JP2009247760A - ブラシ用毛材束 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも一端にテーパー部を有し、従来のブラシ用毛材よりも毛丈の短いブラシ用毛材の束状集合体が崩れたり、ブラシ用毛材が束状集合体から抜け落ちたりすることなく、安定な状態に保たれたブラシ用毛材束を提供する。
【解決手段】少なくとも一端にテーパー部を有する複数本のブラシ用毛材を束ねた束状集合体3の周側面をテープ状の結束部材2で捲着し、前記束状集合体を締め付けて固定していることを特徴とするブラシ用毛材束1。
【選択図】図1

Description

本発明は一端にテーパー部を有し、毛丈の短いブラシ用毛材であってもその束状集合体が崩れにくく、安定な状態が保たれるブラシ用毛材束に関するものである。
毛先にテーパー部を有するブラシ用毛材は、既に多くの文献にも紹介されており(例えば、特許文献1参照)、触感性に優れ、毛先が狭い隙間に入り易いなどの特徴を持つことから、歯ブラシ、ボディーブラシ、化粧ブラシ、筆具など、様々な用途に使用されている。
特に近年、歯ブラシには様々な機能が要求されつつあり、使用するブラシ用毛材は勿論のこと、歯ブラシの植毛形態に特徴を持たせ、新しい機能を発揮させようとする技術が進んでいる。
その技術の中でも、平線を使用しない無平線歯ブラシが特に注目されている。この無平線歯ブラシは、図8に示すようなブラシ用毛材3を二つに折り曲げて、その間に金属製の平線11を挟み込んで、歯ブラシ本体のヘッド部9に設けられた植毛孔8に植毛する従来の歯ブラシとは異なり、図7に示すように、ブラシ用毛材3の一端をヘッド部9に設けられた植毛孔8に挿通させた後、ヘッド部9の反対側に突出したブラシ用毛材3の一端を熱融着し、ブラシ用毛材3とヘッド部9とを一体成型することを特徴としている。
そのため、円形以外の形状や様々な大きさの植毛孔8をヘッド部9に設けることができること、その各植毛孔8に異なるブラシ用毛材3を植毛することができること、また植毛する場所によって毛丈を自由に変えることができること、ヘッド部9を比較的小設計できることなどバリエーションに富んだ歯ブラシを製造することができ、さらには平線11を使用しないため、植毛の際のヘッド部9へのダメージが小さいなどの利点がある。
この無平線歯ブラシにテーパー部を有するブラシ用毛材を利用した技術として、ポリエステル系樹脂からなり、テーパー化されていない状態の直径が0.1〜0.2mm、テーパーの長さが4〜8mm、テーパーの先端直径が0.01〜0.08mm、全長が13〜18mmである一端の毛先のみがテーパー状に先鋭化された毛材を使用し、テーパー化された部分が歯ブラシ本体のヘッド部において外部に向かうように植毛され、毛材のテーパー化されていない部分は熱融着されて歯ブラシヘッド部の内部に固定され、植毛された毛材の毛丈が7〜13mmの歯ブラシ(例えば、特許文献2参照)が知られている。
この技術は、植毛方法を変えることによって従来のテーパー部を有するブラシ用毛材の特徴を一層引き出す技術ではあるが、その実現には様々な問題を抱えている。
その中で一番の問題は、従来のブラシ用毛材と同じような結束方法では、無平線歯ブラシの製造工程への供給が難しいという点である。
従来の歯ブラシに使用するブラシ用毛材は二つに折り曲げて植毛するために、その長さは通常25〜35mmと長い。そのため従来のブラシ用毛材は輪ゴムなどの結束で十分に束を安定に保つことができる。
しかし、無平線歯ブラシ用のブラシ用毛材は二つに折り曲げて植毛しないために、毛丈は短く、従来通りの輪ゴムによる結束ではブラシ用毛材束を安定に保つことができない。そのため、梱包や搬送中に振動や外力を受けてブラシ用毛材束が崩れたり、ブラシ用毛材が束から抜け落ちたりして、無平線歯ブラシの製造工程へ上手く供給できない場合が多い。
このように、テーパー部を有するブラシ用毛材を無平線歯ブラシの製造に無駄なく供給できるか否かによって、無平線歯ブラシのさらなる機能向上が実現できるか否かに関わってくると言っても過言ではなく、テーパー部を有する毛丈の短いブラシ用毛材を如何にして結束し、無平線歯ブラシの製造工程に安定して提供できるかが今後の課題である。
