JP2009244739A - 放射線画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射線変換パネルに対する読取部の相対的な移動速度の変動に起因する走査ムラを速やかに補正し、放射線変換パネルから高精度な放射線画像データを読み取ることのできる放射線画像読取装置を提供する。
【解決手段】マンモグラフィ装置10は、読取光源部34の主走査方向(読取光源部34の長手方向)に読み取られる放射線画像データDiのデータ列Qirを順次取得する。また、第1コンソール108は、データ列Qir毎に設定される補正値(濃度偏差ΔC2)を用いて、各放射線画像データDiの副走査方向(主走査方向と垂直な方向)の走査ムラを補正する。これにより、主走査方向の個々の放射線画像データDiに対し異なる補正値を用いて走査ムラを補正する場合と比べて処理負担が軽減し、迅速に走査ムラを補正することができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、被写体を透過した放射線を検出し放射線画像データとして記録する放射線変換パネルに対して、主走査方向に前記放射線画像データの列を読み取る読取部と、前記放射線変換パネルに対して前記読取部を前記主走査方向に垂直な副走査方向に相対移動させる移動走査機構と、を有する放射線画像読取装置であって、特に、前記移動走査機構による前記読取部の相対的な移動により前記放射線画像データに生じるムラを補正することを可能とする放射線画像読取装置に関する。
医療分野において、被写体に放射線を照射し、被写体を透過した放射線を放射線変換パネルに導いて放射線画像を撮影する撮影装置が広汎に使用されている。
上記のような放射線変換パネルとして、蛍光体に放射線画像データとしての放射線エネルギを蓄積し、読取光(励起光)を照射することで放射線画像データを輝尽発光光として取り出すことのできる蓄積性蛍光体パネルが知られている。
また、診断精度向上や被写体に対する放射線被曝量を低減させることのできる放射線変換パネルとして、放射線エネルギを電荷情報として蓄積し、読取光を照射することで電荷情報を電気信号として読み出すことのできる固体撮像素子を用いた放射線変換パネル(FPD:Flat Panel Detector)が開発されている(例えば、特許文献1)。
上記のように、読取光を照射することにより放射線画像データを読み出す放射線変換パネルでは、放射線変換パネルに対する読取光源部の相対的な移動速度の変動に起因して放射線画像にムラ(以下、「走査ムラ」と称する。)が発生することが知られており、この走査ムラを抑制する技術が既に種々提案されている(例えば、特許文献2〜4)。
特許文献2〜4に開示された技術では、蓄積性蛍光体パネルに対する読取光源部の走査ムラを抑制するため、例えば、読取光源部を移動させる平ベルトを改良して伝達トルク変動を低減させ、読取光源部を移動させるための駆動モータを制御して、その回転速度変動を低減させ、あるいは、読取光源部の固有振動数を調整して共振を防ぐ、といった手段を採用している。
特開2004−154409号公報 特開2003−280121号公報 特開2005−221544号公報 特開2002−354204号公報
しかしながら、FPDの場合、蓄積性蛍光体パネルに比較して検出される放射線画像データの信号/ノイズ比(S/N比)が高いため、より小さな走査ムラでも視認されてしまう。更に、固体撮像素子に蓄積されている電荷情報には放射線画像データ以外の成分も含まれているため、蓄積性蛍光体パネルに比較して読取光源部の走査速度変動に対して走査ムラがより敏感に発生してしまうという問題がある。すなわち、FPDでは、オフセット電荷(無曝射でも発生する電荷)が存在するため、FPDに蓄積される総電荷量には、放射線の曝射で発生する電荷に加え、オフセット電荷も含まれている。走査ムラの濃度変動幅は総電荷量に比例するため、オフセット電荷が存在しない場合と比較して、同じ走査速度変動であっても走査ムラ濃度変動幅がより大きくなる。
一方、特許文献2〜4に開示された技術を利用して走査ムラをさらに低減させるためには、読取光源部の走査速度変動を抑制するための機構の改良、モータ制御回路の高機能化等の対策が必要であり、これらによってコストが著しく高騰してしまう問題が発生する。
なお、FPDだけでなく、従来の塗布式よりもS/N比が高い蒸着式の蓄積性蛍光体パネルを用いたCR(Computed Radiography)や、撮影部が回転するUアーム型CR、装置に大きな振動が加わる車載型CRでも、走査速度変動に対し敏感にムラが発生する、もしくは走査速度変動の抑制が困難であるため、同様の課題がある。
この発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、放射線変換パネルに対する読取部の相対的な移動速度の変動に起因する走査ムラを速やかに補正し、放射線変換パネルから高精度な放射線画像データを読み取ることのできる放射線画像読取装置を提供することを目的とする。
この発明に係る放射線画像読取装置は、被写体を透過した放射線を検出し放射線画像データとして記録する放射線変換パネルに対して、主走査方向に前記放射線画像データの列を読み取る読取部と、前記放射線変換パネルに対して、前記読取部を前記主走査方向に垂直な副走査方向に相対移動させる移動走査機構と、前記主走査方向に読み取られる前記放射線画像データの列毎に設定される補正値を用いて、前記放射線画像データの前記副走査方向の走査ムラを補正する走査ムラ補正手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、主走査方向に読み取られる放射線画像データの列毎に設定される補正値を用いて、放射線画像データの走査ムラを補正する。これにより、主走査方向の個々の放射線画像データに対し異なる補正値を用いて走査ムラを補正する場合と比べて処理負担が軽減し、迅速に走査ムラを補正することができる。
