JP2009225287A - 通信システム、サーバ装置、クライアント装置、通信方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】サーバ装置−クライアント装置間の通信およびサービス利用を容易に自動設定可能な通信システム、サーバ装置、クライアント装置、通信方法、プログラムおよび記録媒体を提供すること。
【解決手段】 本発明の通信システム200は、第1および第3の通信インタフェースを備えたクライアント装置114と、第2および第4の通信インタフェースを備えたサーバ装置124を含む。クライアント装置114は、サーバ装置124の第2の通信インタフェースを利用ネットワーク(110,120)上で一意に識別するネットワーク層アドレスを、第1の通信インタフェースとは相違する設定用ネットワークに接続される第3の通信インタフェースを介してサーバ装置124から取得し、取得したアドレスを用いて、第1の通信インタフェースを介しデータリンク層のネットワーク区分を越えたサーバ装置124への接続を確立可能に設定登録する。
【選択図】 図3
【解決手段】 本発明の通信システム200は、第1および第3の通信インタフェースを備えたクライアント装置114と、第2および第4の通信インタフェースを備えたサーバ装置124を含む。クライアント装置114は、サーバ装置124の第2の通信インタフェースを利用ネットワーク(110,120)上で一意に識別するネットワーク層アドレスを、第1の通信インタフェースとは相違する設定用ネットワークに接続される第3の通信インタフェースを介してサーバ装置124から取得し、取得したアドレスを用いて、第1の通信インタフェースを介しデータリンク層のネットワーク区分を越えたサーバ装置124への接続を確立可能に設定登録する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、通信技術に関し、より詳細には、サーバ装置−クライアント装置間の通信およびサービス利用を容易に自動設定可能な通信システム、サーバ装置、クライアント装置、通信方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
近年、UPnP(Universal Plug and Play)やJini(登録商標)など、ネットワーク装置の自動認識および自動設定の仕組みが提案され、ネットワーク環境の利便性がますます向上しつつある。上記仕組みを利用することにより、パソコン、周辺機器、AV機器、家電製品などをネットワークに接続するだけで、複雑な操作や設定作業を行なうことなく相互の機能を利用することが可能となる。しかしながら、上記仕組みでは、ネットワークに参加する際の広告メッセージや、ネットワーク上の他の装置を検出するための探索メッセージの送信にブロードキャストを利用しているため、ネットワーク・セグメントを越えて適用することができないという問題があった。
ネットワーク・セグメントを越えて自動認識および自動設定を行うことを目的とした技術として、例えば特開2005−311773号公報(特許文献1)は、各ネットワーク・セグメントにUPnPデバイスプロキシ装置を接続し、各デバイスプロキシ装置は、自身が接続するネットワーク・セグメントに接続されたデバイスを認識し、認識されたデバイスの情報を他方のデバイスプロキシ装置へ送信し、また他方のデバイスプロキシ装置から送信された情報を受信し、受信した情報をもとに、認識されたデバイスが利用可能であることを示すメッセージを自身が接続するネットワーク・セグメントに送信することを特徴とする通知方法を開示する。
また特開2006−343852号公報(特許文献2)は、情報処理サーバが端末装置近くの機器やサービスを発見可能とすると同時に、端末装置にかかる通信負担を可及的に低減することを目的として、サービス提供サーバが接続された第1のネットワークに参加する端末装置と、端末装置から処理の要求を受けて処理を行った結果を返す第2のネットワークに参加する情報処理サーバとの間にトンネルを設定し、サービス提供サーバから第1のネットワーク上に出力されるブロードキャストまたはマルチキャスト・パケットを、トンネルを介して端末装置から情報提供サーバに送ることにより情報処理サーバにサービス提供サーバを発見させ、端末装置によってあるサービスの実行が要求された場合は、実行を要求されたあるサービスを受け持つサービス提供サーバと情報処理サーバとの間で、あるサービスに関わるデータ通信を行うことを特徴とする遠隔操作システムを開示する。
さらに、特開2006−148804号公報(特許文献3)は、第1および第2のネットワークを接続するゲートウェイ装置が、第2のネットワーク上の機器を検出し、検出された機器を所定の呼制御プロトコルによって識別するための機器識別情報を生成し、第2のネットワーク上の機器が準拠する制御プロトコル、または第2のネットワークの種類に基づいて機器識別情報を分類して記憶し、機器識別情報を第1のネットワーク上の機器に対して提供し、機器識別情報に対する呼接続要求を受けた場合は、機器と呼接続を行い、呼接続を行った機器と、第2のネットワーク上の機器との間の通信を仲介することを特徴とするネットワークシステムを開示する。
また上記自動認識および自動設定の仕組みでは、自動認識および自動設定された装置は、IPアドレス上で論理的に認識されるものの、ネットワーク上の装置を実際に利用しようとするユーザは、論理的に認識されたいずれの装置が目的の装置に対応するのかを容易に判断できないという問題点もある。この点に関して、例えば特開2007−49271号公報(特許文献4)は、複数台のプリンタがネットワーク上に存在する場合であっても、無線通信相手である特定のプリンタを指定して無線通信を確立できる画像データ転送システムを提供することを目的として、プリンタの検索結果にIPアドレスだけでなく、プリンタの性能を表示することを特徴とする画像転送システムを開示する。
特開2005−311773号公報
特開2006−343852号公報
特開2006−148804号公報
特開2007− 49271号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示される従来技術では、デバイスプロキシ装置が通信し合うネットワーク・セグメント間において、各装置により自動設定を目的として送信されるブロードキャストまたはマルチキャスト・パケットがネットワーク全域に配信されてしまうため、すべての機器同士が無差別に認識し合ってしまうこととなり、ネットワーク帯域やCPUリソースを浪費してしまう点で充分なものではなかった。通常、ネットワークを複数の区分に分割して運用する目的は、ブロードキャストが不必要な範囲にまで配信され、ネットワーク帯域やCPUリソースを浪費してしまう蓋然性を低減することにある。このため、自動設定のためのブロードキャストを他のネットワーク・セグメントへ無差別に転送する方法は、運用上、得策とは言えない。あるネットワーク・セグメントに属する大部分の装置が、他のネットワーク・セグメントに属する大部分の装置と相互に認識する必要性が生じることは希であり、そのような必要性が場合には、定常的に認識し合う必要のある装置群を同一区分に接続することが一般的である。
