JP2009238392A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】高温環境下であっても、水の回収性が良く直噴水の不足を防止できる直噴水タイプの燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】本発明によれば、排気量調整手段により系外へ排出される排気の量を調整でき、系外へ排出されなかった排気を循環させて燃料電池への供給空気として再利用する構成により、燃料電池の空気極へ供給する空気量を必要かつ十分な量で供給しつつ、水の回収性を向上させることができるという効果がある。従って、供給空気量の低下に伴って生じる空気極の水による閉塞や空気極における空気流量の分布の偏りを防止しつつ、水の回収性の低さに伴う直噴水の不足を防止することができるので、熱交換器による液体水の回収性が低くなる傾向にある高温環境下であっても、燃料電池の発電効率の低下が有効に防止され、安定した高出力を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体高分子型の燃料電池を含む直噴水タイプの燃料電池システムに関する。
固体高分子型燃料電池の単位セルは、燃料極(水素極、アノード極)と空気極(酸素極、カソード極)との間に固体高分子電解質膜を挟持した構成を有し、燃料極へ供給される燃料ガス(例えば、水素)と空気極へ供給される酸化剤ガス(例えば、空気)とを電気化学的に反応させることにより発電を行う。
この発電に伴い発熱した空気極を冷却すると共に固体高分子電解質膜の乾燥を防ぎ発電性能を高める目的で、例えば、特開平11−242962号公報(特許文献1)において、空気極に液体水を霧状に噴射する直噴水タイプの燃料電池システム(燃料電池装置)が提案されている。
ここで、図15を参照して、従来における直噴水タイプの燃料電池システムの概略を説明する。図15は、従来の直噴水タイプの燃料電池システム500の構成を示すブロック図である。
図15に示すように、従来の燃料電池システム500は、複数の単位セルが積層されて構成される燃料電池スタック540と、燃料ガスとしての水素ガスを、燃料電池スタック540を構成する各単位セルの燃料極へ供給するための水素ガス供給系550と、酸化剤ガスとしての空気を、燃料電池スタック540を構成する各単位セルの空気極へ常圧で供給するための空気供給系560と、燃料電池スタック540の空気極へ霧状の液体水を供給して単位セルを冷却し加湿(湿潤)する水供給系580と、燃料電池スタック540の空気極から排出された排気を排出する排気系520とを備えている。
かかる燃料電池システム500では、水素供給系550において水素ボンベ551に貯蔵される水素を燃料電池スタック540における各単位セルの燃料極へ供給すると共に、空気供給系560において送風機561により取り入れた外気(空気)を、空気マニホールド562を介して各単位セルの空気極へ常圧で供給することによって発電を行う。
その一方で、水供給系580において水タンク581に貯留されている液体水を給水ポンプ580によってノズル582へ圧送し、このノズル582から、液体水を空気マニホールド562に向けて噴射する。このように空気マニホールド562へ噴射された液体水は、空気供給系562を流通する空気流によって霧状となって燃料電池スタック540に送り込まれ、空気極を冷却し、固体高分子電解質膜を加湿する。
排気系520における排気経路上には、凝縮器521が設けられている。この凝縮器521は、燃料電池スタック540の空気極から排出された排気を外気温との熱交換によって冷却し、該排気中に含まれる水分を凝縮して分離する。凝縮器521によって分離された液体水は、回収ポンプ584によって水タンク581へと圧送される。
このように、直噴水タイプの燃料電池システム500の水供給系580は、水タンク581に貯留される液体水を燃料電池スタック540の冷却水及び加湿水として供給し、燃料電池スタック540から排出される排気中に含まれる水分を凝縮器521によって凝縮して液体水として回収し、回収した液体水を水タンク581に戻す循環系として構成されている。
特開平11−242962号公報
しかしながら、かかる循環系として構成される水供給系580は、外気温が高い場合には、凝縮器521と外気との温度差が小さくなるので、凝縮器521による熱交換(即ち、冷却)能力が低くなる。その結果、凝縮器521による水の凝縮効率が悪くなるため、排気から十分な液体水を回収することができず、燃料電池スタック540へ供給する液体水(直噴水)が不足するという問題があった。直噴水が不足すると、燃料電池スタック540の冷却及び加湿が不十分となり、発電効率の低下が生じる。
かかる問題に対し、空気の供給量を低減することにより、水の回収量を増やすことができる。しかし、空気の供給量を低減した場合には、燃料電池スタック540の空気極における空気の流路が水(電極反応によって生成した水、ノズル582から噴射された水)によって閉塞され易くなったり、空気極を流通する空気流量の分布に偏りが生じ易くなるという別の問題が発生する。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、高温環境下であっても、水の回収性が良く直噴水の不足を防止できる直噴水タイプの燃料電池システムを提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の燃料電池システムは、固体高分子電解質膜とその固体高分子電解質膜を両側から挟持する燃料極及び空気極とを含んで構成される燃料電池と、燃料ガスを前記燃料極に供給する燃料ガス供給手段と、空気を前記空気極へ常圧で供給する酸化剤ガス供給手段と、前記酸化剤ガス供給手段に接続され、系外から空気を取り入れる空気取入口を有する空気取入経路と、前記排気経路から分岐して、前記酸化剤ガス供給手段に接続される空気循環経路と、液体水を貯留する貯水手段と、その貯水手段に貯留されている液体水を霧状に噴射して前記空気極へ前記液体水を供給する燃料電池側水供給手段と、前記燃料電池における前記空気極から排出された排気を系外へ導出する排気経路における前記循環空気経路の分岐位置より該排気経路の出口側に位置し、熱交換による前記排気の冷却によって該排気から水分を凝縮して液体水として分離する排気経路上熱交換器と、その排気経路上熱交換器から液体水を回収して前記貯水手段へ戻す水回収手段と、前記排気経路における前記循環空気経路の分岐位置より該排気経路の出口側に位置し、該排気経路の出口から系外へ排出される排気の量を調整する排気量調整手段と、を備えている。
請求項2記載の燃料電池システムは、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記燃料電池の出力を検出する出力検出手段と、前記排気量調整手段を制御し、前記排気経路の出口から系外へ排出される排気の量を前記燃料電池の出力に応じた量にする排気量制御手段と、を備えている。
請求項3記載の燃料電池システムは、請求項1又は2に記載の燃料電池システムにおいて、前記空気循環経路上に位置し、該空気循環経路に流入された前記排気から熱交換による冷却によって水分を凝縮して液体水として分離する循環経路上熱交換器を備え、前記水回収手段は、前記循環経路上熱交換器から液体水を回収して前記貯水手段へ戻す。
請求項4記載の燃料電池システムは、請求項3記載の燃料電池システムにおいて、前記循環経路上熱交換器は、放熱用のファンを有しており、前記空気循環経路を流通する空気の温度を検出する循環空気温度検出手段と、その循環空気温度検出手段により検出された温度に応じて前記ファンの回転数を制御する回転数制御手段と、を備えている。
請求項5記載の燃料電池システムは、請求項1から4のいずれに記載の燃料電池システムにおいて、前記排気経路上熱交換器より前記排気経路の出口側に位置すると共に、前記空気取入経路上に位置し、熱交換による前記排気の冷却によって該排気から水分を凝縮して液体水として分離する下流側熱交換器と、前記空気取入経路における前記下流側熱交換器より前記空気取入口側に液体水を霧状に噴射する空気取入口側水供給手段と、を備え、前記水回収手段は、前記下流側熱交換器から液体水を回収して前記貯水手段へ戻す。
請求項6記載の燃料電池システムは、請求項5記載の燃料電池システムにおいて、前記水回収手段による液体水の回収性を示す指標を取得する水回収性把握手段と、その記水回収性把握手段により取得した指標に応じて、前記空気取入口側水供給手段による水の噴射を制御する噴射制御手段と、を備えている。
請求項1記載の燃料電池システムによれば、固体高分子型燃料電池の燃料極には、燃料ガス供給手段によって燃料ガスが供給される一方で、空気極には、酸化剤ガス供給手段によって空気(供給空気)が供給される。その結果、燃料電池は、燃料ガスと空気との電気化学的反応により発電する。
このとき、燃料電池側水供給手段により、貯留手段に貯留されている液体水が空気極へ霧状に噴射(噴霧)される。即ち、請求項1記載の燃料電池システムは、直噴水タイプの燃料電池システムとして構成されるものであり、かかる霧状の液体水(直噴水)によって空気極が冷却され加湿される。
燃料電池における空気極から排出された排気は、排気経路上に位置する排気経路上熱交換器を通過し、排気経路上熱交換器によって冷却された後、排気経路の出口から系外へ導出される。ここで、排気経路上熱交換器では、熱交換による冷却によって排気中の水分が凝縮して液体水として分離される。
この排気経路上熱交換器において分離された液体水は、水回収手段によって回収され、貯水手段に戻される。それによって、燃料電池側水供給手段によって燃料電池の空気極へ冷却水及び加湿水として供給するための液体水を、水回収手段によって該空気極から排出される排気から回収して循環する系が構成される。
