JP2009245741A - 燃料電池発電装置の停止方法及び燃料電池発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】起動停止を繰り返したとしても、長期間安定した発電出力を得ることが可能な燃料電池発電装置の停止方法及び燃料電池発電装置を提供する。
【解決手段】電気式脱イオン装置31の濃縮水排出側から伸びた濃縮水ラインL24が、燃料電池本体1のアノード電極1a及び/又はカソード電極1bに連結され、燃料電池発電装置の停止時に、アノード電極1a及びカソード電極1bを封止して、濃縮水排水ラインL24と、燃料電池本体1のアノード電極1a及び/又はカソード電極1bとが連通するように制御される燃料電池発電装置を用いる。
【選択図】図1
【解決手段】電気式脱イオン装置31の濃縮水排出側から伸びた濃縮水ラインL24が、燃料電池本体1のアノード電極1a及び/又はカソード電極1bに連結され、燃料電池発電装置の停止時に、アノード電極1a及びカソード電極1bを封止して、濃縮水排水ラインL24と、燃料電池本体1のアノード電極1a及び/又はカソード電極1bとが連通するように制御される燃料電池発電装置を用いる。
【選択図】図1
Description
本発明は、長期間安定した発電出力を得ることが可能な燃料電池発電装置の停止方法及び燃料電池発電装置に関する。
燃料電池本体から排出される燃料電池排ガスや、改質装置の燃焼部から排出される燃焼排ガスは水分を含んでおり、燃料電池発電装置の系内での水自立(外部からの補給水を受けいれることなく運転を継続する状態)を維持するため、燃料電池排ガスや燃焼排ガスから凝縮水を回収し、再利用することが一般的に行われている。そして、凝縮水には、炭酸イオンや、配管から溶出した金属イオン等が含まれており、これらのイオンは、電極触媒や、改質触媒に悪影響を及ぼす恐れがある。このため、この凝縮水は脱イオン処理を行った後、再利用するようにしている。
凝縮水の脱イオン処理方法としては、例えば、下記特許文献1,2に開示されているように、電気式脱イオン装置を用いて凝縮水を脱イオン処理する試みが近年行われている。
凝縮水の脱イオン処理方法としては、例えば、下記特許文献1,2に開示されているように、電気式脱イオン装置を用いて凝縮水を脱イオン処理する試みが近年行われている。
ところで、燃料電池発電装置は、電力の需要に応じて起動・停止する、いわゆるDSS(Daily Start and Stop)運転が行われている。特に、家庭用や輸送機器用の燃料電池発電装置では、頻繁な起動停止をすることが予想される。
燃料電池発電装置の停止時は各電極へのガスの供給を停止するが、停止中にアノード電極内に酸素が混入すると、再起動時にアノード電極側に水素と酸素が混在することによって局部電池が形成され、カソード電極のカーボン担体などを腐食して、電池特性が低下するおそれがある。
そこで、燃料電池発電装置の停止時においては、アノード電極側の流路及びカソード電極側の流路を遮断して保管することが行われているものの、燃料電池本体の降温や水素ガス等のガス拡散によってセルの内圧が低下して負圧となり、封止したガス流路内に大気が流入することがあった。
燃料電池発電装置の停止時に、セルの内圧低下を防止して、アノード電極内に酸素が混入しないようにするにあたり、例えば、下記特許文献3では、アノード電極側の流路及び/又はカソード電極側の流路に圧力緩和部を設けて燃料電池本体内の圧力変化を緩和させつつ、再起動時まで保管することが開示されている。
特表2004−526280号公報
特開2001−232394号公報
特開2007−194157号公報
上記特許文献3では、圧力緩和の方法としては、水の出し入れによってガス経路の体積を変化させることにより圧力変化を緩和する方法や、ダイヤフラムの動きによりガス経路の体積を変化させることにより圧力変化を緩和する方法が挙げられている。
しかしながら、水を導入して体積を変化させる場合、再起動時にガス流路内に導入した水を排出する必要があるので、速やかに再起動することは困難であった。また、ガス流路内で水つまりが生じて局所的にガス欠が発生し、電池特性が損なわれるおそれもあった。
また、ダイヤフラムを設置する場合には、圧力の緩和量を大きくすればするほど大きなダイヤフラムを設置する必要があるので、装置全体が大型になる傾向にあった。また、部品点数が増加するので、装置コストがかさむ問題があった。
したがって、本発明の目的は、簡単な装置構成で、起動停止を繰り返したとしても、長期間安定した発電出力を得ることが可能な燃料電池発電装置の停止方法及び燃料電池発電装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の燃料電池発電装置の停止方法は、
水素含有ガス及び酸化剤ガスとの反応により発電を行う燃料電池本体と、システムから排出される排ガスから凝縮水を回収して貯留する回収水タンクと、前記回収水タンク内の凝縮水を脱イオン処理して脱イオン水及び濃縮水を生成する電気式脱イオン装置とを備えた燃料電池発電装置の停止方法であって、
前記燃料電池発電装置の停止時に、前記アノード電極及びカソード電極を封止し、
前記電気式脱イオン装置の濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを連通させることを特徴とする。
水素含有ガス及び酸化剤ガスとの反応により発電を行う燃料電池本体と、システムから排出される排ガスから凝縮水を回収して貯留する回収水タンクと、前記回収水タンク内の凝縮水を脱イオン処理して脱イオン水及び濃縮水を生成する電気式脱イオン装置とを備えた燃料電池発電装置の停止方法であって、
