JP2009224619A - 研磨終了時点の予測・検出方法とその装置 - Google Patents

研磨終了時点の予測・検出方法とその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009224619A
JP2009224619A JP2008068559A JP2008068559A JP2009224619A JP 2009224619 A JP2009224619 A JP 2009224619A JP 2008068559 A JP2008068559 A JP 2008068559A JP 2008068559 A JP2008068559 A JP 2008068559A JP 2009224619 A JP2009224619 A JP 2009224619A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
conductive film
film
change
magnetic flux
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008068559A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5377872B2 (ja
Inventor
Takashi Fujita
隆 藤田
Toshiyuki Yokoyama
利幸 横山
Keita Kitade
恵太 北出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Seimitsu Co Ltd filed Critical Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority to JP2008068559A priority Critical patent/JP5377872B2/ja
Publication of JP2009224619A publication Critical patent/JP2009224619A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5377872B2 publication Critical patent/JP5377872B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

【課題】渦電流によるジュール熱損を極小に抑えるとともに、デバイスウェーハを貫通しない程度の微細な磁場であっても、その変化を確実に検出し、仕上げ研磨条件を変更することで研磨終了時のウェーハ表面を高精度で均一化し、かつ研磨終了時点を精度よく予測・検出しうる研磨終点の予測・検出方法とその装置を提供する。
【解決手段】所定の導電性膜28に高周波インダクタ型センサにおけるインダクタ36を近接させ、該インダクタ36で形成される磁束により所定の導電性膜28に誘起される磁束変化をモニタし、研磨中の膜厚が所定の導電性膜28の材質を一因子として決まる表皮深さと同等もしくはその付近になった場合の独特な磁束変化を基に特徴のある変化を検出し、該特徴のある変化からその場で研磨終了時のウェーハW面内表面が均一面になるように仕上げ研磨条件を変更する。
【選択図】図3

Description

本発明は、研磨終了時点の予測・検出方法とその装置に関するものであり、特に、化学機械研磨加工(CMP:Chemical Mechanical Polishing)等において渦電流によるジュール熱損を極小に抑えた上で、研磨終了時のウェーハ面内表面を高い精度で均一面にすることができるとともに研磨終了時点を精度よく予測・検出することが可能な研磨終了時点の予測・検出方法とその装置に関するものである。
半導体ウェーハの表面に例えば酸化膜を形成し、該酸化膜にリソグラィ及びエッチングを施して配線パターンに対応した溝パターンを形成し、この上に前記溝パターンを充填するためのCu等からなる導電性膜を成膜し、該導電性膜のうち前記溝パターンやスルーホール部分等の埋め込み部以外の不要部分を化学機械研磨により除去して配線パターンを形成するプロセスが知られている。この配線パターンの形成では、不要部分の導電性膜が適正な厚さ除去されたときの研磨終点を確実に検出してプロセスを停止することが極めて重要である。導電性膜の研磨が過剰であると配線の抵抗が増加し、研磨が過少であると配線の絶縁障害につながる。
これに関連する従来技術として、例えば次のようなフィルム厚の変化のその場での監視方法が知られている。この従来技術は、下地本体(半導体ウェーハ)上から化学機械研磨によって導電性フィルムを除去する方法において該導電性フィルムの厚さ変化をその場で監視するための方法であって、電磁界に指向性をもたらすように整形するためのフェライト・ポット型コアに巻回されたコイルからなるインダクタとコンデンサとの直列又は並列共振回路を含むセンサを前記導電性フィルムに近接して配置し、励振信号源からの20Hz〜40.1MHzの周波数からなる掃引出力を動作点設定用インピーダンス手段を介して前記センサへ印加する。これにより、センサが励起されると、発振電流がコイルに流れ、交番電磁界を発生する。この交番電磁界は、次いで導電性フィルム中に渦電流を誘導する。渦電流が導電性フィルムに誘導されると、二つの効果が生じることになる。まず第1に、導電性フィルムが損失抵抗として作用し、その効果はセンサ回路に対する抵抗負荷であり、これは共振信号の振幅を下げ、共振周波数を下げる。第2に、導電性フィルムの厚さが減少すると、金属ロッドがインダクタのコイルから引き抜かれるかのような効果が生じ、これによってインダクタンスの変化並びに周波数シフトを引き起こす。このようにして前記導電性フィルムの厚さ変化に起因するセンサ共振ピークに関連した周波数シフトの変化を監視することにより、該導電性フィルムの厚さ変化を連続的に検出するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
他の従来技術として、例えば次のような半導体ウェーハの表面平坦化方法が知られている。この従来技術は、ウェーハ上に複数の領域を形成し、且つ複数の研磨工程を含む研磨プロセスにおける前記複数の領域のウェーハ材料除去速度をそれぞれ識別する第1のステップと、目標ウェーハ厚さプロファイルを得るべく複数のプラテンステーションを使用して前記ウェーハを研磨する第2のステップと、該第2のステップの研磨後におけるウェーハ厚さプロファイルを決定する第3のステップと、前記目標ウェーハ厚さプロファイルを維持すべく、前記第3のステップで決定したウェーハ厚さプロファイルを基に更新研磨製法を計算する第4のステップとを含み、該計算した更新研磨製法により前記複数のプラテンステーションをフイードバック制御してウェーハ材料除去速度を操作し、ウェーハ表面を平坦化するようにしている(例えば、特許文献2参照)。
他の従来技術として、例えば次のような研磨プロファイル又は研磨量の予測方法が知られている。この従来技術は、研磨装置におけるトップリングが少なくとも2つの押圧部分を有し、該押圧部分ごとに任意の圧力を研磨対象物に加えることができるようになっており、このような研磨装置を用いて研磨対象物を研磨する時の研磨プロファイル又は研磨量を予測する方法である。そして、研磨に際して、前記押圧部分が研磨対象物の対応エリアを押圧する裏面圧力を設定し、該設定された裏面圧力から研磨対象物が研磨面を押圧する押圧力分布を予測し、次いで、予測された押圧力分布から研磨対象物の研磨プロファイル又は研磨量の予測値を求めている。このように、予測した研磨プロファイル又は研磨量に基づく研磨により、平坦性が得られるようにしている(例えば、特許文献3参照)。
また、他の従来技術として、例えば次のような研磨方法が知られている。この従来技術は、研磨装置の研磨レート分布及び目標膜厚分布を設定する。一方、ウェーハ上に堆積された被研磨膜の初期膜厚分布を測定し、この初期膜厚分布と設定した前記研磨レート分布とに基づいて研磨後の予測膜厚分布を算出する。次いで該研磨後の予測膜厚分布と前記目標膜厚分布とを比較し、その比較結果から最適条件(研磨時間及びウェーハの領域ごとに対する最適な圧力値)を算出する。そして、研磨装置を前記最適条件になるようにフィードバック制御して被研磨膜の平坦化を図っている(例えば、特許文献4参照)。
特許第2878178号公報。 特開2005−520317号公報。 特開2006−43873号公報。 特開2003−158108号公報。
特許文献1に記載の従来技術においては、センサに電磁界に指向性をもたらすためのフェライト・ポット型コアに巻回されたコイルからなるインダクタとコンデンサとの直列又は並列共振回路が備えられている。そして、研磨初期において20Hz〜40.1MHzの周波数からなる掃引出力をセンサへ印加し、前記コイルから発生した指向性を持つ交番電磁界により、導電性フィルムを貫通する漏洩磁束を生じさせて該導電性フィルムの膜厚に対応した大きな渦電流を研磨初期から誘導させている。導電性フィルムの膜厚に対応した大きな渦電流を誘導するためには大きな交番電磁界、即ち導電性フィルムを貫通する程度の大きな磁束を形成することが必要であり、導電性フィルムの厚さ変化の監視は研磨初期から研磨終期まで導電性フィルム内に誘起された渦電流を利用して行われている。このため、膜厚変化の監視の間、導電性フィルムの厚さ方向に向かって磁束を貫通させることが必要である。特許文献1にかかる公報の図面中には、全ての導電性フィルムの部分に該導電性フィルムを貫通する磁束線が記載されていることからも、このことは明らかである。
