JP2009229279A - 複屈折測定装置及び複屈折測定方法 - Google Patents

複屈折測定装置及び複屈折測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微細構造を持つフイルムの微細エリアの複屈折を精度よく面測定する。
【解決手段】光源11からの光は、コリメータ15、第1の直線偏光板16、第1のλ/4波長板17、カラーフィルタ100、第2のλ/4波長板21、第2の直線偏光板22、テレセントリック・レンズ23を介してCCDカメラ24で受光される。第1のλ/4波長板17の所定角の回転とCCDカメラ24での撮像を第1のλ/4波長板17が1周するまで繰り返す。CCDカメラ24が撮像した画像について、カラーフィルタ100の各エリア毎に対応したCCDの所定の画素毎に、第1のλ/4波長板17の回転に同期した輝度変化のデータを得る。この輝度変化のデータから、各エリア101内の複屈折を算出する。
【選択図】 図7

Description

本発明は複屈折測定装置及び複屈折測定方法に係り、特にFPDのカラーフィルタのような微細構造を持つフイルムの微細エリアの複屈折を面測定する複屈折測定装置及び複屈折測定方法に関する。
試料の微細エリアのレタデーションを測定する装置として、偏光顕微鏡が知られている。特許文献1には、高倍率な対物レンズを用いた場合であっても、高い消光比の得られる偏光顕微鏡が記載されている。図8(a)に、特許文献1に記載の偏光顕微鏡の結像光学系の概略光路図を示す。31は被測定試料、32は結像レンズ、33は結像面である。特許文献1の偏光顕微鏡は、同図のように構成して被測定試料31を正確に結像させることにより、試料の微細エリアの拡大観察を可能とし、また、図示していない直線偏光板の効果でレタデーションをコントラストとして観察することを可能としている。
また、特許文献2には、光学素子の複屈折を二次元的に定量的に測定する測定方法が記載されている。図8(b)に、特許文献2の図7に記載の縮小光学系の概略光路図を示す。34は縮小集光レンズである。同図に示すように、結像レンズ系を持たないために結像面で結像せず、試料通過後の光が平行光であることが前提となる。特許文献2に記載の光学系の構成を用いると、レタデーションの測定精度が向上し、レタデーションの面測定も可能となる。
特開2001−356276号公報 特開平7−77490号公報
しかしながら、特許文献1に記載の偏光顕微鏡は、結像に使われる光が広範囲の拡散光であり、結像レンズ32に対する被測定試料の位置によって補足する光の方位が異なるために、レタデーションの測定精度に関しては精度が低いという問題点があった。また、特許文献1の構成のように複屈折測定系の中に結像レンズ32を配置した場合は、結像レンズ自体の複屈折が試料の複屈折測定のノイズとなるため、正確な複屈折測定ができないという欠点があった。
また、特許文献2に記載の光学系の構成では、前述のように被測定試料31を透過した光が平行光であることが前提となるが、現実には、被測定試料31の内部において光の拡散が起こるために、平行光にならない可能性がある。このため、図8(c)に示すように結像面33に配置された面受光素子の各画素に届く光は、被測定試料31の微細構造を透過した光と1対1に対応せず、被測定試料31の広い範囲から透過した光が面受光素子の1つの画素上で重なりあう結果となる。このように、特許文献2の図7に示されている光学系の構成では、精度の高い微細エリアのレタデーションの測定ができないという問題点があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、FPDのカラーフィルタなどの微細構造を持つフイルムの微細エリアの複屈折を精度よく面測定する複屈折測定装置及び複屈折測定方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に記載の複屈折測定装置は、被測定試料に光を照射する手段と、前記被測定試料を透過した透過光から平行光成分を抽出し、該平行光成分を用いて結像する結像手段と、前記結像した透過光を面受光素子により画像データに変換する手段と、前記画像データに基づいて前記被測定試料の所定のエリア毎の複屈折を算出する手段と、前記所定のエリア毎の複屈折に基づいて前記被測定試料の複屈折分布を算出する手段とを備えたことを特徴とする。