前記燃料電池発電装置の停止時に、前記アノード電極及びカソード電極を封止し、
前記電気式脱イオン装置の濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを連通させることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池発電装置は、
水素含有ガス及び酸化剤ガスとの反応により発電を行う燃料電池本体と、システムから排出される排ガスから凝縮水を回収して貯留する回収水タンクと、前記回収水タンク内の凝縮水を脱イオン処理して脱イオン水及び濃縮水を生成する電気式脱イオン装置とを備えた燃料電池発電装置であって、
前記電気式脱イオン装置の濃縮水排出側から伸びた濃縮水ラインが、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極に連結され、
前記燃料電池発電装置の停止時に、前記アノード電極及び前記カソード電極を封止して、前記濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とが連通するように制御されることを特徴とする。
水素含有ガス及び酸化剤ガスとの反応により発電を行う燃料電池本体と、システムから排出される排ガスから凝縮水を回収して貯留する回収水タンクと、前記回収水タンク内の凝縮水を脱イオン処理して脱イオン水及び濃縮水を生成する電気式脱イオン装置とを備えた燃料電池発電装置であって、
前記電気式脱イオン装置の濃縮水排出側から伸びた濃縮水ラインが、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極に連結され、
前記燃料電池発電装置の停止時に、前記アノード電極及び前記カソード電極を封止して、前記濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とが連通するように制御されることを特徴とする。
本発明によれば、燃料電池発電装置の停止時に、前記アノード電極及びカソード電極を封止すると共に、濃縮水排水ラインと、燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを連通するようにしたことで、燃料電池発電装置の停止中に燃料電池本体のセル内の圧力が低下しても、濃縮水と混在している気体状の二酸化炭素や、濃縮水に溶解している二酸化炭素が、アノード電極やカソード電極に供給される。このため、セル内が負圧になるのを防止でき、外部から酸素が流入しにくくなる。その結果、局所電池の形成を防ぐことができる。また、濃縮水と混在している二酸化炭素や、濃縮水に溶解している二酸化炭素は、純度の高い不活性ガスであるので、セル特性に及ぼす影響は極めて少ない。したがって、本発明によれば、起動停止を繰り返し行ったとしても、局所電池が形成されにくいので、電極などが劣化しにくく、長期にわたって安定した発電を行うことができる。
本発明においては、
前記濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを接続するライン上に、二酸化炭素回収タンクを配置し、
前記燃料電池発電装置の停止時に、前記アノード電極及びカソード電極を封止し、
前記二酸化炭素回収タンクと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを連通させることが好ましい。
前記濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを接続するライン上に、二酸化炭素回収タンクを配置し、
前記燃料電池発電装置の停止時に、前記アノード電極及びカソード電極を封止し、
前記二酸化炭素回収タンクと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを連通させることが好ましい。
この態様によれば、濃縮水と混在している二酸化炭素や、濃縮水に溶解している二酸化炭素を、二酸化炭素回収タンクに貯留できるので、燃料電池発電装置の停止中に燃料電池本体のセル内の圧力が低下しても、速やかに、二酸化炭素回収タンクに貯留された二酸化炭素を、アノード電極及び/又はカソード電極に供給できる。このため、より確実に局所電池の形成を防ぐことができる。
本発明においては、
前記燃料電池発電装置の停止時に、前記カソード電極への空気の供給を停止して、カソード電極を封止した状態で、前記アノード電極への水素含有ガスの供給を継続して、前記燃料電池本体からの電力の取り出しを行い、
前記燃料電池本体の電圧が予め定めた設定値を下回った後、又は、前記燃料電池発電装置の停止から所定時間経過した後、前記アノード電極を封止すると共に、前記濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを連通させることが好ましい。
前記燃料電池発電装置の停止時に、前記カソード電極への空気の供給を停止して、カソード電極を封止した状態で、前記アノード電極への水素含有ガスの供給を継続して、前記燃料電池本体からの電力の取り出しを行い、
前記燃料電池本体の電圧が予め定めた設定値を下回った後、又は、前記燃料電池発電装置の停止から所定時間経過した後、前記アノード電極を封止すると共に、前記濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを連通させることが好ましい。