一方、ノート型パーソナル・コンピュータ(以下、ノートPCとして参照する。)などの利用場所非固定の移動端末装置を用い、該移動端末装置の利用場所にて、その近傍に設置された装置を一時的に利用しようという場合には、ネットワーク・セグメントを越えて装置間で自動設定が可能であれば非常に有効である。例えば、ここで、無線のネットワーク・セグメントと、ネットワーク・プリンタが接続された有線のネットワーク・セグメントとが設置された一般的なネットワーク利用環境を想定する。このネットワーク利用環境においては、ノートPCを用いて無線LANを介して上記ネットワーク・プリンタに印刷要求を行なおうとする場合、ネットワーク・セグメントを越えてプリンタを利用する必要があり、このような場合に、ネットワーク帯域を浪費することなく、容易な操作によりネットワーク・セグメントを越えて装置間で自動設定されれば便利である。
また上述のようなネットワーク利用環境では、論理的に認識されたいずれの装置が目的の装置に対応するのかを容易に判断できないという問題点もある。この点に関して上記特許文献4に開示される従来技術があるが、プリンタの性能のみでは、ユーザが目的のプリンタの性能を理解していない場合や、当該プリンタが他のプリンタと同一型であり、性能により識別できない場合などに対応できなかった。
また上記特許文献2に開示される従来技術では、サービス提供サーバからのブロードキャストおよびマルチキャスト・パケットを、端末装置がトンネルを介して情報処理サーバに転送することにより、情報処理サーバが端末装置と同じサブネットに属することができるようになり、サービス提供サーバおよびそのサービスを発見することが可能となる。しかしながら、別ネットワーク・セグメントからサービスを利用しようとする情報処理サーバのアドレスを、予め端末装置に保持させておかなければならず、自動認識および自動設定の容易性の観点から充分なものではなかった。
また特許文献3に開示される従来技術では、ゲートウェイ装置は、第2のネットワーク上で検出された機器を識別する機器識別情報を、例えば第1のネットワーク上の機器に提供できるものの、この公開された機器識別情報の提供を受けるためには、上記第1のネットワーク上の機器は、ゲートウェイ装置へのアクセスを予め確立可能としておかなければならず、上記特許文献2の技術と同様に、自動認識および自動設定の容易性の観点から充分なものではなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、所定のネットワーク区分(ネットワーク・セグメント)に接続するクライアント装置から、該クライアント装置の利用位置と物理的に近接していながら他のネットワーク区分に接続するサーバ装置が提供するサービスを、容易な操作で暫定的に利用可能とする通信システム、サーバ装置、クライアント装置、通信方法、プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、固有サービスを提供するサーバ装置が、サービス利用ネットワークの一部であるデータリンク層のネットワーク区分に接続する第1の通信インタフェースと、利用ネットワークとは独立した設定用ネットワークに接続する第2の通信インタフェースとを備え、サーバ装置の固有サービスを利用しようとするクライアント装置が、利用ネットワークの一部である他のデータリンク層のネットワーク区分に接続する第1の通信インタフェースと、上記設定用ネットワークに接続する第2の通信インタフェースとを個別に備える構成を採用する。
サーバ装置は、その第1の通信インタフェースに割当てられ利用ネットワーク上で一意に識別するネットワーク層アドレスを、その第2の通信インタフェースを介して設定用ネットワークに接続するクライアント装置に宛てて告知する。クライアント装置は、設定用ネットワークに接続するサーバ装置から、該サーバ装置がサービスを提供するために使用している通信インタフェースに割当てられたネットワーク層アドレスを、その第2の通信インタフェースを介して取得する。そして、クライアント装置は、取得したネットワーク層アドレスを用いて、その第1の通信インタフェースを介しネットワーク区分を越えたサーバ装置への接続を確立可能に設定登録し、サーバ装置は、その第1の通信インタフェースおよび利用ネットワークを介してクライアント装置に当該サーバ装置固有のサービスを提供することとなる。
上記構成により、クライアント装置が、サーバ装置のサービスを利用するために必要なネットワーク層アドレスが、該サービスの利用に用いる利用ネットワークとは独立し暫定的に形成された設定用ネットワークを介してクライアント装置に告知されるため、クライアント装置は、異なるデータリンク層のネットワーク区分を介してサーバ装置が提供するサービスを、クライアント装置の第2のインタフェース手段を上記設定用ネットワークに接続するという簡単な操作により、利用ネットワーク構成を変更することなく、かつ、ネットワーク・トラフィックや処理負荷を増加させることなく、暫定的に利用することが可能となる。したがって、クライアント装置を利用するユーザは、該クライアント装置の利用位置と物理的に近接していながら他のネットワーク区分に接続するサーバ装置が提供するサービスを容易に利用することが可能となり、ユーザ利便性が向上し、かつ、ネットワーク・トラフィックが改善される。
さらに本発明では、クライアント装置は、その第2の通信インタフェースが設定用ネットワークと接続したことを検知して、サーバ装置に問い合わせることができる。サーバ装置は、クライアント装置からの問い合わせに応答して、上記ネットワーク層アドレスとともに、提供するサービスに関するサービス情報を告知することができる。クライアント装置は、その上記ネットワーク層アドレスおよびサービスに関する情報を取得しサービスを利用可能に設定登録することができる。この構成により、サーバ装置のサービスを利用するために必要なネットワーク層アドレスに加え、設定情報などが取得され、サービスが自動的に利用可能に登録されるため、クライアント装置を利用するユーザは、サーバ装置が提供するサービスを、容易な操作で即時に利用することが可能となる。
さらに本発明では、設定用ネットワークに接続するクライアント装置の第2の通信インタフェースおよびサーバ装置の記第2の通信インタフェース間の通信は、電力線を介した電力線搬送通信とすることができる。この構成により、クライアント装置とサーバ装置との電源系統を接続するという簡単な操作により、上記サービスの暫定的な利用が可能となる。また本発明では、サーバ装置は、同報通信により検知したクライアント装置の第2の通信インタフェースに対し、ネットワーク層アドレスを割当てるアドレス割当手段をさらに含むことができる。
