JP2009240992A - 排ガス処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気設備のイニシャルコスト、ランニングコストの低減を可能ならしめる排ガス処理方法を提供する。
【解決手段】Pd触媒層4が収納されてなる触媒筒3のガス入口3aに排ガス供給管2を解して一酸化炭素を含むCO含有排ガスを供給し、前記Pd触媒層4を通過させると共に前記触媒筒3のガス出口3bから処理排ガス排出管6を解して処理排ガスを排出する排ガス処理方法において、前記Pd触媒層4を、このPd触媒層4内に設けた電気ヒータ5により120℃、より好ましくは150℃以上の温度に加熱した後に、前記ガス入口3aへのCO含有排ガスの供給を開始する.
【選択図】図1

Description

本発明は、排ガス処理方法の改善に係り、より詳しくは、排ガスから有害な一酸化炭素などの可燃性ガスを除去して排ガスを浄化する排ガス処理方法に関する。
触媒により排ガスから一酸化炭素(CO)などの有害な可燃性ガスを除去して排ガスを浄化する技術は多数提案されている。触媒を用いて排ガスを浄化する技術としては、例えば、後述する排ガス処理方法が公知である。以下、この従来例に係る排ガス処理方法の概要を説明する。
この従来例に係る排ガス処理方法によれば、ごみ焼却炉、下水汚泥処理焼却炉などから排出された排ガス中に含有されている、有害な窒素酸化物、有機塩素化合物および一酸化炭素、炭化水素などの可燃性ガス等を経済的に、かつ広い温度範囲において効率よく除去して、排ガスを浄化するようにしたものである。より具体的には、触媒に含まれる残留硫酸根量がSO換算で触媒全体の2.5重量%以下であって、かつ活性成分としてチタン(Ti)と、バナジウム(V)とを含むと共に、触媒全体の50重量%以上がTiの酸化物である触媒層に、浄化処理すべき排ガスを反応温度50〜600℃の温度範囲で流通させることにより、排ガス中に含有されている上記の各物質を除去して浄化するものである(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−61305号公報
上記従来例に係る排ガス処理方法の場合、排ガスに含まれている一酸化炭素を効果的に除去するためには、排ガスの温度を200℃以上にする必要があり、特に大型の排気設備から排出される大量の排ガスの温度が200℃未満の場合には、大量の排ガスを予熱しなければならない。従って、大量の排ガスの予熱に多大な熱エネルギーが必要になるため、排気設備のイニシャルコスト、ランニングコストが嵩み、排ガス処理コストを低減することができないという経済上の問題がある。
従って、本発明の目的は、排気設備のイニシャルコスト、ランニングコストの低減を可能ならしめる排ガス処理方法を提供することである。
発明者らは、上記実情に鑑み、パラジウム(Pd)触媒の反応開始、および反応継続条件を明確にするために、Pd触媒の反応特性確認試験を行なって、本願発明の排ガス処理方法を具現するに至ったものである。以下、Pd触媒の反応特性確認試験について、添付図面を順次参照しながら説明する。図3はPd触媒の反応特性確認試験装置の模式的構成説明図、図4はPd触媒の触媒反応開始温度、触媒反応継続温度とCO含有排ガスのCO濃度との関係説明図である。なお、図4中の黒丸印、白丸印、黒三角印、白三角印、白四角印、および×印はそれぞれ下記のとおりである。
(1)黒丸印 :触媒反応開始(COのCO転化率100%)
(2)白丸印 :触媒反応継続(COのCO転化率100%)
(3)黒三角印:触媒反応継続(COのCO転化率50〜90%)
(4)白三角印:触媒反応継続(COのCO転化率は測定せず)
(5)白四角印:触媒反応継続(COのCO転化率は測定せず)
(6)×印 :触媒反応なし(COのCO転化率0%)
即ち、一酸化炭素(以下、COと称する)の濃度が相違するCO含有模擬ガスを,順次Pd触媒層53が収納されてなる触媒筒52のガス入口52aに連通するガス供給管51に導入する。そして、前記ガス供給管51に導入したCO含有模擬ガスを、前記ガス供給管51の前記ガス入口52aの近傍に設けた電気ヒータ54により種々の温度に加熱して触媒筒52に供給すると共に、前記Pd触媒層53を通過した処理排ガスを触媒筒52のガス出口52bからガス排出管55を介して系外に排出することにより、反応特性(反応開始温度、反応継続温度)を調べた。その結果は、図4に示すとおりである。
