JP2009240143A - モータおよびアクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で振動の発生を抑制することができるモータおよびモータを備えるアクチュエータを提供する。
【解決手段】モータ11を構成する電機子21の絶縁カラー23は、上方L1の軸受18に当接するように設けられ、電機子21における回転軸14の軸線方向Lの中心C1は、永久磁石16の軸線方向Lの中心C2より下方L2に位置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータおよびモータを備えるアクチュエータに関する。
図5は、第1の従来技術のアクチュエータ1の内部の構成を示す正面図である。アクチュエータ1は、モータ2および複数のギヤ3を備える。モータ2は、円筒状のハウジング4と、ハウジング4の内周面4aに固定されたマグネット5と、回転軸6を有する電機子7とを備える。回転軸6は、ハウジング4に設けられる軸受メタル8によって回転するように支持される。回転軸6は、一端部6aにはギヤ3に噛合するウォームギヤ9が設けられ、他端部6bがハウジング4に当接する。このようなモータ2では、回転軸6を支持する軸受メタル8の内径と回転軸6の外径との間に隙間があるので、回転中に回転軸6が振動するという問題がある。
このような問題を解決するため第2の従来技術のアクチュエータでは、回転軸の振動を抑制する突き当て部をケース内に設けている(たとえば特許文献1参照)。突き当て部は、板ばねを備え、回転軸の一端部をラジアル方向およびスラスト方向に傾斜する方向から当接するように設けられる。これによって回転軸のラジアル方向およびスラスト方向の振動を板ばねによって吸収している。
特開平8−237907号公報
前述の第1の従来技術では、マグネット5の回転軸6の軸線方向の中心は、図5に示すように、電機子7の軸線方向の中心よりも回転軸6の他端部側(図5における下方側)となるように配置される。このようなマグネット5と電機子7との配置によって、マグネット5の磁力により、電機子7は回転軸6の他方側へ向かう力F1が作用する。電機子7と回転軸6とは一体に構成されるので、前述の力F1によって回転軸6の他端部6bがハウジングに押さえつけられている状態となる。これによって回転軸6がラジアル方向に振動するときは、回転軸6の他端部6bが支点となるので、振動幅が大きくなるという問題がある。
また前述の第2の従来技術では、ハウジングに突き当て部を設けるので、モータが有する回転軸の種類毎、たとえば長さ寸法および直径など毎に突き当て部の構成を変更する必要がある。したがって汎用性が低い。また板ばねで振動を抑制するので、長期間に使用によって板ばねのばね力が弱くなると振動を抑制することができない。したがって定期的に板ばねをメンテナンスする必要がある。
そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、簡単な構成で振動の発生を抑制することができるモータおよびモータを備えるアクチュエータを提供することを目的とする。
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
本発明は、軸線方向両端部が閉塞している有底中空筒状のハウジング(15)と、
ハウジングの内周面に固定される永久磁石(16)と、
永久磁石に対向するようにハウジング内に設けられ、回転軸(14)、電機子(21)および整流子(22)を有する回転子(17)と、
ハウジングの両端側にそれぞれ固定され、回転軸が回転するように回転軸を支持する2つの軸受(18,19)と、
電機子を通電するために整流子と接触するようにハウジング内に固定されるブラシ(20)と、を含み、
回転軸の一端部側は、駆動する部材(26)に駆動力を与える部分であり、回転軸の一端部(14a)がハウジングの軸線方向一端部側から外方に突出するように設けられ、
電機子は、回転軸の軸線方向長さの中心(C1)が永久磁石の軸線方向長さの中心(C2)より回転軸の他端部側に位置するように設けられ、
回転子は、電機子がハウジングの一端部側に永久磁石の磁力によって押されることによって生じるハウジングからの作用力を受けながら回転されることを特徴とするモータである。
