JP2009239910A - スプレッドスペクトラム信号の選択的ノイズキャンセレーション - Google Patents

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Abstract

【課題】受信信号における有効信号対雑音比を改善する方法を提供する。
【解決手段】受信信号における信号対雑音比の改善方法を提供する。本方法は、受信器のノイズフロアより低いパワーレベルで拡散スペクトラム信号(SSS)を受信する段階を含む。SSSは乱数系列(RNS)よりなる拡散系列(SS)を用いてデータ信号を変調することにより生成される。SSはカオス生成器またはその他の任意の決定論的手段を用いて生成できる。本方法は、SSSの生成に用いたRNSの各数の大きさを適応可能閾値と比較する段階も含む。適応可能閾値の選択は、所定の信号対雑音比を有するサンプルを生成するのに必要な各数の最小の大きさに基づく。特に、受信したSSSのサンプルを、比較結果に基づき受信器処理から排除する。同様に、乱数系列の各数を、比較に基づき、受信器処理から排除する。
【選択図】図2

Description

本発明は通信システムに関する。より具体的には、本発明は、(a)スプレッドスペクトル信号の有効信号対雑音比(SNR)を改善し、(b)スプレッドスペクトラム信号から入力データを回復するように構成された通信システム受信器に関する。
本技術分野では、多元アクセス通信システム、低傍受確率・低検出確率(LPI/LPD)通信システム、及びスプレッドスペクトラム通信システムなど多種類の通信システムが知られている。これらのシステムの多くは方形波シンボル及び/または拡散系列に依存している。他のシステムは、方形波パルス整形により、攻撃に利用できる相関(exploitable correlations)が生じる。(カオス拡散系列を含む)非方形波拡散系列も利用されているが、同期に非常に大きな計算パワーを必要とする。非方形波拡散系列を利用した通信信号は、一般的には妨害者に対してよりセキュアかつロバストである。ここに説明するように、カオス拡散系列は、数学的にカオス的な発展(evolution)とほぼ理想的な統計的特性とを有する数系列に続いて、予測できない遷移特性を有するように見える値を有する数系列により構成され、さらに明確な決定論的発展(well-defined deterministic evolution)が続く。
かかる通信システムは、通信システム受信器において測定した時に、通信信号の拡散パワーレベルが環境のノイズフロア(noise floor)より低くなるように動作するよう構成することもできる。ここで「ノイズフロア」との用語は、通信システム受信器の入力で測定した、信号中にあるノイズのレベルをいう。
多元アクセス通信システムは、従来の通信システムと比較して多数のユーザを処理することができ、それによりユーザは共有通信帯域幅を同時に再利用することができる。追加される(最適に直交した)各信号は加算的ノイズとして処理される。また、LPI/LPD通信システムは、周囲のノイズパワーが信号をマスクするので、従来の通信システムと比較して、検出しにくい特徴(すなわち測定可能なパワーレベルが低い)を有する信号を生成できる。かかる通信システムで生成する信号は、比較的低い信号対雑音比(SNR)で動作可能であり、そのため再構成とデータ決定は確率的信号処理に依存することとなる。このSNRが低い点を改善する方法や装置があれば、通信システムのデータ推定能力が改善し、スループットの改善、送信パワーの低減、または検出や攻撃の確率の低減などが達成できる。
受信信号における有効信号対雑音比を改善する方法を提供する。
本方法は、通信システム受信器のノイズフロアより低い拡散パワーレベルで拡散スペクトラム信号(SSS)を受信する段階を含む。SSSは乱数系列(RNS)よりなる拡散系列(SS)を用いてデータ信号を変調することにより生成される。SSはデジタルカオス生成器を用いて生成できる。本方法は、SSSの生成に用いたRNSの各数の大きさを適応可能閾値と比較する段階も含む。適応可能閾値の選択は、所定の信号対雑音比を有するサンプルを生成するのに必要な各数の最小の大きさに基づく。特に、受信したSSSのサンプルを、比較結果に基づき受信器処理から排除する。同様に、乱数系列の各数を、比較結果に基づき、受信器処理から排除する。
受信器処理には相関プロセスや逆拡散(de-spreading)プロセスを含み得る。それゆえ、乱数が適応的閾値を越える場合、RNSの乱数とSSSのそれぞれのサンプルを、相関器または逆拡散器に送ることができる。相関器において、SSSをRNSと相関する。この相関は、比較の結果として排除されたサンプルと数を除いて実行する。逆拡散器において、RNSから求めた逆拡散系列を用いて、データ信号をSSSから抽出できる。デジタルカオス生成器を用いて、通信システム受信器において、逆拡散系列を生成できる。
通信システムの受信器も設けられる。この受信器は、RFハードウェアと選択的キャンセレーション装置(SNCD)よりなる。RFハードウェアは、SSSと背景ノイズを含むアナログ波形を受信するように構成されている。SNCDは、内部的に生成され同期された、SSSのコヒーレントなレプリカ(replica)の各数の大きさを、適応的閾値と比較するように構成されている。SNCDは、比較の結果に基づき、受信器処理からSSSのサンプルを選択的に排除するようにも構成されている。SNCDは、比較に基づき、受信器処理から乱数系列の各数を排除するようにも構成されている。SNCDはさらに、乱数が適応的閾値を越える場合、RNSの各乱数とSSSのそれぞれのサンプルを、相関器または逆拡散器に送るように構成されている。
以下の図面を参照して、実施形態を説明する。図面を通して同一の数字は、同一の構成要素を表す。
本発明の理解に資するコヒーレントカオススプレッドスペクトラム通信システムを示すブロック図である。 図1の送信器の詳細なブロック図である。 図1の受信器の詳細なブロック図である。 図1の送信器により実行される拡散(または結合)プロセスで使用し得る乱数系列の大きさを示すグラフである。 図1の送信器により実行される拡散プロセスの結果得られるサンプル系列を示すグラフである。 SNRが比較的低いサンプルと、図1の送信器により実行される拡散プロセスで使用される乱数の大きさとの間の関係を示すオーバーラップグラフである。 スプレッドスペクトラム信号の信号対雑音比(SNR)を改善する方法のフロー図である。 適応的相関器デザインの実装により、拡散スペクトラム信号のSNRを改善する方法のフロー図である。 逆拡散器の実装により、拡散スペクトラム信号のSNRを改善する方法のフロー図である。 図7と図8の方法を実施する相関器のブロック図である。 図7と図9の方法を実施する逆拡散器のブロック図である。
本発明は、コヒーレント拡散スペクトラム信号のSNRの改善方法に関する。拡散スペクトラム信号は、データ信号の情報ビットを拡散系列の乱数と結合して生成されることは周知である。データ系列のレートは拡散系列のレートより非常に低い。受信側では、拡散系列と同期した対応する逆拡散系列を用いて、データ信号に含まれる情報ビットを回復する。受信信号のサンプルは、拡散シーケンスのレートに対応するレートで求められ、その信号を、相関プロセスを用いて数学的に逆拡散する。この方法は、拡散系列が一定のパワーエンベロープを有しない時に最も有利である。ここで用いる「拡散系列(spreading sequence)」との用語は、既知のガウス分布を有するカオス的及び擬似カオス的拡散系列を含むが、これには限定されない。ここで用いる「ガウス分布」との用語は、厳密な数学的式で表される周知の対称的な統計分布である。送信された拡散スペクトラム信号で使用される拡散系列に関するアプリオリな知識により、データ信号のコヒーレントな再結合(coherent recombination)が行え、拡散スペクトラム信号の有効SNRが高くなる。拡散系列のアプリオリな知識により、不釣り合いにSNRが低いサンプルを割り引くことにより、データ信号の選択的再構成も可能である。SNRが不釣り合いに低いサンプルを割り引くことにより、有効SNRをさらに改善する。
信号取得用の相関器と、データ信号の同期した逆拡散用の逆拡散器との両方において、選択的信号再結合の方法を用いても良い。以下、本方法をデジタルカオス通信システムの実施形態に関して説明する。本発明はこの点でも限定はされない。本発明は、アナログカオス通信システムや、拡散系列が擬似乱数の系列よりなるその他の拡散スペクトラム通信システムでも使用できる。本発明の方法は、冗長性を組み込んだいかなる通信システムでも実施することができる。かかる通信システムには、拡散スペクトラム通信システム、及び前方エラー訂正方法を用いて信号を生成するように構成された通信システムが含まれるがこれには限定されない。