なお、符号56は電気ヒータ54で加熱されたCO含有模擬ガスの温度を測定するガス入口温度計であり、符号57はPd触媒層53の温度を測定するPd触媒層温度計であり、符号58は処理排ガスの温度を測定するガス出口温度計である。また、前記CO含有模擬ガスのCOのCO転化率は、ガス入口CO測定センサー59で測定したCO含有模擬ガスのCO含有率と、ガス出口CO測定センサー60で測定した処理排ガスのCO含有率とに基づいて求めたものである。
上記図4から、Pd触媒層の触媒反応開始温度、触媒反応継続温度について、下記の事項を知見した。
(1)COの酸化反応(燃焼)が始まると、触媒筒52に供給するCO含有模擬ガスの加熱温度を下げても、COの酸化反応(燃焼)が継続する。
(2)CO濃度が高濃度(5%以上)である場合は、触媒筒52に供給するCO含有模擬ガスの加熱温度を20℃に下げても、COの酸化反応(燃焼)が継続し、ほぼ100%のCOがCOに転化する。
(3)CO濃度が低濃度(5%未満)である場合は、触媒筒52に供給するCO含有模擬ガスの加熱温度を下げると、低転化率でCOの酸化反応(燃焼)が継続する。
(4)CO濃度が高濃度である場合は、大きな燃焼エネルギーが得られるので、触媒筒52に供給するCO含有模擬ガスの加熱温度を下げても、COの酸化反応(燃焼)に対する活性化エネルギーが得られる。
(5)CO濃度が高濃度である場合は、COの酸化反応開始後は触媒筒52に供給するCO含有模擬ガスの加熱は不要である。
(6)CO濃度が低濃度である場合は、高濃度のCOの燃焼エネルギーを活用することができる。
従って、上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る排ガス処理方法が採用した手段の要旨は、Pd触媒層が収納されてなる触媒筒のガス入口に一酸化炭素を含むCO含有排ガスを供給し、前記Pd触媒層を通過させると共に前記触媒筒のガス出口から処理排ガスを排出する排ガス処理方法において、前記Pd触媒層を、このPd触媒層内に設けたヒータにより120℃以上の温度に加熱した後に、前記ガス入口へのCO含有排ガスの供給を開始することを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る排ガス処理方法が採用した手段の要旨は、請求項1に記載の排ガス処理方法において、前記ガス出口から排出される処理排ガスの温度と、前記ガス入口に供給されるCO含有排ガスの温度との温度差ΔTが120℃を下回った場合に、前記ヒータにより前記Pd触媒層を加熱することを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る排ガス処理方法が採用した手段の要旨は、第1段Pd触媒層が収納されてなる第1段触媒筒のガス入口に一酸化炭素を含むCO含有排ガスを供給し、前記第1段Pd触媒層を通過させると共に、前記第1段触媒筒のガス出口から第1段処理排ガスを排出し、第2段Pd触媒層が収納されてなる第2段触媒筒のガス入口に前記第1段処理排ガスを供給し、前記第2段Pd触媒層を通過させると共に、前記第2段触媒筒のガス出口から第2段処理ガスを排出する排ガス処理方法において、前記第1段触媒筒の第1段Pd触媒層を、前記第1段Pd触媒層内に設けたヒータにより120℃以上の温度に加熱した後に、前記第1段触媒筒のガス入口へのCO含有排ガスの供給を開始し、前記第1段触媒筒のガス出口から排出されると共に前記第2段触媒筒のガス入口に供給される第1段処理排ガスに、前記CO含有排ガスよりも低濃度の一酸化炭素を含む低CO含有排ガスを混入することを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る排ガス処理方法が採用した手段の要旨は、請求項3に記載の排ガス処理方法において、前記第1段処理排ガスに前記低CO含有排ガスを混入した混合排ガスの温度が120℃を上回った場合には前記低CO含有排ガスの混入量を増量する一方、前記混合排ガスの温度が120℃を下回った場合には前記低CO含有排ガスの混入量を減量することを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る排ガス処理方法が採用した手段の要旨は、請求項1乃至4のうちの何れか一つの項に記載の排ガス処理方法において、前記ヒータは、電気ヒータ、スチームヒータ、加熱油ヒータ、加熱ガスヒータのうちの何れかであることを特徴とするものである。
