JP2009222577A - スクリーン、光学特性測定システム、および光学特性測定方法 - Google Patents

スクリーン、光学特性測定システム、および光学特性測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009222577A
JP2009222577A JP2008067831A JP2008067831A JP2009222577A JP 2009222577 A JP2009222577 A JP 2009222577A JP 2008067831 A JP2008067831 A JP 2008067831A JP 2008067831 A JP2008067831 A JP 2008067831A JP 2009222577 A JP2009222577 A JP 2009222577A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measurement
image
screen
area
display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008067831A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5200599B2 (ja
Inventor
Hidekazu Yamagishi
英一 山岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2008067831A priority Critical patent/JP5200599B2/ja
Publication of JP2009222577A publication Critical patent/JP2009222577A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5200599B2 publication Critical patent/JP5200599B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)

Abstract

【課題】簡単な構成で、精度よく光学特性を測定可能なスクリーン、光学特性測定システム、および光学特性測定方法を提供する。
【解決手段】光学特性測定システムにおけるスクリーン3は、表示領域31内に、複数の測定部32が配置され、これらの測定部32には反射率が異なる第一ないし第三測定領域331,332,333を備えた。このため、プロジェクタから出力される画像光を第一ないし第三測定領域331,332,333のうちいずれかの適切な反射率の領域で反射させることにより、撮像部の光電変換可能な許容量を越えることがなく、容易に、かつ精度よく画像光の光学特性を測定することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、表示装置の光学特性を測定する際に用いるスクリーン、表示装置の光学特性を測定する光学特性測定システム、およびその方法に関する。
従来、表示装置における表示画像の品質を検査するために、表示画像の明るさ、色、階調性、コントラスト、およびこれらの特性のばらつきなどの光学特性を測定する装置が知られている(例えば特許文献1、2参照)。
特許文献1に記載のものは、RGBフィルタを装備する単板または三板のカラーカメラと、カメラによる測定値を補正する演算装置とを備えた色均一性測定装置である。この装置では、カメラ部の撮像レンズの絞りを手動、または自動により操作し、広範囲な明るさの光学特性を測定する構成が採られている。
また、特許文献2に記載のものは、三刺激値フィルタを装備した受光センサを利用し、シャッタ時間を変化させることで広範囲な明るさの光学特性の測定を実施する構成が採られている。この装置では、三刺激値のそれぞれのフィルタは、円形のフォルダにセットされ、このフォルダが回転することで受光素子に順次対向するように構成される。
特開平6−233333号公報 特開平6−201472号公報
ところで、近年、プロジェクタなどの表示装置の主な用途が、従来の文字表示から風景や人物などの自然画像あるいはグラフィック画像などのより色彩豊かな画像の表示にシフトしている。また、プロジェクタの高輝度化に伴う光エネルギー密度の増大により、光源ランプや液晶素子、光学部品などの光学的歪が生じ易くなり、これが表示装置の色均一性の劣化に繋がっている。これらの点で、高出力な光エネルギーを出力した場合でも、精度よく光学特性を測定することが可能な技術が望まれている。
しかしながら、特許文献1のような従来の測定装置では、高出力の光エネルギーを出力した場合、絞り部を調整することで光エネルギーに対応した測定を実施するが、絞り部を調整することで、撮像レンズの収差特性が悪化してしまう。このため、高精度な測定が実施できないという問題がある。
また、特許文献2のような測定装置では、通常の表示画像に生じるフリッカーの影響を低減させるために、フィルタ毎に測定値を積分する必要があり、フリッカー周期によるが、測定に数秒を要し、あるいはフリッカー周期が不明の場合にはそれ以上を要することがある。すなわち、測定時間の短縮が望めない。また、受光部の構成が複雑であり、装置が高価となるという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みて、簡単な構成で、精度よく光学特性を測定可能なスクリーン、光学特性測定システム、および光学特性測定方法を提供することを目的とする。
本発明のスクリーンは、表示装置から出力される画像光により画像が表示される表示領域を備えたスクリーンであって、前記表示領域内に、前記表示装置から出力される画像光をそれぞれ異なる明るさで表示させる複数の測定領域を有する測定部が複数配置されたことを特徴とする。
この発明では、スクリーンには、例えば全面均一な明るさの画像光が表示装置から出力された場合に、複数の測定領域において、それぞれ異なる明るさで画像が表示される。ここで、これらの測定領域は、照度が低い画像光をそのままの明るさで表示させる測定領域、照度の高い画像光の照度を所定量だけ落として表示させる測定領域をそれぞれ設ける。これにより、照度が低い画像光の光学特性を測定する場合では、照度が低い画像光をそのままの明るさで表示させる測定領域を測定する、例えばこの測定領域にて反射された画像光を撮像して、撮像画像に基づいて輝度値を求めることで、その光学特性を測定することができる。一方、照度が高い画像光の光学特性を測定する場合では、照度の高い画像光の照度を所定量だけ落として表示させる測定領域で反射された画像光を測定する、すなわち、照度が高い画像光を撮像部などにより撮像する場合、撮像部で光電変換可能な光量を越えるおそれがあり、この場合、正確な輝度値の撮像画像を取得することができない。しかしながら、上記のように、画像光の照度を所定量だけ落として表示させる測定領域では、照度を所定量だけ落とすことができるため、この照度が落とされた画像光を撮像することで、撮像部にて光電変換可能な許容値を超える光量が受光されることがなく、画像光に応じた輝度値の撮像画像を取得することができる。したがって、この撮像画像の輝度値を測定して、測定領域にて低減した分の照度を逆算することで、照度が高い画像光の光学特性をも容易に測定することが可能となる。これにより、低輝度の光エネルギーの画像光が出力される場合から高輝度の光エネルギーの画像光が出力される場合に至るまで広範囲な明るさの光学特性を精度よく測定することができる。