ここで、この請求項1記載の燃料電池システムによれば、排気経路の出口から系外へ排出される排気の量は、排気量調整手段によって調整(増加又は減少)される。この排気量調整手段は、排気経路上熱交換器と同様に、排気経路上における循環空気経路の分岐位置より該排気経路の出口側に位置するので、排気量調整手段によって系外へ排出される排気の量が調整されると、それに伴って、排気経路上熱交換器を流通する排気の量も変化する。
従って、排気量調整手段よる調整によって系外へ排出される排気の量が減少されると、それに伴って、排気経路上熱交換器を流通する排気の量が減少するので、排気経路上熱交換器において凝縮されずに系外へ排出される水分の量を減少させることができる。よって、外気温が高いなどの理由によって排気経路上熱交換器による水の回収性が低下する場合であっても、排気量調整手段よる調整によって系外へ排出される排気の量を調整することにより、系内における水の回収効率を向上させることができる。
また、排気量調整手段は、排気経路上における循環空気経路の分岐位置より該排気経路の出口側に位置するので、かかる排気量調整手段によって系外へ排出する排気の量を調整することにより、循環空気経路へ回送される排気の量もまた調整される。即ち、排気量調整手段による調整により、系外へ排出されない排気を循環空気経路へと回送させることができる。
よって、酸化剤ガス供給手段によって燃料電池の空気極へ供給される供給空気として排気の一部を再利用することができるので、排気中に含まれる水分を系内に残留させることができ、その点においても、系内における水の回収効率を向上させることができる。
また、請求項1記載の燃料電池システムによれば、酸化剤ガス供給手段には、この空気循環経路だけでなく、系外から空気を取り入れる空気取入口を有する空気取入経路に接続されているので、排気経路の出口から系外へ排出された分の空気量を、空気取入口から取り入れられる系外からの空気によって補充することができる。従って、発電に十分な量(ストイキ比)であり、かつ、空気極の閉塞など、発電性能の悪化を招く事象を十分に排除できる量の空気を、燃料電池へ供給することができる。
以上のように、請求項1記載の燃料電池システムによれば、排気量調整手段により系外へ排出される排気の量を調整でき、系外へ排出されなかった排気を循環させて燃料電池への供給空気として再利用する構成により、燃料電池の空気極へ供給する空気量を必要かつ十分な量で供給しつつ、水の回収性を向上させることができるという効果がある。
従って、供給空気量の低下に伴って生じる空気極の水による閉塞や空気極における空気流量の分布の偏りを防止しつつ、水の回収性の低さに伴う直噴水の不足を防止することができるので、熱交換器による液体水の回収性が低くなる傾向にある高温環境下であっても、燃料電池の発電効率の低下が有効に防止され、安定した高出力を得ることができるという効果がある。
請求項2記載の燃料電池システムによれば、請求項1記載の燃料電池システムの奏する効果に加えて、次の効果を奏する。燃料電池の出力が出力検出手段によって検出されると、その検出結果に応じて、排気量調整手段が制御されて、排気経路の出口から系外へ排出される排気の量が燃料電池の出力に応じた量とされる。
よって、燃料電池の出力を担う反応によって生成される水量と、系外へ排出される排気に含まれる水分量(即ち、系外へ排出される水量)とのバランスを、生成水が過剰となるように制御することができるという効果がある。
請求項3記載の燃料電池システムによれば、請求項1又は2に記載の燃料電池システムの奏する効果に加えて、次の効果を奏する。空気循環経路上には、循環経路上熱交換器が設けられており、排気経路から分岐して空気循環経路に流入された排気は、かかる循環経路上熱交換器において、熱交換によって冷却される。
よって、燃料電池における空気極から排出された高温の排気が循環経路上熱交換器にて十分に冷却されるので、供給空気の温度によって燃料電池の温度が過度に上昇することを防止することができるという効果がある。
また、この請求項3記載の燃料電池システムによれば、熱交換による排気の冷却に伴い、循環経路上熱交換器において凝縮されて排気から分離された液体水は、水回収手段によって回収されて貯水手段に戻される。よって、排気中に含まれる水分の回収は、排気経路上熱交換器だけでなく、循環経路上熱交換器においても行われるので、水の回収性をより有効に向上させることができるという効果がある。
請求項4記載の燃料電池システムによれば、請求項3記載の燃料電池システムの奏する効果に加えて、次の効果を奏する。空気循環経路を流通する空気の温度が循環空気温度検出手段によって検出されると、その検出結果に応じて、循環経路上熱交換器における放熱用のファンの回転数が制御される。
よって、循環経路上熱交換器からの放熱量、即ち、循環経路上熱交換器による排気の冷却量を、空気循環経路を流通する空気の温度に応じて制御することができるので、燃料電池へ供給する供給空気の温度が過剰な高温となることを有効に防止することができるという効果がある。
請求項5記載の燃料電池システムによれば、請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池システムの奏する効果に加えて、次の効果を奏する。排気経路上熱交換器より排気経路の出口側には、下流側熱交換器が配設されており、排気経路上熱交換器から排出された排気は、この下流側熱交換器においてさらなる熱交換によって冷却され、それによって、該排気中に含まれる水分が凝縮させて液体水として分離される。
そして、このように排気から分離された液体水は、水回収手段によって回収されて貯水手段に戻される。よって、請求項1記載の燃料電池システムによれば、排気中に含まれる水分の回収は、排気経路上熱交換器だけでなく、下流側熱交換器においても行われる。
ここで、請求項1記載の燃料電池システムによれば、空気取入経路における下流側熱交換器より空気取入口側の供給空気、即ち、空気取入口から取り入れられ下流側熱交換器に流入される前の外気に対して、空気取入口側水供給手段により液体水を霧状に噴射(噴霧)することができるように構成されている。
かかる構成により、下流側熱交換器に流入される外気(供給空気)の温度を、噴霧された液体水の蒸発潜熱によって下げることができる。よって、液体水の噴霧された外気が冷却媒体として作用し、下流側熱交換器における水の凝縮能力を高めることができる。その結果、かかる下流側熱交換器における液体水の回収性を向上させることができるという効果がある。
請求項6記載の燃料電池システムによれば、請求項5記載の燃料電池システムの奏する効果に加えて、次の効果を奏する。空気取入口側水供給手段は、噴射制御手段により、水回収性把握手段によって取得された水回収手段による液体水の回収性を示す指標に応じて制御されるように構成されている。
このように、空気取入口側水供給手段による液体水の噴射を必要に応じて行わせることにより、下流側熱交換器における液体水の回収性を必要に応じて高めることができるという効果がある。
よって、例えば、水回収性把握手段により取得された指標が水回収性の低さを示す場合に、空気取入口側水供給手段によって液体水の噴射を行わせるよう制御させることにより、下流側熱交換器における液体水の回収性を高めることができ、結果として、燃料電池側水供給手段により燃料電池の空気極へ供給される液体水の量が、燃料電池の冷却や加湿を行うのに不十分な量となることを好適に防止することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の燃料電池システムである燃料電池システム100の第1実施形態を示すブロック図である。
この燃料電池システム100は、燃料電池スタック40と、燃料ガスとしての水素ガスを、燃料電池スタック40を構成する各単位セル10(図4など参照)の燃料極(水素極、アノード極)13(図4参照)へ供給するための水素ガス供給系50と、酸化剤ガスとしての空気を、燃料電池スタック40を構成する各単位セル10の空気極(酸素極、カソード極)12(図4参照)へ供給するための空気供給系60と、燃料電池スタック40を構成する各単位セル10の空気極12へ霧状の液体水を供給して単位セル10を冷却し加湿する水供給系80と、燃料電池スタック40(各単位セル10の空気極12)から排出される排気を系外へ排出する排気系110とを備えている。
なお、図1に示す燃料電池システム100では、空気(供給空気、排気)の流通経路(空気供給路63、空気取入路161、空気循環路162、空気排出路111など)を最も太い実線により表しており、水素ガスの流通経路(水素ガス供給流路51)を次に太い実線で表しており、水の流通経路(導水路81aや給水路81cなど)を点線で表している。
燃料電池スタック40は、単位セル10(図4など参照)と、隣接する単位セル10の間に介装されて隣接する単位セル10を電気的に接続するセパレータ20(図4など参照)とを、単位セル10及びセパレータ20の厚み方向に積層した構成とされている。なお、燃料電池スタック40(各単位セル10)は、本発明の燃料電池システムを構成する燃料電池に該当する。
水素ガス供給系50は、本発明の燃料電池システムを構成する燃料ガス供給手段に該当し、水素源となる水素ボンベ(図示せず)から供給される水素ガスの流量を調整する電磁弁(図示せず)を含む水素ガス供給流路51を介して、燃料電池スタック40のガス取入口41から図示されない水素ガス流路に接続されて、かかる水素ガス流路に水素ガスを供給する。なお、この水素ガス供給系50は、燃料電池スタック40から排出された未反応水素ガスを、水素ガス供給流路に戻して循環できるように構成されている。