この態様によれば、アノード電極への水素含有ガスの供給を継続した状態で、カソード電極への空気の供給を停止すると共に、前記燃料電池本体から電力を取り出すことで、カソード電極に残留している酸素を電気化学反応によって消費できる。このため、燃料電池本体内の酸素濃度を、電解質膜や電極を損傷することなく低減できる。そして、燃料電池本体の電圧が予め定めた設定値を下回った後、又は、燃料電池発電装置の停止から所定時間経過した後、濃縮水排水ラインと、燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを連通することで、セルの内圧が低下して負圧になっても、濃縮水と混在している二酸化炭素や濃縮水に溶解している二酸化炭素が、アノード電極やカソード電極に導入されるので、外部から酸素の流入を防止でき、局所電池の形成をより効果的に防止できる。
本発明によれば、燃料電池発電装置の停止時に、アノード電極及びカソード電極を封止して、濃縮水排水ラインと、燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを連通するようにしたことで、燃料電池発電装置の停止中に燃料電池本体のセル内の圧力が低下しても、濃縮水と混在している気体状の二酸化炭素や、濃縮水に溶解している二酸化炭素が、アノード電極やカソード電極に供給されるので、燃料電池本体内が負圧になりにくく、外部から酸素が流入しにくくなるので、運転停止時における局所電池の形成を効果的に防ぐことができる。このため、起動停止を繰り返したとしても、電極が劣化しにくく、長期にわたって安定した発電を行うことができる。
以下、図面に基づいて本発明の燃料電池発電装置の実施形態を説明する。図1に、本発明の燃料電池発電装置の概略構成図を示す。
図1中の1は、燃料電池本体であって、電解質1cを挟持するアノード電極1a及びカソード電極1bと、これらからなる単位セルの複数個を重ねる毎に配設される冷却管を有する冷却系1dとで構成されている。
燃料電池本体1には、ON,OFF可能な放電抵抗1eが接続している。また、図示しない電力取り出し手段が取り付けられており、電気化学反応によって得られた直流電力を取り出すことができるように構成されている。
アノード電極1aの改質ガス供給側は、改質装置3から伸びた改質ガス供給ラインL1が連結している。この改質ガス供給ラインL1には、上流側から、開閉弁V1、改質ガスドレントラップQ1が配置されている。この改質ガスドレントラップQ1の凝縮水貯留部からは、改質ガス凝縮水供給ラインL2が伸びて、脱炭酸装置5に連結している。また、改質ガス供給ラインL1の開閉弁V1の上流側からは、開閉弁V9が介装された配管が接続しており、後述するアノードオフガス排出ラインL3に連結している。
アノード電極1aのアノードオフガス排出側からは、アノードオフガス排出ラインL3が伸びて、その先端側は燃焼用燃料供給ラインL12に連結している。また、アノードオフガス排出ラインL3には、上流側から開閉弁V2、アノードオフガスドレントラップQ2が配置されている。このアノードオフガスドレントラップQ2の凝縮水貯留部からは、アノードオフガス凝縮水供給ラインL4が伸びて、脱炭酸装置5に連結している。また、アノードオフガス排出ラインL3の開閉弁V2よりも上流側には、開閉弁V3が介装された配管L30が接続し、後述する濃縮水取出しラインL24に連結している。
アノード電極1aのアノードオフガス排出側からは、アノードオフガス排出ラインL3が伸びて、その先端側は燃焼用燃料供給ラインL12に連結している。また、アノードオフガス排出ラインL3には、上流側から開閉弁V2、アノードオフガスドレントラップQ2が配置されている。このアノードオフガスドレントラップQ2の凝縮水貯留部からは、アノードオフガス凝縮水供給ラインL4が伸びて、脱炭酸装置5に連結している。また、アノードオフガス排出ラインL3の開閉弁V2よりも上流側には、開閉弁V3が介装された配管L30が接続し、後述する濃縮水取出しラインL24に連結している。
カソード電極1bの空気供給側は、空気供給源から伸びた空気供給ラインL5が連結している。空気供給ラインL5には上流側から、開閉弁V4、加湿器2が配置されている。
カソード電極1bの排空気排出側からは、カソードオフガス排出ラインL6が伸びて、水タンク4に連結している。カソードオフガス排出ラインL6には、上流側から、開閉弁V5、カソードオフガス熱交換器Q3が配置されている。また、カソードオフガス排出ラインL6の開閉弁V5よりも上流側には、開閉弁V6が介装された配管L31が接続し、後述する濃縮水取出しラインL24に連結している。
カソード電極1bの排空気排出側からは、カソードオフガス排出ラインL6が伸びて、水タンク4に連結している。カソードオフガス排出ラインL6には、上流側から、開閉弁V5、カソードオフガス熱交換器Q3が配置されている。また、カソードオフガス排出ラインL6の開閉弁V5よりも上流側には、開閉弁V6が介装された配管L31が接続し、後述する濃縮水取出しラインL24に連結している。
冷却系1dの冷却水供給側は、電池冷却水タンク12から伸びた電池冷却水供給ラインL7が連結している。
冷却系1dの冷却水排出側からは、電池冷却水排出ラインL8が伸びて、電池冷却水タンク12に接続している。
冷却系1dの冷却水排出側からは、電池冷却水排出ラインL8が伸びて、電池冷却水タンク12に接続している。
改質装置3は、水蒸気改質触媒をはじめとする改質系触媒が充填された改質系触媒層群3aと、バーナが配置された燃焼部3bとを備え、バーナで燃焼用燃料を燃焼した際に発生する燃焼熱及び燃焼排ガスで前記改質系触媒層群3aを加熱するように構成されている。なお、本形態において改質装置とは複数の改質系触媒が充填された一体型改質装置を意図しているが、発明の形態としては複数の反応器から構成される改質装置を使用されることを妨げない。
