽和化合物(例えば、エチレン、ブチレンおよびイソプレン)のブロックコポリマー;ポリエチレン、またはポリエチレンおよびポリプロピレンのコポリマー;シリコーン;ポリ塩化ビニル(PVC)およびポリウレタンである。メディカルデバイス上の親水性ポリウレタンの改善された接着性のために、該親水性被覆剤を適用する前に、更なる適当な被膜を下塗として適用することもできる。
従って、本発明のポリウレタン溶液は、特に、メディカルデバイスの被膜となる。
用語「メディカルデバイス」は、本発明において広く理解される。(機器も含む)メディカルデバイスの適当な非限定例は、以下である:コンタクトレンズ;カニューレ;カテーテル、例えば、導尿カテーテルまたは尿管カテーテルのような泌尿器カテーテル;中心静脈カテーテル;静脈カテーテル或いは入口または出口カテーテル;拡張バルーン;血管形成および生検のためのカテーテル;ステント、塞栓症フィルターまたは大静脈フィルターを導入するために使用されるカテーテル;バルーンカテーテルまたは他の拡張メディカルデバイス;内視鏡;喉頭鏡;気管内チューブ、レスピレータおよび他の気管吸引デバイスのような気管デバイス;気管支肺胞洗浄カテーテル;冠動脈血管形成術で使用されるカテーテル;ガイドロッド、挿入ガイドなど;血管プラグ;ペースメーカー構成要素;人工内耳;栄養補給のための歯科インプラントチューブ、ドレナージ管;およびガイドワイヤー。
また、本発明の被覆溶液は、保護被膜、例えば、手袋、ステントおよび他のインプラント;外部(体外)血液ライン(血液運搬パイプ);膜;例えば透析のための膜;血液フィルター;循環支援のためのデバイス;創傷処置のための処置材料;蓄尿袋および蓄便袋を製造するために使用され得る。医学上の有効成分、例えば、ステント、バルーン表面または避妊具のための医学上の有効成分を含んでなるインプラントも包含される。
典型的には、メディカルデバイスは、カテーテル、内視鏡、喉頭鏡、気管内チューブ、食物摂取チューブ、ガイドロッド、ステントおよび他のインプラントからなる。
被膜の製造方法
本発明では、上記溶液から出発して被膜を製造する。
本発明では、上記溶液から出発して被膜を製造する。
本発明により、上記被覆組成物が分散体から出発して調製されるか、または溶液から出発して調製されるかによって、被膜が異なることが明らかになった。
本発明では、被膜は、上記被覆組成物の溶液から出発して得られた場合、機械的安定性の面で利点を有する。また、有機溶液から得たフィルムは、ポリウレタン水性分散体から得たフィルムよりかなり滑らかである。
被膜は、様々な方法によって製造され得る。この目的に適した被覆技術の例は、ナイフ塗布、印刷、転写式塗布、噴霧、スピンコーティングまたは浸漬を包含する。
ポリウレタン有機溶液自体は、所望の方法により調製できる。
しかしながら、以下のような手順が好ましいことが分かった。
本発明の被膜に使用されるポリウレタンウレア溶液を調製するため、マクロポリオール、ポリイソシアネート、適切な場合には単官能性ポリエーテルアルコール、および適切な場合にはポリオールを、溶融体または溶液で、全ヒドロキシル基が消費されるまで、互いに反応させることが好ましい。
しかしながら、以下のような手順が好ましいことが分かった。
本発明の被膜に使用されるポリウレタンウレア溶液を調製するため、マクロポリオール、ポリイソシアネート、適切な場合には単官能性ポリエーテルアルコール、および適切な場合にはポリオールを、溶融体または溶液で、全ヒドロキシル基が消費されるまで、互いに反応させることが好ましい。
反応に関与する個々の成分に用いた化学量論により、本発明の被膜のための上記割合の生成物が得られる。
反応は、好ましくは60〜110℃、より好ましくは75〜110℃、特に90〜110℃の温度で実施し、約110℃の温度が反応速度の理由から好ましい。より高い温度を同様に使用することもできるが、その場合、あるケースおよび使用される個々の成分に応じて、得られるポリマーが分解および変色する危険性が存在する。
イソシアネートおよびヒドロキシル基含有成分全てを含んでなるプレポリマーの場合、完全反応後に混合物が過度に高粘性になる危険性が存在するが、溶融体での反応が好ましい。この場合、溶媒を添加してもよい。しかしながら、希釈により反応速度が著しく遅くなるので、可能なかぎり、約50重量%以下の溶媒しか存在すべきでない。
イソシアネートおよびヒドロキシル基含有成分の反応の場合、反応は、溶融体で1〜24時間実施できる。溶媒を少量添加すると反応が遅くなるが、反応時間は同じ時間内である。
個々の成分の添加および/または反応の順序は、先に明記したものと異なり得る。このことは、得られる被膜の機械的特性を変更するとき、特に有利であり得る。例えば、ヒドロキシル基含有成分全てを同時に反応させるならば、生成物は、ハードセグメントとソフトセグメントの混合物である。例えば、マクロポリオール成分の後に低分子量ポリオールを添加するならば、得られる被膜に異なった特性を与え得る、所定のブロックが得られる。従って、本発明は、ポリウレタン被膜の個々の成分の添加および/または反応について、1つの順序に限定されない。
次いで、更なる溶媒を添加し、連鎖延長剤である(必要に応じて溶液状の)ジアミン、または連鎖延長剤である溶液状アミノアルコール(配合物(c))を添加する。
溶媒の更なる添加は、好ましくは、例えば反応開始時に溶媒全量を添加する場合に起こる反応の無駄な遅延を起こさないために、少しずつ行う。また、反応開始時に溶媒濃度が高い場合、比較的低温が必須となり、その温度は溶媒の性質によって少なくとも相互に決定される。このこともまた、反応を遅くする。
目的とする粘度に達した後、まだ残留しているNCO基を単官能性脂肪族アミンによってブロックできる。好ましくは、溶媒混合物中に存在するアルコールとの反応によって、残留イソシアネート基をブロックする。
本発明のポリウレタンウレア溶液の調製および使用に適した溶媒は、考えられる溶媒および溶媒混合物の全てを包含し、その例は、ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、トルエンのような芳香族溶媒、直鎖および環状のエステル、エーテル、ケトンおよびアルコールである。エステルおよびケトンの例は、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンである。