空気供給系60は、給気経路である空気供給路63と、燃料電池スタック40における図示されない空気流路の上流側に設けられ、空気供給路63の出口側の端部が接続される空気マニホールド62とを含んで構成される。空気供給路63には、空気の流通する方向に向かって順に、シロッコファンやターボファンなどの空気ファン61と、空気入口温度センサSE1とが設けられている。
この空気供給系60には、空気取入路161と、空気循環路162とが接続されている。空気取入路161は、本発明における空気取入経路に該当する経路であり、系外から取り入れた外気を空気供給系60へ供給するための空気流路である。この空気取入路161には、外気の取入口側から空気の流通方向に向かって、外気温センサSE2と、フィルタ161aとが順に設けられている。なお、この空気供給系60は、本発明の燃料電池システムを構成する酸化剤ガス供給手段に該当する。
空気循環路162は、本発明における空気循環経路に該当する経路であり、後述する空気排出路111から分岐し、燃料電池スタック40から排出された排気の一部を循環させるための空気流路である。
よって、空気供給系60は、空気ファン61を駆動させることにより、外気の取り入れ口から取り入れられて空気取入路161を流通する外気と、空気循環路162を流通する燃料電池スタック40からの排気とを、空気供給路63及び空気マニホールド62を介して、燃料電池スタック40の空気流路へ供給する。
よって、本実施形態の燃料電池システム100は、常圧の空気(酸化剤ガス)を燃料電池スタック40に供給するシステムであると共に、燃料電池スタック40からの排気の一部を供給空気として再利用するシステムである。
排気系110は、燃料電池スタック40における空気流路の下流側に設けられた図示されない排気マニホールドに一端側が接続される排気経路として空気排出路111を含んで構成される。
この空気排出路111の経路上には、燃料電池スタック40の側から空気(排気)の流通方向に向かって、燃料電池出口温度センサSE3と、排気経路上熱交換器としての凝縮器112と、排気温度センサSE4と、フィルタ113と、流量調整電磁弁114とが順に設けられ、排気量調整手段としての流量調整電磁弁114を通過した排気が系外へと排出される。
凝縮器112は、外気温との熱交換によって排気を冷却し、排気中に含まれる水分を凝縮により分離して回収するものである。ここで、図1に示すように、凝縮器112は、空気排出路111における空気循環路162への分岐位置より出口側(下流側)に設けられている。従って、燃料電池スタック40から排出された排気の一部が、凝縮器112へと流入し、該排気中に含まれる水分が液体水として分離され、後述する水供給系80により回収されて水タンク82へと戻される。
なお、凝縮器112には、放熱ファン112aが設けられている。かかる放熱ファン112aにより凝縮器112からの放熱量を調整することができる。詳細は後述するが、本実施形態では、水タンク82に貯留される液体水の水位を検出する水位センサSE5の検出値に応じて放熱ファン112aのオン/オフを切り換え、凝縮器112による水の回収量を調整し、水タンク82に貯留される液体水の水位を適正に保つことができるように構成されている。
流量調整電磁弁114は、その開度を調整(開度増又は開度減)することによって、系外へ排出される排気の量を調整(増加又は減少)するためのものである。
水供給系80は、水タンク82と、その水タンク82に一端側が接続され、水タンク82に貯留されている水を燃料電池スタック40へ供給するための給水路81bを含んで構成される。なお、この水供給系80における給水路81bは、本発明の燃料電池システムを構成する燃料電池側水供給手段に該当する。
水タンク82は、燃料電池スタック40へ冷却水及び加湿水となる水を供給するための水を貯留するものであり、この水タンク82には、水位センサSE5と、水温センサSE6とが設けられている。
給水路81bには、水タンク82の側から水の流通方向に向かって、フィルタ84と、給水ポンプ85と、水供給電磁弁86と、給水路81bからの水の出口となるノズル83aとが順に設けられている。
ノズル83aの先端は、空気マニホールド62に向けられており、給水路81bを介して水タンク82から導かれた水は、ノズル83aの先端から噴射される。ノズル83aから空気マニホールド62へ向けて噴射された水は、空気供給系60を流通する供給空気の流れによって霧状となって燃料電池スタック40へ送り込まれる。この霧状に噴射された水は、各単位セル10(図4など参照)の空気極12へと流れ込み、燃料電池スタック40に対する冷却水及び加湿水として作用する。
図1に示すように、水供給系80はまた、凝縮器112により回収された水を水タンク82へ導く導水路81aを含んでいる。導水路81aは、その一端側が凝縮器112に接続され、他端側が水タンク82に接続された経路であり、この導水路81aには、回収ポンプ88が設けられている。なお、この水供給系80における導水路81aは、本発明の燃料電池システムを構成する水回収手段に該当する。
このように、水供給系80は、水タンク82に貯留される液体水を、給水路81bを介して燃料電池スタック40の冷却水及び加湿水として供給し、燃料電池スタック40から排出される排気中に含まれる水分を凝縮器112によって凝縮して液体水として分離し、かかる水を、導水路81aを介して水タンク82に戻す循環系として構成されている。
以上のように構成された燃料電池システム100を運転する場合には、空気ファン61を駆動させ、外気の取り入れ口から取り入れられて空気取入路161を流通する外気と、空気循環路162を流通する燃料電池スタック40からの排気とを燃料電池スタック40の空気流路内へ供給すると共に、水供給系80の給水ポンプ85を駆動させて水を供給する。一方で、水素ガス供給系50における図示されない各電磁弁を調整し、水素ガスを所定の圧力として燃料電池スタック40の水素ガス流路内へ供給する。
その結果、燃料電池スタック40を構成する各単位セル10にて水素と酸素とによる水生成反応(電極反応)が行われ、生じた電流が燃料電池スタック40に接続されるモータなどの負荷系(図示せず)へ流れる。かかる燃料電池システム100の運転中は、霧状となって供給される水によって各単位セル10が冷却及び加湿される。
ここで、本実施形態の燃料電池システム100では、空気排出路111における凝縮器112よりさらに出口側に流量調整電磁弁114が設けられているので、この流量調整電磁弁114の開度を調整して、系外へ排出される排気の量を調整(増加又は減少)すると、それに伴って、凝縮器112を流通する排気の量が変化する。
よって、流量調整電磁弁114の開度を減じることにより系外へ排出される排気の量を減少させると、凝縮器112を流通する排気の量が減少するので、その結果、凝縮器112において凝縮されずに系外へ排出される水分の量を減少させることができる。従って、流量調整電磁弁114の開度を必要に応じて減じ、系外へ排出される排気の量を減少させることによって、系内における水の回収効率を向上させることができる。
また、この流量調整電磁弁114は、空気排出路111における空気循環路162への分岐位置より出口側に位置するので、この流量調整電磁弁114の開度を調整して、系外へ排出される排気の量を調整することにより、空気循環路162へ回送される排気の量もまた調整される。即ち、流量調整電磁弁114の開度を調整することにより、系外へ排出されない排気を空気循環路162へと回送させることができる。
よって、空気供給系60によって燃料電池スタック40の空気極12(図4参照)へ供給される供給空気として排気の一部を再利用することができるので、排気中に含まれる水分を系内に残留させることができ、その点においても、系内における水の回収効率を向上させることができる。
また、本実施形態の燃料電池システム100によれば、空気供給系60には、排気を循環させる空気循環路162だけでなく、空気取入路161にも接続されているので、空気排出路111の出口から系外へ排出された量に応じた空気量を、空気取入路161の空気取入口から取り入れられる外気(系外からの空気)によって補充される。
空気循環路162は、空気排出路111と空気取入路161とに連通する以外は閉じた経路であるので、系外へ排出される排気の量を減少させても、空気取入路161の空気取入口から取り入れられる外気により、空気循環路162を循環する空気の量を保つことができる。
例えば、流量調整電磁弁114の開度を調整して、系外へ排出される排気の量をストイキ比で5(St5)の量とした場合には、空気取入路161の空気取入口から排気量に対応する量(即ち、St5)の外気が取り入れられ、空気循環路162を循環する空気の量(ストイキ比)は保たれる。
このとき、空気循環路162を循環する空気の量を、空気極12の水による閉塞や空気極12における空気流量の分布の偏りを防止し得る量(例えば、St20)とすることにより、空気極12の水による閉塞や空気極12における空気流量の分布の偏りを防止することができる。
よって、本実施形態の燃料電池システム100によれば、発電に十分な量(ストイキ比)であり、かつ、発電性能の悪化を招く事象(例えば、燃料電池スタック40における空気極12の閉塞や、空気極12における空気流量の分布の偏りなど)を十分に排除できる量の空気を、燃料電池スタック40へ供給することができる。
また、図1に示すように、本実施形態の燃料電池システム100は、燃料電池システム100の運転を制御する制御装置70をさらに有している。この制御装置70の詳細な構成については、図6を参照して後述するが、この制御装置70による制御によって、本実施形態の燃料電池システム100は、流量調整電磁弁114の開度を調整し、それによって、燃料電池スタック40の空気極12へ供給する空気量を必要かつ十分な量で供給しつつ、水の回収性を向上させることができるように構成されている。
