JP2009249345A - 弱酸性でも安定なヘパリンカテーテルロック溶液 - Google Patents

弱酸性でも安定なヘパリンカテーテルロック溶液 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ヘパリンを含有するカテーテルロック液で、ヘパリンの抗凝血活性を有し、防腐剤、抗菌剤や抗生物質などの静菌成分を実質的に含まず、生理的な浸透圧において静菌性を有する安全性の高いカテーテルロック製剤の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、該溶液のpHが5.5以下で、2価カチオン又は硫酸イオンを含有し、浸透圧比が0.5〜3.0であることを特徴とする血管留置カテーテル内に注入される静菌作用を有することを特徴とするヘパリン含有カテーテルロック溶液である。
【選択図】なし

Description

本発明は患者の血管に留置されるカテーテルの内腔内に注入される溶液で、静菌効果を有するカテーテルロック溶液に関する。
院内感染は、患者の生命を脅かし、また病院にとっては入院期間の延長に加えて過剰な医療費を費やすこととなるため近代医療において重要な課題となっている。院内感染の経路は、主に(1)薬剤汚染、(2)投与経路の汚染であり、感染対策として(1)の薬剤調製時の汚染の機会を減らす為に予め注射容器に充填されている製剤が使用されたり、(2)の投与経路の汚染を減らす為に、流路がクローズド化された医療器具が開発されている。
血管内留置カテーテルは、輸液製剤や薬剤を血液中へ投与する為に、血管に挿入される管である。医療現場では、血管へのアクセスとして末梢静脈カテーテルや中心静脈カテーテルが頻繁に利用されており、これらは血管留置カテーテルの代表例である。この血管内留置カテーテルは院内感染の源として問題視されており、カテーテルの局所的な感染、血管内カテーテル関連血流感染や敗血症などの感染症を引き起こしている。この対策としてガイドライン(下記非特許文献1)が策定されるなど、様々な取り組みがなされている。ところで、この血管内留置カテーテルを介して長期間に渡って輸液を受けている患者さんの場合、入浴や就寝などの理由により、静脈留置カテーテルを留置したまま、輸液ラインを外すことが日常的に行われるが、この際にカテーテルの閉塞を防止するためにカテーテルロックが実施される。
カテーテルロックとは、生理食塩液や生理食塩液で希釈したヘパリン(ヘパリン生食)をカテーテル内に充填し、一般的には約24時間封入するものである。カテーテルロックの多くは、抗凝血作用を持つヘパリン生食液が使用されるが、抹消静脈カテーテルの短時間のロックには生理食塩液が使用されるケースもある。カテーテルロックによる血管内へのカテーテルの留置は、患者さんへの針刺し頻度を減らし、医療従事者のカテーテル挿入の手間を軽減するなどの利点があり、広く行われている。しかし、カテーテルロックの際に、カテーテル内に細菌が混入すると、体温で温められたカテーテル内で細菌が増殖してしまい、時にはバイオフィルムを形成し、感染症を引き起こす危険性がある。2002年には作り置きしていたヘパリン生食液がセラチア菌に汚染され、これをカテーテルロック溶液として投与された患者が次々と敗血症を発症し、数名が亡くなっている。この事故を契機に、カテーテルロック溶液による感染の危険性が認知され(下記非特許文献2)、ヘパリンのカテーテルロック溶液の院内での作り置きは原則禁止となっている。
1〜100単位/mLのヘパリンを含み、生理的に等張でpHが6以上、防腐剤を含まないことを特徴とする溶液を充填した注射容器が開示されている(特許文献1)。カテーテルロック溶液を予め注射容器に充填して販売されている無菌製剤によって、院内調剤時の汚染の機会が減り、院内感染は減少したと考えられるが、カテーテルロック溶液、すなわちヘパリン生食液は抗菌・静菌作用を持っておらず、細菌が混入すると増殖してしまうので院内感染を根絶したとは言い難い。つまり、予め個別の容器に充填されている無菌のカテーテルロック溶液であっても、輸液セットなどの投与ラインに接続して患者さんへ投与する場合、施術者による不適切な処置、操作によって、カテーテル内に細菌が混入するリスクがある。そうするとカテーテルロック中に細菌が増殖し、大量の細菌が血流に入り、重篤な感染症を引き起こしてしまう。特に血管留置カテーテルの場合、カテーテルロック溶液はカテーテル内で血液と接触するため、血液に由来する栄養源により、更に細菌の増殖に適した環境となってしまう。このように、予め注射容器に充填された無菌製剤においてもカテーテルロック中の細菌増殖によって院内感染が発生する危険性は高い。
