JP2009231679A - 絶縁膜形成用組成物、絶縁膜の製造方法、およびそれによって得られる絶縁膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】絶縁膜形成用組成物は、ポリマーAと、ポリマーBと、溶媒Aおよび大気圧における沸点が溶媒Aよりも低い溶媒Bと、を含み、かつ、以下の式(i)および(ii)を満たす。
前記ポリマーAの溶媒Aへの溶解度>前記ポリマーAの前記溶媒Bへの溶解度
・・・(i)
前記ポリマーBの溶媒Aへの溶解度<前記ポリマーBの前記溶媒Bへの溶解度
・・・(ii)
【選択図】図1
Description
下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物、および加水分解性基を有するポリカルボシランからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を加水分解縮合して得られた加水分解縮合物(以下、ポリマーAという)と、
R1 aSi(OR2)4−a ・・・・・(1)
(式中、R1は水素原子、フッ素原子または1価の有機基を示し、R2は1価の有機基を示し、aは0〜2の整数を示す。)
R3 b(R4O)3−bSi−(R7)d−Si(OR5)3−cR6 c ・・・(2)
(式中、R3〜R6は独立して、1価の有機基を示し、bおよびcは独立して、0〜2の数を示し、R7は酸素原子、フェニレン基または(CH2)m−で表される基(ここで、mは1〜6の整数である)を示し、dは0または1を示す。)
ポリアリーレン,ポリアリーレンエーテル,ポリベンゾオキサゾール,およびポリイミドから選ばれる少なくとも1種のポリマー(以下、ポリマーBという)と、
溶媒Aおよび大気圧における沸点が溶媒Aよりも低い溶媒Bと、
を含み、かつ、以下の式(i)および(ii)を満たす。
・・・(i)
前記ポリマーBの溶媒Aへの溶解度<前記ポリマーBの前記溶媒Bへの溶解度
・・・(ii)
上記組成物において、前記溶媒Aの沸点と前記溶媒Bの沸点との差が40℃以上であることができる。
上記組成物を基材に塗布して塗膜を形成する工程と、
前記塗膜から前記溶媒Aおよび前記溶媒Bを除去する工程と、
前記塗膜に対して硬化処理を行う工程と、
を含む。
本発明の一実施形態に係る組成物は、絶縁膜を形成するための組成物であり、ポリマーAおよびポリマーBと、溶媒Aおよび大気圧における沸点が溶媒Aよりも低い溶媒Bと、を含み、かつ、以下の式(i)および(ii)を満たす。
・・・(i)
前記ポリマーBの溶媒Aへの溶解度<前記ポリマーBの前記溶媒Bへの溶解度
・・・(ii)
本実施形態に係る組成物を基材に塗布して塗膜を形成し、該塗膜を硬化させることにより、組成が異なる二層を有する絶縁膜を1回の塗布で簡便に形成することができる。この場合、絶縁膜を構成する各層は、特定成分(例えば炭素原子)の濃度が異なっていてもよい。
ポリマーAは、下記一般式(1)で表される化合物(以下「化合物1」ともいう)、下記一般式(2)で表される化合物(以下「化合物2」ともいう)、および加水分解性基を有するポリカルボシラン(以下「化合物3」ともいう)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を加水分解縮合して得られた加水分解縮合物である。
(式中、R1は水素原子、フッ素原子または1価の有機基を示し、R2は1価の有機基を示し、aは0〜2の整数を示す。)
R3 b(R4O)3−bSi−(R7)d−Si(OR5)3−cR6 c ・・・(2)
(式中、R3〜R6は独立して、1価の有機基を示し、bおよびcは独立して、0〜2の数を示し、R7は酸素原子、フェニレン基または(CH2)m−で表される基(ここで、mは1〜6の整数である)を示し、dは0または1を示す。)
ポリマーAの好ましい例としては、後述するテトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、およびジメトキシポリカルボシランを加水分解縮合して得られた加水分解縮合物が挙げられる。
前記一般式(1)において、R1,R2で表される1価の有機基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基などを挙げることができる。ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、好ましくは炭素数1〜5であり、これらのアルキル基は鎖状でも、分岐していてもよい。前記一般式(1)において、アルケニル基としては、ビニル基、アリル基などが挙げられる。また、前記一般式(1)において、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基などを挙げることができる。
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−sec−ブトキシシラン、エチルトリ−tert−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリ−n−プロポキシシラン、イソプロピルトリイソプロポキシシラン、イソプロピルトリ−n−ブトキシシラン、イソプロピルトリ−sec−ブトキシシラン、イソプロピルトリ−tert−ブトキシシラン、イソプロピルトリフェノキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリイソプロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルイソトリエトキシシラン、sec−