さらにまた本発明では、サーバ装置は、電源プラグと、該電源プラグを介して取得した電力の少なくとも一部を当該サーバ装置外に供給する電力供給アウトレットと、電源プラグと電力供給アウトレットとの間に介在する通信遮断フィルタと、通信遮断フィルタと電力供給アウトレットとの間に接続され、その第2の通信インタフェースに接続する電力線通信アダプタとを含むことができる。またクライアント装置は、電力供給アウトレットおよびその第2の通信インタフェースに接続する電力線通信アダプタを含むことができる。この構成により、クライアント装置の電源プラグと、サーバ装置のアウトレットとを電気的に接続するという簡単な操作により、上記サービスの暫定的な利用が可能となる。また、通信遮断フィルタが、サーバ装置から機外の電気配線にデータ信号が漏れないように遮断するため、他の機器への電磁妨害が好適に防止される。
以下、本発明の実施形態を説明するが、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、ネットワーク環境の実施形態を示す概略図である。図1に示すネットワーク環境100は、フロア102a、フロア102bおよびフロア102cの3フロアにわたってネットワークが構築され、各フロア102a〜c毎に配設され有線ローカル・エリア・ネットワーク(以下、LANとして参照する。)のネットワーク・セグメント(以下、単にセグメントとして参照する。)120,130,140と、3フロア102a〜cを横断して配設され無線LANのセグメント110と、セグメント間を接続するルータ104とを含んで構成される。以下、各セグメントを、第1セグメント110、第2セグメント120、第3セグメント130および第4セグメント140として参照する。
セグメント120,130,140は、例えばイーサネット(登録商標)などOSI基本参照モデルなどにおけるデータリンク層のプロトコルを通じて有線アクセスリンクを形成することができるノードを含んで構成されている。より具体的には、IPv6では、セグメント120,130,140は、リンクローカル全ノードマルチキャスト・アドレスに参加し、近隣検索の対象となる近隣ノードから構成されるドメインとすることができ、IPv4では、スイッチ等によりリンク層アドレス・レベルでのブロードキャストにアクセスできるドメインとすることができる。本実施形態では、各セグメント毎にネットワーク・アドレスが割り当てられ、第2セグメント120には、ネットワーク・アドレス[10.10.2.0/24]が割当てられ、ネットワーク・プリンタ(以下、単にプリンタとして参照する。)124と、パーソナル・コンピュータ(以下、PCとして参照する。)122とが接続される。第3セグメント130には、ネットワーク・アドレス[10.10.3.0/24]が割当てられ、PC132と、複合機134と、サーバ136とが接続されており、第4セグメント140には、ネットワーク・アドレス[10.10.4.0/24]が割当てられ、PC142と、ネットワーク・プリンタ144と、サーバ146とが接続されている。
第1セグメント110は、例えばIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11xに規定される諸規格に従ったデータリンク層プロトコルを通じて無線アクセスリンクを形成することができるノードを含んで構成されている。本実施形態では、第1セグメント110には、ノード間のデータ転送を中継するアクセスポイント(AP)112a〜cが接続され、例えばノートPC114との無線アクセスリンクを形成している。なお、第1セグメント110は、参加するノードの認証を一元的に管理し、またローミング機能を提供するために、フロアに依らず同一のネットワーク・アドレス[10.10.1.0/24]が設定されている。
ルータ104は、OSI基本参照モデルなどにおけるネットワーク層/トランスポート層レベルでのネットワーク制御を行っており、TCP(Transmission Control Protocol)/IPまたはUDP(User Datagram Protocol)/IPなどの適切なネットワーク層/トランスポート層のプロトコルを使用して、各セグメント間を接続したり、各セグメントをワイドエリア・ネットワーク(WAN)またはインターネットといった別のネットワークに接続させている。ルータ104では、その第1セグメント110との通信インタフェースに、IPアドレス[10.10.1.1/24]が割当てられている。さらに、ルータ104では、その第2セグメント120、第3セグメント130、第4セグメント140との通信インタフェースに、それぞれIPアドレス[10.10.2.1/24],[10.10.3.1/24],[10.10.4.1/24]が割当てられている。
UPnP(Universal Plug and Play)やJiniなど、従来のネットワーク装置の自動認識および自動設定の仕組みでは、第1セグメント110に属するノートPC114は、同一セグメント110に属するノードを自動認識し、相互にサービスを利用可能に自動設定することができるものの、ルータ104を介して接続するセグメントに属するノード、例えば第3セグメント130に属する複合機134を自動認識することはできなかった。しかしながら、本実施形態のサーバ装置として構成されるプリンタ124、およびクライアント装置として構成されるノートPC114は、互いに属するセグメントが相違した場合であっても、容易に認識させ、プリンタ124が提供するサービスをクライアント装置が利用可能に自動設定登録させることができる。
以下、サービスを提供するサーバ装置として構成されるプリンタ124の詳細を説明する。図2は、本実施形態のプリンタ124の概略的なハードウェア構成を示すブロック図である。プリンタ124は、中央処理装置(CPU)12と、CPU12が使用するデータの高速アクセスを可能とするキャッシュ・メモリ14と、CPU12の処理を可能とするRAM、DRAMなどの固体メモリ素子から形成されるシステム・メモリ16とを備える。CPU12、キャッシュ・メモリ14、およびシステム・メモリ16は、システム・バス18を介して、他のデバイスまたはドライバ、例えば、グラフィックス・ドライバ20、第1ネットワーク・アダプタ40および第2ネットワーク・アダプタ42へと接続されている。グラフィックス・ドライバ20は、システム・バスを介してディスプレイ装置24に接続されて、CPU12による処理結果をディスプレイ画面上に表示させている。また、ネットワーク・アダプタ40,42は、物理層レベルでプリンタ124を外部のネットワークへと接続している。本実施形態では、第1ネットワーク・アダプタ40は、図1に示した第2セグメント120に接続され、第2ネットワーク・アダプタ42は、図示しない高速電力線搬送通信(PLC:Power Line Communications)アダプタを介して、電力線から構成される電力線ネットワークに接続されている。
システム・バス18には、さらにI/Oバス・ブリッジ26が接続されている。I/Oバス・ブリッジ26の下流側には、PCIなどのI/Oバス28を介して、IDE、ATA、ATAPI、シリアルATA、SCSI、USBなどにより、ハードディスク装置(以下、HDDとして参照する。)30などの記憶装置が接続されている。また、I/Oバス28には、操作パネルなどの入力装置32が接続され、システム管理者などのオペレータによる入力および指令を受付けている。さらにシステム・バス18には、画像処理ドライバ34および画像処理デバイス36が接続されている。画像処理ドライバ34および画像処理デバイス36は、図示しないADF(Automatic Document Feeder)および電子写真法を使用した画像形成エンジンを駆動して、画像処理・画像出力を行う場合に用いられる。
