JP2009229437A - 位置検出センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】可動子としての磁石2、3により形成される磁界や固定子としての磁界検出手段4、5から出力される電気信号が温度に応じて変動しても、検出精度の高い位置検出センサ1を得ることにある。
【解決手段】位置検出センサ1は、短手方向に円弧状に膨出する膨出部6、7を有し、長手方向に変位する2つの磁石2、3と、磁石2、3により形成される磁界を検出する2つの磁界検出手段4、5とを備える。また、磁石2、3は、両方とも長手方向に着磁されて一端側がS極、他端側がN極をなす。また、磁界検出手段4、5は、長手方向に所定の間隔を有して配され、この間隔は、長手方向の座標とエアギャップに形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、三角関数の周期dの1/2である。これにより、温度にかかわらず、検出精度の高い位置検出センサ1を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、検出対象たる被検出体の位置を検出する位置検出センサに関する。
従来から、例えば車両の各種制御には、位置検出センサから得られる出力値が多数利用されており、制御上、重要な位置を占めるようになっている。
この位置検出センサは、磁界を形成し被検出体の変位に応じて変位する可動子と、可動子の変位により生じる磁界の変化を検出し、電気信号に変換して出力する固定子とを備える。そして、固定子から出力される電気信号に基づいて、電子制御装置(ECU)は、被検出体の位置を把握して各種の制御処理を実行する。
ところで、可動子により形成される磁界や固定子から出力される電気信号は、温度に応じて変動するので、これらの温度特性に基づく限界以上に、位置検出センサの検出精度を高めることができない。このため、被検出体の変位に伴う可動子の変位量と位置検出センサの出力値との相関特性は理想的なリニア特性にならない。
なお、極性の異なる2つの磁石により磁界を形成し、さらに別の2つの磁石により逆向きの磁界を形成して、ゼロを跨ぐプラス、マイナスの両側に出力値を得ることができる位置検出センサが開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この位置検出センサでも、可動子により形成される磁界および固定子から出力される電気信号が温度に応じて変動することに変わりがなく、検出精度は、温度特性に基づく限界以上に高くならない。
特開2000−180114号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、可動子により形成される磁界や固定子から出力される電気信号が温度に応じて変動しても、検出精度の高い位置検出センサを得ることにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の位置検出センサは、短手方向に円弧状に膨出する膨出部を有し、短手方向に垂直な長手方向に着磁された2つの磁石と、2つの磁石により形成される磁界を検出する互換可能な2つの磁界検出手段とを備える。
また、2つの磁石は、各々の長手方向が互いに平行となるように、かつ、各々の長手方向の一端の極性が互いに同一、および他端の極性が互いに同一となるように配されて、被検出体の変位に応じて長手方向に変位する。そして、2つの膨出部は、短手方向に最大に膨出する最大膨出位置が互いに対向するように鏡映対称に配されている。
さらに、2つの磁界検出手段は、2つの膨出部の対向により形成されるエアギャップで、所定の間隔を有して長手方向に配列され、所定の間隔は、長手方向に座標軸を想定したときに、長手方向の座標とエアギャップに形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、三角関数の周期の1/2の長さである。
これにより、2つの磁石の変位量と一方の磁界検出手段から得られる出力値との相関特性、および2つの磁石の変位量と他方の磁界検出手段から得られる出力値との相関特性は、同振幅の2つの正弦関数(または余弦関数)に近似するものになり、さらに、この2つの正弦関数(または余弦関数)は、周期が同一、かつ位相差が周期の1/2になる。このため、一方の相関特性を、変位量を変数とする正弦関数(または余弦関数)とみなせば、他方の相関特性を、変位量を変数とする余弦関数(または正弦関数)に変換することができる。
したがって、一方の磁界検出手段から得られる出力値を他方の磁界検出手段から得られる出力値で除することにより、変位量を変数とする正接に近似する数値が得られるとともに、可動子としての2つの磁石により形成される磁界の温度特性や、固定子としての2つの磁界検出手段から出力される電気信号の温度特性が除算によりキャンセルされる。この結果、得られた正接近似値を逆三角関数処理することで、2つの磁石の変位量と逆三角関数処理により得られた数値との相関特性は、可動子の磁界の温度特性や固定子の電気信号の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性となる。
以上により、可動子の磁界や固定子の電気信号が温度に応じて変動しても、検出精度の高い位置検出センサを得ることができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の位置検出センサによれば、長手方向および短手方向に垂直な第3の方向を定義すると、2つの膨出部の膨出端縁は、長手方向のいずれの座標で長手方向に垂直に切断されても、第3の方向に平行かつ互いに同一長さの線分をなす。
これにより、長手方向の座標と磁束密度との相関特性を、より確実に正弦関数や余弦関数に近似させることができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載の位置検出センサは、内周に円筒状の中空を有する筒体をなし、中空の軸心を含む切断面の2つの内周縁が内周側に円弧状に膨出する磁石と、磁石により形成される磁界を検出する互換可能な2つの磁界検出手段とを備える。
また、磁石は、中空の軸心に平行な軸方向に着磁され、被検出体の変位に応じて軸方向に変位する。そして、2つの内周縁は、内周側に最大に膨出する最大膨出位置が互いに径方向に対向する鏡映対称をなすように設けられている。
さらに、2つの磁界検出手段は、中空で所定の間隔を有して軸方向に配列され、所定の間隔は、軸方向に座標軸を想定したときに、軸方向の座標と中空に形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、三角関数の周期の1/2の長さである。
これにより、中空に形成される磁界の磁束密度は、軸方向に垂直な中空の切断面を想定した場合に、この中空の切断面上のいかなる位置においても一定以上の大きさに保たれる。このため、磁界検出手段が、回転したり、軸方向以外の方向(つまり、磁石の変位方向以外の方向)に直線的にずれたりしても、検出精度の低下を抑えることができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載の位置検出センサは、長手方向に垂直な切断面の内周縁が2つの円弧であって、各々の円弧を含む2つの内周面が対向するように配されて円筒状の中空を形成する2つの磁石と、2つの磁石により形成される磁界を検出する互換可能な2つの磁界検出手段とを備える。
また、2つの磁石の内周部は、中空に円弧状に膨出する膨出部であり、2つの磁石は、長手方向の一端の極性が互いに同一、および他端の極性が互いに同一となるように配されて、被検出体の変位に応じて長手方向に変位する。そして、2つの膨出部は、中空に最大に膨出する最大膨出位置が互いに対向するように鏡映対称に配されている。
さらに、2つの磁界検出手段は、中空で所定の間隔を有して長手方向に配列され、所定の間隔は、長手方向に座標軸を想定したときに、長手方向の座標と中空に形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、三角関数の周期の1/2の長さである。
これにより、請求項3と同様の効果を得ることができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5に記載の位置検出センサは、三角関数とみなされた相関特性の最大値と最小値との中間値に相当する数値を、2つの磁界検出手段から得られる出力値から減ずるオフセット調整手段と、オフセット調整手段から得られる2つの算出値を互いに除して得られる数値に、逆三角関数演算を施す逆三角関数演算手段とを備える。
〔請求項6の手段〕