また、これらの測定領域を備えた測定部が表示領域内に複数配置されているため、それぞれの測定部の測定領域の光学特性を測定し、全測定部の測定領域の光学特性を比較することで、表示領域内における光学特性のばらつきをも容易に測定することができる。
また、本発明のスクリーンは、前記表示領域は、前記表示装置から出力される画像光を所定反射率で反射させて画像を表示し、複数の前記測定領域は、それぞれ前記画像光を異なる反射率で反射させることが好ましい。
この発明によれば、上記した測定領域は、反射率の差により異なる明るさで画像を表示させる。ここで、各測定領域は、例えば反射率が100%である白、反射率が約1%である黒、反射率が例えば10%である白および黒の中心であるグレーなどのように、色分けすることで、容易に所定の反射率に設定することができる。
このようなスクリーンでは、各測定領域の反射率の違いにより、均一な明るさの画像光であっても各測定領域において、異なる明るさにて表示される。したがって、これら各測定領域における明るさを計測し、この計測値と各測定領域の反射率とにより、容易に光学特性を精度良く測定することができる。例えば、照度が1〜100までのような低輝度の光エネルギーの画像光が出力される場合、反射率が例えば100%である白色で形成される測定領域に表示される(反射される)画像を計測する。これにより、低輝度の光エネルギーの光学特性を精度良く測定することができる。また、照度が100以上となる中輝度、高輝度の光エネルギーの画像光が出力される場合、反射率が100%である測定領域の画像光を測定すると、例えば反射された画像光を撮像する撮像素子にて光電変換可能な光の許容量を越えるおそれがあり、正確な光学特性を測定することが困難となる。このような場合、例えば反射率が1%である黒色で形成された測定領域や、反射率が1〜100%の間の所定値に設定されたグレーで形成された測定領域などで、この画像光を反射させる。これにより、この測定領域で反射された光は明るさが反射率に応じた値だけ減少するため、撮像素子にて光電変換可能な光の許容量を越えることなく、精度よく光学特性を計測することができる。この後、測定領域に対応した反射率により、計測値を補正することにより、実際の光学特性を測定することが可能となる。
さらに、本発明のスクリーンは、前記表示領域は、前記表示装置から出力される前記画像光を所定透過率で透過させて画像を表示し、複数の前記測定領域は、それぞれ前記画像光を異なる透過率で透過させる構成であってもよい。
すなわち、上述したスクリーンでは、プロジェクタなどにより投影された画像光を反射させる形式のスクリーンであったが、この発明では、例えばPDPやリアプロジェクションテレビなどの表示装置から出力された画像光を透過させる透過型のスクリーンであってもよい。この場合では、上記したように、各測定領域における光の透過率をそれぞれ異なる値に設定することで、スクリーンの各測定領域において表示される画像の明るさを変えることができる。したがって、表示装置から出力される画像光の光エネルギーの大きさにより、測定する測定領域を変更することで、簡単な構成で容易に光学特性を測定することができる。
また、本発明のスクリーンでは、前記表示領域内の前記測定領域以外の領域である背景領域は、反射率が50%以下であることが好ましい。
この発明によれば、背景領域の反射率が50%以下に設定されているため、背景領域に表示される画像の明るさが暗くなり、測定領域の画像を認識しやすくなる。したがって、測定領域における測定精度を向上させることができる。
また、上記したような透過型のスクリーンを用いる場合には、透過率が50%以下に設定されていることが好ましい。この場合でも、上記反射型のスクリーンと同様の作用効果が得られ、すなわち、測定領域以外の背景領域に表示される画像の明るさが低減し、測定領域の画像の明るさが認識しやすくなる。
そして、本発明の光学特性測定システムは、表示装置から出力される画像光により画像が表示する表示領域を備えたスクリーンと、このスクリーンにて表示された画像に基づいて光学特性を測定する測定装置と、を備えた光学特性測定システムであって、前記スクリーンは、前記表示領域内に、前記表示装置から出力される画像光を、前記表示装置の画像光をそれぞれ異なる明るさで表示させる複数の測定領域を有する複数の測定部を備え、前記測定装置は、前記表示領域を撮像する撮像部と、前記撮像手段により撮像された撮像画像の前記測定領域の明るさに基づいて光学特性を測定する測定手段と、を具備したことを特徴とする。
この発明によれば、測定装置は、上記したようなスクリーンに表示された画像を撮像部にて撮像する。そして、測定制御手段は、撮像画像における測定領域の明るさを測定する。ここで、測定制御手段は、例えば反射型のスクリーンにより反射された画像を撮像部で撮像した場合、各測定領域の反射率と、撮像画像から測定した各測定領域の輝度値から、出力された画像光の光学特性を演算する。また、例えば透過型のスクリーンにより反射された画像を撮像部にて撮像した場合は、各測定領域の透過率と、撮像画像から測定した各測定領域の輝度値から、出力された画像光の光学特性を演算する。この時、表示装置から低輝度の光エネルギーが出力されている場合、撮像画像における反射率(または透過率)が大きい測定領域に対応する画像領域の明るさを測定する。また、表示装置から高輝度の光エネルギーが出力されている場合、撮像画像における反射率(または透過率)が小さい測定領域に対応する画像領域の明るさを測定する。これにより、表示装置から出力される画像光の光エネルギーに対応した測定が実施でき、広範囲な明るさに対する光学特性が測定できる。
また、本発明の光学特性測定システムでは、前記測定装置は、前記表示装置と通信可能に設けられ、前記撮像画像に基づいて、前記測定領域の位置を認識する測定領域位置認識手段と、前記測定領域位置認識手段にて認識された前記測定領域の位置に、各測定領域に対応した明るさを設定したパターン画像を生成する画像生成手段と、前記表示装置を制御して、前記画像生成手段にて生成される前記パターン画像を出力させる表示制御手段と、を備えることが好ましい。
この発明によれば、測定装置の測定領域位置認識手段により撮像画像における測定領域の位置を認識し、画像生成手段により、この測定領域の位置が、測定領域の反射率または透過率に対応した所定の明るさで表示されるパターン画像を生成する。そして、表示制御手段は、このパターン画像を表示装置から出力させてスクリーンの表示領域上に表示させる制御をする。ここで、画像生成手段は、例えば反射率が100%(透過率が100%)の測定領域に対して例えば明るさが最大輝度の1%、反射率が1%(透過率が1%)の測定領域に対して例えば明るさが最大輝度の100%、反射率が10%(透過率が10%)の測定領域に対して例えば明るさが最大輝度の10%となるパターン画像を生成する。すなわち、撮像部に受光される画像光の光量が撮像部の光電変換可能な許容量を越えない値となるように、パターン画像の各測定領域に対応する部分の明るさを設定する。このようなパターン画像をスクリーンに表示させることで、明るさが最大輝度の1%である低輝度の光エネルギーは反射率が100%の測定領域、明るさが最大輝度の100%である高輝度の光エネルギーは反射率が1%の測定領域、明るさが最大輝度の10%である中程度の輝度の光エネルギーは反射率が10%の測定領域にて反射または透過される。これにより、測定装置は、この画像を撮像部にて撮像し、各測定領域における画像の明るさを測定することで、表示装置の低輝度の光エネルギー出力時の光学特性、高輝度の光エネルギー出力時の光学特性、中程度の輝度の光エネルギー出力時の光学特性を一度に測定することができる。よって、表示装置から、光エネルギーの異なる画像光を複数回に分けて出力させる必要がなく、迅速に広範囲な明るさの光学特性を測定することができる。