特許第3145213号公報 特開2007−289725号公報
本発明は、上記の従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。すなわち本発明の目的は、少なくとも一端にテーパー部を有し、従来のブラシ用毛材よりも毛丈の短いブラシ用毛材の束状集合体が崩れたり、ブラシ用毛材が束状集合体から抜け落ちたりすることなく、安定な状態に保たれたブラシ用毛材束を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明によれば、少なくとも一端にテーパー部を有する複数本のブラシ用毛材を束ねた束状集合体の周側面をテープ状の結束部材で捲着し、前記束状集合体を締め付けて固定していることを特徴とするブラシ用毛材束が提供される。
なお、本発明においては、前記ブラシ用毛材がその一端のみにテーパー部を有し、かつ毛丈が10〜25mmの範囲にあること、
前記ブラシ用毛材の束状集合体の直径をD、厚さをLとした時のL/Dの値が0.2〜0.8の範囲にあること、
弾性素材を使用して前記結束部材と共に前記束状集合体を締め付け固定すること、
前記結束部材が可撓性素材からなること、
前記結束部材が合成樹脂からなること、
前記ブラシ用毛材が歯ブラシ用毛材であることがさらに好ましい条件として挙げられる。
本発明のブラシ用毛材束は、一端にテーパー部を有するブラシ用毛材の束状集合体が崩れににくく、安定な状態で保たれているため、従来のブラシ用毛材束と同じ方法で梱包・搬送することができる。
特に無平線歯ブラシに一端にテーパー部を有するブラシ用毛材を使用する場合は、毛丈が短いために、ブラシ用毛材の束状集合体が不安定で崩れ易く、従来のような束を輪ゴムで結束する方法では梱包・搬送中に束状集合体が崩れたり、ブラシ用毛材が束状集合体から抜け落ちたりしてしまい、商品になりにくい。しかし、本発明のブラシ用毛材束は、こうした毛丈が短く、一端にテーパー部を有するブラシ用毛材の場合にその効果を最大限に発揮する。
以下、本発明のブラシ用毛材束について図に従って具体的に説明する。
図1は、本発明のブラシ用毛材束の一例を示した斜視図であり、1はブラシ用毛材束、2は結束部材、3はブラシ用毛材の束状集合体を示している。
また、図2の(a)および(b)はそれぞれ一端または両端にテーパー部を有する1本のブラシ用毛材を示した側面図であり、4はブラシ用毛材、5はテーパー部、6はストレート部をそれぞれ示している。
本発明のブラシ用毛材束1は、図1に示すように、少なくとも一端にテーパー部5を有する複数本のブラシ用毛材を束ねた束状集合体3の周側面をテープ状の結束部材2で捲着し、束状集合体3を締め付けて固定していることを特徴とするものである。
ブラシ用毛材4はその一端にテーパー部5を有するため、ブラシ用毛材の束状集合体3の端面(上面)には、ブラシ用毛材4の先端が剣山のように現れる。そして、束状集合体3のテーパー部5側は萎みやすく、図3に示すように、束状集合体3を輪ゴムなどの弾性素材7のみで結束する従来のブラシ用毛材束1は、束状集合体3の形状が崩れやすい。
これは図5で説明することができる。図5は束状集合体3を輪ゴムなどの弾性素材7で結束した場合の束状集合体3の崩れる仕組みを示す図である。
輪ゴムなどの弾性素材7を使用した場合、束状集合体3の上部側面に外力f1が加わると、弾性素材7が束状集合体3の側面を一点Aで締め付けて固定しているため、Aを支点として、束状集合体3の下部側面には外側に広がろうとする力f2が働く。すると束状集合体3の中心部のブラシ用毛材4は下側に押し出され、束状集合体3の上面中央部が窪んでいく。
この際、弾性素材7によって束状集合体3を締め付ける力Fは、ブラシ用毛材4を束状集合体3の下側に押し出そうとする力F1と弾性素材7を動かそうとする力F2に分解される。
そして、この二つの力F1とF2がさらに束状集合体3の形状を不安定な状態にし、梱包・搬送中に振動や外力などの影響が加わると二つの力F1とF2がさらに大きくなって、束状集合体3の形状が崩れたり、ブラシ用毛材4が束から抜け落ちたりするのである。
