JP2009241235A - 移動体の制御方法、制御装置及び加工装置 - Google Patents

移動体の制御方法、制御装置及び加工装置 Download PDF

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伸彦 鈴木
Takayuki Hashimoto
崇之 橋本
Takahiko Yamashita
孝彦 山下
Tomoaki Ozaki
友昭 尾崎
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Abstract

【課題】移動距離が短い場合であっても、加工精度を維持すると共に、保守を容易にする。
【解決手段】ボール(転動体)を有する直線案内装置50をベース(移動体)11とクロススライド(固定体)7との間に介在させる。NC装置(制御装置)39は、ベース11をクロススライド7に対して下方に移動させる際に、ベース11に対する毎回の移動距離の指令を監視し、第1距離Lよりも短い移動距離の指令が所定値Nだけ連続し、且つ、(N+1)回目の指令が第1距離Lよりも短い移動距離である場合は、(N+1)回目の指令を実行するのに先立ち、ベース11を第2距離Mだけ上方に移動させ、その後、(N+1)回目の移動距離の指令に基づく位置にベース11を移動させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、転動体として、例えばローラ又はボール(以下、両者をまとめて「ボール」という。)を有する直線案内装置を介して固定体に対して移動する移動体の移動を制御する制御方法、制御装置及び加工装置に関するものである。
図2は加工装置としてのプリント基板穴明機の斜視図であり、図3は図2における工具保持手段としてのスピンドル近傍の側面図である。
図2に示すように、プリント基板穴明機100のテーブル1(第2の移動体)には、転動体としてのボールを保持した不図示のリニアベアリングが固定され、ベッド4には、軌道2が固定されている。テーブル1は、モータ3及び不図示のボールねじにより駆動され、不図示のリニアベアリング及び軌道2を有する直線案内装置により案内されて、ベッド4上をX軸方向に移動自在である。ベッド4には、クロスレール5がテーブル1を跨ぐようにして固定されている。クロスレール5の前面には軌道6が固定されている。クロススライド7(第3の移動体)には、転動体としてのボールを有する不図示のリニアベアリングが固定されている。クロススライド7は、モータ8及びボールねじ9により駆動され、軌道6及び不図示のリニアベアリングを有する直線案内装置により案内されて、クロスレール5上をY軸方向に移動自在である。
図3に示すように、クロススライド7の前面には、直線状の軌道10が固定されている。ベース11(第1の移動体)には、転動体としてのボールを有するリニアベアリング20が固定されている。ベース11には、ボールねじ13に螺合するナット21が固定されている。ボールねじ13は、カップリング22を介してモータ12の出力軸に固定されている。モータ12は、クロススライド7に固定されている。ベース11は、モータ12及びボールねじ13により駆動され、軌道10及びリニアベアリング20を有する直線案内装置50により案内されて、クロススライド7上を軌道10に沿ってZ軸方向に移動自在である。ベース11には、工具保持手段としてのスピンドル14が固定されている。スピンドル14の先端には、工具としてのドリル15が回転自在に保持されている。また、プリント基板穴明機100は、プリント基板穴明機本体(加工装置本体)を制御する制御装置としてのNC装置39を備えている。そして、NC装置39の制御の下、ドリル15によってワークとしてのプリント基板Wが加工される(特許文献1参照)。なお、23はボールねじ13を回転自在に支持するベアリングである。
特開2006−119857号公報
近年、プリント基板Wの実装密度が高まり、1枚のプリント基板Wに加工する穴数が1万〜10万になると共に、加工する穴の間隔が小さくなってきている。
図4は、リニアベアリング20の断面を模式的に示す図であり、(a)は潤滑が正常な場合を、(b)は潤滑がされていない場合を示している。
直線案内装置50のリニアベアリング20(図3)は、ボール30と、ボール30を案内保持する保持器31とを有しており、保持器31には、潤滑剤32が封入されており、通常は図4(a)に示すように、ボール30の表面は潤滑膜33により覆われている。しかし、ボール30は予圧が付与されており、ボール30と保持器31とのギャップはほとんどない。このため、ボール30が移動(転動)することにより、潤滑剤32は移動の両端側に移動する。そして、ボール30の転動距離がある回数連続して1回転未満である場合、同図(b)に示すように、ボール30表面の潤滑膜33がなくなり、ボール30と保持器31とが金属接触となる結果、両者が摩耗してしまう。