前記読取部は、前記放射線画像データの読み取りに加えて、前記放射線画像データに生じた前記走査ムラを検出するための参照データを、前記放射線画像データが記録されていない領域から読み取り、前記走査ムラ補正手段は、前記参照データに基づいて前記放射線画像データの走査ムラを補正してもよい。これにより、放射線画像読取装置に衝撃が加えられたような場合、参照データには放射線画像データと同様の走査ムラが生ずることとなる。従って、参照データに生じた走査ムラを用いることにより、放射線画像データに生じた衝撃等による予測できない走査ムラを除去することが可能となる。
或いは、前記走査ムラ補正手段は、前記放射線変換パネルに対する前記読取部の相対的な位置に応じて予め設定しておいた前記補正値を用いて前記放射線画像データの前記走査ムラを補正してもよい。放射線変換パネルに対する読取部の走査は、基本的に、読取部の相対的な位置に応じて速度の再現性がある。このため、読取部の相対的な位置に応じて補正値を予め設定しておくことにより、実際の走査時に簡易に補正値を決定することが可能となる。その結果、走査ムラの補正を迅速且つ簡易に行うことができる。
前記放射線画像読取装置は、さらに、回転駆動される2つの歯付きプーリと、これらの歯付きプーリに噛合する2本の歯付きベルトを備え、前記読取部は、前記主走査方向に延在し、前記放射線変換パネルに対して読取光を照射することで前記放射線画像データを読み取るライン光源を備え、前記ライン光源の両端部を前記2つの歯付きプーリを介し前記2本の歯付きベルトで牽引することにより、前記ライン光源を前記放射線変換パネルに対して前記副走査方向に移動させることが好ましい。歯付きプーリと歯付きベルトとの間では、歯の噛合により駆動力が伝達されるため、両者の間には、原理的にスリップが生じない。このため、歯付きベルトに発生する振動が規則的となり、この振動による走査ムラの補正が容易となる。さらに、振動を抑制するのではなく、補正によって走査ムラを低減させるため、走査速度変動が許容され、走査速度の変動抑制のために各部品を重くしたり慣性を大きくしたりする必要がなくなる。その結果、部品の軽量化及び低コスト化を実現可能である。
上記において、前記放射線画像読取装置は、前記2つの歯付きプーリが両端部に固着された回転軸部を備え、前記回転軸部では、前記各歯付きプーリの歯の位相が前記回転軸部の回転軸方向から見て揃えられていることが好ましい。これにより、2本の歯付きベルトの歯の位相が揃っている場合、その状態でライン光源の両端を牽引可能となる。このため、2本の歯付きベルトの間に速度の相違が生じることがない。
また、各歯付きプーリを回転軸部に固定する固定部材の位置が揃っている場合、各歯付きプーリが回転軸部に固定される位置が一致する。従って、回転軸部の中心に対する各歯付きプーリの偏心状態が一致することとなる。このため、回転軸部に対する各歯付きプーリの偏心に起因する各歯付きベルトの走査速度のずれが生じにくくなる。その結果、放射線画像データの列毎に行う走査ムラの補正の効果を一層向上させることが可能である。
この発明によれば、主走査方向に読み取られる放射線画像データの列毎に設定される補正値を用いて、放射線画像データの副走査方向の走査ムラを補正する。これにより、主走査方向の個々の放射線画像データに対し異なる補正値を用いて走査ムラを補正する場合と比べて処理負担が軽減し、迅速に走査ムラを補正することができる。
以下、この発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る放射線画像読取装置の一部を構成するマンモグラフィ装置10の斜視説明図である。
マンモグラフィ装置10は、立設状態に設置される基台12と、基台12の略中央部に配設された旋回軸14に固定されるアーム部材16と、被写体18の撮影部位であるマンモ(乳房)20(図2参照)に対して放射線X(記録用電磁波、図2参照)を照射する放射線源(不図示)を収容し、アーム部材16の一端部に固定される放射線源収容部22と、該放射線源収容部22に対向配置されて、アーム部材16の他端部に固定される撮影台24と、前記撮影台24に対してマンモ20を押圧して保持する圧迫板26とを備える。
放射線源収容部22及び撮影台24が固定されたアーム部材16は、旋回軸14を中心として矢印A方向に旋回することで、被写体18のマンモ20に対する撮影方向が調整可能に構成される。圧迫板26は、アーム部材16に連結された状態で放射線源収容部22及び撮影台24間に配設されており、矢印B方向に変位可能に構成される。
また、基台12には、マンモグラフィ装置10によって検出された被写体18の撮影部位、撮影方向等の撮影情報、被写体18のID情報等の情報を表示するとともに、必要に応じてこれらの情報を設定可能な表示操作部28が配設される。
図2は、マンモグラフィ装置10における撮影台24の内部構成を示す一部縦断要部説明図であり、撮影台24及び圧迫板26の間に被写体18の撮影部位であるマンモ20を配置した状態を示す。