なお、図1に示したネットワーク・プリンタ144や複合機134などの他の画像形成装置も、図2に示したものと同様に構成することができる。また、図1に示したPC122、サーバ136、ノートPC114などの情報処理装置も、図2に示したものと同様に構成することができ、その場合には、上記画像処理ドライバ34および画像処理デバイス36を省略することができる。
以下、図1に示したプリンタ124が、サービスを提供するサーバ装置として動作し、ノートPC114が、サーバ装置のサービスを利用しようとするクライアント装置として動作する場合を例として、サービスの認識方法およびサービスの利用方法について説明する。図3は、本実施形態のサービスの認識方法およびサービスの利用方法を示す概略図である。図3に示す通信システム200は、サーバ装置として動作するプリンタ124と、プリンタ124が第1ネットワーク・アダプタを介して接続する有線LANの第2セグメント120と、該ルータ104を介して第2セグメント120と接続する無線LANの第1セグメント110と、アクセスポイント112aを介して第1セグメント110に無線接続し、クライアント装置として動作するノートPC114とを含んで構成される。
本実施形態のプリンタ124は、自身に供給される電力を外部に供給するアウトレット52を備える。また本実施形態のノートPC114は、電源アダプタ84を備え、その電源プラグをプリンタ124のアウトレット52に接続している。本実施形態のノートPC114は、電源アダプタ84の電源プラグをプリンタ124のアウトレット52に電気的に接続することによって、これらの電気配線により提供される電力線ネットワークを介して、プリンタ124を認識し、プリンタ124が提供するサービスを利用するための情報を取得する。そして、ノートPC114は、電力線ネットワークを介して取得した情報に従って、無線LANの第1セグメント110を介してサービスを利用可能に自身に設定する。なお、プリンタ124からノートPC114へ配布されるサービスを利用するための情報としては、プリンタ124の第1ネットワーク・アダプタ40に割当てられたIPアドレス、プリンタ124が提供可能なサービスの記述、各サービスが持つアクションなどの記述、または記述へのURLなどを含むことができ、サービスを利用するために必要な設定情報または該設定情報へのポインタが含まれる。また、ノートPC114は、サービスを利用するための情報に加えて、モデル名や番号、シリアル番号、製造元名、ベンダのwebサイトのURLなど、ベンダ固有の製造元情報を取得することができる。また、サービスを利用するための情報の交換には、XML(eXtensible Markup Language)などの構造化言語を用いることができるが、特に限定されるものではない。
本実施形態のノートPC114は、一度電力線ネットワークを介して、プリンタ124を認識し、サービスを利用可能に設定すると、以後、その設定が有効である限り、アウトレット52と電源アダプタ84との電気的な接続が切断されたとしても、無線LANの第1セグメント110を介してプリンタ124のサービスを利用することが可能とされる。
以下、本実施形態のサービスの認識方法およびサービスの利用方法を実行するプリンタ124の機能構成について詳細を説明する。図4は、サービスの自動設定に関する機能ブロック図である。プリンタ124は、2つのネットワーク・アダプタ40,42を含んで構成され、それぞれ、第2セグメント120および電力線ネットワークへと接続されている。以下、第2セグメント120へ接続されるアダプタを第1ネットワーク・アダプタ40として、電力線ネットワークへ接続されるアダプタを第2ネットワーク・アダプタ42として参照する。
本実施形態では、第1ネットワーク・アダプタ40には、ネットワーク環境100内で一意のIPアドレス[10.10.2.105/24]が予め割り当てられている。なお、ネットワーク・インタフェースに割り当てられるIPアドレスは、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ装置から貸出されたIPアドレスとすることができる。しかしながら、インタフェースに割当てられるIPアドレスは、特に限定されるものではなく、手動設定により割当てられたIPアドレスや、ネットワークがIPv6である場合には、ステートレスアドレス自動生成によって生成されたリンクローカル・アドレスやグローバル・アドレスであってもよい。一方、第2ネットワーク・アダプタ42には、電力線ネットワーク内で一意のIPアドレス[192.168.1.100/24]が予め割り当てられている。第2ネットワーク・アダプタ42に割当てられるIPアドレスは、特に限定されるものではなく、プライベート・アドレス範囲に含まれる任意のアドレスや、AutoIPによるアドレスが割り当てられてもよい。
プリンタ124の電源プラグ50は、図示しない電力供給ソケットに差し込まれ、伝送線62により電源ユニット44に接続されるとともに、伝送線62が分岐されブロッキングフィルタ46に接続される。ブロッキングフィルタ46は、伝送線64によりアウトレット52に接続され、電源プラグ50から伝送された電力を装置外に供給する。ブロッキングフィルタ46からの伝送線64は、途中で分配されてPLCアダプタ48に接続される。ブロッキングフィルタ46以降の伝送線64は、PLC信号が畳重された電力信号を伝送し、電力線ネットワークを構成する。ブロッキングフィルタ46は、電力線ネットワークを伝送するPLC信号が、電源プラグ50に接続する電気配線網に漏洩してしまわないように遮断している。PLCアダプタ48は、伝送線64を介して入力される電力信号から、畳重されたPLC信号を取り出してイーサネット(登録商標)信号に変換し、第2ネットワーク・アダプタ42へ出力する。また、PLCアダプタ48は、第2ネットワーク・アダプタ42から入力されるイーサネット(登録商標)信号をPLC信号に変換し、電力信号に畳重する。上記第2ネットワーク・アダプタ42は、PLCアダプタ48に接続され、電力線ネットワークを介した通信を行なう。
プリンタ124は、さらに、記録紙上に画像を形成して出力するプリンタ・ユニット60と、第1ネットワーク・アダプタ40を介して外部装置から要求されたプリント・ジョブを、プリンタ・ユニット60を制御して実行させるプリント・サーバ58とを含んで構成され、プリント・サービスを外部装置へ提供している。