抗菌作用を持つヘパリン製剤として、防腐剤としてパラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、クロロブタノール、クレゾール、フェノールあるいはベンジルアルコールを添加したものが販売されている。しかしベンジルアルコールを大量に投与すると呼吸困難やアレルギー反応を起こすとの報告があり(下記非特許文献3)、上記の有毒性の防腐剤は安全性の観点から使われなくなっている。また、血管内カテーテル関連血流感染を防止するため、抗生物質であるバンコマイシンの溶液でカテーテルの内腔のフラッシュと充填を行う抗生物質ロック法が試みられ、効果が立証されている(下記非特許文献4、5、6)。しかし、前述の非特許文献1のガイドラインでは耐性菌を出現させる危険性から、この方法を推奨していない。
また、抗生物質のミノサイクリンとエチレンジアミン四酢酸を含む抗凝固剤/抗菌剤の組み合わせもカテーテルロック溶液として提案され、検討されている(下記非特許文献7)。更に感染症を低減させる為のカテーテルロック溶液として、クエン酸塩の濃厚溶液が開示されているが(下記特許文献2)、実施例に示されているように、非常に高張な47%クエン酸塩の溶液(約6000mOsと推測される)の抗菌作用によって菌血症を改善したものである。このような生理的浸透圧からかけ離れた高濃度のクエン酸ロック液は、血中カルシウムを取り込んで錯体を形成するため、低カルシウム血症の発症など安全性に関する懸念があると考えられる。
カテーテルロック溶液の抗凝血活性剤として、最も頻繁に使用されるのはヘパリンであるが、このヘパリンの安定化について、以下の2つの特許文献が紹介されている。その1つは、ヘパリン水溶液を安定化させる手段として、20w/v%以上の塩化ナトリウム溶液にヘパリンナトリウムを溶解させる方法を開示した文献である(特許文献3)。しかしこの塩化ナトリウム濃度は生理食塩液の20倍を超えており、非生理的な浸透圧を示すためカテーテルロック溶液として不適当である。
また、特許文献4には、10から250mmol/Lの乳酸カルシウムを含む安定な中性のヘパリン溶液が開示されている。実施例によれば塩化カルシウムやグルコン酸カルシウムを加えた中性のヘパリン溶液を加熱滅菌すると、溶液pHの低下とヘパリン力価の低下が起こるが、乳酸カルシウムを添加した中性のヘパリン溶液は、加熱滅菌によるpHの低下幅が小さく、ヘパリンの力価が高く維持された事が記されている。つまり、中性pHの緩衝能が強い乳酸カルシウムは、加熱滅菌によるヘパリンの失活を抑える事が示されている。この特許文献では、中性pHで製したヘパリン溶液を安定化させる手段は開示されている。
特開2003−183154 特表2002−523336 GB1034536 特表平4−507108
Guidelines for the Prevention of Intravascular Catheter−Related infections(CDC)(米国公衆衛生週報2002年8月9日) 「セラチアによる院内感染防止対策の徹底について」厚生労働省医薬局安全対策課長通知(医薬安発第0719001号 平成14年7月19日) Drug Intell Clin PHarm, 9, p154, 1975 Henrickson KJ,Axtell RA,Hoover SM,et al.Prevention of central venous catheter−related infections and thrombotic events in immunocompromised children by the use of vancomycin/ciprofloxacin/heparin flush solution:a randomized,multicenter,double−blind trial.