本発明に従えば、電機子の軸線方向長さの中心は、永久磁石の軸線方向長さの中心より回転軸の他端部側に位置するので、永久磁石の磁力によって両者の中心が一致するように電機子に磁力が作用する。したがって電機子には一端部側へ押される移動力が作用する。永久磁石はハウジングに固定されているので移動力によって変位するのは電機子であるが、たとえば電機子がハウジングまたは軸受に当接している場合、および他の部材を介してハウジングなどに当接している場合、磁力によって一端部側に変位することができない。したがって電機子は、ハウジングからの作用力を受けている状態なので、モータが駆動して回転軸が回転すると、回転軸がラジアル方向に振動するときの支点は、回転軸の他端部ではなく電機子がハウジングまたは軸受に当接している部分となる。したがって振動の支点が回転軸の他端部である場合よりも振動が小さくなる。これによって回転軸の振動を抑制することができる。また本発明では、ばね部材などの機械的手段を用いることなく磁力によって移動力を与えているので、機械的手段の疲労などによって使用期間に応じて移動力が小さくなることを防ぐことができ、定期的なメンテナンスをすることなく継続して用いることができる。このように永久磁石と電機子との配置関係を工夫することによって、簡単な構成で振動の発生を抑制することができる。
また本発明は、回転子とは別体に設けられる当接部材(29)をさらに含み、
電機子の回転軸を除く残余の部分のうち回転軸の一端部側の部分は、当接部材に当接し、
当接部材は、ハウジングの一端部またはハウジングの一端部側に固定される軸受に当接するように設けられることを特徴とする。
本発明に従えば、当接部材を用いることによって、ハウジングと電機子との当接面積を大きくすることができる。これによって振動の発生をさらに抑制することができる。
さらに本発明は、前述のモータ(11)と、
回転軸の回転を予め定めるトルクまたは回転速度に変換する変速装置(12)と、を含むことを特徴とするアクチュエータである。
本発明に従えば、アクチュエータは、前述のモータを含むので、モータの回転軸の振動による騒音が小さいアクチュエータを実現することができる。
さらに本発明は、変速装置は、ケース(13)と、
ケース内に収容される少なくとも1つの歯車(26)と、を含み、
モータの回転軸の一端部側には、歯車に噛合する出力歯車(28)が設けられ、
出力歯車は、軸線方向一端部が回転するようにケースの内壁(30)に当接し、
回転子は、電機子がハウジングの一端部側に永久磁石の磁力によって押されることによって生じる出力歯車からの作用力を受けながら回転されることを特徴とする。
本発明に従えば、回転軸に設けられる出力歯車はケースの内壁に当接しているので、電機子に作用する磁力によって電機子の一端部側への変位がケースの内壁によって阻止される。したがって電機子には内壁からの作用力が出力歯車を介して作用するが、このような状態で回転子が回転する。これによって移動力が電機子に作用している状態なので、モータが駆動して回転軸が回転すると、回転軸がラジアル方向に振動するときの支点は、回転軸の他端部ではなく出力歯車がハウジングに当接している部分となる。したがって前述のように、振動が回転軸の他端部である場合よりも小さくなるので、回転軸の振動を抑制することができる。
さらに本発明は、変速装置は、ケースと、
ケース内に収容される少なくとも1つの歯車と、を含み、
モータの回転軸には、歯車に噛合する出力歯車が回転軸の一端部が突出した状態で設けられ、
モータは、
回転軸の一端部がケースの内壁に当接し、
回転子は、電機子がハウジングの一端部側に永久磁石の磁力によって押されることによって生じる内壁からの作用力を受けながら回転されることを特徴とする。
本発明に従えば、回転軸の一端部はケースの内壁に当接しているので、電機子に作用する磁力によって電機子が一端部側への変位がケースの内壁によって阻止される。したがって電機子には内壁からの作用力が作用するが、このような状態で回転子が回転する。これによって移動力が電機子に作用している状態なので、モータが駆動して回転軸が回転すると、回転軸がラジアル方向に振動するときの支点は、回転軸の他端部ではなく回転軸の他端部がハウジングに当接している部分となる。したがって前述のように、振動が回転軸の他端部である場合よりも小さくなるので、回転軸の振動を抑制することができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を、複数の形態について説明する。各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に関して、図1を用いて説明する。図1は、第1実施形態のアクチュエータ10の内部の構成を示す正面図である。本実施の形態のアクチュエータ10は、車両用空調装置(図示せず)が有する各種のドア(図示せず)の開閉などに好適に用いられる。アクチュエータ10は、モータ11、減速機12、およびケース13を含んで構成される。アクチュエータ10は、モータ11の回転軸14が回転動作し、その回転軸14の回転を減速機12を介して出力する。ケース13は、モータ11および減速機12を収容する収容空間13aを形成する。モータ11および減速機12は、ケース13内の予め定める位置に固定される。