プリンタ124は、各ネットワーク・アダプタ40,42が受信したサービス問い合わせに対してプリント・サービスの存在などを告知するサービス告知部54と、第2ネットワーク・アダプタ42が受信したIPアドレスの割当て要求に応答してIPアドレスをリースするDHCPサーバ56とをさらに含んで構成される。DHCPサーバ56は、RFC2131またはRFC3315により規定されるプロトコルに従って、電力線ネットワークに接続するネットワーク・インタフェースに対してIPアドレスを貸出し、貸出したIPアドレスおよびその期限を管理する。サービス告知部54は、第2セグメント120内および電力線ネットワーク内の外部装置に対して、当該プリンタ124が提供するサービスを告知し、該サービスを利用するための設定情報または該設定情報のポインタ情報を配布する。
以下、本実施形態のサービスの認識方法およびサービスの利用方法を実行するノートPC114の機能構成について詳細を説明する。図5は、ノートPC114のサービスの自動設定に関する機能ブロック図である。図5に示すノートPC114は、無線LANの第1セグメント110に接続する無線ネットワーク・アダプタ70と、ノートPC114を電力線ネットワークへと接続するための有線ネットワーク・アダプタ72とを含んで構成される。なお、無線ネットワーク・アダプタ70には、プリンタ124と同様に、IPアドレス[10.10.1.78/24]が予め割り当てられている。一方、有線ネットワーク・アダプタ72は、未だIPアドレスが割り当てられておらず、外部のDHCPサーバから自動取得する設定とされている。
ノートPC114の電源アダプタ84は、電源プラグ90と、電源プラグ90と伝送線92により接続するPLCアダプタ86と、分岐された伝送線92により電源プラグ90と接続するAC/DCコンバータ88とを含んで構成される。AC/DCコンバータ88は、電源プラグ90に入力される交流電力を直流電力に変換し、電力線96を介してノートPC114の電源ユニット74に電力を供給する。ノートPC114の電源ユニット74は、内蔵バッテリ76の電極に電圧を印加してバッテリセルを充電しつつ、ノートPC114の動作電力を与える。PLCアダプタ86は、伝送線92を介して入力される電力信号から、畳重されたPLC信号を取り出してイーサネット(登録商標)信号に変換し、有線ネットワーク・アダプタ72へ出力する。また、PLCアダプタ86は、有線ネットワーク・アダプタ72から入力されるイーサネット(登録商標)信号をPLC信号に変換し、電力信号に畳重し、信号線94に出力する。上記有線ネットワーク・アダプタ72は、PLCアダプタ86に信号線94を介して接続され、電力線ネットワークを介した通信を行なう。
ノートPC114は、さらに、各ネットワーク・アダプタ70,72を介して、ネットワークに接続される外部装置に対してサービスの問い合わせを行なうサービス問い合わせ部80と、当該ノートPC114が利用可能なサービスを登録するサービス登録部78と、DHCPサーバにIPアドレスの割当て要求するDHCPクライアント82とをさらに含んで構成される。ノートPC114が電力線ネットワークを介してプリンタ124と接続された場合には、DHCPクライアント82は、プリンタ124のDHCPサーバ56からIPアドレスのリースを受けて、有線ネットワーク・アダプタ72にIPアドレスを割り当てることとなる。なお、割当てられるアドレスは、電力線ネットワークにおいて一意なプライベート・アドレスあるいは任意のアドレスとすることができる。
サービス問い合わせ部80は、第1セグメント110内または電力線ネットワーク内のサービスを提供する外部装置に対して、利用可能なサービスを問い合わせ、外部装置が提供するサービスを利用するためのIPアドレスおよび設定情報を取得する。サービス問い合わせ部80は、取得されたIPアドレスおよび設定情報を用いて、サービス登録部78に対して当該サービスを登録させる。サービス登録部78は、取得したIPアドレスが割当てられるインタフェースとの接続を確立可能に設定登録し、かつ、そのインタフェースを介して提供されるサービスを利用可能に設定登録する。ノートPC114は、プリンタ124のプリント・サービスなどの固有サービスを利用可能に設定登録した後は、無線ネットワーク・アダプタ70が接続する第1セグメント110、ルータ104、第2セグメント120を介して、プリンタ124のサービスを利用することとなる。
以下、本実施形態のサービスの認識方法およびサービスの利用方法について、シーケンス図を用いて詳細を説明する。図6は、プリンタ124およびノートPC114が実行するサービスの認識から利用までの処理を示すシーケンス図である。図6に示す処理は、ノートPC114の電源プラグ90が、プリンタ124のアウトレット52に差し込まれて、ステップS100から開始される。電源プラグ90がアウトレット52に差し込まれると、プリンタ124の第2ネットワーク・アダプタ42と、ノートPC114の有線ネットワーク・アダプタ72とが電力線ネットワークを介して物理的に接続され、またノートPC114に電力が供給される。第2ネットワーク・アダプタ42と有線ネットワーク・アダプタ72との接続を検知すると、ノートPC114のDHCPクライアント82は、ステップS101で、DHCPサーバを検索するために、DHCP−DISCOVERメッセージを、有線ネットワーク・アダプタ72を介して電力線ネットワーク上にブロードキャストする。プリンタ124のDHCPサーバ56は、DHCP−DISCOVERメッセージが第2ネットワーク・アダプタ42を介して到達すると、ステップS102で、第2ネットワーク・アダプタ42を介して、DHCP−OFFERメッセージを電力線ネットワーク上にブロードキャストする。DHCP−OFFERメッセージには、第2ネットワーク・アダプタのIPアドレス[192.168.1.100/24]と、貸出し候補のIPアドレス(例えば、[192.168.1.101/24]など)とが含まれている。
ノートPC114のDHCPクライアント82は、DHCP−OFFERメッセージが有線ネットワーク・アダプタ72を介して到達すると、貸出し候補のIPアドレスに問題がなければ、ステップS103で、有線ネットワーク・アダプタ72を介して電力線ネットワーク上に、正式なアドレス取得要求であるDHCP−REQUESTメッセージをブロードキャストする。DHCP−REQUESTメッセージには、第2ネットワーク・アダプタ42のIPアドレス[192.168.1.100/24]と、取得要求するIPアドレス[192.168.1.101/24]とが含まれている。プリンタ124のDHCPサーバ56は、DHCP−REQUESSTメッセージが第2ネットワーク・アダプタ42を介して到達すると、ステップS104で、取得要求されたIPアドレス[192.168.1.101/24]を割当てたことを通知するDHCP−ACKメッセージを、第2ネットワーク・アダプタ42を介して電力線ネットワーク上にブロードキャストする。DHCP−ACKメッセージには、貸出すIPアドレス[192.168.1.101/24]と、その他の諸設定情報が含まれる。