以下、本発明の実施形態を示した添付図面を参照して、本発明をより詳しく説明する。しかし、本発明は、多数の異なる形式で実施でき、ここに開示した実施形態に限定されると解釈してはならない。例えば、本発明は、方法、データ処理システム、またはコンピュータプログラム製品として実施することができる。従って、本発明は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態、またはハードウェアとソフトウェアの実施形態の形式を取ることができる。
通信システム
図1を参照するに、本発明を理解するのに有用なコヒーレントカオス拡散スペクトラム通信システム(CCSCS)100が設けられている。コヒーレントカオス拡散スペクトラム通信システム100は送信器102と受信器104を有する。コヒーレントカオス拡散スペクトラム通信システム100は、一般的には、送信信号が受信器104のノイズフロアより低い拡散パワーレベルを有するように動作する。上記の通り、ここで「ノイズフロア」との用語は、受信器の入力で測定した、信号中にあるノイズのレベルをいう。
送信器102は、データ信号を生成し、広い中間周波数帯域にわたってデータ信号を拡散するように構成されている。この拡散は、データ信号の各サンプルに、内部的に生成されたカオス系列の乱数系列をかけて、デジタル変調カオス信号を生成する段階を有する。乱数の大きさがある値(例えば、0.5)より低くなったとき、結果として得られるデジタルカオス信号サンプルは、瞬間信号振幅が比較的低くなる。それゆえ、結果として得られるデジタルカオス信号は、瞬間信号振幅が低いサンプルを含むことが多い。実際、デジタルカオス信号は、瞬間的に、これらのサンプルの所望の信号対雑音比(SNR)が望ましいものよりも低くなる。送信器102は、デジタルカオス信号を処理して、それを、通信リンクを介した送信に適した形式にする。送信器102は、通信リンクを介して受信器104に処理したカオス信号を伝送するように構成されている。送信器102は、図2を参照して以下に詳しく説明する。
受信器104は、送信器102から送信されたカオス信号を受信するように構成されている。受信器104は、瞬間信号振幅が低いサンプルを選択的に削除(または破棄)することにより、送信されたカオス信号のSNRを改善するように構成されている。サンプルを選択的に削除(または破棄)するプロセスは、図7を参照して以下に詳しく説明する。
受信器104はさらに、送信されたアナログカオス信号を、ダウンコンバートし、デジタル化し、送信器102において生成されたカオス系列のレプリカとの相関を取ることにより逆拡散するように構成されている。カオス系列は、送信されたアナログカオス信号と時間同期される(すなわち、カオス系列のサンプリングレートは送信されたアナログカオス信号のサンプリングレートと同じであり、送信器102のクロック(図示せず)と同期される。受信した信号を逆拡散する算術演算の出力は、以下、逆拡散信号と呼ぶ。この点、言うまでもなく、受信器104は、逆拡散信号を処理して、それに含まれるデータを取得するようにさらに構成されている。受信器104は、データをテキスト、サウンド、ピクチャ、ナビゲーション位置情報、及び/またはその他のタイプの通信可能な有用なペイロード情報に変換される。受信器104は、図3を参照して以下に詳しく説明する。
図2を参照して、図1に示した送信器102のブロック図である。送信器102はデータソース202を有する。送信器102は、また、ソースエンコーダ204、シンボルフォーマッタ206、取得データ生成器208、送信器コントローラ210、マルチプレクサ214、チャネルエンコーダ216、プレシジョンリアルタイムリファレンス212、及びデジタル複素乗算器224も含む。送信器102は、さらに、カオス生成器218、実一様統計・直交ガウス統計マッパーデバイス(RUQG)220、及びサンプルレートマッチングフィルタ(SRMF)222を有する。送信器102は、さらに、インターポレータ226、デジタルローカルオシレータ(LO)230、複素乗算器の実部228、デジタル・アナログ変換器(DAC)232、アンチイメージ(anti-image)フィルタ234、中間周波数(IF)・ラジオ周波数(RF)変換デバイス236、及びアンテナ要素238を有する。
再度、図2を参照して、データソース202は、外部データソース(図示せず)からのデータのビットをデータビットとして受信するように構成されている。これに関して、言うまでもなく、データソース202は、外部デバイス(図示せず)からデータを含む入力信号を受信するように構成されたインターフェイスである。データソース202は、さらに、一データ転送レートでソースエンコーダ204にデータビットを供給するように構成されている。ソースエンコーダ204は、前方エラー訂正コーディング方式を用いて外部デバイス(図示せず)から受信したデータをエンコードするように構成できる。ソースエンコーダ204により受信された、または生成されたデータビットは、ユーザが関心のある任意のタイプの情報を表す。例えば、データを用いてテキスト、テレメトリー、オーディオ、またはビデオデータを表すことができる。ソースエンコーダ204は、さらに、一データ転送レートでシンボルフォーマッタ206にデータビットを供給するように構成されている。
シンボルフォーマッタ206は、チャネルエンコードされたシンボルを形成するために、データビットを処理するように構成されている。好ましい実施形態では、ソースエンコードされたシンボルは位相シフトキーイング(PSK)エンコードされている。コヒーレントカオス拡散スペクトラムシステムでPSKの非コヒーレント形式を使用したいとき、シンボルフォーマッタ204は形成されたPSKシンボルを差分エンコードをするように構成できる。差分エンコーディングは当業者には周知であり、ここでは詳しい説明はしない。シンボルフォーマッタ206は、さらに、非差分エンコードされたPSKシンボル、及び/または差分エンコードされたPSKシンボルをマルチプレクサ214に送るように構成されている。本発明はこの点でも限定はされない。
本発明の一実施形態では、シンボルフォーマッタ206は、出力されるパラレルビットの数がチャネルエンコーダの次数(order)の2を底とする対数(log)に等しいシリアル入力/パラレル出力のシフトレジスタに機能的に似ている。これに関して、シンボルフォーマッタ206は、直交位相シフトキーイング(QPSK)変調器と使用を考慮して選択される。それゆえ、シンボルフォーマッタ206は、QPSKフォーマット機能を実行して、2ビットのデータをグループにして、QPSKシンボルを形成するように構成されている(すなわち、2ビットパラレルのワード)。その後、シンボルフォーマッタ206はエンコードしたQPSKシンボルをマルチプレクサ214に送信する。本発明はこの点でも限定はされない。
本発明の別の実施形態では、シンボルフォーマッタ206は、振幅制御または位相変調を用いる他のデジタル変調方法との使用を考慮して選択される。かかるデジタル変調方法は、16QAM(sixteen quadrature amplitude modulation)変調器、BPSK(binary phase-shift keying)変調器、ASPK(sixteen amplitude and phase-shift keying)変調器、または剰余数理論に基づくより一般的な信号コンステレーションを含む。オン・オフ・キーイング、振幅シフトキーイング、周波数シフトキーイングなどのアナログ変調方法を使っても良い。デジタル及びアナログの変調方法は当業者には周知であり、ここで詳細には説明しない。それゆえ、シンボルフォーマッタ206は、データビットを変調シンボルにマップして、そのシンボルをマルチプレクサ214に送信する。本発明はこの点でも限定はされない。
送信器102は、送信器102と受信器104で生成されるカオス系列の初期同期を容易にするために用いる「既知データプリアンブル(known data preamble)」を生成できる取得データ生成器208も含む。この「既知データプリアンブル」の長さは、分かっているワーストケースのチャネル状態下で送信器102と同期するのに受信器104が要する時間で決まる。本発明の一部の実施形態では、「既知データプリアンブル」は既知の同一シンボルの繰り返しである。本発明の他の実施形態では、「既知データプリアンブル」は既知の一連のシンボル(series of known symbols)である。取得データ生成器208は、マルチプレクサ214に「既知のデータプリアンブル」を送信するように構成され得る。