アルコールとトルエンの混合物が好ましい。トルエンと一緒に使用されるアルコールの例は、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールおよび1−メトキシ−2−プロパノールである。
一般に、反応に使用される溶媒の量は、約10〜50重量%濃度の溶液、好ましくは約15〜45重量%濃度の溶液、より好ましくは約20〜40重量%濃度の溶液が得られるような量である。
ポリウレタンウレア溶液の固形分は、一般に、5〜60重量%、好ましくは10〜40重量%である。被覆実験のため、被膜厚さを変えるために、ポリウレタンウレア溶液をトルエン/アルコール混合物で任意に希釈できる。1〜60重量%の濃度全てが可能である。1〜40重量%の範囲の濃度が好ましい。
これに関して、より厚いおよびより薄い厚さが本発明では可能であるが、例えば数百nm〜数百μmのような所望の被膜厚を達成することができる。
銀含有成分を含んでなる本発明のポリウレタンウレア溶液の調製は、固体状または分散状態の少なくとも1種の銀含有成分をポリウレタン−ポリウレア溶液に添加し、次いで撹拌または振盪により均一化を実施することによって完遂される。
ポリウレタン有機溶液に添加するため、粒子は有機溶媒に分散されている。
例えば酸化防止剤または顔料のような更なる添加剤も、同様に使用してよい。また、必要に応じて、風合い助剤、染料、艶消剤、紫外線安定剤、光安定剤、疎水化剤、親水化剤および/または流れ制御剤のような更なる添加剤を使用することもできる。
その後、溶液から出発して、本発明に従って供給される被膜を、先に記載した方法によって製造する。
下記実施例では、比較実験によって、本発明のポリウレタン溶液の利点を示す。
有用な目的全てのため、先に記載した引用文献の全てを、それらの全内容を参照して組み込む。
本発明を具体化する、ある特定の構造を示し、記載したが、本発明の基本的な概念の意図および範囲から逸脱することなく、その一部を多様に変更および再構築でき、それらが、示し、記載した特定の形態に制限されないことは、当業者には明らかであろう。
本発明の実施例および比較例に記載されている樹脂のNCO含有量は、DIN EN ISO 11909に従って滴定により測定した。
固形分は、DIN EN ISO 3251に従って測定した。1gのポリウレタン分散体を、赤外線乾燥機を用いて、恒量に達するまで115℃で乾燥した(15〜20分間)。
ポリウレタン分散体の平均粒度は、Malvern Instruments製の高性能粒度測定器(HPPS 3.3)を用いて測定した。
特に記載のない限り、%で記載した量は重量%であり、得られる溶液全体に関する。
固形分は、DIN EN ISO 3251に従って測定した。1gのポリウレタン分散体を、赤外線乾燥機を用いて、恒量に達するまで115℃で乾燥した(15〜20分間)。
ポリウレタン分散体の平均粒度は、Malvern Instruments製の高性能粒度測定器(HPPS 3.3)を用いて測定した。
特に記載のない限り、%で記載した量は重量%であり、得られる溶液全体に関する。
使用した物質および略語:
・Desmophen(登録商標)C2200:ポリカーボネートポリオール、OH価56mgKOH/g、数平均分子量2000g/mol(Bayer AG(ドイツ国レーフエルクーゼン))
・PolyTHF(登録商標)1000:ポリテトラメチレングリコールポリオール、OH価110mgKOH/g、数平均分子量1000g/mol(BASF AG(ドイツ国ルートヴィヒスハーフェン))
・PolyTHF(登録商標)2000:ポリテトラメチレングリコールポリオール、OH価56mgKOH/g、数平均分子量2000g/mol(BASF AG(ドイツ国ルートヴィヒスハーフェン))
・Polyether LB 25:エチレンオキシド/プロピレンオキシドに基づいた単官能性ポリエーテル、数平均分子量2250g/mol、OH価25mgKOH/g(Bayer AG(ドイツ国レーフエルクーゼン))
・Desmophen(登録商標)C2200:ポリカーボネートポリオール、OH価56mgKOH/g、数平均分子量2000g/mol(Bayer AG(ドイツ国レーフエルクーゼン))
・PolyTHF(登録商標)1000:ポリテトラメチレングリコールポリオール、OH価110mgKOH/g、数平均分子量1000g/mol(BASF AG(ドイツ国ルートヴィヒスハーフェン))
・PolyTHF(登録商標)2000:ポリテトラメチレングリコールポリオール、OH価56mgKOH/g、数平均分子量2000g/mol(BASF AG(ドイツ国ルートヴィヒスハーフェン))
・Polyether LB 25:エチレンオキシド/プロピレンオキシドに基づいた単官能性ポリエーテル、数平均分子量2250g/mol、OH価25mgKOH/g(Bayer AG(ドイツ国レーフエルクーゼン))
実施例1:
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
197.4gのPolyTHF(登録商標)2000、15.0gのLB 25、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.5%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン11.7gの1−メトキシプロパン−2−オール90.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で26,800mPasの粘度を有する、30.0%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液912gを得た。
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
197.4gのPolyTHF(登録商標)2000、15.0gのLB 25、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.5%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン11.7gの1−メトキシプロパン−2−オール90.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で26,800mPasの粘度を有する、30.0%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液912gを得た。
