JP2009226549A - ボウリングボールの穴加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを抑えつつボウリングボールを強固にクランプすることができるボウリングボールの穴加工装置を提供する。
【解決手段】ボウリングボールを載置するボール載置台2、ボール載置台2に載置したボウリングボールBを固定する固定装置3と、固定装置3により固定したボウリングボールBを穴加工するドリル60とを有し、固定装置3がボウリングボールBを押え付ける一対のクランプアーム30,31と、クランプアーム30,31に作動する油圧シリンダ34とを備え、クランプアーム30,31のボウリングボール押え方向がボール載置台2に載置したボウリングボールBのほぼ中心を通る。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ボウリングゲームに使用するボールにサムホール(親指挿入穴)、フィンガーホール(指挿入穴)及びウェイトバランス調整のためのバランスホールを形成するためのボウリングボールの穴加工装置に関するものである。
ボウリングボールの穴加工装置は、固定したボウリングボールにボール盤のドリルで穴を開ける加工を行うが、このとき加工精度を高めるには重くて硬いボールを強固に固定することが重要である。すなわち、穴あけ加工されるボウリングボールはドリルによってかなりの衝撃や振動を受けてもボールがぶれず、固定した状態のボールの角度を変えることでドリルとクランプの位置関係が変更してもしっかりと固定することが重要である。もし。クランプによる固定が不十分であると、穴の位置が微妙にずれたり、大きさが変わったりするおそれが生ずる。そして、ボウリングボールをしっかりと固定することができれば、ボウラーが希望するサムホールやフィンガーホールをボウリングボールに形成することができ、さらにサムホールやフィンガーホールをほぼ楕円形にするダブルドリルの加工も容易に行うことができる。
このように、ボウリングボールの穴加工装置にとってボウリングボールをしっかりと固定することは非常に重要であり、従来の穴加工装置のボールを固定する固定装置としては特許文献1に記載されているように、ゴム等のOリング上に載置したボウリングボールを一対のクランプアームで挟み込むものが知られている。かかる構成の従来のボウリングボールの穴加工装置においては、一対のクランプアームによる挟み力が準じてボウリングボールの固定力が高まるため、コスト高に掛けることなくクランプアームで挟み力を強力にすることには自ずと限界があった。
特許第3553123号公報
本発明は、上記した従来の問題を解消し、コストを抑えつつボウリングボールを強固にクランプすることができるボウリングボールの穴加工装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明はボウリングボールを載置するボール載置台と、該ボール載置台に載置したボウリングボールを固定する固定装置と、該固定装置により固定したボウリングボールを穴加工するドリルとを有するボウリングボールの穴加工装置において、前記固定装置が前記ボウリングボールを押え付ける一対のクランプ部材と、該クランプ部材を、前記ボウリングボールをクランプする位置とクランプを解除する位置と間に作動する作動手段とを備え、前記クランプ部材のボウリングボール押え方向が前記ボール載置台に載置したボウリングボールのほぼ中心を通ることを特徴とするボウリングボールの穴加工装置を提案する。
なお、本発明は、前記固定装置の前記作動手段が、前記一対のクランプ部材を作動する油圧シリンダを具備していると、効果的である。
さらに、本発明は、前記ボール載置台が載置されたボールと接する大小2本の同芯上で、且つ互いに水平に配置された円形リング状部材を有すると、効果的である。
さらにまた、本発明は、前記2本の円形リング状部材が弾性材料から作られていると、効果的である。
さらにまた、本発明は、前記一対のクランプ部材は左右対称であり、該クランプ部材の押え時における前記ボウリングボールの中心に向かう押え方向をFL、FRとし、前記ボウリングボールの中心から2本の円形リング状部材の中心に向かう方向をFCとしたとき、FLとFR、FCとFL、FRとFCでなす角度がほぼ120度に設定されていると、効果的である。
本発明の構成によれば、クランプ部材の押え力を効率良く使用することで、強固なクランプが得られるボウリングボールの穴加工装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を用いて説明する。
図1は本発明に係るボウリングボールの穴加工装置を示す概略図である。
図1において、ボウリングボールの穴加工装置1はボウリングボールBを載置するボール載置台2と、該ボール載置台2に載置したボウリングボールBを固定する固定装置3と、上記ボール載置台2に固定したボウリングボールBに対して穴を開けるドリル60を有するボール盤6とを有している。固定装置3はクランプ部材としての一対のクランプアーム30,31を備え、該クランプアーム30,31はそれぞれその中間域において軸32の回りに回動可能に装着され、その先端、すなわち図の上端にはボールとクランプするクランプ片33が設けられている。本例のクランプ片33は水平方向が長手となるほぼ矩形で、ボールの径に沿った曲げが形成されているとともに、ボールと接する面にはボール表面に傷を付けず、しかもグリップ力を増すような素材のシート、例えばゴム製シートが貼着されている。
クランプアーム30,31の下端にはその作動手段としての水平方向にスライド移動可能に装着された油圧シリンダ34に取り付けられている。具体的には、クランプアーム30が油圧シリンダ34のピストンロッド34aに軸支され、他方のクランプアーム31がそのシリンダ34bと一体の連結具34cに軸支されている。
ボール載置台2及び固定装置3は、図1に示すように、穴加工装置1の基台7上に設けられたX−Yテーブル4に支持され、ハンドル41,42を操作することによってX軸、Y軸に沿って位置合わせの移動をすることができる。このX−Yテーブル4上にはボール載置台2にボウリングボールBを固定したままボールBの角度を変えられる角度テーブル5が設けられ、ドリル60に対するボールの位置を調整することができる。なお、図1において符号8は油圧シリンダ34を作動する油圧ユニット、9はボール盤6を支持する支持柱である。
