JP2009223864A - アスベスト作業場用労務管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 危険業務であるアスベスト処理作業における作業員の安全の実現かつ正確な労務管理と確実な記録の保存の実現を図る。
【解決手段】 この労務管理システムは、第1に、リストバンド25aに搭載してある個人情報ICタグ25と、アスベスト作業場51の入出口51aに設けてあるセキュリティエアブース1の外部に設けてある受信機21,23がある。第2に、上記の各受信機への書き込みデータを転送可能な現場管理端末27と、これを処理し、保存するとともに作業員の就業状態を把握可能な本社管理端末29とがある。上記の2つの受信機に対して経路順にICタグによる書き込みをしないと作業員の就業状態が記録されない。正規に記録されたデータは、現場管理端末27を経て本社管理端末29のデータベースに記録可能としてある。これらのデータは逐次外部記録保存機関31に転送可能とすることにより、保存データの安全及び信憑性の向上が維持される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アスベスト除去作業現場等(以下「作業場」という)における作業従事者(以下「作業員」という)に対する適正な管理を安全に実施可能にしたアスベスト作業場用労務管理システム関するものである。
周知の通り、アスベストの人体に及ぼす危険性については社会問題となって久しいが、現在も建物や諸施設から有害なアスベストを除去するための工事が行われている。このようなアスベスト除去工事の際にはアスベスト粉塵の飛散や衣服や身体への付着などにより人体に危険を及ぼす恐れがあることから、アスベストの処理については法令による厳しい規制が行われている。このため、アスベスト除去作業現場においては、外界に対する隔離、作業衣、保護具、防塵マスク、防護手袋などの他、作業場の入出口に対するセキュリティエアブース(以下「エアブース」という)の設置など多岐に渡る配慮が規定されている(非特許文献1)。そして労働安全衛生法によって、作業場に出入りする者は、必ず上記のエアブースを通ることが義務付けられており、いつ、どこの作業場で、だれが作業に携わったかを記録し、それらの記録を保管することが義務付けられている。
これまでは、これらの記録は、作業員等がエアブースを経て作業場に出入りする際に、備え付けの記録簿に氏名等の個人情報及び通過時刻等を記録するようにしていた。これらの記録は石綿障害予防規則によれば作業員の健康診断結果等とともに40年間保管することが義務付けられている。このように作業場における作業員の安全・衛生の保持及びその向上はアスベスト除去工事施工者の義務となっており、作業員に対する安全及び衛生を重視した労務管理が求められている。このような労務管理も最近のITの発達によりコンピュータを利用した労務管理システムの採用が求められている。しかしながらこのような労務管理を適正・迅速に行うことができるコンピュータを利用したシステムは現在時点で見当たらず、作業員の安全・衛生の保持及びその向上を実現するためのコンピュータを利用した労務管理システムの実現が待ち望まれている。
ところで、コンピュータを利用した労務管理システムは、他の分野でいくつかの先行技術が見受けられる。その第1例として、建設作業所での総合的な労務管理を容易、迅速かつ確実に行うことができるようにした労務管理システムがある。これは作業者の識別番号、職種、使命、所属会社等を登録しておき、各作業者には掌形識別装置で識別させ、常に作業者の状態を管理可能としたものである(特許文献1)。
第2例として、特定の作業場の構内への出入りに、構内における作業者の現在位置を刻々と記録することができるようにした無線式労務管理システムがある(特許文献2)。これは入出口及び構内の複数位置に基地局を設け、これらの基地局を一括管理するホストコンピュータと、入構者が携帯する携帯無線電話端末とを含み、このホストコンピュータは、入出口に設置された基地局で電話端末にアクセスして入構者が許可された者か否かを判別するとともに、入構者が現在どこにいるのかを判別する情報処理部やこれらの記録を記憶する記憶部を備えたものからなる。
第3例として、コードナンバーを貼付した作業現場の特定位置に設置した確認看板と、この確認看板のコードナンバーを読み取るコードナンバー読み取り端末と、この読み取りデータを送信する送信端末と、送信されたデータの受信部と、これらの受信データを記憶管理する記憶部と、記憶されたデータを送信する送信部と、これを出力する出力部とからなる出退勤労務管理システムがある(特許文献3)。これは場所を問わず資料の作成、閲覧が可能なこと、作業の効率化、入力ミス等の防止が可能なこと、及び作業者の出退勤間理が簡易なこと等の効果があるとされる。
