JP2009238508A - 電気化学的デバイス、および電気化学的デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラミネートフィルムの外装体内に電解液を注液する際にその注液速度を劇的に速めて製造コストを低下させるとともに、封止に際しても十分な信頼性が確保できる構造を備えた電気化学的デバイスを提供する。
【解決手段】シート状に成形された正極10pと負極10nをセパレータ30を介して対向配置してなる積層体50を電解液とともに略矩形状のラミネートフィルムの外装体100内に脱気した状態で密封してなる電気化学的デバイス1aであって、前記正極と負極のそれぞれに接続される外部電極端子40が、前記略矩形状のラミネートフィルムの左右の辺(104a,104b)の少なくとも一方の辺104aから外側に突出して露出し、前記ラミネートフィルムの外装体内には、前記略矩形状のラミネートフィルムの左右の一方の辺104bに沿って上下に延長するとともに、上下両端(201,202)が外装体内に開口する注液通路200が内蔵されている。
【選択図】図1
【解決手段】シート状に成形された正極10pと負極10nをセパレータ30を介して対向配置してなる積層体50を電解液とともに略矩形状のラミネートフィルムの外装体100内に脱気した状態で密封してなる電気化学的デバイス1aであって、前記正極と負極のそれぞれに接続される外部電極端子40が、前記略矩形状のラミネートフィルムの左右の辺(104a,104b)の少なくとも一方の辺104aから外側に突出して露出し、前記ラミネートフィルムの外装体内には、前記略矩形状のラミネートフィルムの左右の一方の辺104bに沿って上下に延長するとともに、上下両端(201,202)が外装体内に開口する注液通路200が内蔵されている。
【選択図】図1
Description
この発明は、シート状に成形された正極と負極をセパレータを介して対向配置してなる積層体と電解液とをラミネートフィルムの外装体内に脱気した状態で密封してなる電気化学的デバイスに関し、具体的には、外装体内への電解液注入技術の改良に関する。本発明は、例えば、非水電解質蓄電デバイスに適用可能である。
図8にラミネートフィルムを外装体とする電気化学的デバイスの一例として非水電解質蓄電デバイスの基本構造を示した。(A)は非水電解質蓄電デバイス1fの透視平面図であり、(B)は(A)におけるa−a矢視断面図である。非水電解質蓄電デバイス1fにおける正負それぞれの極(10p,10n)は、集電体となるシート状導電体(11p,11n)の表面にそれぞれの極の活物質を塗布してなり、非水電解質蓄電デバイス1fは、この正負両極(10p,10n)をセパレータ30を介して対向配置させた積層体50を基本構造としている。そして、非水電解質蓄電デバイス1fは、その積層体50を袋状のラミネートフィルム100内に配置されるともに、その袋状のラミネートフィルム100内に電解液が注入され、最終的にラミネートフィルム100の上端101が熱融着されることで組立てられる。なお、非水電解質蓄電デバイス1fにおけるシート状導電体(11p,11n)には電力の取り出し口となる電極部(12p,12n)が形成され、この電極部(12p,12n)に外部電極端子(タブ)40が超音波溶接などの方法によって溶着されている。そして、ラミネートフィルムは、タブ40の延長方向の途中の所定位置103で熱融着されることで、タブ40の先端は外装体100の外に露出している。
図9に、上記非水電解質蓄電デバイス1fの製造方法を示した。この図には、ラミネートフィルムの外装体内に積層体50を配置した後、電解液を注入し、最後に外装体を封止するまでの工程が示されている。まず、上端101を揃えて対面する略矩形のラミネートフィルム(100a、100b)の間に、前記タブ40を外側に露出させた状態で前記積層体50を配置する(A)。この例では、2枚の略矩形状のラミネートフィルム(100a、100b)を使って対面させている。もちろん、1枚のラミネートフィルムを上端101を揃えるように2つ折りにして対面させてもよい。次に、当該上端101以外の縁辺(104a〜104c)を熱融着させることで、ラミネートフィルム(100a、100b)を上端101が開口102となる袋に形成する(B)。そして、真空中で、この開口102から注液ノズル210により電解液(図中、網点)を注入する(C)。