再び図2を参照して、マルチプレクサ214は、シンボルフォーマッタ206からの、チャネルエンコーダにより変調されるバイナリーワードを受信する。マルチプレクサ214は、取得データ生成器208から「既知データプリアンブル」を受信するようにも構成されている。マルチプレクサ214は送信機コントローラ210に結合される。送信機コントローラ210は、マルチプレクサ214が「既知データプリアンブル」を新しい送信の時にチャネルエンコーダ216に経路指定(route)するように、マルチプレクサ214を制御するように構成されている。
本発明の別の実施形態では、「既知データプリアンブル」は変調されて記憶される。かかるシナリオでは、図2のアーキテクチャは、チャネルエンコーダ216の後にマルチプレクサ214が来るように修正される。本発明はこの点でも限定はされない。
本発明の他の実施形態では、「既知データプリアンブル」を、送信器102と受信器104で生成されるカオス系列の周期的な再同期に役立つ既知の区間に挿入する。これは、厳しいチャネル状態でも動作する実施形態の場合である。本発明はこの点でも限定はされない。
再び図2を参照して、マルチプレクサ214は、プリアンブル期間が終わってから、チャネルエンコーダ216に経路指定されるデータシンボルを選択するように構成されている。マルチプレクサ214は、データシンボルをチャネルエンコーダ216に送信するようにも構成される。これに関して、言うまでもなく、チャネルエンコーダ216へのデータシンボルの送信は、「既知データプリアンブル」の長さで決まる時間だけ遅延される。言うまでもなく、この遅延により、データシンボルの送信前に、「既知データプリアンブル」はすべてチャネルエンコーダ216に送信される。
再び図2を参照して、チャネルエンコーダ216は、「既知データプリアンブル」とデータシンボルを、変調された振幅・時間離散的デジタル信号(modulated amplitude-and-time-discrete digital signal)として表す動作を実行するように構成されている。この変調された振幅・時間離散的デジタル信号は、値が1または0であるデータビットよりなる、中間周波数(IF)で変調されたシンボルを表すデジタルワードにより定義される。振幅・時間離散的デジタル信号によりデジタルシンボルを表す方法は当業者には周知である。よって、かかる方法はここで詳細には説明しない。しかし、言うまでもなく、チャネルエンコーダ216は、かかる方法をどれでも利用することができる。例えば、チャネルエンコーダ216として、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を利用するデジタルベースバンド変調器を選択してもよい。当業者には分かるように、QPSK変調器の出力は、同相(I)データと直交(Q)データを含む。IデータとQデータはデジタル複素乗算器224に送られる。
本発明の一実施形態では、送信器102は、チャネルエンコーダ216とデジタル複素乗算器224との間にサンプルレートマッチングデバイス(sample rate matching device)(図示せず)をさらに有する。サンプルレートマッチングデバイス(図示せず)は、振幅・時間離散的デジタル信号を再サンプリングするために設けられる。言うまでもなく、サンプルレートマッチングデバイス(図示せず)は、振幅・時間離散的デジタル信号のサンプルレートがデジタル複素乗算器224に送られたデジタルカオス系列と同じになるように、振幅・時間離散的デジタル信号のサンプルレートを高くする。本発明はこの点でも限定はされない。
再び図2を参照して、デジタル複素乗算器224は、デジタル領域において複素乗算を行う。デジタル複素乗算器224では、チャネルエンコーダ216からの振幅・時間離散的デジタル信号は、カオス系列のデジタル表現と乗算される。カオス系列はカオス生成器218で生成される。カオス生成器218は、米国特許出願第11/737,459号に記載されている。米国特許出願第11/737,459号の全開示内容をここに参照援用する。しかし、言うまでもなく、本発明はかかるカオス生成器218との利用には限定されない。むしろ、カオス生成器218は従来の擬似乱数生成器やアナログベースのカオス系列生成器であってもよい。擬似乱数生成器は本技術分野で知られている。
デジタルカオス系列を生成するレートはデータシンボルレートの整数倍である。データシンボル期間とデジタルカオス系列のサンプル期間との間の比率が大きいほど、拡散ゲインは大きくなる。カオス生成器218は、RUQG220にカオス系列を送る。RUQG220は、デジタルカオス系列を統計的に変換して、所定の統計的特性を有する変換デジタルカオス系列にする。変換デジタルカオス系列は、特徴的な形であり、実、複素、または直交(quadrature)の組み合わせを含み、ワード長は異なり、統計分布は異なる。例えば、RUOG220は、カオス生成器218からの2つの一様分布した実入力を取り、概念上複素値の二変数ガウス変換をして、ガウス分布の統計的特徴を有する直交(quadrature)出力に変換する。かかる変換は当業者には周知であり、ここでは詳しく説明はしない。しかし、言うまでもなく、かかる方法には非線形プロセッサ、ルックアップテーブル、反復処理(CORDIC関数)、その他の同様な数学的プロセスを使っても良い。RUOG220は、さらに、変換カオス系列をSRMF222に送るように構成される。
デジタルカオス系列の統計的に変換した出力は、DAC232の分解能と一貫性を有するマルチビットの分解能を有する。RUQG220は、デジタルカオス系列の統計的に変換した出力をSRMF222に送る。例えば、RUQG220は、チャネルエンコーダ216が複素出力表現を生じるように構成されているとき、同相(I)データと直交(Q)データをSRMF222に送る。本発明はこの点でも限定はされない。
変換カオス系列のカオスサンプルレートが振幅・時間離散的デジタル信号のサンプルレートと異なる場合、2つのレートを一致させなければならない。そのため、カオス系列はSRMF222で再サンプリングされる。例えば、SRMF222は、カオス系列の同相(in-phase)及び直交(quadrature-phase)の各処理経路を再サンプリングする実サンプルレートマッチングフィルタを有する。言うまでもなく、SRMF222は、変換デジタルカオス系列にサンプルレート変更を行い、変換デジタルカオス系列のサンプルレートが、チャネルエンコーダ216からデジタル複素乗算器224に送られた振幅・時間離散的デジタル信号と同じになるようにする。SRMF222は、デジタル複素乗算器224に、再サンプリングされた変換デジタルカオス系列を送るようにも構成されている。
本発明の一実施形態では、RUQG220はデジタルカオス系列を統計的に変換して、デジタルカオス系列の直交ガウス形式(quadrature Gaussian form)にする。この統計的変換は、ルックアップテーブルと、2つの独立な一様分布したランダム変数をガウス分布した変数の直交ペアにする変換を実施する組み込みコンピューテーションロジックとを組み合わせた非線形プロセッサにより実現できる。この変換のかかる構成を数式(1)と(2)で示す。
Figure 2009239910
ここで、{u,u}は一様分布した独立入力ランダム変数であり、{G,G}はガウス分布した出力ランダム変数である。かかるシナリオでは、SRMF222は、同相(I)データ系列を再サンプリングする第1のサンプルレートマッチングフィルタと、直交(Q)データ系列を再サンプリングする第2のサンプルレートマッチングフィルタとを有する。SRMF222は、デジタル複素乗算器224に、再サンプリングされた変換デジタルカオス系列を送るように構成されている。より具体的には、SRMF222は、同相(I)データと直交(Q)データをデジタル複素乗算器224に送る。本発明はこの点でも限定はされない。
本発明の他の実施形態では、振幅・時間離散的デジタル信号とデジタルカオス系列はゼロ中間周波数(IF)信号として生成される。また、パルス整形は使用しない。かかるシナリオでは、チャネルエンコーダ216とデジタル複素乗算器224との間にサンプルレートマッチングデバイス(図示せず)は必要ない。本発明はこの点でも限定はされない。
デジタル複素乗算器224は、SRMF222からのデジタルカオス系列出力と、チャネルエンコーダ216からの振幅・時間離散的デジタル信号出力に複素乗算を行う。その結果の出力は、コヒーレントなカオス系列拡散スペクトラム変調IF信号のデジタル行源であり、カオス生成器218により生成されたカオス系列により、チャネルエンコーダ216からのデジタルデータは広い周波数帯域幅にわたり拡散している。