石綿飛散防止対策マニュアル 埼玉県環境部青空再生課 特開平8−235248号公報 特開平11−203362号公報 特開2004−326226号公報
上述した各特許文献記載の技術は、それぞれの事業体における労務管理の効率化を実現するものとして評価することができる。しかしながら、いずれの先行技術もアスベスト処理のような有害物質除去作業に従事する者に対するものではなく、各事業体の労務管理の効率化を促進するものであり、法規による規制や届出義務を伴うものではない。したがって、自ずとアスベスト除去の作業員に対する労務管理のように作業員の安全、保護に主眼を置くものではない。
上述したように、アスベスト処理業務は危険性の高い職種であり、過酷な労働環境の下で行われることから、作業員に対する労務管理は厳格かつきめ細かく行われることが求められる。しかしながら現状では入退場の管理は自己申告に委ねなければならない状況にあり、この結果、記載漏れや誤記入が生じて後刻の記録補充が困難となり、あるいは改ざんを誘発して正規な労務管理を妨げる恐れを払拭できない。また、作業員のいざというときの緊急連絡先や血液型などの個人情報の記載なども重要な記載事項であるが、保護衣や防塵マスク等の重装備をした作業員がこれらを正確かつ確実に記録することは煩わしく、記録の記入励行を困難にしている問題があった。本発明は、このような労務管理を電子化することにより、煩わしい手作業を省き、記入漏れのない正確な情報を記録可能とすることにより作業員の健康、安全の向上を図るとともに、記録保管の確実性を得ることを課題とするものである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用することにより以下の作用効果を奏するようにした。請求項1に記載した発明に係るアスベスト作業場用労務管理システムは、アスベスト除去処理をする作業場の入出口の外側に出入り口が対向するように設けてあるエアブースと、アスベスト除去処理をする作業員の個人情報を記録してある入場者ICタグ(以下「ICタグ」という)と、上記のエアブースに該エアブースの内部から上記の作業員が上記のICタグの個人情報を書き込み可能に設けてある少なくとも1つの受信機と、この受信機への書き込みデータを受信して格納可能な現場管理端末とを備えている。さらに、この現場管理端末で受信した書き込みデータの転送を受けて作業員の状態を把握可能に設定してあるとともに、書き込み記録を蓄積するデータベースを登録してある本社管理端末とからなる。なお、上記の書き込みデータの受信の際には書き込み日時も同時に記録可能としてある。
上記のICタグには、ICタグライターを用いて個人情報が書き込まれており、このICタグを各受信機(ICタグリーダー)に読み込ませるだけで誰がいつどこの作業場に入場し、退場したかを記録可能となっているので、個人情報と入場及び退場時間等を容易に記録可能となる。これらの記録は個人情報とともに各受信機から現場管理端末に転送され、ここで予め登録してあるデータと照合の上、その記録が正しければ、さらにそこから本社管理端末のデータベースに転送されて記録可能となっている。作業員は入場時には、受信機に個人情報を読み込ませなければデータベースのデータとして記録されないので、記録を怠ることができないようになっている。同様にして作業員は退場時にも受信機に個人情報を読み込ませなければ、データベースへの記録が行われない。このため、作業従事の実績記録が残らないので賃金その他の面で不利益を受けることになる。こうして読み込みの懈怠や失念を生じさせないようにすることにより過酷な作業条件の下での長時間労働を防ぎ、作業員の健康や安全を管理可能とする。
請求項2に記載した発明は、上記したICタグをリストバンドに搭載してあることを特徴とする。個人情報を記録してあるICタグは、当該作業員固有のものであり、他者による使用は禁じられるべきものである。常時、これを作業員の携帯を義務付けるとともに、受信機に対して容易に入力可能であることが望まれる。このICタグをカード型とすることも可能であるが、ポケット等に対する出し入れが面倒であることから、これをリストバンドに搭載したものとすれば、手首を受信機に翳すだけでよく、書き込みの際にICタグを出し入れせずに済む。こうして、ICタグをリストバンドタイプにすれば、重装備の作業員であっても容易かつ正確に記録可能となるため、確実なデータの書き込みが励行される。
