JP2009236535A - 加速度センサを用いて歩行者の歩行タイミングを決定する携帯端末、プログラム及び方法 - Google Patents

加速度センサを用いて歩行者の歩行タイミングを決定する携帯端末、プログラム及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】歩行者が、携帯端末を手持ちで歩行している場合であっても、その携帯端末に搭載された加速度センサを用いて、正確な歩行タイミングを検出することによって、歩行者の進行方向をできる限り正確に決定する携帯端末等を提供することを目的とする。
【解決手段】携帯端末に含まれる歩行タイミング決定手段は、3軸の加速度データ(a,a,a)から、腕振り平面を作る2軸の加速度データ(ax',ay')に射影する射影手段と、2軸の加速度データ(ax',ay')から加速度ベクトル方向θを算出する加速度方向算出手段と、時刻的に隣り合う2つの加速度ベクトル方向の差分を算出する加速度方向差分算出手段と、加速度方向差分の極大点及び極小点となる時点を、腕部最上点として検出する腕部最上点検出手段と、時刻的に隣り合う2つの腕部最上点の中間の時点を、腕部最下点として検出する腕部最下点検出手段とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、加速度センサを用いて歩行者の歩行タイミングを決定する携帯端末、プログラム及び方法に関する。
従来、加速度センサ及び方位センサを用いて、進行方向及び現在位置をリアルタイムに導出する自律航法技術がある。自律航法技術は、GPS(Global Positioning System)技術と組み合わされて、主にカーナビゲーションシステム(Car Navigation System)に利用されている。カーナビゲーションシステムは、自動車の運転者に対して、正確な進行方向及び現在位置と、目的地への走行経路案内とを、ディスプレイに表示する。
このようなナビゲーション技術によれば、歩行者の所持する携帯端末に適応したシステムもある。具体的には、検出した歩行者の「歩数」と、その歩行者の「歩幅」とを用いて、始点からの累積的な現在位置を導出する(例えば特許文献1参照)。自律航法技術を歩行者に適応した場合、水平方向の移動以外の加速度成分も検出される。従って、測定される距離は、単純に加速度センサの出力を積分するのではなく、歩数及び歩幅から導出される。
「歩数」は、携帯端末内の加速度センサによって検出された軸毎の加速度を二乗和の平方根とし(√(x2+y2+z2))、そのピーク−ピーク間を1歩として検出する(例えば特許文献2参照)。「歩幅」は、利用者が予め設定するか、若しくは利用者の身長から推定する。又は、他の技術によれば、歩行者に規定距離を歩行させることによって、その歩幅をキャリブレーションする技術もある(例えば非特許文献1参照)。
「進行方向」は、「方位センサ」によって検出される。方位センサとしては、一般に地磁気センサが利用される。地磁気センサを用いて検出した端末の姿勢及び方向を、ディスプレイに3次元表示する技術もある(例えば特許文献3参照)。
カーナビゲーションシステムによれば、GPSによって測位した現在位置情報を、車速パルス又はジャイロのような自律航法技術によって補正する。また、道路地図情報を必要に応じて読み出し、現在の走行経路が道路上と一致するように、進行方向及び現在位置を補正する(投影法によるマップマッチング技術、例えば特許文献4参照)。これにより、センサの誤差によって、現在位置が、道路上でない位置になることを防ぐことができる。
また、進行方向に交差点を介して複数の道路が存在する場合、その交差点を、現在位置とする技術もある(例えば特許文献5参照)。
自律航法技術を用いた現在位置の決定について、センサデータの累積的誤差の影響を防ぐために、交差点での右折左折を検出した際に、その交差点を、現在位置の特定のための始点とする技術もある(例えば特許文献6参照)。即ち、方向転換が検出される毎に、センサデータの累積的誤差がリセットされることなり、その後の現在位置の特定に、先の累積的誤差が影響しない。
特開平9−089584号公報 特開2005−038018号公報 特開2004−046006号公報 特開平5−061408号公報 特開平3−099399号公報 特開昭63−011813号公報 「Nike+iPodユーザーズガイド」、第27頁、「online」、[平成20年3月26日検索]、インターネット<URL:http://manuals.info.apple.com/ja/nikeipod_users_guide.pdf>