ノートPC114のDHCPクライアント82は、DHCP−ACKメッセージが有線ネットワーク・アダプタ72を介して到達すると、ステップS105で、有線ネットワーク・アダプタ72にIPアドレス[192.168.1.101/24]を割当て、通信に関する設定を行なう。DHCP−ACKメッセージには、デフォルト・ゲートウェイに関する設定情報は含まれておらず、ノートPC114は、デフォルト・ゲートウェイの追加および変更を行なわず、従来のアドレスの設定を継承する。図8には、DHCPサーバ56からアドレス取得する前後のノートPC114のルーティングテーブルを一例として示す。図8(A)は、アドレス取得前のルーティングテーブルを示し、図8(B)は、アドレス取得後のルーティングテーブルを示す。図8に示すように、アドレス取得後のルーティングテーブルには、電力線ネットワークを介した通信に関するアドレスが追加されている。また、アドレス取得の前後において、デフォルト・ゲートウェイのアドレスは、変更されていない。
ノートPC114の有線ネットワーク・アダプタ72にIPアドレスが割り当てられると、サービス問い合わせ部80は、ステップS106で、有線ネットワーク・アダプタ72を介して、サービス検索メッセージを電力線ネットワークに接続されるノードへマルチキャストまたはブロードキャストする。サービス検索メッセージには、有線ネットワーク・アダプタ72に割当てられたIPアドレス[192.168.1.101/24]が含まれている。プリンタ124のサービス告知部54は、サービス検索メッセージが第2ネットワーク・アダプタ42を介して到達すると、ステップS107で、サービス検索メッセージに含まれるIPアドレス[192.168.1.101/24]に宛てて、サービス告知メッセージを返信する。当該サービス告知メッセージには、プリント・サービスが提供可能である旨の通知、該サービスが第1ネットワーク・アダプタ40に割当てたIPアドレス[10.10.2.105/24]を介して提供される旨の通知、プリント・サービスを利用するために必要な設定情報または該設定情報へのポインタ情報など、プリント・サービスを利用するための情報が含まれる。
有線ネットワーク・アダプタ72を介してサービス告知メッセージを受け取ると、ノートPC114のサービス問い合わせ部80は、ステップS108で、サービス告知メッセージに含まれるプリント・サービスの提供IPアドレス[10.10.2.105/24]、該サービスを利用するため設定情報に従って、サービス登録部78に対して、そのサービスを利用可能に登録させる。以後、ノートPC114は、無線ネットワーク・アダプタ70およびプリンタ124の第1ネットワーク・アダプタ40を介して、プリント・サーバ58が提供するプリント・サービスの提供を受けることが可能となる(S109)。なお、ステップS110で、ノートPC114の電源プラグ90がプリンタ124のアウトレット52から抜き取られた後であっても、サービスの利用登録が有効である限り、ノートPC114の無線ネットワーク70およびプリンタ124の第1ネットワーク・アダプタ40を介したプリント・サービスの利用が可能とされる(S111)。
本実施形態では、ノートPC114のサービスの利用登録には、有効期限が設けられており、有効期限が経過するとサービス問い合わせ部80は、プリンタ124のプリント・サーバ58との通信を試みることによって、登録サービスにつき有効期限の延長が可能か否かを判定する。以下、サービス利用登録の有効期限が到来した場合に実行される処理について、シーケンス図を参照して説明する。図7は、サービス利用登録の有効期限が経過した際に実行される処理を示すシーケンス図である。ステップS200〜S203の処理は、有効期限が到来した時、ノートPC114およびプリンタ124のいずれもネットワークから離脱していない場合に実行される処理である。
図7に示す処理は、サービス問い合わせ部80が、有効期限の到来を検知して、ステップS200から開始される。有効期限後ステップS201では、ノートPC114のサービス問い合わせ部80は、プリンタ124の第1ネットワーク・アダプタ40に割当てられたIPアドレス[10.10.2.105/24]に宛てて、無線ネットワーク・アダプタ70を介してサービス確認メッセージを送信する。ノートPC114およびプリンタ124の両方がネットワークから離脱していない場合には、サービス確認メッセージが、プリンタ124の第1ネットワーク・アダプタ40を介してプリント・サーバ58に到達することとなる。
プリンタ124のプリント・サーバ58は、第1ネットワーク・アダプタ40を介してサービス確認メッセージが到達すると、ステップS202で、送信元である無線ネットワーク・アダプタ70のIPアドレス[10.10.1.78/24]に宛てて、サービスが利用可能な旨のサービス告知メッセージを返信する。サービス確認メッセージは、この場合、ノートPC114の無線ネットワーク・アダプタ70を介して、サービス問い合わせ部80に到達することとなる。そして、サービス告知メッセージを受信すると、ノートPC114のサービス問い合わせ部80は、ステップS203で、有効期限が延長可能であると判定し、サービス登録部78に、当該サービスの利用登録の延長を登録する。
一方、図7に示すステップS300〜S303の処理は、有効期限が到来した時、少なくともノートPC114またはプリンタ124のいずれか一方がネットワークから離脱していた場合に実行される処理である。図7に示す処理は、サービス問い合わせ部80が有効期限が到来したことを検知して、ステップS300から開始される。有効期限到来後ステップS301では、サービス問い合わせ部80は、プリンタ124の第1ネットワーク・アダプタ40に割当てられたIPアドレス[10.10.2.105/24]に宛てて、無線ネットワーク70を介してサービス確認メッセージを送信する。ノートPC114またはプリンタ124のいずれか一方でもネットワークから離脱していた場合には、サービス確認メッセージは、プリンタ124の第1ネットワーク・アダプタ40に到達しないこととなる。この場合、サービス問い合わせ部80は、ステップS302で、一定時間応答がなかったことをもって通信不能と判定する。そして、ノートPC114のサービス問い合わせ部80は、ステップS303で、有効期限が延長不可であると判定し、サービス登録部78に当該サービスの利用登録の削除を依頼する。
図3〜図6を参照して説明した処理により、クライアント装置としてのノートPC114は、プリンタ124といった異なるセグメントのサーバ装置が提供するサービスを、該サーバ装置が提供する電力線ネットワークを構成するアウトレット52に自身の電源プラグを差し込むといった利用位置での簡単な操作によって、利用可能に登録することが可能となる。その際は、自動認識させるサーバ装置は、電源プラグを差し込むといった明示的な操作により指定されるため、いずれの装置が目的の装置に対応するのかを容易に判断できないという問題は解消される。また、ノートPC114は、一度電力線ネットワークを介して、プリンタ124を認識し、サービスを利用可能に設定すると、以後、その設定が有効である限り、アウトレット52と電源アダプタ84との電気的な接続が切断されたとしても、無線LANの第1セグメント110を介してプリンタ124のサービスを利用することが可能とされる。