請求項3に記載した発明は、上記した受信機は上記のエアブースの第1出入り口の近傍に設けてある第1受信機と、上記のエアブースの第2出入り口の近傍に設けてある第2受信機とからなり、作業員は入退場の際に経路順に各上記受信機にICタグで作業員の個人情報の書き込みをしなければ現場管理端末に記録を転送不可能としてあることを特徴とする。これは、エアブースへの入退場及び作業現場への入退場時間を本社管理端末で確認することにより、作業員の動向をより正確に把握可能とするためのものである。ここで第1出入り口とは、作業場の入出口から最も離れて位置するエアブースの出入り口を指し、第2出入り口とはこのの入出口の外側に接する出入り口を指している。
請求項4に記載した発明は、上記の第1出入り口及び第2出入り口の近傍には、上記した各受信機への書き込み未了の警報を発する警報手段が設けてあるところに特徴がある。これは作業員がエアブースを通過する際に、受信機に対して書き込みをしないで入場又は退場しようとすると、警報を発することにより受信機に個人情報の書き込みの督促をするようにしたものである。書き込みの懈怠又は失念があると、実際にエアブースを通過した事実が反映されないので、エアブースを通過する際における個人情報の書き込みの励行を図ることによりデータの正確性を保持するようにしたものである。警報手段の具体的構成例としては、人体検知センサと、このセンサによる検知信号を受信機の書き込み状況と照合して警報発信の信号を制御可能にした制御回路を備えたものなど公知技術を適用したものでよい。
請求項5に記載した発明は、上記の労務管理システムの変形例として、上記のエアブースの第1出入り口の外側に、作業場への入退場を規制するセキュリティゲートを設けてあるところに特徴がある。すなわち、上記のセキュリティゲートは該ゲートに設けてあるタICグリーダーに上記のICタグを読み込ませ、適正な個人情報の入力により開閉可能としてある。こうして、このエアブースには許可された者だけが通過可能とすることにより不正侵入者を排除し、安全管理を徹底させるようにしてある。
請求項6に記載した発明は、血圧等の測定が可能なバイオヘルスメーターを作業員に装着し、これによる測定値を常時又は定期的に現場管理端末に送信可能としてあることを特徴とする。重装備で過酷な作業環境の下でアスベスト除去作業等に従事する作業員は健康管理が重要な課題となるが、作業従事時間の管理ばかりではなく、作業従事中における健康や安全の管理も重要になっている。このため、作業従事中は常時バイオヘルスメーターを装着して、血圧や心拍数を測定してその測定結果を現場管理端末へ発信可能としてある。この健康チェックデータを受けることにより本社管理端末で作業員の健康状態を把握可能となり、作業員の健康管理の万全を期することが可能となる。
請求項7に記載した発明は、上記の個人情報データを外部記録保存機関に転送可能としてあることを特徴とする。この情報はインターネットを介して直ちに外部保存機関に送信可能としておけば、データの保存が第三者の管理に委ねられるため、後日の改ざんを不可能とし、さらに端末機等に何らかのトラブルがあっても記録は安全に保存される上に、既述した40年間保存の義務を確実に遂行可能とする。
本発明によれば、厳重に管理されるアスベスト除去作業について、作業員の個人情報及び作業従事状態をリストバンドに搭載した個人情報ICタグによってエアブース内で容易に書き込み可能として作業員による書き込みの励行が可能となるため、作業員の労務管理を正確かつ容易に行うことができる。作業員は受信機に対して書き込みをしないと、正式に現場管理端末及び本社管理端末に記録されないので、これにより書き込みが励行される上に、書き込みにより本社管理端末で常に作業従事状態を把握可能となる。受信機を第1受信機と第2受信機を組み合わせてダブルチェック可能にすれば、エアブース内における作業員の行動も把握可能となるとともに、作業員の安全や健康管理が容易となる。書き込みデータは、現場管理端末を経由して本社管理端末のデータベースに記録されるため、誤記録や改ざんの恐れがなく、正確な労務管理を確実に行うことが可能となる。エアブース内の所定位置に警報手段を備えてあれば、作業員の書き込みの失念や懈怠があっても書き込みを督促されるため、作業員の入力を促して確実な記録の書き込みが期待できる。