実施例2:
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
194.0gのPolyTHF(登録商標)2000、22.6gのLB 25、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.3%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン12.1gの1−メトキシプロパン−2−オール89.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で15,200mPasの粘度を有する、30.7%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液916gを得た。
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
194.0gのPolyTHF(登録商標)2000、22.6gのLB 25、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.3%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン12.1gの1−メトキシプロパン−2−オール89.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で15,200mPasの粘度を有する、30.7%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液916gを得た。
実施例3:
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
190.6gのPolyTHF(登録商標)2000、30.0gのLB 25、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.3%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン11.6gの1−メトキシプロパン−2−オール89.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で21,000mPasの粘度を有する、30.7%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液919gを得た。
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
190.6gのPolyTHF(登録商標)2000、30.0gのLB 25、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.3%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン11.6gの1−メトキシプロパン−2−オール89.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で21,000mPasの粘度を有する、30.7%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液919gを得た。
実施例4:
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
202.2gのDesmophen(登録商標)C2200、15.0gのLB 25、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.5%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン12.4gの1−メトキシプロパン−2−オール94.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を3.5時間継続した。これにより、22℃で34,600mPasの粘度を有する、30.0%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液921gを得た。
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
202.2gのDesmophen(登録商標)C2200、15.0gのLB 25、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.5%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン12.4gの1−メトキシプロパン−2−オール94.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を3.5時間継続した。これにより、22℃で34,600mPasの粘度を有する、30.0%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液921gを得た。
実施例5:
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
198.6gのDesmophen(登録商標)C2200、23.0gのLB 25、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.4%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン12.5gの1−メトキシプロパン−2−オール95.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で19,600mPasの粘度を有する、30.4%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液927gを得た。