積層体50に電解液が含浸されるとともに、袋状のラミネートフィルム100内に電解液が満たされたら(D)、上端101に沿ってラミネートフィルム100を熱融着して積層体50と電解液とをラミネートフィルム100の袋内に密封する(E)。なお、電解液の注入に際しては、積層体50に十分に電解液が含浸され、外装体内に空気が残らないように、電解液で外装体内の空気を開口より徐々に逃がすように、空気を電解液で置換しながら行う。また、以下の特許文献1では、図10に示すように、空気が速やかに電解液に置換されるように、開口している外装体100を斜めに傾けた状態で電解液(図中、網点)を注入する技術について記載されている。
特開平5−225969号公報
上述したように、非水電解質蓄電デバイスなどの電気化学的デバイスでは、その製造過程で、袋状のラミネートフィルムの上方から電解液を注入していた。すなわち、積層体の上方から電解液を「落下」させている。そのため、電解液が外装体内の空気を外装体の底方以降へ追いやることになり、注液作業を急げば、底に追いやられた空気が逃げ場を失い、積層体の層間などに空気が残存してしまう。したがって、注液には長い時間を掛ける必要がある。しかし、注液時間が長くなると、生産性が低下することになる。例え、上記特許文献1に記載の技術を採用したとしても、電解液を上方から注入している以上、注液速度を劇的に速くすることはできない。
また、電気化学的デバイスでは、充電容量を増やすために、外装体内に電解液を可能な限り充填させている。そのため、注液の最終段階で、開口近辺まで上昇した液面に電解液を注ぐ際、「落下」させた電解液が液面に当たって跳ね返り、外装体の開口部分、すなわちラミネートフィルムの内側で最後に封止される部分に電解液を付着させてしまう可能性がある。さらに、特許文献1に記載の技術では、図10に示したように、外装体100を傾けているため、液面が外装体100に対して斜めになり、外装体100の開口102に高低差hができる。そして、その開口102の最下点102bでは、注液が完了する前に液面が達してしまう。
外装体の開口部分に付着した電解液は、熱融着時に、ラミネートフィルムの融着を阻害する原因となる。熱融着時にラミネートフィルムの内側に付着している電解液が熱融着時の熱で沸騰し、熱融着部分に気泡が発生する可能性もある。このような封止部分における融着不良は、電気化学的デバイスを長期に保存したときに電解液が漏出するなどの原因となる。
したがって本発明は、シート状に成形された正極と負極をセパレータを介して対向配置してなる積層体と電解液とをラミネートフィルムの外装体内に脱気した状態で密封してなる電気化学的デバイスにおいて、その製造時において、外装体内に電解液を注液する際にその注液速度を劇的に速めて製造コストを低下させるとともに、封止に際しても十分な信頼性が確保できる構造を備えた電気化学的デバイスを提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明は、シート状に成形された正極と負極をセパレータを介して対向配置してなる積層体を電解液とともに略矩形状のラミネートフィルムの外装体内に脱気した状態で密封してなる電気化学的デバイスであって、
前記正極と負極のそれぞれに接続される外部電極端子が、前記略矩形状のラミネートフィルムの左右の辺の少なくとも一方の辺から外側に突出して露出し、
前記ラミネートフィルムの外装体内には、前記略矩形状のラミネートフィルムの左右の一方の辺に沿って上下に延長するとともに、上下両端が外装体内に開口する注液通路が内蔵されていることを特徴としている。
前記正極と負極のそれぞれに接続される外部電極端子が、前記略矩形状のラミネートフィルムの左右の辺の少なくとも一方の辺から外側に突出して露出し、
前記ラミネートフィルムの外装体内には、前記略矩形状のラミネートフィルムの左右の一方の辺に沿って上下に延長するとともに、上下両端が外装体内に開口する注液通路が内蔵されていることを特徴としている。
前記注液通路を外装体とは別体のチューブで構成することができる。より望ましくは、そのチューブの上端開口を当該電気化学デバイスの製造過程における電解液の注液工程にて使用される注液ノズルの先端形状と係合する形状とすることである。