請求項6に記載の位置検出センサによれば、2つの磁界検出手段は、2つのホール素子であり、オフセット調整手段および逆三角関数演算手段とともに1つのチップで構成されている。
これにより、被検出体の変位に伴う磁石の変位量が数μm〜数十μmのように極めて微小である場合に、低コストで位置検出センサを製造することができる。
〔請求項7の手段〕
請求項7に記載の位置検出センサは、柱状に設けられて両端に磁極を有する磁石、および磁性材を素材として設けられ、磁石の両端に接続する2つのヨークからなる磁界形成手段と、磁界形成手段により形成される磁界を検出する互換可能な2つの磁界検出手段とを備える。また、磁界形成手段は、被検出体の変位に応じて自身の長手方向に変位し、2つの磁界検出手段は、長手方向と平行に所定の間隔を有して配列される。
そして、長手方向と平行であって2つの磁界検出手段が配列される位置に座標軸を想定したときに、2つの磁界検出手段は、磁界形成手段が変位する座標範囲内に配され、所定の間隔は、座標軸上の値と磁界形成手段により形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、三角関数の周期の1/2の長さである。
これにより、磁界形成手段の変位量と一方の磁界検出手段から得られる出力値との相関特性、および磁界形成手段の変位量と他方の磁界検出手段から得られる出力値との相関特性は、同振幅の2つの正弦関数(または余弦関数)に近似するものになり、さらに、この2つの正弦関数(または余弦関数)は、周期が同一、かつ位相差が周期の1/2になる。このため、一方の相関特性を、変位量を変数とする正弦関数(または余弦関数)とみなせば、他方の相関特性を、変位量を変数とする余弦関数(または正弦関数)に変換することができる。
したがって、2つの磁界検出手段から得られる出力値を、請求項1の手段と同様に処理することができるので、可動子(磁界形成手段)の磁界や固定子(2つの磁界検出手段)の電気信号が温度に応じて変動しても、検出精度の高い位置検出センサを得ることができる。
〔請求項8の手段〕
請求項8に記載の位置検出センサによれば、2つのヨークは、各々が接続する磁石の両端から長手方向に遠ざかるほど座標軸に近づく枝部を有している。
これにより、磁界形成手段の変位量と個々の磁界検出手段から得られる出力値との2つの相関特性は、より同振幅の2つの正弦関数(または余弦関数)に近似する。このため、位置検出センサの検出精度をさらに高めることができる。
〔請求項9の手段〕
請求項9に記載の位置検出センサによれば、枝部は、座標軸の方に向かって凸状に湾曲している。
これにより、磁界形成手段の変位量と個々の磁界検出手段から得られる出力値との2つの相関特性は、より一層、同振幅の2つの正弦関数(または余弦関数)に近似する。このため、位置検出センサの検出精度をさらに高めることができる。
〔請求項10の手段〕
請求項10に記載の位置検出センサは、少なくとも2つの磁界形成手段を備える。そして、2つの磁界形成手段は、各々が有する磁石の長手方向の一端の極性が同一、かつ他端の極性が同一となるように配されるとともに、各々が占める座標範囲が同一となるように配される。
これにより、磁界検出手段の検出領域に対するヨークによる磁気遮蔽範囲が広がるので、磁界検出手段は、より高精度に磁界を検出することができる。
〔請求項11の手段〕
請求項11に記載の位置検出センサによれば、座標軸は、長手方向と平行であって2つの磁界検出手段が配列される位置に想定される。そして、位置検出センサは、座標軸上に、2つの磁界検出手段とは異なる方向に感磁する第2磁界検出手段を備え、2つの磁界検出手段から得られる出力値が、第2磁界検出手段から得られる出力値により補正される。
これにより、磁石が傾いて、磁界検出手段から得られる出力値が誤差を含むようになっても、第2磁界検出手段から得られる出力値により誤差の影響を低減することができる。このため、磁石が傾いても、検出精度の低下を抑えることができる。
〔請求項12の手段〕
請求項12に記載の位置検出センサによれば、第2磁界検出手段が感磁する方向は、2つの磁界検出手段が感磁する方向と垂直である。
これにより、磁石の傾き角を逆正接演算により算出できるので、傾き角を容易に算出できる。
〔請求項13の手段〕
請求項13に記載の位置検出センサによれば、第2磁界検出手段は、2つの磁界検出手段の中間に配されている。
これにより、個々の磁界検出手段から得られる出力値を、第2磁界検出手段から得られる出力値により均等に補正することができる。つまり、第2磁界検出手段から得られる出力値による補正量の割合を、個々の磁界検出手段から得られる出力値に対して均等にすることができる。このため、個々の磁界検出手段から得られる出力値に含まれる誤差を、効果的に相殺することができるので、位置検出センサの検出精度を高めることができる。
〔請求項14の手段〕
請求項14に記載の位置検出センサは、2つの第2磁界検出手段を備え、2つの磁界検出手段の内の一方の磁界検出手段から得られる出力値が、2つの第2磁界検出手段の内の一方の第2磁界検出手段から得られる出力値により補正される。また、他方の磁界検出手段から得られる出力値が、他方の第2磁界検出手段から得られる出力値により補正される。
これにより、個々の磁界検出手段から得られる出力値に対する補正を、より効果的に行うために、一方の第2磁界検出手段を一方の磁界検出手段の近傍に配するとともに、他方の第2磁界検出手段を他方の磁界検出手段の近傍に配することができる。
このため、2つの磁界検出手段から得られる出力値を、個別に、効果的に補正することができるので、一方の磁界検出手段の感磁面と他方の磁界検出手段の感磁面とが異なる面方向を指向するようになっても、検出精度の低下を抑えることができる。すなわち、一方の磁界検出手段の感磁面と他方の磁界検出手段の感磁面との平行関係が崩れても、検出精度の低下を抑えることができる。
最良の形態1の位置検出センサは、短手方向に円弧状に膨出する膨出部を有し、短手方向に垂直な長手方向に着磁された2つの磁石と、2つの磁石により形成される磁界を検出する互換可能な2つの磁界検出手段とを備える。
また、2つの磁石は、各々の長手方向が互いに平行となるように、かつ、各々の長手方向の一端の極性が互いに同一、および他端の極性が互いに同一となるように配されて、被検出体の変位に応じて長手方向に変位する。そして、2つの膨出部は、短手方向に最大に膨出する最大膨出位置が互いに対向するように鏡映対称に配されている。
さらに、2つの磁界検出手段は、2つの膨出部の対向により形成されるエアギャップで、所定の間隔を有して長手方向に配列され、所定の間隔は、長手方向に座標軸を想定したときに、長手方向の座標とエアギャップに形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、三角関数の周期の1/2の長さである。
また、長手方向および短手方向に垂直な第3の方向を定義すると、2つの膨出部の膨出端縁は、長手方向のいずれの座標で長手方向に垂直に切断されても、第3の方向に平行かつ互いに同一長さの線分をなす。
さらに、位置検出センサは、三角関数とみなされた相関特性の最大値と最小値との中間値に相当する数値を、2つの磁界検出手段から得られる出力値から減ずるオフセット調整手段と、オフセット調整手段から得られる2つの算出値を互いに除して得られる数値に、逆三角関数演算を施す逆三角関数演算手段とを備える。
最良の形態2の位置検出センサによれば、2つの磁界検出手段は、2つのホール素子であり、オフセット調整手段および逆三角関数演算手段とともに1つのチップで構成されている。
最良の形態3の位置検出センサは、内周に円筒状の中空を有する筒体をなし、中空の軸心を含む切断面の2つの内周縁が内周側に円弧状に膨出する磁石と、磁石により形成される磁界を検出する互換可能な2つの磁界検出手段とを備える。
また、磁石は、中空の軸心に平行な軸方向に着磁され、被検出体の変位に応じて軸方向に変位する。そして、2つの内周縁は、内周側に最大に膨出する最大膨出位置が互いに径方向に対向する鏡映対称をなすように設けられている。
さらに、2つの磁界検出手段は、中空で所定の間隔を有して軸方向に配列され、所定の間隔は、軸方向に座標軸を想定したときに、軸方向の座標と中空に形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、三角関数の周期の1/2の長さである。
最良の形態4の位置検出センサは、長手方向に垂直な切断面の内周縁が2つの円弧であって、各々の円弧を含む2つの内周面が対向するように配されて円筒状の中空を形成する2つの磁石と、2つの磁石により形成される磁界を検出する互換可能な2つの磁界検出手段とを備える、