これにより、微細エリアの複屈折を精度よく面測定することができる。
請求項2に示すように請求項1に記載の複屈折測定装置において、前記結像手段はテレセントリック・レンズであり、前記テレセントリック・レンズの開口数が0.045以下であることを特徴とする。
これにより、レンズの分解能を確保しつつ、複屈折測定の精度も確保することができる。
請求項3に示すように請求項1または2に記載の複屈折測定装置において、前記結像手段の直前に所定の方位に固定された偏光素子が配置されていることを特徴とする。
これにより、レンズのレタデーションと2色性の影響を排除することができる。
請求項4に示すように請求項1から3のいずれかに記載の複屈折測定装置において、前記複屈折測定装置の位相差検出方式は、回転位相子法、回転偏光子法、および二重回転位相子法のいずれかであることを特徴とする。
これにより、レンズの前段に所定の方位に固定された偏光素子を配置して測定することができる。
請求項5に示すように請求項1から4のいずれかに記載の複屈折測定装置において、前記被測定試料は、3原色R、G、Bのいずれかの色に着色されたエリアが周期的パターンで配列されるカラーフィルタであり、前記所定のエリアは、前記3原色R、G、Bのいずれかの色に着色されたエリアであることを特徴とする。
これにより、FPDのカラーフィルタの微細エリアの複屈折を面測定することができる。
前記目的を達成するために請求項6に記載の複屈折測定方法は、被測定試料に光を照射する工程と、前記被測定試料を透過した透過光から平行光成分を抽出し、該平行光成分を用いて結像する工程と、前記結像した透過光を面受光素子により画像データに変換する工程と、前記画像データに基づいて前記被測定試料の所定のエリア毎の複屈折を算出する工程と、前記所定のエリア毎の複屈折に基づいて前記被測定試料の複屈折分布を算出する工程とを備えたことを特徴とする。
これにより、微細エリアの複屈折を精度よく面測定することができる。
本発明によれば、透過光から平行光成分を抽出して、それを用いて結像するために、FPDのカラーフィルタなどの微細構造を持つフイルムの微細エリアの複屈折を正確に測定することが可能となる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
まず、本発明に係る複屈折測定装置10の測定対象となるFPD用カラーフィルタ100について説明する。図1(a)は、カラーフィルタ100の微細構造を示す拡大図である。同図に示すように、カラーフィルタ100は、Rのエリア101R、Gのエリア101G、Bのエリア101Bの各エリア101が交互に配列されて構成されている。また、各エリア101の間には、混色防止のブラックマトリクス102が形成されている。図1(b)は、各エリア101の拡大図である。同図に示すように、各エリア101は約0.1mm×約0.3mmの大きさで構成されている。
複屈折測定装置10は、このように構成されたカラーフィルタ100について、各エリア101内の微小エリアの複屈折を測定して複屈折の分布を算出することにより、カラーフィルタ100の評価を行う。なお、複屈折測定装置10の測定対象は、図1に示すカラーフィルタ100に限定されるものでなく、例えばシアン、マゼンタ、イエローの補色が含まれていてもよいし、各エリア101の形状やサイズが異なっていてもよい。
次に、本発明に係る複屈折測定装置10に用いるテレセントリック・レンズ23の分解能と開口数について説明する。
微細構造を持つ試料を正確に測定するためには、微細構造を上回る分解能が必要となる。レンズの分解能は、入射光の波長をλとすると、以下の式で表される。
分解能=0.61・λ/sinθ …式1
ここで、sinθはレンズの開口数であり、θは図2に示すように、光軸上の一点と入射瞳径の張る角度を表す。
