JP2009225590A - 電動機制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転角度を直接検出するセンサを用いることなく、電動機が逆回転していることを明確に判断することのできる電動機制御装置を提供する。
【解決手段】電動機の各相の端子電圧を測定し測定結果に基づいて電動機の回転角度を予め定められた角度毎に推定する推定部を備え、推定部によって回転角度が推定されてから次に推定されるまでの期間を、推定部によって回転角度が推定される度に定角度期間として測定し、直前に測定した定角度期間と次に測定した定角度期間との比が予め定めた値以上であるときに、電動機が逆回転していると判断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動機制御装置に関し、より特定的には、自動車等の移動体に搭載される電動機を制御するための電動機制御装置に関する。
電動機を制御するために普及している様々な電動機制御装置における従来技術の一例として、特許文献1に記載の制御装置(以下、従来技術と称する)が挙げられる。従来技術では、電動機の各相の端子電圧を測定し、測定した端子電圧と予め定めた基準電圧とをそれぞれ比較する。そして、比較結果に基づいて電圧を印加する相を切り替えるタイミング、すなわち、転流タイミングを決定する。より具体的には、測定した端子電圧のいずれか1つが基準電圧とクロスしたときから、電気角が30°変化する時間が経過したときを転流タイミングとしている。
さらに、従来技術では、転流タイミングを決定すると同時に、制御対象の電動機が同期状態か否かを電動機の各相の端子電圧に基づいて判断する。より具体的には、従来技術では、電動機の各相の端子電圧と予め定めた基準電圧とをそれぞれ比較した比較結果のパターンが、予め記憶している理想的な比較結果のパターンと一致したときに電動機が同期状態であると推定する。つまり、従来技術では、回転角度を直接検出するセンサを用いることなく電動機の端子電圧に基づいて、転流タイミングや電動機の同期状態を判断している。
特開平06−217591号公報
しかしながら、上記従来技術では、以下に示す課題を有している。上記従来技術では、電動機が同期状態か否かを判断することはできても、電動機が逆回転することによって同期状態でなくなっているか否かを明確に判断することはできない。より詳細には、電動機が同期状態でなくなるときとしては、例えば、電動機が逆回転してしまうとき以外にも回転不能の状態に陥るときや脱調状態に陥るときなど様々な異常に陥ったときが考えられる。しかし、上記従来技術の方法、すなわち、電動機の端子電圧に基づいて、転流タイミングや電動機の同期状態を判断する方法では、これらの様々な異常の中でも電動機が逆回転していることを明確に判断することはできない。
本発明は、上記課題を解決するために、回転角度を直接検出するセンサを用いることなく、電動機が逆回転していることを明確に判断することのできる電動機制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、以下に示すような特徴を有する。
第1の発明は、電動機の各相の端子電圧と予め定められた基準電圧とをそれぞれ比較した比較結果に基づいて、電動機の回転軸の回転角度を予め定められた角度毎に推定する推定手段と、推定手段によって回転角度が推定されてから次に回転角度が推定されるまでの期間を、当該推定手段によって回転角度が推定される度に測定する測定手段と、測定手段によって測定された期間と当該期間の直前に測定された期間との比が、予め定められた期間比以上であるとき、当該電動機が逆回転していることを検知する逆回転検知手段とを備える。
第2の発明は、第1の発明において、複数の電動機の回転部の慣性モーメント毎にそれぞれ対応し、制御対象となる電動機の状態を検知するための複数の設定値の組を予め記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶されている設定値の組の内、制御対象となる電動機の回転部の慣性モーメントに対応した組の設定値をそれぞれ予め設定する設定手段とをさらに備える。
第3の発明は、第2の発明において、2倍の期間比が予め定められる。
第4の発明は、第3の発明において、推定手段によって推定される回転角度に基づき、電動機の回転数を推定する回転数推定手段と、回転数推定手段によって推定された回転数が予め設定された高回転数閾値以上であるとき、電動機の回転数が高回転であることを検知する高回転検知手段と、回転数推定手段によって推定された回転数が予め設定された低回転数閾値以下であるとき、電動機の回転数が低回転であることを検知する低回転検知手段とをさらに備え、記憶手段は、設定値の組として、電動機の回転部の慣性モーメント毎にそれぞれ対応する高回転数閾値及び低回転数閾値の組を予め記憶し、設定手段は、記憶手段に記憶されている高回転数閾値及び低回転数閾値の組の内、制御対象となる電動機の慣性モーメントに対応した組の高回転数閾値及び低回転数閾値をそれぞれ高回転検知手段と低回転検知手段とに予め設定する。
第5の発明は、第4の発明において、電動機に流れる電流が予め定められた電流閾値以上であるとき、当該電動機が回転不能であることを検知する回転不能検知手段をさらに備える。