次に、図2〜図4を参照して、燃料電池スタック40の構成について説明する。図2(a)は、本実施形態における燃料電池スタック40を模式的に示す上面図であり、図2(b)は、燃料電池スタック40を構成するセルモジュール30を模式的に示す上面図である。なお、図2(a)では、2つのセルモジュール30を代表として図示し、その他のセルモジュール30の図示を省略している。また、図2(b)では、理解を容易にする目的で、単位セル10とセパレータ20との位置関係のみ図示し、具体的構成は省略している。
また、図3(a)は、セルモジュール30を空気極側から見た正面図であり、図3(b)は、セルモジュール30を燃料極側から見た正面図である。図4(a)は、図3(a)のIVa−IVa矢視要部断面図であり、図4(b)は、図3(a)の矢視要部断面図である。
図2(a)に示すように、本実施形態における燃料電池スタック40は、セルモジュール30を複数積層して構成される。
セルモジュール30は、図2(b)に示すように、単位セル10と、隣接する単位セル10の間に介装されて隣接する単位セル10を電気的に接続するセパレータ20とを、単位セル10及びセパレータ20を支持するフレーム17,18を1セットとして、厚み方向に複数セット積層して構成される。なお、図2(b)に例示されるセルモジュール30は、単位セル10及びセパレータ20などを含む1セットが10セット積層されたものである。
セルモジュール30は、隣接する単位セル10が所定の間隔に離間されて配置されるように、単位セル10とセパレータ20とが、2種類のフレーム17,18を交互にスペーサとして多段に重ねられて積層されている。
セルモジュール30における積層方向の一端(図2(a)における上端面側)は、図3(a)に示すように、セパレータ20の空気極側コレクタ22の端面とフレーム17の端面とで終端している。一方で、セルモジュール30における積層方向の他端(図2(a)における下端面側)は、図3(b)に示すように、セパレータ20の燃料極側コレクタ23の端面とフレーム18の端面とで終端している。
図4(a)及び図4(b)に示すように、単位セル10は、固体高分子電解質膜11と、その固体高分子電解質膜11の一方の面に当接する空気極12と、固体高分子電解質膜11の他方の面に当接する燃料極13とから構成されている。
固体高分子電解質膜11としては、例えば、Nafion(登録商標:デュポン社製)やAciplex(登録商標:旭化成(株)製)など、固体高分子型燃料電池に適用可能な固体高分子電解質膜を使用することができる。
空気極12は、空気(酸化剤ガス)を拡散しながら透過する導電性材料からなる拡散層(図示せず)と、その拡散層上に形成され、固体高分子電解質膜11に当接される反応層(図示せず)とから構成されている。
燃料極13は、水素ガス(燃料ガス)を拡散しながら透過する導電性材料からなる拡散層(図示せず)と、その拡散層上に形成され、固体高分子電解質膜11に当接される反応層(図示せず)とから構成されている。
なお、空気極12及び燃料極13を構成する拡散層は、ガス拡散が可能なカーボン製の織物やカーボン製の紙等から構成されるものであり、例えば、カーボンクロス、カーボンペーパー、カーボン繊維からなる不織布等を用いることができる。また、空気極12及び燃料極13を構成する反応層しては、例えば、白金触媒が担持されたカーボンとPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)とを含んで構成された反応層(触媒層)を採用することができる。
単位セル10を構成する部材のうち、空気極12及び燃料極13は、それらの支持部材とされるフレーム18開口部の横方向寸法(短手方向寸法)より若干長い横方向寸法と、開口部の縦方向寸法(長手方向寸法)より若干長い縦方向寸法を有するものとされている。また、固体高分子電解質膜11は、開口部の縦横方向寸法より一回り大きな縦横方向寸法を有するものとされている。
セパレータ20は、セパレータ本体21と、そのセパレータ本体21の一側に設けられ、単位セル10の空気極12の拡散層(図示せず)に当接される空気極側コレクタ22と、セパレータ本体21の他側に設けられ、単位セル10の燃料極13の拡散層(図示せず)に当接される燃料極側コレクタ23とから構成される。
セパレータ本体21は、隣接する単位セル10間のガス遮断部材として機能する板厚の薄い金属薄板である。セパレータ本体21を構成する金属としては、導電性と耐蝕性とを有する金属、例えば、ステンレス鋼、ニッケル合金、チタン合金などに金メッキなどの耐蝕導電処理を施したものが挙げられる。
空気極側コレクタ22は、空気極12と接触して集電すると共に、空気極12への空気の供給と空気極12からの生成水の排出とを可能にする多数の孔を有する導電性部材である。また、空気極側コレクタ22は、放熱板としても機能し、水供給系80のノズル83(図1参照)から噴射(噴霧)される水によって冷却される。なお、この空気極側コレクタ22の詳細構成については、図5などを参照して後述する。
燃料極側コレクタ23は、燃料極13と接触して集電すると共に、燃料極13への水素ガスの供給を可能にする多数の孔を有する導電性部材である。なお、この燃料極側コレクタ23は、空気極側コレクタ22と同様に構成できるので、詳細な説明は省略する。
セパレータ20の外側には、単位セル10を含めて所定の位置関係に保持できるよう、フレーム17,18が配置される。これらのフレーム17,18は、絶縁性材料から構成される。
より具体的には、空気極側コレクタ22の左右両側にフレーム17が配置され、燃料極側コレクタ23の周縁部にフレーム18が設けられている。なお、最も外端に配置されるフレーム17は、図3に示すように、その上下端が相互にバックアッププレート17a及び17bによって連結されて枠状に構成されている。
図4(a)及び図4(b)に示すように、空気極側コレクタ22側に配置されるフレーム17は、外端(図4(a)における最上端、図4(b)における左端)に配置されるものを除き、空気極側コレクタ22の短辺に沿う両側に配置される縦枠部171から構成されている。このフレーム17の板厚は、空気極側コレクタ22の厚みに匹敵する厚さとされている。
縦枠部171には、板厚方向に貫通する長孔172が水素ガス流路形成のために設けられている。なお、セパレータ本体21の面における縦横方向寸法は、フレーム17の面における縦横方向寸法に匹敵する大きさとされ、フレーム17の長孔172に重なる位置に、同様の長孔212を備える構成とされている。
かかるフレーム17の配置により、左右両側の縦枠部171の間には、単位セル10の空気極12とセパレータ本体21とで囲まれた空気室が形成される。なお、詳細は後述するが、かかる空気室内には、図4(a)における紙面垂直方向に延びる線状のリブ部材222(空気極側コレクタ22の一部)が、複数本、平行に立設されており、かかるリブ部材222の設置により、一方向(図4(a)における紙面垂直方向)に全通する空気流路が形成される。
一方、図4(b)に示すように、燃料極側コレクタ23及び単位セル10を囲むフレーム18は、左右縦枠部と上下横枠部182とを有する枠状部材であり、枠状に構成されたフレーム17(図3(a))と同じ大きさに構成されている。なお、フレーム18における左右縦枠部は、図4(a)の記載範囲よりさらに右側に位置するために図示されていないが、フレーム17の両縦枠部171の左右両側端と同じ位置に両側端を有し、短手方向長さ(幅)が上下横枠部182の短手方向長さと略同じに構成されている。
図4(a)に示すように、かかるフレーム18は、外端(図2(b)における最下端、図3(b)示す面)に配置されるものを除き、左右縦枠部と平行に延び、燃料極側コレクタ23の左右端(図4(a)における左右方向の端部)に重なる薄板状のバックアッププレート18aと厚板状のバックアッププレート18bとから構成されている。なお、フレーム18の板厚は、燃料極側コレクタ23の厚みに匹敵する厚さとされている。
バックアッププレート18aと縦枠部171とにより囲まれる空間が、上述したフレーム17を板厚方向に貫通する長孔172と共に、水素ガス流路形成のための空間を構成している。また、各フレーム18の内周側に、単位セル10の燃料極13とセパレータ本体21とで囲まれた燃料室が形成される。
なお、かかる燃料室内には、リブ部材222と直交する方向(即ち、図4(b)における紙面垂直方向、図4(a)における左右方向)に延びる線状のリブ部材232(燃料極側コレクタ23の一部)が、複数本、平行に立設されている。かかるリブ部材232の設置により、上述した空気流路に直交する方向に(図4(b)における紙面垂直方向)に全通する水素ガス流路が形成される。
次に、図5を参照して、空気極側コレクタ22の詳細構成について説明する。図5(a)は、空気極側コレクタ22をセパレータ本体21側から見た正面図であり、図5(b)は、図5(a)におけるVb方向から見た側面図である。なお、図5(a)及び図5(b)では、ベースコレクタ221に開口される孔221a,221bの図示を省略している。
図5(a)及び図5(b)に示すように、本実施形態の空気極側コレクタ22は、ベースコレクタ221と、複数本のリブ部材222とから構成される。
ベースコレクタ221は、単位セル10の空気極12に当接され、空気極12から集電する導電性の板状体である。かかるベースコレクタ221は、導電性と耐蝕性とを有する金属、例えば、ステンレス鋼、ニッケル合金、チタン合金などに金メッキなどの耐蝕導電処理を施したものから作製される。
また、ベースコレクタ221は、多数の孔が開口された多孔体、例えば、エキスパンドメタルやパンチングメタルなどから構成される。なお、ベースコレクタ221に開口される孔の形状は、本実施形態では図示を省略するが、例えば、菱形や、正方形や、六角形や、円形等の形状を適宜採用することができる。