また、2つの磁石の内周部は、中空に円弧状に膨出する膨出部であり、2つの磁石は、長手方向の一端の極性が互いに同一、および他端の極性が互いに同一となるように配されて、被検出体の変位に応じて長手方向に変位する。そして、2つの膨出部は、中空に最大に膨出する最大膨出位置が互いに対向するように鏡映対称に配されている。
さらに、2つの磁界検出手段は、中空で所定の間隔を有して長手方向に配列され、所定の間隔は、長手方向に座標軸を想定したときに、長手方向の座標と中空に形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、三角関数の周期の1/2の長さである。
最良の形態5の位置検出センサは、柱状に設けられて両端に磁極を有する磁石、および磁性材を素材として設けられ、磁石の両端に接続する2つのヨークからなる磁界形成手段と、磁界形成手段により形成される磁界を検出する互換可能な2つの磁界検出手段とを備える。また、磁界形成手段は、被検出体の変位に応じて自身の長手方向に変位し、2つの磁界検出手段は、長手方向と平行に所定の間隔を有して配列される。
そして、長手方向と平行であって2つの磁界検出手段が配列される位置に座標軸を想定したときに、2つの磁界検出手段は、磁界形成手段が変位する座標範囲内に配され、所定の間隔は、座標軸上の値と磁界形成手段により形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、三角関数の周期の1/2の長さである。
最良の形態6の位置検出センサによれば、2つのヨークは、各々が接続する磁石の両端から長手方向に遠ざかるほど座標軸に近づく枝部を有している。また、枝部は、座標軸の方に向かって凸状に湾曲している。
最良の形態7の位置検出センサは、少なくとも2つの磁界形成手段を備える。そして、2つの磁界形成手段は、各々が有する磁石の長手方向の一端の極性が同一、かつ他端の極性が同一となるように配されるとともに、各々が占める座標範囲が同一となるように配される。
最良の形態8の位置検出センサによれば、座標軸は、長手方向と平行であって2つの磁界検出手段が配列される位置に想定される。そして、位置検出センサは、座標軸上に、2つの磁界検出手段とは異なる方向に感磁する第2磁界検出手段を備え、2つの磁界検出手段から得られる出力値が、第2磁界検出手段から得られる出力値により補正される。また、第2磁界検出手段は、2つの磁界検出手段の中間に配されている。
最良の形態9の位置検出センサによれば、第2磁界検出手段が感磁する方向は、2つの磁界検出手段が感磁する方向と垂直である。
最良の形態10の位置検出センサは、2つの第2磁界検出手段を備え、2つの磁界検出手段の内の一方の磁界検出手段から得られる出力値が、2つの第2磁界検出手段の内の一方の第2磁界検出手段から得られる出力値により補正される。また、他方の磁界検出手段から得られる出力値が、他方の第2磁界検出手段から得られる出力値により補正される。
〔実施例1の構成〕
実施例1の位置検出センサ1の構成を、図1〜図6を用いて説明する。
位置検出センサ1は、磁界を形成し被検出体(図示せず)の変位に応じて変位する可動子としての2つの磁石2、3と、2つの磁石2、3の変位により生じる磁界の変化を検出し、電気信号に変換して出力する固定子としての2つの磁界検出手段4、5とを備え、可動子と固定子とが接触することなく被検出体の位置を検出することができる非接触式の検出器である。また、この位置検出センサ1は、例えば車両に搭載され、位置検出センサ1から出力される電気信号は、電子制御装置(ECU)に入力されて各種の制御処理に用いられる。
磁石2、3は、図1に示すように、棒状に長く設けられて自身の長手方向と自身の変位する方向とが一致するように配されている。また、磁石2、3は、両方ともに、長手方向に着磁されて一端側がS極をなし、他端側がN極をなす。また、磁石2、3は、各々、長手方向に垂直な短手方向に円弧状に膨出する膨出部6、7を有する。そして、膨出部6、7は、短手方向に最大に膨出する最大膨出位置8、9が互いに対向するように鏡映対称に配されている。
すなわち、膨出部6、7は、最大膨出位置8、9の長手方向の座標が互いに一致するように配されて対向している。なお、長手方向座標軸は、最大膨出位置8、9をゼロ座標とし、ゼロ座標よりも一端側をマイナス座標、他端側をプラス座標として定義され、磁石2、3とともに長手方向に移動する相対座標軸である。また、長手方向座標軸は、膨出部6、7から等距離にある鏡映対称面上で定義される。
さらに、長手方向および短手方向に垂直な第3の方向を定義すると、膨出部6、7の膨出端縁10、11は、長手方向のいずれの座標で長手方向に垂直に切断されても、第3の方向に平行かつ互いに同一長さの線分をなす。すなわち、膨出端縁10、11は、細長の矩形状平面が円弧状に曲がることで形成される円弧曲面をなす。
そして、磁石2、3は、膨出部6、7の対向により、膨出端縁10、11と第3の方向に同じ幅を有して長手方向に延びるエアギャップを形成する。また、このエアギャップには、図2に示すような磁界が形成されている。すなわち、この磁界は、長手方向の座標と磁束密度との相関特性が三角関数に近似するように形成されている。なお、このエアギャップおよび磁界は、磁石2、3とともに長手方向に変位する。
ここで、長手方向の座標と磁束密度との相関特性は、長手方向の座標を変数とする余弦関数にオフセットを加算したものに近似している。そして、このような相関特性を呈する磁界が、磁石2、3とともに長手方向に変位する。
磁界検出手段4、5は、例えば、長手方向に変位する磁界を検出するホール素子(図示せず)と、このホール素子から得られる出力信号をデジタル処理する回路(図示せず)とが1パッケージ化されたホールICである。
そして、磁界検出手段4、5は、図1(a)に示すように、エアギャップで所定の間隔を有して長手方向に配列されている。すなわち、磁界検出手段4、5は、エアギャップの内部における鏡映対称面上で、長手方向に所定の間隔を有して配されている。そして、この所定の間隔は、長手方向の座標と磁束密度との相関特性を余弦関数とみなした場合の周期dの1/2の長さd/2である。
また、磁界検出手段4、5は、互換可能な同一性能、同一特性のホールICである。つまり、磁界検出手段4、5のホール電流Ia、Ibは、各々のホール素子への印加電圧、および各々のホール素子の温度が同一であれば同じ値となり、磁界検出手段4、5のホール係数Ka、Kbも、各々のホール素子の温度が同一であれば同じ値になる。
以上により、磁石2、3の変位量(以下、変位量Lと呼ぶ)と磁界検出手段4、5から得られる出力値に基づく磁束密度との相関特性は、例えば、図3の特性線α、βに示すように、互いの位相差がd/2の正弦または余弦の三角関数に近似する曲線にオフセットを加算したものになる。
すなわち、特性線αは、変位量Lを変数とする余弦関数に近似する曲線にオフセットを加算したものになり、特性線βは、特性線αを横方向に+d/2だけ平行移動したものになる。さらに、d/2は長手方向の座標と磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合の周期dの1/2に相当するから、特性線βは、変位量Lを変数とする正弦関数に近似する曲線にオフセットを加算したものになる。
なお、特性線α、βの振幅は同一である。
また、磁界検出手段4、5から出力されるデジタル信号には、図4に示すDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)16にて各種の演算処理が施される。DSP16は、D/A変換器17とともに1つの演算回路18を構成し、演算回路18は、磁界検出手段4、5としての2つのホールICとともに1つのセンサアセンブリ19を構成する。
DSP16には、磁界検出手段4、5から得られる出力値からオフセット量を減ずるオフセット調整手段20、オフセット調整手段20から得られる2つの算出値を互いに除して得られる数値に、逆三角関数演算を施す逆三角関数演算手段21、およびゲイン調整手段22の機能が具備されている。
オフセット調整手段20は、長手方向の座標と磁束密度との相関特性(図2参照)における磁束密度の最大値と最小値との中間値に相当する数値をオフセット量として、磁界検出手段4、5から得られる出力値から減じるものである。なお、中間値は、単純に最大値と最小値との加重平均値として算出してもよく、最大値と最小値との間の数値に重み付けを行って期待値として算出してもよい。
これにより、図3における特性線αは、図5に示すように、変位量Lを変数とする余弦関数に近似する特性線α’になり、図3における特性線βは、変位量Lを変数とする正弦関数に近似する特性線β’になる。すなわち、オフセット調整手段20の処理を経た磁束密度、つまりオフセット調整後の磁束密度と変位量Lとの相関特性は、変位量Lを変数とする余弦関数に近似する特性線α’、および変位量Lを変数とする正弦関数に近似する特性線β’になる。