しかし、本発明のブラシ用毛材束1は、図4に示すように、束状集合体3の周側面をテープ状の結束部材2で均一に締め付けているために、束状集合体3の上部側面に外力f1が加わっても下部側面の外側に広がろうとする力f2は小さい。
そのため束状集合体3の形状が崩れたり、ブラシ用毛材4が束から抜け落ちたりしにくく、束状集合体3の形状が一旦崩れかけたとしても、図5に示すような力F1やF2が生じにくいのである。
特に、本発明のブラシ用毛材束1は、一端のみにテーパー部5を有し、かつ毛丈が10〜25mm、好ましくは12〜20mmの無平線歯ブラシ用のブラシ用毛材4の束状集合体3を結束する場合にその効果を発揮する。無平線歯ブラシに使用するブラシ用毛材4は毛丈が短いために、ブラシ用毛材4全体に占めるテーパー部5の割合が大きい。そのため、輪ゴムなどの弾性素材7を使用した従来の結束方法は、束状集合体3の周側面を一点で締め付けているために形状が極めて不安定であり、結束することは難しい。
しかし、形状安定性に優れた本発明のブラシ用毛材束1であっても、束状集合体3の直径が大きすぎるとその形状は崩れやすい傾向にあり、逆に束状集合体3の直径が小さすぎると束1つあたりの数量が小さくなるため、結束工程での処理個数が増え、作業性が悪くなったり製造コストが高くなったりする傾向にある。
そのため、束状集合体3の形状安定性、作業性および製造コストなどを考慮して、束状集合体3の形状は、その直径をD、束の厚さ(ブラシ用毛材3の毛丈)をLとした時のL/Dの値が0.2〜0.8の範囲、特に0.25〜0.5の範囲にある場合、その効果を遺憾なく発揮する。
ここで、本発明のブラシ用毛材束1に使用するテープ状の結束部材2について、その素材は特に限定はされず、例えば紙類、合成樹脂、金属など素材を使用してもよい。また結束部材2はその内表面に粘着性を有するテープなどを使用してもよい。
また、結束部材2は束状集合体3を均一に締め付けて固定する役割を果たすものであることから、束状集合体3に密着するようなものが好ましく、特に合成樹脂などの可撓性素材が好ましい。
なお、本発明において結束部材2に使用できる合成樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン46、ナイロンMDX6、ナイロン11、ナイロン12またはこれら2種類以上の共重合体からなるポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリメチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリプロピレンナフタレートまたはこれら2種類以上の共重合体からなるポリエステル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリフッ化ビニリデン、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・フッ化ビニリデン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレンクロライド・テトラフルオロエチレン共重合体、フルオロビニルエーテルなどのフッ素系樹脂、その他にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂が挙げられ、さらにこれら合成樹脂を2種類以上ブレンドしたものも使用できる。
さらに、結束部材2は束状集合体3の周側面に捲着されるものであることから、結束部材2の形状はテープ状であることが重要であるが、結束部材2の長さは特に限定はされず、束状集合体3の直径に応じて適宜選ぶことができる。
また、結束部材2の幅についても、束状集合体3、つまりブラシ用毛材4の毛丈に応じて適宜選ぶことができ、特に限定はされないが、束状集合体3が安定しやすいとの理由から、束状集合体3、つまりブラシ用毛材4の毛丈に対して±20%の範囲にあることがより好ましい。
特に結束部材2は、その素材によっても異なるが、厚さによって可撓性が異なり、薄すぎると可撓性が大きいが柔らかすぎるために束状集合体3の形状が崩れやすく、逆に厚すぎると可撓性に欠けるために束状集合体3の周側面に密着しにくく、束状集合体3を均一に締め付けにくくなり、ブラシ用毛材4が束状集合体3から抜け落ちやすくなる。