(J Clin Oncol 2000;18:1269−78) Carratala J,Niubo J,Fernandez−Sevilla A,et al.Randomized,doubleblind trial of an antibiotic−lock technique for prevention of grampositive central venous catheter−related infection in neutropenic patients with cancer (Antimicrob Agents Chemother 1999;43:2200−4). Schwartz C,Henrickson KJ,Roghmann K,Powell K.Prevention of bacteremia attributed to luminal colonization of tunneled central venous catheters with vancomycin−susceptible organisms(J Clin Oncol 1990;8:1591−7). Raad II,Buzaid A,Rhyne J, et al.Minocycline and ethylenediaminetetraacetate for the prevention of recurrent vascular catheterinfections.(Clin Infect Dis 1997;25:149−51)
従って、本発明の解決しようとする課題は、防腐剤、抗菌剤や抗生物質などの静菌成分を実質的に含まず、生理的な浸透圧において静菌性を有する安全性の高いカテーテルロック製剤を提供することである。加えて、カテーテルロック製剤に求められる薬効、つまりカテーテルの開存性を維持するための抗凝血活性を十分に有する製剤を提供する。カテーテルロック溶液は、製品として提供する際に滅菌処理がなされ、また製造時から使用するまで長期間(保証期間内での)が経過する場合が考えられるが、そのような過酷な条件でも、静菌性と抗凝血活性が両立できるカテーテルロック溶液の提供を課題とするものである。
病原体の増殖は、周囲の環境に強く依存する。即ち、栄養源となる有機物や塩類の種類や濃度、pH、温度などによって増殖速度や生存率は大きく変化する。我々はこの中で、pHに着目して検討を行った。つまり、現存するヘパリン含有カテーテルロック溶液は中性pHで製されており、病原体の生育に適した環境となっている。そこで、ヘパリン含有カテーテルロック溶液のpHと病原体の増殖性の関係を検討した。これまで、ヘパリン含有カテーテルロック溶液に防腐剤、抗菌剤や抗生物質を配合する検討や、高濃度のクエン酸塩による殺菌効果の検討は行われていたが、pH調整による各種病原体の静菌効果に関する検討は実施されていなかった。
なお、本明細書中で言う静菌作用(効果)とは、病原体の対数的な増殖を抑止するもので、病原体を播種してから24時間の病原体の増殖を100倍以内に抑えられるものを言い、細菌の増殖の抑制効果と殺菌効果のいずれか一方を有する場合には、上記静菌作用を有するものとする。
我々は綿密な研究の結果、pH5.5以下の酸性が維持される環境では、ヘパリン含有カテーテルロック液において、病原体の増殖が抑制されることを発見した。しかしながら、一方で酸性化したヘパリン含有カテーテルロック液は、高圧蒸気滅菌時にヘパリンが分解してしまい、十分な抗凝血の薬効を発揮しないことが判明した。日本薬局方解説書のヘパリンナトリウム注射液の欄には「溶液が中性であればかなり安定である。しかし、pH6以下ではかなり分解し、…」との記載があり、酸性下でのヘパリンの分解は一般に良く知られた現象であった。つまり、ヘパリン含有カテーテルロック液において酸性化による静菌性を講じた場合、抗凝血活性が低下してしまうので、静菌性と抗凝血性を両立させる為には、酸性溶液中でのヘパリンの分解を抑制する工夫が必要となった。
既述したように、特許文献4には、中性pHで製したヘパリン溶液を安定化させる手段が開示されているが、酸性溶液で製した際に起こるヘパリンの失活に関しては、何も記載されていない。ヘパリン溶液を過酷な低pHで維持する必要が無かったからであり、また、その必要性も認識されてなかったからである。このように、酸性溶液中におけるヘパリンの力価を安定に保つ試みは、これまで実施も検討もなされてなかった。
本発明者らは、酸性溶液中でヘパリンを保護し、抗凝血活性の低下を抑制する物質を鋭意検討したところ、2価カチオンおよび硫酸イオンに、その作用があることを発見し、本発明を想到したものである。すなわち、本発明は血管内留置カテーテル内に注入され、静菌作用を有するヘパリン含有カテーテルロック溶液として、1〜1000単位/mLのヘパリンを含有し、該溶液は2価カチオン類、または硫酸イオンから選ばれる1種類以上のイオンを含み、該溶液のpHが5.5以下であることを特徴とする水溶液であり、このカテーテルロック溶液を提供することにより、防腐剤、抗菌剤、抗生物質等の抗菌物質を実質的に含まない場合でも、前記課題(静菌性と抗凝血活性の両立)を解決することができた。