デジタル複素乗算器224は、算術演算を用いて、デジタルカオス系列を振幅・時間離散的デジタル信号と結合するように構成されている。算術演算として複素値デジタル乗法演算を選択する。複素値デジタル乗法演算は、振幅・時間離散的デジタル信号にデジタルカオス系列をかけて、デジタルカオス出力信号を求めることを含む。デジタル複素乗算器224は、デジタルカオス出力信号をインターポレータ226に送るようにも構成されている。
インターポレータ226、複素乗算器の実部228、及び直交デジタルローカルオシレータ230は、相前後して(in tandem)動作し、複素乗算器から受け取った直交する第1の中間周波数(IF)信号を第2の実中間周波数(IF)信号に変調する中間周波数(IF)トランスレータを形成する。かかるデジタル中間周波数(IF)トランスレータは、当業者には知られており、ここでは詳細に説明しない。
インターポレータ226は複素乗算器224からの入力を受け取る。好ましい実施形態では、変調されたシンボルは直交形式であり、インターポレータは2つの実インターポレータとして実施される。本発明はこの点でも限定はされない。
インターポレータ226は、複素乗算器224から受け取った振幅・時間離散的デジタル信号のサンプルレートを、第2のIFの帯域幅及び中心周波数と互換性のあるレートに引き上げる。デジタルローカルオシレータ230は、第1の中間周波数(IF)を所望の第2の中間周波数(IF)に変換する一周波数で、複素直交振幅・時間離散的デジタル信号正弦波(complex quadrature amplitude-and-time discrete digital sinusoid)を生成する。デジタルローカルオシレータ230は、その出力を複素乗算器の実部228に送るようにも構成されている。
複素乗算器の実部228は、インターポレータ226の直交出力とデジタルローカルオシレータ230の直交出力とを入力として受け取るように構成されている。複素乗算器の実部228が複素乗算の実出力部分のみを実施するように、複素乗算の実部を送る。複素乗算器の実部228は、その出力を、DAC232に送るように構成される。本発明はこの点でも限定はされない。
本発明の一実施形態では、デジタルカオス系列と振幅・時間離散的デジタル信号はゼロ中間周波数(IF)信号である。複素乗算器の効率的インスタンス化により、デジタルカオス系列を用いて「既知データプリアンブル」とデータシンボルを振幅変調する。この振幅変調プロセスの結果はゼロIF信号である。本発明はこの点でも限定はされない。
再び図2を参照して、IFトランスレータ及び具体的に複素乗算器の実部228は、サンプリングしたデジタルカオス出力信号(すなわち、高くしたサンプリングレートと非ゼロ中心周波数を有するデジタルカオス出力信号)をDAC232に送るように構成されている。DAC232は、サンプリングしたデジタルカオス出力信号をアナログ信号に変換するように構成されている。DAC232は、アナログ信号をアンチイメージフィルタ234に送るようにも構成されている。
一部のアプリケーションでは、例えばインターポレーティングDAC(interpolating DAC)を用いるとき、デジタル複素乗算器224の出力におけるサンプリングレートを変更することが望ましい場合もある。インターポレータ226を有するIFトランスレータを設けるのはこの目的のためである。
本発明の一実施形態では、デジタル複素乗算器224は、振幅・時間離散的デジタル信号のIデータ及びQデータにデジタルカオス系列のIデータとQデータをかけて、デジタルカオス出力信号を求める。デジタルカオス出力信号は直交したゼロIF信号である。デジタル複素乗算器224は、直交したゼロIF信号をIFトランスレータに送る。IFトランスレータはインターポレーションフィルタ226のみである。インターポレーションフィルタ226は、直交するゼロIF信号のサンプルレートを所定のレート(例えば、毎秒70メガサンプル)に変更する2つの実インターポレータを有する。インターポレーションフィルタ226は、サンプリングした、直交したゼロIF信号をDAC232に送る。DAC232は、有効サンプルレートを高くするインターポレーティングDAC(interpolating DAC)である。本発明の一実施形態では、DAC232は、受信したゼロIF信号をインターポレート(interpolate)して、280メガサンプル/秒のサンプルレートにする。DAC232は、アナログ信号への変換前に、インターポレートしたサンプル周波数(280メガサンプル/秒)を4で割っただけ、実出力成分をアップコンバートする。DAC232の出力は、70MHzの中間周波数を中心とする実信号であり、最初のイメージ(first image)は210MHzを中心とする。本発明はこの点でも限定はされない。
図2を再び参照して、アンチイメージフィルタ234は、アナログ信号からスペクトルイメージを削除して、スムースな時間領域信号を形成する。アンチイメージフィルタ234は、RFトランスレータ236にスムースな時間領域信号を送るようにも構成されている。RFトランスレータ236は、広帯域のアナログIF−RFアップコンバータである。RFトランスレータ236は、スムースな時間領域信号を送信のためにRFにセンタリングして、RF信号を形成する。RFトランスレータ236は、RF信号をパワー増幅器(図示せず)に送るようにも構成されている。パワー増幅器(図示せず)は受けとったRF信号を増幅するように構成されている。パワー増幅器(図示せず)は、増幅したRF信号をアンテナ要素238に送り、受信器104に送信する(図3Aを参照して以下に説明する)。
言うまでもなく、送信機102と受信器104におけるデジタルカオス系列のデジタル生成は、正確なリアルタイム基準クロック212の制御下で行われる。クロック212の精度が高ければ高いほど、送信機102のカオス生成器2218と受信器104のカオス生成器(図3Aを参照して以下に説明する)の同期がよくなり、処理遅延の差異やチャネル伝搬時間の効果が排除される。正確なリアルタイム基準を用いることにより、カオス生成器の状態を容易かつ正確に制御することができる。
図2を再び参照して、正確なリアルタイム基準212は、GPSクロック受信器やチップスケールの原子時計(CSAC)などの正確なリアルタイム基準にロックされた、安定したローカルオシレータである。正確なリアルタイム基準212は、より低い周波数の基準クロックにロックされている間、クロックを供給した論理回路206乃至232に高周波クロックを供給する。より低い周波数の基準クロックは、共通の基準及び共通の時刻基準を供給し、カオス生成器218の状態と受信器104のカオス生成器(図3Aを参照して以下に説明する)の状態との間の長期間にわたる大きなドリフトを防止する。
言うまでもなく、送信器102は通信システム送信器当業者の一アーキテクチャである。しかし、本発明はこれに限定されず、他のどのような送信器アーキテクチャを用いることもできる。例えば、送信器102は、直交第1中間周波数(IF)−第2中間周波数(IF)変換ではなく、実第1IF−第2IF変換を含んでいてもよい。他の例として、他のアーキテクチャでは別のカオス系列生成器を追加的に利用して、カオス出力を切り替えてもよいし、送信器102の他の側面を制御してもよい。さらに他の例として、カオス特性のない擬似乱数生成器に応じた拡散系列や方法を選択してもよい。
図3を参照するに、図1に示した受信器104のブロック図である。従来のアナログベースのコヒーレント通信システムでは、状態情報を定期的に交換してアナログカオス回路を同期させる。状態情報の交換には追加的に大きな帯域幅が必要となる。そのため、アナログベースのコヒーレント通信は現実的ではなくなる。図3の受信器104は、従来のアナログベースのコヒーレント通信システムの欠点を無くすように設計されている。これに関して、言うまでもなく、受信器104はデジタルカオス生成器を有する。受信器104は、そのデジタルカオス生成器と、送信器102のデジタルカオス生成器218とを同期させるトラッキングループを含む。この受信器は、状態更新情報を連続的または定期的に転送せずに、離散時間カオスサンプルの2つの系列を同期させるように構成されている。離散時間カオスサンプルの第1の系列は送信器102で生成される。離散時間カオスサンプルの第2の系列は受信器104で生成される。