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
198.6gのDesmophen(登録商標)C2200、23.0gのLB 25、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.4%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン12.5gの1−メトキシプロパン−2−オール95.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で19,600mPasの粘度を有する、30.4%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液927gを得た。
実施例6:
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
195.4gのDesmophen(登録商標)C2200、30.0gのLB 25、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.3%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン12.7gの1−メトキシプロパン−2−オール94.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で38,600mPasの粘度を有する、30.7%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液930gを得た。
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
195.4gのDesmophen(登録商標)C2200、30.0gのLB 25、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.3%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン12.7gの1−メトキシプロパン−2−オール94.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で38,600mPasの粘度を有する、30.7%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液930gを得た。
実施例7:
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
215.0gのPolyTHF(登録商標)2000、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.4%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン10.0gの1−メトキシプロパン−2−オール82.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で19,800mPasの粘度を有する、30.2%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液905gを得た。
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
215.0gのPolyTHF(登録商標)2000、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.4%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン10.0gの1−メトキシプロパン−2−オール82.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で19,800mPasの粘度を有する、30.2%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液905gを得た。
実施例8:
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
107.0gのPolyTHF(登録商標)1000、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、3.9%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン10.9gの1−メトキシプロパン−2−オール94g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を1.5時間継続した。これにより、22℃で40,000mPasの粘度を有する、20.5%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液810gを得た。
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
107.0gのPolyTHF(登録商標)1000、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、3.9%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン10.9gの1−メトキシプロパン−2−オール94g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を1.5時間継続した。これにより、22℃で40,000mPasの粘度を有する、20.5%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液810gを得た。
実施例9:
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
219.0gのDesmophen(登録商標)C2200、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.4%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン10.7gの1−メトキシプロパン−2−オール90.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で19,400mPasの粘度を有する、31.1%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液918gを得た。