つまり、カテーテルロック溶液のpHを5.5以下の弱酸性にすることにより、病原体の増殖を抑え、カテーテルロック溶液に2価カチオンまたは硫酸イオンを加える事によって弱酸性化に伴うヘパリンの失活を防止した。なお、前記防腐剤、抗菌剤、抗生物質等の抗菌物質を実質的に含まないとは前記抗菌物質を故意に添加しないことを指し、例えば、抗菌性を有する物質が使われたプラスティック容器材料から抗菌性を有する物質がロック液に溶出するような場合が想定されるが、このような場合は本願発明の前記「実質的に含まない」という構成要件を充足する。
本発明のカテーテルロック液のpHは低い程、各種の細菌に対して静菌や殺菌効果を奏することができるが、余りに低過ぎると該カテーテルロック溶液と接触した血液を変質させ、さらにヘパリンの抗凝血活性も低下させてしまう。逆にカテーテルロック溶液のpHが高過ぎる場合には静菌や殺菌効果を発揮することができない。したがって、本発明のカテーテルロック溶液の酸性pHは添加する緩衝剤の緩衝能力によっても異なるが、通常2.0以上5.5以下、好ましくは3.0〜5.5程度である。ただし、本発明のカテーテルロック液においては、上述のように静菌や殺菌効果が十分に発揮される低pH、例えば2.0以下にすることによりヘパリン失活が大きくなる場合には、その失活分を考慮してあらかじめ余分量のヘパリンを含有させることにより、該カテーテルロック水溶液の静菌や殺菌活性と抗凝血活性を両立させることができるので、本発明のカテーテルロック液はpH2.0以下でも使用可能である。
また本発明のカテーテルロック液は、血液や生体への刺激を抑えるために0.5〜3.0の浸透圧比である事が望ましい。市販のヘパリンロック液は、塩化ナトリウムで浸透圧が調整されており、本発明品も同様の方法で浸透圧を調整することができるが、浸透圧調整剤は塩化ナトリウムに限定されない。浸透圧の調整に有効な量の電解質や糖質を浸透圧調整剤としてカテーテルロック液に配合することができ、例えば各種のナトリウム塩などの電解質や、グルコースやソルビトールなどの単糖類、マルトースやスクロースなどの二糖類、デキストリン、デキストランなどの多糖類など、生体に許容されうる物質であれば特に制限無く使う事ができる。但し、本発明においてヘパリンの保護物質として添加される2価カチオンや硫酸イオンと不溶性の塩を形成して析出する物は、浸透圧調整剤として好ましくない。
カテーテルロック液に添加する前記の2価カチオンは、注射剤として血液中に投与されても安全な物質が好ましく、例えば生体内に存在する元素として知られているカルシウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン、亜鉛イオン、マンガンイオン、コバルトイオン、銅イオン、モリブデンイオン、ニッケルイオン、クロムイオンを使用することができる。
ヘパリンの分解を抑える為に有効な2価カチオン又は硫酸イオンの濃度は0.1〜500mmol/L、好ましくは1〜100mmol/L程度である。これらのイオンを発生する手段に制限は無く、例えばカテーテルロック液にこれらのイオンを生成する電解質を溶解させる方法や、イオン交換膜を介してイオンを供給する方法などによりイオンを添加すれば良い。電解質として例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化鉄(II)、塩化亜鉛、塩化マンガン、塩化コバルト(II)、塩化銅、塩化ニッケル、塩化クロム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸鉄などの電解質を使用することができ、電解質はpH5,5以下の水に溶解し、2価カチオンまたは硫酸イオンを発生するものであれば特に制限されない。これらの電解質は、単独でも組み合わせて使用しても良く、塩化カルシウムと塩化マグネシウムの組合せや、塩化マグネシウムと硫酸ナトリウムの組合せ、硫酸ナトリウムと硫酸マグネシウムの組合せなど、不溶性の塩を形成しない組合せであれば何ら制限なく使用することができる。