研磨初期におけるウェーハの表面には、無垢なCu膜(導電性フィルム)が最上層にあるのが一般的である。これら無垢なCu膜の全てに渦電流を誘起させるためには非常に大きな漏洩磁束が必要である。しかし、その漏洩磁束は、渦電流を誘起するが、それらはいずれ渦電流損という形でジュール熱になって消費される。このジュール熱損は、最表層の無垢なCu膜に対しては、体積抵抗が小さいため、発熱は比較的小さいが、内部のすでに配線されている部分では、配線断面積が小さく体積抵抗が小さいため、貫通する磁束により大きな渦電流が誘起され、その結果局部的に大きなジュール熱損を生むことになる。これは、時として一部配線が溶融、断線してしまう問題に発展する。いわゆる誘導加熱の状態になり、特に内部に熱がこもってしまう現象になる。特に、Cu配線などでは、Cuが加熱されるとTaなどのバリア膜にCuが拡散する場合や、場合によっては、バリア膜を突き破ってCuが拡散してしまう懸念がある。
また、ウェーハの表面部に幾層にも配線が施されている場合では、表層のCu膜の心配だけではなく、すでに処理が完了している内部の配線部分が局部的に暖められて周囲に拡散したり、半導体基板内のp型、n型を形成しているドーパントがさらに拡散して、基板内素子の特性を変えてしまうこともある。また、熱が発生しない場合でも、過剰な渦電流が微細配線に流れる場合は、エレクトロマイグレーションを引き起こして断線することがある。
さらに、例えば、研磨終了時点付近のある所定の残膜量になった時点で、研磨条件を変えて処理を行う場合に、所定の残膜量であるか否かを見極めることは困難である。初期膜厚からの変化分で推測することは可能であるが、初期膜厚がばらつく場合は所定の残膜量の見積もりがばらつくことになるからである。この研磨終了時点付近の判断に関し、センサと導電性フィルム間のギャップが研磨の振動によって微小に変化すると、センサ回路系全体の浮遊容量が変化して共振周波数全体がシフトする。このため仮に、ある設定の共振周波数になったときに閾値を設定して、研磨終点を判別する設定をしていても、全体的に共振周波数がシフトすれば、その閾値の設定による研磨終了時点の判断は難しくなる。このように、従来方法において、単調かつ連続的に増加もしくは減少変化する共振周波数において、ある値に閾値を設定していたとしても、センサと導電性フィルム間のギャップが微小に変化したり、その間に何等かの誘電体が介在したりすることで、その波形自体が全体的に上下に平行移動することは度々存在し、その結果、予め設定した閾値が意味をなさないことが度々存在した。
特許文献2に記載の従来技術においては、目標ウェーハ厚さプロファイルと研磨により決定したウェーハ厚さプロファイルとの比較結果に基づいてプラテンステーションをフイードバック制御し、ウェーハ材料除去速度を補正することでウェーハ表面の平坦化を図っている。
特許文献3に記載の従来技術においては、研磨対象物の研磨プロファイル又は研磨量の予測値を求め、この予測した研磨プロファイル又は研磨量に基づく研磨により、研磨対象物表面の平坦化を図っている。
また、特許文献4に記載の従来技術においては、被研磨膜の初期膜厚分布を測定し、この初期膜厚分布と予め設定した研磨レート分布とに基づいて研磨後の予測膜厚分布を算出する。次いで、この予想に基づく予測膜厚分布と目標膜厚分布とを比較し、その比較結果に基づいて算出した最適条件により研磨装置をフィードバック制御して被研磨膜の平坦化を図っている。
このように、特許文献2〜4に記載の従来技術においては、いづれも研磨実行前の予測値が介在したデータにより研磨装置をフィードバック制御してウェーハ表面の平坦化を図っている。
そこで、膜内に形成されている微細な配線まで強い磁束を及ぼすことなく、その結果電磁誘導によって誘起される渦電流の発生を抑制して、渦電流によるジュール熱損を極小に抑えるとともに、センサと導電性膜のギャップの変化やスラリー等の誘電物質の介在状態によって、誘起される渦電流量が全体的にシフトして、閾値の設定が大幅に変化して検出しにくくなるといった事態をなくし、デバイスウェーハを貫通しない程度の微細な磁場であっても、研磨中の膜厚が表皮深さと同等もしくはその付近になった場合の独特な磁束変化を基に特徴のある変化を確実に検出し、この特徴のある変化からその場で仕上げ研磨条件を変更することで研磨終了時のウェーハ面内表面を高い精度で均一面にし、また研磨終了時点を精度よく予測・検出するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、導電性膜を研磨して、所定の導電性膜が適正に除去されたときの研磨終了時点を予測して検出する研磨終了時点の予測・検出方法であって、前記所定の導電性膜に高周波インダクタ型センサにおけるインダクタを近接させ、該インダクタで形成される磁束により前記所定の導電性膜に誘起される磁束変化をモニタし、研磨中の膜厚が前記所定の導電性膜の材質を一因子として決まる表皮深さと同等もしくはその付近になった場合の独特な磁束変化を基に特徴のある変化を検出し、該特徴のある変化からその場で研磨終了時のウェーハ面内表面が均一面になるように前記研磨における仕上げ研磨条件を変更する研磨終了時点の予測・検出方法を提供する。
この構成によれば、インダクタが高周波で駆動され、該インダクタからその高周波の周期に対応して変化する磁束が発生する。研磨により所定の導電性膜が表皮深さに対応した膜厚に至るまでは、所定の導電性膜に誘起される磁束は、前記表皮深さの領域を膜面に沿ってほぼ平行に通過する。研磨が進行して所定の導電性膜が前記表皮深さと同等もしくはその付近の膜厚になると、該所定の導電性膜を貫通する漏洩磁束が生じ始める。この磁束の変化により所定の導電性膜中に電磁誘導によって誘起される渦電流量が変化する。該渦電流は膜厚が減少していくにつれて、膜を貫通する漏洩磁束が増大していくため、徐々に誘起される渦電流が増大する。この広い領域に発生した渦電流により、該所定の導電性膜内に大きな相互インダクタンスが発生する。この相互インダクタンスは、高周波インダクタ型センサにおけるセンサ回路系の自己インダクタンスを減少させるように作用する。このように、初期は、導電膜厚が減少しても、導電膜厚に投入した磁束がウェーハを貫通しない程度である場合は、一定の渦電流が形成される。その後、膜厚がさらに減少して表皮深さに対応した膜厚以下になった場合、一部の磁束がウェーハ上の導電性膜を貫通してウェーハの裏面にまで漏洩する磁束が生じる。このとき漏洩磁束の増加とともに膜内に誘起される渦電流が大きくなる。次に、ある一定の膜厚までウェーハ表面に形成される渦電流は増大するが、その後、さらに導電性膜が除去されるにしたがって、渦電流を発生する導電性膜自身が減少するため、渦電流は減少する。結果的に、単調な膜厚減少過程であるにも関わらず、一度貫通磁束増大とともに渦電流は増大し、その後さらなる膜厚の減少に伴って、渦電流を生じる体積自体が減少することに伴って急速に減少するため、誘起される渦電流に対応した相互インダクタンスには極大点が現れる。この渦電流の急速な減少により前記相互インダクタンスも急速に減少してセンサ回路系のインダクタンスは増加に転じる。このように、研磨の進行により所定の導電性膜が表皮深さと同等もしくはその付近の膜厚になった以降において、渦電流が発生しその後の急速な減少によりセンサ回路系のインダクタンスが一旦減少してその後増加に転じる。この挙動により高周波インダクタ型センサから発振される共振周波数の波形に特徴のある変化であるピーク(変曲点)等が発生する。この特徴のある変化からその場で研磨終了時のウェーハ面内表面が均一面になるように仕上げ研磨条件が変更されるとともに研磨終了時点が予測される。
この特徴のある変化であるピーク等は、表皮深さに対応した膜厚で現れるため、先に述べたような誘起された渦電流量が全体的にシフトすることによる閾値の設定が変動するといった問題はなく、絶えず、残りの膜厚に対応した位置にピークが出現する。特に、導電性膜が、例えば、Cuの場合、Cuの残り膜が710Åの付近にピークが出現する。また、W膜の場合は、Wの残り膜がもう少し厚い部分2500Åにピークが出現する。この膜厚は、実際の表皮深さとは異なるが、表皮深さに対応した数値になっている。表皮深さδは、電磁波の強度が1/eの大きさになる深さを便宜的に示した指標であるが、このピーク位置は、材料の導電率、透磁率、印加する周波数等によって決定されることからも、表皮効果によってもたらされている。本発明は、この材料の表皮効果によって現れる特徴のある変化現象を巧みに利用して、達成した技術である。特に、配線材料のCMPにおいて配線材料は高導電率を有するため、ピーク位置は比較的終点付近(710Å)で鋭いピーク(極大点)となって現れる。そのため、様々な外乱に対しても揺らぐことなく、ロバストなその場での仕上げ研磨条件を変更する時点の検出及び終点の予測・検出が可能になる。
また、インダクタ型センサは、膜内に故意に積極的に渦電流を生じさせて、膜厚をモニタするものではない。従来の公知のセンサでは、導電性膜を貫通させるような磁場を与えるように指向性を持たせるようにセンサコイルを形成しているが、本発明におけるインダクタ型センサでは、平面インダクタを使用している。これにより、磁場に指向性を与えるのではなく、導電性膜に対して、導電性膜に深く浸透しないように適度に磁場を発散させることを目的としたインダクタである。これは、磁場が深く浸透した場合、又は磁場を深く浸透させるために強力な磁場を与えた場合、内部の配線が渦電流によって、局部的に過熱される場合や、エレクトロマイグレーション等によって、配線自体が断線してしまうからである。よって、導電性膜に極力磁場を浸透させず、言い換えればウェーハ上に形成された素子にダメージを与えるような渦電流を発生させない程度の、適度の磁束分布を形成する平面インダクタの構成としている。また、導電性膜が除去される間際で導電性膜が薄くなると、適度に発散させる磁場を与えたとしても、一部は導電性膜を貫通する磁束が現れる。この終点付近の薄い導電性膜状態になったときに現れる急激な変化をモニタする。よって、周波数、インダクタ及びその信号を検出するアルゴリズムは、終点付近の変曲点を最大化する構成としている。
