JP2009246331A - シリコン含有膜のエッチング方法および装置 - Google Patents

シリコン含有膜のエッチング方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】処理時間を短縮し、かつ下地膜のエッチングを抑制しつつ、シリコン含有膜を残渣無くエッチングする。
【解決手段】フッ素系反応成分と、HO又はOH基含有化合物とを含む処理ガスを被処理物90に接触させ、シリコン含有膜93をエッチングする。処理ガス中のHO又はOH基含有化合物の含有率をエッチングの進行に応じて変化させる。好ましくは、シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半をエッチングする第1エッチング工程では上記含有率を高くし、残りのシリコン含有膜をエッチングする第2エッチング工程では上記含有率を低くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、アモルファスシリコンや酸化シリコン等のシリコン原子を含有するシリコン含有膜をエッチングする方法及び装置に関する。
酸化シリコン膜は、フッ化水素などのフッ素系反応ガスを含む処理ガスによってエッチングできる。アモルファスシリコン等ほぼシリコン原子からなるシリコン膜は、フッ化水素などのフッ素系反応ガスとオゾンなどの酸化性反応ガスを混合した処理ガスによってエッチングできる。
例えば、特許文献1、2には、ウェハ表面のシリコンをオゾンによって酸化させ、酸化シリコンとしたうえで(式1)、フッ酸を用いてエッチングすることが記載されている。フッ酸は、フッ酸蒸気発生器で蒸発させ、これをウェハ表面に導いている。
特許文献3には、CF等のフッ素系ガス中に大気圧近傍放電を起こすことによりHF、COF等を生成し、更にCOFについてはCF等に混合させておいた水と反応させてHFとし(式2)、このようにして得たHFによって酸化シリコンをエッチング(式3)することが記載されている。
Si+2O→SiO+2O (式1)
COF+HO→CO+2HF (式2)
SiO+4HF+HO→SiF+3HO (式3)
特許文献4には、加湿したCFから大気圧プラズマ放電によってHFを得(式4)、これにOを添加し、酸化シリコンをエッチングすることが記載されている。
CF+2HO→ 4HF+CO (式4)
特許文献5には、CFとOを大気圧放電させてラジカルを得、これをプラズマ空間から温度20℃又は100℃の基板に導き、単結晶シリコンをエッチングすることが記載されている。
特許文献6には、加湿CF又は乾燥CFを大気圧放電させ、基板温度90℃で結晶シリコンをエッチングすることが記載されている。
特許文献7には、低圧チャンバー内でのシリコンのエッチングにおいて、下地膜が露出するのと同時もしくは直前に、エッチングガスの成分を下地に対する選択比が高いガス種に置換した後に、オーバーエッチングをする方法が記載されている。
特開2003−264160号公報 特開2004−55753号公報 特開2000−58508号公報 特開2002−270575号公報 特開平04−358076号公報 特開2000−164559号公報 特開2002−343798号公報
アモルファスシリコンや酸化シリコン等のシリコン含有膜のエッチングでは、フッ素系反応成分を生成するためのフッ素系原料に添加する水(式4参照)やエッチング反応によって生成される水(式3参照)が、シリコン含有膜の表面に付着して凝縮する。凝縮した水の層がある箇所ではエッチング反応が阻害される。したがって、シリコン含有膜の全体を均一にエッチングすることができず、シリコン含有膜の一部がまだら(斑点)状に残りやすい。
シリコン含有膜の表面に水分が付着する度に乾燥工程を行なって水分を除去することも考えられるが、処理時間が長くなり、実用的ではない。
オーバーエッチングを十分に行なうと、まだら状に残ったシリコン含有膜をエッチングして除去することができるが、下地膜が必要以上にエッチングされてしまう。
下地膜の成分等によっては水分が多いほうがシリコン含有膜の下地膜に対する選択比が大きくなることも考えられる。
上記課題を解決するため、本発明は、下地膜にシリコン含有膜が積層された被処理物をエッチングする方法において、フッ素系反応成分(HF、COF等)と、HO又はOH基含有化合物(過酸化水素水、アルコール等)とを含む処理ガスを前記被処理物に接触させ、前記処理ガス中のHO又はOH基含有化合物の含有率をエッチングの進行に応じて変化させることを特徴とする。
下地膜に影響しない段階ではエッチング対象であるシリコン含有膜のエッチングレート優先でHO又はOH基含有化合物の含有率を設定するとよい。これにより、処理時間を短縮できる。下地膜に影響する段階ではシリコン含有膜の下地膜に対するエッチングの選択比優先でHO又はOH基含有化合物の含有率を設定するとよい。これにより、下地膜のエッチングを抑制でき、かつシリコン含有膜が斑点状に残るのを防止できる。
前記シリコン含有膜を構成するシリコン含有物として、シリコン(Si)、酸化シリコン(SiO)、炭化シリコン(SiC)、酸化炭化シリコン(SiOC)等が挙げられる。シリコン(Si)は、アモルファスシリコンでもよく、多結晶シリコンでもよく、単結晶シリコンでもよい。前記シリコン含有膜がシリコン(Si)である場合、前記処理ガスが酸化性反応成分を更に含むことが好ましい。これにより、シリコンを酸化でき(式1参照)、その後、酸化シリコンと同様にしてエッチングできる(式3参照)。酸化性反応成分としては、O、Oラジカル、O等が挙げられ、好ましくはOが挙げられる。炭化シリコン(SiC)や酸化炭化シリコン(SiOC)は、加熱によりシリコン(Si)に変換でき、その後、シリコンと同様にしてエッチングできる(式1、式3参照)。
下地膜は、エッチング対象のシリコン含有膜とは異なる成分で構成されていればよく、シリコン含有物であってもよい。エッチング対象のシリコン含有膜がシリコン(Si)である場合、下地膜は、例えば酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)等である。エッチング対象のシリコン含有膜が酸化シリコン(SiO)である場合、下地膜は、例えば窒化シリコン(SiN)等である。エッチング対象のシリコン含有膜が炭化シリコン(SiC)又は酸化炭化シリコン(SiOC)である場合、下地膜は、例えば窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO)等である。
前記含有率をエッチングが進むにしたがって段階的に変化させるのが好ましい。これにより、含有率の制御を容易化できる。「段階的」とは、HO又はOH基含有化合物の含有率の変化が不連続的ないしはステップ状であることを言う。
前記含有率をエッチングが進むにしたがって連続的に変化させてもよい。
前記含有率をエッチングが進むにしたがって低くすることが好ましい。
これによって、下地膜が窒化シリコンや酸化シリコン等で構成されている場合、下地膜に影響する段階でのシリコン含有膜の下地膜に対する選択比を大きくでき、下地膜のエッチングを確実に抑制でき、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。
なお、下地膜が酸化シリコンである場合、エッチング対象のシリコン含有膜は、酸化シリコン以外のシリコン含有物であり、例えばシリコン、炭化シリコン、酸化炭化シリコン等である。
前記含有率をエッチングが進むにしたがって段階的に低くするのが好ましい。これにより、含有率の制御を容易化できる。
前記含有率をエッチングが進むにしたがって連続的に漸減させてもよい。
下地膜の成分等によっては、エッチングが進むにしたがってシリコン含有膜の下地膜に対する選択比を大きくするために、前記水含有率を段階的又は連続的に高くしてもよい。
フッ素系反応成分と、HO又はOH基含有化合物とを含む第1処理ガスを前記被処理物に接触させ、前記シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半又はほぼ全体をエッチングする第1エッチング工程と、
フッ素系反応成分と、HO又はOH基含有化合物とを含む第2処理ガスを前記被処理物に接触させ、前記シリコン含有膜のエッチングすべき部分のうち前記第1エッチング工程後に残った部分をエッチングする第2エッチング工程と、
を順次実行し、前記第1処理ガス中のHO又はOH基含有化合物の含有率と前記第2処理ガス中のHO又はOH基含有化合物の含有率とが互いに異なるようにしてもよい。
これによって、シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半又はほぼ全体がエッチングされる迄はシリコン含有膜のエッチングレートが高くなるようにHO又はOH基含有化合物の含有率を調節することで、処理時間を短縮できる。その後、残ったシリコン含有膜をエッチングするときは下地膜に対するシリコン含有膜の選択比が大きくなるようにHO又はOH基含有化合物の含有率を調節することで、残りのシリコン含有膜と下地膜とのうちシリコン含有膜を選択的にエッチングして除去でき、下地膜のエッチングを抑制することができ、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。