本発明では、ヘパリンの分解を抑える為に0.1〜500mmol/Lの2価カチオンまたは硫酸イオンをカテーテルロック溶液に加えるが、血液中へ投与するにはこれらのイオン濃度が高すぎる場合、使用時すなわちカテーテル内へ注液する際に2価カチオン又は硫酸イオンの濃度を減じる処置を講じる事もできる。この処置方法に制限は無く、一般的な軟水化技術を使用すれば良い。例えば2価カチオンはゼオライトやNa型の陽イオン交換樹脂やイオン交換膜によって2価カチオンを当量のNaイオンに交換することができ、硫酸イオンはCl型の陰イオン交換樹脂やイオン交換膜によって塩素イオンに交換する事ができる。カテーテルロック溶液の容器出口にこれらイオン交換体やイオン吸着体を充填したカラムを繋げるなどの実施形態により、使用時に概イオン濃度を減じることもできる。
カテーテルロック溶液に静菌作用を付与する為に、pH調整剤を添加してpHを5.5以下に調整するが、pH調整剤に特に制限は無く、生体に許容される化合物であれば良い。例えば、塩酸、リン酸、硫酸などの無機酸や、カルボン酸、スルホン酸などの有機酸を使用する事ができ、これらを適当に組み合わせて溶液に緩衝能を持たせる事も有効である。特にリン酸やカルボン酸は、本発明のカテーテルロック溶液のpH3.0〜5.5の範囲においてpH緩衝作用を有するので、pH調整剤として好ましい。具体的には例えば、リン酸(pKa:1.83、6.43)、乳酸(pKa:3.64)、クエン酸(pKa:2.90、4.35、5.69)、リンゴ酸(pKa:3.23、4.77)、酒石酸(pKa:2.87,3.97)、アスコルビン酸(pKa:4.16、11.73)、グルタミン酸(pKa:2.19、4.25、9.67)が挙げられる。
また、前記の無機酸や有機酸は、ヘパリンの薬効を阻害しないものが好ましい。これらの弱酸は1種又は複数を組み合わせて使用することができ、複数の組み合わせによって、緩衝能を示すpHの範囲を広げる事ができる。
また、カテーテルロック施術中において、カテーテル内に充填したカテーテルロック液内に血液が拡散によって混入すると、カテーテル内は、栄養に富み、中性pHとなり、病原菌の生育に適した環境になってしまう。こうした拡散による血液の混入を防止する為、このカテーテルロック溶液には、該カテーテルロック溶液中への血液の拡散をできるだけ少なくできるような粘度を有するものが好ましく、このために粘度調整剤を使用しても良い。
このようなカテーテルロック溶液の粘度調整剤としては、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ラウリルジメチルアミンオキシド、脂肪酸アルカノールアミド、メチルセルロース、ヒプロメロース、デキストリン、ヒドロキシメチル(エチル)セルロース、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明のヘパリンカテーテルロック溶液は、例えば1〜1000単位/mLのヘパリン又はその塩と、2価カチオン或いは硫酸イオンを生成する電解質を含有する水溶液を調製し、その溶液のpHが5.5以下となるように無機酸や有機酸を加えて調整した後に、容器に充填密封する工程からなる製造方法により調製することができる。
前記調製方法で製造したヘパリンカテーテルロック溶液は、該溶液を容器中に充填した状態で熱滅菌を行うことが好ましい。この熱滅菌温度としては、ヘパリンカテーテルロック溶液の熱滅菌温度として通常採用されている温度範囲、例えば105〜120℃程度のものを採用できる。また、ヘパリンカテーテルロック溶液は、加熱滅菌後もpHが5.5以下で維持されるものが好ましい。
以下、本発明の効果を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実験1>公知のカテーテルロック液と本発明カテーテルロック液の病原体の増殖性について試験を行った。
〔比較例1〕;市販のヘパリンロック液(塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、水酸化ナトリウムを添加物として含有する10単位/mLのヘパリンナトリウム溶液)を使用した。このヘパリンロック液はpH6.8、浸透圧比1.0を示した。
実施例1;(1)120mmol/Lの塩化ナトリウム、20mmol/Lのクエン酸ナトリウム、25mmol/Lの塩化マグネシウムを添加物として含有する10単位/mLのヘパリンナトリウム溶液に、希塩酸を加え、pHを4.0に調整した。これをポリプロピレン製容器に充填して、121℃20分の高圧蒸気滅菌を施してヘパリンロック液を作製した。このロック液の示性値はpH4.00、浸透圧比1.1であった。
(2)120mmol/Lの塩化ナトリウム、20mmol/Lのクエン酸ナトリウム、25mmol/Lの塩化マグネシウムを添加物として含有する10単位/mLのヘパリンナトリウム溶液に、希塩酸を加え、pHを5.0に調整した。これをポリプロピレン製容器に充填して、121℃20分の高圧蒸気滅菌を施してヘパリンロック液を作製した。このロック液の示性値はpH4.97、浸透圧比1.0であった。