改質系触媒層群3aの改質原料の投入側は、原燃料源から伸びた原燃料供給ラインL9と、電池冷却水タンク12から伸びた改質水供給ラインL10が連結している。
改質系触媒層群3aの改質ガス吐出側からは、改質ガス供給ラインL1が伸びてアノード電極1aに連結している。
改質系触媒層群3aの改質ガス吐出側からは、改質ガス供給ラインL1が伸びてアノード電極1aに連結している。
燃焼部3bの燃焼燃料導入口側は、燃焼用燃料供給ラインL12と、燃焼空気供給ラインL11とが連結しており、燃焼部3bに配置されたバーナに燃焼用燃料と燃焼用空気とを供給できるように構成されている。燃焼用燃料供給ラインL12の上流側は、アノードオフガス排出ラインL3及び原燃料供給ラインL9が接続している。
燃焼部3bの燃焼排ガス排出側からは、燃焼排ガスラインL13が伸びて、脱炭酸装置5に接続している。燃焼排ガスラインL13には、途中燃焼排ガス熱交換器Q4が配置されている。
燃焼部3bの燃焼排ガス排出側からは、燃焼排ガスラインL13が伸びて、脱炭酸装置5に接続している。燃焼排ガスラインL13には、途中燃焼排ガス熱交換器Q4が配置されている。
脱炭酸装置5は、水タンク4の上部に隣接して配設されており、ドレン口6を介して連通している。脱炭酸装置5の上部には、改質ガス凝縮水供給ラインL2、アノードオフガス凝縮水供給ラインL4、燃焼排ガスラインL13、及び後述する濃縮水取出しラインL24が連結している。また、脱炭酸装置5からは、排気ラインL17が伸びている。
脱炭酸装置5としては特に限定はなく、凝縮水と脱炭酸用空気とを接触させて凝縮水中の炭酸ガスを気中拡散して脱気できるような構成のものが好ましく用いることができる。このような構成の脱気装置としては、SUS等のラッシヒリングが充填された脱気部を備え、該脱気部の上部に凝縮水を供給すると共に、脱気部の下部から脱炭酸用空気を供給し、凝縮水を重力落下させながら脱炭酸用空気と接触させて脱炭酸処理するような構成のものや、例えば、特開2007−323969号に開示されているような、多孔質材料で構成された傾斜板が配置された脱気部を備え、傾斜板の下部側から上部側へ脱炭酸用空気を流通させると共に、傾斜板の上部側から下部側へ向けて凝縮水を流下させて、凝縮水を脱炭酸処理するような構成のものなどが一例として挙げられる。
水タンク4には、カソードオフガス排出ラインL6と、電池冷却水タンク12から伸びた電池冷却水オーバフローラインL18が接続している。また、水タンク4の側壁には、タンク水オーバフローラインL19が伸びて、タンク内の水位が一定水位を超えないようにされている。また、水タンク4の下部からは、回収水取出しラインL20が伸びて、電池冷却水タンク12に接続している。この回収水取出しラインL20には、電気式脱イオン装置31が配置されている。また回収水取り出しラインL20には、電気式脱イオン装置31の前段に回収水の取り出しを行うためのポンプが接続されている場合がある。
電気式脱イオン装置31は、陽極と陰極との間に、イオン交換膜によって区画された脱塩室と濃縮室とを有し、脱塩室にはイオン交換樹脂が充填された装置であって、従来公知の電気式脱イオン装置を用いることができる。
そして、回収水取出しラインL20の先端は、電気式脱イオン装置31の脱塩室に接続する被処理水供給ラインL21と、電気式脱イオン装置31の濃縮室に接続する濃縮水供給ラインL22とに分岐している。
そして、回収水取出しラインL20の先端は、電気式脱イオン装置31の脱塩室に接続する被処理水供給ラインL21と、電気式脱イオン装置31の濃縮室に接続する濃縮水供給ラインL22とに分岐している。
本発明において、電気式脱イオン装置31と、水タンク4との間には、フィルタや金属イオン除去装置などを配置してもよく、上流側からフィルタ、金属イオン除去装置を配置することがより好ましい。
フィルタを配置することで、水タンク4で回収した回収水に含まれている煤や粉塵等の不純物を除去でき、電気式脱イオン装置31に煤などが付着するのを防止できる。フィルタとしては、特に限定はなく、金属除去フィルタ、微粒子除去フィルタ等が好ましく挙げられる。
金属イオン除去装置を配置することで、配管などから溶出した金属イオンを除去できるので、電気式脱イオン装置31にかかる負荷をより低減でき、装置寿命を長期化できる。金属イオン除去装置としては、特に限定はなく、キレート樹脂等が好ましく挙げられる。
フィルタを配置することで、水タンク4で回収した回収水に含まれている煤や粉塵等の不純物を除去でき、電気式脱イオン装置31に煤などが付着するのを防止できる。フィルタとしては、特に限定はなく、金属除去フィルタ、微粒子除去フィルタ等が好ましく挙げられる。
金属イオン除去装置を配置することで、配管などから溶出した金属イオンを除去できるので、電気式脱イオン装置31にかかる負荷をより低減でき、装置寿命を長期化できる。金属イオン除去装置としては、特に限定はなく、キレート樹脂等が好ましく挙げられる。
電気式脱イオン装置31の脱イオン水排出側からは、脱イオン水供給ラインL23が伸びて、電池冷却水タンク12に接続している。脱イオン水供給ラインL23には、イオン交換樹脂などの水処理樹脂が配置されていてもよい。水処理樹脂を配置することで、電気式脱イオン装置31で処理しきれなかったイオンを除去できるので、よりイオンが低減された脱イオン水を電池冷却水タンク12に供給できる。
