JP2009223597A - 旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システム - Google Patents

旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システム Download PDF

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Abstract

【課題】旅費申請の承認作業の正確性を上げることで不正請求の発見、及び、不正請求の軽減を図ることができる旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システムを提供する。
【解決手段】旅費申請された内容を処理する旅費精算システム12を備えた旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システムであって、旅費精算システム12は、入力申請されたデータを読み込む手段と、従業員データベース16から従業員のデータ取得を行う従業員データ管理システム13と、履歴DB17から過去の旅費精算データの取得を行う履歴管理システム14と、従業員のデータと、過去の旅費精算データを基に、入力申請されたデータに不正申請の疑いがあるかをチェックする不正申請チェックシステム15とを備えた旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システムを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、出張等の旅費清算に於ける、公共交通機関を利用した際の私的利用・公的利用を判別するシステムに関するものである。
企業活動の多様化や旅費清算に於ける公共交通機関の発達に伴い、出張時の旅費申請及び承認のための確認作業はより複雑さを増している。
現状、旅費精算は申請者が旅費申請し、申請者の上位の職務に就いている者が承認を行うことにより申請が承認される仕組みになっていることが多く、承認者のチェック次第では承認ミスが発生してしまい、結果的に不正請求となってしまうことがある。
図9はこの旅費精算システムの概要を示すブロック構成図であり、各種の申請を入力する入力端末91、申請者から申請情報を受け付けて処理を行う旅費精算システム92、旅費精算システム92を構成する従業員データ管理システム93、過去の旅費精算を記録しておく履歴管理システム94で構成されている。
最近、旅費清算に於ける公共交通機関の利用において、非接触型ICカードが普及してきた。非接触型ICカードには、旅費清算に於ける公共交通機関を利用した際の証明として、履歴データが残り、その情報を後から確認することができ、旅費清算に於ける公共交通機関を利用したことの証明にすることができる。
しかし、図9のような構成の旅費精算システムにおいては、旅費清算に於ける公共交通機関の利用を証明されたデータが入力されたとしても、それが私的利用か公的利用かの判別する手段がない。
本発明に関連する公知技術文献としては下記特許文献1があげられる。特許文献1には、旅費の申請請求に基づいて旅費の概算を行い、請求額と概算額とを照合して、請求額が概算額より多いとき、その差額を算出する旅費清算システムが記載されている。
特開2004-157608号公報
ところで、旅費精算の不正請求は気付かないことが多い。これは、申請者の上位の職務に就く者が承認すれば、それだけで精算の申請処理が完了するからである。
このため、申請者の故意、過失に関らず結果的に不正請求となってしまうことがある。
その結果、第三者からの監査で不正請求に気付いたり、不正請求が見落とされたままになってしまうといった不都合が生じている。
この問題は、出勤・退勤日時を記録している出退勤システムと組み合わせることによって減少させることができる。
しかし、出退勤システムでは通常、勤務時間しか記録されず、出張に行っていた時間を正確に把握できるものではない。出退勤システムへの登録も申請者自体が行うことが多い。
そのため、申請者が故意に不正な旅費申請を行った場合は第三者が気付くことは難しく、防ぐことができない。
以上の現状に鑑み、本発明は、旅費申請の承認作業の正確性を上げることで不正請求の発見、及び、不正請求の軽減を図ることができる旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、旅費申請された内容を処理する旅費精算システムを備えた旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システムであって、
前記旅費精算システムは、入力申請されたデータを読み込む手段と、
従業員データベースから従業員のデータ取得を行う従業員データ管理システムと、