また、前記正極と負極のそれぞれに接続される前記外部電極端子が、前記ラミネートフィルムの左右いずれか一方の辺から外側に突出して露出する場合には、前記外装体内に、当該外部電極端子が突出する辺に対して反対側の辺と平行となるように上下に延長するとともに、下端が外装体の底部に接しないように細線状に熱融着されることで形成された仕切部を設け、前記外装体における前記反対側の辺と当該仕切部との間隙を前記注液通路とすることもできる。
本発明は、上記電気化学的デバイスの製造方法にも及んでおり、当該製造方法に係る本発明は、シート状に成形された正極と負極をセパレータを介して対向配置してなる積層体と電解液とをラミネートフィルムの外装体内に脱気した状態で密封するとともに、積層体の正極と負極のそれぞれに接続された外部電極端子を外装体の外に導出してなる電気化学的デバイスの製造方法であって、
上端を揃えて対面する略矩形のラミネートフィルムの間に、前記タブを外側に露出させた状態で前記積層体を配置するとともに、当該上端以外の縁辺を熱融着させることで、ラミネートフィルムを上端に開口を有する袋に形成する工程と、
両端が開口するチューブを、上下方向に延長するように前記袋内に挿入する工程と、
前記チューブの上部開口より電解液を注入する工程と、
真空中で、前記ラミネートフィルムの上端開口を、前記チューブを袋内に残した状態で熱融着させる工程と、を含んでいる。
上端を揃えて対面する略矩形のラミネートフィルムの間に、前記タブを外側に露出させた状態で前記積層体を配置するとともに、当該上端以外の縁辺を熱融着させることで、ラミネートフィルムを上端に開口を有する袋に形成する工程と、
両端が開口するチューブを、上下方向に延長するように前記袋内に挿入する工程と、
前記チューブの上部開口より電解液を注入する工程と、
真空中で、前記ラミネートフィルムの上端開口を、前記チューブを袋内に残した状態で熱融着させる工程と、を含んでいる。
あるいは、上端を揃えて対面する略矩形のラミネートフィルムの間に、前記タブを外側に露出させた状態で前記積層体を配置するとともに、当該上端以外の縁辺を熱融着させることで、ラミネートフィルムを上端に開口を有する袋に形成する工程と、
当該袋において、タブが導出される辺に対して反対側の辺と平行となるように上下に延長しつつ、かつ、袋の底辺と接触しないように前記ラミネートフィルムを細線状に熱融着することで、当該反対側の辺と当該熱融着された細線部分との間隙を注液通路として区切る工程と、
前記注液通路の上端より電解液を注入する工程と、
真空中で、前記ラミネートフィルムの上端開口を熱融着させる工程と、
を含む電気化学的デバイスの製造方法とすることもできる。
当該袋において、タブが導出される辺に対して反対側の辺と平行となるように上下に延長しつつ、かつ、袋の底辺と接触しないように前記ラミネートフィルムを細線状に熱融着することで、当該反対側の辺と当該熱融着された細線部分との間隙を注液通路として区切る工程と、
前記注液通路の上端より電解液を注入する工程と、
真空中で、前記ラミネートフィルムの上端開口を熱融着させる工程と、
を含む電気化学的デバイスの製造方法とすることもできる。
本発明の電気化学的デバイスによれば、その製造時において、外装体内に電解液を注液する際にその注液速度を劇的に速めることができ、生産性の向上により安価な電気化学的デバイスを提供することができる。また、注液に際して、外装体の封止部分に電解液が付着しにくくなり、外装体が確実に封止・密閉され、信頼性が高い電気化学的デバイスとすることができる。
===第1の実施例===
本発明に係る電気化学的デバイスの実施形態として、非水電解質蓄電デバイス(以下、蓄電素子)を挙げる。図1は、本発明の第1の実施例に係る蓄電素子の概略構造図である。図8に従来例として示した蓄電素子1fと同様に、2枚の略矩形のラミネートフィルムのそれぞれの辺を熱融着してなる外装体100内に積層体50と電解液(図中、網点)とが封入されているとともに、正極と負極のそれぞれの電極部(12p,12n)に接続されたタブ40が左右の一方の辺から外側に突出している。しかし、第1の実施例に係る蓄電素子1aでは、外装体100内に上下方向に延長して両端(201,202)が開口するチューブ200が内蔵されている点が従来の蓄電素子1fと大きく異なる。