電気式脱イオン装置31の濃縮水排出側からは、濃縮水取出しラインL24が伸びて、脱炭酸装置5に接続している。濃縮水取出しラインL24には、前述した開閉弁V3が介装された配管L30と、開閉弁V6が介装された配管L31とが接続しており、それぞれ、アノードオフガス排出ラインL3、カソードオフガス排出ラインL6に連結している。
電気式脱イオン装置31の濃縮水排出側からは、濃縮水取出しラインL24が伸びて、脱炭酸装置5に接続している。濃縮水取出しラインL24には、前述した開閉弁V3が介装された配管L30と、開閉弁V6が介装された配管L31とが接続しており、それぞれ、アノードオフガス排出ラインL3、カソードオフガス排出ラインL6に連結している。
次に、このような構成の燃料電池発電装置を用いた、本発明の燃料電池発電装置の停止方法を含めた燃料電池発電装置の動作について説明する。
まず、起動時の動作について説明すると、起動時は、放電抵抗1eをOFF状態とし、燃焼部3bに原燃料と燃焼用空気の供給を行い、これらを燃焼させて改質系触媒層群3aを昇温する。改質系触媒層群3aが所定温度(例えば550℃)まで達したら、開閉弁V9を開く。
改質装置3では、原燃料供給ラインL9から供給される原燃料を、改質水供給ラインL10から供給される改質水と混合して、改質系触媒層群3aに供給し、水蒸気改質反応をはじめとする化学反応により水素に富む改質ガスを生成させる。ここで電気式脱イオン装置31に通電開始する。
水蒸気改質反応は、吸熱反応であることから、改質装置3の燃焼部3bに、燃焼用燃料供給ラインL12から燃焼用燃料と、燃焼空気供給ラインL11から燃焼空気を供給し、これらを燃焼して改質系触媒層群3aを加熱する。生成した改質ガスも燃焼部3bで燃焼させて改質系触媒層群3aを昇温する。燃焼部3bでの燃焼状態が安定し、改質系触媒層群3aが十分加熱されたら、原燃料は全て改質系触媒層群3aに供給し、生成した改質ガスのみ燃焼部3bで燃焼させる。改質系触媒層群3aが所定温度(例えば600℃)まで達したら開閉弁V9を閉じ、開閉弁V1、V2を開く。
改質装置3では、原燃料供給ラインL9から供給される原燃料を、改質水供給ラインL10から供給される改質水と混合して、改質系触媒層群3aに供給し、水蒸気改質反応をはじめとする化学反応により水素に富む改質ガスを生成させる。ここで電気式脱イオン装置31に通電開始する。
水蒸気改質反応は、吸熱反応であることから、改質装置3の燃焼部3bに、燃焼用燃料供給ラインL12から燃焼用燃料と、燃焼空気供給ラインL11から燃焼空気を供給し、これらを燃焼して改質系触媒層群3aを加熱する。生成した改質ガスも燃焼部3bで燃焼させて改質系触媒層群3aを昇温する。燃焼部3bでの燃焼状態が安定し、改質系触媒層群3aが十分加熱されたら、原燃料は全て改質系触媒層群3aに供給し、生成した改質ガスのみ燃焼部3bで燃焼させる。改質系触媒層群3aが所定温度(例えば600℃)まで達したら開閉弁V9を閉じ、開閉弁V1、V2を開く。
そして、改質装置3で生成された改質ガスは、改質ガス供給ラインL1を通ってアノード電極1aに供給される。改質ガスに含まれる凝縮水は、改質ガス供給ラインL1の途中に配置された改質ガスドレントラップQ1にて回収され、改質ガス凝縮水供給ラインL2を通って脱炭酸装置5に供給される。
燃料電池本体1では、アノード電極1aに供給された改質ガスと、カソード電極1bに供給された空気とを電解質1cの界面で電気化学反応させて発電し、この発電出力を電力系統に供給する。
カソード電極1bから排出されるカソードオフガスは、カソードオフガス熱交換器Q3で冷却されて、カソードオフガス凝縮水とカソードガスと共に、カソードオフガス排出ラインL6を通って水タンク4に供給される。
アノード電極1aから排出されるアノードオフガスは、アノードオフガス排出ラインL3を通って燃焼部3bへと供せられ、燃焼用燃料として用いられる。アノードオフガスに含まれる凝縮水は、アノードオフガス排出ラインL3の途中に配置されたアノードオフガスドレントラップQ2にて回収され、アノードオフガス凝縮水供給ラインL4を通って脱炭酸装置5に供給される。
改質装置3の燃焼部3bから排出される燃焼排ガスは、燃焼排ガス熱交換器Q4で冷却されて、燃焼排ガスと共に脱炭酸装置5に供給される。
水タンク4に回収された凝縮水は、電気式脱イオン装置31に送られて脱イオン処理がなされ、電気式脱イオン装置31の脱塩室から排出される脱イオン水は、脱イオン水供給ラインL23を通って電池冷却水タンク12に送られて、電池冷却水、加湿水、改質水などに使用される。また、電気式脱イオン装置31の濃縮室から排出される濃縮水は、濃縮水取出しラインL24を通って脱炭酸装置5に返送される。
一方、夜間など、電力の需要量が低下して、燃料電池発電装置の発電運転を停止させる必要が生じた場合には、原燃料供給ラインL9への原燃料の供給と、燃焼空気供給ラインL11への燃焼空気の供給を停止し、燃料電池本体1からの電力の取り出しを停止し、燃焼部3bのバーナを消火し、電気式脱イオン装置31を停止する。そして、開閉弁V1,V2,V4,V5を閉じて、アノード電極1a側のガス経路とカソード電極1b側のガス経路を封止させ、開閉弁V3,V6を開いて、濃縮水取出しラインL24を、アノードオフガス排出ラインL3及びカソードオフガス排出ラインL6と連通させる。
燃料電池発電装置の運転停止後は、燃料電池本体1の降温や、水素ガス等のガス拡散によってセルの内圧が低下して負圧になる。このため、アノード電極1a側のガス経路とカソード電極1b側のガス経路を封止して保管しても、外部から大気が流入することがあった。