本発明の請求項1または2に係る排ガス処理方法の場合には、触媒筒に収納されたPd触媒層の温度が、このPd触媒層内に設けたヒータによる加熱により120℃以上になると、触媒筒のガス入口へのCO含有排ガスの供給が開始される。従って、本発明の請求項1または2に係る排ガス処理方法によれば、触媒筒に供給されたCO含有排ガスは120℃以上の温度に加熱されたPd触媒層によって加熱されて酸化反応(燃焼)を開始する。
そして、COの酸化反応(燃焼)が継続されると共に、COの燃焼によりPd触媒層が加熱されるため、以後Pd触媒層をヒータにより加熱しなくても、CO含有排ガスを酸化反応させてCO含有排ガス中COをCOに転化させることができると共に、ヒータに供給する熱エネルギー源を低減することができる。
本発明の請求項2に係る排ガス処理方法では、ガス出口から排出される処理排ガスの温度と、前記ガス入口に供給されるCO含有排ガスの温度との温度差ΔTが120℃を下回った場合に、ヒータによってPd触媒層が加熱される。従って、本発明の請求項2に係る排ガス処理方法によれば、COの濃度が低く燃焼エネルギーが少ないCO含有排ガスであっても、COを酸化反応(燃焼)させてCOに転化させることができる。
本発明の請求項3または4に係る排ガス処理方法によれば、第1段触媒筒の第1段Pd触媒層の温度が、前記第1段Pd触媒層内に設けたヒータによる加熱により120℃以上になると、第1段触媒筒のガス入口へのCO含有排ガスの供給が開始される。そして、第1段触媒筒のガス出口から排出される第1段処理排ガスに、前記CO含有排ガスよりも低濃度の一酸化炭素を含む低CO含有排ガスが混入されて第2段触媒筒のガス入口に供給される。
従って、本発明の請求項3または4に係る排ガス処理方法によれば、第1段触媒筒に供給されたCO含有排ガスは120℃以上の温度に加熱された第1段Pd触媒層により加熱されて酸化反応(燃焼)を開始する。そして、自身の燃焼により酸化反応(燃焼)が継続されると共に、第1段Pd触媒層を加熱するため、以後第1段Pd触媒層をヒータにより加熱しなくても、CO含有排ガスを酸化反応させてCO含有排ガス中COをCOに転化させることができる。また、第2段触媒筒の第2段Pd触媒層は、第1段触媒筒から排出された第1段処理排ガスにより加熱されるので、第2段Pd触媒層により第1段処理排ガスに混入された燃焼エネルギーが少ない低CO含有排ガス中のCOも酸化反応(燃焼)させてCOに転化させることができると共に、ヒータに供給する熱エネルギー源を低減することができる。
本発明の請求項4に係る排ガス処理方法では、第1段処理排ガスに低CO含有排ガスを混入した混合排ガスの温度が120℃を上回った場合には低CO含有排ガスの混入量が増量される一方、混合排ガスの温度が120℃を下回った場合には低CO含有排ガスの混入量が減量される。従って、本発明の請求項4に係る排ガス処理方法によれば、混合ガス中の低CO含有排ガスの温度が120℃以上に保持されるため、第1段処理排ガスの温度により、低CO含有排ガスのCOを効果的に酸化反応させてCO含有排ガス中COをCOに転化させることができる。また、第1段処理排ガスの熱の有効利用により低CO含有排ガスを処理することができるので、上記請求項1または2に係る排ガス処理方法の場合と同等のエネルギー消費量で、より大量のCO含有排ガスを処理することができる。
本発明の請求項5に係る排ガス処理方法によれば、電気ヒータ、スチームヒータ、加熱油ヒータ、加熱ガスヒータのうちの何れかのヒータによって、触媒筒に収容されてなるPd触媒層、第1段触媒筒に収納されてなる第1段Pd触媒層が加熱される。