さらに、エアブースの入り口に作業員等の入場を規制するためのセキュリティゲートを設けるようにすれば、作業現場への入場を許可された者のみがブース及び作業場内に入ることができ、不正侵入者の入場は規制されるので、エアブースや作業現場の安全や秩序が向上する。また、作業員にバイオヘルスメーターを装着してその測定値を常時又は定期的に管理端末へ発信可能としておけば、作業員の安全、健康管理をさらに向上可能となる。このデータベースの記録は、インターネットを経由して外部機関に保存可能としておけば、後日の改ざんを不可能とし、さらに端末等に何らかのトラブルがあっても記録は安全に保存されるため、法規に規定してある40年間保存の義務を確実に遂行可能となる。
初めに、このシステム構成するエアブース並びにこのシステムの作動手段としての諸機器について説明する。図1は、本システムを配置図風にしましたものである。図1に示すように、アスベスト処理作業場51の入出口51aの外側に、エアブース1が位置している。エアブース1はアスベスト処理作業場に設置が義務付けられているものであるが、その構成には種々ある。ここでは一般的に採用されている3室直進型のエアブースを採用してある。エアブース1内に区画されているセキュリティルーム3は、内外を遮断する隔離シート5の継ぎ目を溶着により縫合し、空気の充填により風船のように膨らまして内部に密閉空間を形成したものからなる。このセキュリティルーム3は、任意の位置に取り付けてあるエアバルブ11から、空気を充填及び排出することにより膨張・収縮可能としてある。すなわち、エアブース1の組立時には、このエアバルブ11を利用してコンプレッサーで空気を充填して風船のように膨らまして内外を隔離シート5で隔離してなる空間とし、解体時にはこれにHEPAクリーナーを接続して空気を抜き取り、隔離シート5で囲まれる空間を最小容積として使用後の隔離シートの処分を容易としてある。
エアブース1は、セキュリティルーム3の周囲を骨組み部材(図示略)によって取り囲むように設けてある骨組み体(図示略)に複数の支持具(図示略)を介して支持したものからなる。セキュリティルーム3の内部は長手方向を複数の仕切り部7,7により3室に仕切ってある。セキュリティルーム3の作業場51の入出口51aから最も離れた位置にエアブースの第1出入り口19aが設けてあり、作業場51の入出口51aと接する位置にエアブースの第2出入り口19dが設けてある。各出入り口19a,19d及び各仕切り部7,7にはカーテン部9,…が設けてある。セキュリティルーム3の内部は第1出入り口19aから順に前室3a、中央室3b、後室3cとなっている。
カーテン部9は、作業員が通行可能であるとともに、太線矢印で示してあるように、セキュリティルーム3内の空気が、第1出入り口19aから第2出入り口19dに向かう方向にのみ通過可能とし、汚染空気の逆流による大気中への飛散を防止可能としてある。作業場51内は、常に高性能空気清浄機を用いた排気により負圧としてあるため、空気の流れは第1出入り口19a側から第2出入り口19d側に向かう一方向となっており、常に新鮮な空気のみが供給可能となっている。また、この空気は各カーテン部9,…により逆流を防止可能とすることにより、仮に作業場51内の気圧上昇等が生じて、作業場からエアブース内に空気が流入しようとしても、作業場内の汚染空気が逆流する恐れがないようにしてある。
セキュリティルーム3の前室3aには、更衣バッグ13が置いてあり、後室3cには、退場作業員用の脱衣バッグ14及び工具等の洗浄槽15が置いてある。中央室3bの一側部には、エアシャワー装置17が設けてある。このエアブースでは、作業員は短い矢印で示してあるように、第1出入り口19aからエアブース1内の前室3aに入り、中央室3b及び後室3cを経て第2出入り口19dから作業場51に入るようになっている。もちろん退場時にはその逆のコースを辿ることになる。
セキュリティルーム3の前室3aの外側部に第1受信機21が設けてある。第1受信機21は、アスベスト粉塵による汚染を防ぐために、読み込み面が隔離シート側面における第1出入り口19aから最も近い位置に設けてある。第1受信機21のICタグ読み込み面は、隔離シート5の外表面に接するように設けてあり、セキュリティルーム3内からICタグ25をこの読み込み面に翳せば、隔離シートを透過して読み込み可能となっている。また、後室3cの側面における第2出入り口19dに近い位置には、第2受信機23が第1受信機21と同様に設けてある。
また、エアブース1の第2出入り口19dの近傍には、作業員がICタグ25による書き込みをしないで作業場51内に入ろうとすると、ブザーなどの発音手段により警告を発する第1警報手段33が設けてある。第1警報手段33の具体的構成としては、公知技術を採用してある。これには例えば、人体検知センサ(図示略)と、このセンサによる検知信号を受信機の書き込み状況と照合して書き込みの有無により警報発信の信号をブザーなどの発音体を制御可能にした制御回路を備えたものなどが挙げられる。同様にして第1出入り口19aの近傍には、第2警報手段34が設けてあり、2つの受信機の双方又はいずれかにICタグの読み込みをしないでエアブースから出ようとすると警報発信可能としてある。