したがって、オフセット調整後の磁束密度に相当する出力値、つまり、2つのホールIC(磁界検出手段4、5)から出力されるホール電圧をオフセット調整した出力電圧Va、Vbは、各々の振幅Ea、Ebを用いると下記の数式1、2を近似式として表される。
〔数式1〕
Va=Ea・cosL
〔数式2〕
Vb=Eb・sinL
また、振幅Ea、Ebは、磁束密度をBで表記すると、下記の数式3、4で表される。
〔数式3〕
Ea=Ka・Ia・B
〔数式4〕
Eb=Kb・Ib・B
ここで、磁界検出手段4、5は、互換可能な同一性能、同一特性のホールICであり、同じ温度の雰囲気で使用されているので、ホール電流Ia、Ibは互いに等しく、ホール係数Ka、Kbも互いに等しい。また、磁界検出手段4、5が検出する磁界は、両方とも磁石2、3により形成される同じ磁界であるからBの数値も互いに等しい。このため、振幅Ea、Ebは、互いに等しくなるので、数式5に示すように、Vb/Vaは、変位量Lを変数とする正接に近似する。
〔数式5〕
Vb/Va=tanL
よって、下記の数式6に示すように、Vb/Vaに逆三角関数演算を施すことにより変位量Lを求めることができる。
〔数式6〕
L=arctan(Vb/Va)
逆三角関数演算手段21は、オフセット調整手段20から得られる2つの算出値を互いに除して得られる数値に逆三角関数演算を施すことで、数式5、6に相当する演算処理を行うものである。そして、逆三角関数演算手段21は、逆三角関数演算により得られた数値に、下記の数式7に相当する演算処理を施し、この演算処理により得られた数値を最終的な位置検出センサ1の出力値Vとする。
〔数式7〕
V=arctan(Vb/Va)・d/π
これにより、変位量Lに対する出力値Vは、図6に示すように、変位量Lの実使用範囲において理想的なリニア特性を示す。以上により、算出された出力値Vが、D/A変換器17によりアナログ処理されてECUに出力される(図4参照)。
なお、ゲイン調整手段22は、振幅Ea、Ebが電気的な差異により互いに等しくならないときに、振幅Ea、Ebが互いに等しくなるように電気的な調整を行うものである。
〔実施例1の効果〕
実施例1の位置検出センサ1は、短手方向に円弧状に膨出する膨出部6、7を有し、長手方向に変位する2つの磁石2、3と、磁石2、3により形成される磁界を検出する2つの磁界検出手段4、5とを備えている。また、磁石2、3は、各々の長手方向が互いに平行となるように配され、両方とも長手方向に着磁されて一端側がS極をなし他端側がN極をなす。また、膨出部6、7は、最大膨出位置8、9の長手方向座標が互いに一致する鏡映対称に配されて対向している。
さらに、磁界検出手段4、5は、膨出部6、7の対向により形成されるエアギャップの内部における鏡映対称面上で、長手方向に所定の間隔を有して配され、所定の間隔は、長手方向の座標とエアギャップに形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、三角関数の周期dの1/2の長さd/2である。
これにより、磁石2、3の変位量Lと磁界検出手段4から得られる出力値との相関特性は、例えば、変位量Lを変数とする余弦関数に近似する曲線にオフセットを加算したものになり、変位量Lと磁界検出手段5から得られる出力値との相関特性は、上記の余弦関数と同振幅であって変位量Lを変数とする正弦関数に近似する曲線に同一のオフセットを加算したものになる。
このため、磁界検出手段4、5から得られる出力値をオフセット調整した後に互いに除することにより、変位量Lを変数とする正接に近似する数値が得られるとともに、磁石2、3により形成される磁界の温度特性や、磁界検出手段4、5から出力される電気信号の温度特性が除算によりキャンセルされる。
この結果、変位量Lと位置検出センサ1の出力値Vとの相関特性は、得られた正接近似値を逆三角関数処理し係数d/πを乗じることで、磁石2、3の磁界の温度特性や磁界検出手段4、5の電気信号の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性となる。
以上により、可動子の磁界や固定子の電気信号が温度に応じて変動しても、検出精度の高い位置検出センサ1を得ることができる。
また、膨出端縁10、11は、長手方向のいずれの座標で長手方向に垂直に切断されても、第3の方向に平行かつ互いに同一長さの線分をなす。
これにより、長手方向の座標と磁界との相関特性を、より確実に正弦関数(または余弦関数)に近似させることができる。
なお、磁石2、3の形状として、本実施例のように円弧状の膨出部6、7を有するもの以外に、例えば円形、単純棒形等が考えられる。しかし、磁石2、3の形状を円形や単純棒形にすると、変位量Lを高精度に検出する必要があるゼロ近傍の範囲で、図5に示す特性線α’、β’相当の特性線(磁界検出手段4、5から得られる出力値にオフセット調整を施したもの)と、これらに近似する正弦関数または余弦関数との乖離が大きくなる(図7参照)。
すなわち、図7に示すように、本実施例以外の形状では、変位量L=0を含む高精度必要範囲において、正弦関数または余弦関数との誤差と変位量Lとの相関特性が変曲点を有し、誤差の数値が0%から大きく離れている。これに対し、本実施例の形状では、高精度必要範囲において、誤差と変位量Lとの相関特性がフラットになり、誤差の数値が0%のごく狭い範囲内になる。このため、磁石2、3の形状として、本実施例のように円弧状の膨出部6、7を有するものを採用すれば、極めて検出精度の高い位置検出センサ1を得ることができる。
なお、図7における誤差とは、磁石2、3の形状を各種形状にしたときに得られるオフセット調整後の特性線から最小二乗法により正弦関数または余弦関数の近似線を算出し、特性線と近似線との差分を近似線に対する百分率で表したものである。つまり、誤差の絶対値がゼロに近いほど、特性線と近似線(正弦関数または余弦関数)との乖離が小さい。
ここで、実施例1の形状の磁石2、3を採用した場合に、磁界検出手段4、5により検出される磁束密度と長手方向座標との相関が高精度必要範囲において理想的な三角関数に近づくことを、図8、図9に示す単純棒形の磁石との比較により説明する(以下、比較対象となる単純棒形の磁石を比較磁石と呼ぶ)。なお、図8(a)および図9(a)は、比較磁石の周囲に形成される磁界を、磁力線を用いて図示するものであり、図9(b)は、実施例1の円弧状膨出形の磁石2、3の周囲に形成される磁界を、磁力線を用いて図示するものである。
比較磁石の場合、高精度必要範囲において、磁束密度に相当する磁力線間隔の疎密は、比較磁石の側面に短手方向に近いほど密になって磁束密度が高くなり、比較磁石の側面から短手方向に遠いほど疎になって磁束密度が低くなる。さらに、比較磁石の側面に近く磁束密度が高いほど、磁束密度と長手方向座標との相関は、理想的な三角関数に近似していく。このため、高精度必要範囲における磁束密度と長手方向座標との相関は、短手方向に比較磁石の側面に近づくとともに、例えば、図8(b)に示す曲線イ→曲線ロ→曲線ハのように変化して三角関数に近似していく。
よって、比較磁石のような単純棒形でも、磁界検出手段4、5を短手方向に比較磁石の側面に近づけることによって、磁界検出手段4、5により検出される磁束密度と長手方向座標との相関を三角関数に近似させることができる。しかし、磁界検出手段4、5を比較磁石の側面に近づけることには物理的に限界があり、この限界を超えて磁界検出手段4、5を比較磁石の側面に近づけることは不可能である。
一方、円弧状膨出形の磁石2、3の場合、高精度必要範囲における側面(膨出端縁10、11)と磁極との間に短手方向に距離が発生していること、および、磁極と高精度必要範囲における膨出端縁10、11とが円弧状のような曲線により滑らかに連続していることにより、高精度必要範囲における磁力線間隔は、比較磁石の場合に比べて密になる。
この結果、磁界検出手段4、5を、物理的限界を超えて膨出端縁10、11に近づけなくても、高い磁束密度を検出することができるので、磁界検出手段4、5により検出される磁束密度と長手方向座標との相関を、比較磁石の場合よりも三角関数に近似させることができる。
実施例2の位置検出センサ1によれば、磁界検出手段4、5は、ホール素子であり、図10に示すように、オフセット調整手段20、逆三角関数演算手段21およびゲイン調整手段22の機能を具備するDSP16とともに1つのチップ24で構成されている。なお、チップ24は、磁界検出手段4、5としてのホール素子からの出力信号を増幅するオペアンプ25、26、増幅された出力信号をデジタル処理するA/D変換器27、およびD/A変換器17の機能も含むように設けられている。