特許文献3に記載された技術によれば、加速度センサ及び地磁気センサを用いて静止状態における方位を導出することができる。静止状態では、加速度センサによって検出される加速度ベクトルは、重力のみを表す。従って、その重力ベクトルとその地磁気ベクトルとを用いて導出される世界座標系から、方位を導出することができる。
しかしながら、実際に、歩行者に所持された携帯端末によって方位を導出する場合、手持ち状態のためにセンサによって検出される波形が乱れ、正しい方位を導出することはできない。特に、歩行時に生じる加速度ベクトルは、重力の他に、運動加速度や腕振り運動による遠心力などが合成されたものである。従って、重力方向を決定できないために世界座標系も導出できず、結局、方位を導出することもできない。また、歩行者が手持ちするような携帯端末については、サイズやコストの制約から、カーナビゲーションシステムに搭載されるジャイロセンサを用いることも難しい。
また、特許文献3に記載された技術における「方向推定」によれば、加速度ベクトルの方向は、重力加速度の方向と等しいことを前提としている。一歩の区間で、加速度ベクトルの方向と重力加速度の方向とが等しい時点の歩行タイミングを検出することができれば、その時点での正しい方位を導出することができる。また、一歩の区間で極端に進行方向が変化することは考えにくいことから、その時点での方位を一歩の区間での正しい方位とみなすことができる。
このような特許文献3に記載されて技術に加えて、特許文献2に記載された技術によれば、加速度の各成分の二乗和(ノルム)のピークを用いて、一歩の区間の中のある時点を検出することができる。しかしながら、この特許文献2に記載された技術によれば、本来検出されるべき時点と異なる時点が検出されたり、本来検出されるべき時点が算出されないという課題があった。
そこで、本発明は、歩行者が、携帯端末を手持ちで歩行している場合であっても、その携帯端末に搭載された加速度センサを用いて、正確な歩行タイミングを検出することによって、歩行者の進行方向をできる限り正確に決定する携帯端末、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、3軸の加速度データを出力する加速度センサと、加速度データを、歩数に基づく時間単位毎に区分する歩行タイミング決定手段とを有し、歩行者によって所持される携帯端末であって、
歩行タイミング決定手段は、
3軸の加速度データ(a,a,a)から、腕振り平面を作る2軸の加速度データ(ax',ay')に射影する射影手段と、
2軸の加速度データ(ax',ay')から加速度ベクトル方向θを算出する加速度方向算出手段と、
時刻的に隣り合う2つの加速度ベクトル方向の差分を算出する加速度方向差分算出手段と、
加速度方向差分の極大点及び極小点となる時点を、腕部最上点として検出する腕部最上点検出手段と、
時刻的に隣り合う2つの腕部最上点の中間の時点を、腕部最下点として検出する腕部最下点検出手段と
を有することを特徴とする。
本発明の携帯端末における他の実施形態によれば、
加速度方向算出手段は、2軸の加速度データ(ax',ay')を用いて、
θ=arctan(ay’/ax’
によって算出することも好ましい。
本発明の携帯端末における他の実施形態によれば、
3軸の地磁気データを出力する地磁気センサと、
加速度データ及び地磁気データから歩行者の進行方向を決定する進行方向決定手段とを更に有し、
進行方向決定手段は、腕部最下点の時点でのみ進行方向を推定することも好ましい。
本発明の携帯端末における他の実施形態によれば、進行方向決定手段から出力された、腕部最下点毎の進行方向について、方向転換がなされたか否かを判定する方向転換判定手段を更に有することも好ましい。
本発明によれば、3軸の加速度データを出力する加速度センサを有し、歩行者によって所持される携帯端末に搭載されたコンピュータを、加速度データを歩数に基づく時間単位毎に区分する歩行タイミング決定手段として機能させる携帯端末用のプログラムであって、
歩行タイミング決定手段は、
3軸の加速度データ(a,a,a)から、腕振り平面を作る2軸の加速度データ(ax',ay')に射影する射影手段と、
2軸の加速度データ(ax',ay')から加速度ベクトル方向θを算出する加速度方向算出手段と、
時刻的に隣り合う2つの加速度ベクトル方向の差分を算出する加速度方向差分算出手段と、
加速度方向差分の極大点及び極小点となる時点を、腕部最上点として検出する腕部最上点検出手段と、