例えば、0.3mmの穴を加工する場合、ドリル15の移動距離が5mmで数千穴を連続して加工する場合がある。直線案内装置50のボール30の直径dが2mmの場合、ボール30が1回転するときの移動距離は、6.28(≒π×d)mmであるから、移動距離5mmの加工が連続することによりボール30と保持器31とが金属接触となる。そして、例えば、同図(b)に示すように、ボール30の移動距離が0.3mm程度になる場合もあり、この場合には、ボール30と保持器31とが金属接触となる。この結果、両者が摩耗して、加工精度が低下するおそれがあった。また、このように摩耗してしまうと、直線案内装置50のリニアベアリング20の交換等、保守に時間を要してしまうという問題もあった。
本発明の目的は、移動体の移動距離が短い場合であっても、加工精度を維持すると共に、保守が容易な移動体の制御方法、制御装置及び加工装置を提供することにある。
本発明は(例えば、図1〜図4参照)、転動体(30)を有する直線案内装置(50)を介して固定体(7)に対して移動する移動体(11)を、移動距離の指令(k)に基づいて移動開始位置から第1移動方向に移動させる移動体の制御方法において、
移動距離の指令(k)が第1距離(L)以下となるのが連続する度に、該移動距離の指令(k)に基づいて移動させた前記移動体(11)の連続移動回数に対応する値(i)をカウントするカウント過程(S150)と、
前記カウント過程(S150)でカウントした値(i)が予め設定した所定値(N)を超えており、且つ、移動距離の指令(k)が前記第1距離(L)以下である場合、前記第1距離(L)よりも長い第2距離(M)、前記移動体(11)を第2移動方向に移動させ、その後、移動距離の指令(k)に基づく位置に移動させる移動制御過程(S200,S210)と、を備えた、
ことを特徴とする移動体の制御方法、にある。
また、上記制御方法において、前記第1距離(L)は、前記転動体(30)の周長(π×d)以下に設定されている、ことを特徴とするものである。
また、上記制御方法において、前記第2移動方向は、前記第1移動方向と反対方向であり、
前記移動制御過程(S200,S210)では、前記移動体(11)を、前記第2距離移動させた後、前記移動開始位置を通過して移動距離の指令(k)に基づく位置に移動させる、ことを特徴とするものである。
また、上記制御方法において、前記第2移動方向は、前記第1移動方向と同一方向であり、
前記移動制御過程では、前記移動体(1,7)を、前記第2移動方向に前記第2距離(M)移動させた後、前記第2距離(M)から移動距離の指令(k)を引いた分(M−k)だけ前記第2移動方向と反対方向に移動させることで、前記移動距離の指令(k)に基づく位置に移動させる、ことを特徴とするものである。
また、上記制御方法において、前記移動制御過程(S200,S210)後は、移動距離の指令(k)が前記第1距離(L)以下であるか否かに拘らず、前記移動体(11)を前記第2距離(M)前記第2移動方向に移動させた後に移動距離の指令(k)に基づく位置に移動させる動作を、所定回数実行する、ことを特徴とするものである。
また、本発明は(例えば、図1〜図4参照)、転動体(30)を有する直線案内装置(50)を介して固定体(7)に対して移動する移動体(11)を、移動距離の指令(k)に基づいて移動開始位置から第1移動方向に移動させる移動体の制御装置において、
移動距離の指令(k)が第1距離(L)以下となるのが連続する度に、該移動距離の指令(k)に基づいて移動させた前記移動体(11)の連続移動回数に対応する値(i)をカウントするカウント手段(S150)と、
前記カウント手段(S150)でカウントした値(i)が予め設定した所定値(N)を超えており、且つ、移動距離の指令(k)が前記第1距離(L)以下である場合、前記移動体(11)を、移動距離の指令(k)に基づく位置に移動させるのに先立って、前記第1距離(L)よりも長い第2距離(M)、第2移動方向に移動させる移動制御手段(S200,S210)と、を備えた、
ことを特徴とする移動体の制御装置(39)、にある。
また、本発明は(例えば、図1〜図4参照)、固定体(7)と、前記固定体(7)に対して移動する移動体(11)と、転動体(30)を有し、前記固定体(7)と前記移動体(11)との間に介在する直線案内装置(50)と、前記移動体(11)に固定され、工具(15)を保持する工具保持手段(14)と、前記移動体(11)を、移動距離の指令(k)に基づいて移動開始位置から第1移動方向に移動させてワーク(W)に加工処理を施す制御装置(39)と、を備えた加工装置において、