以下、本発明の排ガス処理方法を実施する実施の形態1に係る排ガス処理設備を、その模式的系統図の図1を参照しながら説明する。
図1に示す符号1は、本発明の排ガス処理方法を実施する実施の形態1に係る排ガス処理設備であって、この排ガス処理設備1はPd触媒層4が収納されてなる触媒筒3を備えている。前記触媒筒3の一端側にガス入口3aが設けられると共に、この触媒筒3の他端側にガス出口3bが設けられている。前記ガス入口3aにはCO含有排ガスを排出する図示しない排ガス排出源から排ガス供給管2が連通し、また前記ガス出口3bには処理排ガスを排出するための処理排ガス排出管6の一端側が接続されると共に、その他端側が図示しない煙突に連通している。
なお、前記Pd触媒層4を構成するPd触媒は、例えば粒径が3mmのセラミック担体に担持されてなる構成のものである。また、前記CO含有排ガスに含まれている種々のダストは、サイクロン、スクラバー、バグフィルターなどの集じん装置によって除去されてなるものである。
前記触媒筒3のガス入口3aの近傍位置の内側であって、かつ前記Pd触媒層4内に電気ヒータ5が設けられている。この電気ヒータ5は、スイッチ5bが介装された回路を介して電源5aと接続されており、前記スイッチ5bの制御によって、前記Pd触媒層4が120℃以上の温度に加熱されるように構成されている。そして、前記処理排ガス排出管6に設けたガス出口温度計9で測定されるガス出口温度Toと、前記排ガス供給管2に設けたガス入口温度計7で計測されるガス入口温度Tiとの温度差ΔT(To−Ti)が120℃を下回った場合に、前記スイッチ5bがONされるように構成されている。
また、前記触媒筒3には前記Pd触媒層4の触媒層温度Tdを測定すると共に、測定した触媒層温度Tdの温度信号を、前記触媒筒3のガス入口3aへのCO含有排ガスの供給を開始させる図示しないコントローラに送信するPd触媒層温度計8が設けられている。
なお、前記Pd触媒層4は150℃以上の温度に加熱するのがより好ましく、また前記温度差ΔTは150℃を下回った場合に、前記スイッチ5bがONされるようにするのがより好ましい。
以下、本発明の排ガス処理方法を実施する実施の形態1に係る排ガス処理設備1の作用態様を説明する。即ち、この排ガス処理設備1を用いてCO含有排ガスを処理するに際しては、先ず前記電気ヒータ5により前記Pd触媒層4の加熱が開始される。そして、Pd触媒層温度計8からPd触媒層4の温度Tdの温度信号を受信するコントローラにより、Pd触媒層4の温度Tdが120℃以上になったと判断されると、図示しない前記コントローラによる制御により図示しない排ガス排出源から、触媒筒3のガス入口3aに連通する排ガス供給管2へのダストが除去されたCO含有排ガスの供給が開始される。
前記ガス入口3aから触媒筒3に供給されたCO含有排ガスは120℃以上の温度に加熱されたPd触媒層4によって加熱されて酸化反応(燃焼)を開始する。そして、COの酸化反応(燃焼)が継続されると共に、COの燃焼によりPd触媒層4が加熱されるため、以後このPd触媒層4を電気ヒータ5により加熱しなくても、CO含有排ガスを酸化反応させてCO含有排ガス中COをCOに転化することができると共に、電気ヒータ5に供給する熱エネルギー源を低減することができる。
また、本発明の実施の形態1に係る排ガス処理設備1の場合には、ガス出口3bから排出される処理排ガスの温度Toと、前記ガス入口3aに供給されるCO含有排ガスの温度Tiとの温度差ΔT(To−Ti)が120℃を下回った場合に、電気ヒータ5によってPd触媒層4が加熱される。従って、本発明の実施の形態1に係る排ガス処理設備1によれば、途中からCOの濃度が低く燃焼エネルギーが少ない低CO含有排ガスが供給されても、この低CO含有排ガスを確実に酸化反応(燃焼)させてCOをCOに転化させることができる。
即ち、本発明の実施の形態1に係る排ガス処理設備1では、CO含有排ガスの処理開始時、処理排ガスの温度ToとCO含有排ガスの温度Tiとの温度差ΔTが120℃を下回った場合のみ、電気ヒータ5に電力が供給されることによりPd触媒層4が加熱される。