また、この際、光学特性測定システムでは、前記表示制御手段は、前記表示装置を制御して、前記スクリーンにおける前記表示領域を特定する表示領域特定画像を出力させ、前記測定装置は、前記撮像手段にて撮像された前記表示領域特定画像に基づいて、前記スクリーンの位置を特定するスクリーン位置特定手段を備え、前記画像生成手段は、前記スクリーン位置特定手段にて特定された前記スクリーン位置に対応した前記パターン画像を生成することが好ましい。
この発明によれば、スクリーンの表示領域上に表示領域特定画像を出力させ、スクリーン位置特定手段は、この出力された画像の撮像画像に基づいてスクリーンの位置を特定する。そして、画像生成手段は、この特定されたスクリーン位置に対応したパターン画像を生成する。これにより、スクリーンの表示領域内の測定領域を適切に認識できるため、測定領域を適切な明るさに設定可能なパターン画像を容易に生成することができる。したがって、スクリーンの表示領域上にパターン画像を表示させた際に、パターン画像がずれることがなく、測定領域にて適切な照度の画像光を反射(または透過)させることができる。これにより、測定誤差を防止でき、より精度のよい光学特性の測定が実施できる。
そして、本発明の光学特性測定方法では、表示装置から出力される画像光により画像が表示する表示領域を備え、この表示領域内に、前記表示装置から出力される画像光を、それぞれ異なる明るさで表示させる複数の測定領域が設けられたスクリーンと、このスクリーンにて表示された画像に基づいて光学特性を測定する測定装置と、を備えた光学特性測定システムにおける光学特性測定方法であって、前記測定装置は、前記表示領域に表示される画像を撮像し、この撮像された撮像画像の前記測定領域の明るさに基づいて光学特性を測定することを特徴とする。
この発明によれば、上記発明と同様に、測定装置は、スクリーンの表示領域上の画像を撮像し、表示装置から出力される光エネルギーに対応した測定領域の明るさを測定することで、容易にかつ広範囲な明るさに対して光学特性を測定することができる。
〔第一の実施の形態〕
以下、本発明の第一の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る第一の実施の形態の光学特性測定システムの全体構成を示すブロック図である。
図2は、第一の実施の形態の光学特性測定システムにおけるスクリーンの表示領域を模式的に示す図である。
図1において、1は、光学特性測定システムであり、この光学特性測定システム1は、プロジェクタ2から出力される画像光をスクリーン3の表示領域31上に投影し、投影された画像を撮像して撮像画像から光学特性を測定するシステムである。ここで、光学特性としては、例えばプロジェクタ2から出力される画像光の明るさ、色調、階調性、コントラスト、およびこれらの面内ばらつき性などが挙げられる。
そして、この光学特性測定システム1は、検査対象となる表示装置としてのプロジェクタ2と、画像が表示されるスクリーン3と、測定装置4と、を備えている。
プロジェクタ2は、画像光を形成してスクリーン3に向かって射出する装置である。このプロジェクタ2は、図示は省略するが、所定の光エネルギーの光束を射出する光源と、色分離光学系と、3つの液晶パネルと、色合成光学系と、投射光学系とが配置される光学系を備えている。このプロジェクタ2は、光源から射出された光束を、色分離光学系にてR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の色光に分離し、これらの各色光をそれぞれ対応した液晶パネルを透過させて光変調させる。そして、光変調された各色光を色合成光学系にて色合成して画像光を形成し、この画像光を投射光学系からスクリーン3に向かって拡大投射させる。また、プロジェクタ2の光源は、投射する画像光として、10000(lx)程度の照度の光束を射出可能に構成されている。そして、このプロジェクタ2は、液晶パネルに印加する電圧を変化させることで、1〜10000(lx)の画像光を投射可能に構成されている。
なお、本実施の形態では、3つの透過型液晶パネルを有する3板式のプロジェクタを例示するが、例えば、反射型の液晶パネル(LCOS(Liquid Crystal On Silicon))を用いたプロジェクタや、DMD(Digital Mirror Device)を用いたプロジェクタなどを検査対象の表示装置とすることもできる。
スクリーン3は、図2に示すように、プロジェクタ2から投射された画像光が投影される面状の表示領域31を備えている。この表示領域31の4隅近傍および中心部近傍には、それぞれ、複数の測定領域33を備えた測定部32が設けられている。
具体的には、各測定部32は、プロジェクタ2から投射される画像光を反射率100%で反射させる第一測定領域331と、第一測定領域331に隣接して配置されるとともに、画像光を反射率10%で反射させる第二測定領域332と、第一測定領域331および第二測定領域332に隣接して配置されるとともに、画像光を反射率1%で反射させる第三測定領域333と、を備えている。
また、表示領域31内の測定部32以外の領域である背景領域34は、画像光の反射率が50%以下に設定されており、例えば本実施の形態では、反射率1%に設定されている。
ここで、これらの測定領域33および背景領域34は、反射率が1%である黒色の黒微小領域と、反射率が100%である白色の白微小領域との配置数により反射率が設定されている。すなわち、反射率が100%である第一測定領域331では、白微小領域のみにより構成され、反射率が1%である第三測定領域333および背景領域34では、黒微小領域のみにより構成される。また、反射率が10%である第二測定領域332では、所定面積当たりに白微小領域が10%、黒微小領域が90%の割合で配置される。これにより、各領域における反射率を正確に設定することが可能となる。
測定装置4は、図1に示すように、スクリーン3に表示された画像を撮像する撮像部41と、画像計測制御部42とを備えている。
撮像部41は、複数の撮像素子がマトリクス状に配設されたカラーカメラ(CCD(Charge Coupled Device)カメラ)を備え、スクリーン3の表示領域31に表示された画像を撮像する。すなわち、撮像部41は、表示領域31にて反射された画像光を複数の撮像素子にて受光して光電変換し、受光した画像光に応じた画像信号を画像計測制御部42に出力する。ここで、この撮像部41の撮像素子は、照度が1〜100(lx)の範囲の画像光に対して光電交換を実施する。すなわち、撮像部41にて光源変換が可能な許容量は100(lx)に設定されている。
なお、本実施の形態では、照度が1〜100(lx)の光束に対して光電変換可能な撮像部41を例示するが、これに限定されず、例えば光電変換可能な許容量が1000lxに設定された撮像部41などを用いてもよい。
画像計測制御部42は、撮像部41およびプロジェクタ2に接続されている。また、この画像計測制御部42は、各種プログラムや各種データを記憶する図示しないメモリや、メモリに記録された各種プログラムを演算処理するCPU(Central Processing Unit)などを備えている。具体的には、メモリには、表示制御手段421、画像認識手段422、測定領域位置認識手段423、スクリーン位置特定手段としての投射位置認識手段424、画像生成手段425、測定手段426、および出力制御手段427などのプログラムが記憶され、CPUにより適宜読み込まれ、演算処理が実施される。