請求項2記載の発明は、上記磁束の特徴のある変化は、研磨の進行による膜厚減少に伴って形成される渦電流が増大する過程と、そのまま研磨を進めた場合に膜厚減少に伴って形成される渦電流が実質的に減少する過程との存在により発生するものである研磨終了時点の予測・検出方法を提供する。
この構成によれば、研磨により所定の導電性膜が表皮深さに対応した膜厚に至るまでは、インダクタで形成される磁束により所定の導電性膜に誘起される磁束は、前記表皮深さの領域を膜面に沿ってほぼ平行に通過する。研磨が進行して所定の導電性膜が前記表皮深さと同等もしくはその付近の膜厚になると、該所定の導電性膜を貫通する漏洩磁束が生じ始める。この磁束の変化により所定の導電性膜中に電磁誘導によって誘起される渦電流量が変化する。該渦電流は膜厚が減少していくにつれて、膜を貫通する漏洩磁束が増大していくため、渦電流は増大する。そして、さらなる膜厚の減少により渦電流を発生する導電性膜自身が実質的に減少するため、渦電流は急速に減少する。この表皮効果に基づいて渦電流が増大する過程と、その後の渦電流が実質的に減少する過程との存在により、所定の導電性膜に誘起される磁束に特徴のある変化が発生する。この特徴のある変化からその場で研磨終了時のウェーハ面内表面が均一面になるように仕上げ研磨条件が変更される。
請求項3記載の発明は、上記特徴のある変化は、上昇開始点、上昇率、上昇量、変曲点、下降率もしくは上昇から下降の変化量の少なくともいずれかである研磨終了時点の予測・検出方法を提供する。
この構成によれば、研磨の進行による膜厚減少に伴って所定の導電性膜が前記表皮深さと同等もしくはその付近の膜厚になった時点で該導電性膜を貫通する磁束が生じ始め、該磁束は膜厚の減少につれて増大する。このため、該磁束により生じる渦電流も増大する。そして、さらなる膜厚の減少により渦電流を発生する導電性膜自身が実質的に減少するため、渦電流は急速に減少する。この渦電流の挙動により所定の導電性膜に誘起される磁束の変化、即ち特徴のある変化は、急峻な上昇と急峻な下降を伴った変曲点(ピーク)を持つ顕著な変化として出現する。したがって、研磨終了時のウェーハ面内表面が均一面になるようにその場で仕上げ研磨条件を変更するタイミングとして、該特徴のある変化における変曲点(ピーク)を用いる場合に限らず、該特徴のある変化における上昇開始点、上昇率、上昇量、下降率もしくは上昇から下降の変化量の少なくともいずれかを用いることによっても研磨終了時のウェーハ面内表面を精度よく均一面にすることが可能となる。
請求項4記載の発明は、平面インダクタとキャパシタからなるセンサ回路系を構成する発振回路を備えた高周波インダクタ型センサを有し、導電性膜を研磨して、所定の導電性膜が適正に除去されたときの研磨終了時点を予測して検出する研磨終了時点の予測・検出装置であって、請求項1,2又は3記載の研磨終了時点の予測・検出方法を実行する研磨終了時点の予測・検出装置を提供する。
この構成によれば、平面インダクタとキャパシタからなるセンサ回路系を構成する発振回路を備えた高周波インダクタ型センサを有する研磨終了時点の予測・検出装置は、所定の導電性膜における表皮深さが、該所定の導電性膜の初期膜厚よりも小さく研磨終期において該所定の導電性膜の膜厚より大になるように前記高周波インダクタ型センサの発振周波数を設定する。これにより、研磨初期において前記平面インダクタで形成される磁束により前記所定の導電性膜に誘起される磁束は前記表皮深さの領域を膜面に沿ってほぼ平行に通過し、研磨の進行にしたがって少なくとも一部の磁束が前記所定の導電性膜を貫通して漏洩磁束が生じ始める。そして、この磁束の変化をモニタし、研磨の進行により所定の導電性膜が表皮深さと同等もしくはその付近になった場合の独特な磁束変化を基に特徴のある変化を検出し、該特徴のある変化からその場で研磨終了時のウェーハ面内表面が均一面になるように仕上げ研磨条件を変更する。
請求項1記載の発明は、所定の導電性膜に高周波インダクタ型センサにおけるインダクタを近接させ、該インダクタで形成される磁束により前記所定の導電性膜に誘起される磁束変化をモニタし、研磨中の膜厚が前記所定の導電性膜の材質を一因子として決まる表皮深さと同等もしくはその付近になった場合の独特な磁束変化を基に特徴のある変化を検出し、該特徴のある変化からその場で研磨終了時のウェーハ面内表面が均一面になるように前記研磨における仕上げ研磨条件を変更するようにしたので、研磨初期には、所定の導電性膜に誘起される磁束は、前記表皮深さの領域を膜面に沿ってほぼ平行に通過する。これにより、膜内に形成されている微細な配線等まで強い磁束を及ぼすことがなく、また渦電流の発生が抑制されて該渦電流によるジュール熱損を極小に抑えることができる。研磨の進行により所定の導電性膜が表皮深さに対応した膜厚になった以降において、所定の導電性膜を貫通する漏洩磁束が生じ、この漏洩磁束により所定の導電性膜中に渦電流が誘起される。この渦電流は、膜厚の減少に伴う漏洩磁束の増加により徐々に増大し、さらなる膜厚の減少により渦電流を発生する導電性膜自身が減少するため急速に減少する。この渦電流の増大とその後の急速な減少により、センサ回路系のインダクタンスが一旦減少してその後増加に転じる。この挙動により高周波インダクタ型センサから発振される共振周波数の波形、言い替えれば所定の導電性膜に誘起される磁束に特徴のある変化であるピーク(変曲点)等が発生する。そして該特徴のある変化であるピーク(変曲点)等は、様々な外乱に対しても揺らぐことなく、絶えず、残りの膜厚に対応した位置に出現する。このため、この特徴のある変化からその場で仕上げ研磨条件を変更して研磨終了時のウェーハ面内表面を高い精度で均一面にすることができる。その結果、廃棄ウェーハを削減することができる。また、これとともに研磨終了時点を精度よく予測・検出することができるという利点がある。
請求項2記載の発明は、上記磁束の特徴のある変化は、研磨の進行による膜厚減少に伴って形成される渦電流が増大する過程と、そのまま研磨を進めた場合に膜厚減少に伴って形成される渦電流が実質的に減少する過程との存在により発生するものであるので、研磨の進行による所定の導電性膜の膜厚減少に伴って表皮効果により該導電性膜に生じる渦電流が増大する過程とその後の膜体積の減少により渦電流が実質的に減少する過程との存在により、所定の導電性膜に誘起される磁束に特徴のある変化が発生する。この磁束の特徴のある変化からその場で仕上げ研磨条件を変更して研磨終了時のウェーハ面内表面を高い精度で均一面にすることができる。また、これとともに研磨終了時点を精度よく予測・検出することができるという利点がある。
請求項3記載の発明は、上記特徴のある変化は、上昇開始点、上昇率、上昇量、変曲点、下降率もしくは上昇から下降の変化量の少なくともいずれかであるので、所定の導電性膜に誘起される磁束の特徴のある変化は、急峻な上昇と急峻な下降を伴った変曲点(ピーク)を持つ顕著な変化として出現する。したがって、研磨条件変更時点の検出は、該特徴のある変化における変曲点(ピーク)を用いる場合に限らず、該特徴のある変化における上昇開始点、上昇率、上昇量、下降率もしくは上昇から下降の変化量の少なくともいずれかを用いてもその場で仕上げ研磨条件を変更して研磨終了時のウェーハ面内表面を精度よく均一面にすることができる。また、これとともに研磨終了時点を精度よく予測・検出することができるという利点がある。
請求項4記載の発明は、平面インダクタとキャパシタからなるセンサ回路系を構成する発振回路を備えた高周波インダクタ型センサを有し、導電性膜を研磨して、所定の導電性膜が適正に除去されたときの研磨終了時点を予測して検出する研磨終了時点の予測・検出装置であって、請求項1,2又は3記載の研磨終了時点の予測・検出方法を実行するようにしたので、平面インダクタとキャパシタからなるセンサ回路系を構成する発振回路を備えた高周波インダクタ型センサを有する研磨終了時点の予測・検出装置は、研磨初期においては平面インダクタで形成される磁束により所定の導電性膜に誘起される磁束は表皮深さの領域を膜面に沿ってほぼ平行に通過する。そして所定の導電性膜が表皮深さと同等もしくはその付近になった場合の独特な磁束変化を基に特徴のある変化を検出し、該特徴のある変化からその場で研磨終了時のウェーハ面内表面が均一面になるように仕上げ研磨条件を変更する。したがって、研磨終了時のウェーハ面内表面を高い精度で均一面にすることができるとともに漏洩磁束で発生する渦電流によるジュール熱損を極小に抑えることができる。また、これとともに研磨終了時点を精度よく予測・検出することができるという利点がある。
膜内に形成されている微細な配線まで強い磁束を及ぼすことなく、その結果電磁誘導によって誘起される渦電流の発生を抑制して、渦電流によるジュール熱損を極小に抑えるとともに、センサと導電性膜のギャップの変化やスラリー等の誘電物質の介在状態によって、誘起される渦電流量が全体的にシフトして、閾値の設定が大幅に変化して検出しにくくなるといった事態をなくし、デバイスウェーハを貫通しない程度の微細な磁場であっても、研磨中の膜厚が表皮深さと同等もしくはその付近になった場合の独特な磁束変化を基に特徴のある変化を確実に検出し、この特徴のある変化からその場で仕上げ研磨条件を変更することで研磨終了時のウェーハ面内表面を高い精度で均一面にし、また研磨終了時点を精度よく予測・検出するという目的を達成するために、導電性膜を研磨して、所定の導電性膜が適正に除去されたときの研磨終了時点を予測して検出する研磨終了時点の予測・検出方法であって、前記所定の導電性膜に高周波インダクタ型センサにおけるインダクタを近接させ、該インダクタで形成される磁束により前記所定の導電性膜に誘起される磁束変化をモニタし、研磨中の膜厚が前記所定の導電性膜の材質を一因子として決まる表皮深さと同等もしくはその付近になった場合の独特な磁束変化を基に特徴のある変化を検出し、該特徴のある変化からその場で研磨終了時のウェーハ面内表面が均一面になるように前記研磨における仕上げ研磨条件を変更することにより実現した。