撮影台24を構成する筐体30の内部には、放射線源収容部22に内蔵された放射線源から出力された放射線Xに基づいて撮影された放射線画像データDiを蓄積し、電気信号として出力する平面型の放射線変換パネル32と、放射線変換パネル32にライン状の読取光を照射し、放射線変換パネル32に蓄積記録された放射線画像データDiを発生させる読取光源部34(ライン光源)と、放射線変換パネル32に消去光を照射する消去光源部36とが収容される。読取光源部34は、移動走査機構38によって図2の面と直交する方向(図1の矢印C方向)に移動走査するように構成される。
放射線変換パネル32は、直接変換方式且つ光読出方式の固体検出器(FPD:Flat Panel Detector)であって、例えば、特許文献1に記載のものを用いることができる。放射線変換パネル32では、マンモ20を透過した放射線Xに基づく放射線画像データDiを静電潜像として蓄積し、読取光源部34からの読取光により走査されることで、静電潜像に応じた電荷情報を電流として発生する。
また、図3に示すように、放射線変換パネル32には、マンモ20の放射線画像データDiが記録される画像データ記録領域40と、マンモ20の放射線画像データDiが記録されることのない放射線遮蔽領域42とが形成されている。放射線遮蔽領域42は、放射線画像データDiに生じた走査ムラを検出するための参照データDrが蓄積される領域である。放射線遮蔽領域42の表面には、放射線遮蔽材が配置されており、放射線遮蔽領域42に放射線Xが照射されても放射線画像データDiは記録されない。このため、放射線遮蔽領域42に蓄積される参照データDrは、基本的に、放射線Xの照射量がゼロのときの濃度を示すが、後述するように、移動走査機構38の走査により走査ムラの成分を含むこととなる。放射線遮蔽領域42は、マンモ20の領域と重ならないように、読取光源部34の副走査方向(図3の矢印C方向)に平行かつ反胸壁側に延在している。
図4は、読取光源部34及び移動走査機構38の一例を示す。移動走査機構38は、モータ50と、第1プーリ52と、第1搬送ベルト54と、第2プーリ56と、第1回転軸部58と、2つの第3プーリ60a、60bと、歯付きベルトである2本の第2搬送ベルト62a、62bと、2つの第4プーリ64a、64bと、第2回転軸部66と、互いに平行な2本のガイド部68a、68bとを備える。第1搬送ベルト54は、モータ50の出力軸50aに連結固定された第1プーリ52と、第1回転軸部58に連結固定された第2プーリ56とにより駆動される。また、第2搬送ベルト62a、62bは、セットビス70(図6B)により第1回転軸部58に連結固定された第3プーリ60a、60bと、セットビス70により第2回転軸部66に連結固定された第4プーリ64a、64bとにより駆動される。さらに、第2搬送ベルト62a、62bには、読取光源部34の両端に設けられた連結部72が連結固定されている。ガイド部68a、68bは、第2搬送ベルト62a、62bに平行に配置されており、読取光源部34の両端に設けられた連結部72を摺動自在に支持する。これにより、モータ50で発生した駆動力は、第1プーリ52、第1搬送ベルト54、第2プーリ56、第1回転軸部58及び第3プーリ60a、60bを介して第2搬送ベルト62a、62bに伝達される。その結果、連結部72を介して読取光源部34は、副走査方向(矢印C方向)に移動可能となる。
図5Aは、第3プーリ60a、60b及び第2搬送ベルト62aの接合部を示し、図5Bは、図5Aの接合部の一部拡大図を示す。図5A及び図5Bに示すように、第3プーリ60aには、複数の歯80が等間隔に形成されている。第3プーリ60b及び第4プーリ64a、64bにも歯80が同様に形成されている。また、第2搬送ベルト62a、62bには、第3プーリ60b及び第4プーリ64a、64bに形成された歯80と同一の間隔からなる複数の歯82が等間隔に形成されている。第3プーリ60bと第2搬送ベルト62bの間、第4プーリ64a、64bと第2搬送ベルト62a、62bの間も同様に、複数の歯80と複数の歯82が噛合している。
図6Aに示すように、2つの第3プーリ60a、60bは、第1回転軸部58に対し、歯80の位相を揃えて固定されている。すなわち、第1回転軸部58の回転軸Yの方向から見たとき、一方の第3プーリ60aの歯80の位置と、他方の第3プーリ60bの歯80の位置とが一致するように2つの第3プーリ60a、60bが第1回転軸部58に固定されている。
また、図6Bに示すように、2つの第3プーリ60a、60bは、第1回転軸部58に対し、セットビス70の位置を揃えて固定されている。すなわち、第1回転軸部58の回転軸Yの方向から見たとき、一方の第3プーリ60aを固定するセットビス70の位置と、他方の第3プーリ60bを固定するセットビス70の位置とが一致するように2つの第3プーリ60a、60bが第1回転軸部58に固定されている。
さらに、図6Cに示すように、一方の第3プーリ60aが固定される位置における第1回転軸部58の中心O1と、他方の第3プーリ60bが固定される位置における第1回転軸部58の中心O2とがずれないように調整されている。すなわち、中心O1と中心O2とを結ぶ仮想直線と、この仮想直線と交わる第3プーリ60a、60bの面とが垂直となるように調整されている。