式1に示すように、開口数が大きくなるほどレンズの分解能は高くなる。しかし、開口数が大きくなるほど広い範囲の光を集めてしまうことになるため、複屈折測定に用いると測定精度が低下する。すなわち、レンズの分解能と複屈折測定の精度はトレードオフの関係にあり、レンズの分解能を高めるために開口数を大きくすると複屈折測定の精度が落ち、複屈折測定の精度を得るために開口数を小さくすると、レンズの分解能が低下する。図3(a)は、一般の市販テレセントリック・レンズの開口数と分解能の関係を示す図である。
次に、レンズに入射した光の光路差について説明する。図4は、被測定試料31の点Aにおいて、垂直に入射した光200と、角度θをもって入射した光201との光路差について示した図である。同図に示すように、光路差は、垂直に入射した光200の被測定試料20からの出射点をB、点Bから光201に対して下ろした垂線と、光201との交点をD、光201の被測定試料20からの出射点をCとすると、CD間の距離で表される。したがって、被測定試料31の厚さをdとすると、光路差は以下の式で表される。
光路差=d・tanθ・sinθ …式2
図3(a)に示した#1〜#6のテレセントリック・レンズについて、被測定試料のレタデーション値が例えば代表的な値30nmのときに、開口数sinθに起因する光路差を式2に基づいて算出した結果を図3(b)に示す。
図1に示したように、測定対象であるカラーフィルタ100は0.1mmオーダーの構造を持っており、このようなカラーフィルタ100の各エリア101内の複屈折分布を測定するためには、1桁下の10μm以下の分解能があることが望ましい。図3(b)に示した#1〜#6のテレセントリック・レンズにおいて、分解能が10μm以下であり、開口数が最も小さいレンズは#2のレンズである。即ち、図3(b)に示した#1〜#6のテレセントリック・レンズにおいて、複屈折測定をおこなうにあたって最も適したレンズは#2のレンズとなる。分解能の方をより重視する場合は、#3のレンズの選択も許容の範囲である。
次に、複屈折測定における、撮像するレンズのレタデーションと2色性の影響について説明する。
図5に示すように、複屈折測定系の出力光には、直線偏光と回転する直線偏光の2種類が存在する。
出力が直線偏光の場合は、偏光の方位を水平0°とすると、光のストークス・パラメータの形は、
直線偏光出力=[1+X 1+X 0 0]T…式3
と表される。ここで、Xは試料情報によって変調された変数であり、Tは転置を表す記号である。
撮像レンズは、レタデーションと2色性の特性を持っている。ここでは、図6に示すように、撮像レンズの特性を2色性(a)+レタデーション+2色性(b)としてモデリングする。
式3から、レンズに入射する直線偏光の強度は1+Xであるので、2色性(a)の経過後の光の強度は、
2色性(a)経過後=[1 1+A・X 0 0]T …式4
と表される。なお、Aは2色性(a)によって発生するある係数であり、式4は全体を直流分1で規格化している。
ここで、進相軸方位α、位相差δの試料についてのミュラー行列において、以下のようにR、S、T、U、Vを定義する。
Figure 2009229279
このR、S、T、U、Vを用いてレタデーション経過後の光の強度を表すと、式5のようになる。
レタデーション経過後=[1 R・(1+A・X) S・(1+A・X) -U・(1+A・X)]T …式5
したがって、2色性(b)の振幅比をtanψとすると、2色性(b)の経過後の光の強度は、
2色性(b)経過後=(1+B・cosψ・R・(1+A・X)+B・sinψ・S・(1+A・X)) …式6
と表される。ここで、Bは2色性(b)によって発生するある係数である。式6を展開し、K=B・(cosψ・R+sinψ・S)とすると、
2色性(b)経過後=1+K+A・K・X これを直流分(1+K)で規格化して書き直して
2色性(b)=(1+K)・{1+A・K/(1+K)・X・(1+K)} …式7
となり、さらに、K´=A・K/(1+K)とすると、
2色性(b)経過後=(1+K)・(1+K´・X)・(1+K) …式8
と表される。
光測定の場合、光強度の絶対値は重要ではないので、式8の本質を見やすくするために適当な定数A´を用いて置き換えると、以下のように整理される。
2色性(b)経過後=A´・(1+K´・X) …式9