前記シリコン含有物が、シリコン、炭化シリコン、酸化炭化シリコン等である場合、前記第1処理ガス及び第2処理ガスが酸化性反応成分(O,Oラジカル、O等)を更に含むことが好ましい。
前記シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半をエッチングする期間(以下「第1エッチング工程」と称す)の前記含有率を相対的に高くし、前記シリコン含有膜のエッチングすべき部分のうち前記第1エッチング工程後に残った部分をエッチングする期間(以下「第2エッチング工程」と称す)の前記含有率を相対的に低くすることが好ましい。或いは、前記第1処理ガス中のHO又はOH基含有化合物の含有率が相対的に高く、前記第2処理ガス中のHO又はOH基含有化合物の含有率が相対的に低いことが好ましい。
これによって、下地膜が窒化シリコンや酸化シリコン等で構成されている場合、シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半又はほぼ全体を比較的高いエッチングレートでエッチングした後、残ったシリコン含有膜と下地膜とのうちシリコン含有膜を選択的にエッチングして除去することができ、下地膜のエッチングを抑制することができ、かつシリコン含有膜の斑点状の残膜が出来るのを確実に防止できる。
前記第2エッチング工程では、露点温度0〜40℃の水分を含むフッ素系原料ガスを大気圧近傍のプラズマ空間に通すことにより、(前記第2処理ガスの)フッ素系反応成分を生成することが好ましい。
これによって、下地膜が窒化シリコンや酸化シリコン等で構成されている場合、エッチングすべき部分の大半又はほぼ全体をエッチングした後に残ったシリコン含有膜と下地膜とのうちシリコン含有膜を確実に選択的にエッチングでき、下地膜のエッチングを抑制することができ、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。
前記第1エッチング工程では、露点温度10〜50℃の水分を含むフッ素系原料ガスを大気圧近傍のプラズマ空間に通すことにより、(前記第1処理ガスの)フッ素系反応成分を生成し、
前記第2エッチング工程では、前記第1エッチング工程のフッ素系原料ガスより低露点であって露点温度0〜40℃の水分を含むフッ素系原料ガスを大気圧近傍のプラズマ空間に通すことにより、(前記第2処理ガスの)フッ素系反応成分を生成することが好ましい。
これによって、下地膜が窒化シリコンや酸化シリコン等で構成されている場合、シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半又はほぼ全体を十分高いエッチングレートでエッチングでき、その後、残ったシリコン含有膜と下地膜とのうちシリコン含有膜を確実に選択的にエッチングして除去することができ、下地膜のエッチングを抑制することができ、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。
前記シリコン含有膜が、シリコン、炭化シリコン、酸化炭化シリコン等で構成されている場合、前記第1エッチング工程では、露点温度10〜50℃の水分を含むフッ素系原料ガスを大気圧近傍のプラズマ空間に通すことにより、フッ素系反応成分及び水を含む第1フッ素系反応ガスを生成し、前記第1エッチング工程の(第1)処理ガスが、前記第1フッ素系反応ガスと、酸化性反応成分を含む酸化性反応ガスとを1:9〜9:1の体積混合比で含有し、
前記第2エッチング工程では、前記第1エッチング工程のフッ素系原料ガスより低露点であって露点温度0〜40℃の水分を含むフッ素系原料ガスを大気圧近傍のプラズマ空間に通すことにより、第1フッ素系反応ガスより低い含有率の水とフッ素系反応成分とを含む第2フッ素系反応ガスを生成し、前記第2エッチング工程の(第2)処理ガスが、前記第2フッ素系反応ガスと、酸化性反応成分を含む酸化性反応ガスとを1:9〜9:1の体積混合比で含有することが好ましい。
これによって、下地膜が窒化シリコン又は酸化シリコン等で構成されている場合、シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半又はほぼ全体を十分高いエッチングレートでエッチングでき、その後、残ったシリコン含有膜と下地膜とのうちシリコン含有膜を確実に選択的にエッチングして除去することができ、下地膜のエッチングを抑制することができ、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。
前記第1エッチング工程で(第1)処理ガス中のHO又はOH基含有化合物の含有率を段階的に低くし、前記第2エッチング工程での(第2)処理ガス中のHO又はOH基含有化合物の含有率を前記第1エッチング工程の最終段階より低くしてもよい。
これによって、下地膜が窒化シリコン又は酸化シリコン等で構成されている場合、下地膜に影響しない段階ではエッチングレートを確実に高くでき、下地膜に影響する段階ではシリコン含有膜の下地膜に対する選択比を確実に高くでき、下地膜のエッチングを抑制でき、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。
下地膜にシリコン含有膜が積層された被処理物をエッチングする装置において、
フッ素系反応成分を含む処理ガスを前記被処理物に供給する処理ガス供給系を備え、
前記処理ガス供給系が、大気圧近傍のプラズマ空間を形成するプラズマ生成部と、前記フッ素系反応成分となるフッ素系原料ガスを前記プラズマ空間に導入する原料供給ラインと、前記フッ素系原料ガスにHO又はOH基含有化合物を添加する添加部と、前記添加部によるHO又はOH基含有化合物の添加率をエッチングの進行に応じて変化させる添加率調節部と、を含むことを他の特徴とする。
下地膜に影響しない段階ではシリコン含有膜のエッチングレート優先でHO又はOH基含有化合物の添加率を調節するとよい。これにより、処理時間を短縮できる。下地膜に影響する段階ではシリコン含有膜の下地膜に対する選択比優先でHO又はOH基含有化合物の添加率を調節するとよい。これにより、下地膜のエッチングを抑制でき、かつシリコン含有膜が斑点状に残るのを防止できる。
前記添加率調節部が、前記添加率をエッチングが進むにしたがって段階的に変化させることが好ましい。これによって、添加率調節部の制御を容易化できる。
前記添加率調節部が、前記添加率をエッチングが進むにしたがって連続的に変化させてもよい。
前記添加率調節部が、前記添加率をエッチングが進むにしたがって低くすることが好ましい。
これによって、下地膜が窒化シリコン又は酸化シリコン等で構成されている場合、下地膜に影響する段階でのシリコン含有の下地膜に対する選択比を大きくでき、下地膜のエッチングを確実に抑制でき、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。
前記添加率調節部が、前記添加率をエッチングが進むにしたがって段階的に低くすることが好ましい。これによって、添加率調節部の制御を容易化できる。
前記添加率調節部が、前記添加率をエッチングが進むにしたがって連続的に漸減させてもよい。
下地膜の成分等によっては、エッチングが進むにしたがってシリコン含有膜の下地膜に対する選択比を大きくするために、前記添加率調節部が前記添加率を段階的又は連続的に高くしてもよい。
前記添加率調節部が、前記シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半又はほぼ全体がエッチングされる迄、前記添加率を相対的に高くし、残りのシリコン含有膜をエッチングするとき、前記添加率を相対的に低くすることにしてもよい。
これによって、下地膜が窒化シリコン又は酸化シリコン等で構成されている場合、シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半又はほぼ全体を比較的高いエッチングレートでエッチングした後、残ったシリコン含有膜と下地膜とのうちシリコン含有膜を選択的にエッチングして除去することができ、下地膜のエッチングを抑制することができ、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。
本発明は、下地膜にシリコン含有膜が積層された被処理物をエッチングする装置において、
フッ素系反応成分と酸化性反応成分を含む処理ガスを噴き出す複数の処理ガス供給系と、
処理ガスが前記被処理物に吹き付けられる処理ガス供給系をエッチングの進行に応じて選択的に切り替える切替手段と、
を備え、各処理ガス供給系が、
大気圧近傍のプラズマ空間を形成するプラズマ生成部と、
前記フッ素系反応成分となるフッ素系原料ガスを前記プラズマ空間に導入する原料供給ラインと、