図7に示すように、マンモグラフィ装置10は、放射線画像撮影システム100の一部を構成する。放射線画像撮影システム100は、病院内の医療事務処理を管理する医事情報システム102(HIS:Hospital Information System)と、HIS102の管理下において、放射線科での放射線画像の撮影処理を管理する放射線科情報システム104(RIS:Radiology Information System)と、医師による診断読影を行うためのビューア105と、放射線科の撮影室に隣接する処理室に設置され、仕様の異なる各種撮影装置を管理制御するホストコンソール106と、前記処理室に設置され、特定の撮影装置を管理制御する第1コンソール108(走査ムラ補正手段)及び第2コンソール110と、第1コンソール108により制御される第1撮影装置としての前記マンモグラフィ装置10と、第2コンソール110により制御される第2撮影装置としての立位撮影装置112とを備え、これらが院内ネットワーク114によって相互に接続されている。立位撮影装置112としては、例えば、特許文献3に記載のものを用いることができる。院内ネットワーク114には、必要に応じてさらに他のコンソール、撮影装置等を接続することができる。
本実施形態の放射線画像読取装置は、マンモグラフィ装置10及び第1コンソール108から構成される。マンモグラフィ装置10で取得された放射線画像データDiは、院内ネットワーク114を介して第1コンソール108に送信可能である。また、第1コンソール108は、マンモグラフィ装置10から受信した放射線画像データDiに対して走査ムラ補正処理を実施することにより、放射線画像データDiに含まれる走査ムラを補正することが可能である。走査ムラ補正処理については後述する。
次に、読取光源部34による放射線画像データDiの読取処理及びその後の走査ムラ補正処理について説明する。
図8には、本実施形態のマンモグラフィ装置10及び第1コンソール108を用いて放射線画像データDiを取得し、走査ムラ補正処理をするためのフローチャートが示されている。
ステップS1において、マンモグラフィ装置10は、第1コンソール108からの指令に応じて、放射線Xを照射し、放射線画像を撮影する。その結果、放射線変換パネル32の画像データ記録領域40(図3)に静電潜像としての放射線画像データDiが蓄積される。なお、放射線変換パネル32の放射線遮蔽領域42では、放射線Xが遮蔽されるため、放射線画像データDiは蓄積されない。
ステップS2において、マンモグラフィ装置10は、移動走査機構38により放射線変換パネル32に対して読取光源部34を走査させ、放射線変換パネル32の画像データ記録領域40から放射線画像データDiを読み取り、放射線遮蔽領域42から参照データDrを読み取る。すなわち、読取光源部34から読取光を放射線変換パネル32に照射し、読取光が照射された放射線変換パネル32の矢印D方向(主走査方向)の部位のうち、画像データ記録領域40に蓄積された電荷情報が放射線画像データDiの列として読み取られ、放射線遮蔽領域42に蓄積された電荷情報がオフセットデータである参照データDrとして読み取られる(以下、放射線画像データDi、参照データDrを「データ列Qir」とも称する。)。次いで、移動走査機構38により読取光源部34が主走査方向と垂直な矢印C方向(副走査方向)に1画素分移動され、次のデータ列Qirを読み取る。このような読取動作を画像データ記録領域40及び放射線遮蔽領域42の全範囲に対して行う。なお、1つのデータ列Qirに含まれる参照データDrは1つであってもよいが、平均値の利用等を目的として複数であってもよい。
上記のような読取動作の際、放射線画像データDi及び参照データDrには、読取光源部34の走査速度V[mm/秒]の平均速度に対する変化量ΔV[%](以下、「速度変化量ΔV」とも称する。)に応じて走査ムラの成分が入り込んでしまうことがわかっている。より詳細には、第2搬送ベルト62aの走査速度V1の速度変化量ΔV1と、第2搬送ベルト62bの走査速度V2の速度変化量ΔV2とに応じて走査ムラが発生する。すなわち、第2搬送ベルト62a、62bの走査速度V1、V2が微細に変化することにより、読取光源部34による読取光の副走査方向に対する単位時間当たりの照射範囲も微細に変化する。その結果、同一の放射線量が照射された画像データ記録領域40であっても、読み取られた放射線画像データDiの濃度C1が相違し(濃度偏差ΔC1)、この相違が所定の範囲を外れると、利用者には、走査ムラとして認識されるようになる。
前記濃度偏差ΔC1は、実測値である濃度C1と、理想濃度Ci1(速度変化量ΔV1がゼロのときに画像データ記録領域40から得られ、走査ムラの成分を含んでいない濃度C1)との差として定義される。濃度偏差ΔC1は、放射線画像データDiに発生している走査ムラを示す。なお、濃度C1は、放射線Xの照射量に応じた放射線画像の濃度を示し、被写体18が放射線Xを吸収する程、放射線変換パネル32に照射される放射線Xの量は少なくなり、その結果、濃度C1は低くなるものとする。また、本実施形態では、参照データDrの濃度C2にも、放射線画像データDiと同様の相違(濃度偏差ΔC2)が発生する。前記濃度偏差ΔC2は、実測値としての濃度C2と、基準データDs(放射線遮蔽領域42から得られる参照データDrであって、走査ムラの成分を含んでいないもの)の濃度Csとの差として定義される。濃度偏差ΔC2は、参照データDrに発生している走査ムラを示す。また、基準データDsの濃度Csは、サンプル品を用いて実際に測定値を得る等の方法により予め設定しておく、もしくは実測濃度C2から走査ムラ周波数成分を除去する等の方法で得ることができる。