第6の発明は、第5の発明において、逆回転検知手段によって電動機の逆回転が検知されたとき、高回転検知手段によって電動機の高回転が検知されたとき、低回転検知手段によって電動機の低回転が検知されたとき、及び、回転不能検知手段によって電動機が動作不能であることが検知されたときの少なくともいずれか1つの異常が生じた回数をカウントする異常計数手段と、異常計数手段によってカウントされた異常の回数が予め定められた回数以上となったとき、電動機への電力の供給を停止する異常停止手段とをさらに備える。
第7の発明は、第6の発明において、異常停止手段によって電動機への電力の供給が停止されてから、予め定められた停止期間が経過したとき、当該電動機への電力の供給を再開する再供給手段をさらに備える。
第8の発明は、第7の発明において、移動体に搭載され、当該移動体に燃料を供給するための燃料ポンプに備えられる電動機を制御する。
本発明によれば、回転角度を直接検出するセンサを用いることなく、電動機が逆回転していることを明確に判断することのできる電動機制御装置を提供できる。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る電動機制御装置1の概略構成を示すブロック図である。電動機制御装置1は、制御部101と、インバータ102と、推定部103と、測定部104とを備える。また、図1には電動機制御装置1の制御対象として電動機105が示されている。
制御部101は、図示しない指示部などから電動機105を回転させる回転指示を与えられると、強制励磁制御と電動機105の各相の誘起電圧に基づいて電動機105を駆動する誘起電圧制御との2つの周知の制御処理を電動機105の回転状態に応じて切り替えながら、インバータ102を制御するための制御信号Csを生成して電動機105を駆動する回転処理をする。さらに、制御部101は、回転処理と並行して電動機105の各相の端子電圧に基づき電動機105に発生した異常を検知する異常検知処理をする。制御部101の回転処理及び異常検知処理の詳細についてはそれぞれ後述する。
インバータ102は、周知のインバータと同様に制御部101によって生成される制御信号Csに基づいて内部に備えるスイッチング素子の開閉状態を制御し、図示しない電源から供給される電力を電動機105に適した交流電力に変換して電動機105に供給する。本実施形態に係るインバータ102によって電動機105に供給される交流電力は、U相、V相及びW相の3相交流電力である。
電動機105は、U相、V相及びW相のそれぞれの交流電力の供給を受けるための3つの端子を備えている。電動機105は、インバータ102から供給されるU相、V相及びW相の3相交流電力をそれぞれの端子で受け、内部に含む回転子を3相交流電力で回転させる周知の3相交流電動機である。
推定部103は、電動機105のそれぞれの端子電圧を測定し、測定結果に基づき周知の方法を用いて電動機105の回転軸の回転角度を推定する。推定部103は、電動機105の回転軸の回転角度を、回転軸が予め定められた回転角度だけ回転する度に推定し、推定した回転角度を示す角度信号Ksを生成する。尚、予め定められた回転角度とは、電動機105の相の数とローターの極の数とによって定まる角度であってもよい。本実施形態の説明では、予め定められた回転角度が60°である場合を一例として説明を続ける。また、推定部103が電動機105の回転軸の回転角度を推定するための周知の方法については後述する。
測定部104は、推定部103によって回転角度が推定されてから次に回転角度が推定されるまでの期間、すなわち、電動機105の回転軸が予め定められた回転角度だけ回転するのに要する定角度期間を、推定部103によって回転角度が推定される度に測定する。より具体的な一例としては、測定部104は、推定部103によって角度信号Ksが生成されてから次に角度信号Ksが生成されるまでの期間を、推定部103によって角度信号Ksが生成される度に定角度期間として測定する。そして、測定部104は、推定部103によって角度信号Ksが生成される度に、推定部103によって推定された回転角度と当該回転角度が測定されてから次の回転角度が測定されるまでの定角度期間とを示す測定信号Ssを生成する。
以上が、電動機制御装置1の各構成の説明である。次に、制御部101の回転処理の詳細について説明をする。制御部101の回転処理の内、上述した誘起電圧処理は、電動機105の各相の端子電圧を処理した結果に基づいて行われる。電動機105のそれぞれの相の端子電圧は、インバータ102によって電動機105の各相の端子にそれぞれ供給される交流電力の電圧と、電動機105が回転することによって内部に備えられる各相のコイルに誘起される誘起電圧とをそれぞれ加算したものとなる。そして、誘起電圧処理は、電動機105が安定して回転し、電動機105の各相のコイルに誘起される誘起電圧が必要とされるレベルに達することで開始することができる。しかしながら、電動機105の異常停止状態からの復帰時を含む起動時は、電動機105の回転が停止している状態であるため、十分なレベルの誘起電圧が誘起されない。