前記制御装置(39)は、移動距離の指令(k)が第1距離(L)以下となるのが連続する度に、該移動距離の指令(k)に基づいて移動させた前記移動体(11)の連続移動回数に対応する値(i)をカウントするカウント手段(S150)と、
前記カウント手段(150)でカウントした値(i)が予め設定した所定値(N)を超えており、且つ、移動距離の指令(k)が前記第1距離(L)以下である場合、前記移動体(11)を、移動距離の指令(k)に基づく位置に移動させるのに先立って、前記第1距離(L)よりも長い第2距離(M)、第2移動方向に移動させる移動制御手段(S200)と、を備えた、
ことを特徴とする加工装置、にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1の本発明によると、移動距離の指令に基づく移動体の移動距離が短い場合であっても、移動体を第2距離移動させることにより、直線案内装置の転動体表面が潤滑膜で覆われ、転動体の摩耗が抑制され、直線案内装置の転動体の寿命が延びるので、加工精度を維持することができると共に、保守が容易になる。
請求項2の本発明によると、転動体の摩耗が生じやすいのは、転動体の周長よりも短い移動距離で移動体を移動させる場合であるので、第1距離を転動体の周長以下に設定することで、より効果的に転動体の摩耗を抑制することができる。
請求項3の本発明によると、第1移動方向が、例えばワークに加工を施す加工方向である場合に、移動体を第2距離、反対方向である第2移動方向に移動させることにより、ワークを退避させる必要がない。このように、通常の移動距離の指令に基づく移動体のストロークの方向とは反対方向に移動するので、他に影響を及ぼすことがなく、安定した動作で直線案内装置の転動体表面を潤滑膜で覆い、転動体の摩耗を抑制することができる。
請求項4の本発明によると、第2移動方向が第1移動方向と同一方向であり、例えば、移動体を位置決めする際等に、直線案内装置の転動体表面を潤滑膜で覆い、転動体の摩耗を抑制することができる。
請求項5の本発明によると、移動体を第2距離移動させる動作を何回か行うことにより、潤滑剤が転動体表面に万遍なく行き渡り、より効果的に転動体の摩耗を抑制することができる。
請求項6の本発明によると、移動距離の指令に基づく移動体の移動距離が短い場合であっても、移動体を第2距離移動させることにより、直線案内装置の転動体表面が潤滑膜で覆われ、転動体の摩耗が抑制され、直線案内装置の転動体の寿命が延びるので、加工精度を維持することができると共に、保守が容易になる。
請求項7の本発明によると、移動距離の指令に基づく移動体の移動距離が短い場合であっても、移動体を第2距離移動させることにより、直線案内装置の転動体表面が潤滑膜で覆われ、転動体の摩耗が抑制され、直線案内装置の転動体の寿命が延びるので、加工精度を維持することができると共に、保守が容易になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施の形態に係る移動体の移動手順を示すフローチャートである。なお、本実施の形態では、図2における制御装置としてのNC装置39の機能を除き、他の構成は同じであるため、全体構成に関する説明を省略する。
本実施の形態では、工具保持手段としてのスピンドル14を移動させる場合の動作を説明する。
上述したように、加工装置としてのプリント基板穴明機100は、固定体としてのクロススライド7と、クロススライド7に対して移動する移動体としてのベース11と、クロススライド7とベース11との間に介在する直線案内装置50と、ベース11に固定され、工具としてのドリル15を保持するスピンドル14と、ベース11を、ストローク量を示す移動距離の指令に基づいて加工方向にストロークさせる制御装置としてのNC装置39とを備えている。直線案内装置50は、転動体としてのボール30、及びボール30を保持する保持器31を有するリニアベアリング20と、軌道10とを有しており、保持器31に潤滑剤32が封入されている。
なお、本実施の形態において、ボール30の直径dは、2mmであるものとする。そして、予め、NC装置39には、第1距離L、第2距離M及び移動回数を示す所定値Nを記憶させておく。本実施の形態では、ボール30の直径dが2mmであるので、第1距離Lとして6.28(≦π×d)mmが設定されている。また、所定値Nとして1000回が、第2距離Mとして20(≧2×π×d)mmが、それぞれ設定されている。また、加工時におけるスピンドル14の高さはワークとしてのプリント基板Wの表面から一定の位置、例えば、工具としてのドリル15の先端がプリント基板Wの表面から2mmの位置に維持され、この位置を基準(移動開始位置としての基準位置)にして移動距離の指令kが指示される。例えば、プリント基板Wに深さ3mmの穴を明ける場合、NC装置39の加工プログラムには、移動距離kとして5mmを設定しておく。ここで、移動距離の指令kとは、NC装置39において加工プログラムに設定されている移動距離kのことであり、ベース11は、NC装置39の制御の下、移動距離の指令k応じた実際の移動距離k、移動することとなる。