本発明に係る電気化学的デバイスの実施形態として、非水電解質蓄電デバイス(以下、蓄電素子)を挙げる。図1は、本発明の第1の実施例に係る蓄電素子の概略構造図である。図8に従来例として示した蓄電素子1fと同様に、2枚の略矩形のラミネートフィルムのそれぞれの辺を熱融着してなる外装体100内に積層体50と電解液(図中、網点)とが封入されているとともに、正極と負極のそれぞれの電極部(12p,12n)に接続されたタブ40が左右の一方の辺から外側に突出している。しかし、第1の実施例に係る蓄電素子1aでは、外装体100内に上下方向に延長して両端(201,202)が開口するチューブ200が内蔵されている点が従来の蓄電素子1fと大きく異なる。
図2に当該蓄電素子1aの製造工程を示した。この図では、対面するラミネートフィルム間に積層体50を封止し、さらに、ラミネートフィルムを開口102を有する外装体100に成形した状態(A)からの工程を示している。そして、以降の工程としては、まず、この状態(A)から、外装体100の中に、タブ40が突出する辺104aとは反対側の辺104bに沿って、電解液を注入するための治具となるチューブ200を挿入する(B)。なお、チューブ200を挿入した状態では、そのチューブ200の上端開口201は、外装体100の上端101より下方で、下端開口202は、外装体100の下辺104cより僅かに上方となっている。
次に、そのチューブ200を電解液の注入治具として、上端開口201に注液ノズル210の先端を挿入し、真空中にて注液ノズル210より電解液を注入し、外装体100内に電解液を充填していく(C)。すなわち、チューブ200の上端開口201から注入された電解液は、当該チューブ200内を注液通路として、チューブ200の下端開口202より外装体100内に導入され、外装体100の底から上部開口102へ向かって満たされていく。それによって、電解液が下方から外装体100内の空気を上方へと追いやり、空気と電解液とをスムースに置換させていく。
また、電解液が外装体200の底から満たされていくので、上方から電解液が「落下」せず、最終的な熱融着部分となるラミネートフィルムの上端辺101が液面からの跳ね返りによる電解液で汚染されることがない。それによって、封止の信頼性も向上する。外装体100内に電解液が満たされたら(D)、チューブ200を外装体に残したままラミネートフィルムの上端辺101を熱融着させて外装体100の開口102を封止する(E)。すなわち、電解液に浸っているチューブ200を外装体100外に取り出すことで、電解液が開口102近傍に付着することがない。以上の工程により、第1の実施例に係る蓄電素子1aは、その外装体200内に注液通路として使用された注液治具(チューブ)200を内蔵した構造となる。チューブ200の素材としては、長期間に渡って電解液に侵されないような、樹脂や樹脂コーティングされた金属などが考えられる。また、チューブ200の形状として、注液口となる上端開口201の形状を製造ラインで使用されている注液ノズル210の先端形状に係合する形状とすれば、確実に電解液をチューブ200内に注入することができる。
なお、チューブ200の外観形状も直線状でなくてもよい。上下に延長するとともにその上下の両端にて開口していればよく、例えば、図3(A)に示した蓄電素子1bに内蔵されているチューブ200bのように、下側の先端203が外装体100の内側方向に屈曲してL字型となるような形状であってもよい。(B)に示すように、下端側面に開口202があるチューブ200cとしてもよい。また、第1の実施例では、タブ40の突出方向が左右何れかの一方向であったが、蓄電素子には、図4(A)に示すように、正極と負極の電極部(12p,12n)がそれぞれ反対方向に突出する構造の積層体50bを用いる形態もある。したがって、電極部(12p,12n)に接続されるタブ40も外装体100の左右両方向から露出することになる。第1の実施例では、このような形状の積層体50bを備えた蓄電素子にも適用可能であり、図4(B)に例示した蓄電素子1cように、電極部(12p,12n)やタブ40を避けるようにチューブ200を挿入すれば、問題なく注液することができる。
===第2の実施例===
図5に本発明の第2の実施例における蓄電素子1dの概略構造を示した。第2の実施例における蓄電素子1dでは、注液通路は、外装体100とは別体で構成されたチューブではなく、外装体100と一体的に形成された注液通路200bとしている。具体的には、略矩形状の外装体100において、タブが突出する辺104aとは反対側となる辺104bに沿ってラミネートフィルムを細線状に熱融着させることで、外装体100内で上下に延長する細線状の仕切部204を形成し、外装体100の外周の当該反対側の辺104bとこの仕切部204とで区切られた上下に細長い空間を注液通路200bとしている。