速度変化量ΔV1、ΔV2が大きくなる程、第2搬送ベルト62a、62bと共に移動する読取光源部34が単位時間当りに走査する範囲の変動は大きくなるため、濃度偏差ΔC1、ΔC2は大きくなる。反対に、速度変化量ΔV1、ΔV2が小さくなる程、第2搬送ベルト62a、62bと共に移動する読取光源部34が単位時間当りに走査する範囲の変動は小さくなるため、濃度偏差ΔC1、ΔC2は小さくなる。
ステップS3において、マンモグラフィ装置10は、読み取ったデータ列Qir(放射線画像データDi及び参照データDr)を第1コンソール108に対して送信する。
ステップS4において、第1コンソール108は、データ列Qir毎に、濃度偏差ΔC2(参照データDrの濃度C2と基準データDsの濃度Csとの差)を算出する。なお、濃度偏差ΔC2の算出に用いる参照データDrは、1つのデータ列Qirに含まれる参照データDrが1つであれば、その参照データDrがそのまま用いられる。1つのデータ列Qirに含まれる参照データDrが複数であれば、例えば、これらの参照データDrの平均値が用いられる。
ステップS5において、第1コンソール108は、データ列Qir毎に、各放射線画像データDiの濃度C1から、ステップS4で算出した濃度偏差ΔC2を差し引いて補正濃度C1cを算出する。
ステップS4、S5の処理を合わせて「走査ムラ補正処理」と称する。
続くステップS6において、第1コンソール108は、補正濃度C1cに基づく放射線画像を表示装置108a(図7)に表示する。
次に、本実施形態と、特許文献1〜4を参考にした比較例とを比較する。この比較例は、上記実施形態の移動走査機構38と同様の機構を備える。但し、第3プーリ60a、60bには歯80が形成されておらず、第2搬送ベルト62a、62bには歯82が形成されていない。すなわち、比較例の第2搬送ベルト62a、62bは、歯付きベルトではなく、いわゆる平ベルトである。従って、左右独立にスリップ挙動を示すおそれがある。また、比較例では、放射線変換パネル32に放射線遮蔽領域42は設けられていない。このため、比較例では、参照データDrは用いられない。
図9には、比較例における第2搬送ベルト62aの速度変化量ΔV1_C[%]と、第2搬送ベルト62bの速度変化量ΔV2_C[%]とが示されている。図10には、図9の速度変化量ΔV1_Cに対応して放射線画像データDiに発生する濃度偏差ΔC1_C(実測値としての濃度Cc1と理想濃度Cci1の差)と、図9の速度変化量ΔV2_Cに対応して放射線画像データDiに発生する濃度偏差ΔC2_C(実測値としての濃度Cc2と基準データDsの濃度Csとの差)とが示されている。
図9に示されているように、比較例では、速度変化量ΔV1_C、ΔV2_Cの波形はばらばらである。それにもかかわらず放射線画像データDiの走査ムラが認識されないようにするため、比較例では、走査ムラが認識されない範囲R1内に速度変化量ΔV1_C、ΔV2_Cを制限している。これにより、図10に示される濃度偏差ΔC1_C、ΔC2_Cはいずれも、走査ムラが認識されない範囲R2内に収められている。
なお、前述のようにFPDは蓄積性蛍光体パネルと比較してS/N比が高く走査ムラが視認され易いため、R1やR2はより小さい範囲となる。
図11には、走査ムラが簡略的に表されている比較例の放射線画像が示されている。図11における直線は、放射線画像データDi全体の濃度偏差ΔC_Cの各ピークと各ボトムを簡略的に示している。図11では、直線の向きがそれぞればらばらであり、図3の矢印D方向(主走査方向)に対する走査ムラは不規則に生じている。このため、比較例では、上述した走査ムラ補正処理を実施することが困難である。また、比較例では、第2搬送ベルト62a、62bとして平ベルトを用いていることによるスリップが生じるため、主走査方向に出現する走査ムラに再現性がない。
図12には、上記実施形態における第2搬送ベルト62aの速度変化量ΔV1と第2搬送ベルト62bの速度変化量ΔV2とが示されている。図13には、図12の速度変化量ΔV1に対応して放射線画像データDiに発生する濃度偏差ΔC1(実測値としての濃度C1と理想濃度Ci1の差)と、図12の速度変化量ΔV2に対応して参照データDrに発生する濃度偏差ΔC2(実測値としての濃度C2と基準データDsの濃度Csとの差)と、走査ムラ補正処理により得られた補正濃度偏差ΔC1cが示されている。補正濃度偏差ΔC1cは、濃度偏差ΔC1と濃度偏差ΔC2の差として定義される(ΔC1c=ΔC1−ΔC2)。
図12に示されているように、本実施形態では、速度変化量ΔV1、ΔV2の波形は略同一である。これは、例えば、次の理由による。
すなわち、本実施形態の移動走査機構38では、歯80が形成された第3プーリ60a、60b及び第4プーリ64a、64bを用いて、歯82が形成された第2搬送ベルト62a、62bを駆動する。歯80と歯82とが噛合することから、両者の間にはスリップが生じない。このため、両者の接触により生じる振動周期は一定となり、速度変化量ΔV1、ΔV2の波形は同一となる。
さらに、本実施形態では、2つの第3プーリ60a、60bは、歯80の位相を揃えて第1回転軸部58に対して固定されている(図6A参照)。また、2つの第3プーリ60a、60bは、第1回転軸部58に対し、セットビス70の位置を揃えて固定されている(図6B参照)。さらに、一方の第3プーリ60aが固定される位置における第1回転軸部58の中心O1と、他方の第3プーリ60bが固定される位置における第1回転軸部58の中心O2とがずれないように調整されている(図6C参照)。これらのため、速度変化量ΔV1、ΔV2の波形はさらに同一形状と成り易く、且つ位相差が生じにくくなる。