不図示の加工開始ボタンが作業者によりオン操作されると、NC装置39は、カウントしたことを示す値(以下、「カウント値」という。)iを1(i=1)にリセットしてから(S100)、加工プログラムに指定された今回の移動距離の指令kと第1距離Lとを比較する(S110)。具体的には、NC装置39は、移動距離の指令kが第1距離Lよりも大きいか(k>L)否か(k≦L)を判断する。移動距離の指令kが第1距離Lよりも大きい(k>L)場合(S110:Yes)、直線案内装置50のボール30表面には、潤滑剤32が万遍なく塗られて潤滑膜33が形成されている状態であり、ボール30が摩耗するのが抑制されている。そして、NC装置39は、移動距離の指令kに基づいて、基準位置からベース11を加工方向(第1移動方向)に実際に移動距離kだけ移動させ(S160)、プリント基板Wに加工処理を施し、その後、ベース11を基準位置に復帰させる。次いで、NC装置39は、手順S100の処理に移行してカウント値iを1にリセットする。
手順S110において、移動距離の指令kが第1距離L以下(k≦L)の場合(S110:No)、NC装置39は、カウント値iが所定値Nよりも大きいか(i>N)否か(i≦N)を判断する(S120)。手順S120では、iとNとを比較し、カウント値iが所定値N以下(i≦N)の場合(S120:No)、NC装置39は、加工プログラムに指定された今回の移動距離の指令kに基づいて、ベース11を実際に移動距離k、基準位置から移動させてプリント基板Wに加工処理を施し(S130)、その後、ベース11を基準位置に復帰させて、次の移動距離の指令kがあるか否かを確認する(S140)。そして、次の移動距離の指令kがある場合(S140:Yes)、NC装置39は、カウント値iを1つインクリメント(i=i+1)するカウント動作を実行し(S150:カウント過程、カウント手段)、手順S110の処理に移行する。つまり、この手順S150では、移動距離の指令kが第1距離L以下となるのが連続する度に、移動距離の指令kに基づいて移動させたベース11の連続移動回数に対応する値をカウントすることとなる。次の移動距離の指令kがない場合(S140:No)は、処理を終了する。なお、カウント値iが所定値N以下(例えばi=500)である状態で手順S110において移動距離の指令kが第1距離Lよりも大きい場合は、手順S160及び手順S100の処理に順次移行して、移動距離の指令kが連続して第1距離L以下となるのが途切れているので、カウント値iが1にリセットされる。つまり、カウント値iが所定値Nを超えていない場合は、ボール30が摩耗する可能性は低く、また、途中でベース11の移動距離が大きくなれば、ボール30には、万遍なく潤滑剤32が塗られた状態となり、カウント値iがリセットされるものである。
次に、手順S120において、NC装置39は、カウント値iが所定値Nを超えた(i>N)と判断した場合(S120:Yes)、例えば、カウント値iが1001となった場合、加工プログラムに指定された今回の移動距離の指令kに先立って、距離(−M)、すなわち第2距離M、加工方向とは反対方向(第2移動方向)の上方にベース11を移動させる(S200:移動制御過程、移動制御手段)。なお、ベース11を上方に移動させるのは、スピンドル14により保持されているドリル15がプリント基板Wに衝突するのを防止するためである。次に、NC装置39は、ベース11を上方に移動させた状態から、今回の移動距離の指令kと第2距離Mとの和である距離(k+M)だけベース11を下方に移動させ、プリント基板Wに穴加工を施す(S210:移動制御過程、移動制御手段)。そして、NC装置39は、ベース11を基準位置に復帰させる。
つまり、手順S200及び手順S210において、NC装置39は、移動距離の指令kが第1距離L以下であり(S110:No)、且つ、手順S150でカウントしたカウント値iが予め設定した所定値Nを超えている場合(S120:Yes)、移動距離の指令kに基づいてベース11を移動させるのに先立って、ベース11を第2距離M、移動距離の指令kに基づく加工方向(第1移動方向)とは反対方向(第2移動方向)に移動させている。次いで、NC装置39は、移動距離の指令kに基づく位置に、基準位置を通過してベース11を移動(つまり、第2距離反対方向に移動した位置から、(M+k)だけ移動)させることでプリント基板Wに加工処理を施す位置に移動させている。