また、図7を参照して説明したように、サービスの利用登録に有効期限を設けることによって、プリンタ124やノートPC114がネットワークへの参加を止めた際に、不要となるサービスの利用登録が削除され、ノートPC114の負荷を好適に低減することが可能となる。なお、上記有効期限は、サービスの登録時から所定時間経過したこと、サービスの利用期限日時が到来したこと、またはサービスの登録からの交換パケット量が一定以上となったことなどにより発生させることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ネットワーク・セグメントに接続するクライアント装置から、該クライアント装置の利用位置と物理的に近接していながら他のネットワーク・セグメントに接続するサーバ装置が提供するサービスを、容易な操作で暫定的に利用可能とする通信システム、サーバ装置、クライアント装置、通信方法、プログラムおよび記録媒体が提供することができる。
上述では、サーバ装置として、ネットワーク・プリンタ124を一例として説明したが、サーバ装置は、固有のサービスを提供できる如何なる装置として構成することができる。他の実施形態では、例えば、複合機などの他の画像形成装置、ネットワーク・スキャナなどの画像読取装置、ファクシミリなどの画像通信装置として構成することもできる。また、上述では、クライアント装置として、ノートPC114を一例として説明したが、他の実施形態では、クライアント装置は、携帯移動端末などの移動容易な装置として構成することもできる。
また、上記機能は、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)、などのレガシープログラミング言語やオブジェクト指向プログラミング言語などで記述された装置実行可能なプログラムにより実現でき、ROM、EEPROM、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM、CD−RW、DVD、SDメモリ、MOなど装置可読な記録媒体に格納して頒布することができる。
これまで本発明の実施形態について説明してきたが、本発明の実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
12…CPU、14…キャッシュ・メモリ、16…システム・メモリ、18…システム・バス、20…グラフィックス・ドライバ、24…ディスプレイ装置、26…I/Oバス・ブリッジ、28…I/Oバス、30…ハードディスク装置、32…入力装置、34…画像処理ドライバ、36…画像処理デバイス、40…第1ネットワーク・アダプタ、42…第2ネットワーク・アダプタ、44…電源ユニット、46…ブロッキングフィルタ、48…PLCアダプタ、50…電源プラグ、52…アウトレット、54…サービス告知部、56…DHCPサーバ、58…プリント・サーバ、60…プリンタ・ユニット、62…伝送線、64…伝送線、70…無線ネットワーク・アダプタ、72…有線ネットワーク・アダプタ、74…電源ユニット、76…内蔵バッテリ、78…サービス登録部、80…サービス問い合わせ部、82…DHCPクライアント、84…電源アダプタ、86…PLCアダプタ、88…AC/DCコンバータ、90…電源プラグ、92…伝送線、94…信号線、96…電力線、100…ネットワーク環境、102…フロア、104…ルータ、110…セグメント、112…アクセスポイント、114…ノートPC、120…セグメント、122…PC、124…プリンタ、130…セグメント、132…PC、134…複合機、136…サーバ、140…セグメント、142…PC、144…プリンタ、146…サーバ、200…通信システム
Claims (19)
- 複数のデータリンク層のネットワーク区分からなるサービス利用ネットワークと、第1の通信インタフェースを介して第1のネットワーク区分に接続するクライアント装置と、第2の通信インタフェースを介して第2のネットワーク区分に接続するサーバ装置とを含む通信システムであって、
前記クライアント装置は、
前記第1の通信インタフェースと、
前記利用ネットワークとは独立した設定用ネットワークに接続する第3の通信インタフェースと、
前記第2の通信インタフェースを前記利用ネットワーク上で一意に識別するネットワーク層アドレスを、前記第3の通信インタフェースを介して前記サーバ装置から取得する取得手段と、
前記取得したネットワーク層アドレスを用いて、前記第1の通信インタフェースを介し前記第1のネットワーク区分を越えた前記サーバ装置への接続を確立可能に設定登録する登録手段とを含み、
前記サーバ装置は、
前記第2の通信インタフェースと、
前記独立ネットワークに接続する第4の通信インタフェースと、
前記第2の通信インタフェースに割当てられた前記ネットワーク層アドレスを、前記第4の通信インタフェースを介して前記クライアント装置に告知する告知手段と、
前記第2の通信インタフェースおよび前記利用ネットワークを介して当該サーバ装置固有のサービスを提供するサービス提供手段とを含む、通信システム。 - 前記サーバ装置の前記告知手段は、前記クライアント装置からの問い合わせに応答して、前記ネットワーク層アドレスとともに、前記サービス提供手段が提供する前記サービスに関するサービス情報を告知し、前記クライアント装置の前記取得手段は、前記第3の通信インタフェースが前記設定用ネットワークを介して前記第4の通信インタフェースと接続したことを検知して、前記サーバ装置に問い合わせて、前記ネットワーク層アドレスおよび前記サービス情報を取得し、前記登録手段に前記サービスを利用可能に設定登録させる、請求項1に記載の通信システム。
- 前記第3の通信インタフェースおよび前記第4の通信インタフェース間の通信は、電力線を介した電力線搬送通信である、請求項1または2に記載の通信システム。
- 前記サーバ装置は、同報通信により検知した前記第3の通信インタフェースに対し、ネットワーク層アドレスを割当てるアドレス割当手段をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信システム。
- 前記サーバ装置は、電源プラグと、前記電源プラグを介して取得した電力の少なくとも一部を当該サーバ装置外に供給する電力供給アウトレットと、前記電源プラグと前記電力供給アウトレットとの間に介在する通信遮断フィルタと、前記通信遮断フィルタと前記電力供給アウトレットとの間に接続され、前記第3の通信インタフェースに接続する第1電力線通信アダプタとをさらに含み、前記クライアント装置は、前記電力供給アウトレットおよび前記第3の通信インタフェースに接続する第2電力線通信アダプタを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の通信システム。
- データリンク層のネットワーク区分を含むサービス利用ネットワークに接続するサーバ装置であって、
前記ネットワーク区分に接続する第1の通信インタフェースと、
前記利用ネットワークとは独立した設定用ネットワークに接続する第2の通信インタフェースと、
前記第1の通信インタフェースに割当てられ、前記利用ネットワーク上で一意に識別するネットワーク層アドレスを、前記第2の通信インタフェースを介して前記設定用ネットワークに接続する外部装置に宛てて告知する告知手段と、
