JP2009221151A - シクロヘキサンの脱水素化方法 - Google Patents

シクロヘキサンの脱水素化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反応温度を低くしてもシクロヘキサンを脱水素化しうる方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも1種の貴金属がセリア及びジルコニアからなる複合酸化物に担持されてなる触媒の存在下に、シクロヘキサンを分子状酸素と気相で接触させることを特徴とするシクロヘキサンの脱水素化方法。貴金属としては、パラジウムが好ましい。また、前記貴金属とそれ以外の遷移金属が前記複合酸化物に担持されてなる触媒が好ましく、該遷移金属として、コバルトが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、シクロヘキサンの脱水素化方法に関する。
シクロヘキサンの脱水素化反応は、ナイロンの原料になるシクロヘキセンの製造工程において汎用されるため、幅広く検討されている。例えば、セリアを固体酸に担持させてなる触媒の存在下に、気相でシクロヘキサンを分子状酸素により脱水素化してシクロヘキセンを直接製造する方法が検討されている(非特許文献1参照)。
一方、ベンゼンを部分水素化してシクロヘキセンを製造する方法において、原料であるベンゼンが一部残存し、過還元体であるシクロヘキサンが副生するが、これらの沸点が近く分離が困難であるという問題がある。かかる問題を解決するために、原料であるベンゼンと副生物であるシクロヘキサンとの混合物を脱水素化反応に供することにより、該混合物中のシクロヘキサンをベンゼンに脱水素化して高濃度のベンゼンを得た後、これを回収し、上記部分水素化の原料として再使用する方法が開発されている(特許文献1参照)。この開発過程の中で、白金等の金属がアルミナ等の担体に担持させてなる触媒の存在下でシクロヘキサンを脱水素化する方法が検討されている(特許文献1〜2参照)。
特開2003−128615号公報 米国特許第4083883号明細書 早川 孝、外3名、「固体酸担持ランタノイド酸化物触媒によるシクロヘキサンの酸化脱水素」、石油学会誌、1988年、第31巻、第1号、p.87−90
しかしながら、上記従来の脱水素化方法では、いずれも約300〜500℃といった高い反応温度が必要であり、エネルギー効率の点から必ずしも十分な方法とはいえなかった。
そこで、本発明の目的は、反応温度を低くしてもシクロヘキサンを脱水素化しうる方法を提供することにある。
かかる状況のもと、発明者らは鋭意検討の結果、少なくとも1種の貴金属がセリア及びジルコニアからなる複合酸化物に担持されてなる触媒の存在下に、脱水素化反応を行うことにより、上記目的を達成しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、少なくとも1種の貴金属がセリア及びジルコニアからなる複合酸化物に担持されてなる触媒の存在下に、シクロヘキサンを分子状酸素と気相で接触させることを特徴とするシクロヘキサンの脱水素化方法を提供するものである。
本発明によれば、反応温度を低くしてもシクロヘキサンを脱水素化することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明では、少なくとも1種の貴金属がセリア及びジルコニアからなる複合酸化物に担持されてなる触媒の存在下に、シクロヘキサンを分子状酸素と気相で接触させることによりシクロヘキサンを脱水素化する。このように所定の触媒を用いることにより、反応温度を低くしてもシクロヘキサンを脱水素化することができる。
貴金属は、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、又は白金のことをいう。本発明では、これらのうち少なくとも1種を用いることができ、中でも、パラジウムが好ましい。
セリア及びジルコニアからなる複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムのモル比は、通常、ジルコニウム100モルに対してセリウム0.01〜10000モルであり、好ましくは、ジルコニウム100モルに対してセリウム0.1〜2000モルであり、更に好ましくは、ジルコニウム100モルに対してセリウム10〜1000モルである。尚、この複合酸化物は、シリカやアルミナなどに担持されていてもよく、シリカやアルミナなどで希釈されていてもよい。
本発明の触媒としては、上記貴金属にくわえ、それ以外の遷移金属が上記複合酸化物に担持されてなる触媒が好ましい。かかる遷移金属は適宜選択しうるが、中でもコバルトが好ましい。
上記複合酸化物に担持される貴金属の重量は、上記複合酸化物に対して通常0.001〜50重量%であり、好ましくは0.1〜10重量%である。また、上記遷移金属も担持させる場合には、貴金属と遷移金属の合計重量が、上記複合酸化物に対して0.001〜50重量%であるのが好ましく、0.1〜10重量%であるのがより好ましい。