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチルトリイソプロポキシシラン、sec−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、sec−ブチルトリフェノキシシラン、tert−ブチルトリメトキシシラン、tert−ブチルトリエトキシシラン、tert−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、tert−ブチルトリイソプロポキシシラン、tert−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、tert−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、tert−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、tert−ブチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−sec−ブトキシシラン、フェニルトリ−tert−ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−sec−ブトキシシラン、ビニルトリ−tert−ブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシランなどのトリアルコキシシラン類;
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−プロポキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−sec−ブトキシシラン、ジメチルジ−tert−ブトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジ−n−プロポキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジ−n−ブトキシシラン、ジエチルジ−sec−ブトキシシラン、ジエチルジ−tert−ブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジイソプロポキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−フェノキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、ジイソプロピルジ−n−プロポキシシラン、ジイソプロピルジイソプロポキシシラン、ジイソプロピルジ−n−ブトキシシラン、ジイソプロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジイソプロピルジ−tert−ブトキシシラン、ジイソプロピルジフェノキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジイソプロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−フェノキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジイソプロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−フェノキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチルジイソプロポキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−フェノキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジ−エトキシシラン、ジフェニルジ−n−プロポキシシラン、ジフェニルジイソプロポキシシラン、ジフェニルジ−n−ブトキシシラン、ジフェニルジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニルジ−tert−ブトキシシラン、ジフェニルジフェノキシシラン、ジビニルジメトキシシランなどのジアルコキシシラン類が挙げられる。これらは、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
一般式(2)において、R3〜R6の1価の有機基としては、前記一般式(1)においてR1,R2として例示した1価の有機基と同様の基を挙げることができる。
化合物3は、加水分解性基を有し、例えば下記一般式(3)で表される化合物であり、ポリマーAを形成するための他のモノマーと縮合して、Si−O−Si結合を形成することができる。なお、ここでいう加水分解基とは、アルコキシ基、アシロキシ基、スルホン基、メタンスルホン基、またはトリフルオロメタンスルホン基を示す。
(式中、R8は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシロキシ基、スルホン基、メタンスルホン基、トリフルオロメタンスルホン基、アルキル基、アリール基、アリル基、およびグリシジル基からなる群より選ばれる基を示し、R9はハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシロキシ基、スルホン基、メタンスルホン基、トリフルオロメタンスルホン基、アルキル基、アリール基、アリル基、およびグリシジル基からなる群より選ばれる基を示し、R9およびR10は独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシロキシ基、スルホン基、メタンスルホン基、トリフルオロメタンスルホン基、炭素数2〜6のアルキル基、アリール基、アリル基、およびグリシジル基からなる群より選ばれる基を示し、R11〜R13は独立して、置換または非置換のメチレン基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、およびアリーレン基からなる群より選ばれる基を示し、e,f,gはそれぞれ、10<e+f+g<10,000の条件を満たす0〜10,000の数を示す。)
ポリマーBは、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテル、ポリベンゾオキサゾールおよびポリイミドから選ばれる少なくとも1種のポリマーである。
(式(4)〜(7)中、R31〜R35はそれぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルコキシル基、アリール基、またはハロゲン原子を示し、Xは−CQQ’−(ここで、Q、Q’は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン化アルキル基、アルキル基、水素原子、ハロゲン原子、またはアリール基を示す)で示される基およびフルオレニレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種を示し、Yは−O−、−CO−、−COO−、−CONH−、−S−、−SO2−、およびフェニレン基の群から選ばれる少なくとも1種を示し、eは0または1を表し、o〜sは0〜4の整数を表し、fは5〜100モル%、gは0〜95モル%、hは0〜95モル%(ただし、f+g+h=100モル%)、iは0〜100モル%、jは0〜100モル%(ただし、i+j=100モル%)であり、AおよびBはそれぞれ独立に、下記一般式(8)〜(10)で表される2価の芳香族基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を示し、R36,R36’は水素原子または下記一般式(11)および(12)で表される芳香族基の群から選ばれる少なくとも1種の基を示し、W1,W2は下記一般式(13)および(14)で表される2価の芳香族基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を示す。)
(式(8)〜(10)中、R37、R38、R43およびR44は独立に、単結合、−O−、−CO−、−CH2−、−COO−、−CONH−、−S−、−SO2−、フェニレン基、イソプロピリデン基、ヘキサフルオロイソプロピリデン基、ジフェニルメチリデン基、フルオレニレン基、または式
(式(11)および(12)中、R48はハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、ハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシル基、フェノキシ基またはアリール基を示し、m’は0〜5の整数を表し、n’は0〜7の整数を表す。)
(式(13)および(14)中、R48はハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、ハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシル基、フェノキシ基またはアリール基を示し、R49は単結合、−O−、−CO−、−CH2−、−COO−、−CONH−、−S−、−SO2−、フェニレン基、イソプロピリデン基、ヘキサフルオロイソプロピリデン基、ジフェニルメチリデン基、メチルフェニルメチリデン基、トリフルオロメチルメチルメチリデン基、トリフルオロメチルフェニルメチリデン基、フルオレニレン基、または式
一般式(4)で表される重合体(以下、「化合物4」ともいう)は、例えば、下記一般式(15)に示す化合物をモノマーとして、遷移金属化合物を含む触媒系の存在下に重合することによって製造することができる。
(式中、R31,R32はそれぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルコキシル基、アリール基、またはハロゲン原子、Xは−CQQ’−(ここで、Q、Q’は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン化アルキル基、アルキル基、水素原子、ハロゲン原子、またはアリール基を示す)で示される基およびフルオレニレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種を示し、o,pは0〜4の整数を表し、Zはアルキル基、ハロゲン化アルキル基またはアリール基を示す。)
−C(CF3)2− ・・・・・(17)
−C(CF3)(C6H5)− ・・・・・(18)
−CH(CH3)− ・・・・・(19)
−C(C6H5)2− ・・・・・(20)
上記一般式(21)に示す化合物(モノマー)の具体例としては、例えば、2,2−ビス(4−メチルスルフォニロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−メチルスルフォニロキシフェニル)メタン、ビス(4−メチルスルフォニロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−メチルスルフォニロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)ロパン、2,2−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−フェニルスルフォニロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(p−トリルスルフォニロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)プロパン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)プロパン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)プロパン9,9−ビス(4−メチルスルフォニロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン、ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)フルオレン、ビス(4−メチルスルフォニロキシフェニル)メタン、ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)メタン、ビス(4−メチルスルフォニロキシフェニル)トリフルオロメチルフェニルメタン、ビス(4−メチルスルフォニロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)メタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)フルオレン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)メタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)メタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)トリフルオロメチルフェニルメタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)、2,2−ビス(4−フェニルスルフォニロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシフェニル)メタン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(4−フェニルスルフォニロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)フルオレン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシフェニル)メタン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)メタン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシフェニル)トリフルオロメチルフェニルメタン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(p−トリルスルフォニロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(p−トリルスルフォニロキシフェニル)メタン、ビス(p−トリルスルフォニロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(p−トリルスルフォニロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)ジフェニルメタン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)フルオレン、ビス(p−トリルスルフォニロキシフェニル)メタン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニル)メタン、ビス(p−トリルスルフォニロキシフェニル)トリフルオロメチルフェニルメタン、ビス(p−トリルスルフォニロキシフェニル)フェニルメタンなどを挙げることができる。本発明においては、上記一般式(21)に示す化合物を2種以上共重合することもできる。
(式中、R33,R34はそれぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルコキシル基、アリール基、またはハロゲン原子、R56,R57は、−OSO2Z(ここで、Zはアルキル基、ハロゲン化アルキル基またはアリール基を示す。)、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子を示し、Yは−O−、−CO−、−COO−、−CONH−、−S−、−SO2−、およびフェニレン基の群から選ばれた少なくとも1種を示し、eは0または1を表し、q,rは0〜4の整数を表す。)
(式中、R35は、炭素数1〜20の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルコキシル基、アリール基、またはハロゲン原子、R58,R59は、−OSO2Z(ここで、Zはアルキル基、ハロゲン化アルキル基、またはアリール基を示す。)、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子を示し、sは0〜4の整数を表す。)
一般式(5)で表される重合体(以下、「化合物5」ともいう)は、例えば、下記一般式(24)〜(26)に示す化合物を含むモノマーを触媒系の存在下に重合することによって製造することができる。
(式中、R31,R32はそれぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルコキシル基、アリール基またはハロゲン原子、Xは−CQQ’−(ここでQ,Q’は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン化アルキル基、アルキル基、水素原子、ハロゲン原子またはアリール基を示す)で示される基およびフルオレニレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種を示し、o、pは0〜4の整数を表し、R60,R61は水酸基、ハロゲン原子、−OM’基(M’はアルカリ金属である)からなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。)
(式中、R33,R34はそれぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルコキシル基、アリール基、またはハロゲン原子、R62,R63は水酸基、ハロゲン原子、−OM’基(M’はアルカリ金属である)からなる群から選ばれる少なくとも1種を示し、Yは−O−、−CO−、−COO−、−CONH−、−S−、−SO2−およびフェニレン基の群から選ばれた少なくとも1種を示し、eは0または1を表し、q,rは0〜4の整数を表す。)
(式中、R35は炭素数1〜20の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルコキシル基、アリール基,またはハロゲン原子を示し、R58,R59は−OSO2Z(ここで、Zはアルキル基、ハロゲン化アルキル基、またはアリール基を示す。)、水酸基、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子を示し、sは0〜4の整数を表す。)
一般式(6)で表される重合体(以下、「化合物6」ともいう)は、例えば、下記一般式(27)および一般式(28)で表わされる化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、下記一般式(27)および一般式(28)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを触媒の存在下で重合することにより得ることができる。
(b)1価の銅化合物
(c)塩基性化合物
(a)成分のうちパラジウム塩としては、例えば、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム等を挙げることができる。これらの化合物は1種単独で使用しても2種以上を同時に使用してもよい。ここで、パラジウム塩の使用割合は、上記一般式(27)〜(30)で表される化合物の総量1モルに対し、好ましくは、0.0001〜10モル、さらに好ましくは、0.001〜1モルである。0.0001モル未満であると重合が十分に進行しないことがあり、一方、10モルを超えると精製が困難となることがある。
等を挙げることができる。これらの化合物は1種単独で使用しても2種以上を同時に使用してもよい。ここで、(b)1価の銅化合物の使用割合は、上記一般式(33)〜(36)で表される化合物の総量1モルに対し、好ましくは、0.0001〜10モル、さらに好ましくは0.001〜1モルである。0.0001モル未満であると重合が十分に進行しないことがあり、一方、10モルを超えると精製が困難となることがある。
一般式(7)で表される重合体(以下、「化合物7」ともいう)は、例えば、下記一般式(31)と、下記一般式(32)に示す化合物および/または下記一般式(33)に示す化合物を反応させることによって製造することができる。
(式(31)〜(33)中、R36,R36’は水素原子または上記一般式(11)および(12)で表される芳香族基の群から選ばれる少なくとも1種の基を示し、W1,W2は上記一般式(13)および(14)で表される2価の芳香族基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を示す。)
溶媒Aとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのプロピレングリコール系溶媒が好ましい。
溶媒Bとしては、例えば、ヘプタン、シクロヘキサノン、エチルエトキシプロピオネート、乳酸エチル、γ−ブチルラクトンが好適に用いられる。
本発明の一実施形態に係る絶縁膜の形成方法は、上記組成物を基材に塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜から溶媒Aおよび溶媒Bを除去する工程と、前記塗膜に対して硬化処理を行う工程と、を含む。
本発明の一実施形態に係る絶縁膜は、上記絶縁膜の形成方法により得られたものである。上述の絶縁膜を形成するための組成物を通常の方法で塗布し、その後溶媒を除去すると、2以上の層に分離する。ここで、2以上の層とは、「ポリマーAが高密度に存在する層」と、「ポリマーAが実質的に存在しない層」を共に含む2以上の層である場合が挙げられる。本実施形態に係る絶縁膜は、例えば、組成が異なる二以上の層を有する。組成が異なる二以上の層を有する絶縁膜は、例えば、銅ダマシン配線構造体に使用される絶縁膜として好適に使用できる。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の「部」および「%」は、特記しない限り、それぞれ重量部および重量%であることを示している。
4.1.1.接触角
ポリマー膜の疎水性を評価する目的で、協和界面科学社製接触角測定装置(DropMaster500)を用いて、ポリマー膜の表面に超純水液滴を滴下し、接触角の測定を行った。疎水性が高いと、RIEや薬液に対する耐性が良い(プロセス耐性が良い)とされている。