この実施例は、本発明のポリウレタンウレア溶液の製造方法を記載する。
219.0gのDesmophen(登録商標)C2200、および47.8gの4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)を、2.4%の一定NCO含有量に達するまで110℃で反応させた。反応生成物を放置して冷却し、350.0gのトルエンおよび200gのイソプロパノールで希釈した。室温で、イソホロンジアミン10.7gの1−メトキシプロパン−2−オール90.0g溶液を添加した。分子量増加が終わり、所望の粘度範囲に達した後、残留イソシアネート含有物をイソプロパノールでブロックするために撹拌を4時間継続した。これにより、22℃で19,400mPasの粘度を有する、31.1%濃度のトルエン/イソプロパノール/1−メトキシプロパン−2−オール中ポリウレタンウレア溶液918gを得た。
実施例10:銀含有ポリウレタン溶液
0.054molの硝酸銀溶液を、0.054molの水酸化ナトリウム溶液と分散助剤Disperbyk 190(製造業者:BYK Chemie)(1g/リットル)との混合物(体積比1:1)と混合し、混合物を10分間撹拌した。茶色のAg2Oナノゾルが生成した。Ag+と還元剤とのモル比が1:10になるように、この反応混合物に、4.6molのホルムアルデヒド水溶液を撹拌しながら添加した。この混合物を60℃まで加熱し、その温度で30分間維持し、そして冷却した。粒子を遠心分離(30,000rpmで60分間)によって精製し、超音波の照射(1分間)によって完全脱イオン水に再分散させた。この操作を2回繰り返した。このようにして、5重量%の固形分(銀粒子および分散助剤)を有するコロイド安定なゾルを得た。収率は100%を僅かに下回った。遠心分離後、元素分析によれば、銀分散体は、銀含有量に基づいて3重量%のDisperbyk 190を含有していた。レーザー相関分光法による分析は、73nmの粒子有効径を示した。
0.054molの硝酸銀溶液を、0.054molの水酸化ナトリウム溶液と分散助剤Disperbyk 190(製造業者:BYK Chemie)(1g/リットル)との混合物(体積比1:1)と混合し、混合物を10分間撹拌した。茶色のAg2Oナノゾルが生成した。Ag+と還元剤とのモル比が1:10になるように、この反応混合物に、4.6molのホルムアルデヒド水溶液を撹拌しながら添加した。この混合物を60℃まで加熱し、その温度で30分間維持し、そして冷却した。粒子を遠心分離(30,000rpmで60分間)によって精製し、超音波の照射(1分間)によって完全脱イオン水に再分散させた。この操作を2回繰り返した。このようにして、5重量%の固形分(銀粒子および分散助剤)を有するコロイド安定なゾルを得た。収率は100%を僅かに下回った。遠心分離後、元素分析によれば、銀分散体は、銀含有量に基づいて3重量%のDisperbyk 190を含有していた。レーザー相関分光法による分析は、73nmの粒子有効径を示した。
本発明のポリウレタンウレア溶液に添加する銀ゾルについて、得られた銀を、まず、有機媒体中に再分散しなければならない。このために、水性銀ゾルを、ロータリーエバポレーターで、ほとんど乾燥するまで脱水する。続いて、銀粉末を、2.1トルエン/イソプロパノール混合物に添加し、超音波プローブを用いて数秒間で再分散させる。
50mlの実施例1〜9のポリウレタン溶液を、15%のコロイド状銀分散体(これらの製造方法は先に記載してある。)と混合し、混合物を振盪によって均一化した。実施例1〜9のポリウレタン溶液に添加した銀分散体の量は、分散体がポリマー固形分に基づいて1重量%の銀を含有するような量である。
実施例11:銀放出の化学的調査
銀の放出量を測定するための銀含有被膜を、スピンコーター(RC5 Gyrset 5、Karl Suess(ドイツ国ガルヒング))を用いて、25×75mm寸法のポリウレタン製プラーク(熱可塑性ポリウレタンTexin 3041、Bayer MaterialScience AG)上に製造した。この目的のため、プラークをスピンコーターの試料板に固定し、約2.5〜3gのポリウレタン溶液で均一に被覆した。この目的のため、使用する実施例1〜9からのポリウレタン溶液を、トルエンおよびイソプロパノールの(65重量%/35重量%)混合物を用いて初期濃度の半分まで希釈した。1300rpmで20秒間試料板を回転することによって均一な被膜を得た。被膜を50℃で24時間乾燥した。このようにして得た被覆プラークから、約4cm2の区画を形成し、放出される銀の量を測定するために使用した。
銀の放出量を測定するための銀含有被膜を、スピンコーター(RC5 Gyrset 5、Karl Suess(ドイツ国ガルヒング))を用いて、25×75mm寸法のポリウレタン製プラーク(熱可塑性ポリウレタンTexin 3041、Bayer MaterialScience AG)上に製造した。この目的のため、プラークをスピンコーターの試料板に固定し、約2.5〜3gのポリウレタン溶液で均一に被覆した。この目的のため、使用する実施例1〜9からのポリウレタン溶液を、トルエンおよびイソプロパノールの(65重量%/35重量%)混合物を用いて初期濃度の半分まで希釈した。1300rpmで20秒間試料板を回転することによって均一な被膜を得た。被膜を50℃で24時間乾燥した。このようにして得た被覆プラークから、約4cm2の区画を形成し、放出される銀の量を測定するために使用した。
実施例10a〜10iの各々の銀含有ポリウレタン被膜を、タブレットチューブにおいて蒸留水2.5mlで覆い、インキュベーターにおいて37℃で一週間保管した。水を取り出し、フィルムから液体に移動した銀の量を、原子吸光分光法によって測定した。ポリウレタンプラーク上の乾燥フィルムを、再び2.5mlの水で覆い、37℃で更に保管した。工程全体を5回繰り返し、数週間、銀放出量を測定した。