したがって、制御部101は、電動機105の起動時には、電動機105が安定して回転しているときの各相の端子電圧のパターンを仮想的に設定し、仮想的に設定した各相の端子電圧のパターンに基づいて制御信号Csを生成して電動機105を起動する。制御部101は電動機105が安定して回転するまで、仮想的に設定した各相の端子電圧に基づいて制御信号Csを生成する。このように、電動機105が仮想的に設定した各相の端子電圧のパターンに基づいて制御信号Csを生成する処理を強制励磁処理という。そして、制御部101が強制励磁処理を続けて、電動機105が安定して回転し、誘起電圧が十分なレベルに達したとき、すなわち、電動機105の各相の端子電圧が十分なレベルに達したとき誘起電圧処理に切り替えて回転処理を続ける。また、制御部101が誘起電圧処理をしているときでも、何らかの理由で電動機105の回転が不安定になり誘起電圧のレベルが低下してしまったときは、一時的に強制励磁処理に切り替え、その後、再び電動機105の回転が安定したときに誘起電圧処理に切り替える。つまり、本実施形態に係る制御部101は、電動機105の回転の状態に応じて強制励磁処理と誘起電圧処理とを適宜切り替えながら回転処理を続ける。
以上が、制御部101の回転処理の詳細な説明である。尚、図1において、電動機105が回転処理をするための配線、すなわち、電動機105の各相の端子電圧を制御部101が直接測定するための配線は図示を省略している。
次に、制御部101が電動機105の各相の端子電圧に基づいて、電動機105の異常を検知するための処理について説明をする。そのために、まず、推定部103が、電動機105の各相の端子電圧に基づいて電動機105の回転軸の回転角度を推定する周知の方法の一例について図2を参照しながら説明する。
図2に示す(a)は、電動機105が安定して回転しているときの各相の端子電圧のパターンをそれぞれ示す図である。推定部103には、一例として、電動機105の端子にそれぞれ印加される電圧の最大値と最小値との中間値の基準電圧が予め定められている。推定部103は、それぞれの相の端子電圧のいずれかが基準電圧と等しくなるときに、ハイレベルとローレベルとが交互に切り替わるパルス信号を図2の(b)に示すように生成する。尚、推定部103は、図2の(a)に示す逆起電圧は基準電圧との比較対象から除外する。
電動機105が安定して回転しているときは、上述したパルス信号のレベルは、図2の(b)に示すように、電動機105の回転軸が予め定められた回転角度だけ変化する期間が経過する度に交互に切り替わる。より具体的には、本実施形態では、予め定められた回転角度が上述したように60°であるため、パルス信号は、図2の(b)に示すように60°だけ変化する期間が経過する度に交互に切り替わる。
したがって、推定部103は、パルス信号のレベルがハイレベル及びローレベルのいずれかに切り替わったとき、電動機105の回転軸が60°だけ回転したことを推定することができる。そして、推定部103は、パルス信号のレベルがいずれかのレベルに切り替わる度に、角度を60°ずつ積算し、積算した角度を電動機105の回転軸の回転角度として推定する。そして、推定部103は、回転角度を推定する度に、すなわち、パルス信号のレベルがいずれかのレベルに切り替わる度に、推定した回転角度を示す角度信号Ksを生成することができる。
以上が、推定部103が、電動機105のそれぞれの端子電圧に基づいて電動機105の回転軸の回転角度を推定する周知の方法の説明である。尚、本発明において、推定部103が電動機105の回転軸の回転角度を推定する方法は、上述した方法に限られるものではなく、電動機105のそれぞれの相の端子電圧に基づく方法であればどのような方法を用いてもよい。
次に、制御部101の異常検知処理について詳細に説明する。本実施形態に係る制御部101は、一例として、電動機105の逆回転、低回転、高回転及び回転不能の状態を異常として検知する。
電動機105の逆回転は、例えば、電動機105の起動失敗などによって生じる異常である。また、電動機105の低回転とは、例えば、電動機105が異物を噛み込むことによって回転軸が半ロック状態となったり、回転軸の軸受けが変形することなどにより、電動機105の回転数が必要な回転数まで上昇することができずに、予め定められた低回転数閾値以下となることにより生じる異常である。また、電動機105の高回転とは、例えば、電動機105の起動失敗による高速脱調状態や空転することなどによって、電動機105の回転数が不必要に上昇してしまって予め定められた高回転数閾値以上となることにより生じる異常である。また、電動機105の回転不能とは、例えば、電動機105の起動失敗による回転軸のロック、電動機105の内部に備えられているコイルやパワー素子のショート、電動機105に異物が進入することによる回転軸のロック及び回転子が何らかの理由によって固着することなどによって生じる異常である。
制御部101が検知する異常の内、まず、電動機105の逆回転を異常として検知する逆回転検知処理について説明する。推定部103は、上述したように電動機105の各相の端子電圧をそれぞれ測定するが、推定部103が測定する各端子電圧のそれぞれは、インバータ102によって電動機105の各相の端子にそれぞれ供給される交流電力の電圧と、電動機105が回転することによって内部に備えられる各相のコイルに誘起される誘起電圧とをそれぞれ加算したものとなる。つまり、図2に示す(a)は、インバータ102からそれぞれの端子に供給される交流電力の電圧と、電動機105が回転することによって電動機105の内部にそれぞれの相毎に備えられるコイルに誘起される誘起電圧とを加算した電圧のパターンである。