セリア及びジルコニアからなる複合酸化物は、例えばケミストリー・レターズ(Chemistry Letters)、(日本)、2006年、第35巻、第9号、p.1032−1033に記載のごとき公知の方法により調製することができ、その具体例としては、セリウム塩及びジルコニウム塩が溶解している水溶液を調製し、必要に応じて該水溶液にクエン酸等の有機添加物を加えた後、溶媒を留去し、次いで乾燥、焼成する方法や、セリウム塩及びジルコニウム塩が溶解している水溶液を調製し、該水溶液のpHを調整してセリウム及びジルコニウムからなる共沈物を得た後、これをろ別し、必要に応じて洗浄した後、乾燥、焼成する方法(共沈法)等が挙げられる。ここでいうセリウム塩やジルコニウム塩としては、それらの硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩等が挙げられ、中でも硝酸塩が好ましい。
貴金属を上記複合酸化物に担持させる方法としては、貴金属塩が溶解している水溶液に、上記複合酸化物を加えた後、溶媒を留去し、次いで乾燥、焼成する方法(含浸法)や、上記複合酸化物を調製する工程において、セリウム塩及びジルコニウム塩が溶解している水溶液に、さらに貴金属塩を溶解させる方法等が挙げられる。ここでいう貴金属塩としては、その硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩等が挙げられ、中でも硝酸塩が好ましい。
貴金属にくわえ、それ以外の遷移金属を上記複合酸化物に担持させる場合には、上述した貴金属の担持方法と同様に行うことができる。尚、貴金属とそれ以外の遷移金属における担持の順番には特に制限はない。上記遷移金属の原料としては、その硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩等が挙げられ、中でも硝酸塩が好ましい。
かくして、少なくとも1種の貴金属がセリア及びジルコニアからなる複合酸化物に担持されてなる触媒を調製することができる。かかる触媒は、粉末状で使用してもよいし、成形して使用してもよい。成形する方法としては、例えば、触媒粉末を成形器により加圧成形した後、粉砕し、次いで篩により特定の径をもつ触媒粒子を選別する方法等が挙げられる。尚、触媒のBET比表面積は、通常1〜300m/gであり、好ましくは2〜200m/gである。
本発明では、上記触媒の存在下、シクロヘキサンを分子状酸素と気相で接触させ、シクロヘキサンを脱水素化する。該反応は、上記触媒を充填した反応器に分子状酸素とガス状のシクロヘキサンをそれぞれ供給して行ってもよく、上記触媒を充填した反応器に分子状酸素を供給する一方、液状のシクロヘキサンを供給し、これを反応器内で気化させて行ってもよい。
本発明では、上記触媒の存在下に、シクロヘキサンを分子状酸素と接触させることにより、低い反応温度でもシクロヘキサンの脱水素化を行うことができる。具体的には、まず、反応器を加熱する熱媒の温度を150〜200℃程度にして反応を開始させる。その後は、上記熱媒の温度を60〜100℃に下げても反応を継続的に行うことができるというものである。尚、本発明の脱水素化反応は、シクロヘキサンを分子状酸素と接触させて脱水素化する所謂酸化脱水素化反応であり、発熱を伴うものである。従って、反応の進行は、反応器内や触媒層の温度を測定し、該温度が熱媒の温度よりも高いこと、すなわち発熱していることを観測することにより確認できる。
反応圧力は、通常0.01〜0.5MPaであり、好ましくは0.05〜0.2MPaである。分子状酸素の使用量は、シクロヘキサン1モルに対し0.1〜5モル程度である。
本発明の脱水素化反応により生じる脱水素化体としては、シクロヘキセンやベンゼンが挙げられる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、反応液中のシクロヘキサン、シクロへキセン及びベンゼンの量はガスクロマトグラフィーにより分析した。
参考例1(セリア及びジルコニアからなる複合酸化物の調製)
0.1mol/Lの硝酸セリウム水溶液95.9g、0.1mol/Lの硝酸ジルコニル水溶液23.8g、及び1mol/Lのクエン酸水溶液26.5gを混合した後、80℃で2時間攪拌し、次いで室温で1時間攪拌した。攪拌後、80℃、減圧下で水を留去し、得られた固体を80℃で乾燥した。乾燥後、乳鉢で粉砕し、次いで、空気中、500℃で2時間焼成した。該焼成物を乳鉢で粉砕し、セリア及びジルコニアからなる複合酸化物を得た。
参考例2(パラジウム及びコバルトが上記複合酸化物に担持されてなる触媒Aの調製)
0.047mol/Lの硝酸パラジウム水溶液2.25g、硝酸コバルト(II)六水和物0.045gを水43.2gに添加して水溶液を得た。この水溶液に、参考例1で得られた複合酸化物0.90gを添加し、次いで室温で1時間攪拌した。攪拌後、80℃、減圧下で水を留去し、得られた粉末を80℃で乾燥した。乾燥後、乳鉢で粉砕し、次いで、空気中、500℃で4時間焼成した。該焼成物を乳鉢で粉砕して粉末を得た。この粉末のBET比表面積は64.3m/gであった。この粉末を加圧成形した後、粉砕し、篩により選別し、パラジウム及びコバルトが上記複合酸化物に担持されてなる触媒A(粒径1.00〜1.68mm)を調製した。