結果は、比較的長期間にわたって、被膜が銀を放出することを示している。Polyether LB 25を含有している10a〜10fの被膜が、高濃度の銀を放出する。5週間にわたって、PolyTHF(登録商標)2000およびLB 25を用いて製造されたフィルム10bおよび10cが、ポリカーボネートを用いて製造されたフィルム10d〜10eより幾分高濃度の銀を放出する。
実施例12:銀含有被膜の抗菌活性
実施例10a〜10iの銀含有ポリウレタン分散体を含んでなるポリウレタンプラークを、Escherichia coli ATCC 25922の細菌懸濁液中での抗菌作用について調べた。
実施例10a〜10iの銀含有ポリウレタン分散体を含んでなるポリウレタンプラークを、Escherichia coli ATCC 25922の細菌懸濁液中での抗菌作用について調べた。
試験細菌E. coli ATCC 25922を、37℃で、コロンビア寒天(コロンビア血液寒天プレート、Becton Dickinson、#254071)上で一晩培養した。その後、多数のコロニーを、5%のミューラーヒントン培地(Becton Dickinson、#257092)を加えたPBS(PBS pH 7.2、Gibco、#20012)に懸濁させ、約1×105細菌/mlの細胞数に設定した。試験材料表面が細胞懸濁液で均一に湿潤されるように、100μlずつのこれら各懸濁液を、20×20mm寸法のパラフィルム(Parafilm)を用いて、試験材料に適用した。次いで、細菌懸濁液が適用された試験材料を、湿度室において37℃で6時間培養した。6時間後、増殖をモニタリングする目的のために、20μlの細胞懸濁液を取り出した。一連の希釈および希釈物の寒天プレートでの培養によって、細菌数を測定した。生きている細胞だけを測定した。細胞数は、コロニー形成単位(CFU)/mlとして報告した。続いて、パラフィルムを試験材料から外し、浮動性細胞を除去するために、試験材料を4mlのPBSで3回洗った。
抗付着活性を測定するため、付着しなかった細胞を除去するために、被覆プラークを4mlのPBSで3回洗った。次いで、被覆プラークを15mlのPBSに移し、付着細菌を分離するため、超音波洗浄機で2分間超音波処理した。一連の希釈および寒天プレートでの培養によって、分離した細胞を含有するPBS溶液を、細胞数について同様に分析した。ここでも、生きている細胞しか数えなかった。十分な試験材料が入手できたならば、この試験を相互に独立して各々の場合に3回ずつ実施した。結果は、標準偏差を伴って、CFU/mlで示した平均値として報告した。
この表は、分析した銀含有被膜の抗菌活性を非常に明確に説明している。1つの材料を除き、他の被膜の全ては、被膜上に著しい付着細胞集団を示していない。このことは、バイオフィルムの形成において非常に重要である。また、ほとんどの被膜の場合、周囲細菌懸濁液中での細菌増殖は、同様に有意に抑制されている。
Claims (11)
- 抗菌物質としての銀含有成分を含んでなる非イオン性ポリウレタンウレア溶液。
- 前記非イオン性ポリウレタンウレアが、ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドを含んでなるコポリマー単位で終端されている、請求項1に記載の溶液。
- 前記非イオン性ポリウレタンウレアが、少なくとも以下の合成成分:
a)少なくとも1種のマクロポリオール;
b)少なくとも1種のポリイソシアネート;
c)少なくとも1種のジアミンまたはアミノアルコール;
d)少なくとも1種の、ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドを含んでなるコポリマー単位で終端されている単官能性ポリオキシアルキレンエーテル;および
h)抗菌活性銀
から合成される、請求項1に記載の溶液。 - 前記銀含有成分が、高多孔性銀粉末、担体物質に担持された銀およびコロイド状銀ゾルからなる群から選択される、請求項1に記載の溶液。
- 前記溶液が、1〜1000nmの範囲に平均粒度を有するナノ結晶銀粒子を含んでなる、請求項1に記載の溶液。
- 固体状ポリマーの量に基づき、AgおよびAg+として計算された、前記溶液中の銀の量が、0.1〜10重量%の範囲である、請求項1に記載の溶液。
- (a)少なくとも1種のマクロポリオール、少なくとも1種のポリイソシアネート、任意に少なくとも1種の単官能性ポリオキシアルキルエーテル、および任意に少なくとも1種のポリオールを、溶融体でまたは溶媒の存在下に溶液で、全ヒドロキシル基が消費されるまで互いに反応させてポリマーを生成し;
(b)(a)のポリマーに溶媒およびジアミンまたはアミノアルコールを添加してポリウレタンウレア溶液を生成し(前記ジアミンまたはアミノアルコールは、任意に前記溶媒に溶解してよい。);
(c)目的粘度に達した後、任意に、前記ポリウレタンウレア溶液のポリウレタンウレアの残留NCO基を、単官能性脂肪族アミンでブロックし;および
(d)前記ポリウレタンウレア溶液に銀含有成分を添加する
ことを含む、請求項1に記載の溶液の製造方法。 - 前記溶媒が、ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、芳香族溶媒、直鎖および環状のエステル、エーテル、ケトン、アルコール、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
- 前記ポリウレタンウレア溶液の固形分が5〜60重量%の範囲である、請求項7に記載の方法。
- 請求項7に記載の方法によって調製された非イオン性ポリウレタンウレア溶液。
- 請求項1に記載の非イオン性ポリウレタンウレア溶液から製造された被膜。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP08154206A EP2108382A1 (de) | 2008-04-08 | 2008-04-08 | Silberhaltige Polyurethanharnstofflösung |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009249636A true JP2009249636A (ja) | 2009-10-29 |
Family