前記フッ素系原料ガスにHO又はOH基含有化合物を添加する添加部と、
を含み、前記複数の処理ガス供給系のうち少なくとも2つの処理ガス供給系の添加部によるHO又はOH基含有化合物の添加率が互いに異なることを他の特徴とする。
この特徴によれば、前記切替手段で処理ガス供給系を切り替えることにより被処理物に接触する処理ガスのHO又はOH基含有化合物の含有量を変化させることができる。これによって、下地膜に影響しない段階では高エッチングレートを得るようにでき、下地膜に影響する段階では下地膜のエッチングを抑制でき、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。
前記切替手段が、エッチングが進むにしたがって前記添加率が相対的に低い処理ガス供給系を選択することが好ましい。
これによって、下地膜が窒化シリコン又は酸化シリコン等で構成されている場合、下地膜に影響する段階でのシリコン含有膜の下地膜に対する選択比を大きくでき、下地膜のエッチングを確実に抑制でき、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。
前記切替手段が、前記シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半がエッチングされる迄、前記添加率が相対的に高い処理ガス供給系を選択し、残りのシリコン含有膜をエッチングするとき、前記添加率が相対的に低い処理ガス供給系を選択することが好ましい。
これによって、下地膜が窒化シリコン又は酸化シリコン等で構成されている場合、シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半又はほぼ全体を比較的高いエッチングレートでエッチングした後、残ったシリコン含有膜と下地膜とのうちシリコン含有膜を選択的にエッチングして除去することができ、下地膜のエッチングを抑制することができ、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。
前記切替手段が、エッチングが進むにしたがって前記添加率が相対的に高い処理ガス供給系を選択することにしてもよい。
本発明は、下地膜にシリコン含有膜が積層された被処理物をエッチングする装置において、
フッ素系反応成分を含む処理ガスを前記被処理物に供給する処理ガス供給系を備え、
前記処理ガス供給系が、大気圧近傍のプラズマ空間を形成するプラズマ生成部と、前記フッ素系反応成分となるフッ素系原料ガスを前記プラズマ空間に導入する原料供給ラインと、前記フッ素系原料ガスにHO又はOH基含有化合物を添加する添加部と、前記シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半又はほぼ全体がエッチングされる迄の前記添加部によるHO又はOH基含有化合物の添加率と残りのシリコン含有膜をエッチングするときの前記添加部によるHO又はOH基含有化合物の添加率とを互いに異ならせる添加率調節部と、を含むことを他の特徴とする。
これによって、シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半又はほぼ全体がエッチングされる迄の間はシリコン含有膜のエッチングレートが高くなるように添加率調節部を用いてHO又はOH基含有化合物の含有率を調節することで、処理時間を短縮できる。その後、残ったシリコン含有膜をエッチングするときは下地膜に対するシリコン含有膜の選択比が大きくなるように添加率調節部を用いてHO又はOH基含有化合物の含有率を調節することで、残りのシリコン含有膜と下地膜とのうちシリコン含有膜を選択的にエッチングして除去でき、下地膜のエッチングを抑制することができ、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。
本発明は、下地膜にシリコン含有膜が積層された被処理物をエッチングする装置において、
フッ素系反応成分を含む第1処理ガスを噴き出す第1処理ガス供給系と、
フッ素系反応成分を含む第2処理ガスを噴き出す第2処理ガス供給系と、
前記シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半又はほぼ全体がエッチングされる迄は前記被処理物を前記第1処理ガスに接触させ、残りのシリコン含有膜をエッチングするときには前記被処理物を前記第2処理ガスに接触させる切替手段と、
を備え、前記第1処理ガス供給系が、大気圧近傍の第1プラズマ空間を形成する第1プラズマ生成部と、前記第1処理ガスのフッ素系反応成分となるフッ素系原料ガスと酸化性反応成分となる酸素系原料ガスとのうち少なくともフッ素系原料ガスを前記第1プラズマ空間に導入する第1原料供給ラインと、前記第1原料供給ラインのフッ素系原料ガスにHO又はOH基含有化合物を添加する第1添加部と、を含み、
前記第2処理ガス供給系が、大気圧近傍の第2プラズマ空間を形成する第2プラズマ生成部と、前記第2処理ガスのフッ素系反応成分となるフッ素系原料ガスと酸化性反応成分となる酸素系原料ガスとのうち少なくともフッ素系原料ガスを前記第2プラズマ空間に導入する第2原料供給ラインと、前記第2原料供給ラインのフッ素系原料ガスにHO又はOH基含有化合物を添加する第2添加部と、を含み、
前記第1添加部によるHO又はOH基含有化合物の添加率と前記第2添加部によるHO又はOH基含有化合物の添加率とが互いに異なることを他の特徴とする。
これによって、シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半又はほぼ全体がエッチングされる迄の間は、シリコン含有膜のエッチングレートが高くなるように第1処理ガスのHO又はOH基含有化合物の含有率を設定することで、処理時間を短縮できる。その後、残ったシリコン含有膜をエッチングするときは下地膜に対するシリコン含有膜の選択比が大きくなるように第2処理ガスのHO又はOH基含有化合物の含有率を設定することで、残りのシリコン含有膜と下地膜とのうちシリコン含有膜を選択的にエッチングして除去でき、下地膜のエッチングを抑制することができ、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。
前記シリコン含有物が、シリコン、炭化シリコン、酸化炭化シリコン等である場合、前記処理ガス供給系が、フッ素系反応成分と酸化性反応成分を含む処理ガスを前記被処理物に供給することが好ましい。これにより、前記シリコン含有物を酸化性反応成分にて酸化でき(式1)、その後、フッ素系反応成分にてエッチングできる(式3)。
前記シリコン含有物が、炭化シリコン、酸化炭化シリコン等である場合、加熱手段を更に備えることが好ましい。加熱手段で被処理物を加熱することで、炭化シリコン、酸化炭化シリコン等をシリコン化でき、その後、シリコン含有物がシリコンである場合と同様にしてエッチングできる。
前記シリコン含有物が、シリコン、炭化シリコン、酸化炭化シリコン等である場合、前記原料供給ラインが、前記フッ素系原料ガスと、酸化性反応成分(O、Oラジカル等)となる酸素系原料ガスとのうち少なくともフッ素系原料ガスを前記プラズマ空間に導入することが好ましい。
酸素系原料ガスとしては、O、NO、NO、NO等が挙げられ、好ましくはOが挙げられる。
前記原料供給ラインが、前記フッ素系原料ガスと前記酸素系原料ガスを混合して前記プラズマ空間に導入するようになっていてもよい。
酸素系原料ガスを前記原料供給ラインとは別のラインでプラズマ化、励起活性化、又はオゾン化し、前記酸化性反応成分を得ることにしてもよい。その場合、前記原料供給ラインからのフッ素系反応成分と前記別のラインからの酸化性反応成分とは混合したうえで被処理物に供給してもよく、別々の吹き出し口から被処理物に供給することにしてもよい。
ここで、大気圧近傍とは、1.013×10〜50.663×10Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すると、1.333×10〜10.664×10Paが好ましく、9.331×10〜10.397×10Paがより好ましい。
本発明によれば、処理時間を短縮でき、かつ下地膜のエッチングを抑制しつつ、シリコン含有膜を残渣無くエッチングすることができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
第1実施形態
本発明は、被処理物に形成されたシリコン含有膜のエッチングに適用される。
図2(a)は、エッチング前の被処理物90の一例を示したものである。被処理物90は、例えばフラットパネルディスプレイ用のガラスを基板91とし、このガラス基板91上に下地膜92が形成され、この下地膜92上にエッチング対象のシリコン含有膜93が積層されている。下地膜92は、例えば窒化シリコン(SiNx)からなる。エッチング対象のシリコン含有膜93は、例えばアモルファスシリコン(a−Si)からなる。図示は省略するが、被処理物90のシリコン含有膜93のうちエッチングすべきでない部分にはレジスト等のマスクが被せられている。シリコン含有膜93のうちマスクされていない部分が、エッチングされるべき部分となる。