図5に本発明の第2の実施例における蓄電素子1dの概略構造を示した。第2の実施例における蓄電素子1dでは、注液通路は、外装体100とは別体で構成されたチューブではなく、外装体100と一体的に形成された注液通路200bとしている。具体的には、略矩形状の外装体100において、タブが突出する辺104aとは反対側となる辺104bに沿ってラミネートフィルムを細線状に熱融着させることで、外装体100内で上下に延長する細線状の仕切部204を形成し、外装体100の外周の当該反対側の辺104bとこの仕切部204とで区切られた上下に細長い空間を注液通路200bとしている。
図6に当該第2の実施例に係る蓄電素子1dの製造工程を示した。ここでも、対面するラミネートフィルム間に積層体50を配置し、そのラミネートフィルム100を上辺101以外の3辺(左辺104a、右辺104b、下辺104c)にて封止して袋状に形成した状態(A)からの工程を示している。そして、この状態(A)から、次に、袋状のラミネートフィルム100、すなわち、開口状態にある外装体100において、タブ40が突出する辺(ここでは右辺)104aと対向する辺(左辺)104bと平行となるように上下に延長する細線状の仕切部204を熱融着によって形成する(B)。このとき、この仕切部204の上下の端部(205,206)がラミネートフィルムの上端と下端に達しないようにする。それによって、上端201bと下端202bが開口する注液通路200bが外装体100と一体的に形成される。次に、この注液通路200bの上端開口201bに注液ノズル210を挿入し真空中で注液し(C)、注液が完了したら(D)、外装体100の開口102を熱融着して蓄電素子1dとする(E)。なお、第2の実施例においても、注液通路の形状は直線でなくてもよい。図7に示す蓄電素子1eのように、仕切部204の下端206が屈曲するL字型となっていてもよい。
===注液試験===
本発明の電気化学的デバイスによれば、その製造過程において、注液時間を劇的に短縮させることができ、生産性を向上させることができる。そこで、図1に示した第1の実施例に係る蓄電素子1aについて、電解液の注液を開始してから電解液が外装体100内に充填されるまでの注液作業に掛かった時間と、図8に従来例として示した蓄電素子1fにおいて同じ量の電解液を注液するのに掛かった時間とを比較してみた。同じ量の電解液を注液した場合、第1の実施例における注液時間を100とすると従来例では185であった。そして、第1の実施例では、従来例と比べて1.85倍もの速度で注液しても積層体の層間を含め、外装体内に空気が残存することがなかった。また、封止部分に電解液が付着することもなかった。したがって、本発明の電気化学的デバイスは、生産性を向上させることができるとともに、ラミネートフィルムの封止においても高い信頼性を確保できる構造であることが立証できた。
本発明の電気化学的デバイスによれば、その製造過程において、注液時間を劇的に短縮させることができ、生産性を向上させることができる。そこで、図1に示した第1の実施例に係る蓄電素子1aについて、電解液の注液を開始してから電解液が外装体100内に充填されるまでの注液作業に掛かった時間と、図8に従来例として示した蓄電素子1fにおいて同じ量の電解液を注液するのに掛かった時間とを比較してみた。同じ量の電解液を注液した場合、第1の実施例における注液時間を100とすると従来例では185であった。そして、第1の実施例では、従来例と比べて1.85倍もの速度で注液しても積層体の層間を含め、外装体内に空気が残存することがなかった。また、封止部分に電解液が付着することもなかった。したがって、本発明の電気化学的デバイスは、生産性を向上させることができるとともに、ラミネートフィルムの封止においても高い信頼性を確保できる構造であることが立証できた。
===本発明の適用範囲===
上記実施例では、電気化学的デバイスとして、充放電が可能な非水電解質蓄電デバイスを例に挙げていたが、本発明は、ラミネートフィルムの外装体内にシート状の発電要素が収納された構造の電気化学的デバイスを対象としている。したがって、当該電気化学的デバイスが一次電池であってもよい。