しかし、本実施形態では、燃料電池発電装置の運転停止時に、濃縮水取出しラインL24を、アノードオフガス排出ラインL3及びカソードオフガス排出ラインL6と連通させるようにしたことで、セルの内圧が低下しても、濃縮水取出しラインL24に存在するガス状の二酸化炭素や、濃縮水から脱気された二酸化炭素が、配管L30やL31を通って、アノード電極1aやカソード電極1bに供給されるので、運転停止時におけるセル内の負圧化を緩和することができ、外部からの大気が混入しにくくなる。このため、局所電池が形成されにくくなり、燃料電池発電装置の起動停止を繰り返したとしても、長期にわたって安定した発電出力を得ることができる。
なお、電気式脱イオン装置31から排出される濃縮水には、凝縮水中の二酸化炭素がイオン化され、分離濃縮された状態で含まれている。そして、過飽和となった炭酸イオンあるいは重炭酸イオンは、気体状の二酸化炭素として解離している。このため、電気式脱イオン装置31の濃縮室からは、気体状の二酸化炭素と濃縮水とが混在した状態で排出されるので、濃縮水取出しラインL24には、気体状の二酸化炭素が濃縮水と混在している。そして、この濃縮水と混在した状態で排出される二酸化炭素は、水中の炭酸イオンや重炭酸イオンが飽和して解離したものであるので、極めて純度の高い気体の二酸化炭素であり、セル特性に及ぼす影響は極めて少ない。
また、この実施形態では、濃縮水取出しラインL24を、アノードオフガス排出ラインL3及びカソードオフガス排出ラインL6と連通させるような構成にしたが、濃縮水取出しラインL24を、改質ガス供給ラインL1や空気供給ラインL5と連通させるような構成にしても同様の効果は得られる。更には、濃縮水取出しラインL24をアノードオフガス排出ラインL3又はカソードオフガス排出ラインL6のいずれか一方のラインのみに連結するような構成にしてもよい。いずれか一方の電極に供給された二酸化炭素は、電解質膜1cを透過して濃度拡散するので、濃縮水取出しラインL24と接続していない側のガス流路の負圧化も緩和することができる。この態様では、配管や弁体の個数を削減できるので、装置全体をよりコンパクト化できる。
以下、運転停止時における開閉弁V1〜V6の開閉制御の一例を、図2のフローチャート図を用いて説明する。
まず、ステップS1にて、開閉弁V4,V5を閉じ、放電抵抗1eをONとして、カソード電極1bのガスの経路を封止して空気の供給を停止すると共に、カソード電極1bに残存している酸素を電気化学反応によって消費させる。
次に、ステップS2にて、燃料電池本体1の単セル電圧が設定値(X)を下回っているかどうかの判断が行われ、設定値(X)を下回っていればステップS4へと進み、放電抵抗1eがOFFとされる。単セル電圧が設定値(X)を上回っている場合、ステップS3に進む。
ステップS3では、燃料電池発電装置の運転停止から、所定時間(t)を経過したかどうかの判断が行われ、所定時間(t)を経過していれば、ステップS4へと進み、放電抵抗1eがOFFとされる。一方、運転停止時間が、所定時間(t)未満の場合は、単セル電圧が設定値(X)を下回るまで、もしくは、運転停止時間が所定時間(t)を経過するまで放電抵抗1eはON状態とされる。
ステップS2における、上記設定値(X)は、100mV/単セル以下とすることが好ましく、10mV/単セルがより好ましい。単セル電圧が、100mV/単セル以下であれば、カソード電極内の酸素濃度は10%以下まで低減している可能性が高く、10mV/単セルを下回っていれば、カソード電極1b内の酸素濃度は1%以下にまで低減している可能性が高いので、局所電池の形成を抑制できる。
ステップS3における、上記所定時間(t)は、5〜15分が好ましい。カソード電極1bへの酸素の供給を停止した状態で5〜15分間、放電抵抗1eをONにすることで、カソード電極に残存している酸素を電気化学反応によって消費させて、酸素濃度を極めて低減できる。
そして、ステップS4にて、電抵抗1eをOFFとした後、ステップS5に移る。
ステップS5では、開閉弁V1,V2を閉じて、アノード電極1aのガスの経路を封止して改質ガスの供給を停止すると共に、開閉弁V3,V6を開いて、濃縮水取出しラインL24を、アノードオフガス排出ラインL3及びカソードオフガス排出ラインL6と連通させて、制御終了となる。
図3に、本発明の燃料電池発電装置の第二の実施形態を示す。なお、上記第一の実施形態と実質的に同一箇所には、同一符号を付してその説明を省略する。
この実施形態では、カソードオフガス排出ラインL6の開閉弁V5よりも上流側に、配管L32が接続して、濃縮水取出しラインL24に連結している。この配管L32には、カソードオフガス排出ラインL6側から順に、開閉弁V7、二酸化炭素回収容器33、気液分離器32が配置されている。
気液分離器32としては、濃縮水と混在している気体状の二酸化炭素や、濃縮水に溶解している二酸化炭素を気液分離して、ガス成分を回収する装置であれば特に限定はない。例えば、図4に示すような、濃縮水引き抜きラインL24の先端が、気液分離器32内に貯められた水中まで伸び、液体成分とガス成分との混成物を水中に投下してバブリングすることで、該混成物に含まれる液体成分を水中に落とし、液体成分を含まない気体状の二酸化炭素を回収する装置や、図5に示すような、液体成分とガス成分との混成物をデミスタに接触させて、該混成物に含まれる液体成分を凝縮させて、液体成分を含まない気体状の二酸化炭素を回収する装置などが挙げられる。