ベースコレクタ221に開口される孔は、その形状が菱形である場合には、例えば、短い方の対角寸法を約0.7mm〜約1.3mm程度に、長い方の対角寸法を約0.8mm〜約2.8mm程度に設計することができる。また、ベースコレクタ221に開口される孔の開口率は、約30〜約50%程度であることが好ましい。
一方、複数本のリブ部材222は、図5(a)及び図5(b)に示すように、各々、矩形状の断面を有する線状体であり、これらのリブ部材222は、ベースコレクタ221における空気極12との当接面とは反対側の面に、互いに略平行に配列された状態で立設される。リブ部材222は、例えば、拡散接合によってベースコレクタ221の表面に接合される。
このように、ベースコレクタ221上に立設されたリブ部材222は、空気極側コレクタ22において、ベースコレクタ221とセパレータ本体21との間に介挿されて、空気流路(空気室)となる空間を形成する。
燃料電池における高効率発電を実現すると共に、補機の動力損失を抑えるためには、空気流路の空気流れ抵抗を極力低くすることが好ましい。よって、単位セル10に空気を供給する流路の高さ、即ち、リブ部材222の高さ寸法を適切に確保する必要がある一方で、燃料電池スタック40の小型化、即ち、セルモジュール30の小型化を図るためには、リブ部材222の高さ寸法は低ければ低いほど好ましい。従って、リブ部材222の高さ寸法は、これらの条件を両立する高さに設定され、例えば、約0.5mm〜約0.9mm程度に設定される。
このリブ部材222は、導電性と耐蝕性とを有する金属から構成されている。なお、リブ部材222を構成する材料(材質)は、上述したベースコレクタ221と同材料であっても、相違する材料であってもよい。また、リブ部材222の断面形状は、図5(b)に示した矩形状に限らず、例えば、三角形や円形など、他の形状であってもよい。
なお、燃料極側コレクタ23も、空気極側コレクタ22と同様に構成することができる。即ち、燃料極側コレクタ23を、ベースコレクタ221に相当するベースコレクタ231(図4(b)参照)と、リブ部材222に相当するリブ部材232(図4(b)参照)とから構成すればよい。
次に、図6を参照して、本実施形態の燃料電池システム100に搭載され、この燃料電池システム100の運転を制御する制御装置70について説明する。図6は、制御装置70の電気的構成を示すブロック図である。
図6に示すように、制御装置70は、中央演算処理装置であるCPU71と、CPU71により実行される制御プログラムや固定値データ等を格納した書き換え不能な不揮発性のメモリであるROM72と、制御プログラムの実行時に各種のデータを書き換え可能に記憶するRAM73と、これらのCPU71、ROM72、及びRAM73とバスライン74を介して接続される入出力ポート75とから主に構成される。
図6に示すように、入出力ポート75には、空気取入路161の空気取入口から取り入れられた外気の温度を検出する外気温センサSE2と、系外へ排出される排気の温度を検出する排気温度センサSE4と、水タンク82の水位を検出する水位センサSE5と、燃料電池スタック40の出力電圧を検出する電圧センサSE7と、燃料電池スタック40の出力電流を検出する電流センサSE8とが接続されている。
また、入出力ポート75には、空気供給路63を介して空気マニホールド62へ供給空気を送り込む空気ファン61と、水タンク82に貯留される液体水を、給水路81bを介してノズル83aへ送り込む給水ポンプ85と、給水路81bの開度を調整する水供給電磁弁86と、凝縮器112からの放熱量を調整するための放熱ファン112aと、空気排出路111の出口から系外へ排出される排気の量を調整する流量調整電磁弁114とが接続されている。
制御装置70のCPU71は、入出力ポート75を介して各センサSE2,SE4,SE5,SE7,SE8の検出値が入力されると、その検出値に基づく電圧制御値を制御対象(空気ファン61、給水ポンプ85、放熱ファン112a、流量調整電磁弁114)へ出力して各制御対象の動作を制御する。
なお、この制御装置70には、図示されない配線によって、その他のセンサ(空気入口温度センサSE1など図1に図示された各センサ、及び図1において図示されないセンサなど)や、図1において図示されない電磁弁や、その他のポンプ(回収ポンプ88、及び図1において図示されないセンサなど)や、図示されない負荷系に含まれるインバータなどにも接続されており、CPU71は、各センサからの検出値の入力に基づいて、制御対象(電磁弁やポンプなど)に対し、燃料電池システム100を運転するための各種制御を行う。
次に、図7を参照して、上記構成を有する燃料電池システム100対する運転制御について説明する。
図7は、制御装置70において実行される運転制御処理を示すフローチャートである。この運転制御処理は、燃料電池システム100の運転を制御するための処理であり、制御装置70の電源が投入されている間、CPU71により定期的に繰り返し実行される。なお、この運転制御処理を実行する制御プログラムは、ROM72内に格納されている。
図7に示すように、この運転制御処理では、まず、各センサ(センサSE2,SE4,SE5,SE7,SE8など)による検出値を取得する(S11)。
S11の処理後、S11により取得された検出値のうち、電流センサSE8による検出値に基づいて燃料電池スタック40への空気供給量の設定値を取得する(S12)。なお、このS12の処理による空気供給量の設置値に関する詳細については、図8(a)を参照して後述する。
S12の処理後、取得した設定値を得るために必要とされる空気ファン61の電圧制御値を取得し、その電圧制御値を空気ファン61へ出力する(S13)。S13の処理の結果、空気ファン61による空気供給量(風量)は、電流センサSE8による検出値、即ち、燃料電池スタック40の出力に応じた空気供給量となるように調節される。
S13の処理後、S11により取得された検出値のうち、出力検出手段としての電流センサSE8、外気温センサSE2、及び排気温度センサSE4による検出値に基づいて系外への排気量の設定値を取得する(S14)。なお、このS14の処理による系外への排気量の設定値に関する詳細については、図8(b)を参照して後述する。
S14の処理後、取得した設定値を得るために必要とされる流量調整電磁弁114の電圧制御値を取得し、その電圧制御値を流量調整電磁弁114へ出力する(S15)。S15の処理の結果、流量調整電磁弁114の開度が、燃料電池スタック40の出力に応じた量の排気が系外へ排出されるように調整される。なお、このS15の処理は、本発明の燃料電池システムにおける排気量制御手段に該当する。
S15の処理後、S11により取得された検出値のうち、電圧センサSE7及び電流センサSE8による検出値から燃料電池スタック40の発熱量を算出し、算出された発熱量に基づき、冷却に必要とされるノズル83aからの液体水の噴射量(直噴水量)の設定値を取得する(S16)。
S16の処理後、取得した設定値を得るために必要とされる給水ポンプ85及び水供給電磁弁86の電圧制御値を取得し、その電圧制御値を給水ポンプ85及び水供給電磁弁86へ出力する(S17,S18)。
S17及びS18の処理の結果、ノズル83aから噴射される直噴水量は、燃料電池スタック40の発熱量に応じた量となるように調節される。具体的には、燃料電池スタック40の発熱量が大きいほど、冷却に要する液体水が増加するので、ノズル83aから噴射する直噴水量が多くなるように調整される。
S18の処理後、S11により取得された検出値のうち、水位センサSE5による検出値に基づいて凝縮器112から排出される排気の温度である空気排気温度の設定値を取得する(S19)。
S19の処理後、取得した設定値を得るために必要とされる放熱ファン112aの電圧制御値を取得し、その電圧制御値を放熱ファン112aへ出力する(S20)。
S20の処理の結果、放熱ファン112aの回転数が調整され、放熱ファン112aの回転数に応じて凝縮器112における排気の冷却能力が変更される。それに伴い、排気中に含まれる水分を凝縮する能力も変更される。即ち、放熱ファン112aの回転数の調整に伴い、水の回収性が調整される。
具体的には、水位センサSE5による検出値が、水タンク82に貯留される液体水の水位が所定レベル以下であることを示す場合、即ち、水の回収性が低いことを示す場合には、放熱ファン112aの回転数を上げて(例えば、放熱ファン112aをオンして作動させる)、凝縮器112における排気の冷却能力及び液体水の凝縮能力を上げ、それによって、水の回収性を向上させ、水タンク82に貯留される液体水の水位を増加させる。
一方で、水位センサSE5による検出値が、水タンク82に貯留される液体水の水位が所定レベル以上であることを示す場合、即ち、水の回収性が高く(又は過剰)であることを示す場合には、放熱ファン112aの回転数を下げて(例えば、放熱ファン112aをオフして停止させる)、凝縮器112における排気の冷却能力及び液体水の凝縮能力を下げ、それによって、水の回収性を抑制して、水タンク82に貯留される液体水の水位の増加を抑制する。
S20の処理後、水素極13への水素供給量を制御する水素供給量制御処理など、燃料電池システム100を運転するために行われる各処理を実行し(S21)、この運転制御処理を終了する。なお、水素供給量制御処理などの各処理については、本発明の要旨ではないので省略する。
次に、図8を参照して、上述した運転制御処理(図7)において、空気供給量及び系外への排気量の設定について具体的に説明する。