前記第1の通信インタフェースおよび前記利用ネットワークを介して前記外部装置に当該サーバ装置固有のサービスを提供するサービス提供手段とを含む、サーバ装置。 - 前記サーバ装置の前記告知手段は、前記外部装置からの問い合わせに応答して、前記ネットワーク層アドレスとともに、前記サービス提供手段が提供する前記サービスに関する情報を告知する、請求項6に記載のサーバ装置。
- 前記サーバ装置は、電源プラグと、前記電源プラグを介して取得した電力の少なくとも一部を当該サーバ装置外に供給する電力供給アウトレットと、前記電源プラグと前記電力供給アウトレットとの間に介在する通信遮断フィルタと、前記通信遮断フィルタと前記電力供給アウトレットとの間に接続され、かつ、前記第2の通信インタフェースに接続され、電力線を介した電力線搬送通信を実行する電力線通信アダプタとをさらに含む、請求項6または7に記載のサーバ装置。
- データリンク層のネットワーク区分を含むサービス利用ネットワークに接続するクライアント装置であって、
前記ネットワーク区分に接続する第1の通信インタフェースと、
前記利用ネットワークとは独立した設定用ネットワークに接続する第2の通信インタフェースと、
前記第2のネットワークに接続するサーバ装置から、該サーバ装置がサービスを提供するために使用している通信インタフェースに割当てられ前記利用ネットワーク上で一意に識別するネットワーク層アドレスを、前記第2の通信インタフェースを介して取得する取得手段と、
前記取得したネットワーク層アドレスを用いて、前記第1の通信インタフェースを介し前記ネットワーク区分を越えた前記サーバ装置への接続を確立可能に設定登録する登録手段とを含む、クライアント装置。 - 前記取得手段は、前記第2の通信インタフェースが前記設定用ネットワークへ接続したことを検知して、前記サーバ装置に問い合わせ、前記ネットワーク層アドレスおよびサービスに関する情報を取得して、前記登録手段に前記サービスを利用可能に設定登録させる、請求項9に記載のクライアント装置。
- 前記サーバ装置の電力供給アウトレットおよび前記第2の通信インタフェースに接続し電力線を介した電力線搬送通信を実行する電力線通信アダプタとをさらに含む、請求項9または10に記載のクライアント装置。
- 第1の通信インタフェースを介してサービス利用ネットワークに接続するサーバ装置が実行する通信方法であって、前記サーバ装置が、
前記利用ネットワークとは独立した設定用ネットワークに接続する第2の通信インタフェースを介して、前記第1の通信インタフェースに割当てられ前記利用ネットワーク上で一意に識別するネットワーク層アドレスを、前記設定用ネットワークに接続する外部装置に宛てて告知するステップと、
前記第1の通信インタフェースおよび前記利用ネットワークの一部であるデータリンク層のネットワーク区分を介して前記外部装置に当該サーバ装置固有のサービスを提供するステップと
を実行する通信方法。 - 前記告知するステップは、前記外部装置からの問い合わせに応答して、前記ネットワーク層アドレスとともに、サービス提供手段が提供する前記サービスに関する情報を告知する、請求項12に記載の通信方法。
- 第1の通信インタフェースを介してサービス利用ネットワークに接続するクライアント装置が実行する通信方法であって、前記クライアント装置が、
前記利用ネットワークとは独立した設定用ネットワークに接続するサーバ装置から、該サーバ装置がサービスを提供するために使用している通信インタフェースに割当てられ前記利用ネットワーク上で一意に識別するネットワーク層アドレスを、前記設定用ネットワークに接続する第2の通信インタフェースを介して取得するステップと、
前記取得したネットワーク層アドレスを用いて、前記利用ネットワークの一部であるデータリンク層のネットワーク区分に接続する前記第1の通信インタフェースを介し、前記ネットワーク区分を越えた前記サーバ装置への接続を確立可能に設定登録するステップと
を実行する、通信方法。 - 前記取得するステップは、前記第2の通信インタフェースが前記設定用ネットワークへ接続したことを検知して、前記サーバ装置に問い合わせ、前記ネットワーク層アドレスおよびサービスに関する情報を取得して、前記サービスを利用可能に設定登録するサブステップを含む、請求項14に記載の通信方法。
- 前記設定用ネットワークでの通信は、電力線を介した電力線搬送通信である、請求項12〜15のいずれか1項に記載の通信方法。
- サーバ装置に対して、請求項12または13に記載の方法の各ステップを実行させるための装置実行可能なプログラム。
- クライアント装置に対して、請求項14または15に記載の方法の各ステップを実行させるための装置実行可能なプログラム。
- 請求項17または18に記載のプログラムを格納する装置可読な記録媒体。
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JP2008069524A JP2009225287A (ja) | 2008-03-18 | 2008-03-18 | 通信システム、サーバ装置、クライアント装置、通信方法、プログラムおよび記録媒体 |
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Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
US9007639B2 (en) | 2012-09-13 | 2015-04-14 | Ricoh Company, Ltd. | Information providing device, information providing method, and information providing system that specify a region where an information processing terminal is and specify one or more information processing apparatuses which are in the region |
JP2015144335A (ja) * | 2014-01-31 | 2015-08-06 | ブラザー工業株式会社 | 情報処理装置およびプログラム |
US9628330B2 (en) | 2012-07-20 | 2017-04-18 | Ricoh Company, Ltd. | Information providing device, information providing method, and information providing system |
-
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- 2008-03-18 JP JP2008069524A patent/JP2009225287A/ja active Pending
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