次に、モータ11に関して説明する。図1では、理解を容易にするため、モータ11の内部構成を簡略化して示す。モータ11は、ハウジング15、永久磁石16、回転子17、2つの軸受18,19およびブラシ20を含む。ハウジング15は、有底中空筒状であって、永久磁石16、回転子17、2つの軸受18,19およびブラシ20を収容する収容空間15aを形成する。ハウジング15は、有底中空筒状であるので、軸線方向Lに沿って延び、軸線方向Lの両端部が閉塞している筒状体である。このようなハウジング15の内方の空間が収容空間15aとなる。
永久磁石16は、ハウジング15の内周面15bに固定される。永久磁石16は、たとえばフェライト磁石であり、円弧状に形成される。永久磁石16は、ハウジング15の内周面15bに周方向に2個取り付けられる。2つの永久磁石16は、内周側に関して、極の異なる磁極を形成している。したがって一方の永久磁石16の内周側がN極である場合、他方の永久磁石16の内周側はS極となる。
回転子17は、永久磁石16に対向するようにハウジング15内に設けられる。回転子17は、回転軸14、電機子21、整流子22および絶縁カラー23を有する。電機子21は、永久磁石16の内周側に配置される。電機子21は、磁性板(図示せず)を回転軸14の軸線方向Lに積層して形成された積層コア24と、積層コア24の各磁極コアに巻回されたコイル25とを含む。磁性板と隣接する磁性板との間には、電気的な導通を抑制する絶縁層(図示せず)が設けられる。これによってコイル25に電流を流すことによって、積層コア24は電磁石となる。したがって積層コア24は、電機子21の磁力の主たる発生部分となる。
積層コア24の軸線方向Lの長さ寸法は、永久磁石16の軸線方向Lの長さ寸法より小さくなるように設定される。ここで軸線方向Lは、回転軸14が延びる方向であって、図1の上下方向Lである。以下、理解を容易にするため軸線方向Lを上下方向Lと称し、軸線方向一方L1を上方L1、軸線方向他方L2を下方L2ということがある。積層コア24の軸線方向L長さの中心C1は、永久磁石16の軸線方向L長さの中心C2より回転軸14の他端部14b側(図1の下方L2側)に位置する。換言すると、積層コア24の軸線方向Lの中心C1と、永久磁石16の軸線方向Lの中心C2とは、軸線方向Lに関して一致せずに離間しており、積層コア24が永久磁石16よりも下方L2側に位置する。
回転軸14は、電機子21に一体に設けられる。回転軸14は、円柱状であって、軸線方向L両端部が軸受18,19に回転するようにそれぞれ支持される。回転軸14の一端部(図1の上方L1側の端部)14a側は、駆動する部材である減速機12に駆動力を与える部分である。回転軸の一端部14aは、減速機12に駆動力を与えられるように、ハウジング15の軸線方向一端部側から外方に突出するように設けられる。
整流子22は、円盤状に形成されており、回転軸14の他端部(図1の下方L2側の端部)14b側に組み付けられる。整流子22は、ブラシ20から供給される電流をコイル25の一定方向に流すものである。整流子22は、回転軸14の回転方向に設置された複数のセグメント(図示せず)を有している。セグメントは、たとえばカーボンで形成されており、端子(図示せず)によってコイル25と電気的に接続されている。セグメント同士は、空隙および絶縁樹脂材(図示せず)によって電気的に絶縁される。
ブラシ20は、電機子21を通電するために整流子22と接触するようにハウジング15内に固定される。ブラシ20は、整流子22の周囲に2つ設けられる。各ブラシ20は、整流子22の外周面に接触し、整流子22に対して電流の供給および取り出しを行う。各ブラシ20は、整流子22を挟んで向かい合う位置関係となるように設けられる。