本実施形態の燃料電池システム100では、燃料電池スタック40への空気供給量を、燃料電池スタック40の出力に必要な反応空気量以上であり、かつ、空気極12の液体水による閉塞と空気極12における空気流量の分布の偏りとを抑制できる量であるように設定する。図8(a)は、上記の条件が満足される空気供給量を設定するための一例を示す模式図である。
図8(a)に示す図において、横軸は、燃料電池スタック40の出力(電流センサSE8による検出値)を示す軸であり、向かって右側に向かう程、燃料電池スタック40の出力が大きいことを示す。一方で、縦軸は、燃料電池スタック40への空気供給量(即ち、空気ファン61の回転数)を示す軸であり、上側に向かう程、空気供給量が大きいことを示す。
この図8(a)に示す例では、燃料電池スタック40の出力に対する空気供給量(実線801)が、反応空気量(一点鎖線802)に対して過剰(ストイキ比:3〜10程度)とすることにより、空気極12に対するガスの分配を保証し、空気極12における空気流量の分布の偏りが抑制されるように設定されている。
また、空気極12が液体水によって閉塞されることを抑制するべく、低負荷(横軸におけるX以下の領域)においても、液体水による空気極12の閉塞を抑制可能な空気供給量(プラッキング抑制量、点線803)を確保するように、空気供給量が設定されている。
さらに、連続最大出力(点線804)において、空気供給量(実線801)が最大となるようにすることにより、空気ファン61の大型化を抑制することができ、燃料電池システム100の小型化に貢献する。
一方、本実施形態の燃料電池システム100では、空気排出路111から系外へ排出する排気の量を、燃料電池スタック40の出力に必要な反応空気量以上であり、かつ、系外へ排出される排気に含まれる水分量が、発電によって生成された水量以下となるように設定する。図8(b)は、上記の条件が満足される系外への排気量を設定するための一例を示す模式図である。
図8(b)に示す図において、横軸は、外気温度(外気温センサSE2による検出値)を示す軸であり、向かって右側に向かう程、外気温度が高いことを示す。一方で、縦軸は、ストイキ比で表される系外への排気量(即ち、流量調整電磁弁114の開度)を示す軸であり、上側に向かう程、系外への排気量が大きいことを示す。
この図8(b)に示す例において、点線811は、空気循環路162を循環する循環量の上限を示し、一点鎖線812は、燃料電池スタック40の出力に必要な反応空気量を示し、実線813は、発電によって生成された水量と系外へ排出される排気中に含まれる水分量(即ち、系外へ排出される水量)とが等しくなる境界を示す。
なお、反応空気量及び発電によって生成された水量は、燃料電池スタック40の出力(電流センサSE8による検出値)に応じて変動する。また、系外へ排出される排気中に含まれる水分量は、系外へ排出される排気の温度(排気温度センサSE4による検出値)と系外への排気量(即ち、流量調整電磁弁114の開度)とに応じて決まる値である。
これらの各線811,812,813により囲まれた領域(斜線によりハッチングされた領域)Aが、燃料電池スタック40の出力に必要な反応空気量以上であり、かつ、系外へ排出される排気に含まれる水分量が、発電によって生成された水量以下となる領域である。
ここで、本実施形態の燃料電池システム100では、系外へ排出されなかった排気を空気循環路162によって循環させて燃料電池スタック40への供給空気として再利用される構成であるので、系外へ排出される排気の量に応じた量の外気が系外から取り入れられる。
よって、系外へ排出される排気のストイキ比が多い程、系外から取り入れられる外気の量が増え、燃料電池スタック40への供給空気中に含まれる酸素濃度を高めることができる。かかる理由により、領域Aの中で、最大のストイキ比を系外への排気量とすることが好ましい。
なお、外気温度が低い(例えば、10℃以下)場合には、排気における飽和水蒸気量が小さく、系外へ排出される排気に含まれる水分量が少なくなるので、排出される排気のストイキ比をかなり大きくしたとしても、水バランスに影響を及ぼさないが、空気循環路162を循環する循環量を確保すべく、循環量の上限(点線811)が設定されている。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システム100によれば、流量調整電磁弁114の開度に応じて系外へ排出される排気の量を調整でき、系外へ排出されなかった排気を空気循環路162によって循環させて燃料電池スタック40への供給空気として再利用する構成により、燃料電池スタック40の空気極12へ供給する空気量を必要かつ十分な量で供給しつつ、水の回収性を向上させることができる。
ここで、本実施形態の燃料電池システム100によれば、燃料電池スタック40の出力に応じて、流量調整電磁弁114の開度が調整されて系外へ排出される排気の量が調整される。よって、燃料電池スタック40の出力を担う電極反応によって生成される水量と、系外へ排出される排気に含まれる水分量(即ち、系外へ排出される水量)とのバランスを、生成水が過剰となるように制御することができる。
よって、供給空気量の低下に伴って生じる空気極12の水による閉塞や空気極12における空気流量の分布の偏りを防止しつつ、水の回収性の低さに伴う直噴水の不足を防止することができる。従って、本実施形態の燃料電池システム100によれば、凝縮器(熱交換器)による液体水の回収性が低くなる傾向にある高温環境下であっても、燃料電池スタック40の発電効率の低下が有効に防止され、安定した高出力を得ることができる。
次に、図9から図11を参照して、第2実施形態について説明する。図9は、第2実施形態の燃料電池システム200を示すブロック図である。なお、この第2実施形態の燃料電池システム200もまた、本発明の燃料電池システムに該当する。
この第2実施形態の燃料電池システム200は、空気循環路162の経路上に、循環経路上熱交換器としての凝縮器163を設けた点で上記した第1実施形態の燃料電池システム100と異なる。なお、上記した第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
凝縮器163は、第1実施形態において説明した凝縮器112と同様に、外気温との熱交換によって空気循環路162を流通する排気を冷却し、排気中に含まれる水分を凝縮して回収するものである。
第2実施形態の燃料電池システム200によれば、空気循環路162の経路上に凝縮器163が設けられているので、空気循環路162を流通する排気は、凝縮器163において十分に冷却された後に、空気供給系60へと流入し、燃料電池スタック40に供給される。よって、燃料電池スタック40に供給される前に、空気循環路162を流通する排気が冷却されるので、燃料電池スタック40の温度が過度に上昇することを防止できる。
また、図9に示すように、凝縮器163には、放熱ファン163aが設けられており、このファン163aにより凝縮器163からの放熱量を調整することができる。なお、詳細は後述するが、放熱ファン163aは、燃料電池スタック40へ供給される供給空気の空気供給温度(空気入口温度センサSE1による検出値)に応じて放熱ファン163aの回転数を調整し、縮器163における排気の冷却量が調整されるように構成されている。
また、凝縮器163には、凝縮器163において回収された水を水タンク82へ導く導水路81cを有している。よって、凝縮器163において熱交換による冷却によって凝縮して排気から分離された液体水は、この導水路81cを介して水タンク82へと戻される。なお、この導水路81cは、水供給系80の一部であると共に、本発明の燃料電池システムを構成する水回収手段に包含される。
このように、排気中に含まれる水分の回収が、空気排出路111上に位置する凝縮器112だけでなく、循環経路上熱交換器としての凝縮器163においても行われるので、水の回収性をより有効に向上させることができる。
図10は、第2実施形態の燃料電池システム200の運転を制御する制御装置70の電気的構成を示すブロック図である。
図10に示すように、この第2実施形態では、第1実施形態にて入出力ポート75に接続された各センサSE2,SE4,SE5,SE7,SE8に加え、燃料電池スタック40へ供給される供給空気の温度(空気供給温度)を検出する空気入口温度センサSE1が入出力ポート75に接続されている。
また、入出力ポート75には、制御対象として、空気ファン61と、給水ポンプ85と、水供給電磁弁86と、放熱ファン112aと、流量調整電磁弁114と、凝縮器163からの放熱量を調整するための放熱ファン163aとが接続されている。
次に、図11を参照して、上記構成を有する第2実施形態の燃料電池システム200に対する運転制御について説明する。
図11は、制御装置70において実行される運転制御処理を示すフローチャートである。この運転制御処理は、第1実施形態と同様に、制御装置70の電源が投入されている間、CPU71により定期的に繰り返し実行される処理である。なお、この運転制御処理を実行する制御プログラムは、ROM72内に格納されている。
この第2実施形態において実行される運転制御処理は、第1実施形態の運転制御処理(図7参照)におけるS20の処理とS21の各処理との間に、S31及びS32の処理が追加されている。
より具体的には、S20の処理後、S11により取得された検出値のうち、循環空気検出手段としての空気入口温度センサSE1による検出値に基づいて燃料電池スタック40への供給される供給空気の空気供給温度の設定値を取得する(S31)。
S31の処理後、取得した設定値を得るために必要とされる放熱ファン163aの電圧制御値を取得し、その電圧制御値を放熱ファン163aへ出力し(S32)、水素極13への水素供給量を制御する水素供給量制御処理など、第2実施形態の燃料電池システム200を運転するために行われる各処理を実行し(S21)、この運転制御処理を終了する。