履歴データベースから過去の旅費精算データの取得を行う履歴管理システムと、
前記従業員のデータと、過去の旅費精算データを基に、前記入力申請されたデータに不正申請の疑いがあるかをチェックする不正申請チェックシステムとを備えたことを特徴とする旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システムを提供するものである。
請求項2に係る発明は、前記不正申請チェックシステムは、入力申請されたデータのうち出張回数の妥当性を検証するため、出張回数を過去の履歴と比較し点数付けを行う出張回数チェック手段と、
入力申請されたデータのうち出張先の妥当性を検証するため、出張先や出張先最寄駅を過去の履歴と比較し点数付けを行う出張先チェック手段と、
入力申請されたデータのうち出張金額の妥当性を検証するため、出張旅費合計金額を過去の履歴と比較し点数付けを行う出張金額チェック手段と、
入力申請されたデータのうち同伴者との整合性を検証するため、同伴者の申請内容と比較して妥当性の点数付けを行う同伴者チェック手段と、
出発・到着時間の妥当性を検証するため、出発時間・到着時間を過去の履歴と比較し点数付けを行う出発・到着時間チェック手段とのうち、少なくとも1つを選択的に備え、
更に、点数付けを行なった点数の合計点を算出する手段と、
点数付けを行なった点数もしくは合計点が基準点を上回った場合、申請内容が私的利用の疑いのある申請と判断し、点数付けを行なった点数が基準点以内の場合、申請内容が公的利用の申請と判断する手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システムを提供するものである。
請求項3に係る発明は、前記不正申請チェックシステムは、勤務時間と、出張時間に差異がないかを出退勤システムと連携して確認し、妥当性の点数付けを行う出退勤チェック手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システムを提供するものである。
本発明の旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システムによれば、次のような効果がある。
(1)出張時の旅費申請の際、過去の履歴や出張特性と照らし合わせることにより、私的利用の疑いが強いものについて抽出することができ、抽出結果により別途再確認することが可能になる。
(2)出張時の旅費精算について複数のチェックを組み合わせることにより、申請の正確性を求め、不正請求の発見、不正請求の軽減に寄与することができる。
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態の一例を示す旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システムのシステム構成図である。
この実施例の旅費清算に於ける公共交通機関の公的・私的利用判別システムは、旅費申請を行う入力端末11と、申請された内容を処理する旅費精算システム12と、この旅費精算システム12を構成する従業員データ管理システム13、履歴管理システム14、不正申請チェックシステム15で構成されている。
また、この旅費精算システム12は各システムのデータを保存するデータベース16〜18を備えるとともに、連携して動作する外部システムである出退勤管理システム19に接続されている。
従業員データ管理システム13には、従業員のデータ登録を行う登録部131と、登録されたデータの更新を行うDB(データベース)更新部132と、従業員データの検索を行う検索処理部133とを備えており、関連するデータは従業員DB16に保存されている。
履歴管理システム14には、履歴データの登録を行う登録部141と、登録データの更新を行うDB更新部142と、従業員データの検索を行う検索処理部143とを備えており、関連するデータは履歴DB17に保存されている。
不正申請チェックシステム15には、不正申請のチェックを行う処理部151と、ファイルの更新を行うファイル更新部152を備えており、不正申請かどうかの判別は、不正申請定義ファイル18に保存されている。
従業員DB16には、従業員データが保存されており、例えば従業員の氏名、従業員番号、最寄り駅や勤務地、出勤日と休日を区別するカレンダー等の情報が登録されている。
履歴DB17には、旅費精算履歴が保存されており、例えば過去の旅費が発生した日の情報を示す日付・乗車駅・降車駅・同伴者情報等が登録されている。
不正申請定義ファイル18には、申請データを不正申請と見なす根拠となるデータが保存されており、例えば不正申請と見なすパターンの定義や、閾値の定義などが設定されている。
さらに旅費精算システム12には外部システムである出退勤管理システム19が接続されており、不正申請かどうかの判定を行う場合に、連携して動作することができる。