図2は、ICタグ25を搭載した腕時計状のリストバンド25aの例を示している。ICタグ25は、作業員毎に個人情報をICタグライター(図示略)で書き込んである。書き込み事項としては社員コード、作業員の氏名(漢字及びカナ)、住所、緊急連絡先、血液型、特異体質情報、作業主任者等の資格、健康診断の記録、生年月日などがある。作業員がこれを腕時計と同様の要領で手首に巻き付けて携帯し、前室3a及び後室3cを通過する際に必ずこのICタグ25を経路順に各受信機21,23に翳すだけで読み込み可能となっているので、データの書き込みが極めて簡単となる。
各受信機21,23で読み込んだデータは、これらに有線又は無線により接続してある現場管理端末27に転送可能となっている。現場管理端末27には、これらのデータを記録するとともにこれらのデータを処理可能なデータベースがインストールしてあり、データ入力に対してこれらを逐次処理可能としてある。現場管理端末27は、不使用時間帯には厳重保管によりデータの漏洩や改ざん防止に留意することが望ましい。さらに、現場管理端末27に記録されたデータは、本社管理端末29のデータベースに有線又は無線で入力可能としてある。こうして作業員の入場及び退場がリアルタイムに本社管理端末29に送信されるため、本社では、だれがいつどこの現場で入場して作業に従事し、及びいつ退場したかをモニタ29aにより把握可能となるので、長時間の作業による作業員の事故防止や、不正侵入者の有無の確認などが容易となる。
また、作業員のより安全な管理態勢を強化する手段として、作業員にバイオヘルスメーターを装着し、血圧、心拍、体温、脈拍等の検出値を無線発信可能としてある。これらのデータはリアルタイムに現場管理端末27を経由して本社管理端末29に転送されるようにしてあり、就業中における緊急事態の発生を迅速に把握するとともに、作業員の適切な健康管理を可能としてある。
こうして、本社管理端末29のデータベースに入力されたデータは、事業者が独自に本社管理端末に保存し、必要な様式に加工されて監督官庁へ提出可能としてある。また、保存されたデータは、インターネットを介して外部保存機関であるインターネット・データ・センター(以下「IDC」という)に送信することにより外部保存可能である。これにより、後日の改ざんが不可能となるので真実の記録が保存可能となる。これにより記録の信憑性の向上とともに、本社管理端末の故障等によるデータの紛失・破壊等の事故があっても安全に保存可能となる。
次に、このシステムの運用例について説明する。まず、本社管理端末29に本システムのソフトウエアをインストールし、データベースに作業員マスタ、現場マスタなど各マスタのデータを登録する。これと平行してICタグ25に社員のデータを図示していないICタグライターで書き込む。書き込み事項としては当該作業員の氏名、生年月日、住所、血液型、社員歴などがある。また、現場管理端末27にも上記の各マスタを登録しておき、受信機による読み込みがあった場合には直ちにデータベースへの書き込みを可能としておく。
次に作業場でアスベスト処理又は調査等のために入場しようとする者(作業員)は、エアブース1の前室3aに入ったら直ちにICタグ25を第1受信機21に翳して入場記録を入力する。次に作業服に着替えて脱衣を更衣バッグ13に収納し、前室3aから中央室3bを通り、後室3cで第2受信機23にICタグ25を翳して入場信号を入力する。これらの記録入力により現場管理端末27のデータベースには入場者の管理コード、作業員名、第1受信機通過時刻、第2受信機通過時刻等が記録される。又、この時、現場管理端末27では管理コード、作業員名から入場者の適格性が判断され、不適格な場合にはその旨の表示がなされその旨の情報が本社管理端末29に送信されので、本社管理端末29のモニタから、不正入場者の存在が直ちに判明する。
作業員が第1受信機21及び第2受信機23にICタグ25を読み込ませると、本社管理端末29にその旨の情報が出力されるので、次の退場情報の出力があるまでその間、作業員が作業場51内で作業に従事していることが把握可能となる。また、作業員がエアブース1を通過する際に、受信機21,23に対して書き込みをしないで入場しようとすると、警報手段33がブザー音などの音声手段により警報を発することにより、受信機に対する個人情報の書き込みの督促が行われる。作業員にバイオヘルスメーターを装着してあれば、作業従事中の作業員の健康状態も把握可能である。さらに作業服にGPSシステム(全地球測位システム)の発振器を装着してあれば、作業員の現在地も把握可能となるので、より正確な労務管理を可能とする。