参考例3(パラジウムが上記複合酸化物に担持されてなる触媒Bの調製)
0.047mol/Lの硝酸パラジウム水溶液2.25gを水43.2gに添加して水溶液を得た。この水溶液に、参考例1で得られた複合酸化物0.90gを添加し、次いで室温で1時間攪拌した。攪拌後、80℃、減圧下で水を留去し、得られた粉末を80℃で乾燥した。乾燥後、乳鉢で粉砕し、次いで、空気中、500℃で4時間焼成した。該焼成物を乳鉢で粉砕して粉末を得た。この粉末のBET比表面積は48.9m/gであった。この粉末を加圧成形した後、粉砕し、篩により選別し、パラジウムが上記複合酸化物に担持されてなる触媒B(粒径1.00〜1.68mm)を調製した。
参考例4(コバルトが上記複合酸化物に担持されてなる触媒Cの調製)
硝酸コバルト(II)六水和物0.045gを水45.4gに添加して水溶液を得た。この水溶液に、参考例1で得られた複合酸化物0.90gを添加し、次いで室温で1時間攪拌した。攪拌後、80℃、減圧下で水を留去し、得られた粉末を80℃で乾燥した。乾燥後、乳鉢で粉砕し、次いで、空気中、500℃で4時間焼成した。該焼成物を乳鉢で粉砕して粉末を得た。この粉末のBET比表面積は68.3m/gであった。この粉末を加圧成形した後、粉砕し、篩により選別し、コバルトが上記複合酸化物に担持されてなる触媒C(粒径1.00〜1.68mm)を調製した。
参考例5(鉄が上記複合酸化物に担持されてなる触媒Dの調製)
硝酸鉄(III)九水和物0.066gを水45.4gに添加して水溶液を得た。この水溶液に、参考例1で得られた複合酸化物0.90gを添加し、次いで室温で1時間攪拌した。攪拌後、80℃、減圧下で水を留去し、得られた粉末を80℃で乾燥した。乾燥後、乳鉢で粉砕し、次いで、空気中、500℃で4時間焼成した。該焼成物を乳鉢で粉砕して粉末を得た。この粉末のBET比表面積は66.7m/gであった。この粉末を加圧成形した後、粉砕し、篩により選別し、鉄が上記複合酸化物に担持されてなる触媒D(粒径1.00〜1.68mm)を調製した。
参考例6(マンガンが上記複合酸化物に担持されてなる触媒Eの調製)
硝酸マンガン(II)六水和物0.048gを水45.4gに添加して水溶液を得た。この水溶液に、参考例1で得られた複合酸化物0.90gを添加し、次いで室温で1時間攪拌した。攪拌後、80℃、減圧下で水を留去し、得られた粉末を80℃で乾燥した。乾燥後、乳鉢で粉砕し、次いで、空気中、500℃で4時間焼成した。該焼成物を乳鉢で粉砕して粉末を得た。この粉末のBET比表面積は48.8m/gであった。この粉末を加圧成形した後、粉砕し、篩により選別し、マンガンが上記複合酸化物に担持されてなる触媒E(粒径1.00〜1.68mm)を調製した。
参考例7(パラジウムがアルミナに担持されてなる触媒Fの調製)
0.047mol/Lの硝酸パラジウム水溶液2.25gを水43.2gに添加した後、γ−アルミナ(BET比表面積173m/g)0.90gを添加し、次いで室温で1時間攪拌した。攪拌後、80℃、減圧下で水を留去し、得られた粉末を80℃で乾燥した。乾燥後、乳鉢で粉砕し、次いで、空気中、500℃で4時間焼成した。該焼成物を乳鉢で粉砕して粉末を得た。この粉末のBET比表面積は174.6m/gであった。この粉末をパラジウムがアルミナに担持されてなる触媒Fとした。
実施例1(触媒Aの評価)
内径10mmの石英製反応管に、参考例2で得られた触媒A0.8gを充填した後、触媒層の温度を測定するための熱電対を触媒層に挿入し、この反応管を管状電気炉に設置した。大気圧下、空気を30ml/min及び窒素を90ml/minの流速でそれぞれ反応管上部から反応管内に供給した。電気炉の温度を170℃まで上げた後、シクロヘキサンを0.070g/minの流速で反応管上部から反応管内に供給したところ、触媒層の温度が233℃まで上昇し、脱水素化反応による発熱が観測された。その後、電気炉の温度を67℃まで下げても、触媒層の温度は83℃となり、該炉温でも脱水素化反応による発熱が観測された。さらに電気炉の温度を下げたところ、脱水素化反応による発熱は観測されなかった。一方、反応開始から終了までに反応管下部より出たガスを冷却トラップに通して回収し、該反応液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、脱水素化体(シクロヘキセン及びベンゼン)の含有量は4.0%であった。
実施例2(触媒Bの評価)
触媒Aに代えて、参考例3で得られた触媒Bを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、空気、窒素及びシクロヘキサンを反応管内に供給した。電気炉の温度が170℃のとき、触媒層の温度が259℃まで上昇し、脱水素化反応による発熱が観測された。その後、電気炉の温度を82℃まで下げても、触媒層の温度は94℃となり、脱水素化反応による発熱が観測された。さらに電気炉の温度を下げたところ、脱水素化反応による発熱は観測されなかった。一方、反応開始から終了までに反応管下部より出たガスを冷却トラップに通して回収し、該反応液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、脱水素化体(シクロヘキセン及びベンゼン)の含有量は2.9%であった。