ここで、インバータ102から供給される交流電力の電圧のパターンは電動機105の回転軸の回転方向に関わらずに変化しないのに対して、上述した誘起電圧のパターンは電動機105の回転軸の回転方向に応じて変化する。このため、電動機105が逆回転しているときの各端子電圧のパターンは、安定して回転しているときの図2の(a)に示す規則的なパターンに対して不規則なパターンとなる。つまり、電動機105が逆回転しているとき、推定部103は不規則なパターンの各端子電圧と基準電圧とを比較する。
図3は、電動機105が安定して回転しているときの図2の(b)に示すパルス信号と、電動機105が逆回転しているときのパルス信号とを比較した図である。電動機105が逆回転しているとき、推定部103は不規則なパターンの各端子電圧と基準電圧とを比較するため、推定部103によって生成されるパルス信号は図3に示すように不規則なパターンになる。
上述したように、推定部103はパルス信号のレベルが切り替わる度に回転角度を推定し、測定部104は推定部103によって回転角度が推定される度に上述した定角度期間を測定する。このため、電動機105が逆回転しているときに推定部103によって回転角度が推定される度に測定される定角度期間は、電動機105が安定して回転しているときと比較して、それぞればらついてしまう。制御部101は、測定信号Ssが示す定角度期間がばらついたことを検知したときに、電動機105が逆回転していることを検知することができる。
より具体的には、制御部101は、測定信号Ssに基づいて、測定部104によって測定された定角度期間と、当該定角度期間の直前に測定された定角度期間との比が予め定められた定角度期間比以上であるとき、電動機105の回転軸が逆回転していることを検知する。尚、定角度期間比の値には様々な正の値を設定することが可能であるが、具体的な定角度期間比の値の一例としては2が挙げられる。
定角度期間比との値として2を予め定めたときは、図3に示す定角度期間t2と定角度期間t2の直前に測定された定角度期間t1との比が2以上であるとき、制御部101は、電動機105が逆回転していることを検知することができる。
図4は、電動機105が安定して回転しているとき及び逆回転しているときの各端子電圧とパルス信号との実測値の一例をそれぞれ示す図である。図4に示す(a)は、規則的なパルス信号が生成されているのに対して、図4に示す(b)では不規則なパルス信号が生成されている。本実施形態に係る電動機制御装置1は、上述した方法によって図4の(b)に一例として示すような不規則なパルス信号が生成されたときに、電動機105が逆回転していると判断する。尚、図4に示す(a)における各相の端子電圧は、周知のチョッパー駆動方式で電動機105を駆動するために供給される交流電力の電圧と誘起電圧とが観測されたものであるため、図2に示す模式的なパターンの各相の端子電圧と全く同一の波形ではないが、図2に示す模式的なパターンの各相の端子電圧に相当する波形であることを付言しておく。また、本発明に係る電動機制御装置1が電動機105を駆動するための駆動方式はチョッパー駆動方式に限られるものではない。
次に、制御部101が検知する異常の内、電動機105の低回転及び高回転を異常として検知する規定回転検知処理について説明する。制御部101は、測定信号Ssが示す回転角度に基づいて電動機105の回転軸の単位時間あたりの回転数を算出する。制御部101が電動機105の回転数を算出する処理の一例としては、回転角度を時間で微分するなどの処理が挙げられる。そして、制御部101は、算出した回転数を前述の予め定められた低回転数閾値及び高回転数閾値とそれぞれ比較することによって、電動機105の低回転及び高回転を異常として検知する。
より具体的には、制御部101は、算出した回転数が低回転数閾値以下であるときに電動機105の回転軸の回転数が低回転であることを検知する。また、制御部101は、算出した回転数が高回転数閾値以上であるときに電動機105の回転軸の回転数が高回転であることを検知する。
ここで、低回転数閾値及び高回転数閾値の設定について説明をする。本発明において、電動機105が低回転であることや高回転であることを検知するのは、上述したように電動機105が空転している状態や、半ロック状態などを検知するためである。しかしながら、回転軸やローターを含む回転部の慣性モーメントなどの電動機の仕様によって、低回転、或いは、高回転であると判断すべき回転数は異なる。つまり、電動機制御装置1の制御対象となる電動機の仕様に応じて、電動機毎に互いに異なる低回転数閾値及び高回転数閾値を制御部101に予め設定する必要がある。
また、本実施形態に係る制御部101には、電動機の起動時に強制励磁処理を開始してから誘起電圧処理に切り替えるまでの期間を示す強制励磁期間を制御対象となる電動機の回転部の慣性モーメントなどの仕様に基づき予め算出して設定してもよい。さらに、低回転数閾値、高回転数閾値及び強制励磁期間の値の組を1つの仕様の電動機に対応する組とし、複数の値の組を制御部101に予め設定してもよい。
図5は、電動機の慣性モーメントに応じて予め定められる低回転数閾値及び高回転数閾値の組を3組だけ一例として、T−N特性図(トルク−回転数特性図)を用いて示す図である。尚、図5には、電動機の慣性モーメントに応じて予め定められる強制励磁時間も併せて記載している。制御対象となる電動機毎の慣性モーメントに応じて、低回転数閾値、高回転数閾値及び強制励磁期間の値の組を複数組だけ予め設定できることが図5から明らかである。