表示制御手段421は、プロジェクタ2に所定の画像を表示させる旨の画像表示要求信号を出力し、プロジェクタ2から画像表示制御信号に応じた画像光を射出させる。ここで、プロジェクタ2から出力させる画像としては、スクリーン位置認識画像や、後述する画像生成手段にて生成されるパターン画像などが挙げられる。
ここで、スクリーン位置認識画像は、図2に示すような表示領域特定画像としての投射位置マーカ35が配置される画像である。具体的には、このスクリーン位置認識画像は、予め設定された座標位置、例えば図2に示すように、表示領域31の4隅に投射位置マーカ35が投影されるように設定された画像である。
また、パターン画像の詳細な説明については後述する。
画像認識手段422は、撮像部41から入力される画像信号に基づいて、撮像画像を認識する。
測定領域位置認識手段423は、画像認識手段422にて認識された撮像画像から測定部32の位置を認識する。具体的には、測定領域位置認識手段423は、反射率が100%である第一測定領域331の座標位置を認識する。また、スクリーン3の測定部32内における第一測定領域331、第二測定領域332、および第三測定領域333の位置関係は予めメモリなどに記憶しておく。これにより、測定領域位置認識手段423は、第一測定領域331の座標位置を認識することで、第二測定領域332および第三測定領域333の座標位置をも認識することが可能となる。
投射位置認識手段424は、スクリーン3の表示領域31における画像光の投射位置を認識する。具体的には、投射位置認識手段424は、表示制御手段421により、スクリーン位置認識画像を表示させる旨の画像表示制御信号が出力され、画像認識手段422にてスクリーン位置認識画像の撮像画像が認識された際に、この撮像画像に基づいて、投射位置マーカ35の投射位置座標を認識する。また、投射位置認識手段424は、この投射位置座標に基づき、スクリーン3の位置や傾斜状態などを演算する。
画像生成手段425は、測定領域位置認識手段423および投射位置認識手段424により認識される、各測定部32の座標位置、投射位置マーカの投射位置座標に基づいて、パターン画像を生成する。具体的には、画像生成手段425は、図3に示すようなパターン画像5を生成する。この時、画像生成手段425は、測定部32の各測定領域331,332,333に対応する測定対象画像部51,52,53を、それぞれ異なる階調値に設定したパターン画像5を生成する。図3は、パターン画像の例を示す図である。
ここで、画像生成手段425は、パターン画像の各測定対象画像部51,52,53の輝度値を次のように設定する。すなわち、画像生成手段425は、第一測定領域331に対応する第一測定対象画像部51における明るさを最大輝度値の0〜1%、つまりプロジェクタ2からの照度が1〜100(lx)の間となる所定の輝度値に設定する。また、画像生成手段425は、第二測定領域332に対応する第二測定対象画像部52における明るさを最大輝度値の1〜10%、すなわちプロジェクタ2からの照度が100〜1000(lx)の間となる所定の輝度値に設定する。さらに、画像生成手段425は、第三測定領域333に対応する第三測定対象画像部53における明るさを最大輝度値の10〜100%、すなわちプロジェクタ2からの照度が1000〜10000(lx)の間となる所定の輝度値に設定する。さらには、画像生成手段425は、パターン画像5における測定対象画像部51,52,53以外の領域である背景画像部54の明るさを低輝度に設定する。
また、この時、各測定部32の座標位置、投射位置マーカの投射位置座標に基づいて、プロジェクタ2からパターン画像5を出力させた際に各測定領域331,332,333に測定対象画像部51,52,53が重畳するように、各測定対象画像部51,52,53の座標位置を補正したパターン画像を生成する。
測定手段426は、表示制御手段421により、パターン画像を表示させる旨の画像表示制御信号が出力され、画像認識手段422にてパターン画像の撮像画像が認識された際に、この撮像画像の各測定領域331,332,333に対応する部分の輝度値を計測し、次式に示すように、プロジェクタから射出される画像光の明るさを測定する。
(数1)
第一測定領域の輝度値に対して:
Ya〜e=a〜e(Y100) …(1)

第二測定領域の輝度値に対して:
Ya〜e=a〜e(Y10×10) …(2)

第三測定領域の輝度値に対して:
Ya〜e=a〜e(Y1×100) …(3)
ここで、Yxは、x(図2中の各測定領域a〜e)の測定領域33の明るさの計測値(輝度値)を示し、Y100は、撮像画像における、反射率が100%である第一測定領域331に対応する領域の輝度値、Y10は、撮像画像における、反射率が10%である第二測定領域332に対応する領域の輝度値、Y1は、撮像画像における、反射率が1%である第三測定領域333に対応する領域の輝度値である。
測定手段426は、上記(1)式に基づいて、撮像画像における第一測定領域331に対応する部分の輝度値に基づいて、プロジェクタ2から例えば照度が1〜100(lx)の低輝度の光エネルギーの画像光を射出させた場合の画像光の照度を測定する。この閾値としては、例えば撮像素子により光電変換可能な最大光量が撮像部41にて撮像された際の撮像画像の輝度値を設定する。すなわち、低輝度の画像光では、第一測定領域331で反射された光が撮像素子で光電変換可能な許容量を越えることがないため、この第一測定領域331に対応する第一測定対象画像部51の輝度値を計測することで、この画像光の照度を測定することができる。
また、測定手段426は、撮像画像における第二測定領域332に対応する部分の輝度値を計測し、(2)式に示すように、この輝度値を10倍した値を演算する。ここで、プロジェクタ2から射出される画像光の照度が例えば100〜1000(lx)である中程度の照度の画像光では、第一測定領域331で反射された光を撮像すると、反射光が撮像素子で光電変換可能な許容量を越えるため、正確な光学特性の測定が困難となる。これに対して、第二測定領域332では、画像光のうち10%を反射するため、実際に撮像部41の撮像素子にて受光される光量は、10〜100(lx)となり、光電変可能な許容量を越えることがない。したがって、測定手段426は、撮像画像における第二測定対象画像部52の輝度値を計測し、(2)式に示すように、この輝度値の10倍の値を演算することで、プロジェクタ2から射出される中程度の照度の画像光の照度を測定することが可能となる。
さらに、測定手段426は、撮像画像における第三測定領域333に対応する部分の輝度値を計測し、(3)式に示すように、この輝度値を100倍した値を演算する。すなわち、プロジェクタ2から射出される画像光の照度が例えば1000〜10000(lx)である高輝度光エネルギーの画像光では、第一測定領域331や第二測定領域332で反射された光を撮像すると、反射光が撮像素子で光電変換可能な許容量を越えるため正確な光学特性の測定が困難となる。これに対して、第三測定領域333では、画像光のうち1%だけを反射するため、実際に撮像部41の撮像素子にて受光される光量は、10〜100(lx)となり、光電変可能な許容量を越えることがない。したがって、測定手段426は、撮像画像における第三測定対象画像部53の輝度値を計測し、(3)式に示すように、この輝度値の100倍の値を演算することで、プロジェクタ2から射出される高輝度の画像光の照度を測定することが可能となる。