以下、本発明の実施例1に係る研磨終了時点の予測・検出方法とその装置を図面に従って詳述する。図1は研磨終了時点の予測・検出装置が組み込まれた化学機械研磨装置の斜視図、図2は研磨ヘッドの拡大縦断面図、図3は研磨終了時点の予測・検出装置がプラテンに組み込まれた状態を説明するための一部破断して示す概略側面図、図4は研磨終了時点の予測・検出装置が研磨ヘッドに組み込まれた状態を説明するための一部破断して示す概略側面図である。
まず、本実施例に係る研磨終了時点の予測・検出方法とその装置の構成を、これに適用される化学機械研磨装置の構成から説明する。図1において化学機械研磨装置1は、主としてプラテン2と、研磨ヘッド3とから構成されている。前記プラテン2は、円盤状に形成され、その下面中央には回転軸4が連結されており、モータ5の駆動によって矢印A方向へ回転する。前記プラテン2の上面には研磨パッド6が貼着されており、該研磨パッド6上に図示しないノズルから研磨剤と化学薬品との混合物であるスラリーが供給される。
前記研磨ヘッド3は、図2(a)に示すように、主としてヘッド本体7、キャリア8、リテーナリング9、リテーナリング押圧手段10、弾性シート11、キャリア押圧手段16及びエアー等の制御手段で構成されている。
前記ヘッド本体7は前記プラテン2よりも小形の円盤状に形成され、その上面中央に回転軸12(図1参照)が連結されている。該ヘッド本体7は前記回転軸12に軸着されて図示しないモータで駆動され図1の矢印B方向に回転する。
前記キャリア8は円盤状に形成され、前記ヘッド本体7の中央に配設されている。該キャリア8の上面中央部とヘッド本体7の中央下部との間にはドライプレート13が設けられており、ピン14,14を介してヘッド本体7から回転が伝達される。
前記ドライプレート13の中央下部と前記キャリア8の中央上部との間には作動トランス本体15aが固定されており、さらに前記キャリア8の中央上部には作動トランス15のコア15bが固定され、図示しない制御部に連結されてウェーハW上(図2の下方側)に形成されたCu等からなる導電性膜の研磨状態信号を該制御部に出力している。
前記キャリア8の上面周縁部にはキャリア押圧部材16aが設けられており、該キャリア8は該キャリア押圧部材16aを介してキャリア押圧手段16から押圧力が伝達される。
前記キャリア8の下面にはエアーフロートライン17から弾性シート11にエアーを噴射するためのエアー吹出し口19が設けられている。該エアーフロートライン17にはエアーフィルタ20及び自動開閉バルブV1を介してエアー供給源である給気ポンプ21に接続されている。前記エアー吹出し口19からのエアーの吹出しは前記自動開閉バルブV1の切替えによって実行される。
前記キャリア8の下面にはバキューム及び必要によりDIW(純水)又はエアーを吹き出すための孔22が形成されている。該エアーの吸引は真空ポンプ23の駆動によって実行され、そして、自動開閉バルブV2をバキュームライン24に設け、該自動開閉バルブV2の切替えによって該バキュームライン24を介し、バキューム及びDIWの送給が実行される。
前記エアーフロートライン17からのエアー送給及びバキュームライン24からのバキューム作用及びDIWの送給等は制御部からの指令信号によって実行される。
なお、前記キャリア押圧手段16は、ヘッド本体7下面の中央部周縁に配置され、キャリア押圧部材16aに押圧力を与えることにより、これに結合されたキャリア8に押圧力を伝達する。このキャリア押圧手段16は、好ましくはエアーの吸排気により膨脹収縮するゴムシート製のエアバック25で構成される。該エアバック25にはエアーを供給するための図示しない空気供給機構が連結されている。
前記リテーナリング9はリング状に形成され、キャリア8の外周に配置されている。このリテーナリング9は研磨ヘッド3に設けられたリテーナリングホルダ27に取り付けられ、その内周部に前記弾性シート11が張設されている。
前記弾性シート11は円形状に形成され、複数の孔22が開穿されている。該弾性シート11は、周縁部がリテーナリング9とリテーナリングホルダ27との間で挟持されることにより、リテーナリング9の内側に張設される。
前記弾性シート11が張設されたキャリア8の下部には、キャリア8と弾性シート11との間にエアー室29が形成されている。導電性膜が形成されたウェーハWは該エアー室29を介してキャリア8に押圧される。前記リテーナリングホルダ27はリング状に形成された取付部材30にスナップリング31を介して取り付けられている。該取付部材30にはリテーナリング押圧部材10aが連結されている。リテーナリング9は、このリテーナリング押圧部材10aを介してリテーナリング押圧手段10からの押圧力が伝達される。
リテーナリング押圧手段10はヘッド本体7の下面の外周部に配置され、リテーナリング押圧部材10aに押圧力を与えることにより、これに結合しているリテーナリング9を研磨パッド6に押し付ける。このリテーナリング押圧手段10も好ましくは、キャリア押圧手段16と同様に、ゴムシート製のエアバック16bで構成される。該エアバック16bにはエアーを供給するための図示しない空気供給機構が連結されている。
図2(b)および(c)に示すような前記研磨ヘッド3は、2重押圧力部印圧構造になっており、1段目の押圧で被加工物全体の平均押圧力を設定され、2段目の押圧力機構で押圧力分布を変える構造である。
1段目の押圧は、図2(a)の前記キャリア8の上面周辺部のキャリア押圧部材16aを介してキャリア押圧手段16から押圧力が伝達される押圧である。
2段目の押圧は、被加工物の表面に押圧力を与える流体を噴出する流体噴出部を備え、前記被加工物の表面の押圧力を、前記流体噴出部に対応して部分的に変化させる事が可能である。流体を供給するための図示しない流体供給機構が連結されている。
2段目の押圧力機構で押圧力を変えても被加工物全体の平均圧力は変化しない。したがって、1段目の押圧力を設定すれば、被加工物全体にかける平均押圧力は一定で安定している。その上で、2段目の押圧機構で押圧力分布を設定すると、全体の平均研磨レートは一定に保持された状態で、被加工物内での研磨レートの分配が決定される。
2重の押圧力印圧構造であるために、部分的に押圧力を変えつつ、所望の研磨レート分布を得るための設定を簡単に行う事ができる。
2重押圧力部印圧構造を有して部分的に押圧力を変えられる研磨装置を使用して、研磨量を部分的に異ならせる場合に適用可能である。
図2(c)に示すように、半径に応じてPからUの領域に分けられている。Q,R,T,Uの領域には、それぞれ気体を噴出する流体噴出口を有する流体噴出部Z1、Z2、Z3、Z4が設けられている。
該流体噴出部Z1(ゾーン圧力1)、Z2(ゾーン圧力2)、Z3(ゾーン圧力3)、Z4(ゾーン圧力4)に対応した第1〜第4分圧レギュレータは、制御部からの制御信号C、C1〜C4により制御される。
そして、図3又は図4に示すように、化学機械研磨装置1におけるプラテン2の上部の部分又は研磨ヘッド3のキャリア8の部分に、研磨終了時点の予測・検出装置33がそれぞれ一つずつ組み込まれている。研磨終了時点の予測・検出装置33がプラテン2側に組み込まれたとき、該研磨終了時点の予測・検出装置33からの特徴のある変化等の検出信号は、スリップリング32を介して外部に出力される。
なお、研磨終了時点の予測・検出装置33は、プラテン2の上部の部分又は研磨ヘッド3のキャリア8の部分に、それぞれ二つ以上を組み込んでもよい。研磨ヘッド3のキャリア8の部分に、該研磨ヘッド3に保持されるウェーハWの中央部、中間部及び外周部に対応した位置に研磨終了時点の予測・検出装置33を三つ組込むことで、後述するように、研磨の進行に伴うウェーハW面内の中央部、中間部及び外周部それぞれについての共振周波数の変化をモニタすることができる。
図5は研磨終了時点の予測・検出装置33の構成例を示す図であり、(a)はブロック図、(b)は平面状インダクタの他の構成例を示す図、(c)は図(b)の平面状インダクタの断面図である。該研磨終了時点の予測・検出装置33における高周波インダクタ型センサ34の主体を構成している発振回路35は、インダクタンスLとなる二次元の平面状インダクタ36に、キャパシタンスCとなる集中定数キャパシタ37が直列に接続されて、LC回路が構成されている。前記平面状インダクタ36は、絶縁物からなる方形状等の基板36a上に、Cu等の導電物質を用いてメアンダ形に構成されている。
該平面状インダクタ36は、図5(a)に示すメアンダ形の他に、図5(b)に示す平面状インダクタ41のように、方形状の基板41a上に、角形のスパイラルで構成してもよく、また、図示しない丸形のスパイラルとしてもよい。二次元の平面状インダクタ36,41は、ガラス・エポキシや紙・フェノール等の絶縁物からなる基板36a,41a上にCu等の導電膜を成膜後、エッチング等で製作することで、線幅を非常に微細化して製作することができ、全体形状も図5(c)に示すように、一辺が23mm程度の方形状等に小型化することができる。そして、平面状インダクタ36,41の小形化により微小な磁場を効率よく発生させることができ、磁場を導電性膜28の内部に深く浸透させることなく、該導電性膜28が除去される終点付近の変化挙動を精度よく検出することが可能となる。
前記LC回路からの出力信号はオペアンプ等で構成された増幅器38に入力され、該増幅器38の出力は抵抗等で構成されたフィードバック・ネットワーク39に入力されている。フィードバック・ネットワーク39の出力信号が、平面状インダクタ36にポジティブ・フィードバックされることにより、該平面状インダクタ36を含めて発振回路35が構成されている。
該発振回路35は、基本的には、図6の構成例に示すように、その発振周波数帯fが、次式(1)に示すように、平面インダクタ36のインダクタンスLと集中定数キャパシタ37のキャパシタンスCで決まるコルピッツ型等の発振回路となっている。