図1は、シリコン含有膜93のエッチングに用いるエッチング装置1の一例を示したものである。エッチング装置1は、処理ガス供給系10と、支持部20を備えている。支持部20によって被処理物90が支持されている。支持部20は例えばステージで構成されている。支持部20の内部に加熱部21が設けられている。加熱部21によって被処理物90を加熱することができる。
処理ガス供給系10は、原料供給ライン30と、プラズマ生成部40を含んでいる。原料供給ライン30の上流端にはフッ素系原料供給部31が設けられている。フッ素系原料供給部31は、フッ素系原料ガスを原料供給ライン30に送出する。フッ素系原料として、CF、CHF、C、C、SF、NF、XeFなどが挙げられる。フッ素系原料は、ArやN等の希釈ガスで希釈されていてもよく、希釈されていなくてもよい。ここでは、フッ素系原料ガスとしてArで希釈されたCFが用いられている。CFとArの体積混合比は、CF:Ar=5:95〜80:20が好ましく、CF:Ar=10:90〜30:70がより好ましい。
原料供給ライン30には、添加部32が接続されている。添加部32は、液体の水(HO)を蓄えた加湿器で構成され、液体の水を気化させて、原料供給ライン30のフッ素系原料ガス(CF+Ar)に添加するようになっている。添加の方法として、原料供給ライン30を流れるフッ素系原料ガスの一部を添加部32に分流させ、この分流ガスを添加部32の液面に接触させて、水を分流ガス中に気化させてもよく、分流ガスを添加部32の水中でバブリングさせて水を気化させてもよい。水をヒータで加熱して気化させ原料供給ライン30に供給してもよい。
添加部32には、添加率調節部33が付加されている。添加率調節部33は、添加部32からフッ素系原料ガスに添加される水の添加率を調節する。原料供給ライン30を流れるフッ素系原料ガスの一部を添加部32に分流させて水を添加する場合、フッ素系原料ガスの分流量を調節することによって、添加率を調節することにしてもよい。水をヒータで加熱して気化させる場合、ヒータの出力を調節することにしてもよい。
原料供給ライン30の添加部32より下流側に酸素系原料供給部34が連なっている。原料供給部34は、酸素系原料ガスを原料供給ライン30に供給する。これにより、原料供給ライン30内でフッ素系原料ガスと酸素系原料ガスとが混合される。酸素系原料として、O、NO、NO、NO等が挙げられる。ここでは、酸素系原料ガスとしてOが用いられている。酸素系原料供給部34の原料供給ライン30への接続箇所は、添加部32より上流側であってもよい。
原料供給ライン30の下流端は、プラズマ生成部40へ延びている。
プラズマ生成部40は、互いに対向する一対の電極41,41を有している。少なくとも一方の電極41の対向面には固体誘電体層(図示せず)が設けられている。これら電極41,41のうち一方は、電源42に接続され、他方は、電気的に接地されている。電源42からの電圧供給によって電極41,41間の空間43が大気圧近傍のプラズマ空間となる。プラズマ空間43の上流端に原料供給ライン30が連なっている。プラズマ空間43の下流端にはノズルからなる噴出部49が設けられている。噴出部49は、支持部20上の被処理物90に面している。噴出部49が、支持部20の両端間を往復するように支持部20に対し相対移動(スキャン)されるようになっていてもよい。
上記構成のエッチング装置1を用いて、被処理物90のシリコン含有膜93をエッチングする方法を説明する。
エッチングの工程は、エッチングの初期から中期(終期に至る前)までの第1エッチング工程と、エッチング終期に行なう第2エッチング工程とに分けられる。
[第1エッチング工程]
第1エッチング工程では、フッ素系原料供給部31からフッ素系原料ガス(CF+Ar)を原料供給ライン30に送出する。このフッ素系原料ガスに、添加部32によって水(HO)を添加する。この水の添加量を添加率調節部33によって調節する。水の添加量は、結露が生じない程度になるべく多くする。好ましくは、フッ素系原料ガスが露点温度10〜50℃の水分を含むようにする。フッ素系原料ガスの露点温度は、雰囲気温度や被処理物90の温度より低いことが好ましい。これによって、原料供給ライン30を構成する配管内や被処理物90の表面上での結露を防止することができる。被処理物90を加熱部21によって加熱せず、室温にする場合、フッ素系原料ガスの露点が15〜20℃になるようにするのが好ましい。
水を添加した後のフッ素系原料ガス(CF+Ar+HO)に、酸素系原料供給部34からの酸素系原料ガス(O)を混合し、混合原料ガスを生成する。フッ素系原料ガスと酸素系原料ガスの体積混合比は、フッ素系原料ガス:酸素系原料ガス=1:9〜9:1が好ましく、フッ素系原料ガス:酸素系原料ガス=1:2〜2:1がより好ましい。水の体積比率はフッ素系原料ガス及び酸素系原料ガスに対して十分に小さいため、水を添加する前のフッ素系原料ガスと酸素系原料ガスとの体積比と、水を添加した後のフッ素系原料ガスと酸素系原料ガスとの体積比とは、ほとんど同じである。
上記の混合原料ガス(CF+Ar+O+HO)を原料供給ライン30の下流端から電極間空間43に導入する。
併行して、電源42から電極41に電圧を供給し、電極間空間43内に大気圧近傍プラズマを生成する。これによって、混合ガスがプラズマ化(分解、励起、活性化、ラジカル化、イオン化等を含む)され、フッ素系反応成分と酸化性反応成分を含む処理ガスが生成される。以下、第1エッチング工程の処理ガスを、適宜「第1処理ガス」と称す。フッ素系反応成分としては、HF、COF等が挙げられる。これらフッ素系反応成分は、主にCF及びHOが分解して生成されたものである。添加部32からの水の添加量をなるべく多くしたことによって、フッ素系反応成分の生成量を多くすることができる。酸化性反応成分としては、O、Oラジカル等が挙げられる。これら酸化性反応成分は、主にOを原料として生成されたものである。
この第1処理ガスが、プラズマ生成部40から噴き出され、支持部20上の被処理物90に噴き付けられる。これにより、第1処理ガス中の酸化性反応成分が、シリコン含有膜93と接触し、シリコンの酸化反応が起き、酸化シリコンが生成される(式1)。この酸化シリコンにフッ素系反応成分が接触し(式3)、揮発性のSiFが生成される。こうして、シリコン含有膜93がエッチングされていく。第1処理ガスにはフッ素系反応成分が多く含まれているため、エッチングレートを十分に大きくすることができる。
第1処理ガスには、プラズマ空間43内で分解されなかった混合原料ガスの成分も含まれており、したがって水も含まれている。この水の一部は、フッ素系反応成分のCOFと反応してHFを生成し(式2)、シリコンのエッチングに寄与する。残りの水の一部は、被処理物90の表面に付着して凝縮する。また、HFによるエッチング反応(式3)によって水が生成され、この水の一部も被処理物90の表面に付着して凝縮する。これによって、被処理物90の表面に水の凝縮層が形成される。適度な厚さの水の凝縮層によってシリコンのエッチングが促進される。一方、被処理物90の表面のところどころで水の凝縮層が必要以上に厚くなることがある。凝縮層が厚い箇所では、エッチング反応が阻害される。そのため、図2(b)及び同図(c)に示すように、エッチングが終期に至る直前の被処理物90の表面には、下地膜92が露出した箇所と、エッチングすべきシリコン含有膜93が未だ残っている箇所とが出来る。(残ったシリコン含有膜93を、残膜93aと称す。)残膜93aは、斑点状(まだら状)になっている。
[第2エッチング工程]
図2(b)及び同図(c)に示すように、エッチングが進み、下地膜92の一部が露出したとき、又は露出する直前に、第1エッチング工程から第2エッチング工程に切り替える。
第2エッチング工程では、添加部32による水の添加率を第1エッチング工程での添加率とは異なる大きさに変更する。それ以外の処理条件については第1エッチング工程と同じにするのが好ましい。
詳述すると、第1エッチング工程から引き続いて、フッ素系原料供給部31からフッ素系原料ガス(CF+Ar)を原料供給ライン30に送出する。このフッ素系原料ガス(CF+Ar)に添加部32の水(HO)を添加する。この添加量を、添加率調節部33によって第1エッチング工程のときより低くする。原料供給ライン30を流れるフッ素系原料ガスの一部を添加部32に分流させ、この分流ガスに水を気化させる場合、添加率調節部33によって、フッ素系原料ガスの分流量を第1エッチング工程のときより小さくする。これによって、第1エッチング工程のフッ素系原料ガスより低露点温度の水分を含むフッ素系原料ガスを得る。好ましくは露点温度0〜40℃の水分を含むフッ素系原料ガスを得る。被処理物90を加熱部21によって加熱せず、室温にする場合、フッ素系原料ガスが露点温度6〜12℃の水分を含むようにするのが好ましい。