作業員が作業場51内から退場する際には、エアブース内の後室3cで作業衣を脱ぎ、今度は第2受信機23にICタグ25を翳して読み込ませる。次に、中央室3bでエアシャワー装置21による身体や工具等の洗浄を行った後、前室3aで通常の服装に着替えてから第1受信機21にICタグを翳して個人情報を読み込ませる。もしも、2つの受信機23,21にICタグ25を読み込ませないでエアブース1から退場しようとすると、現場管理端末27には、退場記録が書き込まれず、現場管理端末27にはエラーが表示されるとともに、入場時と同様に第2の警報手段34による警告を受ける。確実に作業員が2つの受信機23,21にICタグ25の読み込みをさせた後、作業員がエアブース1から出ることにより退場行為が完了する。
図3は、実際の労務管理表の例を示したものである。この表におけるリーダーとは受信機のことを指しており、1番リーダーは第1受信機21がこれに相当し、2番リーダーとは第2受信機に相当する。例えば管理コード9の作業員が入場時に第1受信機21にICタグ25を第1受信機に翳し、次いで第2受信機に翳すと、データベースに1番リーダー通過時刻、及び2番リーダー通過時刻の欄に各年月日及び時刻が記録される。同様にして退場時には第2受信機23、第1受信機21の経路順にICタグを読み込ませれば、同様の記録が書き込まれるようになっている。これは作業員の管理コード毎に経路順に書き込めば同様の記録がなされることを意味する。
こうして、現場管理端末27のデータベースに書き込まれてデータは、有線又は無線で本社管理端末29に転送され、各種の分類マスタに応じたデータ処理が行われ、ハードディスクの他、CD、DVD等の外部媒体に保存して40年間の保存に供される。また、データの完全な保全手段としてインターネットを介してIDC等の外部機関に登録することにより、不慮の事故や故障等によるデータの滅失による保存不能や後日の改ざんを防止可能となるので、信頼できるデータとしての保存が可能となる。現場管理端末27から本社管理端末29へのデータの転送は、上記手段の他、USBメモリー等の情報媒体を介して行うようにしてもよい。
次に、上述のシステムの変形例について説明する。これは図4に示すように、図1と同様のエアブース1にセキュリティゲート(以下「ゲート」という)41を設けたものである。このゲート41は、エアブース1の第1出入り口19aの正面(図4右方)に設けてあり、許可された特定人以外の者が入場することを規制可能としたものである。すなわち、エアブース1に入場するためには、必ずこのゲート41を通過しなければないように構成してある。ゲート41の構成は、有料駐車場のゲートと同様の構成であるが、開閉操作はICタグ25の読み込みにより行うようにしてあるところに特徴がある。エアブース1の出入り口19aとゲート41との間は人間がすり抜けられない間隔とするか、又は出入り口とゲートの支柱との間に柵42などを設けてICタグを携帯しない者の入場を防ぐようにするとよい。
図5は、ゲート41の構成例を示す正面図であるが、1対のコンクリート製台座43,43上に立設された2本の支柱45a,45bの上端部を梁部45cで連結することにより作業員が通るのに充分な高さと幅とを有する門形としてある。図中右側の支柱45aの概ね地上から高さ1メートルの位置には、セキュリティバー(以下「バー」という)47の支持装置49が設けてある。支持装置49にはバー47を揺動させるための駆動装置(図示略)及び正面には前面受信機(ICタグリーダー)49aを備えている。図中左側の支柱45bの対応位置には、バー受け装置50が取り付けてある。バー受け装置50はバー47が水平状態になっているときに、その先端部を支持する溝部(図示略)が設けてあるとともに、図の背面側には背面受信機(ICタグリーダー)50aを備えている。前面受信機49a及び背面受信機50aは上述の第1及び第2受信機と同様に、ICタグ25による書き込みが可能であり、書き込まれたデータは、現場管理端末27で個人情報を照合し、適合した場合にのみセキュリティバー47を開閉可能としてある。バー47は作業員の通過後直ちに閉まるようにしておくことが望ましい。なお、ゲート41の構成としては、上述の梁部45cのないもの、あるいはバー47が昇降することにより開閉可能としたものなどであってもよい。