前記増幅器38の出力端子には、周波数カウンタ40が接続されている。該周波数カウンタ40から後述する特徴のある変化を示す検出信号等がデジタルで外部に出力される。検出信号出力をデジタルで伝送することで、ノイズの影響及び出力の減衰が防止される。また、膜厚データの管理容易性が得られる。
前記平面状インダクタ36を含む高周波インダクタ型センサ34と該周波数カウンタ40とを含めて研磨終了時点の予測・検出装置33が構成されている。高周波インダクタ型センサ34おける発振回路35と、その発振(共振)周波数の変化をモニタするための周波数カウンタ40とを近接して配置することで、該発振回路35と周波数カウンタ40間の配線・結線部分で分布定数回路を形成してインダクタンスやキャパシタンスが不要に大きくなるのが防止されて、高周波インダクタ型センサ34付近にもたらされる導電性膜28の研磨の進行に伴う磁束の変化を精度よく検出することが可能となる。
該研磨終了時点の予測・検出装置33は、平面状インダクタ36を除いた他の構成部品ないしは回路がIC(集積回路)化されてパッケージ33aに内装されている。前記平面状インダクタ36は、薄い絶縁膜で被覆されてパッケージ33aの表面に固定されている。パッケージ化された研磨終了時点の予測・検出装置33が前記化学機械研磨装置1に組み込まれるとき、前記図3、図4に示したように、平面状インダクタ36がウェーハW表面部の導電性膜28と対峙するように組み込まれる。
また、発振回路35を構成している前記集中定数キャパシタ37はキャパシタンスが可変となっており、高周波インダクタ型センサ34は前記発振周波数帯の範囲内で、発振周波数を選択できるようになっている。
本実施例では研磨中の所定の導電性膜28が該所定の導電性膜28の表皮深さδに対応する膜厚になった場合の磁束変化を基に後述する特徴のある変化の検出を行っている。所定の導電性膜28における表皮深さδは、該所定の導電性膜28の材質と高周波インダクタ型センサ34の発振周波数fとに依存して式(2)のように決まる。
ω:2πf、μ:透磁率、σ:導電率である。
そして、該表皮深さδが、所定の導電性膜28の初期膜厚よりも小さく研磨終期において埋め込み部を除いた部分の所定の導電性膜28の膜厚より大になるように高周波インダクタ型センサ34の発振周波数fが選択されている。研磨除去対象の導電性膜28の材質がCuの場合において、前記発振周波数帯は、20MHz以上が選択される。
ここで、前記「表皮深さに対応する膜厚」及び「表皮効果によって生じる磁束変化」について、図7の(a)〜(d)を用いて説明する。図7はコイルから発生した磁場が導体膜上でどのような向き((a)〜(d)各図中下方の矢印→)に配列しているかを電磁シミュレーションした結果を示す図であり、同図(a)はセンサからの発振周波数が1MHzで導体膜の膜厚が0.2μmの場合、同図(b)はセンサからの発振周波数が1MHzで導体膜の膜厚が1μmの場合、同図(c)はセンサからの発振周波数が40MHzで導体膜の膜厚が0.2μmの場合、同図(d)はセンサからの発振周波数が40MHzで導体膜の膜厚が1μmの場合である。
電磁シミュレーションの設定は、磁場を形成するインダクタは指向性を持たない平面状インダクタとした。前記「表皮深さに対応する膜厚」とは、「表皮効果によって磁束変化が生じる膜厚」のことである。センサの発振周波数が1MHzではコイルの下側に存在する導体膜上の磁束は縦方向を向いている。この周波数では、膜厚が1μm及び0.2μmであっても、導体膜内を磁束が貫通している(図7(a)、(b))。こうした導体膜内を磁束が貫通する場合は、従来例に示されているように、導体膜内部に発生する渦電流は、膜厚減少に伴って減少する。よって、1MHzの場合、1μm以下の膜厚では、単調な挙動であるため、表皮効果は現れず、「表皮深さに対応する膜厚」も少なくとも1μmよりも厚い膜厚と考えられる。
これに対し、センサの発振周波数が40MHzでは、明らかに導体表面での磁束向きが水平であり、膜厚が1μmでは、殆ど導体内部に入り込んでいない(図7(d))。明らかに、先の発振周波数が1MHzで膜厚が1μmの場合(図7(b))と比較すると、導体膜に入り込む磁束の向きが異なることが分かる。
しかし、発振周波数が40MHzで導体膜が0.2μmまで薄くなると(図7(c))、一部の磁束のみが導体膜内部方向へ向いている。これは導体膜がCuでも、ある薄さになると一部の磁束が導体膜内を貫通することを示している。
この40MHzの交番変化する磁束の場合、表皮効果に対応して、導体膜内の磁束の貫通状態が変化する。貫通磁束が徐々に増加する影響で、周波数は約700Å前後まで急激に上昇する。なお、膜厚が1μm以上では磁束は殆ど貫通していない。よって、この場合、「表皮深さに対応した膜厚」は約1μmということができる。このことからも、発振周波数を40MHzと高くし、平面状インダクタを使用すると、1μm厚みのCu導体膜内に磁束は殆ど入り込まず、これは表皮効果によるものである。
Cu導体膜で発振周波数が40MHzの場合、Cuの導電率を58×10S/mとすると、表皮深さδは9.34μmになる。計算上は、膜厚が1μmだと磁束は導体膜内に十分入り込む計算になるが、平面状インダクタを使用しており、磁束に指向性がないことから、実際は発振周波数が40MHzの場合、膜厚が1μmでも表皮効果によって磁場は導体膜内に侵入しない。導体膜が薄くなるにつれて一部の磁束が導体膜内に入り込み、わずかに渦電流が発生する。このことより、渦電流を積極的に利用して膜厚測定するのではなく、終点付近の薄い膜厚になったときに、表皮効果により、わずかに漏洩・貫通する磁束を利用して、導体膜内に誘起される相互インダクタンスの変曲点(極大点)を利用して該導体膜の終点付近の膜厚状態をモニタすることが可能となる。
次に、上述のように構成された研磨終了時点の予測・検出装置が組み込まれた化学機械研磨装置の研磨作用及び研磨終了時点の予測・検出方法を、図8、図9(a)〜(e)及び該図9の比較例としての図10(a)〜(e)を用いて説明する。図8は高周波インダクタ型センサにおける電磁結合で発生する磁場によるインダクタンスの変化作用を説明するための図、図9は導電性膜の研磨削除に伴う磁束及び渦電流の変化例及び特徴のある変化の検出作用を説明するための組図であり、(a)〜(d)は導電性膜の研磨削除に伴う磁束及び渦電流の変化例を示す図、(e)は導電性膜の膜厚変化に対する共振周波数の変化例を示す特性図である。図9(a)〜(d)では、平面状インダクタ36が、図を見やすくするため、スパイラル形に表示されている。
まず、化学機械研磨装置1における研磨ヘッド3を図示しない移動機構により所定箇所に待機中の導電性膜28が非研磨のウェーハW上に載置する。そして、該研磨ヘッド3のバキュームライン24を作動させ、バキューム口19a及び孔22(バキューム孔)を介して弾性シート11下面のエアー室29を真空にし、これにより前記導電性膜28が非研磨のウェーハWを吸着保持し、そして、前記移動機構により、該導電性膜28が非研磨のウェーハWを吸着保持した研磨ヘッド3をプラテン2上に運び、該ウェーハWを、導電性膜28が研磨パッド6に対接するようにプラテン2上に載置する。
前記バキュームライン24はウェーハW上部の導電性膜28の研磨作業が終了したとき、再び、該バキュームライン24の作動により前記ウェーハWを該研磨ヘッド3によって吸着保持し、図示しない洗浄装置へ搬送するときにも用いられる。
次いで、前記バキュームライン24の作動を解除し、図示しないポンプからエアバック25にエアーを供給して該エアバック25を膨らませる。これと同時にキャリア8に設けたエアー吹出し口19からエアー室29にエアーを供給する。これにより、エアー室29の内圧が高くなる。
前記エアバック25の膨らみによって、前記ウェーハW上部の導電性膜28とリテーナリング9が所定の圧力で研磨パッド6に押し付けられる。この状態でプラテン2を図1の矢印A方向に回転させるとともに研磨ヘッド3を図1の矢印B方向に回転させ、回転する研磨パッド6上に図示しないノズルからスラリーを供給してウェーハW上部の所定の導電性膜28を研磨する。
そして、次のように、高周波インダクタ型センサ34における平面インダクタ36で形成される磁束により研磨に伴う該磁束の独特な変化を基に特徴のある変化が検出され該特徴のある変化からその場で研磨終了時のウェーハW面内表面が均一面になるように仕上げ研磨条件が変更される。
平面インダクタ36が発振回路35から発振される高周波で駆動され、該平面インダクタ36からその高周波の周期に対応して時間的に変化する磁束φが発生する。研磨初期において所定の導電性膜28に誘起される磁束φは、前記表皮深さδの領域のみを膜面に沿ってほぼ平行に通過し、所定の導電性膜28における表皮深さδを超えた領域への磁束φの侵入は回避される(図9(a))。また、高周波インダクタ型センサ34から発振される共振周波数も所定の導電性膜28の膜厚変化に関係なく一定に保持される(図9(e)のa領域)。
研磨が進行して所定の導電性膜28が前記表皮深さδと同等もしくはその付近の膜厚になると、一部の磁束φが所定の導電性膜28を貫通して漏洩磁束φが生じ始める。所定の導電性膜28を貫通しない磁束φは、そのまま膜面に沿ってほぼ平行に通過する。そして、所定の導電性膜28中に貫通した漏洩磁束φ数に比例して渦電流Ieが発生する(図9(b))。
さらに研磨が進行すると、漏洩磁束φが増えて渦電流Ieが導電性膜28の膜面に沿った広い領域に発生する(図9(c))。この広い領域に発生した渦電流Ieが、図8に示すように、さらに磁場Mを作り、その磁場Mが元の平面状インダクタ36から発生した磁束φを打ち消すように作用する。結果的に導電性膜28が形成した磁場Mによって、相互インダクタンスLmが上昇し、元の平面状インダクタ36の見かけ上のインダクタンスLが低下する。その結果、高周波インダクタ型センサ34から発振される発振周波数fは、式(3)のように増大する。