一方、このような場合以外は、COの酸化により発生する熱エネルギーが活用され、電気ヒータ5に対して電力を供給する必要がない。従って、本発明の実施の形態1に係る排ガス処理設備1によれば、従来例に係る排ガス処理設備のように、排ガスを200℃以上の温度に予熱する必要がないからランニングコストに関して有利になり、また処理排ガスの温度も低温であるため排気設備のイニシャルコストも安価になるから、より低コストでCO含有排ガスを処理することができる。
以下、本発明の他の排ガス処理方法を実施する実施の形態2に係る排ガス処理設備を、その模式的系統図の図2を参照しながら説明する。
図に示す符号1′は、本発明の他の排ガス処理方法を実施する実施の形態2に係る排ガス処理設備であって、この排ガス処理設備1′は第1段Pd触媒層4が収納されてなる第1段触媒筒3を備えている。この第1段触媒筒3の一端側にガス入口3aが設けられると共に、他端側にガス出口3bが設けられている。そして、前記ガス入口3aにはCO含有排ガスを排出する図示しない排ガス排出源から排ガス供給管2が連通し、また前記ガス出口3bには第1段処理排ガスを排出するための第1段処理排ガス排出管6の一端側が接続されている。
前記第1段触媒筒3のガス入口3aの近傍位置の内側であって、かつ前記第1段Pd触媒層4内に電気ヒータ5が設けられている。この電気ヒータ5には、スイッチ5bの制御により電源5aから電力が入力され、前記第1段Pd触媒層4が120℃以上の温度に加熱されるように構成されている。より具体的には、前記第1段触媒筒3に設けた第1段Pd触媒層温度計8で測定される第1段触媒層4の触媒層温度Tdが120℃以上なった場合に、電気ヒータ5に電力を供給するためにONされたスイッチ5bがOFF制御されるように構成されている。また、前記触媒層温度Tdの温度信号は、前記第1段Pd触媒層温度計8から前記第1段触媒筒3のガス入口3aへの、CO濃度5%以上のCO含有排ガスの供給を開始させるコントローラ15に送信されるようになっている。なお、前記第1段触媒層4の触媒層温度Tdは150℃以上にするのがより好ましい。
前記第1段処理排ガス排出管6の他端側は、第2段Pd触媒層11が収納されてなる第2段触媒筒10のガス入口10aに連通している。そして、この第2段触媒筒10のガス出口10bには第2段処理排ガスを排出するための第2段処理排ガス排出管12の一端側が接続されると共に、その他端側が図示しない煙突に連通している。さらに、前記第1段処理排ガス排出管6の前記第1段触媒筒3のガス出口3bとガス出口温度計9との間に、前記第1段触媒筒3のガス入口3aに供給されるCO含有ガスよりも低濃度、つまりCO濃度5%未満の低CO含有排ガスを供給する、後述する低CO含有排ガス排出管13が連通している。
前記低CO含有排ガス排出管13には流量制御弁14が介装されており、この流量制御弁14の弁開度は、前記コントローラ15からの指令により制御されるように構成されている。より詳しくは、前記ガス出口温度計9で計測され、前記第1段触媒筒3から排出される第1段処理排ガスに前記低CO含有排ガス排出管13から流入する低CO含有排ガスを混入した混合排ガスの温度Toが120℃を上回った場合には、前記コントローラ15からの指令により流量制御弁14の弁開度が拡げられ、低CO含有排ガスが増量される。
また、低CO含有排ガスを混入した混合排ガスの温度Toが120℃を下回った場合には、前記コントローラ15からの指令により流量制御弁14の弁開度が狭められ、低CO含有排ガスが減量されるようになっている。なお、混合排ガスの温度Toが150℃を上回った場合に低CO含有排ガスを増量し、また混合排ガスの温度Toが150℃を下回った場合に低CO含有排ガスを減量するのがより好ましい。
端的にいえば、この実施の形態2に係る排ガス処理設備1′は、CO濃度5%以上のCO含有排ガスを処理する、上記実施の形態1に係る排ガス処理設備1と同等の構成になるCO含有排ガス処理系1a′を備えている。さらに、前記CO含有排ガス処理系の第1段触媒筒3から排出される第1段処理ガスの温度を活用してCO濃度5%未満の低CO含有排ガスを処理する、第2段触媒筒を含む低CO含有排ガス処理系1b′を備えた構成になるものである。