図3を再び参照するに、受信器104は、アンテナ要素302、低雑音増幅器(LNA)304、ゾーンフィルタ306、AGC増幅器308、無線周波数(RF)−中間周波数(IF)変換デバイス310、アンチエイリアスフィルタ312、アナログ・デジタル(A/D)変換器314を有する。また、受信器104は、実乗算器316,318、ループ制御回路320、直交デジタルローカルオシレータ322、相関器328、マルチプレクサ346、348、チャネルエンコード取得データ生成器(CEADG;channel encoded acquisition data generator)350、デジタル複素乗算器324,352、シンボルタイミング回復回路326を有する。さらに、受信器104は、受信器コントローラ338、正確なリアルタイム基準クロック336、ハードディシジョンデバイス330、シンボル−ビット(S/B)変換器332、及びソースデコーダ334をさらに有する。受信器104は、さらに、カオス生成器340、実一様統計・直交ガウス統計マッパー(RUQG)342、及び再サンプリングフィルタ344を有する。上記のコンポーネントや回路302−318、322−326、330−338、342−352は当業者には周知である。よって、これらのコンポーネントや回路はここで詳細に説明しない。しかし、本発明の理解を助けるため、受信器104のアーキテクチャを概略説明する。受信器104は、取得(acquisition)モード及びトラッキングモードであるとき、新規なアーキテクチャ/アルゴリズムを利用する。
図3を再び参照するに、アンテナ要素302は、通信リンクにより送信器102から送信されたアナログ入力信号を受信するように構成されている。アンテナ要素302は、アナログ入力信号をLNA304に送るように構成されている。LNA304は、受信したアナログ入力信号を増幅するが、ノイズと歪みをできるだけ加えないように構成されている。LNA304は、増幅したアナログ入力信号をゾーンフィルタ306に送るように構成されている。ゾーンフィルタは、ロールオフ特性が遅いがインジェクションロス(injection loss)が低いアナログフィルタであり、関心のある帯域の外側の大きな干渉信号を抑制するために用いる。ゾーンフィルタは当業者には周知であり、ここでは詳しい説明はしない。言うまでもなく、ゾーンフィルタ306は、フィルタしたアナログ入力信号を自動ゲイン制御(AGC)増幅器308に送るように構成されている。自動ゲイン制御(AGC)増幅器308は、ゲインを制御できる増幅器であり、受け取った信号の大きさを、その後の信号処理チェーンの通常の限度内に留めるために用いられる。自動ゲイン制御(AGC)増幅器は当業者には周知であり、ここでは詳しい説明はしない。言うまでもなく、自動ゲイン制御(AGC)増幅器308は、ゲインを調節したアナログ入力信号をRF−IF変換デバイス310に送るように構成されている。
RF−IF変換デバイス310は、A/D変換器314でのデジタル信号への変換のために、アナログ入力信号を好ましいIFとミックスする。RF−IF変換デバイス310は、ミックスしたアナログ入力信号をアンチエイリアスフィルタ312に送るように構成されている。アンチエイリアスフィルタ312は、ミックスされたアナログ入力信号の帯域幅を制限するように構成されている。アンチエイリアスフィルタ312は、また、フィルタしたアナログ入力信号をA/D変換器314に送るように構成されている。A/D変換器314は、受け取ったアナログ入力信号をデジタル信号に変換するように構成されている。A/D変換器314は、また、デジタル入力信号を、第2のIFトランスレータに送るように構成されている。第2のIFトランスレータは、実乗算器316、318、及びプログラマブル直交デジタルローカルオシレータ322を有する。
乗算器316は、入力として、A/D変換器314からのデジタルワードと、直交デジタルローカルオシレータ322の同相成分からのデジタルワードとを受け取るように構成されている。乗算器316は、A/D変換器314の出力に、直交デジタルローカルオシレータ322の同相成分を乗算する。乗算器316は、また、デジタル出力ワードを送るように構成されている。乗算器318は、入力として、A/D変換器314からのデジタルワードと、直交デジタルローカルオシレータ322の直交成分からのデジタルワードとを受け取るように構成されている。乗算器318は、A/D変換器314の出力に、直交デジタルローカルオシレータ322の直交成分を乗算する。乗算器318は、また、デジタル出力ワードを送るように構成されている。
直交デジタルローカルオシレータ322は、第1のIFをベースバンドに変換し、その結果得られる直交ベースバンド信号の検出周波数及び位相オフセットを除去する一周波数で、複素直交振幅・時間離散的デジタル信号正弦波(complex quadrature amplitude-and-time discrete digital sinusoid)を生成する。直交デジタルローカルオシレータは、その入力として、ループ制御回路320からのバイナリ位相制御ワードとバイナリ周波数制御ワードを受け取る。直交デジタルローカルオシレータは当業者には周知であり、ここでは詳しい説明はしない。
IFトランスレータは、相関器328とデジタル複素乗算器324における処理のために、デジタル入力信号を好ましいIFとミックスするように構成されている。IFトランスレータは、また、相関器328とデジタル複素乗算器324にデジタル入力信号を送るように構成されている。当業者には分かるように、IFトランスレータの出力は、同相(I)データと直交(Q)データを含む。それゆえ、IFトランスレータは、IデータとQデータを相関器328とデジタル複素乗算器324に送ることができる。
デジタル複素乗算器324は、デジタル領域において複素乗算を行うように構成されている。複素値のデジタル乗算器324では、IFトランスレータからのデジタル入力信号は、カオス系列のデジタル表現と乗算される。カオス系列はカオス生成器340で生成される。カオス生成器340は、米国特許出願第11/737,459号に記載されている。米国特許出願第11/737,459号の全開示内容をここに参照援用する。しかし、言うまでもなく、発明的構成は、カオス生成器340の替わりに従来の擬似乱数生成器を用いても実施できる。
カオス生成器340は、RUQG342にカオス系列を送る。これに関し、言うまでもなく、カオス生成器340は受信器コントローラ338に結合される。受信器コントローラ338は、受信器104が取得モード及びトラッキングモードの時に、カオス生成器340が正しい初期状態でカオス系列を生成するように、カオス生成器340を制御する。
RUQG342は、デジタルカオス系列を統計的に変換して、変換デジタルカオス系列にする。変換デジタルカオス系列は、特徴的な形であり、実数、複素数、または直交(quadrature)の組み合わせを含み、ワード長は異なり、統計分布は異なる。好ましい実施形態で用いられるかかる統計的変換は、二変数ガウス分布である。この分布は、2つの独立な一様分布したランダム変数を直交ガウス分布変数のペアに変換するものである。RUQG342は、さらに、変換カオス系列を再サンプリングフィルタ344に送るように構成される。
本発明の一実施形態では、RUQG342はデジタルカオス系列を統計的に変換して、デジタルカオス系列の直交ガウス形式(quadrature Gaussian form)にする。RUQG342は、デジタルカオス系列の直交ガウス形式を再サンプリングフィルタ344に送る。より具体的には、RUQG342は、同相(I)データと直交(Q)データを再サンプリングフィルタ344に送る。本発明はこの点でも限定はされない。
再サンプリングフィルタ344は、また、変換カオス系列をデジタル複素乗算器324に送るように構成されている。再サンプリングフィルタ344は、受信器104が取得モードにあるとき、カオスサンプルレートを、受け取った信号サンプルレートとコンパチブルにするサンプルレート変更フィルタとして構成される。再サンプリングフィルタ344は、また、受信器が安定状態復調モード(steady state demodulation mode)にあるとき、送受信クロックオフセット(transmit and receive clock offsets)をある歪みレベル未満に補償するように構成されている。これに関して、言うまでもなく、再サンプリングフィルタ344は、同相(I)及び直交(Q)データ系列のサンプリングレートを、第1のサンプリングレートから、第2のサンプリングレートに、それに含まれるデータのスペクトルを変化させることなく変換するように構成されている。再サンプリングフィルタ344は、さらに、同相(I)及び直交(Q)データ系列をデジタル複素乗算器324,352とマルチプレクサ346,348に送るように構成されている。
留意すべきこととして、カオス系列をサンプリングしたものを連続な帯域制限カオスの離散サンプルと考えると、再サンプリングフィルタ344は、離散時間サンプルを有効にトラッキングし、カオス系列の連続表現を計算し、A/D変換器314がサンプリングする離散時間点と一致する必要がある離散時間点においてカオス系列を再サンプリングする。実際、再サンプリングフィルタ344の入力値と出力値は、厳密に同じではない。これらの値は、少しオフセットのある時間に取った同じ波形のサンプルだからである。しかし、これらの値は同じ波形のサンプルであり、パワースペクトル密度は同じである。