S32の処理の結果、放熱ファン163aの回転数が調整され、放熱ファン163aの回転数に応じて凝縮器163における排気の冷却能力が変更される。それに伴い、燃料電池スタック40へ供給される供給空気の空気供給温度が調整される。なお、このS32の処理は、本発明の燃料電池システムにおける回転数制御手段に該当する。
具体的には、空気入口温度センサSE1による検出値が、空気供給温度が所定温度以上である場合には、放熱ファン163aの回転数を上げて(例えば、放熱ファン163aをオンして作動させる)、凝縮器163における排気の冷却能力を上げ、それによって、空気供給温度を低下させる。
一方で、空気入口温度センサSE1による検出値が、空気供給温度が所定温度以下である場合には、放熱ファン163aの回転数を下げて(例えば、放熱ファン163aをオフして停止させる)、凝縮器163における排気の冷却能力を下げ、それによって、空気供給温度を調整する。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システム200によれば、空気循環路162の経路上に凝縮器163が設けられているので、空気循環路162を流通する排気を燃料電池スタック40へ供給する前に十分に冷却できると共に、排気中に含まれる水分を回収することができる。
よって、燃料電池スタック40が、供給空気に含まれる排気が原因として過度に温度が上昇することを防止できると共に、凝縮器112だけでなく、凝縮器163においても水が回収されることにより、水の回収性がより有効に向上される。
ここで、本実施形態の燃料電池システム200によれば、空気入口温度センサSE1による検出値に応じて放熱ファン163aの回転数が調整されるので、燃料電池スタック40へ供給する供給空気の温度が過剰な高温となることを有効に防止することができる。
次に、図12から図14を参照して、第3実施形態について説明する。図12は、第3実施形態の燃料電池システム300を示すブロック図である。なお、この第3実施形態の燃料電池システム300もまた、本発明の燃料電池システムに該当する。
この第3実施形態の燃料電池システム200は、空気排出路111の経路上における凝縮器112より出口側(下流側)に、下流側熱交換器としての凝縮器115を設ける構成であると共に、空気取入路161が凝縮器115を経由する構成であり、さらに、凝縮器115へ流入される前の外気(系外から取り入れた空気)に対して液体水を噴霧するための空気取入口側水供給手段としての給水路81eを有する構成である点で、上記した第2実施形態の燃料電池システム200と異なる。なお、上記した第2実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
凝縮器115は、上述した凝縮器112や凝縮器163と同様に、外気温との熱交換によって空気排出路111を流通する排気を冷却し、排気中に含まれる水分を凝縮して回収するものである。
図12に示すように、空気排出路111における上流側に位置する凝縮器112の容量の方が、下流側に位置する凝縮器115の容量より大きく、それによって、凝縮器112の熱交換容量の方が、凝縮器115の熱交換容量より大きくなるように構成されている。よって、燃料電池スタック40から排出された高温の排気を、まず、凝縮器112にて外気温程度に十分に冷却した後、凝縮器115へ流入させることができる。
詳細は後述するが、本実施形態の燃料電池システム300では、凝縮器115に流入される前の供給空気(系外から取り入れた空気)に対してノズル83bから液体水を霧状に噴射(噴霧)し、その水の蒸発潜熱を利用して凝縮器115に流入される供給空気の温度を外気温以下に下げることによって、凝縮器115における水の凝縮能力を高め、水の回収性を向上させるように構成されている。
従って、燃料電池スタック40から排出された高温の排気が上流側の凝縮器112にて十分に冷却されたことによって、下流側の凝縮器115の内部の温度を比較的低い温度に抑制することができる。そのため、高温の気体の高い飽和蒸気圧によって水分が系外へ持ち出されることを防ぐことができると共に、液体水の噴霧によって冷却された供給空気による排気からの水の凝縮を高効率に行うことができる。
また、 図12に示すように、第3実施形態の燃料電池システム300における水供給系80は、給水路81bにおける給水ポンプ85より燃料電池スタック40側から分岐し、水タンク82に貯留されている水を、凝縮器115へ流入する前の空気へ供給するための給水路81eを含んでいる。
この給水路81eは、上述のように給水路81bにおける給水ポンプ85より燃料電池スタック40側から分岐した水の流通経路であり、他端側が、空気取入路161における凝縮器115とフィルタ161aとの間に接続されている。この給水路81eには、水タンク82の側から水の流通方向に向かって、水供給電磁弁89と、給水路81eからの水の出口となるノズル83bとが順に設けられている。
給水路81eを流通してきた水は、ノズル83bの先端から、空気取入路161を流通する供給空気(外気)に向けて噴霧される。その結果、噴霧された水の蒸発潜熱によって供給空気が外気温以下に冷却された後、凝縮器115に流入される。
よって、凝縮器115に流入する供給空気(即ち、系外から取り入れられ、水が噴霧された供給空気)が冷却媒体として作用し、その結果、凝縮器115における水の凝縮能力が高まり、凝縮器115における水の回収性が向上する。
なお、詳細は後述するが、水位センサSE5によって水タンク82に貯留される貯留水の水位が所定レベル以下となった場合に、水供給電磁弁89を開放してノズル83bから水を噴霧させ、それによって、凝縮器115における水の回収性を向上させるように構成されている。
図12に示すように、水供給系80はまた、凝縮器115により回収された水を水タンク82へ導く導水路81dを含んでいる。なお、この導水路81dもまた、本発明の燃料電池システムを構成する水回収手段に包含される。
図13は、第3実施形態の燃料電池システム300の運転を制御する制御装置70の電気的構成を示すブロック図である。
図13に示すように、この第3実施形態では、第2実施形態と同様に、各センサSE1,SE2,SE4,SE5,SE7,SE8が入出力ポート75に接続されている。また、入出力ポート75には、制御対象として、空気ファン61と、給水ポンプ85と、水供給電磁弁86と、放熱ファン112aと、流量調整電磁弁114と、放熱ファン163aと、ノズル83bから噴射される液体水の量を調整するための水供給電磁弁89とが接続されている。
次に、図14を参照して、上記構成を有する第3実施形態の燃料電池システム300に対する運転制御について説明する。
図14は、制御装置70において実行される運転制御処理を示すフローチャートである。この運転制御処理は、第1及び第2実施形態と同様に、制御装置70の電源が投入されている間、CPU71により定期的に繰り返し実行される処理である。なお、この運転制御処理を実行する制御プログラムは、ROM72内に格納されている。
この第3実施形態において実行される運転制御処理は、第2実施形態の運転制御処理(図11参照)におけるS32の処理とS21の各処理との間に、S41及びS42の処理が追加されている。
より具体的には、S32の処理後、S11により取得された検出値のうち、水位センサSE5による検出値に基づいてノズル83bから噴射される液体水の噴射水量の設定値を取得する(S41)。
S41の処理後、取得した設定値を得るために必要とされる水供給電圧弁89の電圧制御値を取得し、その電圧制御値を水供給電圧弁89へ出力し(S42)、水素極13への水素供給量を制御する水素供給量制御処理など、第3実施形態の燃料電池システム300を運転するために行われる各処理を実行し(S21)、この運転制御処理を終了する。
S42の処理の結果、水供給電圧弁89の開度が調整され、それに伴い、ノズル83bから空気取入路161へ向けて噴射される液体水の量(噴射水量)が調整される。
具体的には、水位センサSE5による検出値が、水タンク82に貯留される液体水の水位が所定レベル以下であることを示す場合、即ち、水の回収性が低いことを示す場合には、水供給電圧弁89を開放し、ノズル83bから水を空気取入路161へ向けて霧状に噴射(噴霧)させる。
それによって、水の蒸発潜熱によって冷却された供給空気が凝縮器115へ流入されるので、供給空気(即ち、水が噴霧された供給空気)を冷却媒体として作用させることにより、凝縮器115における液体水の凝縮能力を上げることができる。その結果、水の回収性が向上し、水タンク82に貯留される液体水の水位を増加させることができる。
一方で、水位センサSE5による検出値が、水タンク82に貯留される液体水の水位が所定レベル以上であることを示す場合、即ち、水の回収性が高く(又は過剰)であることを示す場合には、水供給電圧弁89を閉鎖し、ノズル83bからの液体水の噴射を停止する。すると、供給空気による冷媒効果が小さくなるので、凝縮器115における液体水の凝縮能力が下がる。その結果、水の回収性が抑制されるので、水タンク82に貯留される液体水の水位の増加を抑制することができる。
なお、この第3実施形態の運転制御処理において、S11の処理(より具体的には、水位センサSE5による検出値を取得すること)が、本発明の燃料電池システムにおける水回収性把握手段に該当し、S42の処理が、本発明の燃料電池システムにおける噴射制御手段に該当する。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システム300によれば、凝縮器115へ流入される前の供給空気に対し、水を霧状に噴射(噴霧)できるように構成されているので、供給空気を水の蒸発潜熱により外気温以下に冷却させてから凝縮器115へ流入させることができ、このように冷却された供給空気を冷却媒体として作用させることができる。よって、凝縮器115における水の凝縮能力を高めることができ、かかる凝縮器115における液体水の回収性を向上させることができる。