そのため、結束部材2の厚さは0.05〜2.0mmが好ましく、さらには0.1〜0.7mm、より好ましくは0.2〜0.5mmの範囲が好ましい。
なお、結束部材2の留め方は特に限定はされず、例えば面ファスナー、粘着テープ、接着剤などで端部を接着して締め付け力を保持することができ、接着剤を使用する場合には、エマルジョン系、水溶液系、ホットメルト系、溶剤溶液系、モノマーセメント系、アクリル系、ポリアロマチック系、ラテックス系、ゴム系などの接着剤を使用することができる。
ここで、テープ状とは細長い形状のものを言い、長方形やその角をカットしたり丸めたりした八角形や概ねトラック状のもの、その他一部が凹凸状のものであっても良い。
また、本発明においては、図6の(a)に示すように、さらに弾性素材7を使用して結束部材2と共に束状集合体3を締め付けて固定すると、より一層束状集合体3の形状が安定して崩れにくくなり、かつブラシ用毛材4が束状集合体3から抜け落ちにくくなる。
なお、弾性素材7については特に限定はされないが、簡単に使用でき、かつ安価であることから市販のゴムひもや輪ゴムが好ましく使用できる。
また、弾性素材7に輪ゴムを使用した場合、輪ゴムの大きさ(直径)と太さは、束状集合体3の大きさ、結束部材2の素材や厚さに応じて適宜選ぶことができるが、結束部材2を介して束状集合体3をより一層締め付けて固定する点において、その大きさは直径3〜5cmの範囲が好ましく、太さは1〜5mmの範囲にあることが好ましい。
さらに、弾性素材7に輪ゴムを使用した場合、輪ゴムは結束部材2の外周を1重または何重に掛けてもよく、または輪ゴムを複数本掛けてもよい。
さらにまた、図6の(b)のように、結束部材2に掛止部8を作り、この掛止部8に弾性素材7を引っ掛けて結束部材2と共に束状集合体3を締め付け固定する方法も可能である。
ここで、ブラシ用毛材4は、上記で説明したとおり、その少なくとも一端にテーパー部5とストレート部6を有する毛材であるが、本発明においては、テーパー部5の長さが4〜12mm、ストレート部6の直径が0.10〜0.25mmのブラシ用毛材4が適している。
また、1本のブラシ用毛材4のストレート部6の断面形状についても特に限定はされないが、例えば、円形、中空、扁平、正方形、半月状、三角形、5角以上の多角形、多葉状、ドックボーン状、および繭型などを挙げることができ、円形以外の異形断面を採用した場合は、優れたブラシ清掃性を得ることができる。
さらに、ブラシ用毛材4の素材は特に限定はされないが、結束部材2と同じように、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン46、ナイロンMDX6、ナイロン11、ナイロン12またはこれら2種類以上の共重合体からなるポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリメチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリプロピレンナフタレートまたはこれら2種類以上の共重合体からなるポリエステル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリフッ化ビニリデン、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・フッ化ビニリデン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレンクロライド・テトラフルオロエチレン共重合体、フルオロビニルエーテルなどのフッ素系樹脂、その他にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどの合成樹脂を使用することができ、さらにこれら合成樹脂を2種類以上ブレンドしたものも使用することができる。
中でもナイロン610やポリブチレンテレフタレートはブラシ用毛材4の素材として、物理的特性に優れていることから好ましく使用することができ、さらにポリブチレンテレフタレートはアルカリ溶液に浸漬して容易にテーパー部を形成することができることからより好ましく使用することができる。
