JP2009229520A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 減光を行う新たな液晶表示装置を提供する
【解決手段】
液晶表示装置は、対向する一対の基板と、対向する一対の基板の各々の対向面側に形成された電極パターンと、対向する一対の基板間に挟持された液晶層とを含む液晶表示素子と、液晶表示素子に光を照射する光源と、周囲の明暗に応じて前記液晶表示素子の駆動電圧を上下して該液晶表示素子の透過率を上下させると共に、前記光源の発光輝度を上下させる制御機構とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】
液晶表示装置は、対向する一対の基板と、対向する一対の基板の各々の対向面側に形成された電極パターンと、対向する一対の基板間に挟持された液晶層とを含む液晶表示素子と、液晶表示素子に光を照射する光源と、周囲の明暗に応じて前記液晶表示素子の駆動電圧を上下して該液晶表示素子の透過率を上下させると共に、前記光源の発光輝度を上下させる制御機構とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、周囲の環境に応じて減光を行う液晶表示装置に関する。
液晶表示装置をスピードメーター内の表示や空調・オーディオ用表示などの車載用表示装置として使用することが多い。最近では表示品位を良くする為に垂直配向型などの液晶表示素子を用いてノーマリブラックモードで表示させ、黒背景の中に明るい白や赤、青などを表示することが多くなってきている。一方、昼間と夜間、野外とトンネル内のように、液晶表示装置の周囲の明るさは時間や場所によって大きく変化する。
特に、周囲が暗くなった場合、液晶表示装置が明るすぎ、運転者や同乗者にとって液晶表示装置の光がまぶしすぎるという現象が存在する。この現象は時には運転者にとって好ましいものではない。
このような環境変化に対して、表示装置の輝度を変化させる種々の方法が知られている。特開平3−94220号公報においては、液晶表示装置のバックライトの輝度を周囲が明るくなるにつれて大きくし、周囲が暗くなるにつれてバックライト輝度を小さくする(バックライト輝度を小さくすることを当業者は一般的に「減光」と呼んでいる)方法が提案されている。
また、特開平05−173108号公報では、アクティブマトリクス駆動の液晶表示装置において、外部照度検出装置を備え、その外部照度検出装置が発生する適正輝度信号により駆動する表示パネルの調光装置が開示されている。
一方、マルチプレックス駆動する液晶表示素子は、例えばセブンセグメントと呼ばれる「8」の字を7つのセグメントパターンで表示するセグメント電極パターンを備えており、表示を行うオンセグメント(白表示)のみでなく、表示を行わないオフセグメント(黒表示)にも電圧(非選択電圧)が印加されている。
非選択電圧が印加されているため、オフセグメントにおいても僅かではあるが光透過率があり、バックライトからの光が僅かながら透過する。そのため、セグメント電極パターン以外の背景の部分とオフセグメントでは表示の明るさが異なる。これを一般にクロストークと呼ぶ。クロストークは夜間等の周囲が暗い状況でより発生しやすくなる。
従って、減光と共にクロストーク対策を可能とする液晶表示装置が求められている。
本発明の目的は、減光を行う新たな液晶表示装置を提供することである。
本発明の一観点によれば、対向する一対の基板と、前記対向する一対の基板の各々の対向面側に形成された電極パターンと、前記対向する一対の基板間に挟持された液晶層とを含む液晶表示素子と、前記液晶表示素子に光を照射する光源と、周囲の明暗に応じて前記液晶表示素子の駆動電圧を上下して該液晶表示素子の透過率を上下させると共に、前記光源の発光輝度を上下させる制御機構とを有する液晶表示装置が提供される。
本発明によれば、減光を行う新たな液晶表示装置を提供することができる。
図1に、実施例による液晶表示装置の概念ブロック図を示す。図示の液晶表示装置は、大きく分けて、液晶表示素子1と、バックライト2と、制御機構3を含んで構成される。
バックライト2は、LEDやランプ等で構成される。
制御機構3は、第1のドライバ4aと、第2のドライバ4bを備え、さらに、それぞれのドライバに対し、外部信号を受けてドライバの出力を調整する電源調整機構5a、5bを備える。