ID=39406133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009093844A Pending JP2009249636A (ja) | 2008-04-08 | 2009-04-08 | 銀含有ポリウレタンウレア溶液 |
Country Status (9)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20090253826A1 (ja) |
EP (2) | EP2108382A1 (ja) |
JP (1) | JP2009249636A (ja) |
CN (1) | CN101555349A (ja) |
AU (1) | AU2009201286A1 (ja) |
BR (1) | BRPI0903540A2 (ja) |
CA (1) | CA2661383A1 (ja) |
MX (1) | MX2009003623A (ja) |
RU (1) | RU2009112754A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2391441T3 (es) * | 2009-12-18 | 2012-11-26 | Dentsply Ih Ab | Dispositivo médico para uso durante un tiempo breve con agente antibacteriano liberable rápidamente |
ES2905975T3 (es) | 2016-07-14 | 2022-04-12 | Hollister Inc | Dispositivos médicos higiénicos con recubrimientos hidrofílicos y procedimientos de formación de los mismos |
CN111265995A (zh) * | 2020-03-19 | 2020-06-12 | 河北登尚科技有限公司 | 一种甲醛voc分解剂及其制备方法 |
GB2606172A (en) * | 2021-04-27 | 2022-11-02 | Viravcoat Ltd Enterprice & Innovation Services | Biocompatible polymer films with antimicrobial, antibacterial, and/or antiviral properties |
Family Cites Families (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2175611A1 (ja) | 1972-03-16 | 1973-10-26 | Rybak Boris | |
US4701480A (en) * | 1985-09-23 | 1987-10-20 | Mobay Corporation | Stable, aqueous dispersions of polyurethane-ureas |
DE3942112A1 (de) | 1989-12-20 | 1991-06-27 | Braun Melsungen Ag | Medizinische vorrichtung mit einem oligodynamisch wirkenden material |
DE4328999C2 (de) | 1993-08-28 | 1996-07-11 | Duerrwaechter E Dr Doduco | Medizinisches Gerät und Verfahren zu seiner Versilberung |
EP0711113B1 (de) | 1994-02-01 | 1997-07-23 | KRALL, Theodor | Verfahren zur herstellung von bakteriziden/fungiziden kunststoffkörpern |
US6596401B1 (en) * | 1998-11-10 | 2003-07-22 | C. R. Bard Inc. | Silane copolymer compositions containing active agents |
EP1457516A1 (de) | 1999-07-30 | 2004-09-15 | J. Peter Guggenbichler | Verfahren zur Herstellung von antimikrobiellen Kunststoffkörpern mit verbessertem Langzeitverhalten |
WO2001037670A2 (en) | 1999-11-24 | 2001-05-31 | Agion Technologies, Llc | Antimicrobial hook and loop fastener |
US6716895B1 (en) * | 1999-12-15 | 2004-04-06 | C.R. Bard, Inc. | Polymer compositions containing colloids of silver salts |
US7179849B2 (en) * | 1999-12-15 | 2007-02-20 | C. R. Bard, Inc. | Antimicrobial compositions containing colloids of oligodynamic metals |
US7255881B2 (en) * | 2000-07-27 | 2007-08-14 | Nucryst Pharmaceuticals Corp. | Metal-containing materials |
US7008647B2 (en) * | 2001-04-23 | 2006-03-07 | Nucryst Pharmaceuticals Corp. | Treatment of acne |
US20020146385A1 (en) | 2001-04-10 | 2002-10-10 | Lin Tung Liang | Ionic antimicrobial coating |
AU2003262951A1 (en) | 2002-08-26 | 2004-03-11 | C.R. Bard, Inc. | Antimicrobial compositions containing colloids of oligodynamic metals |