このように、撮像レンズを介した光の強度は、レンズに入射する直線偏光の強度に対して係数の有無だけの違いとなる。すなわち、複屈折測定系の出力が直線偏光であれば、撮像レンズのレタデーションと2色性は固有の光強度伝達係数として扱うことができる。また、この光強度伝達係数は、被測定試料の無い状態で測定を行うことにより算出することが可能である。
これに対し、撮像レンズに入射する複屈折測定系からの出力光が回転する直線偏光である場合には、未知数が多いために、補正を行うことは現実的には不可能である。したがって、複屈折測定の出力光は直線偏光であることが必須となる。すなわち、テレセントリック・レンズ23の前段に、回転しない固定の直線偏光素子を配置する必要がある。
テレセントリック・レンズ23の直前の素子が回転しない方位固定の偏光素子である複屈折の測定方式には、回転位相子法、回転偏光子法、および二重回転位相子法の3種類がある。本実施の形態の複屈折測定装置10は、回転位相子法を用いている。図7(a)は、本発明に係る複屈折測定装置10の光学系の概略を示す構成図である。
図7(a)に示すように、本実施の形態の複屈折測定装置10は、光源11、第1の凸レンズ12、ピンホール板13、および第2の凸レンズ14から構成されるコリメータ15、第1の直線偏光板16、第1のλ/4波長板17、第2のλ/4波長板21、第2の直線偏光板22、テレセントリック・レンズ23、およびCCDカメラ24から構成されている。また、測定対象であるカラーフィルタ100は、第1のλ/4波長板17と第2のλ/4波長板21に配置される。
コリメータ15は光源11からの光をコリメートし、図示しない干渉フィルタを用いて所定の波長を取り出す。この光は、透過軸が水平(0°)の方位になるように配置された第1の直線偏光板16に入射され、水平方向の直線偏光に変えられる。第1の直線偏光板16の前段に偏光解消素子を配置してもよい。
この直線偏光は、第1のλ/4波長板17へ入射される。第1のλ/4波長板17は、モータによる回転が可能であり、かつ所定の分割数の位置に停止させることができるように構成されている。本実施の形態では、1周を200分割しており、1.8°毎に停止可能となっている。
被測定試料であるカラーフィルタ100は、第1のλ/4波長板17を透過した測定光が、カラーフィルタ100の表面に対して垂直に入射するように配置される。なお、カラーフィルタ100に対して斜めから入射することも可能なように、カラーフィルタ100を固定する手段にアオリ機構を設けてもよい。
カラーフィルタ100を透過した光は、進相軸が45°の方位に固定された第2のλ/4波長板21へ入射する。さらに、第2のλ/4波長板21を透過した光は、透過軸が0°の方位に固定された第2の直線偏光板22に入射する。
第2の直線偏光板22を透過した光は、テレセントリック・レンズ23に入射する。テレセントリック・レンズ23は、カラーフィルタ100の表面にピントが合うように調整されている。テレセントリック・レンズ23を透過した光は、CCDカメラ24により撮像される。
図8(c)に、本発明の複屈折測定装置10の光学系の概略図を示す。同図に示すように、試料31を透過した光は、結像レンズ32であるテレセントリック・レンズ23により平行光成分が抽出されて結像面33に結像する。
CCDカメラ24は、面受光素子として図示しないCCDを備えており、カラーフィルタ100に配列された各エリア101について、CCDの所定の画素が対応して撮像が行われる。したがって、カラーフィルタ100の各エリア101内の微小エリアに対応したCCDの所定の画素について光強度の測定を行うことにより、各エリア101内の微小エリアの複屈折特性を算出することが可能となり、さらにカラーフィルタ100の複屈折分布を求めることができる。微小エリアはCCDの単独の画素でもよいし、CCDの複数個の画素を合算平均し、1つのより大きな画素として扱ってもよい。
なお、テレセントリック・レンズ23を透過した光を撮像する面受光素子は、CCDに限られるものでなく、CMOSであってもよい。
次に、本発明に係る複屈折測定装置10の動作について説明する。