これにより、変位量Lが数μm〜数十μmのように極めて微小である場合に、低コストで位置検出センサ1を製造することができる。
〔実施例3の構成〕
実施例3の位置検出センサ1は、図11に示すように、可動子として1つの磁石30を備える。磁石30は、内周に円筒状の中空31を有する筒体をなし、中空31の軸心を含む磁石30の切断面32、33を想定したときに、切断面32、33の各々の内周縁34、35は、径方向の内周側に円弧状に膨出する(図11(b)参照)。また、磁石30は、中空31の軸心に平行な軸方向に着磁され、内周縁34、35は、内周側に最大に膨出する最大膨出点36、37が互いに径方向に対向する鏡映対称をなすように設けられている。
すなわち、切断面32、33の内周縁34、35は、軸方向に円弧を描くように内周側に膨出しており、磁石30の内周部は、円環をなして軸方向に伸びるとともに内周側に円弧状にくびれる1つの膨出部40をなす。また、最大膨出点36、37は、中空31の軸心を中心とする1つの円周に含まれる。つまり、磁石30は、円周状の単一の最大膨出位置41を有する。なお、磁石30は、被検出体の変位に応じて軸方向に変位する。
また、磁界検出手段4、5は、中空31で長さd/2の間隔を有して軸方向に配列されている。このd/2の値は、軸方向に座標軸を想定したときに、軸方向の座標と中空31に形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、三角関数の周期dの1/2の長さである。
そして、磁石30の変位量Lと磁界検出手段4、5から得られる出力値に基づく磁束密度との相関特性は、図3に示す特性線α、βと同様の形状になり、結果的に、位置検出センサ1の出力値Vは、図6と同様に、変位量Lに対してリニア特性を示す。
〔実施例3の効果〕
実施例3の位置検出センサ1は、1つの磁石30を備え、この磁石30は、中空31を有する筒体として設けられ軸方向に着磁されるとともに、内周側に円弧状に膨出する膨出部40を有する。
これにより、中空31に形成される磁界の磁束密度は、軸方向に垂直な中空31の切断面を想定した場合に、この切断面上のいかなる位置においても一定以上の大きさに保たれる。このため、磁界検出手段4、5が、回転したり、軸方向以外の方向(つまり、磁石30の変位方向以外の方向)に直線的にずれたりしても、検出精度の低下を抑えることができる。
なお、磁石30の軸方向に垂直な切断面の外周縁の形状は、内周縁の形状と同心の円であるが、このような形状に限定されず、位置検出センサ1の配置状況等に応じて様々な形状を選択できる。
実施例4の位置検出センサ1は、図12に示すように、可動子として2つの磁石2、3を備える。磁石2、3は、実施例3の磁石30の周方向における一部をなす形状である。すなわち、磁石2、3の形状は、長手方向に垂直な切断面43、44を想定したときに、切断面43、44の形状が径方向に所定の幅を有する円環の一部をなす部分筒体である(以下の説明では、長手方向を軸方向とする)。
つまり、磁石2、3は、切断面43、44の内周縁45、46が円弧である(図12(c)参照)。そして、磁石2、3は、内周縁45を含む磁石2の内周面と、内周縁46を含む磁石3の内周面とが径方向に対向するように配されて円筒状の中空31を形成する。
また、磁石2、3の内周部は、中空31に円弧状に膨出する膨出部6、7であり、磁石2、3は、軸方向の一端の極性が互いに同一、および他端の極性が互いに同一となるように配される。
すなわち、磁石2、3は、中空31の軸心を含む磁石2、3の切断面32、33を想定したときに、切断面32、33の各々の内周縁34、35は、径方向の内周側に円弧状に膨出する(図12(b)参照)。そして、内周縁34、35において、内周側に最大に膨出する最大膨出点36、37が互いに径方向に対向する鏡映対称をなす。
すなわち、切断面32、33の内周縁34、35は、軸方向に円弧を描くように内周側に膨出しており、最大膨出点36、37は、中空31の軸心を中心とする円弧状の最大膨出位置8、9に含まれる。
なお、磁界検出手段4、5は、実施例3と同様に中空31に配列されている。
以上の構成により、実施例4の位置検出センサ1においても、実施例3の位置検出センサ1と同様に検出精度の低下を抑えることができる。
なお、切断面43、44の外周縁の形状は、内周縁45、46の形状と同心の円弧であるが、このような形状に限定されず、位置検出センサ1の配置状況等に応じて様々な形状を選択できる。さらに、内周縁45、46の形状は、同一の円弧であり、磁石2、3の内周面の形状も同一であるが、内周縁45、46のいずれか一方が他方よりも周方向に長くなるように、磁石2、3の内周面の形状を設定してもよい。
実施例5の位置検出センサ1は、図13に示すように、磁石49と2つのヨーク50とから構成される磁界形成手段51を可動子として備え、磁界形成手段51は、被検出体の変位に応じて自身の長手方向に変位する。
ここで、磁石49は、柱状に設けられて両端に磁極を有する周知の構造を有するものである。また、ヨーク50は、鉄等の磁性材を素材として柱状に設けられ、磁石49の磁力により磁石49の両端に接続している。
なお、磁界検出手段4、5は、実施例1〜4と同様の構成および位置関係を有し、磁界形成手段51が変位する長手方向座標の範囲内に配される。
これにより、長手方向座標軸上において、長手方向座標と磁束密度との相関特性は、図2と同様に、長手方向座標を変数とする正弦関数(または余弦関数)にオフセットを加算したものに近似する。そして、このような相関特性を呈する磁界が、磁界形成手段51とともに長手方向に変位する。このため、磁界形成手段51の変位量Lと、磁界検出手段4、5から得られる出力値に基づく磁束密度との相関特性は、図5と同様に、変位量Lを変数とする余弦関数、および変位量Lを変数とする正弦関数に近似する。
この結果、実施例1〜4と同様に、変位量Lと位置検出センサ1の出力値Vとの相関特性は、磁界形成手段51により形成される磁界の温度特性や磁界検出手段4、5の電気信号の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性となる。
以上により、温度の変動に影響を受けることのない、検出精度の高い位置検出センサ1を得ることができる。つまり、磁界形成手段51によれば、磁石49の磁極にヨーク50を接続することで、実施例1〜4の磁石2、3、30の円弧状の膨出部6、7、40と同様の効果を得ることができる。
そして、実施例1〜4の磁石2、3、30のように膨出部6、7、40を設けるための曲面加工を施す必要がなく、替わりに、加工が容易な磁性材からなるヨーク50を磁石49の磁極に接続すればよいので、検出精度の高い位置検出センサ1を安価に製造することができる。
さらに、機械的強度が弱い磁石49をヨーク50で挟み込むことにより、磁界形成手段51の機械的強度を高めることができる。このため、位置検出センサ1を、例えば、車両に搭載するときのように、振動が激しい環境に配する場合に有利である。
ここで、実施例5の磁界形成手段51を採用した場合に、磁界検出手段4、5により検出される磁束密度と長手方向座標との相関が高精度必要範囲において理想的な三角関数に近づくことを、図14に示すように、単純棒形の磁石49のみにより磁界を形成する場合との比較により説明する。なお、図14(a)は、磁石49のみにより形成される磁界を、磁力線を用いて図示するものであり、図14(b)は、実施例5の磁界形成手段51により形成される磁界を、磁力線を用いて図示するものである。
磁石49のみにより磁界を形成する場合も、図8(a)および図9(a)の単純棒形の比較磁石の場合と同様に、磁界検出手段4、5を短手方向に磁石49の側面に近づけることによって、磁界検出手段4、5により検出される磁束密度と長手方向座標との相関を三角関数に近似させることができる。しかし、磁界検出手段4、5を磁石49の側面に近づけることには物理的に限界があり、この限界を超えて磁界検出手段4、5を磁石49の側面に近づけることは不可能である。
一方、磁界形成手段51により磁界を形成する場合、ヨーク50の表面には磁力線が垂直に入ること、特に、長手方向に平行な側面では磁極に近いほど磁力線が側面の近傍で急激に側面に垂直な方向に向きを変えることにより、高精度必要範囲における磁力線間隔は、磁石49のみにより磁界を形成する場合に比べて密になるとともに、磁力線自体が三角関数に近似する。
この結果、磁界検出手段4、5を、物理的限界を超えて磁石49の側面に近づけなくても、高い磁束密度を検出することができるので、磁界検出手段4、5により検出される磁束密度と長手方向座標との相関を、磁石49のみにより磁界を形成する場合よりも三角関数に近似させることができる。