図3を再び参照して、CEADG350は、変調取得系列(modulated acquisition sequence)を生成するように構成されている。CEADG350は、また、デジタル複素乗算器352に、変調された取得系列を送るようにも構成されている。デジタル複素乗算器352は、デジタル領域において複素乗算を行うように構成されている。この複素乗算には、CEADG350からの変調取得系列に、カオス系列のデジタル表現をかけて、デジタル入力信号の基準を生成することが含まれる。デジタル複素乗算器352は、また、基準信号をマルチプレクサ346,348に送るように構成されている。マルチプレクサ346は、基準信号の直交位相部分を相関器328に経路指定するように構成されている。マルチプレクサ348は、基準信号の同相部分を相関器328に経路指定するように構成されている。これに関し、言うまでもなく、マルチプレクサ346、348は受信器コントローラ338に結合されている。受信器コントローラ338は、受信器104が取得モード(以下に説明する)にある間、マルチプレクサ346,348が基準信号を相関器328に経路指定するように、マルチプレクサ346,348を相前後して制御する。
相関器328は、選択的ノイズキャンセレーションデバイス(SNCD)370と相関デバイス372を有する。SNCD370は、受信カオス信号のSNRを改善することにより、相関デバイス372が行う相関プロセスをよりロバストにするために設けられる。これに関して、言うまでもなく、SNCD370は、内部的に生成したカオス系列に基づき、信号とノイズを含む系列サンプルを選択的にスキップすることを含む適応的相関方法を実施する。この方法は、図4を参照して以下に詳しく説明する。
相関デバイス372は、内部的に生成したカオス系列をデジタル入力信号と相関するように構成されている。これに関して、言うまでもなく、相関の実成分と虚成分の方向(sense)は、デジタル入力信号のシンボルの実成分と虚成分の値に直接関係している。言うまでもなく、好ましい実施形態では、相関の実成分と虚成分の方向(sense)は、デジタル入力信号のPSKシンボルの実成分と虚成分の値に直接関係している。このように、相関デバイス372が安定状態復調モードにあるとき、相関デバイス372の出力はPSKシンボルソフトディシジョン(PSK symbol soft decisions)である。具体的に、ソフトディシジョンは、系列中のあるビットが1か0のいずれかである確率を表す値である。例えば、あるビットのソフトディシジョンは、ビットが1である確率がp(1)=0.3であることを示す。逆に、同一のビットは0である確率を有し、それはp(0)=0.7である。
相関デバイス372は、また、最終的なシンボルの決定のため、PSKソフトディシジョンをハードディシジョンデバイス330に送るように構成されている。ハードディシジョンデバイス330は、シンボルディシジョンをS/B変換器332に送るように構成されている。S/B変換器332は、シンボルをバイナリ形式に変換する。S/B変換器332は、バイナリデータ系列をソースデコーダ334に送るように構成されている。ソースデコーダ334は、送信器に適用されるFECをデコードして、デコードしたビットストリームを、デコードデータを利用する外部デバイス(図示せず)に送る。
相関デバイス372は、また、カオス系列に関連する初期タイミング情報、データ系列に関連する初期タイミング情報を取得し、カオス系列とデジタル入力信号の間の位相及び周波数のオフセット情報をトラック(track)する。相関デバイス372は、また、カオス系列とデジタル入力信号の間の入力信号大きさ情報をトラックするように構成されている。初期タイミング情報の取得と、入力信号の大きさ、位相及び周波数オフセット情報のトラッキングとは、デジタル通信システムにおける標準的な機能である。それゆえ、初期タイミング情報の取得と、位相及び周波数オフセット情報のトラッキングの方法は当業者には周知であり、ここで詳細には説明しない。しかし、言うまでもなく、限定無しに任意の方法を用いることができる。
図3を再び参照して、相関デバイス372は、大きさ及び位相情報を、時間の関数として、ループ制御回路320に送るように構成される。ループ制御回路320は、名目範囲から入力信号の大きさのずれを計算するために、その大きさ及び位相情報を用い、カオス系列をデジタル入力信号と同期させるために、位相及び周波数オフセット情報を用いる。ループ制御回路320は、また、位相及び周波数オフセット情報をIFトランスレータの直交デジタルローカルオシレータ322部分に送り、ゲインずれ補償情報を自動ゲイン制御(AGC)増幅器308に送るように構成されている。ループ制御回路320は、さらに、リタイミング(retiming)制御信号をリサンプリングフィルタSRMD344とカオス生成器340に送るように構成されている。
言うまでもなく、送信機102と受信器104におけるデジタルカオス系列のデジタル生成は、正確なリアルタイム基準クロック336の制御下で行われる。クロック336の精度が高ければ高いほど、送信機102のカオス生成器218と受信器104のカオス生成器340の同期が近くなり、処理遅延の差異やチャネル伝搬時間の効果が排除される。カオス生成器の状態を容易かつ正確に制御できるようにして、コヒーレント通信を可能にするのはデジタルカオス生成器218,340を使用するからである。
図3を再び参照して、正確なリアルタイム基準336は、GPSクロック受信器やチップスケールの原子時計(CSAC)などの正確なリアルタイム基準にロックされた、安定したローカルオシレータである。正確なリアルタイム基準336は、より低い周波数の基準クロックにロックされている間、クロックを供給した論理回路314乃至352に高周波クロックを供給する。より低い周波数の基準クロックは、共通の基準及び共通の時刻基準を供給し、カオス生成器218の状態と受信器104のカオス生成器340の状態との間の長期間にわたる大きなドリフトを防止する。
言うまでもなく、受信器104は通信システム受信器の一アーキテクチャ例である。しかし、本発明はこれに限定されず、他のどのような受信器アーキテクチャを用いることもできる。
カオス拡散スペクトラム信号のSNRの改善方法
本発明は、図1を参照して上で説明した通信システム100のような、通信システムにより生成される拡散スペクトラム信号の信号対雑音比(SNR)を改善する方法に関する。上記の通り、カオス拡散スペクトラム信号は、データ信号のサンプルを、カオス拡散系列の内部的に生成され同期されたレプリカのそれぞれの乱数と結合することにより生成される。拡散(すなわち結合)プロセスで用いる乱数402,404,406,408の大きさを示すグラフを図4に示す。この拡散(すなわち結合)プロセスの結果として、カオス拡散スペクトラム信号が生成される。カオス拡散スペクトラム信号のサンプルを示すグラフを図5に示した。ここで「サンプル」という用語は、決定論的数学的プロセスから求められる定期的なデジタル振幅及び/または位相値を言う。図5に示したように、カオス拡散スペクトラム信号の各サンプル502,506の瞬間信号振幅は、他のサンプル504,508の瞬間信号振幅よりも低い。カオス拡散スペクトラム信号のSNRは、瞬間信号振幅が比較的低いサンプル502,506を選択的に削除(すなわち破棄)することにより改善できることが分かる。非相関ノイズ系列の瞬間パワーの統計的期待値は一定だからである。
カオス拡散スペクトラム信号のサンプル502,504,506,508の瞬間信号振幅の値は、カオス拡散系列の乱数402,404,406,408の大きさを用いて決定できる。サンプル502,504,506,508の瞬間信号振幅と、乱数402,404,406,408の大きさとの間の関係を示すグラフを図6に示した。図6に示したように、内部的に生成され同期されたカオス拡散系列の乱数402,404,406,408の値が所定の閾値(THR)を下回るとき、サンプル502,504,506,508の瞬間信号振幅は比較的低いことが統計的に期待できる。この閾値は、信号パワーの損失を大きな拡散率から得られる処理ゲインとバランスさせる、数学的に求められる量である。それゆえ、本方法は、一般的に、(a)所定の閾値を下回る値を有するカオス乱数系列の乱数402,406を選択的に削除(すなわち破棄)し、(b)カオス拡散スペクトラム信号のサンプル502,506を選択的に削除(すなわち破棄)することを含む。この方法は、図7−9を参照して以下に説明する。