また、測定手段426は、各測定部32における各測定領域331,332,333の輝度値を計測することで、プロジェクタ2から投射される画像光の明るさのばらつきをも測定する。これには、例えば、測定手段426は、表示領域31内の全第一測定領域331の照度の平均値を演算し、この平均値と各第一測定領域331の照度との差分値を演算する。そして、測定手段426は、この差分値が所定閾値以上となる第一測定領域331をばらつきがある場所として検出する。また、全第一測定領域331の照度の平均値と、パターン画像における第一測定対象画像部51の輝度値との比に基づいて、面内ばらつきを測定する構成などとしてもよい。
なお、本実施の形態では、測定手段426は、各測定領域331,332,333の輝度値を計測することで、プロジェクタ2から射出される画像光の照度を測定する構成としたが、これに限定されない。例えば、プロジェクタ2から所定色の画像光を射出させる構成としてもよく、この場合、各測定領域331,332,333の輝度値を測定することで、色度の測定も可能となる。また、プロジェクタ2から出力される画像光の照度を徐々に変化させ、その都度、各測定領域331,332,333の輝度値を測定して測定結果を例えば図示しない記憶領域に蓄積することで、これらの記憶領域に蓄積された測定結果に基づいて、階調性やコントラストなどの光学特性をも測定することが可能となる。さらには、上記輝度値のばらつきの測定と同様に、色度や階調性、コントラストの面内ばらつきをも測定することも可能となる。
出力制御手段427は、例えば測定装置4に所定のケーブル線を介して接続される例えばモニタやプリンタなどの出力機器に出力させる制御をする。
〔光学特性測定システムの動作〕
次に、上述したような光学特性測定システムの動作について、図面に基づいて説明する。
図4は、光学特性測定システムにおける光学特性測定動作のフローチャートである。
図4において、光学特性測定システム1における光学特性測定処理では、まず、測定装置4は、スクリーン3の位置を計測する(ステップS101)。
これには、測定装置4は、まず、撮像部41にてスクリーン3の表示領域31を撮像する。そして、画像計測制御部42の画像認識手段422によりこの撮像画像が認識されると、測定領域位置認識手段423は、撮像画像内で最も輝度値が大きい領域、すなわち第一測定領域331の位置座標を認識する。また、第二測定領域332および第三測定領域333は、予め設定入力されて例えば図示しない記憶領域に記憶されたスクリーンの座標情報に基づき、第一測定領域331の座標位置から演算する。
次に、スクリーン3の表示領域31における画像の投射位置を計測する(ステップS102)。これには、画像計測制御部42の表示制御手段421は、プロジェクタ2からスクリーン3にスクリーン位置認識画像を投射させ、表示領域31に投射位置マーカ35を表示させ、撮像部41にてこのスクリーン位置認識画像を撮像させる。そして、投射位置認識手段424は、この撮像画像から投射位置マーカ35の位置座標を認識し、スクリーン3の位置や傾斜状態を演算する。
この後、測定装置4は、画像生成手段425にてパターン画像を生成する。具体的には、画像生成手段425は、上述したように、ステップS101およびステップS102に基づいた測定領域331,332,333の位置に測定対象画像部51,52,53を投射可能に、これら測定対象画像部51,52,53の位置座標を設定する。そして、画像生成手段425は、第一測定対象画像部51に明るさが最大輝度の0〜1%、第二測定対象画像部52に明るさが最大輝度の1〜10%、第三測定対象画像部53に明るさが最大輝度の10〜100%のパターンを設定したパターン画像5を作成する。そして、測定装置4の表示制御手段421は、この画像生成手段425により生成されたパターン画像5をプロジェクタ2からスクリーン3の表示領域31に投射させる制御をする(ステップS103)。
そして、測定装置4は、スクリーン3の表示領域31に表示されたパターン画像を撮像部41にて撮像する。また、画像認識手段422によりこの撮像画像が認識されると、測定領域位置認識手段423は、撮像画像における各測定部32における各測定領域331,332,333に対応する領域を識別する(ステップS104)。
このステップS104の後、測定装置4の測定手段426は、識別された各測定領域331,332,333に対応する領域の輝度値を計測し、プロジェクタ2から投射された照度を演算する(ステップS105)。
具体的には、上記したように、測定手段426は、ステップS104にて識別した各測定領域331,332,333に対応する領域の輝度値を計測し、上述した(1)〜(3)式に基づいて、各測定領域331,332,333に投射された画像光の照度を測定する。
また、測定装置4は、上記ステップS103にて生成されるパターン画像の、各測定対象画像部51,52,53の輝度値を変化させて、ステップS104およびステップS105の処理を実施し、測定結果を適宜記憶手段に記憶する。そして、測定手段426は、この記憶手段に記憶された測定結果に基づいて、プロジェクタ2から射出される画像光の階調性、コントラストを演算する。さらに、測定手段426は、各測定部32の所定測定領域33の輝度値を認識して、色度、明るさやコントラスト、階調性の面内バラツキを測定する。
この後、出力制御手段427は、ステップS105にて測定された各種光学特性を測定装置4に接続される他の出力機器に出力させるなどして、測定結果の光学特性を表示させる。
ここで、上記光学特性測定システム1にて測定された画像光の明るさの測定結果を図5に示す。図5において、線Aは、光学特性測定システム1における測定値であり、線Bは従来の装置の測定値である。
図5に示すように、従来の光学特性測定装置では、スクリーンにて反射される光をそのまま撮像カメラにより撮像する構成であるため、撮像カメラの光電変換可能な光量の許容量を越える場合、図中破線にて示されるように、測定が不可能、または測定精度が低下する問題がある。これに対して、本実施の形態の光学特性測定システム1では、線Aに示すように、各測定領域331,332,333において、それぞれ異なる反射率で画像光を反射するため、それぞれの測定領域331,332,333で測定可能な範囲を設定することができる。したがって、線Aのように、最大輝度値(10000lx)の画像光が出力された場合でも、精度よくその照度を測定することができる。
〔光学特性測定システムの作用効果〕
上述したように、上記第一の実施の形態の光学特性測定システム1におけるスクリーン3は、表示領域31内に、複数の測定部32が配置され、これらの測定部32には反射率が異なる第一ないし第三測定領域331,332,333が設けられている。
このため、プロジェクタ2から出力される画像光がそのまま撮像部41の撮像素子にて入射した際に光電変換可能な許容量を越える場合でも、この画像光を第一ないし第三測定領域331,332,333のうちいずれかの適切な反射率の領域で反射させることにより、撮像部41に入射する反射光の光量が減少し、撮像部41の光電変換可能な許容量を越えることがない。したがって、撮像部41にて撮像される画像における各測定領域331,332,333に対応する領域の輝度値を計測し、この計測値を反射率に応じて補正することで容易に、かつ精度よくプロジェクタ2から射出された画像光の光学特性を測定することができる。
また、スクリーン3の表示領域31における背景領域34は、反射率が1%に設定されている。