ES2297196T3 (es) | 2002-09-10 | 2008-05-01 | Prof. Dr. Josef-Peter Guggenbichler, Dr. Christoph Cichos Gbr Antimicrobial Argentum Technologies | Procedimiento para producir un producto antimicrobiano de material sintetico. |
DE10351611A1 (de) | 2003-11-05 | 2005-08-11 | Guggenbichler, Josef-Peter, Prof.Dr. | Verfahren zur Herstellung einer nanoskaliges elementares Silber enthaltenden flüssigen Phase hoher Reinheit |
DE102004047568A1 (de) | 2004-09-24 | 2006-04-13 | Aesculap Ag & Co. Kg | Antimikrobielles Implantat mit einer flexiblen porösen Struktur |
DE102006017696A1 (de) | 2006-04-15 | 2007-10-18 | Bayer Technology Services Gmbh | Verfahren zur Herstellung von Metallpartikeln, hieraus hergestellte Metallpartikel und deren Verwendung |
DE102006038940A1 (de) * | 2006-08-18 | 2008-02-21 | Bayer Materialscience Ag | Dispersionen von Nanoharnstoffen, enthaltend Wirkstoffe |
-
2008
- 2008-04-08 EP EP08154206A patent/EP2108382A1/de not_active Ceased
-
2009
- 2009-03-26 EP EP09004320A patent/EP2108385A1/de not_active Withdrawn
- 2009-04-02 AU AU2009201286A patent/AU2009201286A1/en not_active Abandoned
- 2009-04-03 CA CA002661383A patent/CA2661383A1/en not_active Abandoned
- 2009-04-03 MX MX2009003623A patent/MX2009003623A/es unknown
- 2009-04-06 US US12/418,835 patent/US20090253826A1/en not_active Abandoned
- 2009-04-07 CN CNA2009101331689A patent/CN101555349A/zh active Pending
- 2009-04-07 BR BRPI0903540-0A patent/BRPI0903540A2/pt not_active IP Right Cessation
- 2009-04-07 RU RU2009112754/15A patent/RU2009112754A/ru not_active Application Discontinuation
- 2009-04-08 JP JP2009093844A patent/JP2009249636A/ja active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
MX2009003623A (es) | 2009-10-21 |
RU2009112754A (ru) | 2010-10-20 |
BRPI0903540A2 (pt) | 2010-06-01 |
CN101555349A (zh) | 2009-10-14 |
CA2661383A1 (en) | 2009-10-08 |
EP2108385A1 (de) | 2009-10-14 |
EP2108382A1 (de) | 2009-10-14 |
AU2009201286A1 (en) | 2009-10-22 |
US20090253826A1 (en) | 2009-10-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009247910A (ja) | 抗菌性ポリウレタン被膜を有するメディカルデバイス | |
JP2009247909A (ja) | 抗菌性ポリウレタンウレア被膜を有するメディカルデバイス | |
JP2009249635A (ja) | 銀含有非イオン性ポリウレタン水性分散体 | |
EP2265296B1 (de) | Medizinische geräte mit hydrophilen beschichtungen | |
JP2011514223A (ja) | 親水性被膜を有するメディカルデバイス | |
JP2011515515A (ja) | 親水性ポリウレタン分散体 | |
JP2011524431A (ja) | 親水性ポリウレタン被膜 | |
KR20100134607A (ko) | 친수성 폴리우레탄 용액 | |
US20120263778A1 (en) | Polyurethane urea for stent coatings | |
JP2009249636A (ja) | 銀含有ポリウレタンウレア溶液 | |
KR20090107428A (ko) | 수성 은-함유 비이온성 폴리우레탄 분산액 | |
KR20090107426A (ko) | 은-함유 폴리우레탄우레아 용액 | |
KR20090107430A (ko) | 항균 폴리우레탄 코팅을 갖는 의료 기구 | |
KR20090107429A (ko) | 항박테리아 폴리우레탄우레아 코팅을 갖는 의료 기구 |