言い換えると、NC装置39は、ベース11に指令される毎回の移動距離を監視し、第1距離Lよりも短い移動距離の指令kが予め定める移動回数を示す所定値N(例えば、1000回)だけ連続し、且つ、(N+1)回目の指令kが第1距離Lよりも短い移動距離である場合は、(N+1)回目の指令kを実行するのに先立ち、ベース11を第2距離Mだけ予め定める方向(加工方向とは反対方向)に移動させ、その後、(N+1)回目の移動距離として指令された位置にベース11を移動させる。
このように、ベース11を第2距離M、移動させることにより、直線案内装置50のボール30表面が潤滑膜33で覆われ、ボール30の摩耗が抑制され、直線案内装置50のボール30の寿命が延びるので、加工精度を維持することができると共に、保守が容易になる。
そして、ボール30の直径をdとした場合に、ボール30の周長は、π×dとなるが、第1距離Lをボール30の周長π×d以下、第2距離Mをボールの周長の倍の2×π×d以上に設定したことにより、ベース11を第2距離Mストロークさせたとき、潤滑剤32がボール30表面に万遍なく行き渡り、より効果的にボール30の摩耗を抑制することができる。
次に、NC装置39は、次の移動距離の指令kがあるか否かを確認する(S220)。次の移動距離の指令kがある場合(S220:Yes)、NC装置39は、手順S100の処理に移行し、次の移動距離の指令kがない場合(S220:No)は処理を終了する。
なお、上記実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記実施の形態では、手順S200と手順S210の処理を(N+1)回目の1回のみ行うようにしたが、これに限定するものではなく、さらに引き続いてn回(所定回数)、すなわち、例えばn=2とすると、さらに引き続いて(N+2)、(N+3)の2回は、手順S200と手順S210の処理を行うようにしてもよい。つまり、次回以降の移動距離の指令kが第1距離L以下であるか否かに拘らず、次回以降はベース11を第2距離M第2移動方向にさせた後に移動距離の指令kに基づく位置に移動させる動作を、所定回数(n回)実行するようにしてもよい。言い換えれば、次回以降の移動距離の指令kが第1距離L以下であるか否かに拘らず、次回以降の移動距離の指令kが予め設定した所定回数(n)を超えるまでは、次回以降の移動距離の指令kに基づいてベース11を移動させるに先立って、第1距離Lよりも長い第2距離Mベース11を移動させるようにすればよい。
これによれば、ベース11を第2距離M、移動させる動作を何回か行うこととなり、これにより、潤滑剤32がボール30表面に万遍なく行き渡り、より効果的にボール30の摩耗を抑制することができる。
また、移動距離の指令には、穴を加工するための指令だけではなく、例えば、ドリル15を交換するための移動指令や加工が終了してスピンドルの待機位置に戻る場合等も含まれていることは言うまでもない。
また、第1距離L、所定値N及び第2距離Mの値はボール30の直径に応じて最適な値を選定するようにすればよい。
また、第1距離L、所定値N及び第2距離Mを固定値としたが、加工内容に応じて作業者が選択できるようにしておいてもよい。
また、上記実施の形態では、移動体として、ベース11である場合について説明したが、これに限定するものではなく、テーブル1やクロススライド7が移動体で、ベッド4やクロスレール5が固定体であってもよい。特に、テーブル1やクロススライド7を往復動作させる場合などに本発明を適用すると効果的である。ここで、テーブル1やクロススライド7の移動に本発明を適用する場合は、第2距離Mの移動方向として特に制限をする必要はないが、それぞれの移動端を超えない方向に移動させる必要がある。
また、テーブル1やクロススライド7に本発明を適用する場合には、手順S200と手順S210に代えて次のようにしてもよい。手順S200において、移動距離の指令kに基づく第1移動方向と同一方向である第2移動方向にテーブル1やクロススライド7を第2距離M移動させ、手順S210において、第2距離Mから移動距離の指令kを差し引いた距離(M−k)だけ第2移動方向と反対方向(移動開始位置に復帰する方向)に戻すことにより、移動距離の指令kに基づく位置に移動させるようにして、テーブル1やクロススライド7の位置決めをしてもよい。このように、テーブル1やクロススライド7を、移動開始位置から移動距離の指令kに基づく位置に移動させるのに先立って第2移動方向に第2距離M移動させ、その後、第2距離Mから移動距離の指令kを差し引いた距離(M−k)だけ第2移動方向と反対方向に移動させるようにしたことで、テーブル1側の直線案内装置の転動体やクロススライド7側の直線案内装置の転動体の摩耗を効果的に抑制することができる。