各軸受18,19は、ハウジング15の両端部側にそれぞれ固定され、回転軸14が回転するように回転軸14を支持する。各軸受18,19は、たとえばハウジング15の両端部に予め定めた形状で形成される軸受取付け用孔18aおよび軸受取付け用溝19aに圧入することによって、ハウジング15に固定される。各軸受18,19は、たとえばすべり軸受が用いられ、好適には多孔質の焼結金属に潤滑油を浸透させた焼結含油軸受が用いられる。
また電機子21の軸線方向L一端部(図1の上方L1側の端部)には、絶縁性を有する絶縁カラー23が一体に設けられる。絶縁カラー23は、上方L1側の軸受18と電機子21の軸線方向L一端部(以下、「上方端部」ということがある)21aとの間に設けられ、両者に当接するように設けられる。したがって電機子21は、軸線方向L一端部側への変位が絶縁カラー23によって規制される。絶縁カラー23は、たとえば絶縁性を有する樹脂から成る。
次に、減速機12に関して説明する。減速機12は、変速機であって、モータ11の回転軸14の回転を予め定めるトルクまたは回転速度に変換する。減速機12は、複数の歯車26,27を含む。複数の歯車26,27は、本実施の形態では第1歯車26および第2歯車27によって実現される。また複数の歯車26,27は、ハウジング15内の予め定める位置に回転できるように配置される。
モータ11の回転軸14の一端部14aには、減速機12の第1歯車26に噛合する出力歯車であるウォームギヤ28が設けられる。減速機12の第1歯車26は、ウォームギヤ28に噛合するようにケース13に取り付けられている。また第2歯車27は、第1歯車26に噛合するようにケース13に取り付けられている。したがってモータ11の出力は、ウォームギヤ28から第1歯車26に伝達され、さらに第2歯車27を介して最終的に出力ギヤ(図示せず)で所定の動力に変換されて前述のドアなどの外部装置(図示せず)へ供給される。
以上説明したように本実施の形態のアクチュエータ10では、モータ11を構成する積層コア24の軸線方向Lの中心C1は、永久磁石16の軸線方向Lの中心C2より下方L2側に位置する。これによって永久磁石16の磁力によって両者の中心が一致するように電機子21に磁力が作用するので、電機子21には上方L1側への移動力F2が作用する。同様に永久磁石16には下方L2側への移動力が作用するが、永久磁石16はハウジング15に固定されているので変位することはない。また電機子21は絶縁カラー23と一体なので、軸受18に当接する絶縁カラー23によって上方L1への変位が規制されている。したがって前述の磁力によって上方L1側に変位することができない。したがって回転子は、電機子21が上方L1側に永久磁石の磁力によって押されることによって生じるハウジングから作用力を受けながら回転される。
このような移動力F2が電機子21に作用している状態なので、モータ11が駆動して回転軸14が回転すると、回転軸14がラジアル方向に振動するときの支点は、回転軸14の他端部14bではなく絶縁カラー23が軸受18に当接している部分となる。したがって振動の支点が回転軸14の他端部14bである場合よりも回転軸14の一端部14aの揺れ幅が小さくなる。これによって回転軸14の振動を抑制することができる。
また本実施の形態では、ばね部材などの機械的手段を用いることなく磁力によって電機子21に移動力F2を与えているので、機械的手段の疲労などによって使用期間に応じて移動力F2が小さくなることを防ぐことができ、定期的なメンテナンスをすることなく継続して用いることができる。このように永久磁石16と電機子21との配置関係を工夫することによって、簡単な構成で振動の発生を抑制することができる。
また本実施の形態では、樹脂から成る絶縁カラー23を用いるので、絶縁カラー23と軸受18とが当接することによって生じる回転抵抗を、電機子21が直接軸受18に当接する場合に比べて、低減することができる。また軸受18が前述したような焼結含油軸受の場合、潤滑油によってさらに絶縁カラー23と軸受18との回転抵抗を低減することができる。またこのような絶縁カラー23を軸受18に当接して設けるので、軸受18を介して電機子21内へ異物が侵入することを抑制することができる。