従って、旅費精算システム12は、従業員データ管理システム13、履歴管理システム14、不正申請チェックシステム15が含まれ、各システムには該当するデータベースを備え、出退勤管理システム19と連携することが可能である。
図2は、従業員DB16に格納される従業員データの一例を示す図である。図に示すように従業員氏名21、従業員番号22、自宅最寄り駅23、会社最寄り駅24、定期申請区間25、常駐先(1)26、常駐先(2)27、出勤日カレンダー28、属性29から構成され、更新または登録日順に従業員氏名、従業員番号、自宅最寄り駅、会社最寄り駅、定期申請区間、常駐先(1)、常駐先(2)、出勤日カレンダー、属性が登録される。これらのうち、従業員番号を主キーとし、従業員番号が判明すれば、従業員を特定することが可能である。
旅費申請があった場合、従業員データ管理システム13の検索処理部133により、従業員が検索される。また、登録部131により事前に従業員データを登録しておき、更新があった場合にはDB更新部132により更新される。
図3は、履歴DB17に格納される過去の旅費精算履歴の一例を示す図である。
図に示すように、従業員番号31、日付32、乗車駅33、降車駅34、同伴者従業員番号35から構成され、更新または登録日順に従業員番号、日付、乗車駅、降車駅、同伴者従業員番号が登録される。
旅費申請があった場合、履歴管理システム14の検索処理部143により、従業員に該当する過去の履歴が検索される。また、登録部141により事前に履歴を登録しておき、最終的に公的利用と認められた申請データについては、DB更新部142により更新される。
図4は、履歴DB17に格納される過去の旅費精算履歴をある従業員の昨年度の実績をまとめたものである。従業員番号41、期間42、出張回数(休日出勤)43、出張先44、出張先最寄り駅45、出張旅費合計金額46、出発時間47、到着時間48で構成される。図では一年間の例を示しているが、実際は過去数年の履歴がある。この出張履歴から今年度の出張予測を立てる。
図5は、不正申請定義ファイル18に格納されるある従業員の出張データに対して、妥当性を点数化した例である。ある従業員の過去の実績を基に、今年度の出張データの予測を立てそれを点数化している。点数の低い方がより正確性が高いとみなす。従業員番号51、出張回数(休日出勤)52、出張先53、出張先最寄り駅54、出張旅費合計金額55、出発時間56、到着時間57で構成される。
出張回数(休日出勤)52の点数の根拠は、図4の出張回数(休日出勤)43より、10回であることから今年度も10回程度と予測し、0〜20回の範囲は点数0点としている。出張回数が増えるにつれ、点数が高くなっている。出張先53は、昨年度の出張先44に該当する場所を0点とし、その他の場所は2点としている。
出張先最寄り駅54は、昨年度の出張先最寄り駅45に該当する場所を0点とし、その他の場所は2点としている。出張旅費合計金額55は、昨年度の出張旅費合計金額46が5千円であることから、1万円までは0点とし、金額が上がるにつれ点数も高くしている。出発時間56は、昨年度の出発時間47に多い時間帯の点数を0点とし、少ない時間帯になるにつれ点数を高くしている。到着時間57は、昨年度の到着時間48に多い時間帯の点数を0点とし、少ない時間帯になるにつれ点数を高くしている。
尚、出張データのチェック項目については、複数の前記チェック項目から適宜、必要な項目を選択することも可能である。
図6は、各事業所別での出勤日カレンダーである。カレンダー61は、出勤日であるか、休日であるかのデータが含まれている。この情報を基に出勤日であるのか、休日であるのかを判断し、休日出勤日の出張かどうかを判断する。
図7は旅費申請の処理の概要を示すフローチャートである。
申請されたデータを読み込み(ステップ71)、従業員データ管理システム13で従業員のデータ取得(ステップ72)を行う。次に履歴管理システム14で履歴DB17から過去の旅費精算データの取得を行う(ステップ73)。これらのデータを基に不正申請チェックシステム15で不正申請の疑いがあるかをチェックする(ステップ74)。チェックの結果(ステップ75)申請されたデータが疑わしい場合は申請者の上長もしくは本人に直接確認する(ステップ76)。確認し(ステップ77)、申請データが正しくない場合は私的利用扱いとして却下し(ステップ79)、申請データが正しい場合及び不正申請の疑いがない場合は公的利用扱いとする(ステップ78)。これらの処理を申請データがなくなるまで繰り返し、データがなくなれば申請処理は終了する(ステップ80)。
図8は不正申請チェックにおける処理の概要を示すフローチャートである。