上記実施例では、電気化学的デバイスとして、充放電が可能な非水電解質蓄電デバイスを例に挙げていたが、本発明は、ラミネートフィルムの外装体内にシート状の発電要素が収納された構造の電気化学的デバイスを対象としている。したがって、当該電気化学的デバイスが一次電池であってもよい。
1a〜1f 非水電解質蓄電デバイス
10p 正極
10n 負極
40 外部電極端子(タブ)
50 積層体
100、100a、100b ラミネートフィルム
102 開口
200、200b 注液通路
204 仕切部
210 注液ノズル
10p 正極
10n 負極
40 外部電極端子(タブ)
50 積層体
100、100a、100b ラミネートフィルム
102 開口
200、200b 注液通路
204 仕切部
210 注液ノズル
Claims (6)
- シート状に成形された正極と負極をセパレータを介して対向配置してなる積層体を電解液とともに略矩形状のラミネートフィルムの外装体内に脱気した状態で密封してなる電気化学的デバイスであって、
前記正極と負極のそれぞれに接続される外部電極端子が、前記略矩形状のラミネートフィルムの左右の辺の少なくとも一方の辺から外側に突出して露出し、
前記ラミネートフィルムの外装体内には、前記略矩形状のラミネートフィルムの左右の一方の辺に沿って上下に延長するとともに、上下両端が外装体内に開口する注液通路が内蔵されている、
ことを特徴とする電気化学的デバイス。 - 請求項1において、前記注液通路は、外装体と別体のチューブであることを特徴とする電気化学的デバイス。
- 請求項2において、前記チューブの上端開口は、当該電気化学デバイスの製造過程における電解液の注液工程にて使用される注液ノズルの先端形状と係合する形状であることを特徴とする電気化学的デバイス。
- 請求項1において、
前記正極と負極のそれぞれに接続される前記外部電極端子は、前記ラミネートフィルムの左右いずれか一方の辺から外側に突出して露出し、
前記外装体内には、当該外部電極端子が突出する辺に対して反対側の辺と平行となるように上下に延長するとともに、下端が外装体の底部に接しないように細線状に熱融着されることで形成された仕切部を有し、
前記外装体における前記反対側の辺と当該仕切部との間隙を前記注液通路とする
ことを特徴とする電気化学的デバイス。 - シート状に成形された正極と負極をセパレータを介して対向配置してなる積層体と電解液とをラミネートフィルムの外装体内に脱気した状態で密封するとともに、積層体の正極と負極のそれぞれに接続された外部電極端子を外装体の外に導出してなる電気化学的デバイスの製造方法であって、
上端を揃えて対面する略矩形のラミネートフィルムの間に、前記外部電極端子を外側に露出させた状態で前記積層体を配置するとともに、当該上端以外の縁辺を熱融着させることで、ラミネートフィルムを上端に開口を有する袋に形成する工程と、
両端が開口するチューブを、上下方向に延長するように前記袋内に挿入する工程と、
前記チューブの上部開口より電解液を注入する工程と、
真空中で、前記ラミネートフィルムの上端開口を、前記チューブを袋内に残した状態で熱融着させる工程と、
を含むことを特徴とする電気化学的デバイスの製造方法。 - シート状に成形された正極と負極をセパレータを介して対向配置してなる積層体と電解液とをラミネートフィルムの外装体内に脱気した状態で密封するとともに、積層体の正負両極の電極に接続された外部電極端子を外装体の外に導出してなる電気化学的デバイスの製造方法であって、
上端を揃えて対面する略矩形のラミネートフィルムの間に、前記外部電極端子を外側に露出させた状態で前記積層体を配置するとともに、当該上端以外の縁辺を熱融着させることで、ラミネートフィルムを上端に開口を有する袋に形成する工程と、
当該袋において、外部電極端子が導出される辺に対して反対側の辺と平行となるように上下に延長しつつ、かつ、袋の底辺と接触しないように前記ラミネートフィルムを細線状に熱融着することで、当該反対側の辺と当該熱融着された細線部分との間隙を注液通路として区切る工程と、
前記注液通路の上端より電解液を注入する工程と、
真空中で、前記ラミネートフィルムの上端開口を熱融着させる工程と、
を含むことを特徴とする電気化学的デバイスの製造方法。
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