また本実施の形態のアクチュエータ10は、車両用空調装置が有する各種のドアの開閉などに好適に用いられる。車両用空調装置のドアは、通常、常にアクチュエータによって駆動されるわけでなく必要に応じて所望の角度位置、たとえば開状態と閉状態とが切替えられるので、必要な時間だけ駆動する。アクチュエータの駆動時間が長い他の装置の場合、モータの回転軸は動力を伝達するために、回転軸にはたとえば減速機の歯車と噛合する力が作用しているので回転軸の振動は噛合する力によって抑制される。車両用空調装置のアクチュエータは、このような常に駆動しているようなアクチュエータとは異なり、前述のように回転軸への負荷がない状態が多い。また車両用空調装置では、空調風の流れがドアに作用することによって、力のバランスが一時的につりあって、回転軸への負荷が無い無負荷状態となる場合もある。このように回転軸への負荷がない状態では回転軸は振動しやすいが、本実施の形態のモータ11では、前述のような磁力による作用および効果を達成することができるので、車両用空調装置であっても回転軸14の振動の発生が抑制される。また車両用空調装置がハイブリッド自動車に用いられる場合、エンジンが停止するエコランモード等における静粛性が要求されるが、このような静粛性の要求にも本実施の形態のアクチュエータ10を用いることによって応えることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に関して、図2を用いて説明する。図2は、第2実施形態のアクチュエータ10Aの内部の構成を示す正面図である。本実施の形態では、モータ11の構成であって、絶縁カラー23と軸受18との間に平ワッシャ29が回転子17とは別体に設けられる点に特徴を有する。
平ワッシャ29は、当接部材であって、厚み方向に貫通する貫通孔29aを有する円板状、換言するとドーナツ状であって、その貫通孔29aに回転軸14が挿通するように配置される。回転軸14の直径は、貫通孔29aの内径よりも小さく、回転軸14が平ワッシャ29に接触することなく回転できるように、回転軸14の直径および貫通孔29aの内径が選択される。平ワッシャ29の外径は、軸受18の外径より小さくなるように選択される。また平ワッシャ29の外径は、絶縁カラー23の外径よりも大きくなるように選択される。したがって平ワッシャ29の上方L1の面部が軸受18に当接する面積は、前述の第1実施形態における絶縁カラー23が軸受18に当接する面積より大きい。
このように本実施の形態では、平ワッシャ29を用いることによって、ハウジング15と電機子21との当接面積を大きくすることができる。これによってラジアル方向の振動の発生をさらに抑制することができる。
本実施の形態のように平ワッシャ29を用いる場合、グリースなどの潤滑油を平ワッシャ29と軸受18との当接部分に塗布してもよい。これによって平ワッシャ29と軸受18との回転抵抗を小さくすることができる。
また平ワッシャ29の外径は、軸受18の外径より大きく、かつ絶縁カラー23の外径よりも大きくなるように選択してもよい。したがって平ワッシャ29は、軸受18に当接するだけでなく、ハウジング15の軸線方向L一端部の内壁15cにも当接するように構成してもよい。これによって平ワッシャ29によってハウジング15と電機子21との当接面積を大きくすることができるので、前述と同様の作用および効果を達成することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に関して、図3を用いて説明する。図3は、第3実施形態のアクチュエータ10Bの内部の構成を示す正面図である。本実施の形態では、モータ11の回転軸14に設けられるウォームギヤ28がケース13の内壁に当接している点に特徴を有する。
ウォームギヤ28は、回転軸14の一端部14aを覆うように設けられる。またウォームギヤ28の先端部28aは、半球状に形成される。ケース13には、ウォームギヤ28の先端部28aが点接触する接触部分30が設けられる。本実施の形態では、接触部分30はケース13の内壁からモータ11に向かって突出する凸部分によって実現される。またモータ11におけるウォームギヤ28の先端部28aから上方L1の軸受18まで距離は、回転軸14の他端部14bから上方L1の軸受18までの距離より小さくなるように設定される。
電機子21は、アクチュエータ10Bに装着された装着状態では、絶縁カラー23が上方L1の軸受18に離間するように設けられる。電機子21は、アクチュエータ10Bに装着される前の自然状態では、図3にて仮想的に示すように、回転軸14が磁力のバランスを保つ位置となるように、上方L1側に位置する。このような電機子21が上方L1側に位置している自然状態では、回転軸14の他端部14bがハウジング15から上方L1側に離間している。モータ11をアクチュエータ10Bに装着する場合、電機子21を自然状態から、磁力に抗して下方L2に移動させ、装着状態となる。したがって装着状態では、電機子21は上方L1側に移動するような移動力F2が作用している。