このように構成されたボウリングボールの穴加工装置1は、指穴等を開けるボウリングボールBをボール載置台2上に載置し、載置したボウリングボールBを固定装置3のクランプアーム31で押さえつけて固定する。そして、ボール盤6を操作し、ドリル60によって所定の位置に所定の大きさのサムホールやフィンガーホールを形成することができる。このとき、固定装置3の固定が不十分であると、穴の位置が微妙にずれたり、大きさが変わったりするおそれがあるため、ボウリングボールBは強固に固定することが要求されている。
そこで、本発明ではこの要求に応えるべく次のように措置を講じている。
上記ボール載置台2は、図2及び図3に示すように、フレーム20が半球状の凹部が形成されたボール受け21を支持しており、そのボール受け21には半球状の凹部と中心と一致する径が異なる2本の円形リング状部材としての円形リング22,23が取り付けられている。この円形リング22,23はゴム等の弾性材料からなり、ボール受け21の表面よりも上方に突出していることにより、ボール載置台2に載置されたボールBは円形リング22,23のみに当接する。なお、円形リング状部材としては円形リングがその一部もしくは複数部が分離されているものであってもよい。
このように構成されたボール載置台2は、載置したボウリングボールBが2重の円形リング22,23に当接して保持される。したがって、載置されたボールの据わりがよく、またボウリングボールの径には多少の誤差があるが、そのような誤差を吸収し、載置したすべてのボールを安定させることができる。
また、固定装置3はスイッチ(図示せず)をオンして油圧シリンダ34が作動すると、ピストンロッド34aが延び、クランプアーム30が軸32の中心に回動して先端のクランプ片33がボールBに当接すると、油圧シリンダ34が図3の右方へ移動してクランプアーム31が回動し、クランプ片33がボールBに当接する。これにてボールBがクランプされるが、このとき左右クランプアーム30,31の押え力の方向が矢印FL、FRで示すように、ボールBのほぼ中心Cに通るように設定されている。すなわち、クランプアーム30,31の各クランプ片33が押え付ける方向がボールBの中心Cに向かうように、クランプアーム30,31の回動支点の長さとなっている。
このように構成されたボウリングボールの穴加工装置は、クランプアーム30,31の押え力がボールに対してその芯に向い、力の大きさがFL=FR=FCとなることで他方向の力が加わったとしても、ブレ等を生じにくく押え力を強力にせずとも球体であるボウリングボールBを強固に押えられる。
さらに、図4に示すように、ボウリングボールBの中心Cから2本の円形リング22,23の中心に向かう方向をFCとしたとき、左右対称である一対のクランプアーム30,31の押え方向FL、FRとにおいて、FLとFR、FCとFL、FRとFCでなす角度をほぼ120度に設定している。
このように構成することにより、クランプアーム30,31の押え力によるボウリングボールBの中心CからFCの押え力が効率良く最大に得られるので、ボールBを円形リング22,23に確実に押え付けて固定することができる。よって、上記したようにボウリングボールBの径には多少の誤差があってもボールの外径に柔軟に対応することで確実に固定することができる。
本発明に係るボウリングボールの穴加工装置の側面図である。 そのボウリングボールの穴加工装置の固定装置を示す拡大図である。 (a),(b)はボール載置部の平面及び断面図である。 ボウリングボールとクランプアームと円形リングの関係を示す説明図である。
符号の説明
1 ボウリングボールの穴加工装置
2 ボール載置台
3 固定装置
21 ボール受け
22,23 円形リング22,23
30,31 クランプアーム
34 油圧シリンダ
60 ドリル
B ボウリングボール
C ボウリングボールの中心
FL,FR クランプアームの押え力の方向
FC ボウリングボールの中心から円形リングの中心に向かう方向

Claims (5)

  1. ボウリングボールを載置するボール載置台と、該ボール載置台に載置したボウリングボールを固定する固定装置と、該固定装置により固定したボウリングボールを穴加工するドリルとを有するボウリングボールの穴加工装置において、
    前記固定装置が前記ボウリングボールを押え付ける一対のクランプ部材と、該クランプ部材を、前記ボウリングボールをクランプする位置とクランプを解除する位置と間に作動する作動手段とを備え、
    前記クランプ部材のボウリングボール押え方向が前記ボール載置台に載置したボウリングボールのほぼ中心を通ることを特徴とするボウリングボールの穴加工装置。
  2. 請求項1に記載のボウリングボールの穴加工装置において、前記固定装置の前記作動手段が、前記一対のクランプ部材を作動する油圧シリンダを具備していることを特徴とするボウリングボールの穴加工装置。
  3. 請求項1に記載のボウリングボールの穴加工装置において、前記ボール載置台が載置されたボールと接する大小2本の同芯上で、且つ互いに水平に配置された円形リング状部材を有することを特徴とするボウリングボールの穴加工装置。
  4. 請求項3に記載のボウリングボールの穴加工装置において、前記2本の円形リング状部材が弾性材料から作られていることを特徴とするボウリングルの穴加工装置。
  5. 請求項1に記載のボウリングボールの穴加工装置において、前記一対のクランプ部材は左右対称であり、該クランプ部材の押え時における前記ボウリングボールの中心に向かう押え方向をFL、FRとし、前記ボウリングボールの中心から2本の円形リング状部材の中心に向かう方向をFCとしたとき、FLとFR、FCとFL、FRとFCでなす角度がほぼ120度に設定されていることを特徴とするボウリングボールの穴加工装置。
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