また、本発明は、プリント基板加工機に限定するものではなく、他の加工装置にも適用可能である。
本発明に係る移動体の移動手順を示すフローチャートである。 プリント基板穴明機の斜視図である。 スピンドルの側面図である。 直線案内装置のリニアベアリングの断面を模式的に示す図である。
符号の説明
7 固定体(クロススライド)
11 移動体(ベース)
14 工具保持手段(スピンドル)
15 工具(ドリル)
30 転動体(ボール)
32 潤滑剤
33 潤滑膜
39 制御装置(NC装置)
50 直線案内装置
100 加工装置(プリント基板穴明機)
L 第1距離
M 第2距離
N 所定値

Claims (7)

  1. 転動体を有する直線案内装置を介して固定体に対して移動する移動体を、移動距離の指令に基づいて移動開始位置から第1移動方向に移動させる移動体の制御方法において、
    移動距離の指令が第1距離以下となるのが連続する度に、該移動距離の指令に基づいて移動させた前記移動体の連続移動回数に対応する値をカウントするカウント過程と、
    前記カウント過程でカウントした値が予め設定した所定値を超えており、且つ、移動距離の指令が前記第1距離以下である場合、前記第1距離よりも長い第2距離、前記移動体を第2移動方向に移動させ、その後、移動距離の指令に基づく位置に移動させる移動制御過程と、を備えた、
    ことを特徴とする移動体の制御方法。
  2. 前記第1距離は、前記転動体の周長以下に設定されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の移動体の制御方法。
  3. 前記第2移動方向は、前記第1移動方向と反対方向であり、
    前記移動制御過程では、前記移動体を、前記第2距離移動させた後、前記移動開始位置を通過して移動距離の指令に基づく位置に移動させる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動体の制御方法。
  4. 前記第2移動方向は、前記第1移動方向と同一方向であり、
    前記移動制御過程では、前記移動体を、前記第2移動方向に前記第2距離移動させた後、前記第2距離から移動距離の指令を引いた分だけ前記第2移動方向と反対方向に移動させることで、前記移動距離の指令に基づく位置に移動させる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動体の制御方法。
  5. 前記移動制御過程後は、移動距離の指令が前記第1距離以下であるか否かに拘らず、前記移動体を前記第2距離前記第2移動方向に移動させた後に移動距離の指令に基づく位置に移動させる動作を、所定回数実行する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の移動体の制御方法。
  6. 転動体を有する直線案内装置を介して固定体に対して移動する移動体を、移動距離の指令に基づいて移動開始位置から第1移動方向に移動させる移動体の制御装置において、
    移動距離の指令が第1距離以下となるのが連続する度に、該移動距離の指令に基づいて移動させた前記移動体の連続移動回数に対応する値をカウントするカウント手段と、
    前記カウント手段でカウントした値が予め設定した所定値を超えており、且つ、移動距離の指令が前記第1距離以下である場合、前記移動体を、移動距離の指令に基づく位置に移動させるのに先立って、前記第1距離よりも長い第2距離、第2移動方向に移動させる移動制御手段と、を備えた、
    ことを特徴とする移動体の制御装置。
  7. 固定体と、前記固定体に対して移動する移動体と、転動体を有し、前記固定体と前記移動体との間に介在する直線案内装置と、前記移動体に固定され、工具を保持する工具保持手段と、前記移動体を、移動距離の指令に基づいて移動開始位置から第1移動方向に移動させてワークに加工処理を施す制御装置と、を備えた加工装置において、
    前記制御装置は、移動距離の指令が第1距離以下となるのが連続する度に、該移動距離の指令に基づいて移動させた前記移動体の連続移動回数に対応する値をカウントするカウント手段と、
    前記カウント手段でカウントした値が予め設定した所定値を超えており、且つ、移動距離の指令が前記第1距離以下である場合、前記移動体を、移動距離の指令に基づく位置に移動させるのに先立って、前記第1距離よりも長い第2距離、第2移動方向に移動させる移動制御手段と、を備えた、
    ことを特徴とする加工装置。
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