時刻的に隣り合う2つの腕部最上点の中間の時点を、腕部最下点として検出する腕部最下点検出手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、3軸の加速度データを出力する加速度センサを有し、歩行者によって所持される携帯端末について、加速度データを、歩数に基づく時間単位毎に区分する歩行タイミング決定方法であって、
3軸の加速度データ(a,a,a)から、腕振り平面を作る2軸の加速度データ(ax',ay')に射影する第1のステップと、
2軸の加速度データ(ax',ay')から加速度ベクトル方向θを算出する第2のステップと、
時刻的に隣り合う2つの加速度ベクトル方向の差分を算出する第3のステップと、
加速度方向差分の極大点及び極小点となる時点を、腕部最上点として検出する第4のステップと、
時刻的に隣り合う2つの腕部最上点の中間の時点を、腕部最下点として検出する第5のステップと
を有することを特徴とする。
本発明の携帯端末、プログラム及び方法によれば、歩行者が、携帯端末を手持ちで歩行している場合であっても、その携帯端末に搭載された加速度センサを用いて、正確な歩行タイミングを検出することによって、歩行者の進行方向をできる限り正確に決定することができる。
以下では、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、歩行者の歩行態様と、加速度変動方向及び地磁気変動方向とを表す説明図である。
図1によれば、歩行者は、携帯端末を手持ちにし、その手を前後に振りながら歩行している。このような一般的な歩行態様を横方向から見れば、携帯端末の位置は、円弧を描きながら振り子状に前後に変動している。また、進行方向から見れば、携帯端末の位置は、上下に変動している。
携帯端末を手持ちした腕における肩部分は、携帯端末の位置変動が描く円弧の回転軸となる。この曲線の変動は、携帯端末に搭載された加速度センサ又は地磁気センサによって検出される。即ち、その回転軸とその円弧とからなる平面(扇形)は、加速度面(加速度ベクトル群の成す面)として表される。携帯端末が手持ちで振られる限り、この加速度面は、進行方向と平行になる。
また、加速度センサから出力された加速度データを二乗和の平方根(√(x2+y2+z2))を求めることによって、合成加速度が得られる。図1によれば、歩行者に把持された携帯端末の位置として、位置A、位置B及び位置Cが表されている。位置Bは、歩行者の手が真下にある時(腕部最下点)である。逆に、位置A及び位置Cは、歩行者の手が最も高い位置にある時(腕部最上点)である。
更に、歩行者及び携帯端末に対しては、地磁気が到来している。歩行者が、端末を一定の姿勢で保持し、一方向に真っ直ぐ進行している限り、その地磁気のセンサ座標系における到来方向は同じである。しかしながら、歩行者は、手持ちにした携帯端末を前後に振るために、その腕振りに応じて、地磁気の到来方向が、曲線を描いて変動する。この曲線の変動は、携帯端末に搭載された地磁気センサによって検出される。
図2は、本発明の携帯端末における機能構成図である。
図2によれば、携帯端末1は、マイクロプロセッサ部10と、地磁気センサ11と、加速度センサ12と、GPS部13と、地図情報記憶部14と、ディスプレイ部15とを有する。
地磁気センサ11は、3軸方向(前後方向、左右方向及び上下方向)の地磁気の方向を測定する。地磁気センサ11は、ホール素子を分離し、分離したホール素子からそれぞれ検出された値を出力する。
加速度センサ12は、加速度、即ち単位時間当たりの速度の変化を検出する。携帯端末の傾きを検出することができる3軸タイプの場合、3次元の加速度を検出でき、地球の重力(静的加速度)の計測にも対応できる。
地磁気センサ11及び加速度センサ12のサンプリングレートは、16Hz以上であって、センサの検出タイミングが同期していることが好ましい。また、携帯端末1における地磁気センサ11及び加速度センサ12の物理的位置は、固定関係にある。
GPS部13は、基準の現在位置となる緯度経度情報を測位する。測位された現在位置を基準点として、歩行者の現在位置を、歩数、歩幅及び進行方向によって積算することができる。
地図情報記憶部14は、例えば道路地図のような走行経路を表す地図情報を記憶する。また、ディスプレイ部15は、マイクロプロセッサ部10から出力された進行方向及び現在位置を、地図情報と共に表示する。これにより、歩行者に対してナビゲーション機能を提供する。
マイクロプロセッサ部10は、メモリ部100と、歩行タイミング決定部101と、進行方向決定部102と、方向転換判定部103と、歩幅決定部104と、移動量積算部105と、現在位置決定部106として機能するようなプログラムを実行する。