従って、凝縮器(熱交換器)による液体水の回収性が低くなる傾向にある高温環境下であっても、凝縮器115による水の回収性を向上させることにより、燃料電池スタック40から排出される排気から水分を十分に回収し、水タンク82へ戻すことができる。
よって、水タンク82の水量が過剰に減少し、給水路81bを介してノズル83aから燃料電池スタック40へ供給される液体水の量が、燃料電池スタック40の冷却や加湿を行うのに不十分な量となることを防止することができる。その結果、冷却及び加湿不足による燃料電池スタック40の発電効率の低下が防止される。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施形態では、燃料電池スタック40の出力を電流センサSE8による検出値としたが、電圧センサSE7による検出値を燃料電池スタック40の出力として、燃料電池スタック40の出力に応じた各設定値を取得する構成であってもよい。
また、上記第3実施形態では、凝縮器112と凝縮器115とを各々別体の凝縮器として構成した。これに換えて、1の凝縮器の内部を2区画に分離し、外気の導入部を2区画のうち、空気排出路111の出口側(即ち、排気経路の下流側)に位置する区画から導入するように構成してもよい。
また、上記第3実施形態では、液体水の回収性を示す指標として水位センサSE5の検出値を使用する構成としたが、系内における水分量の収支に基づいて回収量推定手段により液体水の推定回収量を算出し、算出された推定回収量を液体水の回収性を示す指標として使用する構成としてもよい。
例えば、排気温度センサSE4により検出される排気の温度と、系外からの空気の取り入れ量(即ち、空気の供給量)とから水の推定回収量を算出し、その値を液体水の回収性を示す指標として使用することができる。
この場合には、算出された推定回収量が所定量より低い場合に、水供給電磁弁89を開放するように制御を行うようにすればよい。なお、所定量としては、ノズル83aから噴霧する水量(即ち、燃料電池スタック40への水の供給量)であったり、その水量に所定のオフセットを加えた値などを採用することができる。
このように、系内における水分量の収支に基づいて算出される推定回収量を液体水の回収性を示す指標として使用することにより、液体水の回収性を向上させるための制御を、予測制御(見込み制御)によって行うことができる。
また、水位センサSE5の検出値に換えて、水タンク82の重量など、水タンク82内の水量を表す値を、液体水の回収性を示す指標とする構成であってもよい。
なお、上記第1実施形態においても同様に、系内における水分量の収支に基づいて回収量推定手段により液体水の推定回収量を算出し、算出された推定回収量を液体水の回収性を示す指標として使用する構成としてもよい。
また、上記第3実施形態では、流側凝縮器113へ流入される前の供給空気に対して噴霧する水(即ち、ノズル83bから噴霧される水)と、燃料電池スタック40に対して冷却及び加湿のために噴霧する水(即ち、ノズル83aから噴霧される水)とが、どちらも同一の水タンク82から給水されるように構成したが、ノズル83bから噴霧される水と、ノズル83aから噴霧される水とが、各々、専用の水タンクから給水される構成としてもよい。なお、上記実施形態のように、水タンク82を給水源として共用する構成とすることによって、システムの大型化を抑制しつつ、液体水の回収性を向上させることができる。
本発明の燃料電池システムである燃料電池システムの第1実施形態を示すブロック図である。 (a)は、燃料電池スタックを模式的に示す上面図であり、(b)は、燃料電池スタックを構成するセルモジュールを模式的に示す上面図である。 (a)は、セルモジュールを空気極側から見た正面図であり、(b)は、セルモジュールを燃料極側から見た正面図である。 (a)は、図3(a)のIVa−IVa矢視要部断面図であり、(b)は、図3(a)の矢視要部断面図である。 (a)は、空気極側コレクタをセパレータ本体側から見た正面図であり、(b)は、(a)におけるVb方向から見た側面図である。 制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 制御装置において実行される運転制御処理のフローチャートである。 (a)は、空気供給量を設定するための一例を示す模式図であり、(b)は、系外への排気量を設定するための一例を示す模式図である。 燃料電池システムの第2実施形態を示すブロック図である。 第2実施形態における制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第2実施形態における運転制御処理のフローチャートである。 燃料電池システムの第3実施形態を示すブロック図である。 第3実施形態における制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第3実施形態における運転制御処理のフローチャートである。 従来の直噴水タイプの燃料電池システムの構成を示すブロック図である。
符号の説明
10 単位セル(燃料電池)
11 固体高分子電解質膜
12 空気極
13 燃料極
40 燃料電池スタック(燃料電池)
50 水素供給系(燃料ガス供給手段)
60 空気供給系(酸化剤ガス供給手段)
80 水供給系(水供給手段)
82 水タンク(貯水手段)
81a 導水路(水回収手段)
81b 給水路(燃料電池側水供給手段)
81c 導水路(水回収手段)
81d 導水路(水回収手段)
81e 給水路(空気取入口側水供給手段)
111 空気排出路(排気経路)
112 凝縮器(排気経路上熱交換器)
114 流量調整電磁弁(排気量調整手段)
115 凝縮器(下流側熱交換器)
161 空気取入路(空気取入経路)
162 空気循環路(空気循環経路)
163 凝縮器(循環経路上熱交換器)
100 燃料電池システム
SE1 空気入口温度センサ(循環空気温度検出手段)
SE8 電流センサ(出力検出手段)

Claims (6)

  1. 固体高分子電解質膜とその固体高分子電解質膜を両側から挟持する燃料極及び空気極とを含んで構成される燃料電池と、
    燃料ガスを前記燃料極に供給する燃料ガス供給手段と、
    空気を前記空気極へ常圧で供給する酸化剤ガス供給手段と、
    前記酸化剤ガス供給手段に接続され、系外から空気を取り入れる空気取入口を有する空気取入経路と、
    前記排気経路から分岐して、前記酸化剤ガス供給手段に接続される空気循環経路と、
    液体水を貯留する貯水手段と、
    その貯水手段に貯留されている液体水を霧状に噴射して前記空気極へ前記液体水を供給する燃料電池側水供給手段と、
    前記燃料電池における前記空気極から排出された排気を系外へ導出する排気経路における前記循環空気経路の分岐位置より該排気経路の出口側に位置し、熱交換による前記排気の冷却によって該排気から水分を凝縮して液体水として分離する排気経路上熱交換器と、
    その排気経路上熱交換器から液体水を回収して前記貯水手段へ戻す水回収手段と、
    前記排気経路における前記循環空気経路の分岐位置より該排気経路の出口側に位置し、該排気経路の出口から系外へ排出される排気の量を調整する排気量調整手段と、を備えていることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池の出力を検出する出力検出手段と、
    前記排気量調整手段を制御し、前記排気経路の出口から系外へ排出される排気の量を前記燃料電池の出力に応じた量にする排気量制御手段と、を備えていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記空気循環経路上に位置し、該空気循環経路に流入された前記排気から熱交換による冷却によって水分を凝縮して液体水として分離する循環経路上熱交換器を備え、
    前記水回収手段は、前記循環経路上熱交換器から液体水を回収して前記貯水手段へ戻すことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記循環経路上熱交換器は、放熱用のファンを有しており、
    前記空気循環経路を流通する空気の温度を検出する循環空気温度検出手段と、
    その循環空気温度検出手段により検出された温度に応じて前記ファンの回転数を制御する回転数制御手段と、を備えていることを特徴とする請求項3記載の燃料電池システム。
  5. 前記排気経路上熱交換器より前記排気経路の出口側に位置すると共に、前記空気取入経路上に位置し、熱交換による前記排気の冷却によって該排気から水分を凝縮して液体水として分離する下流側熱交換器と、
    前記空気取入経路における前記下流側熱交換器より前記空気取入口側に液体水を霧状に噴射する空気取入口側水供給手段と、を備え、
    前記水回収手段は、前記下流側熱交換器から液体水を回収して前記貯水手段へ戻すことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池システム。
  6. 前記水回収手段による液体水の回収性を示す指標を取得する水回収性把握手段と、
    その記水回収性把握手段により取得した指標に応じて、前記空気取入口側水供給手段による水の噴射を制御する噴射制御手段と、を備えていることを特徴とする請求項5記載の燃料電池システム。
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