図2は、実施例に係る垂直配向(VA)型液晶表示素子の概略断面図である。垂直配向型液晶表示素子は配向膜として日産化学工業(株)製の垂直配向膜SE−1211を用い、レーヨン製のラビング布を使用して図2の矢印の方向にラビングしプレチルト角17を付与した基板11、12を直径4μmのギャップコントロール材を重ね合わせ、メルク(株)製の複屈折率△nが0.14で誘電率異方性が負(電圧印加により液晶分子が垂直配向から倒れ込む)の液晶材料を注入して作製した。従って、液晶層のリターデーションは560nmである。
図3は、実施例による液晶表示素子を視角補償した場合の平面図である。用いた補償板はリターデーションが220nmのCプレートが2枚積層されたものであり、偏光板を形成しているTACフィルムのリターデーション(60nmのCプレートとみなせる。偏光板はセル両面に配置されている。)とあわせて、560nmのCプレート補償をしていることなる。この液晶表示素子のプレチルト角を測定したところ、89.5度であった。
このVAモード液晶表示素子はノーマリブラックモードとなる。
なお、液晶表示素子は、ツイテッドネマチック(TN)型や、スーパー(S)TN型でも良い。
発明者らは、実施例において、図1に示すような構成で、周辺環境が暗くなると前記光源の発光輝度を小さくすると共に、液晶表示素子の駆動電圧を小さくして液晶表示素子の光透過率を下げることにより、液晶セルの表示輝度を低くする液晶表示装置を発案した。以下実施例において、透過率は光透過率のことを差す事とする。
図4に、図2、図3で示した液晶表示素子の電圧−透過率特性のグラフを示すと共に、同図において、実施例における液晶表示素子の透過率の調整方法を示す。実施例では1/9Duty、1/4Bias駆動する場合を考える。
図4において、実線の曲線で示すのが、図2で示した液晶表示素子の電圧−透過率特性である。透過率が立ち上がる駆動電圧は1.6V程度である。透過率は1.6V付近を過ぎると電圧の上昇と共に増加し、3.2V程度でピークの26%を迎えた後、緩やかに減少する。
図4中、実直線で示すのは、周囲が明るい状況での駆動における選択電圧Vs(1)と非選択電圧Vn(1)であり、点直線で示すのは、周囲が暗い状況での駆動における選択電圧Vs(2)と非選択電圧Vn(2)である。
なお、実施例において、選択電圧とは、液晶表示素子を観察した場合に観察者が表示パターンを明表示として認識するために液晶層に印加される電圧であり、非選択電圧とは、液晶表示素子を観察した場合に観察者が表示パターンを暗表示として認識するために液晶層に印加する電圧である。
基本的に選択電圧は、表示パターンの明表示と暗(非)表示との差を明確にするために、ある程度の大きさが必要である。特に周囲が明るい場合、選択電圧を上げて明表示状態のパターン(オンセグメント)の透過率を高くする。周囲が明るい状況に合わせて液晶表示素子の明表示を見やすくするためである。
一方、非選択電圧の設定は、非選択電圧を印加することによって作り出される非表示状態の表示パターン(オフセグメントと呼ばれる表示パターンで暗に近い状態)と、表示パターン以外の背景(暗状態)との透過率の差を少なくして、「発明が解決しようとする課題」で述べた、クロストークをいかに軽減するかに注意する必要がある。
但し、選択電圧と非選択電圧との比は、Duty比とBias数により一義的に決定されるため、選択電圧を設定すると非選択電圧も一義的に決まる。1/9Duty、1/4Biasの場合は、Vs(1)/Vn(1)=Vs(2)/Vn(2)=1.414である。このため、選択電圧を高く設定しすぎると、非選択電圧が高くなり、非選択電圧印加時の透過率が高くなってしまう。すると、本来暗状態に近づけたい非表示パターンにおいて光が多く観察され、クロストークとなってしまう。
従って、選択電圧と非選択電圧の設定は、液晶表示素子の表示状態時の明るさと、クロストークの軽減とのバランスに注意する必要がある。
具体的に、選択電圧および非選択電圧の印加方法について説明する。まず、周囲が明るい場合について説明する。図4に示すように、実施例では、選択電圧をVs(1)≒2.55Vに設定し、透過率を約20%に調整する。一方、非選択電圧は選択電圧との比からVn(1)≒1.8Vとなる。このときの透過率は約1.8%である。透過率が1.8%程度であっても、周囲が明るいため、クロストークはそれほどみられない。