このため、この背景領域34に投射された画像光は、ほぼ反射されないため、撮像部41にて撮像された撮像画像は、測定部32の部分のみが輝度値が大きくなる。したがって、測定領域位置認識手段423により測定領域33を認識する際に、測定部32の特に第一測定領域331に投射された画像光を認識しやすくなり、精度よく第一測定領域331の位置座標を認識することができる。したがって、この第一測定領域331の正確な位置座標に基づいて、第二測定領域332および第三測定領域333の位置座標をも容易に正確に認識することができる。したがって、各測定領域331,332,333の位置を正確に把握することができ、これらの領域の輝度値の計測もより精度よく実施することができる。
また、画像生成手段425は、背景画像部54を低輝度に設定したパターン画像を生成する。これにより、スクリーン3の表示領域31内の背景領域34により反射される画像光がより少なくなり、より正確に測定部32の位置座標を認識することができる。
また、測定装置4は、測定領域位置認識手段423により、撮像部41にて撮像された撮像画像における各測定領域331,332,333に対応する領域を認識し、これらの領域の輝度値に基づいて、プロジェクタ2から射出される画像光の光学特性を測定する。
このため、測定装置4は、撮像画像における各測定領域331,332,333に対応する領域をそれぞれ認識することで、撮像画像中の各測定領域331,332,333に対応する領域の位置座標を認識し、これらの領域における輝度値をそれぞれ計測することで、例えば撮像部41における絞りを調整したり、複雑な演算を実施したりすることなく、容易に光学特性を計測することができる。
さらに、測定装置4は、画像生成手段425により、各測定領域331,332,333に対応する測定対象画像部51,52,53の輝度値を、各測定領域331,332,333に応じて設定したパターン画像を生成する。そして、このパターン画像をプロジェクタ2からスクリーン3に表示させ、そのパターン画像の撮像画像に基づいて光学特性の測定を実施する。
このため、第一測定対象画像部51、第二測定対象画像部52、および第三測定対象画像部53における明るさをそれぞれ、低輝度、中輝度、高輝度に設定することにより、第一測定領域331、第二測定領域332、および第三測定領域333にそれぞれ低輝度の画像光、中輝度の画像光、および高輝度の画像光が投射される。したがって、測定装置4は、撮像部41によりスクリーン3の表示されたこのパターン画像を撮像し、各測定領域331,332,333に対応する領域の輝度値をそれぞれ測定することで、同時に3つの明るさの光学特性の測定を実施することができる。したがって、広範囲の明るさの画像光に対して、同時に測定を実施することができ、測定に要する時間を短縮させることができる。
また、表示制御手段421は、ステップS102の投影位置の計測時に、プロジェクタ2からスクリーン位置認識画像を投射させて、スクリーン3の表示領域31に投射位置マーカ35を表示させる。そして、投射位置認識手段424は、このスクリーン位置認識画像を撮像した撮像画像に基づいて、スクリーン3の位置や傾きなどを認識する。そして、画像生成手段425は、このスクリーン位置や傾きなどを考慮して、各測定対象画像部51,52,53を配置したパターン画像を生成する。
このため、画像生成手段425は、スクリーン3の各測定領域331,332,333に対応した正確な位置に、各測定対象画像部51,52,53を投射可能な精度のよいパターン画像を生成することができる。したがって、例えば第一測定領域331の一部に高輝度の画像光が投射されるなどがなく、各測定領域331,332,333に対応する画像光を精度よく投射することができ、精度のよい光学特性の測定が実施できる。
〔第二の実施の形態〕
次に本発明に係る第二の実施の形態の光学特性測定システムについて図面に基づいて説明する。図6は、第二の実施の形態の光学特性測定システムの全体構成を示すブロック図である。図7は、第二の実施の形態の光学特性測定システムにおけるスクリーンの概略を示す図である。なお、第一の実施の形態と同一構成については、同符号を付し、その説明を省略または簡略する。
第二の実施の形態の光学特性測定システム1Aでは、図6に示すように、検査対象となる表示装置2Aとして例えば液晶ディスプレイやPDPなど、透明表示面に画像光を透過させて画像を表示させる装置を用いる。
また、スクリーン3Aは、表示装置2Aから出力される画像光を透過して、透過画像を表示させる表示領域31Aを備えている。この表示領域31Aには、図7に示すように、4隅近傍および中心部近傍には、それぞれ、複数の測定領域33Aを備えた測定部32Aが設けられている。
具体的には、各測定部32Aは、表示装置2Aから投射される画像光を透過率100%で透過させる第一測定領域331Aと、第一測定領域331Aに隣接して配置されるとともに、画像光を透過率10%で透過させる第二測定領域332Aと、第一測定領域331Aおよび第二測定領域332Aに隣接して配置されるとともに、画像光を透過率1%で透過させる第三測定領域333Aと、を備えている。
また、表示領域31A内の測定部32A以外の領域である背景領域34Aは、画像光の透過率が50%以下に設定されており、例えば第二の実施の形態では、透過率1%に設定されている。
測定装置4の構成については、第一の実施の形態と同様であり、ここでの説明を省略する。
すなわち、前記第一の実施の形態の光学特性測定システム1では、スクリーン3にて反射された画像光を撮像部41にて撮像し、撮像画像に基づいて画像光の光学特性を測定したが、第二の実施の形態の光学特性測定システム1Aでは、スクリーン3Aを透過した画像光を撮像部41にて撮像し、撮像画像に基づいて画像光の光学特性を測定する。この光学特性の測定方法としては、上記第一の実施の形態の測定装置の動作を同様の処理にて、実施することができる。
〔第二の実施の形態の光学特性測定システムの作用効果〕
上述したような光学特性測定システム1Aでは、スクリーン3Aは、表示領域31A内に、複数の測定部32Aが配置され、これらの測定部32Aには透過率が異なる第一ないし第三測定領域331A,332A,333Aが設けられている。
このため、表示装置2Aから出力される画像光がそのまま撮像部41の撮像素子にて入射した際に光電変換可能な許容量を越える場合でも、この画像光を第一ないし第三測定領域331A,332A,333Aのうちいずれかの適切な反射率の領域で反射させることにより、撮像部41に入射する反射光の光量が減少させることができ、撮像部41の光電変換可能な許容量を越えることがない。したがって、撮像部41にて撮像される画像における各測定領域331A,332A,333Aに対応する領域の輝度値を計測し、この計測値を透過率に応じて補正することで容易に、かつ精度よく表示装置2Aから射出された画像光の光学特性を測定することができる。
また、スクリーン3Aの背景領域34Aは、透過率が1%となるように形成されている。このため、撮像画像において、測定部32Aに対応する領域、特に第一測定領域に対応する領域を容易に認識することができ、処理負荷を軽減させるとともに、精度のよい光学特性の測定を実施することができる。
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は、以上述べた実施形態には限定されず、本発明の目的を達成できる範囲で種々の改良および変形を行うことが可能である。