水を添加した後の第2フッ素系原料ガスに酸素系原料供給部34からの酸素系原料ガス(O)を混合して、混合原料ガス(CF+Ar+O+HO)を得る。フッ素系原料ガスと酸素系原料ガスの体積混合比は、第1エッチング工程と同様にフッ素系原料ガス:酸素系原料ガス=1:9〜9:1が好ましく、フッ素系原料ガス:酸素系原料ガス=1:2〜2:1がより好ましい。この混合原料ガスをプラズマ空間43に導入してプラズマ化する。これにより、HF、COF等のフッ素系反応成分と、O、Oラジカル等の酸化性反応成分を含む処理ガスが生成される。以下、第2エッチング工程の処理ガスを、適宜「第2処理ガス」と称す。第2処理ガス中の水の含有率は、第1エッチング工程での第1処理ガス中の水の含有率より低くなっている。この第2処理ガスをプラズマ生成部40から噴き出し、被処理物90の表面に露出した下地膜92及び残膜93aに接触させる。
第2処理ガスの水の含有率が低いため、シリコンの窒化シリコンに対する選択比が大きくなる。要するに、アモルファスシリコンからなる残膜93aのエッチングレートが、窒化シリコンからなる下地膜92のエッチングレートに対し相対的に高くなる。これによって、図2(c)に示すように、残膜93aと下地膜92とのうち、残膜93aを選択的にエッチングして除去することができる。また、下地膜92のエッチングを抑制することができる。したがって、下地膜92のオーバーエッチング量dを小さくできる。また、シリコン膜の表面に付着して凝縮する水分量が少ないため、まだら状の残シリコンが生成されにくく、均一にエッチングすることができる。
プラズマ化前の第1処理ガスと第2処理ガスの成分構成は互いに同じであり、水の添加率が異なるだけであるので、第1エッチング工程から第2エッチング工程への切り替えをスムーズに行なうことができ、切り替え時間をほとんど必要としない。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において、既述の実施形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。
第2実施形態
図3に示すように、第2実施形態の処理ガス供給系10は、フッ素系反応成分と酸化性反応成分とを別々に生成するようになっている。フッ素系原料供給部31から延びる原料供給ライン30には酸素系原料供給部34が接続されていない。原料供給ライン30は、水が添加されたフッ素系原料ガスだけをプラズマ生成部40に導入する。プラズマ生成部40には酸素系原料ガスは導入されない。
酸素系原料供給部34は、プラズマ生成部40とは別のプラズマ生成部44に接続されている。
プラズマ生成部44は、互いに対向する一対の電極45,45を有している。少なくとも一方の電極45の対向面には固体誘電体層(図示せず)が設けられている。これら電極45,45のうち一方は、電源46に接続され、他方は、電気的に接地されている。電源46からの電圧供給によって電極45,45間の空間47が大気圧近傍のプラズマ空間となる。プラズマ空間47の上流端に酸素系原料供給部34が連なっている。
プラズマ生成部40のプラズマ空間43の下流端からフッ素系噴出路51が延びている。プラズマ生成部44のプラズマ空間47の下流端から酸素系噴出路52が延びている。これら噴出路51,52が互いに合流している。この合流部に共通噴出部53が連なっている。共通噴出部53が、支持部20上の被処理物90に面している。共通噴出部53が、支持部20の両端間を往復するように支持部20に対し相対移動されるようになっていてもよい。
原料供給ライン30に添加部32が接続されている点、及び添加部32に添加率調節部33が付加されている点は、第1実施形態と同様である。
第2実施形態の第1エッチング工程では、フッ素系原料供給部31からのフッ素系原料ガス(例えばCF+Ar)に添加部32から水(HO)を添加する。添加する水分量は、第1実施形態の第1エッチング工程と同様になるべく多くし、好ましくは露点温度で10〜50℃になる量とする。添加後のフッ素系原料ガス(CF+Ar+HO)を原料供給ライン30からプラズマ生成部40のプラズマ空間43に導入してプラズマ化し、HFやCOF等のフッ素系反応成分を含むフッ素系反応ガスを生成する。この第1エッチング工程で生成するフッ素系反応ガスを、以下適宜「第1フッ素系反応ガス」と称す。水の添加量が多いため、第1フッ素系反応ガス中のフッ素系反応成分の濃度を高くすることができる。第1フッ素系反応ガスは、フッ素系反応成分の他、プラズマ空間43で分解されなかった水などの原料成分を含む。この第1フッ素系反応ガスを噴出路51に導出する。
併行して、酸素系原料供給部34からの酸素系原料ガス(例えばO)をプラズマ生成部44のプラズマ空間47に導入してプラズマ化し、OやOラジカル等の酸化性反応成分を含む酸化性反応ガスを生成する。この酸化性反応ガスをプラズマ生成部44から噴出路52に導出し、噴出路51からの第1フッ素系反応ガスと混合する。第1フッ素系反応ガスと酸化性反応ガスの体積混合比は、第1フッ素系反応ガス:酸化性反応ガス=1:9〜9:1が好ましく、第1フッ素系反応ガス:酸化性反応ガス=1:2〜2:1がより好ましい。第1フッ素系反応ガスと酸化性反応ガスの混合によって、フッ素系反応成分と酸化性反応成分と水とを含む第1処理ガスが得られる。この第1処理ガスを噴出部53から被処理物90に噴き付け、シリコン含有膜93のエッチングすべき部分の大半又はほぼ全体をエッチングし、下地膜92の一部を露出させる。第1処理ガス中のフッ素系反応成分の濃度が高いため、シリコン含有膜93のエッチングレートを高くでき、処理時間を短縮できる。
続いて、第2エッチング工程では、フッ素系原料供給部31からのフッ素系原料ガス(例えばCF+Ar)に第1エッチング工程とは異なる量の水(HO)を添加部32から添加する。添加する水分量は、第1実施形態の第2エッチング工程と同様に第1エッチング工程より少なくし、好ましくは露点温度で0〜40℃になる量とする。添加後のフッ素系原料ガス(CF+Ar+HO)を原料供給ライン30からプラズマ生成部40のプラズマ空間43に導入してプラズマ化し、HFやCOF等のフッ素系反応成分を含むフッ素系反応ガスを生成する。この第2エッチング工程で生成するフッ素系反応ガスを、以下適宜「第2フッ素系反応ガス」と称す。第2フッ素系反応ガスは、フッ素系反応成分の他、プラズマ空間43で分解されなかった水などの原料成分を含む。第2フッ素系反応ガス中の水の含有率は、第1エッチング工程での第1フッ素系反応ガス中の水の含有率より低い。この第2フッ素系反応ガスを噴出路51に導出する。
プラズマ生成部44では、第1エッチング工程から引き続いて、酸素系原料ガス(例えばO)をプラズマ化することにより、酸化性反応ガスを生成する。この酸化性反応ガスを噴出路52に導出し、噴出路51からの第2フッ素系反応ガスと混合する。第2フッ素系反応ガスと酸化性反応ガスの体積混合比は、第2フッ素系反応ガス:酸化性反応ガス=1:9〜9:1が好ましく、第2フッ素系反応ガス:酸化性反応ガス=1:2〜2:1がより好ましい。第2フッ素系反応ガスと酸化性反応ガスの混合によって、フッ素系反応成分と酸化性反応成分と水とを含む第2処理ガスが得られる。第2処理ガス中の水の含有率は、第1エッチング工程での第1処理ガス中の水の含有率より低い。この第2処理ガスを噴出部53から被処理物90に噴き付ける。第2処理ガス中の水の含有率が低いため、残膜93aを選択的にエッチングして除去でき、下地膜92のエッチングを抑制できる。また、シリコン膜の表面に付着して凝縮する水分量が少ないため、まだら状の残シリコンが生成されにくく、均一にエッチングすることができる。
第2実施形態では、フッ素系原料ガスと酸素系原料ガスを別々のプラズマ生成部40,44でプラズマ化するため、フッ素系反応成分の生成量と酸化性反応成分の生成量をそれぞれ十分に大きくすることができる。これにより、第1、第2の各エッチング工程でのシリコン膜のエッチングレートを高めることができ、処理時間を一層短縮することができる。
第3実施形態
図4に示すように、第3実施形態では、酸化性反応ガスの生成装置としてプラズマ生成部44に代えてオゾナイザー48が用いられている。酸素系原料供給部34からの酸素ガス(O)がオゾナイザー48に導入され、Oを含む酸化性反応ガスが生成され、この酸化性反応ガスが噴出路52に導出されるようになっている。
その他の構成及び動作は、第2実施形態と同様である。
第4実施形態
図5に示すように、第4実施形態のエッチング装置1は、複数の処理ガス供給系10を備えている。各処理ガス供給系10は、添加率調節部33が省かれている点を除き、第1実施形態(図1)の処理ガス供給系10と同じ構成になっている。2つの供給系10を区別するときは、第1の処理ガス供給系10A及びその各構成要素には、第1実施形態の処理ガス供給系10における対応する構成要素と同じ符号にAを付し、第2の処理ガス供給系10B及びその各構成要素には、第1実施形態の処理ガス供給系10における対応する構成要素と同じ符号にBを付す。