また、予め設定した複数の値の組の中から、制御対象となる電動機の仕様に応じて最適な値の組を選択できるようにすれば、1つの電動機制御装置1で複数種類の仕様の電動機を制御することができる。このために、電動機制御装置1に入力部を設けてもよい。より具体的には、例えば、開閉状態を切り替えることのできる2つのスイッチング素子を電動機制御装置1に入力部として備えることで、2つのスイッチング素子の開閉状態の組み合わせに応じて4種類の値の組の内の1つの組を選択することができるようになる。入力部として用いることのできるものは、開閉状態を切り替えることのできるスイッチング素子に限られるものではなく、電動機の仕様に応じた1つの組を指定できるのであればどのような入力部を用いてもよい。
このように、低回転数閾値、高回転数閾値及び強制励磁期間の値の組を複数組だけ制御部101に予め設定しておき、制御対象となる電動機の仕様に応じて1つの値の組を選択できるように入力部を備えることにより、仕様の異なる電動機毎に電動機制御装置を製作することなく、仕様の異なる電動機に応じた低回転数閾値、高回転数閾値及び強制励磁期間の組を選択して制御することが可能な1つの電動機制御装置1を提供することができる。
次に、制御部101が検知する異常の内、電動機105の回転不能の状態を異常として検知する回転不能検知処理について説明する。本発明に係る電動機制御装置1の制御対象となる電動機は、回転しているときに負荷トルクを加えると、負荷トルクの大きさに応じて負荷電流、すなわち、電動機に供給される3相交流電力の電流が増大する。したがって、電動機が回転不能となる負荷トルクを加えたときに流れる電流の大きさに応じて閾値を予め定めることにより、電動機が回転不能であるか否かを判断することができる。より具体的には、電動機105が回転不能となるときの電流の大きさを電流閾値として制御部101に予め設定しておき、電動機105に供給される交流電力の電流の大きさが電流閾値以上となったときに制御部101は、電動機105が回転不能の状態にあることを検知できる。尚、制御部101は、電動機105に供給される交流電力の電流の大きさを推定部103及び測定部104を介して測定してもよいし、直接測定してもよい。また、制御部101が測定する電流は、各相の交流電力のいずれの電流でもよい。
以上が、本実施形態に係る制御部101が電動機105の異常を検知する処理の詳細な説明である。次に、本実施形態に係る制御部101が、上述した処理をしながら電動機105に異常が生じたか否かを判断し、異常が生じたときに電動機105を一時的に停止させた後に復帰させるまでの一連の処理を図6のフローチャートを参照しながら説明をする。尚、本実施形態に係る制御部101は、図6のフローチャートに示す処理と並行して上述した回転処理をするものとする。
ステップS101において、制御部101は、異常が生じた回数をカウントするために図示しない記憶部に記憶されている変数Nをゼロに初期化する。制御部101は、ステップS101の処理を完了すると、ステップS102へ処理を進める。
ステップS102において、制御部101は、図示しない指示部から回転指示を与えられているか否かを判断する。制御部101は、ステップS102において、回転指示を与えられていると判断したとき、ステップS103へ処理を進める。一方、制御部101は、ステップS102において、回転指示を与えられていないと判断したとき、ステップS117へ処理を進める。
ステップS103において、制御部101は、上述した回転処理を継続することを決定する。制御部101は、ステップS103の処理を完了すると、ステップS104へ処理を進める。
ステップS104において、制御部101は、上述した逆回転検知処理をして、電動機105が逆回転しているか否かを判断する。制御部101は、ステップS104において、電動機105が逆回転していると判断したとき、ステップS105へ処理を進める。一方、制御部101は、ステップS104において、電動機105が逆回転していないと判断したとき、ステップS111へ処理を進める。また、制御部101は、ステップS104の処理を完了したとき、図示しない記憶部の逆回転に関する情報を削除する。
ステップS105において、制御部101は、上述した変数Nを1だけインクリメントして、1回だけ異常が発生したことをカウントする。制御部101は、ステップS105の処理を完了すると、ステップS106処理を進める。
ステップS106において、制御部101は、電動機105の回転が停止していることを図示しない指示部に予め通知するための回転停止信号を生成する。制御部101は、ステップS106の処理を完了すると、ステップS107へ処理を進める。