以上の説明においてエアブースの構成を、図1に示すような3室型としてあるが、ブースの構成は、これに限定する趣旨ではなく、法令に定める条件の範囲内であれば制限はなく、例えば、中央室3bを縦方向に第3の仕切り部で2分して、ここにもカーテン部を設けるようにしたものであっても良い。もちろん、エアブースの隔離シートをテント張りのように骨組み材の外側に位置させて組み立てたものであってもよい。また、以上の説明において、受信機を2か所に設けたものとして第1受信機21,第2受信機23としてあるが、これを単一の受信機とし、エアブースの中央室3bに設けるようにしても良い。さらにまた、このシステムは現在実施中の労務管理を核として説明してきたが、細部については各作業場の実情に応じて変形するものであることは言うまでもない。
アスベスト処理従事者の労務管理を厳格に行うことにより、従事者の安全と処理作業の能率化を図ることができることから、安全な作業環境の復元を実現するものである。
本発明の構成例を示す説明図である。 ICタグを搭載したリストバンドの正面図である。 労務管理表の例を示す平面図である。 本発明の応用例を示す説明図である。 セキュリティゲートの構成を示す正面図である。
符号の説明
1 セキュリティエアブース(エアブース)
3 セキュリティルーム
19a,19d エアブースの出入り口(出入り口)
21,23 受信機
25 入場者ICタグ(ICタグ)
27 現場管理端末
29 本社管理端末
31 外部記録保存機関(インターネット・データ・センター、IDC)
33,34 警報手段
41 セキュリティゲート(ゲート)
49a,50a ICタグリーダー
51 作業場
51a 作業場の入出口

Claims (7)

  1. アスベスト除去処理をする作業場の入出口の外側に出入り口が対向するように設けてあるセキュリティエアブース(以下「エアブース」という)と、
    上記アスベスト除去処理をする作業従事者(以下「作業員」という)の個人情報を記録してある入場者ICタグ(以下「ICタグ」という)と、
    上記エアブースに該エアブースの内部から上記作業員が上記ICタグの個人情報を書き込み可能に設けてある少なくとも1つの受信機と、
    上記受信機への書き込み記録を受信して格納可能な現場管理端末と、
    上記現場管理端末で受信した上記書き込み記録の転送を受けて上記作業員の状態を把握可能に設定してあるとともに、上記書き込み記録を蓄積するデータベースを登録してある本社管理端末と
    からなることを特徴とするアスベスト作業場用労務管理システム。
  2. 請求項1において、上記ICタグはリストバンドに搭載してあることを特徴とするアスベスト作業場用労務管理システム。
  3. 請求項1又は請求項2において、上記受信機は上記エアブースの第1出入り口の近傍に設けてある第1受信機と、上記エアブースの第2出入り口の近傍に設けてある第2受信機とからなり、上記作業員は入退場の際に経路順に各上記受信機に上記ICタグで作業員の個人情報の書き込みをしなければ上記現場管理端末に記録を転送不可能としてあることを特徴とするアスベスト作業場用労務管理システム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、上記第1出入り口及び上記第2出入り口の近傍には、上記各受信機への書き込み未了の警報を発する警報手段が設けてあることを特徴とするアスベスト作業場用労務管理システム。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、上記第1出入り口の外側には上記作業場への入退場を規制するセキュリティゲートが設けてあり、上記セキュリティゲートは該ゲートに設けてあるICタグリーダーに上記ICタグを読み込ませることにより開閉可能としてあることを特徴とするアスベスト作業場用労務管理システム。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかにおいて、上記作業員は血圧等の測定が可能なバイオヘルスメーターを装着しており、該メーターによる測定値を常時又は定期的に上記現場管理端末に送信可能としてあることを特徴とするアスベスト作業場用労務管理システム。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかにおいて、上記書き込み記録は上記本社管理端末から外部記録保存機関に転送可能としてあることを特徴とするアスベスト作業場用労務管理システム。
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