例えば、図8に示すように、表示領域31内にさらに多くの測定部32を設ける構成などとしてもよい。このような構成では、各測定部32,32Aの測定領域331,332,333を比較することで、画像光における光学特性の面内ばらつきをより詳細に測定することができる。
また、図8に示すように、測定部32を構成する測定領域33の数を増加させてもよい。たとえば、反射率(透過率)が、100%、90%、75%、50%、25%、10%、1%、0.1%となる測定領域を備える測定部32Bを設けることで、さらに詳細に光学特性を測定することができ、より精度が良好な測定が実施できる。また、このような測定部32Bをグレースケールとして用いることができ、より容易に階調性の測定を実施することができる。
そして、上述したように、検査対象の表示装置としては、第一の実施の形態では、透過型液晶パネルを用いたプロジェクタの他、LCOSを用いたプロジェクタや、DMDを用いたプロジェクタを検査対象としてもよく、画像をスクリーン3に投影させる表示装置であればいかなるものも対象とできる。
また、上記第一の実施の形態では、所定面積当たりの白微小領域および黒微小領域の配置数の割合により、各測定領域331,332,333および背景領域34の反射率を設定したが、これに限定されない。例えば、反射率に応じた色に形成されていてもよく、例えば反射率10%の第二測定領域332では、投射される画像光の10%を反射させる所定濃度の灰色により形成される構成などとしてもよい。第二の実施の形態のおいても、透過率が1%の光学部材と透過率が100%の光学部材の配置数の割合により透過率を決定する構成としてもよく、例えば、透過率が10%の第二測定領域332Aでは、画像光の10%を透過する光学部材により形成される構成などとしてもよい。
また、上記実施の形態では、パターン画像5をスクリーン3,3A上に表示させて、各測定領域331,332,333に投射された画像光の光学特性を一度に測定する例を示したが、コレに限定されない。例えば、プロジェクタ2や表示装置2Aから面内均一な明るさの画像光を投射させ、この画像光の光学特性を測定した後、他の明るさの画像光を投射させ、順次、広範囲の明るさの画像光に対して測定を実施する構成などとしてもよい。
さらに、画像計測制御部42は、表示制御手段421、画像認識手段422、測定領域位置認識手段423、画像生成手段425、測定手段426、および出力制御手段427などのプログラムがメモリに記憶され、CPUにて適宜演算処理される構成を例示したが、これに限定されない。例えば、上記プログラムを同様の機能を有するICチップなどを回路基板に組み込む構成などとしてもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
本発明に係る第一の実施の形態の光学特性測定システムの全体構成を示すブロック図である。 前記第一の実施の形態の光学特性測定システムにおけるスクリーンの表示領域を模式的に示す図である。 スクリーンに表示させるパターン画像の例を示す図である。 前記第一の実施の形態の光学特性測定システムにおける光学特性測定動作のフローチャートである。 前記第一の実施の形態の光学特性測定システムにて測定された画像光の明るさの測定結果を示す図である。 第二の実施の形態の光学特性測定システムの全体構成を示すブロック図である。 第二の実施の形態の光学特性測定システムにおけるスクリーンの概略を示す図である。 他の実施の形態におけるスクリーンの表示領域の概略構成を示す図である。
符号の説明
1,1A…光学特性測定システム、2…表示装置としてのプロジェクタ、2A…表示装置、3,3A…スクリーン、5…パターン画像、31,31A…表示領域、33,33A…測定領域、34,34A…背景領域、35…表示領域特定画像としての投射位置マーカ、4…測定装置、41…撮像部、423…測定領域位置認識手段、424…スクリーン位置特定手段としての投射位置認識手段、425…画像生成手段、426…測定手段。

Claims (9)

  1. 表示装置から出力される画像光により画像が表示される表示領域を備えたスクリーンであって、
    前記表示領域内に、前記表示装置から出力される画像光をそれぞれ異なる明るさで表示させる複数の測定領域を有する測定部が複数配置された
    ことを特徴としたスクリーン。
  2. 請求項1に記載のスクリーンであって、
    前記表示領域は、前記表示装置から出力される画像光を所定反射率で反射させて画像を表示し、
    複数の前記測定領域は、それぞれ前記画像光を異なる反射率で反射させる
    ことを特徴としたスクリーン。
  3. 請求項1に記載のスクリーンであって、
    前記表示領域は、前記表示装置から出力される前記画像光を所定透過率で透過させて画像を表示し、
    複数の前記測定領域は、それぞれ前記画像光を異なる透過率で透過させる
    ことを特徴としたスクリーン。
  4. 請求項2に記載のスクリーンであって、
    前記表示領域内の前記測定領域以外の領域である背景領域は、反射率が50%以下である
    ことを特徴としたスクリーン。
  5. 請求項3に記載のスクリーンであって、
    前記表示領域内の前記測定領域以外の領域である背景領域は、透過率が50%以下である
    ことを特徴としたスクリーン。
  6. 表示装置から出力される画像光により画像が表示する表示領域を備えたスクリーンと、このスクリーンにて表示された画像に基づいて光学特性を測定する測定装置と、を備えた光学特性測定システムであって、
    前記スクリーンは、前記表示領域内に、前記表示装置から出力される画像光を、前記表示装置の画像光をそれぞれ異なる明るさで表示させる複数の測定領域を有する複数の測定部を備え、
    前記測定装置は、
    前記表示領域を撮像する撮像部と、
    前記撮像手段により撮像された撮像画像の前記測定領域の明るさに基づいて光学特性を測定する測定手段と、
    を具備したことを特徴とした光学特性測定システム。
  7. 請求項6に記載の光学特性測定システムであって、
    前記測定装置は、前記表示装置と通信可能に設けられ、
    前記撮像画像に基づいて、前記測定領域の位置を認識する測定領域位置認識手段と、
    前記測定領域位置認識手段にて認識された前記測定領域の位置に、各測定領域に対応した明るさを設定したパターン画像を生成する画像生成手段と、
    前記表示装置を制御して、前記画像生成手段にて生成される前記パターン画像を出力させる表示制御手段と、
    を備えたことを特徴とした光学特性測定システム。
  8. 請求項7に記載の光学特性測定システムであって、
    前記表示制御手段は、前記表示装置を制御して、前記スクリーンにおける前記表示領域を特定する表示領域特定画像を出力させ、
    前記測定装置は、前記撮像手段にて撮像された前記表示領域特定画像に基づいて、前記スクリーンの位置を特定するスクリーン位置特定手段を備え、
    前記画像生成手段は、前記スクリーン位置特定手段にて特定された前記スクリーン位置に対応した前記パターン画像を生成する
    ことを特徴とした光学特性測定システム。
  9. 表示装置から出力される画像光により画像が表示する表示領域を備え、この表示領域内に、前記表示装置から出力される画像光を、それぞれ異なる明るさで表示させる複数の測定領域が設けられたスクリーンと、このスクリーンにて表示された画像に基づいて光学特性を測定する測定装置と、を備えた光学特性測定システムにおける光学特性測定方法であって、
    前記測定装置は、
    前記表示領域に表示される画像を撮像し、
    この撮像された撮像画像の前記測定領域の明るさに基づいて光学特性を測定する