対して、周囲が暗い状況においては、周囲が明るい場合に比べて低い透過率でもクロストークが発生することから、非選択電圧の設定が重要である。ここでは、非選択電圧をVn(2)≒1.6Vに設定する。この場合、透過率は約0.1%程度であり、クロストークは生じない。非選択電圧を設定したことにより、選択電圧はVs(2)≒2.25Vとなり、透過率は約12%程度となる。表示状態の透過率は周囲が明るい場合と比べて低くなるが、周囲も暗いため液晶表示素子が見難いという事はない。
上記の電圧設定は、液晶表示素子を正面から見た場合である。車載用のセンターディスプレイとして用いる場合は、電圧選定を行う際に、液晶表示素子を表面から見ただけでなく、左右40度以内から見た場合のクロストークに注意しながら駆動電圧を設定する。この場合も、周辺環境が暗い場合に液晶表示素子の駆動電圧を低く設定する。
なお、周囲が暗い時のクロストークに関して詳しく調べたところ、オフセグメント(非選択電圧印加)の透過率と背景の透過率(オフセグメント電圧0V時と同じ)の差が0.5%以上の時にクロストークとして感じ易くなることが判った。ノーマリブラックモードの垂直配向型、TN 型、STN 型などの各種表示原理の液晶表示素子について調べたが、どの表示原理でもオフセグメントの透過率と背景の透過率の差が0.5%以上の時にクロストークとして感じ易くなることは同様であった。
また、周囲が明るい時のクロストークは暗い時より視認され難いとは言え、余りにもオフセグメントと背景の透過率差が大きいと、やはりクロストークとして認識してしまう。例えば、晴天時の正午の自動車内の直射日光が当たらない箇所に液晶表示素子を設置して観察したところ、オフセグメントと背景の透過率差が3%以上ではクロストークが認識され見難い表示となってしまった。
従って、クロストークを抑えるために、駆動電圧を調整して非選択電圧での液晶表示素子の透過率を一定の範囲内に抑えることが好ましい。上記の結果から、実施例での電圧設定は、周囲が暗い時に非選択電圧をオフセグメントの透過率と背景の透過率の差が0.5%以下になるようにし、周囲が明るい時には非選択電圧をオフセグメントの透過率と背景の透過率の差が0.5%以上、3%以下になるような範囲に設定することが妥当であろう。
次に、バックライトの輝度調整方法について説明する。バックライトは、周辺環境が暗くなると共に、その発光輝度を小さくする。これにより、周囲が暗い場合に液晶表示素子の表示状態のパターンが眩しくて見難いという状況を軽減する。
図5に、周囲の明るさに対するバックライトの発光輝度のグラフを示す。この例では、周囲が暗いときのバックライト発光輝度が、周囲が明るいときの発光輝度の1/3である。輝度の調整は、例えばパルス発光させたバックライトのパルス幅を調整することで行う。
このように実施例においては、制御機構が、周囲の明(暗)に応じて液晶表示素子の駆動電圧を上(下)させて液晶表示素子の透過率を上(下)させると共に、バックライトの発光輝度を上(下)させる。これにより、
1)周囲が暗いときにクロストークが生じない。
2)周囲が明るいときに多少クロストークが出てもオンセグメントを明るくして見易い表示となる。
3)周囲が暗いときのオンセグメントの眩しさが防止される。
という効果がある。さらに、周囲が暗い場合に消費電力の節約という副次的効果もある。
1)周囲が暗いときにクロストークが生じない。
2)周囲が明るいときに多少クロストークが出てもオンセグメントを明るくして見易い表示となる。
3)周囲が暗いときのオンセグメントの眩しさが防止される。
という効果がある。さらに、周囲が暗い場合に消費電力の節約という副次的効果もある。
次に、外部信号の取得方法について説明する。
図6Aに、外部信号の一例のブロック図を示す。図6Aは、周囲が暗くなったとき、人間がスイッチ6を入れてライト7を点灯させる状況を模式的に示している。人がスイッチ6を入れると信号が発生し、その信号は分岐して一方(信号A)はライト7に、他方(信号B)は外部信号として制御機構3へ送られる。信号を送る回路はアナログ回路でもデジタル回路でも良い。なお、夕方など周辺が薄暗くなったときに点灯する補助灯とも連動させ、2段階の明るさ調整でなく他段階の明るさ調整機能を持つ液晶表示装置を提供することも出来る。さらには、ヘッドライトの光量が連続的に増減するように回路を構成すれば、液晶表示素子の発光輝度を連続的に調整することが可能であろう。