第1処理ガス供給系10Aは、第1原料供給ライン30Aと、第1プラズマ生成部40Aを含んでいる。原料供給ライン30Aに第1添加部32Aが接続されている。フッ素系原料供給部31Aからフッ素系原料ガス(例えばCF+Ar)が原料供給ライン30Aに送出される。このフッ素系原料ガスに添加部32Aから所定量の水(HO)が添加される。水の添加量は、第1実施形態の第1エッチング工程と同様になるべく多くし、好ましくはフッ素系原料ガスの露点が10〜50℃となる量にする。水が添加された後のフッ素系原料ガスに酸素系原料供給部34Aから酸素系原料ガス(例えばO)が混合され、混合原料ガス(CF+Ar+O+HO)が生成される。この混合原料ガスが、第1プラズマ生成部40Aの第1プラズマ空間43Aに導入されてプラズマ化され、第1処理ガスが生成される。第1処理ガスは、フッ素系反応成分(HF、COF等)及び酸化性反応成分(O、Oラジカル等)の他、プラズマ空間43Aで分解されなかった水等の混合原料ガス成分を含む。
第2処理ガス供給系10Bは、第2原料供給ライン30Bと、第2プラズマ生成部40Bを含んでいる。原料供給ライン30Bに第2添加部32Bが接続されている。フッ素系原料供給部31Bからフッ素系原料ガス(例えばCF+Ar)が原料供給ライン30Bに送出される。このフッ素系原料ガスに、第1添加部32Aとは異なる所定量の水(HO)が第2添加部32Bから添加される。第2添加部32Bによる水の添加量は、第1実施形態の第2エッチング工程と同様であり、第1添加部32Aによる添加量より少なくし、好ましくはフッ素系原料ガスの露点が0〜40℃となる量にする。これにより、原料供給ライン30Bのフッ素系原料ガスが、原料供給ライン30Aのフッ素系原料ガスより低露点になる。水が添加された後のフッ素系原料ガスに酸素系原料供給部34Bから酸素系原料ガス(例えばO)が混合され、混合原料ガス(CF+Ar+O+HO)が生成される。この混合原料ガスが、第2プラズマ生成部40Bの第2プラズマ空間43Bに導入されてプラズマ化され、第2処理ガスが生成される。第2処理ガスは、フッ素系反応成分(HF、COF等)及び酸化性反応成分(O、Oラジカル等)の他、プラズマ空間43Bで分解されなかった水等の混合原料ガス成分を含む。第2処理ガス中の水の含有率は、第1処理ガス中の水の含有率より低い。
支持部20には移動手段22が接続されている。詳細な図示は省略するが、移動手段22は、例えばモータ等の駆動部と、この駆動部によって進退されるスライド部とを有し、スライド部に支持部20が接続されている。移動手段22によって、支持部20が、第1処理ガスの噴出部49Aと対向する第1位置(図5の実線)と、第2処理ガスの噴出部49Aと対向する第2位置(図5の二点鎖線)との間で移動されるようになっている。
第1エッチング工程では、移動手段22によって支持部20を第1位置に位置させる。これによって、プラズマ空間43Aから噴き出された第1処理ガスが被処理物90に接触し、シリコン含有膜93の大半又はほぼ全体がエッチングされる。その後、移動手段22によって支持部20を第1位置から第2位置に移動させる。これによって、第1エッチング工程から第2エッチング工程に時間をほとんど置かずに移行することができる。第2エッチング工程では、プラズマ空間43Bから噴き出された第2処理ガスが被処理物90に接触し、残膜93aが除去される。
移動手段22は、処理ガスが被処理物90に吹き付けられる処理ガス供給系10A,10Bを選択的に切り替える切替手段を構成する。
移動手段22が、支持部20に代えて噴出部49A,49Bに接続されていてもよく、支持部20を第1位置と第2位置との間で移動させるのに代えて、噴出部49A,49Bを移動させることにより、第1エッチング工程では噴出部49Aを支持部20と対向させ、第2エッチング工程では噴出部49Bを支持部20と対向させてもよい。
第5実施形態
図6に示すように、第5実施形態では、被処理物94が連続シート状になっている。連続シート状の被処理物94は、繰り出しロール23から繰り出され、巻き取りロール24に巻き取られるようになっている。ロール23,24の間の被処理物94の裏側に加熱部21が設けられている。
ロール23,24の間の繰り出しロール23寄りの位置に第1処理ガス供給系10Aの噴出部49Aが配置されている。ロール23,24の間の巻き取りロール24寄りの位置に第2処理ガス供給系10Bの噴出部49Bが配置されている。
繰り出しロール23から繰り出された被処理物94は、第1処理ガス供給系10Aからの第1処理ガスと接触する。その後、第2処理ガス供給系10Bからの第2処理ガスと接触する。これによって、第1エッチング工程から第2エッチング工程に連続的に移行することができる。繰り出しロール23及び巻き取りロール24は、ステージ状の支持部20に代わる被処理物支持部として機能する。かつ、繰り出しロール23及び巻き取りロール24は、処理ガスが被処理物90に吹き付けられる処理ガス供給系10A,10Bを選択的に切り替える切替手段を構成する。
第6実施形態
水の添加量の変更は2段階に限られず、3段階以上行なうことにしてもよい。第1エッチング工程で水添加量を2段階以上にわたって変更してもよい。第2エッチング工程で水添加量を2段階以上にわたって変更してもよい。
図7は、水の添加量を、第1エッチング工程と第2エッチング工程の全体で3段階にわたって変更する実施形態を示したものである。
エッチング装置1は、3つの処理ガス供給系10を備えている。各処理ガス供給系10は、第4実施形態(図5)及び第5実施形態(図6)の処理ガス供給系10A,10Bと同じ構成になっている。これら3つの処理ガス供給系10を互いに区別するときは、1段目(図7において左側)の処理ガス供給系10及びその構成要素の符号にXを付し、2段目(図7において中央)の処理ガス供給系10及びその構成要素の符号にYを付し、3段目(図7において右側)の処理ガス供給系10及びその構成要素の符号にZを付す。1段目と2段目の処理ガス供給系10X,10Yが、第1エッチング工程を実行する第1処理ガス供給系になる。最終段(3段目)の処理ガス供給系10Zが、第2エッチング工程を実行する第2処理ガス供給系になる。
1段目の添加部32Xによる水の添加量は、第1実施形態の第1エッチング工程と同様になるべく多くし、好ましくはフッ素系原料ガス(CF+Ar+HO)の露点が10〜50℃となる量にする。したがって、噴出部49Xから噴き出される処理ガス中の水含有量が比較的に大きい。
2段目の添加部32Yによる水の添加量は、1段目より小さくし、好ましくはフッ素系原料ガス(CF+Ar+HO)の露点が5〜45℃となる量にする。したがって、噴出部49Yから噴き出される処理ガス中の水含有量は、1段目より小さい。
3段目(最終段)の添加部32Zによる水の添加量は、2段目より更に小さくし、第1実施形態の第2エッチング工程と同程度とし、好ましくはフッ素系原料ガス(CF+Ar+HO)の露点が0〜40℃となる量にする。したがって、噴出部49Zから噴き出される処理ガス中の水含有量は、2段目より更に小さい。
よって、後段の処理ガス供給系10になるほど処理ガス中の水含有率が段階的に低くなる。
3つの処理ガス供給系10のプラズマ生成部40の噴出部49が間隔を置いて一列に並べられている。これら噴出部49の下方にローラコンベア25が設置されている。ローラコンベア25は、噴出部49の配列方向に延設されている。ローラコンベア25によって被処理物90が1段目の噴出部49Xの下方、2段目の噴出部49Yの下方、3段目の噴出部49Zの下方の順に搬送される。
ローラコンベア25は、被処理物90の搬送手段及び支持手段を構成する。かつ、ローラコンベア25は、処理ガスが被処理物90に吹き付けられる処理ガス供給系10を選択的に切り替える切替手段を構成する。
[第1エッチング工程]
被処理物90は、ローラコンベア25による搬送に伴ない、先ず1段目の処理ガス供給系10Xからの処理ガスと接触し、エッチングされる。1段目の水添加率は十分大きいから、エッチングレートを高くできる。1段目のエッチングでは、シリコン含有膜93の表面が粗くなり凸凹の状態になる。下地の窒化シリコン膜92は未だ露出しない。
次に、被処理物90は、2段目の処理ガス供給系10Yからの処理ガスと接触し、エッチングされる。2段目の水添加率は1段目より小さい。したがって、シリコン含有膜93の下地膜92に対する選択比が大きくなる。これによって、シリコン含有膜93の凸凹な表面の凹の部分が下地膜92との界面に到達したとき、下地膜92が削れるのを抑制できる。
[第2エッチング工程]
次に、被処理物90は、3段目(最終段)の処理ガス供給系10Zからの処理ガスと接触し、エッチングされる。3段目の添加部32Zは2段目(第1エッチング工程の最終段階)より更に水添加量が小さい。したがって、シリコン含有膜93の下地膜92に対する選択比を更に大きくできる。これにより、下地膜92のオーバーエッチング量d(図2(d))を十分に小さくでき、かつシリコン含有膜の斑点状の残渣が出来るのを確実に防止できる。2段目のエッチングレートは、1段目と比べると低下するが、3段目よりは大きい。したがって、全体のエッチング処理時間が過大になるのを防止できる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、当業者に自明の範囲内で種々の改変をなすことができる。