本方法を詳しく説明する前に、言うまでもなく、閾値は、カオス拡散スペクトラム信号の相対的な信号及びノイズのパワーレベル値に基づき、数学的に求められる。例えば、閾値の選択は、所定の信号対雑音比を有するサンプルを生成するのに必要な各乱数の最小の大きさに基づく。これに関して、受信器において周囲のノイズフロアより10dB低いフラットな拡散パワーレベルを有するカオス拡散スペクトラム信号を考える。SNRを4dBだけ実効的に上げるために、(標準正規統計分布を仮定して)カオス信号の内部的に生成され同期されたコヒーレントなレプリカのすべてのサンプルを、1.0標準偏差の閾値より低い場合、削除する。逆拡散器における信号パワーは、(同期が完全であると仮定して)20%だけ実行的に減少する。ノイズパワーの実効的な減少は68%である。ここで、「標準正規分布」との用語は、平均が0で分散が1である正規分布すなわちガウス分布をいう。特に、先行するSNR推定は逆拡散器への入力である。結果として得られる条件付き分布に基づく出力SNRにおける実効的増加は1dBに近い。
ここで図7を参照して、カオス拡散スペクトラム信号などの拡散スペクトラム信号(SSS)の信号対雑音比(SNR)を改善する方法のフロー図を示した。図7に示したように、方法700はステップ702で始まり、ステップ704に続く。ステップ704において、受信器104において拡散スペクトラム信号を受信する。拡散スペクトラム信号は、瞬間信号振幅が低い少なくとも1つのサンプルを有する。その後、本方法はステップ706に進む。ステップ706において、受信器104において乱数系列を生成する。乱数系列はカオス乱数系列か、または擬似カオス乱数系列であり得る。乱数系列は、広い中間周波数帯域にわたりデータ信号を拡散する、送信器102で用いる拡散系列と同じである。乱数系列を生成した後、乱数系列の乱数を求めるステップ708を実行する。ステップ708は、また、乱数の大きさの決定を含む。
乱数の大きさを決定すると、本方法700は判断ステップ710に続く。乱数の大きさが閾値を越えない場合(710:NO)、方法700はステップ712に続く。ステップ712において、その乱数を破棄する。これに関して、言うまでもなく、その乱数は、拡散プロセスで使用する拡散系列のそれぞれの乱数と同じ値を有する。拡散プロセスで用いるそれぞれの乱数の値が閾値を下回るとき、比較的高い尤度で、その結果得られるサンプルの瞬間信号振幅が低い。それゆえ、受信した拡散スペクトラム信号のそれぞれのサンプルを破棄することも望ましい。従って、方法700は、受信拡散スペクトラム信号のそれぞれのサンプルを破棄するステップ714を含む。留意すべき点として、それぞれのサンプルを破棄することにより、受信した拡散スペクトル信号のSNRが改善する。「サンプルを破棄する」との表現は、統計的決定プロセスにおける要素の検討を指し、必ずしも物理的に破棄することではない。ステップ714の後、本方法700は判断ステップ718に続く。
乱数の大きさが閾値を越える場合(710:YES)、方法700はステップ716に続く。ステップ716において、その乱数と受信拡散スペクトラム信号のサンプルを、相関デバイス372や逆拡散デバイス(図示せず)などの処理デバイスに送る。ステップ716を完了してから、本方法700は判断ステップ718に続く。
乱数の大きさが閾値を越える場合(718:YES)、方法700はステップ722に続く。ステップ722において、統計的ディシジョンを算出する。その後、ステップ724を実行し、本方法700は終了する。あるいは、乱数系列の各乱数の大きさを閾値と比較しなかった場合(718:NO)、方法700はステップ720に続く。ステップ720において、乱数系列の次の乱数を選択する。そして、方法700はステップ708に戻る。
留意すべき点として、拡散スペクトラム信号のSNRを改善する方法700は、信号取得用の受信器104の相関器と、データ信号の同期逆拡散用の受信器104の逆拡散器の両方で用いることができる。適応的相関器設計(例えば、SNCD370を有する相関器328)における実施により拡散スペクトラム信号のSNRを改善する方法800のフロー図を、図8に示す。逆拡散器(図示せず)の実施により、拡散スペクトラム信号のSNRを改善する方法900のフロー図を、図9に示す。
ここで、図8を参照して、方法800はステップ802で始まり、ステップ804に続く。ステップ804において、相関アプリケーションに基づき数Nを決定する。数Nは、乱数系列の乱数と相関される拡散スペクトラム信号のサンプル数を表す。例えば、拡散スペクトラム信号の100個のサンプルは、乱数系列の100個の乱数と相関される。それゆえ、数Nとして100が選択される。ステップ804の後、本方法800はステップ806に続く。ステップ806において、拡散スペクトラム信号のN個のサンプルを求める。拡散スペクトラム信号はカオス拡散スペクトラム信号であってもよいことに留意する。その後、ステップ808を実行して、乱数系列のN個の乱数を求める。乱数系列は、広い中間周波数帯域にわたりデータ信号を拡散する、送信器102で用いる拡散系列と同じである。それゆえ、乱数系列はカオス乱数系列か、または擬似カオス乱数系列であり得る。その後、本方法800はステップ810に続く。
ステップ810において、N個の乱数のうちどの乱数の大きさが、閾値を越えないか判断する。例えば、N個の乱数のうちM個(例えば10個)の大きさが閾値を下回ると判断される。大きさが閾値を下回ると判断されたM個(例えば10個)の乱数をステップ812で破棄する。その後、ステップ814において、拡散スペクトラム信号のM個のサンプルも破棄する。
ステップ814の後、本方法800はステップ816に続く。言うまでもなく、ステップ804において、N(例えば100)個のサンプルを乱数系列のN個の乱数と相関させる。それゆえ、拡散スペクトラム信号のN(例えば100)個のサンプルを乱数系列のN個の乱数で集めるまで、上記のプロセスを繰り返す必要がある。そのため、方法800はステップ816を含み、拡散スペクトラム信号の次のM(例えば10)個のサンプルと乱数系列の次のM(例えば10)個のサンプルを用いて、ステップ806−814を繰り返す。乱数系列のN(例えば100)個の乱数を使って拡散スペクトラム信号のN(例えば100)個のサンプルを集めてから、ステップ820を実行する。
ステップ820では、2つのN個サンプル系列を相関させる。この相関は、相関プロセスを行うことにより実行する。相関プロセスは本技術分野の当業者には周知であり、ここでは詳細に説明しない。しかし、言うまでもなく、限定無しに任意の相関方法を用いることができる。ステップ820の後、ステップ822を実行し、本方法800は終了する。
ここで図9を参照するに、逆拡散器(図示せず)の実施により、拡散スペクトラム信号のSNRを改善する方法900のフロー図を示した。逆拡散器は当業者には周知であり、ここでは詳しい説明はしない。図9に示したように、方法900はステップ902で始まり、ステップ904に続く。ステップ904において、拡散スペクトラム信号のN(例えば100)個のサンプルを求める。拡散スペクトル信号はカオスまたは擬似カオス拡散スペクトラム信号であり得る。その後、ステップ906を実行して、乱数系列のN(例えば100)個の乱数を求める。乱数系列はカオス乱数系列か、または擬似カオス乱数系列であり得る。ステップ908において、N個の乱数のうちどの乱数の大きさが閾値を越えないか判断する。例えば、N個の乱数のうちM個(例えば10個)の大きさが閾値を下回ると判断される。大きさが閾値を下回ると判断されたM個(例えば10個)の乱数をステップ910で破棄する。その後、ステップ912において、拡散スペクトラム信号のM個のサンプルも破棄する。
ステップ912の後、方法900はステップ914に続く。ステップ914において、乱数系列のN−M(この場合、例えば90)個の破棄されなかった乱数と、拡散スペクトラム信号のN−M個の破棄されなかったサンプルとを用いて、逆拡散プロセスを実行する。逆拡散プロセスは当業者には周知であり、ここで詳しい説明はしない。しかし、言うまでもなく、限定無しに任意の逆拡散方法を用いることができる。
拡散スペクトラム信号のSNRを改善する方法のハードウェア実施
ここで図10を参照するに、(図7及び図8を参照して説明した)方法700,800を実施する相関器328のブロック図を示した。図10に示したように、相関器328は、選択的ノイズキャンセレーションデバイス(SNCD)370と相関デバイス(CD)372とを有する。SNCD370は、拡散スペクトラム信号の有効信号対雑音比(SNR)を改善することにより、CD372が実行する相関プロセスを、よりロバストにするために設けられる。拡散スペクトル信号はカオスまたは擬似カオス拡散スペクトラム信号であり得る。これに関して、言うまでもなく、SNCD370は、(図1及び図3を参照して説明した)受信器104において生成した乱数信号の大きさに基づき、信号とノイズを含むサンプルを選択的に削除(すなわち破棄)することを含む(図7を参照して説明した)方法700を実施する。乱数信号はカオス乱数系列、または擬似カオス乱数系列を含む信号であり得る。