このように本実施の形態では、装着状態では、電機子21と一体である絶縁カラー23が上方L1の軸受18と離間し、ウォームギヤ28の先端部28aがケース13の接触部分30に点接触しているので、電機子21に作用する磁力によって電機子21の上方L1側への変位がケース13の接触部分30によって阻止される。したがって回転子17は、電機子21が上方L1側に永久磁石16の磁力によって押されることによって生じるウォームギヤ28から作用力を受けながら回転される。これによって装着状態では、移動力F2が電機子21に作用している状態なので、モータ11が駆動して回転軸14が回転すると、回転軸14がラジアル方向に振動するときの支点は、回転軸14の他端部14bではなくウォームギヤ28の先端部28aとなる。したがって前述のように、振動の支点までの距離が回転軸14の他端部14bである場合よりも先端部28aの方が小さくなるので、回転軸14の振動を抑制することができる。
またウォームギヤ28の先端部28aは、半球状であるのでケース13の接触部分30と点接触させることができる。これによってウォームギヤ28と接触部分30とが接触することによる回転抵抗を、小さくすることができる。
本実施の形態では、ウォームギヤ28の先端部28aと接触部分30とは、点接触であるが、ウォームギヤ28の先端部28aが接触部分30に単に当接するような構成であってもよい。このような場合、回転抵抗を小さくするために、ウォームギヤ28の先端部28aと接触部分30との間に潤滑油を塗布することが好ましい。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に関して、図4を用いて説明する。図4は、第4実施形態のアクチュエータ10Cの内部の構成を示す正面図である。本実施の形態では、モータ11の回転軸14がケース13の内壁に当接している点に特徴を有する。
回転軸14は、ウォームギヤ28を挿通して、回転軸14の一端部14aが露出するように設けられる。また回転軸14の一端部14aは、半球状に形成される。ケース13には、回転軸14の一端部14aが点接触する接触部分30が設けられる。またモータ11における回転軸14の一端部14aから上方L1の軸受18まで距離は、回転軸14の他端部14bから上方L1の軸受18までの距離より小さくなるように設定される。
電機子21は、アクチュエータ10Cに装着された装着状態では、絶縁カラー23が上方L1の軸受18に離間するように設けられる。したがって第3実施形態にて説明したように、電機子21は自然状態では、図4にて仮想的に示すように、回転軸14が磁力のバランスを保つ位置となるように、上方L1側に位置する。このような自然状態から装着状態となるので、電機子21には上方L1側に移動するような移動力F2が作用している。
このように本実施の形態では、装着状態では、電機子21と一体である絶縁カラー23が上方L1の軸受18と離間し、回転軸14の一端部14aがケース13の接触部分30に点接触しているので、電機子21に作用する磁力によって電機子21が上方L1側への変位がケース13の接触部分30によって阻止される。したがって回転子17は、電機子12が上方L1側に永久磁石16の磁力によって押されることによって生じる接触部分30から作用力を受けながら回転される。これによって装着状態では、移動力F2が電機子21に作用している状態なので、モータ11が駆動して回転軸14が回転すると、回転軸14がラジアル方向に振動するときの支点は、回転軸14の他端部14bではなく回転軸14の一端部14aとなる。したがって前述のように、振動の支点までの距離が回転軸14の他端部14bである場合よりも一端部14aの方が小さくなるので、回転軸14の振動を抑制することができる。
また回転軸14の一端部14aは、半球状であるのでケース13の接触部分30と点接触させることができる。これによって回転軸14と接触部分30とが接触することによる回転抵抗を、小さくすることができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
前述の実施の各形態では、電機子21には絶縁カラー23が一体に設けられるが、絶縁カラー23が設けられず、電機子21が直接軸受18またはハウジング15の内壁が当接するような構成であってもよい。