ポリマー膜が形成された8インチウエハを、室温で0.2%の希フッ酸水溶液中に3分間浸漬し、ポリマー膜の浸漬前後の膜厚変化を観察した。下記に定義する残膜率が99%以上である場合、薬液耐性が良好である(「A」)と判断し、残膜率が99%未満である場合、薬液耐性が良好でない(「B」)と判断する。
残膜率(%)=(浸漬後の膜の膜厚)÷(浸漬前の膜の膜厚)×100
TEM観察により、ポリマー膜が1回の塗布で二層に分離しているかを確認した。二層分離が確認された場合を「A」、二層分離が確認されなかった場合を「B」として表2に示す。
溶媒100gに対してポリマーがx[g]溶解したときの溶解度をx[g/100g]として、各溶媒へのポリマーの溶解度を測定した。その結果を表1に示す。
4.2.1.調製例1(反応液1の調製)
温度計、冷却コンデンサー、滴下ロートおよび攪拌装置を取り付けた内容量が4Lの4つ口フラスコ内をアルゴンガスで置換した後、乾燥したテトラヒドロフラン1.5Lおよび金属マグネシウム71gを仕込み、アルゴンガスでバブリングした。その後、20℃で攪拌しながら、クロロメチルトリエトキシシラン500gを滴下ロートからゆっくりと添加した。滴下終了後、0℃でさらに12時間攪拌を続けた。この反応液にヘキサンを添加した後セライトで濾過し、濾液を真空乾燥することにより真空オーブンで有機溶媒を完全に除去し、褐色固体の加水分解性基を有するポリカルボシランを得た。このようにして得られたポリカルボシランの重量平均分子量は420であった。
・有機系膜のための膜形成用組成物(2)の調製
温度計、アルゴンガス導入管、攪拌装置を備えた1000ml三口フラスコにテトラヒドロフラン120ml、ジクロロビストリフェニルフォスフィンパラジウム3.46g、ヨウ化銅1.44g、ピペリジン20ml、4,4’−ビス(2−ヨードフェノキシ)ベンゾフェノン185.72gを加えた。次に4,4’−ジエチニルジフェニルエーテル65.48gを加え25℃で20時間反応させた。この反応液をメタノール5リットルで再沈殿を2回繰り返した後、シクロヘキサノンに溶かし、超純水で2回洗浄し、メタノール5リットルでさらに再沈殿し、沈殿を濾過、乾燥して、重量平均分子量35,000のポリマーBを得た。2gのポリマーBおよび重量平均分子量500のポリビニルメトキシシロキサン0.05gをシクロヘキサノン(沸点155℃、以下「溶媒B」とする。)18gに溶解させ、0.2μm孔径のポリテトラフルオロエチレン(デュポン社製、テフロン(登録商標))製フィルターで濾過を行い、ポリマーBを含む反応液2を得た。
4.3.1.実施例1
反応液1および反応液2をポリマーの重量比が50:50になるようにブレンドし、レベリング剤としてジメチルポリシロキサンを0.1phr添加し、ミックスローターで30分攪拌して、実施例1の膜形成用組成物を得た。
50gの反応液1に、5gのポリマーBおよび45gのジプロピレングリコールモノブチルエーテル(溶媒A)を加えてブレンドし、レベリング剤としてジメチルポリシロキサンを0.1phr添加し、ミックスローターで30分間攪拌して、比較例1の膜形成用組成物を得た。しかしながら、この組成物ではポリマーの沈殿が観察された。
8インチシリコンウエハ上に、スピンコート法を用いて実施例1の膜形成用組成物および反応液2をそれぞれ塗布し、ホットプレート上にて90℃で3分間、窒素雰囲気下200℃で3分間基板を乾燥した後、420℃のホットプレートで基板を30分間焼成して、実施例1および参考例1のポリマー膜(膜厚0.5μm)をそれぞれ形成した。
Claims (4)
- 下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物、および加水分解性基を有するポリカルボシランからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を加水分解縮合して得られた加水分解縮合物(以下、ポリマーAという)と、
R1 aSi(OR2)4−a ・・・・・(1)
(式中、R1は水素原子、フッ素原子または1価の有機基を示し、R2は1価の有機基を示し、aは0〜2の整数を示す。)
R3 b(R4O)3−bSi−(R7)d−Si(OR5)3−cR6 c ・・・(2)
(式中、R3〜R6は独立して、1価の有機基を示し、bおよびcは独立して、0〜2の数を示し、R7は酸素原子、フェニレン基または(CH2)m−で表される基(ここで、mは1〜6の整数である)を示し、dは0または1を示す。)
ポリアリーレン,ポリアリーレンエーテル,ポリベンゾオキサゾール,およびポリイミドから選ばれる少なくとも1種のポリマー(以下、ポリマーBという)と、
溶媒Aおよび大気圧における沸点が溶媒Aよりも低い溶媒Bと、
を含み、かつ、以下の式(i)および(ii)を満たす、絶縁膜形成用組成物。
前記ポリマーAの溶媒Aへの溶解度>前記ポリマーAの前記溶媒Bへの溶解度
・・・(i)
前記ポリマーBの溶媒Aへの溶解度<前記ポリマーBの前記溶媒Bへの溶解度
・・・(ii) - 前記溶媒Aの沸点と前記溶媒Bの沸点との差が40℃以上である、請求項1に記載の組成物。
- 請求項1または2に記載の組成物を基材に塗布して塗膜を形成する工程と、
前記塗膜から前記溶媒Aおよび前記溶媒Bを除去する工程と、
前記塗膜に対して硬化処理を行う工程と、
を含む、絶縁膜の形成方法。 - 請求項3に記載の絶縁膜の形成方法により得られ、組成が異なる二層を有する絶縁膜。
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