比較例1(触媒Cの評価)
触媒Aに代えて、参考例4で得られた触媒Cを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、空気、窒素及びシクロヘキサンを反応管内に供給した。電気炉の温度が170℃では脱水素化反応が持続しなかったため、シクロヘキサンを供給しながら電気炉の温度を220℃まで上げたところ、触媒層の温度が279℃まで上昇し、脱水素化反応による発熱が観測された。その後、電気炉の温度を157℃まで下げたところ、触媒層の温度は170℃となり、脱水素化反応による発熱は観測されたが、さらに電気炉の温度を下げると脱水素化反応による発熱は観測されなかった。一方、反応開始から終了までに反応管下部より出たガスを冷却トラップに通して回収し、該反応液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、脱水素化体(シクロヘキセン及びベンゼン)の含有量は1.4%であった。
比較例2(触媒Dの評価)
触媒Aに代えて、参考例5で得られた触媒Dを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、空気、窒素及びシクロヘキサンを反応管内に供給した。電気炉の温度が170℃のとき、触媒層の温度が228℃まで上昇し、脱水素化反応による発熱が観測された。その後、電気炉の温度を123℃まで下げたところ、触媒層の温度は135℃となり、脱水素化反応による発熱は観測されたが、さらに電気炉の温度を下げると脱水素化反応による発熱は観測されなかった。一方、反応開始から終了までに反応管下部より出たガスを冷却トラップに通して回収し、該反応液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、脱水素化体(シクロヘキセン及びベンゼン)の含有量は1.3%であった。
比較例3(触媒Eの評価)
触媒Aに代えて、参考例6で得られた触媒Eを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、空気、窒素及びシクロヘキサンを反応管内に供給した。電気炉の温度が170℃では脱水素化反応が持続しなかったため、シクロヘキサンを供給しながら電気炉の温度を230℃まで上げたところ、触媒層の温度が265℃まで上昇し、脱水素化反応による発熱が観測された。その後、電気炉の温度を174℃まで下げたところ、触媒層の温度は198℃となり、脱水素化反応による発熱は観測されたが、さらに電気炉の温度を下げると脱水素化反応による発熱は観測されなかった。一方、反応開始から終了までに反応管下部より出たガスを冷却トラップに通して回収し、該反応液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、脱水素化体(シクロヘキセン及びベンゼン)の含有量は1.0%であった。
比較例4(触媒Fの評価)
触媒Aに代えて、参考例7で得られた触媒Fを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、空気、窒素及びシクロヘキサンを反応管内に供給した。電気炉の温度が170℃では脱水素化反応が起こらなかったため、シクロヘキサンを供給しながら電気炉の温度を220℃まで上げたところ、触媒層の温度が274℃まで上昇し、脱水素化反応による発熱が観測された。その後、電気炉の温度を104℃まで下げたところ、触媒層の温度は117℃となり、脱水素化反応による発熱は観測されたが、さらに電気炉の温度を下げると脱水素化反応による発熱は観測されなかった。一方、反応開始から終了までに反応管下部より出たガスを冷却トラップに通して回収し、該反応液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、脱水素化体(シクロヘキセン及びベンゼン)の含有量は0.2%であった。
実施例1〜2、比較例1〜4において、脱水素化反応による発熱が観測される電気炉の下限温度を以下の表1にまとめる。
Figure 2009221151

Claims (4)

  1. 少なくとも1種の貴金属がセリア及びジルコニアからなる複合酸化物に担持されてなる触媒の存在下に、シクロヘキサンを分子状酸素と気相で接触させることを特徴とするシクロヘキサンの脱水素化方法。
  2. 前記貴金属がパラジウムである請求項1に記載の脱水素化方法。
  3. 前記触媒が、前記貴金属とそれ以外の遷移金属が前記複合酸化物に担持されてなる触媒である請求項1又は2に記載の脱水素化方法。
  4. 前記遷移金属がコバルトである請求項3に記載の脱水素化方法。
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