まず、光源11が光を照射し、前述した各光学素子とカラーフィルタ100を透過した光について、CCDカメラ24により撮像を行う。次に、第1のλ/4波長板17を1.8°だけ回転させるとともに、CCDカメラ24により撮像を行う。
さらに、第1のλ/4波長板17を1.8°だけ回転させ、CCDカメラ24により撮像を行う。撮像画像にぶれが起こらないようであれば、撮像のために回転停止させる必要はない。
このように、第1のλ/4波長板17が1周するまで、第1のλ/4波長板17の回転とCCDカメラ24による撮像を繰り返す。本実施の形態では、200回の撮像を行うことになる。なお、撮像は第1のλ/4波長板17の半周分だけでもよい。
全ての撮影が終了したら、CCDカメラ24が撮像した画像について、カラーフィルタ100の各エリア毎に対応したCCDの所定の画素毎に、第1のλ/4波長板17の回転に同期した輝度変化のデータを得る。この輝度変化のデータから、各エリア101内の微小エリアの複屈折を算出する。
ここまでの動作をミュラー行列で表現すると以下のようになる。
方位0の直線偏光が第1のλ/4波長板17を通過し、カラーフィルタ100に照射される試料照射光は、[数2]のように表される。
Figure 2009229279
なお、P=cos2γ、Q=sin2γであり、γは第1のλ/4波長板17の進相軸方位である。また、左辺の1、X、Y、Zは、試料照射光のストークスパラメータである。
ここで、試料の進相軸方位をα、位相差をδとし、さらにC=cos2α、S=sin2αとすると、[数2]の試料照射光がカラーフィルタ100を透過した試料透過光は、[数3]のように表される。
Figure 2009229279
さらに、[数3]の試料透過光が第2のλ/4波長板21および第2の直線偏光板22
を通過してCCDカメラ24で受光される光は、[数4]のように表される。
Figure 2009229279
したがって、最終的にCCDカメラ24のCCDの各画素で受光する光の強度は、
光出力=S0=(Sa-Sd)/2 …式10
となる。ここで、[数2]、[数3]から、式10は、
光出力=(1-1/2・S・sinδ-1/2・S・sinδ・cos4γ+1/2・C・sinδ・sin4γ-cosδ・sin2γ)/4 …式11
と変形される。
このように、CCDカメラ24で受光される光出力は、第1のλ/4波長板17の回転角γに対し、直流、cos4γ成分、sin4γ成分、sin2γ成分の合成波で表すことができ、離散フーリエ変換処理を行うことでそれぞれの係数を求めることができる。離散フーリエ変換処理のそれぞれの結果を、FDC、Fcos4、Fsin4、Fsin2、CCDカメラ24のCCDの蓄積電荷に対する増幅率をKとすると、式11〜式14の関係が得られる。
FDC=K/4・(1-1/2・S・sinδ) …式12
Icos4=Fcos4/FDC=-1/2・S・sinδ/(1-1/2・S・sinδ) …式13
Isin4=Fsin4/FDC=1/2・C・sinδ/(1-1/2・S・sinδ) …式14
Isin2=Fsin2/FDC=-cosδ/(1-1/2・S・sinδ) …式15
したがって、カラーフィルタ100の方位α、レタデーションδは、式13〜式15から、式16、式17のように表される。
-Icos4/Isin4=S/C=tan2α から、α=1/2・Atan(-Icos4/Isin4) …式16
(Icos4/Isin2)2+(Isin4/Isin2)2=1/4・sin2δ/cos2δ=1/4・tan2δ から、
δ=Atan{2√[(Icos4/Isin2)2+(Isin4/Isin2)2]} …式17
このように、Atanをとることで、δには2つの候補が得られるが、Icos4、Isin4、Isin2の符号から真値を選ぶことができる。
さらに、この演算をカラーフィルタ100の各エリア毎に対応したCCDの所定の画素毎に対して行うことで、カラーフィルタ100の複屈折分布を求めることができる。
以上説明したように、カラーフィルタ100を透過した光を回転しない第2の直線偏光板22で直線偏光に変換し、テレセントリック・レンズ23を用いて平行光として結像し、CCDカメラ24で撮像することにより、微細構造を持つカラーフィルタ100の複屈折特性を精度よく面測定することが可能になる。