実施例6の位置検出センサ1によれば、図15に示すように、2つのヨーク50は、各々が接続する磁極から長手方向に遠ざかるほどに長手方向座標軸に近づく枝部53を有している。また、枝部53は、長手方向座標軸の方に向かって凸状に湾曲している。
これにより、磁界形成手段51の変位量Lと磁界検出手段4、5から得られる出力値に基づく磁束密度との2つの相関特性は、各々、さらに余弦関数および正弦関数に近似する。このため、位置検出センサ1の検出精度をさらに高めることができる。
実施例7の位置検出センサ1は、図16に示すように、実施例6と同様の磁界形成手段51を2つ備える。そして、2つの磁界形成手段51は、各々が有する磁石49の長手方向の一端の極性が同一、かつ他端の極性が同一となるように配されるとともに、各々が占める座標範囲が同一となるように配される。そして、長手方向座標軸を含む平面を鏡映対称面として、2つの磁界形成手段51は鏡映対称に配されている。
これにより、磁界検出手段4、5の検出領域に対するヨーク50による磁気遮蔽範囲が広がるので、磁界検出手段4、5は、より高精度に磁界を検出することができる。このため、磁界形成手段51の変位量Lと磁界検出手段4、5から得られる出力値に基づく磁束密度との2つの相関特性は、各々、さらに余弦関数および正弦関数に近似するので、位置検出センサ1の検出精度がさらに高まる。
〔実施例8の構成〕
実施例8の位置検出センサ1は、図17に示すように、実施例1と同様の磁石2、3を備える。そして、磁石2、3は、自身の長手方向が長手方向座標軸に対して角度θだけ傾いている。つまり、磁石2、3は、自身が変位する移動方向に対して角度θだけ傾いている。また、位置検出センサ1は、長手方向座標軸上に、2つの磁界検出手段4、5とは異なる方向に感磁する第2磁界検出手段55を備える。すなわち、第2磁界検出手段55の感磁面は、磁界検出手段4、5の感磁面との間に角度αを形成する。
ここで、角度θは、意図しない変数であって、外乱や製造誤差等により生じる未知の変数であり、角度αは、意図的に設定される既知の数値である。また、第2磁界検出手段55は、磁界検出手段4、5の中間に配されている。なお、第2磁界検出手段55は、磁界検出手段4、5と互換可能な同一性能、同一特性のホールICまたはホール素子である。
そして、ECUは、磁界検出手段4、5から得られる出力電圧Va、Vbのいずれか一方と、第2磁界検出手段55から得られる出力電圧Vcと、角度αとを用いて、角度θを算出する。さらに、ECUは、算出された角度θ、出力電圧Vcおよび角度αを用いて出力電圧Va、Vbを補正し、出力電圧Va、Vbを補正して得られる補正後出力電圧Va’、Vb’および角度θを用いて磁石2、3の変位量Lを算出する。
まず、磁界検出手段4から得られる出力電圧Vaは、ホール係数Ka、ホール電流Ia、磁束密度Bおよび角度θを用いると下記の数式8のように表される。
〔数式8〕
Va=Ka・Ia・B・cosθ
また、第2磁界検出手段55から得られる出力電圧Vcは、ホール係数Kc、ホール電流Ic、磁束密度Bおよび角度θ、αを用いると下記の数式9のように表される。
〔数式9〕
Vc=Kc・Ic・B・cos(θ+α)
ここで、磁界検出手段4と第2磁界検出手段55とは、互換可能な同一性能、同一特性のホールICまたはホール素子であり、同じ温度の雰囲気で使用されているので、ホール電流Ia、Icは互いに等しく、ホール係数Ka、Kcも互いに等しい。また、磁界検出手段4および第2磁界検出手段55が検出する磁界は、両方とも磁石2、3により形成される同じ磁界であるからBの数値も互いに等しい。
このため、出力電圧Vaの振幅Eaに相当するKa・Ia・Bと、出力電圧Vcの振幅Ecに相当するKc・Ic・Bとは互いに等しくなるので、(Va−Vc)/(Va+Vc)は下記の数式10に示すように、角度θ、αのみの関数として表すことができる。
〔数式10〕
(Va−Vc)/(Va+Vc)=tan{(2θ+α)/2}・tan(α/2)
よって、数式10を角度θに関して解くことにより下記の数式11が得られ、ECUは、出力電圧Va、Vcおよび角度αを下記の数式11に当てはめることで角度θを算出する。
〔数式11〕
θ=arctan{(Va−Vc)/(Va+Vc)・cot(α/2)}・180°/π−α/2
さらに、ECUは、算出された角度θ、出力電圧Vcおよび角度αを用いて、出力電圧Va、Vbを下記の数式12、13に基づいて補正し、補正後出力電圧Va’、Vb’を算出する。
〔数式12〕
Va’=Va・cosθ+Vc・cos(α−θ)
〔数式13〕
Vb’=Vb・cosθ+Vc・cos(α−θ)
そして、ECUは、補正後出力電圧Va’、Vb’および角度θを、下記の数式14に当てはめることで変位量Lを算出する。
〔数式14〕
L=arctan(Va’/Vb’)・d/π・cosθ
なお、磁界検出手段4と第2磁界検出手段55とが完全に互換可能な同一性能、同一特性のホールICではなく、Ka・Ia・BとKc・Ic・Bとが等しくなくても、所定の回路等を用いた補正により、数式10〜14を利用できるように(つまり、出力電圧Va、Vcの振幅Ea、Ecが互いに等しくなるように)、磁界検出手段4、第2磁界検出手段55から出力電圧Va、Vcを得ることができる。
例えば、補正によって、振幅EaがKa・Ia・Bからm・Ka・Ia・Bに変換され、振幅EcがKc・Ic・Bからn・Kc・Ic・Bに変換されると、出力電圧Va、Vcは下記の数式15、16のように変換される。なお、m、nは、各々、振幅Ea、Ecに対する補正係数である。
〔数式15〕
Va=m・Ka・Ia・B・cosθ
〔数式16〕
Vc=n・Kc・Ic・B・cos(θ+α)
よって、m・Ka・Ia・Bとn・Kc・Ic・Bとが互いに等しくなるように、補正用の回路等を設定することで、数式15、16の出力電圧Va、Vcに基づいて、数式10〜14を利用することができる。
〔実施例8の効果〕
実施例8の位置検出センサ1は、磁界検出手段4、5とは異なる方向に感磁する第2磁界検出手段55を備え、磁界検出手段4、5から得られる出力電圧Va、Vbが、第2磁界検出手段55から得られる出力電圧Vcにより補正され、補正後出力電圧Va’、Vb’に基づいて変位量Lが算出される。
これにより、磁石2、3が移動方向に対して傾いて、出力電圧Va、Vbが誤差を含むようになっても、出力電圧Vcを用いた補正により誤差の影響を低減することができる。このため、磁石2、3が移動方向に対して傾いても、位置検出センサ1の検出精度の低下を抑えることができる。
また、第2磁界検出手段55は、磁界検出手段4、5の中間に配されている。
これにより、磁界検出手段4、5から得られる出力電圧Va、Vbを、第2磁界検出手段55から得られる出力電圧Vcにより均等に補正することができる。つまり、第2磁界検出手段55が磁界検出手段4、5の一方の近くに偏って配されていると、磁界検出手段4、5の他方(磁界検出手段4、5の内で第2磁界検出手段55から遠い方)は、補正誤差が大きくなってしまう。そこで、第2磁界検出手段55を、磁界検出手段4、5の中間に配することで補正誤差の拡大を回避することができる。
なお、実施例8の位置検出センサ1では、第2磁界検出手段55と磁界検出手段4、5とを1チップ構成にしてもよく、第2磁界検出手段55と磁界検出手段4、5のいずれか一方とを1チップ構成にしてもよい。
〔実施例9の構成〕
実施例9の位置検出センサ1によれば、図18に示すように、第2磁界検出手段55が感磁する方向は、磁界検出手段4、5が感磁する方向と垂直である。つまり、第2磁界検出手段55の感磁面と磁界検出手段4、5の感磁面との間に形成される角度αの大きさは90°である。そして、磁石2、3には、外乱や製造誤差等により、実施例8と同様に移動方向に対する意図しない角度θの傾きが発生している。
この場合、ECUは、数式11〜13の角度αに90°を代入することで得られる下記の数式17〜19を用いて角度θおよび補正後出力電圧Va’、Vb’を算出する。
〔数式17〕
θ=arctan(Vc/Va)・180°/π
〔数式18〕
Va’=Va・cosθ+Vc・sinθ
〔数式19〕
Vb’=Vb・cosθ+Vc・sinθ
そして、ECUは、補正後出力電圧Va’、Vb’および角度θを、数式14に当てはめることで、磁石2、3の変位量Lを算出する。
〔実施例9の効果〕
実施例9の位置検出センサ1によれば、第2磁界検出手段55が感磁する方向は、2つの磁界検出手段4、5が感磁する方向と垂直である。
これにより、数式17を用いた簡便な逆正接演算により、磁石2、3の傾き角(角度θ)を容易に算出できる。
なお、実施例9の位置検出センサ1では、第2磁界検出手段55と磁界検出手段4、5とを1チップ構成にしてもよく、第2磁界検出手段55と磁界検出手段4、5のいずれか一方とを1チップ構成にしてもよい。