また、上記の合成樹脂には、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、その目的に応じて、各種無機粒子、各種金属粒子および架橋高分子粒子などの粒子類のほか、公知の抗酸化剤、耐光剤、耐侯剤、イオン交換剤、着色防止剤、耐電防止剤、各種着色剤、ワックス類、シリコーンオイル、各種界面活性剤および各種強化繊維類などを適宜任意に添加させることも可能であり、ブラシ用毛材3の表面および/または内部に、銀イオンを担持させたリン酸塩系、ゼオライト系、ヒドロキシアパタイト系抗菌剤のほか、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、リン酸亜鉛、硝酸亜鉛、炭酸亜鉛、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、クエン酸亜鉛、フマル産亜鉛、ギ酸亜鉛などの亜鉛化合物、ベンゼトニウム、ベンザルコニウム、セチルピリジウム、クロルヘキシジンなどのカチオン系抗菌剤、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、エピカテキン、エピカテキンガレートなどの茶カテキン、アナターゼ型またはルチル型二酸化チタンなどの光触媒を付着および/または含有させて抗菌効果を付与することも可能である。
以下、本発明のブラシ用毛材束について、実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に何ら限定されるものではない。
なお、実施例および比較例におけるブラシ用毛材束の安定性評価および毛抜け調査については以下の方法で行った。
〔安定性評価〕
600mm×600mmのステンレス板の上に100束のブラシ用毛材束を縦横10束ずつ、互いに10mmの間隔を空けて並べ、さらにこれらブラシ用毛材束の上に600mm×600mmのステンレス板と錘を乗せ、合計1kgの荷重を加える。
その後、ブラシ用毛材束の下のステンレス板を、振幅30mm、振動数100回/分で5分間振動させ、形状が崩れたブラシ用毛材束の個数を数えた。この個数が少ないほどブラシ用毛材束が安定した形状を保っていることを示す。
〔毛抜け評価〕
安定性評価を行った後、崩れていないブラシ用毛材束を任意に10束選び出し、一つずつブラシ用毛材束を持ち上げ、毛が抜け落ちた数量(g)を測定した。この数量が少ないほどブラシ用毛材が抜けにくく、しっかり保持されていることを示す。
〔実施例1〕
エクストルーダー型溶融紡糸機にポリブチレンテレフタレート樹脂を供給し、溶融紡糸機内で合成樹脂を溶融・混練させながら溶融パックへ押出し、溶融パックに取り付けられた口金の孔から溶けた合成樹脂を紡出した。
次に、紡出された合成樹脂を冷却浴内で冷却固化し、引き続き高温媒体中で延伸および熱セットして直径0.19mmの合成樹脂モノフィラメントを巻き取った。
そして、巻き取った合成樹脂モノフィラメントをカットしてカットブリッスルを作製し、このカットブリッスルをアルカリ溶液に浸漬して、毛丈が17mmで一端にテーパー部を有するブラシ用毛材を作製した。
次に得られたブラシ用毛材を束ねて直径50mmの束状集合体を作製し、この束状集合体の周側面に18mm×200mm、かつ厚さ0.3mmのポリスチレン製の結束部材を巻き、束状集合体を締め付けて固定した上でアクリル系接着剤を使用して結束部材を留めた。
〔実施例2〜3〕
束状集合体の直径を変更したこと以外は、実施例1と同じ方法で束状集合体を結束した。
〔実施例4〜7〕
結束部材の素材をナイロン6、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルに変更したこと以外は、実施例1と同じ方法で束状集合体を結束した。
〔実施例8〜9〕
結束部材の厚さを変更したこと以外は、実施例1と同じ方法で束状集合体を結束した。
〔実施例10〕
接着剤を使用せずに直径30mm、太さ3mmの輪ゴムを使用して結束部材と束状集合体とを締め付けて固定したこと以外は、実施例1と同じ方法で束状集合体を結束した。
〔実施例11〜14〕
輪ゴムの種類とその掛け方を変更した以外は、実施例10と同じ方法で束状集合体を結束した。