まず、出張回数チェックを行い、過去の履歴と比較し回数の妥当性を検証するため、図5の出張回数(休日出勤)52を基に点数付けを行う(ステップ81)。次に出張先チェックを行い、出張先の妥当性を検証するため、出張先53や出張先最寄駅54を基に点数付けを行う(ステップ82)。出張金額チェックでは、旅費が過去履歴と比較して高くなっていないかの妥当性を検証するため、出張旅費合計金額55を基に点数付けを行う(ステップ81)。同伴者チェックでは、同伴者が申請者と同様の申請を行っているかを同伴者従業員番号35を基に同伴者との整合性をチェックする(ステップ84)。出発・到着時間チェックでは、申請者の出張の傾向をつかみ妥当性を検証するため、出発時間56・到着時間57を基に点数付けを行う(ステップ85)。また、必要に応じて勤務時間と、出張時間に差異がないかを出退勤システム19と連携して確認する(ステップ86)。最後にこれらのフローの点数を評価する(ステップ87)。合計点が設定した基準点以上の場合、もしくは各フローで基準点を上回った場合に、疑わしい申請(私的利用疑い)とみなす(ステップ89)。逆に取得点数が基準点内におさまっている場合は、公的利用とみなす(ステップ88)。
本発明による旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システムの構成図である。 本発明による従業員データベースに格納されているデータ構成図である。 本発明による履歴データベースに格納されているデータ構成図である。 本発明による履歴データベースに格納されているデータのうち、ある従業員の昨年度の出張実績をまとめた例である。 本発明による不正申請定義ファイルに格納されている、ある従業員の今年度の出張データに対して、妥当性を点数化した例である。 ある事業所の出勤日と休日を示した出勤日カレンダーである。 本発明による旅費申請の処理を示すフローチャートである。 本発明による不正申請チェックの処理を示すフローチャートである。 従来の旅費精算システムの概略構成図である。
符号の説明
12 旅費精算システム
13 従業員データ管理システム
14 履歴管理システム
15 不正申請チェックシステム
16 従業員DB
17 履歴DB
18 不正申請定義ファイル
19 出退勤管理システム
43,52 出張回数
44,53 出張先
46,55 出張旅費合計金額
47,56 出発時間
48,57 到着時間

Claims (3)

  1. 旅費申請された内容を処理する旅費精算システムを備えた旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システムであって、
    前記旅費精算システムは、入力申請されたデータを読み込む手段と、
    従業員データベースから従業員のデータ取得を行う従業員データ管理システムと、
    履歴データベースから過去の旅費精算データの取得を行う履歴管理システムと、
    前記従業員のデータと、過去の旅費精算データを基に、前記入力申請されたデータに不正申請の疑いがあるかをチェックする不正申請チェックシステムとを備えたことを特徴とする旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システム。
  2. 前記不正申請チェックシステムは、入力申請されたデータのうち出張回数の妥当性を検証するため、出張回数を過去の履歴と比較し点数付けを行う出張回数チェック手段と、
    入力申請されたデータのうち出張先の妥当性を検証するため、出張先や出張先最寄駅を過去の履歴と比較し点数付けを行う出張先チェック手段と、
    入力申請されたデータのうち出張金額の妥当性を検証するため、出張旅費合計金額を過去の履歴と比較し点数付けを行う出張金額チェック手段と、
    入力申請されたデータのうち同伴者との整合性を検証するため、同伴者の申請内容と比較して妥当性の点数付けを行う同伴者チェック手段と、
    出発・到着時間の妥当性を検証するため、出発時間・到着時間を過去の履歴と比較し点数付けを行う出発・到着時間チェック手段とのうち、少なくとも1つを選択的に備え、
    更に、点数付けを行なった点数の合計点を算出する手段と、
    点数付けを行なった点数もしくは合計点が基準点を上回った場合、申請内容が私的利用の疑いのある申請と判断し、点数付けを行なった点数が基準点以内の場合、申請内容が公的利用の申請と判断する手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システム。
  3. 前記不正申請チェックシステムは、勤務時間と、出張時間に差異がないかを出退勤システムと連携して確認し、妥当性の点数付けを行う出退勤チェック手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の旅費清算に於ける公共交通機関の私的・公的利用判別システム。
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