また、実施例8、9の位置検出センサ1によれば、第2磁界検出手段55は、磁界検出手段4、5の中間に配されていたが、第2磁界検出手段55を磁界検出手段4、5の中間からずれた位置に配してもよい。なお、第2磁界検出手段55を磁界検出手段4、5の中間からずれた位置に配する場合、第2磁界検出手段55と磁界検出手段4、5との距離比を考慮する補正を行うようにしてもよい。
〔実施例10の構成〕
実施例10の位置検出センサ1は、図19に示すように、2つの第2磁界検出手段55、56を備える。そして、一方の第2磁界検出手段55は磁界検出手段4の近傍に配され、第2磁界検出手段55から得られる出力電圧Vcは、磁界検出手段4から得られる出力電圧Vaの補正に用いられる。また、他方の第2磁界検出手段56は磁界検出手段5の近傍に配され、第2磁界検出手段56から得られる出力電圧Vdは、磁界検出手段5から得られる出力電圧Vbの補正に用いられる。
また、第2磁界検出手段55、56が感磁する方向は、各々、磁界検出手段4、5が感磁する方向と垂直である。そして、磁石2、3には、外乱や製造誤差等により、実施例8、9と同様に移動方向に対する意図しない角度θの傾きが発生している。なお、第2磁界検出手段55、56および磁界検出手段4、5は、互換可能な同一性能、同一特性のホールICまたはホール素子である。
そして、ECUは、出力電圧Va、Vcまたは出力電圧Vb、Vdのいずれか一方を用いて角度θを算出する。さらに、ECUは、出力電圧Va、Vcおよび算出された角度θを用いて補正後出力電圧Va’を算出するとともに、出力電圧Vb、Vdおよび角度θを用いて補正後出力電圧Vb’を算出し、補正後出力電圧Va’、Vb’および角度θを用いて磁石2、3の変位量Lを算出する。
すなわち、ECUは、例えば、数式17を用いて角度θを算出するとともに、数式18を用いて補正後出力電圧Va’を算出し、さらに、下記の数式20を用いて補正後出力電圧Vb’を算出する。
〔数式20〕
Vb’=Vb・cosθ+Vd・sinθ
そして、ECUは、補正後出力電圧Va’、Vb’および角度θを、数式14に当てはめることで、磁石2、3の変位量Lを算出する。
〔実施例10の効果〕
実施例10の位置検出センサ1は、2つの第2磁界検出手段55、56を備え、第2磁界検出手段55、56は、各々、磁界検出手段4、5の近傍に配され、第2磁界検出手段55、56から得られる出力電圧Vc、Vdは、各々、磁界検出手段4、5から得られる出力電圧Va、Vbの補正に用いられる。
これにより、出力電圧Va、Vbを、個別に、効果的に補正することができる。
なお、実施例10の位置検出センサ1では、第2磁界検出手段55と磁界検出手段4とを1チップ構成にしてもよく、第2磁界検出手段56と磁界検出手段5とを1チップ構成にしてもよい。さらに、第2磁界検出手段55、56と磁界検出手段4、5とを1チップ構成にしてもよい。
〔実施例11の構成〕
実施例11の位置検出センサ1によれば、ECUは、出力電圧Va、Vcおよび出力電圧Vb、Vdの両方を用いて個別に角度θを算出する。すなわち、ECUは、角度θに関して2つの数値を算出する(図20参照:以下、出力電圧Va、Vcから算出される角度θを角度θ1、出力電圧Vb、Vdから算出される角度θを角度θ2とする)。
そして、ECUは、出力電圧Va、Vcおよび算出された角度θ1を用いて補正後出力電圧Va’を算出するとともに、出力電圧Vb、Vdおよび算出された角度θ2を用いて補正後出力電圧Vb’を算出する。
すなわち、ECUは、下記の数式21、22を用いて角度θ1、θ2を算出する。
〔数式21〕
θ1=arctan(Vc/Va)・180°/π
〔数式22〕
θ2=arctan(Vd/Vb)・180°/π
さらに、ECUは、下記の数式23、24を用いて補正後出力電圧Va’、Vb’を算出する。
〔数式23〕
Va’=Va・cosθ1+Vc・sinθ1
〔数式24〕
Vb’=Vb・cosθ2+Vd・sinθ2
そして、ECUは、例えば、角度θ1と角度θ2との相加平均値(θ1+θ2)/2を、磁石2、3の移動方向に対する傾き角の真値とみなし、下記の数式25により、磁石2、3の変位量Lを算出する。
〔数式25〕
L=arctan(Va’/Vb’)・d/π・cos{(θ1+θ2)/2}
なお、傾き角の真値を、角度θ1と角度θ2との相乗平均により算出してもよい。また、誤差の許容範囲が大きいときには、角度θ1と角度θ2の一方を傾き角の真値とみなしてもよい。
〔実施例11の効果〕
実施例11の位置検出センサ1によれば、ECUは、出力電圧Va、Vcを用いて角度θ1を算出するとともに、出力電圧Vb、Vdを用いて角度θ2を算出する。そして、ECUは、角度θ1を用いて出力電圧Vaを補正するとともに、角度θ2を用いて出力電圧Vbを補正し、さらに、相加平均値(θ1+θ2)/2を、磁石2、3の移動方向に対する傾き角の真値とみなして変位量Lを算出する。
これにより、外乱や製造誤差等によって磁界検出手段4、5の感磁面同士が異なる面方向を指向するようになっても、検出精度の低下を抑えることができる。つまり、磁界検出手段4、5の感磁面同士の平行関係が崩れても、検出精度の低下を抑えることができる。
なお、実施例11の位置検出センサ1では、第2磁界検出手段55と磁界検出手段4とを1チップ構成にしてもよく、第2磁界検出手段56と磁界検出手段5とを1チップ構成にしてもよい。さらに、第2磁界検出手段55、56と磁界検出手段4、5とを1チップ構成にしてもよい。
また、実施例8〜11の位置検出センサ1は、実施例1の磁石2、3が移動方向に対して傾いた場合に、磁界検出手段4、5の出力電圧Va、Vbを第2磁界検出手段55、56の出力電圧Vc、Vdにより補正するものであったが、実施例2〜4の磁石2、3、30や実施例5〜7の磁界形成手段51が移動方向に対して傾いた場合にも、第2磁界検出手段55、56を設けて、磁界検出手段4、5の出力電圧Va、Vbを第2磁界検出手段55、56の出力電圧Vc、Vdにより補正できるように位置検出センサ1を構成してもよい。
〔適用例〕
実施例1〜11の位置検出センサ1は、例えば、トロイダルCVT(トロイダルとは円環体を意味し、CVTとは、continuously variable transmissionの頭文字のみを略記したものであり、無段階に変速比を変えられる自動変速機のことである)において、入力ディスクと出力ディスクとに接触して変速比を決めるパワーローラの位置を把握するのに好適に利用できる。
また、実施例1〜11の位置検出センサ1は、例えば、サスペンションの変化を検出するハイトセンサ、エンジンの吸気弁を駆動するためのカムシャフトの位置を検出するカムストロークセンサ、EGR量を可変するEGRアクチュエータのリフト量を検出するEGRリフトセンサ等に好適に利用できる。
(a)は位置検出センサを示す正面構成図であり、(b)は位置検出センサを示す側面構成図である(実施例1)。 磁石の長手方向の座標と、磁束密度との相関を示す特性図である(実施例1)。 磁石の長手方向の変位量と、磁界検出手段から得られる出力値に基づく磁束密度との相関を示す特性図である(実施例1)。 (a)は位置検出センサのセンサアセンブリを示す構成図であり、(b)はセンサアセンブリに含まれる演算回路を示す構成図である(実施例1)。 磁石の長手方向の変位量と、オフセット調整後の磁束密度との相関を示す特性図である(実施例1)。 磁石の長手方向の変位量と、位置検出センサからの最終的な出力値との相関を示す特性図である(実施例1)。 磁石の長手方向の変位量と、正弦関数または余弦関数との誤差との相関を示す特性図である(実施例1)。 (a)は単純棒形の比較磁石の周囲に形成される磁界を示す磁力線図であり、(b)は比較磁石の磁束密度と長手方向座標との相関を示す特性図である(実施例1)。 (a)は単純棒形の比較磁石の周囲に形成される磁界を示す磁力線図であり、(b)は円弧状膨出形の磁石の周囲に形成される磁界を示す磁力線図である(実施例1)。 (a)は位置検出センサのセンサアセンブリを示す構成図であり、(b)はセンサアセンブリに含まれるチップを示す構成図である(実施例2)。 (a)は位置検出センサを示す構成図であり、(b)は(a)のA−A断面図である(実施例3)。 (a)は位置検出センサを示す構成図であり、(b)は(a)のB−B断面図であり、(c)は(b)のC−C断面図である(実施例4)。 位置検出センサの構成図である(実施例5)。 (a)は磁石のみにより形成される磁界を示す磁力線図であり、(b)は磁界形成手段により形成される磁界を示す磁力線図である(実施例5)。 位置検出センサの構成図である(実施例6)。 位置検出センサの構成図である(実施例7)。 (a)は位置検出センサの構成図であり、(b)は磁石の長手方向、磁界検出手段の感磁面の面方向および第2磁界検出手段の感磁面の面方向の関係を示す説明図である(実施例8)。 (a)は位置検出センサの構成図であり、(b)は磁石の長手方向、磁界検出手段の感磁面の面方向および第2磁界検出手段の感磁面の面方向の関係を示す説明図である(実施例9)。 位置検出センサの構成図である(実施例10)。 (a)は位置検出センサの構成図であり、(b)は磁石の長手方向、磁界検出手段の感磁面の面方向および第2磁界検出手段の感磁面の面方向の関係を示す説明図である(実施例11)。