ステップS107において、制御部101は、電動機105を一時停止させるための制御信号Csを生成する一時停止処理をする。制御部101は、ステップS107の処理を完了して一時停止するための予め定められた一時停止期間が経過すると、ステップS108へ処理を進める。尚、ステップS107における一時停止期間はどのような長さの期間であってもよいが、具体的な一例としては、100msecが挙げられる。また、本発明に係る電動機制御装置1を自動車などに搭載されるウォーターポンプを駆動する電動機や燃料ポンプを駆動する電動機を制御するために用いるときは、ウォーターポンプが停止することによって自動車がオーバーヒートをしない期間、又は、燃料ポンプが停止することによって自動車のエンジンが停止してしまわない期間を考慮して一時停止期間を予め定めてもよい。また、制御部101はステップS107において、さらに検知した異常の種類を判断する処理をし、異常の種類が逆回転、上述した低回転及び高回転などであるときは、上述した具体例よりもさらに短い一時停止期間だけ電動機105を一時停止させた後、すぐに再起動してもよい。また、制御部101が電動機105を停止させるために生成する制御信号Csとしては、インバータ102から電動機105への交流電力の供給を停止させることのできる信号であればどのような信号であってもよい。
ステップS108において、制御部101は、上述した変数Nの値が、予め定められた異常検知回数IK以上か否かを判断する。制御部101は、ステップS108において、変数Nの値が異常検知回数IK以上であると判断したとき、ステップS109へ処理を進める。一方、制御部101は、ステップS108において、変数Nの値が異常検知回数IK以上でないと判断したとき、ステップS113へ処理を進める。電動機105の異常が発生した回数が予め定められた異常検知回数IK以上となったときに、制御部101は後述する異常停止処理をするが、制御部101がステップS108の処理をすることにより、推定部103の推定結果の誤差や電動機105の回転速度を急加速、又は、急減速させることにより異常であると誤判定され、誤って異常停止処理をするのを防ぐことができる。
ステップS109において、制御部101は、電動機105を異常停止させるための制御信号Csを生成する異常停止処理をする。制御部101は、ステップS109の処理を完了して異常停止するための予め定められた異常停止期間が経過すると、ステップS110へ処理を進める。尚、ステップS109における異常停止期間はどのような長さの期間であってもよいが、上述した一時停止期間よりも長いことが好ましい。また、電動機105の再起動を頻繁に繰り返すと、本発明に係る電動機制御装置1を含む電動機105の制御に関わる電気回路が電動機105の起動時の突入電流によって余分な発熱をすることもあるため、これらの電気回路の温度が好ましい温度まで低下するのに必要な期間を異常停止期間としてもよい。また、異常停止期間の具体的な一例としては、30secが挙げられる。また、上述したように、制御部101が電動機105を停止させるために生成する制御信号Csとしては、インバータ102から電動機105への交流電力の供給を停止させることのできる信号であればどのような信号であってもよい。
ステップS110において、制御部101は、変数Nをゼロに初期化する。制御部101は、ステップS110の処理を完了すると、ステップS101へ処理を戻す。制御部101は、ステップS101へ処理を戻し、回転指示が与えられているときは、再びステップS102において回転処理を継続することを決定する。これにより、制御部101は、異常停止処理をして異常停止期間だけ電動機105を停止させた後、電動機105への交流電力の供給を再開することができるため、図示しない指示部から回転指示を受けているときは、自動的に電動機105を回転状態に復帰させて回転処理を継続することができる。また、制御部101は、異常停止処理をして異常停止期間だけ電動機105を停止させた後、電動機105への交流電力の供給を再開することができるため、本発明に係る電動機制御装置1を自動車などに搭載されるポンプを駆動するための電動機を制御するために用いることにより、自動車の退避走行を可能にすることができる。
ステップS111において、制御部101は、上述した規定回転検知処理をして、電動機105の回転軸の回転数が予め設定された低回転数閾値以下か否か、及び、高回転数閾値以上か否かを判断する。より具体的には、制御部101は、ステップS111において、上述したように算出した電動機105の回転軸の回転数が低回転数閾値以下であったとき及び高回転数閾値以上であったときの少なくともいずれか一方であると判断したとき、ステップS105へ処理を進める。一方、制御部101は、ステップS111において、電動機105の回転軸の回転数が低回転数閾値以下でない、且つ、高回転数閾値以上でないと判断したとき、ステップS112へ処理を進める。
ステップS112において、制御部101は、上述した回転不能検知処理をして、電動機105に供給される交流電流の大きさが予め定められた電流閾値以上となり電動機105が回転不能となっているか否かを判断する。制御部101は、電動機105に供給される交流電流の大きさが電流閾値以上であると判断したとき、ステップS105へ処理を進める。一方、制御部101は、ステップS112において、電動機105に供給される交流電流の大きさが電流閾値以上でないと判断したとき、ステップS113へ処理を進める。
ステップS113において、制御部101は、並行している上述した回転処理において、強制励磁処理をしているか否かを判断する。制御部101は、ステップS113において、強制励磁処理をしていると判断したとき、ステップS101へ処理を戻す。一方、制御部101は、ステップS113において、強制励磁処理をしていないと判断したとき、ステップS114へ処理を進める。