(3)120mmol/Lの塩化ナトリウム、20mmol/Lクエン酸ナトリウム、25mmol/Lの硫酸ナトリウムを添加物として含有する10単位/mLのヘパリンナトリウム溶液に、希塩酸を加え、pHを4.0に調整した。これをポリプロピレン製容器に充填して、121℃20分の高圧蒸気滅菌を施してヘパリンロック液を作製した。このロック液の示性値はpH3.98、浸透圧比1.1であった。
(4)120mmol/Lの塩化ナトリウム、20mmol/Lクエン酸ナトリウム、25mmol/Lの硫酸ナトリウムを添加物として含有する10単位/mLのヘパリンナトリウム溶液に、希塩酸を加え、pHを5.0に調整した。これをポリプロピレン製容器に充填して、121℃20分の高圧蒸気滅菌を施してヘパリンロック液を作製した。このロック液の示性値はpH5.01、浸透圧比1.0であった。
(5)120mmol/Lの塩化ナトリウム、20mmol/Lクエン酸ナトリウム、25mmol/Lの硫酸ナトリウムを添加物として含有する10単位/mLのヘパリンナトリウム溶液に、希塩酸を加え、pHを5.5に調整した。これをポリプロピレン製容器に充填して、121℃20分の高圧蒸気滅菌を施してヘパリンロック液を作製した。このロック液の示性値はpH5.48、浸透圧比1.1であった。
病原体にはグラム陰性菌の代表として緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa, IFO 13275)を、グラム陽性菌の代表として黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus, IFO 13276)を使用した。比較例1および実施例1の各ヘパリンロック液に数十個/mLの病原体を播種した。血管留置カテーテル内の環境を想定して、これに0.1v/v%のヒト血漿を加え、37℃で24時間培養した。培養後、ヘパリンロック液中の病原体数(CFU/ml)を計測して病原体の増殖性を確認した。その結果を表1に示した。
その結果、比較例1の市販ヘパリンロック液では、グラム陰性菌が顕著に増殖した。一方、実施例1のヘパリンロック液では、グラム陰性菌、グラム陽性菌のいずれも増殖を認めなかった。本発明のpH5.5以下のヘパリンロック液は、静菌性を有している事が分かった。
(表1)ヘパリンロック液における病原体の増殖性
Figure 2009249345
<実験2>ヘパリンロック液中の電解質が、ヘパリンの分解に及ぼす影響を確認する為に、pH4のヘパリンナトリウム溶液に様々な電解質を加えて試験液を調製した。これを加熱滅菌して滅菌前後のヘパリン力価の測定を行った。
10U/mLのヘパリンナトリウム溶液に、表2に示す塩を15mmol/Lの濃度で加え、塩酸又は水酸化ナトリウムでpHを4.0±0.1に調整した。これをポリプロピレン製の容器に充填し、121℃、20分の高圧蒸気滅菌を施した。その後、冷暗所で1週間保管し、その後ヘパリン力価を測定した。
その結果、電解イオンがヘパリンの熱分解に影響を与えることが判明した。即ち本実験で使用した表2の塩の中で、実施例2として示した塩:塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化バリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛を加えた溶液では、ヘパリンの力価が比較的高く維持されていたが、比較例2として示した塩化ナトリウムやクエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等を添加した溶液では、ヘパリンは失活していた。つまり、この実験データから、2価のカチオン(M2+)と硫酸イオン(SO4 2−)には、弱酸性下におけるヘパリンの熱分解を抑える作用があることが確認された。
(表2)
電解イオンがヘパリンの熱分解に及ぼす影響
Figure 2009249345