気液分離器32の下部からは、濃縮水排水ラインL25が伸びて、脱炭酸装置5に接続している。濃縮水排水ラインL25には、気液分離器32内の水位が一定範囲を維持するように、電磁弁やドレントラップなどが配置されていることが好ましい。この実施形態では、濃縮水取出しラインL24、濃縮水排水ラインL25及び気液分離器32が、本発明の「濃縮水排出ライン」を構成している。
気液分離器32の上部からは、配管L32が伸びて二酸化炭素回収容器33に接続している。
気液分離器32の上部からは、配管L32が伸びて二酸化炭素回収容器33に接続している。
二酸化炭素回収容器33としては、二酸化炭素を回収できる容器であれば特に限定はないが、例えば、図6,7に示すような、内圧に応じて容積が変動しうる容器が好ましく用いられる。
図6に示す二酸化炭素回収容器33aは、シリンダ40内にピストン41が配置された容器であって、二酸化炭素導入口42から、シリンダ40内に二酸化炭素が供給されると、ピストン41を押し上げて、その内容積を変化させるように構成されている。なお、この実施形態では、二酸化炭素導入口42が二酸化炭素の取り出し口と共通する構成をなしているが、シリンダ40の側壁に、二酸化炭素の取り出し口と導入口とをそれぞれ別個設けるようにしてもよい。
図7に示す二酸化炭素回収容器33bは、ハウジング50内に、気体不透過性の素材からなる袋51が配置された容器であって、二酸化炭素導入口52から袋51内に二酸化炭素が供給されると、ハウジング50の容積内で自由にその内容積を変化させるように構成されている。なお、この実施形態では、二酸化炭素導入口52が二酸化炭素の取り出し口と共通する構成をなしているが、ハウジング50側壁に、二酸化炭素の取り出し口と導入口とをそれぞれ別個設けるようにしてもよい。
このような、内圧に応じて容積が変動しうる容器を用い、濃縮水に含まれる気体状の二酸化炭素を回収する前の容積をゼロとしてから、二酸化炭素の回収を行うようにすることで、二酸化炭素を回収する過程で空気等の気体が混入しにくくなり、より純度の高い二酸化炭素を回収することができる。
なお、この実施形態では、気液分離器32と、二酸化炭素回収容器33とを、それぞれ別個に設けているが、気液分離器32の上部に、二酸化炭素回収容器33を連設して、気液分離器32と二酸化炭素回収容器33とが一体となった装置を用いてもよい。このような装置としては、例えば図7に示すものが一例として挙げられる。
図8は、ハウジング60の下部は濃縮水の貯留部61をなしており、該貯留部61の側壁には、濃縮水引き抜きラインL24が接続している。また、貯留部61の側壁であって、濃縮水引き抜きラインL24よりも上方には、濃縮水排水ラインL25が接続している。この濃縮水排水ラインL25には、電磁弁V8が配置されており、貯留部61に配置されたフロートスイッチ65からの出力に応じて、電磁弁V8を開閉させ、貯留部61内の水位が一定範囲を維持するように構成されている。貯留部61の上部には、ピストン62が配置されており、ピストン62が配置された位置よりも下方側の側壁には、配管L32が連結している。濃縮水引き抜きラインL24から、気体状の二酸化炭素を含む濃縮水が供給されると、貯留部61でバブリングされ、液体成分である濃縮水は、貯留部61で回収される。また、気体状の二酸化炭素は、ピストン62を押し上げつつ、貯留部61の上部の空間63に回収される。
本実施形態では、燃料電池発電装置の起動時においては、電気式脱イオン装置31の濃縮室から排出される濃縮水を、気液分離して濃縮水と混在している二酸化炭素を、二酸化炭素回収容器33で回収して貯留する。
そして、燃料電池発電装置の停止時においては、開閉弁V1,V2,V4,V5を閉じて、アノード電極1a側のガス流路と、カソード電極1b側のガス流路を封止すると共に、開閉弁V7を開いて、二酸化炭素回収容器33と、カソードオフガス排出ラインL6とを連通させる。二酸化炭素回収容器33には、電気式脱イオン装置31の濃縮室から、濃縮水とともに排出される二酸化炭素が貯留されているので、燃料電池発電装置の停止中に燃料電池本体1のセル内の圧力が低下しても、二酸化炭素回収容器33に貯留された二酸化炭素が、速やかにカソード電極1b側のガス流路に供給される。このため、より確実に局所電池の形成を防ぐことができる。
この実施形態においては、濃縮水引き抜きラインL24上に、ヒータなどの加熱手段を配置することが好ましい。濃縮水を加熱してから気液分離器32に導入するように構成した場合、濃縮水が加熱されることで、二酸化炭素の溶存量が小さくなって濃縮水中に溶存している二酸化炭素がガス化して放散されやすくなるので、二酸化炭素回収容器33での二酸化炭素の回収効率が向上する。
1:燃料電池本体
1a:アノード電極
1b:カソード電極
1c:電解質
1d:冷却系
1e:放電抵抗
2:加湿器
3:改質装置
3a:改質系触媒層群
3b:燃焼部
4:水タンク
5:脱炭酸装置
6:ドレン口
12:電池冷却水タンク
31:電気式脱イオン装置
32:気液分離器
33,33a,33b:二酸化炭素回収容器
L1:改質ガス供給ライン
L2:改質ガス凝縮水供給ライン
L3:アノードオフガス排出ライン
L4:アノードオフガス凝縮水供給ライン
L5:空気供給ライン
L6:カソードオフガス排出ライン
L7:電池冷却水供給ライン
L8:電池冷却水排出ライン
L9:原燃料供給ライン
L10:改質水供給ライン
L11:燃焼空気供給ライン
L12:燃焼用燃料供給ライン
L13:燃焼排ガスライン
L17:排気ライン
L18:電池冷却水オーバフローライン
L19:タンク水オーバフローライン
L20:回収水取出しライン
L21:被処理水供給ライン
L22:濃縮水供給ライン
L23:脱イオン水供給ライン