ステップS114において、制御部101は、電動機105が安定した回転を継続しているか否かを判断する。より具体的には、制御部101は、図6のフローチャートに示す処理をしながら、測定信号Ssが生成される度に当該測定信号Ssが示す定角度期間を逐次記憶する。そして、予め定められた個数の定角度期間を記憶し、記憶した定角度期間のすべてが、電動機105が安定して回転しているときの電気角が60°変化する期間と略同じであれば電動機105が安定した回転を継続していると判断する。制御部101は、ステップS114において、電動機105が安定した回転を継続していると判断したとき、ステップS115へ処理を進める。一方、制御部101は、ステップS114において、電動機105が安定した回転を継続していないと判断したとき、ステップS101へ処理を戻す。尚、制御部101が逐次記憶する定角度期間の数は電動機105が安定した回転を継続していることを判断できる個数であればどのような数であってもよいが、具体的な一例としては、48個が挙げられる。
ステップS115において、制御部101は、変数Nをゼロに初期化する。制御部101は、ステップS115の処理を完了すると、ステップS116へ処理を進める。
ステップS116において、制御部101は、電動機105が安定して回転していることを図示しない指示部に通知するための正常回転信号を生成する。制御部101は、ステップS116の処理を完了すると、ステップS101へ処理を戻す。
ステップS117において、制御部101は、上述した回転処理を並行しているか否かを判断する。制御部101は、ステップS117において、回転処理を並行していると判断したとき、ステップS118へ処理を進める。一方、制御部101は、ステップS117において、回転処理を並行していないと判断したとき、ステップS119へ処理を進める。
ステップS118において、制御部101は、電動機105の回転を停止させるための制御信号Csを生成する回転停止処理をする。制御部101は、ステップS118の処理を完了すると、ステップS119へ処理を進める。尚、制御部101がステップS118において生成する制御信号Csは、ステップS107或いはステップS109で説明した制御信号Csと同様の信号であってもよい。
ステップS119において、制御部101は、電動機105の回転が停止していることを図示しない指示部に通知するための回転停止信号を生成する。制御部101は、ステップS119の処理を完了すると、ステップS101へ処理を戻す。
以上が、本実施形態に係る制御部101の処理の説明である。制御部101が、図6のフローチャートに示す処理をすることにより、電動機105の回転軸の回転角度を直接検知するセンサを用いることなく、電動機が逆回転していることを明確に判断することができる。さらに、制御部101が、図6のフローチャートに示す処理をすることにより、電動機に異常が発生したことや発生した異常の種類を判断することができる。さらに、制御部101が、図6のフローチャートに示す処理をすることにより、上述したいずれかの異常が発生したときに異常が発生した回数をカウントし、カウントした回数が予め定められた異常検知回数IK以上となったときは、電動機105を異常停止させることができる。さらに、電動機105を異常停止させた後も、図示しない指示部から回転指示が与えられているときは、予め定められた期間が経過したときに電動機105への交流電力の供給を再開して、電動機105の回転を復帰させることができる。また、上述したように、制御部101は、異常停止処理をして異常停止期間だけ電動機105を停止させた後、電動機105への交流電力の供給を再開することができるため、本発明に係る電動機制御装置1を自動車などに搭載されるポンプを駆動するための電動機を制御するために用いることにより、自動車の退避走行を可能にすることができる。
尚、本発明に係る電動機制御装置1は、例えば、自動車などの移動体に搭載され、当該移動体に燃料を供給する燃料ポンプに備えられている電動機を制御するための図7に示す燃料ポンプコントローラとして用いることができる。本実施形態に係る電動機制御装置1によれば、電動機の回転軸の回転角度を直接検知するためのセンサを必要とすることがないため、燃料ポンプコントローラを含む燃料ポンプモジュールの低コスト化を実現することができ、さらに、センサ及びセンサ配線が不要となるため燃料ポンプモジュールの小型化を実現することができる。
また、本発明に係る電動機制御装置1を図7に示すように燃料ポンプコントローラに適用することにより、ECUは電動機105の異常を検知する処理をする必要がなくなるため、ECUの処理の負荷を軽減することができ、さらに、ECUの処理に依存することなく電動機に発生した異常に対応して電動機の停止及び復帰を制御することのできる電動燃料ポンプコントローラを提供できる。
また、本実施形態の説明では、電動機105が3相誘導電動機である場合を一例として説明をしたが、本発明に係る電動機制御装置1の制御対象は3相誘導電動機に限られるものではない。本発明に係る電動機制御装置1の制御対象の他の一例としては、2相電動機が挙げられる。2相電動機を制御対象とするときは、インバータ102の代わりに周知のHブリッジ回路を用いて2相電動機を駆動し、2相電動機の各相の端子電圧に基づいて、上述した処理をするとよい。