したがって、相互インダクタンスの発生により、センサ回路系のインダクタンスが等価的に減少して高周波インダクタ型センサ34から発振される共振周波数が上昇する(図9(e)のb、cの領域)。
さらに研磨の進行により漏洩磁束φは増えて飽和する。しかし渦電流Ieは、所定の導電性膜28の膜厚体積の減少に伴い急速に減少する(図9(d))。この渦電流Ieの急速な減少により前記相互インダクタンスも急速に減少する。この相互インダクタンスの急速な減少は、前記式(3)におけるインダクタンスの減少分Lmの低下につながり、結果としてセンサ回路系のインダクタンスが等価的に増加し、高周波インダクタ型センサ34から発振される共振周波数が急速に低下する(図9(e)のd領域)。
このように、研磨の進行により所定の導電性膜28が表皮深さδと同等もしくはその付近の膜厚になった以降において、渦電流Ieが発生しその後の急速な減少によりセンサ回路系のインダクタンスが一旦減少してその後増加に転じる。この挙動により高周波インダクタ型センサ34から発振される共振周波数の波形にピーク(変曲点)Pを含む特徴のある変化Vが発生する。この特徴のある変化Vからその場で仕上げ研磨条件の変更時点が検出されるとともに研磨終了時点が予測・検出される。
図11(a)を用いて後述するように、特徴のある変化Vは上記ピーク(変曲点)Pのみに限らず、該ピーク(変曲点)Pの前後における上昇開始点、上昇率、上昇量、下降率もしくは上昇から下降の変化量も含まれる。所定の導電性膜28がCuの場合、特徴のある変化Vにおけるピーク(変曲点)Pが検出された時点の残膜量は、ほぼ710Å程度であり、該残膜量に対し仕上げ研磨が行われて研磨を終了する。
該仕上げ研磨条件は、例えばウェーハWへの加圧力、プラテン2及び研磨ヘッド3の回転数、スラリー成分、スラリー流量、並びに研磨パッド6のドレッシング条件等の変更により設定される。そして、特徴のある変化Vのうち、特にピーク(変曲点)Pから、該ピーク(変曲点)Pにおける残膜量である表皮深さに対応した膜厚を所要の研磨レートで予め設定した研磨時間分研磨した後に研磨終了とする。又は、研磨初期からピーク(変曲点)Pが検出されるまでの時間と、該ピーク(変曲点)Pに達するまでの研磨量から、その間における研磨レートを算出し、ピーク(変曲点)Pにおける残膜量である表皮深さに対応した膜厚を前記研磨レートで除することでピーク(変曲点)P検出後の所要研磨時間を算出する。そして、ピーク(変曲点)Pの検出後に、前記算出された研磨時間分だけ研磨することで研磨を終了する。
次いで、図10(a)〜(e)の比較例を説明する。該比較例では、表皮深さδが、導電性膜28の初期膜厚よりも大になるような周波数が適用されている。このような周波数が適用されることで、研磨初期から研磨終期までの膜厚変化のモニタの間、導電性膜28に誘起される磁束φは全て該導電性膜28を貫通して絶えず漏洩磁束φが発生している。したがって、膜厚変化のモニタの間、該漏洩磁束φ数に比例した渦電流Ieが発生する(図10の(a)〜(d))。このため、この渦電流Ieにより導電性膜28と前記平面インダクタとの間に大きな相互インダクタンスが発生し、この相互インダクタンスによるインダクタンスの減少分Lmにより、センサから発振される発振周波数fは、研磨初期から前記式(3)のようになる。
そして、研磨の進行による膜厚の減少にしたがって渦電流Ieは急激に減少し(図10の(b)から(d))、これに伴って相互インダクタンスが減少して前記式(3)中のインダクタンスの減少分Lmも減少する。この結果、センサ回路系のインダクタンスが等価的に増加してセンサから発振される共振周波数が単調減少する(図10の(e))。
このように、比較例では、共振周波数は単調減少カーブを描くため、研磨初期からの膜厚減少量を見積もることは可能だが、研磨終了時点の予測もしくは研磨終了点手前のその場での仕上げ研磨条件への変更時点を厳密に判別することはできない。例えば、微妙な設定により浮遊容量Cが変化したとき、全体的な図10(e)の共振周波数は、波形全体にわたって上下にシフトする。このため、仮にある設定の周波数になったときに研磨終了点とする設定をしていても、全体的に共振周波数がシフトすれば、閾値は設定できない。また、初期膜厚からの除去量の状態を渦電流変化でリアルタイムにモニタしたとしても、初期膜厚がばらついている場合、研磨終了点となる状態の膜厚もばらつくことになる。波形の特徴がないため、この場合も上記と同様に閾値は設定できない。
図11の(a)、(b)、(c)は、研磨対象の導電性膜がバリア膜(Ta/TaN)上のCu膜の場合について、特徴のある変化の検出を説明するための図である。同図(a)は研磨の進行に伴うCu膜の膜厚と共振周波数との関係を示す図、(b)はウェーハWの直径方向を研磨ヘッド3の加圧部やリテーナリング9部に対応した中央部、中間部及び外周部に3分割し、それぞれの部分で共振周波数の変化をモニタした図、(c)はウェーハW面内表面を中央部、中間部及び外周部に3分割した例を示す図である。図11の(a)、(b)における縦軸のカウント値は共振周波数に対応する。図11(a)において、Cu膜の初期膜厚は、ほぼ1.5μm(15000Å)である。Cu膜は、研磨の進行に伴って共振周波数は膜厚が約1μm(10000Å)付近から徐々に上昇し、710Å付近で最大値をとって特徴のある変化Vが急峻な上昇と急峻な下降を伴った変曲点(ピーク)Pを持つ顕著な変化として出現する。
したがって、その場での仕上げ研磨条件変更時点の検出は、該特徴のある変化Vにおける変曲点(ピーク)Pを用いる場合に限らず、該特徴のある変化Vにおける上昇開始点Q、該上昇開始点Qと変曲点(ピーク)P間の上昇率もしくは上昇量、ピーク後の下降点Qにおける下降率、又は変曲点(ピーク)Pと下降点Q間の下降の変化量の少なくともいずれかを用いても仕上げ研磨条件変更時点を検出することができる。このように、バリア膜(Ta/TaN)上のCu膜は、ピーク(変曲点)Pを含む特徴のある変化Vが顕著に生じてその場での仕上げ研磨条件の変更時点が精度よく検知される。
図12は、ウェーハW表面部に形成された溝パターン上に、バリア膜(Ta/TaN)を介して成膜したCu膜をCMPにより研磨してCu配線パターンを形成するプロセスの一部を説明するための図である。同図(a)は研磨初期状態、(b)は粗研磨によりCu膜が平坦化された状態、(c)はその場で変更された仕上げ研磨条件により不要部分のCu膜が除去されてCu配線が形成された状態をそれぞれ示している。
図12(a)の研磨初期状態では、Cu膜の初期膜厚は一般的に3500〜35000Å(350〜3500nm)程度である。該Cu膜は粗研磨により、残膜厚が500〜3000Å(80〜300nm)程度になるまで平坦化される(同図(b))。この残膜厚に至った時点で特徴のある変化Vが検出されてその場でウェーハW面内表面が均一になるように仕上げ研磨条件が変更される。仕上げ研磨ではバリア膜(Ta/TaN)が露出するまで研磨が行われてCu配線が形成される(同図(c))。
図13、図14及び図15を用いて、研磨対象の導電性膜がCu膜の場合について特徴のある変化の検出及び該特徴のある変化の検出に基づくその場での仕上げ研磨条件の変更例をさらに具体的に説明する。図13はウェーハW面内の中央部、中間部及び外周部についての研磨の進行に伴う膜厚と共振周波数との関係を示す図、図14はウェーハW面内各部における特徴のある変化の検出に基づくその場での仕上げ研磨条件の変更動作を説明するためのフローチャート、図15は仕上げ研磨においてウェーハW面内各部のウェーハ加圧を変更して外周部の形状を変える事例を説明するための図である。
図14のフローチャートにおいて、カウント値で示される共振周波数に対しスムージング処理を施して不要な周波数成分等を除去した後(ステップS1)、該共振周波数に微分処理を施し、さらに規格化処理を施しつつ(ステップS2、S3)粗研磨状態での研磨の進行に伴うウェーハW面内の中央部、中間部及び外周部それぞれについての共振周波数の変化をモニタする(ステップS4)。
このモニタの結果、例えば図13に示すように、まず外周部において上昇開始点が検出され、次いで中間部、中央部の順に上昇開始点が検出される。そして、さらに外周部においてピークPが検出され、次いで中間部、中央部の順にピークP、Pがそれぞれ検出される。このとき、先に特徴のある変化である上昇開始点に達した外周部の研磨速度が遅くなるように、外周部に対するウェーハ加圧を低くする。図15は、この外周部に対するウェーハ加圧を低くするため、研磨ヘッド3におけるリテーナ圧力を、例えば粗研磨時の2.0psiから0.5psiに変更した例を示している。
そして、ウェーハW面内の全てにおいて上昇開始点及びピークP、P、Pを含む特徴のある変化が検出された時点で、粗研磨から仕上げ研磨に切り替えるとともに(ステップS5)、その場で研磨終了時のウェーハW面内表面が均一面になるように仕上げ研磨条件を変更する(ステップS6)。仕上げ研磨条件の変更例としては、後述するように単純に、先に特徴のある変化が検出された部分のウェーハ加圧を下げる。又は特徴のある変化が検出されない部分のウェーハ加圧を上げる等の処置を行う。この後、変更した仕上げ研磨条件で残膜量である表皮深さに対応した膜厚を所要の研磨レートで予め設定した研磨時間分研磨した後に研磨終了とする(ステップS7)。
上記図14のフローチャートにおけるステップS6の具体的な仕上げ研磨条件の変更例を述べると次の通りである。
(研磨条件)
スラリー:株式会社フジミインコーポレーテッド社製 プレーナソリューション7101
パッド:ニッタ・ハウス(株)社製 IC1400同心円溝
(粗研磨条件)
ウェーハ/リテーナ加圧:1.0/2.0psi
プラテン/ヘッド回転数:120/120rpm
スラリー流量:300cc/min