例えば、フッ素系原料ガスと酸素系原料ガスを混合した後、水を添加してもよい。混合ガス中のフッ素系原料ガスのみに対する水の添加量が、第1エッチング工程では露点で10〜50℃になる量にし、第2エッチング工程では露点で0〜40℃になる量にするのが好ましい。第2エッチング工程の第2処理ガスには水が殆ど含まれていなくてもよい。
フッ素系反応成分をプラズマ生成部40(40A,40B)を用いて生成するのに代えて、HFやCOF等のフッ素系反応成分そのものをタンク等に蓄えておき、このタンクからフッ素系反応成分を取り出して水を添加してもよい。
酸化性反応成分をプラズマ生成部44又はオゾナイザー48を用いて生成するのに代えて、O等の酸化性反応成分そのものをタンク等に蓄えておき、このタンクから酸化性反応成分を取り出してフッ素系反応成分と混合してもよい。
第2実施形態(図3)及び第3実施形態(図4)において、フッ素系反応ガスと酸化性反応ガスとを混合せずに互いに別の噴出部から被処理物へ向けて吹き出すようにしてもよい。
エッチング対象のシリコン含有膜93は、アモルファスシリコンに限られず、ポリシリコンであってもよく、単結晶シリコンでもよい。
エッチング対象のシリコン含有膜93は、シリコンに限られず、酸化シリコン、炭化シリコン、酸化炭化シリコン等であってもよい。
エッチング対象のシリコン含有膜93が酸化シリコンである場合、処理ガスが酸化性反応成分を含む必要はない。したがって、酸素系原料供給部34を省略できる。
エッチング対象のシリコン含有膜93が、炭化シリコン又は酸化炭化シリコンである場合、加熱操作によりシリコンに変換でき、その後、上記実施形態と同様にしてエッチングできる。
下地膜92は、窒化シリコンに限られず、エッチング対象のシリコン含有膜93とは異なる成分であればよい。
アモルファスシリコン等のシリコンからなるシリコン含有膜93に対し、下地膜92が酸化シリコンであってもよい。
エッチング対象のシリコン含有膜93が酸化シリコンである場合、下地膜は例えば窒化シリコンであってもよい。
エッチング対象のシリコン含有膜93が炭化シリコンや酸化炭化シリコンである場合、下地膜92は例えば窒化シリコン又は酸化シリコンであってもよい。
下地膜の成分等によっては、エッチングが進行するにしたがってシリコン含有膜の下地膜に対する選択比を大きくするために、水の含有率又は添加率を高くしてもよい。第2エッチング工程での第2処理ガスの水の含有率を、第1エッチング工程での第1処理ガスの水の含有率より高くしてもよい。
水の含有率または添加率を段階的に高くしてもよい。水の含有率または添加率を段階的に低くした後、段階的に高くしてもよく、段階的に高くした後、段階的に低くしてもよい。水の含有率または添加率を段階的に変化させるのに限られず、連続的に変化(漸減又は漸増)させてもよい。
第1処理ガス又は第2処理ガスの含有成分として、水(HO)に代えて、OH基含有化合物を用いてもよい。OH基含有化合物として、過酸化水素水(H)やエタノールやメタノール等のアルコールが挙げられる。ただし、過酸化水素水の場合は、反応性が高く、安定してフッ素系反応成分のガスに添加することがむずかしい。また、アルコールの場合は、プラズマ中に導入された際に炭素成分(C)が反応し、有機重合体が生成されるため、その分解・除去が必要になる。そのため、簡便で安定に供給できるHOが好ましい。
フッ素系原料として、CFに代えて、C、C、C等の他のPFC(パーフルオロカーボン)を用いてもよく、CHF、CH、CHF等のHFC(ハイドロフルオロカーボン)を用いてもよく、SF、NF、XeF等のPFC及びHFC以外のフッ素含有化合物を用いてもよい。
キャリアとして、Arに代えて、He、Ne、N等の他の不活性ガスを用いてもよい。
酸素系原料として、Oに代えて、NO、NO、NO等の酸素含有化合物を用いてもよい。
第1エッチング工程から第2エッチング工程に切り替えるタイミングは、下地膜92が露出した段階に限られず、下地膜92が露出する少し前の段階に設定してもよい。
処理ガス供給系10を複数設け、被処理物90に対向する系10を切替手段で選択的に切り替える場合、処理ガス供給系10は2つ(第4、第5実施形態(図5、図6))又は3つ(第6実施形態(図7))に限られず、4つ以上設けてもよい。
複数の処理ガス供給系10のうち少なくとも2つの処理ガス供給系10の水含有率または水添加率が異なっていればよく、複数の処理ガス供給系10のすべての水含有率または水添加率が1段ずつ異なっているのに限られず、複数(3つ以上)の処理ガス供給系10のうち一部(2つ以上)の処理ガス供給系10の水含有率または水添加率が互いに同じであってもよい。
第6実施形態(図7)において、処理ガス供給系10Xを2つ並設し、装置1全体で処理ガス供給系10を4つ設けてもよい。この構造は、シリコン含有膜93の厚さが大きく、1つの処理ガス供給系10Xでエッチングできる量がシリコン含有膜93の厚さの半分未満である場合に好適である。すなわち、処理ガス供給系10Xを2つ設けることで、シリコン含有膜93の半分以上ないしは大部分を高エッチングレートでエッチングできる。その後、処理ガス供給系10Yでシリコンの選択比を大きくしてエッチングし、続いて処理ガス供給系10Zでシリコンの選択比を更に大きくしてエッチングする。
シリコン含有膜93の厚さによっては、処理ガス供給系10Xを3つ以上並設してもよい。
複数の実施形態を互いに組み合わせてもよい。例えば、第4〜第6実施形態(図5〜7)の各処理ガス供給系10を、第2、第3実施形態(図3、図4)と同様にフッ素系反応成分と酸化性反応成分とが互いに別ルートで生成される構成にしてもよい。
第1〜第3実施形態(図1〜図4)において、添加率調節部33が水添加率を3段階以上にわたって段階的に低くしてもよい。そうすると、第6実施形態と同様に下地膜92のオーバーエッチング量dを十分に小さくでき、かつシリコン含有膜の斑点状の残膜が出来るのを確実に防止できる
第1〜第3実施形態(図1〜図4)において、添加率調節部33が水添加率を連続的に漸減させてもよい。
下地膜92の成分等によっては、第1〜第3実施形態(図1〜図4)において、添加率調節部33が水添加率を段階的又は連続的に高くしてもよい。
本発明のエッチング方法及びエッチング装置は、レジスト等でパターニングされた被処理物のパターンエッチングの他、被処理物の表面に付着したシリコンを含む汚染物質の除去、シリコンウェハやガラスの粗化部分の平坦化、シリコンウェハやガラスの表面又は裏面の粗化等にも応用できる。
実施例を説明する。本発明は、この実施例に限定されない。
実施例として、図3のエッチング装置1を用い、被処理物90をエッチングした。下地膜92は、窒化シリコンであり、エッチング対象のシリコン含有膜93は、アモルファスシリコンであった。
まず、第1エッチング工程を行なった、
フッ素系原料としてCFを用いた。CFはArで希釈した。CFとArの体積混合比は、CF:Ar=1:9とした。このフッ素系原料ガス(CF+Ar)に水を添加した。水の添加量は、フッ素系原料ガスの露点が18℃になる量とした。
水を添加した後のフッ素系原料ガス(CF+Ar+HO)をプラズマ生成部40に導入して大気圧下でプラズマ化し、フッ素系反応ガスを得た。プラズマ放電条件は以下の通りである。
電極間間隔: 1mm
電極間電圧: 10kV
電源周波数: 25kHz(パルス波)
別途、酸素系原料ガスとしてOをプラズマ生成部44に導入して大気圧下でプラズマ化し、酸化性反応ガスを得た。プラズマ放電条件は、上記プラズマ生成部40と同じとした。
プラズマ生成部40からのフッ素系反応ガスとプラズマ生成部44からの酸化性反応ガスとを混合し第1処理ガスを得た。フッ素系反応ガスと酸化性反応ガスの体積混合比は1:1とした。この第1処理ガスを噴出部53から噴き出し、被処理物90に接触させた。噴出部53は、被処理物90の一端から他端までの間を2m/minの速度で往復するように移動(スキャン)させた。往方向又は復方向の片道移動をスキャン1回として、第1エッチング工程ではスキャンを18回行なった。このとき、被処理物90の表面には、0.1〜10μmの斑点状のアモルファスシリコン93aが残っていた(図2(b)(c)参照)。
続いて、第2エッチング工程を行なった。処理条件は、フッ素系原料ガスへの水の添加量及び噴出部53のスキャン回数を除き、第1エッチング工程と同一とした。
フッ素系原料ガスへの水の添加量は、フッ素系原料ガスの露点が12℃になる量とした。このフッ素系原料ガスをプラズマ生成部40でプラズマして得たフッ素系反応ガスと、プラズマ生成部44からの酸化性反応ガスとを混合し第2処理ガスを得、この第2処理ガスを被処理物90に接触させた。
噴出部53のスキャン回数は、5回とした。