以下、本発明の他の排ガス処理方法を実施する実施の形態2に係る排ガス処理設備1′の作用態様を説明する。即ち、この排ガス処理設備1′を用いてCO含有排ガスを処理するに際しては、前記電気ヒータ5によって前記第1段Pd触媒層4の加熱が開始される。
そして、第1段Pd触媒層温度計8からPd触媒層4の温度Tdの温度信号を受信するコントローラ15により、第1段Pd触媒層4の温度Tdが120℃以上になったと判断されると、前記コントローラ15による制御により図示しない排ガス排出源から、第1段触媒筒3のガス入口3aに連通する排ガス供給管2へのダストが除去された、CO濃度5%以上のCO含有排ガスの供給が開始される。
前記ガス入口3aから第1段触媒筒3に供給されたCO含有排ガスは、120℃以上の温度に加熱された第1段Pd触媒層4によって加熱されて酸化反応(燃焼)を開始する。
そして、COの酸化反応(燃焼)が継続されると共に、COの燃焼により第1段Pd触媒層4が加熱されるため、以後この第1段Pd触媒層4を電気ヒータ5により加熱しなくても、CO含有排ガスを酸化反応させてCO含有排ガス中COをCOに転化することができると共に、電気ヒータ5に供給する熱エネルギー源を低減することができる。
前記第1段触媒筒3のガス出口3bから第1段処理排ガス排出管6に第1段処理排ガスが排出されると共に、第1段処理排ガス排出管6に前記低CO含有排ガス供給管13から前記CO含有排ガスのCO濃度よりも低濃度のCOを含有する低CO含有排ガスが供給される。この低CO含有排ガスはCOの燃焼により高温になった第1段処理排ガスとの混合により加熱され、そして第1段処理排ガスと低CO含有排ガスとからなる混合排ガスとして第2段触媒筒10に供給される。従って、前記混合排ガスは第2段Pd触媒層11によって酸化反応(燃焼)を開始し、第2段処理排ガスとして第2段処理排ガス排出管12から排出される。
このような混合排ガスの処理中において、本実施の形態2に係る排ガス処理設備1′では、前記第1段処理排ガス排出管6を流れる混合排ガスの温度Toが120℃を上回った場合には、前記コントローラ15の指令により前記流量制御弁14の弁開度が拡げられ、第1段処理排ガス排出管6への低CO含有排ガスの供給量が増量される。また、混合排ガスの温度Toが120℃を下回った場合には、前記コントローラ15の指令により前記流量制御弁14の弁開度が狭められ、第1段処理排ガス排出管6への低CO含有排ガスの供給量が減量される。従って、混合排ガスの増量、減量の如何を問わず、低CO含有排ガス中のCOの酸化反応(燃焼)が継続されるため、COのCO転化率が低下するようなことがない。
ところで、この排ガス処理設備1′の場合は、上記のとおり、前記第1段触媒筒3のガス入口3aにCO濃度5%以上のCO含有排ガスが供給される。従って、COのCO転化により多量の熱エネルギーが発生し、上記実施の形態1に係る排ガス処理設備のように、処理排ガスの温度Toと、CO含有排ガスの温度Tiとの温度差ΔTが120℃を下回るようなことがないので、排ガス処理設備1′の稼動中においては第1段Pd触媒層4を電気ヒータ5により加熱する必要がない。
本実施の形態2に係る排ガス処理設備1′によれば、従来例に係る排ガス処理設備のように、排ガスを200℃以上の温度に予熱する必要がないからランニングコストに関して有利になり、また処理排ガスの温度も低温であるため排気設備のイニシャルコストも安価になるから、より低コストでCO含有排ガスを処理することができる。さらに、上記実施の形1に係る排ガス処理設備1と同等の所要電力で、CO濃度5%以上のCO含有排ガスとCO濃度5%未満のCO含有排ガスとを並行して処理、つまりより大量のCO含有排ガスを処理することができるので、CO含有排ガスの処理量、ランニングコストに関して上記実施の形態1に係る排ガス処理設備1よりも優れている。
なお、第1段処理排ガス排出管6に設けられてなるガス出口温度計9で測定されるガス出口温度Toと、排ガス供給管2に設けられてなるガス入口温度計7で測定されるガス入口温度Tiとの温度差ΔTに基づく電気ヒータ5のON−OFF制御は、低CO含有排ガス供給管13から低CO含有排ガスを供給せず、排ガス供給管2からだけCO含有ガスを供給する場合、つまり上記実施の形態1の場合と同等の使い方をする場合に活用される。