また、上述した制御部101の処理は、記憶装置(ROM、RAM、ハードディスク等)に格納された上述した処理手順を実施可能な所定のプログラムデータが、CPUによって解釈実行されることで実現されてもよい。CPUとは、自動車などの移動体に搭載されるECU(Electric Control Unit)を構成するCPUなどであってもよい。また、この場合、プログラムデータは、記憶媒体を介して記憶装置内に導入されてもよいし、記憶媒体上から直接実行されてもよい。尚、記憶媒体とは、ROMやRAMやフラッシュメモリなどの半導体メモリ、フレキシブルディスクやハードディスクなどの磁気ディスクメモリ、CD−ROMやDVDやBDなどの光ディスクメモリ、及びメモリカードなどである。
以上、本発明を詳細に説明してきたが、上述の説明はあらゆる点において本発明の一例にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることはいうまでもない。
本発明によれば、電動機の回転角度を直接検知するセンサを用いることなく電動機の異常を検知することのできる電動機制御装置を提供でき、例えば、自動車などの移動体に搭載される電動機制御装置などに利用できる。
本発明に係る電動機制御装置の概略構成を示すブロック図 電動機の回転軸の回転角度を測定する方法を説明する図 電動機の回転軸の逆回転を検知する方法を説明する図 電動機の各相の端子電圧を比較するための図 低回転閾値、高回転閾値及び強制励磁期間の一例を示す図 本発明に係る制御部の処理を示すフローチャート 本発明に係る電動機制御装置の適用例を示す図
符号の説明
1 電動機制御装置
101 制御部
102 インバータ
103 推定部
104 測定部
105 電動機

Claims (8)

  1. 電動機の各相の端子電圧と予め定められた基準電圧とをそれぞれ比較した比較結果に基づいて、前記電動機の回転軸の回転角度を予め定められた角度毎に推定する推定手段と、
    前記推定手段によって回転角度が推定されてから次に回転角度が推定されるまでの期間を、当該推定手段によって回転角度が推定される度に測定する測定手段と、
    前記測定手段によって測定された期間と当該期間の直前に測定された期間との比が、予め定められた期間比以上であるとき、当該電動機が逆回転していることを検知する逆回転検知手段とを備える、電動機制御装置。
  2. 複数の電動機の回転部の慣性モーメント毎にそれぞれ対応し、制御対象となる電動機の状態を検知するための複数の設定値の組を予め記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている設定値の組の内、制御対象となる電動機の回転部の慣性モーメントに対応した組の設定値をそれぞれ予め設定する設定手段とをさらに備える、請求項1に記載の電動機制御装置。
  3. 2倍の前記期間比が予め定められる、請求項2に記載の電動機制御装置。
  4. 前記推定手段によって推定される回転角度に基づき、前記電動機の回転数を推定する回転数推定手段と、
    前記回転数推定手段によって推定された回転数が予め設定された高回転数閾値以上であるとき、前記電動機の回転数が高回転であることを検知する高回転検知手段と、
    前記回転数推定手段によって推定された回転数が予め設定された低回転数閾値以下であるとき、前記電動機の回転数が低回転であることを検知する低回転検知手段とをさらに備え、
    前記記憶手段は、前記設定値の組として、前記電動機の回転部の慣性モーメント毎にそれぞれ対応する前記高回転数閾値及び前記低回転数閾値の組を予め記憶し、
    前記設定手段は、前記記憶手段に記憶されている前記高回転数閾値及び前記低回転数閾値の組の内、制御対象となる電動機の慣性モーメントに対応した組の前記高回転数閾値及び前記低回転数閾値をそれぞれ前記高回転検知手段と前記低回転検知手段とに予め設定する、請求項3に記載の電動機制御装置。
  5. 前記電動機に流れる電流が予め定められた電流閾値以上であるとき、当該電動機が回転不能であることを検知する回転不能検知手段をさらに備える、請求項4に記載の電動機制御装置。
  6. 前記逆回転検知手段によって前記電動機の逆回転が検知されたとき、前記高回転検知手段によって前記電動機の高回転が検知されたとき、前記低回転検知手段によって前記電動機の低回転が検知されたとき、及び、前記回転不能検知手段によって前記電動機が動作不能であることが検知されたときの少なくともいずれか1つの異常が生じた回数をカウントする異常計数手段と、
    前記異常計数手段によってカウントされた異常の回数が予め定められた回数以上となったとき、前記電動機への電力の供給を停止する異常停止手段とをさらに備える、請求項5に記載の電動機制御装置。
  7. 前記異常停止手段によって前記電動機への電力の供給が停止されてから、予め定められた停止期間が経過したとき、当該電動機への電力の供給を再開する再供給手段をさらに備える、請求項6に記載の電動機制御装置。
  8. 移動体に搭載され、当該移動体に燃料を供給するための燃料ポンプに備えられる電動機を制御する、請求項7に記載の電動機制御装置。
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