また前述の実施の各形態では、モータ11の回転軸14に設けられる出力歯車は、ウォームギヤ28であったが、これに限ることはなく、平歯車など他の歯車であってもよい。また前述の実施の各形態では、アクチュエータ10を構成する変速機は減速機12によって実現されるが、減速機12に限ることはなく、加速機などの変速機であってもよい。
また前述の実施の各形態では、軸線方向を上下方向と称しているが、上下方向は鉛直方向を示すものではない。したがって軸線方向は、水平方向であってもよく、その他の方向であってもよい。
第1実施形態のアクチュエータ10の内部の構成を示す正面図である。 第2実施形態のアクチュエータ10Aの内部の構成を示す正面図である。 第3実施形態のアクチュエータ10Bの内部の構成を示す正面図である。 第4実施形態のアクチュエータ10Cの内部の構成を示す正面図である。 第1の従来技術のアクチュエータ1の内部の構成を示す正面図である。
符号の説明
10…アクチュエータ
11…モータ
12…減速機(変速装置)
13…ケース
14…回転軸
15…ハウジング
16…永久磁石
17…回転子
18,19…軸受
20…ブラシ
21…電機子
22…整流子
23…絶縁カラー
28…ウォームギヤ(出力歯車)
29…平ワッシャ(当接部材)

Claims (5)

  1. 軸線方向両端部が閉塞している有底中空筒状のハウジング(15)と、
    前記ハウジングの内周面に固定される永久磁石(16)と、
    前記永久磁石に対向するように前記ハウジング内に設けられ、回転軸(14)、電機子(21)および整流子(22)を有する回転子(17)と、
    前記ハウジングの両端側にそれぞれ固定され、前記回転軸が回転するように前記回転軸を支持する2つの軸受(18,19)と、
    前記電機子を通電するために前記整流子と接触するように前記ハウジング内に固定されるブラシ(20)と、を含み、
    前記回転軸の一端部側は、駆動する部材(26)に駆動力を与える部分であり、前記回転軸の一端部(14a)が前記ハウジングの軸線方向一端部側から外方に突出するように設けられ、
    前記電機子は、前記回転軸の軸線方向長さの中心(C1)が前記永久磁石の前記軸線方向長さの中心(C2)より前記回転軸の他端部側に位置するように設けられ、
    前記回転子は、前記電機子が前記ハウジングの前記一端部側に前記永久磁石の磁力によって押されることによって生じる前記ハウジングからの作用力を受けながら回転されることを特徴とするモータ。
  2. 前記回転子とは別体に設けられる当接部材(29)をさらに含み、
    前記電機子の前記回転軸を除く残余の部分のうち回転軸の一端部側の部分は、前記当接部材に当接し、
    前記当接部材は、前記ハウジングの前記一端部または前記ハウジングの前記一端部側に固定される前記軸受に当接するように設けられることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 請求項1または2に記載のモータ(11)と、
    前記回転軸の回転を予め定めるトルクまたは回転速度に変換する変速装置(12)と、を含むことを特徴とするアクチュエータ。
  4. 前記変速装置は、
    ケース(13)と、
    前記ケース内に収容される少なくとも1つの歯車(26)と、を含み、
    前記モータの前記回転軸の一端部側には、前記歯車に噛合する出力歯車(28)が設けられ、
    前記出力歯車は、軸線方向一端部が回転するように前記ケースの内壁(30)に当接し、
    前記回転子は、前記電機子が前記ハウジングの前記一端部側に前記永久磁石の磁力によって押されることによって生じる前記出力歯車からの作用力を受けながら回転されることを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ。
  5. 前記変速装置は、
    ケースと、
    前記ケース内に収容される少なくとも1つの歯車と、を含み、
    前記モータの前記回転軸には、前記歯車に噛合する出力歯車が回転軸の一端部が突出した状態で設けられ、
    前記モータは、
    前記回転軸の一端部が前記ケースの内壁に当接し、
    前記回転子は、前記電機子が前記ハウジングの前記一端部側に前記永久磁石の磁力によって押されることによって生じる前記内壁からの作用力を受けながら回転されることを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ。
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