符号の説明
1 位置検出センサ
2 磁石
3 磁石
4 磁界検出手段
5 磁界検出手段
6 膨出部
7 膨出部
8 最大膨出位置
9 最大膨出位置
10 膨出端縁
11 膨出端縁
20 オフセット調整手段
21 逆三角関数演算手段
24 チップ
30 磁石
31 中空
32 切断面(中空の軸心を含む切断面)
33 切断面(中空の軸心を含む切断面)
34 内周縁(中空の軸心を含む切断面の2つの内周縁)
35 内周縁(中空の軸心を含む切断面の2つの内周縁)
41 最大膨出位置
43 切断面(長手方向に垂直な切断面)
44 切断面(長手方向に垂直な切断面)
45 内周縁(長手方向に垂直な切断面の内周縁)
46 内周縁(長手方向に垂直な切断面の内周縁)
49 磁石
50 ヨーク
51 磁界形成手段
53 枝部
55 第2磁界検出手段
56 第2磁界検出手段
d 周期

Claims (14)

  1. 短手方向に円弧状に膨出する膨出部を有し、前記短手方向に垂直な長手方向に着磁された2つの磁石と、
    この2つの磁石により形成される磁界を検出する互換可能な2つの磁界検出手段とを備え、
    前記2つの磁石は、各々の前記長手方向が互いに平行となるように、かつ、各々の前記長手方向の一端の極性が互いに同一、および他端の極性が互いに同一となるように配されて、被検出体の変位に応じて前記長手方向に変位し、
    2つの前記膨出部は、前記短手方向に最大に膨出する最大膨出位置が互いに対向するように鏡映対称に配され、
    前記2つの磁界検出手段は、2つの前記膨出部の対向により形成されるエアギャップで、所定の間隔を有して前記長手方向に配列され、
    前記所定の間隔は、前記長手方向に座標軸を想定したときに、前記長手方向の座標と前記エアギャップに形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、この三角関数の周期の1/2の長さであることを特徴とする位置検出センサ。
  2. 請求項1に記載の位置検出センサにおいて、
    前記長手方向および前記短手方向に垂直な第3の方向を定義すると、
    2つの前記膨出部の膨出端縁は、前記長手方向のいずれの座標で前記長手方向に垂直に切断されても、前記第3の方向に平行かつ互いに同一長さの線分をなすことを特徴とする位置検出センサ。
  3. 内周に円筒状の中空を有する筒体をなし、前記中空の軸心を含む切断面の2つの内周縁が内周側に円弧状に膨出する磁石と、
    この磁石により形成される磁界を検出する互換可能な2つの磁界検出手段とを備え、
    前記磁石は、前記中空の軸心に平行な軸方向に着磁され、被検出体の変位に応じて前記軸方向に変位し、
    前記2つの内周縁は、内周側に最大に膨出する最大膨出位置が互いに径方向に対向する鏡映対称をなすように設けられ、
    前記2つの磁界検出手段は、前記中空で所定の間隔を有して前記軸方向に配列され、
    前記所定の間隔は、前記軸方向に座標軸を想定したときに、前記軸方向の座標と前記中空に形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、この三角関数の周期の1/2の長さであることを特徴とする位置検出センサ。
  4. 長手方向に垂直な切断面の内周縁が2つの円弧であって、各々の円弧を含む2つの内周面が対向するように配されて円筒状の中空を形成する2つの磁石と、
    この2つの磁石により形成される磁界を検出する互換可能な2つの磁界検出手段とを備え、
    前記2つの磁石の内周部は、前記中空に円弧状に膨出する膨出部であり、
    前記2つの磁石は、前記長手方向の一端の極性が互いに同一、および他端の極性が互いに同一となるように配されて、被検出体の変位に応じて前記長手方向に変位し、
    2つの前記膨出部は、前記中空に最大に膨出する最大膨出位置が互いに対向するように鏡映対称に配され、
    前記2つの磁界検出手段は、前記中空で所定の間隔を有して前記長手方向に配列され、
    前記所定の間隔は、前記長手方向に座標軸を想定したときに、前記長手方向の座標と前記中空に形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、この三角関数の周期の1/2の長さであることを特徴とする位置検出センサ。
  5. 請求項1ないし請求項4の内のいずれか1つに記載の位置検出センサにおいて、
    三角関数とみなされた前記相関特性の最大値と最小値との中間値に相当する数値を、前記2つの磁界検出手段から得られる出力値から減ずるオフセット調整手段と、
    このオフセット調整手段から得られる2つの算出値を互いに除して得られる数値に、逆三角関数演算を施す逆三角関数演算手段とを備えることを特徴とする位置検出センサ。
  6. 請求項5に記載の位置検出センサにおいて、
    前記2つの磁界検出手段は、2つのホール素子であり、前記オフセット調整手段および前記逆三角関数演算手段とともに1つのチップで構成されていることを特徴とする位置検出センサ。
  7. 柱状に設けられて両端に磁極を有する磁石、および磁性材を素材として設けられ、前記磁石の両端に接続する2つのヨークからなる磁界形成手段と、
    この磁界形成手段により形成される磁界を検出する互換可能な2つの磁界検出手段とを備え、
    前記磁界形成手段は、被検出体の変位に応じて自身の長手方向に変位し、
    前記2つの磁界検出手段は、前記長手方向と平行に所定の間隔を有して配列され、
    前記長手方向と平行であって前記2つの磁界検出手段が配列される位置に座標軸を想定したときに、
    前記2つの磁界検出手段は、前記磁界形成手段が変位する座標範囲内に配され、
    前記所定の間隔は、前記座標軸上の値と前記磁界形成手段により形成される磁界の磁束密度との相関特性を三角関数とみなした場合、この三角関数の周期の1/2の長さであることを特徴とする位置検出センサ。
  8. 請求項7に記載の位置検出センサにおいて、
    前記2つのヨークは、各々が接続する前記磁石の両端から前記長手方向に遠ざかるほど前記座標軸に近づく枝部を有していることを特徴とする位置検出センサ。
  9. 請求項8に記載の位置検出センサにおいて、
    前記枝部は、前記座標軸の方に向かって凸状に湾曲していることを特徴とする位置検出センサ。
  10. 請求項7ないし請求項9の内のいずれか1つに記載の位置検出センサにおいて、
    少なくとも2つの前記磁界形成手段を備え、
    2つの前記磁界形成手段は、各々が有する前記磁石の前記長手方向の一端の極性が同一、かつ他端の極性が同一となるように配されるとともに、各々が占める座標範囲が同一となるように配されることを特徴とする位置検出センサ。
  11. 請求項1ないし請求項10の内のいずれか1つに記載の位置検出センサにおいて、
    前記座標軸は、前記長手方向と平行であって前記2つの磁界検出手段が配列される位置に想定され、
    前記座標軸上に、前記2つの磁界検出手段とは異なる方向に感磁する第2磁界検出手段を備え、
    前記2つの磁界検出手段から得られる出力値が、前記第2磁界検出手段から得られる出力値により補正されることを特徴とする位置検出センサ。
  12. 請求項11に記載の位置検出センサにおいて、
    前記第2磁界検出手段が感磁する方向は、前記2つの磁界検出手段が感磁する方向と垂直であることを特徴とする位置検出センサ。
  13. 請求項11または請求項12に記載の位置検出センサにおいて、
    前記第2磁界検出手段は、前記2つの磁界検出手段の中間に配されていることを特徴とする位置検出センサ。
  14. 請求項11または請求項12に記載の位置検出センサにおいて、
    2つの前記第2磁界検出手段を備え、
    前記2つの磁界検出手段の内の一方の磁界検出手段から得られる出力値が、2つの前記第2磁界検出手段の内の一方の前記第2磁界検出手段から得られる出力値により補正され、
    他方の磁界検出手段から得られる出力値が、他方の前記第2磁界検出手段から得られる出力値により補正されることを特徴とする位置検出センサ。
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