図10に示したように、SNCD370は、拡散スペクトラム信号のサンプルの同相成分、乱数信号の同相成分、拡散スペクトラム信号のサンプルの直交成分、及び乱数信号の直交成分を受け取るように構成される。SNCD370は、また、選択的ノイズキャンセレーションプロセスを実行するように構成される。選択的ノイズキャンセレーションプロセスには、乱数系列の乱数の同相成分及び/または直交成分を用いて、その乱数の大きさを決定することを含む。選択的ノイズキャンセレーションプロセスは、また、その乱数の大きさが所定の閾値を越えるか判断することを含む。その乱数の大きさが所定の閾値を越える場合、SNCD370は、CD372に、その乱数の同相成分、その乱数の直交成分、それぞれの拡散スペクトル信号サンプルの同相成分、及びそれぞれの拡散スペクトル信号サンプルの直交成分を送る。あるいは、その乱数の大きさが所定の閾値を下回る場合、SNCD370は、その乱数の同相成分、その乱数の直交成分、それぞれの拡散スペクトル信号サンプルの同相成分、及びそれぞれの拡散スペクトル信号サンプルの直交成分を破棄する。SNCD370は、拡散スペクトル信号の各受信サンプルと、乱数信号の各受信乱数に対して、上記の選択的ノイズキャンセレーションプロセスを繰り返すように構成されている。
受信器372は、図3を参照して詳しく説明した。CD372を理解するには上記の説明で十分である。しかし、言うまでもなく、CD372は相関プロセスを実行するように構成されている。相関プロセスは当業者には周知であり、ここで詳しい説明はしない。
ここで図11を参照するに、図7と図9の方法を実施する逆拡散器1100のブロック図を示した。図11に示したように、逆拡散1100は、選択的ノイズキャンセレーションデバイス(SNCD)1102と逆拡散デバイス1104とを有する。SNCD1102は、拡散スペクトラム信号の有効信号対雑音比(SNR)を改善することにより、逆拡散デバイス1104が実行する逆拡散プロセスを、よりロバストにするために設けられる。一般性を失わずに、拡散スペクトル信号はカオスまたは擬似カオス拡散スペクトラム信号であり得る。これに関して、言うまでもなく、SNCD1102は、(図1及び図3を参照して説明した)受信器104において生成したコヒーレント乱数信号の乱数の大きさに基づき、信号とノイズを含むサンプルを選択的に削除(すなわち破棄)することを含む(図7を参照して説明した)方法700を実施する。乱数信号はカオス乱数系列、または擬似カオス乱数系列を含む信号であり得る。
図11に示したように、SNCD1102は、拡散スペクトラム信号のサンプルと、乱数系列の乱数とを受け取るように構成されている。SNCD1102は、また、選択的ノイズキャンセレーションプロセスを実行するように構成される。選択的ノイズキャンセレーションプロセスは、受け取った乱数の大きさを判断することが含まれる。選択的ノイズキャンセレーションプロセスは、また、その乱数の大きさが所定の閾値を越えるか判断することを含む。その乱数の大きさが所定の閾値を越える場合、SNCD1102は、その乱数と拡散スペクトラム信号のサンプルとを逆拡散デバイス1104に送る。あるいは、その乱数の大きさが所定の閾値を越える場合、SNCD1102は、その乱数と拡散スペクトラム信号のサンプルとを破棄する。SNCD1102は、拡散スペクトル信号の各受信サンプルと、乱数信号の各受信乱数に対して、上記の選択的ノイズキャンセレーションプロセスを繰り返すように構成されている。
逆拡散デバイス1104は、逆拡散プロセスを実行するように構成されている。逆拡散プロセスは当業者には周知であり、ここで詳しい説明はしない。しかし、逆拡散デバイス1104は、前記のカオス乱数信号を用いて前記のカオス拡散スペクトラム信号からデータを抽出するように構成されている。
本発明の上記の説明を考慮して、本発明をハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実現できることが分かる。本発明によるエンコード系列(encoded sequence)のデコード方法は、1つの処理システムにおいて集中的に、または相互接続された複数の処理システムにまたがった異なる要素により分散的に実現することができる。いかなる種類のコンピュータシステムでも、またはここに説明した方法を実行するように構成されたその他の装置でもよい。ハードウェアとソフトウェアの典型的な組み合わせとしては、汎用コンピュータプロセッサと、それにロードされ実行されるとそのコンピュータプロセッサをここで説明した方法を実行するように制御するコンピュータプログラムとの組み合わせがある。勿論、ASIC(application specific integrated circuit)及び/またはFPGA(field programmable gate array)を使っても同様の結果を達成できるであろう。
本発明をコンピュータプログラム製品として実施することもできる。このコンピュータプログラム製品は、ここで説明した方法の実施を可能とするすべての特徴を有し、コンピュータシステムにロードされた時、これらの方法を実行することができる。本発明の場合にコンピュータプログラムまたはアプリケーションとは、情報処理能力を有するシステムに直接、またはa)他の言語、コード、または記法への変換、またはb)異なる素材形式での再生のいずれか、または両方の後に、特定の機能を実行させることを目的とする一組の命令のいかなる言語、コード、または記法のいかなる表現も含む。また、上記の説明は単なる例示であり、特許請求の範囲の記載を除いて、本発明に何らかの限定を加えることを意図したものではない。

Claims (10)

  1. 受信信号における信号対雑音比の改善方法であって、
    一連の乱数を含む拡散系列を用いてデータ信号を変調することにより生成された拡散スペクトラム信号を受信する、前記拡散系列は前記データ信号よりレートが高い段階と、
    前記拡散スペクトラム信号の生成に使われた前記一連の乱数のコヒーレントな時間同期されたコピーよりなる各数の大きさを、適応可能な閾値と比較する段階と、
    前記比較段階の結果に基づき、前記受信拡散スペクトラム信号のサンプルを受信器処理段階から選択的に除外する段階とを含む方法。
  2. 前記比較段階に基づき、乱数系列の前記各数を前記受信器処理段階から除外する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 相関プロセスを含むように前記受信器処理段階を選択する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 所定の信号対雑音比を有するサンプルを生成するのに必要な前記各数の最小の大きさに基づき、前記適応可能閾値を選択する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記乱数が前記適応可能閾値より大きいとき、前記一連の乱数の前記各乱数と前記拡散スペクトラム信号の前記サンプルとを相関器に送る段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記相関器において、前記比較段階の結果として除外された前記サンプルと前記数とを除いて、前記拡散スペクトラム信号を、前記乱数系列と相関させる段階をさらに含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記拡散スペクトラム信号から前記データ信号を抽出するように構成された逆拡散段階を含むように前記後処理段階を選択する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記拡散スペクトラム信号のパワーレベルを、通信システム受信器のノイズフロアより低く較正する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. アナログカオス回路またはデジタル擬似カオス生成器を用いて前記拡散系列を生成する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. カオス生成器またはデジタル擬似カオス生成器を用いて、受信デバイスにおいて前記一連の乱数を含む逆拡散系列を生成する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
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