なお、本実施形態では、上述した走査ムラ補正処理を行うため、速度変化量ΔV1、ΔV2を、走査ムラが認識される範囲R1内に収める必要がない。このため、第2搬送ベルト62a、62bとして歯付きベルトを用いることに伴う速度変化量ΔV1、ΔV2の増大を許容することができる。
念のため、歯付きベルトを用いることによる速度変化量ΔV1、ΔV2の増大について説明しておくと、第3プーリ60a、60b及び第4プーリ64a、64bと第2搬送ベルト62a、62bとの間では、歯80と歯82の噛合を介して駆動力を伝達する。このため、歯80が歯82と噛合する際には、歯80の側面84や頂面86(図5B)が、歯82の側面88や底面90と接触したときに第2搬送ベルト62a、62bが大きく振動する。その結果、第2搬送ベルト62a、62bを平ベルトにする場合と比べて、速度変化量ΔV1、ΔV2が増大し易い。
本実施形態では、速度変化量ΔV1、ΔV2が図12のような波形となることにより、放射線画像データDiに発生する濃度偏差ΔC1の波形の一部と、参照データDrに発生する濃度偏差ΔC2の波形の一部は、走査ムラが認識されない範囲R2から外れてしまう(図13参照)。しかし、濃度偏差ΔC1、ΔC2が略等しいことから、走査ムラ補正処理を行うと、濃度偏差ΔC1は、補正濃度偏差ΔC1cに補正され、その波形はすべて範囲R2内に収まる(図13参照)。
図14Aは、走査ムラ補正処理前の本実施形態の放射線画像を簡略的に示し、図14Bは、走査ムラ補正処理後の本実施形態の放射線画像を簡略的に示す。図14Aにおける直線は、放射線画像データDi全体の濃度偏差ΔCの各ピークと各ボトムを簡略的に示す。本実施形態では、第2搬送ベルト62a、62bを用いていること等から、出現する走査ムラに再現性がある。図14Aから了解されるように、本実施形態では、濃度偏差ΔCの各ピークと各ボトムが主走査方向(ラインセンサ46と平行な方向)と平行に現れる。換言すると、画像データ記録領域40の主走査方向に対する濃度偏差ΔC1と、放射線遮蔽領域42の濃度偏差ΔC2とが略同一である。このため、上述した走査ムラ補正処理を実施して、画像データ記録領域40の濃度C1から濃度偏差ΔC2を差し引くことにより、濃度C1から濃度偏差ΔC1を差し引くことと略等しくなる。従って、図13に示すように画像データ記録領域40の補正濃度C1cを許容範囲内に収め、図14Bに示すように走査ムラを除去又は減少させることができる。
以上のように、上記実施形態では、読取光源部34の主走査方向(図3の矢印D方向)に読み取られる放射線画像データDiのデータ列Qir毎に設定される濃度偏差ΔC2を用いて、走査ムラ補正処理を実施する。これにより、主走査方向の個々の放射線画像データDiに対し異なる補正値を用いて走査ムラを補正する場合と比べて処理負担が軽減し、迅速に走査ムラを補正することができる。
上記実施形態では、放射線画像データDiの読取りに加えて、放射線遮蔽領域42から参照データDrを読み取り、参照データDrの濃度偏差ΔC2を算出し、第1コンソール108は、この濃度偏差ΔC2を用いて走査ムラ補正処理を実施する。マンモグラフィ装置10の撮影台24に衝撃が加えられたような場合、参照データDrには放射線画像データDiと同様の走査ムラが生ずることとなる。従って、参照データDrに生じた走査ムラを用いることにより、放射線画像データDiに生じた衝撃等による予測できない走査ムラを除去することが可能となる。
上記実施形態では、移動走査機構38は、歯80を有する第3プーリ60a、60bと、歯80に噛合する歯82を有する第2搬送ベルト62a、62bを備え、読取光源部34の両端を第2搬送ベルト62a、62bで牽引することにより、読取光源部34を放射線変換パネル32に対して副走査方向に移動させる。第3プーリ60a、60bと第2搬送ベルト62a、62bとの間では、歯80と歯82の噛合により駆動力が伝達されるため、両者の間には、原理的にスリップが生じない。このため、第2搬送ベルト62a、62bに発生する振動が規則的となり、この振動による走査ムラの補正が容易となる。さらに、振動を抑制するのではなく、補正によって走査ムラを低減させるため、補正しない場合にくらべてより大きな走査速度V1、V2の変動(速度変化量ΔV1、ΔV2)が許容され、走査速度V1、V2の変動抑制のために各部品を重くしたり慣性を大きくしたり寸法精度を上げたりする必要がなくなる。その結果、部品の軽量化及び低コスト化を実現可能である。
上記実施形態では、第1回転軸部58では、第3プーリ60a、60bの歯80の位相が回転軸Y方向から見て揃えられ、第3プーリ60a、60bを第1回転軸部58に固定するセットビス70の位置が回転軸Y方向から見て揃えられている。これにより、2本の第2搬送ベルト62a、62bの歯80の位相が揃った状態で読取光源部34を牽引可能となる。このため、2本の第2搬送ベルト62a、62bの走査速度V1、V2の間に相違が生じにくくなる。また、各第3プーリ60a、60bを第1回転軸部58に固定するセットビス70の位置も揃っているため、各第3プーリ60a、60bが第1回転軸部58に固定される位置が一致する。従って、第1回転軸部58の中心に対する各第3プーリ60a、60bの偏心状態が共通することとなる。このため、第1回転軸部58に対する各第3プーリ60a、60bの偏心に起因する各第2搬送ベルト62a、62bの走査速度V1、V2のずれが生じにくくなる。その結果、データ列Qir毎に行う走査ムラ補正処理の効果が一層向上する。
なお、この発明は、上記実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下に示す構成を採ることができる。
上記実施形態では、放射線画像読取装置としてマンモグラフィ装置10と第1コンソール108の組合せを用いたが、これに限られない。例えば、マンモグラフィ装置10をスタンドアロンで用いる構成も可能である。或いは、図7の立位撮影装置112と、この立位撮影装置112を制御する第2コンソール110との組合せであってもよい。
図15は、蓄積性蛍光体パネルPを用いた立位撮影装置112の内部構成を示す一部縦断要部説明図であり、図16は、立位撮影装置112において、蓄積性蛍光体パネルPを読取位置に配置した状態の斜視説明図である。
立位撮影装置112では、蓄積性蛍光体パネルPが、図15の実線で示す位置にあるとき、図3に示す放射線変換パネル32の画像データ記録領域40に対応する蓄積性蛍光体パネルPの領域には、被写体18を透過した放射線Xにより放射線画像データDiが記録される。また、図3に示す放射線変換パネル32の放射線遮蔽領域42に対応する蓄積性蛍光体パネルPの領域には、被写体18を透過しない放射線Xが直接照射されることで、参照データDrが記録される。
放射線画像データDi及び参照データDrが記録された蓄積性蛍光体パネルPは、移動機構116(図16)により、図15の点線で示す位置に移動される。そして、蓄積性蛍光体パネルPに対し、レーザダイオード118a〜118x及びCCDラインセンサ120a〜120eを備える読取部122を副走査方向(図15の矢印E方向)に移動させることにより、放射線画像データDi及び参照データDrを読み取る。読取部122の副走査方向への移動は、2本のガイドレール124a、124b、2本の搬送ベルト126a、126b等を用いて行われる。詳細は、特許文献3に記載されているのでここでは省略する。
読み取られた放射線画像データDi及び参照データDrは、第2コンソール110に送信され、マンモグラフィ装置10の場合と同様にして、走査ムラの補正処理が行われる。
上記実施形態では、放射線遮蔽領域42の副走査方向の全域から読み取った参照データDrを用いて放射線画像データDiを補正したが、これに限られない。例えば、放射線遮蔽領域42の副走査方向の一部領域から読み取った参照データDrを副走査方向に繰返し展開することで、走査ムラ補正処理を行ってもよい。歯付きベルトと歯付きプーリの噛合、もしくはプーリの偏心によって発生する走査速度変動は、副走査方向に繰返し再現性がある。このため、放射線遮蔽領域42の副走査方向の一部領域から読み取った参照データDrを副走査方向に繰返し展開することで、副走査方向全域の参照データDrを再現することが可能となる。その結果、補正に用いる参照データDrを減らせるため、走査ムラ補正処理を上記実施形態以上に迅速且つ簡易に行うことができる。
上記実施形態では、放射線遮蔽領域42から読み取った参照データDrを用いて放射線画像データDiを補正したが、これに限られない。例えば、放射線変換パネル32に対する読取光源部34の相対的な位置に応じて補正値(濃度偏差)を設定しておき、この補正値を用いて走査ムラ補正処理を行ってもよい。放射線変換パネル32に対する読取光源部34の走査は、基本的に、読取光源部34の相対的な位置に応じて走査速度Vの再現性がある。このため、読取光源部34の相対的な位置に応じて補正値を予め設定しておくことにより、実際の走査時に簡易に補正値を決定することが可能となる。その結果、走査ムラ補正処理を迅速且つ簡易に行うことができる。
上記実施形態では、放射線画像データDiの濃度C1から参照データDrの濃度偏差ΔC2を差し引くことにより、放射線画像データDiを補正したが、これに限られない。例えば、参照データDrの濃度偏差ΔC2に応じた係数を濃度C1に乗算することにより、放射線画像データDiを補正することもできる。
上記実施形態では、2本の第2搬送ベルト62a、62bにより放射線変換パネル32に対して読取光源部34を移動させたが、これに限られない。例えば、読取光源部34を移動させる代わりに、放射線変換パネル32を移動させる構成も可能である。或いは、電動アクチュエータにより読取光源部34を移動させることもできる。或いは、ラックとピニオンを用いた構成を読取光源部34の移動に用いることもできる。
上記実施形態では、第2搬送ベルト62a、62bを歯付きベルトとしたが、これに限られない。走査ムラ補正処理が可能な精度を実現可能であれば、例えば、平ベルトとすることもできる。また、図4では、第2搬送ベルト62a、62bを無端ベルトとして記載しているが、第2搬送ベルト62a、62bは、読取光源部34の往復動作に用いるのみであるため、第2搬送ベルト62a、62bを有端ベルトとし、その各端を結合部材で結合して、往復動作では、第3プーリ60a、60b及び第4プーリ64a、64bと接触しない部分に配置して用いることもできる。
上記実施形態では、読取光源部34の両端を第2搬送ベルト62a、62bで牽引したが、これに限られない。例えば、読取光源部34の両端を等速で移動させることができれば、読取光源部34の片側のみから牽引する構成も可能である。