メモリ部100は、一定周期で、継続的に、地磁気センサ11から3軸の地磁気データを受信し、加速度センサ12から3軸の加速度データを受信する。これらデータは、一時的に蓄積され、同じタイミングで出力される。加速度データは、歩行タイミング決定部101及び進行方向決定部102へ出力され、地磁気データは、進行方向決定部102へ出力される。
歩行タイミング決定部101は、加速度センサ12から出力された加速度データ列を、所定時間毎、例えば歩数毎、又は歩数に基づく時間単位毎の、加速度データに分割する。例えば、合成加速度の変化、即ち移動時の揺れ具合から歩数を算出することもできる。本発明は、この歩行タイミング決定部101における歩行タイミングの決定方法に基づく。
歩行タイミングとは、携帯端末1を保持する利用者の足が、1歩毎に、地面を蹴るタイミングのことである。人間の歩行運動は、通常、足の動きと腕の動きが連動している。従って、足が地面を蹴るタイミングは、腕振り運動が作る平面上で、腕が最も下に位置(腕部最下点)するタイミングに等しい。また、腕部最下点において検出される合成加速度は、重力及びそれと同一方向の遠心力の和にほぼ等しい。従って、この時点の加速度ベクトル方向は、重力加速度方向とみなすことができる。このように、加速度ベクトル方向と重力加速度方向とが一致する歩行タイミングが検出できた場合、特許文献3に記載された技術によって正確な進行方向を推定することができる。
本発明の特徴ある歩行タイミング決定部101は、射影部1011と、加速度方向算出部1012と、加速度方向差分算出部1013と、腕部最上点検出部1014と、腕部最下点検出部1015とを有する。具体的には、歩行タイミング決定部101は、加速度データ列に含まれる各時点の加速度ベクトルを腕振り運動が作る平面に射影した上で、射影した平面上での加速度ベクトルの方向を求め、その方向の作る波の隣接する極大点と極小点の時点の中間点を腕部最下点の時点とする。
射影部1011は、3軸の加速度データ(a,a,a)から、腕振り平面を作る2軸の加速度データ(ax',ay')に射影する。
加速度方向算出部1012は、2軸の加速度データ(ax',ay')から加速度ベクトル方向θを算出する。2軸の加速度データ(ax',ay')を用いて、以下の式によって算出される。
θ=arctan(ay’/ax’
加速度方向差分算出部1013は、時刻的に隣り合う2つの加速度ベクトル方向の差分を算出する。
腕部最上点検出部1014は、加速度方向差分の極大点及び極小点となる時点を、腕部最上点として検出する。
腕部最下点検出部1015は、時刻的に隣り合う2つの腕部最上点の中間の時点を、腕部最下点として検出する。この腕部最下点タイミングを、歩行タイミングとして、進行方向決定部102へ出力する。
図3は、加速度データ列の射影を表す説明図である。
センサ座標系によって検出された加速度データについて、腕振り平面に射影する。図3(a)によれば、センサ座標系によって検出された加速度ベクトル(a,a,a)と同じく原点を始点に持ち、加速度ベクトル(a,a,a)の終点から腕振り平面に下した垂線の足を表す腕振り平面上の点(ax',ay')を終点に持つ加速度ベクトルが、腕振り平面に射影された加速度ベクトル(ax',ay')である。尚、図3(b)によれば、加速度データのある軸成分のデータの分散が十分に小さい場合、3軸の加速度データから該軸要素を削除するだけで、該軸を除いた2軸の腕振り平面に射影することも望ましい。例えば、z軸方向の加速度データの分散が十分に小さい場合、z軸要素を削除するだけで、腕振り平面(x,y)に射影することができる。
図4は、本発明における具体的な数値例である。
図4(a)は、メモリ部100から出力された、時刻毎の3軸の加速度データ及び3軸の地磁気データである。
図4(b)は、歩行タイミング決定部101によって処理された数値例である。各時刻の3軸の加速度データ(a,a,a)毎に、腕振り運動が作る平面に射影された2軸の加速度データ(ax',ay')が表されている(射影部1011)。ここでは、z軸の要素を削除したのみである。
次に、2軸の加速度データ(ax',ay')毎に、加速度ベクトル方向θが表されている(加速度方向算出部1012)。
θ=arctan(ay’/ax’
次に、時刻的に隣り合う2つの加速度ベクトル方向θの差分が表されている(加速度方向差分算出部1013)。
次に、各加速度差分の中で、極大点及び極小点となる時点を腕部最上点として表されている(腕部最上点検出部1014)。
最後に、時刻的に隣り合う2つの腕部最上点の中間の時点を、腕部最下点として表されている(腕部最下点検出部1015)。図4(b)によれば、時刻120が腕部最下点である旨の情報が、進行方向決定部102へ出力される。
図4(c)は、進行方向決定部102によって処理された数値例である。図4(c)によれば、腕部最下点である時刻120における加速度データ及び地磁気データのみについて、進行方向の推定処理がなされる。
進行方向決定部102は、所定時間毎に、地磁気センサ11からの地磁気データと、加速度センサ12からの加速度データと、歩行タイミング決定部101からの腕部最下点に基づく歩行タイミングデータから、進行方向を決定する。具体的には、特許文献3に記載された技術を適用することもできる。加速度センサ及び地磁気センサが静止した状態を仮定して方位を推定し、次の腕部最下点までの各時点の決定方位とする。
方向転換判定部103は、進行方向決定部102から進行方向のデータを受け取る。方向転換判定部103は、メモリを有し、進行方向及び向きのデータを時間経過に応じて記憶する。そして、方向転換判定部103は、メモリに記憶された一定の時間範囲の進行方向について、方向転換がなされたか否かを判定する。
歩幅決定部104は、歩行タイミング決定部101から1歩分の加速度データを受け取り、1歩毎の歩幅を決定する。決定された歩幅は、移動量積算部105へ出力される。尚、歩幅決定部104は、その歩幅の情報を方向転換判定部103にも出力する。
移動量積算部105は、進行方向決定部102から進行方向の情報を受け取り、歩幅決定部104から歩幅の情報を受け取る。そして、移動量積算部105は、1歩分の進行方向及び歩幅から移動量を積算する。現在位置決定部106は、地図情報記憶部14から地図情報を取得し、積算された移動量から現在位置を特定する。現在位置決定部106は、方向転換判定部103が方向転換したと判定すれば、地図情報における近傍の交差点の位置を現在位置として決定する。また、方向転換していないと判定すれば(直進したと判定すれば)、マップマッチングによって投影された位置を、現在位置として決定する。
図5は、本発明と従来技術とを比較した歩行タイミングのグラフである。
図5によれば、加速度ベクトルのノルムの最大ピークを歩行タイミング▲として決定した従来技術と、加速度方向に基づく腕部最下点を歩行タイミング★として決定した本発明とを、比較したものである。図5からも明らかなとおり、検出される歩行タイミングは異なる。また、本来検出されるべき歩行タイミングが、合成加速度に基づく従来技術によれば、検出されていない場合もある。
図6は、本発明と従来技術とのそれぞれの歩行タイミングに対応して推定された進行方向を比較したグラフである。
図6によれば、図5と同一の区間におけるサンプル時点について、推定された進行方向と、正確な進行方向との差を表している。正解な進行方向を0度に補正している。従って、0度の線から外れているほど、正確な進行方向から外れていることを意味する。
本発明の歩行タイミングにおける進行方向によれば、この区間での絶対誤差が10度以内に収まっているのに対し、従来技術の歩行タイミングにおける進行方向によれば、11点のうち2点の誤差が10度を超えている。従来技術の絶対誤差に比べて、本発明の絶対誤差が大きい点が11点のうち3点あるが、それらの点の絶対誤差の差は全て、5度以内である。平均を比べても、本発明における絶対誤差は、従来技術における絶対誤差と比較して十分に小さい。
この誤差の相違は、従来技術では、検出されない又はずれて検出された歩行タイミングを、本発明では正しく検出していることによって、進行方向の誤差を抑えられると考えられる。
以上、詳細に説明したように、本発明の携帯端末、プログラム及び方法によれば、歩行者が、携帯端末を手持ちで歩行している場合であっても、その携帯端末に搭載された加速度センサを用いて、正確な歩行タイミングを検出することによって、歩行者の進行方向をできる限り正確に決定することができる。
前述した本発明における種々の実施形態によれば、当業者は、本発明の技術思想及び見地の範囲における種々の変更、修正及び省略を容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
歩行者の歩行態様と、加速度変動方向及び地磁気変動方向とを表す説明図である。 本発明の携帯端末における機能構成図である。 加速度データ列の射影を表す説明図である。 本発明における具体的な数値例である。 本発明と従来技術とを比較した歩行タイミングのグラフである。 本発明と従来技術とのそれぞれの歩行タイミングに対応して推定された進行方向を比較したグラフである。
符号の説明
1 携帯端末
10 マイクロプロセッサ部
100 メモリ部
101 歩行タイミング決定部
1011 射影部
1012 加速度方向算出部
1013 加速度方向差分算出部
1014 腕部最上点検出部
1015 腕部最下点検出部
102 進行方向決定部
103 方向転換判定部
104 歩幅決定部
105 移動量積算部
106 現在位置決定部
11 地磁気センサ
12 加速度センサ
13 GPS部
14 地図情報記憶部
15 ディスプレイ部

Claims (6)

  1. 3軸の加速度データを出力する加速度センサと、前記加速度データを、歩数に基づく時間単位毎に区分する歩行タイミング決定手段とを有し、歩行者によって所持される携帯端末であって、
    前記歩行タイミング決定手段は、
    前記3軸の加速度データ(a,a,a)から、腕振り平面を作る2軸の加速度データ(ax',ay')に射影する射影手段と、
    前記2軸の加速度データ(ax',ay')から加速度ベクトル方向θを算出する加速度方向算出手段と、
    時刻的に隣り合う2つの加速度ベクトル方向の差分を算出する加速度方向差分算出手段と、
    加速度方向差分の極大点及び極小点となる時点を、腕部最上点として検出する腕部最上点検出手段と、
    時刻的に隣り合う2つの前記腕部最上点の中間の時点を、腕部最下点として検出する腕部最下点検出手段と
    を有することを特徴とする携帯端末。
  2. 前記加速度方向算出手段は、前記2軸の加速度データ(ax',ay')を用いて、
    θ=arctan(ay’/ax’
    によって算出することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
  3. 3軸の地磁気データを出力する地磁気センサと、
    前記加速度データ及び前記地磁気データから歩行者の進行方向を決定する進行方向決定手段とを更に有し、
    前記進行方向決定手段は、前記腕部最下点の時点でのみ進行方向を推定することを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯端末。
  4. 前記進行方向決定手段から出力された、前記腕部最下点毎の進行方向について、方向転換がなされたか否かを判定する方向転換判定手段を更に有することを特徴とする請求項3に記載の携帯端末。
  5. 3軸の加速度データを出力する加速度センサを有し、歩行者によって所持される携帯端末に搭載されたコンピュータを、前記加速度データを歩数に基づく時間単位毎に区分する歩行タイミング決定手段として機能させる携帯端末用のプログラムであって、
    前記歩行タイミング決定手段は、
    前記3軸の加速度データ(a,a,a)から、腕振り平面を作る2軸の加速度データ(ax',ay')に射影する射影手段と、
    前記2軸の加速度データ(ax',ay')から加速度ベクトル方向θを算出する加速度方向算出手段と、
    時刻的に隣り合う2つの加速度ベクトル方向の差分を算出する加速度方向差分算出手段と、
    加速度方向差分の極大点及び極小点となる時点を、腕部最上点として検出する腕部最上点検出手段と、
    時刻的に隣り合う2つの前記腕部最上点の中間の時点を、腕部最下点として検出する腕部最下点検出手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする携帯端末用のプログラム。
  6. 3軸の加速度データを出力する加速度センサを有し、歩行者によって所持される携帯端末について、前記加速度データを、歩数に基づく時間単位毎に区分する歩行タイミング決定方法であって、
    前記3軸の加速度データ(a,a,a)から、腕振り平面を作る2軸の加速度データ(ax',ay')に射影する第1のステップと、
    前記2軸の加速度データ(ax',ay')から加速度ベクトル方向θを算出する第2のステップと、
    時刻的に隣り合う2つの加速度ベクトル方向の差分を算出する第3のステップと、
    加速度方向差分の極大点及び極小点となる時点を、腕部最上点として検出する第4のステップと、
    時刻的に隣り合う2つの前記腕部最上点の中間の時点を、腕部最下点として検出する第5のステップと
    を有することを特徴とする携帯端末の歩行タイミング決定方法。
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