〔実施例15〕
図6の(b)に示すように、結束部材に掛止部を作り、直径18mm、太さ1mmの輪ゴムを使用して結束部材と束状集合体とを締め付けて固定したこと以外は、実施例10と同じ方法で束状集合体を結束した。
〔比較例1〕
ブラシ用毛材を束ねて直径50mmの束状集合体を作成し、これに直径30mm、太さ3mmの輪ゴムを掛けて束状集合体を結束した。
〔比較例2〜5〕
輪ゴムの種類とその掛け方を変更した以外は、実施例10と同じ方法で束状集合体を結束した。
Figure 2009247760
Figure 2009247760
表1および表2から明らかなように、本発明のブラシ用毛材束(実施例1〜15)は、輪ゴムのみを使用した従来の結束方法(比較例1〜5)に比べて、安定性に優れ、形状が崩れにくいものであることが分かる。
本発明のブラシ用毛材束によれば、一端にテーパー部を有するブラシ用毛材の束状集合体が崩れににくく、安定な状態で保たれているため、従来のブラシ用毛材束と同じ方法で梱包・搬送することができる。
特に無平線歯ブラシに一端にテーパー部を有するブラシ用毛材を使用する場合は、毛丈が短いために、ブラシ用毛材の束状集合体が不安定で崩れ易く、従来のような束を輪ゴムで結束する方法では梱包・搬送中に束状集合体が崩れたり、ブラシ用毛材が束状集合体から抜け落ちたりしてしまい、商品になりにくい。しかし、本発明のブラシ用毛材束は、こうした毛丈が短く、一端にテーパー部を有するブラシ用毛材の場合にその効果を最大限に発揮する。
本発明のブラシ用毛材束(第1実施例)を示した斜視図である。 テーパー部を有するブラシ用毛材の側面図である。 従来のブラシ用毛材束を示した斜視図である。 本発明のブラシ用毛材束が安定している仕組みを示した図である。 従来のブラシ用毛材束が崩れる仕組みを示した図である。 (a)および(b)は、それぞれ本発明のブラシ用毛材束(第2実施例、第3実施例)を示した斜視図である。 平線を使用しない無平線歯ブラシの植毛方法を示した図である。 平線を使用した従来の歯ブラシの植毛方法を示した図である。
符号の説明
1 ブラシ用毛材束
2 結束部材
3 束状集合体
4 ブラシ用毛材
5 テーパー部
6 ストレート部
7 弾性素材
8 掛止部
9 植毛孔
10 ヘッド部
11 融着部
12 平線
A 接触点
f1 ブラシ用毛材に加わる外力
f2 ブラシ用毛材を広げようとする力
F ブラシ用毛材を締め付ける力
F1 ブラシ用毛材を押し出そうとする力
F2 弾性素材を動かそうとする力

Claims (7)

  1. 少なくとも一端にテーパー部を有する複数本のブラシ用毛材を束ねた束状集合体の周側面をテープ状の結束部材で捲着し、前記束状集合体を締め付けて固定していることを特徴とするブラシ用毛材束。
  2. 前記ブラシ用毛材がその一端のみにテーパー部を有し、かつ毛丈が10〜25mmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のブラシ用毛材束。
  3. 前記ブラシ用毛材の束状集合体の直径をD、厚さをLとした時のL/Dの値が0.2〜0.8の範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載のブラシ用毛材束。
  4. 弾性素材を使用して前記結束部材と共に前記束状集合体を締め付け固定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のブラシ用毛材束。
  5. 前記結束部材が可撓性素材からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のブラシ用毛材束。
  6. 前記結束部材が合成樹脂からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のブラシ用毛材束。
  7. ブラシ用毛材が歯ブラシ用毛材であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のブラシ用毛材束。
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