ところで、上記実施の形態1に係る排ガス処理設備1または1′の場合においては、Pd触媒層や第1段触媒層を加熱するヒータが電気ヒータである場合を例として説明した。
しかしながら、例えばスチームヒータ、加熱油ヒータ、加熱ガスヒータでもよいので、電気ヒータに限定されるものではない。なお、スチームヒータの場合、例えば0.5MPa(5kgf/cm)程度の飽和蒸気を供給し、ドレーン出口に設けた温調トラップにより、ドレーン排出温度を120〜150℃に調節するようにすればよい。
本発明の排ガス処理方法を実施する実施の形態1に係る排ガス処理設備の模式的系統図である。 本発明の他の排ガス処理方法を実施する実施の形態2に係る排ガス処理設備の模式的系統図である。 Pd触媒の反応特性確認試験装置の模式的構成説明図である。 Pd触媒の触媒反応開始温度、触媒反応継続温度とCO含有排ガスのCO濃度との関係説明図である。
符号の説明
1,1′…排ガス処理設備,1a′…CO含有排ガス処理系,1b′…低CO含有排ガス処理系
2…排ガス供給管
3…触媒筒または第1段触媒筒,3a…ガス入口,3b…ガス出口
4…Pd触媒層または第1段Pd触媒層
5…電気ヒータ,5a…電源,5b…スイッチ
6…処理排ガス排出管または第1段処理排ガス排出管
7…ガス入口温度計
8…Pd触媒層温度計または第1段Pd触媒層温度計
9…ガス出口温度計
10…第2段触媒筒,10a…ガス入口,10b…ガス出口
11…第2段Pd触媒層
12…第2段処理排ガス排出管
13…低CO含有排ガス供給管
14…流量調整弁
15…コントローラ
To…ガス出口温度,Ti…ガス入口温度,Td…触媒層温度

Claims (5)

  1. Pd触媒層が収納されてなる触媒筒のガス入口に一酸化炭素を含むCO含有排ガスを供給し、前記Pd触媒層を通過させると共に前記触媒筒のガス出口から処理排ガスを排出する排ガス処理方法において、前記Pd触媒層を、このPd触媒層内に設けたヒータにより120℃以上の温度に加熱した後に、前記ガス入口へのCO含有排ガスの供給を開始することを特徴とする排ガス処理方法。
  2. 前記ガス出口から排出される処理排ガスの温度と、前記ガス入口に供給されるCO含有排ガスの温度との温度差ΔTが120℃を下回った場合に、前記ヒータにより前記Pd触媒層を加熱することを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理方法。
  3. 第1段Pd触媒層が収納されてなる第1段触媒筒のガス入口に一酸化炭素を含むCO含有排ガスを供給し、前記第1段Pd触媒層を通過させると共に、前記第1段触媒筒のガス出口から第1段処理排ガスを排出し、第2段Pd触媒層が収納されてなる第2段触媒筒のガス入口に前記第1段処理排ガスを供給し、前記第2段Pd触媒層を通過させると共に、前記第2段触媒筒のガス出口から第2段処理ガスを排出する排ガス処理方法において、前記第1段触媒筒の第1段Pd触媒層を、前記第1段Pd触媒層内に設けたヒータにより120℃以上の温度に加熱した後に、前記第1段触媒筒のガス入口へのCO含有排ガスの供給を開始し、前記第1段触媒筒のガス出口から排出されると共に前記第2段触媒筒のガス入口に供給される第1段処理排ガスに、前記CO含有排ガスよりも低濃度の一酸化炭素を含む低CO含有排ガスを混入することを特徴とする排ガス処理方法。
  4. 前記第1段処理排ガスに前記低CO含有排ガスを混入した混合排ガスの温度が120℃を上回った場合には前記低CO含有排ガスの混入量を増量する一方、前記混合排ガスの温度が120℃を下回った場合には前記低CO含有排ガスの混入量を減量することを特徴とする請求項3に記載の排ガス処理方法。
  5. 前記ヒータは、電気ヒータ、スチームヒータ、加熱油ヒータ、加熱ガスヒータのうちの何れかであることを特徴とする請求項1乃至4のうちの何れか一つの項に記載の排ガス処理方法。
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