<実験3>2価アニオン(M2+)および硫酸イオン(SO4 2−)によるヘパリン力価の保護作用を確認する為に、40℃で保存試験を行なった。10単位/mLのヘパリンナトリウムと0.9w/v%の塩化ナトリウムを含むヘパリンロック液を調製した。この溶液のpHは6.1であった。コントロールとしてこのヘパリンロック液に塩酸を添加してpH を4.0に調整した(比較例3)。次に、このヘパリンロック液に、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムを25、100mmol/Lの濃度でそれぞれ加え、塩酸でpHを4.0に調整した(実施例3)。以上のヘパリンロック液をポリプロピレン製の容器に充填して121℃、20分の高圧蒸気滅菌を施し、その後40℃の保管庫にて12週間保管した。12週後、保管庫から取り出してヘパリン力価を測定した。結果を表3に示した。
その結果、pH6.1のヘパリンロック液では、保管中に力価の低下は見られなかったが、pH4.0のヘパリンロック液は力価が6.0U/mLに低下した。一方、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムを添加したヘパリンロック液は、pHが4.0であってもヘパリンの力価は比較的高く維持されていた。これらの電解質は、長期間の保存においてもヘパリン力価の低下を抑制する効果があることが確認された。
(表3)
40℃、12週保存後の残存ヘパリン力価
Figure 2009249345
<実験4>2価アニオン(M2+)および硫酸イオン(SO4 2−)の添加濃度を検討した。10単位/mLのヘパリンナトリウムと0.9w/v%の塩化ナトリウムを含むヘパリンロック液を調製し、塩酸を添加してpH を4.0に調整した(比較例4)。次に、このヘパリンロック液に、硫酸マグネシウムを1、5、25、100、500mmol/Lの濃度で添加し、塩酸でpHを4.0に調整した(実施例4)。このヘパリンロック液をポリプロピレン製の容器に充填して121℃、20分の高圧蒸気滅菌処理し、ヘパリン力価を測定した。結果を表4に示す。
その結果、この実験では、硫酸マグネシウムを加えなかったpH4.0のヘパリンロック液では力価が3.9U/mLに低下した。一方、硫酸マグネシウムを添加したヘパリンロック液では、硫酸マグネシウムの添加量の増加に伴ってヘパリン力価は上昇した。硫酸マグネシウムは、1〜500mmol/Lの添加範囲で効果を発揮する事が確認された。
(表4)
2価アニオン(M2+)および硫酸イオン(SO4 2−)の濃度
Figure 2009249345
なお、前記比較例および実施例におけるpHの測定は、pHメーターとしてpH METER D−21(堀場製作所製)を使用して行った。浸透圧の測定は、浸透圧測定装置としてオズモスタットOM-6040(アークレイ製)を使用した。ヘパリンの力価はテストチームヘパリンS(第一化学薬品)を用いて抗凝固作用の強さを定量した。

Claims (8)

  1. 血管留置カテーテル内に注入される1〜1000単位/mLのヘパリンまたはその塩を含有するカテーテルロック溶液であって、該溶液は2価カチオン類または硫酸イオンから選ばれる1種類以上のイオンを含み、該溶液のpHが5.5以下であることを特徴とするカテーテルロック溶液。
  2. 抗菌物質を実質的に含有せず、電解質又は糖類を浸透圧調整剤として含み、浸透圧比が0.5〜3.0であることを特徴とする請求項1に記載のカテーテルロック溶液。
  3. 2価カチオンが、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン、亜鉛イオン、マンガンイオン、コバルトイオン、銅イオン、モリブデンイオン、ニッケルイオン、クロムイオンから選ばれる1種類以上のイオンである請求項1〜2いずれかに記載のカテーテルロック溶液。
  4. 前記の2価カチオンあるいは硫酸イオンの濃度が1〜500mmol/Lである請求項1〜3のいずれかに記載のカテーテルロック溶液。
  5. pH調整剤としてリン酸、カルボン酸又はこれらの塩からなる群から少なくとも一つを含有する請求項1〜4のいずれかに記載のカテーテルロック溶液。
  6. 増粘剤を含有する請求項1〜5のいずれかに記載のカテーテルロック溶液。
  7. 加熱滅菌を施してなり、加熱滅菌後のpHが5.5以下である請求項1〜6のいずれかに記載のカテーテルロック溶液。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のカテーテルロック溶液を充填した容器で、この容器出口側に2価カチオン又は硫酸イオンの濃度を減じる作用を有するイオン交換体、又はイオン吸着体を充填したカラムが接続されている事を特徴とするカテーテルロック溶液の投与システム。
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