図6Bに、外部信号の他の例のブロック図を示す。図6Bは、周囲が暗くなったとき、センサが信号を送ってライト7を点灯させる状況を模式的に示している。周囲が暗くなったことをセンサ8が感知し、信号を発する。その信号は分岐して信号Aと信号Bとなり、信号Aはライト7へ、信号Bは外部信号として制御機構3へ送られる。信号を送る回路はアナログ回路でもデジタル回路でも良い。なお、センサ8を用いた場合も、回路の構成によって、液晶表示素子の発光輝度を連続的に調整することも可能であろう。
図7は、実施例の用途の一例を示す概略図である。図示の様に、実施例による液晶表示装置は、例えば車9における、ライト7の点灯スイッチやセンサと連動したエアコンの表示装置(液晶表示素子1Aを含む)やスピードメーター等に利用できるであろう。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、液晶表示装置の光源は、バックライト以外に、サイドライトでもフロントライトの形式をとってもよい。種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
1、1A 液晶表示素子
2 光源(バックライト)
3 制御機構
4a、4b ドライバ
5a、5b 電圧調整機構
6 スイッチ
7 ライト
8 センサ
9 車
11、12 基板
13、14 透明電極
15 シール材
16 液晶分子
17 プレチルト角
2 光源(バックライト)
3 制御機構
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9 車
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17 プレチルト角
Claims (10)
- 対向する一対の基板と、前記対向する一対の基板の各々の対向面側に形成された電極パターンと、前記対向する一対の基板間に挟持された液晶層とを含む液晶表示素子と、
前記液晶表示素子に光を照射する光源と、
周囲の明暗に応じて前記液晶表示素子の駆動電圧を上下して該液晶表示素子の光透過率を上下させると共に、前記光源の発光輝度を上下させる制御機構と
を有する液晶表示装置。 - 前記制御機構は、外部信号を受けて、発信する電気信号の出力を調整する電源調整機構と、
前記液晶表示素子を駆動する第1のドライバと、
前記光源を駆動する第2のドライバと
を含む請求項1記載の液晶表示装置。 - 前記制御機構がさらに、
前記外部信号を前記電源調整機構に送る外部信号出力機構を含む請求項2記載の液晶表示装置。 - 前記制御機構が、周囲が暗くなると前記液晶表示素子の駆動電圧を小さくして該液晶セルの光透過率を下げると共に、前記光源の発光輝度を小さくして液晶表示素子への入射光量を低減する請求項1〜3のいずれか1項記載の液晶表示装置。
- 前記制御機構が外部照明装置と連動しており、該外部照明装置がオンになると、該制御機構が前記液晶表示素子の駆動電圧を小さくして該液晶セルの光透過率を下げると共に、前記光源の発光輝度を小さくして液晶表示素子への入射光量を低減する請求項1〜4のいずれか1項記載の液晶表示装置。
- 用途が車載用であり、前記外部照明装置が補助灯を含むヘッドライトであって、前記制御機構が該ヘッドライトスイッチと連動している請求項5記載の液晶表示装置。
- 前記制御機構がさらに、
周囲の光量を感知するセンサと、
前記センサから感知した光量を信号に変換する光電変換機構とを含み、
前記外部信号出力機構が、前記光電変換機構が変換した前記信号を外部信号として前記電源調整機構に送る請求項3または4記載の液晶表示装置。 - 用途が車載用である請求項7に記載の液晶表示装置。
- 前記制御機構が、前記液晶表示素子をマルチプレックス駆動する請求項1〜8のいずれか1項記載の液晶表示装置。
- 前記制御機構が、周囲が暗い場合、前記液晶表示素子における非選択電圧印加時の表示パターンの光透過率と背景の光透過率との差を0.5%以下に調整し、周囲が明るい場合、前記液晶表示素子における非選択電圧印加時の表示パターンの光透過率と背景の光透過率との差を0.5%〜3.0%に調整する請求項1〜9のいずれか1項記載の液晶表示装置。
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-
2008
- 2008-03-19 JP JP2008071485A patent/JP2009229520A/ja active Pending
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