本発明の一実施形態に係る放射線画像読取装置の一部を構成するマンモグラフィ装置の斜視説明図である。 図1に示すマンモグラフィ装置における撮影台の内部構成を示す一部縦断要部説明図である。 放射線変換パネルの画像データ記録領域と放射線遮蔽領域を簡易的に示す底面図である。 読取光源部及び移動走査機構の一例を示す斜視説明図である。 図5Aは、前記移動走査機構の歯付きプーリと歯付きベルトの連結部を示す側面断面図である。図5Bは、図5Aの一部拡大図である。 図6Aは、2つの歯付きプーリの歯の位相を揃える処理の説明図である。図6Bは、2つの歯付きプーリを回転軸部に固定するセットビスの位置を揃える処理の説明図である。図6Cは、同一の回転軸部において、一方の歯付きプーリが固定される部位の中心と、他方の歯付きプーリが固定される部位の中心とを合わせる処理の説明図である。 前記マンモグラフィ装置が包含される放射線画像撮影システムの模式的構成図である。 本実施形態において、放射線画像データを取得し、走査ムラ補正処理を行うためのフローチャートである。 比較例における2本の平ベルトの速度変化量を示す図である。 図9の速度変化量に対応して放射線画像データに発生する濃度偏差を示す図である。 走査ムラを簡略的に表した比較例の放射線画像を示す図である。 本実施形態における2本の歯付きベルトの速度変化量を示す図である。 図12の速度変化量に対応して放射線画像データ及び参照データに発生する濃度偏差及びこれらの濃度偏差の差から得られた補正濃度偏差を示す図である。 図14Aは、走査ムラ補正処理前の本実施形態の放射線画像を簡略的に示す図である。図14Bは、走査ムラ補正処理後の本実施形態の放射線画像を簡略的に示す図である。 変形例としての立位撮影装置の内部構成を示す一部縦断要部説明図である。 図15の立位撮影装置において、蓄積性蛍光体パネルを読取位置に配置した状態の斜視説明図である。
符号の説明
10…マンモグラフィ装置(放射線画像読取装置の一部)
18…被写体
32…放射線変換パネル
34…読取光源部(ライン光源)
40…画像データ記録領域
42…放射線遮蔽領域
58…第1回転軸部
60a、60b…第3プーリ
62a、62b…第2搬送ベルト
64a、64b…第4プーリ
66…第2回転軸部
70…セットビス
80…第3プーリ及び第4のプーリの歯
82…第2搬送ベルトの歯
108…第1コンソール(走査ムラ補正手段)
Di…放射線画像データ
Dr…参照データ
Qir…データ列
X…放射線
Y…回転軸
ΔC2…参照データの濃度偏差(補正値)

Claims (6)

  1. 被写体を透過した放射線を検出し放射線画像データとして記録する放射線変換パネルに対して、主走査方向に前記放射線画像データの列を読み取る読取部と、
    前記放射線変換パネルに対して、前記読取部を前記主走査方向に垂直な副走査方向に相対移動させる移動走査機構と、
    前記主走査方向に読み取られる前記放射線画像データの列毎に設定される補正値を用いて、前記放射線画像データの前記副走査方向の走査ムラを補正する走査ムラ補正手段と、
    を備えることを特徴とする放射線画像読取装置。
  2. 請求項1記載の放射線画像読取装置において、
    前記読取部は、前記放射線画像データの読み取りに加えて、前記放射線画像データに生じた前記走査ムラを検出するための参照データを、前記放射線画像データが記録されていない領域から読み取り、
    前記走査ムラ補正手段は、前記参照データに基づいて前記放射線画像データの前記走査ムラを補正する
    ことを特徴とする放射線画像読取装置。
  3. 請求項1記載の放射線画像読取装置において、
    前記走査ムラ補正手段は、前記放射線変換パネルに対する前記読取部の相対的な位置に応じて予め設定しておいた前記補正値を用いて前記放射線画像データの前記走査ムラを補正する
    ことを特徴とする放射線画像読取装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射線画像読取装置において、
    前記放射線画像読取装置は、回転駆動される2つの歯付きプーリと、これらの歯付きプーリに噛合する2本の歯付きベルトとを備え、
    前記読取部は、前記主走査方向に延在し、前記放射線変換パネルに対して読取光を照射することで前記放射線画像データを読み取るライン光源を備え、
    前記ライン光源の両端部を前記2つの歯付きプーリを介し前記2本の歯付きベルトで牽引することにより、前記ライン光源を前記放射線変換パネルに対して前記副走査方向に移動させる
    ことを特徴とする放射線画像読取装置。
  5. 請求項4記載の放射線画像読取装置において、
    前記放射線画像読取装置は、前記2つの歯付きプーリが両端部に固着された回転軸部を備え、
    前記回転軸部では、前記各歯付きプーリの歯の位相が前記回転軸部の回転軸方向から見て揃えられている
    ことを特徴とする放射線画像読取装置。
  6. 請求項5記載の放射線画像読取装置において、
    前記各歯付きプーリは、各固定部材によって前記回転軸部の両端部に固定され、前記各固定部材の前記回転軸部に対する固定位置が前記回転軸部の回転軸方向から見て揃えられている
    ことを特徴とする放射線画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20180188650A1 (en) * 2015-08-31 2018-07-05 Fujifilm Corporation Curable composition, method for producing cured film, color filter, light-shielding film, solid-state imaging element, and image display device

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