この第2エッチング工程によって、残アモルファスシリコン93aは完全に除去され、下地のシリコン窒化膜92がきれいに露出した(図2(d)参照)。
第1エッチング工程の第1処理ガスによるアモルファスシリコンの窒化シリコンに対する選択比は、約1.2であった。
第2エッチング工程の第2処理ガスによるアモルファスシリコンの窒化シリコンに対する選択比は、約2.4であった。これにより、第2エッチング工程でフッ素系反応ガスの露点温度を下げることによりシリコンの選択比が高まることが確認された。
下地の窒化シリコン膜92の減り量d(図2)は、約7nmであった。
[比較例1]
比較例1として、実施例1の第1エッチング工程の第1処理ガスのまま、第2エッチング工程を実施例1と同じスキャン回数(5回)だけ行なった。その結果、下地の窒化シリコン膜92の減り量dは、約24nmであった。
[比較例2]
また、比較例2として、実施例1の第2処理ガスと同じ処理ガスを用い、被処理物90の表面が実施例1の第1エッチング工程の終了時と同じ状態になるまで第1エッチング工程を行ない、引き続いて同じ処理ガスで第2エッチング工程を実施例1と同じスキャン回数(5回)行なった。この場合、第1エッチング工程に要したスキャン回数は26回であった。
以上の結果より、本発明によれば、下地膜92のエッチングを抑制しつつ、シリコン含有膜93を残渣無くエッチングでき、しかも処理時間を短くできることが確認された。
本発明は、例えばフラットパネルディスプレイ(FPD)や半導体ウェハの製造に適用可能である。
本発明の第1実施形態の概略構成を示す解説図である。 (a)は、エッチング前の被処理物の断面図であり、(b)は、第1エッチング工程の終了時の被処理物の平面図であり、(c)は、(b)の断面図であり、(d)は、第2エッチング工程の終了時の被処理物の平面図である。 本発明の第2実施形態の概略構成を示す解説図である。 本発明の第3実施形態の概略構成を示す解説図である。 本発明の第4実施形態の概略構成を示す解説図である。 本発明の第5実施形態の概略構成を示す解説図である。 本発明の第6実施形態の概略構成を示す解説図である。
符号の説明
1 エッチング装置
10,10A,10B 処理ガス供給系
10X,10Y,10Z 処理ガス供給系
11,12 処理ガス供給系
21 加熱部
22 移動手段(切替手段)
23 繰り出しロール(切替手段)
24 巻き取りロール(切替手段)
25 ローラコンベア(切替手段)
30 原料供給ライン
30A,30B 原料供給ライン
31 フッ素系原料供給部
32 添加部
32A,32B 添加部
33 添加率調節部
34 酸素系原料供給部
40 プラズマ生成部
40A,40B プラズマ生成部
43 プラズマ空間
43A,43B プラズマ空間
44 別のプラズマ生成部
47 プラズマ空間
48 オゾナイザー
49 噴出部
90 被処理物
92 下地膜
93 シリコン含有膜
93a 残シリコン膜
94 連続シート状被処理物

Claims (15)

  1. 下地膜にシリコン含有膜が積層された被処理物をエッチングする方法において、
    フッ素系反応成分と、HO又はOH基含有化合物とを含む処理ガスを前記被処理物に接触させ、前記処理ガス中のHO又はOH基含有化合物の含有率をエッチングの進行に応じて変化させることを特徴とするシリコン含有膜のエッチング方法。
  2. 前記含有率をエッチングが進むにしたがって低くすることを特徴とする請求項1に記載のエッチング方法。
  3. 前記含有率をエッチングが進むにしたがって段階的に低くすることを特徴とする請求項1又は2に記載のエッチング方法。
  4. 前記シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半をエッチングする期間(以下「第1エッチング工程」と称す)の前記含有率を相対的に高くし、前記シリコン含有膜のエッチングすべき部分のうち前記第1エッチング工程後に残った部分をエッチングする期間(以下「第2エッチング工程」と称す)の前記含有率を相対的に低くすることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のエッチング方法。
  5. 前記第2エッチング工程では、露点温度0〜40℃の水分を含むフッ素系原料ガスを大気圧近傍のプラズマ空間に通すことによりフッ素系反応成分を生成することを特徴とする請求項4に記載のエッチング方法。
  6. 前記第1エッチング工程では、露点温度10〜50℃の水分を含むフッ素系原料ガスを大気圧近傍のプラズマ空間に通すことによりフッ素系反応成分を生成し、
    前記第2エッチング工程では、前記第1エッチング工程のフッ素系原料ガスより低露点であって露点温度0〜40℃の水分を含むフッ素系原料ガスを大気圧近傍のプラズマ空間に通すことによりフッ素系反応成分を生成することを特徴とする請求項4又は5に記載のエッチング方法。
  7. 前記第1エッチング工程では、露点温度10〜50℃の水分を含むフッ素系原料ガスを大気圧近傍のプラズマ空間に通すことによりフッ素系反応成分及び水を含む第1フッ素系反応ガスを生成し、前記第1エッチング工程の処理ガスが、前記第1フッ素系反応ガスと、酸化性反応成分を含む酸化性反応ガスとを1:9〜9:1の体積混合比で含有し、
    前記第2エッチング工程では、前記第1エッチング工程のフッ素系原料ガスより低露点であって露点温度0〜40℃の水分を含むフッ素系原料ガスを大気圧近傍のプラズマ空間に通すことにより、第1フッ素系反応ガスより低い含有率の水とフッ素系反応成分とを含む第2フッ素系反応ガスを生成し、前記第2エッチング工程の処理ガスが、前記第2フッ素系反応ガスと、酸化性反応成分を含む酸化性反応ガスとを1:9〜9:1の体積混合比で含有することを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に記載のエッチング方法。
  8. 前記第1エッチング工程で処理ガス中のHO又はOH基含有化合物の含有率を段階的に低くし、前記第2エッチング工程での処理ガス中のHO又はOH基含有化合物の含有率を前記第1エッチング工程の最終段階より低くすることを特徴とする請求項4〜7の何れか1項に記載のエッチング方法。
  9. 下地膜にシリコン含有膜が積層された被処理物をエッチングする装置において、
    フッ素系反応成分を含む処理ガスを前記被処理物に供給する処理ガス供給系を備え、
    前記処理ガス供給系が、大気圧近傍のプラズマ空間を形成するプラズマ生成部と、前記フッ素系反応成分となるフッ素系原料ガスを前記プラズマ空間に導入する原料供給ラインと、前記フッ素系原料ガスにHO又はOH基含有化合物を添加する添加部と、前記添加部によるHO又はOH基含有化合物の添加率をエッチングの進行に応じて変化させる添加率調節部と、を含むことを特徴とするシリコン含有膜のエッチング装置。
  10. 前記添加率調節部が、前記添加率をエッチングが進むにしたがって低くすることを特徴とする請求項9に記載のエッチング装置。
  11. 前記添加率調節部が、前記添加率をエッチングが進むにしたがって段階的に低くすることを特徴とする請求項9又は10に記載のエッチング装置。
  12. 前記添加率調節部が、前記シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半がエッチングされる迄、前記添加率を相対的に高くし、残りのシリコン含有膜をエッチングするとき、前記添加率を相対的に低くすることを特徴とする請求項9〜11の何れか1項に記載のエッチング装置。
  13. 下地膜にシリコン含有膜が積層された被処理物をエッチングする装置において、
    フッ素系反応成分を含む処理ガスを噴き出す複数の処理ガス供給系と、
    処理ガスが前記被処理物に吹き付けられる処理ガス供給系をエッチングの進行に応じて選択的に切り替える切替手段と、
    を備え、各処理ガス供給系が、
    大気圧近傍のプラズマ空間を形成するプラズマ生成部と、
    前記フッ素系反応成分となるフッ素系原料ガスを前記プラズマ空間に導入する原料供給ラインと、
    前記フッ素系原料ガスにHO又はOH基含有化合物を添加する添加部と、
    を含み、前記複数の処理ガス供給系のうち少なくとも2つの処理ガス供給系の添加部によるHO又はOH基含有化合物の添加率が互いに異なることを特徴とするシリコン含有膜のエッチング装置。
  14. 前記切替手段が、エッチングが進むにしたがって前記添加率が相対的に低い処理ガス供給系を選択することを特徴とする請求項13に記載のエッチング装置。
  15. 前記切替手段が、前記シリコン含有膜のエッチングすべき部分の大半がエッチングされる迄、前記添加率が相対的に高い処理ガス供給系を選択し、残りのシリコン含有膜をエッチングするとき、前記添加率が相対的に低い処理ガス供給系を選択することを特徴とする請求項13又は14に記載のエッチング装置。
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