ゾーン加圧1/2/3/4:0/0/0/1.1psi
(仕上げ研磨条件)
ウェーハ/リテーナ加圧:0.5/2.0psi
プラテン/ヘッド回転数:120/120rpm
スラリー流量:300cc/min
ゾーン加圧1/2/3/4:0/0/0/0psi
(インターバルドレス条件)
ドレス荷重:3kgf
プラテン/ドレス回転数:80/88rpm
時間:30sec
また、前記ステップS4において、先に特徴のある変化である上昇開始点に達した外周部の研磨速度が遅くなるように、外周部に対する具体的な研磨条件の変更例を述べると次の通りである。
ウェーハ/リテーナ加圧:0.5/0.5psi
プラテン/ヘッド回転数:120/120rpm
スラリー流量:300cc/min
ゾーン加圧1/2/3/4:0/0/0.6/0.7psi
(インターバルドレス条件)
ドレス荷重:3kgf
プラテン/ドレス回転数:80/88rpm
時間:30sec
図16は、ウェーハW面内の中央部、中間部及び外周部の各部について検出された特徴のある変化から研磨異常を検出する方法を示している。この方法はウェーハW面内各部における特徴のある変化のうち、例えばピークPの検出時点に着目し、外周部において検出されたピークPと中間部において検出されたピークP間の研磨時間差t及び/又は中間部において検出されたピークPと中央部において検出されたピークP間の研磨時間差tが予め決めた研磨時間を超えたときに研磨異常と判断する。
図17の(a)〜(d)は、研磨対象となる導電性膜が材質及び導電率の点で異なっている2種のウェーハWa、Wbについて、特徴のある変化であるピーク(変曲点)Pの発生を評価した結果を示している。同図(a)はCu膜付きウェーハWa、(b)はCu膜の膜厚に対する共振周波数の変化特性例、(c)はタングステン(W)膜付きウェーハWb、(d)はタングステン(W)膜の膜厚に対する共振周波数の変化特性例をそれぞれ示す図である。図17の(b)、(d)における各縦軸のセンサ出力(カウント値)は共振周波数に対応する。
Cu膜及びタングステン(W)膜のいずれも研磨の進行とともに一旦は共振周波数は増大し、その後、急激に減少して特徴のある変化であるピーク(変曲点)Pが発生する。このピーク(変曲点)Pを含む特徴のある変化を基にその場で研磨終了時のウェーハ面内表面が均一面になるように仕上げ研磨条件が変更されるとともに研磨終了時点の予測・検出が行われる。この挙動は、図17(d)に示すタングステン(W)膜の場合に比べて、図17(b)に示した導電率の大きいCu膜の方が明らかに顕著である。
図18は、研磨対象の導電性膜がCu膜の場合について静止状態における膜厚と共振周波数との関係を示す図である。同図の縦軸のカウント値は共振周波数に対応する。図18において、静止状態のCu膜の各膜厚に対して測定した共振周波数は、膜厚が710Åで最大値を示している。したがって、静止状態で共振周波数が最大になるCu膜の膜厚と、前記図11(a)に示した研磨の進行中において共振周波数が最大となるCu膜の膜厚とは、ほぼ一致している。
なお、本実施例は、前記共振周波数の他に相互インダクタンス、渦電流Ie、漏洩磁束φの変化のうちの少なくともいずれかの変化を基に特徴のある変化Vを検出することができる。相互インダクタンスの変化は前記式(3)を利用して高周波インダクタ型センサ34の発振周波数の変化から求めることができ、渦電流Ieは前記相互インダクタンスと比例関係にあることから該渦電流Ieの変化は前記相互インダクタンスの変化を用いて求めることができ、また漏洩磁束φは渦電流Ieと比例関係にあることから該漏洩磁束φの変化は前記渦電流Ieの変化を用いて求めることができる。
上述したように、本実施例に係る研磨終了時点の予測・検出方法とその装置においては、研磨の進行により所定の導電性膜28が表皮深さと同等もしくはその付近の研磨終了点手前の膜厚になってから特徴のある変化V検出の基になる漏洩磁束φが生じることで、該漏洩磁束φで発生する渦電流Ieによるジュール熱損を極小に抑えることができる。
独特な磁束変化を基に検出される特徴のある変化Vは、様々な外乱に対しても揺らぐことなく、絶えず、残りの膜厚に対応した位置に出現する。このため、この特徴のある変化Vからその場で研磨終了時のウェーハ面内表面が均一面になるように仕上げ研磨条件を確実に変更することができる。
磁束の特徴のある変化Vは、例えば、Cuの残り膜が710Å(71nm)の付近に急峻な上昇と急峻な下降を伴ったピークPを持つ顕著な変化として出現する。該Cu膜は粗研磨により、残膜厚が500〜3000Å(50〜300nm)程度になるまでがCu膜が除去され、研磨条件を変更する。したがって、粗研磨と仕上げ研磨との研磨条件変更時点付近で磁束の特徴のある変化Vが発生し、十分に精度よく検出することができる。
磁束の特徴のある変化Vは、急峻な上昇と急峻な下降を伴ったピークPを持つ顕著な変化として出現する。したがって、その場での仕上げ研磨条件の変更時点の検出は、ピークPを用いる場合に限らず、特徴のある変化Vにおける上昇開始点、上昇率、上昇量、下降率もしくは上昇から下降の変化量の少なくともいずれかを用いても精度よく行うことができる。
ウェーハW面内の中央部、中間部及び外周部の全てにおいて特徴のある変化Vが検出された時点でその場で研磨終了時のウェーハ面内表面が均一面になるように仕上げ研磨条件を変更することで、ウェーハW面内表面を一層精度よく均一面にすることができる。
高周波インダクタ型センサ34からの共振周波数の伝送方法を周波数カウンタ40を用いたデジタル出力としたことで、ノイズの影響及び共振周波数出力の減衰が防止されて、特徴のある変化Vを確実に検出することができる。
高周波インダクタ型センサ34を構成している集中定数キャパシタ37をキャパシタンス可変としたことで、異なる膜種の導電性膜28に対し、表皮深さδが適切な値になるように発振周波数を容易に選択することができる。
高周波インダクタ型センサ34の主構成要素である平面インダクタ36は、ノイズの発生及び電力消費は殆どなく、さらには比較的安価で済むことからコスト低減を図ることができる。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
本発明の実施例に係る研磨終了時点の予測・検出装置が組み込まれた化学機械研磨装置の斜視図。 図1の化学機械研磨装置における研磨ヘッドの拡大縦断面図。 部分的に押圧力を変えられる研磨ヘッドの構成例を示す縦断面図。 部分的に押圧力を変えられる研磨ヘッドの構成例を示す下面横断図。 本発明の実施例に係る研磨終了時点の予測・検出装置がプラテンに組み込まれた状態を説明するための一部破断して示す概略側面図。 本発明の実施例に係る研磨終了時点の予測・検出装置が研磨ヘッドに組み込まれた状態を説明するための一部破断して示す概略側面図。 本発明の実施例に係る研磨終了時点の予測・検出装置の構成例を示す示す図であり、(a)はブロック図、(b)は平面状インダクタの他の構成例を示す図、(c)は図(b)の平面状インダクタの断面図。 図5の研磨終了時点の予測・検出装置における発振回路の基本的な構成例を示す図であり、(a)は構成図、(b)は図(a)の等価回路。 本発明の実施例において、コイルから発生した磁場が導体膜上でどのような向きに配列しているかを電磁シミュレーションした結果を示す図であり、(a)はセンサからの発振周波数が1MHzで導体膜の膜厚が0.2μmの場合、(b)はセンサからの発振周波数が1MHzで導体膜の膜厚が1μmの場合、 (c)はセンサからの発振周波数が40MHzで導体膜の膜厚が0.2μmの場合、(d)はセンサからの発振周波数が40MHzで導体膜の膜厚が1μmの場合。 本発明の実施例に係る高周波インダクタ型センサにおける電磁結合で発生する磁場によるインダクタンスの変化作用を説明するための構成図。 図1の化学機械研磨装置による導電性膜の研磨削除に伴う磁束等の変化例及び特徴のある変化の検出作用を説明するための組図であり、(a)〜(d)は導電性膜の研磨削除に伴う磁束等の変化例を示す図、(e)は導電性膜の膜厚変化に対する共振周波数の変化例を示す特性図。 図9の比較例としての組図であり、(a)〜(d)は導電性膜の研磨削除に伴う磁束及び渦電流の変化例を示す図、(e)は導電性膜の膜厚変化に対する共振周波数の変化例を示す特性図。 本発明の実施例において、研磨対象の導電性膜がバリア膜上のCu膜の場合について、特徴のある変化の検出を説明するための図であり、(a)は研磨の進行に伴う共振周波数の変化特性例を示す図、(b)はウェーハWの直径方向を中央部、中間部及び外周部に3分割し、それぞれの部分で共振周波数の変化をモニタした図、(c)はウェーハW面内表面を中央部、中間部及び外周部に3分割した例を示す図。 本発明の実施例において、ウェーハW表面部に形成された溝パターン上に、バリア膜を介して成膜したCu膜を研磨してCu配線を形成するプロセスを説明するための断面図であり、(a)は研磨初期状態の図、(b)は粗研磨によりCu膜が平坦化された状態の図、(c)は仕上げ研磨によりCu膜が除去されてCu配線が形成された状態を示す図。 本発明の実施例において、ウェーハ面内の中央部、中間部及び外周部についての研磨の進行に伴う膜厚と共振周波数との関係例を示す図。 本発明の実施例において、ウェーハ面内各部における特徴のある変化の検出に基づくその場での仕上げ研磨条件の変更を説明するためのフローチャート。 本発明の実施例において、仕上げ研磨においてウェーハ面内各部のウェーハ加圧を変更して外周部の形状を変える事例を説明するための図。 本発明の実施例において、ウェーハW面内の中央部、中間部及び外周部の各部について検出された特徴のある変化から研磨異常を検出する方法を説明するための図。 本発明の実施例において、研磨対象の導電性膜が材質及び導電率の点で異なっているCu膜とタングステン(W)膜について特徴のある変化であるピーク(変曲点)Pの発生を評価した結果を示す図であり、(a)はCu膜付きウェーハを示す図、(b)はCu膜の膜厚に対する共振周波数の変化特性例を示す図、(c)はタングステン(W)膜付きウェーハを示す図、(d)はタングステン(W)膜の膜厚に対する共振周波数の変化特性例を示す図。 本発明の実施例において、研磨対象の導電性膜がCu膜の場合について静止状態における膜厚と共振周波数との関係例を示す図。