L24:濃縮水取出しライン
L25:濃縮水排水ライン
L30〜L32:配管
Q1:改質ガスドレントラップ
Q2:アノードオフガスドレントラップ
Q3:カソードオフガス熱交換器
Q4:燃焼排ガス熱交換器
V1〜V9:弁
1a:アノード電極
1b:カソード電極
1c:電解質
1d:冷却系
1e:放電抵抗
2:加湿器
3:改質装置
3a:改質系触媒層群
3b:燃焼部
4:水タンク
5:脱炭酸装置
6:ドレン口
12:電池冷却水タンク
31:電気式脱イオン装置
32:気液分離器
33,33a,33b:二酸化炭素回収容器
L1:改質ガス供給ライン
L2:改質ガス凝縮水供給ライン
L3:アノードオフガス排出ライン
L4:アノードオフガス凝縮水供給ライン
L5:空気供給ライン
L6:カソードオフガス排出ライン
L7:電池冷却水供給ライン
L8:電池冷却水排出ライン
L9:原燃料供給ライン
L10:改質水供給ライン
L11:燃焼空気供給ライン
L12:燃焼用燃料供給ライン
L13:燃焼排ガスライン
L17:排気ライン
L18:電池冷却水オーバフローライン
L19:タンク水オーバフローライン
L20:回収水取出しライン
L21:被処理水供給ライン
L22:濃縮水供給ライン
L23:脱イオン水供給ライン
L24:濃縮水取出しライン
L25:濃縮水排水ライン
L30〜L32:配管
Q1:改質ガスドレントラップ
Q2:アノードオフガスドレントラップ
Q3:カソードオフガス熱交換器
Q4:燃焼排ガス熱交換器
V1〜V9:弁
Claims (6)
- 水素含有ガス及び酸化剤ガスとの反応により発電を行う燃料電池本体と、システムから排出される排ガスから凝縮水を回収して貯留する回収水タンクと、前記回収水タンク内の凝縮水を脱イオン処理して脱イオン水及び濃縮水を生成する電気式脱イオン装置とを備えた燃料電池発電装置の停止方法であって、
前記燃料電池発電装置の停止時に、前記アノード電極及びカソード電極を封止し、
前記電気式脱イオン装置の濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを連通させることを特徴とする燃料電池発電装置の停止方法。 - 前記濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを接続するライン上に、二酸化炭素回収タンクを配置し、
前記燃料電池発電装置の停止時に、前記アノード電極及びカソード電極を封止し、
前記二酸化炭素回収タンクと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを連通させる、請求項1に記載の燃料電池発電装置の停止方法。 - 前記燃料電池発電装置の停止時に、前記カソード電極への空気の供給を停止して、カソード電極を封止した状態で、前記アノード電極への水素含有ガスの供給を継続して、前記燃料電池本体からの電力の取り出しを行い、
前記燃料電池本体の電圧が予め定めた設定値を下回った後、又は、前記燃料電池発電装置の停止から所定時間経過した後、前記アノード電極を封止すると共に、前記濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを連通させる、請求項1又は2に記載の燃料電池発電装置の停止方法。 - 水素含有ガス及び酸化剤ガスとの反応により発電を行う燃料電池本体と、システムから排出される排ガスから凝縮水を回収して貯留する回収水タンクと、前記回収水タンク内の凝縮水を脱イオン処理して脱イオン水及び濃縮水を生成する電気式脱イオン装置とを備えた燃料電池発電装置であって、
前記電気式脱イオン装置の濃縮水排出側から伸びた濃縮水ラインが、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極に連結され、
前記燃料電池発電装置の停止時に、前記アノード電極及び前記カソード電極を封止させ、前記濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とが連通するように制御される、
ことを特徴とする燃料電池発電装置。 - 前記濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とを接続するライン上に、二酸化炭素回収タンクが配置され、
前記燃料電池発電装置の停止時に、前記アノード電極及びカソード電極を封止させ、前記二酸化炭素回収タンクと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とが連通するように制御される、請求項4に記載の燃料電池発電装置。 - 前記燃料電池発電装置の停止時に、前記カソード電極への空気の供給を停止して、カソード電極を封止した状態で、前記アノード電極への水素含有ガスの供給を継続して、前記燃料電池本体からの電力の取り出しを行い、
前記燃料電池本体の電圧が予め定めた設定値を下回った後、又は、前記燃料電池発電装置の停止から所定時間経過した後、前記アノード電極を封止させ、前記濃縮水排水ラインと、前記燃料電池本体のアノード電極及び/又はカソード電極とが連通するように制御される、請求項4又は5に記載の燃料電池発電装置。
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JP2008090756A JP2009245741A (ja) | 2008-03-31 | 2008-03-31 | 燃料電池発電装置の停止方法及び燃料電池発電装置 |
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