なお、前述のように、テレセントリック・レンズ23の直前が偏光素子である複屈折の測定方式には、回転位相子法の他に回転偏光子法と二重回転位相子法があり、これらの方式を用いて複屈折を測定してもよい。図7(b)は回転偏光子法を用いた場合の光学系の概略を示す構成図であり、図7(c)は二重回転位相子法を用いた場合の光学系の概略を示す構成図である。図7(c)に示す二重回転位相子法の場合は、第2のλ/4波長板21を第1のλ/4波長板17の5倍の回転速度で回転させて測定する方法を用いることができる。
図1は、カラーフィルタ100の微細構造を示す拡大図である。 図2は、一般的なレンズにおける開口数sinθを示す図である。 図3(a)は、テレセントリック・レンズの開口数と分解能の関係を示す図であり、図3(b)は、図3(a)に示したレンズについて、被測定試料の厚さが30nmのときのレンズの開口数sinθに起因する光路差を示す図である。 図4は、試料31における光路差を示す図である。 図5は、テレセントリック・レンズ23に入力される直線偏光と回転する直線偏光の2種類の光を示す概念図である。 図6は、テレセントリック・レンズ23の特性について、2色性(a)+レタデーション+2色性(b)としてモデリングしたこと示す概念図である。 図7は、本発明に係る複屈折測定装置10の光学系の概略を示す構成図である。 図8は、使用するレンズによる結像の様子の違いについて示した図である。
符号の説明
10…複屈折測定装置、11…光源、12…第1の凸レンズ、13…ピンホール板、14…第2の凸レンズ、15…コリメータ、16…第1の直線偏光板、17…第1のλ/4波長板、21…第2のλ/4波長板、22…第2の直線偏光板、23…テレセントリック・レンズ、24…CCDカメラ、31…被測定試料、32…結像レンズ、33…結像面、34…集光レンズ、100…カラーフィルタ、101…各RGB領域、102…ブラックマトリクス

Claims (6)

  1. 被測定試料に光を照射する手段と、
    前記被測定試料を透過した透過光から平行光成分を抽出し、該平行光成分を用いて結像する結像手段と、
    前記結像した透過光を面受光素子により画像データに変換する手段と、
    前記画像データに基づいて前記被測定試料の所定のエリア毎の複屈折を算出する手段と、
    前記所定のエリア毎の複屈折に基づいて前記被測定試料の複屈折分布を算出する手段と、
    を備えたことを特徴とする複屈折測定装置。
  2. 前記結像手段はテレセントリック・レンズであり、
    前記テレセントリック・レンズの開口数が0.045以下であることを特徴とする請求項1に記載の複屈折測定装置。
  3. 前記結像手段の直前に所定の方位に固定された偏光素子が配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の複屈折測定装置。
  4. 前記複屈折測定装置の位相差検出方式は、回転位相子法、回転偏光子法、および二重回転位相子法のいずれかであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の複屈折測定装置。
  5. 前記被測定試料は、3原色R、G、Bのいずれかの色に着色されたエリアが周期的パターンで配列されるカラーフィルタであり、
    前記所定のエリアは、前記3原色R、G、Bのいずれかの色に着色されたエリアであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の複屈折測定装置。
  6. 被測定試料に光を照射する工程と、
    前記被測定試料を透過した透過光から平行光成分を抽出し、該平行光成分を用いて結像する工程と、
    前記結像した透過光を面受光素子により画像データに変換する工程と、
    前記画像データに基づいて前記被測定試料の所定のエリア毎の複屈折を算出する工程と、
    前記所定のエリア毎の複屈折に基づいて前記被測定試料の複屈折分布を算出する工程と、
    を備えたことを特徴とする複屈折測定方法。
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