符号の説明
1 化学機械研磨装置
2 プラテン
3 研磨ヘッド
4 回転軸
5 モータ
6 研磨パッド
7 ヘッド本体
8 キャリア
9 リテーナリング
10 リテーナリング押圧手段
11 弾性シート
12 回転軸
13 ドライプレート
14 ピン
15 作動トランス
16 キャリア押圧手段
17 エアーフロートライン
19 エアー吹出し口
20 エアーフィルタ
21 給気ポンプ
22 孔
23 真空ポンプ
24 バキュームライン
25 エアバック
27 リテーナリングホルダ
28 導電性膜
29 エアー室
30 取付部材
31 スナップリング
32 スリップリング
33 研磨終了時点の予測・検出装置
34 高周波インダクタ型センサ
35 発振回路
36 平面状インダクタ
37 集中定数キャパシタ
38 増幅器
39 フィードバック・ネットワーク
40 周波数カウンタ
41 平面状インダクタ
V 特徴のある変化
W ウェーハ

Claims (4)

  1. 導電性膜を研磨して、所定の導電性膜が適正に除去されたときの研磨終了時点を予測して検出する研磨終了時点の予測・検出方法であって、
    前記所定の導電性膜に高周波インダクタ型センサにおけるインダクタを近接させ、該インダクタで形成される磁束により前記所定の導電性膜に誘起される磁束変化をモニタし、研磨中の膜厚が前記所定の導電性膜の材質を一因子として決まる表皮深さと同等もしくはその付近になった場合の独特な磁束変化を基に特徴のある変化を検出し、該特徴のある変化からその場で研磨終了時のウェーハ面内表面が均一面になるように前記研磨における仕上げ研磨条件を変更することを特徴とする研磨終了時点の予測・検出方法。
  2. 上記磁束の特徴のある変化は、研磨の進行による膜厚減少に伴って形成される渦電流が増大する過程と、そのまま研磨を進めた場合に膜厚減少に伴って形成される渦電流が実質的に減少する過程との存在により発生するものであることを特徴とする請求項1記載の研磨終了時点の予測・検出方法。
  3. 上記特徴のある変化は、上昇開始点、上昇率、上昇量、変曲点、下降率もしくは上昇から下降の変化量の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1又は2記載の研磨完了時点の予測・検出方法。
  4. 平面インダクタとキャパシタからなるセンサ回路系を構成する発振回路を備えた高周波インダクタ型センサを有し、導電性膜を研磨して、所定の導電性膜が適正に除去されたときの研磨終了時点を予測して検出する研磨終了時点の予測・検出装置であって、
    請求項1,2又は3記載の研磨終了時点の予測・検出方法を実行することを特徴とする研磨終了時点の予測・検出装置。
JP2008068559A 2008-03-17 2008-03-17 研磨終了時点の予測・検出方法とその装置 Expired - Fee Related JP5377872B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008068559A JP5377872B2 (ja) 2008-03-17 2008-03-17 研磨終了時点の予測・検出方法とその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008068559A JP5377872B2 (ja) 2008-03-17 2008-03-17 研磨終了時点の予測・検出方法とその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009224619A true JP2009224619A (ja) 2009-10-01
JP5377872B2 JP5377872B2 (ja) 2013-12-25

Family

ID=41241076

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008068559A Expired - Fee Related JP5377872B2 (ja) 2008-03-17 2008-03-17 研磨終了時点の予測・検出方法とその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5377872B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108366751A (zh) * 2015-12-15 2018-08-03 皇家飞利浦有限公司 表面处理装置和方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000171204A (ja) * 1998-12-02 2000-06-23 Nippon System Kaihatsu Kk 距離測定装置
JP2000340537A (ja) * 1999-05-28 2000-12-08 Ebara Corp ポリッシング装置及び方法
JP2003092274A (ja) * 2001-09-19 2003-03-28 Nikon Corp 加工装置および方法、この装置を用いた半導体デバイス製造方法およびこの方法により製造される半導体デバイス
JP2007243221A (ja) * 2007-05-17 2007-09-20 Ebara Corp 基板研磨装置および基板研磨方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000171204A (ja) * 1998-12-02 2000-06-23 Nippon System Kaihatsu Kk 距離測定装置
JP2000340537A (ja) * 1999-05-28 2000-12-08 Ebara Corp ポリッシング装置及び方法
JP2003092274A (ja) * 2001-09-19 2003-03-28 Nikon Corp 加工装置および方法、この装置を用いた半導体デバイス製造方法およびこの方法により製造される半導体デバイス
JP2007243221A (ja) * 2007-05-17 2007-09-20 Ebara Corp 基板研磨装置および基板研磨方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108366751A (zh) * 2015-12-15 2018-08-03 皇家飞利浦有限公司 表面处理装置和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5377872B2 (ja) 2013-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4159594B1 (ja) 研磨終了時点の予測・検出方法とその装置
JP5495493B2 (ja) 膜厚測定装置、及び膜厚測定方法
JP5224752B2 (ja) 研磨完了時点の予測方法とその装置
JP4319692B2 (ja) 研磨終了時点の予測・検出方法とその装置並びにリアルタイム膜厚モニタ方法とその装置
US6558229B2 (en) Polishing apparatus
US7821257B2 (en) Method and device for forecasting/detecting polishing end point and method and device for monitoring real-time film thickness
JP5894833B2 (ja) 渦電流センサ並びに研磨方法および装置
US10350723B2 (en) Overpolishing based on electromagnetic inductive monitoring of trench depth
US20080242196A1 (en) Method and system for controlling chemical mechanical polishing by taking zone specific substrate data into account
JP5377871B2 (ja) 研磨終了時点の予測・検出方法とその装置
JP4862011B2 (ja) 研磨途中時点の検出方法と研磨装置並びに研磨状態モニタ方法と研磨終了時点の検出方法
JP5377872B2 (ja) 研磨終了時点の予測・検出方法とその装置
JP2007266235A (ja) 研磨装置
JP5158680B2 (ja) 研磨終了時点の予測方法
JP2008166449A (ja) 共振現象を応用した終点検出方法、終点検出装置及びそれを搭載した化学機械研磨装置及び化学機械研磨装置で作成した半導体デバイス
JP2001274126A (ja) ポリッシング装置
JP2008087091A (ja) 平面インダクタ搭載静電結合型センサ及びそれを用いた終点検出方法及び終点検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121002

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130925

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5377872

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees