JP2009232165A - 無線装置及びアンテナ装置 - Google Patents

無線装置及びアンテナ装置

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Abstract

【課題】アンテナの波長短縮効果を得ながら、アンテナと周囲の回路や部品との結合を抑制する。
【解決手段】無線装置1は、回路基板10、アンテナ素子11及び異方性誘電体部材13を備える。アンテナ素子11は、回路基板10に設けられた給電箇所12に接続された一端において給電される。異方性誘電体部材13は、3次元における特定の方向に誘電率が相対的に高い値を示し、その他の方向に誘電率が相対的に低い値を示す材料からなる。異方性誘電体部材13は、アンテナ素子11の回路基板10に略平行に配設された一部に接するように配設されている。異方性誘電体部材13は、アンテナ素子11の回路基板10に略平行に配設された一部の向きに対して誘電率の値が最大となるブロック矢印で表す向きを略一致させるように配設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は無線装置及びアンテナ装置に係り、特に誘電体部材を有するアンテナ装置及び該アンテナ装置を備えた無線装置に関する。
例えば携帯電話機のように小型化を求められる無線装置において、アンテナに誘電体を装荷して波長短縮効果により小型化を図る技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
上記の特許文献1に記載された携帯無線機は、アンテナに接するように誘電体からなる防水パッキンを設けたものである。誘電体である防水パッキンは、アンテナが送受信可能な電磁波の波長を短縮してアンテナの小型化を可能にすると共に、携帯無線機の筐体への水滴等の異物の侵入を防ぐ効果がある旨、記載されている。
一方、誘電体が高誘電率であるほど電界を集中させる効果がある点を利用して、無線装置のアンテナの指向性を制御する技術が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
上記の特許文献2に記載された携帯電話機は、アンテナに対して人体とは逆側に比較的誘電率が高く損失の極めて少ない誘電体を装着し、送受信電波の電界を誘電体の部分に集中させると共に、場合によっては誘電体の表面に曲率を設けて電波を透過させ人体とは逆側に指向性を持たせるというものである。
特開2007−201633号公報(第2、4ページ、図1) 特開2004−208084号公報(第2、4ページ、図1)
上記の特許文献1に開示された携帯無線機のように筐体の内部に誘電体を設けた場合には、筐体内部の接地電位にある導体や金属製の部品、部材とアンテナとの間に誘電体を介して電界が集中することによる結合が強まる。そのため、アンテナのインピーダンスが低下したり共振周波数が偏移したりしやすいという問題がある。
上記の特許文献2に開示された携帯電話機は、半球状や半円柱状に形成された誘電体をアンテナ素子に対して筐体の外側寄りに装荷するものである。そのような構成のため、誘電体を装荷する位置が限定されて実装設計上の制約を招きやすく、携帯電話機の小型化にとって必ずしも有利とはいえない問題がある。
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、無線装置のアンテナに対して誘電体を装荷することによる波長短縮効果を得ながら、アンテナと周囲の回路や部品との結合を抑制すると共に実装上の制約も少なくて済むようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の無線装置は、回路基板と、前記回路基板に設けられた給電箇所において給電され、少なくとも一部が前記回路基板に略平行に配設されたアンテナ素子と、前記アンテナ素子の前記回路基板に略平行な一部の向きに対して誘電率の値が最大となる向きを略一致させると共に、前記アンテナ素子の前記回路基板に略平行な一部に接するように配設された異方性誘電体部材とを備えたことを特徴とする。
また、本発明のアンテナ装置は、回路基板を有する無線装置に設けられたアンテナ装置において、前記回路基板に設けられた給電箇所において給電され、少なくとも一部が前記回路基板に略平行に配設されたアンテナ素子と、前記アンテナ素子の前記回路基板に略平行な一部の向きに対して誘電率の値が最大となる向きを略一致させると共に、前記アンテナ素子の前記回路基板に略平行な一部に接するように配設された異方性誘電体部材とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、無線装置のアンテナに対して向きを選びながら異方性誘電体を装荷することにより、波長短縮効果を得ながらアンテナと周囲の回路や部品との結合を抑制することができ、実装上の制約も少なくて済む。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。なお以下の各図を参照しながら上下左右又は水平、垂直(鉛直)をいうときは、特に断らない限り、図が表された紙面における上下左右又は水平、垂直(鉛直)を意味するものとする。また、各図の間で共通の符号は、同一の構成を表すものとする。
以下、図1ないし図5を参照して、本発明の実施例1を説明する。図1は、本発明の実施例1に係る無線装置1の主要な構成を表す外観図である。無線装置1は、図示しない筐体に内蔵された回路基板10と、アンテナ素子11を備える。回路基板10には、特に図示しないが、無線装置1の動作状態において接地電位を与えられる導体パターン(接地導体部分という。)が設けられている。
図1において、アンテナ素子11はL字型に近い形状に表されている。アンテナ素子11は、回路基板10に設けられた給電箇所12に接続された一端において、回路基板10に搭載された図示しない無線回路により給電されることができる。図1では一例として、アンテナ素子11の他端が開放端であるように表している。アンテナ素子11の開放端を含む一部は、回路基板10に対して略平行に配設されている。
無線装置1は、異方性誘電体部材13を備える。異方性誘電体部材13は、3次元空間における特定の方向に誘電率が相対的に高い値を示し、その他の方向に誘電率が相対的に低い値を示す(誘電率が異方性を持つ)材料からなる。異方性誘電体部材13は、アンテナ素子11の回路基板10に略平行に配設された一部に接するように配設されている(異方性誘電体部材13がアンテナ素子11に装荷されるといってもよい。)。異方性誘電体部材13は、アンテナ素子11の回路基板10に略平行に配設された一部の向きに対して誘電率の値が最大となる向き(図1のブロック矢印で表す向き。)を略一致させるように配設されている。
アンテナ素子11が給電箇所12で給電されたとき、アンテナ素子11の線路に沿って分布する高周波電圧又は電流の共振波長は、上述した異方性誘電体部材13の誘電率の最大値によって定まる値まで短縮され、該誘電率(の最大値)が高いほど波長短縮効果は顕著である。
その一方、回路基板10の接地導体部分とこれに略平行なアンテナ素子11の開放端を含む一部の間に生じる容量を介した結合は、アンテナ素子11から回路基板10への向き(図1におけるブロック矢印に垂直な向き)における異方性誘電体部材13の誘電率の値が低いほど弱い。上記の結合は、アンテナ素子11のインピーダンスを低下させて共振周波数を低域側に偏移させる作用を持つので、その結合が弱いほどそのような共振周波数の偏移が抑えられる。
これを定性的に表現すれば、異方性誘電体部材13の異方性が顕著である(図1のブロック矢印方向の誘電率と他の方向の誘電率の相対比(高低比)が大きい)ほど、アンテナ素子11の波長短縮効果に対してインピーダンスの低下や共振周波数の偏移という代償の割合を少なく済ませることができる。
実施例1の効果を実験及びシミュレーションによって評価した結果について、図2ないし図5を参照して説明する。図2及び図3は、実験に使用した2種類のモデル(それぞれ、無線装置1a、無線装置1bという。)の構成とサイズを説明する図である。
図2に表した無線装置1aは、図1に示したのと同じ回路基板10と異方性誘電体部材13を備える。異方性誘電体部材13は回路基板10の一の端部に設けられており、図1と同様に誘電率の値が最大となる向きをブロック矢印で表している。回路基板10のうち、接地導体部分10aの範囲を網掛け表示によって表す。
無線装置1aのアンテナ素子は、形状、接続が図1に示したアンテナ素子11とやや異なるので、アンテナ素子11aと表している。アンテナ素子11aは、接地導体部分10aの異方性誘電体部材13に近い方の端部の近傍に設けられた給電箇所12(図1に示したのと同じとする。)において給電されると共に異方性誘電体部材13に接して折り返すように配設され、終端は接地端として接地導体部分10aに短絡される。
接地導体部分10aの異方性誘電体部材13に近い方の端部(上端部)は、その一部が異方性誘電体部材13の方にせり出すように形成されている。これは、例えば携帯電話機のレシーバのような金属製の部品がアンテナに近接して配置される場合を模擬するものである。この場合において、異方性誘電体部材の誘電率の値が最大となるブロック矢印で表した向きは、上記金属製の部品のアンテナ素子11aに対向する一部に対して略平行であるといってもよい。
図2に示すように、異方性誘電体部材13と接地導体部分10aの上端部のうちせり出した部分の間隔は1ミリメートル(mm)、異方性誘電体部材13と接地導体部分10aの上端部のうちせり出した部分以外の部分の間隔は10mm、接地導体部分10aの上端部のうちせり出した部分以外の部分と接地導体部分10aの下端部(すなわち回路基板10の下端部)との距離は90mm、接地導体部分10aの(すなわち回路基板10の)左右方向の幅は45mmとした。
図3に表した無線装置1bは、図2に示したのと同じ回路基板10、異方性誘電体部材13及びアンテナ素子11aを備える。異方性誘電体部材13は、回路基板10の一の端部に設けられており、図1と同様に誘電率の値が最大となる向きをブロック矢印で表している。回路基板10のうち、接地導体部分10bの範囲を網掛け表示によって表す。接地導体部分10bの形状は、図2の接地導体部分10aと異なり、上端部のせり出しを持たない。アンテナ素子11aは給電箇所12(図1又は図2に示したのと同じとする。)において給電され、終端は接地端として接地導体部分10bに短絡される。
図3に示すように、異方性誘電体部材13と接地導体部分10bの上端部の間隔は10mm、接地導体部分10bの上端部と接地導体部分10bの下端部(すなわち回路基板10の下端部)との距離は90mm、接地導体部分10bの(すなわち回路基板10の)左右方向の幅は45mmとした。
図4は、図2又は図3に表した無線装置1a又は1bにおけるアンテナ素子11aの電圧定在波比(VSWR)の周波数特性を評価する実験例を示す。図4の横軸は周波数(単位はメガヘルツ(MHz))、縦軸はVSWR値をそれぞれ表す。
図4の左側寄りの実線の曲線は、図2の無線装置1aの特性を表す。図4の左側寄りの破線の曲線は、図2の無線装置1aにおいて異方性誘電体部材13を等方性の誘電体部材で置き換えた場合の特性を表す。図4の右側寄りの実線の曲線は、図3の無線装置1bの特性を表す。図4の右側寄りの破線の曲線は、図3の無線装置1bにおいて異方性誘電体部材13を等方性の誘電体部材で置き換えた場合の特性を表す。
実験に用いた異方性誘電体部材13の誘電率の値が最大となる向きにおける比誘電率は12、その他の向きにおける比誘電率は9とした。実験に用いた等方性の誘電体部材の比誘電率は、7とした。アンテナ素子11aの素子長は、一例として、図3の構成において等方性誘電体部材を装荷したとき(図4の右側寄りの破線の曲線に対応する。)の共振周波数が520MHzとなるように設定した。
図4の右側寄りの実線の曲線と破線の曲線を比較すると、アンテナ素子11aに装荷される誘電体部材が等方性であるか異方性であるかによる共振周波数の相違は数MHz程度であり、図4の左側寄りの実線の曲線と破線の曲線の間の共振周波数の相違(10MHz程度)に対して相対的に小さい。
これは、図3の無線装置1bの構成においてはアンテナ素子11aと接地導体部分10bの間隔が相対的に大きいからアンテナ素子11aと接地導体部分10bの容量を介した結合が相対的に弱く、そのため図3におけるブロック矢印に垂直な方向の電界の集中度合いに(すなわち、当該方向の誘電率の相違に)相対的に左右されにくいことによる。
一方、図4の左側寄りの実線の曲線と破線の曲線に対応する図2の構成の場合には、アンテナ素子11aと接地導体部分10aの間隔が相対的に小さいからアンテナ素子11aと接地導体部分10aの容量を介した結合が相対的に強く、そのため図2におけるブロック矢印に垂直な方向の電界の集中度合いに(すなわち、当該方向の誘電率の相違に)相対的に左右されやすいという結果を示している。
図2の無線装置1aの構成において、異方性誘電体部材13を用いる場合(図4の左側寄りの実線の曲線で表す。)の方が等方性誘電体部材を用いる場合(図4の左側寄りの破線の曲線で表す。)よりも、ブロック矢印に垂直な方向における誘電率の値が低いことにより結合を相対的に弱くして、共振周波数の低域方向への偏移を抑制していることがわかる。この点は、図3の無線装置1bの構成において異方性誘電体部材13を用いる場合(図4の右側寄りの実線の曲線で表す。)と等方性誘電体部材を用いる場合(図4の右側寄りの破線の曲線で表す。)の比較においても同様である。
図2又は図3のいずれの場合も、誘電体部材が異方性であるか等方性であるかによって、アンテナ素子11aに装荷された誘電体部材のブロック矢印の方向における誘電率は異ならないから、波長短縮の効果も変わらない。つまり、異方性誘電体部材13を用いることによって、等方性誘電体部材を用いる場合と同じ波長短縮効果を得ながら、アンテナ素子と回路基板の接地導体部分又は金属性部品との結合及びその結果である共振周波数の偏移を抑えることができる。なお実験では、図2又は図3のいずれの場合も、誘電体部材が異方性であるか等方性であるかによって放射効率の測定値に大差のないことも確認された。
図4に結果を示した実験に用いた異方性誘電体部材の誘電率は、高低比(誘電率が高い方向の値と低い方向の値の比)が7対3であった。図5は、上記の高低比としていく通りかの値を与えた場合の、無線装置1a又は1bにおけるアンテナ素子11aのVSWRの周波数特性を評価するシミュレーション例を表す図である。図5の横軸は周波数(単位はMHz)、縦軸はVSWR値をそれぞれ表す。
図5のプロットなしで表した破線の曲線は、図4の左側寄りの実線の曲線と同じ実験結果を参考に表したものである。四角形の塗りつぶしたプロット付きの3本の曲線は、図2の無線装置1aの特性を表す。そのうち最も右寄りの(共振周波数が約520MHzの)曲線は、異方性誘電体部材13の誘電率の値が最大となる向きにおける比誘電率を12、その他の向きにおける比誘電率を3としたものである。
その1つ左の破線の(共振周波数が約500MHzの)曲線は、異方性誘電体部材13の誘電率の値が最大となる向きにおける比誘電率を12、その他の向きにおける比誘電率を6としたものである。最も左寄りの(共振周波数が約490MHzの)曲線は、異方性誘電体部材13の誘電率の値が最大となる向きにおける比誘電率を12、その他の向きにおける比誘電率を9としたものである。
図5において、四角形の白抜きのプロット付きの3本の曲線は、図3の無線装置1bの特性を表す。そのうち最も右寄りの(共振周波数が約580MHzの)曲線は、異方性誘電体部材13の誘電率の値が最大となる向きにおける比誘電率を12、その他の向きにおける比誘電率を3としたものである。
その1つ左の破線の(共振周波数が約570MHzの)曲線は、異方性誘電体部材13の誘電率の値が最大となる向きにおける比誘電率を12、その他の向きにおける比誘電率を6としたものである。最も左寄りの(共振周波数が約560MHzの)曲線は、異方性誘電体部材13の誘電率の値が最大となる向きにおける比誘電率を12、その他の向きにおける比誘電率を9としたものである。
図4を参照して説明したのと同じ理由(アンテナ素子11aと接地導体部分10a又は10bの間隔の大小)により、図5の塗りつぶしたプロット付きの3本の曲線(図2の無線装置1aに対応。)どうしの共振周波数の相違は、白抜きのプロット付きの3本の曲線(図3の無線装置1bに対応。)どうしの共振周波数の相違より大きい。
また、塗りつぶしたプロット付きの3本の曲線をお互いに比較すると、誘電率の高低比が高いほどアンテナ素子11aと接地導体部分10aの結合を相対的に弱くして、共振周波数の低域方向への偏移を抑制していることがわかる。また、白抜きのプロット付きの3本の曲線をお互いに比較すると、やはり誘電率の高低比が高いほどアンテナ素子11aと接地導体部分10bの結合を相対的に弱くして、共振周波数の低域方向への偏移を抑制していることがわかる。
本発明の実施例1によれば、アンテナ素子に異方性誘電体部材を装荷して異方性の向きを選ぶことにより、誘電体部材が等方性であるとしたときと同様の波長短縮効果を得ながら、回路基板等との結合とそれによる共振周波数の低下を抑えることができる。
以下、図6を参照して、本発明の実施例2を説明する。図6は、本発明の実施例2に係る無線装置2の主要な構成を表す外観図である。無線装置2は、図示しない筐体に内蔵された回路基板10とアンテナ素子11を備え、アンテナ素子11は給電箇所12において給電されることができる(これらの構成は、いずれも同じ符号を付して表した実施例1の構成に同じとする。)。
無線装置2は、異方性誘電体部材23及び等方性誘電体部材24を備える。異方性誘電体部材23は、アンテナ素子11の回路基板10に略平行に配設された一部に対して、回路基板10の内側寄りに接するように配設されている。異方性誘電体部材23は、アンテナ素子11の回路基板10に略平行に配設された一部の向きに対して誘電率の値が最大となる向き(図6のブロック矢印で表す向き。)を略一致させるように配設されている。
他方、等方性誘電体部材24は、アンテナ素子11の回路基板10に略平行に配設された一部に対して、回路基板10の外側寄りに接するように配設されている。言い換えれば、異方性誘電体部材23と等方性誘電体部材24が、アンテナ素子11の回路基板10に略平行に配設された一部を挟むように配設されている。
図6においてアンテナ素子11が給電箇所12で給電されたとき、アンテナ素子11は異方性誘電体部材23のブロック矢印方向の誘電率及び等方性誘電体部材24の誘電率によって定まる波長短縮効果を得ることができる。
その一方、回路基板10の接地導体部分とこれに略平行なアンテナ素子11の開放端を含む一部の間に生じる容量を介した結合は、異方性誘電体部材23の図6におけるブロック矢印に垂直な方向の誘電率の値が低いほど弱い。すなわち、異方性誘電体部材23の誘電率の異方性により、アンテナ素子11の波長短縮効果を得ながらアンテナ素子11と回路基板10の接地導体部分等との結合に起因する共振周波数の偏移を抑えることができる。
また、アンテナ素子11の回路基板10に略平行な一部に対して回路基板10の外側寄りに等方性誘電体部材24を装荷したことにより、アンテナ素子11から無線装置2の外側の空間へ向かう電界を集中させて、無線装置2の外側の空間に対する電磁界放射を強める効果を得ることができる。
本発明の実施例2によれば、無線装置の外側の空間に対する電磁界放射が強められるという、付加的な効果が得られる。
以下、図7を参照して、本発明の実施例3を説明する。図7は、本発明の実施例3に係る無線装置3の主要な構成を表す外観図である。無線装置3は、図示しない筐体に内蔵された回路基板10とアンテナ素子11を備え、アンテナ素子11は給電箇所12において給電されることができる。また無線装置3は、アンテナ素子11に装荷された異方性誘電体部材13を備える。
上記の各構成はいずれも同じ符号を付して表した実施例1の構成に同じとする。ただし、異方性誘電体部材13はアンテナ素子11に対して基板10の内側寄りに装荷されるから、図7において異方性誘電体部材13の陰に隠れるアンテナ素子11の部分を破線で表す。異方性誘電体部材13の誘電率の値が最大となる向きを、図1と同じブロック矢印で示す。
無線装置3は、アンテナ素子11の他に付加アンテナ素子31を備える。付加アンテナ素子31は、回路基板10に設けられた給電箇所32に接続された一端において、回路基板10に搭載された図示しない無線回路(アンテナ素子11に給電する無線回路とは異なるシステム用とする。)により給電されることができる。図7では一例として、付加アンテナ素子31の他端が開放端であるように表している。
付加アンテナ素子31の開放端を含む一部は、アンテナ素子11の開放端を含む一部に対向して、異方性誘電体部材13を挟んで略平行に配設されている。言い換えれば、異方性誘電体部材13は、付加アンテナ素子31のアンテナ素子11に対向する一部の向きに対して誘電率の値が最大となる向き(図7のブロック矢印で表す向き。)を略一致させるように配設されている。図7においてアンテナ素子11が給電箇所12で給電されたとき、アンテナ素子11は異方性誘電体部材13のブロック矢印方向の誘電率によって定まる波長短縮効果を得ることができる。
その一方、付加アンテナ素子31の開放端を含む一部とこれに略平行に対向するアンテナ素子11の開放端を含む一部の間に生じる容量を介した結合は、異方性誘電体部材13の図7におけるブロック矢印に垂直な方向の誘電率の値が低いほど弱い。すなわち、異方性誘電体部材13の誘電率の異方性により、アンテナ素子11の波長短縮効果を得ながらアンテナ素子11と付加アンテナ素子31との結合に起因する互いに異なるシステム間の干渉を抑えることができる。
本発明の実施例3によれば、互いに異なるシステム間の干渉を抑えることができるという、付加的な効果が得られる。
以下、図8を参照して、本発明の実施例4を説明する。図8は、本発明の実施例4に係る無線装置4の主要な構成を表す外観図である。無線装置4は、図示しない筐体に内蔵された回路基板10とアンテナ素子11を備え、アンテナ素子11は給電箇所12において給電されることができる(これらの構成は、いずれも同じ符号を付して表した実施例1の構成に同じとする。)。
無線装置4は、アンテナ素子11の他に付加アンテナ素子41を備える。付加アンテナ素子41は例えば一端が開放され他端が回路基板10の接地導体部分に短絡された無給電素子であって、開放端を含む一部がアンテナ素子11に対向して略平行に配設されている。
無線装置4は、異方性誘電体部材43を備える。異方性誘電体部材43は、アンテナ素子11の回路基板10に対して略平行に配設された一部に接するように配設されている。異方性誘電体部材43は、アンテナ素子11の回路基板10に略平行に配設された一部の向きに対して誘電率の値が最大となる向き(図8のブロック矢印で表す向き。)を略一致させるように配設されている。
無線装置4は、等方性誘電体部材44を備える。等方性誘電体部材44は、付加アンテナ素子41の近傍においてアンテナ素子11に接するように配設されている。
図8においてアンテナ素子11が給電箇所12で給電されたとき、アンテナ素子11は異方性誘電体部材43のブロック矢印方向の誘電率によって定まる波長短縮効果を得ることができる。また、異方性誘電体部材43の誘電率の異方性により、アンテナ素子11と回路基板10の接地導体部分等との結合に起因する共振周波数の偏移を抑えることができる。
その一方、付加アンテナ素子41の近傍においてアンテナ素子11に接するように等方性誘電体部材24を装荷したことにより、アンテナ素子11と付加アンテナ素子41の間に電界を集中させて相互の結合を強める効果を得ることができる。
さらに、異方性誘電体部材43に近い方に実施例3と同様の別システムのアンテナ素子が設けられていてもよい。そのような構成においては、アンテナ素子11と付加アンテナ素子41の結合が等方性誘電体部材44によって強められる一方、アンテナ素子11と別システムのアンテナ素子の結合は異方性誘電体部材43によって抑制されることとなり、それぞれの結合の度合いを適切に選ぶことができる。
本発明の実施例4によれば、付加アンテナ素子に対する結合を強めることができるという、付加的な効果が得られる。
以上の各実施例の説明において、回路基板、接地導体、アンテナ素子、誘電体部材等の形状、構成、配置、実験又はシミュレーションの条件として与えた数値等は例示であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまな変形が可能である。
本発明の実施例1に係る無線装置の主要な構成を表す外観図。 実施例1に係る無線装置の実験評価用モデルの構成とサイズを説明する第1の図。 実施例1に係る無線装置の実験評価用モデルの構成とサイズを説明する第2の図。 実施例1に係る図2又は図3に表したモデルのVSWR周波数特性を表す図。 実施例1に係る図2又は図3に表したモデルの異方性誘電体部材の誘電率の高低比をパラメータとして、シミュレーションにより求めたVSWR周波数特性を表す図。 本発明の実施例2に係る無線装置の主要な構成を表す外観図。 本発明の実施例3に係る無線装置の主要な構成を表す外観図。 本発明の実施例4に係る無線装置の主要な構成を表す外観図。
符号の説明
1、1a、1b、2、3、4 無線装置
10 回路基板
10a、10b 接地導体部分
11、11a アンテナ素子
12、32 給電箇所
13、23、43 異方性誘電体部材
24、44 等方性誘電体部材
31、41 付加アンテナ素子

Claims (10)

  1. 回路基板と、
    前記回路基板に設けられた給電箇所において給電され、少なくとも一部が前記回路基板に略平行に配設されたアンテナ素子と、
    前記アンテナ素子の前記回路基板に略平行な一部の向きに対して誘電率の値が最大となる向きを略一致させると共に、前記アンテナ素子の前記回路基板に略平行な一部に接するように配設された異方性誘電体部材とを
    備えたことを特徴とする無線装置。
  2. 前記アンテナ素子近傍に導電体部材をさらに有し、
    前記異方性誘電体部材は、前記導電体部材の前記アンテナ素子に対向する一部に対して前記誘電率の値が最大となる向きが略平行であるように配設されたことを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
  3. 前記アンテナ素子は前記回路基板の端部の近傍に配設され、
    前記異方性誘電体部材は、前記アンテナ素子の前記回路基板に略平行な一部に対して前記回路基板の内側寄りに接するように配設され、
    前記アンテナ素子の前記回路基板に略平行な一部に対して前記回路基板の外側寄りに接するように配設された等方性誘電体部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
  4. 少なくとも一部が前記アンテナ素子に対向して配設された付加アンテナ素子をさらに有し、
    前記異方性誘電体部材は、前記付加アンテナ素子の前記アンテナ素子に対向する一部に対して前記誘電率の値が最大となる向きが略平行であるように配設されたことを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
  5. 少なくとも一部が前記アンテナ素子に対向して配設された付加アンテナ素子をさらに有し、
    前記付加アンテナ素子の近傍において前記アンテナ素子に接するように配設された等方性誘電体部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
  6. 回路基板を有する無線装置に設けられたアンテナ装置において、
    前記回路基板に設けられた給電箇所において給電され、少なくとも一部が前記回路基板に略平行に配設されたアンテナ素子と、
    前記アンテナ素子の前記回路基板に略平行な一部の向きに対して誘電率の値が最大となる向きを略一致させると共に、前記アンテナ素子の前記回路基板に略平行な一部に接するように配設された異方性誘電体部材とを
    備えたことを特徴とするアンテナ装置。
  7. 前記無線装置が前記アンテナ素子近傍に導電体部材をさらに有する場合において、
    前記異方性誘電体部材は、前記導電体部材の前記アンテナ素子に対向する一部に対して前記誘電率の値が最大となる向きが略平行であるように配設されたことを特徴とする請求項6に記載のアンテナ装置。
  8. 前記アンテナ素子は前記回路基板の端部の近傍に配設され、
    前記異方性誘電体部材は、前記アンテナ素子の前記回路基板に略平行な一部に対して前記回路基板の内側寄りに接するように配設され、
    前記アンテナ素子の前記回路基板に略平行な一部に対して前記回路基板の外側寄りに接するように配設された等方性誘電体部材をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載のアンテナ装置。
  9. 前記無線装置が、少なくとも一部が前記アンテナ素子に対向して配設された付加アンテナ素子をさらに有する場合において、
    前記異方性誘電体部材は、前記付加アンテナ素子の前記アンテナ素子に対向する一部に対して前記誘電率の値が最大となる向きが略平行であるように配設されたことを特徴とする請求項6に記載のアンテナ装置。
  10. 前記無線装置が、少なくとも一部が前記アンテナ素子に対向して配設された付加アンテナ素子をさらに有する場合において、
    前記付加アンテナ素子の近傍において前記アンテナ素子に接するように配設された等方性誘電体部材をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載のアンテナ装置。
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