    ことを特徴とする光学特性測定方法。
JP2008067831A 2008-03-17 2008-03-17 スクリーン、光学特性測定システム、および光学特性測定方法 Active JP5200599B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008067831A JP5200599B2 (ja) 2008-03-17 2008-03-17 スクリーン、光学特性測定システム、および光学特性測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008067831A JP5200599B2 (ja) 2008-03-17 2008-03-17 スクリーン、光学特性測定システム、および光学特性測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009222577A true JP2009222577A (ja) 2009-10-01
JP5200599B2 JP5200599B2 (ja) 2013-06-05

Family

ID=41239523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008067831A Active JP5200599B2 (ja) 2008-03-17 2008-03-17 スクリーン、光学特性測定システム、および光学特性測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5200599B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106644411A (zh) * 2016-12-23 2017-05-10 歌尔科技有限公司 一种投影仪光学数据的测试装置及其测试方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09214827A (ja) * 1996-02-02 1997-08-15 Mitsubishi Electric Corp 車載カメラ装置
JP2002247614A (ja) * 2001-02-15 2002-08-30 Ricoh Co Ltd プロゼェクタ
JP2007071785A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Victor Co Of Japan Ltd プロジェクタの検査方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09214827A (ja) * 1996-02-02 1997-08-15 Mitsubishi Electric Corp 車載カメラ装置
JP2002247614A (ja) * 2001-02-15 2002-08-30 Ricoh Co Ltd プロゼェクタ
JP2007071785A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Victor Co Of Japan Ltd プロジェクタの検査方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106644411A (zh) * 2016-12-23 2017-05-10 歌尔科技有限公司 一种投影仪光学数据的测试装置及其测试方法
CN106644411B (zh) * 2016-12-23 2023-10-17 歌尔光学科技有限公司 一种投影仪光学数据的测试装置及其测试方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5200599B2 (ja) 2013-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5396012B2 (ja) 投射前に画像を自動的に修正するシステム
US8714754B2 (en) Projector having condition indicating unit for displaying specified focusing condition and control method of projector
JP2009171008A (ja) 色再現装置および色再現プログラム
US10477167B2 (en) Image processing apparatus and image processing method
JP2011050036A (ja) 投写型映像表示装置及び画像調整方法
US20210392311A1 (en) Evaluation method for image projection system, image projection system, and image projection control apparatus
US11323673B2 (en) Method for operating control apparatus, and projector
JP2004163876A (ja) 画像読取方法及び画像調整方法並びにdlpプロジェクタ
JP2000316170A (ja) 色ムラ補正方法、色ムラ補正装置、色ムラ補正回路、表示装置、および情報記録媒体
JP2023002656A (ja) 画像処理装置、投影システム、画像処理方法、及び画像処理プログラム
JP3436259B2 (ja) 測光装置
JP2005099150A (ja) 画像表示装置の画像補正データ算出方法
JP3879560B2 (ja) 投写型画像表示装置
US6837582B2 (en) Image adjuster of projector and image adjusting method of image display
JP2012078490A (ja) 投写型映像表示装置及び画像調整方法
JP2010139324A (ja) 色ムラ測定方法、および色ムラ測定装置
US20190394434A1 (en) Projection-type video display device
JP5200599B2 (ja) スクリーン、光学特性測定システム、および光学特性測定方法
JP5082137B2 (ja) 投射型画像表示装置、画像表示システム、および色むら補正方法
JP2003018502A (ja) 投射型表示装置
JP2006108988A (ja) キャリブレーション装置
JP4946736B2 (ja) 書画カメラ装置、画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP2010139323A (ja) 色ムラ測定方法、および色ムラ測定装置
JP2021127998A (ja) 距離情報取得装置および距離情報取得方法
JP2009071783A (ja) 補正データ生成システム、補正データ生成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121016

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5200599

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160222

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350